JP6637964B2 - 常温保存可能な包装されたそのまま食べられるフォカッチャの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、食品産業の技術分野に関し、特に、常温保存可能な包装されたそのまま食べられる(ready−to−eat)フォカッチャ(focaccia)に関する。本発明は更に、常温保存可能な包装されたそのまま食べられるフォカッチャの製造方法に関する。
フォカッチャは、薄力粉、水、エクストラヴァージンオリーブオイル、酵母、及び塩からなるドウ(dough)を発酵させた後、オーブン内において非常に低い縁を有する鉄製ベーキングトレイ中でベーキングする加工によって得られる、典型的なイタリアのベーカリー製品である。フォカッチャは通常長方形であるが、円形であってもよい。
いくつかのレシピに従えば、フォカッチャは、味に応じて、種々の素材、より伝統的には玉ねぎ、トマト、オリーブ、ローズマリー、チーズ及び/又はその他の素材で風味付け(flavour)されてもよく、これらは、混練及び/又は積層工程でフォカッチャ中に入れられるか、且つ/又はフォカッチャの表面に配置される。
フォカッチャは、実質的に平坦であり、厚さが薄く(一般的に、厚さは2〜3センチメートルを超えない)、わずかにオイリーで黄金色(golden brown)の上側表面を有する点で、パンと異なる。上側表面は、典型的には、表面全体にわたり幾分規則的に整列した複数のめくら穴(blind hole)(又は窪み(dimple))を示す。通常、これらのめくら穴は、表面でより褐色が強く(従って、より濃く)、底部ではより色が薄く、微量のオイルを含んでいることを特徴とする。
伝統的なフォカッチャは更に、味わった時に、表面に塩が多い領域と塩が少ない領域との間で風味のコントラストが知覚されることを特徴とし、このコントラストは、表面に不均一な塩味を付ける塩の粒子が表面に存在することにより作られる。
フォカッチャは、伝統的にメインディッシュとして食べられるだけでなく、一人前の量(portion)に応じて、食事間のスナックとしても食べられる食品である。
作りたて(fresh)フォカッチャの製造方法は昔から知られている。
プレーンの作りたてフォカッチャのドウは、通常、薄力粉、水、エクストラヴァージンオリーブオイル、酵母、及び塩を含む。素材同士を混合した後、ドウボール(dough ball)を30〜35℃の温度で少なくとも30分間休ませる。その後、(必要に応じて、積層及び/又は充填(filling)工程後)エクストラヴァージンオリーブオイルを塗っておいたベーキングトレイ上でドウを平らにし、ドウの表面にオイルを刷毛で塗る。その後、表面に粗塩を振りまき、その後、ドウを指先で押してめくら穴を得る。その後、ドウを再度発酵させ、最後に、200〜230℃のオーブン中に9〜15分間ベーキングトレイを置く。
当然、この方法には多くのバリエーションがあり、それには、異なる時間及び温度を用いた更なる発酵期間並びに異なる時間及び温度のベーキングが含まれ得る。素材の量及び味付け又は充填の選択にも広い多様性がある。
採用される方法に応じて、作りたてフォカッチャの厚さ、クリスピー感(crispy)、褐色度、充填/味付け、及び加塩は味に応じて様々であり得る。フォカッチャに典型的な前述のめくら穴も、採用される方法に応じて、見える程度のものであり得る。
作りたてフォカッチャの特徴の1つは、そのシェルフライフが一般的に24時間以内であることである。実際、フォカッチャは、オーブンから出て数時間後には既に徐々に湿度が移動し、そのため芳香が減少し、この構造物をもちもち(chewy)にする(その後、乾燥)。更に、オイルは、質が劣化して芳香が失われる。従って、この種のフォカッチャは、温かいものであれ、冷えたものであれ、作りたてのうちだけ販売及び給仕に適している。
当然、このことは、消費される数時間前にのみ購入又は製造される必要があるという点で制限となる。
この制限を克服するために、及び消費される数日前、更には数ヶ月前に購入可能なより長持ちするフォカッチャを得ることを可能にするために、食品産業において種々の解決法が考案されており、例えば、ケータリング及びスーパーマーケットでの販売の両方のために、改変された雰囲気中で包装された半ベーキングフォカッチャ及び冷蔵又は冷凍されたベーキング又は半ベーキングフォカッチャを入手可能にするという解決法が考案された。
冷蔵又は冷凍された製品の場合、長時間にわたる鮮度が低い貯蔵温度によって保証されることは明らかである。一方、例えば改変された雰囲気中又は真空下に貯蔵された半ベーキング製品の場合、高度に改変された雰囲気(又は真空)によりフォカッチャの周囲温度での保存が保証され、これにより周囲温度で貯蔵することができる。
前述したこれらの製品には、消費者がフォカッチャを消費するかなり前であってもフォカッチャを購入して家で貯蔵でき、必要な時にフォカッチャを食べることを可能にするという利点がある。
しかし、これらの製品は、消費する直前にその調理を完成させるために消費者又は給仕者(caterer)がベーキング工程又は少なくとも解凍/加熱工程を行うことが必要である。実際、この後者の調理工程が完了した後、フォカッチャの保存期間は作りたてフォカッチャと同等になる。
その結果、これらの製品には、特に仕事環境や移動時等において設備の備わったキッチンが利用可能でない場合、任意の時点で消費準備ができたフォカッチャが自由に入手可能でないという利便性に関する更に別の制限がある。
データベースGNPD[オンライン] MINTEL(データベースアクセッション番号2144781;2013年8月)から、オーストラリアの会社であるQuattro’s Bakehouse & Fine Foodsによって製造される「スナック調理又はランチに好適であり、スライス、充填、及びトースト可能な」「ガーリックフォカッチャブレッド(garlic focaccia bread)」が公知である。この製品はチルド条件で貯蔵しなければならず、従って、常温保存可能でない。
データベースGNPD[オンライン] MINTEL(データベースアクセッション番号321662;2004年12月)は、「フォカッチャロール」を開示しており、これは、「エクストラヴァージンオリーブオイル(3.5重量%)を用いて作られ、オレガノがトッピングされた、おいしいイタリアンスタイルの白いソフトなパン」と説明されている。この製品は、エクストラヴァージンオリーブオイルの含量が低いため及び脂肪の全体的含量も低い(9.4重量%)ため、伝統的な作りたて「フォカッチャ」と同等であると見なすことはできない。更に、この製品は、4重量%の糖を含む一方、伝統的なフォカッチャは糖を含まない。
従って、作りたてフォカッチャに近い最適な外観及び官能的品質を有し、そのまま食べられ、周囲温度で常温保存可能なフォカッチャを入手可能にすることに対するニーズがある。
従って、本発明の基礎にある技術的課題は、作りたてフォカッチャに近い外観及び官能的品質を有し、周囲温度でシェルフライフが長く、同時にそのまま食べられる(すなわち、消費前に調理を完了するための如何なる処理も必要としない)包装されたフォカッチャを入手可能にすることである。
そのため、フォカッチャの最終重量を基準として少なくとも6重量%のエクストラヴァージンオリーブオイルを含み、25〜32%(好ましくは26〜29%、より好ましくは27%)の相対湿度及び0.85〜0.92(好ましくは0.87〜0.91、より好ましくは0.89)の水分活性(a)を示し、フォカッチャの厚さの少なくとも50%の深さのめくら穴を表面に有する、作りたてフォカッチャに近い外観及び官能的品質を有する包装された常温保存可能なそのまま食べられるフォカッチャを入手可能にすることにより、上に開示した技術的課題を解決した。
図1は、3つの実施形態に係る本発明の方法を要約するフローダイアグラムを示す。点線の四角は、本発明に係る第2の好ましい実施形態の所望に応じて用いられる工程(参照符号2で参照される)及び第3の好ましい実施形態の所望に応じて用いられる工程(参照符号3で参照される)を表す。 図2は、それぞれ実施例1、2、及び3に係る3つの好ましい実施形態の写真を示す。
本発明のフォカッチャは、外観が実質的に平坦であり、フォカッチャの表面に実質的に均一に分布した(好ましくは互いに約2cmの距離で分布した)めくら穴(窪み又はへこみ(wells)ともいう)を示す実質的に平らな上側表面及び連続的な基底部を有する。
好ましくは、前述のめくら穴の深さは、フォカッチャの厚さの少なくとも70%、より好ましくは少なくとも90%、更により好ましくは少なくとも95%である。
フォカッチャの厚さは15〜35mmであり、めくら穴の深さは10〜33mmであることが好ましい。
前述のめくら穴は内側に微量の塩及び/又はオイルが見えることが好ましい。
フォカッチャの上側表面は軽くオイリーに見えることが好ましい。
本発明のフォカッチャでは、相対湿度及び水分活性がフォカッチャ全体で実質的に均一であることが有利である。すなわち、例えば、本発明のフォカッチャはクリスピー(crispy)な表面を示さない又は中央よりもクリスピーな縁部を有さない。
フォカッチャは、フォカッチャの最終重量を基準とした重量で、50〜60%(好ましくは53〜58%、より好ましくは約56%)の穀物粉(flour);6〜10%(好ましくは約9%)のエクストラヴァージンオリーブオイルを含む、12〜20%(好ましくは約17%)の植物性の脂及び/又は油、及び/又はそのフラクション(fraction);2〜4%(好ましくは約3%)の酵母;1.0〜2.3%(好ましくは約2%)の塩;0〜15%の少なくとも一種の官能的特徴付与成分(organoleptically characterising ingredient);0〜0.1%の少なくとも一種のベーキング加工助剤(baking processing aid);0〜0.8%の少なくとも一種の乳化剤;及び0〜1.5%の食物繊維を含むことが好ましい。
この穀物粉は、任意の穀粉(cereal flour)から選択され、好ましくはデュラム小麦、軟質小麦、カムット小麦(turanicum wheat)(Triticum turgidum ssp. Turanicum)、ライ麦、トウモロコシ、米、スペルト小麦、大麦、モロコシ、キビ(millet)、オート麦、ライ小麦、ソバ、キノア、及びその混合物、更により好ましくは薄力粉からなる群から選択され得る。
好ましくは、上記の植物性の油及び/又は脂、及び/又はそのフラクションは、パーム、オリーブ、ヒマワリ、高オレイン酸ヒマワリ、キャノーラの油及び/又は脂、並びにその組合せ;より好ましくは、エクストラヴァージンオリーブオイルとパーム脂及び/又は植物性マーガリンとの混合物からなる群から選択される。
本発明のフォカッチャは、6〜10%のエクストラヴァージンオリーブオイル並びに6〜10%のパーム脂及び/又は植物性マーガリンを含むことが好ましい。
本発明のフォカッチャは、9%のエクストラヴァージンオリーブオイル並びに8%のパーム脂及び/又は植物性マーガリンを含むことが好ましい。
酵母は、天然酵母であることが好ましく、天然酵母及び天然酵母スターターであることがより好ましく、後者は粉末化されていることが好ましい。後者は、実際、本発明のフォカッチャにより良い味を付与することに寄与する。
官能的特徴付与成分は、存在する場合、5〜15%の量で存在することが好ましい。
必要に応じて存在する加工助剤、乳化剤、及び/又は食物繊維は、貯蔵中のフォカッチャのソフトさの維持に寄与することを目的とする。
ベーキング加工助剤は0.02〜0.1%の量で存在することが好ましく、乳化剤は0.2〜0.8%の量で存在し、食物繊維は0.5〜1.5%の量で存在する。
ベーキング加工助剤は、アスコルビン酸及び/又は酵素ベースのベーキング改良剤(baking improver)であることが好ましい。
乳化剤は、脂肪酸モノグリセリド及び脂肪酸ジグリセリド、及び/又はレシチンから選択されることが好ましい。
食物繊維は、グアー繊維(guar fibre)、小麦繊維、甜菜繊維、又はその組合せからなる群から選択されることが好ましく、グアー繊維であることが好ましい。食物繊維が存在することにより、実際、ドウ自体のレオロジーを損ねることなく、比較的高い水分含量のドウを得ることが可能になる。
官能的特徴付与成分は、本発明に係るフォカッチャ中に以下の態様の1つ又は組合せで見出されることが好ましい:フォカッチャの表面及び厚さ全体の両方に実質的に均一に分布する態様、主にフォカッチャの内側に配置される態様、及び/又はフォカッチャの上側表面に配置される態様。
第1の好ましい実施形態では、フォカッチャは、フォカッチャの最終重量を基準とした重量で、50〜60%(好ましくは53〜58%、より好ましくは約56%)の穀物粉;6〜10%(好ましくは約9%)のエクストラヴァージンオリーブオイルを含む、12〜20%(好ましくは約17%)の植物性の脂及び/又は油、及び/又はそのフラクション;2〜4%(好ましくは約3%)の酵母;1.0〜2.3%(好ましくは約2%)の塩;0〜0.1%の少なくとも一種のベーキング加工助剤;0〜0.8%の少なくとも一種の乳化剤;0〜1.5%の食物繊維;及び100%までの水からなる。
この第1の実施形態では、フォカッチャは「プレーン」と呼ばれ、この用語は、フォカッチャが本明細書に定義される官能的特徴付与成分を含まないことを意味する。
第2の好ましい実施形態では、フォカッチャは、ドウの総重量を基準とした重量で5〜15%(好ましくは8〜13%、より好ましくは約11%)の、表面及び厚さ全体の両方に実質的に均一に分布した一種以上の官能的特徴付与成分を含む。
この官能的特徴付与成分は、オリーブであることが好ましく、種抜き及び破砕されたブラックオリーブであることがより好ましい。
第3の好ましい実施形態では、フォカッチャは、ドウの総重量を基準とした重量で5〜15%(好ましくは7〜10%、より好ましくは約8%)の量の、主にフォカッチャの内側に配置された一種以上の官能的特徴付与成分を含む。
この官能的特徴付与成分は、トマトであることが好ましく、浸透圧脱水及び破砕されたチェリートマトであることがより好ましい。
第2及び第3の実施形態では、フォカッチャは風味付けされている(flavoured)と言える。
場合により、本発明の風味付けされたフォカッチャは更に、フォカッチャの上側表面に少なくとも一種の官能的特徴付与成分が存在することも想定される。
本発明において、「官能的特徴付与成分」という用語は、完成したフォカッチャの味及び外観に特徴付与する成分を指す。
官能的特徴付与成分は、野菜、果実、香辛料及び芳香性ハーブ(aromatic herb)、チーズ、肉、魚、穀粒、又はその組合せからなる群から選択されることが好ましい。
官能的特徴付与成分の例としては、野菜(例えばオリーブ、トマト、コショウ、玉ねぎ、ナス、ズッキーニ、ケーパー);ハーブ及び香辛料(例えばローズマリー、バジル、パセリ、チリペッパー);チーズ;肉(例えばハム、サラミ、ラード、モルタデッラ);魚(例えばアンチョビ(anchovy)、サケ);野菜ベースのソース(例えばトマトソース、ペースト)、及び同様な調製物が挙げられる。
フォカッチャの上側表面は、黄金色(ヘーゼルナッツ色)の外観を示し、めくら穴の内側はより薄い色(アイボリーホワイト色(white−ivory colour))である。色を、本発明の詳細な説明においてより明白に説明されるように、例えば比較法を用いたデジタル写真を用いた写真による視覚的方法によって測定した。
フォカッチャはソフトであるが、もちもち(chewy)ではない。本発明のフォカッチャは、本発明の詳細な説明においてより明白に説明されるように、SMS Texture Analyser Dynamometerを用いた測定で4〜8N(好ましくは約6N)の圧縮抵抗を示すことが有利である。
フォカッチャは、55〜80%のセルのサイズが10〜100ピクセルである規則的セル構造を有することが好ましい。セルのサイズ及び形状は、本発明の詳細な説明においてより明白に説明されるように、画像解析を用いて特徴解析した。
フォカッチャは、光及び空気バリア特性を有する金属コートしたフィルムを用いたタイプの包装、例えばプラスチック製マルチパック中に包装され、必要に応じて更に厚紙包装(箱)中に挿入されることが好ましい。
このようなバリア金属コートフィルムの例としては、水蒸気透過度(g/m/24h)が1であり、酸素透過度(g/m/24h)が10であり、更に2層になっているManucor社から販売されているSMMLフィルム、及び同様のフィルムが挙げられる。
本発明のフォカッチャは、シェルフライフが少なくとも60日であることが好ましく、少なくとも90日であることがより好ましく、少なくとも120日であることが更により好ましい。
また、上記の技術的課題は以下の工程を含む、相対湿度が25〜32%(好ましくは27%)であり、水分活性(a)が0.85〜0.92(好ましくは0.89)である、常温保存可能な包装されたそのまま食べられるフォカッチャの製造方法を利用可能にすることにより解決された:
(a)ドウの総重量を基準とした重量で、40〜60%の穀物粉;20〜35%の水;1〜6%のエクストラヴァージンオリーブオイルを含む、7〜16%の植物性の油及び/又は脂、及び/又はそのフラクション;0.5〜4%の酵母;0.1〜3%の塩;0〜15%の少なくとも一種の官能的特徴付与成分;0〜0.1%の少なくとも一種のベーキング加工助剤;0〜0.8%の少なくとも一種の乳化剤;及び/又は0〜1.5%の食物繊維を含むフォカッチャ用ドウを製造する工程;
(b)製造されたドウを押し出して(extrude)、押し出されたフォカッチャ用生ドウのシートを複数枚得た後、フォカッチャ用生ドウの複数枚のシートを積層することにより積層されたフォカッチャ用生ドウ層を得る工程;
(c)得られた積層されたフォカッチャ用生ドウ層を20〜30℃の温度で一次発酵する工程;
(d)得られたフォカッチャ用生発酵ドウの層を成形してドウの表面に複数のめくら穴を形成し、このめくら穴に食塩水を充填する工程;
(e)得られた生ドウを30〜37℃の温度で二次発酵する工程;
(f)得られたドウの上側表面にオイルを塗ってめくら穴にオイルを充填する工程;
(g)得られた生ドウを210〜240℃の温度でオーブン中でベーキングする工程;
(h)得られたフォカッチャを包装する工程。
工程(a)中、穀物粉は、任意の穀粉から選択され、デュラム小麦、軟質小麦、カラット小麦(Triticum turgidum ssp. turanicum)、ライ麦、トウモロコシ、米、スペルト小麦、大麦、モロコシ、キビ、オート麦、ライ小麦、ソバ、キノア、及びその混合物から群から選択されることが好ましく、小麦薄力粉であることが更により好ましい。
工程(a)中、植物性の脂及び/又は油、及び/又はそのフラクションは、パーム、オリーブ、ヒマワリ、高オレイン酸ヒマワリ、キャノーラの油脂、又はその組合せから選択されることが好ましく、エクストラヴァージンオリーブオイルとパーム脂及び/又は植物性マーガリンとの混合物であることがより好ましい。
混練工程(a)は、1〜6%のエクストラヴァージンオリーブオイル並びに6〜10%のパーム脂及び/又は植物性マーガリンを混合することを含むことが好ましい。
所望に応じて存在する加工助剤、乳化剤、及び/又は食物繊維は、フォカッチャのシェルフライフ中のフォカッチャのソフトさを維持することに寄与することを目的とする。
好ましくは、少なくとも一種のベーキング加工助剤は、ドウの総重量を基準とした重量で、0.02〜0.1%の量で存在し、少なくとも一種の乳化剤は0.2〜0.8%の量で存在し、食物繊維は0.5〜1.5%の量で存在する。
ベーキング加工助剤は、アスコルビン酸及び/又は酵素ベースのベーキング改良剤であることが好ましい。
乳化剤は、脂肪酸モノグリセリド及び脂肪酸ジグリセリド、及び/又はレシチンから選択されることが好ましい。
食物繊維は、グアー繊維、小麦繊維、及び甜菜繊維からなる群から選択されることが好ましく、グアー繊維であることが好ましい。
酵母は、天然酵母であることが好ましく、天然酵母及び天然酵母スターターであることがより好ましく、後者は粉末化されていることが好ましい。
混練工程(a)の官能的特徴付与成分は、野菜、果実、香辛料及び芳香性ハーブ、チーズ、肉、魚、穀粒、並びにその組合せからなる群から選択されることが好ましく、ブラックオリーブであることが好ましく、種抜き及び破砕された冷凍ブラックオリーブであることがより好ましい。
官能的特徴付与成分の例としては更に、野菜(例えばオリーブ、トマト、コショウ、玉ねぎ、ナス、ズッキーニ、ケーパー);ハーブ及び香辛料(例えばローズマリー、バジル、パセリ、チリペッパー);チーズ;肉(例えばハム、サラミ、ラード、モルタデッラ);魚(例えばアンチョビ、サケ);野菜ベースのソース(例えばトマトソース、ペースト)、及び同様な調製物が挙げられる。
工程(a)の少なくとも一種の特徴的な素材は、ドウの総重量を基準とした重量で5〜15%の量で存在することが好ましく、8〜13%の量で存在することがより好ましく、11%の量で存在することが更により好ましい。
ドウの製造は、スパイラルミキサーを用いて行われることが好ましい。
混練工程(a)は、穀物粉、水、所望に応じて用いられる少なくとも一種のベーキング加工助剤、少なくとも一種の乳化剤、及び/又は食物繊維、並びに所望に応じて用いられる少なくとも一種の官能的特徴付与成分を混合する(より好ましくはスパイラルミキサーを用いて、好ましくは20〜50rpmで3〜6分間混合する)第1の工程と;形成されたドウに植物性の油及び/又は脂、及び/又はそのフラクション、酵母、並びに塩を、好ましくは50〜90rpmで3〜10分間、導入する第2の工程と、を含むことが好ましい。
混練工程(a)で得られたドウの温度は、15〜19℃であることが好ましく、約17.5℃であることが好ましい。
押出し及び積層工程(b)は、ドウを「応力フリー」ローラー押出機に通すことより、押し出された生ドウの連続的な層を得た後、押し出された生ドウの層を一連のキャリブレーションローラー(calibration roller)に通すことにより1枚の押し出された生ドウシートを得ることにより行われることが好ましい。
更に具体的には、押出し及び積層工程(b)は、「応力フリー」ローラー押出機(例えばレオン自動機株式会社が製造しているモデルV4押出機)にドウを通すことにより、好ましくは厚さが30〜40mm、より好ましくは約35mm、幅が好ましくは350〜450mm、より好ましくは約400mmの、押し出された生ドウの連続層を得る、「応力フリー」方法(すなわち、機械的ダメージがない)を用いて行われることが好ましい。その後、この押し出された生ドウの層を、一連のキャリブレーションローラーに、例えばマルチローラーの装置又はローラーが一対の装置のいずれか、例えばレオン自動機株式会社が製造しているマルチローラー「ストレッチャー」装置を用いて通すことにより、厚さが好ましくは6〜9mm、より好ましくは約8mm、幅が好ましくは750〜1400mm、より好ましくは約800mmの押し出された生ドウシートを得る。
好ましくは、押出し及び積層工程(b)は、好ましくは2〜8枚、更により好ましくは4枚の押し出された生ドウを重ねることにより、好ましくは厚さの合計が4〜7mm、より好ましくは約5mmであるフォカッチャ用の積層された生ドウの層を得ることを含む。
押出し及び積層工程(b)は、フォカッチャ用の2枚の押し出された生ドウの間に0〜15%の少なくとも一種の官能的特徴付与成分を投入する工程を含むことが好ましい。
工程(b)の官能的特徴付与成分は、野菜、果実、香辛料及び芳香性ハーブ、チーズ、肉、魚、穀粒、並びにその組合せからなる群から選択されることが好ましく、トマトであることがより好ましい。
トマトは浸透圧脱水されたチェリートマトであることが好ましい。
官能的特徴付与成分の例としては更に、野菜(例えばオリーブ、トマト、コショウ、玉ねぎ、ナス、ズッキーニ、ケーパー);ハーブ及び香辛料(例えばローズマリー、バジル、パセリ、チリペッパー);チーズ;肉(例えばハム、サラミ、ラード、モルタデッラ);魚(例えばアンチョビ、サケ);野菜ベースのソース(例えばトマトソース、ペースト)、及び同様な調製物が挙げられる。
工程(b)の少なくとも一種の官能的特徴付与成分は、ドウの総重量を基準とした重量で5〜15%(より好ましくは7〜10%、更により好ましくは8%)の量で存在することが好ましい。
好ましくは、このような押出し及び積層工程(b)の後に、工程(b)で得られたフォカッチャ用生ドウの層を、好ましくは2.5〜3.0kgのドウ片(dough portion)に、分割する工程が続き、好ましくはその後に、分割されたフォカッチャ用生ドウ層をベーキングトレイ中に配置することが続く。
好ましくは、ベーキングトレイはテフロンコーティングされた種類のものであり、長方形であり、仕切られており、4辺に沿った縁を有し、深さが20〜30mm、好ましくは約25mmである。
好ましい実施形態では、各ベーキングトレイは、約2.5〜3kgのドウを載せるのに適している。
一次発酵工程(c)は、25〜35分間、20〜30℃の温度、55〜65%の相対湿度で行われることが好ましい。
一次発酵工程(c)は、約25℃の温度、約60%の相対湿度で約30分間行われることが好ましい。
所望に応じて、一次発酵工程(c)の後に、ベーキング工程(g)の前のいずれかの時点で、表面に一種以上の官能的特徴付与成分を添加する工程が続く。
成形工程(d)は、作動中にドウ表面の上で垂直方向に動くプレート上に好ましくは支持された複数のシリンダーを用いてドウに切り込みを入れることにより行われることが好ましい。これらのシリンダーは、プラスチック材料、例えばテフロン又はArnite製であることが好ましい。
本明細書において、「成形」とは、フォカッチャ用生ドウの上側表面に、フォカッチャ用ドウの厚さの少なくとも70%の深さを有するめくら穴を形成することを指す。言い換えると、フォカッチャ用ドウ中で、上部から下向きに厚さの少なくとも70%延びるめくら穴が形成される一方、基底部のフォカッチャ用ドウの30%の厚さまでは成形めくら穴による影響を受けなくてもよい。
この作業は、伝統的な作りたてフォカッチャの製造方法においては手の指の圧力によって行われるが、本発明の方法では、ドウの上側表面を突いた後にドウから引き上げられて、手の指の圧力を用いて伝統的に行われるものと同等の複数のめくら穴をドウの表面に残す、互いに実質的に均一な距離に設けられた各々の直径が約1.0cmである一連のシリンダーを有する特別に設置された装置を用いて行われる。
食塩水は、食塩水の体積を基準として25重量%〜飽和量の塩を含むことが好ましく、食塩水は飽和しており、食塩水の体積を基準として約35重量%の塩を含むことがより好ましい。食塩水は、所望に応じて、その他の付加的素材、例えばハーブ、香辛料、又はその他の同様な素材を含んでいてもよい。
成形工程(d)におけるめくら穴の充填は、好ましくは、各めくら穴中に約0.05〜0.5g、より好ましくは0.1gの食塩水を入れることからなる。
二次発酵工程(e)は、80〜130分間、30〜37℃の温度、80〜95%の相対湿度で行われることが好ましい。
二次発酵工程(e)は、約32℃程度の温度で約100分間、相対湿度85%で行われることが好ましい。
好ましくは、表面にオイルを塗る工程(f)において、オイルの量は、ドウの重量を基準とした重量で3〜8%であり、オイルはエクストラヴァージンオリーブオイルであることがより好ましく、エクストラヴァージンオリーブオイルの総含量がドウの重量を基準として9重量%になるような量のエクストラヴァージンオリーブオイルであることが更により好ましい。
好ましくは、ベーキング工程(g)において、オーブンは対流式であり、ベーキングは、より好ましくは13〜19分間、210〜240℃の平均温度で行われる。
好ましくは、ベーキング工程(g)において、オーブンは対流式であり、ベーキングは、より好ましくは約215℃の平均温度で約14分間行われる。
ベーキング工程(g)の完了時において、ベーキングされたフォカッチャの厚さは15〜35mmであることが好ましく、約25mmであることがより好ましい。成形されためくら穴は、深さが14〜33mmであることが好ましく、24mmであるであることがより好ましい。
ベーキング工程(g)の完了時に、こうして得られたフォカッチャは、オーブンから出された2分以内にベーキングトレイから取り出され、ベーキング網上に移された後、冷却されることが好ましい。
冷却は、過圧濾過空気下の調節された雰囲気中で、約30℃の温度に達するのに必要な時間行われることが好ましい。
包装工程(h)は、分割の工程を含むことが好ましい。
分割の工程では、超音波、円形刃(circular blade)、及び鋸刃状のナイフ(serrated knife)から選択されるシステム、より好ましくは超音波を用いてフォカッチャをカットすることが好ましい。
好ましい実施形態では、包装工程(h)において、フォカッチャは、33〜35gの重量を有しサイズが71×97×25mmのフォカッチャ片にカットされる。
別の好ましい実施形態では、包装工程(h)において、フォカッチャは、200gの重量を有しサイズが167×219×27mmのフォカッチャ片にカットされる。
更なる好ましい実施形態では、包装工程(h)において、フォカッチャは、180gの重量を有しサイズが167×213×27mmのフォカッチャ片にカットされる。
更なる好ましい実施形態では、包装工程(h)において、フォカッチャは、350gの重量を有しサイズが210×210×30mmのフォカッチャ片にカットされる。
更なる好ましい実施形態では、包装工程(h)において、フォカッチャは円形又は楕円形にカットされる。
包装する前に、エチルアルコールを湿量基準で0.75〜1.5%、より好ましくは約1.4%の量でフォカッチャ上にスプレー又は滴下することが好ましい。
包装工程(h)において、得られたフォカッチャは、プラスチック製マルチパック等の光及び空気に対するバリア特性を有する金属コート下フィルムを用いるタイプの包装中に入れられ、場合により更に厚紙包装(箱)に入れられることが好ましい。
本発明の第1の好ましい実施形態では、上記方法では、混練工程(a)中に、本明細書で定義される少なくとも一種の官能的特徴付与成分が存在しない。この場合、プレーンフォカッチャが得られる。
本発明の第2の好ましい実施形態では、上記方法は、混練工程(a)中に、官能的特徴付与成分が存在し、ドウの押出し及び積層工程(b)中に、本明細書で定義される少なくとも一種の官能的特徴付与成分の付与を含まない。
工程(a)の官能的特徴付与成分は、オリーブであることが好ましく、冷凍、種抜き、及び破砕されたオリーブであることがより好ましい。この場合、風味付けされたフォカッチャが得られる。
第3の好ましい実施形態では、上記方法は、混練工程(a)中に、本明細書で定義される少なくとも一種の官能的特徴付与成分が存在し、ドウの押出し及び積層工程(b)中に、2枚のドウの間に官能的特徴付与成分を付与する工程を含む。工程(b)の官能的特徴付与成分は、トマトであることが好ましく、浸透圧脱水及び破砕されたチェリートマトであることがより好ましい。この場合も、風味付けされたフォカッチャが得られる。
本明細書において、「フォカッチャ」という用語は、穀物粉、水、植物性の油及び/又は脂、及び/又はそのフラクションを含むドウを加工し、発酵し、その後ベーキングすることにより得られ、厚さが少なくとも約15mmであり、褐色化した上側表面を有し、フォカッチャの厚さの少なくとも50%の深さの成形めくら穴を有するベーカリー製品を指す。味わった時、フォカッチャは、塩が上側表面全体に連続的且つ均一に分布していないために生じる塩味の知覚のコントラストを示す。
本発明のフォカッチャに関して「常温保存可能な」という表現は、本明細書において、包装されたフォカッチャを周囲温度で少なくとも60日(好ましくは少なくとも90日、更により好ましくは少なくとも120日)間貯蔵できることと理解される。
本発明のフォカッチャに関して「そのまま食べられる」という表現は、本明細書において、本発明のフォカッチャが、例えば解凍又はベーキング等の如何なる調理工程も必要とせずに食べる用意ができていることと理解される。
本明細書において、「上側表面」という表現は、製造及びベーキング中に上向きに露出している表面を指す。本明細書において、フォカッチャに関して表面という用語も、特に断りのない限り、上側表面を指す。
本発明のフォカッチャは、先行技術のフォカッチャ及び作りたてフォカッチャと比べて、含水率(又は相対湿度)及び水分活性値の均一性に優れる。
驚くべきことに、実際、この特徴のおかげで(これだけではないが)、本発明の包装されたフォカッチャは、作りたてフォカッチャと異なり、周囲温度で長期間のシェルフライフを維持できることが見出された。より具体的には、本発明のフォカッチャは、少なくとも60日(好ましくは90日、更により好ましくは120日)間、官能的及び微生物学的に保存される。
特に、めくら穴に食塩水を充填する工程は、一次発酵後に行われる成形によって得られるめくら穴の二次発酵後の保存に極めて重要である。
ドウの内部と同様、成形めくら穴中にオリーブオイルが存在することが今度は、ベーキング中の製品の湿度調節及びその後の最終製品のシェルフライフ中の湿度調節において重要な役割を果たす。
微生物学的観点からフォカッチャの劣化を遅らせることに加え、実際、湿度の高い均一性は、伝統的な作りたてフォカッチャの食感の劣化の原因である湿度の移動が起こらないため、前述のシェルフライフ中、フォカッチャの全ての部分をソフトに保つことに寄与する。
他の種類のフォカッチャと異なり、実際、本発明のフォカッチャは、ソフトでクリスピーではない(non−crispy)上側表面を有する。
フォカッチャのソフトさが維持される時間の長期化に寄与し得るもう1つの要因は、所望に応じて存在する上記の加工助剤及び/又は乳化剤(例えば、脂肪酸モノグリセリド及び脂肪酸ジグリセリド)である。
更に、本発明者らは、発酵工程(c)及び(e)において採用される時間、温度、及び湿度の具体的プロフィール、並びにベーキング工程(g)の時間及び温度の具体的プロフィールを、所望のコンシステンシー、湿度、風味、及び外観を有するフォカッチャが得られるように最適化した。
本発明における方法は、成形に続く発酵後及びその後のフォカッチャのベーキング後であっても、めくら穴が明らかなままであるような方法である。例えば、めくら穴に食塩水を充填する工程を省略する等の、本発明とは異なる順序のフォカッチャ製造工程及び異なる発酵プロフィールを用いた場合、成形後の発酵によりめくら穴の基底部でドウの膨張が起こり得、その結果、めくら穴自体が失われ得る。この場合、小さくかろうじて見えるめくら穴しか上側表面に見えず、これは、微量のオイルを有する充分に明らかなめくら穴を必要とする典型的なフォカッチャの外観を付与しない。更にこの場合、食塩水がめくら穴中に保持されないため、フォカッチャに典型的な塩味とより弱い塩味との間のコントラストの知覚が得られない。
一方、成形工程後の発酵工程を省略することは、官能的に許容できないドウの過剰な蓄積をめくら穴で生じさせるため、望ましくない。
その後の上側表面へのオイル塗布は、めくら穴へのオイルの充填(それ以前に導入された食塩水は二次発酵後に事実上吸収されており、めくら穴は実質的に空になっている)を更に確実にし、フォカッチャの褐色化した表面とより色の薄いめくら穴の内側との間の色のコントラスト及び望ましい官能的効果の付与に寄与する。この理由は、上記で説明したように、めくら穴中における最初の食塩水及びその後のオイルの存在は、製造中及びシェルフライフ中のフォカッチャ中の湿度の最適な分布の維持に寄与し、味わった時により塩味の強いめくら穴を含む領域とめくら穴が存在しないより塩味の弱い領域との間で風味のコントラストが感じられるからである。従って、本発明のフォカッチャは典型的なフォカッチャと同様な見た目をしており、比較的深いめくら穴を有し、めくら穴は、表面と比べて深いところでより白く、内側に微量のオイル及び食塩水を有する。
本発明のフォカッチャは、シェルフライフを延ばすために先行技術において通常使用される添加された糖を含まない、という利点がある。本発明の配合は、実際、糖の添加に頼る必要なしに所望の保存特性が達成されるようになっている。これは、糖は良い保存料であることが知られているが、フォカッチャに望ましくない味を与えることも真実であるので、官能的な点から有利である。
詳細な説明
以下に示す例示的な実施形態を参照して、且つ非限定的な例として図1及び図2を参照して、本発明を更に説明する。
<実施例1>
プレーンフォカッチャ
第1の混練工程において、温度25℃に設定した環境中、スパイラルフック(spiral hook)を備えたミキサーを用いてスターラー速度35rpmで5分間、表1に記載の材料及び表1に記載の量でフォカッチャ用ドウを製造した。その後、これに、第2の混練工程において、75rpmで7分間、表2に記載の材料を記載されている量で加えた。最終的に、総重量2.5kgのドウを得た。


こうして得られたフォカッチャ用生ドウを、機械的ダメージが生じないように「応力フリー」ローラーを備えたレオン自動機株式会社製のモデルV4押出機を用いた押出し工程に供することにより、厚さが約35mm、幅が400mの連続層を得た。その後、この連続層を、レオン自動機株式会社製のSM2マルチローラー「ストレッチャー」装置を備えた一連のキャリブレーションローラーに通すことにより、厚さが約8mm、幅が800mmのドウシートを得た。
こうして得られたシートを4枚、ドウの弾性を高めるために互いに重ねた後、最終的な厚さ5mmを得るために積層工程に供した。
こうして得られたドウを分割及びカットし、ベーキングトレイ中に配置した。ベーキングトレイは、4辺に縁を有し、深さ25mmであった。
その後、サーモスタットで調節された25℃のセル中にベーキングトライを入れ、60%の調節された相対湿度で30分間一次発酵を行った。
セルから出した時、ドウは厚さが6mmであり、これを、特別に構築されたデバイスを用いて深さ5.5mmの一連のめくら穴を形成する専用シリンダーをドウに貫入(penetration)させることによる成形工程に供した。
その後、35%の(食塩水の体積を基準とした重量で)塩を水に含む飽和食塩水を各めくら穴につき0.1gの量で付与することにより、これらのめくら穴に食塩水を充填した。
次いで、サーモスタットで調節された32℃のセル中にベーキングトレイを入れ、85%の調節された相対湿度で100分間、ドウを二次発酵した。
セルから出した時、ドウの厚さは22mであった。
その後、フォカッチャの上側表面及びめくら穴の内側を約150ml(全ドウ重量の5.6%に相当)のエクストラヴァージンオリーブオイルで覆った。
その後、フォカッチャを215℃の平均温度で14分間コンベクションオーブン中でベーキングした。調理されたフォカッチャをオーブンから出した時、フォカッチャの厚さは約25mmであり、成形しためくら穴の深さは約24mmであった。
オーブンから出して2分以内に、フォカッチャをベーキングトレイから取り出し、ベーキング網の上に約30分間置いて冷却した。
温度が30℃になった後、製品を超音波でカットし、33グラム、71×97mmの塊(portions)分割し、湿量基準で1.4%のエチルアルコールをスプレーした後、空気及び光バリアー特性を示す金属コートフィルム製のケーシング(casing)タイプの包装でこの塊を包装した。
<実施例2>
オリーブを有するオリーブ風味フォカッチャ
第1の混練工程中で表3に記載の材料に基づいてドウを製造したこと以外は実施例1と同じ方法で、このようなフォカッチャを製造した。このドウに、第2の混練工程で表4に記載の材料を加えた。


フォカッチャをオーブンから出した後、厚さは約25mmであり、成形しためくら穴の深さは約24mmであった。
ベーキング及びベーキング網上での冷却が完了した後、製品を超音波でカットし、35グラム、71×97mmの塊に分割し、湿量基準で1.4%のエチルアルコールをスプレーした後、空気及び光に対するバリアー特性を示す金属コートフィルム製のケーシングタイプの包装でこの塊を包装した。
<実施例3>
トマト風味フォカッチャ
第1の混練工程で表5に記載の材料に基づいてドウを製造したこと以外は実施例1と同じ方法で、このようなフォカッチャを製造した。このドウに、第2の混練工程で、表6に記載の材料を加えたが、4枚のドウを重ねる工程で、2枚のシート間に8重量%(ドウに対して)の量の破砕IQF浸透圧脱水チェリートマトを付与したことが異なる(表7参照)。



フォカッチャをオーブンから出した時、厚さは約25mmであり、成形しためくら穴の深さは約24mmであった。
ベーキング及びベーキング網上での冷却が完了した後、製品を超音波でカットし、35グラム、71×97mmの塊に分割し、湿量基準で1.4%のエチルアルコールをスプレーした後、空気及び光バリアー特性を示す金属コートフィルム製のバッグタイプの包装でこの塊を包装した。
図2は、3つの実施例のフォカッチャの外観を示す図である。見て分かるように、「実施例1」として参照されているフォカッチャはプレーンフォカッチャ(本明細書に定義の官能的特徴付与成分を含まない)である。「実施例2」として参照されているフォカッチャは、フォカッチャの表面及び厚さ全体の両方に均一に分布するオリーブ小片を有する。「実施例3」として参照されているフォカッチャでは、本明細書に定義の官能的特徴付与成分が主にフォカッチャの中央に、層状に局在することが示されている。
3つの実施例の3つのフォカッチャを、包装直後及び周囲温度で120日間の貯蔵後、いくつかの物理化学的パラメーターについて比較した。具体的には、以下を測定した:相対湿度、水分活性、pH、飽和脂肪及び総脂肪の含量、塩含量、硬さに関連する圧縮抵抗及び弾性に関する変形からの回復、色、内部セルの特徴解析(画像解析によるサイズ及び形状)、並びに微生物学的特徴。
電位差測定法により20±2℃でデジタルpH計を用いてpHを測定した。完成したフォカッチャのpHを測定するために、このフォカッチャを細かく粉砕した後、均質化し、撹拌しながら水に10%で懸濁した(UNI EN 1132 (February 1997))。
硬さ及び弾性を測定するために、試料上に押し下げられることによりこの試料に荷重を加える環状プローブを備えたSMSテクスチャーアナライザー動力計(Stable Micro Systems社)を用いた。直径35mm(1000m)のディスクプローブを用いて、圧縮開始時と、25kgの荷重で2回圧縮した後に試料の高さが25%となる間のセクションで硬さ及び弾性を測定した。圧縮速度は1mm/sである。付属のソフトウェアでデータを取得し、荷重/変位グラフを作成する。
その後、このソフトウェアで、変位25%での圧縮に使用された力に基づいて、圧縮抵抗(N)を計算する。圧縮抵抗(N)(又は硬さ)は、試料の構造的硬さの尺度であり、1サイクル目の圧縮中の最大ピーク力として定義される。
これに対し、弾性は、速度及び駆動力(derived force)の両方の点において、試料がどれだけ変形から回復するかの測定値である。後者のパラメーターは、領域2と領域1との間の比率としてソフトウェアによって計算され、領域1は、最初のピークの始まりから最大点までとして計算され、領域2は、最大点からピークの終わりまでとして計算される。
この比率は0〜1であり、値が1に近いほど、より弾性の高い試料を意味する。
色は、写真を用いた視覚的方法によって測定され、決められた光条件で行われる特定の光源から発せられる光スペクトルの経験的スケールを表す色温度(°K)で表した。値は2500〜3500°K(赤〜黄)及び7〜8000°K(青)で異なり得る。
セルの寸法及び形状の特徴解析は画像解析を用いて行われた:光学スキャナーを用いて高解像度で取得し、適切に加工した(黒/白変換、コントラストの強調、ダイナミックレンジの補正、及びセル上でのマスクの構築)、凍結後の本発明のフォカッチャの種々の試料スライスの画像上で256レベルのグレー(Image Pro Plusソフトウェア、メディアサイバネティクス社(Media Cybernetics)、米国)で画像解析を行い、セル上で以下の測定値を得た:面積、平均直径、最大直径、最小直径、周囲長、真円度(roundness)、及びフラクタル次元。これらのパラメーターの全てを、適切なソフトウェア(SIMCA、ユーメトリックス社(Umetrics)、スウェーデン)を用いたPCA多変量統計解析(主素材分析)を用いて全体として評価した。
表8〜10に測定結果を要約する。



実施例1のフォカッチャは、100g当たり以下の栄養特性を有する:エネルギー約350Kcal;タンパク質約8.1g、炭水化物約41g、脂肪約16.6g、繊維約3.8g、塩約2.05g。
実施例2のフォカッチャは、100g当たり以下の栄養特性を有する:エネルギー約339Kcal;タンパク質約7.7g、炭水化物約39.6g、脂肪約15.7g、繊維約4.2g、塩約2.4g。
実施例3のフォカッチャは、100g当たり以下の栄養特性を有する:エネルギー約343Kcal;タンパク質約7.7g、炭水化物約42.3g、脂肪約15g、繊維約4g、塩約2.2g。
従って、本発明のフォカッチャは、作りたてフォカッチャに近い官能的及び外観的特徴を有し、フォカッチャ自体の厚さの少なくとも50%の深さの、微量の塩及びオイルを有する明らかな成形めくら穴を有する。更に、フォカッチャは、上側表面が褐色化しており、成形工程中に形成されためくら穴の中央に、より色の薄い領域(アイボリー色)を有する。
味わった時、本発明のフォカッチャは、作りたてフォカッチャに典型的なように、軽く、快くオイリーである。作りたてフォカッチャに典型的なように、塩味の知覚がより塩味の弱い知覚と交互に現れる。この不均一な塩味の感覚は、本発明のフォカッチャ中で、食塩水が、成形めくら穴で見出され、上側表面全体に均一且つ連続的に分布していないことによって得られる。エクストラヴァージンオリーブオイルによって与えられる軽い苦味の感覚も確認される。噛むと、フォカッチャはソフトであるが、もちもちしていない。
臭いに関して、芳香は、丁度良い強さであり(discreetly intense)、軽く持続的であり、甘い感じはなく、オリーブオイルのおかげで良い香りである。パン又はパンのクラストの香りもある。
本発明のフォカッチャのシェルフライフは周囲温度で最大120日である。
本発明のフォカッチャは、加熱を必要とせずに作りたてフォカッチャに近い官能的及び外観的特徴を有する点で、そのまま食べられるという利点がある。
従って、これは、バッグ又はオフィスにキープするための優れた且つ実用的なスナックとなり、設備のあるキッチン、特にオーブンが利用可能でない場合でも食べることが可能である。当然、フォカッチャは温かくして食べることもできるが、この種の調理は必要ではない。
対照的に、先行技術の常温保存可能なフォカッチャは、包みから直接食べるのに適しておらず、調製工程(通常は加熱又は調理)を必要とする。
本発明の方法では、ベーキングトレイ全体でフォカッチャの実質的に均一な上側表面及びフォカッチャの均一な厚さが得られ、その結果、長方形又は正方形にフォカッチャを分割する場合、ベーキングトレイの内容物全体がカット及び包装される点で、切落しが出ない(すなわち、廃棄物がない)。従って、本発明の方法は、廃棄物が生じない点で、経済的観点からも利点がある。

Claims (21)

  1. 作りたてフォカッチャに近い外観及び官能的特徴を有し、シェルフライフが少なくとも60日間である常温保存可能な包装されたそのまま食べられるフォカッチャであって、
    前記フォカッチャの最終重量を基準とした重量で、6〜10%(好ましくは約9%)のエクストラヴァージンオリーブオイルを含む、12〜20%(好ましくは約17%)の植物性の脂及び/又は油、及び/又はそのフラクションを含み、相対湿度が25〜32%(好ましくは27%)であり、水分活性(aw)が0.85〜0.92(好ましくは0.89)であり、
    前記フォカッチャの厚さの少なくとも50%の深さを有するめくら穴を表面に有する、前記フォカッチャ。
  2. 前記相対湿度及び前記水分活性が、前記フォカッチャ全体で実質的に均一である、請求項1に記載のフォカッチャ。
  3. 前記フォカッチャが、前記フォカッチャの最終重量を基準とした重量で、50〜60%(好ましくは約56%)の穀物粉;6〜10%(好ましくは約9%)のエクストラヴァージンオリーブオイルを含む、12〜20%(好ましくは約17%)の植物性の脂及び/又は油、及び/又はそのフラクション;2〜4%(好ましくは約3%)の酵母;1.0〜2.3%(好ましくは約2%)の塩;0〜15%の少なくとも一種の官能的特徴付与成分;0〜0.1%の少なくとも一種のベーキング加工助剤;0〜0.8%の少なくとも一種の乳化剤;及び0〜1.5%の食物繊維を含む、請求項1又は請求項2に記載のフォカッチャ。
  4. 前記穀物粉が、任意の穀粉から選択され、好ましくはデュラム小麦、軟質小麦、カムット小麦(Triticum turgidum ssp. turanicum)、ライ麦、トウモロコシ、米、スペルト小麦、大麦、モロコシ、キビ、オート麦、ライ小麦、ソバ、キノア、及びその混合物からなる群から選択され、より好ましくは小麦薄力粉である、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のフォカッチャ。
  5. 前記植物性の脂及び/又は油、及び/又はそのフラクションが、パーム、オリーブ、ヒマワリ、高オレイン酸ヒマワリ、キャノーラの油及び/又は脂並びにその組合せからなる群から選択され、好ましくはエクストラヴァージンオリーブオイルとパーム脂及び/又は植物性マーガリンとの混合物からなる群から選択される、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のフォカッチャ。
  6. 6〜10%のエクストラヴァージンオリーブオイル並びに6〜10%のパーム脂及び/又は植物性マーガリンを含む、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のフォカッチャ。
  7. 前記少なくとも一種のベーキング加工助剤が、アスコルビン酸ベース及び/又は酵素ベースのベーキング改良剤であり;
    前記少なくとも一種の乳化剤が、脂肪酸のモノジグリセリド及びジグリセリド、及び/又はレシチンから選択され;
    前記食物繊維が、グアー繊維、小麦繊維、サトウキビ繊維、及びその組合せからなる群から選択され、好ましくはグアー繊維である、
    請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のフォカッチャ。
  8. 前記フォカッチャが、前記フォカッチャの最終重量を基準とした重量で、50〜60%(好ましくは約56%)の穀物粉;6〜10%(好ましくは約9%)のエクストラヴァージンオリーブオイルを含む、12〜20%(好ましくは約17%)の植物性の脂及び/若しくは油、及び/又はそのフラクション;2〜4%(好ましくは約3%)の酵母;1.0〜2.3%(好ましくは約2%)の塩;0〜0.1%の少なくとも一種のベーキング加工助剤;0〜0.8%の少なくとも一種の乳化剤;0〜1.5%の食物繊維;及び100%とするのに充分な水からなる、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載のフォカッチャ。
  9. 前記フォカッチャが、ドウの総重量を基準とした重量で5〜15%(好ましくは約11%)の、表面及び厚さ全体の両方に実質的に均一に分布した官能的特徴付与成分を1種以上含み、好ましくは、前記官能的特徴付与成分がオリーブである、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載のフォカッチャ。
  10. 前記フォカッチャが、ドウの総重量を基準とした重量で5〜15%(好ましくは約8%)の、前記フォカッチャの内側に広く配置された官能的特徴付与成分を1種以上含み、好ましくは、前記官能的特徴付与成分がトマトである、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載のフォカッチャ。
  11. 前記フォカッチャが、上側表面に少なくとも一種の官能的特徴付与成分を含む、請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載のフォカッチャ。
  12. 相対湿度が25〜32%(好ましくは27%)であり、水分活性(a)が0.85〜0.92(好ましくは0.89)であり、常温保存可能な包装されたそのまま食べられるフォカッチャの製造方法であって、
    (a)ドウの総重量を基準とした重量で、40〜60%の穀物粉;20〜35%の水;1〜6%のエクストラヴァージンオリーブオイルを含む、7〜16%の植物性の油及び/又は脂、及び/又はそのフラクション;0.5〜4%の酵母;0.1〜3%の塩;0〜15%の少なくとも一種の官能的特徴付与成分;0〜0.1%の少なくとも一種のベーキング加工助剤;0〜0.8%の少なくとも一種の乳化剤;及び0〜1.5%の食物繊維を含むフォカッチャ用ドウを製造する工程;
    (b)製造された前記ドウを押し出して、押し出されたフォカッチャ用生ドウのシートを複数枚得た後、前記フォカッチャ用生ドウの複数枚のシートを積層することにより積層されたフォカッチャ用生ドウ層を得る工程;
    (c)得られた前記積層されたフォカッチャ用生ドウ層を20〜30℃の温度で一次発酵する工程;
    (d)得られたフォカッチャ用生発酵ドウ層を成形して前記ドウの表面に複数のめくら穴を形成し、前記めくら穴に食塩水を充填する工程;
    (e)得られた生ドウを30〜37℃の温度で二次発酵する工程;
    (f)得られたドウの上側表面にオイルを塗って前記めくら穴に前記オイルを充填する工程;
    (g)得られた生ドウを210〜240℃の温度でオーブン中でベーキングする工程;及び
    (h)得られたフォカッチャを包装する工程
    を含む方法。
  13. 混練工程(a)が、前記穀物粉、水、所望に応じて用いられる前記少なくとも一種のベーキング加工助剤、所望に応じて用いられる前記少なくとも一種の乳化剤、及び/又は所望に応じて用いられる前記食物繊維、並びに所望に応じて用いられる前記少なくとも一種の官能的特徴付与成分を混合する第1工程と;
    形成されたドウに前記植物性の油及び/又は脂、及び/又はそのフラクション、酵母、並びに塩を導入する第2工程と、
    を含む、請求項12に記載の方法。
  14. 押し出し及び積層工程(b)が、前記ドウを応力フリーローラー押出機に通すことにより押し出された生ドウの連続層を得た後、前記押し出された生ドウの層を一連のキャリブレーションローラーに通すことにより押し出された生ドウのシートを得ることにより行われる、請求項12又は請求項13に記載の方法。
  15. 押出し及び積層工程(b)が、前記押し出された生ドウのシートを2〜8枚(より好ましくは4枚)重ねることにより厚さの合計が4〜7mmであるフォカッチャ用積層生ドウ層を得ることを含む、請求項12〜請求項14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 押し出し及び積層工程(b)が、2枚の押し出されたフォカッチャ用生ドウシートの間に5〜15%の量の少なくとも一種の官能的特徴付与成分(好ましくはトマト)を付与する工程を含む、請求項12〜請求項15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 一次発酵工程(c)が、20〜30℃の温度及び55〜65%の相対湿度で25〜35分間行われる、請求項12〜請求項16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 成形工程(d)が、複数のシリンダーを用いて前記ドウを突くことにより行われる、請求項12〜請求項17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記食塩水が、前記食塩水の体積を基準として25重量%〜飽和量の塩を含み、好ましくは、前記食塩水が飽和しており、前記食塩水の体積を基準として約35重量%の塩を含む、請求項12〜請求項18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 二次発酵工程(e)が、30〜37℃の温度及び80〜95%の相対湿度で80〜130分間行われる、請求項12〜請求項19のいずれか一項に記載の方法。
  21. ベーキング工程(g)中、オーブンが対流式であり、前記ベーキングが、好ましくは、13〜19分間、210〜240℃の温度で行われる、請求項12〜請求項20のいずれか一項に記載の方法。
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