JP6650327B2 - 自動運転支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の自動運転を支援する自動運転支援装置に関する。
従来、車両の自動運転を支援する自動運転支援装置が周知である(特許文献1等参照)。車両に自動運転の機能が搭載されていれば、車両を自動運転モードに切り替えて自動運転で走行することにより、運転者の負荷を減らすことが可能となる。
特開2014−46748号公報
ところで、自動運転のとき、操舵輪が操舵されると、それに応じてステアリングホイールも自動で回動する。このとき、仮にステアリングホイールに操舵方向に対して逆方向の反力がかかると、ステアリングホイールの動きが阻害されるので、操舵輪が操舵されなくなってしまい、自動運転を継続することができない可能性があった。
本発明の目的は、自動運転時にステアリングホイールに操舵と反対方向の負荷がかかっても、自動運転を継続させることができる自動運転支援装置を提供することにある。
前記問題点を解決する自動運転支援装置は、運転者の操作によらず車両が自ら走行する自動運転を支援する構成において、ステアリングホイールの奥側において物体の有無を検出可能な物体検出部と、前記ステアリングホイールの回動時、当該ステアリングホイールにかかる反力を検出する反力検出部から検出信号を取得する反力取得部と、操舵輪の自動操舵時、前記物体検出部が物体を検出しつつ、前記ステアリングホイールの動きが阻害されたことを前記反力検出部の出力に基づき検出すると、前記ステアリングホイール及び操舵輪の連動を切り離し、前記自動運転を継続させる作動制御部とを備えた。
本構成によれば、自動運転時、ステアリングホイールの奥側において物体検出部が物体を検出し、ステアリングホイールに操舵と反対方向の反力がかかったとき、ステアリングホイールと操舵輪との連動を切り離す。これにより、ステアリングホイールの位置によらず操舵輪を自由に操舵方向に作動させることが可能となるので、ステアリングホイールが干渉を受けて操舵方向に動かない状態となっていても、自動運転に準じた操舵を継続することが可能となる。よって、自動運転時にステアリングホイールに操舵と反対方向の負荷がかかっても、自動運転を継続させることが可能となる。
前記自動運転支援装置において、前記物体検出部は、ステアリングホイール及びインストルメントパネルの間において物体の有無を検出することが好ましい。この構成によれば、ステアリングホイール及びインストルメントパネルの間を物体検出部の検出領域とするので、ステアリングホイールの操作が干渉されてしまう状況を、より正しく監視するのに有利となる。
前記自動運転支援装置において、前記ステアリングホイール及び操舵輪の連結機構は、ステアリングホイールの操作量を電気的に操舵輪側に伝えて、当該操舵輪の操舵角を切り替えるステアリングバイワイヤ方式であることが好ましい。この構成によれば、ステアリングホイールと操舵輪とが電気的な構成によって接続されているので、ステアリングホイールと操舵輪との連動を切り離すにあたり、これを容易に実現することが可能となる。
前記自動運転支援装置において、前記物体検出部が物体を検出したとき、その旨を車内の報知部を通じて警告する警告実行部を備えることが好ましい。この構成によれば、物体検出部の検出領域に物体が存在することを、ユーザは直ぐに知ることが可能となる。
前記自動運転支援装置において、前記作動制御部は、前記ステアリングホイール及び操舵論の切り離し後、前記物体検出部が物体を検出しなくなったことを確認すると、前記ステアリングホイールの操舵角と前記操舵輪の操舵角とを一致させて、これらが連動する状態に戻すことが好ましい。この構成によれば、ステアリングホイールと操舵輪とを切り離して、これらの角度が不一致となっても、物体検出部が物体を検出しなくなったことをもって、これら角度を元通りに一致させることが可能となる。
本発明によれば、自動運転時にステアリングホイールに操舵と反対方向の負荷がかかっても、自動運転を継続させることができる。
一実施形態の自動運転支援装置の構成図。 運転席周りの構成図。 物体検出部の検出概要を示す概略図。 ステアリングホイールに操舵と反対方向のトルクがかかった状態を示す説明図。
以下、自動運転支援装置の一実施形態を図1〜図4に従って説明する。
図1に示すように、車両1は、車両1の速度(車速)を検出する車速センサ2と、アクセルペダルの踏込み量を検出するアクセル踏込量センサ3と、ブレーキペダルの踏込み量を検出するブレーキ踏込量センサ4とを備える。車両1は、エンジン5への吸気の流入量を制御するスロットルバルブ6と、車両1のシフト位置を切り替える自動変速機7と、ステアリングホイール8の操作時に操舵操作のアシスト力を付与するパワーステアリング装置9と、車両1に制動を加えるブレーキ装置10とを備える。
ステアリングホイール8及び操舵輪13の連結機構(パワーステアリング装置9)は、ステアリングホイール8の操作量を電気的に操舵輪13側に伝えて、操舵輪13の操舵角を切り替えるステアリングバイワイヤ方式である。パワーステアリング装置9は、パワーステアリング装置9の作動を制御する操舵制御部14と、ステアリングホイール8の操作量(操舵角)を検出する操舵量センサ(ステアリングセンサ)15と、操舵輪13を操舵させるときの駆動源となるステアリングモータ16と、操舵輪13にかかる反力を検出する反力センサ17と、操舵輪13に付与された反力に応じた負荷をステアリングホイール8に付与する操作反力アクチュエータ18とを備える。
パワーステアリング装置9は、ステアリングホイール8の操作量を操舵量センサ15で検出し、その操作量に基づきステアリングモータ16を制御することにより、操舵輪13の操舵角を設定する。また、パワーステアリング装置9は、操舵輪13の操舵時、操舵輪13にかかる路面からの反力を反力センサ17によって検出し、その検出量に応じて操作反力アクチュエータ18を制御することにより、操舵輪13にかかる荷重をステアリングホイール8に発生させる。なお、図中のクラッチ19は、システム異常時にステアリングホイール8と操舵輪13とを機械的に結合するバックアップ用である。
車両1は、車両1の自動運転を支援する自動運転支援装置22を備える。自動運転は、例えば運転者の操作によらず車両1が自ら走行する状態をいう。自動運転時は、例えばACC(Adaptive Cruise Control)等によって予め設定した速度で走行することが好ましい。
自動運転支援装置22は、自動運転の作動を制御するコントローラ23と、レーダ波によって車両周囲に存在する物体を検出可能なレーダ24と、車両周囲を撮影可能なカメラ25とを備える。レーダ24は、例えばミリ波レーダであることが好ましい。コントローラ23は、車両1において自動運転モードがセットされたとき、車速センサ2、アクセル踏込量センサ3、ブレーキ踏込量センサ4、操舵量センサ15、レーダ24及びカメラ25からの出力を基に、スロットルバルブ6、自動変速機7、ブレーキ装置10及びパワーステアリング装置9を制御することにより、車両1の自動運転を実行する。
本例の自動運転は、自動運転時に操舵輪13が操舵されるとき、操舵輪13に連動してステアリングホイール8も回動する連動式となっている。これにより、自動運転において操舵輪13が操舵されるときには、運転者がステアリングホイール8に触れていなくても、ステアリングホイール8が操舵輪13の操舵に応じて自動で回動する。
図2に示すように、車両1のインストルメントパネル27には、物品を収納可能な収納部28が設けられている。収納部28は、運転席においてステアリングホイール8の奥側に配置され、上部(運転席側を含む)が開口する形状に形成されている。
図1に戻り、自動運転支援装置22は、自動運転時にステアリングホイール8の動きが阻害されるような状態となっても自動運転を継続させる機能(自動運転継続機能)を備える。ところで、本例の場合、自動運転時のステアリングホイール8は、操舵輪13に連動して回る構造をとっている。このため、自動運転時に仮にステアリングホイール8の動きが阻害されてしまうと、操舵輪13を操舵させることができず、結果、自動運転を継続することができなくなってしまうので、そのための対処策である。
自動運転支援装置22は、ステアリングホイール8の奥側において物体の有無を検出可能な物体検出部31を備える。物体検出部31は、ステアリングホイール8及びインストルメントパネル27の間において物体の有無を検出する。物体検出部31は、操舵制御部14に電気接続されており、物体の検出有無に応じた検出信号Saを操舵制御部14に出力する。物体検出部31は、例えばステアリングホイール8の輪の隙間を通って車体前方に飛び出す運転者の手や腕等を検出する。
自動運転支援装置22は、物体検出部31が物体を検出したときに、その旨を車内の報知部32を通じて警告する警告実行部33を備える。警告実行部33は、操舵制御部14に設けられている。報知部32は、例えば車内のブザーやスピーカ、又はカーナビゲーションシステムのディスプレイなどであることが好ましい。報知部32による警告は、例えば聴覚的報知や視覚的報知などがある。
自動運転支援装置22は、ステアリングホイール8の回動時、ステアリングホイール8にかかる反力を検出する反力検出部34から検出信号Sbを取得する反力取得部35を備える。反力取得部35は、操舵制御部14に設けられている。反力取得部35は、自動運転時、反力検出部34から出力される検出信号Sbを取得する。本例の反力検出部34は、例えば操舵量センサ(ステアリングセンサ)15であることが好ましい。
自動運転支援装置22は、自動運転継続機能の作動を制御する作動制御部36を備える。作動制御部36は、操舵制御部14に設けられることが好ましい。作動制御部36は、操舵輪13の自動操舵時、物体検出部31が物体を検出しつつ、ステアリングホイール8の動きが阻害されたことを反力検出部34の出力(検出信号Sb)に基づき検出すると、ステアリングホイール8及び操舵輪13の連動を切り離し、自動運転を継続させる。
次に、図3及び図4を用いて、自動運転支援装置22の作用及び効果を説明する。
図3に示すように、物体検出部31は、ステアリングホイール8のコラム部39の上面に配置されることにより、ステアリングホイール8及びインストルメントパネル27の間を検出領域Eとして、物体有無を検出する。そして、物体検出部31は、自動運転走行時、コラム部39の周囲における物体の有無を監視する。物体検出部31は、例えば超音波センサ、反射型光センサ、透過型光センサ、焦電センサ、カメラなど、種々のセンサや機器が採用可能である。また、物体検出部31は、コラム部39に配置されることに限らず、例えば車内天井など、他の配置位置に変更可能である。
図4に示すように、自動運転中にステアリングホイール8のスポークの隙間から奥に手が差し込まれ、挿し込まれた手でステアリングホイール8の操舵方向(同図の矢印A方向)の動きが阻害され、ステアリングホイール8に対し、操舵方向とは逆方向(同図の矢印B方向)に一定値以上の負荷(トルク)がかかったとする。これは、例えば自動運転中、運転者がステアリングホイール8のスポークの隙間から手を挿し込んで、ステアリングホイール8の奥にある収納部28から物品を取ろうとしたときに起こり得るシーンである。
このとき、作動制御部36は、操作反力アクチュエータ18の動作を停止させ、ステアリングホイール8の回動を止める。すなわち、作動制御部36は、ステアリングホイール8の回動を停止するとともに、操舵量センサ15からの入力情報(検出信号Sb)を無視して、自動運転時の処理結果に合わせて操舵輪13を操舵させる。このようにして、作動制御部36は、ステアリングホイール8及び操舵輪13の連動を切り離し、操舵輪13の自動作動を継続させる。これにより、自動運転時にステアリングホイール8の動きが阻害されても、自動運転を継続することが可能となる。
ところで、ステアリングバイワイヤでは、基本的に、ステアリングホイール8の操舵角と、操舵輪13の操舵角とが一致しているが、ステアリングホイール8の動きと操舵輪13の動きとは、電気的に回転量を伝えることで連動している。よって、ステアリングホイール8の回転を止めてステアリングホイール8及び操舵輪13の動きが一致しなくなっても、このときはステアリングホイール8によらない操舵輪13の制御をコントローラ23で行うようにすれば、何ら問題はない。
また、作動制御部36は、ステアリングホイール8及び操舵輪13の切り離し後、物体検出部31が物体を検出しなくなったことを確認すると、ステアリングホイール8の操舵角と操舵輪13の操舵角とを一致させて、これらが連動する状態に戻す。すなわち、作動制御部36は、操作反力アクチュエータ18によってステアリングホイール8の操舵角を操舵輪13の操舵角に瞬時に合わせ込み、両者が連動する自動運転に復帰させる。これにより、通常の自動運転に戻して、処理を継続することが可能となる。
さて、本例の場合、自動運転時、ステアリングホイール8の奥側において物体検出部31が物体を検出し、ステアリングホイール8に操舵と反対方向の反力がかかったとき、ステアリングホイール8と操舵輪13との連動を切り離す。これにより、ステアリングホイール8の位置によらず操舵輪13を自由に操舵方向に作動させることが可能となるので、ステアリングホイール8が干渉を受けて操舵方向に動かない状態となっていても、自動運転に準じた操舵を継続することが可能となる。よって、自動運転時にステアリングホイール8に操舵と反対方向の負荷がかかっても、自動運転を継続することができる。
物体検出部31は、ステアリングホイール8及びインストルメントパネル27の間において物体の有無を検出する。よって、ステアリングホイール8及びインストルメントパネル27の間を物体検出部31の検出領域Eとするので、ステアリングホイール8の操作が干渉されてしまう状況を、より正しく監視するのに有利となる。
ステアリングホイール8及び操舵輪13の連結機構、すなわちパワーステアリング装置9は、電気的に操舵輪13の操舵角を制御するステアリングバイワイヤ方式である。よって、ステアリングホイール8と操舵輪13との連動を切り離すにあたり、これを容易に実現することができる。
自動運転支援装置22は、物体検出部31が物体を検出した旨を報知部32により警告する警告実行部33を備えた。よって、物体検出部31の検出領域Eに物体が存在することを、ユーザは直ぐに知ることができる。
作動制御部36は、ステアリングホイール8及び操舵輪13の切り離し後、物体検出部31が物体を検出しなくなったことを確認すると、ステアリングホイール8の操舵角と操舵輪13の操舵角とを一致させて、これらが連動する状態に戻す。よって、自動運転継続のためにステアリングホイール8と操舵輪13とを切り離して、これら角度が不一致となっても、物体検出部31が物体を検出しなくなったことをもって、これら角度を元通りに一致させることができる。
なお、実施形態はこれまでに述べた構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・本例の自動運転継続機能は、例えば車両1をバック走行させて駐車スペースに自動駐車させる作動のときに実施してもよい。こうすれば、自動駐車が途中でキャンセルされることがなく、ユーザにとっては都合がよい。
・本例の自動運転継続機能は、例えばステアリングホイール8を規定量以上回動操作したときのみ有効とするようにしてもよい。この場合、ステアリングホイール8を大きく回動操作したときのみ自動運転継続機能が効くので、自動運転継続機能を効率よく作動させることができる。
・物体検出部31の検出領域Eは、コラム部39から上方の領域に限定されない。例えば、コラム部39の上方及び下方を含む周囲を検出領域として、広範囲において物体を検出可能としてもよい。
・ステアリングホイール8にかかる反力は、例えば操作反力アクチュエータ18にかかるトルクから検出してもよい。
・反力検出部34は、ステアリングセンサに限定されず、ステアリングホイール8にかかる負荷(トルク)を検出できる機器やセンサであればよい。
・ステアリング装置は、ステアリングバイワイヤ方式に限定されず、ステアリングホイール8及び操舵輪13が機械的に連結された機械式としてもよい。
・パワーステアリング装置9は、クラッチ19が省略された構成でもよい。また、パワーステアリング装置9は、システム異常時にバックアップを電気的に行う方式でもよい。
・車両1は、エンジン車に限らず、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車のいずれでもよい。
1…車両、8…ステアリングホイール、13…操舵輪、15…反力検出部の一例であるステアリングセンサ、22…自動運転支援装置、27…インストルメントパネル、31…物体検出部、32…報知部、33…警告実行部、34…反力検出部、35…反力取得部、36…作動制御部、Sa,Sb…検出信号。

Claims (5)

  1. 運転者の操作によらず車両が自ら走行する自動運転を支援する自動運転支援装置において、
    自動運転時の操舵輪に連動してステアリングホイールも回動する連動式であり、
    ステアリングホイールの奥側において物体の有無を検出可能な物体検出部と、
    前記ステアリングホイールの回動時、当該ステアリングホイールにかかる反力を検出する反力検出部から検出信号を取得する反力取得部と、
    操舵輪の自動操舵時、前記物体検出部が物体を検出しつつ、前記ステアリングホイールの動きが阻害されたことを前記反力検出部の出力に基づき検出すると、前記ステアリングホイール及び操舵輪の連動を切り離し、前記ステアリングホイールの回動を停止するとともに、前記操舵輪の自動操舵を継続させる作動制御部とを備えたことを特徴とする自動運転支援装置。
  2. 前記物体検出部は、ステアリングホイール及びインストルメントパネルの間において物体の有無を検出する
    請求項1に記載の自動運転支援装置。
  3. 前記ステアリングホイール及び操舵輪の連結機構は、ステアリングホイールの操作量を電気的に操舵輪側に伝えて、当該操舵輪の操舵角を切り替えるステアリングバイワイヤ方式である
    請求項1又は2に記載の自動運転支援装置。
  4. 前記物体検出部が物体を検出したとき、その旨を車内の報知部を通じて警告する警告実行部を備える
    請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の自動運転支援装置。
  5. 前記作動制御部は、前記ステアリングホイール及び操舵論の切り離し後、前記物体検出部が物体を検出しなくなったことを確認すると、前記ステアリングホイールの操舵角と前記操舵輪の操舵角とを一致させて、これらが連動する状態に戻す
    請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の自動運転支援装置。
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