以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態における情報処理システム1の全体構成の一例を示す図である。図1を参照すると、情報処理システム1は、端末装置100と、情報処理装置200と、表示装置300とを含む。また、端末装置100と情報処理装置200とは、例えば有線または無線のネットワークによって接続される。また、情報処理装置200と表示装置300とは、例えば、有線または無線のネットワークによって接続される。
端末装置100は、測定装置110と、通信装置120とを含む。測定装置110と、通信装置120とは、例えば、近距離無線通信によって接続される。図1は、測定装置110として、腕時計型の測定装置110aと、首飾り型の測定装置110bとを例示している。また、本実施の形態では、測定装置110と通信装置120とは、別個の装置として説明を行うが、測定装置110と通信装置120とは、端末装置100として一体形成された装置であってもよい。
測定装置110は、ユーザに関する情報を測定情報として取得し、位置情報とともに通信装置120に送信する。位置情報の取得については後述する。また、測定装置110は、例えば、ユーザに装着されることによって、ユーザに関する情報を取得する。測定装置110は、例えば、ユーザの脈拍及び加速度等の生体情報を測定情報として取得する。さらに、測定装置110の具体的な形状は、例えば図示した腕時計型や、首飾り型の他に、指輪型等でもよい。なお、測定装置110の数は、複数でもよい。
通信装置120は、測定装置110から送信された測定情報を、位置情報とともに、受信する。そして、通信装置120は、受信した測定情報及び位置情報を、情報処理装置200に送信する。また、通信装置120は、情報処理装置200から送信された情報を表示する。なお、通信装置120の数は、複数でもよい。
情報処理装置200は、通信装置120から送信された情報を受信し、その受信した情報に基づき、通信装置120及び表示装置300が表示する情報を生成する。
表示装置300は、情報処理装置200から、送信された情報を受信し、その情報を表示する。なお、表示装置300は、例えば、図示されているようなノート型のPC(Personal Computer)でもよいし、タブレット型のPCでもよい。また、携帯電話や、スマートフォン等でもよい。
図2は、第1実施形態に係る情報処理システム1の構成の一例を示すブロック図である。
測定装置110は、生体情報測定部111と、活動情報測定部112と、位置情報測定部113と、音情報測定部114と、通信部115とを備える。生体情報測定部111は、測定装置110を備えるユーザの生体情報、例えば脈拍や、体温等を測定する。活動情報測定部112は、測定装置110を備えるユーザの加速度を測定する。活動情報測定部112は、例えば、加速度センサ等で実現される。位置情報測定部113は、測定装置110の位置を測定する。また、位置情報測定部113が測定する測定装置110の位置情報は、測定装置110を備えるユーザの位置情報であるとも言える。また、位置情報測定部113は、例えば、GPS(Global Positioning System)によって実現されてもよい。音情報測定部114は、測定装置110の周辺の音を測定する。通信部115は、生体情報測定部111と、活動情報測定部112と、位置情報測定部113と、音情報測定部114とがそれぞれ測定した各情報(以下、測定情報と称する)を、それぞれから取得する。また、通信部115は、通信装置120と通信を行い、通信装置120に測定情報を送信する。
通信装置120は、通信部121と、制御部122と、受付部123と、表示部124とを備える。通信部121は、測定装置110及び情報処理装置200と通信を行い、測定装置110から測定情報を受信する。また、通信部121は、情報処理装置200に測定情報を送信する。制御部122は、通信装置120の動作全体を制御する。受付部123は、例えば、ユーザによって入力された情報を受け付ける。表示部124は、制御部122からの指示に基づき、情報を表示する。
情報処理装置200は、通信部210と、推定部220と、判定部230と、算出部240と、記憶部250と、抽出部260と、作成部270とを備える。
通信部210は、通信装置120及び表示装置300と通信を行う。また、通信部210は、通信装置120から測定情報を受信する。さらに、通信部210は、測定情報を推定部220に送信する。
推定部220は、通信装置120から送信された測定情報に基づき、測定装置110を備えるユーザの行動の種類(以下、行動情報と称する)を推定する推定処理を行う。例えば、推定部220は、「加速度」から、歩行、静止といった行動情報を推定する。そして、推定部220は、行動情報(推定結果)と、該行動情報の推定に用いた測定情報とを判定部230に送信する。
判定部230は、推定部220から送信された測定情報と、行動情報とに基づき、測定装置110を備えるユーザの活動の種類(以下、活動種別と称する)を判定する判定処理を行う。そして、判定部230は、測定情報と、行動情報と、活動種別(判定結果)とを算出部240に送信する。
算出部240は、測定情報と、行動情報と、活動種別とに基づいて、ユーザが盛り上がっている程度を示す盛り上がり値を算出する。盛り上がり値の詳細は後述する。また、算出部240は、測定情報と、行動情報と、活動種別と、盛り上がり値とを記憶部250に記憶させる。また、記憶部250は、測定装置110を備えるユーザに関する情報と、企業に関する情報である企業情報とを予め格納している。
抽出部260は、通信装置120または表示装置300から提供要求があった情報を記憶部250から抽出し、抽出した情報(以下、抽出情報と称する)を作成部270に送信する。
作成部270は、抽出部260が抽出した抽出情報に基づき、表示装置300が表示する画面(以下、作成画面と称する)を作成し、作成画面を通信部210に送信する。そして、通信部210は、受信した作成画面を通信部310に送信する。
表示装置300は、通信部310と、制御部320と、受付部330と、表示部340とを備える。
通信部310は、通信装置120及び情報処理装置200と通信を行う。また、通信部310は、情報処理装置200から、作成画面を受信する。制御部320は、表示装置300の動作全体を制御する。受付部330は、ユーザによって入力された情報を受け付ける。表示部340は、制御部320の指示に基づき、作成画面等の情報を表示する。
<ハードウェア構成>
図3は、本発明の第1実施形態に係る情報処理装置200のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
情報処理装置200は、CPU(Central Processing Unit)21と、ROM(Road Only Memoly)22と、ネットワークインタフェース23と、RAM(Random Access Memoly)24と、記憶装置25とによって構成可能である。
通信部210は、例えばネットワークインタフェース23によって構成される。推定部220と、判定部230と、算出部240と、抽出部260と、作成部270とは、ROM22及び記憶装置25に記憶されたコンピュータプログラムをRAM24に書き込み、書き込まれたコンピュータプログラムを実行するCPU21によって構成される。記憶部250は、記憶装置25によって構成される。
後述の第2実施形態に係る情報処理装置200及び第3実施形態に係る情報処理装置400も同様に、上記ハードウェア構成を有することが可能であり、情報処理装置200及び情報処理装置400が有する各機能をハードウェア的またはソフトウェア的に実現する。なお、上記ハードウェア構成は例示であり、上記構成には限定されない。
図4は本発明の第1実施形態に係る通信装置120と、表示装置300のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
通信装置120及び表示装置300は、それぞれCPU21と、ROM22と、ネットワークインタフェース23と、RAM24と、記憶装置25と、入力装置26と、出力装置27とによって構成可能である。入力装置26は、例えば、マウス、キーボード、または、タッチパネルなどで実現される。出力装置27は、例えば、ディスプレイで実現される。
通信部121及び通信部310は、ネットワークインタフェース23によって構成される。制御部122及び制御部320は、ROM22及び記憶装置25に記憶されたコンピュータプログラムをRAM24に書き込み、書き込まれたコンピュータプログラムを実行するCPU21によって構成される。受付部123及び受付部330は、入力装置26によって構成される。表示部124及び表示部340は、出力装置27によって構成される。
後述の第2実施形態に係る通信装置120及び表示装置300も同様に、上記ハードウェア構成を有することが可能であり、通信装置120及び表示装置300が有する機能各機能をハードウェア的またはソフトウェア的に実現する。なお、上記ハードウェア構成は例示であり、上記構成には限定されない。
図5から図7は、第1実施形態に係る情報処理システム1の利用シーンを説明するための図である。
図5に示すように、本実施形態に係る情報処理システム1は、ユーザに関する情報を取得する場合に用いられる。図5に例示するシーンにおいて、各ユーザが装着している測定装置110a及び測定装置110bは、ユーザに関する情報を測定する。そして、測定装置110a及び測定装置110bによって測定された測定情報は、近距離無線通信等で通信装置120へ送信される。測定情報を通信装置120が受信すると、通信装置120は、測定情報を有線または無線のネットワークを介して情報処理装置200に送信する。
情報処理装置200は、通信装置120から図5に示すように測定された測定情報を受信し、受信した測定情報に基づき推定処理を行う。また情報処理装置200は、測定情報と、推定結果とに基づき、判定処理を行う。さらに、情報処理装置200は、測定情報と、推定結果と、判定結果とに基づき、ユーザが盛り上がっている程度を示す盛り上がり値を算出する。算出された盛り上がり値は、ユーザごとに関連付けられ、情報処理装置200にユーザ測定情報251として記憶される。ユーザ測定情報251の詳細は後述する。
次に、図6及び図7を参照して、情報処理装置200に記憶されている、測定情報を、操作者及び指示者が使用する利用シーンについて説明する。図6に示す表示画面301は、表示装置300が表示する画面の一例である。表示画面301には、検索キーワードとして、「横浜」と、「20代女性」とが設定されている。この検索キーワードが、表示装置300に入力されると、表示装置300は、無線または有線のネットワークを介して、検索キーワードを情報処理装置200に送信する。情報処理装置200は、検索キーワードを受信し、この検索キーワードに基づき、提供要求があった情報であるユーザに関する情報の抽出を行う。そして、情報処理装置200は、抽出情報に基づき、作成画面を作成する。さらに、情報処理装置200は、作成画面を表示装置300に送信する。表示装置300は、作成画面を受信し、画面上に表示する。表示画面301においては、地図上に、検索キーワードに当てはまるユーザが表示されている。例えば、操作者がポインティングデバイス等を使用し、地図上に表示されているユーザを選択すると、図6に示すように盛り上がり値が表示される。なお、地図は、情報処理装置200に予め記憶されていてもよいし、表示装置300の記憶部(図示しない)に予め記憶されていてもよい。
このように、表示画面301上に盛り上がり値を表示させることによって、特定エリアにどのような人が集まっているのかを知ることができる。さらに、その集まり具合や、盛り上がり値などから、何らかのイベントが開催されているか、などの推測をすることができる。なお、表示装置300を使用する操作者は、例えば、表示画面301に表示されているユーザに対し、メッセージや、クーポン等を送信する指示を入力することが可能である。具体的には、操作者が表示装置300にメッセージや、クーポン等を送信する指示を入力する。表示装置300は、入力された指示に基づき、メッセージや、クーポン等の送信要求を情報処理装置200に送信する。情報処理装置200は送信要求を受け取り、送信要求に含まれる、送信対象となるユーザの条件に基づき、ユーザの宛先を抽出する。そして、情報処理装置200は、抽出された宛先の通信装置120に対し、メッセージや、クーポン等を送信する。
次に、図7を参照し、操作者が通信装置120を使用し、作成画面を表示する場面について説明する。このとき、操作者が操作する通信装置120の画面には、表示画面302が表示される。表示画面302には、検索キーワードとして、「20代男性」が表示されている。操作者がこの検索キーワードを入力すると、受付部123が検索キーワードを受け付ける。そして、通信装置120は、入力された検索キーワードを無線または有線のネットワークを介して、情報処理装置200に送信する。
情報処理装置200は、通信装置120から検索キーワードを受信し、この検索キーワードに基づき、ユーザに関する情報の抽出を行う。そして、情報処理装置200は、抽出情報に基づき作成画面を作成する。そして、情報処理装置200は、作成画面を検索キーワードを送信した通信装置120に送信する。通信装置120は、作成画面を受信し、通信装置120の画面上に、作成画面を表示する。図7に示す表示画面302においては、検索キーワード「20代男性」に基づいて抽出された、盛り上がり値の平均値の一時間ごとの推移が、グラフとして表示されている。このような画面を表示することで、例えば、操作者は現在いる場所付近でどのようなイベントがあったのか、また、同年代がどのような盛り上がりだったのかを推測することができる。
以下、第1実施形態に係る情報処理システム1の動作について具体的に説明する。
図8は本発明の第1実施形態に係る情報処理システム1の盛り上がり値を算出する動作の一例を示すフローチャートである。
図8は、測定装置110の処理を左側に、通信装置120の処理を中央に、情報処理装置200の処理を右側に示している。また、測定装置110の処理と通信装置120の処理との間と、通信装置120の処理と情報処理装置200の処理との間にある破線の矢印は、情報の流れを示している。
まず、測定装置110の生体情報測定部111が、測定装置110を備えるユーザの生体情報を測定する(ステップS100)。次に、活動情報測定部112が、測定装置110を備えるユーザの活動情報を測定する(ステップS101)。そして、位置情報測定部113が、測定装置110を備えるユーザの位置情報を測定する(ステップS102)。さらに、音情報測定部114が、測定装置110を備えるユーザの周辺音を測定する(ステップS103)。ステップS100からステップS103の動作は、順不同であり、定期的に行われる。
次に通信部115は、前述したステップS100〜ステップS103の動作によって測定された測定情報を通信装置120に送信する(ステップS104)。
通信装置120の通信部121は、測定情報を測定装置110から受信し(ステップS105)、受信した測定情報を情報処理装置200に送信する(ステップS106)。
通信部210は、通信装置120から測定情報を受信する(ステップS107)。次に、推定部220が、通信部210が受信した測定情報に基づき、行動情報を推定する(ステップS108)。
例えば、ステップS108で推定部220は、特許第5590301号(特許文献3)に記載された発明を使用して、行動情報を推定してもよい。そして、判定部230が、測定情報と行動情報とに基づき、活動種別を判定する(ステップS109)。さらに、算出部240が、測定情報と、行動情報と、活動種別とに基づき、盛り上がり値を算出する(ステップS110)。その後、算出部240は、測定情報と、行動情報と、活動種別と、盛り上がり値とを、ユーザごとに関連付け、ユーザ測定情報251として記憶部250に記憶させる(ステップS111)。
上記動作のように、測定装置110が、測定装置110を備えたユーザの周囲に関する情報を含む情報を取得し、その情報に基づき、情報処理装置200が、ユーザが滞在している場の盛り上がり値を測定することによって、高精度に盛り上がり値を測定することが可能となる。また、上記動作によって、ユーザが特別な操作をすることなく、ユーザに関する情報を収集することが可能となる。
また、例えば測定情報と盛り上がり値とに基づき、ユーザは、どこで、どのようなことが起きているのかを推定することが可能になる。したがって、ユーザは、この推定により比較的高い場所等で想定される混乱及び犯罪を事前に予想することが可能となる。したがって、混乱及び犯罪を未然に防止したり、または混乱及び犯罪が発生したとしても、比較的早い段階での状況把握に活用したりすることができる。つまり、防災及び防犯面においても活用することが可能となる。
図9は、算出部240によって、測定情報と、行動情報と、活動種別と、盛り上がり値とがユーザごとに関連づけられたユーザ測定情報251の例示的概念図である。
ユーザ測定情報251は、測定情報と、行動情報と、活動種別と、盛り上がり値とが、ユーザIDで示すユーザごとに関連付けられた情報を含む。図9では、測定情報として、脈拍と、活動量と、位置と、周囲音とを含む。
脈拍及び活動量は、例えば生体情報測定部111によって測定される。図9では、一時間ごとの平均の脈拍と、最大の脈拍とがユーザ測定情報に含まれている。また、活動量として、一時間ごとの消費カロリーが測定されている。なお、生体情報測定部111は、脈拍のみでなく、体温等を測定してもよい。位置情報は、位置情報測定部113によって測定される。そして、位置情報によって示される位置が、ユーザ測定情報251に含まれる。周囲音は音情報測定部114によって測定される。例えば、音情報測定部114は、周波数や音圧を測定し、それらを組み合わせ、どのような周囲音であるかを判定してもよい。また、ユーザ測定情報251は、計時部(図示しない)によって測定された時間を含む。図9において、ユーザ測定情報251は、一時間ごとの表示となっているが、表示や計測の幅は当業者によって変更することが可能である。
活動種別は、推定された活動種別によって予め値が設定され、その値と共に記憶される。活動種別によってどのような値を設定するかは、当業者によって適宜設定することができる。
また、盛り上がり値は、そのユーザがどの程度盛り上がっているのかを示す値である。例えば、盛り上がり値は、活動量と、脈拍MAXと、脈拍AVEとに設定されている数値を、盛り上がり値を算出するために変換された「活動量(kcal/h)」、「脈拍MAX」、「脈拍AVE」、及び「活動種別(値)」の和としてもよい。例えば、図9に示すように、ユーザCの場合、活動量は20、脈拍MAXは90、脈拍AVEは70、活動種別は静止で値は20であるため、ユーザCの盛り上がり値は205となる。また、盛り上がり値は、例えば閾値を設定してもよい。この場合、例えば、図6及び図7に例示したように指示者及び操作者が、ユーザの情報を抽出する際に、閾値以上のユーザの盛り上がり値を抽出するように設定してもよい。なお、閾値の具体的な値は、当業者が適宜設定することが可能である。
図10は、端末装置100を保持するユーザに関する情報である、ユーザ情報252の例示的概念図である。
ユーザ情報252は、端末装置100を所持するユーザの情報であり、予め通信装置120から情報処理装置200に送信され、記録部250に記憶されている。ユーザ情報252は、ユーザのID(Identification)と、ニックネームと、生年月と、性別と、地域と、宛先と、興味1と、興味2とがそれぞれユーザ毎に関連付けられている。地域には、ユーザが現在住んでいる地域が設定されている。宛先には、そのユーザの連絡先が設定されている。興味1及び興味2には、そのユーザが興味を持っている事柄が設定されている。また、興味の設定数は、適宜変更することが可能である。また、ユーザ測定情報251及びユーザ情報252はユーザIDを用いて関連付けられている。したがって、例えば、図6及び図7に例示する指示者が、ユーザの情報を抽出する際に、使用する検索キーワードとして、地域や、興味1、興味2に含まれる内容を使用することが可能である。
図11は、表示装置300を所持する企業の情報である企業情報253の例示的概念図である。
企業情報253は、例えば、表示装置300を所持する企業の情報であり、予め記憶部250に格納されている。企業情報253は、企業IDと、企業名と、業種と、ターゲット層1と、ターゲット層2と、ターゲット層3と、ターゲット層4とが関連付けられている。
図11に示すように、業種には、その企業の業種が設定されている。また、各ターゲット層には、例えば、その企業がメッセージを送信したいユーザの条件が予め設定されている。例えば、図11を参照すると、ターゲット層1には、年代が設定され、ターゲット層2には性別が設定されている。このような設定をすることで、例えば、企業が、メールを送信する際に予めターゲット層1及びターゲット層2に設定されている条件に合うユーザにのみ、メッセージやクーポンを送信することが可能となり、より適したユーザにメッセージやクーポンを送信することができる。
図12は、本実施形態の情報処理システム1において、通信装置120から、情報処理装置200に対し、情報の提供要求がされた場合の動作の一例を表すフローチャートである。なお、図12は、図7に示した利用シーンにおける通信装置120及び情報処理装置200の動作の一例を示す。
図12は、通信装置120の処理を左側に、情報処理装置200の処理を右側に示している。また、通信装置120の処理と情報処理装置200の処理との間にある破線の矢印は、情報の流れを示している。
まず、通信装置120の受付部123が、抽出部260が抽出情報を抽出するための条件(以下、抽出条件とする)を受け付け(ステップS200)、受け付けた抽出条件を通信部121に送信する。その後、通信部121が、抽出条件を受信し、情報処理装置200に対し、受信した抽出条件を送信する(ステップS201)。そして、情報処理装置200の通信部210が、抽出条件を受信し(ステップS202)、受信した抽出条件を抽出部260に送信する。さらに、抽出部260は、抽出条件に基づき抽出情報を抽出し(ステップS203)、抽出情報を作成部270に送信する。また、作成部270は抽出情報に基づき、作成画面を作成し(ステップS204)、作成画面を通信部210に送信する。そして、通信部210は、作成画面を受信し、受信した作成画面を通信装置120に送信する(ステップS205)。さらに、通信装置120の通信部121が、情報処理装置200から作成画面を受信し(ステップS206)、受信した作成画面を制御部122に送信する。そして、制御部122は、作成画面を受信し、受信した作成画面を表示部124に送信する。そして、表示部124は、作成画面を受信し、受信した作成画面を表示する(ステップS207)。なお、表示部124は、例えば、作成画面を、時系列のグラフとして表示してもよく、また、ユーザの位置情報を使用し、地図上に表示してもよい。
上記動作によって、通信装置120において、ユーザの測定情報や盛り上がり値等を可視化することによって、通信装置120を操作するユーザに対し、より明確に他のユーザの情報を知らせることができる。
図13は、表示装置300から、情報処理装置200に対し、情報の提供要求がされた場合の動作の一例を表すフローチャートである。
また図13は、表示装置300の処理を左側に、情報処理装置200の処理を右側に示している。また、表示装置300の処理と情報処理装置200との処理との間にある破線の矢印は、情報の流れを示している。
まず、表示装置300の受付部330は、抽出条件を受け付け(ステップS300)、受け付けた抽出条件を制御部320に送信する。次に、制御部320が、抽出条件を受信し、受信した抽出条件を通信部310に送信する。そして、通信部310が、抽出条件を受信し、情報処理装置200に対し、受信した抽出条件を送信する(ステップS301)。
その後、情報処理装置200の通信部210が、抽出条件を受信し(ステップS302)、受信した抽出条件を抽出部260に送信する。さらに、抽出部260は、抽出条件に基づき抽出情報を抽出し(ステップS303)、抽出情報を作成部270に送信する。また、作成部270は抽出情報に基づき、作成画面を作成し(ステップS304)、作成画面を通信部210に送信する。そして、通信部210は、作成画面を受信し、受信した作成画面を表示装置300に送信する(ステップS305)。
その後、表示装置300の通信部310が、情報処理装置200から作成画面を受信し(ステップS306)、受信した作成画面を制御部320に送信する。そして、制御部320は作成画面を受信し、受信した作成画面を表示部340に送信する。その後、表示部340は、作成画面を受信し、受信した作成画面を表示する(ステップS307)。
ステップS307終了後、例えば指示者から、表示部340によって表示されている作成画面に含まれるユーザに対する、メッセージの内容を含んだ送信要求が入力されると、受付部330は、入力された送信要求を受け付ける(ステップS308)。また、予めメッセージの内容が記憶部250に記憶されてもよい。なお、予め記憶部250にメッセージの内容が格納されている場合、ステップS308において、受付部330は、メッセージの内容を含まない送信要求を受け付ける。次に通信部310は、送信要求を情報処理装置200に送信する(ステップS309)。情報処理装置200の通信部210は送信要求を受信する(ステップS310)。さらに、通信部210は、送信要求を抽出部260に送信し、抽出部260は送信要求に含まれる抽出条件に基づき、ユーザの宛先を記憶部250から抽出する(ステップS311)。そして、通信部210はユーザの宛先にメッセージを送信する(ステップS312)。
これにより、例えば、企業情報に登録されている企業が、表示装置300から情報の提供要求を行うと、予め登録されているターゲット層に設定されている条件が、そのまま抽出条件となり、ターゲット層に当てはまるユーザを、ユーザ測定情報251及びユーザ情報252から抽出できる。こうすることで、企業がターゲットとしているユーザに対して、より的確なメッセージを送信することが可能となる。したがって、企業と、ユーザとの間をつなぐコミュニケーション手段を提供することができる。
なお、通信装置120を操作する操作者は、作成画面に含まれるユーザにメッセージを送ることも可能である。例えば、位置情報から、比較的近い位置に存在するユーザに対し、メッセージを送信することで、操作者とユーザとの間に新たなコミュニケーションの機会を提供することができる。
<第2実施形態>
図14は、本発明の第2実施形態における情報処理システム2の構成の一例を示すブロック図である。
第1実施形態の構成で情報処理装置200の構成に含まれていた推定部220が、図14では、通信装置120に含まれる構成となっている。なお、本実施形態の説明において参照する各図面において、他の実施形態と同様な構成及び同様に動作するステップには、同一の符号を付し、本実施形態において重複する説明は省略する(他実施形態においても同様)。
図15は、本発明の第2実施形態に係る情報処理システム2の動作の一例を示すフローチャートである。ステップS400からステップS403の動作は、図7のステップS100からステップS103までの動作と同様であるため、説明を省略する。
図15は、測定装置110の処理を左側に、通信装置120の処理を中央に、情報処理装置200の処理を右側に示している。また、測定装置110の処理と通信装置120の処理との間と、通信装置120の処理と情報処理装置200の処理との間にある破線の矢印は、情報の流れを示している。
まず、測定装置110は、測定情報を通信装置120へ送信する(ステップS404)。次に、通信装置120の通信部121は、測定情報を受信し(ステップS405)、受信した測定情報を制御部122に送信する。制御部122は推定部220に測定情報を送信する。推定部220は、測定情報に基づき、行動情報を推定する(ステップS406)。推定部220は、制御部122に測定情報及び行動情報を送信する。制御部122は、測定情報及び行動情報を通信部121に送信する。そして、通信部121は、測定情報及び行動情報を受信し、受信した測定情報及び行動情報を情報処理装置200に送信する(ステップS407)。
さらに、情報処理装置200の通信部210は、測定情報及び行動情報を受信し(ステップS408)、受信した測定情報及び行動情報を判定部230へ送信する。その後、判定部230は、測定情報及び行動情報を受信し、受信した測定情報及び行動情報に基づき、活動種別を判定する(ステップS409)。また、判定部230は、測定情報と、行動情報と、活動種別とを算出部240へ送信する。そして、算出部240は、測定情報と、行動情報と、活動種別とを受信し、受信した測定情報と、行動情報と、活動種別とに基づいて、盛り上がり値を算出する(ステップS410)。また、算出部240は、測定情報と、行動情報と、活動種別と、盛り上がり値とを記憶部250に記憶させる(ステップS411)。
上記動作によって、測定装置110が、測定装置110を備えたユーザの周囲に関する情報を含む情報を取得することが可能となり、その情報に基づき、情報処理装置200が、ユーザが滞在している場の盛り上がり値を算出する。これにより、情報処理装置200は、高精度に盛り上がり値を測定することが可能となる。
(変形例)
第2実施形態の変形例について説明する。本変形例に係る情報処理システム2は、第1実施形態に係る情報処理システム1の構成に加え、記憶部250にイベント情報254が格納されている構成である。イベント情報254の詳細については、図16を使用し説明する。
図16は、イベント情報254の例示的概念図である。
イベント情報254は、イベント名と、イベント種類と、日時と、場所とが、イベントごとに関連付けられている。イベントの種類は、当業者によって適宜分類を行ってもよい。また、イベント情報254は、予め記憶部250に格納されてもよいし、通信装置120や、表示装置300から定期的に送信された情報を含む構成でもよい。
このイベント情報254を備えることにより、例えば、情報処理装置200は、通信装置120や表示装置300からの指示により、イベント情報254と、ユーザ測定情報251及びユーザ情報を地図上に表示させることができる。これにより、指示者及び操作者は、イベント情報254と、ユーザ測定情報251及びユーザ情報252とを比較することによって、ユーザがどのイベントに参加しているのかを判定することができる。したがって、指示者及び操作者は、各イベントの参加率や、人の集まり具合等の情報を入手することが可能となる。さらに、指示者及び操作者は、イベントに参加しているユーザの年代や、盛り上がり値など、より詳しい情報を知ることができる。また、指示者及び操作者は、そのイベントに参加しているユーザの盛り上がり値に基づき、イベントがどの程度盛り上がっているのかを知ることができる。
また、例えば、上記のように、情報処理装置200が、通信装置120や表示装置300からの指示により、イベント情報254と、ユーザ測定情報251及びユーザ情報を地図上に表示させることで、ある種類のイベントの年代や性別、盛り上がり値の特性や傾向を知ることができる。そうすることで、企業がユーザにメッセージを送信する際、より適したユーザにメッセージを送信することが可能となる。さらに、ユーザが他のユーザにメッセージを送信する際でも、より適したユーザにメッセージを送信することが可能となる。
<第3実施形態>
図17は、本発明の第3実施形態に係る情報処理システム3の構成の一例を示すブロック図である。第3の実施形態は、第1実施形態と、第2実施形態との基本的な構成に対応する。情報処理システム3は、測定部31と、推定部32と、判定部33と、算出部34とを有する。また、測定部31と、推定部32と、判定部33と、算出部34とは、それぞれ無線または有線のネットワークによって相互に接続されている。
測定部31は、ユーザに関する情報である測定情報を測定し、測定情報を推定部32に送信する。なお、ユーザに関する情報とは、ユーザの周囲に関する情報である。また、ユーザに関する情報は、ユーザ自身に関する情報を含んでいてもよい。本実施形態における測定部31は、上述した第1及び第2の実施形態における生体情報測定部111と、活動情報測定部112と、位置情報測定部113と、音情報測定部114との機能を有する。
推定部32は、測定部31から測定情報を受信し、受信した測定情報に基づいて、ユーザの行動の種類を示す行動情報を推定する。また、推定部32は、行動情報と、測定情報とを判定部33に送信する。
判定部33は、推定部32から測定情報と、行動情報とを受信し、受信した測定情報と、行動情報とに基づきユーザの活動の種類である活動種別を判定する。また、判定部33は、活動種別と、測定情報と、行動情報とを算出部34に送信する。
算出部34は、判定部33から測定情報と、行動情報と、活動種別とを受信し、受信した測定情報と、行動情報と、活動種別とに基づいてユーザの盛り上がり度合いを示す盛り上がり値を算出する。
図18は、本発明の第3実施形態に係る情報処理システム3の動作の一例を示すフローチャートである。
測定部31は、ユーザに関する情報である測定情報を測定し(ステップS500)、測定情報を推定部32に送信する。次に、推定部32は、測定部31から測定情報を受信し、受信した測定情報に基づきユーザの行動の種類を示す行動情報を推定し(ステップS501)、行動情報と、測定情報とを判定部33に送信する。さらに、判定部33は、推定部32から測定情報と、行動情報とを受信し、受信した測定情報と、行動情報とに基づき、ユーザの活動種別を判定し(ステップS502)、活動種別と、測定情報と、行動情報とを算出部34に送信する。そして、算出部34は、判定部33から測定情報と、行動情報と、活動種別とを受信し、受信した測定情報と、行動情報と、活動種別とに基づき、盛り上がり値を算出する(ステップS503)。
上記動作によって、情報処理システム3は、周囲の情報を含むユーザに関する情報に基づき、盛り上がり値を算出するため、ユーザが存在する場の盛り上がりを、高精度に測定することができる。
本実施形態における測定部31は、第1実施形態における生体情報測定部111と、活動情報測定部112と、位置情報測定部113と、音情報測定部114とに相当する。また、推定部32は、第1実施形態における推定部220に相当する。また、判定部33は、第1実施形態における判定部230に相当する。また、算出部34は、第1実施形態における算出部240に相当する。
したがって、本実施形態に係る情報処理システム3は、測定部31を備える端末装置100と、推定部32、判定部33、及び算出部34を備える情報処理装置200とを備える構成である。このような情報処理システム3であっても、上述の第1実施形態の構成と同様の効果を得る。また、この場合、推定部32、判定部33、及び算出部34を備える情報処理装置も同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態に係る測定部31は、第2実施形態における生体情報測定部111と、活動情報測定部112と、位置情報測定部113と、音情報測定部114とに相当する。また、推定部32は、第2実施形態における推定部220に相当する。また、判定部33は、第2実施形態における判定部230に相当する。また、算出部34は、第2実施形態における算出部240に相当する。
つまり、本実施形態に係る情報処理システム3は、測定部31、及び推定部32を備える端末装置100と、判定部33、及び算出部34を備える情報処理装置200とを備える構成であってもよい。このような情報処理システム3であっても、上述の第2実施形態の構成と同様の効果を得る。
また、第1及び第2実施形態に係る情報処理システム1及び情報処理システム2において、端末装置100と、情報処理装置200とは、一体であってもよい。この場合、情報処理装置200が、測定部31に相当する生体情報測定部111と、活動情報測定部112と、位置情報測定部113、音情報測定部114と、推定部32に相当する推定部220と、判定部33に相当する判定部230と、算出部34に相当する判定部240とを備える。このような情報処理システム1及び情報処理システム2であっても、上述の第1及び第2実施形態と同様の効果を得る。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。