JP6637685B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6637685B2
JP6637685B2 JP2015129205A JP2015129205A JP6637685B2 JP 6637685 B2 JP6637685 B2 JP 6637685B2 JP 2015129205 A JP2015129205 A JP 2015129205A JP 2015129205 A JP2015129205 A JP 2015129205A JP 6637685 B2 JP6637685 B2 JP 6637685B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
unit
sheets
loading
overload
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015129205A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017013910A (ja
JP2017013910A5 (ja
Inventor
磯辺 健一郎
健一郎 磯辺
道男 菅野
道男 菅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2015129205A priority Critical patent/JP6637685B2/ja
Priority to US15/184,026 priority patent/US9802778B2/en
Publication of JP2017013910A publication Critical patent/JP2017013910A/ja
Publication of JP2017013910A5 publication Critical patent/JP2017013910A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6637685B2 publication Critical patent/JP6637685B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は画像形成装置に関する。
画像形成装置はシートを積載する積載部を有している。積載部としては、画像形成装置の内部に設けられる給紙カセットや手差しトレイがある。これらの積載部に設計上で想定された枚数を超えるシートが積載されると、搬送遅延やジャムなどの給紙不良が発生しうる。特許文献1によれば、カセットに記載されたシート束の高さをセンサによりアナログ的に計測することで過積載を検知する画像形成装置が提案されている。
特開平05−278896号公報
しかし、特許文献1に記載の技術ではシートが波打っていたりすると、シート束の高さが誤って測定されてしまうため、過積載の誤判定が生じうる。そこで、本発明は、シートの過積載を従来よりも精度よく検知することを目的とする。
本発明によれば、たとえば、
筐体と、
シート積載される積載手段
前記筐体からの前記積載手段の抜き挿しを検知する抜挿検知手段と、
前記積載手段に積載された前記シートを搬送する搬送手段と、
前記搬送手段が前記シートの搬送を開始してから搬送路の所定位置に前記シートが到着するまでの搬送時間を計時する計時手段と、
前記抜挿検知手段が前記積載手段の抜き挿しを検知してから、前記計時手段によって最初に計時された前記シートの搬送時間が過積載閾値を超えている場合、前記積載手段にシートが過積載されている判定する過積載判定手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明によれば、シートの搬送時間に着目することでシートの過積載を従来よりも精度よく検知することが可能となる。
画像形成装置の概略断面図 制御システムを示す図 給紙カセットからのシートの給紙を示す図 シートセンサから出力される検知信号と搬送時間との関係を示す図 過積載されていないシート束についての搬送時間と搬送遅延の一例を示す図 給紙カセットの斜視図 給紙カセットの断面図 サイド規制板、中板、後端規制板および係止爪を示す斜視図 過積載の一例を示す図 過積載されたシートの挙動を示す図 過積載されたシートの搬送時間の一例を示す図 過積載されたシートの挙動を示す図 過積載の閾値と搬送時間の関係を示す図 過積載されたシートの挙動を示す図 過積載判定を示すフローチャート 過積載報知の解消を説明する図 ジャムが発生したときの過積載判定方法を示す図 過積載判定を示すフローチャート 過積載されたシートの連れ重送を説明する図 過積載されたシートの連れ重送を説明する図 連れ重送におけるシートサイズの計測結果の一例を示す図 CPUの機能を説明する図
<実施例1>
[画像形成装置の構成]
図1を用いて画像形成装置100について説明する。本実施例での画像形成装置100は電子写真方式のプリンタであるが、本発明を適用可能な画像形成装置はインクジェット方式、熱転写方式など、他の画像形成方式を採用していてもよい。画像形成装置100は複写機や複合機、ファクシミリ装置として実現されてもよい。画像形成装置100は4つの画像形成部(ステーション)を有しており、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナー画像を形成する。図1においては、4つの画像形成部にはそれぞれ色にちなんだ参照符号であるY、M、C、Kが付与されている。感光ドラム1は、感光体であり、かつ、像担持体であり、時計方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転する。帯電ローラ2は感光ドラム1の表面を一様に帯電させる。光学走査装置9は画像信号に応じた光ビームを出力する。光ビームは感光ドラム1の表面に照射され、静電潜像を形成する。現像ローラ6はトナーを付着させて静電潜像を現像し、トナー画像を形成する。YMCKの各トナー画像は一次転写ローラ11によって中間転写ベルト12に重畳的に転写され、多色画像となる。
給紙カセット23はシートを積載する積載手段であって画像形成装置100の筐体101から抜き挿し可能な積載手段の一例である。給紙カセット23に収容されているシートSはピックアップローラ35によりピックアップされ、フィードローラ24によって搬送路に送り出される。ピックアップローラ35やフィードローラ24はシートを搬送する搬送手段の一例である。シートSの先端がレジストローラ17に突き当たることで斜行補正が実行される。レジストローラ17によってシートSは二次転写部に搬送される。中間転写ベルト12によって搬送されてきたトナー画像は二次転写部の二次転写ローラ16によってシートSに二次転写される。定着装置18はトナー画像をシートSに定着させて画像形成装置100の外部へ排出する。
手差しトレイ38はシートを積載する積載手段の一例である。手差しトレイ38は支点37を中心に回動することで、画像形成装置100に収容される収容状態と、シートSを積載可能な使用状態とに切り替わる。手差しトレイ38に積載されたシートSは給紙ローラ36によってピックアップされ、搬送ローラ39によって搬送路へ送り出され、レジストローラ17に向かう。給紙ローラ36や搬送ローラ39はシートを搬送する搬送手段の一例である。
コントローラ50は画像形成装置100の全体を統括的に制御する制御部である。操作部59は表示装置と入力装置とを有している。コントローラ50はシートセンサ52を用いて搬送遅延やジャムが発生したかどうかを判定する。シートセンサ52はレジストローラ17の近くに配置されているため、レジセンサと呼ばれてもよい。シートセンサ52はシートSの先端と後端を検知したり、シートSの搬送時間や搬送方向のサイズを検知したりするために使用される。
[コントローラの機能]
図2を用いてコントローラ50の機能について説明する。CPU51や記憶装置55に記憶されている制御プログラムを実行することで画像形成装置100の全体を統括的に制御する。記憶装置55はROMやRAMなどのメモリを有している。コントローラ50は操作部59から指定された画像形成モードにしたがって画像形成条件を設定する。画像形成条件とは、たとえば、シートSの搬送速度や定着装置18の定着温度などである。画像形成モードには、たとえば、普通紙に画像を形成する普通紙モード、厚紙に画像を形成する厚紙モード、封筒に文字を形成する封筒モードなどが含まれうる。コントローラ50は、各画像形成モードごとの画像形成条件を記憶装置55に保持しており、指定された画像形成モードに対応する画像形成条件を読み出す。
CPU51は搬送遅延やジャムが発生しているかどうかを判定するシートセンサ52を用いて搬送時間Tを計時する。CPU51は、シートSが搬送路において搬送遅延やジャムを起こすと、搬送遅延やジャムが発生したことを示すメッセージを操作部59の表示装置に表示させる。また、CPU51は、給紙カセット23や手差しトレイ38へのシートSの過積載を検知すると、過積載が発生したことを示すメッセージを操作部59の表示装置に表示させる。搬送遅延とは、画像の形成位置の正確さなどを保証できないほどシートSの搬送時間Tが長くなってしまう現象であり、搬送エラーや搬送ミスと呼ばれてもよい。ジャムとは、狭義には、搬送路においてシートSがスタックしたり、詰まってしまったりする現象をいう。給紙カセット23において過積載によってシートSに大きな搬送抵抗が付与され、シートSを一枚も搬送できなくなる現象もジャムの一種である。このように過積載は、給紙カセット23からシートSの給紙には成功したものの搬送時間Tが長すぎるケースや、給紙に失敗してしまうケースの原因となることがある。
CPU51は面センサ53を用いて給紙カセット23に積載されている複数のシートSのうち最上位に位置しているシートSの表面が所定の高さHまでリフトアップされて(上昇して)いるかどうかを検知する。つまり、面センサ53は中板43に積載されたシートSの表面がモータ60によって所定の高さへ上昇したかどうかを検知する面検知手段の一例である。CPU51は位置センサ54を用いて給紙カセット23に積載されているシートSの後端の位置を規制する後端規制板41(図6)の位置を検知する。位置センサ54は後端規制板41の位置を検知する位置検知手段の一例である。
モータ57はピックアップローラ35やフィードローラ24などの搬送ローラを駆動する駆動源である。CPU51はモータ57を駆動する駆動回路56に給紙開始信号を出力する。駆動回路56は給紙開始信号を受信すると、モータ57の駆動を開始する。CPU51は予め画像形成モードに応じた搬送速度を駆動回路56に設定する。モータ57は設定された搬送速度に対応する回転速度で回転する。モータ60は、いわゆるリフトアップモータであり、給紙カセット23内でシートSが載置された中板をリフトアップするモータである。モータ60は、プレート部材である中板に積載されたシートSがピックアップローラ35に接触するよう、中板を上昇させる上昇手段の一例である。CPU51は面センサ53が検知する最上位のシートSaが高さHになるように、モータ60を駆動する。カセットセンサ61は給紙カセット23が画像形成装置100の筐体101から抜き挿しされたことを検知する抜挿検知手段の一例である。給紙カセット23は、たとえば、引き出し状のカセットである。操作者がシートSを収容するときに、給紙カセット23は筐体101から引き出される。また、シートSの収容が完了すると、給紙カセット23は筐体101に挿入される。CPU51は給紙カセット23を用いて給紙カセット23の抜き挿しを検知する。
図3に示すように、シートSの先端がレジストローラ17の近傍に設けられたフラグ49を倒すと、シートセンサ52はシートSの先端を検知したことを示す検知信号をコントローラ50に出力する。CPU51は、タイマーまたはカウンタを用いて、シートSの搬送を開始したタイミングから、シートセンサ52がシートSの先端を検知したタイミングまでの搬送時間を計時する。CPU51は、搬送時間を計時するために、リアルタイムクロック(RTC)から取得した時刻データの差分を求めてもよい。
図4はシートセンサ52の検知信号の一例を示す図である。横軸は時間を示し、縦軸は検知信号のレベルを示している。時刻t1で一枚目のシートSの搬送が開始されている。時刻t2でシートSの先端がシートセンサ52に到着し、検知信号がOFFからONに変化している。CPU51は時刻t1から時刻t2までの時間を一枚目のシートSの搬送時間T1として決定する。時刻t3で一枚目のシートSの後端がシートセンサ52を抜け、検知信号のレベルはONからOFFに切り替わる。時刻t4で二枚目のシートSの搬送が開始される。時刻t5で二枚目のシートSの先端がシートセンサ52に到着し、検知信号がOFFからONに変化する。CPU51は時刻t4から時刻t5までの時間を二枚目のシートSの搬送時間T2として決定する。時刻t6で二枚目のシートSの後端がシートセンサ52を抜け、検知信号のレベルはONからOFFに切り替わる。
図5(A)は複数のシートSを連続して給紙したときの搬送時間の一例を示している。搬送時間Tには、ピックアップローラ35の摩耗状態やシートSの種類(厚さ、坪量、袋状か否か、表面コートの有無など)によって多少のバラつきが発生しうる。しかし、正常に複数のシートSが給紙カセット23に積載され、かつ、ジャムが発生しなければ、各シートSの搬送時間は許容範囲X内に収まる。
図5(B)は複数のシートSを連続して給紙したときの搬送時間の一例を示している。とりわけ、五枚目のシートSで搬送遅延(搬送エラー)が発生している。図5(B)に示すように、ジョブを開始してから二枚目以降のシートSで搬送遅延が発生することがある。CPU51は、各シートSの搬送時間Tを監視しており、搬送時間Tが遅延閾値Tmを超えているかどうかを判定する。搬送時間Tが遅延閾値Tmを超えると、CPU51は搬送遅延が発生したと判定し、搬送路に残っているすべてのシートSを排出し、モータ57を停止させる。搬送遅延を判定するための遅延閾値Tmは許容範囲Xから逸脱し、かつ、許容範囲Xの上限値よりも大きな値に設定される。搬送時間が遅延閾値Tmを超えると、シートSへの画像形成の精度は保証されないため、CPU51は画像形成を停止する。
CPU51は一枚目のシートSを先行給紙し、画像形成部の準備が整うまで一枚目のシートSをレジストローラ17で待機させてもよい。この場合、CPU51は、一枚目のシートSの搬送時間Tが遅延閾値Tmを超えたとしても、一枚目のシートSについては搬送遅延と判定しなくてもよい。つまり、一枚目のシートSについては搬送遅延の判定処理はスキップされてもよい。ジョブを開始してから画像形成部の準備が整うまでの時間は一般的な搬送時間T(給紙カセット23に収容されているシートSの先端の位置からシートセンサ52までの搬送距離を搬送速度で除算して得られる搬送時間)よりも長い。そのため、一枚目のシートSの搬送遅延に対する許容度は大きい。このように本実施例において搬送遅延の判定は二枚目以降のシートSに適用される。
但し、一枚目のシートSについて一回目の給紙動作を行ったときの搬送時間Tが閾値Tmを大きく超えても一枚目のシートSがフラグ49に到達しないことがある。つまり、CPU51はタイマーのカウント値がリトライ閾値Trを超えてもシートセンサ52がシートSの先端を検知できないことがある(リトライ閾値Trとして閾値Tmが採用されてもよい)。この場合、CPU51は二回目の給紙動作(リトライ)を駆動回路56に指示する。なお、CPU51は、リトライ中も、一回目の給紙動作を起点とした搬送時間Tの計時を継続していてもよい。CPU51は、搬送時間Tがジャム閾値Tjを超えても一枚目のシートSがフラグ49に到達しなかった場合、ジャムが発生したと判定する。CPU51はジャムを検知すると、操作部59にジャムが発生したことを示すメッセージを表示したり、通信装置58を介して当該メッセージを保守担当者のアドレスに送信したりする。メッセージは、たとえば、電子メールにより配信されうる。
[給紙カセットの構成]
図6ないし図8を用いて給紙カセット23の構成について説明する。上述したように、給紙カセット23は、画像形成装置100の筐体101に対して抜挿自在である。図6に示すように、給紙カセット23はカセット桶40を有している。カセット桶40の内側にある底面には、シートSの搬送方向とその反対方向との両方向(前後方向と呼ばれてもよい)に移動自在な後端規制板41が設けられている。操作者はシートSのサイズに応じて後端規制板41を移動させる。後端規制板41はシートSの後端の位置を規制して揃える規制手段の一例である。これにより、複数のシートSがほぼ同じ位置から搬送を開始されるようになる。後端規制板41の位置は上述した位置センサ54によって検知される。カセット桶40の底面には、シートSの搬送方向に直交した方向(左右方向や幅方向と呼ばれてもよい)に移動自在な二つのサイド規制板42が設けられている。二つのサイド規制板42は、シートSの両端の位置を規制して揃える。中板43は給紙カセット23に設けられ、シートSが積載されるプレート部材であり、支点44を中心に回動する。
図7(A)に示すように、給紙カセット23が筐体101の外部に引き出されたときは、中板43はカセット桶40の底面近傍に位置する。操作者は、給紙カセット23にシートSの束を積載し、中板43上に積載されたシートSの後端に後端規制板41が突き当たるよう後端規制板41を手動で移動させる。同様に、操作者は、中板43上に積載されたシートSの左端と右端とにサイド規制板42が突き当たるようにサイド規制板42を手動で移動させる。これにより中板43上に積載されたシートSの束は前後方向と左右方向との双方で整合される。
図7(B)に示すように、CPU51は給紙カセット23が筐体101内に挿入されたことをカセットセンサ61により検知すると、リフトアップ用のモータ60を駆動して中板43を上昇させる。これにより中板43は支点44を中心に回動する。最上位のシートSが面フラグ46を押し上げると、面センサ53はシートSを検知したことを示す検知信号をCPU51に出力する。たとえば、図7(B)に示すように、シートSの面が高さHに到達すると、面センサ53が検知信号を出力する。CPU51は検知信号に基づきシートSの面が高さHに到達したことを認識し、モータ60を停止させる。なお、中板43に積載されているシートSの枚数が少ないほど、中板43の上昇量は多くなり、モータ60の稼働時間も長くなる。反対に積載されたシートSの枚数が多いほど中板43の上昇量は少なくなり、モータ60の稼働時間は短くなる。つまり、モータ60の稼働時間をタイマーやカウンタにより計測することで、CPU51は、中板43に積載されたシートSの枚数を推定できる。シートSが搬送路へフィードされるたびに、中板43に積載されている最上位のシートSの面の位置が低くなる。面センサ53がシートSの面を検知しなくなると、CPU51は、再びモータ60を駆動し、シートSをリフトアップする。
このように、後端規制板41などを設けることで、給紙カセット23に積載されているシートSは積載枚数に依存することなく、常に、搬送方向で同じ位置から給紙される。さらに、中板43のリフトアップにより、ピックアップローラ35がシートSに与える圧力は積載枚数に依存することなく、常に一定に維持される。
給紙カセット23にはシートSの束の高さの上限値(上限枚数)が設けられている。シートSの束の高さが上限値以下であれば、画像形成装置100が正常に画像を形成できることが、設計上、保証されている。図8が示すように、サイド規制板42の側面には上限値を示すマーク72が設けられている。マーク72は貼付されていてもよいし、溝であってもよい。
図8に示すように、後端規制板41には二つの係止爪47が設けられている。係止爪47は、シートSが後端規制板41の上に乗り上げてしまうことを抑制する。シートSが後端規制板41の上に乗り上げてしまうと、乗り上げたシートSは搬送方向において上流側(後方)にずれてしまう。その結果、シートセンサ52で計測される搬送時間Tが正常なシートSの搬送時間よりも長くなってしまう。これは搬送時間Tに基づき過積載を検知したり、搬送時間Tに基づきシートSの搬送方向の長さを計測したりする上で誤差の原因となる。したがって、後端規制板41に係止爪47が設けられている。なお、係止爪47のうちシートSの表面と対向する面の高さは、シートSの束の高さの上限値と略同じである。
上述したように、後端規制板41がどのシートSのサイズに対応した位置に配置されているかを検知するために位置センサ54が設けられている。CPU51は、位置センサ54により検知された後端規制板41の位置に基づき給紙カセット23に積載されているシートSのサイズを判別する。ただし、後端規制板41がシートサイズに応じて正しく位置決めされている場合はシートサイズの判別精度は高いが、後端規制板41がシートSの後端から離れて位置決めされた場合は判別結果が誤ってしまう。よって、CPU51は、操作部59の入力装置から入力されたシートサイズの情報や、通信装置58を通じてホストコンピュータから受信したシートサイズの情報、搬送時間Tから求められたシートサイズの情報などを併用して、シートサイズを判別してもよい。
[給紙カセットにおける過積載]
給紙カセット23にシートSが過積載された状態を詳しく説明する。ここでは、係止爪47の上にシートSが積載された過積載ケースと、係止爪47の下にシートSが無理やり積載された過積載ケースについて説明する
(係止爪47の上に積載されたケース)
図9に示すように、設計上の上限値を超えた高さまで多数のシートSを積載すると、一部のシートSは係止爪47の上に乗り上げてしまう。なお、上限値に相当する上限枚数はシートSの厚みによって変化する。この係止爪47の上に乗り上げてしまったいくつかのシートSは後端規制板41によって搬送方向の位置を規制されないため、搬送方向の上流側(つまり、搬送方向に対して逆方向)にずれてしまう。
図10(A)ないし図10(D)は係止爪47の上に少量のシートSが過積載されたときのシートSの挙動を示している。図10(A)に示すように、係止爪47の上に乗り上げるように過積載されたシートSaの先端は搬送方向に対して逆方向にずれて位置している。なお、搬送開始前の時点では、ピックアップローラ35がシートSaに接触していない。図10(B)に示すように、CPU51は、中板43を上昇させるか、ピックアップローラ35を下降させることで、ピックアップローラ35を過積載されたシートSaに接触させる。ピックアップローラ35はモータやソレノイドなど、CPU51によって駆動される駆動源によって上昇や下降する。図10(B)に示すように、なお、過積載されたシートSの搬送方向でのずれ量は少ないため、ピックアップローラ35はシートSの束のうちで最上位に位置しているシートSaに接触することができる。したがって、図10(C)が示すように、ピックアップローラ35によって給紙されるシートSは最上位に位置しているシートSaとなる。図10(D)に示すように、給紙されたシートSaの先端はフラグ49を押し倒し、さらにはレジストローラ17のニップ部に突き当たる。
なお、CPU51が駆動回路56に給紙を指示するための制御信号を出力したタイミングでは、シートSaの先端位置は正常に積載されたシートSの先端位置よりも上流側である。つまり、シートSaの先端位置からフラグ49までの搬送距離は、正常に積載されたシートSの先端位置からフラグ49までの搬送距離よりも長い。つまり、シートSaの搬送時間Tは正常に積載されたシートSの搬送時間よりも長くなってしまう。正常に積載されたシートSとは、上限値以下の高さのシート束を構成するシートSのことである。つまり、正常に積載されたシートSは搬送方向と高さ方向との両方で設計上想定された位置に積載されたシートSのことである。
図11(A)に示すように、過積載された5枚のシートSaの搬送時間Tは許容範囲Xの上限値を超えてしまうが、搬送遅延を判定するための遅延閾値Tmを超えてはいない。6枚目以降のシートSは正常に積載されているため、これらの搬送時間Tは許容範囲Xに収まる。しかし、図11(B)に示すように、搬送時間Tが許容範囲Xから外れ、さらに遅延閾値Tmも超えてしまうと、CPU51は搬送遅延(搬送エラー)が発生したと判定して、搬送路に存在するすべてのシートSを排出した後で、画像形成を停止する。
一方で、図12(A)が示すように、シートSの過積載量がさらに増加し、過積載されているシートSaがさらに下流側にずれて積載されてしまうことがある。図12(B)が示すように、ピックアップローラ35が下降してきてもシートSaに接触することができず、シートSaよりも下方に積載されているシートSbに接触してしまう。シートSbは、係止爪47よりも下に積載されたているため、搬送方向で正常な位置に積載されている。このため、ピックアップローラ35が回転し始めたときにピックアップされるシートはシートSbとなる。シートSbが移動し始めると、シートSbの上に積載されている過積載のシートSaはシートSbに乗ったままシートSbと共に搬送される。
図12(C)が示すように、過積載されたシートSaがピックアップローラ35に接触すると、シートSbはまだフィードローラ24に到達していないにもかかわらず、ピックアップローラ35との接触を失い、その場で停止してしまう。図12(D)が示すように、ピックアップローラ35によってシートSaのみがピックアップローラ35によって搬送され、フラグ49に到達する。なお、過積載された二枚目以降のシートSaは、図12(C)や図12(D)が示すように、ピックアップローラ35に接触可能な位置まで搬送されている。つまり、その後の挙動は図10(A)ないし図10(D)を用いて説明したシートSaの挙動と同じである。
図12(A)に示したように、過積載されたシートSaのうち最上位に位置しているシートSaの先端位置は、正常に積載されたシートSbの先端位置よりも搬送方向の上流側にずれている。よって、シートSaの搬送時間TはシートSbの搬送時間Tよりも長くなる。よって、CPU51はシートSaの搬送時間Tに基づき過積載が発生しているかどうかを判定できる。
[過積載の判定]
給紙カセット23における過積載を判定する手順について詳しく説明する。上述したように過積載されたシートSaの搬送時間Tは正常に積載されたシートSの搬送時間Tよりも長くなってしまうが、遅延閾値Tmを超えるほどではない。そこで、図13に示すように、過積載閾値Tkを定義する。過積載閾値Tkは、許容範囲Xの上限値以上であり、かつ、遅延閾値Tm未満である。CPU51はシートセンサ52を用いて検知したシートSの搬送時間Tと過積載閾値Tkを比較することで過積載の有無を判定する。つまり、CPU51はシートSの搬送時間Tが過積載閾値Tkを超えると、当該シートSは過積載されたシートであると判定する。また、CPU51はシートSの搬送時間Tが過積載閾値Tkを超えていなければ、当該シートSは正常に積載されたシートであると判定する。このように搬送遅延と判定するほどは遅延していないようなシートSを過積載されたシートとしてCPU51は検知できるようになる。なお、CPU51は、画像形成ジョブを開始してから二枚目以降に搬送されるシートSの搬送時間Tが遅延閾値Tmを超えると、搬送遅延と判定するとともに、過積載と判定する。
(過積載判定の実行条件)
(1)CPU51は常に過積載判定を実行せずに、実行条件が満たされたときに過積載判定を実行してもよい。実行条件はいくつ考えられる。操作者は給紙カセット23にシートSを積載するためには、画像形成装置100の筐体から給紙カセット23を抜き挿しする必要がある。よって、CPU51はカセットセンサ61が給紙カセット23の抜き挿しを検知した後で、最初に給紙されるシートSについて過積載判定を実行する。つまり、実行条件は、シートSが給紙カセット23の抜き挿しを検知した後で給紙される一枚目のシートSであることである。これは、シートSが過積載されている場合、必ず一枚目のシートSで過積載が検知され、一枚目のシートSで過積載が検知されないのに二枚目以降のシートSで初めて過積載が検知されることはないからである。このように、給紙カセット23を挿入した後の一枚目のシートSのみに過積載判定を適用することで過積載の判定精度が向上しよう。たとえば、常時、過積載判定を実行する制御では別の要因で搬送遅延が引き起こされたにもかかわらず過積載が誤検知されてしまうかもしれない。よって、実行条件が満たされたときにのみ過積載判定が実行されれば、より高い精度で過積載を検知できるようになろう。
(2)実行条件として、リフトアップ用のモータ60の稼働時間から推定されるシートSの高さと動作保証の上限値との差分が所定閾値以下であることが採用されてもよい。過積載が発生しているときはシートSの高さが上限値に近い。したがって、シートSの高さが上限値を大きく下回っているケースでは過積載が発生している可能性が低い。また、そのような状況で過積載判定を実行してしまうと、別の要因で搬送遅延が引き起こされたにもかかわらず、過積載が発生していると判定されてしまうかもしれない。したがって、シートSの高さが上限値に近いことを実行条件とすることで、より高い精度で過積載を検知できるようになろう。
(3)図14(A)に示すように、後端規制板41がシートSの後端から離れた位置に配置されると、シートSは搬送方向とは逆方向にずれた位置に配置されてしまう。その結果、過積載されていないシートSであっても搬送時間Tが過積載閾値Tkを超えてしまう。そこで、実行条件として、後端規制板41が正しい位置にあることが採用されてもよい。これにより、後端規制板41が誤った位置に配置されてしまうことが原因で搬送時間Tが長くなり、過積載が誤検知されてしまう可能性を小さくすることが可能となる。後端規制板41が正しい位置にあるかどうかの判定方法としては以下の方法が考えられる。
図14(B)に示すように、CPU51はシートSの先端がフラグ49に到達してからシートSの後端がフラグ49を抜けるまでの時間TpをシートSのサイズ(搬送方向における長さ)に換算する。シートSの搬送速度vに時間Tpを乗算することで搬送方向の長さLが算出される。一方で、CPU51は位置センサ54により後端規制板41の位置を検知し、その位置をシートSのサイズに変換する。CPU51は、シートセンサ52を用いて取得されたサイズと、位置センサ54を用いて取得されたサイズとを比較する。シートセンサ52を用いて取得されたサイズが、位置センサ54を用いて取得されたサイズよりも小さければ、CPU51は後端規制板41が誤った位置に配置されていると判定する。あるいは、CPU51は、操作部59またはホストコンピュータによって指定されたサイズと位置センサ54を用いて取得されたサイズとを比較してもよい。操作部59またはホストコンピュータによって指定されたサイズが位置センサ54を用いて取得されたサイズよりも小さければ、CPU51は後端規制板41が誤った位置に配置されていると判定する。
(4)画像を形成されるシートSの枚数が増えるにつれて、ピックアップローラ35やフィードローラ24のローラ表面が摩耗し、ローラ径が小さくなるとともに、シートSとの摩擦抵抗も小さくなる。ローラの摩耗が進むにつれて、ローラを一回転させることで搬送されるシートSの搬送距離が減少する。よって、同一のサイズのシートSであっても、搬送時間Tは徐々に長くなってしまう。つまり、ローラの表面を形成している接触部材の摩耗が小さければ小さいほど、搬送時間Tに基づく過積載判定の精度は高くなる。そこで、実行条件として、ローラの摩耗が少ないことが採用されてもよい。ローラの摩耗が進んでいないときにのみ、過積載判定を実行することで、過積載判定の精度が向上しよう。
本実施例の画像形成装置では、ローラ(接触部材)が搬送遅延を引き起こすほど摩耗してくると過積載していない場合でも500枚(本実施例では1カセット)の中でシートSの搬送時間が1回でも過積載閾値Tkを超えるという事象が、5回以上連続で発生するようになってくる。
そこで本実施例では、CPU51は、M枚(例:500枚)の中で、シートSの搬送時間が1回でも過積載閾値Tkを超えるという事象が、N回(例:5回)以上連続で発生したら、ピックアップローラ35やフィードローラ24の摩耗が許容範囲を超えたと判定する。摩耗の許容範囲は過積載判定の精度の観点から決定される。このように、摩耗が許容範囲を超えると、CPU51は、過積載判定を中断する。N,Mは予めシミュレーション実験により決定される。
なお、ピックアップローラ35やフィードローラ24が交換されると、CPU51は、過積載判定を再開してもよい。ピックアップローラ35やフィードローラ24が搬送遅延を引き起こすほど摩耗していない状態であれば、K枚(例:4000枚)のシートSのうち一枚のシートSも過積載の誤検知は発生しない。つまり、K枚のシートSの各搬送時間のいずれもが過積載閾値Tkを超えることはない。そこで、CPU51は、摩耗と判定されたことで過積載判定を中断すると、連続したK枚のシートSの各搬送時間のいずれもが過積載閾値Tkを超えていないかどうかに基づき、ピックアップローラ35やフィードローラ24が新品に交換されたかどうかを判定してもよい。CPU51は、連続するK枚のシートSの各搬送時間のいずれもが過積載閾値Tkを超えていなければ、過積載判定を再開する。なお、操作部59を通じてピックアップローラ35やフィードローラ24が新品に交換されたことを示す情報を入力されると、CPU51は、過積載判定を再開してもよい。Kは予めシミュレーションは実験により決定される。
(フローチャート)
図15は過積載判定を示すフローチャートである。操作部59またはホストコンピュータから画像形成の指示が入力されると、CPU51は以下の処理を実行する。
S1でCPU51はシートSの給紙を開始する。たとえば、CPU51は駆動回路56にモータ57の駆動を開始させるための制御信号(給紙開始信号)を出力する。駆動回路56は制御信号に基づきモータ57の駆動を開始する。なお、ジョブにより指定された給紙口(給紙カセット23または手差しトレイ38)からシートSが給紙される。S2でCPU51はタイマーまたはカウンタを用いて搬送時間Tの計時を開始する。
S3でCPU51は過積載判定の実行条件が満たされているかどうかに基づき、過積載判定を実行するかどうかを決定する。実行条件として、いくつかの条件を列挙したが、上記のすべての条件が満たされたときに、CPU51は過積載判定を実行すると決定する。あるいは、いずれか一つまたは複数の条件が満たされたときに、CPU51は過積載判定を実行すると決定してもよい。過積載判定を実行しないと決定すると、CPU51は、遅延閾値Tmに基づき搬送遅延を検知したり、ジャム閾値Tjに基づきジャムを検知したりしない限り、画像形成部に画像を形成させる。CPU51は、搬送遅延を検知すると、搬送路内のシートSのすべてが画像形成装置100から排出された後で、画像形成を停止する。また、CPU51は、ジャムを検知すると、画像形成を停止する。CPU51は搬送遅延やジャムに関するメッセージも操作部59に出力してもよい。CPU51はシートSの上限積載量や正しい積載方法についてアドバイスするメッセージを操作部59に出力してもよい。S3で過積載判定の実行条件が満たされていなければ、CPU51は本処理を終了する。一方で、S3で過積載判定の実行条件が満たされていれば、CPU51はS4に進む。S4でCPU51は搬送時間Tが過積載閾値Tkを超えているかどうかに基づき、給紙カセット23にシートSが過積載されているかどうかを判定する。S4で過積載が検知されなければ、CPU51は本処理を終了する。つまり、CPU51は画像の形成を継続する。一方で、CPU51は搬送時間Tが過積載閾値Tkを超えていると判定すると、S5に進む。S5でCPU51は過積載メッセージを出力する。CPU51は、搬送路に存在するシートSがすべて排出された後で、画像の形成を停止する。搬送路に存在するシートSがすべて排出されたことは、たとえば、搬送路の排出部に設置されるシートセンサ(不図示)によりCPU51は検知可能である。
(過積載情報)
過積載に関するメッセージは操作部59に出力されてもよいが、通信装置58を介してネットワーク上のコンピュータ(保守会社のサーバなど)に送信されてもよい。たとえば、CPU51は、過積載が発生したことを示す過積載メッセージを、画像形成装置100について保守契約を結んでいる保守担当者(保守会社)のアドレスに電子メールとして送信してもよい。なお、電子メール以外の通信プロトコルを用いて過積載メッセージが保守会社のサーバに送信されてもよい。なお、過積載に関するメッセージが保守会社に送信される場合、操作部59には出力されなくてもよい。保守会社は、保守契約の一環として画像形成装置100のユーザーに対して過積載が発生したことを電子メールまたは口頭で伝えてもよい。また、保守会社は、シートSの上限積載量や正しい積載方法、封筒印刷の注意点などについてアドバイスしてもよい。
このように、搬送時間Tが過積載の閾値Tkを超えているものの、搬送遅延やジャムが検知されていないケースで、CPU51は、過積載を警告することが可能となる。過積載は、搬送遅延やジャムをもたらすことがある。そのため、過積載を報知することで、操作者は正しい積載量を認識し、搬送遅延やジャムの発生が減少するであろう。
過積載メッセージを保守会社に送信することで、操作者は、保守会社に連絡する手間を省けるようになろう。保守会社は、画像形成装置100から受信した過積載メッセージに基づいて操作者に適切なアドバイスを伝えることが可能となろう。
(過積載メッセージの消去)
CPU51は過積載状態が解消すると、過積載メッセージの出力を停止または消去する。過積載メッセージの出力を停止または消去する条件を解消条件と呼ぶことにする。あるいは、CPU51は過積載状態が解消したことを示す解消メッセージを操作部59に表示したり、通信装置58を介して送信したりする。解消条件としては、給紙カセット23の抜き挿しが実行されたことをカセットセンサ61が検知したことであってもよい。また、図16に示すように、過積載メッセージ(過積載情報)が出力されている状態で、シートSの搬送時間Tが過積載閾値Tk以下になると、CPU51は過積載メッセージの出力を停止してもよい。過積載の程度は、シートSを搬送するたびに低下して行く。よって、シートSの搬送時間Tが過積載閾値Tkを下回ったのであれば、過積載状態が解消した可能性は高い。このように、シートSの搬送時間Tが過積載閾値Tkを下回ったことを解消条件として採用してもよい。
<実施例2>
実施例1によれば搬送時間Tが過積載閾値Tkを超えると、CPU51は過積載が発生したと判定する。ところで、係止爪47の下にシートSが積載されていても過積載となることがある。図17(A)が示すように、上限枚数を超えた枚数のシートSを係止爪47の下に無理やり押し込めると、係止爪47によってシートSの後端部は強く押さえつけられる。そのため、シートSに働く搬送抵抗は、過積載されていないシートSに働く搬送抵抗と比較して大きくなる。とりわけ、ピックアップローラ35がシートSを搬送できなくなるほど、搬送抵抗が大きくなることがある。CPU51は、給紙を開始してからの経過時間がジャム閾値Tjを超えてもシートSの先端がシートセンサ52により検知されないと、ジャムが発生したと判定する。
搬送時間Tの計時はシートSの先端がフラグ49に到達しなければ完了しないように設計することも可能である。この場合、シートSを一枚も給紙できない状態では、搬送時間Tを測定できず、CPU51は過積載を判定できない。そこで、本実施例は、以下のような過積載の判定方法を導入する。
[過積載の判定方法]
図18のフローチャートを用いて実施例2の過積載判定方法について説明する。図15と比較して、図18では、S2とS3との間にS10とS11が挿入されている。
S10でCPU51はジャムが発生しているかどうかを判定する。たとえば、CPU51はJ回にわたりリトライを実行してもシートSの先端がシートセンサ52によって検知できなかったときに、ジャムが発生したと判定する。ジャムが発生していなければ、CPU51は、S3に進む。一方で、ジャムを検知すると、CPU51はS11に進む。
S11でCPU51は搬送時間Tに対して強制的に所定値Tk3を代入する。図17(B)が示すように、所定値Tk3は、搬送エラーを検知するための遅延閾値Tmよりも小さく、かつ、過積載閾値Tkよりも大きな値である。これにより、シートSがフラグ49に到達しなくても、搬送時間Tが確定する。しかも、搬送時間Tには過積載閾値Tkよりも大きな所定値Tk3が代入されているため、S4では過積載が検知される。このように実施例2では一枚目のシートSにジャムが発生しても、過積載を検知できるようになる。
<実施例3>
図19(A)が示すように、過積載されたシートSの少なくとも一部が係止爪47の上に乗り上げてしまい、しかも搬送方向とは逆方向に大きくずれていることがある。図19(B)が示すように、ピックアップローラ35は最上位のシートSaに接していないため、シートSbがピックアップローラ35によって給紙されてしまう。図19(C)が示すように、シートSbとともにシートSaも搬送されてしまい、シートSaがピックアップローラ35の給紙位置に到達する。この時点でシートSbはすでにフィードローラ24のニップ部に到達している。よって、図19(D)が示すように、シートSaとシートSbはその後も搬送され続ける。この現象は連れ重送と呼ばれる。CPU51によって計時される搬送時間Tは、給紙を開始したタイミングからフラグ49にシートSbが到達しタイミングまでの時間である。したがって、この搬送時間Tが許容範囲X内の時間となってしまうことがある。なぜなら、シートSbは正規の位置から搬送されているからである。よって、連れ重送が発生するケースでは、搬送時間Tに基づいて正確に過積載を判定できなくなってしまう。
[過積載の判定]
CPU51は、予め指定されたサイズとシートセンサ52を用いて実測されたサイズとが異なっているときに連れ重送が発生していることを判別できる。そこで、CPU51は、位置センサ54によって検知された後端規制板41の位置に対応するサイズに対して、シートセンサ52を用いて取得されたシートSのサイズが大きいときに、過積載が発生していると判定する。
上述したようにCPU51は、シートセンサ52がシートSの先端を検知したタイミングから後端を検知したタイミングまでの経過時間から搬送方向のサイズを検知できる。図20(A)が示すように、シートSbの先端がフラグ49に到達したタイミングにCPU51はシートサイズを求めるための計時を開始する。図20(B)が示すように、シートSaがフラグ49を抜けたタイミングに計時を停止し、計時された経過時間Tpをシートサイズに換算する。換算式や換算テーブルなどが記憶装置55に記憶されていてもよい。
図21(A)が示すように、CPU51がシートセンサ52を用いて求めたシートサイズはLaとなる。また、CPU51が位置センサ54を用いて求めたシートサイズはLbとなる。図21(A)では、La>Lbが成立するため、CPU51は過積載が発生していると判定する。このように、シートサイズの不一致(La>Lb)が発生すると、CPU51は、搬送路に存在しているシートSをすべて排出した後で、画像形成を停止する。また、CPU51は、シートサイズの不一致を示す情報と過積載が発生していることを示す情報を操作部59や通信装置58に出力する。
(過積載判定の実行条件)
図21(B)が示すように、後端規制板41がシートSの後端よりも後方にずれて位置決めされてしまうと、シートセンサ52を用いて求めたシートサイズLaと位置センサ54を用いて求めたシートサイズLbとが一致してしまうことがある。この場合、CPU51は、シートサイズLa、Lbから過積載を検知できなくなってしまう。
そこで、過積載判定の実行条件として、後端規制板41が正しい位置にあることが採用されてもよい。上述したようにCPU51は操作部59や通信装置58を通じて操作者により指定されたシートサイズの情報を取得する。よって、CPU51は、操作者により指定されたシートサイズと、位置センサ54を用いて求めたシートサイズLbとが一致していれば、過積載判定を実行する。一方で、CPU51は、操作者により指定されたシートサイズと、位置センサ54を用いて求めたシートサイズLbとが一致していなければ、過積載判定をスキップする。これにより、連れ重送と過積載とが同時に発生しても精度よく過積載が検知されるようになろう。
<まとめ>
図22を用いてCPU51の機能を説明する。図4やS2を用いて説明したように、計時部70はモータ57やピックアップローラ35がシートSの搬送を開始してから搬送路の所定位置にシートSが到着するまでの搬送時間Tを計時する。S4などで説明したように判定部62はカセットセンサ61が給紙カセット23の抜き挿しを検知してから最初に搬送されるシートSの搬送時間Tが過積載閾値Tkを超えているかどうかを判定してもよい。判定部62は搬送時間Tが過積載閾値Tkを超えているかどうかに基づき給紙カセット23にシートSが過積載されているかどうかを判定する。画像形成制御部63は、搬送時間Tが過積載閾値Tkを超えていなければ画像形成部を制御して当該シートSに画像を形成する。画像形成制御部63は、シートSの搬送時間Tが過積載閾値Tkを超えていれば画像形成部を制御して当該シートSに画像を形成しない。このようにシートSの束の高さを計測するセンサを用いずに、シートの搬送時間に着目することでシートの過積載を従来よりも精度よく検知することが可能となる。
ジャム検知部64は上述した搬送遅延を検知してもよい。つまり、ジャム検知部64はシートSの搬送時間が搬送遅延閾値を超えているかどうかに基づいてシートSに搬送遅延が発生したことを検知する検知手段の一例である。なお、過積載閾値は搬送遅延閾値と同じであってもよい。
画像形成装置は、設計上、正常な動作を保証する最大の積載高さまたは積載枚数が規定されていてもよい。さらに、CPU51は、給紙カセット23に積載されているシートの積載度合判定手段として機能してもよい。CPU51は積載度合が積載高さまたは積載枚数に対して所定の範囲内にある積載容量であると判定すると、判定部62による過積載されているかどうかの判定を実行させてもよい。なお、積載高さまたは積載枚数に対して所定の範囲内とは、たとえば、積載度合判定手段が積載高さまたは積載枚数を判定でき得る精度のばらつき範囲内である。
過積載判定の実行条件について説明したように、中板43の上昇に要する上昇時間が実行条件として採用されてもよい。中板43は、給紙カセット23が画像形成装置の外に抜き出されると最低部まで下降するプレート部材である。上昇制御部68は中板43に積載されたシートSがピックアップローラ35に接触するよう、駆動回路56を通じてモータ60を制御し、中板43を上昇させる。測定部66は中板43の上昇に要する上昇時間を測定する。CPU51は上昇時間が上昇閾値未満であるときに、積載度合が積載高さまたは積載枚数に対して所定の範囲内にある積載容量であると判定する。このように、判定部62は、上昇時間が上昇閾値未満であるときに給紙カセット23にシートSが過積載されているかどうかを判定する。過積載は、シートSの積載枚数が上限枚数に近いときに発生しうる。よって、過積載が生じやすい状況で過積載判定を有効化することで、過積載の判定精度が高まるであろう。また、判定部62は、上昇時間が上昇閾値未満でないときに給紙カセット23にシートSが過積載されているかどうかを判定しない。これにより、過積載が生じていない可能性が高い状況で過積載が誤検知されてしまうことを抑制できるようになろう。
画像形成装置100は、中板43に積載されたシートSの表面がモータ60によって所定の高さHへ上昇したかどうかを検知する面センサ53をさらに有していてもよい。上昇制御部68は、中板43に積載されたシートSの表面が所定の高さHへ上昇すると、駆動回路56を通じてモータ60を停止させる。これにより、中板43の上昇が停止する。したがって、シートSの先端の位置を常に同じ位置に維持することが可能となり、搬送時間Tの測定精度が向上する。つまり、搬送時間Tに基づく過積載の判定精度も向上する。また、ピックアップローラ35がシートSに及ぼす圧力も一定に維持することが可能となる。
過積載判定の実行条件について説明したように、後端規制板41の位置が実行条件として採用されてもよい。判定部62は給紙カセット23に積載されたシートSのサイズに対して後端規制板41が正しく位置決めされているかどうかを判定する。たとえば、判定部62は位置センサ54により検知された後端規制板41の位置が給紙カセット23に積載されたシートSのサイズに対応しているかどうかを判定する。判定部62は検知された後端規制板41の位置がシートSのサイズに対応していれば、過積載判定を実行する。一方で、判定部62は検知された後端規制板41の位置がシートSのサイズに対応していなければ、過積載判定を実行しない。判定部62は搬送されるシートSのサイズと後端規制板41の位置から求められたシートSのサイズとが一致しているときに後端規制板41の位置が給紙カセット23に積載されたシートSのサイズに対応していると判定してもよい。また、判定部62は搬送されるシートSのサイズと後端規制板41の位置から求められたシートSのサイズとが一致していないときに後端規制板41の位置が給紙カセット23に積載されたシートSのサイズに対応していないと判定してもよい。より具体的には、ピックアップローラ35により搬送されるシートSのサイズはサイズ計測部71により計測可能である。さらに、変換部69は位置センサ54により検知された後端規制板41の位置をシートSのサイズ(例:搬送方向における長さ)に変換する。判定部62は、ピックアップローラ35により搬送されるシートSのサイズと後端規制板41の位置から求められたシートSのサイズとが一致しているときに給紙カセット23にシートSが過積載されているかどうかを判定する。一方で、判定部62は、ピックアップローラ35により搬送されるシートSのサイズと後端規制板41の位置から求められたシートSのサイズとが一致していない場合、給紙カセット23にシートSが過積載されているかどうかを判定しなくてもよい。これにより、過積載が発生しやすい状況で過積載判定が実行されるため、過積載の判定精度が向上しよう。画像形成装置100は、ピックアップローラ35により搬送されるシートSのサイズを計測するサイズ計測部71をさらに有していてもよい。判定部62はサイズ計測部71により計測されたシートSのサイズと後端規制板41の位置から求められたシートSのサイズとを比較することで、実行条件が満たされているかどうかを判定してもよい。操作部59や通信装置58は、ピックアップローラ35により搬送されるシートSのサイズを入力する入力手段として機能してもよい。判定部62は入力されたシートSのサイズと後端規制板41の位置から求められたシートSのサイズとを比較することで、実行条件が満たされているかどうかを判定してもよい。
画像形成装置100は、ピックアップローラ35がシートSの搬送を開始してからの経過時間に基づきシートSのジャムが発生したかどうかを判定するジャム検知部64をさらに有していてもよい。図18などを用いて説明したように、判定部62は、シートSのジャムが発生すると、給紙カセット23にシートSが過積載されていると判定してもよい。また、シートの搬送を開始してから計時部70が所定の時間を計時し終えるまでの間にシートが搬送路の所定位置に到着しないと、判定部62は、シートが過積載されていると判定してもよい。図18などを用いて説明したように、代入部65は、シートSのジャムが発生すると、搬送時間Tに過積載閾値Tkよりも大きな所定値Tk3を代入することで、給紙カセット23にシートSが過積載されていると判定部62に判定させてもよい。これによりジャムが発生したことで搬送時間Tが確定しない状況であっても過積載を判定できるようになる。同様に、シートの搬送を開始してから計時部70が所定の時間を計時し終えるまでの間にシートが搬送路の所定位置に到着しないと、代入部65は、搬送時間Tに所定値Tk3を代入してもよい。
実施例3に関して説明したように、連れ重送が発生すると、ピックアップローラ35により搬送されるシートSのサイズと後端規制板41の位置から求められたシートSのサイズとが一致していないことがある。判定部62は、位置センサ54と変換部69により推定されたシートSのサイズと操作部59やホストコンピュータにより入力されたシートSのサイズとが一致しているかどうかを判定する。後端規制板41がシートSに対して正しく位置決めされていれば、推定されたサイズと入力されたサイズは一致するはずである。よって、判定部62はこの判定結果に基づき、後端規制板41がシートSに対して正しく位置決めされているかどうかを判定してもよい。判定部62は、後端規制板41が正しく位置決めされており、かつ、サイズ計測部71により計測されたシートSのサイズが位置センサ54により求められたサイズまたは操作部59などから指定されたサイズよりも大きいかどうかを判定する。後端規制板41が正しく位置決めされており、かつ、計測されたサイズが推定または指定されたサイズよりも大きいときに、判定部62は、搬送時間Tが過積載閾値Tkを超えていなくても、給紙カセット23にシートSが過積載されていると判定してもよい。たとえば、図21(A)を用いて説明したように、係止爪47の上にシートSが過積載されると、シートサイズの不一致が発生しやすい。そこで、判定部62は、シートサイズの一致/不一致に基づき過積載の有無を判定してもよい。
実行条件に関して説明したように、ピックアップローラ35が劣化しているかどうかを判別する判別部73がさらに設けられてもよい。判定部62は、ピックアップローラ35が劣化していなければ給紙カセット23にシートSが過積載されているかどうかを判定する。一方で、判定部62は、ピックアップローラ35が劣化していれば給紙カセット23にシートSが過積載されているかどうかを判定しない。ピックアップローラ35やフィードローラ24が劣化すると、搬送時間Tが長くなる。したがって、搬送時間Tに基づく過積載判定の精度が低下しうる。そこで、判定部62は、ピックアップローラ35などが劣化していないときにのみ過積載判定を実行することで、判定精度を高めてもよい。判別部73は、M枚(例:500枚)の中で、シートSの搬送時間が1回でも過積載閾値Tkを超えるという事象が、N回(例:5回)以上連続で発生したらピックアップローラ35が劣化していると判定してもよい。つまり、第一の所定枚数の中で、搬送時間が一回でも過積載閾値を超えたものが発生する事象が、所定回数連続で発生したかどうかが判定される。また、判別部73は、連続した所定枚数のシートSの各搬送時間のいずれかが過積載閾値Tkを超えていなければピックアップローラ35が劣化していないと判定してもよい。また、判別部73は、連続した所定枚数よりも多い枚数(例:4000枚)のシートSの各搬送時間のいずれもが過積載閾値Tkを超えていなければ、給紙カセット23にシートSが過積載されているかどうかの判定を再開してもよい。つまり、ピックアップローラ35が劣化していると判定された後に、搬送時間が第二の所定枚数以上にわたり連続で過積載閾値を超えていない場合に、過積載判定が再開されてもよい。このようにピックアップローラ35等が新品に交換されたと推定された場合、過積載の判定が再開されてもよい。
なお、実行条件は、ローラが摩耗しておらず、かつ、給紙カセット23が抜き差しされてから最初のシートであり、かつ、シートSの推定積載量が上限積載量に近く、かつ、後端規制板41の位置が正しいことであってもよい。
出力部67は、判定部62が給紙カセット23にシートSが過積載されていると判定すると、シートSが過積載されていることを示す過積載情報を出力してもよい。これにより操作者や保守会社は過積載を認識しやすくなろう。なお、判定部62が給紙カセット23にシートSが過積載されていると判定した後で給紙カセット23におけるシートSの過積載が解消したと判定すると、出力部67は、過積載情報の出力を停止してもよい。これにより、操作者や保守会社は過積載が解消したことを認識しやすくなろう。また、判定部62が給紙カセット23にシートSが過積載されていると判定した後でカセットセンサ61が給紙カセット23の抜き挿しを検知すると、出力部67は、過積載情報の出力を停止してもよい。給紙カセット23の抜き挿しされると、操作者が過積載されていたシートSを取り除いた可能性があるからである。また、シートが過積載されていると判定部62が判定した後で、搬送時間が過積載閾値を超えなくなると、出力部67は、過積載情報の出力を停止してもよい。
出力部67は、過積載情報を操作部59の表示装置に表示してもよい。これにより操作者に視覚的に過積載を報知することが可能となろう。また、出力部67は、過積載情報を含むメッセージを送信する送信手段として通信装置58を使用してもよい。過積載のメッセージは、画像形成装置100の保守担当者(保守会社)のアドレスに送信されてもよい。これにより、保守会社は保守サービスの一環として顧客に過積載の解消方法を知らせることが可能となろう。
100‥‥画像形成装置、23‥‥給紙カセット、52‥‥シートセンサ、35‥‥ピックアップローラ、24‥‥フィードローラ

Claims (25)

  1. 筐体と、
    シートが積載される積載手段と、
    前記筐体からの前記積載手段の抜き挿しを検知する抜挿検知手段と、
    前記積載手段に積載された前記シートを搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段が前記シートの搬送を開始してから搬送路の所定位置に前記シートが到着するまでの搬送時間を計時する計時手段と、
    前記抜挿検知手段が前記積載手段の抜き挿しを検知してから、前記計時手段によって最初に計時された前記シートの搬送時間が過積載閾値を超えている場合、前記積載手段にシートが過積載されていると判定する過積載判定手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記シートの搬送時間が、画像形成を停止して前記シートを排出するための搬送遅延閾値を超えているかどうかに基づいて前記シートに搬送遅延が発生したことを検知する検知手段をさらに有し、
    前記過積載閾値は前記搬送遅延閾値と同じであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 筐体と、
    シートが積載される積載手段と、
    前記筐体からの前記積載手段の抜き挿しを検知する抜挿検知手段と、
    前記積載手段に積載された前記シートを搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段が前記シートの搬送を開始してから搬送路の所定位置に前記シートが到着するまでの搬送時間を計時する計時手段と、
    前記抜挿検知手段が前記積載手段の抜き挿しを検知してから、前記計時手段によって最初に計時された前記シートの搬送時間が過積載閾値を超えている場合、前記積載手段にシートが過積載されていると判定する過積載判定手段と、を有し、正常な動作を保証する最大の積載高さまたは積載枚数が規定されている画像形成装置において、
    記積載手段に積載されているシートの積載度合判定手段を有し、
    前記積載度合判定手段で判定された積載度合が前記積載高さまたは積載枚数に対して所定の範囲内にある積載容量であると判定された場合、前記過積載判定手段によって前記積載手段にシートが過積載されているかの判定を実行することを特徴とする像形成装置。
  4. 前記積載高さまたは積載枚数に対して所定の範囲内とは、前記積載度合判定手段が前記積載高さまたは積載枚数を判定でき得る精度のばらつき範囲内である
    ことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記積載手段に設けられ、前記シートが積載されるプレート部材と、
    前記プレート部材に積載されたシートが前記搬送手段に接触するよう、前記プレート部材を上昇させる上昇手段と、
    前記プレート部材の上昇に要する上昇時間を測定する測定手段と、
    を有し、
    前記プレート部材は、前記積載手段が前記画像形成装置の外に抜き出されると最低部まで下降するものであり、
    前記積載度合判定手段は、前記上昇時間が上昇閾値未満であるときに、積載度合が前記積載高さまたは積載枚数に対して所定の範囲内にある積載容量であると判定して、前記過積載判定手段によって前記積載手段にシートが過積載されているかどうかを判定することを特徴とする請求項3ないし4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記プレート部材に積載されたシートの表面が前記上昇手段によって所定の高さへ上昇したかどうかを検知する面検知手段をさらに有し、
    前記上昇手段は、前記プレート部材に積載されたシートの表面が前記所定の高さへ上昇すると、前記プレート部材の上昇を停止させることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記搬送手段が前記シートの搬送を開始してから前記計時手段が所定の時間を計時し終えるまでの間に前記シートが搬送路の前記所定位置に到着しないと、前記搬送時間に前記過積載閾値よりも大きな値を代入することで、前記積載手段にシートが過積載されていると前記過積載判定手段に判定させる代入手段をさらに有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 筐体と、
    シートが積載される積載手段と、
    前記筐体からの前記積載手段の抜き挿しを検知する抜挿検知手段と、
    前記積載手段に積載された前記シートを搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段が前記シートの搬送を開始してから搬送路の所定位置に前記シートが到着するまでの搬送時間を計時する計時手段と、
    前記抜挿検知手段が前記積載手段の抜き挿しを検知してから、前記計時手段によって最初に計時された前記シートの搬送時間が過積載閾値を超えている場合、前記積載手段にシートが過積載されていると判定する過積載判定手段と、
    前記積載手段に積載されるシートの搬送方向に移動自在であり、当該搬送方向におけるシートの後端の位置を規制する規制手段と、
    前記規制手段の位置を検知する位置検知手段と、
    し、
    前記過積載判定手段は、前記位置検知手段により検知された前記規制手段の位置が前記積載手段に積載されたシートのサイズに対応していれば、前記過積載判定手段によって前記積載手段にシートが過積載されているかどうかを判定し、前記位置検知手段により検知された前記規制手段の位置が前記積載手段に積載されたシートのサイズに対応していなければ、前記過積載判定手段による前記積載手段にシートが過積載されているかどうかの判定を行わないことを特徴とする像形成装置。
  9. 前記位置検知手段により検知された前記規制手段の位置をシートのサイズに変換する変換手段をさらに有し、
    前記過積載判定手段は、前記搬送手段により搬送されるシートのサイズと前記規制手段の位置から求められたシートのサイズとが一致しているときに前記位置検知手段により検知された前記規制手段の位置が前記積載手段に積載されたシートのサイズに対応している判定し、前記搬送手段により搬送されるシートのサイズと前記規制手段の位置から求められたシートのサイズとが一致していないときに前記位置検知手段により検知された前記規制手段の位置が前記積載手段に積載されたシートのサイズに対応していないと判定することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記搬送手段により搬送されるシートのサイズを計測する計測手段をさらに有し、
    前記過積載判定手段は前記計測手段により計測されたシートのサイズと前記規制手段の位置から求められたシートのサイズとを比較することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記搬送手段により搬送されるシートのサイズを入力する入力手段をさらに有し、
    前記過積載判定手段は前記入力手段により入力されたシートのサイズと前記規制手段の位置から求められたシートのサイズとを比較することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  12. 前記積載手段に積載されるシートの搬送方向に移動自在であり、当該搬送方向におけるシートの後端の位置を規制する規制手段と、
    前記規制手段の位置を検知する位置検知手段と、
    前記位置検知手段により検知された前記規制手段の位置をシートのサイズに変換する変換手段と、
    をさらに有し、
    前記過積載判定手段は、前記搬送手段により搬送されるシートのサイズが前記規制手段の位置から前記変換手段によって求められたシートのサイズより大きいときには、前記搬送時間が前記過積載閾値を超えていなくても、前記積載手段にシートが過積載されていると判定することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  13. 前記搬送手段により搬送されるシートのサイズを計測する計測手段、
    をさらに有し、
    前記過積載判定手段は、前記計測手段により計測されたシートのサイズが前記規制手段の位置から前記変換手段により求められたシートのサイズより大きいときには、前記搬送時間が前記過積載閾値を超えていなくても、前記積載手段にシートが過積載されていると判定することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記規制手段にはシート束の高さを規制する係止爪が設けられていることを特徴とする請求項8ないし13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  15. 前記搬送手段が劣化しているかどうかを判別する判別手段をさらに有し、
    前記過積載判定手段は、前記搬送手段が劣化していなければ前記積載手段にシートが過積載されているかどうかを判定し、前記搬送手段が劣化していれば前記積載手段にシートが過積載されているかどうかを判定しないことを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  16. 前記判別手段は、第一の所定枚数の中で、搬送時間が一回でも前記過積載閾値を超えたものが発生する事象が、所定回数連続で発生した場合、前記搬送手段が劣化していると判定することを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
  17. 前記過積載判定手段は、前記判別手段によって前記搬送手段が劣化していると判定された後に、搬送時間が第二の所定枚数以上にわたり連続で前記過積載閾値を超えていない場合は、前記積載手段にシートが過積載されているかどうかの判定を再開することを特徴とする請求項15または16に記載の画像形成装置。
  18. 前記過積載判定手段が前記積載手段にシートが過積載されていると判定すると、シートが過積載されていることを示す過積載情報を出力する出力手段をさらに有することを特徴とする請求項1ないし17のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  19. 前記過積載判定手段が前記積載手段にシートが過積載されていると判定した後で前記積載手段におけるシートの過積載が解消したと判定すると、前記出力手段は、前記過積載情報の出力を停止するように構成されていることを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
  20. 前記過積載判定手段が前記積載手段にシートが過積載されていると判定した後で前記抜挿検知手段が前記積載手段の抜き挿しを検知すると、前記出力手段は、前記過積載情報の出力を停止するように構成されていることを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
  21. 前記過積載判定手段が前記積載手段にシートが過積載されていると判定した後で、前記搬送時間が前記過積載閾値を超えなくなると、前記出力手段は、前記過積載情報の出力を停止するように構成されていることを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
  22. 前記出力手段は、前記過積載情報を表示する表示手段であることを特徴とする請求項18ないし21のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  23. 前記出力手段は、前記過積載情報を含むメッセージを送信する送信手段であることを特徴とする請求項18ないし21のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  24. 前記送信手段は、前記画像形成装置の保守担当者のアドレスに前記メッセージを送信するように構成されていることを特徴とする請求項23に記載の画像形成装置。
  25. 筐体と、
    シートが積載される積載手段と、
    前記筐体からの前記積載手段の抜き挿しを検知する抜挿検知手段と、
    前記積載手段に積載された前記シートを搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段が前記シートの搬送を開始してから搬送路の所定位置に前記シートが到着するまでの搬送時間を計時する計時手段と、
    前記積載手段にシートが過積載されていることを示す情報を出力する出力手段と、前記抜挿検知手段が前記積載手段の抜き挿しを検知してから、前記計時手段によって最初に計時された前記シートの搬送時間が第一閾値を超えると、前記出力手段に前記情報を出力させ、かつ、前記搬送手段による前記シートの搬送を継続させ、前記シートの搬送時間が前記第一閾値よりも大きな第二閾値を超えると、画像形成を停止させ前記搬送手段によって前記シートを排出させるか、または前記搬送手段による前記シートの搬送を停止させる制御手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
JP2015129205A 2015-06-26 2015-06-26 画像形成装置 Active JP6637685B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015129205A JP6637685B2 (ja) 2015-06-26 2015-06-26 画像形成装置
US15/184,026 US9802778B2 (en) 2015-06-26 2016-06-16 Image forming apparatus for forming image on sheet

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015129205A JP6637685B2 (ja) 2015-06-26 2015-06-26 画像形成装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2017013910A JP2017013910A (ja) 2017-01-19
JP2017013910A5 JP2017013910A5 (ja) 2018-07-26
JP6637685B2 true JP6637685B2 (ja) 2020-01-29

Family

ID=57829818

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015129205A Active JP6637685B2 (ja) 2015-06-26 2015-06-26 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6637685B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7100520B2 (ja) * 2018-07-18 2022-07-13 キヤノン株式会社 画像形成装置
CN113401686A (zh) * 2020-03-17 2021-09-17 柯尼卡美能达株式会社 给纸装置以及图像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017013910A (ja) 2017-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8960668B2 (en) Sheet-discharge apparatus, sheet processing apparatus, and image forming apparatus
US11016429B2 (en) Image forming device that selects feeding mode according to type of insertion sheet
JP5377684B2 (ja) 画像形成装置
JP5928532B2 (ja) 画像形成装置
JP6493289B2 (ja) シート積載装置及びそれを備えたシート後処理装置並びに画像形成装置
US10308452B2 (en) Image forming apparatus
US11186104B2 (en) Image forming system
US9296581B2 (en) Document feeder and image forming apparatus
JP6637685B2 (ja) 画像形成装置
US11142418B2 (en) Image forming device, paper feeding mechanism deterioration determining method and non-transitory recording medium
US10077164B2 (en) Sheet discharge device and image forming apparatus
US9802778B2 (en) Image forming apparatus for forming image on sheet
JP2018100181A (ja) 画像形成装置
US9708149B2 (en) Sheet processing apparatus including stacking tray on which sheets are stacked, and image forming system
JP5982413B2 (ja) 後処理装置、画像形成装置および画像形成システム
JP2011235985A (ja) 画像形成装置
US10924619B2 (en) Image forming system
JP7334451B2 (ja) 用紙積載装置及び画像形成システム
US20200310319A1 (en) Image forming system
JP7222208B2 (ja) 画像形成装置、給紙装置及びプログラム
JP6565817B2 (ja) シート給送装置、画像形成装置及びシート給送方法
JP7134736B2 (ja) 画像形成装置
JP6660108B2 (ja) 画像形成装置
JP2017165498A (ja) 自動原稿送り装置及び画像形成装置
JP6659153B2 (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180613

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180613

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190320

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190408

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190604

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191223

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6637685

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151