JP6644340B1 - 畜舎の予防保全システム - Google Patents
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Abstract
Description
また、搬送ケーブル、搬送チェーン又は搬送スクリューを駆動しているモータが故障するおそれがある。
このため、これらの不具合が生じる前に異常状態を検出したいという要望がある。
この構成を採用することによって、搬送用長尺部材を駆動するモータが予め設定した電流値以上流れたことを検出することができるので、飼料配管内の様子を常時把握することができる。そして、異常が生じた場合すぐに異常の発生を把握することができる。
なお、一般的にはモータには最初から過負荷防止回路が設けられているか又は過負荷防止回路を後から取り付けて、過負荷が生じた場合にモータの焼損などを防止するためにモータを停止させるようにしている。しかし、本発明では、モータが過負荷によって自動的に停止する前に飼料配管内の異常を判断できるので、搬送用長尺部材が伸びたり、切断してしまったり、モータが故障してしまう前の対処が可能となる。
また、この構成によれば、コーナーホイールが回転していないこと検出することで、コーナーホイール内に飼料や異物等が詰まっているか、または搬送用長尺部材(例えば、搬送ケーブル又は搬送チェーン)が削れてしまってコーナーホイールとの噛み合わせが悪くなっているなどの不具合を判断することができる。
この構成によれば、飼料供給ホッパー内で飼料残量が変化していない場合にはブリッジが発生して飼料が落下しないなどの不具合であると判断できる。
なお、図1及び図2に示す畜舎は豚舎であるが、畜舎としては豚舎に限定するものではない。
畜舎設備として、飼料が貯留された飼料供給ホッパー10と、飼料供給ホッパー10に接続されて飼料供給ホッパー10内の飼料が供給される飼料配管12が設けられている。飼料配管12は、パイプ状であって内部を飼料が流通するように構成され、畜舎11内を一周して循環するようにエンドレスに接続されている。
搬送チェーン14は、エンドレスに接続された飼料配管12内全体に配置されるよう、エンドレスに接続されている。搬送チェーン14は、後述するドライブユニット26によって飼料配管12の内部を移動するように駆動される。搬送チェーン14が飼料配管12内を移動することによって、飼料配管12内の飼料が飼料配管12内を流通する。
また、図2には給餌器13だけではなく、飼料配管12の下部から単なるパイプ15が家畜に向けて設けられている例も示している。
またドライブユニット26の内部構成を図4に示す。
ドライブユニット26の筐体27内には、2つのプーリー28、30が設けられている。一方のプーリー28の回動軸にはモータ32が接続されており、搬送チェーン14に動力を伝達する駆動プーリー28を構成する。他方のプーリー30は、フリー回転するように設けられている従動プーリー30である。
そして駆動プーリー28よりもピッチ円が搬送チェーン14の搬送方向から見て左右何れかに位置する(本実施形態では、図4において駆動プーリー28よりも紙面垂直方向手前側に位置する)従動プーリー30にかけ渡される。
そして、搬送チェーン14は、筐体27のチェーン入口側27bと対向する位置にあるチェーン出口側27a(図5の左側)からドライブユニット26を出ていく。
モータ32には過負荷防止回路33が設けられる。過負荷防止回路33は、モータ32の定格に基づいて過電流が供給されたか否かを検出し、過電流が供給されたことを検出した場合にモータ32の焼損を防止するために電源供給を停止させる機能を有する。これはモータ32の付属として予め設けられているか、あるいはモータ32とは別個に設けられている。
なお、過負荷防止回路33とは別個に電流検出回路37を設けなくてもよく、過負荷防止回路33から電流値データが出力可能であれば、過負荷防止回路33からコンピュータ50へ電流値データを送信してもよい。
制御部52は、予め記憶してあった閾値と、モータ32に供給される電流値を比較し、モータに供給される電流値が閾値を超えたことを検出した場合、搬送スクリュー55の破損や異物の混入等の原因により飼料配管12が詰まっていると判断する。
そして、制御部52は、モニタ54に対して飼料配管12が詰まっていることを表示させる。
飼料配管12が90度曲げられた位置にはコーナーホイール35が設けられている。
コーナーホイール35は、搬送チェーン14をガイドするようにフリー回転するプーリーであって、飼料配管12と一体になってコーナーホイール35を覆うカバー36内に配置されている。
コーナーホイール35には、搬送チェーン14のコマ22と噛み合う歯35aが形成されており、搬送チェーン14の移動によってフリー回転する。飼料配管12が90度曲げられている箇所では。飼料配管12内の搬送チェーン14がコーナーホイール35にかけ渡されて方向転換される。
回転検出センサ42が検出した回転検出信号はコンピュータ50に入力される。
飼料残量センサ44としては、例えば飼料供給ホッパー10内に設けられた光電センサを採用することができる。光電センサを、飼料供給ホッパー10の内壁面に上下方向に沿って所定間隔おきに配置し、複数の光電センサのうちいずれの光電センサによって飼料を検出できるかによって飼料残量を算出できる。
さらに、飼料残量センサ44としては重量計を採用し、重量計を飼料供給ホッパー10に設けて、重量に基づいて飼料残量を算出してもよい。また飼料残量センサ44としてはロードセルを採用し、ロードセルを飼料供給ホッパー10の底面下方に位置する飼料配管12に配置して落下する飼料配管12に供給される飼料の重量をその都度測定し、飼料供給ホッパー10内の飼料残量を算出してもよい。
飼料残量センサ44の検出した飼料残量信号はコンピュータ50へ入力される。
制御部52は、各コーナーホイール35の回転検出センサ42からの信号を常時計測しており、いずれかの回転検出センサ42からの回転検出信号が途絶えた場合、このコーナーホイール35が回転していないと判断し、モニタ54に対して所定のコーナーホイール35が回転していないことを表示させる。
制御部52は、飼料供給ホッパー10内の飼料残量センサ44からの信号を常時計測している。ただし、制御部52の動作は、飼料残量センサ44の種類によって異なる。
次に、飼料残量センサ44が、飼料供給ホッパー10内に上下方向に沿って所定間隔おきに設けられている複数の光電センサの場合について説明する。制御部52は、飼料を検出した光電センサが所定時間経過して下方に移動していった場合に、単位時間当たりの飼料の減少量を算出する。ここでは、減少量を単なる飼料の堆積高さの減少高さとしておくとよい。そして、制御部52は、予め記憶してあった変化量閾値(飼料の堆積高さの変化量)と、単位時間当たりの減少量とを比較し、単位時間当たりの減少量が変化量閾値未満であることを算出した場合、飼料供給ホッパー10の下部でブリッジが生じたなどの原因により飼料供給ホッパー10が詰まっていると判断する。
そして、制御部52は、モニタ54に対して飼料供給ホッパー10が詰まっていることを表示させる。
距離測定装置の場合も、制御部52に記憶されている変化量閾値はホッパー内の高さの変化量でよいが、重量計又はロードセルの場合は重量の変化量である。
図8に、飼料配管内に搬送スクリューを設けた実施形態を示す。なお、上述してきた実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する場合もある。
本実施形態では、飼料配管12はエンドレスに接続されているものではなく、飼料配管12の両端は閉塞されているものである。このようにエンドレスに接続されていない飼料配管12に対しては搬送スクリュー55が飼料配管12内に配置され、搬送スクリュー55が回転することで飼料を搬送する。搬送スクリュー55は、らせん状に形成された金属製の部材である。
また、搬送スクリュー55の他端部には、エンドメタル56が取り付けられている。エンドメタル56は、搬送スクリュー55の他端部において飼料配管12を閉塞するとともに、搬送スクリュー55と共回りするように設けられている。
モータ32には、過負荷防止回路33が設けられる。過負荷防止回路33は、モータ32の定格に基づいて過電流が供給されたか否かを検出し、過電流が供給されたことを検出した場合にモータ32の焼損を防止するために電源供給を停止させる機能を有する。これはモータ32の付属として予め設けられているか、あるいはモータ32とは別個に設けられている。
なお、過負荷防止回路33とは別個に電流検出回路37を設けなくてもよく、過負荷防止回路33から電流値データが出力可能であれば、過負荷防止回路33からコンピュータ50へ電流値データを送信してもよい。
制御部52は、予め記憶してあった閾値と、モータ32に供給される電流値を比較し、モータに供給される電流値が閾値を超えたことを検出した場合、搬送スクリュー55の破損や異物の混入等の原因により飼料配管12が詰まっていると判断する。
そして、制御部52は、モニタ54に対して飼料配管12が詰まっていることを表示させる。このような構成により、搬送スクリュー55の破損やエンドメタル56の摩耗や破損などを検出することが可能である。
1台のコンピュータ50が管理するのは、1つの畜舎に限定するものではなく、複数の畜舎を管理することも含む。また、複数の畜舎はそれぞれ別の経営であってもよい。つまり、本実施形態のシステムの運用業者がコンピュータ50を所有して、複数の畜舎経営業者からのセンサのデータをチェックするよう保全管理を実行するのである。
この場合、畜舎における電流検出回路37、飼料残量センサ44、回転検出センサ42の各種データは、インターネットを介してコンピュータ50に接続されている。インターネットを介して接続されているので、畜舎とコンピュータ50の設置場所は離れた場所であってもよい。
このため、畜舎の担当者はコンピュータ50の作業者(システムの運用業者)からの連絡を受けて畜舎設備の確認をすればよく、日常的な確認の手間を省くことができる。
11 畜舎
12 飼料配管
13 給餌器
14 搬送チェーン
15 パイプ
20 チェーン
22 コマ
26 ドライブユニット
27b チェーン出口側
27a チェーン入口側
27 筐体
28 駆動プーリー
28a 歯
30 従動プーリー
32 モータ
35 コーナーホイール
35a 歯
36 カバー
42 回転検出センサ
44 飼料残量センサ
50 コンピュータ
52 制御部
54 モニタ
55 搬送スクリュー
56 エンドメタル
Claims (2)
- 飼料が貯留された飼料供給ホッパーと、
該飼料供給ホッパーから飼料が供給され、供給された飼料を搬送する飼料配管と、
該飼料配管内に配置され、飼料配管内で飼料を搬送するための搬送用長尺部材と、
該搬送用長尺部材を飼料の搬送のために駆動するモータと、
前記モータに供給される電流値を受信するコンピュータと、
前記飼料配管のコーナー部に設けられ、前記搬送用長尺部材をガイドして前記搬送用長尺部材がコーナー部で曲がって移動するようにフリー回転するプーリーであるコーナーホイールと、
前記コーナーホイールの回転を検出する回転検出センサと、を具備し、
前記コンピュータは、制御部と、モニタとを有し、
前記制御部は、
前記モータに供給される電流値を測定し、測定した電流値が、定格電流値未満であって、予め実験により算出された、餌詰まりか否かを判断できる値として設定した閾値を超えたことを判断した場合、又は前記回転検出センサによってコーナーホイールが回転していないことを検出した場合には、前記モニタに飼料配管内の異常を表示させるように制御し、及び/又は畜舎の作業者の所定アドレスに対して異常を通報するように制御することを特徴とする畜舎設備の予防保全システム。 - 前記飼料供給ホッパーには、貯留されている飼料残量を測定する飼料残量センサが設けられ、
前記制御部は、前記飼料残量センサによって測定された飼料残量が、所定時間経過後に予め設定した変化量閾値未満の変化しかない場合には、前記モニタに飼料配管内の異常又は飼料供給ホッパー内の異常を表示させるように制御することを特徴とする請求項1記載の畜舎設備の予防保全システム。
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