JP6639830B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、磁気共鳴イメージング装置に関する。
磁気共鳴イメージングに用いる傾斜磁場発生システムには、電力的な使用限界が存在する。このことを回避するため、傾斜磁場システムへの電流供給量が傾斜磁場発生システムの電力的な使用限界を確実に下回るような電流を傾斜磁場コイルに流すことで、傾斜磁場発生システムを安全に駆動する方法もある。
しかしながら、傾斜磁場電源装置の電源供給能力に余裕があった場合、その余裕の分だけスライス枚数を増やす等の手段をとることで、より最適な条件で撮像できたことになる。従って、傾斜磁場発生システムの電力的な使用限界を撮像シーケンスに応じて正確に予想することができれば、電力的な使用限界の範囲内で最大限の傾斜磁場電流を流すことができ、傾斜磁場発生システムの性能を最大限引き出すことが可能になる。
特開2013−000173号公報
本発明が解決しようとする課題は、傾斜磁場発生システムの電気的負荷を予測することができる磁気共鳴イメージング装置を提供することである。
実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置は、判定部と、シーケンス制御部とを備える。判定部は、電源に接続され自己インダクタンスを有する第1の回路と、前記第1の回路との間で相互インダクタンスを有する閉回路を少なくとも一つ有する第2の回路とを有する、傾斜磁場コイルを含む回路に対する等価回路を用いて、磁気共鳴イメージングで実行される撮像シーケンスが実行される時間が、印加される傾斜磁場の大きさの時間変化に応じて、前記傾斜磁場が立ち上がる区間と、前記傾斜磁場が一定になる区間と、前記傾斜磁場が立ち下がる区間とに分割された複数の時間区間ごとに、前記閉回路に流れる電流値を、磁気共鳴イメージングで実行される撮像シーケンスに基づいて算出し、前記複数の時間区間ごとに算出された前記電流値に基づいて、前記等価回路上で消費されるジュール熱の大きさを算出し、前記ジュール熱の大きさに基づいて、前記撮像シーケンスの実行可否を前記撮像シーケンスの実行前に判定する。シーケンス制御部は、前記判定部が前記撮像シーケンスを実行可と判定した場合に、前記撮像シーケンスを実行する。
図1は、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の構成を示すブロック図である。 図2は、第1の実施形態に係る傾斜磁場電源等の構成を示すブロック図である。 図3は、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の行う処理の手順を示したフローチャートである。 図4は、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の行う処理について説明した図である。 図5Aは、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の行う処理について説明した図である。 図5Bは、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の行う処理について説明した図である。 図5Cは、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の行う処理について説明した図である。 図6は、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の行う処理の手順を示したフローチャートである。 図7は、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の行う処理について説明した図である。 図8は、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の行う処理について説明した図である。 図9Aは、第2の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の行う処理について説明した図である。 図9Bは、第2の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の行う処理について説明した図である。 図9Cは、第2の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の行う処理について説明した図である。
以下、添付図面を用いて、実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1を用いて、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の全体構成について説明する。図1は、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、磁気共鳴イメージング装置100は、静磁場磁石101と、シムコイル130と、傾斜磁場コイル102と、傾斜磁場電源103と、寝台104と、寝台制御回路105と、送信コイル106と、送信回路107と、受信コイル108と、受信回路109と、シーケンス制御回路110と、計算機システム120とを備える。なお、磁気共鳴イメージング装置100に被検体P(例えば、人体)は含まれない。
静磁場磁石101は、中空の円筒形状に形成された磁石であり、内部の空間に一様な静磁場を発生する。静磁場磁石101は、例えば、永久磁石、超伝導磁石等である。
シムコイル130は、静磁場磁石101の内側において中空の円筒形状に形成されたコイルであり、図示されないシムコイル電源に接続され、シムコイル電源から供給される電源により、静磁場磁石101が発生した静磁場を均一化する。
傾斜磁場コイル102は、中空の円筒形状に形成されたコイルであり、静磁場磁石101及びシムコイル130の内側に配置される。傾斜磁場コイル102は、図2に示されているように、互いに直交するX,Y,Zの各軸に対応する3つのコイル(X軸傾斜磁場コイル102x、Y軸傾斜磁場コイル102y、Z軸傾斜磁場コイル102z)が組み合わされて形成されており、これら3つのコイルは、傾斜磁場電源103から個別に電流を受けて、X,Y,Zの各軸に沿って磁場強度が変化する傾斜磁場を発生させる。なお、Z軸方向は、静磁場と同方向とする。また、Y軸方向は、鉛直方向とし、X軸方向は、Z軸及びY軸に垂直な方向とする。
なお、傾斜磁場コイル102によって発生するX,Y,Z各軸の傾斜磁場は、例えば、スライス選択用傾斜磁場Gs、位相エンコード用傾斜磁場Ge、及びリードアウト用傾斜磁場Grを形成する。スライス選択用傾斜磁場Gsは、任意に撮像断面を決めるために利用される。位相エンコード用傾斜磁場Geは、空間的位置に応じてMR信号の位相を変化させるために利用される。リードアウト用傾斜磁場Grは、空間的位置に応じてMR信号の周波数を変化させるために利用される。
傾斜磁場電源103は、傾斜磁場コイル102に電流を供給する。この構成については図2を用いて後述する。
寝台104は、被検体Pが載置される天板104aを備え、寝台制御回路105による制御のもと、天板104aを、被検体Pが載置された状態で傾斜磁場コイル102の空洞(撮像口)内へ挿入する。通常、寝台104は、長手方向が静磁場磁石101の中心軸と平行になるように設置される。寝台制御回路105は、計算機システム120による制御のもと、寝台104を駆動して天板104aを長手方向及び上下方向へ移動する。
送信コイル106は、傾斜磁場コイル102の内側に配置され、送信回路107からRF(Radio Frequency)パルスの供給を受けて、高周波磁場を発生する。送信回路107は、対象とする原子核の種類及び磁場の強度で決まるラーモア周波数に対応するRFパルスを送信コイル106に供給する。
受信コイル108は、傾斜磁場コイル102の内側に配置され、高周波磁場の影響によって被検体Pから発せられるMR信号を受信する。受信コイル108は、MR信号を受信すると、受信したMR信号を受信回路109へ出力する。例えば、受信コイル108は、1以上、典型的には複数のコイルエレメントを有するコイルアレイである。
受信回路109は、受信コイル108から出力されるMR信号に基づいてMRデータを生成する。具体的には、受信回路109は、受信コイル108から出力されるMR信号に対して、前置増幅、中間周波変換、位相検波、低周波増幅、フィルタリング等の各種信号処理を施した後、各種信号処理が施されたデータに対してアナログ/デジタル変換する。これにより、受信回路109は、デジタル化された複素数データであるMRデータを生成する。受信回路109が生成したMRデータは、生データとも呼ばれる。
また、受信回路109は、生成したMRデータをシーケンス制御回路110へ送信する。なお、受信回路109は、静磁場磁石101や傾斜磁場コイル102等を備える架台装置側に備えられていてもよい。
ここで、第1の実施形態において、受信コイル108の各コイルエレメントから出力されるMR信号は、適宜分配合成されることで、チャネル等と呼ばれる単位で受信回路109に出力される。このため、MRデータは、受信回路109以降の後段の処理においてチャネル毎に取り扱われる。
コイルエレメントの総数とチャネルの総数との関係は、同一の場合もあれば、コイルエレメントの総数に対してチャネルの総数が少ない場合、あるいは反対に、コイルエレメントの総数に対してチャネルの総数が多い場合もある。なお、分配合成のタイミングは、上述したタイミングに限られるものではない。MR信号若しくはMRデータは、後述する画像生成機能122による処理の前までに、チャネル単位に分配合成されればよい。
シーケンス制御回路110は、計算機システム120から送信される撮像シーケンスの情報に基づいて、傾斜磁場電源103、送信回路107及び受信回路109を駆動することによって、被検体Pの撮像を行う。
撮像シーケンスとは、磁気共鳴イメージング装置100による検査に含まれる複数のプロトコルそれぞれに対応するパルスシーケンスを指す。撮像シーケンスの情報には、傾斜磁場電源103が傾斜磁場コイル102に供給する電源の強さや電源を供給するタイミング、送信回路107が送信コイル106に送信するRFパルスの強さやRFパルスを印加するタイミング、受信回路109がMR信号を検出するタイミング等が定義される。
なお、シーケンス制御回路110は、傾斜磁場電源103、送信回路107及び受信回路109、シムコイル電源等を駆動して被検体Pを撮像した結果、受信回路109からMRデータを受信すると、受信したMRデータを計算機システム120へ転送する。
なお、磁気共鳴イメージング装置は、図示しない温度センサを備えても良い。温度センサは、例えば、温度を取得する温度計である。温度センサは、温度センサが設置された場所の温度を取得すると、シーケンス制御回路110に温度情報を送信する。
シーケンス制御回路110は、温度情報を温度センサから受信すると、計算機システム120の処理回路150に温度情報を送信する。処理回路150は、シーケンス制御回路110を通じて、温度を取得する。
温度センサとしては、赤外線放射温度計等の非接触式の温度計であってもよく、また、サーミスタ温度計や熱電対温度計等の接触式の温度計であってもよい。
計算機システム120は、磁気共鳴イメージング装置100の全体制御や、データ収集、画像生成等を行う。計算機システム120は、処理回路150、記憶回路123、入力装置124、ディスプレイ125を備える。また、処理回路150は、判定機能11、インタフェース機能121、画像生成機能122、制御機能126を有する。
第1の実施形態では、判定機能11、インタフェース機能121、画像生成機能122、制御機能126にて行われる各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路123へ記憶されている。処理回路150はプログラムを記憶回路123から読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読みだした状態の処理回路150は、図1の処理回路150内に示された各機能を有することになる。なお、図1においては単一の処理回路150にて、判定機能11、インタフェース機能121、画像生成機能122、制御機能126にて行われる処理機能が実現されるものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路150を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより機能を実現するものとしても構わない。
換言すると、上述のそれぞれの機能がプログラムとして構成され、1つの処理回路が各プログラムを実行する場合であってもよいし、特定の機能が専用の独立したプログラム実行回路に実装される場合であってもよい。なお、処理回路150の有する判定機能11、シーケンス制御回路110は、それぞれ判定部、シーケンス制御部の一例である。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphical Processing Unit)或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは記憶回路123に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、記憶回路123にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、寝台制御回路105、送信回路107、受信回路109等も同様に、上記のプロセッサなどの電子回路により構成される。
処理回路150は、判定機能11により、撮像シーケンスの実行可否を撮像シーケンスの実行前に判定する。判定機能11の具体的な処理については後述する。
処理回路150は、インタフェース機能121により、撮像シーケンスの情報をシーケンス制御回路110へ送信し、シーケンス制御回路110からMRデータを受信する。また、処理回路150は、インタフェース機能121を通じて、MRデータを受信すると、受信したMRデータを記憶回路123に格納する。
処理回路150は、画像生成機能122により、インタフェース機能121を通じて受信したMRデータや、記憶回路123に保管されたデータを用いて、画像の生成を行う。なお、処理回路150は、画像生成機能122によって得られた画像は、必要に応じてディスプレイ125や記憶回路123に送信する。
処理回路150は、制御機能126により、磁気共鳴イメージング装置100の全体制御を行う。例えば、処理回路150は、制御機能126により、入力装置124を介して操作者から入力される撮像条件に基づいて撮像シーケンスの情報を生成し、生成した撮像シーケンスの情報をシーケンス制御回路110に送信することによって撮像を制御する。
記憶回路123は、処理回路150がインタフェース機能121を通じて受信したMRデータや、画像生成機能122により生成された画像データ等を記憶する。例えば、記憶回路123は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等である。
入力装置124は、操作者からの各種指示や情報入力を受け付ける。入力装置124は、例えば、マウスやトラックボール等のポインティングデバイス、あるいはキーボード等の入力デバイスである。
ディスプレイ125は、処理回路150における制御機能126による制御のもと、画像データ等の各種の情報を表示する。ディスプレイ125は、例えば、液晶表示器等の表示デバイスである。
以上のように、実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100の全体構成について説明した。続いて、傾斜磁場電源103が、傾斜磁場コイル102に電流を供給する処理について、図2を用いて説明する。図2は、第1の実施形態に係る傾斜磁場電源103等の構成を示すブロック図である。
図2に示されるように、例えば、傾斜磁場電源103は、ポストレギュレータ20と、コンデンサバンク21x〜21z、パワーステージ22x〜22zを備える。
ポストレギュレータ20は、後述するパワーステージ22x〜22zにエネルギーを供給する電源の役割を持つ装置である。ポストレギュレータ20は、パワーステージ22x〜22zの動作に合わせて、パワーステージ22x〜22zが必要とするエネルギーを供給する。ポストレギュレータ20の具体例としては、例えば交流電源を整流することにより得られた所定の直流電源である。ポストレギュレータ20は、例えば、CV(Constant Voltage)/CC(Constant Current)特性を有する直流電源である。この場合、ポストレギュレータ20は、後段の負荷が大きい場合には定電流源として機能し、逆に後段の負荷が小さい場合には定電圧源として機能する。ただし、以下の実施例中で説明する状況においては、後段の負荷が大きいので、ポストレギュレータ20は、定電流源として機能する。
コンデンサバンク21x〜21zは、ポストレギュレータ20では補うことのできない電力供給を負担する電池の役割をするコンデンサである。コンデンサバンク21x、コンデンサバンク21y、コンデンサバンク21zは、それぞれx軸傾斜磁場コイル102x、y軸傾斜磁場コイル102y、z軸傾斜磁場コイル102zに対応するコンデンサバンクを表す。コンデンサバンク21x〜21zの構成例としては、例えば電解コンデンサがある。コンデンサバンク21x〜21zは、ポストレギュレータ20及び、対応するパワーステージ22x〜22zに接続され、ポストレギュレータ20から流入した電力を一時的に貯蔵し、貯蔵した電力を、必要に応じてパワーステージ22x〜22zに対して放出する。
ここで、コンデンサバンクの役割としては、以下の通りである。すなわち、短時間に全軸の傾斜磁場コイル102x〜102zに大電流を流すことが必要となった場合、必要な電力供給量が、一時的にポストレギュレータ20が供給することのできる電力を上回る場合がある。このような場合でも、コンデンサバンク21x〜21zが存在することで、傾斜磁場コイル102x〜102zに安定して電力を供給することができる。
パワーステージ22x〜22zは、シーケンス波形を大電流パルスに変換する増幅器である。パワーステージ22x、パワーステージ22y、パワーステージ22zは、それぞれx軸傾斜磁場コイル102x、y軸傾斜磁場コイル102y、z軸傾斜磁場コイル102zに対応する増幅器である。パワーステージ22x〜22zは、シーケンス制御回路110からシーケンス波形に対応する制御信号を受信して、受信した制御信号を大電流パルスに増幅して変換し、傾斜磁場コイル102に出力する。
以上のように、傾斜磁場電源103は、撮像シーケンスの実行に必要な電流を傾斜磁場コイル102に供給する。
次に、実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100に係る背景について説明する。傾斜磁場電源103及び傾斜磁場コイル102を含む傾斜磁場発生システムにおけるエネルギー収支については、以下の式(1)で表される。
Figure 0006639830
ここで、E totalは、パワーステージ22x、22y、22zで消費される消費エネルギーである。E totalは、傾斜磁場コイル102x、102y、102zで消費される消費エネルギーである。E totalは、コンデンサバンク21x、21y、21zから傾斜磁場コイル102x、102y、102zに供給されたエネルギーである。E totalは、ポストレギュレータ20から供給されたエネルギーである。式(1)は、傾斜磁場発生システムにおいて、供給されるエネルギーと消費されるエネルギーが等しくなるというエネルギー保存則を表している。
totalは、具体的には式(2)で表される。
Figure 0006639830
ここで、Cは、コンデンサバンク21x、21y、21zの静電容量であり、V(t)は時刻tにおけるコンデンサバンク21x、21y、21zの電圧を表す。V(0)は、t=0すなわち初期状態におけるコンデンサバンク21x、21y、21zの電圧を表す。
totalは、具体的には式(3)で表される。
Figure 0006639830
ここで、I(t’)は、時刻t’においてポストレギュレータ20から供給される電流値を表す。以下の実施形態では、ポストレギュレータ20が、供給される電流値が所定の値になるように動作する場合で説明する。
また、E totalは、例えば式(4)で表される。
Figure 0006639830
ここで、I(t’)は、時刻t’においてパワーステージ22x、22y、22zから出力される電流値を表す。また、これは同時に、傾斜磁場コイル102x、102y、102zに供給される電流値になっている。また、α、β、γは、経験的に算出される所定のパラメータである。
すなわち、パワーステージ22x、22y、22zは、実際には複雑な回路で構成されているものの、その全消費エネルギーは、結局のところその最終的な出力電流I(t’)と連関すると考えることができる。それらの効果は、例えば係数α、β、γで表現される。γは、出力電流I(t’)が0であるときのパワーステージ22x、22y、22zの消費エネルギーであり、βは、出力電流I(t’)に対して線形な部分のパワーステージ22x、22y、22zの消費エネルギーであり、αは、出力電流I(t’)に対して非線形な部分のパワーステージ22x、22y、22zの消費エネルギーを、出力電流I(t’)に対して2次の非線形の効果が支配的であると考えて算出した係数である。
また、出力電流I(t’)は、傾斜磁場の波形に対応する。逆に、傾斜磁場の波形が定まれば、すなわち傾斜磁場の波形が定まれば、出力電流I(t’)が定まる。従って、撮像シーケンスが定まった時、出力電流I(t’)は既知の変数となる。
また、E totalは、例えば式(5)のような関数系に書くことができると考えられる。
Figure 0006639830
ここで、Rは抵抗であり、ωは周波数であり、fは所定の関数である。すなわち、傾斜磁場コイル102x、102y、102zで消費されるエネルギーは、時刻t’において傾斜磁場コイル102x、102y、102zに流れる電流I(t’)の関数である、時刻t’における消費エネルギーを時間で積分したものである。また、時刻t’における消費エネルギーは、電流I(t’)に依存し、傾斜磁場コイル102x、102y、102zの等価回路としての抵抗Rは、周波数ωに依存する。式(5)は形式的な式であり、傾斜磁場コイル102x、102y、102zで消費されるエネルギーの具体的な表式については後述する。
ここで、エネルギー保存則である式(1)及び各エネルギーの式である式(2)〜式(5)について整理する。これらの式で、C、α、β、γは所定のパラメータであり既知の量である。また、Iは、ポストレギュレータ20の規格から定まる既知の量である。また、Iは、実行可否を判定する対象の傾斜磁場の波形に応じて定まる既知の量である。また、f及びR(ω)は、後述するように等価回路の性質から定まる既知の量である。従って、未知の変数はVcのみであるから、Vcのt=0における初期値が定まれば、式(1)及び式(2)〜(5)を連立することにより、処理回路150は、判定機能11により、時刻tにおけるコンデンサバンク21x〜21zの電圧V(t)の値を算出することができる。
実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100に係る第1の背景として、現実の傾斜磁場コイル102x〜102zは、複雑な電気的、磁気的特性を有する。
そのような特性の例としては、第1には、例えば表皮効果が挙げられる。ここで、表皮効果とは、交流電流が導体中を流れるとき、導体表面において電流密度が高く、導体表面から離れるにしたがって電流密度が低下する効果のことをいう。高周波電流が導体を流れるときに、導体内の相互インダクタンスに起因する起電力により、導体表面から離れた場所では、電流が遮蔽され、電流密度が低下する。この結果、交流電流においては電流密度が表皮深さ程度の浅い領域に集中するため、電気抵抗が増加する。典型的には、表皮効果としては、周波数ωの平方根に比例して、交流の電気抵抗が増加する。
また、そのような特性の例としては、例えば渦電流による熱損失が挙げられる。ここで、渦電流とは、急激な磁場の変化により導体内に生じる誘導電流のことである。導体内に生じた渦電流は、導体中でジュール熱に変換され、傾斜磁場コイル102を発熱させる。
傾斜磁場コイル102の特性を再現する等価回路モデルとして、最も単純には、傾斜磁場コイル102を、コイル抵抗Rとコイルの自己インダクタンスLが直列に配線された等価回路で表すことが考えられよう。しかし、このような、傾斜磁場コイル102を、コイル抵抗の直列回路で表したのみのモデルでは、上述した現実の傾斜磁場コイル102の特性を十分に再現できない。
また、傾斜磁場コイル102において消費されるエネルギーを算出する算出方法として、最も単純には、傾斜磁場コイル102自身が所定のコイル抵抗を有するとして、傾斜磁場電源103に接続された当該コイル抵抗において消費されるエネルギー(ジュール熱)を算出する方法が考えられよう。しかし、傾斜磁場電源103に接続された抵抗において消費されるエネルギーのみを、傾斜磁場コイル102において消費されるエネルギーとしてカウントする方法では、現実の傾斜磁場コイル102において消費されるエネルギーを十分に再現できない。すなわち、傾斜磁場コイル102において消費されるエネルギーを説明するために導入される抵抗は、傾斜磁場電源103に接続された回路において直接的に電圧降下を引き起こすとは限らない。
実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100に係る第2の背景として、コンデンサバンク21x〜21zの電圧推定をするにあたり、計算負荷を考慮する必要がある。例えば、コンデンサバンク21x〜21zの電圧降下を推定する際に、パワーステージ22x〜22zの出力電圧の電圧降下が、傾斜磁場コイル102に磁気的に接続された仮想コイルとの相互インダクタンスにより生じると考えて微分方程式を立式することもできる。しかし、この微分方程式を直接解くのは計算負荷が大きく、また数値的不安定性の原因になる。従って、計算負荷が少ない方法が望まれる。
実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100に係る第3の背景として、傾斜磁場の波形(時間変化)は、一般に微分不可能な、または微分係数を定義することが適切でない振る舞いを持つことが多い。例えば、一般に傾斜磁場の波形は、ディラックのデルタ関数的な波形や、へヴィサイドのステップ関数的な波形を多く含む。ところで、式(1)及び式(2)〜(5)を連立して得られた式は、時刻tに関する積分方程式なので、時刻tに関して微分して微分方程式を得ることができる。また、得られた微分方程式は、所定の方法で解くことができ、所定の微分係数を用いた関数で表現できる。しかしながら、傾斜磁場の波形に対して微分係数を設定することが適切でないために、微分方程式を用いた手法を用いると、数値的不安定を誘発することになる。従って、撮像シーケンスを区分的に連続な複数の関数に分割し、当該区間ごとに定義された差分方程式により数値評価を行うことが望まれる。
第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100は、かかる背景のもとに構成されたものである。以下、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100の行う処理について、適宜図4、図5A,図5B,図5C、図7及び図8を参照しながら、図3及び図6を用いて説明する。図3及び図6は、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100の行う処理の手順を示したフローチャートである。図3は、全体の処理の流れを示したフローチャートであり、図6は、図3のステップS105について詳しく説明したフローチャートである。図4、図5A、図5B、図5C、図7及び図8は、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100の行う処理について説明した図である。
第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100の有する処理回路150は、判定機能11により、撮像シーケンスの実行可否の判断対象である撮像シーケンスを複数の時間区間に分割する(ステップS101)。このことを図4を用いて説明する。
前述したように、式(1)及び式(2)〜(5)を連立することにより、コンデンサバンク21x〜21zの電圧Vc(t)を算出することは可能である。ここで、前述したように、傾斜磁場の波形は、全時間区間で微分可能であるとは限られないので、撮像シーケンスを複数の時間区間に分割することが合理的である。図4は、このような状況を表している。
図4の上段は傾斜磁場の波形50を表す。すなわち、波形50は、傾斜磁場コイル102を用いて印加される傾斜磁場の大きさの時間変化に対応する。波形50と、傾斜磁場コイル102に流れる電流I(t)とは概ね相似形になることから、波形50は、傾斜磁場コイル102に流れる電流I(t)の波形をも表している。波形50は、時刻t、t、t、t、t、t、t、tの付近で、その微分係数(印加される傾斜磁場の大きさの時間変化)が不連続に変化する。処理回路150は、判定機能11により、撮像シーケンスが実行される時間を、印加される傾斜磁場の大きさの時間変化が不連続に変化する点を境界として、複数の時間区間に分割する。換言すると、処理回路150は、判定機能11により、撮像シーケンスが実行される時間を、印加される傾斜磁場の大きさの時間変化に応じて複数の時間区間に分割する。なお、撮像シーケンスが実行される時間を複数の時間区間を分割するにあたって、例えば撮像シーケンスの立ち上がりや撮像シーケンスの立ち下がりが生じる時刻、さらに撮像シーケンスが一定となる区間の両端の時刻を、時間区間の分割点とする。例えば、処理回路150は、撮像シーケンス開始時刻(t)から、撮像シーケンス終了時刻(t)までの時間区間を、t〜t、t〜t、t〜t、t〜t、t〜t、t〜t、t〜tの複数の時間区間に分割する。
かかるのち、処理回路150は、判定機能11により、分割された複数の時間区間ごとに、処理を行う。例えば、処理回路150は、判定機能11により、初めに、計算対象中の時間区間を、t〜tに設定する。処理回路150は、判定機能11により、t〜tの時間区間での処理を終了すると、続いて、計算対象中の時間区間を、t〜tに設定する。処理回路150は、判定機能11により、t〜tの時間区間での処理を終了すると、計算対象中の時間区間を、t〜tに設定する。以下同様に処理を行い、処理回路150は、t〜tの時間区間での処理を終了すると、一連の処理を終了する。
なお、図4に示されたグラフ51は、処理回路150が、後述する判定機能11の処理により算出した、コンデンサバンク21x〜21zの電圧の時間変化Vc(t)である。また、図4に示されたグラフ52は、ポストレギュレータ20が供給する電圧Ip(t)の時間変化である。
続いて、処理回路150は、判定機能11により、当該撮像シーケンス印加開始時の、コンデンサバンク21x〜21zの電圧の値を取得する(ステップS102)。この電圧の値は、例えばコンデンサバンク21x〜21zの電圧のデフォルト値として設定されている初期値である。
続いて、処理回路150は、判定機能11により、計算対象中の時間区間におけるパワーステージ22x〜22zの出力電流推定値を取得する(ステップS103)。ここで、パワーステージ22x〜22zの出力電流推定値は、傾斜磁場の波形と相似するから、パワーステージ22x〜22zの出力電流推定値を取得することは、計算対象中の時間区間が開始されてから終了するまでの傾斜磁場の波形を取得することと同等である。処理回路150は、パワーステージ22x〜22zの出力電流推定値を、記憶回路123から、又は入力装置124を通じたユーザからの入力を通じて取得する。
図5A〜図5Cにおいて、処理回路150が判定機能11により取得したパワーステージ22x〜22zの出力電流推定値の具体例が示されている。
図5Aの直線40は、時刻tにおける出力電流推定値I(t)が、一次関数的に立ち上がっていく場合の出力電流推定値を時刻tの関数としてプロットしたものである。出力電流推定値は、t=tn−1においてI(tn−1)であり、t=tにおいてI(t)であり、t=t’=tn−1+ΔtのときI(t’)となる。この場合、式(6)が成り立つ。
Figure 0006639830
ここで、SRはスリュー・レート(Slew Rate)であり、傾斜磁場の立ち上がり速度を表すパラメータである。
図5Bの直線41は、時刻tにおける出力電流推定値I(t)が、フラット(一定)である場合の出力電流推定値を時刻tの関数としてプロットしたものである。出力電流推定値は、tn−1≦t’≦tであるすべてのt=t’において、一定値I(t)となる。この場合、式(7)が成り立つ。
Figure 0006639830
図5Cの直線42は、時刻tにおける出力電流推定値I(t)が、一次関数的に立ち下がっていく場合の出力電流推定値を時刻tの関数としてプロットしたものである。出力電流推定値は、t=tn−1においてI(tn−1)であり、t=tにおいてI(t)であり、t=t’=tn−1+ΔtのときI(t’)となる。この場合、図5Aの場合と同様に、式(6)が成り立つ。但し、この場合、係数SRは負になる。
続いて、処理回路150は、判定機能11により、計算対象中の時間区間が開始されてから終了するまでの、パワーステージ22x〜22zの消費エネルギー推定値Eを取得する(ステップS104)。ここで、パワーステージ22x〜22zの消費エネルギー推定値Eの表式は、式(8)で表すことができる。
Figure 0006639830
ここで、時刻t’における出力電流推定値I(t’)の関数形はステップS103において既知であるので、処理回路150は、判定機能11により、式(8)における出力電流推定値I(t’)の表式にステップS103で取得した代入し、積分を実行することで、パワーステージ22x〜22zで消費される消費エネルギー推定値Eを算出する。
例えば、出力電流推定値I(t’)が、式(6)で与えられる場合、(すなわち、出力電流I(t’)が、一次関数的に立ち上がって若しくは立ち下がっていく場合)、式(8)の積分を実行すると、処理回路150は、判定機能11により、パワーステージ22x〜22zで消費される消費エネルギーEを、式(9)のように算出する。
Figure 0006639830
また、出力電流推定値I(t’)が式(7)で与えられる場合、(すなわち、出力電流I(t’)が、一定な場合)、式(8)の積分を実行すると、処理回路150は、判定機能11により、パワーステージ22x〜22zで消費される消費エネルギーEを、式(10)のように算出する。
Figure 0006639830
また、出力電流I(t’)が、その他の関数系である場合でも、出力電流I(t’)の表式を、式(8)に代入して積分を実行することで、処理回路150は、判定機能11により、パワーステージ22x〜22zで消費される消費エネルギーEを算出することができる。
次に、処理回路150は、計算対象中の時間区間における傾斜磁場コイル102での消費エネルギー推定値Eを算出する(ステップS105)。
ここで、前述したように、現実の傾斜磁場コイル102は、例えば表皮効果や渦電流に起因した複雑な電気的、磁気的特性を有する。これらの特性を十分再現できるよう、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100の処理回路150は、判定機能11は、所定の等価回路を用いて傾斜磁場コイル102での消費エネルギー推定値Eを算出する。
ステップS104の処理の詳細は、図6のフローチャートに示されている。図6は、図3のステップS104の処理をより詳細に説明したステップである。具体的には、図3のステップS104は、図6のステップS150及びステップS151で構成される。
処理回路150は、判定機能11により、所定の等価回路における仮想回路に流れる電流値を算出する(ステップS150)。この処理について、図7を用いて説明する。
図7に示されている回路は、傾斜磁場電源103により電圧が印加された傾斜磁場コイル102の電気的特性を示す等価回路の一例である。ここで、傾斜磁場コイル102を含む等価回路は、例えば、第1の回路30と、閉回路31及び閉回路32からなる第2の回路とからなる。
第1の回路30は、傾斜磁場電源103に接続され、抵抗値Rを有する抵抗38と、自己インダクタンスLを有するコイル33とからなる。閉回路31は、抵抗値Rを有する抵抗36と、自己インダクタンスLを有するコイル34とからなる。閉回路32は、抵抗値Rを有する抵抗37と、自己インダクタンスLを有するコイル35となる。また、コイル33とコイル34の間には、相互インダクタンスM12が、コイル33とコイル35の間には、相互インダクタンスM13とが存在する。
ここで、時刻をtとし、第1の回路30に流れる電流をi1(t)、閉回路31に流れる電流をi2(t)、閉回路32に流れる電流をi3(t)とし、閉回路31及び閉回路32について回路の方程式を立てると、次の式(11)が成り立つ。
Figure 0006639830
ここで、第1の回路30に対して閉回路31及び閉回路32が相互インダクタンスを通じて及ぼす効果は、第1の回路30に流れる電流i1(t)に対して高次摂動の効果であるから一般に小さく、例えば省略可能である。
また、ここで、電流i1(t)は、傾斜磁場のパルスシーケンスの波形に対応する量である。すなわち、パルスシーケンスの波形変化とは、電流i1(t)の時間変化である。また、電流i1(t)は、ステップS103で、処理回路150が、判定機能11により取得した、計算対象中の時間区間におけるパワーステージ22x〜22zの出力電流推定値I(t)に対応する量である。
続いて、処理回路150は、判定機能11により、撮像シーケンスの情報に基づいて閉回路31及び閉回路32に流れる電流値(i(t)及びi(t))を算出する。
この方法としては、例えばラプラス変換を用いた所定の方法がある。また、微分方程式を、一般解を変数分離法で解いたのち、特殊解を定数変化法で解くなどしてもよい。式(11)は、時刻tに関して1階線形微分方程式であるから、任意の電流i1(t)の関数系に対して解くことができ、電流i2(t)及び電流i3(t)を、電流i1(t)の関数として、表現することができる。
一例として、電流i1(t)が、時刻t=0で値i0をとり、一定の速度SRで電流値が増大(又は減少)していく場合、電流i1(t)は、次の式(12)のように表される。
Figure 0006639830
この場合、微分方程式を解くと、電流i2(t)及び電流i3(t)は、次の式(13)のように表される。
Figure 0006639830
従って、処理回路150は、式(13)を用いることにより、閉回路31及び閉回路32に流れる電流値を算出できる。
また、別の例として、電流i1(t)が、一定の値i0をとる場合、電流i1(t)は、次の式(14)のように表される。
Figure 0006639830
この場合、微分方程式を解くと、電流i2(t)及び電流i3(t)は、次の式(15)のように表される。
Figure 0006639830
従って、処理回路150は、式(13)を用いることにより、閉回路31及び閉回路32に流れる電流値を算出できる。
以上をまとめると、処理回路150は、判定機能11により、傾斜磁場電源103に接続され自己インダクタンスLを有する第1の回路30と、第1の回路30との間で相互インダクタンスを有する閉回路31及び32を有する第2の回路とを、傾斜磁場コイル102を含む回路に対する等価回路とする。処理回路150は、判定機能11により、閉回路31及び32に流れる電流値i2(t)、i3(t)を、磁気共鳴イメージングで実行される撮像シーケンスに基づいて算出する。すなわち、処理回路150は、判定機能11により、複数の時間区間ごとに、等価回路により導かれる微分方程式を解く。
なお、図8に、閉回路31及び32に流れる電流の波形の具体例が示されている。波形50は、パワーステージ22x〜22zの出力電流推定値I(t)の波形である。波形50は、第1の回路30に流れる電流i1(t)の波形に対応する。この時、波形61は、閉回路31に流れる電流の波形、波形62は、閉回路32に流れる電流の波形の具体例を示している。
図6に戻って、処理回路150は、判定機能11により、計算対象中の時間区間が終了するまでの傾斜磁場コイルの消費エネルギー推定値を算出する(ステップS151)。具体的には、処理回路150は、判定機能11により、各時刻において等価回路上で消費されるジュール熱の大きさを、傾斜磁場コイル102の消費エネルギーの推定値と算出する。ここで、第1の回路30における抵抗38、閉回路31における抵抗36、閉回路32における抵抗37において、エネルギーが消費される。ここで、抵抗38の大きさは一般に小さくなるように設計されることが多い。従って、処理回路150は、例えば、各時刻における傾斜磁場コイル102の消費エネルギーの推定値E(t)を、閉回路31における消費エネルギーE(t)及び閉回路32における消費エネルギーE(t)を主に考慮して、式(16)のように算出する。
Figure 0006639830
第1の回路30に流れる電流i1(t)が、式(12)で表される場合、式(13)を式(16)に代入することにより、処理回路150は、例えば、各時刻における傾斜磁場コイル102の消費エネルギーの推定値E(t)を、式(17)のように算出する。
Figure 0006639830
また、第1の回路30に流れる電流i1(t)が、式(14)で表される場合、式(15)を式(16)に代入することにより、処理回路150は、例えば、各時刻における傾斜磁場コイル102の消費エネルギーの推定値E(t)を、式(18)のように算出する。
Figure 0006639830
すなわち、処理回路150は、判定機能11により、閉回路31、32に流れる電流値に基づいて、傾斜磁場コイル102で消費されるエネルギーの推定値を算出する。
なお、等価回路の回路構成としては、上記構成は一例を示したに過ぎず、実施形態は上述の例に限られない。例えば、閉回路の個数は2個には限られず、例えば1個でも良いし3個でもよい。また、処理回路150は、等価回路として、誘電損失等の効果を取り入れるためコンデンサを含む回路を用いても良い。また、処理回路150は、閉回路についての方程式のみを用いる例を説明したが、第1の回路についての方程式を用いても良い。
また、処理回路150は、判定機能11により、閉回路に流れる電流値に基づいて、傾斜磁場コイル102に印加される電圧値の推定値、電流値の推定値、傾斜磁場コイル102の電流電圧特性等を算出してもよい。
図3に戻って、処理回路150は、判定機能11により、計算対象中の時間区間が終了した時のコンデンサバンク21x〜21zの電圧を算出する(ステップS106)。
コンデンサバンク21x〜21zの電圧算出の方法について、簡単に説明する。初めに、式(1)と同様に、以下に示される式(19)が成りたつ。
Figure 0006639830
ここで、Eは、分割された一つの時間区間において、パワーステージ22x〜22zで消費される消費エネルギーである。Eは、分割された一つの時間区間において、傾斜磁場コイル102で消費される消費エネルギーである。Eは、分割された一つの時間区間において、コンデンサバンク21x〜21zから傾斜磁場コイル102に供給されたエネルギーである。E totalは、分割された一つの時間区間において、ポストレギュレータ20から共有されたエネルギーである。
次に、式(19)の右辺のEpに係る積分は、離散化を行うことにより、以下の式(20)のように近似できる。
Figure 0006639830
ここで、nは、処理回路150が、判定機能11により分割した複数の時間区間の番号である。また、tは、n−1番目の時間区間における最大の時刻である。また、tn−1は、n−1番目の時間区間における最小の時刻である。換言すると、n番目の時間区間は、t〜tn+1である。すなわち、1番目の時間区間はt〜tであり、2番目の時間区間はt〜tであり、以下同様である。またΔtは、以下の式(21)で定義される値である。
Figure 0006639830
また、式(19)の右辺はEcは、以下の式(22)で表される。
Figure 0006639830
式(20)及び式(22)を式(19)に代入すると、以下の式(23)を得る。
Figure 0006639830
式(23)は、V(t)に関する2次方程式であるから、V(t)について解くと、以下の式(24)を得る。
Figure 0006639830
換言すると、処理回路150は、判定機能11により、複数の時間区間それぞれについて、両端の時刻において満たすべき関係式を算出し、算出した関係式に基づいて、コンデンサバンク21x〜21zの電圧値の推定値を算出する。このように、処理回路150は、判定機能11により、式(24)式に基づいて、t=tn−1におけるコンデンサバンク21x〜21zの電圧値V(tn−1)に基づいて、t=tにおけるコンデンサバンク21x〜21zの電圧値V(t)を算出することができる。
処理回路150が、判定機能11により、t=tn−1におけるコンデンサバンク21x〜21zの電圧値V(tn−1)に基づいて、t=tにおけるコンデンサバンク21x〜21zの電圧値V(t)を算出すると、処理回路150は、判定機能11により、計算対象中の時間区間tnー1〜tが最後の時間区間であるか否かを判断する。処理回路150は、判定機能11により、計算対象中の時間区間tnー1〜tが最後の時間区間でないと判断すると(ステップS107 No)、処理回路150は、判定機能11により、次の時間区間t〜tn+1を、計算対象中の時間区間に設定し、(ステップS108),ステップS103以降の処理が繰り返される。
また、処理回路150が、判定機能11により、計算対象中の時間区間tnー1〜tが最後の時間区間であると判定した場合(ステップS107 Yes)、最後の時間区間まで計算を行うことができたので計算を終了する。
続いて、処理回路150は、判定機能11により、閉回路31,32を流れる電流値i2(t)や電流値i3(t)に基づいて、撮像シーケンスの実行可否をシーケンスの実行前に判定する(ステップS109)。具体的には、処理回路150は、判定機能11により、電流値に基づいて、傾斜磁場コイル102に電流を供給するコンデンサバンクの電圧値の推定値を算出し、算出した電圧値の推定値に基づいて、撮像シーケンスの実行可否をシーケンスの実行前に判定する。
また、シーケンス制御回路110は、処理回路150が、判定機能11により撮像シーケンスを実行可と判定した場合に、撮像シーケンスを実行する。また、シーケンス制御回路110は、処理回路150が、判定機能11により撮像シーケンスを実行不可と判定した場合に、入力装置124を通じてユーザから撮像条件の再設定を受け付けても良い。
撮像シーケンスの実行可否の判断基準としては、例えば、判定機能11により、処理回路150は、算出したコンデンサバンク21x〜21zの電圧値が所定の値を上回っていれば、当該撮像シーケンスを実行可とし、下回っていれば、当該撮像シーケンスを実行不可と判定してもよい。また、撮像シーケンスの実行可否の判断基準としては、例えば、判定機能11により、処理回路150は、算出した閉回路31、32を流れる電流値が所定の値を下回っていれば、当該撮像シーケンスを実行可とし、上回っていれば、当該撮像シーケンスを実行不可と判定してもよい。
実施形態では、ポストレギュレータ20が、供給される電流の値が所定の値になるように動作する場合で説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、ポストレギュレータ20は、供給される電圧の値が所定の値になるように動作してもよい。
実施形態では、パワーステージ22x、22y、22zで消費されるエネルギーが、出力電流の2次関数である場合で説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、パワステージ22x、22y、22zの消費エネルギーとして、例えば電圧電流特性の実測値を用いて算出してもよい。
以上のように、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100の有する処理回路150は、傾斜磁場電源103に接続された傾斜磁場コイル102に対する等価回路として、傾斜磁場電源103に接続されたコイルと相互インダクタンスを持つ相互誘導コイルに流れる電流値に着目して当該電流値を算出する。その後、処理回路150は、求めた電流値から傾斜磁場コイル102の消費エネルギーを算出し、算出した消費エネルギーを基に、コンデンサバンク21x〜21zの電圧を算出する。このことにより、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100は、傾斜磁場発生システムの電気的負荷を予測することができる。より具体的には、第1の実施形態に係る等価回路を用いることにより、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100は、精度のよいコンデンサバンク21x〜21zの電圧推定を、計算負荷を抑えながら行うことができる。その結果、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100は、最適化した条件で撮像シーケンスを実行することが可能になる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、処理回路150が、判定機能11により、コンデンサバンク21x〜21zの電圧値の推定値に基づいて、撮像シーケンスの実行可否を判定した。第2の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100は、算出したコンデンサバンク21x〜21zの電圧値の推定値に基づいて、撮像条件の制御を行う。
図9A、図9B及び図9Cは、第2の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100の行う処理について説明した図である。図9Aのグラフ80は、コンデンサバンク21x〜21zの電圧値の推定値の時間変化を表している。シーケンス制御回路110は、コンデンサバンク21x〜21zの電圧の推定値が所定の閾値83(VTH1)を下回った場合に、撮像における分解能を低下させて撮像シーケンスを実行する。分解能とは、例えばスライス方向の分解能やリードアウト方向の分解能、位相エンコード方向の分解能である。
スライス方向の分解能を低下させるためには、例えば、スライス厚を厚くする。リードアウト方向と位相エンコード方向の分解能を低下させるためには、例えば、画像のマトリクス数を減らす。または、撮像における有効視野(FOV:Field Of View)を増大させてもよい。撮像における有効視野の大きさは、傾斜磁場の勾配と関連する。すなわち、撮像における有効視野の大きさが大きくなるほど、傾斜磁場の勾配がゆるやかになる。これにより、コンデンサバンク21x〜21zの電圧値が低下するのを防止することができる。
図9Bのグラフ81は、同様に、コンデンサバンク21x〜21zの電圧値の推定値の時間変化を示している。グラフ81は、撮像シーケンスの実行によりコンデンサバンク21x〜21zの電圧が低下し、その後電圧がゆるやかに回復していく場合について説明している。シーケンス制御回路110は、所定の時刻におけるコンデンサバンク21x〜21zの電圧の推定値がフリップパルスの印加時82において指定した閾値84(VTH2)まで回復しない場合に、繰り返し時間(TR)を延長させて撮像シーケンスを実行する。
フリップパルスの印加時82にコンデンサバンク21x〜21zの電圧値の推定値が指定した閾値84まで回復しない場合、繰り返し時間が短すぎると考えられる。従って、シーケンス制御回路110は、繰り返し時間を延長させて撮像シーケンスを実行する。これにより、フリップパルスの印加時に、コンデンサバンク21x〜21zの電圧が十分な値を保持することができる。
図9Cのグラフ90は、同様に、コンデンサバンク21x〜21zの電圧値の推定値の時間変化を示しているが、例えばSPAIR(SPectral Attenuated IR)法など、プリパルスの印加を伴うパルスシーケンスの場合を示している。かかる場合、時刻91でIR(Inversion Recovery)パルスであるプリパルスが印加され、時刻92でプリップパルスが印加される。この場合、プリパルスの印加にかかわらず、シーケンス制御回路110は、所定の時刻におけるコンデンサバンク21x〜21zの電圧の推定値がフリップパルスの印加時92において指定した閾値(VTH2)まで回復しない場合に、繰り返し時間(TR)を延長させて撮像シーケンスを実行する。
第2の実施形態では、シーケンス制御回路110は、(1)コンデンサバンク21x〜21zの電圧値の推定値が、所定の閾値を下回るかどうか(Vc−Min)(2)コンデンサバンク21x〜21zの電圧値の推定値が、次の励起パルス印加時に所定の閾値まで回復しているかどうか(Vc−Stable)の2つの判定基準を基に、撮像シーケンス制御を行う。これにより、磁気共鳴イメージング装置100は、コンデンサバンク21x〜21zの電圧値が不足する状況を回避することができ、効率のより制御が行うことが可能になる。
(プログラム)
上述した実施形態の中で示した処理手順に示された指示は、ソフトウェアであるプログラムに基づいて実行されることが可能である。汎用の計算機システムが、このプログラムを予め記憶しておき、このプログラムを読み込むことにより、上述した実施形態の磁気共鳴イメージング装置100による効果と同様な効果を得ることも可能である。上述した実施形態で記述された指示は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD±R、DVD±RW等)、半導体メモリ、又はこれに類する記録媒体に記録される。コンピュータ又は組み込みシステムが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であってもよい。コンピュータは、この記録媒体からプログラムを読み込み、このプログラムに基づいてプログラムに記述されている指示をCPUで実行させれば、上述した実施形態の磁気共鳴イメージング装置100と同様な動作を実現することができる。もちろん、コンピュータがプログラムを取得する場合又は読み込む場合はネットワークを通じて取得又は読み込んでもよい。
また、記憶媒体からコンピュータや組み込みシステムにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワーク等のMW(ミドルウェア)等が、上述した実施形態を実現するための各処理の一部を実行してもよい。
更に、記憶媒体は、コンピュータあるいは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LAN(Local Area Network)やインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶又は一時記憶した記憶媒体も含まれる。
また、記憶媒体は1つに限られず、複数の媒体から、上述した実施形態における処理が実行される場合も、実施形態における記憶媒体に含まれ、媒体の構成は何れの構成であってもよい。
なお、実施形態におけるコンピュータ又は組み込みシステムは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、上述した実施形態における各処理を実行するためのものであって、パソコン、マイコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であってもよい。
また、実施形態におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって実施形態における機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
以上述べた少なくとも一つの実施形態の磁気共鳴イメージング装置によれば、傾斜磁場発生システムの電気的負荷を予測することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
11 判定機能
110 シーケンス制御回路

Claims (9)

  1. 電源に接続され自己インダクタンスを有する第1の回路と、前記第1の回路との間で相互インダクタンスを有する閉回路を少なくとも一つ有する第2の回路とを有する、傾斜磁場コイルを含む回路に対する等価回路を用いて、磁気共鳴イメージングで実行される撮像シーケンスが実行される時間が、印加される傾斜磁場の大きさの時間変化に応じて、前記傾斜磁場が立ち上がる区間と、前記傾斜磁場が一定になる区間と、前記傾斜磁場が立ち下がる区間とに分割された複数の時間区間ごとに、前記閉回路に流れる電流値を、前記撮像シーケンスに基づいて算出し、前記複数の時間区間ごとに算出された前記電流値に基づいて、前記等価回路上で消費されるジュール熱の大きさを算出し、前記ジュール熱の大きさに基づいて、前記撮像シーケンスの実行可否を前記撮像シーケンスの実行前に判定する判定部と、
    前記判定部が前記撮像シーケンスを実行可と判定した場合に、前記撮像シーケンスを実行するシーケンス制御部と
    を備える磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記判定部は、前記ジュール熱の大きさに基づいて、前記傾斜磁場コイルに電流を供給するコンデンサバンクの電圧値の推定値を算出し、前記電圧値の推定値に基づいて、前記撮像シーケンスの実行可否を前記撮像シーケンスの実行前に判定する、請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記シーケンス制御部は、所定の時刻における前記電圧値の推定値が指定した閾値まで回復しない場合に、繰り返し時間を延長させて前記撮像シーケンスを実行する、請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記シーケンス制御部は、前記電圧値の推定値が所定の閾値を下回った場合に、撮像における分解能を低下させて前記撮像シーケンスを実行する、請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記シーケンス制御部は、有効視野を増大させることにより、撮像における前記分解能を低下させる、請求項4に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記判定部は、前記複数の時間区間それぞれについて、前記コンデンサバンクの電圧値の推定値を算出する、請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 前記判定部は、前記電流値に基づいて、前記傾斜磁場コイルに印加される電圧値の推定値を算出する、請求項1〜6のいずれか一つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  8. 前記判定部は、前記電流値に基づいて、前記傾斜磁場コイルに流れる電流値の推定値を算出する、請求項1〜7のいずれか一つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  9. 前記判定部は、前記電流値に基づいて、前記傾斜磁場コイルの電流電圧特性を算出する、請求項1〜のいずれか一つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
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