JP6637041B2 - 改善された特性を有するフィルム改質歯科補綴物、歯科補綴物を製造する方法及び歯置換物の製造におけるフィルムの使用 - Google Patents

改善された特性を有するフィルム改質歯科補綴物、歯科補綴物を製造する方法及び歯置換物の製造におけるフィルムの使用 Download PDF

Info

Publication number
JP6637041B2
JP6637041B2 JP2017519969A JP2017519969A JP6637041B2 JP 6637041 B2 JP6637041 B2 JP 6637041B2 JP 2017519969 A JP2017519969 A JP 2017519969A JP 2017519969 A JP2017519969 A JP 2017519969A JP 6637041 B2 JP6637041 B2 JP 6637041B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
layer
tooth
inner teeth
dental prosthesis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017519969A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017524497A5 (ja
JP2017524497A (ja
Inventor
カールハインツ レンツ、
カールハインツ レンツ、
フランク−ウーベ シュタンゲ、
フランク−ウーベ シュタンゲ、
マレーネ ニース、
マレーネ ニース、
Original Assignee
クルツァー ゲーエムベーハー
クルツァー ゲーエムベーハー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by クルツァー ゲーエムベーハー, クルツァー ゲーエムベーハー filed Critical クルツァー ゲーエムベーハー
Publication of JP2017524497A publication Critical patent/JP2017524497A/ja
Publication of JP2017524497A5 publication Critical patent/JP2017524497A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6637041B2 publication Critical patent/JP6637041B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C13/00Dental prostheses; Making same
    • A61C13/0003Making bridge-work, inlays, implants or the like
    • A61C13/0006Production methods
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C13/00Dental prostheses; Making same
    • A61C13/08Artificial teeth; Making same
    • A61C13/081Making teeth by casting or moulding
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C13/00Dental prostheses; Making same
    • A61C13/08Artificial teeth; Making same
    • A61C13/082Cosmetic aspects, e.g. inlays; Determination of the colour
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C13/00Dental prostheses; Making same
    • A61C13/08Artificial teeth; Making same
    • A61C13/087Artificial resin teeth
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C13/00Dental prostheses; Making same
    • A61C13/08Artificial teeth; Making same
    • A61C13/09Composite teeth, e.g. front and back section; Multilayer teeth
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C13/00Dental prostheses; Making same
    • A61C13/20Methods or devices for soldering, casting, moulding or melting
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C13/00Dental prostheses; Making same
    • A61C13/225Fastening prostheses in the mouth
    • A61C13/26Dentures without palates; Partial dentures, e.g. bridges
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C5/00Filling or capping teeth
    • A61C5/20Repairing attrition damage, e.g. facets
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C5/00Filling or capping teeth
    • A61C5/70Tooth crowns; Making thereof
    • A61C5/73Composite crowns
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C5/00Filling or capping teeth
    • A61C5/70Tooth crowns; Making thereof
    • A61C5/77Methods or devices for making crowns

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Dental Prosthetics (AREA)
  • Dental Preparations (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)

Description

本発明は、歯科補綴物(dental prosthesis)、特にレディメイドの歯置換物(prefabricated tooth replacement)に関し、ここで、フィルム層が、上記歯科補綴物に一体化されている。歯科補綴物は積層構築され、上記補綴物は内側歯部と、上記内側歯部上のフィルムと、上記フィルムの外側の更なる歯部(例えば、ベニア及び/又は切歯シェル)と、を含むことが好ましい。また、上記歯科補綴物を製造する方法も、本発明の主題である。
これまで、レディメイドの歯置換物は、種々の材料で作製された種類のものとして入手できる。通常、レディメイドの歯置換物は、充填材(filling agent)を使用して又は使用せずに製造することが可能なアクリレート又はメタクリレートポリマーをベースとしている。
上記歯は、毎日の機械的応力に対して良好な安定性を示す。しかし、過去10年において、レディメイドの歯置換物は、置換可能な歯科修復物及び全体補綴物としてのハイブリッド補綴物又はテレスコープ型補綴物においてだけでなく、インプラント支持型歯科修復物の製造にも、ますます使用されてきている。インプラント支持型歯科修復物にはより高い機械的応力がかかる。更に、不適切な負担を受ける傾向がある。結果として、特に前歯の領域において、破損が生じる場合がある。これのような破損は、上記歯科修復物のその他の構成要素(例えば、現存するインプラント)における応力を低下させ、本質的な問題ではない。しかし、上記歯科修復物の一部が剥離する又は欠けるのは問題である。
従って、破損が形成した後に、少なくとも一定期間、補綴物の一部が欠けるのを防ぐことが可能である歯科補綴物を提供することが目的であった。特に、破損が形成した後に歯の一部に欠けを示さない歯(例えば、レディメイドの歯置換物)が、提供されるであろう。更に、上記歯科補綴物を製造する方法が提供された。
本目的は、請求項1に記載の歯科補綴物及び請求項9に記載の方法により達成される。
図1Aは、一体化されたフィルムを有する一部完成した歯を示す。 図1Bは、光学的特性に影響を及ぼさない、一体化されたフィルムを有する完成した歯を示す。 図1Cは、視覚的に透明なフィルムを有する歯の断面図を示す。 図1Dは、視覚的に透明なフィルムを有する歯の断面図を示す。 図1Eは、破損した歯の正面図である。 図1Fは、破損した歯の側面図である。 図1Gは、破損した歯を示し、破片がフィルム材料により断端に結合したままである。 図1Hは、破損した歯を示し、破片がフィルム材料により断端に結合したままである。 図2Aは、一体化された着色フィルムを有する一部完成した歯を示す。 図2Bは、一体化された着色フィルムを有する完成した歯を示す。 図3は、更なる歯層の形態である切歯シェル1と、フィルム層2と、内側歯部3と、を含むレディメイドの歯置換物0の断面画像の模式図を示す。
本発明の主題は、少なくとも一つのフィルム層が一体化されている歯科補綴物である。本発明の別の主題は、頬又は唇の位置に、一体化されたフィルムを有する補綴物(特に、歯、ベニア、ブリッジ、又はクラウン)である。上記歯は、代替的に又は付加的に、咬合面(occlusal)位置及び/又は隣接(proximal)位置に、一体化されたフィルムを含むことが更に好ましい。また、歯科補綴物、特に、一体化された様式でフィルム層を含む歯の形態での歯科補綴物も好ましく、ここで、上記フィルム層は、好ましくは、(a)頬側、(b)頬側及び近心面側並びに/又は咬合面側、(c)咬合面側、(d)咬合面の頬側、(e)切端側、(d)切端側及び頬側、(g)頬側、咬合側、及び隣接側、(h)切端側及び隣接側に配置されるのも好ましい。上記フィルムには、更なる歯層(例えば、外側歯層)が設けられていることが好ましい。上記外側歯層は、象牙質層に類似するベニアであり得る。
本発明に係る補綴物は、義歯用成型体(prosthetic dental form body)とすることが可能である補綴修復物であると理解されるであろう。この補綴修復物は、固定型歯科修復物の一部又は着脱可能な歯科修復物の一部(例えば、ハイブリッド補綴物)とすることが可能である。
歯科補綴物(例えば、歯)の層間に一体化された強靭弾性の及び/又は熱可塑性のフィルムを使用することにより、破損が形成された後でも、補綴物の一部が欠けるのを防ぐことが可能である。
更に、人工歯及びレディメイドのベニアは、厚みが限定されているために、ある程度透明性が残っている。このような透明性は、背景(例えば、金属枠)を被覆するべき場合、問題となり得る。これらの問題は、本発明に係るフィルムを使用して、歯科補綴物中に色味を帯びた、不透明な、乳白色の、又は濁ったフィルムを一体化させることにより防ぐことが可能である。所望に従い色を変える別の方法は、補綴物の内側にフィルムを配置することにより提供される。従って、上記フィルムは、ベニア(例えば、外側の更なる歯層)の直下に設けることができるか、又は、ベニア自体に若しくは2つの更なる歯層間に一体化することが可能である。
従って、本発明の主題は、一体化されたフィルムを含む歯科補綴物であり、ここで、上記フィルムは、更なる歯層の下及び/又は上に一体化されている。代替手段によれば、上記フィルムは、ベニアの下及び/又は内側に一体化されている。本発明によれば、フィルムは、補綴物の内側表面のみに接触している。
一体化されたフィルムとは、補綴物内に包埋されたフィルムを意味すると理解されるであろう。特に、フィルムは、少なくとも一部が、2つの歯層間に又は1つの歯部(tooth portion)と1つの歯層(tooth layer)との間に位置している。フィルムは、少なくとも一部が、内側歯部(inner tooth portion)と更なる歯層(further tooth layer)との間に位置していることが好ましい。この場合には、更なる歯層は、外側歯層(outer tooth layer)及び/又は切歯シェル(incisor shell)であってもよい。この代替手段では、フィルムは、歯コア(tooth core)上のベニア下(及びビーチに対して内側)に位置している。
また、フィルムは、第2の更なる歯層と外側歯層との間にも位置することも可能である。この場合には、フィルムは、ベニアの内側に設けられている。
更なる代替手段によれば、歯科補綴物は、1つ、2つ、又はそれ以上のフィルムを、特に、内側歯部と更なる歯層との間、及び、第2の更なる歯層と外側歯層との間(例えば、ベニア中)に含むことが可能である。同様に、歯科補綴物は、補綴物の外側表面の一部として、一体化されていないフィルムを更に含み得る。
本発明の別の主題は、歯科修復物の少なくとも一部(特に個々の歯、好ましくは、レディメイドの歯置換物、又は、ブリッジ(特に、マルチユニットブリッジ))である歯科補綴物である。マルチユニットブリッジは、1つ、2つ、3つ、又は4つの歯を含むことが可能である。同様に、補綴物はクラウンを含むことが可能であり、内側歯部が、フィルムが配置され得る箇所に複製の形態で存在することが好ましい。ベニアは、更なる歯層として、フィルムに付与することが可能である。補綴物がベニアとして存在する場合、フィルムは、シェル形態の内側歯部と、外側切歯シェルとしての更なる歯部と、の間に存在し得る。
本発明の別の主題は、層状に設計されており(designed layer−by−layer)、フィルムの内側層の少なくとも一部を含む補綴物である。歯科補綴物は、下記のように、層状に設計されていることが好ましい:(i)内側歯部は、PMMA及び/又はPEMAを含み;(ii)フィルムは、透明又は不透明であることができ、及び所望により色味を帯びていることができる強靭弾性の及び/又は熱可塑性のフィルム(例えば、PVCフィルム)を含み;(iii)少なくとも1つの更なる歯層は、PMMA、PEMA、ベニア複合材(特に、光硬化性ベニア複合材)、又はベニアセラミックスを含む。本発明によれば、強靭弾性の及び/又は熱可塑性のフィルムは、有機ポリマー材料で製造されたフィルムである。
本発明の別の主題は、一体化されたフィルムを含む歯から選択される補綴物であり、ここで、上記歯は、少なくとも3つの部分を含む:すなわち、(i)内側歯部(特に、複数の歯層を含む);(ii)フィルム層;及び(iii)少なくとも1つの更なる歯層。本発明の別の主題は、少なくとも2つの歯を含むブリッジであり、ここで、上記歯はそれぞれ、フィルム層が少なくとも一部に設けられている内側歯部を含み、上記フィルム層は、更なる歯層(例えば、ベニア)により少なくとも一部が覆われている。
本発明の歯科補綴物の実施形態によれば、内側歯部(i)は、象牙質部分に対応することができ、少なくとも1つの更なる歯層(iii)は、エナメル質部分に対応することができる。フィルム層は、この種の実施形態では、象牙質部分とエナメル質部分との間に位置していることが好ましい。
この文脈において、内側歯部(i)は、複数の歯層を含むことが可能であることが好ましい。レディメイドの歯置換物中の内側歯部は、エナメル質に類似する歯コアに対応する。歯コアは、患者の口内に補綴物を取り付けるための基部である穴(lumen)を含むことが好ましい。少なくとも1つの更なる歯層(iii)は、1つの歯層(1歯層)から複数の歯層(n個の歯層)まで、例えば、1つの更なる歯層、第2の更なる歯層等を含み得る。ここで、更なる歯層の内の1つは、外側歯層に対応する。ベニアは、外側歯層又は更なる歯層、フィルム、及び更なる外側歯層を含み得る。ベニアは、本来の歯における象牙質層に対応し得る。
更に、補綴物は、(i)アクリレート(例えば、アルキルアクリレート)のポリマー(特に、PMMA;好ましくは、アクリレートのコポリマー)を少なくとも1種含む(特に、モノリシック又は積層で設計された)内側歯部;及び/又は、(ii)強靭弾性の及び/又は熱可塑性のフィルムを含む少なくとも1つのフィルム層を含むことが可能であり、ここで、上記フィルムは、下記材料(PVC、アクリレート系フィルム、PE、PP、LDPE、HDPE、LDPP、HDPP、PUR、ポリカーボネート)をベースとすることが可能であり;並びに/又は、(iii)アクリレート(例えば、アルキルアクリレート;特にPMMA)のポリマー、アクリレートのコポリマー、ベニア複合材、歯科ベニアセラミックス(例えば、二酸化ジルコニウム)を含む少なくとも1つの更なる歯層、を含み得る。
フィルム層は、50〜1,000μm(マイクロメートル)の層厚を有することが好ましく、50〜250μmが好ましく、50〜170μmがより好ましい。
内側歯部は、アクリレート又はメタクリレートを含むことが好ましく、所望により、有機及び/又は無機の充填材(filling agent)を含む。一般的な充填材としては、二酸化ケイ素、二酸化ジルコニウム、歯科ガラスが挙げられる。
人工歯を層状に製造する範疇において、フィルム層は歯に一体化することが可能であり、所望により、少なくとも1つの更なるフィルム層は、歯に導入され、一体化することが可能である。この層は、歯の任意の位置に、所望により更に表面上に、付与され得る。
適切なフィルム材料は、下記評価基準について検討される。フィルムは、溶液プロセス又は化学結合(例えば、化学反応)のいずれかにより、又は、必要な場合には表面処理(例えば、プラズマコーティング)により、強靭で弾性であり、PMMAに対して結合可能であるべきであることが好ましい。
所望により、フィルム層は、色味を帯びているか、歯の色(シェード(shade))のように色味を帯びているか、及び/又は不透明で使用され得る。実験では、厚み140μm及び融点が120〜170℃である改質PVCフィルムが使用された。ただし、周囲の歯材料に均一に結合するその他のフィルム材料も適している。
補綴修復物の改変(modification)は、審美性に影響を及ぼさず、歯の強度を低下させない。上記製品は、EN ISO 22112の材料要件に合致する。
本発明の別の主題は、フィルム層(ii)が、透明、乳白色、又は不透明なフィルムを含み、所望により更に色味を帯びていることが可能である歯科補綴物である。好ましくは、フィルムは、色味を帯びていることが可能であり、特に、前記フィルムは黄色の色相を有する。
更に、歯科補綴は、表面がプラズマ処理されているか、又は、化学修飾されているフィルムを含むことが可能である。フィルムは、内側歯部及び/又は更なる歯部に、化学的に共有結合され得ることが好ましい。結合は、内側歯部及び/又は更なる歯部に、熱活性化により共有結合する表面改質フィルムにより行われ得ることが好ましい。
本発明の別の主題は、歯科補綴物を製造する方法、及び当該方法により得ることが可能な歯科補綴物である。上記方法は、(1)フィルムを提供する工程と、(2)上記フィルムを補綴物に一体化する工程と、を含む。
上記フィルムは、
(a)(i)第1の工程で内側歯部を作製し、(ii)続く工程において、少なくとも部分的に、上記内側歯部にフィルムを付与及び貼り付けするか、又は上記内側歯部上にフィルムを配置し、並びに、所望により、(iii)少なくとも1つの更なる歯層を、上記フィルムに、及び所望により上記内側歯部のフィルムが設けられていない領域に、少なくとも部分的に付与すること、又は
(b)(i)少なくとも1つの更なる歯層を提供し、(ii)上記更なる歯層上にフィルムを配置(特に付与)し、(iii)内側歯部を上記フィルム上に配置すること、又は
(c)(i)フィルムを提供(特に配置)し、(ii)上記フィルムを内側歯部及び/又は少なくとも1つの更なる歯層で取り囲むこと、
により、上記補綴物に一体化されることが好ましい。
上記方法の変形例(c)において、フィルムは、補綴物ネガ型鋳型にクランプされ、その後に、硬化性及び/又は重合性の補綴材料により取り囲まれることが好ましい。
代替手段(c)によれば、フィルムを配置すること(i)では、中空鋳型(特に、中空鋳型のネガ型鋳型)間にクランプ可能なフィルム(特に、有機ポリマーで製造されたフィルム、特に好ましくは、ウェブ状のフィルム)を使用する。この状況において、フィルム又はウェブ状フィルム若しくはフィルムウェブは、特定サイズに切断する必要がなく、むしろ、図1A、図1B、図2A及び図2Bに示すように、中空鋳型の外へ出して、ウェブ状フィルム又はフィルムウェブ(特に、リール)全体を、レディメイドの歯置換物に対応する複数の中空鋳型のネガ型鋳型間においてクランプすることが可能となるのが、本発明に係る方法における特有の利点である。本発明の方法によれば、フィルムは、圧伸される必要はない。複数のレディメイドの補綴物(特に、レディメイドの歯置換物)は、本発明の方法に基づいて、フィルムの一体化により製造することが可能である。
更なる代替手段によれば、上記方法は、(d)(i)第1の工程において、内側歯部の少なくとも一部を作製し、(ii)続く工程において、少なくとも部分的に、内側歯部にフィルムを付与及び貼り付けするか、又は内側歯部上にフィルムを配置し、並びに、所望により、(iii)内側歯部の少なくとも更なる一部を上記フィルムに、及び所望により内側歯部のフィルムが設けられていない領域に、少なくとも部分的に付与する工程を含む。
好ましくは、上記方法は、以下の工程を含み得る:(i)第1の工程で、内側歯部を作製する工程;(ii)続く工程において、内側歯部の少なくとも一部に、フィルムを付与及び貼り付けするか、又は、内側歯部上にフィルムを配置する工程;所望により、(iii)少なくとも1つの更なる歯層の少なくとも一部を、上記フィルムに、及び所望により上記内側歯部のフィルムが設けられていない領域に付与する工程。フィルムの付与は、熱的手段により行われ得ることが好ましい。
最も外側の更なる歯層は、ベニアに対応することが好ましく、又は代替的に、ベニアは、下記設計に対応する:更なる歯層、フィルム層、外側歯層に対応する更なる歯層。
代替手段によれば、本発明に係る歯は、少なくとも1つのフィルムを、射出型にクランプし、その後に、重合性歯科ポリマー混合物を、圧力を加えながら、上記射出型内に導入することにより製造することが可能である。
従って、例えば、(特にPMMAを含む)歯科用セメントは、混合することにより調製することが可能であり、内側歯部を製造するために、圧力をかけながら鋳型内に注入することが可能である。歯科用セメントは、その後に硬化する。フィルムが、歯科用セメントに一体化され、同時に内側歯部、フィルム、及び少なくとも1つの更なる歯層のデザインが形成されるように、フィルムは、鋳型内に適切にクランプされ得ることが好ましい。
代替的に、フィルムは、内側歯部に付与することが可能である。これは、例えば、内側歯部の少なくとも一部にフィルムを付与し、所望により上記フィルムを加熱することにより行うことが可能である。
従って、(i)内側歯部の少なくとも一部は、本発明に係る方法において、50〜90重量%の粉末状ポリマー(例えば、PMMA;好ましくは、60〜70重量%のPMMA、特にPMMA系ポリマー)、及び、10〜50重量%のモノマー(好ましくは、30〜40重量%のモノマー)を含む組成物(特に、重合性組成物)から製造することが可能である。ここで、上記モノマーは、特に、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレート誘導体、及び/又は架橋剤(例えば、二官能性及び多官能性(メタ)アクリレート)を含む。グリコールジメタクリレートは、好ましい多官能性架橋剤である。好ましくは、組成物は、重合性歯科用セメントであり、組成物は放射線重合性であることが好ましく、熱的手段により重合可能な組成物であることがより好ましい。組成物は、熱誘因性放射線重合用の開始剤を含むことが好ましい。好ましい開始剤としては、過酸化物(例えば、ジベンゾイル過酸化物(BPO))又はN,N−アゾビスイソブチロニトリル=2,2’−アゾ−ジ(イソブチロニトリル)(AIBN)が挙げられる。
代替的に、内側歯部、少なくとも1つの歯層、又はベニアは、0〜50重量%の有機又は無機充填材、50〜90重量%のPMMA、10〜50重量%のモノマー(特に、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレート誘導体、及び/又は架橋剤)を重合させることにより、製造可能であり、又は、得ることが可能である。ここで、組成物の合計は、100重量%となり、有機又は無機充填材は、(特に、PMMAを除く)粉末状ポリマーを含む。無機充填材としては、歯科ガラス、ガラスセラミックス、金属酸化物(例えば、二酸化ケイ素、二酸化ジルコニウム)、イッテルビウム含有無機充填材、バリウム含有無機充填材、及びストロンチウム含有無機充填材を挙げることができる。
また、内側歯層及び更なる歯層は、それぞれ独立して、上記組成物から製造され得ることが好ましい。この目的で、上記組成物は、内側歯部又は歯層の少なくとも一部の形態であるネガ型鋳型内に導入され、少なくとも一部が重合されることが好ましい。ここで、所望により、分離層(例えば、分離フィルム)が使用される。その後、分離層を除去することが可能であり、(ii)フィルムにより置き換えることが可能である。更なる工程(iii)において、内側歯部又は歯層の更なる部分を形成して重合するために、更なる重合性組成物をネガ型鋳型内に導入する。重合は、2〜10bar(好ましくは、3〜5bar)において、90〜150℃(好ましくは、90〜120℃)において行うことが好ましい。
代替手段によれば、(ii)内側歯層は、アクリレート(例えば、アルキルアクリレート)(特に、PMMA)のポリマー(好ましくは、(アルキル)アクリレートのコポリマー及び/又は(メタ)アクリレートを含むモノマー)を含み、及び/又は、(iii)少なくとも1つの更なる歯層は、アクリレート(例えば、(アルキル)アクリレート)(特に、PMMA)のポリマー、アルキルアクリレートのコポリマー及び/又は(メタ)アクリレートを含むモノマー、又は歯科ベニア複合材(特に、光硬化性ベニア複合材)、歯科ベニアセラミックス、二酸化ジルコニウムを含む。
前記内側歯部、前記少なくとも1つの歯層若しくは更なる歯層、及び/又は前記ベニアは、好ましくは、下記ポリマー、所望により架橋剤を含むコポリマーを含み、又は、下記モノマーの重合物、及び好ましくは、下記粉末状のポリマー、例えば、(アルキル)アクリレート、例えば、PMMA、PEMA、及び/若しくは、(メタ)アクリレートと架橋剤とに基づくコポリマー、例えば、UDMA、ビス−GMA、EGDMAに基づいている。代替的に、無機充填材は、付加的に存在し得る。
内側歯部又は歯層は、50〜90重量%の粉末状ポリマー(例えば、PMMA)、及び10〜50重量%のモノマー(特に、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレート誘導体を含む)を含む重合性組成物から製造されることが好ましい。
モノマーとして考えられるものは、少なくとも1つのモノマー又は複数種のモノマーの混合物であり、
(a)メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、n−へキシルメタクリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ポリプロピレン−グリコール−モノ−メタクリレート、テトラヒドロフリル−メタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、n−へキシルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、イソボルニル−アクリレート、イソデシルアクリレート、ポリプロピレン−グリコール−モノ−アクリレート、テトラヒドロフリル−アクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フルフリル(メタ)アクリレート、若しくはフェニル(メタ)アクリレート、上記(メタ)アクリレート類の内の少なくとも1種を含有する混合物、及び/又は、上記モノマー類の内の1種若しくは少なくとも2種を含むコポリマー、及び/又は、
(b)1,4−ブタンジオール−ジメタクリレート(1,4−BDMA)若しくはペンタエリスリトール−テトラアクリレート、ビス−GMA−モノマー(ビスフェニル−A−グリシジル−メタクリレート)、トリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDMA)、及びジエチレングリコールジメタクリレート(DEGMA)、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、へキシルデカンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、及びブタンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコール−ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ジ(メタ)アクリレート、エトキシ化/プロポキシ化ビスフェノールA−ジ(メタ)アクリレート、上記(メタ)アクリレート類の内の少なくとも1種を含有する混合物、及び/又は、上記モノマー類の内の1種若しくは少なくとも2種を含むコポリマーを含む、ジ−及び/若しくはマルチ−架橋剤を含む。
ポリマーとして(特に粉末状のポリマーとして、特にビーズポリマーとして)考えられるものは、所望により架橋され、ホモポリマー又はコポリマーとして存在するポリアルキル(メタ)アクリレートを含むポリマー粉末の形態にあるポリマーを含むポリマー性粒子である。ここで、上記ポリマーは、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、n−へキシルメタクリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ポリプロピレン−グリコール−モノ−メタクリレート、テトラヒドロフリル−メタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、n−へキシルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、イソデシルアクリレート、ポリプロピレン−グリコール−モノ−アクリレート、テトラヒドロフリル−アクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、上記(メタ)アクリレート類の内の少なくとも1種を含有する混合物からなる群から選択される(メタ)アクリレート基を含むモノマーの内の少なくとも1種、及び/又は、上記モノマーの内の1種若しくは少なくとも2種を含むコポリマー、ポリアミド粒子、ポリアミド繊維をベースとすることが好ましい。この場合、ポリメチルメタクリレート(PMMA)が特に好ましい。また更に、上記ポリマー性粒子は、歯科用モノマー、例えば、MMA等と、更に、少なくとも1つの架橋剤との混合物を含み得る。
ポリマー性粒子及び/又はチップ状ポリマーとして、ポリメチルメタクリレート(PMMA)ビーズを含む粉末状成分、並びに/又は、重合されているコモノマーとして、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、置換ビニルトルエン(例えば、ビニルベンジル塩化物)、ビニルハロゲン化物(例えば、塩化ビニル)、ビニルエステル(例えば、ビニルアセテート)、複素環式ビニル化合物(例えば、2−ビニルピリジン)、ビニルアセテート、及びビニルプロピオネート、ブタジエン、イソブチレン、2−クロロブタジエン、2−メチルブタジエン、ビニルピリジン、シクロペンテン、(メタ)アクリル酸エステル(例えば、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ブチルアクリレート、及びヒドロキシエチルメタクリレート)、更に、アクリロニトリル、マレイン酸及びマレイン酸誘導体(例えば、マレイン酸無水物等)、フマル酸及びフマル酸誘導体(例えば、フマル酸エステル)、アクリル酸、メタクリル酸、アリール(メタ)アクリレート(例えば、ベンジルメタクリレート)若しくはフェニルメタクリレートを含むコポリマー、並びに、所望により上記コモノマーの混合物が特に好ましい。
更に、本発明は、好ましくは自家重合、放射線硬化(特に、UV硬化)、熱重合又は二重硬化用の少なくとも1種の開始剤又は開始剤系の存在下において、モノマーと粉末状ポリマーとを反応させることにより好ましく得ることが可能な補綴用材料で製造された、内側歯部、少なくとも1つの歯層、及び少なくとも1つの更なる歯層を含む。
上記方法の特に好ましい代替手段によれば、特に50〜170μm、好ましくは約140μmの層厚を有するPVCフィルムが、内側歯部に付与され、その融点(melting range)に加熱される。好ましくは、この文脈において使用されるフィルムは、120〜170℃の融点を有する。一般的には、フィルムが、熱的手法により別個付与される場合には、フィルム材料の融点は、内側歯部及び/又は少なくとも1つの更なる歯層の材料の融点よりも低くなければならない。フィルムが鋳型内にクランプされ、未重合の歯科用セメントが鋳型内に充填される場合には、フィルムの融点は、その重合温度より高くあるべきである。従って、本発明の別の主題は、フィルムが120〜170℃の融点を有し、フィルムが重合(特に、熱重合、低温重合、又は自家重合)性組成物により囲まれるか又はこの組成物が上記フィルムに付与されている、補綴物の内側歯部を製造する方法である。その後に、上記組成物は、フィルムの選択された融点で、熱重合に供され得る。
代替的に、上記フィルムは、その後に、少なくとも1つの更なる歯層をフィルム上に付与するために、適用されることができ、特に、取付法において、補綴物の一部に押し付けられ、又は同一部上に収縮されることができる。
本発明の方法によれば、フィルムは、少なくとも一部が、歯科補綴物に一体化される。
上記のフィルム、内側歯部、及び少なくとも1つの更なる歯層の材料は、上記した材料で形成され得る。
本発明の別の主題は、一体化されたフィルムを含む歯科補綴物の製造方法であって、特に、少なくとも一部にフィルム層が設けられている内側歯部を含む歯の製造方法である。ここで、上記フィルム層は、少なくとも一部が、少なくとも1つの更なる歯層(特に、ベニア)により被覆されている。
本発明の別の主題は、一体化されたフィルムを含む補綴物を製造するための、フィルムの使用である。更なる代替手段によれば、本発明の主題は、一体化されたフィルムを含むレディメイドの歯置換物、クラウン、ベニア、又はブリッジを製造するための、フィルム(特に、強靭弾性の及び/又は熱可塑性のフィルム若しくはプラスチックフィルム)の使用である。更に、フィルムは、不透明及び/又は色味を帯びていることが好ましい。フィルムは、黄色の色相を有することが好ましい。
強靭弾性フィルムとは、力が加えられた場合にはその伸びを変化させることができ、この力を作用させるのを止めた場合に、少なくとも一部が、元の形状に復元するフィルムであると理解されるであろう。強靭弾性フィルムは、PVC、ポリアクリレート、PE、PP、ポリスチレン、ポリブタジエン含有材料等から製造され得ることが好ましい。強靭弾性フィルムは、エラストマーから製造され得ることが好ましい。エラストマーとしては、天然ゴム、ポリブタジエン含有ポリマー、ポリスチレン含有ポリマー、及びシリコーンゴムが挙げられる。可塑的に変形可能なフィルムは、負荷が閾値(降伏強さ)を超えると、加えられた負荷に応じて不可逆的な変形を示すフィルムであると、理解されるであろう。
本発明の別の主題は、特に、フィルムの一体化により複数のレディメイドの歯置換物を製造可能な方法に従って得ることができる、1つ又は複数の補綴物である。
本発明は、上記の例示的な実施形態に限定されず、下記の実施例に、より詳細に例示される。また、本発明は、下記図面に基づいて詳細に例示されるであろう。
人工歯の層毎の(layer−wise)製造の範囲において、フィルム層を、歯科補綴用ネガ型鋳型内に入れ、歯に一体化させた。140μmの厚み及び120〜170℃の融点を有する改質PVCフィルムを使用した。ただし、周囲の歯科材料に均一に結合可能なその他のフィルム材料も使用できる。
製造の第1工程において、PMMAとメタクリレートとの混合物をベースとしたペーストを、製造鋳型内に入れた。適切なペースト量の単純例は、60〜70%のPMMA系ポリマーと、30〜40%のメタクリレート系モノマーと、架橋剤(例えば、メチルメタクリレート及びグリコールジメタクリレート)との混合物である。この混合物を、適切な粘弾性の密度を有するように、膨潤処理を使用して製造した。
更なる分離フィルムを付与し、鋳型の上側部分を設置した後、第1の層を、90℃〜120℃で予備重合させた。この予備重合は、過酸化物により開始される放射線重合として、水圧加熱プレスにおいて行った。
分離フィルムを除去した後、一体化されるべき特別なフィルムを、予備重合した層上に置き、次の層も、ペーストの状態で付与するか、又は、存在する場合には注入チャネルを使用して予め閉じられた鋳型内に注入するかのいずれかにより付与した。この文脈において、鋳型内に十分な圧力をかけ、鋳型の加熱期間に、上記フィルムに上記ペースト材料をある程度の時間作用させるのが重要である。見かけの重合温度に達するのには、約3〜5分で十分である。鋳型に存在する物体が硬化した後に、鋳型を開くことができる。フィルムは、上記材料の2つの層間に固着している。
必要な場合には、更なる層を、同様の方法で付加することができる。歯の最後の層の製造が完了した後に、歯を、周囲のプラスチック材料から取り外す。鋳型の分離端により歯に残ったバリを、自動バリ除去手段又は手動仕上げ装置を使用する手動バリ除去手段のいずれかにより、その後に除去する。自動バリ除去は、好ましくは、レーザにより行うが、任意の一般的な振動仕上げ又はバレルバリ取り法を使用して行うこともできる。
図1C及び図1Dにおける断面画像の目視分析から、第1の歯層(切歯シェル)と第2の歯層(象牙質)との間におけるフィルム層の輪郭(profile)が明らかに示される。歯が力により壊れた場合、その破片は、図1G及び図1Hから証明されたように、残りの歯にフレキシブルに付着した状態にある。
この破片は、その部分を更に離れるように引っ張り、フィルムを破っただけで切断することが可能である。
本発明に係るフィルムによる歯の改質は、審美性に影響を及ぼさず、歯の強度を低下させなかった。製品は、EN ISO 22112の材料要件に合致する。
図3は、本発明に係る方法を使用して製造された本発明に係るレディメイドの歯置換物の模式図を示す。フィルム層2は、更なる歯層に対応する切歯シェル1の層下において一体化されている。フィルム層2は、内側歯部3に付与されている。
以下、本発明の態様の例を記載する。
<1> 少なくとも一つのフィルム層が歯科補綴物に一体化されていることを特徴とする歯科補綴物。
<2> 前記が、歯科修復物の少なくとも一部(特に、一本の歯、ベニア、クラウン、ブリッジ(特にマルチユニットブリッジ))であることを特徴とする、<1>に記載の補綴物。
<3> 前記補綴物が、層状に設計されており、前記補綴物の少なくとも一部が、内側に位置する少なくとも一層のフィルムを含むことを特徴とする、<1>又は<2>に記載の補綴物。
<4> 前記歯科補綴物が、一体化されたフィルムを少なくとも1つ含む歯であり、
前記歯が、下記の少なくとも3つの部分:
(i)内側歯部、
(ii)フィルム層、及び
(iii)少なくとも1つの更なる歯層
を含むことを特徴とする、<1>〜<3>のいずれか一項に記載の補綴物。
<5> 前記内側歯部(i)が(アルキル)アクリレートのポリマー(例えば、PMMA、PEMA)を少なくとも1種、及び/又は(メタ)アクリレートをベースとするコポリマー、並びに架橋剤(例えば、UDMA、ビス−GMA、EGDMA)を含み、及び/又は、
前記フィルム層(ii)が、強靭弾性の及び/又は熱可塑性のフィルムを含み、及び/又は、
前記少なくとも1つの更なる歯層(iii)が、(アルキル)アクリレートのポリマーを少なくとも1種、コポリマー、ベニア複合材、及び/又は歯科ベニアセラミックス(例えば、二酸化ジルコニウム)を含むことを特徴とする、<1>〜<4>のいずれか一項に記載の補綴物。
<6> 前記フィルム層(ii)が、PVC、アクリレート、PE、PP、LDPE、HDPE、LDPP、HDPP、PUR、ポリカーボネート、及び/又はこれらポリマーのいずれか1種を含む混合物を含むフィルムを含むことを特徴とする、<1>〜<5>のいずれか一項に記載の補綴物。
<7> 前記フィルムが、色味を帯びていること(特に前記フィルムが黄色の色相を有すること)を特徴とする、<1>〜<6>のいずれか一項に記載の補綴物。
<8> 前記フィルムの表面が、プラズマ処理されているか、又は、化学修飾されていることを特徴とする、<1>〜<7>のいずれか一項に記載の補綴物。
<9> (1)フィルムを提供する工程と、
(2)下記(a)又は(b)又は(c)又は(d)により、前記フィルムを補綴物に一体化させる工程と、
を含むことを特徴とする、歯科補綴物を製造する方法:
(a)(i)第1の工程で内側歯部を作製し、(ii)続く工程において、少なくとも部分的に、前記内側歯部にフィルムを付与及び貼り付けするか、又は前記内側歯部上にフィルムを配置し、並びに、所望により、(iii)少なくとも1つの更なる歯層を、前記フィルムに、及び所望により前記内側歯部のフィルムが設けられていない領域に、少なくとも部分的に付与すること、又は
(b)(i)少なくとも1つの更なる歯層を提供し、(ii)前記更なる歯層上にフィルムを付与し、(iii)内側歯部を前記フィルム上に配置すること、又は
(c)(i)フィルムを配置し、(ii)前記フィルムを前記内側歯部及び/又は前記少なくとも1つの更なる歯層で取り囲むこと、又は
(d)(i)第1の工程において、内側歯部の少なくとも一部を作製し、(ii)続く工程において、少なくとも部分的に、前記内側歯部にフィルムを付与及び貼り付けするか、又は前記内側歯部上にフィルムを配置し、並びに、所望により、(iii)前記内側歯部の少なくとも更なる一部を前記フィルムに、及び所望により前記内側歯部のフィルムが設けられていない領域に、少なくとも部分的に付与すること。
<10> 前記フィルムが、少なくとも部分的に、前記歯科補綴物に一体化されていることを特徴とする、<9>に記載の方法。
<11> 前記フィルムが、強靭弾性の及び/又は熱可塑性のフィルムを含むことを特徴とする、<9>又は<10>に記載の方法。
<12> (i)前記内側歯部が、
(a)50〜90重量%の粉末状ポリマー(例えば、PMMA)及び10〜50重量%モノマー、又は、
(b)0〜50重量%の有機若しくは無機充填材、50〜99重量%のPMMA、10〜50重量%のモノマー(ここで、組成物の合計は、100重量%となる)、
を含む重合性組成物から製造され、
(ii)前記内側歯層が、アクリレート(例えば、アルキルアクリレート)のポリマー(特に、PMMA)、好ましくは(アルキル)アクリレートのコポリマー、及び/又は(メタ)アクリレートを含むモノマーを含み、及び/又は、
(iii)前記少なくとも1つの更なる歯層が、アクリレート(例えば、アルキルアクリレート)のポリマー(特に、PMMA)、(アルキル)アクリレートのコポリマー、及び/又は(メタ)アクリレートを含むモノマー、又は、歯科ベニア複合材、歯科ベニアセラミックス、二酸化ジルコニウムを含むことを特徴とする、<9>〜<11>のいずれか一項に記載の方法。
<13> 前記方法により、一体化されたフィルムを含む歯科補綴物、特に、少なくとも一部にフィルム層が設けられている内側歯部を含む歯が製造され、前記フィルム層の少なくとも一部が、更なる歯層により覆われ、これにより、好ましくは、複数の補綴物(特にレディメイドの歯置換物)が前記フィルムの一体化により製造されることを特徴とする、<9>〜<12>のいずれか一項に記載の方法。
<14> (c)(i)前記フィルムを配置することが、レディメイドの歯置換物の1つ以上の中空鋳型のネガ型鋳型に前記フィルム(特にウェブ状フィルム)をクランプすることを含み、
(ii)前記フィルムが前記内側歯部及び/又は前記少なくとも1つの更なる歯層で取り囲まれることを特徴とする、<9>〜<13>のいずれか一項に記載の方法。
<15> <9>〜<14>のいずれか一項に記載の方法に基づいて得ることが可能な補綴物。
<16> 一体化されたフィルムを含むレディメイドの歯置換物の製造におけるフィルムの使用。
0 レディメイドの歯置換物
1 切歯シェル
2 フィルム層
3 内側歯部

Claims (13)

  1. 少なくとも一つのフィルム層が一体化されている歯科補綴物であって、
    前記歯科補綴物は、人工歯を含み、
    前記人工歯は、下記の少なくとも3つの部分:
    (i)内側歯部、
    (ii)少なくとも一つのフィルム層、及び
    (iii)少なくとも一つの更なる歯層
    を含み、
    前記(ii)少なくとも一つのフィルム層の少なくとも一部が、前記(i)内側歯部と前記(iii)少なくとも一つの更なる歯層との間に位置し、
    (i)前記内側歯部がアクリレートのポリマーを少なくとも1種、及び/又は、アクリレート若しくはメタクリレートをベースとするコポリマー、並びに架橋剤を含み、
    前記(ii)少なくとも一つのフィルム層が、PVC、PE、PP、LDPE、HDPE、LDPP、HDPP、PUR、又はその混合物を材料とする弾性のフィルムであり、
    (iii)前記少なくとも一つの更なる歯層が、アクリレートのポリマーを少なくとも1種、コポリマー、ベニア複合材、及び/又は歯科ベニアセラミックスを含み、
    前記アクリレートのポリマーがPMMA又はPEMAを含み、
    前記架橋剤がUDMA、ビス−GMA又はEGDMAを含み、
    前記歯科ベニアセラミックスが二酸化ジルコニウムを含む、
    歯科補綴物。
  2. 前記歯科補綴物が、歯科修復物の少なくとも一部であることを特徴とする、請求項1に記載の歯科補綴物。
  3. 前記歯科補綴物が、一本の人工歯又はブリッジであることを特徴とする、請求項2に記載の歯科補綴物。
  4. 前記歯科補綴物が、層状に設計されており、前記歯科補綴物の少なくとも一部が、内側に位置する前記少なくとも一つのフィルム層を含むことを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の歯科補綴物。
  5. 前記少なくとも一つのフィルム層が、色味を帯びていることを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の歯科補綴物。
  6. 前記少なくとも一つのフィルム層が、黄色の色相を有することを特徴とする、請求項に記載の歯科補綴物。
  7. 前記少なくとも一つのフィルム層の表面が、プラズマ処理されているか、又は、化学修飾されていることを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の歯科補綴物。
  8. (1)フィルムを提供する工程と、
    (2)下記(a)又は(b)又は(c)又は(d)により、前記フィルムを歯科補綴物に一体化させる工程と、
    を含む、歯科補綴物を製造する方法であって:
    (a)(i)第1の工程で内側歯部を作製し、(ii)続く工程において、少なくとも部分的に、前記内側歯部にフィルムを付与及び貼り付けするか、又は前記内側歯部上にフィルムを配置すること、又は
    (b)(i)少なくとも一つの更なる歯層を提供し、(ii)前記更なる歯層上にフィルムを付与し、(iii)内側歯部を前記フィルム上に配置すること、又は
    (c)(i)フィルムを配置し、(ii)前記フィルムを前記内側歯部及び/又は前記少なくとも一つの更なる歯層で取り囲むこと、又は
    (d)(i)第1の工程において、内側歯部の第1の部分を作製し、(ii)続く工程において、少なくとも部分的に、前記内側歯部にフィルムを付与及び貼り付けするか、又は前記内側歯部上にフィルムを配置すること、
    前記歯科補綴物は、人工歯を含み、
    前記人工歯は、下記の少なくとも3つの部分:
    (i)内側歯部、
    (ii)前記フィルムによる少なくとも一つのフィルム層、及び
    (iii)少なくとも一つの更なる歯層
    を含み、
    前記(ii)少なくとも一つのフィルム層の少なくとも一部が、前記(i)内側歯部と前記(iii)少なくとも一つの更なる歯層との間に位置し、
    (i)前記内側歯部が、
    (a)50〜90重量%の、PMMAを含む粉末状ポリマー及び10〜50重量%モノマー、又は、
    (b)0〜50重量%の有機若しくは無機充填材、50〜99重量%のPMMA、10〜50重量%のモノマー、
    を含む重合性組成物、ここで、前記重合性組成物の合計は100重量%となる、から製造され、
    前記(ii)少なくとも一つのフィルム層が、PVC、PE、PP、LDPE、HDPE、LDPP、HDPP、PUR、又はその混合物を材料とする弾性のフィルムであ
    (iii)前記少なくとも一つの更なる歯層が、PMMAを含むアクリレートのポリマー、及び/又はアクリレートのコポリマー、及び/又はアクリレート若しくはメタクリレートを含むモノマー、又は、歯科ベニア複合材、歯科ベニアセラミックス、二酸化ジルコニウムを含む、
    歯科補綴物を製造する方法。
  9. 工程(a)が、(iii)少なくとも一つの更なる歯層を、前記フィルムに、及び前記内側歯部のフィルムが設けられていない領域に、少なくとも部分的に付与することを更に含み、
    工程(d)が、(iii)前記内側歯部の第2の部分を前記フィルムに、及び前記内側歯部のフィルムが設けられていない領域に、少なくとも部分的に付与することを更に含むことを特徴とする、請求項に記載の歯科補綴物を製造する方法。
  10. 前記フィルム層が、少なくとも部分的に、前記歯科補綴物に一体化されていることを特徴とする、請求項又は請求項に記載の方法。
  11. 前記方法により、一体化されたフィルムを含む歯科補綴物が製造され、前記フィルムの少なくとも一部が、更なる歯層により覆われ、これにより、複数の歯科補綴物が前記フィルムの一体化により製造されることを特徴とする、請求項〜請求項10のいずれか一項に記載の方法。
  12. (c)(i)前記フィルムを配置することが、レディメイドの歯置換物の一つ以上の中空鋳型のネガ型鋳型に前記フィルムをクランプすることを含み、
    (ii)前記フィルムが前記内側歯部及び/又は前記少なくとも一つの更なる歯層で取り囲まれることを特徴とする、請求項〜請求項11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の歯科補綴物としてのレディメイドの歯置換物の製造におけるフィルムの使用であって、
    前記歯科補綴物は、一体化されたフィルムによるフィルム層を含み、
    前記歯科補綴物は、人工歯を含み、
    前記人工歯は、下記の少なくとも3つの部分:
    (i)内側歯部、
    (ii)少なくとも一つの前記フィルム層、及び
    (iii)少なくとも一つの更なる歯層
    を含み、
    前記(ii)少なくとも一つのフィルム層の少なくとも一部が、前記(i)内側歯部と前記(iii)少なくとも一つの更なる歯層との間に位置し、
    (i)前記内側歯部がアクリレートのポリマーを少なくとも1種、及び/又は、アクリレート若しくはメタクリレートをベースとするコポリマー、並びに架橋剤を含み、
    前記(ii)少なくとも一つのフィルム層が、PVC、PE、PP、LDPE、HDPE、LDPP、HDPP、PUR、又はその混合物を材料とする弾性のフィルムであり、
    (iii)前記少なくとも一つの更なる歯層が、アクリレートのポリマーを少なくとも1種、コポリマー、ベニア複合材、及び/又は歯科ベニアセラミックスを含み、
    前記アクリレートのポリマーがPMMA又はPEMAを含み、
    前記架橋剤がUDMA、ビス−GMA又はEGDMAを含み、
    前記歯科ベニアセラミックスが二酸化ジルコニウムを含む、使用。
JP2017519969A 2014-06-27 2015-06-26 改善された特性を有するフィルム改質歯科補綴物、歯科補綴物を製造する方法及び歯置換物の製造におけるフィルムの使用 Active JP6637041B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102014109098.5A DE102014109098A1 (de) 2014-06-27 2014-06-27 Mit Folie modifizierte dentale Prothesen mit verbesserten Eigenschaften
DE102014109098.5 2014-06-27
PCT/EP2015/064610 WO2015197859A1 (de) 2014-06-27 2015-06-26 Mit folie modifizierte dentale prothesen mit verbesserten eigenschaften

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2017524497A JP2017524497A (ja) 2017-08-31
JP2017524497A5 JP2017524497A5 (ja) 2017-10-12
JP6637041B2 true JP6637041B2 (ja) 2020-01-29

Family

ID=53488343

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017519969A Active JP6637041B2 (ja) 2014-06-27 2015-06-26 改善された特性を有するフィルム改質歯科補綴物、歯科補綴物を製造する方法及び歯置換物の製造におけるフィルムの使用

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20170202651A1 (ja)
EP (1) EP3160382B1 (ja)
JP (1) JP6637041B2 (ja)
CN (1) CN106470637B (ja)
DE (1) DE102014109098A1 (ja)
WO (1) WO2015197859A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106519529A (zh) * 2016-11-01 2017-03-22 金福兴 一种具有较高韧性和表面硬度的医用生物材料及其制备方法
US20190076222A1 (en) * 2017-09-12 2019-03-14 Dentsply Sirona Inc. Blank and method for the manufacture of at least one molded part
KR102308698B1 (ko) * 2019-11-14 2021-10-07 이건희 애완동물용 치아 악세서리
EP3888588A1 (en) * 2020-03-30 2021-10-06 Institut Straumann AG Method for manufacturing a glazed dental prosthesis

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE740759C (de) * 1940-11-23 1943-10-28 Heraeus Gmbh W C Verfahren zur Musterung kuenstlicher Zaehne aus Kunstharz
US3449832A (en) * 1966-05-12 1969-06-17 Dentists Supply Co Artificial ceramic tooth
US4172323A (en) * 1977-05-06 1979-10-30 Lee Pharmaceuticals Dental procedures using adhesive formulations
JPS55102A (en) * 1978-03-15 1980-01-05 Sankin Ind Co Preparation of false tooth floor by photoohardening and photoohardening material
JPH01277553A (ja) * 1988-04-28 1989-11-08 Mitsui Petrochem Ind Ltd 硬質レジン・ジャケット冠およびその製作方法
US5183397A (en) * 1989-09-20 1993-02-02 Bernard Weissman Dental bonding arrangement and method
FR2710256B1 (fr) * 1993-09-24 1997-08-01 Gilles Billet Prothèse dentaire à coque de support composite et revêtement en résine, pièce de tissu préimprégné, procédé et machine de fabrication de cette prothèse.
DE19502845A1 (de) * 1995-01-30 1996-08-01 Peter Truetsch Verfahren zum Herstellen eines künstlichen Zahnes
US6299449B1 (en) * 1996-01-11 2001-10-09 Ronald Stanley Carlson Immediate, laminated, light-cured direct multi-composite bridge
US6749427B1 (en) * 1998-07-31 2004-06-15 3M Innovative Properties Company Dental articles including post-formable multilayer optical films
JP3607243B2 (ja) * 2001-11-15 2005-01-05 有限会社 デンタルサプライ 金属歯冠の製造法
CN100418492C (zh) * 2002-07-25 2008-09-17 李锦声 嵌入式组合固定牙桥装置
DE10308609B3 (de) * 2003-02-27 2004-09-23 Johann Schmaus Verfahren und System zur Charakterisierung von keramischen Zähnen und Zahnrestaurationen sowie Verfahren zur Herstellung von Charakterisierungselementen
US20050042577A1 (en) * 2003-08-19 2005-02-24 Kvitrud James R. Dental crown forms and methods
ES2642221T3 (es) * 2008-11-17 2017-11-15 3M Innovative Properties Company Artículos dentales maleables formados previamente y métodos
US10299887B2 (en) * 2009-04-23 2019-05-28 Nanova, Inc. Atmospheric non-thermal gas plasma method for dental surface treatment
DE102012211332B4 (de) * 2012-06-29 2023-02-09 Marlis Eichberger Zahnersatz, Verblendung für einen Zahnersatz und Herstellungsverfahren

Also Published As

Publication number Publication date
EP3160382B1 (de) 2020-12-02
WO2015197859A1 (de) 2015-12-30
DE102014109098A1 (de) 2015-12-31
CN106470637B (zh) 2021-09-28
CN106470637A (zh) 2017-03-01
US20170202651A1 (en) 2017-07-20
EP3160382A1 (de) 2017-05-03
JP2017524497A (ja) 2017-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6637041B2 (ja) 改善された特性を有するフィルム改質歯科補綴物、歯科補綴物を製造する方法及び歯置換物の製造におけるフィルムの使用
JP6437199B2 (ja) 高強度歯科用材料
US20180078348A1 (en) Method for producing a partial or total prosthesis, and prosthesis obtainable by this method
US20080085493A1 (en) Methods for making provisional and long-term dental crowns and bridges
CN105722494B (zh) 抗冲改性的义齿基托组合物
JP6865157B2 (ja) 硬化性歯科用物品を使用する方法
CZ300384B6 (cs) Tvarovatelný predimpregnovaný laminát
US20090176192A1 (en) Matrix band
US20050042576A1 (en) Dental article forms and methods
US20180132986A1 (en) Dental prosthesis with a multipart design, and method and device for producing same
CN106535949B (zh) 可自聚合的假体材料以及具有改进的颜色稳定性的聚合的、断裂韧性的假体材料
JP2017524497A5 (ja) 改善された特性を有するフィルム改質歯科補綴物、歯科補綴物を製造する方法及び歯置換物の製造におけるフィルムの使用
KR102125017B1 (ko) 치과용 중합성 조성물
JP2004081857A (ja) 金属を含まない係留部材を有する歯科用補綴物
US8765836B2 (en) Hybrid polymer network compositions for use in dental applications
JP2022036095A (ja) 硬化性歯科用物品を使用する方法
JP2017184862A (ja) 基礎床形成用シートおよびそれを用いた基礎床、有床義歯の製造方法
JPH11262494A (ja) 歯科用根管治療用キット
JPH01155843A (ja) 連結人工歯

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170904

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181002

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181226

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190514

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190910

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190926

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20191016

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191210

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191219

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6637041

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250