JP6652855B2 - 連続繊維不織布およびその製造方法 - Google Patents
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Description
芯鞘型複合繊維において、芯部および鞘部を構成するポリマーが両者共に芳香族ポリエステルポリマー(A)であり、
芯部を構成するポリマーである芳香族ポリエステルポリマー(A)は、結晶核剤を含有し、
鞘部を構成するポリマーである芳香族ポリエステルポリマー(A)は、結晶核剤を含有せず、
不織布は、部分的に熱圧着された熱圧着部を有することにより、連続繊維同士が一体化していることを特徴とする連続繊維不織布を要旨とする。
(1)融点(℃)
示差熱走査型熱量計(パーキンエルマ社製、DSC−2型)を用い、試料質量を5mg、昇温速度を10℃/分で測定し、得られた融解吸熱曲線の最大値を与える温度を融点(℃)とした。
(2)目付(g/m2)
た不織布から、10cm×10cmの試料片を裁断し、これを10点作製した。標準状態(20℃、65%RH)において各試料片を秤量し、この秤量の平均値を算出した。この平均値を単位面積当たりの質量に換算し、不織布の目付け(g/m2)とした。
(3)繊度(dtex)
部分熱圧着前における堆積されたウェブの状態から、構成繊維をランダムに50本抜き出し、これらの繊維径を顕微鏡にて測定した。この測定値を密度補正して、各々の繊維の繊度を算出し、さらに平均値を求め、繊度とした。
(4)5%強力(N/5cm)
下(5)と同条件で測定した際の、5%伸長時の応力を5%強力とした。
(5)引張強力(N/5cm)
試料長20cm、試料幅5cmの試料片を10点作製し、各試料片について、定速伸張型引張試験機(オリエンテック社製、「テンシロンUTM−4−1−100」)を用い、つかみ間隔10cm、引張速度20cm/分で伸張した際の、切断時の破断荷重(N/5cm)を測定した。そして、破断荷重の平均値を引張強力とした。測定は、機械方向(MD)および機械方向と直交する方向(CD)において測定した。
(6)破断伸度(%)
上記(5)における評価前の試料片長さをL0とし、切断時の試料片長さをLとして、下記式によって算出した。
(破断伸度)(%)={(L−L0)/L0}×100
(7)高温下における5%強力(N/5cm)、引張強力(N/5cm)、破断伸度(%)
180℃に設定された高温雰囲気下(恒温状態)において、上記(4)、(5)、(6)の方法により、高温下における5%強力(N/5cm)、引張強力(N/5cm)、破断伸度(%)を測定した。なお、測定にあたっては、試料を高温雰囲気下(180℃)にある引張試験機に設置し、そのまま5分間放置した後に、測定した。
(8)引裂強力(N)
JIS L 1913 ペンジュラム法に基づき測定した。なお、測定の方向は、引裂強力が低くなる機械方向(MD)のみ測定した。
(9)乾熱収縮率(%)
15cm×15cmの試料片を5点準備した。各々の試料片を、温度180℃で5分間放置し、収縮率を下式により算出した。算出された値の平均値を、乾熱収縮率とした。
(乾熱収縮率)(%)=[(15−Lx)/15]×100
なお、上記式において、Lxは、5分間放置した後の試料の長さを示す。
芳香族ポリエステル(A)として、融点258℃、固有粘度0.70のポリエチレンテレフタレートを使用した。この芳香族ポリエステル(A)を鞘/芯=30/70(質量比)となるように個別に計量した後、個別のエクトル−ダー型押出機を用いて溶融し、芯鞘形複合断面となるように溶融紡糸した。その際、芯部にのみタルク(平均粒子径:1.0μm)を0.5質量%の割合で配合させた。さらに、芯部と鞘部のそれぞれに、艶消し剤として酸化チタンを0.4質量%の割合で配合させた。
次いで、このウェブを、エンボスロールと表面平滑な金属ロールとからなる熱エンボス装置に通して熱処理を施し、目付が20g/m2であるポリエステル系連続繊維不織布を得た。熱エンボス条件としては、両ロールの表面温度を170℃とした。エンボスロールとして、個々の面積が0.6mm2の六角形の彫刻模様で、圧接点密度が20点/cm2、圧接面積率が15%のものを用いた。
実施例1と同様の条件で、目付が25g/m2、30g/m2のポリエステル系連続繊維不織布を得た。
実施例1にて用いたポリエチレンテレフタレートを用いて、単相で円形断面となるように溶融紡糸した。なお、ポリエチレンテレフタレートには、艶消し剤として酸化チタンを0.4質量%の割合で配合した。
比較例1と同様の条件で、目付が25g/m2、30g/m2のポリエステル系連続繊維不織布を得た。
比較例1において、牽引速度を4000m/分としたこと、熱エンボス条件として、両ロールの表面温度を170℃としたこと以外は、比較例1とどうようにしてポリエステル系連続繊維不織布を得た。なお、捕集堆積させた不織ウェブの繊維の単糸繊度は3.0デシテックスであった。
比較例4と同様の条件で、目付が25g/m2、30g/m2のポリエステル系連続繊維不織布を得た。
芳香族ポリエステルとして、実施例1で用いたポリエチレンテレフタレートを準備した。また、低融点の芳香族共重合ポリエステルとして、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸(TPA)92mol%及びイソフタル酸(IPA)8mol%、ジオール成分としてエチレングリコール(EG)100mol%とが共重合してなる低融点ポリエステル(固有粘度0.79、融点230℃)を準備した。それぞれを個別計量し、個別のエクトル−ダー型押出機を用いて溶融し、円形断面で、ポリエチレンテレフタレート繊維と低融点ポリエステル繊維とが混繊状態になるように溶融紡糸した。なお、溶融紡糸の際に、ポリエチレンテレフタレートおよび低融点ポリエステルには、艶消し剤として酸化チタンを0.4質量%の割合でそれぞれ配合した。
比較例7と同様の条件で、目付が25g/m2、30g/m2のポリエステル系連続繊維不織布を得た。
Claims (7)
- 芯鞘型複合繊維によって構成される連続繊維不織布であり、
芯鞘型複合繊維において、芯部および鞘部を構成するポリマーが両者共に芳香族ポリエステルポリマー(A)であり、
芯部を構成するポリマーである芳香族ポリエステルポリマー(A)は、結晶核剤を含有し、
鞘部を構成するポリマーである芳香族ポリエステルポリマー(A)は、結晶核剤を含有せず、
不織布は、部分的に熱圧着された熱圧着部を有することにより、連続繊維同士が一体化していることを特徴とする連続繊維不織布。 - 芳香族ポリエステルポリマー(A)の結晶融点が、240〜270℃であることを特徴とする請求項1記載の連続繊維不織布。
- 芯部を構成するポリマーに含まれる結晶核剤の含有量が0.1〜2質量%であることを特徴とする請求項1または2記載の連続繊維不織布。
- 結晶核剤がタルクであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の連続繊維不織布。
- 芯部と鞘部の質量比率が、(芯部)/(鞘部)=90/10〜50/50であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の連続繊維不織布。
- 芯鞘型複合ノズル孔を用いて溶融紡糸し、得られた芯鞘型複合繊維を集積して連続繊維不織布を製造する方法であり、
芯部を構成するためのノズル孔に、結晶核剤を含有する芳香族ポリエステルポリマー(A)を供給し、
鞘部を構成するためのノズル孔に、結晶核剤を含有しない芳香族ポリエステルポリマー(A)を供給して溶融紡糸し、牽引速度3500〜4500m/分で引き取り、
得られた芯鞘型複合繊維を集積し、集積してなる不織ウェブに部分的に加熱加圧することにより、芯鞘型複合繊維の鞘部の芳香族ポリエステルポリマー(A)を軟化させて繊維同士を接着することにより一体化することを特徴とする連続繊維不織布の製造方法。 - 部分的に加熱加圧する際の熱処理温度が、芳香族ポリエステルポリマー(A)の融点よりも90〜60℃低い温度であることを特徴とする請求項6記載の連続繊維不織布の製造方法。
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