JP6640698B2 - 魚釣用リール - Google Patents

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本発明は、リール本体の両側板間に回転可能に支持されたスプールに釣糸が巻回される魚釣用リールに関する。
例えば、ルアーフィッシングに用いられるベイトリールと呼ばれる両軸受型リールでは、キャスティング距離を伸ばすために、キャスティング時(スプールフリー回転時)にスプールが高速回転することが望まれる。
また、キャスティング時には、放出される釣糸や仕掛けに作用する空気抵抗や風等の影響により、仕掛けの飛行速度がスプールの回転速度に比べて遅くなり、釣糸に大きな緩み、いわゆるバックラッシュ現象が発生して、キャスト操作に不具合が生じる。そのため、指で適度にサミング操作を行なったり、魚釣用リールに装備されたバックラッシュ防止装置を適宜駆使して対応している。
そのようなバックラッシュ防止装置は、リール本体側に設けられる構成部品とスプール側に設けられる構成部品とによってブレーキユニットを構成している(例えば、特許文献1参照)。
特許第3515882号
キャスト操作されるスプールは、釣糸の放出に伴って瞬間的に超高速回転(30000rpm前後)するため、回転重量バランスが少しでも悪いと、キャスティングノイズ(異音、振動)が発生して、キャスティング性能が低下する。そのため、スプールには高い加工精度が求められる。
また、魚釣用リールは、使用環境の厳しい釣場で使用されるため、アルマイト等の表面処理が施されるが、膜厚管理の僅かなバラツキ等によって重量バランスが悪くなり、キャスティング性能が低下する虞がある。この場合、追加工等によって重量バランスを修正することも考えられるが、そのような追加工等によるバランス修正は、品質、コスト面等を考慮すると困難である。
更に、高速回転するスプールのバックラッシュを防止する前述したバックラッシュ防止装置(ブレーキユニット)に関しても、これらの部品に寸法のバラツキ、累積公差、許容作動ガタ等があると、スプール回転の重量バランスが悪くなり、キャスティング性能が低下する。また、これらの部品組み付け完成後のスプールの回転バランス調整は、特別な修正工程、測定を必要とするが、容易且つ安価に行なえないといった課題を残している。
本発明は、上記した事情に着目してなされたものであり、完成後のスプールの回転バランス調整を容易且つ低コストで実現でき、それにより、キャスティング性能の向上及び維持を図れる魚釣用リールを提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は、リール本体の両側板間に回転可能に支持されるスプール軸と、このスプール軸に一体回転可能に取り付けられるスプールとを備え、前記スプールは、釣糸が巻回される巻回胴部と、前記スプール軸が回り止め嵌合状態で嵌装される軸挿入部と、前記軸挿入部から径方向に延びて前記軸挿入部と前記巻回胴部とを接続する円盤状のリブ部とを有する、魚釣用リールであって、前記リブ部には、前記スプールの回転バランスを調整できる重量調整部が設けられ、前記重量調整部は、前記スプールにその回転速度に応じた制動力を与えるブレーキユニットを構成して前記スプールに一体的に設けられるブレーキユニット構成部材を有し、前記リブ部に対する前記ブレーキユニット構成部材の固定位置を周方向で変えることにより前記スプールの回転バランスを調整することを特徴とする。
上記構成によれば、スプールの回転バランスを調整できる重量調整部がスプールのリブ部に設けられるため、スプールに追加工等を施すことなく、膜厚管理のバラツキ等や部品寸法のバラツキ、累積公差、許容作動ガタ等のスプール回転アンバランス要因を重量調整部によってスプールの完成後(及び/又はリール組み立て完成後)においても容易且つ低コストで補償、調整でき、それにより、スプールの良好な回転バランスを確保して、キャスティング性能の向上及び維持を図ることができる。
本発明によれば、完成後のスプールの回転バランス調整を容易且つ低コストで実現でき、それにより、キャスティング性能の向上及び維持を図れる魚釣用リールが得られる。
本発明の魚釣用リールの一例である両軸受型リールの全体を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る重量調整部の構成を示し、(a)は、重量調整部を構成するブレーキユニット構成部材、重量調整部を備えるリブ部を有するスプール、及び、スプール軸を含む側断面図、(b)は、重量調整部がリブ部に装着されていない状態のスプールの正面図((a)と直交する方向((a)の左側)から見た図)、(c)は、重量調整部がリブ部に装着された状態のスプールの正面図((a)と直交する方向((a)の左側)から見た図)、(d)は、重量調整部を構成するブレーキユニット構成部材の正面図、(e)は、重量調整部(ブレーキユニット構成部材)をスプールのリブ部に固定するための固定部材(この例ではネジ部材)の正面図である。 本発明の第2の実施形態に係る重量調整部の構成を示し、(a)は、重量調整部を構成するブレーキユニット構成部材、重量調整部を備えるリブ部を有するスプール、及び、スプール軸を含む側断面図、(b)は、重量調整部がリブ部に装着されていない状態のスプールの正面図((a)と直交する方向((a)の左側)から見た図)、(c)は、重量調整部がリブ部に装着された状態のスプールの正面図((a)と直交する方向((a)の左側)から見た図)、(d)は、重量調整部を構成するブレーキユニット構成部材の正面図である。 本発明の第3の実施形態に係る重量調整部の構成を示し、(a)は、重量調整部を構成するブレーキユニット構成部材、重量調整部を備えるリブ部を有するスプール、及び、スプール軸を含む側断面図、(b)は、重量調整部がリブ部に装着されていない状態のスプールの正面図((a)と直交する方向((a)の左側)から見た図)、(c)は、重量調整部がリブ部に装着された状態のスプールの正面図((a)と直交する方向((a)の左側)から見た図)、(d)は、重量調整部を構成するブレーキユニット構成部材の正面図である。 本発明の第4の実施形態に係る重量調整部の構成を示し、(a)は、重量調整部を構成するブレーキユニット構成部材、重量調整部を備えるリブ部を有するスプール、及び、スプール軸を含む側断面図、(b)は、重量調整部がリブ部に装着された状態のスプールの正面図((a)と直交する方向((a)の左側)から見た図)である。 本発明の第5の実施形態に係る重量調整部の構成を示し、(a)は、重量調整部を構成するブレーキユニット構成部材、重量調整部を備えるリブ部を有するスプール、及び、スプール軸を含む側断面図、(b)は、重量調整部がリブ部に装着された状態のスプールの正面図((a)と直交する方向((a)の左側)から見た図)である。 本発明の第6の実施形態に係る重量調整部の構成を示し、(a)は、重量調整部を構成するブレーキユニット構成部材、重量調整部を備えるリブ部を有するスプール、及び、スプール軸を含む側断面図、(b)は、重量調整部がリブ部に装着された状態のスプールの正面図((a)と直交する方向((a)の左側)から見た図)である。 本発明の第7の実施形態に係る重量調整部の構成を示し、(a)は、重量調整部を構成する重量バランス部材、重量バランス部材が装着されるリブ部を有するスプール、及び、スプール軸を含む側断面図、(b)は、重量バランス部材がリブ部に装着されていない状態のスプールの正面図((a)と直交する方向((a)の左側)から見た図)、(c)は、重量バランス部材の正面図、(d)は、1つの重量バランス部材がリブ部に装着された状態のスプールの正面図((a)と直交する方向((a)の左側)から見た図)、(e)は、複数(この例では2つ)の重量バランス部材がリブ部に装着された状態のスプールの正面図((a)と直交する方向((a)の左側)から見た図)である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
図1には、本発明に係る魚釣用リールの一例である魚釣用両軸受型リール(以下、単に魚釣用リールという)1の一実施形態が示される。
図1に示されるように、本実施形態に係る魚釣用リール1のリール本体1Aは、左右フレーム2a,2bと、これらの左右フレーム2a,2bに装着される左右カバー3a,3bとを備えた左右側板4A,4Bを有しており、左右フレーム2a,2bは、公知のように複数の支柱を介して一体化されている。
左右側板4A,4B間には、図2の(a)に示されるスプール軸5aが軸受6(図2には、これらの軸受6のうちの1つのみが示される)を介して回転可能に支持されており、このスプール軸5aには、釣糸が巻回されるスプール5が一体に取り付けられている。なお、魚釣用リール1は使用環境の厳しい釣場で使用されるため、少なくともスプール5にはアルマイト等の表面処理が施される。
右フレーム2bおよび右側板3bには図示しない軸受を介してハンドル軸(図示せず)が回転可能に支持されており、このハンドル軸の端部にはハンドル9が装着されている。この場合、ハンドル9を回転操作すると、その操作力は、図示しない駆動力伝達機構を介してスプール軸5aに伝達され、スプール5を回転駆動するようになっている。
また、右フレーム2bと右側板3bとの間には、前記駆動力伝達機構の駆動力の伝達を継脱する公知のクラッチ機構と、魚釣時にスプール5から釣糸が繰り出された際にスプール5にドラグ力を付与する公知のドラグ機構とが収容されている。この場合、前記クラッチ機構は、スプール5の後方側で左右側板4A,4B間に配設されたクラッチ操作部材17を備えており、クラッチ操作部材17を押し下げ操作するとスプール5が自由に正逆回転するクラッチOFF状態(釣糸放出状態)になる。また、この状態でハンドル9を巻き取り操作することで、公知の自動復帰機構(図示せず)を介して、スプール5の逆回転が規制されるクラッチON状態(釣糸巻き取り状態)になる。
また、前記ドラグ機構は、前記ハンドル軸に回転可能に装着される駆動歯車(図示せず)に摩擦係合する制動板(図示せず)に対して押圧力を付与する調節部材(スタードラグ)22を備えている。スタードラグ22は、ハンドル9の近傍に設けられており、回転操作することで前記制動板を介して前記駆動歯車の前記ハンドル軸に対する摩擦力(ドラグ力)を調節する。
スプール5の前側には、レベルワインド機構50が設けられている。このレベルワインド機構50は、釣糸が挿通される釣糸ガイド51を備えており、ハンドル9を巻き取り操作した際、前記駆動歯車に噛合する公知のギアトレインを介して釣糸ガイド51を左右に往復動させ、回転するスプール5に対して釣糸を均一に平行巻きする。
また、本実施形態の魚釣用リール1は、スプール軸5aの一側である右側板4B側(ハンドル側の側板)に、スプール軸5aの回転に制動力を与えるキャストコントロール機構40を備えている。キャストコントロール機構40をハンドル側の側板に配設することによって、実釣時における操作性、リールのホールド性等を低下させずに、キャストコントロール機構40を操作することができる。
キャストコントロール機構40は、右カバー3bに一体形成された筒状突起の先端側に螺合結合される調節部材43を備え、この調節部材43を摘まんで回転操作すると、図示しない支軸を介してスプール軸5aの端面に押圧力が作用し、スプール軸5aの回転に制動力が付与される。
図2の(a)に示されるように、スプール5は、釣糸が巻回される巻回胴部5bと、巻回胴部5bから径方向外側に延びて巻回胴部5bと共に糸巻き領域Sを形成するフランジ部5cと、スプール軸5aが回り止め嵌合状態で内部に貫通される(嵌装される)筒状の軸挿入5dと、軸挿入部5dと巻回胴部5bとを接続するように軸挿入部5dから径方向に延びる例えば薄肉の円盤状リブ部5eとを有する。
図2の(b)に示されるように、本実施形態では、スプール5のリブ部5eの径方向外側にその周方向に沿って(この例では、全周にわたって)所定の等しい角度間隔を隔てて複数(この例では、10個)の係止部10が形成されている。これらの係止部10には、スプール5の回転バランスを調整できる重量調整部が選択的に着脱自在に係止されるようになっており、係止部10は凹部(溝)、凸部、或いは、貫通孔として形成される。特に本実施形態では、係止部10がスプール軸5aの軸方向と平行に延びてリブ部5eを貫通する貫通孔として形成される。
係止部10に選択的に着脱自在に係止される前記重量調整部の第1の実施形態は、図2の(a)〜(e)に示されるように、スプール5にその回転速度に応じた制動力を与えるブレーキユニットを構成してスプール5に一体的に設けられるブレーキユニット構成部材15と、このブレーキユニット構成部材15をリブ部5eに対して着脱自在に固定するための固定部材20(例えば、ネジ部材やビス等)とを有し、リブ部5eに対するブレーキユニット構成部材15の固定部材20による固定位置を周方向で変えることによりスプール5の回転バランスを調整できるようになっている。特に、本実施形態において、固定部材20は、ブレーキユニット構成部材15に部分的に形成される重量増加部としても機能する。
リブ部5eに対するブレーキユニット構成部材15の固定位置を周方向で変えることができるように、ブレーキユニット構成部材15は、リブ部5eに対するその取り付け部15aがリブ部5eと同様に円盤状を成しており、この円盤状の取り付け部15aには、係止部10の位置と対応する位置に取り付け穴25が設けられる。すなわち、取り付け部15aには、その径方向外側にその周方向に沿って(この例では、全周にわたって)所定の等しい角度間隔を隔てて複数(この例では、10個)の取り付け穴25が設けられており、取り付け部15aをリブ部5eに対して同軸的に位置合わせすると、図2の(c)に示されるように係止部10と取り付け穴25とが互いに一致するようになっている。
なお、ブレーキユニット構成部材15は、その円筒状の嵌合部15bがスプール5の軸挿入部5dの外周に嵌合され(そのため、ブレーキユニット構成部材15は、スプール5の軸挿入部5dが挿通するための円形の挿通孔15cを有する)、また、嵌合部15bは、ブレーキユニット構成部材15のみによっても(すなわち、固定部材20の重量に依らずとも)スプール5の回転バランスの調整に寄与できるように、スプール軸5aの中心軸に対して非対称な形態を成して形成される。
ブレーキユニット構成部材15を備える前記ブレーキユニットは、バックラッシュ現象を防止するためのバックラッシュ防止装置であり、具体的には、左フレーム2aのスプール軸5a周りに設けられる第1の環状磁性体(リング磁石)30aと、第1の環状磁性体30aと同心的に径方向外方に設けられる第2の環状磁性体(リング磁石)30bと、これらの環状磁性体30a,30b間の環状隙間Gに対して進退するカップ状の導電体(制動部)35とを有する。この場合、導電体35は、スプール5の停止時には、環状隙間G内に入り込まない状態となっており(図2の(a)参照)、スプール5の回転速度が上昇するに連れて、次第に環状隙間G内に入り込んで磁気作用を受けるようになっている。すなわち、スプール5の回転速度が上昇するに連れて、後述するカム作用によって導電体35の環状隙間G内への突入量が増加すると、その分、導電体35に作用する電磁力(制動力)が増加し、スプール5に対する制動力が増加するようになる(スプール5の空回り現象が抑制されて放出される釣糸のバックラッシュが抑制される)。
なお、導電体35に作用する制動力については、公知のように、左カバー3aから突出する操作摘み(図示せず)を回転操作することで、第2の環状磁性体30bに対する第1の環状磁性体30aの位置を変えて、初期設定値を変更することが可能となっている。
また、バックラッシュ防止装置は、導電体35をスプール軸5aの軸方向に沿って移動可能に保持する移動部材36と、スプール軸5a及びスプール5に固定され、スプール軸5a及びスプール5と共に一体回転する固定部材としての前述したブレーキユニット構成部材15と、移動部材36をブレーキユニット構成部材15側に向けて付勢する付勢部材37とを有する。
移動部材36及びブレーキユニット構成部材15には、移動部材36を付勢部材37の付勢力に抗して軸方向に沿って左フレーム2a側へ移動させるカム部が形成されている。この場合、カム部は、移動部材36及びブレーキユニット構成部材15の対向する端面同士に形成されており、それぞれ係合し合うカム面として構成されている。
したがって、スプール5が回転していない状態では、移動部材36は、付勢部材37の付勢力によってブレーキユニット構成部材15側に付勢されている。このとき、導電体35は、環状磁性体30a,30b間の環状隙間Gに入り込んでおらず、スプール5に対して制動力が作用しない状態となっている。
そして、クラッチ操作部材17を押し下げ操作して、キャスティング操作によってスプール4が回転すると、スプール軸5a及びスプール5に固定されたブレーキユニット構成部材15もスプール5(スプール軸5a)と一体回転する。キャスティング開始直後の初期において、スプール5の回転速度が所定の大きさに到達するまでの間は、スプール軸5aの回転速度が遅いため、ブレーキユニット構成部材15のカム面から移動部材36のカム面に作用する軸方向分力は小さく、移動部材36は付勢部材37の付勢力によって左フレーム2a側に移動できない(移動部材36に取り付けられた導電体35は、環状隙間G内に突入しない)。
その後、スプール5の回転速度が所定の大きさに到達して、移動部材36のカム面に作用する軸方向分力が付勢部材37の付勢力よりも大きくなると、移動部材36は、左フレーム2a側に移動し始め、導電体35は、環状磁性体30a,30b間の環状隙間G内に侵入する。そして、導電体35が環状隙間(磁場)G内に侵入すると、導電体35には、その侵入量(移動量)と回転速度とに応じた電磁力を磁場から受ける。したがって、導電体35と一体で回転するスプール5にもこの力に伴う制動力が作用する。つまり、スプール5にはその回転速度に応じた磁気制動力が作用し、その結果、スプール5の過回転が防止され、バックラッシュ現象が抑止される。
また、キャスティングの終期において、スプール5の回転速度が減少して、ブレーキユニット構成部材15のカム面から移動部材36のカム面に作用する力が弱くなって、移動部材36の軸方向分力が付勢部材37の付勢力よりも小さくなると、移動部材36は付勢部材37の付勢力によって初期位置へ向かって戻され始める。これにより、導電体35は、環状隙間(磁界)Gから徐々に抜け出し、磁界から受ける電磁力が次第に小さくなる。そのため、キャスティング終期において、飛距離を不必要に低下させることなく、スプール5に適度な制動力を付与してバックラッシュを効果的に防止できる。
このように、本実施形態では、スプール5のリブ部5eに貫通孔としての係止部10を設け、それによりスプール5の軽量化も図るとともに、この軽量化にも寄与する係止部10に対してスプール5の回転バランスを調整するための重量調整部(15,20)を選択的に着脱自在に係止できるようにしているため、リールの軽量化を図りつつ、スプール5に追加工等を施すことなく、膜厚管理のバラツキ等や部品寸法のバラツキ、累積公差、許容作動ガタ等のスプール回転アンバランス要因を重量調整部(15,20)によってスプール5の完成後(及び/又はリール組み立て完成後)においても容易且つ低コストで効率的に補償、調整でき、それにより、スプール5の良好な回転バランスを確保して、キャスティング性能の向上及び維持を図ることができる。しかも、本実施形態では、既存のブレーキユニットの構成部材15を用いて重量調整部を構成しているため、部品点数を抑えつつ回転バランス調整を実現できる。
なお、本実施形態の係止部10は、軽量化と回転バランスを図るための重量調整とを考慮してその位置及び大きさが設定されて形成される。この場合、スプール5の回転に伴う遠心力は径方向外側ほど大きいため、これらの係止部10を可能な限り径方向外側に設けることにより、重量調整を大きく行なうことができ、また、係止部10を径方向内側に設けるほど、重量調整を細かく行なうことができる。
また、このような重量調整部(15,20)を用いたスプール5の回転バランスの調整は、例えば、バランシングマシンやフィールドバランサを含むバランス測定器等による測定結果に基づき、前述したようにスプール5のリブ部5eに対するブレーキユニット構成部材15の固定部材20による固定位置を周方向で変えることにより、具体的には、スプール5のリブ部5eに対してブレーキユニット構成部材15の取り付け部15aを回転させてリブ部5eに対するブレーキユニット構成部材15の取り付け角度を選択するとともに、固定部材20が固定される取り付け穴25(係止部10)を選択することにより、固定部材20の重量とこの固定部材20を伴うブレーキユニット構成部材15の重量及び重心位置の変化とによって成される。そして、このような調整は、固定部材20によりブレーキユニット構成部材15がリブ部5eに対して着脱可能であるため、繰り返し行なうことができる。
図3には、本発明の第2の実施形態に係る重量調整部の構成が示されている。本実施形態の重量調整部も、第1の実施形態と同様に、ブレーキユニットの移動部材36とカム係合する固定部材としてのブレーキユニット構成部材15Aを有し、スプール5のリブ部5eに対するブレーキユニット構成部材15Aの固定位置を周方向で変えることによりスプール5の回転バランスを調整できるようになっている。
係止部10を有するスプール5のリブ部5eに対するブレーキユニット構成部材15Aの固定位置を周方向で変えることができるように、ブレーキユニット構成部材15Aは、スプール5の軸挿入部5dの外周に嵌合される円筒状の嵌合部15Ab(スプール5の軸挿入部5dが挿通するための円形の挿通孔15Acを有する)と、嵌合部15Abの右端縁から互いに180度の角度間隔を成して一直線上で径方向に延びる一対の脚部15Aa,15Aaと、これらの脚部15Aa,15Aaの端部から軸方向に突出して係止部10に着脱自在に係止可能な係止突起20Aとを備える。この場合、脚部15Aa,15Aaはそれぞれ、嵌合部15Abの面取りされた平坦面から径方向に延び、また、係止突起20Aは、ブレーキユニット構成部材15Aをリブ部5eに対して同軸的に配置した状態で対応する一対の係止部10と位置合わせされるようになっている。
また、ブレーキユニット構成部材15Aは、脚部15Aa,15Aa間の周方向の任意の位置にある嵌合部15Abの部位から延びる延出部60と、この延出部60の端部に形成される例えば球状の重量増加部62とを有する。特に本実施形態では、延出部60が各脚部15Aa,15Aaと90度の角度間隔を成す位置から延びている。なお、それ以外の構成は第1の実施形態と同様であり、第1の実施形態と同一の符号を図3に付してその説明を省略する。
したがって、本実施形態においても、スプール5のリブ部5eに貫通孔としての係止部10を設け、これらの係止部10に対してスプール5の回転バランスを調整するための重量調整部(重量増加部62を伴うブレーキユニット構成部材15A)を選択的に着脱自在に係止できるようにしているため、第1の実施形態と同様の作用効果を有することができるとともに、第1の実施形態よりも部品点数を減らして回転バランス調整を行なうことができる。
また、このような重量調整部15A(62)を用いたスプール5の回転バランスの調整は、前述したようなバランス測定器等による測定結果に基づき、スプール5のリブ部5eに対するブレーキユニット構成部材15Aの固定位置を周方向で変えることにより、具体的には、スプール5のリブ部5eに対してブレーキユニット構成部材15Aを回転させてリブ部5eに対するブレーキユニット構成部材15Aの取り付け角度を選択し、その角度に対応する係止部10に係止突起20Aを係止させることにより、重量増加部62の重量とこの重量増加部62を伴うブレーキユニット構成部材15Aの重量及び重心位置の変化とによって成される。そして、このような調整は、ブレーキユニット構成部材15Aがリブ部5eに対して着脱可能であるため、繰り返し行なうことができる。なお、最終的な決定位置でリブ部5eに対してブレーキユニット構成部材15Aを確実に固定するために、係止突起20Aの少なくとも一方を図3の(a)に示されるように変形させてカシメる(樹脂材の場合には溶着する)ことが好ましい。或いは、係止突起20Aは、径方向に弾性的に拡縮する拡縮部を有することによってワンタッチ形式(例えばスナップ式)で係止部10に係止されてもよく、その場合、回転バランス調整過程中における係止部10に対する係止突起20A,20Aの仮り止めは、例えば、着脱可能な弾性係止以外に、緩い圧入等で構成してもよい。
図4には、本発明の第3の実施形態に係る重量調整部の構成が示されている。本実施形態の重量調整部も、第1の実施形態と同様に、ブレーキユニットの移動部材36とカム係合する固定部材としてのブレーキユニット構成部材15Bを有し、スプール5のリブ部5eに対するブレーキユニット構成部材15Bの固定位置を周方向で変えることによりスプール5の回転バランスを調整できるようになっている。
係止部10を有するスプール5のリブ部5eに対するブレーキユニット構成部材15Bの固定位置を周方向で変えることができるように、ブレーキユニット構成部材15Bは、スプール5のリブ部5eに対して取り付けられる円盤状の取り付け部15Baと、スプール5の軸挿入部5dの外周に嵌合される円筒状の嵌合部15Bb(スプール5の軸挿入部5dが挿通するための円形の挿通孔15Bcを有する)とを有し、円盤状の取り付け部15Baには、取り付け部15Baをリブ部5eに対して同軸的に配置した状態で係止部10の径方向で対向する任意の対と位置合わせされるように180度の角度間隔を成して軸方向に突出して係止部10に着脱自在に係止可能な一対の係止突起20A,20Aと、係止突起20A,20A間の周方向の任意の位置(この例では、係止突起20A,20Aと90度の角度間隔を成す位置)にある重量軽減部としての肉抜き穴66(或いは重量増加部としての突起であっても構わない)とが設けられる。なお、それ以外の構成は第1の実施形態と同様であり、第1の実施形態と同一の符号を図4に付してその説明を省略する。
したがって、本実施形態においても、スプール5のリブ部5eに貫通孔としての係止部10を設け、これらの係止部10に対してスプール5の回転バランスを調整するための重量調整部(重量軽減部66を伴うブレーキユニット構成部材15B)を選択的に着脱自在に係止できるようにしているため、第1の実施形態と同様の作用効果を有することができる。
また、このような重量調整部15B(66)を用いたスプール5の回転バランスの調整は、前述したようなバランス測定器等による測定結果に基づき、スプール5のリブ部5eに対するブレーキユニット構成部材15Bの固定位置を周方向で変えることにより、具体的には、スプール5のリブ部5eに対してブレーキユニット構成部材15Bを回転させてリブ部5eに対するブレーキユニット構成部材15Bの取り付け角度を選択し、その角度に対応する係止部10に係止突起20Aを係止させることにより、重量軽減部66の重量軽減作用とこの重量軽減部66を伴うブレーキユニット構成部材15Bの重量及び重心位置の変化とによって成される。そして、このような調整は、ブレーキユニット構成部材15Bがリブ部5eに対して着脱可能であるため、繰り返し行なうことができる。なお、最終的な決定位置でリブ部5eに対してブレーキユニット構成部材15Bを確実に固定するために、係止突起20Aの少なくとも一方を図4の(a)に示されるように変形させてカシメることが好ましい。
図5には、本発明の第4の実施形態に係る重量調整部の構成が示されている。本実施形態の重量調整部も、第1の実施形態と同様に、ブレーキユニットの構成部材15Cを有し、スプール5のリブ部5eに対するブレーキユニット構成部材15Cの固定位置を周方向で変えることによりスプール5の回転バランスを調整できるようになっている。
係止部10を有するスプール5のリブ部5eに対するブレーキユニット構成部材15Cの固定位置を周方向で変えることができるように、ブレーキユニット構成部材15Cは、スプール5のリブ部5eに対して取り付けられる円盤状の取り付け部15Caと、スプール5の軸挿入部5dの外周に嵌合される円筒状の嵌合部15Cbとを有し、円盤状の取り付け部15Caには、取り付け部15Caをリブ部5eに対して同軸的に配置した状態で係止部10の径方向で対向する任意の対と位置合わせされるように180度の角度間隔を成して軸方向に突出して係止部10に着脱自在に係止可能な一対の係止突起20A,20Aと、少なくとも一方の係止突起20Aに対応する位置でその係止突起20Aとは反対側の取り付け部15Caの面に取着された重量増加部70とが設けられる。
また、本実施形態では、ブレーキユニット構成部材15Cが構成するブレーキユニットの形態が第1ないし第3の実施形態とは異なる。すなわち、本実施形態のブレーキユニットは、スプール軸5aにその軸方向に沿って移動可能に取り付けられた移動体85を有している。移動体85の筒状の本体85aの外周面には、所定間隔をおいて径方向に伸張して形成された切り欠き状の支持部材85bが形成されており、各支持部材85bには、径方向に移動可能となるように遠心カラー90が支持されている。そして、これらの遠心カラー90は、スプール軸5a(及び移動体85)がスプール5と共に回転した際、その遠心力によって径方向外側に移動するようになっている。また、移動体85の一方側(左フレーム2a側)には、環状の導電体100が支持されている。
また、重量調整部を構成する前述したブレーキユニットの構成部材15Cは、左フレーム2a側に向けて次第に拡径する軸方向変換制御面としてのテーパ面102を内側に有する案内部15Cdを有し、テーパ面102は、遠心カラー90が径方向外側に移動する際に遠心カラー90の外面に形成された傾斜面と面接触(係合)して、遠心カラー90の移動を案内するようになっている。すなわち、移動体85に支持された遠心カラー90は、スプール軸5a(スプール5)の回転に伴う遠心力により、径方向に移動するとともに、テーパ面102に沿って案内され、環状の導電体100が支持された移動体85を左フレーム2a側へと軸方向に移動する(遠心カラー90の径方向の移動が移動体85の軸方向の移動へと変換される)ようになっている。
また、スプール軸5aの一端部に固定されたリテーナ110と移動体85の本体85aとの間には、移動体85をリテーナ110から離間させるスプール5側方向に向けて常時付勢する(第1ないし第3の実施形態において前述した環状磁性体30a,30bの磁界から離れる方向に向けて導電体100をスプール5側へと常時付勢する)バネ部材120が介挿されている。
したがって、このような構成によれば、例えばキャスティングによってスプール5が回転すると、移動体85もスプール5と一体に回転する。キャスティング開始直後の初期において、スプール5の回転速度が所定の大きさに到達するまでの間は、遠心カラー90に作用する遠心力が弱いため、案内部15Cdのテーパ面102に対する遠心カラー90の押圧力の軸方向分力はバネ部材120の付勢力よりも小さい。したがって、移動体85は、スプール軸5aに対して軸方向に殆ど移動することなく、スプール5の停止時と略同様の位置を維持する。つまり、移動体85に取り付けられた導電体100が環状磁性体30a,30b間に形成された環状隙間Gに突入せず、スプール5には磁気に伴う制動力(磁気制動力)が作用しない。その結果、スプール5がフリーに回転して(スプール5の回転速度が向上し)、釣糸の投出量すなわち仕掛けの飛距離が伸びる。
その後、スプール5の回転速度が上昇して遠心カラー90に作用する遠心力が所定の大きさを超えると、すなわち、テーパ面102に対する遠心カラー90の押圧力の軸方向分力がバネ部材120の付勢力よりも大きくなると、移動体85は、遠心カラー90とテーパ面102との係合案内作用により、バネ部材120の付勢力に抗してスプール軸5aに対して移動し始める。そして、この移動によって、導電体100が環状磁性体30a,30b間に形成された環状隙間G(磁場)内に侵入すると、導電体100は、その侵入量(移動量)と回転速度とに応じた力を磁界から受ける。したがって、導電体100と一体で回転するスプール5にもこの力に伴う制動力が作用する。つまり、スプール5にはその回転速度に応じた磁気制動力が増減可能に作用し、その結果、スプール3の過回転が防止され、バックラッシュ現象が抑止される。
また、キャスティングの終期において、スプール5の回転速度が減少して遠心カラー90に作用する遠心力が弱くなると、すなわち、スプール5のテーパ面102に対する遠心カラー90の押圧力の軸方向分力がバネ部材120の付勢力よりも小さくなると、移動体85はバネ部材120の付勢力によって初期位置へ向かって戻され始める。これにより、導電体100は、環状磁性体30a,30b間に形成された環状隙間G(磁場)から徐々に抜け出し、磁界から受ける力が次第に小さくなる。
このように、本実施形態においても、ブレーキユニットの形態が先の実施形態とは異なるものの、スプール5のリブ部5eに貫通孔としての係止部10を設け、これらの係止部10に対してスプール5の回転バランスを調整するための重量調整部(重量増加部70を伴うブレーキユニット構成部材15C)を選択的に着脱自在に係止できるようにしているため、第1の実施形態と同様の作用効果を有することができる。
また、このような重量調整部15C(70)を用いたスプール5の回転バランスの調整は、前述したようなバランス測定器等による測定結果に基づき、スプール5のリブ部5eに対するブレーキユニット構成部材15Cの固定位置を周方向で変えることにより、具体的には、スプール5のリブ部5eに対してブレーキユニット構成部材15Cを回転させてリブ部5eに対するブレーキユニット構成部材15Cの取り付け角度を選択し、その角度に対応する係止部10に係止突起20Aを係止させることにより、重量増加部70の重量とこの重量増加部70を伴うブレーキユニット構成部材15Cの重量及び重心位置の変化とによって成される。そして、このような調整は、ブレーキユニット構成部材15Cがリブ部5eに対して着脱可能であるため、繰り返し行なうことができる。なお、最終的な決定位置でリブ部5eに対してブレーキユニット構成部材15Cを確実に固定するために、係止突起20Aの少なくとも一方を図5の(a)に示されるように変形させてカシメることが好ましい。また、本実施形態では、移動体85を摺動性の良い材料から形成することにより、移動体85の作動安定化を図ることができるとともに、コストを低減できる。
図6には、本発明の第5の実施形態に係る重量調整部の構成が示されている。本実施形態の重量調整部も、第4の実施形態と同様に、ブレーキユニットの移動部材85の遠心カラー90と係合するブレーキユニット構成部材15C’を有し、スプール5のリブ部5eに対するブレーキユニット構成部材15C’の固定位置を周方向で変えることによりスプール5の回転バランスを調整できるようになっている。
係止部10を有するスプール5のリブ部5eに対するブレーキユニット構成部材15C’の固定位置を周方向で変えることができるように、ブレーキユニット構成部材15C’は、スプール5のリブ部5eに対して取り付けられる円盤状の取り付け部15Caに、取り付け部15Caをリブ部5eに対して同軸的に配置した状態で係止部10の任意の1つと位置合わせされる取り付け穴180を有し、この取り付け穴180を通じて重量増加部としても機能し得るビス150を対応する係止部10に係止できるようになっている。なお、それ以外の構成は第4の実施形態と同様であり、第4の実施形態と同一の符号を図6に付してその説明を省略する。
したがって、本実施形態においても、スプール5のリブ部5eに貫通孔としての係止部10を設け、これらの係止部10に対してスプール5の回転バランスを調整するための重量調整部(重量増加部150を伴うブレーキユニット構成部材15C’)を選択的に着脱自在に係止できるようにしているため、第4の実施形態と同様の作用効果を有することができる。
図7には、本発明の第6の実施形態に係る重量調整部の構成が示されている。本実施形態の重量調整部も、第4の実施形態と同様に、ブレーキユニットの移動部材85の遠心カラー90と係合するブレーキユニット構成部材15C”を有し、スプール5のリブ部5eに対するブレーキユニット構成部材15C”の固定位置を周方向で変えることによりスプール5の回転バランスを調整できるようになっている。
係止部10を有するスプール5のリブ部5eに対するブレーキユニット構成部材15C”の固定位置を周方向で変えることができるように、ブレーキユニット構成部材15C”は、スプール5のリブ部5eに対して取り付けられる円盤状の取り付け部15Caに、取り付け部15Caをリブ部5eに対して同軸的に配置した状態で係止部10の径方向で対向する任意の対と位置合わせされるように180度の角度間隔を成して軸方向に突出して係止部10に着脱自在に係止可能な一対の係止突起20A,20Aと、係止突起20A,20A間の周方向の任意の位置(この例では、係止突起20A,20Aと90度の角度間隔を成す位置)にある重量軽減部としての肉抜き穴66(或いは重量増加部としての突起であっても構わない)とを有する。なお、それ以外の構成は第4の実施形態と同様であり、第4の実施形態と同一の符号を図7に付してその説明を省略する。
したがって、本実施形態においても、スプール5のリブ部5eに貫通孔としての係止部10を設け、これらの係止部10に対してスプール5の回転バランスを調整するための重量調整部(重量軽減部66を伴うブレーキユニット構成部材15C”)を選択的に着脱自在に係止できるようにしているため、第4の実施形態と同様の作用効果を有することができる。
図8には、本発明の第7の実施形態に係る重量調整部の構成が示されている。本実施形態の重量調整部は、前述した各実施形態のようなブレーキユニット構成部材ではなく、スプール5のリブ部5eの任意の数の係止部10に対して個別に直接に着脱できる(係止部10に対して選択的に係止される)重量バランス部材200として構成される。このような重量バランス部材200としては、例えばカラーやネジ等が挙げられる。
図8の(d)には、1つの重量バランス部材200を所定の係止部10に装着した一例が示されており、また、図8の(e)には、2つの重量バランス部材200を所定の2つの係止部10に装着した一例が示されている。このように、本実施形態によれば、前述したバランス測定器等による測定結果に基づき、大きな自由度をもってスプール5の回転バランスを調整できる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は、上記した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。例えば、前述した実施形態では、両軸受型リールに重量調整部が適用されたが、スピニングリールなどの他のタイプのリールに重量調整部が適用されてもよい。また、重量調整部の形状、大きさ等は、用途に応じて任意の設定できる。
1 魚釣用リール
1A リール本体
4A,4B 左右側板
5 スプール
5a スプール軸
5b 巻回胴部
5d 軸挿入部
5e リブ部
10 係止部
15,15A,15B,15C,15C’,15C” ブレーキユニット構成部材(重量調整部)
20 固定部材(重量増加部)
35,100 導電体
62 重量増加部
66 重量軽減部
200 重量バランス部材

Claims (6)

  1. リール本体の両側板間に回転可能に支持されるスプール軸と、このスプール軸に一体回転可能に取り付けられるスプールとを備え、前記スプールは、釣糸が巻回される巻回胴部と、前記スプール軸が回り止め嵌合状態で嵌装される軸挿入部と、前記軸挿入部から径方向に延びて前記軸挿入部と前記巻回胴部とを接続する円盤状のリブ部とを有する、魚釣用リールであって、
    前記リブ部には、前記スプールの回転バランスを調整できる重量調整部が設けられ
    前記重量調整部は、前記スプールにその回転速度に応じた制動力を与えるブレーキユニットを構成して前記スプールに一体的に設けられるブレーキユニット構成部材を有し、前記リブ部に対する前記ブレーキユニット構成部材の固定位置を周方向で変えることにより前記スプールの回転バランスを調整することを特徴とする魚釣用リール。
  2. 前記ブレーキユニット構成部材には重量増加部又は重量軽減部が部分的に形成されることを特徴とする請求項に記載の魚釣用リール。
  3. 前記重量増加部は、前記ブレーキユニット構成部材を前記リブ部に固定するための固定部材を有することを特徴とする請求項2に記載の魚釣用リール。
  4. 前記ブレーキユニット構成部材は、前記スプールと一体回転する導電体と係合してこの導電体を前記スプールの回転速度に応じて磁場内に進退させる部材であることを特徴とする請求項からのいずれか一項に記載の魚釣用リール。
  5. 前記重量調整部は、前記リブ部の周方向に沿って形成される複数の係止部に対して選択的に係止される重量バランス部材を有することを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。
  6. 前記スプールには、アルマイト処理を含む表面処理が施されることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の魚釣用リール。
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