JP2016085649A - 更新システム、更新方法、携帯端末装置、プログラム - Google Patents

更新システム、更新方法、携帯端末装置、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】自覚症状が現れる前にユーザが自身の感染状態を把握できるシステムが求められていた。
【解決手段】複数のユーザの感染状態を更新する更新システムであって、ユーザの位置を示す位置情報を受信するユーザ位置情報受信手段、ユーザの感染が確定したこと又は発症したことを通知する感染通知情報を受信する感染通知情報受信手段、受信された感染通知情報と各ユーザの位置情報とに基づいて各ユーザの感染状態を更新する感染状態更新手段、更新された感染状態を示す感染関連情報を送信する感染関連情報送信手段、を具備する。また、携帯端末装置は、ユーザの位置を示す位置情報を取得するユーザ位置情報取得手段、位置情報を送信する位置情報送信手段、ユーザの感染状態を示す感染関連情報を受信する感染関連情報受信手段、感染関連情報で示されるユーザの現在の感染状態を表示する感染状態表示手段、を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ウィルス(Virus)や人間の思想・思考・心理状態など、生物を介して伝播しうる物や情報等の追跡・把握・監視・管理・更新・抑制等を行うシステム、方法、装置、プログラムに関する。例えば、人間を始めとする動物を媒介して伝染するウィルスに対するユーザの感染状態を更新する更新システム、更新方法、携帯端末装置、プログラムに関する。
アフリカを発端とするエボラウィルスの広がりが世界的な問題となっている。エボラウィルスは到死性や感染力が非常に強いため、一旦広がり始めると止めることが困難になる。従って、破滅的状況を招かないようにするためには、適切な初動対応によって伝染拡大速度が閾値を超える前に広がりを抑え込むことが重要になる。
特開2006−99430号公報
ネットワークウィルスに関しては、特許文献1に示すようにノードによるウィルス判定・隔離処理によってウィルスの拡散を防止できるのに対し、生物ウィルスは潜伏期間が存在するため、発症してから感染者を隔離したとしても潜伏期間での拡散を防止することが出来ない。感染力の強い生物ウィルスでは、この潜伏期間における感染拡大を未然に防ぐ必要がある。
対処方法としては潜伏期間段階での感染者の隔離が考えられるが、潜伏期間は自覚症状がないため自分自身が既にウィルスに感染していることを認識できず、自分自身が感染拡大の媒体になることを防止できないという問題を抱えていた。したがって、自覚症状が現れる前にユーザが自身の感染状態を把握できることが、感染拡大を抑制する上で求められていた。
本発明は、上記課題を鑑み、ユーザの感染状態を更新する更新システム、更新方法、携帯端末装置、プログラムを提供することを目的とする。
本発明の一態様である更新システムは、複数のユーザの感染状態を更新する更新システムであって、前記ユーザの位置を示す位置情報を受信するユーザ位置情報受信手段と、前記ユーザの感染が確定したこと又は発症したことを通知する感染通知情報を受信する感染通知情報受信手段と、前記受信された感染通知情報と各ユーザの位置情報とに基づいて前記各ユーザの感染状態を更新する感染状態更新手段と、前記更新された感染状態を示す感染関連情報を送信する感染関連情報送信手段と、を具備する。
また、本発明の一態様である更新方法は、複数のユーザの感染状態を更新する更新方法であって、前記ユーザの位置を示す位置情報を受信するユーザ位置情報受信ステップと、前記ユーザの感染が確定したこと又は発症したことを通知する感染通知情報を受信する感染通知情報受信ステップと、前記受信された前記感染通知情報と各ユーザの位置情報とに基づいて前記各ユーザの感染状態を更新する感染状態更新ステップと、前記更新された感染状態を示す感染関連情報を送信する感染関連情報送信ステップと、を有する。
また、本発明の一態様である携帯端末装置は、ユーザの位置を示す位置情報を取得するユーザ位置情報取得手段と、前記位置情報を送信する位置情報送信手段と、所定のウィルスに対する前記ユーザの感染状態を示す感染関連情報を受信する感染関連情報受信手段と、前記感染関連情報で示されるユーザの現在の感染状態を表示する感染状態表示手段と、を具備する。
また、本発明の一態様であるプログラムは、ユーザの位置を示す位置情報を取得するユーザ位置情報取得ステップと、前記位置情報を送信する位置情報送信ステップと、所定のウィルスに対する前記ユーザの感染状態を示す感染関連情報を受信する感染関連情報受信ステップと、前記感染関連情報で示されるユーザの現在の感染状態を表示する感染状態表示ステップと、を情報処理装置に実行させる。
本発明によれば、ユーザの感染状態を更新する更新システム、更新方法、携帯端末装置、プログラムを提供することができる。
実施形態1に係る疫病管理システムの構成を示すブロック図 実施形態1に係る疫病管理システムの別構成を示すブロック図 感染通知情報入力画面を表示ディスプレイに表示している状態の正面図 感染状態表示画面を表示ディスプレイに表示している状態の正面図 実施形態2に係る疫病管理システムの構成を示すブロック図 感染状態表示画面を表示ディスプレイに表示している状態の正面図 感染通知情報入力画面を表示ディスプレイに表示している状態の正面図 別形態の感染通知情報入力画面を表示ディスプレイに表示している状態の正面図 ユーザ位置履歴ファイルの一例を示す図 ユーザ位置管理ファイルの一例を示す図 感染通知情報管理ファイルの一例を示す図 感染状態管理ファイルの一例を示す図 感染関連情報の一例を示す図 感染状態更新処理の流れの一例を示すフローチャート図 感染状態更新処理の流れの一例を示すフローチャート図 感染状態値の算出方法の一例を説明する図 感染状態値の算出方法の一例を説明する図 感染状態値の算出方法の一例を説明する図 感染状態値の算出方法の一例を説明する図 感染状態値の算出方法の一例を説明する図 感染状態値の算出方法の一例を説明する図 感染状態値の算出方法の一例を説明する図 感染状態値の算出方法の一例を説明する図 感染状態値の算出方法の一例を説明する図 感染状態値の算出方法の一例を説明する図 感染状態値の算出方法の一例を説明する図 実施形態2に係る疫病管理システムの別構成を示すブロック図 実施形態3に係る疫病管理システムの構成を示すブロック図 個人情報入力画面を表示した状態の正面図 ユーザ個人情報管理ファイルの一例を示す図 個人情報別生成係数管理ファイルの一例を示す図 ユーザ別伝染係数管理ファイルの一例を示す図 ユーザ別の伝染係数設定処理の流れの一例を示す図 感染状態値算出処理の流れの一例を示す図 実施形態3に係る疫病管理システムの別構成を示すブロック図 実施形態4に係る疫病管理システムの構成を示すブロック図 位置範囲分類表の一例を示す図 ユーザを時刻毎に位置範囲へ分類した状態を示す図 ユーザ位置範囲管理ファイルの一例を示す図 ソート処理を行った状態のユーザ位置範囲管理ファイルの一例を示す図 管理対象ユーザを位置範囲毎に分類した時刻毎のユーザ位置範囲管理ファイル 分類処理の流れの一例を示すフローチャート図 汚染係数管理ファイルの一例を示す図 汚染係数算出処理の流れの一例を示すフローチャート図 感染状態値算出処理の流れの一例を示すフローチャート図 実施形態4に係る疫病管理システムの別構成を示すブロック図 感染状態値算出処理の別形態の流れの一例を示すフローチャート図 実施形態5に係る疫病管理システムの構成を示すブロック図 ユーザ状態管理ファイルの流れの一例を示す図 個人情報別生成係数管理ファイルの一例を示す図 ユーザ別伝染係数管理ファイルの一例を示す図 感染状態更新処理の流れを示すフローチャート図 ウィルス伝染のモデルを説明する図 実施形態6に係る疫病管理システムの構成を示すブロック図 施設情報管理ファイルの一例を説明する図 施設種類別生成係数管理ファイルの一例を説明する図 位置別伝染係数管理ファイルの一例を示す図 実施形態7に係る疫病管理システムの構成を示すブロック図 問い合わせ応答情報入力画面を表示した状態の正面図 別の問い合わせ応答情報入力画面を表示した状態の正面図 情報収集処理の流れの一例を示すフローチャート図 利用可能情報管理ファイルの一例を示す図 実施形態7に係る疫病管理システムの別構成を示すブロック図 利用可能情報更新処理の流れの一例を示すフローチャート図 実施形態8に係る疫病管理システムの構成を示すブロック図 ユーザ関係性管理ファイルの一例を示す図 ユーザ関係性問い合わせ情報の一例を示す図 ユーザ関係性問い合わせ応答情報の一例を示す図 ユーザ関係性とユーザ関係性番号との対応関係を示す図 ユーザ関係性別生成係数管理ファイルの一例を示す図 ユーザ関係性入力画面を表示した状態の正面図 ユーザ関係性問い合わせ要否判定処理の流れを示すフローチャート図 ユーザ関係性管理ファイルの一例を示す図 ユーザ関係性問い合わせ要否判定処理の流れを示すフローチャート図 感染状態更新処理の流れを示すフローチャート図 実施形態9に係る疫病管理システムの構成を示すブロック図 位置範囲別管理ファイルの一例を示す図 施設情報入力画面を表示した状態の正面図 静的又は動的な伝染係数を説明する図 実施形態10に係る疫病管理システムの構成を示すブロック図 気象情報の一例を示す図 気象情報別生成係数管理ファイルの一例を示す図 実施形態11に係る疫病管理システムの構成を示すブロック図
以下、本発明の各実施形態について図面を参照して詳細に説明する。以下の説明において同一の符号が付された部分は実質的に同一の機能を有している。また、発明の明確化のため重複部分は適宜説明が省略されている。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1に係る疫病管理システムの構成を示すブロック図である。疫病管理システムは、複数の携帯端末装置100と、感染通知情報入力端末装置200と、疫病監視サーバ300と、を具備する。各ユーザA〜ユーザNがそれぞれ携帯する携帯端末装置100A〜100Nはそれぞれ同一機能を有するものとし、以下の説明では携帯端末装置100Aについて代表して説明する。
携帯端末装置100はユーザが携帯する装置であり、フィーチャーフォンやスマートフォンといった携帯電話や、スマートウォッチやスマートグラスといったウェアラブル端末などが該当する。携帯端末装置100は、位置情報取得処理部110と、位置情報送信処理部120と、感染関連情報受信処理部130と、感染状態表示処理部140と、を具備する。
位置情報取得処理部110はユーザの現在位置を示すユーザ位置情報を取得する処理を行う。例えば、位置情報取得処理部110は、GPS(Global Positioning System)を構成する複数の衛星からの信号や無線通信基地局からの信号に基づいて現在位置を算出する処理を行うことでユーザの現在位置を示すユーザ位置情報を取得する。
位置情報送信処理部120は、位置情報取得処理部110で取得されたユーザ位置情報を疫病監視サーバ300へ送信する処理を行う。位置情報送信処理部120はユーザを識別するユーザ識別情報(ユーザID)と関連付けた状態で当該ユーザ位置情報を送信する。
感染関連情報受信処理部130は、疫病監視サーバ300から送信される感染関連情報を受信する処理を行う。感染関連情報は、ユーザがウィルスに感染しているかどうかに関する情報であり、例えばユーザがウィルスに感染している確率や尤度を示す情報などユーザのウィルスに対する感染状態を示す情報が含まれる。本実施形態1では、感染関連情報はユーザがウィルスに感染している確率を示す情報であるとし、0から100の範囲の数値で表されるものとする。0はウィルスに感染していないことを示し、100はウィルスに感染していることを示すものとする。
後述するように疫病監視サーバ300は、ウィルス感染が確定したユーザ又は発症したユーザの位置とウィルス感染が確定していない他のユーザの位置に基づいて、所定のアルゴリズムに従う算出処理を行うことにより当該他のユーザの感染状態を求める。しかし、当該算出処理で求められる感染状態はウィルス感染に関する確定情報ではなく推定情報である。従って、本明細書では感染関連情報を感染推定情報と称することがある。
感染状態表示処理部140は、感染関連情報受信処理部130で受信された感染関連情報に基づいて、ユーザの現在の感染状態を表示する処理を行う。なお、感染状態表示処理部140は、受信された感染関連情報に基づいて現在の感染状態をユーザに通知する処理を行うために配置される機能ブロックである。ユーザへの通知方法としては視覚による通知方法に代えて、音声を用いた聴覚による通知方法や振動子を用いた触覚による通知方法を採用することが可能である。したがって、感染状態表示処理部140は、ウィルスに感染しているかどうかを示す現在の感染状態をユーザに通知する処理を行う感染状態通知処理部の一実装形態である。
次に、感染通知情報入力端末装置200の構成について説明する。感染通知情報入力端末装置200は、感染通知情報入力処理部210と、感染通知情報送信処理部220を具備する。感染通知情報入力端末装置200は、例えば病院に設置される端末装置であり、ユーザである患者を検査した結果、当該ユーザがウィルス感染していることが判明した場合等に疫病監視サーバ300へ所定の通知を行うための端末装置である。
感染通知情報入力処理部210は、感染に関する情報をサーバに通知するための感染通知情報を入力する操作を受け付ける処理を行う。感染通知情報は、ユーザがウィルスに感染しているかどうかに関する確度の高い情報であり、ユーザのウィルス感染が確定したこと又は発症したことを示す感染確定情報やユーザのウィルス非感染が確定したことを示す非感染確定情報などがある。感染通知情報は、ウィルス感染が確定したユーザや発症したユーザ、ウィルス非感染が確定したユーザに関する情報を疫病監視サーバ300へ通知する情報であると言える。
例えば、体調が悪くなったユーザが病院に行って検査を受けた結果、ウィルスに感染していることが確認された場合、病院関係者が感染通知情報を入力するための操作を行う。感染通知情報入力処理部210は当該入力操作を受け付けることで、ウィルス感染が確定した事を示す情報又は発症したことを示す情報である感染通知情報の入力を受け付ける処理を行う。
感染通知情報送信処理部220は、感染通知情報入力処理部210で入力された感染通知情報を疫病監視サーバ300へ送信する処理を行う。ここでは、感染通知情報送信処理部220は、感染通知情報入力処理部210で入力された感染が確定したことを示す感染確定情報を感染通知情報として、当該感染に係るユーザを識別するユーザ識別情報と関連付けた状態で疫病監視サーバ300へ送信する処理を行う。
次に、疫病監視サーバ300について説明する。疫病監視サーバ300は、ネットワーク側に配置され、各ユーザの感染状態を更新することで疫病の広がり状況を監視する。したがって、本明細書では、疫病監視サーバ300を、感染状態更新サーバ又は単に更新サーバと称することがある。疫病監視サーバ300は、ユーザ位置情報受信処理部310と、感染通知情報受信処理部320と、感染状態更新処理部330と、感染関連情報送信処理部340と、を具備する。
ユーザ位置情報受信処理部310は、各ユーザの携帯端末装置100よりそれぞれ送信される当該ユーザの位置を示すユーザ位置情報を受信する処理を行う。ユーザ位置情報受信処理部310が受信する当該ユーザ位置情報は当該ユーザを識別するユーザ識別情報と関連付けられた状態で送信される。
感染通知情報受信処理部320は、感染通知情報を受信する処理を行う。例えば、感染通知情報受信処理部320は、ユーザのウィルス感染が確定したこと又は発症したことを示す感染確定情報を感染通知情報として受信する処理を行う。感染確定情報には、当該情報が感染確定情報であることを示す識別子の他に、ウィルス感染が確定したユーザ又は発症したユーザを識別するユーザ識別情報が含まれる構成とすると良い。なお、感染通知情報受信処理部320は、ユーザのウィルス非感染が確定したこと示す非感染確定情報を感染通知情報として更に受信する構成としても良い。
感染状態更新処理部330は、ユーザ位置情報受信処理部310で受信された各ユーザの位置を示すユーザ位置情報と感染通知情報受信処理部320で受信された感染通知情報に基づいて各ユーザのウィルスの感染状態を更新する処理を行う。例えば、感染状態更新処理部330は、ウィルス潜伏期間において、感染通知情報に基づいて感染が確定したユーザと同一位置にいたことのある他のユーザについて、ウィルスが伝染した可能性があるとして感染状態を更新する処理を行う。
感染関連情報送信処理部340は、感染状態更新処理部330で更新されたユーザの感染状態を示す情報である感染関連情報を当該ユーザに送信する処理を行う。
以上説明したように、本実施形態1に係る疫病管理システムによれば、例えユーザがウィルスに感染したとしても発症前の潜伏期間の段階で感染の可能性を認識する手掛かりを得ることができる。したがって、ユーザは、感染状態が更新されて感染の可能性が下がるまで他人との接触を意識的に減らしたり、発症していなくても念の為に病院に行って検査を受けるという対応を取ることが可能になる。したがって、潜在的な感染者に対して自主的な行動を促すことで他者への不用意な感染を抑え、感染が拡大する速度を遅らせることができる。このように、感染者や発症者への隔離作業と並行して本システムを利用することで疫病をより早く収束へ導くことが可能となる。
なお、上記説明では、ユーザが自身の状態を管理するために携帯する各携帯端末装置から集められる位置情報に基づいて、ネットワーク側に配置されている疫病監視サーバが集中的に各ユーザの感染状態の更新を行う構成について説明したがこれに限定するものではない。上述した疫病監視サーバの機能は、複数のサーバやデータベースに分散され、疫病監視システムとして実現されていることが処理負荷分散の観点から好ましい。本明細書では、このように複数のサーバやデータベースによって構成される疫病監視システムを感染状態更新システム又は単に更新システムと称することがある。
また、上記説明では、感染通知情報入力端末装置200において感染通知情報の入力処理及び送信処理が行われる場合について説明したがこれに限定されるものではない。例えば、図2に示すように携帯端末装置100にこれらの機能が組み込まれる構成としても良い。図2に示す疫病管理システムにおいて携帯端末装置100は、感染通知情報入力処理部210と、感染通知情報送信処理部220と、感染通知情報入力画面表示処理部230と、を具備する。また、図2において、携帯端末装置100は感染状態通知処理部150を具備する。
感染通知情報入力画面表示処理部230は、ユーザからの感染通知情報の入力を受け付けるための感染通知情報入力画面を表示する処理を行う。図3は、感染通知情報入力画面表示処理部230が感染通知情報入力画面を表示ディスプレイに表示している状態における携帯端末装置100の正面図の一例である。
図3において、携帯端末装置100の正面には画面を表示する表示ディスプレイ1やホームボタン2が配置され、表示ディスプレイ1には感染通知情報入力画面20が表示されている。感染通知情報入力画面20には、画面表示を切り替えるためのボタン12,13が配置されたメニューバー11が合わせて表示されている。例えば、当該メニューバー11に配置されている感染通知情報入力画面ボタン12を押下する操作が検出された場合に感染通知情報入力画面20が、感染状態表示画面ボタン13を押下する操作が検出された場合、後述する感染状態表示画面がそれぞれ表示ディスプレイ1に表示される。感染通知情報入力画面20には、感染が確定したことを示す感染確定情報を送信するための感染確定送信ボタン21が配置されている。感染通知情報入力処理部210は、当該感染通知情報入力画面20に配置されたボタンに対する所定の操作を受け付けることで、感染通知情報を入力する処理を行う。
感染通知情報送信処理部220は、感染通知情報入力処理部210で入力された感染通知情報を疫病監視サーバ300へ送信する処理を行う。ここでは、感染通知情報送信処理部220は、感染通知情報入力処理部210で入力された感染が確定したことを示す感染確定情報を感染通知情報として、ユーザを識別するユーザ識別情報と関連付けられた状態で疫病管理サーバ300へ送信する処理を行う。
感染状態通知処理部150は、感染関連情報受信部130で受信された感染関連情報に基づいてユーザがウィルスに感染しているかどうかを示す感染状態をユーザに通知する処理を行う。図2の構成例において、感染状態通知処理部150は、感染状態表示処理部140と注意喚起処理部160を具備する。
感染状態表示処理部140は、感染関連情報受信処理部130で受信された感染関連情報に基づいて、ユーザの現在の感染状態を表示する処理を行う。図4は、当該感染状態をユーザに通知するための感染状態表示画面30を表示している携帯端末装置100の一例を示している。メニューバー11に配置されている感染状態表示画面ボタン13を押下する操作が検出された場合、感染状態表示画面30が表示ディスプレイ1に表示される。感染状態表示画面30には、当該ユーザの感染状態を示す情報が表示されている。感染状態表示画面30には、感染状態としてユーザがウィルスに感染している確率やその確率が意味する状態が表示されている。
注意喚起処理部160は、感染関連情報受信部130で受信された感染関連情報で示されるユーザの現在の感染状態が所定の基準値を超えた場合や感染状態に所定量以上の変化が生じた場合に、ユーザに対して注意喚起するための処理を行う。
例えば、基準値として感染確率50%が設定されている場合、注意喚起処理部160は、感染関連情報受信部130で受信された感染関連情報で示される感染状態である感染確率と当該基準値を比較する処理を行う。当該比較処理の結果、受信された感染関連情報で示される感染状態である感染確率がこれらの基準値を超えている場合、注意喚起処理部160は、注意喚起用の音声データを再生する処理を行うことでユーザに対して注意喚起する。
また、例えば注意喚起用の所定量として20%の確率上昇が設定されている場合、注意喚起処理部160は、現段階での感染確率と、感染関連情報受信部130で新たに受信された感染関連情報で示される感染状態である感染確率との差分を算出する処理を行う。当該算出処理の結果、受信された感染関連情報で示される感染状態である感染確率がこれまでの感染確率から20%以上増加している場合、注意喚起処理部160は、注意喚起用の音声データを再生する処理を行うことでユーザに対して注意喚起する。
通常の感染状態表示画面による感染状態の通知方法では、ユーザが高い頻度で感染状態表示画面を閲覧しないために、自身の感染状態が悪化していてもそのことに気づかない可能性がある。このような場合でも、感染状態が所定の基準値を超えた場合や感染状態に所定量以上の変化が生じた場合に注意喚起処理部160がユーザに対して注意喚起する処理を行うことで感染状態をユーザに対して適切に通知することが可能となる。なお、注意喚起方法としては、振動子を用いた触覚による注意喚起方法や画面に注意喚起用の画像や映像を表示することで視覚による注意喚起方法を用いる構成としてもよい。
(実施形態2)
本実施形態2に係る疫病管理システムではユーザ位置情報の送信タイミングを柔軟に変更できる点を特徴とする。以下図面を参照して説明する。但し、実施形態1で既に説明した部分については説明を省略する。
図5は、本実施形態2に係る疫病管理システムの構成を示すブロック図である。疫病管理システムは、管理対象となる各ユーザがそれぞれ携帯する携帯端末装置100と、ネットワーク側に配置されている疫病管理サーバ300とを具備する。
携帯端末装置100は、新たにユーザ情報記憶処理部1110と、感染状態表示切替入力処理部1120と、ユーザ位置履歴ファイル生成処理部1130とを具備する。ユーザ情報記憶処理部1110は、自端末装置のユーザに関する各種情報をユーザ情報としてHDD(Hard Disk Drive)やSDD(Solid Disk Drive)と言った記憶媒体に記憶する処理を行う。
例えば、位置情報取得処理部110は、所定の頻度(時間間隔)でユーザの現在の位置を示すユーザ位置情報を取得する処理を行い、ユーザ情報記憶処理部1110は、当該取得されたユーザ位置情報と当該ユーザ位置情報が取得された日時とを関連付けた状態で記憶する処理を行う。
また、例えば、感染関連情報受信処理部130は、現在の日時を含むウィルスの潜伏期間の各時点でのユーザの感染状態に関する情報を含む感染関連情報を受信する処理を行い、ユーザ情報記憶処理部1110は、当該受信された感染関連情報を記憶媒体に記憶する処理を行う。
この場合、感染状態表示処理部140は、現在の日時を含むウィルスの潜伏期間の各時点でのユーザの感染状態を表示する処理を行う構成とすると、ユーザが自身の感染状態をより適切に把握できるため、更に良好である。
図6は、感染状態表示処理部140が表示する感染状態表示画面30の一例を示している。図6において、感染状態表示画面30には、ウィルスの潜伏期間の各時点での感染状態を示す感染状態グラフ33と、当該各時点でのユーザの位置34が合わせて表示されている。また、表示する期間を変更する期間変更アイコン35が表示されている。
感染状態表示切替入力処理部1120は、当該期間変更アイコン35に対する操作を受け付けることで、表示する感染状態の期間を切り替える指示を入力する処理を行う。感染状態表示処理部140は、感染状態表示切替入力処理部1120で入力された切替指示に基づいて、対応する期間における感染状態に関する情報やユーザ位置情報を記憶媒体より読み出して感染状態表示画面30に表示する処理を行う。
なお、感染状態表示処理部140は、記憶媒体に予め記憶されているテキストデータや画像データを読み出して描画することで、感染状態を表示すると良い。例えば、感染状態表示処理部140は、感染関連情報に含まれる現在の感染状態値に基づいて当該感染状態値に対応する感染状態を示すテキスト又は画像を現在の感染状態として表示する処理を行う。ここで、感染状態値とは、感染状態に関する情報の一例であり、感染状態を所定の規準に従って定量化した値である。感染状態値としては上述した感染確率や感染指数などが該当する。各ユーザの感染状態値は、疫病監視サーバ300で算出され、感染関連情報に含めて送信される。
また、例えば、ユーザ情報記憶処理部1110は、感染通知情報入力処理部210で入力された感染通知情報を記憶媒体に記憶する処理を行う。本実施形態2では、感染通知情報入力処理部210は、ウィルス感染が確定したこと又は発症したことを示す情報である感染確定情報や、当該ウィルス感染が確定した日時又は発症した日時を示す発症日時情報の入力操作を受け付けることで感染通知情報を入力する処理を行う。
図7は、感染通知情報入力画面表示処理部230が表示する感染通知情報入力用の感染通知情報入力画面20の一例を示している。感染通知情報入力画面20には、感染が確定した日時又は発症した日時を示す感染確定日時情報(発症日時情報)を入力するブランク22が配置されている。また、図7の例では、感染が確定したウィルスの種類を示す感染ウィルス情報を入力するブランク23も合わせて配置されている。感染通知情報送信処理部220は、当該感染確定情報と感染確定日時情報と感染ウィルス情報とを感染通知情報として疫病監視サーバ300へ送信する処理を行う。なお疫病管理システムが管理するウィルスが1種類だけである場合は、当該ブランク23が配置されなくても良い。
また、感染通知情報入力処理部210は、ウィルスに感染していないことが確定したことを示す非感染確定情報に加えて、当該ウィルスに感染していないことが確定した日時を示す非感染確定日時情報の入力操作を受け付けることで感染通知情報を入力する処理を行う構成とすると更に良好である。この場合、感染通知情報送信処理部220は、当該非感染確定情報と非感染確定日時情報を感染通知情報として疫病監視サーバ300へ送信する処理を行う。
また、感染通知情報入力処理部210は、ユーザがウィルスに対する交代を獲得していることを示す抗体獲得情報の入力操作を受け付ける構成とすると更に良好である。この場合、感染通知情報送信処理部220は、入力された抗体獲得情報を感染通知情報として送信する処理を行う。
また、感染通知情報入力処理部210は、過去に送信した感染通知情報を取り消す感染通知取消情報の入力操作を更に受け付ける構成とすると更に良好である。この場合、感染通知情報送信処理部220は、入力された感染通知取消情報を感染通知情報として送信する処理を行う。
図8は、感染通知情報入力画面表示処理部230が表示する感染通知情報入力画面20の別の一例を示している。感染通知情報入力画面20には、送信する感染通知情報の種類を指定するラジオボタンが配置されている。感染通知情報入力処理部210は、送信する感染通知情報の種類を指定する操作を受け付けることで、感染通知情報を入力する処理を行う。感染通知情報送信処理部220は、入力された種類の情報を感染通知情報として送信する処理を行う。
ユーザ位置履歴ファイル生成処理部1130は、複数の日時を示す日時情報と、位置情報取得処理部110において当該複数の日時の各々で取得されたユーザ位置情報とが関連付けられたユーザ位置履歴ファイルを所定の頻度又はタイミングで生成する処理を行う。
図9は、当該ユーザ位置履歴ファイルの一例を示している。ユーザ位置履歴ファイルには、ユーザ位置情報と、当該ユーザ位置情報が取得された日時とが関連付けられた状態で記録されている。ユーザ位置履歴ファイル生成処理部1130は、疫病監視サーバ300へ未送信の複数のユーザ位置情報を所定の頻度又はタイミングで記憶媒体から読み出して所定のフォーマット形式のユーザ位置履歴ファイルを生成する処理を行う。
位置情報送信処理部120は、ユーザ位置履歴ファイル生成処理部1130で生成されたユーザ位置履歴ファイルを疫病監視サーバ300へ送信する処理を行うことで、ユーザの位置を示すユーザ位置情報を疫病監視サーバ300へ送信する。
次に本実施形態2に係る疫病監視サーバ300について説明する。疫病監視サーバ300は、ユーザ情報記憶管理処理部1310と感染関連情報生成処理部1320を更に具備する。また、感染状態更新処理部330は、確定感染状態値更新処理部1330と、感染状態初期値設定処理部1340と、感染状態値算出処理部1350とを具備する。
ユーザ情報記憶管理処理部1310は、本実施形態2に係る疫病管理システムが対象とするユーザに関する各種情報をユーザ情報として記憶媒体に記憶することでユーザ情報を管理する処理を行う。ユーザ情報としては、ユーザを識別するユーザ識別情報(ユーザID)、ユーザの位置を示すユーザ位置情報、ユーザの感染通知情報、ユーザの感染状態に関する感染状態情報、などがある。ユーザ情報記憶管理処理部1310は、いわゆるデータベースとしてこれらの情報を記憶・管理するための管理ファイル(管理テーブル)を複数保有している。
ユーザ位置情報受信処理部310は、複数の日時を示す日時情報と当該複数の日時の各々で取得されたユーザの位置を示すユーザ位置情報とが関連付けられた状態で記録されているユーザ位置履歴ファイルを受信する処理を行う。ユーザ情報記憶管理処理部1310は、ユーザ位置情報受信処理部310で受信された各ユーザのユーザ位置履歴ファイルに基づいて、各時刻におけるユーザの位置を示すユーザ位置情報を記憶媒体に記憶する処理を行う。
図10は、ユーザ情報記憶管理処理部1310が記憶媒体に記憶するユーザ位置管理ファイルの一例を示している。ユーザ情報記憶管理処理部1310は、ユーザ位置情報受信処理部310で受信される各ユーザの履歴ファイルに含まれている各時刻でのユーザ位置情報をユーザ位置管理ファイルに記録する処理を行うことで、ユーザの位置を示す位置情報を記憶する処理を行う。
図10の例では、各ユーザの各時刻における位置を示すユーザ位置情報がユーザ位置管理ファイルに記録されている。ユーザ情報記憶管理処理部1310は、少なくともウィルスの潜伏期間の各時点における各ユーザの位置をユーザ位置管理ファイルに記録することで各ユーザの位置を示すユーザ位置情報を記憶する。なお、ウィルス潜伏期間以前のユーザ位置情報をユーザ情報記憶管理処理部1310が破棄することで記憶容量を確保する構成としてもよい。本明細書では、ユーザ情報記憶管理処理部1310が行うユーザ情報の記憶・管理処理のうち、受信された各ユーザの位置情報に基づいて各時刻における各ユーザの位置を記憶する処理をユーザ位置記憶処理と称することがある。
図11は、ユーザ情報記憶管理処理部1310が記憶媒体に記憶する感染通知情報管理ファイルの一例を示している。ユーザ情報記憶管理処理部1310は、感染通知情報受信処理部320で受信される各ユーザの感染通知情報に含まれている各種情報を感染通知情報管理ファイルに記録する処理を行う。
例えば、感染通知情報受信処理部320は、ユーザのウィルス感染が確定したこと又は発症したことを示す情報である感染確定情報と当該ウィルス感染が確定した日時または発症した日時を示す発症日時情報を感染通知情報として受信する処理を行う。また、例えば、感染通知情報受信処理部320は、ユーザのウィルス非感染が確定したことを示す情報である非感染確定情報と当該ウィルス非感染が確定した日時を示す非感染確定日時情報を感染通知情報として受信する処理を行う。また、例えば、感染通知情報受信処理部320は、ユーザがウィルスに対する抗体を獲得したことを示す抗体獲得情報や抗体を獲得した日時を示す情報である抗体獲得日時情報を感染通知情報として受信する処理を行う。
図11の例では、ユーザIDがCK33LであるユーザCについて2014年7月29日18時31分40秒の時刻にエボラウィルスが発症したことを示す感染通知情報の内容が感染通知情報管理ファイルに記録されている。図11において0又はnullは、データが無いことを示しており、1はデータがあることを示している。
なお、感染通知情報受信処理部320は、過去に受信した感染通知情報を取り消す感染通知取消情報を受信する処理を行う構成とすると更に良好である。この場合、ユーザ情報記憶管理処理部1310は、感染通知情報管理ファイルの中から当該感染通知取消情報に係るユーザの感染通知情報を削除する処理を行う。
図12は、ユーザ情報記憶管理処理部1310が記憶媒体に記憶する感染状態管理ファイルの一例を示している。ユーザ情報記憶管理処理部1310は、感染状態更新処理部330で更新される感染状態に関する情報を感染状態管理ファイルに記録することで、各ユーザの感染状態を記憶する処理を行う。図12の例では、感染状態に関する情報としてユーザがウィルスに感染している確率を示す感染確率を記憶している。本明細書では、当該感染確率を始め感染状態を所定の規準に基づいて数値化した値を感染状態値と称する。また、本明細書では、ユーザ情報記憶管理処理部1310が行うユーザ情報の記憶・管理処理のうち、算出された各ユーザの感染状態値を記憶する処理をユーザ感染状態記憶処理と称することがある。
感染関連情報生成処理部1320は、所定のタイミング又は所定の頻度で感染関連情報を生成する処理を行う。例えば、感染関連情報生成処理部1320は、ユーザ情報記憶管理部1310が記憶媒体に記憶している感染状態管理ファイルを参照し、ウィルスの潜伏期間の各時点におけるユーザの感染状態値を読み出して感染関連情報を生成する。なお、感染関連情報生成処理部1320はユーザから出される感染関連情報生成要求に基づいて当該感染関連情報を生成する構成としても良い。
図13は、感染関連情報生成処理部1320が生成する感染関連情報の一例を示している。図13の例において、感染関連情報には宛先ユーザのネットワーク上でのアドレスを示す宛先アドレス情報と、感染関連情報であることを示すパケット識別子と、当該感染関連情報に割り当てられる管理番号であるレポート管理番号と、感染状態に関する情報であるウィルス潜伏期間の各時刻における感染状態値とが含まれる。なお、感染関連情報生成処理部1320は、最新の感染状態値を感染状態に関する情報として感染関連情報に含める構成としてもよい。感染関連情報送信処理部340は、感染関連情報生成処理部1320で生成される当該感染関連情報を対応するユーザに送信する処理を行う。
次に、本疫病管理システムの管理対象であるユーザの感染状態を更新する処理について詳しく説明する。感染状態更新処理部330は、ユーザ情報記憶管理処理部1310が記憶媒体に記憶する各ユーザの感染状態値を更新する処理を行う。本実施形態2において、感染状態更新処理部330は、確定感染状態値更新処理部1330と、感染状態初期値設定処理部1340と、感染状態値算出処理部1350とを具備する。
確定感染状態値更新処理部1330は、感染通知情報受信処理部340で新たに感染通知情報が受信された場合に、当該感染通知情報に係るユーザの感染状態値を更新する処理を行う。例えば、確定感染状態値更新処理部1330は、ユーザ情報記憶管理処理部1310によって記憶媒体に記憶されている感染状態管理ファイルに記録されている当該感染通知情報に係るユーザの感染状態値を、当該感染通知情報で示される内容にしたがって所定の感染状態値に更新する処理を行う。
例えば、図12に示した感染状態管理ファイルが記憶媒体に記憶されており、2014年8月3日11時41分00秒にユーザEがウィルス症状を発症したことを示す感染通知情報が新たに感染通知情報受信処理部340で受信されたとする。この場合、確定感染状態値更新処理部1330は、感染状態管理ファイルに記録される当該感染通知情報に係るユーザEの感染状態値を更新する処理を行う。
仮にユーザEが感染したウィルスの潜伏期間が2週間であった場合、ユーザEは発症の2週間前の2014年2014年7月20日11時41分00秒にウィルス感染したことになる。したがって、確定感染状態値更新処理部1330は、当該感染日時以降のユーザEの感染状態値を所定の感染状態値へ更新する処理を行う。
当該更新処理が行われる前の当該潜伏期間におけるユーザEの感染状態値は、感染が確定した他のユーザなどの感染状態値に基づいて算出される推測値である。コレに対し、感染通知情報によって通知される内容は感染状態に関する確度の高い確定値である。したがって、感染通知情報が新たに受信された場合、確定感染状態値更新処理部1330は、当該感染通知情報に基づいて当該感染通知情報に係るユーザの感染状態値を更新する処理を行う。ユーザ情報記憶管理処理部1310は、確定感染状態値更新処理部1330が更新した感染状態値を感染状態管理ファイルに記録して記憶媒体に記憶する処理を行う。
感染状態初期値設定処理部1340は、管理対象となるユーザの感染状態を新たに算出するための初期値を設定する処理を行う。例えば、2014年8月3日11時42分00秒時点でのユーザの感染状態を更新する場合、当該対象時刻から潜伏期間前の2014年2014年7月20日11時41分00秒時点で感染状態値が確定しているユーザの感染状態値を初期値として設定する。一方、感染通知情報で感染したこと又は発症したことの通知がないユーザは、当該潜伏期間前の時点では感染していないことが確定していると推定し、感染していないことを示す感染状態値を初期値として設定する。なぜならば、当該時点で感染していたならば、既に発症して感染通知情報が送信されていることが期待できるためである。感染状態初期値設定処理部1340は、記憶媒体に記憶されている感染状態管理ファイルを参照して当該潜伏期間前の時点で既に感染が確定しているユーザの感染状態値を読み出すことで初期値を設定する処理を行う。
感染状態値算出処理部1350は、感染状態初期値設定処理部1340で設定される感染状態の初期値とユーザ位置情報とに基づいて更新対象となる日時における感染状態値を算出する処理を行う。感染状態値算出処理部1350は、感染状態初期値を設定した潜伏期間前の時点から更新対象日時までの間に、ウィルス感染が確定したユーザから他のユーザへのウィルスの伝染を、ユーザ位置情報とに基づいて所定のアルゴリズムに従って算出していくことで更新対象日時における感染状態値を推定する。
これは、ウィルス感染者からの伝染は、ユーザの位置関係に依存すると仮定し、当該潜伏期間における各ユーザのユーザ位置情報を用いて当該初期値設定時点から更新対象日時までのユーザ間でのウィルス伝染をシミュレーションするものである。ユーザ情報記憶管理処理部1310は、当該感染状態値算出処理部1350で算出されたウィルス潜伏期間における感染状態値を感染状態管理ファイルに記録する。この時、ユーザ情報記憶管理処理部1310は、感染状態管理ファイルに記録されている感染状態値を新たに算出された感染状態値で上書きしても良いし、別途新たに算出された感染状態値を記録してもよい。データ容量削減の観点からは前者が、今後のシミュレーションのパラメータを修正する観点からは後者が好ましい。
図14、図15は感染状態更新処理部330における更新処理の流れを示すフローチャート図である。感染通知情報受信処理部320で新たに感染通知情報が受信された場合(S101でYes)、ユーザ情報記憶管理処理部1310は、当該受信された感染通知情報を記憶する処理を行う(S102)。例えば、ユーザ情報記憶管理処理部1310は記憶媒体に記憶されている上述の感染通知情報管理ファイルに当該受信された感染通知情報の内容を記録することで感染通知情報を記憶する処理を行う。
次に、確定感染状態値更新処理部1330は、当該感染通知情報に係るユーザの感染状態を更新する処理を行う(S103)。例えば、確定感染状態値更新処理部1330は、記憶媒体に記憶されている上述の感染状態管理ファイルを読み出し、感染通知情報に係るユーザの感染状態値を当該感染通知情報の内容にしたがって更新する処理を行う。
感染状態の定期的な更新処理に係る更新タイミングになった場合(S104でYes)、感染状態初期値設定処理部1340は、管理対象となるユーザの感染状態を新たに算出するための初期値を設定する処理を行う(S105)。例えば、感染状態初期値設定処理部1340は、記憶媒体に記憶されている感染状態管理ファイルを参照して潜伏期間前の時点で既に感染が確定しているユーザの感染状態値を当該ユーザの初期値として設定する処理を行う。
感染状態値算出処理部1350は、ステップS105で設定される感染状態の初期値とユーザ位置情報とに基づいて更新対象となる日時における感染状態値を算出する処理を行う(S106)。ユーザ情報記憶管理処理部1310は、当該算出された感染状態値を感染状態管理ファイルに記録することで最新の感染状態値を記憶する(S107)。
次に、感染状態値の算出方法の一例を図16、図17に示すモデルを例に説明する。当該モデルでは、次の(条件1)〜(条件5)の条件が課せられるモデルであるとする。(条件1)ウィルス潜伏期間は5タームとする。(条件2)発症したユーザは直ちに感染通知情報(感染確定情報)を送信するものとする。(条件3)同一地点にいるユーザは50%の確率でウィルスが伝染するとする(伝染係数H=0.5)。(条件4)他人との接触がなくても感染状態値は次の時刻に0から1へ変化するものとする。但し、非感染確定情報に基づいて感染していないことが確定しているユーザについては非感染が確定している時点までは0が維持されるものとする。(条件5)本システムが管理対象とするユーザとして、ユーザA〜ユーザEだけがいるとする。
なお、図16〜図26において、感染状態値0は感染していないことが確定していることを、感染状態値100は感染していること確定していることをそれぞれ示している。また、感染状態値nullは感染状態値の算出前であることを示している。
図18は、ユーザ位置情報受信処理部310において受信されたT17の時刻での各ユーザの位置を示すユーザ位置情報に基づいて、ユーザ情報記憶管理処理部1310が新たにT17の時刻でのユーザ情報を記憶・管理するユーザ情報管理ファイルの一例を示している。図18に示すユーザ情報管理ファイルは、上述した感染状態管理ファイルとユーザ位置情報管理ファイルを合わせた構造になっている。ユーザ情報記憶管理処理部1310は、新たな時刻T17のエントリーを作成し、当該エントリーに各ユーザの位置情報を記録することでユーザ位置情報を記憶する。
ここで、T17のタイミングでユーザCが発症したとする。図19は、当該ユーザCに係る感染通知情報に基づいて確定感染状態値更新処理部1330が感染状態値を更新した段階でのユーザ情報管理ファイルを示している。確定感染状態値更新処理部1330は、当該感染通知情報に基づいて、感染通知情報に係るユーザCの潜伏期間における感染状態値を100に更新する処理を行う。T16の段階では、ユーザCについては感染しているかどうかが不明であったが、新たに受信された感染通知情報によってユーザCはT11の段階で既にウィルスに感染したことが確定しているためである。
感染状態初期値設定処理部1340は、ユーザ情報管理ファイルに基づいて各ユーザの感染状態の算出処理におけるベースとなる初期値を設定する処理を行う。図20は、感染状態初期値設定処理部1340が設定する初期値の一例を示している。感染状態初期値設定処理部1340は、潜伏期間直前のT11のタイミングにおいて感染が確定しているユーザCについては100の値を設定し、その他のユーザについては感染通知情報がT17のタイミングで受信されなかったことにより非感染が確定しているため0を設定する。また、算出前の段階では、T12〜T17の感染状態値は不明であるためnullとしている。
図21は、感染状態初期値設定処理部1340が設定した図20に示す感染状態の初期値に基づいて感染状態値算出処理部1350が算出する、T12の時点における各ユーザの感染状態値を示している。T11の時点において感染者であるユーザCと同一位置BBにいたユーザDについて、伝染係数0.5を用いてT12におけるユーザDの感染状態値を50として算出する。また、感染状態値算出処理部1350は、T11の時点で感染状態値が0であるその他のユーザについて条件4に従い、T12の時点の感染状態値を1として算出する。
図22は、感染状態値算出処理部1350が、算出するT13の時点における各ユーザの感染状態値を示している。T12の時点でもユーザDは感染者であるユーザCと同一位置BBにいたため、T13の時点における感染状態値を75として算出する。その他のユーザは感染者との接触がないため1のままである。
図23は、感染状態値算出処理部1350が、算出するT14の時点における各ユーザの感染状態値を示している。ユーザAは、感染者であるユーザCより一次伝染した可能性があるユーザDとT13の時点で同一位置MMにいたため、ユーザDからユーザAへの二次感染によってT14の時点におけるユーザAの感染状態値を38として算出する。図24、図25に示すようにユーザAとユーザDはT14、T15の時点でも同一位置MMにいたため、ユーザAへの伝染可能性が高まっていくことになる。図26は、更新対象日時であるT17の時点までの各ユーザの感染状態値を示している。ユーザ情報記憶管理部1310は、当該感染状態更新処理部330で更新される各ユーザの感染状態を記憶し、感染関連情報生成処理部1320は、当該更新された感染状態に関する情報を感染関連情報として生成する処理を行う。
以上説明したように、本実施形態2に係る疫病管理システムによれば、携帯端末装置側におけるユーザ位置情報の取得タイミング、当該ユーザ位置情報の送信タイミング、疫病監視サーバ側における感染状態更新タイミングなどを柔軟に変更可能な構成とすることが可能である。
なお、上述の説明では、携帯端末装置100が感染通知情報入力処理部210、感染通知情報送信処理部220、感染通知情報入力画面表示処理部230を具備する場合について説明したがこれに限定されるものではない。実施形態1で説明したように、ユーザが携帯する携帯端末装置100には当該機能を実装せず、他の端末装置が当該機能を具備する構成としても良い。感染したかどうかの判断は一般ユーザには困難であり、病院など専門機関での検査が必要になる場合が多いためである。一方、ユーザが自ら感染したかどうかを検査キッドで検査できる場合や、感染力が強いウィルスについてシミュレーションを安全側に倒すために、本実施形態2で示したように携帯端末装置100に当該通知機能を実装してもよい。以下の実施形態についても同様である。
また、本実施形態2に係る疫病管理システムは図27に示す構成とすると更に良好である。図27において疫病監視サーバ300は、制御パラメータ決定処理部1360と、サーバ側更新処理頻度制御処理部1370と、携帯側制御情報送信処理部1380を更に具備する。
制御パラメータ決定処理部1360は、本システムが管理対象とするユーザの感染状態を示す感染状態値を算出するための各種処理に用いる制御パラメータを決定する処理を行う。制御パラメータとしては、感染状態更新処理部330における感染状態の更新処理頻度や、携帯端末装置側で行われるユーザ位置情報取得頻度や、ユーザ位置情報送信頻度などがある。
感染状態更新処理部330で行う感染状態更新処理で必要となるリソースは、対象とするユーザ数や各ユーザの位置情報の取得頻度に応じて大きく変化する。したがって、利用可能なリソース量に基づいて、疫病管理サーバ側で最適な感染状態更新処理頻度や位置情報送信頻度、位置情報取得頻度などの各種パラメータを決定できる構成とすることが好ましい。例えば、感染状態更新処理部330は、感染状態の更新対象であるユーザ数に基づいて、これらの制御パラメータを決定する処理を行う。
サーバ側更新処理頻度制御処理部1370は、制御パラメータ決定処理部1360で決定された感染状態更新頻度パラメータに基づいて、感染状態更新処理部330が行う感染状態の更新処理頻度を制御する。具体的には、当該感染状態更新頻度パラメータに基づいてタイマーをセットし、当該タイマーの時間間隔で感染状態更新処理部330が感染状態に係る更新処理を行うようにする。
携帯側制御情報送信処理部1380は、制御パラメータ決定処理部1360で決定された制御パラメータを含む携帯側制御情報を送信する処理を行う。当該携帯側制御情報に含まれる制御パラメータとしては、ユーザ位置情報の取得頻度やユーザ位置情報の送信頻度に関するパラメータなどが挙げられる。
携帯端末装置100は、携帯側制御情報受信処理部1140と、携帯側制御情報記憶処理部1150と、電池状態監視処理部1160と、位置情報取得頻度制御処理部1170と、位置情報送信頻度制御処理部1180と、を具備する。
携帯側制御情報受信処理部1140は、各種制御パラメータを含む携帯側制御情報を受信する処理を行う。携帯側制御情報記憶処理部1150は、当該受信された携帯側制御情報を記憶媒体に記憶する処理を行う。
電池状態監視処理部1160は、携帯端末装置100の電池残量を監視する処理を行う。
位置情報取得頻度制御処理部1170は、受信された携帯側制御情報に含まれる位置情報取得頻度に関するパラメータや電池状態監視処理部1160で取得される電池残量に関する情報に基づいて、位置情報取得処理部110で行う位置情報取得処理の取得頻度や取得方法を制御する。例えば、携帯側制御情報に含まれる位置情報取得頻度に関するパラメータにおいて10秒間隔で位置情報を取得するよう指定されている場合、位置情報取得頻度制御処理部1170は、位置情報取得処理部110において10秒間隔で位置情報を取得するよう制御する。
位置情報送信頻度制御処理部1180は、受信された携帯側制御情報に含まれる位置情報送信頻度に関するパラメータに基づいて、位置情報の送信頻度を制御する。ユーザ位置履歴ファイル生成処理部1130は、当該位置情報送信頻度制御処理部1180における制御に従ってユーザ位置履歴ファイルを生成し、位置情報送信処理部120は、当該ユーザ位置履歴ファイルを疫病監視サーバ300へ送信する。
一般に、GPSによる位置情報取得処理は電力消費が大きいため、疫病監視サーバで必要とする取得間隔より細かく取得することは電池消費を不要に早めてしまう。また、GPSによる位置情報取得処理は基地局からの電波を用いた位置情報取得処理よりも電力消費が大きいため、電池残量が少ない場合は位置情報取得方法や取得間隔を変更できることが好ましい。また、疫病監視サーバ300で行われる感染状態更新処理よりも短い頻度で位置情報を送信しても疫病監視サーバ側で待ち状態になるため、電力消費を不要に早めてしまうことになる。このような事情を鑑み、疫病監視サーバ300で行われる感染状態更新処理に応じて制御パラメータを適切に設定できるようにすることで、リソース消費を抑えたシステムとすることができる。
また、上記説明では、単純化のためにウィルスの潜伏期間における感染状態値と発症後の感染状態値を共に同一の値とする場合について説明したがこれに限定するものではない。一般的に、潜伏期間と発症後では他ユーザへの伝染力が異なる。したがって、感染状態初期値設定処理部1340は、例えば潜伏期間の感染状態値を100とし、発症後の感染状態値を500とするように、発症後の感染状態値が潜伏期間の感染状態値よりも大きくなるように感染通知情報に基づいて初期条件を設定すると良い。
(実施形態3)
実施形態1、2では、伝染がユーザの位置関係に強く依存することに着目し、潜伏期間の各時点におけるユーザ位置情報に基づいて感染状態を更新する構成をとる。ここで、あるユーザから別のユーザへウィルスが伝染する確率はユーザの性別や年齢、職業と言ったパラメータにも依存しうる。例えば、女性のほうが男性よりも感染しやすいウィルスが存在する。また、他人との接触頻度の多い職業に就いているユーザには伝染確率が高くなる可能性がある。
現在の各ユーザの感染状態を適切に求めるためには、単なるユーザの位置関係に加えてこれらユーザ固有の情報を用いてより精度の高い伝染係数を設定できることが好ましいことになる。本実施形態3に係る疫病管理システムはユーザの個人情報を用いて感染状態を更新することを特徴とする。
図28は、本実施形態3に係る疫病管理システムの構成を示すブロック図である。本実施形態3に係る疫病管理システムにおいて、各ユーザがそれぞれ所有する携帯端末装置100は、ユーザの個人情報を登録するユーザ個人情報登録部2110を具備する。
ユーザ個人情報登録部2110は、ユーザ個人情報入力処理部2111と、ユーザ個人情報送信処理部2112と、ユーザ個人情報入力画面表示処理部2113とを具備する。
ユーザ個人情報入力画面表示処理部2113は、ユーザ個人情報を入力するためのユーザ個人情報入力画面をディスプレイに表示する処理を行う。ユーザ個人情報としては、ユーザの性別、年齢、婚姻関係、職業、国籍などが挙げられる。本明細書では、プライバシーの高い情報であって、感染状態を求める処理に利用可能なこれらの情報を特に第1ユーザ個人情報と称する。また、氏名、住所、電話番号など感染状態算出処理では利用されない個人情報を第2ユーザ個人情報と称する。
図29は、当該ユーザ個人情報入力画面40を表示した状態の正面図の一例を示している。メニュー11には、ユーザ登録画面ボタン14が配置され、当該ボタンが押下された場合に、ユーザ個人情報入力画面表示処理部2113はユーザ個人情報入力画面40を表示する。ユーザ個人情報入力画面40には、ユーザ登録ボタン41と、ユーザ個人情報を入力するためのブランク42a〜42hが配置されている。
ユーザ個人情報入力処理部2111は、ユーザ個人情報を入力する操作を受け付けることでユーザ個人情報を入力する処理を行う。ユーザ個人情報入力処理部2111は、図29に例示したユーザ個人情報入力画面40に配置される各種ブランク42に対するユーザからの入力操作を受け付けることでユーザ個人情報を入力する。
ユーザ個人情報送信処理部2112は、ユーザ個人情報入力処理部2111で入力された感染通知情報を疫病監視サーバ300へ送信する処理を行う。例えば、図29に例示したユーザ個人情報入力画面40に配置されるユーザ登録ボタン41が押下された場合に、ユーザ個人情報送信処理部2111は、各ブランク42に入力されているユーザ個人情報を当該感染に係るユーザを識別するユーザ識別情報と関連付けた状態で疫病監視サーバ300へ送信する処理を行う。なお、ユーザ情報記憶処理部1110は、当該ユーザ個人情報を記憶媒体に記憶することで、携帯端末装置側でもユーザ個人情報の記憶・管理を行う構成とすることが好ましい。
疫病監視サーバ300は、ユーザ個人情報受信処理部2310と生成係数対応関係記憶管理処理部2320を更に具備する。また、感染状態更新処理部330は、ユーザ別伝染係数設定処理部2330を更に具備する。
ユーザ個人情報受信処理部2310は、携帯端末装置100より送信されるユーザ個人情報を受信する処理を行う。ユーザ情報記憶管理処理部1310は、当該受信されたユーザ個人情報をユーザ個人情報管理ファイルに記録することで記憶媒体に記憶する処理を行う。
図30は、ユーザ情報記憶管理処理部1310が記憶・管理するユーザ個人情報管理ファイルの一例である。ユーザ個人情報管理ファイルには、ユーザ登録が行われた各ユーザの年齢や性別などユーザの個人情報が記録されている。本明細書では、ユーザ個人情報受信処理部2310と当該ユーザ情報記憶管理処理部1310におけるユーザ個人情報記録機能を合わせてユーザ個人情報登録部と称することがある。
生成係数対応関係記憶管理処理部2320は、ユーザ間で生じるウィルスの伝染に係るパラメータである伝染係数の基となる生成係数に関する情報を記憶する処理を行う。例えば、生成係数対応関係記憶管理処理部2320は、ユーザ個人情報の内容と生成係数との対応関係を纏めた個人情報別生成係数管理ファイルを記憶媒体に記憶することで生成係数に関する情報を記憶する。
図31は、当該個人情報別生成係数管理ファイルの一例である。個人情報別生成係数管理ファイルには、性別、年齢などユーザ個人情報に含まれる各種項目と、当該項目に対応する生成係数Wとが記録されている。
ユーザ別伝染係数設定処理部2330は、ユーザ個人情報管理ファイルと個人情報別生成係数管理ファイルとを参照して、更新処理に係るユーザに伝染係数を設定する処理を行う。ここで、各ユーザは他のユーザからのウィルスに伝染される立場と、他のユーザへウィルスを伝染する立場を取りうる。したがって、ユーザ別伝染係数設定処理部2330は、各ユーザに対してこれら2つの立場に応じた伝染係数を設定する構成とすることが好ましい。本明細書では、他人からウィルスをうつされる係数を第1種伝染係数又は単に第1種係数と、他人へウィルスをうつす係数を第2種伝染係数又は単に第2種係数と称する。
図32は、ユーザ別伝染係数設定処理部2330が各ユーザに設定する伝染係数を示している。なお、第1種伝染係数は、第1ユーザ個人情報に含まれる各項目に対応する生成係数Wの平均で求められ、第2種伝染係数は、性別を除いた各項目に対応する生成係数Wの平均で求められるものと仮定して説明する。
ユーザAの第1個人情報は、34歳で既婚の男性教師であることを示しており、各項目に対応する生成係数はそれぞれ0.4、0.48、0.42、0.6である。ユーザ別伝染係数設定処理部2330は、ユーザ個人情報管理ファイルと個人情報別生成係数管理ファイルを参照してユーザAに対してこれらの4つの数値を読み出し、平均をとった値である0.475をユーザAの第1種伝染係数として設定する。また、性別に対応する値を除いた3つの値の平均をとった0.5を第2種伝染係数として設定する。
また、例えば、ユーザDの第1個人情報は、18歳で未婚の女子大学生であることを示しており、各項目に対応する生成係数Wはそれぞれ0.6、0.55、0.51、0.4である。ユーザ別伝染係数設定処理部2330は、同様の算出処理により0.515をユーザDの第1種伝染係数として設定し、0.487を第2種伝染係数として設定する。他のユーザについても同様の処理を行うことで各ユーザの伝染係数を設定する。
図33は、当該ユーザ別の伝染係数設定処理の流れを示すフローチャート図である。当該伝染係数設定処理は、例えば図15に示すS104とS105の間に配置される。ユーザ別伝染係数設定処理部2330は、感染状態更新処理に先立ち、システムの管理対象である感染状態の更新に係るユーザをリストの最初から選択する処理を行う(S201)。
続いて、ユーザ別伝染係数設定処理部2330は、S201で選択したユーザの個人情報と当該個人情報に対応する生成係数に基づいて当該ユーザの伝染係数を算出する処理を行う(S202)。続いて、ユーザ別伝染係数設定処理部2330は、S202で算出した当該ユーザに対する伝染係数を設定する処理を行う(S203)。例えば、ユーザ別伝染係数設定処理部2330は、S202で算出した伝染係数を変数に代入することで設定を行う。感染状態の更新に係る全てのユーザの選択が完了していない場合(S204でNo)、ユーザ別伝染係数設定処理部2330は、次のユーザを選択する処理を行う(S205)。感染状態の更新に係る全てのユーザの選択が完了した場合(S204でYes)、感染状態の初期値設定処理に移行する。
感染状態値算出処理部1350は、ユーザ別伝染係数設定処理部2330が設定する各ユーザの伝染係数と各時刻におけるユーザの位置に基づいて各ユーザの感染状態値を算出する処理を行う。
図34は、感染状態値算出処理の流れの一例を示すフローチャート図である。感染状態値算出処理部1350は、感染状態を求める最初のタイミングを選択する処理を行う(S206)。例えば、感染状態値算出処理部1350は、ウィルスの潜伏期間の最初のタイミングを選択する。
次に、感染状態値算出処理部1350は、感染状態の更新に係るユーザの中から最初のユーザを選択する処理を行う(S207)。例えば、感染状態値算出処理部1350は、記憶媒体に記憶されているユーザ情報管理ファイルの最初のユーザを選択する処理を行う。当該感染状態の更新に係る選択されたユーザをユーザaとする。
次に、感染状態値算出処理部1350は、S207で選択したユーザの位置情報に基づいて、当該選択したユーザに影響を与える他のユーザを抽出する処理を行う(S208)。例えば、感染状態値算出処理部1350は、感染状態の更新に係るユーザのうち、当該選択したユーザから所定の距離以内にいるユーザを、当該選択したユーザに影響を与える他のユーザとして抽出する処理を行う。当該感染状態の更新に係るユーザへ影響を与える当該抽出される他のユーザをユーザbとする。
当該S207の処理は、感染状態値への影響を媒介する伝染係数Hについて、以下の数式1に示す階段型関数のモデルを採用していることを意味する。数式1においてPaはユーザaの位置を、Pbはユーザbの位置をそれぞれ示しており、D(Pa, Pb)はユーザaとユーザbの間の距離を示している。また、Dshはユーザ間で感染状態の影響を生じる距離の境界を示している。
次に、感染状態値算出処理部1350は、S207で選択したユーザaの第1種伝染係数Φaと、S208で抽出した他のユーザbの第2種伝染係数Ψbと、当該抽出した他のユーザbの選択タイミングにおける感染状態値Xb(t)と、に基づいて選択したユーザaの次のタイミングにおける感染状態値Xa(t+1)を算出する処理を行う(S209)。
例えば、次のタイミングにおけるユーザaの感染状態値Xa(t+1)は、感染状態に係るユーザaの感染状態値Xa(t)へ影響を与える伝染係数Hを用いて以下の数式2のように表すことができる。伝染係数Hは、選択したユーザaの第1種伝染係数Φaと、抽出したユーザbの第2伝染係数Ψbに影響を受けるため、当該選択したユーザaの第1種伝染係数Φaと抽出したユーザbの第2伝染係数Ψbの関数となる。例えば、伝染係数Hは数式3のように表すことができる。なお、ここでは、ユーザaに影響を与えるユーザはユーザbだけであると仮定して説明している。
次に、感染状態値算出処理部1350は、S206で選択したタイミングtにおいて感染状態の更新に係る全ユーザの選択が完了したかを判定する処理を行う(S210)。全ユーザの選択が完了していない場合(S210でNo)、感染状態値算出処理部1350は、次のユーザを選択し(S211)、S208に戻って処理を継続する。
一方、全ユーザの選択が完了している場合(S210でYes)、感染状態値算出処理部1350は、更新対象となるタイミングまで感染状態値の算出処理が完了したかを判定する(S212)。更新対象となるタイミングまで感染状態値の算出処理が完了していない場合(S212でNo)、感染状態値算出処理部1350は、次のタイミングを選択し(S213)、S207に戻って処理を継続する。一方、更新対象となるタイミングまで感染状態値の算出処理が完了した場合(S212でYes)、当該算出した感染状態値をユーザ情報記憶管理処理部1310が感染状態管理ファイルに記録することで感染状態の更新処理が完了する。
このように、本実施形態3において感染状態更新処理部330は、潜伏期間の各タイミングにおける各ユーザの位置に加えて各ユーザのユーザ個人情報に基づいて感染状態を更新する処理を行う。
実施形態2の例では、所定の位置関係にあるユーザ間の伝染係数Hは0.5という定数を用いてウィルスの伝染状況を推定していた。これに対し、当該実施形態3では、ユーザ個人情報に基づいてユーザ毎に伝染係数を設定し、当該ユーザ毎の伝染係数を用いてウィルスの伝染状況を推定する。したがって、より高い精度で各ユーザの感染状態を求めることができる。
なお、上記説明した第1ユーザ個人情報としては、ユーザの人種や血液型、民族、宗教家族構成などを含めても良い。人種や血液型に応じてウィルスに対する耐性が異なったり、民族や宗教に基づく食生活や習慣の違いからウィルスに対する感染のしやすさが異なる場合などがあるためである。
なお、上記説明ではユーザ別伝染係数設定処理部2330は、定期的な感染状態の更新タイミングが来た場合に各ユーザの伝染係数を設定する構成について説明したがこれに限定されるものではない。上述の通り、各ユーザの第1種伝染係数又は第2種伝染係数は、各ユーザのユーザ個人情報と、ユーザ個人情報に対応付けられた生成係数に基づいて求められる。ここで、ユーザ個人情報は、基本的に変化しない。
したがって、図35に示すようにユーザ別伝染係数設定処理部2330は、ユーザ個人情報受信処理部2310でユーザ個人情報が受信されたタイミングで当該ユーザに対する第1種伝染係数と第2種伝染係数を算出する処理を行う構成とすることがリソース消費を抑える観点から好ましい。ユーザ情報記憶管理処理部1310は、ユーザ別伝染係数設定処理部2330が算出した伝染係数をユーザ別伝染係数管理ファイルに記録することで、ユーザ毎の第1種伝染係数と第2種伝染係数を記憶する。ここで、ユーザ別伝染係数管理ファイルとは、図32に例示するようにユーザ毎に設定される伝染係数を記録・管理するための管理ファイル(管理テーブル)である。感染状態更新処理部330は、当該記憶されているユーザ別伝染係数管理ファイルを参照し、更新に係るユーザの第1種伝染係数と、当該ユーザに影響を与えるユーザの第2種伝染係数に基づいて当該更新に係るユーザの感染状態を更新する処理を行う。当該構成とすることでリソース消費を抑えつつ、高い精度で各ユーザの感染状態を求めることができる。
但し、ユーザ個人情報と伝染係数の対応関係が動的に変化する構成を取る場合は、ユーザ別伝染係数設定処理部2330は、ユーザ個人情報が更新されるタイミングまたはユーザ個人情報と伝染係数の対応関係が更新されるタイミングで伝染係数を更新する処理を行う構成とすることが好ましい。
また、上記説明では携帯端末装置100がユーザ個人情報を登録する機能を有する場合について説明したがこれに限定されるものではない。他の汎用PC等を用いてユーザ個人情報を登録する構成としてもよい。
また、上記説明ではユーザの個人情報に基づいて第1種伝染係数と第2種伝染係数の両方を設定する場合について説明したが、これに限定されるものではない。個人情報として登録されているユーザの年齢、性別、血液型、国籍、人種などの情報に基づいて、当該ユーザへのウィルス伝染に関する第1種伝染係数を設定する第1種伝染係数設定処理部だけを備える構成としても良い。
一般に、ユーザの個人情報が他のユーザへのウィルス伝染に影響する要素は小さい。逆に、ユーザの個人情報は、他のユーザからウィルス伝染する影響が比較的大きい。例えば性別によって感染しやすいウィルス等があるためである。従って、ユーザ個人情報に基づいて第1種伝染係数を設定する処理を行う第1種伝染係数設定処理部を有することで、高い精度で感染状態値を算出することができる。感染状態値算出処理部1350は、当該第1種伝染係数設定処理部がユーザに設定する第1種伝染係数に基づいて当該ユーザの感染状態値を算出する処理を行う。
(実施形態4)
実施形態3で例示した感染状態値の算出アルゴリズムでは、システムの管理対象となるユーザの中から影響を及ぼす可能性のある他のユーザを抽出し、所定の伝染係数を用いて感染状態を算出する処理を全ユーザに対して行っている。しかしながら、日常生活においてユーザが相互に影響を及ぼし合う状況は少ないことから、当該算出アルゴリズムでは不要なリソース消費が大きいという問題がある。本実施形態に係る疫病管理システムでは、リソース消費を抑えつつ、各ユーザの感染状態を更新することを目的としている。
図36は本実施形態4に係る疫病管理システムの構成を示すブロック図である。本実施形態4において、疫病監視サーバ300は、位置範囲分類表記憶管理処理部3310と、ユーザ位置範囲分類処理部3320と、ユーザ位置範囲記憶管理処理部3330と、を具備する。また、感染状態更新処理部330は、位置範囲別汚染係数算出処理部3340と、位置範囲別汚染係数記憶管理処理部3350とを具備する。
位置範囲分類表記憶管理処理部3310は、位置範囲と当該位置範囲を識別する位置範囲識別情報との対応関係を示す位置範囲分類表を記憶媒体に記憶する処理を行う。例えば、ユーザが行動可能位置を10立方メートル単位で区切り、各位置範囲に位置範囲識別情報が割り当てられる。図37は、位置範囲分類表の一例を示している。
ユーザ位置範囲分類処理部3320は、ユーザ位置情報に基づいて示されるユーザの位置に対応する位置範囲へ当該ユーザを振り分ける処理を更新対象の各ユーザに対して行う。例えば、ユーザ位置範囲分類処理部3320は、ユーザ位置情報受信処理部310で受信される各ユーザのユーザ位置情報に基づいて、各時刻毎にユーザを対応する位置範囲へ分類する処理を行う。例えば、ユーザ位置範囲分類処理部3320は、位置範囲分類表記憶管理処理部3310が記憶媒体に記憶・管理している位置範囲分類表を参照し、ユーザ位置情報で示されるユーザの各時刻における位置に対応する位置範囲識別情報を対応付けることで分類する。
図38は、ユーザ位置範囲分類処理部3320が、あるユーザにおけるユーザ位置情報に基づいて時刻毎に位置範囲へ分類した状態の一例を示している。ユーザは移動するため、時刻毎に位置が変化する。ユーザ位置範囲分類処理部3320は、位置範囲分類表を参照し、各時刻におけるユーザの位置に基づいて対応する位置範囲へユーザを関連付ける処理を行う。
ユーザ位置範囲記憶管理処理部3330は、ユーザ位置範囲分類処理部3320で分類された各ユーザの各時刻における位置範囲に基づいて、時刻毎及び位置範囲毎に各ユーザを分類したユーザ位置範囲管理ファイルを記憶・管理する処理を行う。
図39は、位置範囲毎にユーザを振り分けたある時刻tにおけるユーザ位置範囲管理ファイルの一例を示している。ユーザ位置範囲管理ファイルには、各位置範囲を識別する位置範囲識別情報と、当該位置範囲にいるユーザを識別するユーザ識別情報と、当該位置範囲にいるユーザ数とが対応付けられた状態で記録されている。
なお、ユーザ位置範囲記憶管理処理部3330は、ユーザ数の多い位置範囲順に並べ替えたユーザ位置範囲管理ファイルを記憶・管理する構成とすると、後続の感染状態更新処理を行う上で好ましい。図40は、当該並べ替えを行った段階でのユーザ位置範囲管理ファイルを示している。
また、上記分類処理及びユーザ位置範囲管理ファイル作成処理は時刻毎の各ユーザのユーザ位置情報に応じて行われる。したがって、図41に示すように、ユーザ位置範囲記憶管理処理部3330は、管理対象となるユーザを位置範囲毎に分類した時刻毎のユーザ位置範囲管理ファイルを記憶管理する。
図42は、当該分類処理の流れの一例を示すフローチャート図である。分類処理タイミングになった場合、ユーザ位置範囲分類処理部3320は、管理対象となるユーザの中から最初のユーザを選択する処理を行う(S301)。ユーザ位置範囲分類処理部3320は、ユーザ情報記憶管理処理部1310が記憶しているユーザ情報管理ファイルを参照して、リストの先頭ユーザから順に選択する構成とすると良い。
次に、ユーザ位置範囲分類処理部3320は、更新対象となる最初の時刻を選択する処理を行う(S302)。例えば、位置情報は20秒おきに取得されているのに対し、当該分類処理を10分おきに行う場合、一度に30時点の時刻について分類処理を行うことになる。例えば、2014年8月3日10時00分00秒から2014年8月3日20時00分00秒の間が更新対象の時刻である場合、ユーザ位置範囲分類処理部3320は2014年8月3日10時00分00秒を最初の時刻として選択する処理を行う。以下の説明では当該選択した時刻をtsと称する。
次に、ユーザ位置範囲分類処理部3320は、S301で選択したユーザのS302で選択した時刻tsにおける位置を示す位置情報をユーザ情報管理ファイルより読み出すことで取得する処理を行う(S303)。例えば、ユーザ情報管理ファイルには各時刻のユーザの位置情報として緯度(Lat)と経度(Lon)の座標データが記録されており、ユーザ位置範囲分類処理部3320は、時刻tsにおける当該座標データを位置情報として取得する処理を行う。
次に、ユーザ位置範囲分類処理部3320は、S303で取得した時刻tsにおけるユーザの位置情報に基づいて、対応する位置範囲を特定し、当該特定した位置範囲を識別する位置範囲IDを取得する処理を行う(S304)。例えば、ユーザ位置範囲分類処理部3320は、位置座標と位置範囲との対応関係を纏めた位置範囲分類表を参照し、S303で取得した時刻tsにおけるユーザの位置情報に対応する位置範囲を特定する。
次に、ユーザ位置範囲記憶管理処理部3330は、S304で特定された位置範囲と当該ユーザとを関連付けた状態で記憶する処理を行う(S305)。例えば、S301で選択したユーザを識別するユーザIDを、S304で取得された位置範囲IDと関連付けた状態でユーザ位置範囲管理ファイルに記録する処理を行う。
次に、ユーザ位置範囲記憶管理処理部3330は、各位置範囲に割り当てられるユーザ数を示すユーザ数情報のうち、S305で新たにユーザIDと関連付けられた位置範囲におけるユーザ数情報をインクリメントする処理を行う(S306)。当該ユーザ数情報は、対応する位置範囲内にいるユーザの数を示している。
次に、ユーザ位置範囲分類処理部3320は、更新対象となる全ての時刻について分類処理が完了したかを判定する処理を行う(S307)。上述の例の場合、更新対象となる時刻の最後の時刻である2014年8月3日20時00分00秒でのユーザの位置情報に基づいて、当該ユーザを所定の位置範囲へ分類する処理が完了したかを判定する処理を行う。
S307における判定処理の結果、更新対象となる全ての時刻について分類処理が完了していない場合、ユーザ位置範囲分類処理部3320は、次の時刻を選択し、S303の処理へ戻る(S308)。一方、S307における判定処理の結果、更新対象となる全ての時刻について分類処理が完了している場合、ユーザ位置範囲分類処理部3320は、感染状態の更新対象となる全てのユーザについて分類処理が完了したかを判定する処理を行う(S309)。
S309における判定処理の結果、更新対象となる全てのユーザについて分類処理が完了していない場合、ユーザ位置範囲分類処理部3320は、次のユーザを選択し、S302の処理へ戻る(S310)。一方、S309における判定処理の結果、更新対象となる全てのユーザについて分類処理が完了した場合、ユーザ位置範囲記憶管理処理部3330は、各時刻におけるユーザ位置範囲管理ファイルに含まれる各位置範囲についてユーザ数が多い順に並べ替えるソート処理を行う(S311)。この段階で、更新対象となる期間の各時刻について図40に例示した時刻毎のユーザ位置範囲管理ファイルが記憶媒体に記憶されることになる。
次に、本実施形態4にかかる感染状態更新処理について説明する。感染状態更新処理部330は、位置範囲別汚染係数算出処理部3340と、位置範囲別汚染係数記憶管理処理部3350を更に具備する。
位置範囲別汚染係数算出処理部3340は、各時刻における位置範囲に対応付けられる汚染係数を算出する処理を行う。汚染係数は、ユーザの感染状態値を算出するために用いられる中間変数であり、位置範囲がウィルスに汚染されている尺度を示す値である。当該位置範囲にいるユーザの感染状態値に基づいて当該汚染係数が算出される。例えばウィルスが発症したユーザが多数いる病院などでは、一般的に当該病院の位置範囲の汚染係数は高くなるように算出される。
ある位置範囲にn人のユーザがいるとし、感染状態値Xの高い順からそれぞれX1、X2、・・Xnと仮定した場合、汚染係数Jは当該位置範囲に設定されている伝染係数Hを用いて例えば次の算出式で求められる。ただし、ここではHは定数と仮定している。
位置範囲別汚染係数記憶管理処理部3350は、位置範囲別汚染係数算出処理部3340で算出された各位置範囲の汚染係数Jを汚染係数管理ファイルに記録することで当該汚染係数Jを記憶する処理を行う。
図43は、当該位置範囲別汚染係数記憶管理処理部3350が記憶媒体に記憶する汚染係数管理ファイルの一例を示している。汚染係数管理ファイルには、各位置範囲を識別する位置範囲IDと当該位置範囲に対して求められた汚染係数との対応関係が記録されている。なお、本実施形態4では、位置範囲別汚染係数算出処理部3340は、複数のユーザがいる位置範囲についてのみ汚染係数を算出する構成であるため、位置範囲別汚染係数記憶管理処理部3350も、複数のユーザがいる位置範囲についての汚染係数を記憶する。
図44は、汚染係数算出処理の流れの一例を示すフローチャート図である。位置範囲別汚染係数算出処理部3340は、更新対象となる時刻の中から最初の時刻を選択する処理を行う(S312)。例えば、位置範囲別汚染係数算出処理部3340は、感染状態初期値設定処理部1340が設定する初期値の時刻を最初の時刻として選択する処理を行う。この場合、潜伏期間前の時刻が最初の時刻として選択されることになる。
次に、位置範囲別汚染係数算出処理部3340は、処理対象となる位置範囲の中から最初の位置範囲を選択する処理を行う(S313)。位置範囲別汚染係数算出処理部3340は、ユーザ位置範囲記憶管理処理部3330によってユーザ数順に位置範囲がソートされているS312で選択した時刻におけるユーザ位置範囲管理ファイルを記憶媒体より読み出し、当該ユーザ位置範囲管理ファイルに含まれる位置範囲のうち最初の位置範囲を選択する処理を行う。したがって、最もユーザ数が多い位置範囲が選択されることになる。
次に、位置範囲別汚染係数算出処理部3340は、S313で選択された位置範囲に複数のユーザが含まれるかを判定する処理を行う(S314)。ここで、複数のユーザとしている理由は、1人しかユーザがいない位置範囲の汚染係数を算出しても当該汚染係数に基づいて感染状態値が算出される他のユーザがいないためである。なお、リソースに余裕がある場合は、位置範囲に1人以上ユーザ数がいるかどうかを判定してもよい。
S314における判定処理の結果、S313で選択された位置範囲に複数のユーザが含まれていない場合、位置範囲別汚染係数算出処理部3340は、更新対象となる全ての時刻の位置範囲に対して汚染係数を算出したかどうかを判定する処理を行う(S315)。当該判定処理の結果、更新対象となる全ての時刻の位置範囲に対して汚染係数を算出していた場合、汚染係数算出処理を終了する。一方、更新対象となる全ての時刻の位置範囲に対して汚染係数を算出していない場合、位置範囲別汚染係数算出処理部3340は、次の時刻を選択し(S316)、S313に戻って処理を継続する。
S314における判定処理の結果、S313で選択された位置範囲に複数のユーザが含まれている場合、位置範囲別汚染係数算出処理部3340は、選択した位置範囲にいるユーザを抽出する処理を行う(S317)。例えば、位置範囲別汚染係数算出処理部3340は、ユーザ位置範囲管理ファイルを参照して、選択した位置範囲にいる各ユーザのユーザIDを取得する処理を行う。
次に、位置範囲別汚染係数算出処理部3340は、S317で抽出したユーザの感染状態値を取得する処理を行う(S318)。例えば、位置範囲別汚染係数算出処理部3340は、ユーザ情報記憶管理処理部1310が記憶媒体に記憶している感染状態管理ファイルを参照して、S317で取得したユーザIDに対応付けられている感染状態値を取得する。
次に、位置範囲別汚染係数算出処理部3340は、S318で取得した各ユーザの感染状態値に基づいて、当該位置範囲の汚染係数を所定の算出アルゴリズムにしたがって求める処理を行う(S319)。当該算出アルゴリズムとしては、上述した数式4を用いることができる。
次に、位置範囲別汚染係数記憶管理処理部3350は、S319で算出された汚染係数を汚染係数管理ファイルに記録することで汚染係数を記憶する(S320)。続いて、位置範囲別汚染係数算出処理部3340は、次の位置範囲を選択し(S321)、S314に戻る。当該処理を経て、ユーザの感染状態値に影響を与える位置範囲について時刻毎の汚染係数管理ファイルが生成されることになる。
次に、感染状態値の算出処理について説明する。感染状態値算出処理部1350は、位置範囲別汚染係数算出処理部3340で算出される時刻1における位置範囲の汚染係数J(t)と当該位置範囲にいるユーザの感染状態値X(t)に基づいて、当該ユーザの感染状態値X(t+1)を算出する処理を行う。ここでは、感染状態値X(t+1)は次の数式5で求められるものとする。
図45は、感染状態値算出処理部1350が行う算出処理の流れの一例を示すフローチャート図である。感染状態値算出処理部1350は、更新対象となる時刻の中から最初の時刻を選択する処理を行う(S322)。例えば、感染状態値算出処理部1350は、感染状態初期値設定処理部1340が設定する初期値の時刻を最初の時刻として選択する処理を行う。この場合、潜伏期間前の時刻が最初の時刻として選択されることになる。
次に、感染状態値算出処理部1350は、処理対象となる位置範囲の中から最初の位置範囲を選択する処理を行う(S323)。感染状態値算出処理部1350は、ユーザ位置範囲記憶管理処理部3330によってユーザ数順に位置範囲がソートされているユーザ位置範囲管理ファイルを記憶媒体より読み出し、当該ユーザ位置範囲管理ファイルに含まれる位置範囲のうち最初の位置範囲を選択する処理を行う。したがって、最もユーザ数が多い位置範囲が選択されることになる。
次に、感染状態値算出処理部1350は、S323で選択された位置範囲にユーザが含まれるかを判定する処理を行う(S324)。S324における判定処理の結果、S323で選択された位置範囲にユーザが含まれていない場合、感染状態値算出処理部1350は、更新対象となる全ての時刻に対して各ユーザの感染状態値を算出したかどうかを判定する処理を行う(S325)。当該判定処理の結果、更新対象となる全ての時刻に対して各ユーザの感染状態値を算出していた場合、感染状態値算出処理を終了する。一方、更新対象となる全ての時刻に対して各ユーザの感染状態値を算出していない場合、感染状態値算出処理部1350は、次の時刻を選択し(S326)、S323に戻って処理を継続する。
S324における判定処理の結果、S323で選択された位置範囲にユーザが含まれている場合、感染状態値算出処理部1350は、選択した位置範囲の汚染係数を取得する処理を行う(S327)。例えば、感染状態値算出処理部1350は、汚染係数管理ファイルを参照して、選択した時刻における選択した位置範囲の汚染係数を取得する。
次に、感染状態値算出処理部1350は、S323で選択した位置範囲にいるユーザの中から最初のユーザを選択する処理を行う(S328)。当該ユーザ選択処理は、ユーザIDの小さい順に選択する構成とすると良い。
次に、感染状態値算出処理部1350は、S328で選択したユーザの感染状態値とS327で取得した汚染係数に基づいて、当該ユーザの次の時刻における感染状態値を算出する処理を行う(S329)。ユーザ情報記憶管理処理部1310は、S329で算出される感染状態値を感染状態管理ファイルに記録することで各ユーザの各時刻における感染状態値を当該ユーザの感染状態として記憶する(S330)。
次に、感染状態値算出処理部1350は、S323で選択した位置範囲にいる全てのユーザについて感染状態値を算出したかを判定する処理を行う(S331)。当該判定処理の結果、全てのユーザの感染状態値を算出していない場合、感染状態値算出処理部1350は次のユーザを選択してS329に戻る(S332)。一方、当該判定処理の結果、全てのユーザの感染状態値を算出している場合、感染状態値算出処理部1350は次の位置範囲を選択し(S333)、S324に戻る。
以上説明したように、本実施形態4に係る疫病管理システムにおいて、ユーザ位置範囲分類処理部3320は、ユーザ位置情報に基づいて対応する位置範囲に更新対象の各ユーザを振り分ける分類処理を行う。感染状態値算出処理部1350は、位置範囲毎に当該位置範囲にいるユーザの感染状態値を算出する処理を行う。ユーザの感染状態値は、位置範囲にいるユーザからの影響を受けて変化するため、位置範囲でグルーピングされたユーザ間の影響をいったん当該位置範囲に中間変数を設定し、当該中間変数からの影響を算出すれば良いためである。
当該位置範囲毎にユーザをグルーピングし、当該グループ内でのユーザ間の影響を算出してユーザの感染状態値を求める構成とすることで、全てのユーザに対して順番に感染状態値を求める構成と比較して処理量を減らすことが可能となる。
なお、上記説明では、中間変数として位置範囲毎に汚染係数を算出して当該位置範囲に割り当て、当該汚染係数がユーザの感染状態値へ作用するというアルゴリズムを用いて感染状態値を算出している。当該方法を用いることで、例えばユーザがいなくてもウィルスに汚染された医療器具等が散乱している位置範囲などの影響を組み込むことが可能となる。すなわち、ウィルスに汚染された医療器具等が散乱している位置範囲には予めオフセットとして汚染係数を加算する処理を行うことで、当該位置範囲にいるユーザの感染状態値は高くなるように算出することができる。
なお、上記説明では、中間係数としてウィルスに汚染されている尺度を表す汚染係数を用いたが、他の名前で呼ばれることがある。
また、上記説明ではユーザの感染状態値に基づいて位置範囲毎に汚染係数を設定し、当該汚染係数を用いて次のタイミングにおける各ユーザの感染状態値を求める構成としたがこれに限定されるものではない。図46に示すように、感染状態値算出処理部1350は、各ユーザを位置範囲毎へ分類したユーザ位置範囲管理ファイルと、各ユーザの感染状態を記録した感染状態管理ファイルを参照して感染状態値を算出する構成としても良い。
図47は、別形態の感染状態値算出処理の流れを示すフローチャート図である。第1に、感染状態値算出処理部1350は、更新対象となる最初の時刻を選択する処理を行う(S350)。当該更新対象となる最初の時刻は、感染状態初期値設定処理部1340が初期値を設定した時刻に合わせると良い。続いて、感染状態値算出処理部1350は、各ユーザと当該ユーザがいる位置範囲を示す上述のユーザ位置範囲管理ファイルを参照して、最初の位置範囲を選択する処理を行う(S351)。次に、S351で選択した位置範囲に1人以上のユーザがいるかを判定する処理を行う(S352)。
S352における判定処理の結果、選択した位置範囲にユーザがいない場合、感染状態値算出処理部1350は、更新対象となる全ての時刻に対して感染状態値を算出したかを判定する処理を行う(S353)。S353における判定処理の結果、更新対象となる全ての時刻に対して感染状態値を算出している場合、感染状態値算出処理部1350は一連の算出処理を終了する。一方、S353における判定処理の結果、更新対象となる全ての時刻に対して感染状態値を算出していない場合、感染状態値算出処理部1350は、次の時刻を選択し(S354)、S351に戻って処理を継続する。
S352における判定処理の結果、選択した位置範囲にユーザがいる場合、感染状態値算出処理部1350は、選択した位置範囲にいる最初のユーザを選択する処理を行う(S355)。次に、感染状態値算出処理部1350は、選択したユーザの感染状態値に対して、当該位置範囲にいる他のユーザの感染状態値と当該位置範囲に設定される伝染係数とを用いて所定の演算処理を行うことで次のタイミングの感染状態値を算出する(S356)。
ユーザ情報記憶管理処理部1310は、S356で算出された感染状態値を、当該ユーザの当該時刻と関連付けて感染状態管理ファイルに記録することで当該感染状態値を記憶する(S357)。次に、感染状態値算出処理部1350は、選択した位置範囲にいる全てのユーザを選択したかを判定する処理を行う(S358)。選択していない場合は、次のユーザを選択し(S359)、S356に戻って処理を継続する。一方、選択していた場合は、感染状態値算出処理部1350は、次の位置範囲を選択し(S360)、S352に戻って処理を継続する。このように構成していても良い。
(実施形態5)
上述した実施形態3では、ユーザの年齢や性別などユーザの個人情報を用いてユーザ間でのウィルス伝染を定量的に示した伝染係数をより正確に求めることを特徴としている。ここで、ウィルス伝染力は、ユーザが発症している場合と発症前の潜伏期間では異なることになる。実施形態3で利用する第1個人情報は、頻繁には変化しない静的な個人情報であるため、このような発症前後の情報を反映することができなかった。
図48は、本実施形態5に係る疫病管理システムの構成を示すブロック図である。本実施形態5において携帯端末装置100は、ユーザ状態情報取得処理部4110と、ユーザ状態情報送信処理部4120を更に具備する。
ユーザ状態情報取得処理部4110は、ユーザの現在の状態を示すユーザ状態情報を所定の頻度で取得する処理を行う。ユーザ状態情報としては、体温、血圧、心拍数、発汗量、脳波などユーザの生体情報(バイタルデータ)がある。この場合、ユーザ状態情報取得処理部4110は、例えば体温センサ、血圧センサ、脈拍センサ、発汗センサ、脳波センサ等で検出されて定期的に無線送信される当該体温情報、血圧情報、心拍数情報、発汗量情報、脳波情報を受信することでユーザ状態情報を所定の頻度で取得する。なお、ユーザ状態情報はユーザ個人情報の一種である。本明細書では、上述の生体情報を取得するユーザ状態情報取得処理部4110を特に生体情報取得処理部と称することがある。
その他、ユーザ状態情報としてはユーザが装着している衣服やマスクなどを示す情報をユーザ状態情報として取得する構成としても良い。マスクや衣服には、マスクや衣服の種類などを識別するオブジェクト識別情報記憶部と、当該オブジェクト識別情報を無線送信する無線送信処理部を備えるマイクロチップが配置され、当該マイクロチップからの無線信号を受信することでこれらのユーザ状態情報を取得する。
ユーザ状態情報送信処理部4120は、ユーザ状態情報取得処理部4110で定期的に取得されるユーザ状態情報を、当該ユーザ状態情報が取得された日時と関連付けた状態で疫病監視サーバ300へ送信する処理を行う。生体情報を送信する処理を行うユーザ状態情報送信処理部4120を、本明細書では特に生体情報送信処理部と称することがある。生体情報送信処理部は、生体情報取得処理部で取得された生体情報を疫病監視サーバ300へ送信する処理を行う。
次に、疫病監視サーバ300について説明する。疫病監視サーバ300は、ユーザ状態情報受信処理部4310を更に具備する。ユーザ状態情報受信処理部4310は、携帯端末装置100より所定の頻度で送信されるユーザの状態を示すユーザ状態情報を受信する処理を行う。ユーザ情報記憶管理処理部1310は、当該受信されたユーザ状態情報を、当該ユーザ状態情報が携帯端末装置100で取得された日時と関連付けた状態でユーザ状態管理ファイルに記録することで、ユーザ状態情報を記憶する。
図49は、ユーザAのユーザ状態を管理する当該ユーザ状態管理ファイルの一例を示している。ユーザ状態管理ファイルには、ユーザ状態情報受信処理部1310で受信されたユーザ状態情報を、当該ユーザ状態情報が携帯端末装置において取得された日時毎に時系列状に記録される。図49では、ユーザの体温、心拍数、血圧、マスクを装着しているかどうか、に関する情報がユーザ状態情報として携帯端末装置100で取得され、ユーザ情報記憶管理処理部1310が当該ユーザ状態情報をユーザ状態管理ファイルに記憶している。
生成係数対応関係記憶管理処理部2320は、ユーザ個人情報と生成係数Wとの対応関係を記録する個人情報別生成係数管理ファイルを記憶媒体に記憶する。図50は、当該対応関係を記録する個人情報別生成係数管理ファイルの一例である。図50において、個人情報別生成係数管理ファイルには、ユーザ個人情報の一種であるユーザ状態情報の各種項目と、当該ユーザ状態情報の各種項目にそれぞれ対応する生成係数Wとが関連付けられて記録されている。
ユーザ別伝染係数設定処理部2330は、ユーザ情報記憶管理処理部1310が記憶・管理する各時刻のユーザ状態情報に基づいて各時刻における当該ユーザの伝染係数を設定する処理を行う。例えば、ユーザ別伝染係数設定処理部2330は、個人情報別生成係数管理ファイルを参照し、ユーザの各時刻におけるユーザ状態情報に基づいて当該ユーザの各時刻の第1種伝染係数Φと第2種伝染係数Ψを算出する処理を行う。ユーザ情報記憶管理処理部1310は、当該算出された時刻毎の伝染係数をユーザ別伝染係数管理ファイルに記録して管理する。
図51は、当該ユーザ状態情報に基づいて設定される時刻毎の伝染係数を記録するユーザ別伝染係数管理ファイルの一例である。なお、図51では、ある程度纏まりのある時間毎(1時間毎)の伝染係数を算出して記憶する場合について示しているが、感染状態値の算出区間毎に各ユーザの伝染係数を算出して記憶する構成としても良い。各ユーザの伝染係数の素となる生成係数が時刻に依存するため、伝染係数もまた時刻に依存する関数となる。
感染状態値算出処理部1350は、更新対象となる時刻の各ユーザの感染状態値を、当該時間の関数である各ユーザの伝染係数を用いて算出する処理を行う。図51は、当該算出処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
感染状態値算出処理部1350は、感染状態値の更新対象となる最初の時刻を選択する処理を行う(S401)。次に、感染状態値算出処理部1350は、最初の位置範囲を選択する処理を行う(S402)。感染状態値算出処理部1350は、選択した位置範囲にユーザがいるかを判定する処理を行う(S403)。ユーザがいない場合、更新対象となる全ての時刻について感染状態値の算出処理が完了したかを判定する(S404)。完了した場合は、感染状態値算出処理を終了する。一方、完了していない場合は、次の時刻を選択し(S405)、S402に戻って処理を継続する。
S403における判定処理の結果、ユーザがいる場合は、感染状態値算出処理部1350は、当該位置範囲にいるユーザの中から最初のユーザを選択する(S406)。次に、他のユーザを抽出する(S407)。次に、感染状態値算出処理部1350は、S401で選択した時刻におけるS406で選択したユーザの第1種伝染係数と、S407で抽出した他のユーザの第2種伝染係数に基づいて、当該ユーザ間の伝染係数を算出する処理を行う(S408)。感染状態値算出処理部1350は、当該算出した伝染係数と、これらのユーザの感染状態値に基づいて、選択したユーザの次のタイミングにおける感染状態値を算出する処理を行う(S409)。ユーザ情報記憶管理処理部1310は、当該算出された感染状態値を感染状態管理ファイルに記録することで、当該感染状態値を記憶する(S410)。
次に、感染状態値算出処理部1350は、選択した位置範囲にいる全てのユーザを選択したかを判定する(S411)。全てのユーザを選択していない場合、当該位置範囲にいる他のユーザを選択し(S412)、S407に戻って処理を継続する。一方、全てのユーザを選択している場合、次の位置範囲を選択し(S413)、S403に戻って処理を継続する。
以上のように、本実施形態5に係る疫病管理システムによれば、時刻に応じて変化するユーザ状態に関するユーザ状態情報に基づいて、更新対象となる時刻における感染状態値を算出する構成をとる。実施形態3では、時間に依存しない静的なユーザ個人情報を用いたのに対し、本実施形態5では、時間に依存する動的なユーザ個人情報を用いて感染状態を更新する。当該構成とすることで、より正確に各ユーザの感染状態を求めることができる。
なお、上記説明では、ユーザ別伝染係数設定処理部2320が、ユーザ状態受信処理部4310で受信される各時刻におけるユーザの状態を示すユーザ状態情報に基づいて、当該ユーザに対して第1種伝染係数と第2種伝染係数の両方を設定する場合について説明したがこれに限定するものではない。例えば、ユーザの体温や発汗量と言った生体情報は、他のユーザへの伝染に係る第2種伝染係数に対して比較的大きな影響を与える。何故ならば、ユーザが発症して他ユーザへの伝染力が向上した場合は、一般的に体温や発汗量の上昇を生じるためである。
したがって、ユーザ別伝染係数設定処理部2320として、各時刻におけるユーザの体温、脈拍、発汗量、脳波、血圧のいずれかに関する生体情報に基づいて、各時刻における当該ユーザから他のユーザへのウィルス伝染に関する第2種伝染係数を設定する第2種伝染係数設定処理部を備える構成とすると良い。感染状態値算出処理部1350は、当該ユーザに設定される各時刻における第2種伝染係数に基づいて、各時刻において当該ユーザから影響を受ける他のユーザの感染状態値を算出する処理を行う。
なお、体温や発汗量に上昇が見られた場合、ユーザの免疫力が低下しており、他のユーザからのウィルス伝染が起こりやすくなる場合もあるため、上記生体情報に基づいて各時刻における他のユーザから当該ユーザへのウィルス伝染に関する第1種伝染係数を設定する第1種伝染係数設定処理部を備える構成としても良い。
また、上記説明では第1種伝染係数と第2種伝染係数の2つの係数をユーザに設定する場合について説明したがこれに限定するものではない。ユーザに対して1つの共通係数を設定し、当該共通係数を用いてユーザから他ユーザへのウィルス感染と他ユーザから当該ユーザへのウィルス伝染を算出することで、感染状態値を求める構成としてもよい。
(実施形態6)
図53は本実施形態6に係る疫病管理システムで用いるユーザ間のウィルス伝染のモデルを説明する図である。ユーザaとユーザbがいた場合、その間にはウィルスが伝染する際に通過する伝染経路Rと、当該伝染経路Rとユーザaとの接点であるインタフェースIaと、当該伝染経路とユーザbの接点であるインタフェースIbが存在する。
ユーザaとユーザbの間のウィルス伝染は、インタフェースIa、伝染経路R、インタフェースIbの3つのポイントにおける伝染のしやすさに分けて考えることができる。実施形態3では、伝染経路Rからインタフェースへ入る方向に関する当該インタフェースのパラメータを第1種伝染係数Φと、インタフェースから伝染経路Rへ出る方向のパラメータを第2種伝染係数Ψと定義し、ユーザ間での全体の伝染係数Hを設定している。
ここで、アメリカにいる感染者から日本にいる被感染者への伝染が起きないことは明らかなように、ウィルスの伝染はユーザaとユーザbとの位置関係に大きく依存する。実施形態3では、伝染経路Rのパラメータである第0種伝染係数ζは、ユーザ間の距離Dに応じた階段関数である仮定している。すなわち、一定距離Dshより離れているユーザ同士の第0種伝染係数ζを0、一定距離Dsh以内にいるユーザ同士の第0種伝染係数ζを0.5、となるように仮定している。
しかしながら、同じ距離関係にあるユーザ同士であっても、その場所がプールなどの水中と、公園などの屋外、家などの屋内、と異なる場合に、伝染する確率は異なることになる。したがって、伝染経路Rに設定される第0種伝染係数ζを定数とおくことは、感染状態を求める上で精度が悪くなるという問題が存在する。本実施形態6に係る疫病管理システムは、この問題を解決することを目的としている。
図54は、本実施形態6に係る疫病管理システムの構成を示すブロック図である。本実施形態6に係る疫病管理システムにおいて、疫病監視サーバ300は、施設情報記憶管理処理部5310と、位置別伝染係数設定処理部5320と、位置別伝染係数記憶管理処理部5330と、を更に具備する。
施設情報記憶管理処理部5310は、施設に関する情報を記憶管理する。図55は、施設情報記憶管理処理部5310が記憶媒体に記憶する施設情報管理ファイルの一例を示している。図55において施設情報管理ファイルには、施設を識別する施設識別情報と、当該施設の種類を示す施設種類情報と、当該施設のある位置を示す施設位置情報が関連付けられた状態で記録されている。
生成係数対応関係記憶管理処理部2320は、施設の種類と生成係数との対応関係を示す施設種類別生成係数管理ファイルを記憶媒体に記憶する。図56は、当該施設種類別生成係数管理ファイルの一例を示している。
位置別伝染係数設定処理部5320は、施設情報管理ファイルと施設種類別生成係数管理ファイルとに基づいて、各位置に伝染係数を設定する処理を行う。なお、ユーザ位置範囲分類処理部3320でユーザを位置範囲毎に分類した上で感染状態値を算出する方法を取る場合、位置別伝染係数設定処理部5320は、施設情報管理ファイルと施設種類別生成係数管理ファイルとに基づいて、当該位置範囲毎に伝染係数を設定する処理を行う。
なお、位置別伝染係数設定処理部5320は、インタフェースIa、インタフェースIb、伝染経路Rと分けて考えた場合に、ユーザがいる位置に対応する伝染経路Rについての第0種伝染係数を設定する処理を行う。したがって、本明細書では、当該位置別伝染係数設定処理部5320を、第0種伝染係数設定処理部又は単に第0種係数設定処理部と称することがある。
位置別伝染係数記憶管理処理部5330は、位置別伝染係数設定処理部5320が行う設定処理に基づいて、各位置と当該位置に設定される伝染係数の対応関係を記録する位置別伝染係数管理ファイルを記憶媒体に記憶する処理を行う。
位置別伝染係数記憶管理処理部5330は、位置別伝染係数設定処理部5320が行う設定処理に基づいて、各位置と当該位置に設定される伝染係数の対応関係を記録する位置別伝染係数管理ファイルを記憶媒体に記憶する処理を行う。
図57は、当該位置別伝染係数管理ファイルの一例を示している。図57において、位置別伝染係数管理ファイルには、位置範囲と当該位置範囲に設定される伝染係数ζが関連付けられた状態で記憶されている。当該伝染係数ζは、位置別伝染係数設定処理部5320が当該位置範囲にある施設の種類に対応する生成係数Wに基づいて算出する値であり、当該位置範囲を伝染経路Rとする場合の伝染のしやすさを表すパラメータである。当該位置範囲内にいるユーザ同士は当該伝染係数ζを用いて感染状態が更新される。すなわち、感染状態値算出処理部1350は、ユーザがいる位置に設定されている第0種伝染係数に基づいて当該ユーザの感染状態値を算出する処理を行う。
以上説明したように、本実施形態6に係る疫病管理システムによれば、伝染経路Rにあった伝染係数ζを用いてユーザ間のウィルス伝染による感染状態値の変化を計算するため、より高い精度で感染状態値を求めることができる。
(実施形態7)
近年、情報処理装置における情報処理能力が高まっているため、様々なセンサ等で大量のデータを収集し、所定のアルゴリズムにしたがって自動的に付加価値の高い情報を抽出するシステムが開発されている。
例えば、次に示す先行文献(特開2014−85184号公報)に係る地物情報収集システムでは、道路標識など地物の特徴を示すパラメータを中央センターから複数の候補車両に送信し、候補車両においてカメラで撮影される画像に写る地物の種類を当該パラメータを用いて特定するシステムが公開されている。
道路標識のようにある程度パターンが決まっているものを特定する場合には、パラメータを用いたマッチング処理を用いることで、比較的小さい処理負荷で自動的に対象物に関する情報を取得することが可能である。
しかしながら、人間は社会的生物であり、様々な物(オブジェクト)に対して意味付けが行われており、画像データとしてみれば相関値が高いオブジェクトであっても、社会的な意味付けは全く異なることがある。このような場合において、これらのオブジェクトの違いを特定するためには、僅かな相関値の違いが有意な情報として取り出せるまでに大量のマッチング処理を行う必要がある。
人間であれば、一目見て違いを特定できるオブジェクトについて、情報処理装置を用いた統計処理を行うことは、人間の脳と情報処理装置の合計をリソースとして捉えた場合に、不要な消費を行っていることになる。したがって、機能的な意味よりも社会的な意味を持つオブジェクトの特定は、情報処理装置ではなく人間が行うことが好ましい。しかしながら、先行文献(特開2014−85184号公報)では、オブジェクト(地物)の特定処理を全て自動化しており、このような使い分けが出来ていなかった。
上記課題を鑑み、本実施形態7では、情報処理サーバによる統計学的処理によるオブジェクト推定と、人間によるオブジェクト特定の両方を柔軟に利用することで、効率良く現実世界の情報を情報空間に取り込むことができる情報収集システム、情報処理方法、情報処理装置、情報処理プログラムを提供することを目的としている。
図58は、本実施形態7に係る情報収集システムの構成を示すブロック図である。情報収集システムは、各ユーザが所有する複数の情報収集端末装置10100と、ネット側に配置される情報収集サーバ10300と、を具備する。
情報収集端末装置10100は、自動取得情報取得処理部10110と、自動取得情報送信処理部10120と、問い合わせ情報受信処理部10130と、問い合わせ情報通知処理部10140と、問い合わせ応答情報入力処理部10150と、問い合わせ応答情報送信処理部10160と、を具備する。情報収集端末装置10100は、例えばユーザが携帯する携帯端末装置などである。
自動取得情報取得処理部10110は、検知対象に関する情報を所定の頻度で自動的に取得する処理を行う。検知対象に関する情報には、例えばユーザに関する情報であり、ユーザの位置に関するユーザ位置情報や、ユーザの生体反応に関する生体情報などのユーザ状態情報がある。
本明細書では、当該自動取得情報取得処理部10110で自動的に取得される情報を自動取得情報と称する。自動取得情報は、ユーザからの操作を必要とせず、所定の頻度で取得される検知対象となる情報である。したがって、ユーザに負担をかけることなく、所定の頻度で自動取得情報が取得される。なお、自動取得開始の指示に関しては、ユーザからの操作に基づいて入力を行い、その後、自動取得情報取得処理部10110は自動的に自動取得情報を所定の頻度で取得する処理を行う構成としても良い。
自動取得情報送信処理部10120は、自動取得情報取得処理部10110で自動的に取得される自動取得情報を所定の頻度で情報収集サーバ10300へ自動的に送信する処理を行う。自動取得情報送信処理部10120は、当該自動取得情報を、当該自動取得情報に係るユーザを識別するユーザ識別情報(ユーザID)と関連付けた状態で送信する構成とすることが好ましい。
問い合わせ情報受信処理部10130は、情報収集サーバ10300より送信される問い合わせ情報を受信する処理を行う。問い合わせ情報とは、情報収集端末装置の所有者であるユーザに対して所定の情報入力を要求する情報であり、情報収集サーバ10300による統計処理では特定が困難な情報についてユーザからの情報入力を求めるものである。
問い合わせ情報通知処理部10140は、問い合わせ情報受信処理部10130で受信された問い合わせ情報の内容をユーザに通知する処理を行う。例えば、問い合わせ情報通知処理部10140は、問い合わせ情報受信処理部10130で新たに問い合わせ情報が受信された場合に、ディスプレイに問い合わせ応答情報入力画面を表示することで、ユーザに問い合わせ情報の内容を通知する。
図59は、当該問い合わせ応答情報入力画面の一例を示している。図59では、問い合わせ情報としてユーザの感情や状態に関する問い合わせ情報が問い合わせ情報受信処理部10130で受信され、当該問い合わせ情報に対応する問い合わせ応答情報入力画面50がディスプレイに表示されている場合を示している。
図59では、問い合わせ内容を示す情報51や、ユーザからの応答を入力する選択ボタン52、53、ユーザからの入力内容を送信する送信ボタン54などが配置されている。例えば、自動取得情報としてユーザの血圧や心拍数、脳波などの生体情報が自動的に取得され、情報収集サーバ10300に送信されたとしても、当該生体情報だけではその情報がユーザのどのような感情変化によってもたらされたかを統計処理に基づいて特定することは難しい。したがって、ユーザに対して当該感情に関する情報を問い合わせ、ユーザより意志をもって手動で入力することを要求している。
また、図60は、当該問い合わせ応答情報入力画面の別の一例を示している。図60では、問い合わせ情報としてユーザが現在いる位置又はいたことのある位置にある施設に関する情報を問い合わせる問い合わせ情報が問い合わせ情報受信処理部10130で受信され、当該問い合わせ情報に対応する問い合わせ応答情報入力画面50がディスプレイに表示されている場合を示している。
図60では、問い合わせ内容を示す情報51や、ユーザからの応答を入力するブランク55や選択ボタン56などが配置されている。例えば、自動取得情報としてユーザの現在位置を示すユーザ位置情報が自動的に取得され、情報収集サーバ10300に送信されたとしても、その位置にある施設が何であるのかを特定することは難しい。すなわち、ユーザがいた位置には、当該ユーザと社会的に係わりを持つ施設があることが推測されるが、その施設が何であるかを当該位置情報だけから特定することは困難となる。したがって、ユーザに対して当該位置にある施設に関する情報を問い合わせ、ユーザより意志をもって手動で入力することを要求している。
問い合わせ応答情報入力処理部10150は、問い合わせ情報通知処理部10140によって通知された問い合わせ情報に対するユーザからの応答を入力する処理を行う。例えば、問い合わせ応答情報入力処理部10150は、図59や図60に例示する問い合わせ応答情報入力画面50を介してユーザからの入力操作を受け付け、当該入力された内容を問い合わせ応答情報として入力する処理を行う。
なお、当該問い合わせ応答情報は、ユーザが意志を持って入力する情報であるため、本明細書では、手動入力情報と称することがある。問い合わせ応答情報入力処理部10150は、通知された問い合わせ情報に基づいてユーザが手動で入力する情報を問い合わせ応答情報として入力する処理を行う。
問い合わせ応答情報送信処理部10160は、問い合わせ応答情報入力処理部10150において入力された問い合わせ応答情報を情報収集サーバ10300へ送信する処理を行う。
次に情報収集サーバ10300について説明する。情報収集サーバ10300は、自動取得情報受信処理部10310と、自動取得情報記憶管理処理部10320と、利用可能情報記憶管理処理部10330と、問い合わせ要否判定処理部10340と、問い合わせ情報生成処理部10350と、問い合わせ情報送信処理部10360と、問い合わせ応答情報受信処理部10370と、問い合わせ応答情報記憶管理処理部10380と、利用可能情報更新処理部10390と、を具備する。
自動取得情報受信処理部10310は、各ユーザが所有する情報収集端末装置10100で自動的に取得されて自動的に送信される自動取得情報を受信する処理を行う。上述したように、自動取得情報にはユーザの現在位置を示すユーザ位置情報や、ユーザの状態を示す生体情報などがある。自動取得情報は当該自動取得情報に係るユーザを識別するユーザ識別情報と関連付けられた状態で受信される。
自動取得情報記憶管理処理部10320は、自動取得情報受信処理部10310で受信される自動取得情報を記憶媒体に記憶する処理を行う。自動取得情報記憶管理処理部10320は、所謂データベースであり当該自動取得情報を管理する自動取得情報管理ファイル(自動取得情報管理テーブル)を記憶している。例えば、自動取得情報記憶管理処理部10320はユーザ毎の自動取得情報管理テーブルを作成・記憶し、新たに自動取得情報受信処理部10310で受信される自動取得情報を対応するユーザの自動取得情報管理ファイルに記録することで自動取得情報を記憶する。
利用可能情報記憶管理処理部10330は、利用可能情報を記憶する。利用可能情報とは、外部からアクセスして利用することができる情報であり、複数の種類の情報が関連付けられた状態で記録されている。
問い合わせ要否判定処理部10340は、自動取得情報記憶管理処理部10320で記憶管理される自動取得情報と、利用可能情報で記憶管理される利用可能情報とに基づいて、所定の利用可能情報に関してユーザへの問い合わせを行うかを判定する処理を行う。例えば、自動取得情報で示されるユーザがいたことのある位置における施設情報が利用可能情報として利用可能情報記憶管理処理部10330で記憶されていない場合、当該位置にある施設に関する情報を当該ユーザへ問い合わせると判定する。
問い合わせ情報生成処理部10350は、問い合わせ要否判定処理部10340で問い合わせると判定された項目に関する問い合わせ情報を生成する処理を行う。例えば、問い合わせ情報は、問い合わせ情報の種類を示す問い合わせ種類情報や、問い合わせに対する応答候補を示す応答候補情報、応答期限を示す応答期限情報、問い合わせ情報の重要度を示す重要度情報などを含む構成とすると良い。
問い合わせ情報送信処理部10360は、問い合わせ情報生成処理部10350で生成された当該問い合わせ情報をユーザへ送信する処理を行う。
問い合わせ応答情報受信処理部10370は、問い合わせ情報送信処理部10360から送信された問い合わせ情報に基づいてユーザより入力された応答である問い合わせ応答情報を受信する処理を行う。例えば、問い合わせ情報が所定の位置にある施設に関する情報の提供を要求するための情報である場合、問い合わせ応答情報には問い合わせた施設の種類や施設名称などの情報が含まれる。
問い合わせ応答情報記憶管理処理部10380は、問い合わせ応答情報受信処理部10370で受信された問い合わせ応答情報を記憶媒体に記憶する処理を行う。問い合わせ応答情報記憶管理処理部10380は、問い合わせ応答情報を記憶・管理するデータベースであり、問い合わせ応答情報で示される内容や、応答したユーザのユーザ識別情報、応答した日時などに関する情報を問い合わせ応答情報管理ファイルに記録することで問い合わせ応答情報を記憶する。
利用可能情報更新処理部10390は、問い合わせ応答情報受信処理部10370で受信された問い合わせ応答情報に基づいて、利用可能情報記憶管理処理部10330が記憶する利用可能情報を更新する処理を行う。例えば、同種の問い合わせ情報を複数のユーザに送信し、問い合わせ応答情報を当該複数のユーザから受信する場合、利用可能情報更新処理部10390は、最も回答が多かった応答内容を利用可能情報として更新する処理を行う。
図61は情報収集サーバ10300における情報収集処理の流れの一例を示すフローチャート図である。自動取得情報受信処理部10310は、複数の情報収集端末装置10100側においてそれぞれ所定の頻度で自動的に取得される自動取得情報を受信する処理を行う(S501)。自動取得情報記憶管理処理部10320は、S501で受信される自動取得情報をデータベースに格納することで当該自動取得情報を記憶する(S502)。
次に、問い合わせ要否判定処理部10340は、利用可能情報で提供される種類の情報であって、利用可能状態にない情報について新たにユーザに対して問い合わせを行うかを判定する処理を行う(S503)。
図62は、利用可能情報記憶管理処理部10330が管理する利用可能情報管理ファイルの一例である。図62において、利用可能情報管理ファイルには、ユーザの生体情報の定量的な変化と、当該変化に対応するユーザの感情や状態の定性的な変化との対応関係が記録されている。例えば、S502で新たにユーザの生体情報が記憶された場合、当該生体情報で示される変化に対応するユーザの感情や状態が記録されていない場合、問い合わせ要否判定処理部10340は、ユーザに対して問い合わせを行うと判定する。
S503において問い合わせを行うと判定された場合、問い合わせ情報生成処理部10350は、問い合わせ情報を生成する処理を行う(S504)。上述の例では、問い合わせ情報の種類を示す問い合わせ種類情報として、ユーザの感情や状態に関する問い合わせであることを示す識別子を含めて当該問い合わせ情報を生成する。問い合わせ情報送信処理部10360は、S504で生成した問い合わせ情報を送信する処理を行う(S505)。
問い合わせ応答情報受信処理部10370は、S505で送信された問い合わせ情報に対するユーザからの応答である問い合わせ応答情報を受信する処理を行う(S506)。問い合わせ応答情報記憶処理部10380は、当該受信された問い合わせ応答情報をデータベースに格納する(S507)。
利用可能情報更新処理部10390は、当該受信された問い合わせ応答情報に基づいて利用可能情報を更新する処理を行う(S508)。例えば、利用可能情報更新処理部10390は、これまでに受信されている問い合わせ応答情報との整合性を判定し、S501で受信された生体情報の変化とS506で受信された問い合わせ応答情報で示されるユーザの感情とを関連付け、利用可能情報として新たにデータベースに登録するかを判定する。利用可能情報更新処理部10390において、登録規準を満たしていると判定された場合、利用可能情報記憶管理処理部10330は、これらの情報を利用可能情報としてデータベースに格納する。
以上のように本実施形態7に係る情報収集システムによれば、自動的に取得される情報と、ユーザによって入力される情報の2種類の情報を収集することで、効率良く現実世界の情報を情報空間に取り込むことができる。
なお、上述した自動情報取得処理部10200は、情報収集端末装置10100において所定の状態量を所定の頻度で自動的に検知することで取得する構成としてもよいし、図63に示すように、外部の情報検知装置10200において所定の頻度で検知される情報を受信することで取得する構成としてもよい。
図63において、情報検知装置10200は、ユーザの位置を示すユーザ位置情報や、ユーザの生体情報など所定の状態量を所定の頻度で自動的に検知する自動検知処理部10210と、当該検知した情報を送信する検知情報送信処理部10220を具備する。情報収集端末装置10100は、当該所定の頻度で送信される検知情報を受信することで、自動取得情報を自動的に取得する処理を行う。このように構成されていても良い。
また、上記説明では、利用可能情報更新処理部10390は、問い合わせ応答情報に基づいて利用可能情報記憶管理処理部10330が管理する利用可能情報を更新する処理を行う構成について説明したが、これに限定するものではない。新たに受信された自動取得情報と過去に受信されている自動取得情報を統計的に処理することで、統計的に有意と判定された内容を利用可能情報として自動的に登録できる場合がある。従って図64に示すように利用可能情報更新処理部10390は、新たに受信された自動取得情報に基づいて、利用可能情報を更新できるかどうかを判定し(S5023)、更新可能と判定された場合に、利用可能情報記憶管理処理部10330は、利用可能情報を記憶する(S5024)。このように構成すると、利用可能情報を自動的に拡充していくことが出来るため好ましい。
(実施形態8)
本実施形態8にかかる疫病管理システムは、実施形態7にかかる情報収集機能を実施形態1〜6で説明した疫病管理システムに組み込むことで、より適切に伝染係数を設定することを目的としている。
図65は、本実施形態8に係る疫病管理システムの構成を示すブロック図である。本実施形態8に係る疫病管理システムは、ユーザ関係性問い合わせ要否判定処理部6310と、ユーザ関係性問い合わせ情報生成処理部6320と、ユーザ関係性問い合わせ情報送信処理部6330と、ユーザ関係性問い合わせ応答情報受信処理部6340と、ユーザ関係性別伝染係数設定処理部6350と、を具備する。
本実施形態8においてユーザ情報記憶管理処理部1310は、ユーザ単体としての個人情報に加えて、ユーザ同士の関係性を示すユーザ関係性情報を記憶する。ユーザ情報記憶管理処理部1310は、ユーザ同士の関係性を示すユーザ関係性情報をユーザ関係性管理ファイルに記録することでユーザ関係性情報を記憶する。図66は、あるユーザのユーザ関係性管理ファイルの一例を示している。
図66において、ユーザ関係性管理ファイルには、ユーザを識別するユーザIDと、当該ユーザと関係性がある他のユーザを識別するユーザIDと、当該2人のユーザの関係性を表す第1の指標であるユーザ関係性指数と、当該2ユーザの関係性の種類を示すユーザ関係性種類情報と、当該2ユーザの関係性の強さを示す関係性強度情報と、が関連付けられた状態で記録されている。
ユーザ関係性指数は、例えば、ユーザ関係性問い合わせ要否判定処理部6310がこれらのユーザのユーザ位置情報に基づいて算出する値である。例えば、ユーザ同士が近接している期間が長いほどユーザ関係性問い合わせ要否判定処理部6310は、これらのユーザのユーザ関係性指数が高くなるように算出する。
図66では、ユーザIDがTesta2001であるユーザと社会的な関係性があるユーザがユーザ関係性管理ファイルに記録されている。なお、No101〜No108で管理される他のユーザについては、関係性をユーザに問い合わせることで得られた回答にしたがって、関係性種類情報や関係性強度情報が記録されているのに対し、No109以降の他のユーザは、位置情報からなんらかの関係性が推測されるものの、問い合わせを行っていないために関係性が確定していないユーザを表している。たまたますれ違った見知らぬ人について問い合わせを行わないように、問い合わせ前の段階において、ユーザ関係性問い合わせ要否判定処理部6310はユーザ位置情報に基づいてユーザ関係性指数を更新していく。
ユーザ関係性問い合わせ要否判定処理部6310は、ユーザの位置情報に基づいて、他のユーザとの関係性についての問い合わせを行うかどうかを判定する処理を行う。例えば、あるユーザのユーザ位置情報と他のユーザの位置情報が同一の位置範囲内に所定の時間以上いた場合、この2ユーザの間には友人や恋人など何らかの社会的な関係性が示唆される。ユーザ関係性問い合わせ要否判定処理部6310は、複数のユーザのユーザ位置情報に基づいて求められるユーザ関係性指数が所定の規準を満たしている場合に、当該ユーザ間の関係性をいずれかのユーザ又は両方のユーザに問い合わせると判定する。
このように、ユーザ関係性問い合わせ要否判定処理部6310は、複数のユーザの中から、当該ユーザとの関係性について問い合わせを行う他のユーザを抽出する処理を行う。したがって、本明細書では、ユーザ関係性問い合わせ要否判定処理部6310を、他ユーザ抽出処理部と称することがある。他ユーザ抽出処理部は、ユーザ位置情報受信処理部310で受信されたユーザ位置情報で示されるユーザの位置に基づいて、他のユーザを抽出する処理を行う。
ユーザ関係性問い合わせ情報生成処理部6320は、関係性に関する問い合わせを行うと判定された場合に、問い合わせの対象となるユーザの個人情報を含むユーザ関係性問い合わせ情報を生成する処理を行う。例えば、ユーザ関係性問い合わせ情報生成処理部6320は、ユーザ関係性問い合わせ要否判定処理部6310において、問い合わせを行うユーザとして抽出された他のユーザの個人情報をユーザ情報記憶管理処理部1310が記憶・管理しているユーザ個人情報管理ファイルを参照して読み出し、当該個人情報を含むユーザ関係性問い合わせ情報を生成する処理を行う。
図67は、当該ユーザ関係性問い合わせ情報の一例を示している。ユーザ関係性問い合わせ情報には、問い合わせるユーザのネットワーク上のアドレスを宛先とするパケットに、パケットの種類を識別するパケット識別子や、各ユーザ関係性問い合わせ情報を識別するために割り当てられるレポート管理番号、問い合わせの対象となるユーザのユーザ個人情報などが含まれる。問い合わせの対象となるユーザのユーザ個人情報には、問い合わせにかかるユーザの氏名、年齢、性別や、当該問い合わせにかかるユーザを写した画像データなどが含まれる。これらの情報は、当該問い合わせの対象となるユーザが、予め自身の個人情報についてユーザ登録を行うことでユーザ情報記憶管理処理部1310によって記憶されている。当該ユーザ関係性問い合わせ情報生成処理部6320は、ユーザ個人情報管理ファイルを参照して当該問い合わせの対象となるユーザのユーザ個人情報を読み出し、当該読み出したユーザ個人情報を含めてユーザ関係性問い合わせ情報を生成する。
ユーザ関係性問い合わせ情報送信処理部6330は、ユーザ関係性問い合わせ情報生成処理部6320で生成されたユーザ間の関係性を問い合わせるユーザ関係性問い合わせ情報を当該問い合わせにかかるユーザへ送信する処理を行う。例えば、ユーザ関係性問い合わせ情報送信処理部6330は、上記抽出された他のユーザの個人情報を含むユーザ関係性問い合わせ情報を、上記ユーザに送信する処理を行う。
ユーザ関係性問い合わせ応答情報受信処理部6340は、問い合わせにかかるユーザより送信されるユーザ関係性問い合わせ応答情報を受信する処理を行う。図68は、当該ユーザ関係性問い合わせ応答情報の一例を示している。ユーザ関係性問い合わせ応答情報には、対応するユーザ関係性問い合わせ情報を管理するレポート管理番号と、問い合わせの回答であるユーザの関係性を示す情報であるユーザ関係性番号が含まれている。ユーザ間の関係性とユーザ関係性番号との対応関係は、例えば図69に示すように予め設定されており、ユーザからの入力に関係性に対応するユーザ関係性番号が当該関係性を示す情報としてユーザ関係性問い合わせ応答情報に含まれる構成とすると良い。
このように、ユーザ関係性問い合わせ応答情報受信処理部6340は、ユーザ関係性問いzわせ情報送信処理部6330より送信されたユーザ件京成問い合わせ情報に基づいて、ユーザより送信される他のユーザとの関係性を示すユーザ関係性問い合わせ応答情報を受信する処理を行う。なお、本明細書では、ユーザ関係性問い合わせ応答情報受信処理部6340をユーザ関係性情報受信処理部と、ユーザ関係性問い合わせ応答情報をユーザ関係性情報と称することがある。ユーザ関係性情報には、問い合わせに係るユーザと問い合わせの対象として抽出された他のユーザとの関係性を示す情報が含まれている。
ユーザ情報記憶管理処理部1310は、当該受信されたユーザ関係性問い合わせ応答情報で示されるユーザ間の関係性をユーザ関係性管理ファイルに記録することで、ユーザ間の関係性を記憶する。例えば、ユーザ関係性問い合わせ応答情報に含まれるユーザ関係性番号が図69の例でNo010であった場合、ユーザ情報記憶管理処理部1310は、当該ユーザ関係性問い合わせ応答情報にかかるユーザの関係性は、母親であるとしてユーザ関係性管理ファイルに記録する。
なお、上記説明では、ユーザ関係性問い合わせ情報やユーザ関係性問い合わせ応答情報にレポート管理番号を含め、当該レポート管理番号にそれぞれ問い合わせにかかるユーザと問い合わせの対象となるユーザを識別するユーザIDを関連付けられる構成について説明したがこれに限定するものではない。ユーザ関係性問い合わせ情報生成処理部6320は、問い合わせにかかるユーザと問い合わせの対象となるユーザをそれぞれ識別するユーザIDを含めてユーザ関係性問い合わせ情報を生成する構成としても良い。この場合、ユーザ関係性問い合わせ応答情報受信処理部6340で受信されるユーザ関係性問い合わせ応答情報にも問い合わせにかかるユーザと問い合わせの対象となるユーザをそれぞれ識別するユーザIDが含まれる構成とすると良い。
ユーザ情報記憶管理処理部1310は、当該ユーザ関係性問い合わせ応答情報に含まれる問い合わせにかかるユーザのユーザ関係性管理ファイルに、問い合わせ対象となるユーザを識別するユーザIDと当該問い合わせ対象のユーザとの関係性を示す情報を記録する。
このように、ユーザ関係性問い合わせ要否判定処理部(他ユーザ抽出処理部)6310が抽出した他のユーザについてのユーザ関係性問い合わせ情報をユーザ関係性問い合わせ情報生成処理部6320が生成する処理を行う。ユーザ関係性問い合わせ情報送信処理部633は、当該生成されたユーザ関係性問い合わせ情報を問い合わせに係るユーザに送信する処理を行う。ユーザ関係性問い合わせ応答受信処理部(ユーザ関係性情報受信処理部)6340は、当該問い合わせに対する応答であるユーザ関係性問い合わせ応答情報(ユーザ関係性情報)を受信する処理を行い、ユーザ情報記憶管理処理部1310は、当該受信されたユーザ関係性情報で示される問い合わせに係るユーザと問い合わせの対象として抽出された他のユーザとの関係性を記憶する処理を行う。これらの機能は、個人情報が登録されているユーザ間の関係性を登録するものであるため、本明細書では、これらの機能をまとめてユーザ関係性登録処理部と称することがある。また、本明細書ではユーザ情報記憶管理処理部1310が実行する処理のうち、受信されたユーザ関係性情報で示される問い合わせに係るユーザと問い合わせ対象として抽出された他のユーザの関係性を記憶する処理をユーザ関係性記憶処理と称することがある。
生成係数対応関係記憶管理処理部2320は、ユーザの関係性と対応する生成係数との関係を記憶する。図70は、生成係数対応関係記憶管理処理部2320が記憶している当該ユーザの関係性と、当該関係性と対応する生成係数との関係を纏めたユーザ関係性別生成係数管理ファイルの一例である。
ユーザ関係性別伝染係数設定処理部6350は、感染状態値の更新にかかるユーザについての関係性をユーザ関係性管理ファイルを参照して取得し、ユーザ関係性別生成係数管理ファイルを参照して当該ユーザ間に伝染係数を設定する処理を行う。
感染状態更新処理部330は、感染状態の更新にかかるユーザと他のユーザとの関係性に基づいて、当該感染状態の更新にかかるユーザの感染状態を更新する処理を行う。
次に、携帯端末装置100の構成について説明する。携帯端末装置100は、ユーザ関係性問い合わせ情報受信処理部6110と、ユーザ関係性問い合わせ情報通知処理部6120と、ユーザ関係性問い合わせ応答情報入力処理部6130と、ユーザ関係性問い合わせ応答情報送信処理部6140と、を更に具備する。
ユーザ関係性問い合わせ情報受信処理部6110は、疫病監視サーバ300より送信されるユーザ関係性問い合わせ情報を受信する処理を行う。ユーザ関係性問い合わせ情報受信処理部6110が受信する当該ユーザ関係性問い合わせ情報には、自ユーザと何らかの社会的な関係性が推測されたユーザに関する情報が含まれている。当該ユーザに関する情報には、対象となるユーザの氏名、年齢、性別、当該ユーザが写った画像データなど対象となるユーザの個人情報がある。具体的には、疫病管理サーバ300において、ユーザ間の社会的な関係性を定量化した値であるユーザ関係性指数がユーザ位置情報に基づいて算出され、当該ユーザ関係性指数が所定の基準値を超えたとして抽出されたユーザを対象として当該ユーザ関係性問い合わせ情報が送信される。
ユーザ関係性問い合わせ情報通知処理部6120は、ユーザ関係性問い合わせ情報が受信された場合に、ユーザ関係性問い合わせ情報で対象とされている他のユーザについての関係性をユーザに対して問い合わせる処理を行う。例えば、ユーザ関係性問い合わせ情報通知処理部6120は、ディスプレイにユーザ関係性入力画面を表示することで、ユーザに対してユーザ関係性問い合わせ情報が受信されたことを通知する。
図71は、当該ユーザ関係性入力画面50を表示した状態の正面図の一例を示している。ユーザ関係性入力画面50には、ユーザ関係性問い合わせ情報に含まれる対象となるユーザに関する情報が表示されている。当該情報として、問い合わせの対象となるユーザの氏名や性別、年齢などの個人情報51の他、当該対象となるユーザを写した画像52が表示されている。また、ユーザ関係性入力画面50には、ユーザが当該表示されている対象のユーザとの関係性の種類を選択する関係性種類選択ボタン53や、当該関係性の強度を選択する関係性強度選択ボタン54、選択した内容を問い合わせに対する応答として送信するための応答ボタン55が配置されている。
このように、ユーザ関係性問い合わせ情報通知処理部6120は、受信されたユーザ関係性問い合わせ情報に係る当該他のユーザとの関係性を入力するユーザ関係性入力画面を表示する処理を行う。したがって、本明細書では当該ユーザ関係性問い合わせ情報通知処理部6120を、ユーザ関係性入力画面表示処理部と称することがある。
ユーザ関係性問い合わせ応答情報入力処理部6130は、ユーザ関係性問い合わせ情報に対する応答を入力する処理を行う。例えば、ユーザ関係性問い合わせ応答情報入力処理部6130は、ユーザ関係性入力画面50に配置されている選択ボタンに対する操作を受け付けることで、ユーザ関係性問い合わせ応答情報を入力する。
このように、ユーザ関係性問い合わせ応答情報入力処理部6130は、ユーザ関係性問い合わせ情報に係る上記他のユーザとの関係性を入力する操作を受け付ける処理を行う。したがって、本明細書では、当該ユーザ関係性問い合わせ応答情報入力処理部6130を、ユーザ関係性入力処理部と、ユーザ関係性問い合わせ応答情報をユーザ関係性情報と称することがある。
ユーザ関係性問い合わせ応答情報送信処理部6140は、ユーザ関係性問い合わせ応答情報入力処理部6130で入力されたユーザ関係性問い合わせ応答情報を疫病監視サーバ300へ送信する処理を行う。ユーザ関係性問い合わせ応答情報には、ユーザによって入力されたユーザ関係性問い合わせ情報で対象とされているユーザとの関係性を示す情報が含まれる。本明細書では、ユーザ関係性問い合わせ応答情報送信処理部6140を、ユーザ関係性情報送信処理部と称することがある。ユーザ関係性情報送信処理部は、ユーザ関係性入力処理部で入力された当該他のユーザとの関係性を示すユーザ関係性情報を送信する処理を行う。
このように、上述した各機能は、ユーザ関係性問い合わせ情報で要求されている対象となる他のユーザとの関係性を疫病監視サーバに登録するために配置されている。したがって、本明細書では、上述したユーザ関係性問い合わせ情報受信処理部、ユーザ関係性入力画面表示処理部、ユーザ関係性入力処理部、ユーザ関係性情報送信処理部を纏めてユーザ関係性登録処理部と称することがある。
図72は、ユーザ関係性問い合わせ要否判定にかかる前段処理の流れの一例を示すフローチャート図である。ユーザ位置情報受信処理部310は、ユーザの位置を示すユーザ位置情報を受信する処理を行う(S601)。ユーザ関係性問い合わせ要否判定処理部6310は、ユーザの位置を示すユーザ位置情報に基づいて、所定の位置関係にある他のユーザを抽出する処理を行う(S602)。例えばユーザ関係性問い合わせ要否判定処理部6310は、ユーザ位置範囲分類処理部3320で同一位置範囲に分類された他のユーザを抽出する処理を行う。ユーザ関係性問い合わせ要否判定処理部6310は、S602で抽出された他のユーザについてのユーザ関係性指数変動量を算出する処理を行う(S603)。なお、ユーザ関係性問い合わせ要否判定処理部6310は、S602で抽出されたユーザについて同一のユーザ関係性指数変動量を算出してもよい。
ユーザ関係性問い合わせ要否判定処理部6310は、S603で算出したユーザ関係性指数変動量を当該他のユーザについてこれまでに算出されて記録されているユーザ関係性指数に加算することで、ユーザ関係性指数を更新する処理を行う(S604)。なお、当該他のユーザについて、始めてユーザ関係性指数変動量が求められた場合、ユーザ情報記憶管理処理部1310は、ユーザ関係性管理ファイルに当該他のユーザのエントリーを追加し、当該他のユーザのユーザ関係性指数に当該算出されたユーザ関係性指数変動量を可算する構成とすると良い。なお、更新方法は可算に限定する必要はなく、別途求めると良い。
また、上記説明では各ユーザに対して1つのユーザ関係性指数が記録される構成について説明したが、これに限定するものではない。複数のユーザ関係性指数を記録し、位置が近接する時間帯や、ユーザの性別、年齢などユーザ個人情報を用いて、当該複数のユーザ関係性指数を更新する構成とすることが、ユーザ間の関係性を問い合わせる前に高い精度で推定できるため好ましい。
図73は、ユーザ位置情報に基づいて、ユーザ間の関係性を複数の指数で管理する場合のユーザ関係性管理ファイルの一例を示している。ユーザ関係性問い合わせ要否判定処理部6310は、ユーザ位置情報に加えて、ユーザ関係性指数に係るユーザが同一位置範囲にいた時刻に関する情報や、当該ユーザの性別や年齢、職業、ユーザ位置情報で示される位置にある施設に関する情報等に基づいて複数のユーザ関係性指数を更新する処理を行う。
例えば、第1種ユーザ関係性指数はユーザ間の恋愛感情度合いを推測した値であり、第2種ユーザ関係性指数はユーザ間の職業関連度合いを推測した値であり、第3種ユーザ関係性指数は、ユーザ間の尊敬度合いを推測した値である。例えば、位置が所定の期間以上近接している2人のユーザについて、その位置が歓楽街や娯楽施設で、ユーザ間の性別が異なる場合に、ユーザ関係性問い合わせ要否判定処理部6310は、当該ユーザ間についてユーザ関係性指数のうち第1種関係性指数を加算する更新を行う。
また、当該2ユーザのユーザ位置情報と他のユーザのユーザ位置情報を所定の期間に渡って比較した場合に、2人以外に同一の移動行動を取っていない場合、この2人は恋人同士である可能性が高い。このように、ユーザ関係性問い合わせ要否判定処理部6310は、ユーザ間の行動の相関値を算出し、その他のユーザ間の行動の相関値と比較する処理等を混ぜて各種ユーザ関係性指数を更新すると良い。本明細書では、ユーザ関係性問い合わせ要否判定処理部6310を、ユーザ関係性指数更新処理部と称することがある。
このように受信されるユーザ位置情報に基づいて、ユーザ間の関係性を表すユーザ関係性指数がS601〜S604の処理を通じて更新されていくことになる。当該ユーザ関係性指数は、ユーザ間の位置関係とユーザ間の社会的関係性に一定の相関があることに着目し、当該位置関係から社会的な関係性を推測した推測値になる。
図74は、ユーザ関係性問い合わせ要否判定にかかる後段処理の流れの一例を示すフローチャート図である。ユーザ関係性問い合わせ要否判定処理部6310は、ユーザ関係性管理ファイルを参照し、最初のユーザを選択する処理を行う(S605)。次に、ユーザ関係性問い合わせ要否判定処理部6310は、選択したユーザと所定の基準値以上のユーザ関係性指数を持つユーザであって、関係性の問い合わせを行っていないユーザを抽出する処理を行う(S606)。
例えば、図66に例示するユーザ関係性管理ファイルがユーザ情報記憶管理処理部1310によって記憶されている場合であって、上記ユーザ関係性指数における基準値が1000であるとする。この場合、ユーザ関係性問い合わせ要否判定処理部6310は、関係性の問い合わせが行われていないNo109〜No113のユーザのうち、基準値を超えているNo112のユーザを問い合わせ対象のユーザとして抽出する処理を行う。
当該ユーザの選択処理と問い合わせ対象となるユーザの抽出処理を全てのユーザに対して行うことで、各ユーザについて他のユーザとの関係性を推定することができる(S607、S608)。なお、ユーザ関係性問い合わせ情報生成処理部6320は、S606で抽出されたユーザを対象とするユーザ関係性問い合わせ情報を生成し、ユーザ関係性問い合わせ情報送信処理部6330は、当該生成されたユーザ関係性問い合わせ情報をS605で選択したユーザに送信する処理を行う。
図75は、感染状態更新処理部330が行う感染状態の更新処理の流れの一例を示すフローチャート図である。図52で説明した感染状態更新処理との差異部分についてのみ説明する。ユーザ関係性別伝染係数設定処理部6350は、S401で選択した時刻におけるS406で選択したユーザとS407で抽出した同一位置範囲にいるユーザの間のウィルス伝染にかかる伝染係数をユーザ関係性管理ファイルを参照して設定する処理を行う(S609)。
感染状態更新処理部330は、選択した時刻における選択したユーザの感染状態値と抽出したユーザの感染状態値と、当該ユーザ間の伝染係数とに基づいて、選択したユーザの次のタイミングの感染状態値を算出する処理を行う(S610)。このように、感染状態更新処理部330は、感染状態の更新に係る第1のユーザと第2のユーザの間の関係性に基づいて、当該第1のユーザと第2のユーザの感染状態を更新する処理を行う。
以上説明したように、本実施形態8に係る疫病管理システムにおいて、携帯端末装置と疫病監視サーバは、それぞれユーザの個人情報を登録する個人情報登録処理部と、他のユーザとの関係性を登録するユーザ関係性登録処理部とを具備する。
携帯端末装置において、個人情報登録処理部は、ユーザの個人情報を入力するユーザ個人情報入力画面を表示するユーザ個人情報入力画面表示処理部と、ユーザの個人情報を入力する操作を受け付けることでユーザ個人情報を入力するユーザ個人情報入力処理部と、当該入力されたユーザ個人情報を疫病監視サーバへ送信するユーザ個人情報送信処理部を具備する。
また、携帯端末装置において、ユーザ関係性登録処理部は、他のユーザの個人情報を含むユーザ関係性問い合わせ情報を受信するユーザ関係性問い合わせ情報受信処理部と、当該受信されたユーザ関係性問い合わせ情報に係る当該他のユーザとの関係性を入力するユーザ関係性入力画面を表示するユーザ関係性入力画面表示処理部と、当該他のユーザとの関係性を入力する操作を受け付けることでユーザ関係性情報を入力するユーザ関係性入力処理部と、当該入力された当該他のユーザとの関係性を示すユーザ関係性情報を送信するユーザ関係性情報送信処理部とを具備する。
一方、疫病監視サーバにおいてユーザ個人情報登録処理部は、ユーザの個人情報を受信するユーザ個人情報受信処理部と、当該ユーザ個人情報受信処理部で受信されたユーザ個人情報を記憶媒体に記憶するユーザ個人情報記憶処理部とを具備する。ユーザ個人情報記憶処理部は、ユーザを識別するユーザIDと、当該ユーザの氏名、年齢、性別、人種、血液型、国籍などの個人情報とを関連付けた状態でユーザ個人情報管理ファイルに記録することで、ユーザ個人情報を記憶する。
また、疫病監視サーバにおいて、他ユーザ抽出処理部は、所定のユーザに関して受信されたユーザ位置情報で示されるユーザの位置に基づいて他のユーザを抽出する他ユーザ抽出処理部と、当該抽出された他のユーザの個人情報を含むユーザ関係性問い合わせ情報を当該ユーザに対して送信するユーザ関係性問い合わせ情報送信処理部と、当該送信されたユーザ関係性問い合わせ情報に基づいて当該ユーザより送信される当該他のユーザとの関係性を示すユーザ関係性情報を受信するユーザ関係性情報受信処理部と、当該受信されたユーザ関係性情報で示される当該ユーザと当該他のユーザとの関係性を記憶するユーザ関係性記憶処理部と、を具備する。
ユーザ関係性別伝染係数設定処理部は、当該記憶されるユーザ間の関係性に基づいて、感染状態の更新に係る第1のユーザと第2のユーザとの間の伝染係数を設定する処理を行う。感染状態更新処理部は、更新にかかるユーザ間の関係性に基づいて設定された当該ユーザ間の伝染係数に基づいて、当該ユーザの感染状態を更新する処理を行う。より具体的には、感染状態更新処理部は、当該ユーザ間の関係性に基づいて設定された当該ユーザ間の伝染係数に基づいて、感染状態を示す感染状態値を算出する処理を行う。当該構成とすることで、ユーザ間のウィルス伝染をより正確に算出することができる。すなわち、ユーザの位置関係から社会関係性へ変換した上で伝染係数が設定されるため、より正確にユーザ間の伝染による感染状態値の変化を算出することが出来る。
なお、ユーザ関係性問い合わせ情報生成処理部6320は、問い合わせの対象となるユーザの関係性の候補を指定する関係性候補指定情報を含めて、当該ユーザ関係性問い合わせ情報を生成する構成とすると更に好ましい。例えばユーザ同士が同じ性別である場合や、年齢が大きく離れている場合などは、恋人である可能性は低く、親子や上司部下の関係である可能性が高い。従って、ユーザ関係性問い合わせ情報生成処理部6320は、問い合わせの対象となるユーザについて関係性の候補をユーザ個人情報や、これらのユーザが同一の位置範囲にいた時の施設情報などに基づいて選択する処理を行う。当該構成とすることで、携帯端末装置100においてユーザ関係性入力画面に配置される選択ボタンの種類を適切なものにすることが出来るため好ましい。
この場合、ユーザ関係性問い合わせ情報通知処理部6130は、ユーザ関係性問い合わせ情報に含まれる対象となるユーザの関係性の候補を指定する関係性候補指定情報に基づいて、対応するボタンのイメージデータを読み出して画面の所定位置に配置して表示する処理を行う。
(実施形態9)
実施形態7では施設情報管理ファイルを参照して、位置範囲に伝染係数を設定する処理が行われる。しかしながら、施設の位置と施設の名称や種類を調査する作業は膨大であるため、システム管理者が手動でこれらの調査を行った上で手動で入力することはコストの増大を招くことになる。
一方、ユーザがいた位置にある施設に関する情報をユーザから提供してもらう場合、ユーザにとってその施設はなんらかの社会的な関係性が期待できるため、小さな負担で効率良く施設に関する情報を取得することができる。本実施形態9にかかる疫病管理システムでは、当該ユーザから施設に関する情報を効率良く収集し、ウィルス伝染をより高い精度で求めることを目的とする。
図76は、本実施形態9に係る疫病管理システムの構成を示すブロック図である。本実施形態9に係る疫病管理システムは、施設問い合わせ要否判定処理部7310と、施設問い合わせ情報生成処理部7320と、施設問い合わせ情報送信処理部7330と、施設問い合わせ応答情報受信処理部7340と、施設情報更新判定処理部7350と、を更に具備する。
施設問い合わせ要否判定処理部7310は、ユーザの位置を示すユーザ位置情報に基づいて、当該ユーザに対して施設に関する情報を問い合わせるかどうかを判定する処理を行う。例えば、ユーザ位置範囲記憶管理処理部3330は、所定の期間において各位置範囲と、当該位置範囲とユーザとの関係性を管理する位置範囲別ユーザ管理ファイルを記憶する。
図77は、当該位置範囲別ユーザ管理ファイルの一例を示している。所定の規準に従って区切られた各位置範囲には、当該位置範囲を識別する位置範囲識別情報が割り当てられている。各位置範囲には、当該位置範囲と関係性があるユーザを識別するユーザ識別情報と、当該ユーザとの関係性の強さを示す位置範囲関係性指数が関連付けられた状態で記録されている。また、図77に示す位置範囲別ユーザ管理ファイルでは、各位置範囲について、当該位置範囲にある施設に関する施設情報が施設情報管理ファイルに記録されているかを示す施設情報有無フラグが合わせて関連付けられた状態で記録されている。
例えば、施設問い合わせ要否判定処理部7310は、当該位置範囲にいるユーザの時間の長さや当該位置範囲にいる頻度に応じて、当該位置範囲と当該ユーザの関係性を示す位置範囲関係性指数を更新する処理を行う。施設問い合わせ要否判定処理部7310は、位置範囲別ユーザ管理ファイルに記録されている各位置範囲のうち、施設情報が記録されていない位置範囲について、施設に関する問い合わせを行うかを判定する処理を行う。例えば、施設問い合わせ要否判定処理部7310は、当該位置範囲について位置範囲関係性指数が所定の基準値を超えているユーザに対して施設に関する問い合わせを行うと判定する。
このように、施設問い合わせ要否判定処理部7310は、ユーザ位置情報受信処理部310で受信されたユーザ位置情報で示されるユーザの位置に基づいて、問い合わせに係る位置を抽出する処理を行う。従って、本明細書では当該施設問い合わせ要否判定処理部7310を、問い合わせ位置抽出処理部又は単に位置抽出処理部と称することがある。
施設問い合わせ情報生成処理部7320は、施設に関する問い合わせを行うと判定された位置範囲について、施設問い合わせ情報を生成する処理を行う。当該施設問い合わせ情報は、所定の位置範囲と基準値以上の関係性があると判定されたユーザに対して、当該位置範囲にある施設に関する情報の提供を要求するための情報である。施設問い合わせ情報生成処理部7320は問い合わせるユーザがその場所にいた日時に関する情報や、周囲の地図データなどが含めて当該施設問い合わせ情報を生成する構成とすると良い。このように、施設問い合わせ情報生成処理部7320は、位置抽出処理部で抽出された位置を示す位置情報を含む施設問い合わせ情報を生成する処理を行う。
施設問い合わせ情報送信処理部7330は、当該生成された施設問い合わせ情報を問い合わせるユーザに送信する処理を行う。ここで、施設問い合わせ情報送信処理部7330は、対象となる位置範囲と所定の基準値以上の関係性があると判定された複数のユーザに対して送信する構成とすると更に良好である。なぜならば、一般的に施設は複数のユーザによって利用されることが期待されるため、関係性がある複数のユーザから同一内容の回答が所定の基準数以上得られた場合にその回答が正しいと判定することが好ましいためである。このように、施設問い合わせ情報送信処理部7330は、位置抽出処理部で抽出された位置を示す位置情報を含む施設問い合わせ情報を問い合わせに係るユーザに送信する処理を行う。
施設問い合わせ応答情報受信処理部7340は、上記施設問い合わせ情報に対するユーザからの応答である施設問い合わせ応答情報を受信する処理を行う。当該施設問い合わせ応答情報には、問い合わせに係る施設の名称や種類に関する情報が含まれる。このように、施設問い合わせ応答情報受信処理部7340は、施設問い合わせ情報に含まれる位置情報で示される位置にある施設に関する情報を受信する処理を行う。本明細書では、施設問い合わせ応答情報受信処理部7340を施設情報受信処理部と、施設問い合わせ応答情報を単に施設情報と称することがある。なぜならば、施設問い合わせ応答情報には、施設がある位置と関連付けられた状態で施設に関する情報が含まれているためである。施設情報受信処理部は、施設問い合わせ情報に含まれる位置情報で示される位置にある施設に関する情報を受信する処理を行う。
施設情報更新判定処理部7350は、施設問い合わせ応答情報受信処理部7340で受信された施設問い合わせ応答情報に基づいて、施設情報記憶管理処理部5310が記憶・管理している施設情報を更新するかを判定する。
ユーザは、施設問い合わせ応答情報に誤った情報を送信してくる可能性がある。この場合、複数のユーザから返信された施設問い合わせ応答情報に基づいて、所定の基準値以上の精度があると判定された場合にのみ施設情報を更新することが好ましい。したがって、施設情報更新判定処理部7350は、受信された施設問い合わせ応答情報に基づいて、所定の規準を満たしていると判定した場合に、当該施設情報を更新する。
施設情報記憶管理処理部5310は、更新すると判定された位置範囲と施設情報とを関連付けた状態で記録する。施設情報記憶管理処理部5310は、施設情報受信処理部で受信された施設に関する情報に基づいて、当該施設に関する情報と当該施設がある位置を示す位置情報とを関連付けた状態で記憶媒体に記憶する処理を行う。
次に、携帯端末装置100の構成について説明する。本実施形態9において携帯端末装置100は、施設問い合わせ情報受信処理部7110と、施設問い合わせ情報通知処理部7120と、施設問い合わせ応答情報入力処理部7130と、施設問い合わせ応答情報送信処理部7140と、を具備する。
施設問い合わせ情報受信処理部7110は、疫病監視サーバ300より送信される施設問い合わせ情報を受信する処理を行う。施設問い合わせ情報受信処理部7110が受信する当該施設問い合わせ情報には、自ユーザと何らかの社会的な関係性が推測された位置範囲に関する情報が含まれている。当該位置範囲に関する情報には、対象となる位置範囲を示すマップデータや、当該位置範囲にユーザがいた日時に関する情報などがある。このように、施設問い合わせ情報受信処理部7110は、所定の位置を指定する位置情報を含む施設問い合わせ情報を受信する処理を行う。
施設問い合わせ情報通知処理部7120は、施設問い合わせ情報が受信された場合に、施設問い合わせ情報で対象とされている施設に関する情報をユーザに対して問い合わせる処理を行う。例えば、施設問い合わせ情報通知処理部7120は、ディスプレイに施設情報入力画面を表示することで、ユーザに対して施設問い合わせ情報が受信されたことを通知する。このように施設情報を入力する画面を表示する施設問い合わせ情報通知処理部7120を、本明細書では施設情報入力画面表示処理部と称することがある。施設情報入力画面表示処理部は、施設問い合わせ情報に含まれる位置情報で指定される位置にある施設に関する情報を入力する画面を表示する処理を行う。
図78は、当該施設情報入力画面60の一例を示している。施設情報入力画面60には、施設問い合わせ情報に含まれる対象となる施設に関する情報が表示されている。当該情報として、問い合わせの対象となる施設がある位置範囲のマップ61やユーザが当該施設にいた日時に関する情報62が表示されている。また、施設情報入力画面60には、対象となる施設の名称を入力するためのブランク63や、対象となる施設の種類を選択する施設種類選択ボタン64、入力した内容を問い合わせに対する応答として送信するための応答ボタン65などが配置されている。
施設問い合わせ応答情報入力処理部7130は、施設問い合わせ情報に対する応答を入力する処理を行う。例えば、施設問い合わせ応答情報入力処理部7130は、施設入力画面60に配置されているブランク63や選択ボタン64に対する操作を受け付けることで、施設問い合わせ応答情報を入力する。、施設問い合わせ応答情報を単に施設情報と称することがある。本明細書では、施設問い合わせ応答情報入力処理部7130を、施設情報入力処理部と称することがある。施設情報入力処理部は、施設問い合わせ情報受信処理部7110で受信された施設問い合わせ情報で指定される位置にある施設に関する情報を入力する操作を受け付けることで、施設情報を入力する処理を行う。
施設問い合わせ応答情報送信処理部7140は、施設問い合わせ応答情報入力処理部7130で入力された施設問い合わせ応答情報を疫病監視サーバ300へ送信する処理を行う。施設問い合わせ応答情報には、ユーザによって入力された施設問い合わせ情報で対象とされている施設との関係性を示す情報が含まれる。
以上のように本実施形態9に係る疫病管理システムでは、ユーザの位置を示す位置情報に基づいて、当該ユーザと所定の基準値以上の関係性がある位置にある施設に関する情報提供を当該ユーザに対して行う。当該構成とすることで、施設情報を効率良く収集することができ、ユーザがいる位置の伝染経路Rの第0種伝染係数ζを当該収集された施設情報に基づいて適切に設定することができる。したがって、当該位置にいるユーザの感染状態を当該第0種伝染係数ζに基づいてより高い精度で更新することができる。
(実施形態10)
上記実施形態で説明したように本発明の疫病管理システムは、他のユーザからのウィルス伝染を、当該他のユーザの感染状態値と当該他のユーザとの間のウィルス伝染に係るパラメータとに基づいて算出することで各ユーザの感染状態を更新していく。
ここで、ウィルス伝染に係るパラメータは、ユーザ間の伝染経路Rに設定される第0種伝染係数ζと、当該伝染経路Rからユーザへ向かう方向のインタフェースに設定される第1種伝染係数Φと、ユーザから当該伝染経路Rへ向かう方向のインタフェースに設定される第2種伝染係数Ψに分けて考えることができる。
さらに、これらの伝染係数は時間に依存しない静的な成分と、時間に依存する動的な成分に分けて考えることができる。例えば、第1種伝染係数Φや第2種伝染係数Ψにおいて、ユーザの年齢や性別と言ったユーザ個人情報に基づいて静的な成分が設定され、時刻に応じて変化するユーザの体温や血圧と言った生体情報に基づいて動的な成分が設定される。
一方、伝染経路Rに設定される第0種伝染係数ζについては、当該伝染経路Rの位置にある施設の種類に基づいて静的な成分が設定される。一方、ウィルス伝染力は、湿度や気温によって変化するため、伝染経路Rについても動的な成分を設定することが好ましい。これらの関係を纏めた図が図79となる。本実施形態10に係る疫病管理システムは、位置毎の伝染係数における動的な成分を設定することを特徴とする。
図80は、本実施形態10に係る疫病管理システムの構成を示すブロック図である。疫病管理システムにおいて、疫病監視サーバ300は、気象情報受信処理部8310を更に具備する。
気象情報受信処理部8310は、気象情報を受信する処理を行う。気象情報としては、各エリアの各時刻における温度、湿度、風速、風向きなどに関する情報であり、例えば気象情報を配信している気象庁の配信サーバ等から取得することができる。
図81は、当該気象情報受信処理部8310で受信される気象情報の一例である。図81の例において、気象情報には、時刻毎に各エリアの気温が記録されている。なお、より細かい県や市単位で気温や湿度等の気象情報が記録されていることが好ましい。
生成係数対応関係記憶管理処理部2320は、気象情報と生成係数Wとの対応関係を記録する気象情報別生成係数管理ファイルを記憶媒体に記憶する。図82は、当該気象情報別生成係数管理ファイルの一例を示している。気象情報別生成係数管理ファイルには、気温や湿度など気象情報の種類と、当該気象情報の種類における気象条件と、当該気象条件における生成係数Wとが関連付けられた状態で記録されている。
位置範囲別伝染係数設定処理部5320は、気象情報受信処理部8310で受信される気象情報と、生成係数対応関係記憶管理処理部2320で記憶されている気象情報別生成係数管理ファイルとに基づいて、各時刻における各位置範囲に第0種伝染係数ζを設定する処理を行う。
なお、位置範囲別伝染係数設定処理部5320は、施設情報に基づいて静的な伝染係数ζを設定し、気象情報に基づいて時刻毎に異なる動的な伝染係数ζを設定し、これら2つの伝染係数を用いて各位置に第0種伝染係数を設定する構成とすると更に良好である。
感染状態更新処理部330は、位置範囲別伝染係数設定処理部5320によって各時刻における各位置に設定される第0種伝染係数ζに基づいて、各時刻の各位置にいるユーザの感染状態を更新する処理を行う。より具体的には、感染状態更新処理部330は、位置範囲別伝染係数設定処理部5320によって各時刻における各位置に設定される第0種伝染係数ζに基づいて、各時刻の各位置にいるユーザの感染状態値を算出する処理を行う。
当該構成とすることで、静的な伝染係数のみを用いる場合と比較してより高い精度で伝染係数を設定することができ、したがってより高い精度で感染状態値を算出することが可能となる。
(実施形態11)
他のユーザとの接触や、近傍に滞在したことで感染状態を示す感染状態値が変化した場合、ユーザは当該他のユーザについて知っておきたい場合がある。当該他のユーザと頻繁に接触する機会がある場合、当該他のユーザの感染状態値が下がるまでは自ら距離をとる行動をとることで伝染の可能性を下げたいという欲求がある。
図83は、本実施形態11に係る疫病管理システムの構成を示すブロック図である。疫病管理システムにおいて、疫病監視サーバ300は、影響ユーザ抽出処理部9310と、影響ユーザ情報生成処理部9320と、影響ユーザ情報送信処理部9330と、を具備する。
影響ユーザ抽出処理部9310は、ユーザの感染状態値に影響を与える他のユーザを抽出する処理を行う。例えば、感染状態値算出処理部1350が行う各ユーザの感染状態値の算出処理において、あるユーザの感染状態値に所定以上の変化を与える原因となった他のユーザを抽出する処理を行う。例えば、あるユーザが発症していて感染状態値が非常に高い場合を考えてみる。ある時刻において当該ユーザと同一又は所定の距離範囲以内にいた他のユーザについて、当該ユーザの感染状態値に基づいて当該他のユーザの感染状態値に所定の基準値以上の変化が生じた場合、影響ユーザ抽出処理部9310は、当該他のユーザを対象として当該ユーザを抽出する処理を行う。
影響ユーザ情報生成処理部9320は、感染状態に所定の基準値以上の影響を与えた他のユーザの個人情報を含む影響ユーザ情報を生成する処理を行う。例えば、あるユーザを対象として、当該ユーザの感染状態値に所定の基準値以上の変化を及ぼす原因となった他のユーザの個人情報を含めて影響ユーザ情報を生成する処理を行う。
影響ユーザ情報送信処理部9330は、当該生成された影響ユーザ情報を、当該対象とするユーザに送信する処理を行う。
携帯端末装置100は、影響ユーザ情報受信処理部9110と、影響ユーザ情報表示処理部9120と、を具備する。影響ユーザ情報受信処理部9110は自ユーザの感染状態に所定の基準値以上の影響を及ぼす他のユーザの個人情報を含む影響ユーザ情報を受信する処理を行う。
影響ユーザ情報表示処理部9120は、影響ユーザ情報受信処理部9110で受信された影響ユーザ情報に含まれる自ユーザの感染状態に所定の基準値以上の影響を及ぼす他のユーザの個人情報をディスプレイに表示する処理を行う。
当該構成とすることで、各ユーザは自身の観戦状態に影響を及ぼした他のユーザに関する情報を取得できるため、その後の接触を控えることができる。なお、影響ユーザ情報生成処理部9320は、当該他のユーザが当該ユーザの感染状態に影響を及ぼした日時や及ぼした程度を示す情報を含めて影響ユーザ情報を生成する構成とする良い。この場合、影響ユーザ情報表示処理部9120は、当該影響を及ぼした日時や及ぼした程度を示す情報を合わせてディスプレイに表示する構成とすると良い。
以上各実施の形態で説明したように、本発明によれば発症する前の段階で、ユーザがウィルスに感染している可能性を捕捉することができるため、このようなユーザが他者へウィルスを伝染するような行為を控えることで、伝染拡大速度を抑制することができる。
なお、上記説明では疫病抑制システムを中心に説明したが、本発明はその他の分野に適応することが可能である。例えば、テロリズムなどの危険思想の伝播状態を追跡・把握する追跡システム、追跡方法、追跡プログラム、追跡装置、携帯端末、状態監視方法、状態監視プログラムに適応することが可能である。また、例えば、把握、追跡、監視、抑制の対象項目に係るユーザを管理するユーザ管理システム、ユーザ管理方法、ユーザ管理プログラム、ユーザ管理装置、携帯端末装置、状態監視方法、状態監視プログラムに適応することが可能である。
また上記説明した各処理部はハードウェアによって実現されていても良いし、ハードウェアとソフトウェアの協働によって実現されていても良い。例えば、所定のプログラムをCPU(Central Processing Unit)等の情報処理装置で実行することで実現することが可能である。
また、本発明は上記説明した実施形態に限定されるものではない。例えば、感染状態値の算出処理を携帯端末装置側で行うことも可能である。当該構成とすることで処理を分散させることが可能である。また、上述した各実施形態を組み合わせることが可能である。
また、上述した各種記憶管理処理部はデータベースとして別途疫病監視サーバとは別途構成される構成としても良い。また上述した各種管理ファイルは、管理テーブルとして記憶媒体に記憶される構成とすることが可能である。
また、上記説明では、ユーザ間を伝播するものとしてウィルスを例に説明したがこれに限定するものではない。例えば、思想や感情のユーザ間の伝播などに適用することが可能である。したがって、上記説明した感染状態を状態と、感染状態値を状態値として、各種ユーザの状態を更新するシステムに適用することが可能である。
また、上述した疫病監視サーバは、感染状態更新サーバ又は単に更新サーバと称されることがある。また、疫病監視サーバは、複数のサーバやデータベースによってシステム化され、疫病監視システムとしてネットワーク側に配置される構成とすることが好ましい。この場合、当該疫病監視システムは、感染状態更新システム又は単に更新システムと称することがある。
本発明は、疫病や思想など伝染・伝播していく物や情報等の追跡・監視・抑制・更新・管理等を行うシステム等に適用することが可能である。
1 表示ディスプレイ 2 ホームボタン
11 メニュー領域 12 感染通知入力画面ボタン
13 感染状態確認画面ボタン
20 感染通知情報入力画面 21 感染通知情報送信ボタン
22 感染確定日時情報入力ブランク 23 ウィルス種類情報入力ブランク
24 感染通知情報種類選択画面
30 感染状態表示画面 31 感染状態
33 感染状態グラフ 34 位置情報
35 切り替えボタン
100 携帯端末装置 110 位置情報取得処理部
120 位置情報送信処理部 130 感染関連情報受信処理部
140 感染状態表示処理部 150 感染状態通知処理部
160 注意喚起処理部
200 感染通知情報入力端末装置 210 感染通知情報入力処理部
220 感染通知情報送信処理部
300 疫病監視サーバ(更新サーバ) 310 ユーザ位置情報受信処理部
320 感染通知情報受信処理部 330 感染状態更新処理部
340 感染関連情報送信処理部
1110 ユーザ情報記憶処理部 1120 感染状態表示切替入力処理部
1130 ユーザ位置履歴ファイル生成処理部
1140 携帯側制御情報受信処理部 1150 携帯側制御情報記憶処理部
1160 電池状態監視処理部 1170 位置y増方取得頻度制御処理部
1180 位置情報送信頻度制御処理部
1310 ユーザ情報記憶管理処理部 1320 感染関連情報生成処理部
1330 確定感染状態値更新処理部 1340 感染状態初期状態値設定処理部
1350 感染状態値算出処理部 1360 制御パラメータ決定処理部
1370 サーバ側更新処理頻度制御処理部
2110 ユーザ個人情報登録部 2111 ユーザ個人情報送信処理部
2112 ユーザ個人情報入力処理部
2113 ユーザ個人情報入力画面表示処理部
2310 ユーザ個人情報受信処理部 2320 生成係数対応関係記憶管理処理部2330 ユーザ別伝染係数設定処理部
3310 位置範囲分類表記憶管理処理部 3320 ユーザ位置範囲分類処理部
3330 ユーザ位置範囲記憶管理処理部
5310 施設情報記憶管理処理部 5320 位置範囲別伝染係数設定処理部
5330 位置範囲別伝染係数記憶管理処理部
6110 ユーザ関係性問い合わせ情報受信処理部
6120 ユーザ関係性問い合わせ情報通知処理部
6130 ユーザ関係性問い合わせ応答情報入力処理部
6140 ユーザ関係性問い合わせ応答情報送信処理部
6310 ユーザ関係性問い合わせ要否判定処理部
6320 ユーザ関係性問い合わせ情報生成処理部
6330 ユーザ関係性問い合わせ情報送信処理部
6340 ユーザ関係性問い合わせ応答情報受信処理部(ユーザ関係性情報受信処理部)
6350 ユーザ関係性別伝染係数設定処理部
7110 施設問い合わせ情報受信処理部
7120 施設問い合わせ情報通知処理部
7130 施設問い合わせ応答情報入力処理部
7140 施設問い合わせ応答情報送信処理部
7310 施設問い合わせ要否判定処理部
7320 施設問い合わせ情報生成処理部
7330 施設問い合わせ情報送信処理部
7340 施設問い合わせ応答情報受信処理部(施設情報受信処理部)
7350 施設情報更新判定処理部
8310 気象情報受信処理部
9310 影響ユーザ抽出処理部 9320 影響ユーザ情報受信処理部
9330 影響ユーザ情報送信処理部
10100 情報収集端末装置 10110 自動取得情報取得処理部
10120 自動取得情報送信処理部 10130 問い合わせ情報受信処理部
10140 問い合わせ情報通知処理部 10150 問い合わせ応答情報入力処理部
10160 問い合わせ応答情報送信処理部
10200 情報検知装置 10210 自動検知処理部
10220 検知情報送信処理部
10300 情報収集サーバ 10310 自動取得情報受信処理部
10320 自動取得情報記憶管理処理部 10330 利用可能情報記憶管理処理部
10340 問い合わせ要否判定処理部 10350 問い合わせ情報生成処理部
10360 問い合わせ情報送信処理部 10370 問い合わせ応答情報受信処理部
10380 問い合わせ応答情報記憶管理処理部

Claims (30)

  1. 複数のユーザの感染状態を更新する更新システムであって、
    前記ユーザの位置を示す位置情報を受信するユーザ位置情報受信手段と、
    前記ユーザの感染が確定したこと又は発症したことを通知する感染通知情報を受信する感染通知情報受信手段と、
    前記受信された感染通知情報と各ユーザの位置情報とに基づいて前記各ユーザの感染状態を更新する感染状態更新手段と、
    前記更新された感染状態を示す感染関連情報を送信する感染関連情報送信手段と、
    を具備する更新システム。
  2. 前記受信された各ユーザの位置情報に基づいて、少なくともウィルスの潜伏期間の各時刻における各ユーザの位置を記憶するユーザ位置記憶手段を更に具備し、
    前記感染状態更新手段は、前記潜伏期間の各時刻における各ユーザの位置に基づいて前記各ユーザの感染状態を更新する、
    請求項1に記載の更新システム。
  3. 前記感染状態更新手段は、
    前記受信された感染通知情報に基づいて初期条件を設定する初期条件設定手段と、
    前記設定される初期条件と各時刻における各ユーザの位置とに基づいて、前記各ユーザの感染状態に係る感染状態値を算出する感染状態値算出手段と、
    前記算出された各ユーザの感染状態値を記憶するユーザ感染状態記憶手段と、
    を具備する請求項1又は2に記載の更新システム。
  4. 位置毎にウィルス伝染に関する第0種係数を設定する第0種係数設定手段を更に具備し、
    前記感染状態値算出手段は、前記ユーザがいる位置に設定されている前記第0種係数に基づいて前記ユーザの感染状態値を算出する、
    請求項3に記載の更新システム。
  5. 個人情報として登録されているユーザの年齢、性別、血液型、国籍、人種のいずれかの情報に基づいて、前記ユーザへのウィルス伝染に関する第1種係数を設定する第1種係数設定手段を更に具備し、
    前記感染状態値算出手段は、前記ユーザに設定される前記第1種係数に基づいて前記ユーザの感染状態値を算出する、
    請求項3又は4に記載の更新システム。
  6. 各時刻におけるユーザの体温、脈拍、発汗量、脳波、血圧、のいずれかに関する生体情報に基づいて、前記各時刻における前記ユーザから他のユーザへのウィルス伝染に関する第2種係数を設定する第2種係数設定手段を更に具備し、
    前記感染状態値算出手段は、前記ユーザに設定される各時刻における前記第2種係数に基づいて、前記各時刻において前記ユーザから影響を受ける他のユーザの感染状態値を算出する、
    請求項3乃至5のいずれか1項に記載の更新システム。
  7. ユーザの個人情報を登録するユーザ個人情報登録手段と、
    前記個人情報が登録されているユーザ間の関係性を登録するユーザ関係性登録手段を更に具備し、
    前記ユーザ関係性登録手段は、
    前記受信された位置情報で示されるユーザの位置に基づいて他のユーザを抽出する他ユーザ抽出手段と、
    前記抽出された他のユーザの個人情報を含むユーザ関係性問い合わせ情報を前記ユーザに送信するユーザ関係性問い合わせ情報送信手段と、
    前記送信されたユーザ関係性問い合わせ情報に基づいて前記ユーザより送信される前記他のユーザとの関係性を示すユーザ関係性情報を受信するユーザ関係性情報受信手段と、
    前記受信されたユーザ関係性情報で示される前記ユーザと前記他のユーザとの関係性を記憶するユーザ関係性記憶手段と、
    を具備する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の更新システム。
  8. 前記受信された位置情報で示されるユーザの位置に基づいて、問い合わせに係る位置を抽出する位置抽出手段と、
    前記抽出された位置を示す位置情報を含む施設問い合わせ情報を前記ユーザに送信する施設問い合わせ情報送信手段と、
    前記施設問い合わせ情報に含まれる位置情報で示される位置にある施設に関する情報を受信する施設情報受信手段と、
    前記受信された施設に関する情報に基づいて、前記施設に関する情報と前記施設がある位置を示す位置情報とを関連付けた状態で記憶する施設情報記憶手段と、
    を具備する請求項1乃至7のいずれか1項に記載の更新システム。
  9. 各時刻におけるユーザの体温、脈拍、発汗量、脳波、血圧、のいずれかに関する生体情報を受信する生体情報受信手段と、
    前記受信した各時刻における生体情報を記憶する生体情報記憶手段と、
    を更に具備する請求項1乃至8のいずれか1項に記載の更新システム。
  10. 複数のユーザの感染状態を更新する更新方法であって、
    前記ユーザの位置を示す位置情報を受信するユーザ位置情報受信ステップと、
    前記ユーザの感染が確定したこと又は発症したことを通知する感染通知情報を受信する感染通知情報受信ステップと、
    前記受信された前記感染通知情報と各ユーザの位置情報とに基づいて前記各ユーザの感染状態を更新する感染状態更新ステップと、
    前記更新された感染状態を示す感染関連情報を送信する感染関連情報送信ステップと、
    を有する更新方法。
  11. 前記受信された各ユーザの位置情報に基づいて、少なくともウィルスの潜伏期間に渡って各ユーザの各時刻の位置を記憶するユーザ位置記憶ステップを更に有し、
    前記感染状態更新ステップは、前記潜伏期間の各時刻における各ユーザの位置に基づいて前記各ユーザの感染状態を更新する、
    請求項10に記載の更新方法。
  12. 前記感染状態更新ステップは、
    前記受信された感染通知情報に基づいて初期条件を設定する初期条件設定ステップと、
    前記設定される初期条件と各時刻における各ユーザの位置とに基づいて、前記各ユーザの感染状態に係る感染状態値を算出する感染状態値算出ステップと、
    前記算出された各ユーザの感染状態値を記憶するユーザ感染状態記憶ステップと、
    を具備する請求項10又は11に記載の更新方法。
  13. 位置毎にウィルス伝染に関する第0種係数を設定する第0種係数設定ステップを更に有し、
    前記感染状態値算出ステップは、前記ユーザがいる位置に設定されている前記第0種係数に基づいて前記ユーザの感染状態値を算出する、
    請求項12に記載の更新方法。
  14. 個人情報として登録されているユーザの年齢、性別、血液型、国籍、人種のいずれかの情報に基づいて、前記ユーザへのウィルス伝染に関する第1種係数を設定する第1種係数設定ステップを更に有し、
    前記感染状態値算出ステップは、前記ユーザに設定される前記第1種係数に基づいて前記ユーザの感染状態値を算出する、
    請求項12又は13に記載の更新方法。
  15. 各時刻におけるユーザの体温、脈拍、発汗量、脳波、血圧、のいずれかに関する生体情報に基づいて、各時刻における前記ユーザから他のユーザへのウィルス伝染に関する第2種係数を設定する第2種係数設定ステップを更に有し、
    前記感染状態値算出ステップは、前記ユーザに設定される各時刻における前記第2種係数に基づいて、各時刻において前記ユーザから影響を受ける他のユーザの感染状態値を算出する、
    請求項12乃至14のいずれか1項に記載の更新方法。
  16. ユーザの個人情報を登録するユーザ個人情報登録ステップと、
    前記個人情報が登録されているユーザ間の関係性を登録するユーザ関係性登録ステップを更に有し、
    前記ユーザ関係性登録ステップは、
    前記受信された位置情報で示されるユーザの位置に基づいて他のユーザを抽出する他ユーザ抽出ステップと、
    前記抽出された他のユーザの個人情報を含むユーザ関係性問い合わせ情報を前記ユーザに送信するユーザ関係性問い合わせ情報送信ステップと、
    前記送信されたユーザ関係性問い合わせ情報に基づいて前記ユーザより送信される前記他のユーザとの関係性を示すユーザ関係性情報を受信するユーザ関係性情報受信ステップと、
    前記受信されたユーザ関係性情報で示される前記ユーザと前記他のユーザとの関係性を記憶するユーザ関係性記憶ステップと、
    を有する請求項10乃至15のいずれか1項に記載の更新方法。
  17. 前記受信された位置情報で示されるユーザの位置に基づいて、問い合わせに係る位置を抽出する位置抽出ステップと、
    前記抽出された位置を示す位置情報を含む施設問い合わせ情報を前記ユーザに送信する施設問い合わせ情報送信ステップと、
    前記施設問い合わせ情報に含まれる位置情報で示される位置にある施設に関する情報を受信する施設情報受信ステップと、
    前記受信された施設に関する情報に基づいて、前記施設に関する情報と前記施設がある位置を示す位置情報とを関連付けた状態で記憶する施設情報記憶ステップと、
    を有する請求項10乃至16のいずれか1項に記載の更新方法。
  18. 各時刻におけるユーザの体温、脈拍、発汗量、脳波、血圧、のいずれかに関する生体情報を受信する生体情報受信ステップと、
    前記受信した各時刻における生体情報を記憶する生体情報記憶ステップと、
    を更に有する請求項10乃至17のいずれか1項に記載の更新方法。
  19. ユーザの位置を示す位置情報を取得するユーザ位置情報取得手段と、
    前記位置情報を送信する位置情報送信手段と、
    所定のウィルスに対する前記ユーザの感染状態を示す感染関連情報を受信する感染関連情報受信手段と、
    前記感染関連情報で示されるユーザの現在の感染状態を表示する感染状態表示手段と、
    を具備する携帯端末装置。
  20. 前記受信された感染関連情報で示されるユーザの現在の感染状態が所定の基準値を超えた場合または前記感染状態に所定量以上の変化が生じた場合に、前記ユーザに注意喚起を行う注意喚起手段を更に具備する、
    請求項19に記載の携帯端末装置。
  21. ウィルスの感染が確定したこと又は発症したことを示す感染通知情報を入力する画面を表示する感染通知情報入力画面表示手段と、
    前記感染通知情報を入力する操作を受け付ける感染通知情報入力手段と、
    前記入力された感染通知情報を送信する感染通知情報送信手段と、
    を更に具備する請求項19又は20に記載の携帯端末装置。
  22. ユーザの個人情報を登録する個人情報登録手段と、
    他のユーザとの関係性を登録するユーザ関係性登録手段と、
    を更に具備し、
    前記ユーザ関係性登録手段は、
    前記他のユーザの個人情報を含むユーザ関係性問い合わせ情報を受信するユーザ関係性問い合わせ情報受信手段と、
    前記受信されたユーザ関係性問い合わせ情報に係る前記他のユーザとの関係性を入力する画面を表示するユーザ関係性入力画面表示手段と、
    前記他のユーザとの関係性を入力する操作を受け付けるユーザ関係性入力手段と、
    前記入力された前記他ユーザとの関係性を示すユーザ関係性情報を送信するユーザ関係性通知情報送信手段と、
    を具備する請求項19乃至21のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
  23. 所定の位置を示す位置情報を含む施設問い合わせ情報を受信する施設問い合わせ情報受信手段と、
    施設情報を入力する画面を表示する施設情報入力画面表示手段と、
    前記受信された施設問い合わせ情報で示される位置にある施設に関する情報を入力する操作を受け付ける施設情報入力手段と、
    前記入力された施設情報を送信する施設情報送信手段と、
    を具備する請求項19乃至22のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
  24. ユーザの体温、脈拍、発汗量、脳波、血圧、のいずれかに関する生体情報を取得する生体情報取得手段と、
    前記取得した生体情報を送信する生体情報送信手段と、
    を更に具備する請求項19乃至23のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
  25. ユーザの位置を示す位置情報を取得するユーザ位置情報取得ステップと、
    前記位置情報を送信する位置情報送信ステップと、
    所定のウィルスに対する前記ユーザの感染状態を示す感染関連情報を受信する感染関連情報受信ステップと、
    前記感染関連情報で示されるユーザの現在の感染状態を表示する感染状態表示ステップと、
    を情報処理装置に実行させるプログラム。
  26. 前記受信された感染関連情報で示されるユーザの現在の感染状態が所定の基準値を超えた場合または前記感染状態に所定量以上の変化が生じた場合に、前記ユーザに注意喚起を行う注意喚起ステップを情報処理装置に実行させる、
    請求項25に記載のプログラム。
  27. ウィルスの感染が確定したこと又は発症したことを示す感染通知情報を入力する画面を表示する感染通知情報入力画面表示ステップと、
    前記感染通知情報を入力する操作を受け付ける感染通知情報入力ステップと、
    前記入力された感染通知情報を送信する感染通知情報送信ステップと、
    を情報処理装置に実行させる請求項25又は26に記載のプログラム。
  28. 他のユーザの個人情報を含むユーザ関係性問い合わせ情報を受信するユーザ関係性問い合わせ情報受信ステップと、
    前記受信されたユーザ関係性問い合わせ情報に係る前記他のユーザとの関係性を入力する画面を表示するユーザ関係性入力画面表示ステップと、
    前記他のユーザとの関係性を入力する操作を受け付けるユーザ関係性入力ステップと、
    前記入力された前記他ユーザとの関係性を示すユーザ関係性情報を送信するユーザ関係性通知情報送信ステップと、
    を情報処理装置に実行させる請求項25乃至27のいずれか1項に記載のプログラム。
  29. 所定の位置を示す位置情報を含む施設問い合わせ情報を受信する施設問い合わせ情報受信ステップと、
    施設情報を入力する画面を表示する施設情報入力画面表示ステップと、
    前記受信された施設問い合わせ情報で示される位置にある施設に関する情報を入力する操作を受け付ける施設情報入力ステップと、
    前記入力された施設情報を送信する施設情報送信ステップと、
    を情報処理装置に実行させる請求項25乃至28のいずれか1項に記載のプログラム。
  30. ユーザの体温、脈拍、発汗量、脳波、血圧、のいずれかに関する生体情報を取得する生体情報取得ステップと、
    前記取得した生体情報を送信する生体情報送信ステップと、
    を情報処理装置に実行させる請求項25乃至29のいずれか1項に記載のプログラム。
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