JP6640180B2 - レーザー核融合炉及び核融合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザー照射及び磁場を利用して融合中に放出されるエネルギーを電力に変換する、プロトンのホウ素−11同位体との融合に基づく発電方法に関する。本発明はまた、プロトンのホウ素−11同位体とのレーザーを用いた融合による発電のために構成されるレーザー核融合炉に関する。本発明は発電の分野において利用される。
背景技術の説明において、以下の公報を参照する。
[1] H. Hora, D. Pfirsch and A. Schlu(ウムラウト)ter, Zeitschr. fu(ウムラウト)r Naturforschung 22A, 278 (1967);
[2] M.S. Chu, Physics of Fluids 15, 412 (1972);
[3] H. Hora, Physics of Laser Driven Plasma Wiley, New York 1981, Figures 10.18 a & b;
[4] D. Strickland and G. Mourou, Optics Communications 56, 219 (1985);
[5] R. Sauerbrey, Physics of Plasmas 3, 4712 (1996);
[6] H. Hora, J. Badziak et al. Physics of Plasmas 14, 072701 (2007);
[7] H. Hora, Laser and Particle Beams 27, 207 (2009);
[8] DE 10 2012 001 634;
[9] H. Hora et al. Laser and Particle Beams 32, 63 (2014);
[10] DE 102 08 515.3;
[11] S. Fujioka et al. Scientif. Reports 3, 1170 (2013), published 30 January 2013;
[12] M. Hohenberger, P. −Z. Chang et al. Physics of Plasmas 19, 056306 (2012);
[13] J. Nuckolls and L. Wood, Citation 25 on p. 13 of H. Hora and G.H. Miley Edward Teller Lectures Laser and Inertial Fusion Energy. Imperial College Press, London 2005;
[14] U.S. Pat. 3444377;
[15] German Pat. DE 10 2013 016 305;
[16] K. −W. Kanngiesser, D.H. Huang and H. Lips, Hochspannungsgleichstromu(ウムラウト)bertragung − Systeme und ihre Planung. EV HA 7, Siemens Monographien, Munich (1994); and
[17] H. Hora, Laser Plasma Physics. SPIE Press Bellingham WA 2000, page 130.
最も頻繁に利用されるエネルギー生成方法は、炭素を含む[化石燃料の燃焼]を含む。200年以上に渡り、化石燃料の燃焼は技術進歩及び経済的繁栄の基礎を形成している。しかしこの過程は欠点として、燃焼生成物である二酸化炭素を大気中に放出し、それが地球規模の好ましくない気候の変化につながる。
エネルギー生成のための別の方法は、放出される核エネルギーがまず熱に、変換され、その後電力に変換される[核分裂]に基づく。原子力発電所の運転は経済的であるが、放射性廃棄物の処理に費用がかかり危険であるという欠点がある。さらにそれには、発電所事故により極めて壊滅的な被害がもたらされうるという運転リスクがある。
核エネルギーはまた、[核融合]によって放出されうる。より軽い原子核が融合され、より重い原子核を形成して、核融合反応あたりおよそ10MeVの極めて広範囲でエネルギーE=mc2(m:核質量欠損m、c:光の速さ)を放出する。しかし星において発生する自然的作用を例外として、核融合は従来、核融合爆弾を爆発させる形での無制御な方法でのみ実現されてきた。制御可能な核融合発電所が数十年間に渡って開発されてきたが、幅広い研究努力にもかかわらず、実際の実装では成功に至っていない。
包括的に研究されてきた核融合反応は、重水素(D)の超重水素−トリチウム(T)との融合(D−T融合)に基づく。しかしこの核融合反応は、例えば原子炉容器内での、当初は無害な非放射性の核、非放射性物質の放射性同位体への中性子による変換から生じる、放射能の望ましくない生成を特徴とする。
核融合エネルギーの制御された生成のためのすべての既知の方法は、1つの例外を除いて500未満の収量(消費されるレーザーエネルギー当たりに生成されるエネルギー)を有する。Nuckolls及びWoodは2002年に[13]、「高速点火」方式と同様に、ナノ秒レーザーパルスがおよそ1000倍の固相密度の重水素−トリチウム(DT)プラズマを生成し、ピコ秒(ps)レーザーパルスがそれに作用して、5MeVの電子エネルギーの大強度相対論的電子ビームを生成することを提案した。この電子ビームが少なくとも12倍の固相密度の量の固体DTに作用する際、実験によって知られるさらなる数値データ又は実装のない理論上の推定によると、消費されるレーザーエネルギーの一万倍以上のエネルギーが生成される量で核融合爆轟波が生成される。
レーザーを利用して運転する核融合発電所におけるパルス運転を用いる場合、費用的な理由から可能であれば、毎秒の反応当たりギガジュールの範囲(GJ=278kWh)以上の核融合エネルギーが生成されるという事実により、非常に高いエネルギー収量が必要とされる。核反応のパルスにより引き起こされる衝撃効果は化学爆発の約3000分の1であることに留意すべきである。これに関連して、Nuckolls及びWoodのシステム[13]におけるような最大100kJのエネルギーのレーザーパルスによって得られる核融合収量及びps持続時間が対象となる。これは、他のすべての500以下の収量のレーザー核融合の設定と異なる。
特記すべき対象物はまた、[HB11反応]とも称される、水素原子核(H、プロトンp)のホウ素−11同位体との核融合反応である。それぞれのHB11反応により、8.9MeVのエネルギー利得を有する3つのヘリウム原子核(アルファ粒子)が生成される。このエネルギーは、熱又は電力へと変換されうる。HB11反応は、D−T融合の放射問題の回避及び原材料の実質的に無尽蔵の入手可能性という、高エネルギー収量に関する特定の利点を提供する。またHB11反応は石炭の燃焼よりも少ないエネルギーの単位当たりの放射能を生成するため、放射能は問題とはならず無視することができる。
レーザー核融合の磁場との組み合わせはよく知られているが、100テスラ以下の既存の磁場を用いては、100未満の収量が予想される。ps持続時間程度以下のレーザーパルスを利用した固相密度の核融合燃料へのレーザーの効果が、核融合が前記低収量により得られる円筒状反応ゾーンの生成のために利用される。拡張平面形状の非線形力による超高加速プラズマの点火による核融合の火炎の発生のためのpsレーザーパルスが、Nuckolls−Woodの過程とは対照的に、限られた範囲の相互作用に制限されなければならず、相互作用断面下の円筒状の領域に形状を拡張して径方向損失を回避しなければならなかった後、円筒状の径方向損失を抑制するために磁場の利用がまず導入された。公告されたように、球体形状の利用によってこれらの側面の損失を代替的になくすことができた。その場合、ホウ素−11同位体の固相密度における軽水素(HB11)との反応のために、最大で球体内のすべての燃料のみがエネルギーを供給することができ、別の場合と同様に収量が制限され、エクサワット(EW)レーザーパルスが必要であった。
特に、核融合燃料のレーザー照射によってHB11反応を発生させることが知られている。レーザーを用いた核融合によって、[核融合反応の熱点火]のための非常に高い熱圧力での極めて急速な対象の加熱を含む熱過程がまず提案された。リバモア(米国、カリフォルニア)のレーザーのように世界で最も強力なレーザーを利用すると、ナノ秒(ns)の持続時間を有するレーザーパルスがDTを有する融合炉のためのブレイクスルーに近い収量に到達する。
さらに熱的方法以外に、レーザーエネルギーが機械的プラズマ運動に直接変換され、それによって複雑な加熱過程、照射、不安定及び電子の圧力生成プラズマイオンへの熱転移([ブロック点火])の遅延を回避することができることが知られている。この概念はKelvinにより発見された、マクスウェルの応力テンソルを用いてプラズマの光学特性が一般化される必要があった[3]、電場及び高周波電場の生成に基づく非線形力などのその制限を用いて非帯電体を移動させることができるポンデロモーティブ力に由来する。
レーザープラズマ相互作用の測定に基づいて、通常の、また相対論的自己集束及びプラズマ運動への応用により物質の照射においてレーザーにより生成される高温プラズマの光学特性に基づき非線形力が導入された[1]。しかし重水素及びトリチウムの核融合反応に点火を行うためには、1ピコ秒(ps)の時間内に1平方センチメートル当たり1億ジュールのエネルギー束密度が必要とされることが判明したが[2]、これは1970年代の間に実用可能であったレーザー源の利用によっては到達することができなかった。
1978年に、プラズマ流体シミュレーションにより、1.5psの持続時間のレーザーパルス及び当時の1018W/cm2の現実的な強度が重水素プラズマの20の波長の厚い層をどのようにして109cm/sの速度まで加速させることができるかが論証された[3]。これらは、[2]に記載の点火過程のために必要とされたような、1020cm/s2を上回る超高加速であった。これらの超高加速の実験を通じた確認は、超短レーザーパルスの生成のためのCPA方法(チャープパルス増幅)の導入後のみに可能であった[4]。その時以来、レーザー強度は(自己集束なしで)1000万倍向上した。psレーザーパルス又はより一層短いレーザーパルスにおいては、測定電力が10PW(ペタワット)に達する。超短レーザーパルスを用いると、2×1020cm/s2の範囲でのプラズマブロックの加速は、理論的シミュレーション[3]、[6]に対応するスペクトル線のドップラーシフトによって直接視覚的に測定された[5]。これらの結果[7]を要約すると、D−Tではなく水素―ホウ素(HB11)が核融合燃料として利用される際には、レーザー点火のための閾値はほぼ同じであることが判明した。これは大きな驚きをもってむかえられ、[4]によるpsレーザーパルスが、nsレーザーパルスによって達成される熱圧点火とは異なり、レーザーエネルギーの融合への非熱性直接変換を提供したためのみで可能であった。
HB11のためのこれらの計算結果は、D−T反応のための計算結果におけるのと同様に、二元反応のみを考慮していた。しかしHB11反応は、結果として得られるホウ素を核とするアルファ粒子の弾性衝突による一次反応に続く二次反応を生成し、D−Tを用いるよりもはるかに高い反応収量のアバランシェ過程を引き起こす。さらにChuによると[2]、上述の過程において、平面形状における反応が予想された。しかし融合炉については、側面の損失を考慮しなければならない。もっとも単純な解決策は、球体形状の利用である。しかし固相密度の核融合燃料が利用される場合、DT及びHB11の両方に関して、最大100のエネルギー収量のためには、照射するレーザーパルスの必要な電力はペタワットの範囲ではなく、その数千倍のエクサワット範囲に収まることが知られており[8]、それによって現在の高性能のレーザー源の利用を達成することができる。[8]においては、レーザーを用いた固相密度のプラズマブロック点火又は中程度に圧縮燃料により軽微な放射能を有する核融合炉が提案されており、磁場及び/又は原子量の大きい被覆の利用によって反応の側面の制限が達成される。
[ps−PWレーザーパルスを用いた核融合のブロック点火][4]については、1978年に計算された非線形力による超高プラズマ加速[3]がSauerbrey[5]によって正確に即して[6]で測定され、D−T融合のためのエネルギー束密度と同じ閾値の核融合の火炎の発生[2]に関しても同様の再現が行われたことが知られている。HB11の融合[7]に関して、二元反応のためのみにDTと同様の高いエネルギー束密度が得られた。最大100テスラほどの円筒形状を有する典型的な磁場の利用[8]が反応からの側面の損失を軽減するには不十分であることが判明した。球体形状に関しては、二元反応に加えてアバランシェ増倍が含まれていても、少なくともエクサワットのレーザーパルスを利用して、約100のみの収量がHB11反応のために達成されたことが判明した[9]、[10]。
[12]には、350テスラの磁場の強さでカプセルの形の核融合燃料が保持されるレーザーを用いた核融合反応が説明されている。核融合反応はns範囲の持続時間を有するレーザーパルスを利用し、熱的である。
本発明の目的は、従来の方法の欠点及び制限を回避し、特にエネルギー収量の増大及び実際の単純な実施態様によって特徴づけられる、核融合により改良された発電方法の提供である。本発明のもう1つの目的は、従来技術の欠点及び制限を回避することができ、特に単純かつ実用的に実装可能な構造によって特徴づけられる、改良された核融合炉の提供である。
これらの目的は、独立請求項の特徴を有する発電方法及び核融合炉によって達成される。有利な実施形態及び本発明の利用は従属請求項によるものである。
本発明の第1の幅広い態様によると、円筒状の反応室における磁場内で好ましくは水素及びホウ素11を含む核融合燃料が保持され、パルス持続時間が10ps未満かつ電力が1ペタワットを上回る核融合レーザーパルス(ブロック融合レーザーパルスとも称される)の利用によって核融合反応が核融合燃料において発生する慣性核融合(慣性閉じ込め核融合)を用いた発電方法によって上述の目的が達成される。核融合中に生成される原子核から放出されるエネルギーは電力に変換される。本発明によると、磁場は1キロテスラ以上の強度を有する。核融合は核融合の火炎を発生させるために利用される核融合レーザーパルスのレーザーエネルギー当たり500を上回る、特に1000を上回るエネルギー収量を生成することが好ましい。核融合の火炎の用語は、ブロック点火(熱的核融合爆轟とは区別される)を用いたピコ秒発生による核融合反応を指す。
本発明の第2の全般的な態様によると、発電のために構成される核融合炉、ならびに核融合燃料の保持のため、また円筒状の反応室、10ps未満のパルス持続時間及び1ペタワットを上回る電力を有する核融合レーザーパルスの放射のため、また核融合燃料における核融合のために構成される核融合レーザーパルス源における磁場の生成のために構成される磁場装置、ならびに核融合反応において生成された原子核から放出されるエネルギーの発電所の電力への変換のために提供されるエネルギー変換装置によって上述の目的が達成される。磁場装置は例えば石英製の電気絶縁ファイバを用いて核融合燃料を保持するように構成されることが好ましい。本発明によると、磁場装置は、1kT以上の強度の磁場の生成のために構成される。
本発明によると、好ましくはキロテスラ以上の強度を有する磁場が、より好ましくはレーザー制御放電によって制御されている場を利用して、利用される。好都合には本発明によって利用される磁場を用いて初めて、逐次反応によるHB11の円筒状の磁気反応室からの径方向損失が防止され、特に1000を上回る及びそれよりもはるかに高い収量が、少なくとも10PWの特に好ましい電力を有するpsレーザーパルスによって達成される。本発明者らは、磁場が核融合の点火中の反応量の拡大を確実に含むために好適であることを発見した。
本発明には、核融合を用いた、実質的に無尽蔵かつ安価なエネルギー源の現実的かつ経済的に採算性のある実現を初めてもたらすという利点がある。本発明による核融合炉は、実用的な利用のための核融合発電所である。本発明は、極めて高い磁場の応用によって500を上回る収量のレーザーを用いた核融合が達成される磁気チャネリングを用いた高効率のレーザー核融合を提供する。
好都合には、従来の方法の30倍を上回る高い磁場の生成のためにある場合にのみ知られていた1キロテスラを上回る超高磁場[11]が利用されるが、ナノ秒の熱駆動の核融合ではなく、ピコ秒のパルスによって達成される非熱性ブロック点火が利用される。従来のすべての方法及び構成とは劇的に異なって、この方法によりエネルギー収量の達成が可能になり、それによって全体として軽微な核放射線を有する発電所の経済的な運転が実現される。
本発明の好ましい実施形態により、核融合燃料は以下の特徴の少なくとも1つを有する。第1の変形例によると、核融合燃料はNuckollsらによる[13]「高速点火」の場合と同様に、非圧縮燃料と比較して最大20倍の圧縮の固相密度を有することが好ましい。さらなる変形例によると、核融合燃料は化学量論的観点より最大15%の軽水素の偏差を有する11B同位体からなることが好ましい。さらなる変形例によると、核融合燃料はそれぞれ少なくとも20%の原子濃度の軽水素とホウ素との混合物からなることが好ましい。
本発明のさらなる有利な実施形態によると、生成される原子核のエネルギーが静電場によって得られる場合、エネルギー収量の観点からさらなる利点が実現される。核融合エネルギーは電力に直接変換されうる。生成されたアルファ粒子の運動エネルギーは電力に直接変換されることが好ましい。
静電場を生成するために、反応室を形成するための反応室、より具体的には磁場装置はエネルギー変換装置に対する負極の高電圧を有する反応室を有するエネルギー変換装置に囲まれることが好ましい。この目的のために、反応室、特に磁場装置はエネルギー変換装置に対して負極の高電圧を生成するための高電圧源に接続されることが好ましい。負極の高電圧は少なくとも1MVであると特に好ましい。
本発明のさらなる変形例により、エネルギー変換装置が接地電位である場合、核融合炉の構成及び核融合炉への核融合燃料の供給の利点が実現される。エネルギー変換装置は反応室、特に磁場の周囲の球形の導電性エンクロージャ(ハウジング)の形をとることが好ましい。エネルギー変換装置はそれにより、好都合には融合形状に最適に適合する。
エネルギー変換装置と反応室との間に静的高電圧場の反応過程からの遮蔽のためのファラデーケージを設け、高電圧場の核融合反応量へのいかなる侵入も防ぐことが特に好ましい。
1キロテスラ以上の強度を有する磁場は、強い磁場を生成するためのあらゆる可能な方法によって実現することができる。本発明の特に好ましい実施形態によると、放電レーザー照射との相互作用により、少なくとも1つのコイル、特に単一のコイル巻線を介して結合される電極における放電電流を用いて磁場が生成される。核融合炉の磁場装置は一対の電極、2つのコイル及び放電レーザー照射を用いた電極の照射のために提供される磁場パルスレーザー源を有することが好ましい。磁場装置は電気絶縁ファイバ、石英製のz.B.を用いて核融合燃料をコイル又は磁場装置の他の支持要素上に保持するよう構成されることが好ましい。磁場装置はS.Fujiokaらが記した構成[11]を用いて実装されることが特に好ましい。放電レーザー照射は20ns未満のパルス持続時間及び100Jを上回るエネルギーを有するレーザーパルス(以下、磁場生成レーザーパルス又は磁場レーザーパルス)を含むことが好ましい。
本発明のさらなる実施形態によると好都合には、磁場レーザーパルス吸収物質が生成されるプラズマのレイリープロファイルに適合される形で間に配置される互いに離間した2つの板を含む磁場の生成のための電極の設計によって磁場を強めることができる。物質は特に好ましくは、ポリエチレンなどのフォーム材料を含み、[3]の図10.17による電子密度のバイレイリープロファイルが選択される。
さらに本発明の特に有利な実施形態によると、核融合レーザーパルスによりブロック点火が発生する。この目的のために、核融合レーザーパルスは5ps未満の持続時間及び/又は少なくとも1ペタワットの電力を有することが好ましい。5ps未満の持続時間を有する核融合レーザーパルスを生成するための核融合パルスレーザー源は、大阪大学レーザーエネルギー学研究センターにより知られる10PW−psレーザーアセンブリと同じタイプの源を含むことが好ましい。
核融合レーザーパルスは少なくとも106のコントラスト比を有することが好ましい。これを達成するために、高度なパルスは、核融合燃料における(主要な)核融合レーザーパルスの到達前時間を最大5ピコ秒未満に抑えられることが特に好ましい。さらに、核融合レーザーパルスが核融合燃料への到達に際して1平方センチメートル当たり少なくとも1017ワットの強度を有する場合、核融合反応結果の誘発に関する利点が生じる。
本発明のさらなる有利な実施形態によると、核融合燃料は被覆層、特にレーザープラズマ相互作用側では100を上回る原子量を有する物質から作られる被覆層によって部分的に又は完全に封じ込めらる。結果として好都合には、原子炉燃料における核融合の火炎の生成のためのパルス伝送が増加する。被覆層は5ミクロン以下の厚さを有することが好ましく、及び/又は蒸着によって形成されてもよい。
添付図面を参照し、さらなる詳細及び本発明の利点を以下に説明する。
本発明の核融合炉のある実施形態の略図である。 磁場パルス及び核融合レーザーパルスを有する磁場装置の照射の略図である。 本発明の核融合炉のある実施形態のさらなる詳細である。
主に核融合燃料を保持するための磁場の生成及びエネルギー変換装置の設計に関する本発明の好ましい実施形態の特徴を以下に記載する。特に核融合燃料の作成及び送達のための、融合炉の制御のための、熱影響及び/又は電場からの環境保護のための、レーザーパルス源の詳細、HB11反応の物理法則、融合炉の発電所の他の構成要素への接続などの本発明の詳細については、本発明の利用の具体的な条件によって既知の核融合及びプラズマ物理学ならびに従来の発電所工学技術に関する知識に基づき当業者には認識されうるため、記載しない。実施形態として単一の反応室を有する融合炉を参照するが、本発明はこの設計に限定されない。むしろ、それぞれが核融合燃料の保持のための磁場装置を有する融合炉は複数の反応室を備えてもよい。電力の連続又は準連続的な生成を可能にするために、反応室は交互で順に運転されてもよい。
図1は、核融合燃料1の保持のための円筒状の反応室2内の磁場、磁場レーザーパルス3(又は磁場生成レーザーパルス)の放射のための磁場パルスレーザー源20、核融合レーザーパルス4(又はブロック融合レーザーパルス)の放射のための核融合パルスレーザー源30及び核融合中に生成される原子核から放出されるエネルギーの変換のためのエネルギー変換装置40を有する磁場装置10を含む本発明の核融合炉100のある実施形態の略図を示す。
反応室2内に例えば4.5kTの強度を有する磁場の生成のための磁場装置10は例えば、例えば2mmの厚さ及び例えば3cmの特徴的な拡張を有するニッケル製の2つの平行な金属板11、12を含む。金属板11、12は、コイルの2つの巻線13を形成する電気伝導体を介して互いに接続される。金属板11の1つは、磁場レーザーパルス3が例えば1nsから2nsの持続時間、また例えば10kJのエネルギーとともに発射される開口部14を有する。磁場レーザーパルス3のそれぞれによって生成されるプラズマは、数立方ミリメートルの量及び数nsの持続時間の磁場を用いて巻線13において電流のサージを生成する。
図1において、開口部14は上側金属板11中の円形開口部である。開口部14の直径及び、また任意には幾何学形状が、磁場レーザーパルス3の特性、特に強度、直径及びプロファイルに基づいて選択される。開口部14の直径は例えば、5mmである。また、円形ではなく、楕円形が設けられてもよい。開口部14は最大の核融合収量のための磁場の最大化を目的として、最適化されてもよい。
開口部14に面する第2の金属板12は、磁場レーザーパルス3の光反射を低減し金属板11によって形成されるコンデンサの誘電的特性を向上させる役割を果たす吸収層とともに設けることができる。吸収層(図示せず)は金属板12の表面全体に配置されることが好ましく、好ましくは、例えばポリエチレンなどのフォーム材料から作られることがより好ましい。フォーム材料は、レーザー照射後に電子密度分布がバイレイリープロファイルとして形成されるように選択される。
磁場レーザーパルス3は、例えばNd−YAGレーザー及び磁場レーザーパルス3を磁場装置10に向ける他の光学構成要素(図示せず)を含む模式的に示された磁場パルスレーザー源20によって生成される。磁場レーザーパルス3の持続時間は、100psのパルス幅のヨウ素レーザーの利用により、及び/又はCPA電力向上に続くより短いレーザーパルスを用いてナノ秒範囲の時間までに任意に短縮されてもよい。好都合には、磁場装置10により生成される磁場をそれによって強めることができる。
核融合パルスレーザー源30は、5ps未満の持続時間及び1019W/cm2を上回る強度で核融合レーザーパルス4を生成するように構成される。核融合レーザーパルス4は、核融合レーザーパルス4の核融合燃料1への到達前の5ps未満の持続時間のために少なくとも106のコントラスト比を有することが好ましい。さらに核融合レーザーパルス4は、ビーム断面の外側の5%の境界領域を除いてビーム断面の5%未満の変動のある強度分布を有することが好ましい。好都合には、核融合燃料1における核融合反応のブロック点火がそれによって最適化される。この強度分布は例えば、それぞれの個々のファイバがシングルモードの放射を有する1束のファイバ増幅器を有する核融合パルスレーザー源30によって達成される。核融合パルスレーザー源30はさらに、psレーザーパルスの生成のための固相パルスレーザーなどのパルスレーザーを含む。
磁場パルスレーザー源20及び核融合パルスレーザー源30は、制御装置50に結合される。磁場レーザーパルス3及び核融合レーザーパルス4が互いに同期するように制御装置50は構成される。反応室2においては、各核融合レーザーパルス4が核融合燃料1に到達する直前に最大の磁場が生成される。
核融合燃料1はHB11に基づき、例えば1cmの長さ及び0.2mmの直径を有する固相の、円筒状体である。核融合燃料1の表面は、3つのレーザー真空波長の厚さを有するレーザー相互作用表面上に被覆層を有する。上部被覆層は、銀などの100を上回る原子量を有する要素からなる。被覆層は、核融合燃料1における核融合の火炎の生成のためのパルス伝送を改善する。核融合燃料1は、石英繊維を用いて磁場装置内に保持される。
エネルギー変換装置40は一般的に、磁場装置10の全面を囲む導電性の構成要素(図1において破線を用いて模式的に示される。図3も参照のこと)を含む。磁場装置10は、エネルギー変換装置40(図1には示されない支持体。例えば、図3の支持バー44を参照のこと)の内側で支持される。例えば−1.4MVの負極の高電圧が電圧源15を用いて磁場装置10に印加される間、エネルギー変換装置40は接地電位に接続されることが好ましい。エネルギー変換装置40は核融合燃料1の核融合反応中に放出される高エネルギーのHe原子核(アルファ粒子)を得て、高電圧直流(HVDC)[16]を用いてそれらを放電電流へと変換するように構成される。放電電流は、融合反応において放出されるエネルギーが変換された電力を供給する。
磁場装置10により形成される反応装置への磁場レーザーパルス3及び核融合レーザーパルス4の到達はまた、図2にも示される。磁場装置10は、図1を参照して上述したように構成される。磁場生成レーザーパルス3は、例えば10kTの強度を有する磁場を生成する。核融合燃料1は磁場の軸と同一である反応室2の軸1に配置され(また石英繊維によって適切に保持され)、ナノ秒時間範囲内に磁場によって作用する。磁場が生成される時間中、核融合燃料1において核融合レーザーパルス4を用いてブロック点火が発生する。核融合レーザーパルス4は例えば、核融合(ヘリウム原子核)の生成物が約1GJのエネルギー出力を有するように、30kJのエネルギー(30PWの電力と同等)を有する。このエネルギーはエネルギー変換装置40によって低い熱損失をもって静電気的に電力に変換される(1GJは約280kWhと同等である)。このため好都合には、毎秒1回の反応と反応率が低くても、融合炉100による高電流の経済的な供給が可能になる。後続の核融合反応のために核融合燃料を搭載する別の磁場装置10が供給されるように、核融合反応は核融合生成物の作用によって磁場装置10を破壊する。
図1及び図2とは対照的に、垂直入射方向が張る平面における垂直入射と磁場の法線面との間を最大80°の角度として、コイル13に対して平行に配向される平面において生じる回転をもって磁場生成レーザーパルス3の入射方向を回転させることができる。
本発明による核融合炉100の実施形態のさらなる詳細を図3に示す。本発明の本実施形態においてエネルギー変換装置40は、図1及び図2の磁場装置10が中心に配置される導電性の球体を含む。エネルギー変換装置40は、例えば10mmの厚さ及び少なくとも1mの直径を有するステンレス鋼により作成される。原子炉の球形の外容器は、核融合反応の機械的衝撃に耐えるために十分な大きさ及び壁部は十分な厚さを有さなければならない。これは機械圧力が化学反応において生成されるエネルギーによって分割される核反応のエネルギー根に達しておよそ3000倍になるという利点につながる。生成されるアルファ粒子の合計のパルスによって伝達された球体の壁部の衝撃はその後およそ5グラムのTNTの爆発と同等となる。
本発明の実用的な実施形態において融合炉100のすべての構成要素は、角や縁のない曲面によって形成される。好都合には、電子の電界放出及び暗放電の構成がそれによって回避される。アセンブリ全体が真空ポンプ(図示せず)により生成される高真空下に配置される。
エネルギー変換装置40の球面は、磁場レーザーパルス3における発射のための第1の窓41、核融合レーザーパルス4における発射のための第2の窓42、エネルギー変換装置40及び核融合燃料1への磁場装置10の搭載のための第3の窓43を含む複数の窓を有する。エネルギー変換装置40の内部は減圧されるため、第1の窓41及び第2の窓42は、ガラスなどの耐圧の透明なペインによって形成される。第3の窓43は開口しており、耐圧接続によって隣接する容器に結合され、中央磁場装置10(反応装置)の供給及び支持のために利用される。これは、エネルギー変換装置40の外側に核融合燃料1とともに搭載される棒状の燃料キャリア44上に設けられ、球体の中心に挿入されて特に浮遊自在に位置付けられる。燃料キャリア44及び磁場装置10はエネルギー変換装置40に対して接地電位で、−1.4MVの電位に配置される。燃料キャリア44は例えば、エネルギー変換装置40の直径の少なくとも2分の1の長さのロッドの形をとる。
エネルギー変換装置40の内部において、球形又は不規則な形状などの他の形状の、磁場装置10を囲むファラデーケージ45が設けられる。例えば網目状及び格子状の形をとるファラデーケージ45は、静的高電流場が磁場装置の磁場の生成に関わる過程に影響を与えることを防ぐように設計される。ファラデーケージ45によりエネルギー変換装置40は全面が遮蔽される。1.4MVの電位の磁場装置10及び核融合燃料1を有する燃料キャリア44は、各反応後に追加的な原子炉ユニットが同じ電位でエネルギー変換装置40の中心に来るように、球形のエネルギー変換装置40の内部と同じ真空内に電気的に絶縁されて配置される隣接の容器から来る。反応の搭載ユニットのための内部へのアクセスがエアロックを通じて提供される。
連続運転中に、核融合燃料1を搭載した磁場装置10は、エネルギー変換装置40内に繰り返し連続的に導入され、磁場の生成のための磁場生成レーザーパルスに曝され、また、磁場の生成中にブロック融合のためのブロック融合レーザーパルスに曝され、その後核融合燃料1を搭載する新しい磁場装置10によって置き換えられる。
それぞれの核融合反応によって生成される同じエネルギーの二重電荷のアルファ粒子(ヘリウム原子核)は、網目状のファラデーケージ45を通じて球形のエネルギー変換装置40に到達し、それらの運動エネルギーをエネルギー変換装置40に放出する。−1.4MVの電位でアルファ粒子のエネルギーが利用可能になり、[16]によって知られる高電圧直流送電技術を用いて、エネルギーは−1.4MVの電荷で714アンペアの秒単位の長さの放電電流として供給される。HVDC技術[16]と同様に、高電圧直流は既知の方法で従来の三相交流に変換される。
融合過程において生成される、2.9MeVのすべてのアルファ粒子の同じエネルギーが二次アバランシェ反応によって、より高いエネルギー及びより低いエネルギーの両方のスペクトルに広げられ、それによって好都合には、エネルギー変換のエネルギー収量を数パーセント向上させる。
−140万ボルトの電位の後続反応のための補給はその後、レーザーパルスの、図2の中央反応装置への調整のための準備された固定によって数秒以内に達成することができる。それが原子炉球体(エネルギー変換装置40)内に導入される前に、前の反応からの残留物を除去することができる。HB11核融合燃料を含む新規ユニットのそれぞれを、生成される電力の間接費用の数分の一に保持することができる。
上述の説明、図面及び請求項において開示される本発明の特徴は、単独で、組み合わせて又は部分的に組み合わせて、本発明の様々な実施形態の実装のために必要とされる。

Claims (23)

  1. 円筒状の反応空間内の核融合燃料における核融合反応の発生であって、10ps未満のパルス持続時間及び1ペタワットを上回る電力を有する核融合レーザーパルスが核融合の火炎を生成するために利用される前記核融合反応の発生と、
    前記核融合反応を封じ込める前記円筒状の反応空間内での磁場の発生であって、磁場レーザーパルスによって発生する1キロテスラ以上の磁場強度を有する磁場の発生と、
    前記核融合中に放出されるエネルギーの、電気エネルギーへの変換と、
    の工程を含む核融合方法であって、
    前記磁場が1キロテスラ以上の強度を有し、
    前記核融合反応が、前記核融合の火炎を発生させるために利用される前記核融合レーザーパルスのレーザーエネルギー当たり500を上回るエネルギー収量を有する、
    ことを特徴とする核融合方法。
  2. 請求項1記載の核融合方法において、
    前記核融合燃料が最大20倍の圧縮の固相密度を有することと、
    化学量論的観点より前記核融合燃料が、最大15%の軽水素偏差を有するホウ素同位体からなることと、
    前記核融合燃料がそれぞれの原子濃度が少なくとも20%である軽水素及びホウ素混合物からなることと、
    から成る上記の特徴の少なくとも1つを前記核融合燃料が有することを特徴とする核融合方法。
  3. 請求項1又は2記載の核融合方法において、
    前記核融合反応で生成される原子核のエネルギーが、静電場によって可能性のある最高の割合で得られることを特徴とする核融合方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の核融合方法において、
    前記反応空間がエネルギー変換装置によって囲まれ、
    前記反応空間が前記エネルギー変換装置に対して負極の高電圧を有することを特徴とする核融合方法。
  5. 請求項4記載の核融合方法において、
    前記エネルギー変換装置が接地電位にあり、
    前記エネルギー変換装置が前記反応空間の球形の導電性エンクロージャを形成し、
    前記エネルギー変換装置と前記反応空間との間に、前記核融合反応からの静的高電流場の遮蔽のためのファラデーケージが設けられ、及び/又は、
    前記エネルギー変換装置に対する前記反応空間の前記負極の高電圧が少なくとも1MVであることを特徴とする核融合方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の核融合方法において、
    コイルに結合される電極における放電電流を用いて、磁場レーザーパルス(3)との相互作用により前記磁場が生成されることを特徴とする核融合方法。
  7. 請求項6記載の核融合方法において、
    前記磁場レーザーパルスが、20ns未満のパルス持続時間及び100Jを上回るエネルギーを有するレーザーパルスであることを特徴とする核融合方法。
  8. 請求項6又は7記載の核融合方法において、前記コイルに対して平行に配向される平面内で、入射方向が垂直から最大80°逸れる入射方向を、前記磁場レーザーパルスが磁場装置に対して有することを特徴とする核融合方法。
  9. 請求項6〜8のいずれか1項に記載の核融合方法において、
    前記磁場の生成のための前記電極が、その間に磁場強化物質が配置される、互いに離間した2つの板を、生成されるプラズマのレイリープロファイルに適合される形で含むことを特徴とする核融合方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の核融合方法において、
    前記核融合レーザーパルスによってブロック点火が発生することを特徴とする核融合方法。
  11. 請求項10記載の核融合方法において、
    5ps未満の持続時間の核融合レーザーパルスによって前記ブロック点火が発生することを特徴とする核融合方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の核融合方法において、
    前記核融合レーザーパルスが少なくとも10のコントラスト比を有し、及び/又は、
    前記核融合レーザーパルスが1平方センチメートル当たり少なくとも1017ワットの強度を有することを特徴とする核融合方法。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の核融合方法において、
    100を上回る原子量を有する物質から作られた被覆層を前記核融合燃料が有することを特徴とする核融合方法。
  14. 請求項13記載の核融合方法において、
    前記被覆層が5ミクロン以下の厚さを有し、及び/又は
    前記被覆層が蒸着によって生成されることを特徴とする核融合方法。
  15. 10ps未満のパルス持続時間及び1ペタワットを上回る電力を有する核融合レーザーパルスを放射し、円筒状の反応空間内に保持された核融合燃料において核融合反応を発生させるよう構成される核融合パルスレーザー源と、
    前記核融合反応を封じ込める前記円筒状の反応空間内に磁場を発生させる磁場レーザーパルスを生成するよう構成された磁場パルスレーザー源であって、磁場が1kT以上の磁場強度で発生する磁場パルスレーザー源と、
    前記核融合反応中に放出されるエネルギーの電気エネルギーへの変換のためのエネルギー変換装置と、
    を含むことを特徴とする、核融合炉。
  16. 請求項15記載の核融合炉において、
    磁場装置が、前記エネルギー変換装置によって囲まれた前記反応空間内に磁場を発生させる磁場レーザーパルスに曝され、
    前記磁場装置が前記エネルギー変換装置に対して負極の高電圧を生成するために電圧源に接続されることを特徴とする核融合炉。
  17. 請求項16記載の核融合炉において、
    前記エネルギー変換装置が接地電位にあり、
    前記エネルギー変換装置が前記磁場装置のために球形の導電性エンクロージャを形成し、
    前記エネルギー変換装置と前記反応空間との間に、静的高電流場の前記核融合反応からの遮蔽のためにファラデーケージが設けられ、及び/又は
    前記電圧源が、少なくとも1MVの量の前記負極の高電圧の生成のために構成されることを特徴とする核融合炉。
  18. 請求項16又は17のいずれかに記載の核融合炉において、
    コイル(13)に結合される一対の電極と、
    前記磁場レーザーパルスを用いた前記電極の照射のために位置付けられる前記磁場パルスレーザー源と、
    を前記磁場装置が含み、
    前記電極及びコイルにおける放電電流を用いて、前記磁場レーザーパルスとの相互作用によって前記磁場を生成することができることを特徴とする核融合炉。
  19. 請求項18記載の核融合炉において、
    前記磁場レーザーパルスの、20ns未満のパルス持続時間及び100Jを上回るエネルギーを有するレーザーパルスの形での生成のために前記磁場パルスレーザー源が構成されることを特徴とする核融合炉。
  20. 請求項18又は19記載の核融合炉において、
    前記コイルに対して平行に配向される平面内で入射方向が垂直から最大80°逸れる入射方向を、前記磁場レーザーパルスが前記磁場装置に対して有するよう前記磁場パルスレーザー源が位置付けられることを特徴とする核融合炉。
  21. 請求項18〜20のいずれか1項に記載の核融合炉において、
    前記磁場装置の前記電極が、その間に磁場強化物質が配置される、互いに離間した2つの板を、生成されるプラズマのレイリープロファイルに適合される形で含むことを特徴とする核融合炉。
  22. 請求項18〜21のいずれか1項に記載の核融合炉において、
    前記核融合パルスレーザー源が、前記持続時間が5ps未満である前記核融合レーザーパルスの生成のために構成されることを特徴とする核融合炉。
  23. 請求項18〜22のいずれか1項に記載の核融合炉において、
    前記核融合レーザーパルスが少なくとも10のコントラスト比を有し、及び/又は、
    前記核融合レーザーパルスが1平方センチメートル当たり少なくとも1017ワットの強度を有する、
    ように前記核融合パルスレーザー源が位置付けられることを特徴とする核融合炉。
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