JP6651834B2 - 電圧制御発振器、電子機器、及び、移動体 - Google Patents

電圧制御発振器、電子機器、及び、移動体 Download PDF

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Description

本発明は、制御電圧に従って発振周波数が制御される電圧制御発振器に関する。さらに、本発明は、そのような電圧制御発振器を用いた電子機器及び移動体等に関する。
例えば、温度補償型水晶発振器(TCXO)において、外部から印加される制御電圧に従って発振周波数が制御される機能を有する場合には、そのような機能を有さない場合と比較して、精度が劣化する傾向にあった。しかしながら、近年においては高精度化の要求が高まり、外部から印加される制御電圧に従って発振周波数が制御される機能を有する発振器に対しても、そのような機能を有さない発振器と同等の精度が求められるようになっている。
関連する技術として、特許文献1には、入力端子に印加される制御電圧に応じて発振周波数を変化させるAFC(Automatic Frequency Control)回路を備えた温度補償型水晶発振器が開示されている。一般に、温度補償電圧は、AFC回路に入力される制御電圧が圧電振動子において基本周波数で発振する基準電圧値である場合に、最も温度補償が有効に行われるように調整されている。
従って、AFC回路に基準電圧値と異なる制御電圧が入力された場合には、発振回路側の等価容量値が変化するので、必要とされる温度補償電圧が、基本周波数を基準とする温度補償電圧とは異なった値になる。その結果、温度補償が不足したり、あるいは、温度補償が効き過ぎてしまうといった現象が起こり、精度の高い温度補償が実現できないという問題を有していた。
この問題を解決するために、特許文献1の図1には、発振回路12と、第1温度補償電圧発生回路30と、エンコーダー38と、第2温度補償電圧発生回路44と、AFC回路54とを有する温度補償型発振回路10が示されている。発振回路12に含まれているインバーターの入力端子及び出力端子の各々には、第1可変容量素子16と、第2可変容量素子18とが並列に接続されている。
第1温度補償電圧発生回路30は、温度補償電圧を第1可変容量素子16の第1の端子及び第2温度補償電圧発生回路44に出力する。AFC回路54は、入力端子に印加される制御電圧に応じて、発振回路12の発振周波数を調整する出力電圧を第2可変容量素子18の第2の端子に出力すると共に、増幅度補正信号を第2温度補償電圧発生回路44に出力する。第2温度補償電圧発生回路44は、温度補償電圧を増幅度補正信号に基づいて増幅した補助温度補償電圧を第1可変容量素子16の第2の端子に出力する。
従って、第1可変容量素子16には、温度補償電圧が印加されると共に、補助温度補償電圧が印加されることになる。それにより、第1可変容量素子16を感度のリニアリティが良好な状態で使用することが可能な制御電圧の範囲が制限されてしまう。また、第1可変容量素子16は、温度補償のために高い感度を有しているので、制御電圧に含まれているノイズ成分によって発振信号の位相ノイズが増加するおそれがある。
特許第5299628号公報(請求項1、段落0013、0034、0036、0042、図1)
そこで、上記の点に鑑み、本発明の第1の目的は、制御電圧に従って発振周波数が制御される電圧制御発振器において、可変容量素子を感度のリニアリティが良好な状態で使用することが可能な制御電圧の範囲を拡大することである。また、本発明の第2の目的は、制御電圧に従って発振周波数が制御される電圧制御発振器において、発振信号の位相ノイズを低減することである。さらに、本発明の第3の目的は、そのような電圧制御発振器を用いた電子機器及び移動体等を提供することである。
以上の課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の第1の観点に係る電圧制御発振器は、振動体の第1の電極と第2の電極とに接続されて発振動作を行う発振部と、振動体の第1又は第2の電極に接続されて発振周波数を調節する第1の可変容量素子と、温度センサーから出力される検出信号に従って、第1の可変容量素子の容量値を制御する第1の温度補償電圧を生成する第1の温度補償電圧生成回路と、振動体の第1又は第2の電極に接続されて発振周波数を調節する第2の可変容量素子と、周波数制御信号に従って、第2の可変容量素子の容量値を制御する周波数制御電圧を生成する周波数制御電圧生成回路と、振動体の第1又は第2の電極に接続されて発振周波数を調節する第3の可変容量素子と、周波数制御電圧の変化によって生じる温度補償量の変化を補正するために、第1の温度補償電圧及び周波数制御電圧に基づいて、第3の可変容量素子の容量値を制御する第2の温度補償電圧を生成する第2の温度補償電圧生成回路とを備える。
本発明の第1の観点によれば、第1の温度補償電圧に従って発振周波数を調節する第1の可変容量素子、及び、周波数制御電圧に従って発振周波数を調節する第2の可変容量素子とは別個に、第2の温度補償電圧に従って発振周波数を調節する第3の可変容量素子が設けられ、第2の温度補償電圧生成回路が、第1の温度補償電圧及び周波数制御電圧に基づいて第2の温度補償電圧を生成する。それにより、第1の可変容量素子を感度のリニアリティが良好な状態で使用することが可能な制御電圧の範囲を拡大することができる。
ここで、第2の温度補償電圧が、第1及び第2の可変容量素子に印加されないことが望ましい。その場合には、第2の温度補償電圧が第3の可変容量素子のみに印加されるので、第1及び第2の可変容量素子を感度のリニアリティが良好な状態で使用することができる。
また、第3の可変容量素子の感度が、第1の可変容量素子の感度よりも低く、且つ、第2の可変容量素子の感度よりも低くても良い。その場合には、第2の温度補償電圧にノイズ成分が含まれていたとしても、それに起因する発振信号の位相ノイズを低減することができる。
さらに、第3の可変容量素子の感度のリニアリティ幅が、第1の可変容量素子の感度のリニアリティ幅よりも広く、且つ、第2の可変容量素子の感度のリニアリティ幅よりも広くても良い。その場合には、第3の可変容量素子を感度のリニアリティが良好な状態で使用することができる。
以上において、第2の温度補償電圧生成回路が、周波数制御電圧に応じた増幅率で第1の温度補償電圧を増幅することにより、第2の温度補償電圧を生成するようにしても良い。それにより、周波数制御電圧の変化によって生じる第1の可変容量素子の感度の変化を補正するように、第3の可変容量素子の容量値を変化させることができる。
本発明の第2の観点に係る電子機器は、上記いずれかの電圧制御発振器を備える。また、本発明の第3の観点に係る移動体は、上記いずれかの電圧制御発振器を備える。本発明の第2又は第3の観点によれば、周波数制御信号を用いて発振周波数を調節する際の温度補償特性が改善された電圧制御発振器によって生成される正確なクロック信号で動作する電子機器又は移動体を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る電圧制御発振器の構成例を示す図。 図1に示す可変容量素子の例を示す図。 図1に示す第1の温度補償電圧生成回路の構成例を示すブロック図。 図1に示す第2の温度補償電圧生成回路の構成例を示す回路図。 図1に示す電圧制御発振器における温度補償動作の例を説明するための図。 図1に示す可変容量素子に印加される電圧の範囲を説明するための図。 本発明の一実施形態に係る電子機器の第1の構成例を示すブロック図。 本発明の一実施形態に係る電子機器の第2の構成例を示すブロック図。 本発明の一実施形態に係る移動体の構成例を示すブロック図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。以下の実施形態においては、電圧制御発振器の一例として、水晶振動体を用いた温度補償型電圧制御水晶発振器(VCTCXO)について説明する。
<電圧制御発振器>
図1は、本発明の一実施形態に係る電圧制御発振器の構成例を示す図である。図1に示すように、この電圧制御発振器は、発振回路10と、基準電圧生成回路20と、第1の温度補償電圧生成回路30と、周波数制御電圧生成回路40と、第2の温度補償電圧生成回路50とを含んでも良い。あるいは、発振回路10〜第2の温度補償電圧生成回路50の一部が、半導体装置(IC)に内蔵されて、電圧制御発振器を構成しても良い。
発振回路10は、水晶振動体11と、インバーター12と、キャパシターC1〜C30と、抵抗R0〜R30と、第1群の可変容量素子CV11及びCV12と、第2群の可変容量素子CV21及びCV22と、第3群の可変容量素子CV31及びCV32とを含んでも良い。
あるいは、各群の可変容量素子において一方の可変容量素子を省略しても良い。その場合には、例えば、第1の可変容量素子CV11又はCV12と、第2の可変容量素子CV21又はCV22と、第3の可変容量素子CV31又はCV32とが、発振回路10に設けられることになる。
ここで、インバーター12、キャパシターC1及びC2、及び、抵抗R0は、水晶振動体11の第1の電極(ノードN1)と第2の電極(ノードN2)とに接続されて発振動作を行う発振部を構成する。キャパシターC1は、水晶振動体11の第1の電極(ノードN1)とインバーター12の入力端子との間に接続されている。キャパシターC2は、水晶振動体11の第2の電極(ノードN2)とインバーター12の出力端子との間に接続されている。抵抗R0は、インバーター12の出力端子と入力端子との間に接続されている。
なお、インバーター12の替りに、例えば、バイポーラトランジスター1石で構成されるベース接地型の反転増幅回路を用いても良い。その場合には、キャパシターC1が、ノードN1とトランジスターのベースとの間に接続され、キャパシターC2が、ノードN2とトランジスターのコレクターとの間に接続され、抵抗R0が、トランジスターのコレクターとベースとの間に接続される。
可変容量素子CV11、CV21、CV31の各々は、水晶振動体11の第1の電極(ノードN1)に接続された第1の端子を有し、発振回路10の発振周波数を調節する。また、可変容量素子CV12、CV22、CV32の各々は、水晶振動体11の第2の電極(ノードN2)に接続された第1の端子を有し、発振回路10の発振周波数を調節する。
キャパシターC10は、第1群の可変容量素子CV11及びCV12の第2の端子と基準電圧VSSの配線との間に接続されている。キャパシターC20は、第2群の可変容量素子CV21及びCV22の第2の端子と基準電圧VSSの配線との間に接続されている。キャパシターC30は、第3群の可変容量素子CV31及びCV32の第2の端子と基準電位VSSの配線との間に接続されている。
第1群の可変容量素子CV11及びCV12、第2群の可変容量素子CV21及びCV22、及び、第3群の可変容量素子CV31及びCV32の各々は、例えば、MOS構造を有するキャパシター、又は、可変容量ダイオード(バラクタダイオード)で構成され、第1の端子と第2の端子との間に印加される電圧に従って容量値が変化する。
図2は、図1に示す可変容量素子の例としてMOS構造を有するキャパシターを示す図である。図2に示すキャパシターは、PチャネルMOSトランジスターで構成され、第1の端子13に接続されたゲート(G)と、基準電位VSSの配線に接続されたソース(S)及びドレイン(D)と、第2の端子14に接続されたバックゲート(Nウエル)とを有している。キャパシターの容量値は、MOSトランジスターのゲート長、ゲート幅、及び、ゲート絶縁膜の厚み等に依存する。
キャパシターの第1の端子13と第2の端子14との間の電圧を上昇させてゆくと、バックゲートに形成される空乏層が次第に拡大して、キャパシターの容量値が次第に大きくなる。そして、電圧がある程度上昇すると、バックゲートに帯電する電荷の量が飽和して、キャパシターの容量値が飽和する。以下においては、一例として、キャパシターの第1の端子13が図1に示すノードN1又はN2に接続され、キャパシターの第2の端子14が図1に示す抵抗R10、R20、又は、R30に接続された場合について説明する。
再び図1を参照すると、インバーター12は反転増幅動作を行い、出力端子に生成される発振信号が、水晶振動体11等を介して入力端子にフィードバックされる。その際に、水晶振動体11は、インバーター12によって印加される交流電圧によって振動する。その振動は固有の共振周波数において大きく励起されて、水晶振動体11が負性抵抗として動作する。その結果、発振回路10は、主に水晶振動体11の共振周波数によって決定される発振周波数で発振する。ただし、可変容量素子CV11〜CV32の容量値を変更することによって、発振回路10の発振周波数を微調整することができる。
基準電圧生成回路20は、例えば、バンドギャップリファレンス回路等を含み、電源電圧(VDD−VSS)が供給されて第1の基準電圧V1〜第3の基準電圧V3を生成する。第1の基準電圧V1は、抵抗R1を介してノードN1に供給され、第2の基準電圧V2は、抵抗R2を介してノードN2に供給される。第3の基準電圧V3は、第1の温度補償電圧生成回路30及び第2の温度補償電圧生成回路50に供給される。
第1の温度補償電圧生成回路30は、温度センサーから出力される検出信号に従って、第1群の可変容量素子CV11及びCV12の容量値を制御する第1の温度補償電圧VCOMPを生成する。第1の温度補償電圧VCOMPは、抵抗R10を介して第1群の可変容量素子CV11及びCV12の第2の端子に供給されると共に、第2の温度補償電圧生成回路50に供給される。
図3は、図1に示す第1の温度補償電圧生成回路の構成例を示すブロック図である。図3に示すように、第1の温度補償電圧生成回路30は、温度センサー31と、ADコンバーター32と、1次電圧生成回路33と、3次電圧生成回路34と、加算回路35とを含んでも良い。
温度センサー31は、例えば、PN接合ダイオード、トランジスター、又は、サーミスターと、増幅回路とを含み、電圧制御発振器周辺の温度を検出して検出信号を出力する。ADコンバーター32は、温度センサー31から出力されるアナログの検出信号をデジタルの温度データに変換する。
1次電圧生成回路33及び3次電圧生成回路34は、例えば、水晶振動体11の共振周波数の温度依存性を相殺する温度特性を有する1次電圧及び3次電圧を表す電圧データを温度データに対応してそれぞれ格納する格納部と、DAコンバーターとを有している。1次電圧生成回路33及び3次電圧生成回路34は、ADコンバーター32から出力される温度データに対応する電圧データを格納部から読み出し、電圧データを1次電圧及び3次電圧にそれぞれ変換して出力する。
加算回路35は、1次電圧生成回路33から出力される1次電圧と3次電圧生成回路34から出力される3次電圧とを加算して、第1の温度補償電圧VCOMPを生成する。第1の温度補償電圧VCOMPは、発振回路10が基準温度(例えば、25℃)において基準周波数fで発振する場合に、第3の基準電圧V3と略等しくなるように設定される。
第1の温度補償電圧VCOMPが第3の基準電圧V3よりも低くなると、第1群の可変容量素子CV11及びCV12の容量値が増大して発振周波数が低下する。一方、第1の温度補償電圧VCOMPが第3の基準電圧V3よりも高くなると、第1群の可変容量素子CV11及びCV12の容量値が低下して発振周波数が上昇する。
あるいは、ADコンバーター32を用いずに、アナログ回路のみで第1の温度補償電圧生成回路30を構成しても良い。その場合に、1次電圧生成回路33及び3次電圧生成回路34は、温度センサー31から出力されるアナログの検出信号に基づいて、水晶振動体11の共振周波数の温度依存性を相殺する温度特性を有する1次電圧及び3次電圧をそれぞれ生成する。
再び図1を参照すると、周波数制御電圧生成回路40は、例えば、増幅回路等を含み、入力端子41に印加される周波数制御信号CONTに従って、第2群の可変容量素子CV21及びCV22の容量値を制御する周波数制御電圧VAFCを生成する。周波数制御信号CONTは、アナログ信号(制御電圧)でも良いし、デジタル信号でも良い。
デジタル信号をシリアル伝送する場合には、例えば、SPI規格又はI2C規格等を用いることができる。周波数制御電圧生成回路40は、シリアル伝送を行うためのシリアルクロック信号と、発振周波数を制御するためのシリアルの制御データと、半導体装置(チップ)を選択するためのチップセレクト信号とを受信して、制御データを周波数制御電圧VAFCに変換しても良い。
周波数制御電圧VAFCは、抵抗R20を介して第2群の可変容量素子CV21及びCV22の第2の端子に供給される。それにより、図1に示す電圧制御発振器を備えた電子機器等は、周波数制御信号CONTを用いて、発振回路10の発振周波数を必要に応じて偏移させたり変調したりすることができる。
発振回路10を基準周波数fで発振させる場合に、周波数制御電圧VAFCが所定の値に設定される。そのとき、第2群の可変容量素子CV21及びCV22の容量値は基準容量値になる。また、発振回路10を基準周波数fよりも低い周波数で発振させる場合には、周波数制御電圧VAFCが所定の値よりも低く設定される。そのとき、第2群の可変容量素子CV21及びCV22の容量値は基準容量値よりも大きくなる。一方、発振回路10を基準周波数fよりも高い周波数で発振させる場合には、周波数制御電圧VAFCが所定の値よりも高く設定される。そのとき、第2群の可変容量素子CV21及びCV22の容量値は基準容量値よりも小さくなる。
第1の温度補償電圧生成回路30の格納部に格納されている電圧データは、周波数制御電圧VAFCが所定の値である場合に、発振回路10が所定の温度範囲において基準周波数fと略等しい周波数で発振するように設定されている。しかしながら、周波数制御電圧VAFCが所定の値よりも低くなって第2群の可変容量素子CV21及びCV22の容量値が基準容量値よりも大きくなると、温度補償が不足する。一方、周波数制御電圧VAFCが所定の値よりも高くなって第2群の可変容量素子CV21及びCV22の容量値が基準容量値よりも小さくなると、温度補償が過剰になる。そこで、これを補正するために、第2の温度補償電圧生成回路50が設けられている。
第2の温度補償電圧生成回路50は、周波数制御電圧VAFCの変化によって生じる温度補償量の変化を補正するために、第1の温度補償電圧VCOMP及び周波数制御電圧VAFCに基づいて、第3群の可変容量素子CV31及びCV32の容量値を制御する第2の温度補償電圧VATRを生成する。第2の温度補償電圧VATRは、抵抗R30を介して第3群の可変容量素子CV31及びCV32の第2の端子に供給される。
図4は、図1に示す第2の温度補償電圧生成回路の構成例を示す回路図である。図4に示すように、第2の温度補償電圧生成回路50は、増幅回路としてのオペアンプ51〜53と、抵抗R51〜R57と、NチャネルMOSトランジスターQN1とを含んでいる。オペアンプ51〜53は、第3の基準電圧V3を基準として増幅動作を行う。
オペアンプ51は、抵抗R51を介して反転入力端子に入力される周波数制御電圧VAFCを反転増幅する。オペアンプ51の反転入力端子と電源電位VDDの配線との間には、オペアンプ51の出力信号のDCレベルを調節するための抵抗R52が接続されている。また、オペアンプ51の出力端子と反転入力端子との間には、抵抗R53が接続されている。オペアンプ51の電圧増幅率は、抵抗R51及びR53によって設定される。
図4に示すように、抵抗R52及びR53の抵抗値を可変にしても良い。例えば、第2の温度補償電圧生成回路50は、抵抗R52及びR53の抵抗値を設定するための設定データを格納する格納部を有しており、設定データに従って抵抗R52及びR53の抵抗値を設定する。
オペアンプ52は、抵抗R54を介して反転入力端子に入力されるオペアンプ51の出力信号を反転増幅し、増幅された信号を増幅率補正信号として出力する。オペアンプ52の出力端子と反転入力端子との間には、抵抗R55が接続されている。オペアンプ52の電圧増幅率は、抵抗R54及びR55によって設定される。
オペアンプ53は、非反転入力端子に入力される第1の温度補償電圧VCOMPを増幅し、増幅された電圧を第2の温度補償電圧VATRとして出力する。オペアンプ53の反転入力端子と第3の基準電圧V3の配線との間には、抵抗R56が接続されている。また、オペアンプ53の出力端子と反転入力端子との間には、抵抗R57及びトランジスターQN1が並列に接続されている。オペアンプ53の電圧増幅率は、抵抗R56及びR57と、トランジスターQN1とによって設定される。
トランジスターQN1は、オペアンプ53の反転入力端子に接続されたドレイン(D)と、オペアンプ53の出力端子に接続されたソース(S)と、オペアンプ52から出力される増幅率補正信号が印加されるゲート(G)とを有している。トランジスターQN1のオン抵抗は、ゲート電圧によって変化する。
即ち、増幅率補正信号の電圧を上昇させると、トランジスターQN1のオン抵抗が低下して、オペアンプ53の電圧増幅率が低下する。一方、増幅率補正信号の電圧を低下させると、トランジスターQN1のオン抵抗が上昇して、オペアンプ53の電圧増幅率が上昇する。
従って、トランジスターQN1は、増幅率補正信号に従って第2の温度補償電圧生成回路50の電圧増幅率αを調整する増幅率調整回路を構成している。第2の温度補償電圧生成回路50の電圧増幅率αは、第1の温度補償電圧VCOMPの第3の基準電圧V3に対する差分D1と、第2の温度補償電圧VATRの第3の基準電圧V3に対する差分D2とによって表される(α=D2/D1)。
オペアンプ52から出力される増幅率補正信号の電圧は、周波数制御電圧VAFCの上昇に伴って上昇する。従って、周波数制御電圧VAFCの上昇に伴って第2の温度補償電圧生成回路50の電圧増幅率αが低下する。ここで、周波数制御電圧VAFCが所定の値であるときに第2の温度補償電圧生成回路50の電圧増幅率αが基準増幅率αとなるように、抵抗R51〜R57の抵抗値が設定される。
このように、第2の温度補償電圧生成回路50は、周波数制御電圧VAFCに応じた電圧増幅率αで第1の温度補償電圧VCOMPを増幅することにより、第2の温度補償電圧VATRを生成する。それにより、周波数制御電圧VAFCの変化によって生じる第1群の可変容量素子CV11及びCV12の感度(電圧変化に対する容量変化率の割合)の変化を補正するように、第3群の可変容量素子CV31及びCV32の容量値を変化させることができる。
第2の温度補償電圧VATRが第3の基準電圧V3よりも低くなると、第3群の可変容量素子CV31及びCV32の容量値が増大して発振周波数が低下する。一方、第2の温度補償電圧VATRが第3の基準電圧V3よりも高くなると、第3群の可変容量素子CV31及びCV32の容量値が低下して発振周波数が上昇する。
図5は、図1に示す電圧制御発振器における温度補償動作の例を説明するための模式図である。図5において、横軸は温度を表しており、縦軸は周波数を表している。また、図5(a)は、周波数制御電圧VAFCが所定の値である場合を示し、図5(b)は、周波数制御電圧VAFCが所定の値よりも低い場合を示し、図5(c)は、周波数制御電圧VAFCが所定の値よりも高い場合を示している。ただし、水晶振動体11の共振周波数は、基準温度における共振周波数が縦軸の周波数f〜fに一致するように移動したものである。
図5(a)を参照すると、周波数制御電圧VAFCが所定の値である場合には、第2群の可変容量素子CV21及びCV22の容量値が基準容量値になる。従って、第1群の可変容量素子CV11及びCV12の感度が基準感度になると共に、第3群の可変容量素子CV31及びCV32の感度が基準感度になる。
その際に、第2の温度補償電圧生成回路50は、第1の温度補償電圧VCOMPを基準増幅率αで増幅して得られた第2の温度補償電圧VATRを第3群の可変容量素子CV31及びCV32の第2の端子に印加する。この例においては、第2の温度補償電圧生成回路50の基準増幅率αと第3群の可変容量素子CV31及びCV32の感度との積が、第1群の可変容量素子CV11及びCV12の感度と略等しく設定されている。
それにより、第3群の可変容量素子CV31及びCV32による温度補償量が、第1群の可変容量素子CV11及びCV12による温度補償量と略等しくなる。その結果、水晶振動体11の共振周波数の温度補償が適切に行われて、発振回路10の発振周波数が所定の温度範囲において基準周波数fに調整される。
図5(b)を参照すると、周波数制御電圧VAFCが所定の値よりも低い場合には、第2群の可変容量素子CV21及びCV22の容量値が基準容量値よりも大きくなる。従って、第1群の可変容量素子CV11及びCV12の感度が基準感度よりも低くなると共に、第3群の可変容量素子CV31及びCV32の感度が基準感度よりも低くなって、温度補償量が不足する。
その際に、第2の温度補償電圧生成回路50は、第1の温度補償電圧VCOMPを基準増幅率αよりも大きい電圧増幅率で増幅して得られた第2の温度補償電圧VATRを第3群の可変容量素子CV31及びCV32の第2の端子に印加する。それにより、第3群の可変容量素子CV31及びCV32による温度補償量は、第1群の可変容量素子CV11及びCV12による温度補償量よりも大きくなる。その結果、第1群の可変容量素子CV11及びCV12による温度補償量の不足が補正されて、発振回路10の発振周波数が所定の温度範囲において周波数f(<f)に調整される。
図5(c)を参照すると、周波数制御電圧VAFCが所定の値よりも高い場合には、第2群の可変容量素子CV21及びCV22の容量値が基準容量値よりも小さくなる。従って、第1群の可変容量素子CV11及びCV12の感度が基準感度よりも高くなると共に、第3群の可変容量素子CV31及びCV32の感度が基準感度よりも高くなって、温度補償量が過剰になる。
その際に、第2の温度補償電圧生成回路50は、第1の温度補償電圧VCOMPを基準増幅率αよりも小さい電圧増幅率で増幅して得られた第2の温度補償電圧VATRを第3群の可変容量素子CV31及びCV32の第2の端子に印加する。それにより、第3群の可変容量素子CV31及びCV32による温度補償量は、第1群の可変容量素子CV11及びCV12による温度補償量よりも小さくなる。その結果、第1群の可変容量素子CV11及びCV12による温度補償量の過剰が補正されて、発振回路10の発振周波数が所定の温度範囲において周波数f(>f)に調整される。
図6は、図1に示す可変容量素子に印加される制御電圧(温度補償電圧)の範囲を従来技術と比較しながら説明するための図である。図6において、横軸は、可変容量素子に対する印加電圧(V)を表しており、縦軸は、可変容量素子の感度(ppm/V)を表している。
図6(a)は、特許文献1に開示されている温度補償型発振回路10の第1可変容量素子16に印加される制御電圧に対する第1可変容量素子16の感度を示している。第1可変容量素子16は、所定の電圧範囲において最大の感度(例えば、約50ppm/V)を有しており、制御電圧が所定の電圧範囲から外れると、感度が低下してリニアリティが悪化する。
特許文献1においては、第1可変容量素子16の第1の端子に温度補償電圧が印加されると共に、同一の第1可変容量素子16の第2の端子に補助温度補償電圧が印加されるので、温度補償電圧と補助温度補償電圧との差である制御電圧が所定の電圧範囲から外れ易くなる。
従って、感度のリニアリティが良好な状態で使用することが可能な制御電圧の範囲が制限されてしまう。また、第1可変容量素子16は、温度補償のために高い感度を有しているので、制御電圧に含まれているノイズ成分によって発振信号の位相ノイズが増加するおそれがある。
図6(b)は、本願の図1に示す第1群の可変容量素子CV11及びCV12に印加される制御電圧に対する第1群の可変容量素子CV11及びCV12の感度を示している。第1群の可変容量素子CV11及びCV12は、所定の電圧範囲において最大の感度(例えば、約50ppm/V)を有しており、制御電圧が所定の電圧範囲から外れると、感度が低下してリニアリティが悪化する。ただし、第1群の可変容量素子CV11及びCV12には、第1の温度補償電圧VCOMPのみが印加されるので、制御電圧が所定の電圧範囲から外れ難くなる。
図6(c)は、本願の図1に示す第3群の可変容量素子CV31及びCV32に印加される制御電圧に対する第3群の可変容量素子CV31及びCV32の感度を示している。第3群の可変容量素子CV31及びCV32は、所定の電圧範囲において最大の感度(例えば、約25ppm/V)を有しており、制御電圧が所定の電圧範囲から外れると、感度が低下してリニアリティが悪化する。ただし、第3群の可変容量素子CV31及びCV32には、第2の温度補償電圧VATRのみが印加されるので、制御電圧が所定の電圧範囲から外れ難くなる。
このように、本実施形態によれば、第1の温度補償電圧VCOMPに従って発振周波数を調節する第1群の可変容量素子CV11及びCV12、及び、周波数制御電圧VAFCに従って発振周波数を調節する第2群の可変容量素子CV21及びCV22とは別個に、第2の温度補償電圧VATRに従って発振周波数を調節する第3群の可変容量素子CV31及びCV32が設けられている。
また、第2の温度補償電圧生成回路50が、第1の温度補償電圧VCOMP及び周波数制御電圧VAFCに基づいて第2の温度補償電圧VATRを生成する。それにより、第1群の可変容量素子CV11及びCV12を感度のリニアリティが良好な状態で使用することが可能な制御電圧の範囲を拡大することができる。
ここで、第2の温度補償電圧VATRが、第1群の可変容量素子CV11及びCV12、及び、第2群の可変容量素子CV21及びCV22に印加されないことが望ましい。その場合には、第2の温度補償電圧VATRが第3群の可変容量素子CV31及びCV32のみに印加されるので、第1群の可変容量素子CV11及びCV12、及び、第2群の可変容量素子CV21及びCV22を感度のリニアリティが良好な状態で使用することができる。
また、第3群の可変容量素子CV31及びCV32の感度が、第1群の可変容量素子CV11及びCV12の感度よりも低く、且つ、第2群の可変容量素子CV21及びCV22の感度よりも低くても良い。
その場合には、第2の温度補償電圧VATRにノイズ成分が含まれていたとしても、それに起因する発振信号の位相ノイズを低減することができる。例えば、第2の温度補償電圧VATRに残留ノイズやコモンモードノイズ等が含まれていたとしても、第3群の可変容量素子CV31及びCV32の感度が低ければ、発振信号の位相に与える影響が低減される。
さらに、第3群の可変容量素子CV31及びCV32の感度のリニアリティ幅が、第1群の可変容量素子CV11及びCV12の感度のリニアリティ幅よりも広く、且つ、第2群の可変容量素子CV21及びCV22の感度のリニアリティ幅よりも広くても良い。その場合には、第3群の可変容量素子CV31及びCV32を感度のリニアリティが良好な状態で使用することができる。なお、本願において、感度のリニアリティ幅とは、可変容量素子の感度が最大感度の所定の割合以上(例えば、80%以上)となるような印加電圧の幅のことをいう。
<電子機器>
次に、本発明の一実施形態に係る電圧制御発振器を用いた電子機器について説明する。
図7は、本発明の一実施形態に係る電子機器の第1の構成例を示すブロック図である。この電子機器は、本発明の一実施形態に係る電圧制御発振器110と、CPU120と、操作部130と、ROM(リードオンリー・メモリー)140と、RAM(ランダムアクセス・メモリー)150と、通信部160と、表示部170と、音声出力部180とを含んでいる。なお、図7に示す構成要素の一部を省略又は変更しても良いし、あるいは、図7に示す構成要素に他の構成要素を付加しても良い。
電圧制御発振器110は、周波数制御信号によって制御される発振周波数で発振動作を行うことにより、クロック信号を生成する。電圧制御発振器110によって生成されるクロック信号は、CPU120等を介して、電子機器の各部に供給される。
CPU120は、電圧制御発振器110から供給されるクロック信号に同期して動作し、ROM140等に記憶されているプログラムに従って、各種の信号処理や制御処理を行う。例えば、CPU120は、操作部130から供給される操作信号に応じて各種の信号処理を行ったり、外部との間でデータ通信を行うために通信部160を制御する。あるいは、CPU120は、表示部170に各種の画像を表示させるための画像信号を生成したり、音声出力部180に各種の音声を出力させるための音声信号を生成する。
操作部130は、例えば、操作キーやボタンスイッチ等を含む入力装置であり、ユーザーによる操作に応じた操作信号をCPU120に出力する。ROM140は、CPU120が各種の信号処理や制御処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。また、RAM150は、CPU120の作業領域として用いられ、ROM140から読み出されたプログラムやデータ、操作部130を用いて入力されたデータ、又は、CPU120がプログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。
通信部160は、例えば、アナログ回路及びデジタル回路で構成され、CPU120と外部装置との間のデータ通信を行う。表示部170は、例えば、LCD(液晶表示装置)等を含み、CPU120から供給される画像信号に基づいて各種の情報を表示する。また、音声出力部180は、例えば、スピーカー等を含み、CPU120から供給される音声信号に基づいて音声を出力する。
上記の電子機器としては、例えば、携帯電話機等の移動端末、スマートカード、電卓、電子辞書、電子ゲーム機器、デジタルスチルカメラ、デジタルムービー、テレビ、テレビ電話、防犯用テレビモニター、ヘッドマウント・ディスプレイ、パーソナルコンピューター、プリンター、ネットワーク機器、カーナビゲーション装置、測定機器、及び、医療機器(例えば、電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、及び、電子内視鏡)等が該当する。
図8は、本発明の一実施形態に係る電子機器の第2の構成例を示すブロック図である。この例においては、時計及びタイマーについて説明する。本発明の一実施形態に係る時計は、本発明の一実施形態に係る電圧制御発振器110と、分周器111と、操作部130と、表示部170と、音声出力部180と、計時部190とを含んでいる。また、本発明の一実施形態に係るタイマーは、音声出力部180の替りに制御部200を含んでいる。なお、図8に示す構成要素の一部を省略又は変更しても良いし、あるいは、図8に示す構成要素に他の構成要素を付加しても良い。
分周器111は、例えば、複数のフリップフロップ等で構成され、電圧制御発振器110から供給されるクロック信号を分周して、計時用の分周クロック信号を生成する。計時部190は、例えば、カウンター等で構成され、分周器111から供給される分周クロック信号に基づいて計時動作を行って、現在時刻やアラーム時刻を表す表示信号や、アラーム音を発生するためのアラーム信号を生成する。
操作部130は、計時部190に現在時刻やアラーム時刻を設定するために用いられる。表示部170は、計時部190から供給される表示信号に従って、現在時刻やアラーム時刻を表示する。音声出力部180は、計時部190から供給されるアラーム信号に従って、アラーム音を発生する。
タイマーの場合には、アラーム機能の替りにタイマー機能が設けられる。即ち、計時部190は、現在時刻が設定時刻に一致したことを表すタイマー信号を生成する。制御部200は、計時部190から供給されるタイマー信号に従って、タイマーに接続されている機器をオン又はオフさせる。
本実施形態によれば、周波数制御信号を用いて発振周波数を調節する際の温度補償特性が改善された電圧制御発振器110によって生成される正確なクロック信号で動作する電子機器を提供することができる。
<移動体>
次に、本発明の一実施形態に係る電圧制御発振器を用いた移動体について説明する。移動体としては、例えば、自動車、自走式ロボット、自走式搬送機器、列車、船舶、飛行機、又は、人工衛星等が該当する。
図9は、本発明の一実施形態に係る移動体の構成例を示すブロック図である。図9に示すように、この移動体は、本発明の一実施形態に係る電圧制御発振器110を含み、さらに、電子制御式燃料噴射装置210、電子制御式ABS装置220、又は、電子制御式一定速度走行装置230等の各種の電子制御式装置を搭載している。なお、図9に示す構成要素の一部を省略又は変更しても良いし、あるいは、図9に示す構成要素に他の構成要素を付加しても良い。
電圧制御発振器110は、周波数制御信号によって制御される発振周波数で発振動作を行うことにより、クロック信号を生成する。電圧制御発振器110によって生成されるクロック信号は、電子制御式燃料噴射装置210、電子制御式ABS装置220、又は、電子制御式一定速度走行装置230等に供給される。
電子制御式燃料噴射装置210は、電圧制御発振器110から供給されるクロック信号に同期して動作し、ガソリンエンジン等の予混合燃焼機関において、所定のタイミングで液体の燃料を吸入空気に霧状に噴射する。電子制御式ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)装置220は、電圧制御発振器110から供給されるクロック信号に同期して動作し、ブレーキをかけるように操作が行われた際に、ブレーキを徐々に強力に駆動して、移動体が滑り始めたらブレーキを一旦緩めてから再び駆動することを繰り返す。電子制御式一定速度走行装置230は、電圧制御発振器110から供給されるクロック信号に同期して動作し、移動体の速度を監視しながら、移動体の速度が一定となるようにアクセル又はブレーキ等を制御する。
本実施形態によれば、周波数制御信号を用いて発振周波数を調節する際の温度補償特性が改善された電圧制御発振器110によって生成される正確なクロック信号で動作する移動体を提供することができる。
上記の実施形態においては、水晶振動体を用いた電圧制御発振器について説明したが、本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、水晶以外の圧電体等を用いた発振器にも適用することができる。このように、当該技術分野において通常の知識を有する者によって、本発明の技術的思想内で多くの変形が可能である。
10…発振回路、11…水晶振動体、12…インバーター、20…基準電圧生成回路、30…第1の温度補償電圧生成回路、31…温度センサー、32…ADコンバーター、33…1次電圧生成回路、34…3次電圧生成回路、35…加算回路、40…周波数制御電圧生成回路、41…入力端子、50…第2の温度補償電圧生成回路、51〜53…オペアンプ、110…電圧制御発振器、111…分周器、120…CPU、130…操作部、140…ROM、150…RAM、160…通信部、170…表示部、180…音声出力部、190…計時部、200…制御部、210…電子制御式燃料噴射装置、220…電子制御式ABS装置、230…電子制御式一定速度走行装置、C1〜C30…キャパシター、R0〜R57…抵抗、CV11〜CV32…可変容量素子、QN1…NチャネルMOSトランジスター

Claims (7)

  1. 振動体の第1の電極と第2の電極とに接続されて発振動作を行う発振部と、
    前記振動体の第1又は第2の電極に接続されて発振周波数を調節する第1〜第3の可変容量素子と、
    温度センサーから出力される検出信号に従って、前記第1の可変容量素子の容量値を制御する第1の温度補償電圧を生成する第1の温度補償電圧生成回路と、
    周波数制御信号に従って、前記第2の可変容量素子の容量値を制御する周波数制御電圧を生成する周波数制御電圧生成回路と、
    前記第1の温度補償電圧及び前記周波数制御電圧に基づいて、前記第3の可変容量素子の容量値を制御する第2の温度補償電圧を生成し、前記周波数制御電圧の変化によって生じる温度補償量の変化を低減する第2の温度補償電圧生成回路と、を備える電圧制御発振器。
  2. 前記第2の温度補償電圧が、前記第1及び第2の可変容量素子に印加されない、請求項1記載の電圧制御発振器。
  3. 前記第3の可変容量素子の感度が、前記第1の可変容量素子の感度よりも低く、且つ、前記第2の可変容量素子の感度よりも低い、請求項1又は2記載の電圧制御発振器。
  4. 前記第3の可変容量素子の感度が最大感度の80%以上となるような印加電圧の幅が、前記第1の可変容量素子の感度が最大感度の80%以上となるような印加電圧の幅よりも広く、且つ、前記第2の可変容量素子の感度が最大感度の80%以上となるような印加電圧の幅よりも広い、請求項1〜3のいずれか1項記載の電圧制御発振器。
  5. 前記第2の温度補償電圧生成回路が、前記周波数制御電圧に応じた増幅率で前記第1の温度補償電圧を増幅することにより、前記第2の温度補償電圧を生成する、請求項1〜4のいずれか1項記載の電圧制御発振器。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の電圧制御発振器を備える電子機器。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項記載の電圧制御発振器を備える移動体。
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