JP6644341B1 - 畜舎の予防保全システム - Google Patents
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Abstract
Description
また、コマが破損していると、破損している部分では飼料を搬送できなくなるため、飼料の搬送量が不安定になってしまう。
このため、搬送ケーブル又は搬送チェーンが伸びたり切断する前に異常状態を検出したいという要望がある。
この構成を採用することによって、近接センサによって飼料配管内の様子を常時把握することができ、異常が生じた場合すぐに異常の発生を把握することができる。このため、搬送用長尺部材が伸びたり、切断してしまう前の対処が可能となる。
また、検出データが上限閾値を超えた場合には、飼料配管内の飼料が詰まっていると判断できる。また検出データが下限閾値未満の場合には、飼料配管内の搬送用長尺部材(例えば、搬送ケーブル又は搬送チェーン)が破損していると判断できる。このため、搬送用長尺部材が伸びたり、切断してしまう前の対処が可能となる。
この構成を採用することによって、近接センサによって飼料配管内の様子を常時把握することができ、異常が生じた場合すぐに異常の発生を把握することができる。このため、搬送用長尺部材が伸びたり、切断してしまう前の対処が可能となる。
また、この構成によれば、検出データの平均値が上限閾値を超えた場合には、飼料配管内の飼料が詰まっていると判断できる。また検出データの平均値が下限閾値未満の場合には、飼料配管内の搬送用長尺部材(例えば、搬送ケーブル又は搬送チェーン)が破損していると判断できる。このため、搬送用長尺部材が伸びたり、切断してしまう前の対処が可能となる。
この構成によれば、飼料供給ホッパー内で飼料残量が変化していない場合にはブリッジが発生して飼料が落下しないなどの不具合であると判断できる。
この構成によれば、コーナーホイールが回転していないこと検出することで、コーナーホイール内に飼料や異物等が詰まっているか、または搬送用長尺部材(例えば、搬送ケーブル又は搬送チェーン)が削れてしまってコーナーホイールとの噛み合わせが悪くなっているなどの不具合を判断することができる。
なお、図1及び図2に示す畜舎は豚舎であるが、畜舎としては豚舎に限定するものではない。
畜舎設備として、飼料が貯留された飼料供給ホッパー10と、飼料供給ホッパー10に接続されて飼料供給ホッパー10内の飼料が供給される飼料配管12が設けられている。飼料配管12は、パイプ状であって内部を飼料が流通するように構成され、畜舎11内を一周して循環するようにエンドレスに接続されている。
搬送チェーン14は、エンドレスに接続された飼料配管12内全体に配置されるよう、エンドレスに接続されている。搬送チェーン14は、後述するドライブユニット26によって飼料配管12の内部を移動するように駆動される。搬送チェーン14が飼料配管12内を移動することによって、飼料配管12内の飼料が飼料配管12内を流通する。
また、図2には給餌器13だけではなく、飼料配管12の下部から単なるパイプ15が家畜に向けて設けられている例も示している。
近接センサ40は、飼料配管12内の非金属であるコマ22及び飼料を検出できるように、静電容量型を採用するとよい。ただし、非金属であるコマ22及び飼料を検出できるのであれば、静電容量型に限定するものでは無い。近接センサ40は、飼料配管12の外壁にの上面に取り付けられ、飼料配管12の内部のコマ22及び飼料を非接触で検出することができる。
またドライブユニット26の内部構成を図5に示す。
ドライブユニット26の筐体27内には、2つのプーリー28、30が設けられている。一方のプーリー28の回動軸にはモータ32が接続されており、搬送チェーン14に動力を伝達する駆動プーリー28を構成する。他方のプーリー30は、フリー回転するように設けられている従動プーリー30である。
そして駆動プーリー28よりもピッチ円が搬送チェーン14の搬送方向から見て左右何れかに位置する(本実施形態では、図5において駆動プーリー28よりも紙面垂直方向手前側に位置する)従動プーリー30にかけ渡される。
そして、搬送チェーン14は、筐体27のチェーン入口側27bと対向する位置にあるチェーン出口側27a(図5の左側)からドライブユニット26を出ていく。
飼料配管12が90度曲げられた位置にはコーナーホイール35が設けられている。
コーナーホイール35は、搬送チェーン14をガイドするようにフリー回転するプーリーであって、飼料配管12と一体になってコーナーホイール35を覆うカバー36内に配置されている。
コーナーホイール35には、搬送チェーン14のコマ22と噛み合う歯35aが形成されており、搬送チェーン14の移動によってフリー回転する。飼料配管12が90度曲げられている箇所では。飼料配管12内の搬送チェーン14がコーナーホイール35にかけ渡されて方向転換される。
飼料残量センサ44としては、例えば飼料供給ホッパー10内に設けられた光電センサを採用することができる。光電センサを、飼料供給ホッパー10の内壁面に上下方向に沿って所定間隔おきに配置し、複数の光電センサのうちいずれの光電センサによって飼料を検出できるかによって飼料残量を算出できる。
さらに、飼料残量センサ44としては重量計を採用し、重量計を飼料供給ホッパー10に設けて、重量に基づいて飼料残量を算出してもよい。また飼料残量センサ44としてはロードセルを採用し、ロードセルを飼料供給ホッパー10の底面下方に位置する飼料配管12に配置して落下する飼料配管12に供給される飼料の重量をその都度測定し、飼料供給ホッパー10内の飼料残量を算出してもよい。
本実施形態の畜舎設備の予防保全システムは、コンピュータ50を設け、畜舎設備に設けられた各センサ(近接センサ40、回転検出センサ42、飼料残量センサ44)によって計測されたデータがコンピュータ50に入力される構成である。
コンピュータ50としては一般的なパーソナルコンピュータを用いることができる。また、各センサとコンピュータ50との接続は、有線又は無線LAN等を用いて接続してもよいし、遠距離の場合にはインターネット経由で接続してもよい。
また、制御部52には、飼料残量センサ44が検出した飼料残量に基づいて、所定時間経過して飼料残量が変化したか否かを判断するための変化量閾値が予め設定されている。
まず図9に、飼料配管12内の飼料と搬送チェーン14の様子を示す。
図9では紙面右方向に搬送チェーン14が移動するものとする。コマ22の前方には、右下がりに傾斜して飼料が貯留している。
図10に、近接センサから受信した計測結果の一例を示す。横軸は時間、縦軸は飼料配管内の物体量を示す。図10は、飼料配管12内に異常が無い状態を示している。波形としては、図9に示したコマ22と右下がりに傾斜した飼料の側面形状と同様の形状となり、いわゆるのこぎり歯のような波形となる。
制御部52は、取得した波形において、波形の極大値が下限閾値未満か否か、波形の極小値が上限閾値を超えるか否かを判断する。図10の場合は、波形の極大値が下限閾値以上であり、且つ波形の極小値が上限閾値以下であるため、正常であると判断する。
図11の場合は飼料配管12内に飼料が詰まっている状態であって、いずれの箇所においても飼料配管12が飼料で満たされている。
制御部52は、図11の場合、波形の極大値は下限閾値以上で正常であるが、極小値が上限閾値を超えていることを検出し、飼料の詰まりが生じていると判断し、モニタ54に対して飼料のつまりが生じたことを表示させる。
図12の場合は搬送チェーン14のコマ22が破損している状態であって、所定箇所において飼料配管12内にコマ22が存在せず飼料がわずかしか存在しない。
制御部52は、図12の場合、波形の極小値が上限閾値以下で正常であるが、波形の極大値が下限閾値未満であることを検出し、コマ22が破損していると判断し、モニタ54に対してコマ22の破損が生じたことを表示させる。
制御部52は、近接センサ40から飼料配管12内の検出データを受信すると、検出データの所定期間の平均値を算出する。そして、制御部52は、算出した平均値が、予め制御部52内に設定しておいた上限閾値を超えていれば、餌詰まりが発生していると判断し、算出した平均値が、予め制御部52内に設定しておいた下限閾値未満であれば搬送チェーン14のコマ22が欠けたか又は摩耗(減っている)と判断する。
なお、検出データの平均値に対する上限閾値及び下限閾値は、上述した検出データの極大値及び極小値に対する上限閾値及び下限閾値とは異なる数値である。
制御部52は、各コーナーホイール35の回転検出センサ42からの信号を常時計測しており、いずれかの回転検出センサ42からの回転検出信号が途絶えた場合、このコーナーホイール35が回転していないと判断し、モニタ54に対して所定のコーナーホイール35が回転していないことを表示させる。
制御部52は、飼料供給ホッパー10内の飼料残量センサ44からの信号を常時計測している。ただし、制御部52の動作は、飼料残量センサ44の種類によって異なる。
次に、飼料残量センサ44が、飼料供給ホッパー10内に上下方向に沿って所定間隔おきに設けられている複数の光電センサの場合について説明する。制御部52は、飼料を検出した光電センサが所定時間経過して下方に移動していった場合に、単位時間当たりの飼料の減少量を算出する。ここでは、減少量を単なる飼料の堆積高さの減少高さとしておくとよい。そして、制御部52は、予め記憶してあった変化量閾値(飼料の堆積高さの変化量)と、単位時間当たりの減少量とを比較し、単位時間当たりの減少量が変化量閾値未満であることを算出した場合、飼料供給ホッパー10の下部でブリッジが生じたなどの原因により飼料供給ホッパー10が詰まっていると判断する。
そして、制御部52は、モニタ54に対して飼料供給ホッパー10が詰まっていることを表示させる。
距離測定装置の場合も、制御部52に記憶されている変化量閾値はホッパー内の高さの変化量でよいが、重量計又はロードセルの場合は重量の変化量である。
1台のコンピュータ50が管理するのは、1つの畜舎に限定するものではなく、複数の畜舎を管理することも含む。また、複数の畜舎はそれぞれ別の経営であってもよい。つまり、本実施形態のシステムの運用業者がコンピュータ50を所有して、複数の畜舎経営業者からのセンサのデータをチェックするよう保全管理を実行するのである。
この場合、畜舎における近接センサ40、飼料残量センサ44、回転検出センサ42の各種データは、インターネットを介してコンピュータ50に接続されている。インターネットを介して接続されているので、畜舎とコンピュータ50の設置場所は離れた場所であってもよい。
このため、畜舎の担当者はコンピュータ50の作業者(システムの運用業者)からの連絡を受けて畜舎設備の確認をすればよく、日常的な確認の手間を省くことができる。
11 畜舎
12 飼料配管
13 給餌器
14 搬送チェーン
15 パイプ
20 チェーン
22 コマ
26 ドライブユニット
27b チェーン出口側
27a チェーン入口側
27 筐体
28 駆動プーリー
28a 歯
30 従動プーリー
32 モータ
35 コーナーホイール
35a 歯
36 カバー
40 近接センサ
42 回転検出センサ
44 飼料残量センサ
50 コンピュータ
52 制御部
54 モニタ
Claims (4)
- 飼料が貯留された飼料供給ホッパーと、
該飼料供給ホッパーから飼料が供給され、供給された飼料を搬送する飼料配管と、
該飼料配管内に配置され、飼料配管内で飼料を搬送するための搬送用長尺部材と、
前記飼料配管の外壁面の1又は複数個所に設けられた1又は複数の近接センサと、
該近接センサによって検出された飼料配管内の飼料の搬送状態及び搬送用長尺部材の状態の検出データを受信するコンピュータと、を具備し、
前記コンピュータは、制御部と、モニタとを有し、
前記制御部は、前記近接センサから受信した飼料の搬送状態及び搬送用長尺部材の状態の検出データにおける極小値が予め設定した上限閾値を超えたこと、又は前記検出データにおける極大値が下限閾値未満になったと判断した場合には、前記モニタに飼料配管内の異常を表示させるように制御し、及び/又は畜舎の作業者の所定アドレスに対して異常を通報するように制御することを特徴とする畜舎設備の予防保全システム。 - 飼料が貯留された飼料供給ホッパーと、
該飼料供給ホッパーから飼料が供給され、供給された飼料を搬送する飼料配管と、
該飼料配管内に配置され、飼料配管内で飼料を搬送するための搬送用長尺部材と、
前記飼料配管の外壁面の1又は複数個所に設けられた1又は複数の近接センサと、
該近接センサによって検出された飼料配管内の飼料の搬送状態及び搬送用長尺部材の状態の検出データを受信するコンピュータと、を具備し、
前記コンピュータは、制御部と、モニタとを有し、
前記制御部は、前記近接センサから受信した飼料の搬送状態及び搬送用長尺部材の状態の検出データにおける所定期間における平均値を算出し、算出した平均値が予め設定した上限閾値を超えたこと、又は算出した平均値が予め設定した下限閾値未満になったと判断した場合には、前記モニタに飼料配管内の異常を表示させるように制御し、及び/又は畜舎の作業者の所定アドレスに対して異常を通報するように制御することを特徴とする畜舎設備の予防保全システム。 - 前記飼料供給ホッパーには、貯留されている飼料残量を測定する飼料残量センサが設けられ、
前記制御部は、前記飼料残量センサによって測定された飼料残量が、所定時間経過後に予め設定した変化量閾値未満の変化しかない場合には、前記モニタに飼料配管内の異常又は飼料供給ホッパー内の異常を表示させるように制御することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の畜舎設備の予防保全システム。 - 前記飼料配管のコーナー部には、前記搬送用長尺部材がコーナー部で曲がって移動するように前記搬送用長尺部材をガイドするコーナーホイールが設けられ、
該コーナーホイールには、コーナーホイールの回転を検出する回転検出センサが設けられ、
前記制御部は、前記回転検出センサによってコーナーホイールが回転していないこを検出した場合には、前記モニタに飼料配管のコーナー部の異常を表示させるように制御することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の畜舎設備の予防保全システム。
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