JP6646290B2 - 試料中の元素の測定方法、及び濃度分布の可視化方法 - Google Patents

試料中の元素の測定方法、及び濃度分布の可視化方法 Download PDF

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Description

本発明は、試料中の所定の元素を検出する測定方法及び装置に関し、特に、リチウムイオン電池材料等の部材中におけるリチウムを検出し、その空間的な分布を取得することができる測定方法、分布の可視化方法、及び測定装置に関する。
一般的に普及しているリチウムを測定可能な方法として、X線を用いた分析法、二次電子を用いた分析法、及び透過電子を用いた分析法が知られている。
X線を用いた分析法には、例えば、軟X線によるX線吸収分光法(XAS:X−ray Absorption Spectroscopy)、及びX線光電子分光法(XPS:X−ray Photoelectron Spectroscopy)がある。XASは、放射光施設等の大型の施設を使用する分析法である。XAS及びXPSは共に、エネルギー分解能に優れており、10μm程度の空間分解能を実現することができる。
二次電子を用いた分析法には、オージェ電子分光法(AES:Auger Electron Spectroscopy)がある。AESは、固体表面への電子線の照射により発生するオージェ遷移により放出されるオージェ電子を観測する分析法である。AESは、10nm程度の空間分解能を実現することができる。
透過電子を用いた分析法には、透過電子顕微鏡(TEM)による電子エネルギー損失分光法(EELS:Electron Energy−Loss Spectroscopy)がある。TEM−EELSは、電子が薄片試料を通過する際に原子との相互作用により損失するエネルギーを測定する分析法である。TEM−EELSでは、1nm程度の高い空間分解能及び高いエネルギー分解能を実現することができる。
特開平5−109379号公報 特開平6−176733号公報 特開2005−4995号公報 特許3174396号明細書 特許2525791号明細書 特開2009−121841号公報
部材中のリチウムの局所分析を行なうためには、以下の条件を満たす必要がある。
第1の要件として、十分なエネルギー分解能を有し、低エネルギーの吸収端を励起可能であることが必要である。リチウムは55〜75eV程度の低エネルギー領域に吸収端を有しており、分析が困難である。一般的に普及しているエネルギー分散X線分光法(EDX:Energy Dispersive X−ray Spectroscopy)は、半導体検出器を用いて分光し、エネルギー分解能は130eV程度(Mn−Kα線)である。EDXは、エネルギー分解能が他の分析手法に比べ乏しく、特に低エネルギー領域においては、特性X線のエネルギーが重なってしまう元素の組み合わせが多く存在する。一般的にはEDXは、B〜Uまでの元素が分析可能であり、リチウムの分析に利用することができない。
第2の要件として、リチウムに適した空間分解能を有することが必要である。空間分布又は局所情報を調べるためには、入射するX線又は電子線をプローブとして、スポット分析を行なう必要がある。そのため、高空間分解能を容易に実現できることが望ましい。一般的には、X線よりも電子を線源とした測定のほうが、空間分解能において有利である。
第3の要件として、簡便なサンプリング及び大型試料の取扱いが可能であることが必要である。リチウム電池材料の粒子は、ナノメートルサイズの粒子から、マイクロメートルサイズの粒子まで、種々の大きさのものがある。また、その形状に関しては、電極としてシート状になった複合試料が存在する。電池を分析する際には、試料ピンセット等を用いて、試料を容易に直接測定試料台に載置できれば、効率的である。また、多くの試料は非水系であり、雰囲気制御下でトランスファーする必要がある。そのため、作業性を限定された状況で、分析装置への試料の取付けを行なうことができるように、簡便な試料の取扱いが強く望まれる。
従来のX線を用いた分析法であるXASは、放射光施設等の大型の施設が必要であり、XAS及びXPSは共に、リチウムの分布を得るには空間分解能が不十分である問題がある。
AESは、リチウムの検出信号強度が乏しく、リチウムによるピークの特定が難しい問題がある。特に、遷移金属元素を含む材料中のリチウムを分析する場合には、リチウム及び遷移金属元素の信号強度を分離し、リチウム元素のみの成分として評価することは、困難である。また、AESは、チャージアップに弱く、リチウム元素のピークシフト等の状態を、厳密に議論することが困難であり、測定のための工夫と労力とを要し、測定が容易でない問題がある。
TEM−EELSでは、透過電子顕微鏡の顕微鏡ホルダーへ試料を搭載する上で、試料サイズが大きく制限される。また、電子ビームが試料を透過しなければならいという原理的要求のために、試料を薄片化する必要があり、加工の手間、試料へのダメージ等が懸念される。透過電子顕微鏡は大型装置であり、操作に熟練を要する。また、加速電圧が高く(100−300kV)、試料上で電子線を絞る際に試料が損傷される可能性がある。
したがって、XAS、XPS、AES、及びTEM−EELSの何れも、上記した第1〜第3の要件を満たす分析方法ではない。
バルク試料を測定できる分析方法としては、走査型電子顕微鏡が知られている。上記特許文献1には、試料に電子線を照射して、エネルギー損失電子像の信号と反射電子像の信号とを同時に計測することができる走査型反射電子顕微鏡が開示されている。上記特許文献2には、バルク状の試料の回折像を観察することができる低加速走査型反射電子顕微鏡が開示されている。また、上記特許文献3には、一次電子を試料に照射して、発生する反射電子及び二次電子等の信号電子のエネルギー分布を画像として表示する走査型電子顕微鏡が開示されている。
上記の特許文献4には、反射型で電子エネルギー損失微細構造を測定する技術が開示されている。この技術では、電子線を試料表面に対して浅い角度で入射し、所定方向(検出角度の範囲は高々±2度)に散乱した電子を検出し、電子エネルギー損失スペクトルを取得する。取得した電子エネルギー損失スペクトルをフーリエ変換して動径分布関数を得る。動径分布関数は、入射電子の運動ベクトルと散乱電子の運動ベクトルとの差Δpの関数であるので、検出角度を変化させて測定することにより、試料中の非弾性散乱原子の周りの3次元的な構造に関する情報を得ることができる。入射電子の加速電圧が2000Vと高い場合の動径分布関数のシミュレーション例が開示されている。測定対象としては、炭素(C)が開示されている。
上記の特許文献5には、反射電子エネルギー損失微細構造を測定する技術が開示されている。この技術では、電子の入射方向及び散乱電子の検出方向は、試料表面にほぼ平行である。具体的には、加速電圧1kV程度以上の電子を、試料表面に対して低入射角で入射し、試料表面から小散乱角(約十数度まで)で前方に散乱する電子のみを収集する。測定対象としては、炭素(C)、窒素(N)及び酸素(O)が開示されている。
上記の特許文献6には、試料の電子構造及び局所構造等の情報を得るための電子分光分析複合装置が開示されている。この装置は、分析装置間での試料の移動、測定点の位置ずれ、及び試料の大気への暴露を防止するために、真空容器内にX線源、紫外線源、2つの電子線源を備える。この装置は、電子エネルギー分析器を備え、各線源による照射により、試料から放出される光電子又は試料によって散乱される電子を検出する。同じ試料に対して、X線源、紫外線源及び電子線源による照射により、それぞれXPS、UPS(紫外線光電子分光法)、及び、REELS(反射電子エネルギー損失分光法)のスペクトルデータが得られる。REELSの測定を行なうための2つの電子線源は、試料表面に対する電子線の入射角が異なるように配置されている。具体的には、試料表面に対して水平に近い低角度(10°〜15°)で電子線を照射する低角度電子線源、及び垂直方向から電子線を照射する垂直電子線源が配置される。電子エネルギー分析器は、低角度電子線源と試料を挟んで対向し、且つ検出角が試料表面に対する低角度電子線源からの電子線の入射角に対応する角度となるような位置、即ち、試料及び低角度電子線源と同一直線上に位置するように配置される。電子エネルギー分析器による検出角度は、低角度電子線源から照射される電子線が試料により正反射された場合の電子線の軌道から僅かに異なる角度である。電子線源による照射により得られるREELSのスペクトルデータには、プラズモン・ロスピークが含まれる。同じ配置の電子エネルギー分析器により、垂直電子線源を使用したREELSの測定が行われる。電子線源は走査型電子銃で構成されており、試料表面を走査して、測定点と、エネルギー損失を含む散乱電子の強度変化とを検出し、走査と収量とを同期させて画像化し、化学状態別の分布マップを得ることが開示されている。
しかし、特許文献1及び2は、分光スペクトルを測定することを開示していない。また、特許文献1〜6の何れも、リチウムを分析対象とすることを開示していない。特許文献4〜6に開示されている装置では、電子の入射角度(試料表面と成す角度)が小さいので、プラズモン信号を検出するには適しているが、リチウムによるエネルギー損失領域(約60eV)のスペクトルの測定には適さない。また、電子の入射エネルギーが高い場合、高エネルギー損失領域のスペクトルを得るには適しているが、リチウムによるエネルギー損失領域のスペクトルの測定には適さない。したがって、特許文献1〜6によっては、上記した第1〜第3の要件を全て満たす分析法を実現することはできない。
したがって、本発明は、試料中の所定の元素を検出する測定方法、分布の可視化方法、及び測定装置を提供すること、特に、リチウムイオン電池材料等の部材中におけるリチウムを検出し、その空間的な分布を取得することができる測定方法、分布の可視化方法、及び測定装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の局面に係る測定方法は、電子の照射装置により、電子を収束して試料の表面に照射する照射ステップと、試料により反射された電子を、照射装置が配置された側の立体角2πの範囲で、当該電子の運動エネルギーに応じて検出する検出ステップと、検出ステップによる運動エネルギーに応じた検出値から、電子のエネルギー損失スペクトルを生成する生成ステップとを含む。生成ステップにより生成されるエネルギー損失スペクトルは、検出対象の元素の、電子エネルギー損失分光法による損失ピークが検出されるエネルギー範囲を含む。
これにより、試料中の測定対象の局所領域における元素を容易に検出することができる。また、生成されるエネルギー損失スペクトルから、元素の化学状態を評価することができる。試料の照射側に反射される電子を検出するので、試料を薄片化する必要がなく、試料の取扱いが容易である。
好ましくは、検出ステップは、試料の表面から照射装置の側に反射された電子を検出する。
より好ましくは、照射ステップにより試料の表面に照射される電子の照射方向と試料の表面との成す角度は、30〜90°の範囲である。
これにより、試料からのプラズモン信号の影響を低減しつつ、エネルギー損失スペクトルを生成することができる。
さらに好ましくは、検出対象の元素は、オージェ電子分光法による測定エネルギーが、オージェ電子分光法による遷移元素の測定エネルギーと重なる元素である。
好ましくは、検出対象の元素はリチウムである。
より好ましくは、照射装置による電子の加速電圧は、100V以上である。
これにより、オージェ電子分光法により検出することがむずかしい元素が試料中に存在していても、その元素(特にリチウム)を容易に検出することができる。
より好ましくは、測定方法は、スパッタにより試料の表面を切削する切削ステップをさらに含み、切削された試料の表面に対して、照射ステップ、検出ステップ及びスペクトル生成ステップを実行する。
これにより、試料の表層部に限らず、深部においても検出対象の元素を検出することができる。
本発明の第2の局面に係る可視化方法は、上記の測定方法により得られる電子のエネルギー損失スペクトルを用いた、検出対象の元素の分布の可視化方法である。この可視化方法は、照射装置により電子を照射する、試料の表面上の位置を変更するステップと、電子を照射する、試料の表面上の位置が変更される毎に、照射ステップ、検出ステップ及びスペクトル生成ステップを実行するステップと、試料の表面上の位置を特定する情報と、対応するエネルギー損失スペクトルから得られる検出対象の元素の損失ピークの強度又は損失ピークの形状に対応する色又は輝度とを用いて、検出対象の元素の存在分布を生成するステップとを含む。
これにより、検出対象の元素の存在分布を生成することができる。
本発明の第3の局面に係る測定装置は、電子を収束して試料の表面に照射する照射部と、試料により反射された電子を、照射部が配置された側の立体角2πの範囲で、当該電子の運動エネルギーに応じて検出する検出部と、検出部による、運動エネルギーに応じた検出値から、電子のエネルギー損失スペクトルを生成する生成部とを含む。スペクトル生成部により生成されるエネルギー損失スペクトルは、検出対象の元素の、電子エネルギー損失分光法による損失ピークが検出されるエネルギー範囲を含む。
これにより、試料中の測定対象の元素を容易に検出することができる。
本発明によれば、試料中の測定対象の元素を容易に検出することができる。特に、オージェ電子分光法では検出が難しいリチウムを容易に検出することができる。
また、検出対象の元素の存在分布を容易に生成することができる。特に、リチウムの存在分布を容易に生成することができる。
薄片状の試料に限らず、バルク状の試料であっても、測定対象の元素を検出することができるので、試料の取扱いが容易である。
本発明の実施の形態に係る測定装置の概略構成を模式的に示す側面図である。 従来の透過型の測定装置を模式的に示す側面図である。 図1の測定装置を用いた測定方法を示すフローチャートであある。 リチウム化合物から得られたスペクトルを示すグラフである。 測定対象のチタン酸リチウムを示す二次電子(SEM)像である。 チタン酸リチウムから得られたスペクトルを示すグラフである。 チタン酸リチウムの分光スペクトルから生成されたリチウム濃度の分布を示す図である。 測定対象の試料の二次電子像である。 電子エネルギー損失分光法(EELS)により得られたスペクトルを示すグラフである。 オージェ電子分光法(AES)により得られたスペクトルを示すグラフである。 照射する電子線の加速電圧を変化させた電子エネルギー損失分光法(EELS)により得られたスペクトルを示すグラフである。 図11の一部を拡大して示すグラフである。
以下の実施の形態では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの名称及び機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る測定装置100は、照射部102、検出部104及び制御部106を含む。照射部102は、電子線(矢印200で示す)を放射するための装置であり、電子の放出装置と、放出された電子の加速装置と、加速された電子の収束装置と、収束された電子の方向を偏向させる走査装置とを含む(何れも図示せず)。これらの、電子の軌道を電磁気的に制御する装置には、公知の装置を使用することができる。例えば、照射部102として、走査電子顕微鏡(SEM)の照射装置を用いることができる。
検出部104は、試料から放射される電子線(矢印202で示す)を検出するための装置であり、電子を収束する収束装置と、電子の運動エネルギーに応じて電子の軌道を分離する分光装置と、シンチレータ等による電子の検出装置とを備えている(何れも図示せず)。これらの装置には、公知の装置を使用することができる。例えば、検出部104として、走査電子顕微鏡の検出装置(二次電子検出器及び反射電子検出器)を用いることができる。
制御部106は、照射部102及び検出部104を制御するための装置であり、例えばコンピュータである。
測定装置100は、照射部102から放射される電子線(一次電子)を試料120に照射し、それによって試料120から放射される二次電子、オージェ電子及び反射電子のうち、反射電子(弾性散乱電子及びエネルギー損失電子)を検出部104により検出する。この構成により、電子エネルギー損失分光法(EELS)による測定を行ない、電子のエネルギースペクトルを得ることができる。
測定装置100では、照射部102と検出部104とは、試料120に対して同じ側に配置されている。これに対して、TEM−EELS等の透過型の測定装置の場合、図2に示すように、照射部102と検出部104とは、薄片状の試料122を間に挟んで反対側に配置される。
図3を参照して、測定装置100を用いた測定方法を説明する。ここでは、リチウムを検出することとし、予め制御部106に対して、測定条件が設定されているとする。測定条件には、測定範囲、照射する電子線の加速電圧、ビーム電流値、スキャン速度、スキャン範囲等の情報が含まれる。測定範囲は、例えば、試料表面上の長方形領域を特定するための2つの対角頂点の位置座標(X1,Y1)及び(X2,Y2)、並びに、測定点の間隔(ΔX,ΔY)又は分割数(X方向及びY方向の分割数)である。測定範囲は、例えば、予め試料の二次電子(SEM)像を撮像し、得られた二次電子像上で設定され得る。スキャン速度は、1つの測定点の測定時間(msec/step)である。スキャン範囲は検出する電子損失エネルギーの範囲である。
ステップ300において、制御部106は、試料120の表面上の照射位置を決定する。即ち、制御部106は、予め設定されて、記憶部(RAM又はハードディスク等)に記憶されている測定範囲の情報から1つの照射位置(測定点)を算出する。
ステップ302において、制御部106は、照射部102により、細く絞った電子線をステップ300で決定された照射位置に照射する。電子線の入射角度φは、約90°である。
ステップ304において、制御部106は、検出部104により、試料120から放射される反射電子を検出する。検出角度θの範囲は、図1に示したように、照射位置の接線方向を基準として、0°<θ<180°である。即ち、半球(立体角2π(rad))の範囲で、反射電子を検出する。これにより、制御部106は、試料から放射される電子のエネルギースペクトルを取得し、スペクトルデータを、照射位置を特定する情報(例えば、照射位置座標)と対応させて、記憶部に記憶する。
ステップ306において、制御部106は、全ての照射位置に関して測定が完了したか否かを判定する。全ての照射位置に関して測定が完了していれば、測定を終了する。測定されていない照射位置が残っていれば、制御はステップ300に戻る。ステップ300では、既に測定された照射位置以外の照射位置を1つ決定する。通常、直線的に矩形領域をスキャンするので、隣接する照射位置が順次決定される。
以上により、設定された測定範囲の各照射位置(測定点)に関して、図4に示すような分光スペクトル(スペクトルデータ)が得られる。
その後、得られた各スペクトルデータに対して、入射電子の弾性散乱ピークを用いて、分析対象ピーク位置の校正及びスペクトルデコンボリューションを行なうことが可能である。また、ノイズ処理等の多変量解析を適用することも可能である。これらの処理は、何れも公知であり、測定されたスペクトルデータの精度が十分でない場合に必要な後処理である。測定の精度が高ければ、これらの処理を行なわなくてもよい。
また、得られた各スペクトルデータから、リチウム成分を抽出し、リチウムの分布を生成することができる。具体的には、各測定位置に対応するスペクトルにおいて、リチウムによる損失エネルギー(55〜75eV)に対応する信号強度を算出する。リチウムによる損失エネルギー(55〜75eV)の前後の信号強度を用いてバックグラウンド除去してもよい。これによって、各測定位置における相対強度を得ることができる。この相対強度は、リチウムの相対量(相対濃度)を表す。したがって、各測定位置の相対強度を輝度値として2次元にマッピングすることによって、リチウムの濃度分布を得ることができる。尚、輝度に限らず、強度毎に異なる色をマッピングしてもよい。
また、スペクトルのフィッティング解析から状態分布を再構築してもよい。
実施例として後述するように、リチウムを検出する場合には、照射する電子線の加速電圧は100V以上であることが好ましい。
上記では、表面が平坦な試料120(図1)を使用する場合を示しているが、これに限定されない。球形、又は円筒形等の試料であっても、表面に凹凸がある試料であってもよい。したがって、試料を平坦化する処理を省略することができ、TEM−EELSよりも試料の取扱いが容易である。
また、電子線の入射角度φは上記の値に限定されない。入射角度φは、極端に小さくなければよい。例えば、30°≦φ≦90°の範囲であればよい。
また、上記では、検出範囲として、0°<θ<180°を示しているが、これよりも狭い角度範囲であってもよい。例えば、15°<θ<165°の範囲であってもよい。
また、検出対象はリチウムに限定されない。低エネルギー領域でピークを有する元素であれば、有効に検出することができる。
また、測定装置100に、試料120の表面をスパッタで切削する装置を備えることも好ましい。例えば、搭載された試料の表面を所定の厚さ切削する毎に、上記したように測定することにより、リチウムの3次元分布を生成することができる。
以下に実験結果を示し、本発明の有効性を示す。測定試料として、高純度科学研究所製のリチウム化合物LiCO、LiNO及びLiCl、並びに、和光純薬工業製のリチウム化合物LiF及びLiOH・HOを用いて、上記したように、電子エネルギー損失分光法(EELS)による反射電子の測定を行なった。
照射部及び検出部として、アルバック社製の走査型オージェ電子分光分析装置(Ulvac PHI−700Xi)(以下、分析装置ともいう)を使用した。測定条件は次の通りである。
加速電圧:300V(弾性散乱ピーク半値幅:2.5〜3eV)
ビーム電流:1.5nA
スキャン速度:5msec/step
スキャン範囲:0〜320eV (1stepあたり0.8eVの範囲を測定)
各種リチウム化合物を分析装置の試料ホルダーに取り付け、図3に示したように、分析装置により測定を実行した。その結果、図4に示すように、リチウムのエネルギー範囲のスペクトルが得られた。スペクトルを取得後、弾性散乱ピークによりピーク位置を補正した。図4において、横軸は損失エネルギー、縦軸は強度(任意単位)である。図4から各種リチウム化合物で、ピーク位置及びピーク形状が異なっていることが分かる。したがって、このように分光スペクトルを測定することにより、測定された試料(リチウム化合物)を同定することが可能である。
測定試料として、チタン酸リチウムの基板試料LiTi12を用いて、実施例1と同様の測定を行なった。チタン酸リチウムの基板試料は、公知の方法(M. Kitta, T. Akita, Y. Maeda and M. Kohyama, Appl. Surf. Sci. 258, 7, (2012) 3147)を使用して作製した。以下、作製された段階のチタン酸リチウム基板(LiTi12)を「チタン酸リチウム(参照)」という。
作製されたチタン酸リチウム(参照)の一部(2mm×2mm×0.15mm)を正極、金属リチウムを負極、1M(モーラー)のLiPF EC/DECを電解液として用いて、電池セルを構成した。それに対して、0.2V vs Li/Li電位固定(正極及び負極間の電圧を0.2Vに固定)で20時間通電した。その後、電池セルを解体して正極を取出し、試料とした。以下、この試料(LiTi12)を「チタン酸リチウム(充電)」という。
同様に、作製されたチタン酸リチウム(参照)の一部(2mm×2mm×0.15mm)を正極、金属リチウムを負極、1M LiPF EC/DECを電解液として用いて電池セルを構成し、電位範囲2V−1V vs Li/Li、電流密度0.1mA/cmにて1サイクルの充放電を行なった。その後、電池セルを解体して正極を取出し、試料とした。以下、この試料(LiTi12)を「チタン酸リチウム(放電)」という。
これら3種類のチタン酸リチウムの測定試料をドライチャンバー中で、試料ホルダーに取付け、トランスファーベッセルにより、大気非暴露の条件下で上記した分析装置(Ulvac PHI−700Xi)に導入し、電子エネルギー損失分光法(EELS)による反射電子の測定を行なった。3種類のチタン酸リチウム試料は、図5の二次電子(SEM)像に示されているように配置した。測定条件は次の通りである。
加速電圧:300V(弾性散乱ピーク半値幅:2.5〜3eV)
ビーム電流:2.5nA
スキャン速度:1msec/step
スキャン範囲:0〜320eV (1stepあたり1.6eVの範囲を測定)
測定範囲(ポイント分析範囲):64x64ピクセル
得られたスペクトルについて、主成分分析を用いたノイズ除去処理を行なった後、弾性散乱ピークを用いて、各スペクトルに対して公知のデコンボリューション(GOLD法、Richardson−Lucy法、又は最大エントロピー法等を利用可能)を行なった。その結果を図6に示す。図6において、横軸は損失エネルギー、縦軸は検出器による単位時間当たりのカウント数である。
図6の反射電子を用いた電子エネルギー損失分光スペクトルから、充放電前後で、リチウム吸収端(60〜75eV)のピーク形状、スペクトル強度が変化していることを確認できる。
図6に示したスペクトルから、バックグラウンドを差し引いた後、ピーク強度を抽出し、強度マップの再構築を行なった。その結果を図7に示す。図7の左側の2次元マップ(リチウムの空間分布)は、図5の二次電子像に対応する。図7の上部の左右の領域はそれぞれ、チタン酸リチウム(充電)及びチタン酸リチウム(放電)におけるリチウム分布を示している。図7の下部領域は、チタン酸リチウム(参照)におけるリチウム分布を示している。図7の右側のスケールは、強度(濃度)の相対値を表している。
チタン酸リチウム(充電)(LiTi12)とチタン酸リチウム(参照)(LiTi12)とのリチウムの組成比から、これらの試料を測定して得られるリチウムの強度比は7:4になると推定される。また、チタン酸リチウム(放電)とチタン酸リチウム(参照)との組成は同じ(LiTi12)であるので、これらの試料を測定して得られるリチウムの強度比は1:1になると推定される。
図7に示したチタン酸リチウム(充電)(左上領域)とチタン酸リチウム(参照)(下部領域)との強度比は、組成比から推定される7:4と良い一致を示している。また、図7に示したチタン酸リチウム(放電)(右上領域)とチタン酸リチウム(参照)(下部領域)との強度比も、組成比から推定される1:1と良い一致を示している。
実施例2で示したように作製したチタン酸リチウム(充電)の表面に付着した粒子の定性的な組成分析を行なった。
チタン酸リチウム(充電)の表面に付着した粒子は、図8(二次電子像)において、破線の楕円内に位置する。粒子の長手方向の長さは約1μmであり、その粒子の成分のみを分析するにはナノメートルオーダーで測定領域を絞る必要がある。粒子への電子線の照射位置は、楕円内の矩形で示されている。チタン酸リチウム(充電)への電子線の照射位置は、矢印を付した矩形で示されている。
上記した分析装置(Ulvac PHI−700Xi)を用いて、電子エネルギー損失分光法(EELS)による反射電子の測定を行った。測定条件は、次の通りである。
[電子エネルギー損失分光法(EELS)]
加速電圧:1000V(弾性散乱ピーク半値幅:4.7eV)
ビーム電流:0.5nA
スキャン速度:5msec/step
スキャン範囲:0〜320eV (1stepあたり0.8eVの範囲を測定)
電子エネルギー損失分光法(EELS)により得られたスペクトルを図9に示す。図9のグラフの横軸は検出された電子損失のエネルギー、縦軸は規格化された相対強度である。図9において、各元素によるピークを示すために、矢印及び対応する元素名を示す。
反射電子を用いた電子エネルギー損失分光法(EELS)では、図9に示したようにリチウムによるピークと、遷移元素(ここではTi)によるピークとが分離可能であるので、リチウムの検出が容易である。したがって、オージェ電子分光法(AES)と電子エネルギー損失分光法(EELS)とを組合せることにより、局所部位に関して、リチウムの有無を直接測定することが可能である。
比較例1
上記した分析装置(Ulvac PHI−700Xi)を用いて、オージェ電子分光法(AES)による測定を行なった。測定条件は、次の通りである。
[オージェ電子分光法(AES)]
加速電圧:5000V
ビーム電流:10nA
スキャン速度:5msec/step
スキャン範囲:0〜1200eV (1stepあたり4eVの範囲を測定)
オージェ電子分光法(AES)により得られたスペクトルを図10に示す。図10の横軸は検出される電子の運動エネルギー、縦軸は検出器による単位時間当たりのカウント数である。図10において、各元素によるピークを示すために、矢印及び対応する元素名を示す。
図10から分かるように、チタン酸リチウム(充電)の表面からは、チタン(Ti)、酸素(O)が検出されたのに対して、表面に付着した粒子(粒状物質)からは、それらの元素に加えて、フッ素(F)、リン(P)及び炭素(C)が検出された。
図10に示したオージェ電子分光法(AES)により得られたスペクトルの左端に、リチウムによるピークが検出される位置を示しているが、その位置の値にはチタンの影響が含まれているので、オージェ電子分光法(AES)により得られたスペクトルだけから、リチウムが存在するか否かを判定することは難しい。このように、特に、試料が遷移元素(ここではTi)を含んでいる場合、リチウムと遷移元素の吸収エネルギーが重なるために、オージェ電子分光法(AES)により得られたスペクトルからは、リチウムの有無を特定することは難しい。
照射する電子線の加速電圧を変化させて、スペクトルを測定した。測定試料には、フッ化リチウム粉末を使用し、上記した分析装置(Ulvac PHI−700Xi)を用いて、電子エネルギー損失分光法(EELS)による反射電子の測定を行なった。測定条件は、次の通りである。
加速電圧:100V〜500V
ビーム電流:2.5nA
スキャン速度:5msec/step(1stepあたり0.8eVの範囲を測定)
得られたスペクトルを図11及び図12に示す。グラフの横軸は検出された電子損失のエネルギー、縦軸は強度(任意単位)である。リチウムによるピークを、下向きの矢印で示す。図11は、加速電圧を100V、200V、300V、400V、又は500Vに設定して得られたスペクトルを、横軸を揃えて重ねたものである。図12は、図11に示したスペクトルのうち、加速電圧が100Vのスペクトルを縦方向に拡大して示したものである。
図11及び図12に示したように、反射電子を用いた電子エネルギー損失分光法(EELS)において、照射する電子線の加速電圧が100V以上であればリチウムを検出することができる。
以上、実施の形態を説明することにより本発明を説明したが、上記した実施の形態は例示であって、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、種々変更して実施することができる。
100 測定装置
102 照射部
104 検出部
106 制御部
120 試料
122 薄片状の試料
200 電子線(試料到達前)
202 電子線(試料到達後)

Claims (5)

  1. 電子の照射装置により、電子を収束して試料の表面に照射する照射ステップと、
    前記試料により前記試料の表面から前記照射装置の側に反射された電子を、前記照射装置が配置された側の立体角2πの範囲で、当該電子の運動エネルギーに応じて検出する検出ステップと、
    前記検出ステップによる運動エネルギーに応じた検出値から、電子のエネルギー損失スペクトルを生成する生成ステップとを含み、
    前記生成ステップにより生成されるエネルギー損失スペクトルは、検出対象の元素の、電子エネルギー損失分光法による損失ピークが検出されるエネルギー範囲を含み、
    前記検出対象の元素はリチウムであり、
    前記照射ステップにより前記試料の表面に照射される電子の照射方向と前記試料の表面との成す角度は、30〜90°の範囲であり、
    前記エネルギー範囲は、55eV以上75eV以下の範囲である、測定方法。
  2. 前記試料は、リチウム及び遷移元素を含む、請求項1に記載の測定方法。
  3. 前記照射装置による電子の加速電圧は、100V以上である請求項1又は2に記載の測定方法。
  4. スパッタにより前記試料の前記表面を切削する切削ステップをさらに含み、
    切削された前記試料の前記表面に対して、前記照射ステップ、前記検出ステップ及び前記スペクトル生成ステップを実行する、請求項1からの何れか1項に記載の測定方法。
  5. 請求項1〜に記載の測定方法により得られる電子のエネルギー損失スペクトルを用いた、検出対象の元素であるリチウムの分布の可視化方法であって、
    前記照射装置により電子を照射する、前記試料の前記表面上の位置を変更するステップと、
    電子を照射する、前記試料の前記表面上の位置が変更される毎に、前記照射ステップ、前記検出ステップ及び前記スペクトル生成ステップを実行するステップと、
    前記試料の前記表面上の前記位置を特定する情報と、対応する前記エネルギー損失スペクトルから得られる検出対象の前記元素の前記損失ピークの強度又は前記損失ピークの形状に対応する色又は輝度とを用いて、検出対象の前記元素の存在分布を生成するステップとを含む、可視化方法。
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