JP2014004931A - 駐車支援装置、駐車支援方法、及び駐車支援プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】運転者の操舵負担を軽減する。
【解決手段】実施形態の駐車支援装置は、四輪操舵の車両の前輪及び後輪が舵角を有した状態で後方に移動しながら旋回する際に、車両の外部の環境を示した画像情報に対して、車両の車幅方向の旋回中心側の端部の前輪と後輪との間の位置に基づく移動予想軌跡を重畳表示する表示部を、備える。
【選択図】図4
【解決手段】実施形態の駐車支援装置は、四輪操舵の車両の前輪及び後輪が舵角を有した状態で後方に移動しながら旋回する際に、車両の外部の環境を示した画像情報に対して、車両の車幅方向の旋回中心側の端部の前輪と後輪との間の位置に基づく移動予想軌跡を重畳表示する表示部を、備える。
【選択図】図4
Description
本発明の実施形態は、駐車支援装置、駐車支援方法、及び駐車支援プログラムに関する。
従来、車両の操舵手法として、二輪操舵や四輪操舵などが提案されている。四輪操舵が可能な車両では、二輪操舵と四輪操舵とが切り替え可能であることが多い。四輪操舵は、低速走行時は二輪操舵と比べて小回り性能が向上するため、駐車を行う際に、四輪操舵で行えば、より容易に駐車が可能になると考えられる。
しかしながら、四輪操舵と二輪操舵との間の小回り性能が異なることから違和感が生じる。特に四輪操舵は、二輪操舵と比べて、旋回内側の最も小回りする部位が大きく異なるため、運転が難しくなる可能性がある。
実施形態の駐車支援装置は、四輪操舵の車両の前輪及び後輪が舵角を有した状態で後方に移動しながら旋回する際に、車両の外部の環境を示した画像情報に対して、車両の車幅方向の旋回中心側の端部の前輪と後輪との間の部位に基づく移動予想軌跡を重畳表示する表示部を、備える。当該構成により一例として、前輪と後輪との間の部位に基づく移動予想軌跡を重畳表示することで、車両が旋回中心側の端部で物に接触するか否かの確認容易になるため、操舵の負担を軽減できるという効果を奏する。
ここで、実施形態にかかる前記表示部が、前記移動予想軌跡を重畳表示する前記画像情報として、前記車両の後端部から後方向の外部の環境を撮像した画像情報、又は前記車両を基準に俯瞰視点で外部の環境を表した俯瞰画像情報であると好適である。当該構成により一例として、車両と外部の環境との関係を確認できるため、操舵の負担を軽減できるという効果を奏する。
また、実施形態にかかる前記表示部は、前記前輪と前記後輪との間の位置に基づく前記移動予想軌跡と、前記車両の後側の端部に基づく第2の移動予想軌跡と、を重畳表示すると好適である。当該構成により一例として、さらに、後側の端部に基づく第2の移動予想軌跡を確認することで、車両を目的地点までの操舵が確認できるため、操舵の負担を軽減できるという効果を奏する。
また、実施形態にかかる前記表示部は、前記前輪と前記後輪との間の位置に基づく前記移動予想軌跡と、前記車両の車幅方向の中心に基づく第3の移動予想軌跡と、を重畳表示すると好適である。当該構成により一例として、さらに、車両の車幅方向の中心に基づく第3の移動予想軌跡を確認することで、車両を目的地点までの操舵が確認できるため、操舵の負担を軽減できるという効果を奏する。
また、実施形態にかかる前記表示部は、前記前輪と前記後輪との間の位置のうち、前記旋回中心に最も近い最内点に基づく移動予想軌跡を表示すると好適である。当該構成により一例として、さらに、最内点に基づく移動予想軌跡を確認することで、車両を目的地点までの操舵が確認できるため、操舵の負担を軽減できるという効果を奏する。
また、実施形態にかかる前記表示部は、さらに、前記車両の旋回中心側の端部を含んだ、当該車両の外部の環境を撮像した画像情報を表示すると好適である。当該構成により一例として、さらに、画像情報で旋回中心側の外部の環境を確認できるため、操舵の負担を軽減できるという効果を奏する。
また、実施形態にかかる前記車両の操舵角を取得する取得部を、さらに備え、前記表示部は、前記取得部が取得した前記操舵角が所定の角度以上の場合に、前記画像情報に含まれている領域を拡大表示すると好適である。当該構成により一例として、さらに、操舵角に応じて表示される領域を切り替えることで、運転者に内輪差の違いによる注意を促すことができるため、操舵の負担を軽減できるという効果を奏する。
また、実施形態にかかる前記車両の操舵角を取得する取得部を、さらに備え、前記表示部は、前記取得部が取得した前記操舵角が所定の角度以上の場合に、前記移動予想軌跡を含む領域を拡大表示すると好適である。当該構成により一例として、さらに、操舵角に応じて表示される領域を切り替えることで、運転者に内輪差の違いによる注意を促すことができるため、操舵の負担を軽減できるという効果を奏する。
また、実施形態にかかる駐車支援方法は、駐車支援装置で実行される駐車支援方法であって、表示部が、四輪操舵の車両の前輪及び後輪が舵角を有した状態で後方に移動しながら旋回する際に、前記車両の車幅方向の旋回中心側の端部の前記前輪と前記後輪との間の位置に基づく移動予想軌跡を表示する表示ステップ、を含む。当該処理手順により一例として、前輪と後輪との間の部位に基づく移動予想軌跡を重畳表示することで、車両が旋回中心側の端部で物に接触するか否かの確認容易になるため、操舵の負担を軽減できるという効果を奏する。
また、実施形態にかかる駐車支援プログラムは、四輪操舵の車両の前輪及び後輪が舵角を有した状態で後方に移動しながら旋回する際に、前記車両の車幅方向の旋回中心側の端部の前記前輪と前記後輪との間の位置に基づく移動予想軌跡を表示する表示ステップ、をコンピュータに実行させる。当該構成により一例として、前輪と後輪との間の部位に基づく移動予想軌跡を重畳表示することで、車両が旋回中心側の端部で物に接触するか否かの確認容易になるため、操舵の負担を軽減できるという効果を奏する。
(第1の実施形態)
本実施形態では、車両1は、例えば、内燃機関(エンジン、図示されず)を駆動源とする自動車(内燃機関自動車)であってもよいし、電動機(モータ、図示されず)を駆動源とする自動車(電気自動車、燃料電池自動車等)であってもよいし、それらの双方を駆動源とする自動車(ハイブリッド自動車)であってもよい。また、車両1は、種々の変速装置を搭載することができるし、内燃機関や電動機を駆動するのに必要な種々の装置(システム、部品等)を搭載することができる。また、車両1における車輪3の駆動に関わる装置の方式や、数、レイアウト等は、種々に設定することができる。
本実施形態では、車両1は、例えば、内燃機関(エンジン、図示されず)を駆動源とする自動車(内燃機関自動車)であってもよいし、電動機(モータ、図示されず)を駆動源とする自動車(電気自動車、燃料電池自動車等)であってもよいし、それらの双方を駆動源とする自動車(ハイブリッド自動車)であってもよい。また、車両1は、種々の変速装置を搭載することができるし、内燃機関や電動機を駆動するのに必要な種々の装置(システム、部品等)を搭載することができる。また、車両1における車輪3の駆動に関わる装置の方式や、数、レイアウト等は、種々に設定することができる。
図1に示されるように、車体2は、乗員(図示されず)が乗車する車室2aを構成している。車室2a内には、乗員としての運転者の座席2bに臨む状態で、操舵部4や、加速操作部5、制動操作部6、変速操作部7等が設けられている。本実施形態では、一例として、操舵部4は、ダッシュボード(インストルメントパネル)から突出したステアリングホイールであり、加速操作部5は、運転者の足下に位置されたアクセルペダルであり、制動操作部6は、運転者の足下に位置されたブレーキペダルであり、変速操作部7は、センターコンソールから突出したシフトレバーであるが、これらには限定されない。
また、車室2a内には、表示装置8(表示出力部)や、音声出力装置9(音声出力部)が設けられている。表示装置8は、例えば、LCD(liquid crystal display)や、OELD(organic electroluminescent display)等である。音声出力装置9は、一例として、スピーカである。また、本実施形態では、一例として、表示装置8は、透明な操作入力部10(例えば、タッチパネル等)で覆われている。乗員等は、操作入力部10を介して表示装置8の表示画面に表示される映像(画像)を視認することができる。また、乗員等は、表示装置8の表示画面に表示される映像(画像)に対応した位置で手指等で操作入力部10を触れたり押したり動かしたりして操作することで、操作入力(指示入力)を実行することができる。また、本実施形態では、一例として、表示装置8や、音声出力装置9、操作入力部10等は、ダッシュボードの車幅方向(左右方向)の中央部に位置されたモニタ装置11に設けられている。モニタ装置11は、スイッチや、ダイヤル、ジョイスティック、押しボタン等の操作入力部(図示されず)を有することができる。また、モニタ装置11とは異なる車室2a内の他の位置に音声出力装置(図示されず)を設けることができるし、モニタ装置11の音声出力装置9と他の音声出力装置から、音声を出力することができる。また、本実施形態では、一例として、モニタ装置11は、ナビゲーションシステムやオーディオシステムと兼用されているが、駐車支援装置用のモニタ装置を、これらシステムとは別に設けてもよい。また、音声出力装置9の他に、ブザー24(図3参照)等の音声出力部から、警報音等が出力されるように構成することができる。
また、図1,2に示されるように、本実施形態では、一例として、車両1は、四輪車(四輪自動車)であり、左右二つの前輪3Fと、左右二つの後輪3Rとを有する。さらに、本実施形態では、これら四つの車輪3は、いずれも操舵されうるように(転舵可能に)構成されている。具体的には、図3に示されるように、車両1は、前輪3Fを操舵する前輪操舵システム12と、後輪3Rを操舵する後輪操舵システム13とを有している。これら前輪操舵システム12および後輪操舵システム13は、駐車支援ECU14(electronic control unit:駐車支援装置に相当)等によって電気的に制御されて、それぞれのアクチュエータ12a,13aを動作させる。前輪操舵システム12ならびに後輪操舵システム13は、例えば、電動パワーステアリングシステムや、SBW(steer by wire)システム等である。前輪操舵システム12ならびに後輪操舵システム13は、アクチュエータ12a,13aによって操舵部4にトルク(アシストトルク)を付加して操舵力を補ったり、対応する車輪3(前輪3Fまたは後輪3R)を操舵(自動操舵)したりする。アクチュエータ12a,13aは、一つの車輪3を操舵してもよいし、複数の車輪3を操舵してもよい。また、本実施形態では、一例として、二つの前輪3Fは、互いに同相で略平行に転舵され、二つの後輪3Rは、互いに同相で略平行に転舵される。なお、駆動輪は種々に設定可能である。
また、本実施形態では、一例として、前輪3Fのみが操舵される二輪操舵モード(第一の操舵モード)と、前輪3Fおよび後輪3Rが操舵される四輪操舵モード(第二の操舵モード)とが設定されている。操舵モードは、乗員による操作入力部10の操作や、車室2a内に設けられた操舵モード切替操作部15(例えば、スイッチ等、図3参照)の操作等によって、切り替えられる。また、本実施形態では、一例として、駐車支援に関しては、四輪操舵モードでは、前輪3Fおよび後輪3Rは、逆相で転舵される。なお、前輪3Fは、操舵部4の操作により、機械的に転舵されることができる。
また、本実施形態では、一例として、図2に示されるように、車両1(車体2)には、複数(本実施形態では、一例として四つ)の撮像部16(16a〜16d)が設けられている。撮像部16は、例えば、CCD(charge coupled device)やCIS(CMOS image sensor)等の撮像素子を内蔵するデジタルカメラである。撮像部16は、所定のフレームレートで画像データ(動画データ、フレームデータ)を出力することができる。撮像部16は、それぞれ、広角レンズを有し、水平方向には140°〜190°の範囲(視野角)を撮影することができる。また、撮像部16の光軸は下方(斜め下方)に向けて設定されている。よって、撮像部16は、路面を含む車体2の周辺を撮影することができる。本実施形態では、一例として、撮像部16aは、車体2の前側(車両前後方向の前方側)の端部2c(平面視での端部)に位置され、フロントバンパー等に設けられている。撮像部16bは、車体2の左側(車幅方向の左側)の端部2dに位置され、左側のドアミラー2g(突出部)に設けられている。撮像部16cは、車体2の後側(車両前後方向の後方側)の端部2eに位置され、リヤトランクのドア2hの下方の壁部に設けられている。撮像部16dは、車体2の右側(車幅方向の右側)の端部2fに位置され、右側のドアミラー2g(突出部)に設けられている。駐車支援ECU14は、複数の撮像部16で得られた画像データに基づいて演算処理や画像処理を実行し、より広い視野角の画像を生成したり、車両1(車体2)を上方から見た仮想的な俯瞰画像(平面画像)を生成したりすることができる。また、駐車支援ECU14は、撮像部16の画像から、車両1の周辺に位置され移動する車両1と干渉する可能性がある物体(障害物)を検出(抽出)することができる。よって、撮像部16は、物体検出部の一例である。
また、本実施形態では、一例として、図1,2に示されるように、車両1(車体2)には、複数(本実施形態では、一例として四つ)の測距部17(17a〜17d、探知部)が設けられている。測距部17は、例えば、超音波を発射してその反射波を捉えるソナー(ソナーセンサ、超音波探知器)である。駐車支援ECU14は、測距部17の検出結果により、車両1(車体2)の後方に位置された物体(障害物)の有無や距離を測定することができる。すなわち、測距部17は、物体検出部の一例である。
また、本実施形態では、一例として、図3に示されるように、駐車支援システム100では、駐車支援ECU14や、モニタ装置11、前輪操舵システム12、後輪操舵システム13、操舵モード切替操作部15、測距部17等の他、ブレーキシステム18、舵角センサ19(角度センサ)、アクセルセンサ20、シフトセンサ21、車輪速センサ22等が、車内ネットワーク23(電気通信回線)を介して電気的に接続されている。車内ネットワーク23は、一例としては、CAN(controller area network)として構成されている。駐車支援ECU14は、車内ネットワーク23を通じて制御信号を送ることで、前輪操舵システム12や、後輪操舵システム13、ブレーキシステム18等を制御することができる。また、駐車支援ECU14は、車内ネットワーク23を介して、トルクセンサ12b、舵角センサ13b(後輪3R用)、測距部17、ブレーキセンサ18b、舵角センサ19(前輪3F用)、アクセルセンサ20、シフトセンサ21、車輪速センサ22等の検出結果、ならびに、操作入力部10や、操舵モード切替操作部15等の指示信号(制御信号、切替信号、操作信号、入力信号、データ)を受け取ることができる。
駐車支援ECU14は、一例として、CPU14a(central processing unit)や、ROM14b(read only memory)、RAM14c(random access memory)、表示制御部14d、音声制御部14e、SSD14f(solid state drive、フラッシュメモリ)等を有している。CPU14aは、例えば、表示装置8で表示される画像に関連した画像処理や、車両1の移動予想軌跡の演算、物体との干渉の有無の判断等の各種の演算処理を実行することができる。CPU14aは、ROM14b等の不揮発性の記憶装置に記憶された(インストールされた)プログラムを読み出し、当該プログラムにしたがって演算処理を実行することができる。RAM14cは、CPU14aでの演算で用いられる各種のデータを一時的に記憶する。また、表示制御部14dは、駐車支援ECU14での演算処理のうち、主として、撮像部16で得られた画像データを用いた画像処理や、表示装置8で表示される画像データの画像処理(一例としては合成等)等を実行する。また、音声制御部14eは、駐車支援ECU14での演算処理のうち、主として、音声出力装置9で出力される音声データの処理を実行する。また、SSD14fは、書き換え可能な不揮発性の記憶部であって、駐車支援ECU14の電源がオフされた場合にあってもデータを記憶することができる。なお、CPU14aや、ROM14b、RAM14c等は、同一パッケージ内に集積されることができる。また、駐車支援ECU14は、CPU14aに替えて、DSP(digital signal processor)等の他の論理演算プロセッサや論理回路等が用いられる構成であってもよい。また、SSD14fに替えてHDD(hard disk drive)が設けられてもよいし、SSD14fやHDDは、駐車支援ECU14とは別に設けられてもよい。
ブレーキシステム18は、ブレーキのロックを抑制するABS(anti-lock brake system)や、コーナリング時の車両1の横滑りを抑制する横滑り防止装置(ESC:electronic stability control)、ブレーキ力を増強させる(ブレーキアシストを実行する)電動ブレーキシステム、BBW(brake by wire)等である。ブレーキシステム18は、アクチュエータ18aを介して、車輪3(車両1)に制動力を与える。
舵角センサ19は、操舵部4(本実施形態では、一例としてステアリングホイール)の操舵量(回動角度)を検出するセンサであり、一例としては、ホール素子などを用いて構成される。また、舵角センサ13bは、後輪3Rの操舵量(回動角度)を検出するセンサであり、一例としては、ホール素子などを用いて構成される。駐車支援ECU14は、運転者による操舵部4の操舵量や、自動操舵時の各車輪3の操舵量等を、舵角センサ19,13bから取得して各種制御を実行する。なお、トルクセンサ12bは、運転者が操舵部4に与えるトルクを検出する。
車輪速センサ22は、車輪3の回転量や単位時間当たりの回転数を検出するセンサであり、一例としては、ホール素子などを用いて構成される。駐車支援ECU14は、車輪速センサ22から取得したデータに基づいて車両1の移動量などを演算し、各種制御を実行する。車輪速センサ22は、ブレーキシステム18に設けられている場合もある。また、ブレーキシステム18は、左右の車輪3の回転差などからブレーキのロックや、車輪3の空回り、横滑りの兆候等を検出して、各種制御を実行することができる。車輪速センサ22がブレーキシステム18に設けられている場合には、駐車支援ECU14は、ブレーキシステム18を介してデータを取得する。ブレーキセンサ18bは、ブレーキペダルの操作量を検出するセンサであり、駐車支援ECU14は、ブレーキシステム18を介して情報を取得する。駐車支援ECU14は、例えば、自動操舵中に制動操作部6が操作されたような場合に、自動操舵には適さない状況にあるとして自動操舵を中断したり中止したりすることができる。
シフトセンサ21は、一例としては、変速操作部7の可動部(レバーや、アーム、ボタン)の位置を検出するセンサ(スイッチ)であり、変位センサなどを用いて構成される。例えば、駐車支援ECU14は、可動部がリバースにセットされた場合に支援制御を開始したり、リバースから前進に変更された場合に支援制御を終了させたりすることができる。
なお、上述した各種センサやアクチュエータの構成や、配置、電気的な接続形態等は、あくまで一例であって、種々に設定(変更)することができる。
図4は、駐車支援ECU14内に実現される駐車支援部400の構成を示すブロック図である。図4に示す駐車支援部400内の各構成は、図3の駐車支援ECU14として構成されたCPU14aが、ROM14b内に格納されたソフトウェアを実行することで実現される。また、ROM14bは、4WS移動軌跡管理テーブル402と、2WS移動軌跡管理テーブル403と、を記憶している。
駐車支援部400は、ROM14b内に格納されたソフトウェアを実行することで、操作受付部401と、操舵角取得部404と、軌跡取得部405と、障害物検出部406と、接触予想判定部407と、報知イメージ生成部408と、軌跡表示切替部409と、俯瞰画像生成部410と、通常画像生成部411と、画像合成部412と、表示制御部413と、を実現する。そして、本実施形態にかかる駐車支援部400は、車両1が後進して駐車を行う際に、車両1が将来移動した場合の移動予想軌跡を表示することで、運転者の操舵による駐車を支援する。本実施形態にかかる移動予想軌跡は、2種類の操舵手法(4WS及び2WS)の各々に基づき、操舵角取得部404が取得した操舵角で車両1が将来移動した場合に描かれる移動軌跡を表したものとする。
図5は、車両1を後進させて駐車場501に駐車する際の移動予想軌跡を示した図である。図5に示す例では、車両1を後進させて駐車場501に駐車する際、2WS(二輪操舵)の移動予想軌跡502では、障害物504に接触する可能性がある。一方、4WS(四輪操舵)は2WSと比べて低速走行時の小回り性能が高い。このため、4WSの移動予想軌跡503では、障害物504に接触することはない。
そこで、本実施形態にかかる駐車支援部400は、運転者の要求に応じて、2WS及び4WSのいずれか1つ以上の移動予想軌跡を表示することとした。これにより、4WSモード又は2WSモードのどちらを用いた場合に、障害物504に接触することなく、適切に駐車場501に駐車できるか否かを、運転者に対して提示することができる。なお、本実施形態では、並列駐車を例に説明するが、並列駐車を行う場合に制限するものではなく、旋回後進を含む操舵であればよい。例えば、縦列駐車や、斜め枠駐車等であってもよい。
図6は、車両1の2WSモード及び4WSモードの旋回性能を示した図である。図6に示す例では、車両1の2WSモードにおける移動軌跡、及び4WSモードにおける移動軌跡を示している。
車両1が2WSモードの場合、後輪3Rの操舵角が0度となる。そして、2WSモード時の最内点604の移動軌跡601は、前輪3Fの操舵角により、旋回中心点603を中心とした弧を描く。一方、2WSモード時の最外点の移動軌跡602は、旋回中心点603を中心とした弧を描く。
一方、車両1が4WSモードの場合、操舵部4の操舵量に応じて後輪3Rの操舵角が変化する。これにより、4WSモードの場合、平面視で前輪3Fと後輪3Rとの間(ホイール間)の部位611が最内点となる。すなわち、部位611が、車両1のうち最も旋回中心612に近い部位となる。平面視とは、車両1の上方から俯瞰して視た視線である。また、4WSモードの場合、旋回中心612も、2WSモードの旋回中心603と比べて、より車両1側に近づく。これにより、4WSモードの最内点611の移動軌跡613は、旋回中心612を中心とした弧を描くことで、2WSモードの最内点604の移動軌跡601よりも小回りすることになる。これにより、2WSモードの時には接触しなかった障害物651と接触する可能性が生じる。また、最外点の移動軌跡614も、旋回中心612を中心とした弧を描く。
なお、本実施形態では、最内点が位置611の場合について説明するが、最内点をこのような位置に制限するものではなく、ドアミラーやフェンダーミラー等を含めた最内点であっても良い。
2WSモードの最内点604の移動軌跡601と、4WSモードの最内点611の移動軌跡613と、では、差分距離652が生じる。このような差分距離652により、運転者が想定している移動軌跡と、実際の移動軌跡と、の間にずれが生じることになり、運転者が適切な操舵ができなくなる可能性がある。そこで、本実施形態では、運転者に対して移動予想軌跡を提示することで、適切な操舵を実現する。
図4に戻り、操作受付部401は、操作入力部10や、操舵モード切替操作部15等の指示信号(制御信号、切替信号)を受け付ける。操作受付部401は、これら指示信号から、運転者からの操作を受け付けることができる。例えば、操作受付部401は、操舵モードの切り替えを示した指示信号や、移動予想軌跡の表示の切り替えを示した指示信号等を受け付ける。
4WS移動軌跡管理テーブル402は、車両1が4WSモードで移動した場合の移動予想軌跡を管理するテーブルである。4WS移動軌跡管理テーブル402は、4WSモードによる操舵角に対応する移動予想軌跡を記憶している。本実施形態にかかる4WS移動軌跡管理テーブル402が記憶している移動予想軌跡は、車両1の周囲を上方から俯瞰した場合の俯瞰画像データに重畳するための移動予想軌跡、及び撮像部16で撮像された通常画像データに重畳するための移動予想軌跡とする。
2WS移動軌跡管理テーブル403は、車両1が2WSモードで移動した場合の移動予想軌跡を管理するテーブルである。2WS移動軌跡管理テーブル403は、2WSモードによる操舵角に対応する移動予想軌跡を記憶している。本実施形態にかかる2WS移動軌跡管理テーブル403が記憶している移動予想軌跡は、俯瞰画像データに重畳するための移動予想軌跡、及び通常画像データに重畳するための移動予想軌跡とする。
操舵角取得部404は、舵角センサ19から前輪3Fの舵角と、舵角センサ13bから後輪3Rの舵角と、を取得する。
軌跡表示切替部409は、操舵モード切替操作部15で行われた操舵モードの切り替え、及び運転者からの移動予想軌跡の表示の切り替え操作に基づいて、移動予想軌跡の表示を切り替える制御を行う。本実施形態にかかる軌跡表示切替部409は、軌跡取得部405に対して、取得する移動予想軌跡を切り替える制御を行う。
軌跡取得部405は、軌跡表示切替部409により切り替えられた移動予想軌跡を、4WS移動軌跡管理テーブル402及び2WS移動軌跡管理テーブル403のうちいずれか1つ以上から取得する。本実施形態にかかる軌跡取得部405は、操舵角取得部404が取得した操舵角に対応する移動予想軌跡を、4WS移動軌跡管理テーブル402及び2WS移動軌跡管理テーブル403のうちいずれか1つ以上から取得する。
障害物検出部406は、測距部17(17a〜17d)の検出結果に基づいて、車両1周辺に存在する物体を検出する。なお、物体の検出手法は、従来用いられている手法等を用いてもよいため、説明を省略する。
接触予想判定部407は、障害物検出部406により検出された物体と、軌跡取得部405が取得した移動予想軌跡と、に基づいて、車両1が移動予想軌跡に従って移動した場合に、物体と接触する可能性があるか否かを判定する。
報知イメージ生成部408は、駐車案内に関するメッセージを示した画像データを生成する。
俯瞰画像生成部410は、撮像部16により撮像された車両1の外部の環境を表した画像データと、(図示しない)マッピングテーブルに記録されている変換情報と、に基づいて、車両1の周囲外部の環境を上方から俯瞰した場合の俯瞰画像データを生成し、画像合成部412に出力する。
通常画像生成部411は、撮像部16により撮像された画像データに対して車両1の外部の環境を表すための調整を行い、通常画像データを生成した後、通常画像データを画像合成部412に出力する。
画像合成部412は、移動予想軌跡重畳部421と、タイヤ操舵角合成部422と、を備え、俯瞰画像生成部410により入力された俯瞰画像データ、又は通常画像生成部411により生成された通常画像データに対して、表示装置8に表示するための様々な情報(例えば、駐車案内に関するメッセージ)を合成した後、合成された画像データを表示制御部413に出力する。
移動予想軌跡重畳部421は、俯瞰画像生成部410により入力された俯瞰画像データ、又は通常画像生成部411により生成された通常画像データに対して、軌跡取得部405が取得した移動予想軌跡を重畳する。
タイヤ操舵角合成部422は、表示装置8に表示するための画像データに対して、車両1のタイヤの操舵角を表した画像データを合成する。
表示制御部413は、画像合成部412により合成された画像データを、表示装置8に表示する。これにより、本実施形態にかかる表示制御部413は、2種類の操舵手法のうちいずれか1つ以上の操舵手法により、操舵角取得部404が取得した操舵角で車両1を後進させる場合の移動予想軌跡を表示できる。なお、本実施形態では、2種類の操舵手法が、4WS(4 Wheel Steering)及び2WS(2 Wheel Steering)の場合とするが、その他の操舵手法であっても良い。また、本実施形態は操舵手法を2種類に制限するものではなく、3種類以上であっても良い。
また、表示制御部413は、最初の移動予想軌跡を表示する際に、車両1に現在設定されている操舵手法(2WS又は4WS)に従った移動予想軌跡を表示する。そして、表示制御部413は、運転者から移動予想軌跡の表示を切り替える操作を受け付けた場合に、移動予想軌跡が表示される操舵手法を切り替える。さらには、表示制御部413は、運転者から移動予想軌跡の表示を切り替える操作を受け付けた場合に、2種類の操舵手法による移動予想軌跡を重畳表示することもできる。これにより、運転者は、2種類の操舵手法のうち、どちらの操舵手法が操舵に適切か判断することができる。これにより、運転者の操舵負担を軽減できる。
さらに、表示制御部413は、4WSで後方に移動しながら旋回する際、車両1の側面のうち旋回中心を基準に内側に配置された複数のホイール間の位置に基づく移動予想軌跡を表示する。本実施形態にかかる表示制御部413は、複数のホイール間の位置のうち、旋回中心を基準とした最内点に基づく移動予想軌跡を表示する。
次に、本実施形態にかかる駐車支援部400における、移動予想軌跡の表示処理について説明する。図7は、本実施形態にかかる駐車支援部400における上述した処理の手順を示すフローチャートである。
まず、操作受付部401は、操舵角取得部404が、舵角センサ19から前輪3Fの舵角と、舵角センサ13bから後輪3Rの舵角と、を取得する(ステップS701)。次に、軌跡表示切替部409は、操舵モード切替操作部15で行われた操舵モードが、4WSモード又は2WSモードであるかを判定する(ステップS702)。軌跡表示切替部409は、2WSモードであると判定した場合(ステップS702:Yes)、2WSモードの移動予想軌跡を取得するように軌跡取得部405に通知する。
その後、軌跡取得部405が、現在の舵角に応じた2WSモードの移動予想軌跡を、2WS移動軌跡管理テーブル403から取得し、画像合成部412の移動予想軌跡重畳部421が、2WSモードの移動予想軌跡を、画像データに合成(重畳)する(ステップS703)。なお、重畳対象となる画像データは、俯瞰画像生成部410が生成した俯瞰画像データ、又は通常画像生成部411が生成した通常画像データとする。合成の際に、駐車案内に関するメッセージを示した画像データや、タイヤの操舵角を示した画像データも合成する。
そして、表示制御部413は、2WSモードの移動予想軌跡が表された画像データを表示する(ステップS704)。
その後、操作受付部401が、予想軌跡ボタンの押下を受け付けたか否かを判定する(ステップS705)。押下を受け付けていない場合(ステップS705:No)、ステップS704による表示を継続して行う。
一方、ステップS702において、操舵モード切替操作部15で行われた操舵モードが、4WSモードであると判定した場合(ステップS702:No)、または操作受付部401が予想軌跡ボタンの押下を受け付けた場合(ステップS705:Yes)、4WSモードの移動予想軌跡を取得するように軌跡取得部405に通知する。
その後、軌跡取得部405が、現在の舵角に応じた4WSモードの移動予想軌跡を、4WS移動軌跡管理テーブル402から取得し、画像合成部412の移動予想軌跡重畳部421が、4WSモードの移動予想軌跡を、俯瞰画像データ又は通常画像データに合成(重畳)する(ステップS706)。
そして、表示制御部413は、4WSモードの移動予想軌跡が表された画像データを表示する(ステップS707)。
その後、操作受付部401が、予想軌跡ボタンの押下を受け付けたか否かを判定する(ステップS708)。押下を受け付けていない場合(ステップS708:No)、ステップS707による表示を継続して行う。
一方、操作受付部401が予想軌跡ボタンの押下を受け付けた場合(ステップS708:Yes)、2WSモードの移動予想軌跡、及び4WSモードの移動予想軌跡を取得するように軌跡取得部405に通知する。
その後、軌跡取得部405が、現在の舵角に応じた2WSモード及び4WSモードの移動予想軌跡を、2WS移動軌跡管理テーブル403及び4WS移動軌跡管理テーブル402から取得し、画像合成部412の移動予想軌跡重畳部421が、4WSモードの移動予想軌跡と、2WSモードの移動予想軌跡と、を俯瞰画像データ又は通常画像データに合成(重畳)する(ステップS709)。
そして、表示制御部413は、2WSモード及び4WSモードの移動予想軌跡が表された画像データを表示する(ステップS710)。
その後、操作受付部401が、予想軌跡ボタンの押下を受け付けたか否かを判定する(ステップS711)。押下を受け付けていない場合(ステップS711:No)、ステップS710による表示を継続して行う。一方、操作受付部401が予想軌跡ボタンの押下を受け付けた場合(ステップS711:Yes)、ステップS703からの処理を行う。
上述した処理手順により、運転者の予想軌跡ボタンの押下等に応じて、移動予想軌跡の表示を切り替えることができる。なお、図7は、処理手順の一例を示したもので、上述した表示の切り替え等が可能であれば、他の態様でも良い。
次に、4WSモードで後方に移動しながら旋回する際に、表示制御部413が表示する画面について説明する。図8は、本実施形態にかかる表示制御部413が表示する画面例を示した図である。図8に示す画面例は、撮像部16cが車両1の後端部から後方向の外部の環境を撮像した画像データに対して、通常画像生成部411により調整された後、移動予想軌跡重畳部421により移動予想軌跡を重畳された後の画像データである。図8に示す画面例では、移動予想軌跡を示す線801が表されている。この移動予想軌跡を示す線801の旋回中心側は、車両1の車幅方向の旋回中心側の端部の前輪3Fと後輪3Rとの間の位置のうち、旋回中心に最も近い最内点の移動予想軌跡を示す線802が表されている。当該最内点の移動予想軌跡を示す線802が表されていることで、運転者は、旋回中に障害物851を巻き込むか否かを認識することができる。これにより、車両1を後方に移動しながら旋回する際の運転者の操舵負担を軽減できる。
図8では、最内点の移動予想軌跡を含む車両1の移動予想軌跡を表す例について説明した。しかしながら、表示される移動予想軌跡を図8に示す例に制限するものではない。そこで、移動予想軌跡の変形例について説明する。
図9は、第1の実施形態の変形例1にかかる表示制御部413が表示する画面例を示した図である。図9に示す画面例では、図8と同様に、車両1の車幅方向の旋回中心側の端部の前輪3Fと後輪3Rとの間の位置のうち、旋回中心に最も近い最内点の移動予想軌跡を示す線902が表されている。さらには、車両1の後側の両端部の移動予想軌跡を示す線901が表されている。つまり、図8で示した、第1の実施形態にかかる移動予想軌跡では、内輪で障害物851と接触するか否かを認識できるものの、目標とする駐車区域に車両1を適切に誘導できない可能性がある。これは、最内点を含むように移動予想軌跡が描かれているので、駐車領域の中心にバランスよく誘導できない可能性があるためである。
そこで本変形例にかかる表示制御部413は、車両1の最内点の移動予想軌跡を表すことに加えて、車両1の後側の両端部の移動予想軌跡を表すこととした。これにより、障害物851と接触するか否かの判断と共に、目標とする駐車区域に対して違和感なく車両1を誘導することが可能となる。なお、本変形例では両端部に基づく移動予想軌跡を表す例について説明するが、後側のいずれか一方の端部に基づく移動予想軌跡のみを表示しても良い。
また、車両1の後側の両端部の移動予想軌跡を表すのではなく、他の態様であっても良い。そこで、車両1の車幅の中心線を表す変形例2について説明する。
図10は、第1の実施形態の変形例2にかかる表示制御部413が表示する画面例を示した図である。図10に示す画面例では、図8と同様に、車両1の車幅方向の旋回中心側の端部の前輪3Fと後輪3Rとの間の位置のうち、旋回中心に最も近い最内点の移動予想軌跡を示す線1002が表されている。さらには、車両1の車幅の中心の移動予想軌跡を示す線1003が表されている。これにより上述した変形例1と同様の効果を得ることができる。つまり、車両1の中心の移動予想軌跡が描かれるため、駐車領域の中心にバランスよく誘導することが容易になる。なお、上述した変形例以外の例としては、表示制御部413が、第1の実施形態の変形例2で示した車両1の中心の移動予想軌跡と、第1の実施形態の変形例1で示した車両1の端部の移動予想軌跡と、を組み合わせて表示してもよい。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、撮像部16が車両1の後端部から後方向の外部の環境を撮像した画像データに基づいて表示される画面例について説明した。しかしながら、第1の実施形態は、このような画面例に制限するものではない。そこで、第2の実施形態では、俯瞰画像データに基づいて表示される画面例について説明する。なお、駐車支援部400等の構成、及び表示を行う際の処理手順は、第1の実施形態と同様のため説明を省略する。
第1の実施形態では、撮像部16が車両1の後端部から後方向の外部の環境を撮像した画像データに基づいて表示される画面例について説明した。しかしながら、第1の実施形態は、このような画面例に制限するものではない。そこで、第2の実施形態では、俯瞰画像データに基づいて表示される画面例について説明する。なお、駐車支援部400等の構成、及び表示を行う際の処理手順は、第1の実施形態と同様のため説明を省略する。
第2の実施形態にかかる表示制御部413が、4WSモードで後方に移動しながら旋回する際に表示する画面について説明する。図11は、本実施形態にかかる表示制御部413が表示する画面例を示した図である。図11に示す画面例は、撮像部16が車両1の後端部から後方向の外部の環境を撮像した画像データに対して、俯瞰画像生成部410により俯瞰画像データが生成された後、移動予想軌跡重畳部421により俯瞰画像データに移動予想軌跡を重畳された画像データとする。図11の画面例では、移動予想軌跡を示す線1101が表されている。この移動予想軌跡を示す線1101の旋回中心側は、車両1の車幅方向の旋回中心側の端部の前輪3Fと後輪3Rとの間の位置のうち、旋回中心に最も近い最内点の移動予想軌跡を示す線1102が表されている。さらに、後輪3Rの操舵角1103も表示される。図11に示す様に、当該最内点の移動予想軌跡を示す線1102が表されていることで、運転者は、旋回中に障害物852を巻き込むか否かを認識することができる。これにより、車両1を後方に移動しながら旋回する際の運転者の操舵負担を軽減できる。
また、俯瞰画像データで表示する画面例は、図11に示す画面例に制限するものではなく様々な態様がある。図12は、第2の実施形態の変形例1にかかる表示制御部413が表示する画面例を示した図である。図12に示す画面例では、車両1の車幅方向の旋回中心側の端部の前輪3Fと後輪3Rとの間の位置のうち、旋回中心に最も近い最内点の移動予想軌跡を示す線1202が表されている。さらには、車両1の後側の両端部の移動予想軌跡を示す線1201が表されている。これにより、第1の実施形態の変形例1,2と同様に、駐車領域の中心にバランスよく誘導することが可能となる。
図13は、第2の実施形態の変形例2にかかる表示制御部413が表示する画面例を示した図である。図13に示す画面例では、移動予想軌跡1301が示されている。移動予想軌跡1301において、車両1の車幅方向の旋回中心側の端部の前輪3Fと後輪3Rとの間の位置のうち、旋回中心に最も近い最内点の移動予想軌跡を示す線1302が表されている。さらには、車両1の車幅の中心の移動予想軌跡を示す線1303が表されている。これにより第1の実施形態の変形例2と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
第1の実施形態及び第2の実施形態では、車両1の車幅方向の旋回中心側の端部の前輪3Fと後輪3Rとの間の位置のうち、旋回中心に最も近い最内点の移動予想軌跡が重畳された画像データのみを表示する例について説明した。しかしながら、画面に表示する情報をこれら画像データのみに制限するものではない。そこで、第3の実施形態では、さらに、表示制御部413が、車両1の旋回中心側(内輪側)の端部を含んだ、当該車両の外部の環境を撮像した画像データを含めた画面を表示する例について説明する。
第1の実施形態及び第2の実施形態では、車両1の車幅方向の旋回中心側の端部の前輪3Fと後輪3Rとの間の位置のうち、旋回中心に最も近い最内点の移動予想軌跡が重畳された画像データのみを表示する例について説明した。しかしながら、画面に表示する情報をこれら画像データのみに制限するものではない。そこで、第3の実施形態では、さらに、表示制御部413が、車両1の旋回中心側(内輪側)の端部を含んだ、当該車両の外部の環境を撮像した画像データを含めた画面を表示する例について説明する。
ところで、第1の実施形態で説明したように、4WSと2WSとの間で小回り性能が異なる。この小回り性能の違いは、舵角が大きくなるほど顕著になる。例えば図6において、2WSモードの最内点604の移動軌跡601と、4WSモードの最内点611の移動軌跡613と、の間の差分距離652が舵角に応じて大きくなる。このため、舵角が大きいと、運転者の感覚との間のずれが大きくなり、車両1の旋回中心側が障害物に接触する可能性が高くなる。そこで、第3の実施形態は、舵角が所定の角度以上となった場合に、車両1の旋回中心側(内輪側)の外部の環境の映像画像データを拡大表示し、運転者に対して注意喚起を図ることとした。
次に、本実施形態にかかる駐車支援部400における、車両の外部の環境を撮像した画像データを含めた画面の表示処理について説明する。図14は、本実施形態にかかる駐車支援部400における上述した処理の手順を示すフローチャートである。
まずは、図7のステップS701〜S702と同様の処理手順で、軌跡表示切替部409は、操舵モード切替操作部15で行われた操舵モードが、4WSモード又は2WSモードであるかの判定まで行う(ステップS1401〜S1402)。軌跡表示切替部409は、2WSモードであると判定した場合(ステップS1402:Yes)、ステップS703〜S704と同様の手順に従って、表示制御部413が、2WSモードの移動予想軌跡が表された画像データの表示まで行う(ステップS1403〜S1404)。
一方、ステップS1402において、操舵モード切替操作部15で行われた操舵モードが、4WSモードであると判定した場合(ステップS1402:No)、4WSモードの移動予想軌跡を取得するように軌跡取得部405に通知する。
その後、軌跡取得部405が、現在の舵角に応じた4WSモードの移動予想軌跡を、4WS移動軌跡管理テーブル403から取得し、画像合成部412の移動予想軌跡重畳部421が、4WSモードの移動予想軌跡を、俯瞰画像データ又は通常画像データに合成(重畳)する(ステップS1405)。
そして、表示制御部413は、4WSモードのホイール(前輪3F及び後輪3R)間の移動予想軌跡が表された画像データと、旋回中心側(内輪側)の外部の環境の映像画像データと、を表示する(ステップS1406)。
次に、操舵角取得部404が、舵角が所定の角度以上であるか否かを判定する(ステップS1407)。舵角が所定の角度より小さい場合(ステップS1407:No)、図14に示す処理手順では、特に処理を行わない。
操舵角取得部404が、舵角が所定の角度以上であると判定された場合(ステップS1407:Yes)、表示制御部413が、旋回中心側(内輪側)の外部の環境を拡大した映像画像データを表示する(ステップS1408)。
上述した処理手順により、舵角に応じた、旋回中心側(内輪側)の外部の映像画像データの表示が行われる。なお、予想軌跡ボタンが押下された場合の操作等の、図14で省略された処理は、図7と同様として説明を省略する。
上述した処理手順では、舵角が所定の角度以上であるか否かに基づいて判定を行った。所定の角度とは、図6に示す例において、運転者に注意を喚起する必要がある程度に差分距離652が大きくなる角度とし、実施の態様に応じて適切な角度が設定されるものとする。
次に、4WSモードで後方に移動しながら旋回する際に、本実施形態にかかる表示制御部413が表示する画面について説明する。図15は、本実施形態にかかる表示制御部413が表示する画面例を示した図である。図15に示す画面1501は、表示領域1504と、表示領域1503と、を含んでいる。表示領域1504は、撮像部16が車両1の後端部から後方向の外部の環境を撮像した画像データに対して、通常画像生成部411により調整された後、移動予想軌跡重畳部421により移動予想軌跡を重畳された後の画像データが示される。当該表示領域1504に示される画像データは、図8に示す画面と同様として説明を省略する。また、表示領域1503には、旋回中心側(内輪側)の外部の環境を示した映像画像データが表示される。当該表示領域1503にも、移動予想軌跡1512が合成されているため、障害物1511に接触するか否かを判定できる。なお、表示領域1503に移動予想軌跡1512を重畳する手法は、第1の実施形態と同様の手法を用いることとして、説明を省略する。
そして、舵角が所定の角度以上の場合に、表示制御部413は、画面1501から画面1502に遷移させる。画面1502では、表示領域1505と、表示領域1506と、を含んでいる。表示領域1506は、表示領域1504と同様とする。そして、表示領域1505は、表示領域1503内の領域1510を拡大表示した画像データである。これにより、障害物1511に接触する可能性があることを、運転者に対して注意喚起できる。なお、画面例としては、他に様々な態様が考えられる。
図16は、第3の実施形態の変形例1にかかる表示制御部413が表示する画面例を示した図である。図16に示す画面1601は、表示領域1603と、表示領域1604と、を含んでいる。表示領域1604は、図9と同様に、車両1の車幅方向の旋回中心側の端部の前輪3Fと後輪3Rとの間の位置のうち、旋回中心に最も近い最内点の移動予想軌跡を示す線と、車両1の後側の両端部の移動予想軌跡を示す線と、が表されている。さらに、また、表示領域1603には、旋回中心側(内輪側)の外部の環境を示した映像画像データが表示される。当該表示領域1603にも、移動予想軌跡1611が合成されているため、障害物1511に接触するか否かを判定できる。
そして、舵角が所定の角度以上の場合に、表示制御部413は、画面1601から画面1602に遷移させる。画面1602では、表示領域1605と、表示領域1606と、を含んでいる。表示領域1606は、表示領域1604と同様とする。そして、表示領域1605は、表示領域1603内の領域1610を拡大表示した画像データである。これにより、第3の実施形態と同様の効果が得られる。
図17は、第3の実施形態の変形例2にかかる表示制御部413が表示する画面例を示した図である。図17に示す画面1701は、表示領域1703と、表示領域1704と、を含んでいる。表示領域1704は、図10と同様に、車両1の車幅方向の旋回中心側の端部の前輪3Fと後輪3Rとの間の位置のうち、旋回中心に最も近い最内点の移動予想軌跡と、車両1の車幅の中心の移動予想軌跡を示す線と、が表されている。さらに、また、表示領域1703には、旋回中心側(内輪側)の外部の環境を示した映像画像データが表示される。当該表示領域1703にも、移動予想軌跡1711が合成されているため、障害物1511に接触するか否かを判定できる。
そして、舵角が所定の角度以上の場合に、表示制御部413は、画面1701から画面1702に遷移させる。画面1702では、表示領域1705と、表示領域1706と、を含んでいる。表示領域1706は、表示領域1704と同様とする。そして、表示領域1705は、表示領域1703内の領域1710を拡大表示した画像データである。これにより、第3の実施形態と同様の効果が得られる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、俯瞰画像を含む画面例について説明する。なお、駐車支援部400等の構成、及び表示を行う際の処理手順は、第3の実施形態と同様のため説明を省略する。
第4の実施形態は、俯瞰画像を含む画面例について説明する。なお、駐車支援部400等の構成、及び表示を行う際の処理手順は、第3の実施形態と同様のため説明を省略する。
第4の実施形態にかかる表示制御部413が、4WSモードで後方に移動しながら旋回する際に表示する画面について説明する。図18は、本実施形態にかかる表示制御部413が表示する画面例を示した図である。図18に示す画面1801は、リアカメラなどの表示領域と、表示領域1803と、を含んでいる。当該表示領域1803は、図11と同様に、撮像部16が車両1の後端部から後方向の外部の環境を撮像した画像データに対して、俯瞰画像生成部410により俯瞰画像データが生成された後、移動予想軌跡重畳部421により俯瞰画像データに移動予想軌跡1813を重畳された画像データとする。
そして、舵角が所定の角度以上の場合に、表示制御部413は、画面1801から画面1802に遷移させる。画面1802では、リアカメラなどの表示領域と、表示領域1804と、を含んでいる。表示領域1804は、表示領域1803内の領域1811を拡大表示した画像データである。これにより、障害物1812に接触する可能性があることを、運転者に対して注意喚起できる。なお、画面例としては、他に様々な態様が考えられる。
図19は、第4の実施形態の変形例1にかかる表示制御部413が表示する画面例を示した図である。図19に示す画面1901は、リアカメラなどの表示領域と、表示領域1903と、を含んでいる。表示領域1903は、図12と同様に、車両1の車幅方向の旋回中心側の端部の前輪3Fと後輪3Rとの間の位置のうち、旋回中心に最も近い最内点の移動予想軌跡を示す線1912と、車両1の後側の両端部の移動予想軌跡を示す線1911と、が表されている。
そして、舵角が所定の角度以上の場合に、表示制御部413は、画面1901から画面1902に遷移させる。画面1902では、リアカメラなどの表示領域と、表示領域1904と、を含んでいる。表示領域1904は、表示領域1903内の領域1910を拡大表示した画像データである。これにより、第4の実施形態と同様の効果が得られる。
図20は、第4の実施形態の変形例2にかかる表示制御部413が表示する画面例を示した図である。図20に示す画面2001は、リアカメラなどの表示領域と、表示領域2003と、を含んでいる。表示領域2003は、図13と同様に、車両1の車幅方向の旋回中心側の端部の前輪3Fと後輪3Rとの間の位置のうち、旋回中心に最も近い最内点を含んだ移動予想軌跡を示す線2011と、車両1の車幅の中心の移動予想軌跡を示す線2012と、が表されている。
そして、舵角が所定の角度以上の場合に、表示制御部413は、画面2001から画面2002に遷移させる。画面2002では、リアカメラなどの表示領域と、表示領域2004と、を含んでいる。表示領域2004は、表示領域2010を拡大表示した画像データである。これにより、第4の実施形態と同様の効果が得られる。
上述した実施形態及び変形例では、旋回中心側の前輪3Fと後輪3Rとの間の最内点による移動予想軌跡を示す線を表示する場合について説明したが、必ずしも最内点による移動予想軌跡に制限するものではない。例えば、表示制御部413が、最内点に旋回中心側にマージンを含めた移動予想軌跡を示す線を表示しても良い。
以上説明したとおり、第1〜第4の実施形態及び変形例によれば、車両1の旋回中心(内輪)側で障害物と接触するか否かを容易に認識可能となるので、運転者の操舵負担を軽減することができる。
本発明のいくつかの実施形態及び変形例を説明したが、これらの実施形態及び変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…車両、100…駐車支援システム、400…駐車支援部、401…操作受付部、402…2WS移動軌跡管理テーブル、403…4WS移動軌跡管理テーブル、404…操舵角取得部、405…軌跡取得部、406…障害物検出部、407…接触予想判定部、408…報知イメージ生成部、409…軌跡表示切替部、410…俯瞰画像生成部、411…通常画像生成部、412…画像合成部、413…表示制御部、421…移動予想軌跡重畳部、422…タイヤ操舵角合成部
Claims (10)
- 四輪操舵の車両の前輪及び後輪が舵角を有した状態で後方に移動しながら旋回する際に、前記車両の外部の環境を示した画像情報に対して、前記車両の車幅方向の旋回中心側の端部の前記前輪と前記後輪との間の部位に基づく移動予想軌跡を重畳表示する表示部を、
備える駐車支援装置。 - 前記表示部が前記移動予想軌跡を重畳表示する前記画像情報は、前記車両の後端部から後方向の外部の環境を撮像した画像情報、又は前記車両を基準に俯瞰視点で外部の環境を表した俯瞰画像情報である、
請求項1に記載の駐車支援装置。 - 前記表示部は、前記前輪と前記後輪との間の位置に基づく前記移動予想軌跡と、前記車両の後側の端部に基づく第2の移動予想軌跡と、を重畳表示する、
請求項1又は2に記載の駐車支援装置。 - 前記表示部は、前記前輪と前記後輪との間の位置に基づく前記移動予想軌跡と、前記車両の車幅方向の中心に基づく第3の移動予想軌跡と、を重畳表示する、
請求項1乃至3のいずれか一つに記載の駐車支援装置。 - 前記表示部は、前記前輪と前記後輪との間の位置のうち、前記旋回中心に最も近い最内点に基づく移動予想軌跡を表示する、
請求項1乃至4のいずれか一つに記載の駐車支援装置。 - 前記表示部は、さらに、前記車両の旋回中心側の端部を含んだ、当該車両の外部の環境を撮像した画像情報を表示する、
請求項1乃至5のいずれか1つに記載の駐車支援装置。 - 前記車両の操舵角を取得する取得部を、さらに備え、
前記表示部は、前記取得部が取得した前記操舵角が所定の角度以上の場合に、前記画像情報に含まれている領域を拡大表示する、
請求項6に記載の駐車支援装置。 - 前記車両の操舵角を取得する取得部を、さらに備え、
前記表示部は、前記取得部が取得した前記操舵角が所定の角度以上の場合に、前記移動予想軌跡を含む領域を拡大表示する、
請求項1乃至5のいずれか一つに記載の駐車支援装置。 - 駐車支援装置で実行される駐車支援方法であって、
表示部が、四輪操舵の車両の前輪及び後輪が舵角を有した状態で後方に移動しながら旋回する際に、前記車両の車幅方向の旋回中心側の端部の前記前輪と前記後輪との間の位置に基づく移動予想軌跡を表示する表示ステップ、
を含む駐車支援方法。 - 四輪操舵の車両の前輪及び後輪が舵角を有した状態で後方に移動しながら旋回する際に、前記車両の車幅方向の旋回中心側の端部の前記前輪と前記後輪との間の位置に基づく移動予想軌跡を表示する表示ステップ、
をコンピュータに実行させるための駐車支援プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012142315A JP2014004931A (ja) | 2012-06-25 | 2012-06-25 | 駐車支援装置、駐車支援方法、及び駐車支援プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
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