JP6646959B2 - 柱梁架構およびその構築方法 - Google Patents
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第1に、柱のコンクリートを打設する際に、柱の上面にボルトを打ち込んでおき、コンクリートの打設後に、このボルトに鉄骨梁を載せて支持する方法がある。第2に、コンクリートを打設して柱を構築した後、この柱の側面に受け金物を取り付けて、この受け金物に鉄骨梁を載せて支持する方法がある。
第1の方法や第2の方法では、柱のコンクリート強度が十分に発現した後でなければ、ボルトや受け金物を取り付けできない。したがって、工期が長期化するおそれがあった。
また、柱上に梁部材を架設する際、柱のコンクリート躯体の上面に梁部材の位置墨を出して、この位置墨に従って、柱の上面に梁部材を取り付けることになる。よって、柱コンクリートの打設時期が梁部材の取り付け工程に影響を及ぼしていた。
特許文献1には、柱のフープ筋に位置決め部材を取り付けて、この位置決め部材で鉄骨梁を支持させることが提案されている。この位置決め部材は、フープ筋に取り付けられる支持部材と、この支持部材に設けられた高ナットと、この高ナットに螺合されたボルトと、を備える。
この提案によれば、位置決め部材を鉄筋に取り付けるので、柱のコンクリートを打設する前であっても、梁部材の高さを位置決めできるから、工期を短くできる。
大地震が発生すると、柱梁接合部内では、鉄骨梁からコンクリートに大きな荷重が加わることにより支圧応力が増大し、柱梁接合部が損傷するおそれがある。
また、梁部材の水平方向の位置墨は、依然として柱コンクリート躯体の上面に出す必要がある。したがって、コンクリートを打設した後でなければ、梁部材の位置墨を出すことができず、柱コンクリートの打設時期が梁部材の取り付け工程に影響を与えていた。
また、本発明による梁支持部材を備えた複合柱梁架構では、梁支持部材は鉄骨梁の梁幅より長尺材であり、鉄骨梁を通して柱部材に加わる鉛直荷重は鉄骨梁の下面のみでなく、梁支持部材が加わることで、鉄骨梁と柱部材のコンクリートとの接合面積が増大することになり、柱部材に作用する支圧応力を低下させることで、柱梁接合部内のコンクリートの損傷を低減できる。
また、梁支持部材は、柱軸方向鉄筋に嵌合されるナットで固定され、梁部材が載置される構造としたので、柱コンクリートが硬化する前段階であっても梁部材の架設位置決め用の墨出しを容易に行うことができる。また、柱部材のコンクリートの打設時期に関係なく、梁部材を取り付けることができる。
また、梁支持部材は柱軸方向鉄筋と嵌合されるナットで支持されるので、梁部材を構成する柱軸方向鉄筋の水平方向の配筋位置を位置決めできる。
梁支持部材は水平材と鉛直材で構成したので、簡単な構造で、梁支持部材の鉛直変形に対して曲げ剛性を増大し、水平方向へのはらみ出し変形に対して面外剛性を増大させた。梁支持部材には、汎用品である山形鋼を使用できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る梁支持部材を備えた複合柱梁架構1の側面図である。図2は、図1のA−A断面図である。
複合柱梁架構1は、鉄筋コンクリート造の柱部材2と、鉄骨造の梁部材3と、を備える架構である。
柱部材2のうち梁部材3が接合される部分は、柱梁接合部4である。図1および図2は、この柱梁接合部4の配筋およびコンクリート打設が行われる前の状態となっている。
柱部材2の柱主筋11は、柱部材2の四隅に5本ずつ設けられている。このうち、梁部材3の両脇に配置されたものを柱軸方向鉄筋としての柱主筋11Aとすると、少なくとも柱主筋11Aは、外周面にねじが形成されたねじ鉄筋となっている。
梁支持部材21は、梁部材3の軸方向に交差する方向に延びて、梁部材3が載置されるとともに、柱主筋11Aが貫通するものである。柱主筋11Aには、一対のナット23、24が螺合されており、これらナット23、24は、この梁支持部材21を上下から挟み込んで支持する。
また、一対の貫通孔27には、それぞれ、梁部材3の両脇に配置された一対の柱主筋11Aが挿通されている。
まず、ステップS1では、柱梁接合部4を除いた柱頭部位置まで柱部材2を構築する。なお、この柱部材2は、例えば、プレキャストRC部材や、現場でコンクリート打設されたRC部材である。
ステップS3では、柱主筋11Aを梁支持部材21の貫通孔27に挿通して、下端側のナット23の上に梁支持部材21を載せる。
ステップS5では、梁支持部材21の上に梁部材3の水平方向の位置を墨出しする。
ステップS7では、柱部材2と梁部材3とが交差する柱梁接合部4の外周面に側型枠を設置した後、柱梁接合部4の上方側からコンクリートを打設して、本発明の梁支持部材21を備えた複合柱梁架構1を構築する。
(1)梁支持部材21を、梁部材3の軸方向に交差する方向に延びる構造とした。よって、梁部材3とコンクリートとの接合面積を増大できるから、大きな地震により、柱梁接合部4内において、梁部材3から柱部材2のコンクリートに大きな荷重が作用しても、コンクリートの支圧応力を増大させることなく、梁部材3に作用した荷重を柱部材2に伝達させることができる。よって、柱梁接合部の損傷を防止できる。
また、梁支持部材21の貫通孔27に柱主筋11Aを挿通させることで、この柱主筋11Aの水平方向の位置を位置決めできる。
例えば、本実施形態では、梁支持部材21を、ナット23、24で上下から挟み込んだが、これに限らず、梁支持部材21を下端側のナット23のみで支持させれば、作業工程を短縮できる。
また、本実施形態では、図4に示すように、梁支持部材21の両端部に貫通孔27を設けて、梁支持部材21を2箇所で支持することで、梁部材3を経済的かつ安定的に支持できる。しかし、梁支持部材の上に重量の大きい梁部材や通し梁部材を載置する場合には、梁支持部材の水平材を幅広とし、この梁支持部材を少なくとも4箇所で支持することで、安定的に支持できる。
また、梁部材3を鉄骨梁としたが、これに限らず、梁支持部材21に載置されるものであれば、プレキャストRC梁、またはプレキャストSRC梁であっても良い。
10…柱本体 11…柱主筋、11A…柱主筋(柱軸方向鉄筋) 12…フープ筋
21、21A、21B…梁支持部材 23…下端側のナット 24…上端側のナット
25…水平材 26…鉛直材 27…貫通孔
31…梁部材の水平投影外郭線
Claims (2)
- 柱梁接合部を除いた柱頭部の高さまで構築された鉄筋コンクリート造の柱部材と、当該柱部材の上に設置された鉄骨造の梁部材と、前記柱部材と前記梁部材とが交差する柱梁接合部と、を備える柱梁架構であって、
前記梁部材と交差する方向に延びて、前記柱部材の柱主筋が貫通して前記梁部材が載置される梁支持部材と、
前記柱部材の柱主筋に嵌合されて前記梁支持部材を挟持する上下一対のナットと、
前記柱部材と前記梁支持部材との間において前記柱主筋に巻き回されたフープ筋と、を備え、
前記梁支持部材は、略水平に延びて前記柱部材の柱主筋が貫通する板状の水平材と、当該水平材の前記柱部材の中心側の端縁から略鉛直に延びる板状の鉛直材と、を備えることを特徴とする柱梁架構。 - 請求項1に記載の柱梁架構の構築方法であって、
前記柱部材を構築する工程と、
前記柱部材の柱主筋に前記梁支持部材の下側のナットを嵌合して高さを調整し、次に、当該ナットの上に前記梁支持部材を配置し、前記柱部材の柱主筋に前記梁支持部材の上側のナットを嵌合して、当該上下一対のナットで前記梁支持部材を挟持する工程と、
当該梁支持部材の上に前記梁部材の水平方向の位置を墨出しする工程と、
当該墨出しした位置に合わせて前記梁部材を前記梁支持部材の上に載置し、前記梁部材と前記梁支持部材とを互いに固定する工程と、
前記柱梁接合部の外周面となる位置に側型枠を設置した後、当該側型枠の上方からコンクリートを打設する工程と、を備えることを特徴とする柱梁架構の構築方法。
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