JP6636589B2 - 液体ブロー成形装置および液体ブロー成形方法 - Google Patents

液体ブロー成形装置および液体ブロー成形方法 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂製のプリフォームに加圧した液体を供給して所定形状の容器に液体ブロー成形する液体ブロー成形装置および液体ブロー成形方法に関する。
ポリプロピレン(PP)製のボトルやポリエチレンテレフタレート(PET)製のボトルに代表されるような樹脂製の容器は、飲料、化粧品、薬品、洗剤、シャンプー等の様々な液体を収容する用途に使用されている。このような容器は、樹脂材料により有底筒状に形成されたプリフォームをブロー成形することにより製造されるのが一般的である。
プリフォームをブロー成形するブロー成形装置としては、プリフォームに供給する加圧流体として液体を用いた液体ブロー成形装置が知られている。例えば特許文献1には、プリフォームが配置されるブロー成形型と、ブロー成形型に配置されたプリフォームの口部に係合するブローノズルと、ブローノズルに接続される供給路に加圧した液体を供給する加圧液体供給部と、供給路をブローノズルに対して開閉するシール部材とを有し、加圧液体供給部から供給路へ加圧した液体を供給するとともにシール部材を開くことで加圧した液体をプリフォームの内部に供給して、当該プリフォームを所定形状の容器に液体ブロー成形するようにした液体ブロー成形装置が記載されている。このような液体ブロー成形装置によれば、プリフォームに供給する液体として飲料等の最終的に製品として容器に収容される内容液を使用することにより、成形後の容器への内容液の充填工程を省略して、その生産工程や液体ブロー成形装置の構成を簡略化することができる。
特開2013−154617号公報
このような液体ブロー成形装置としては、加圧液体供給部から供給路への加圧した液体の供給を開始するのと同時にシール部材の開動作を開始させることにより、液体ブロー成形するものがある。
このような構成では、加圧液体供給部から供給路への加圧した液体の供給が開始されたときにはシール部材が開いておらず、そのためシール部材が開き始める初期段階において供給路内の液体の圧力が高められることになる。そして、この状態でシール部材が開かれると、当該圧力を高められた液体がプリフォーム内に一気に供給されることになり、これによりプリフォーム内への液体の供給初期において当該プリフォーム内における液体の挙動が乱れ、成形後の容器に芯ずれや破裂、肉厚の偏り等を生じるなど、その成形性が低下することが懸念された。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、プリフォーム内への液体の供給初期における当該液体の挙動を安定化させてプリフォームの成形性を高めた液体ブロー成形装置および液体ブロー成形方法を提供することにある。
本発明の液体ブロー成形装置は、樹脂製のプリフォームを所定形状の容器に液体ブロー成形する液体ブロー成形装置であって、前記プリフォームが配置されるブロー成形型と、前記プリフォームの口部に係合するブローノズルと、前記ブローノズルに接続される供給路に加圧した液体を供給する加圧液体供給部と、前記供給路に設けられ、前記供給路を前記ブローノズルに対して開閉するシール部材とを有し、前記シール部材の開放が開始された後であって、前記シール部材が完全に開放されるまでの間に、前記加圧液体供給部が前記供給路への加圧した液体の供給を開始することを特徴とする。
本発明の液体ブロー成形装置は、上記構成において、前記加圧液体供給部が前記供給路への加圧した液体の供給を開始するときの前記シール部材の開度が、9%以上、100%未満であるのが好ましい。
本発明の液体ブロー成形装置は、上記構成において、前記プリフォームを縦方向に延伸するための延伸ロッドを備える構成とされるのが好ましい。
本発明の液体ブロー成形方法は、樹脂製のプリフォームを所定形状の容器に液体ブロー成形する液体ブロー成形方法であって、前記プリフォームが配置されるブロー成形型と、前記プリフォームの口部に係合するブローノズルと、前記ブローノズルに接続される供給路に加圧した液体を供給する加圧液体供給部と、前記供給路に設けられ、前記供給路を前記ブローノズルに対して開閉するシール部材とを有する液体ブロー成形装置を用い、前記シール部材の開放が開始された後であって、前記シール部材が完全に開放されるまでの間に、前記加圧液体供給部が前記供給路への加圧した液体の供給を開始することを特徴とする。
本発明の液体ブロー成形方法は、上記構成において、前記加圧液体供給部が前記供給路への加圧した液体の供給を開始するときの前記シール部材の開度が、9%以上、100%未満であるのが好ましい。
本発明によれば、シール部材の開放が開始された後に、加圧液体供給部が供給路への加圧した液体の供給を開始することにより、シール部材が開く前に供給路内の液体が加圧液体供給部によって所定値を超えて加圧されることを防止することができるので、プリフォーム内への液体の供給初期における当該液体の挙動を安定化させてプリフォームの成形性を高めることができる。
このように、本発明によれば、プリフォーム内への液体の供給初期における当該液体の挙動を安定化させてプリフォームの成形性を高めた液体ブロー成形装置および液体ブロー成形方法を提供することができる。
本発明の一実施の形態である液体ブロー成形装置の構成を示す説明図である。 図1に示す液体ブロー成形装置の、プリフォームを液体ブロー成形している状態を示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明をより具体的に例示説明する。
図1に示す本発明の一実施の形態である液体ブロー成形装置1は、本発明の一実施の形態である液体ブロー成形方法によって樹脂製のプリフォーム10を所定形状の容器に液体ブロー成形して当該容器を製造するものである。なお、液体ブロー成形とは、プリフォーム10に供給する加圧流体として加圧エアーに替えて加圧した液体を用いたブロー成形のことである。
液体ブロー成形装置1は、例えばブロー成形用の金型等で構成されるブロー成形型11を有している。図1においては一部のみを示すが、このブロー成形型11のキャビティ12はボトル形状となっており、ブロー成形型11の上面において上方に向けて開口している。詳細は図示しないが、ブロー成形型11は左右に型開きすることができるようになっており、ブロー成形型11を開くことで成形後の製品をブロー成形型11から取り出すことができる。
プリフォーム10はブロー成形型11に配置され、この液体ブロー成形装置1により液体ブロー成形されて容器に形成される。
プリフォーム10としては、例えばポリプロピレン(PP)やポリエチレンテレフタレート(PET)等の加熱により延伸性が発現する樹脂材料を、射出成形、圧縮成形、押出成形等の手段により、口部10aと本体部10bとを備えた有底筒状(略試験管状)に形成したものを用いることができる。このようなプリフォーム10は、延伸性を発現する所定の温度にまで予め加熱され、その状態で口部10aをキャビティ12から上方に突出させた起立姿勢でブロー成形型11に配置される。
なお、プリフォーム10は、1種類の樹脂材料のみで形成された単層構造に限らず、複数種類の樹脂材料を積層した積層構造のものとすることもできる。この場合、複数の樹脂層が互いに接着された構成とすることができるが、それ以外にも、外側層と内側層とを異材質で形成して、お互いが接着しないように積層した積層構造や、当該積層構造において外側層と内側層との間に接着層を軸方向帯状に設けた積層構造のものとすることもできる。このようにプリフォーム10を互いに接着させない積層構造とした場合には、当該プリフォーム10を液体ブロー成形装置1により、所定形状の積層剥離容器に形成することができる。なお、積層構造のプリフォーム10としては、上記のものに限らず、どのような層構成としてもよい。
ブロー成形型11の上側には、ブロー成形型11に対して上下方向に相対移動自在にノズルユニット13が設けられている。ノズルユニット13は本体ブロック14とブローノズル15とを有している。
ブローノズル15は、プリフォーム10の口部10aの内径よりも小径の円筒状に形成されたノズル本体15aとこのノズル本体15aと一体に形成された大径の挟持部15bとが、例えば鋼材や樹脂材料等により一体に形成された構成となっており、挟持部15bが本体ブロック14の内面に嵌め込まれることにより本体ブロック14に固定されている。
ノズル本体15aは、ブロー成形型11のキャビティ12と同軸に配置されており、ノズルユニット13が所定位置にまで下降するとブロー成形型11に装着されたプリフォーム10の口部10aに係合するようになっている。なお、符号16はノズル本体15aと口部10aとの間を密封するシール体である。
本体ブロック14の内部にはノズル本体15aと同軸となって上下方向に延びる供給路17が設けられており、この供給路17はその下端においてブローノズル15に接続されている。
供給路17には配管18を介して加圧液体供給部19が接続されている。加圧液体供給部19は、配管18を介して供給路17に所定の圧力にまで加圧した液体を供給することができる。加圧液体供給部19から供給路17に加圧した液体が供給されると、当該液体は供給路17からブローノズル15を介してブロー成形型11に配置されたプリフォーム10の内部に供給され、当該プリフォーム10がブロー成形型11のキャビティ12に沿った形状の容器に液体ブロー成形されることになる。
加圧液体供給部19としては、例えば加圧源としてプランジャーポンプを用いた構成のものを用いるのが好ましいが、プリフォーム10の内部に所定の圧力に加圧した液体を供給することができるものであれば、他の構成のものを用いることもできる。
供給路17の内部には、この供給路17をブローノズル15に対して開閉するため、つまり供給路17とブローノズル15との間で流路を開閉するためにシール部材20が配置されている。シール部材20は、供給路17の軸心に沿って延びる円柱状に形成されており、供給路17の内部で本体ブロック14に対して上下方向に相対移動自在となっている。これに対して、ブローノズル15の挟持部15bの上面にはテーパ状の閉塞面15cが設けられている。シール部材20が下方のストローク端にまで移動してシール部材20の下端に設けられたテーパ面20aが閉塞面15cに当接すると、供給路17とノズル本体15aとの連通がシール部材20によって遮断され、供給路17はブローノズル15に対して閉塞された状態とされる。一方、シール部材20が上方に移動してシール部材20の下端に設けられたテーパ面20aが閉塞面15cから離間すると、供給路17とノズル本体15aとが連通され、供給路17はブローノズル15に対して開かれた状態つまり開放状態とされる。
したがって、図2に示すように、ノズル本体15aをプリフォーム10の口部10aに係合させ、シール部材20を開いて供給路17をブローノズル15に連通させた状態で加圧液体供給部19を作動させることで、加圧液体供給部19から供給路17及びブローノズル15を介してプリフォーム10内に加圧した液体を供給して、当該プリフォーム10を液体ブロー成形することができる。
液体ブロー成形装置1は、シール部材20の中央部に形成された挿通孔に延伸ロッド22が摺動自在に装着された構成とすることもできる。この場合、延伸ロッド22はシール部材20に対して上下方向(軸方向)に相対移動可能となっており、図2に示すように、シール部材20に対して下方(キャビティ12の底部)に向けて移動することにより、ブロー成形型11に配置されたプリフォーム10の本体部10bの底部分を下方に向けて押し下げて、当該本体部10bをキャビティ12の内部において軸方向(縦方向)に延伸させる。つまり、延伸ロッド22が設けられた場合には、液体ブロー成形装置1は、ブロー成形型11に配置されたプリフォーム10を、延伸ロッド22を用いて縦方向に延伸させつつ加圧した液体で径方向に延伸させる二軸延伸ブロー成形を行うように構成される。
なお、加圧液体供給部19、シール部材20及び延伸ロッド22は、図示しない制御装置によりその作動ないし作動タイミング等が統合制御されるようになっている。
上述のように、液体ブロー成形装置1は、ノズル本体15aをプリフォーム10の口部10aに係合させた状態で、シール部材20を開放して供給路17をブローノズル15に連通させ、加圧液体供給部19から供給路17に加圧した液体を供給することで、ブローノズル15を介して加圧した液体をプリフォーム10に供給して液体ブロー成形を行うようになっているが、その際、シール部材20の開放が開始された(シール部材20の開動作が開始された)後に、加圧液体供給部19による供給路17への加圧した液体の供給を開始させるようにしている。つまり、本発明の液体ブロー成形装置1では、シール部材20の開放が開始されるのと同時に加圧液体供給部19による供給路17への加圧した液体の供給を開始するのではなく、シール部材20の開放が開始された後に、加圧液体供給部19による供給路17への加圧した液体の供給を開始させるようにしている。これにより、シール部材20が開く前に加圧液体供給部19によって供給路17内の液体が所定値を超えて加圧されることを防止し、シール部材20が十分に液体を流すことができる開度にまで開かれたときにプリフォーム10内に当該液体が所望の圧力で供給されるようにして、プリフォーム10内への液体の供給初期における当該液体の挙動を安定化させ、当該プリフォーム10の成形性を高めることができる。
なお、シール部材20は、その開動作が開始されるのと同時にその開放が開始される構成とされるのが好ましいが、開動作が開始されてから一定時間経過後に開放が開始される構成のものであってもよい。この場合、加圧液体供給部19は、シール部材20が開動作を開始したときを基準とするのではなく、シール部材20が実際に供給路17をブローノズル15に対して開放し始めたときを基準として、供給路17への加圧した液体の供給を開始させることになる。
上記のように、プリフォーム10内への供給初期における液体の挙動を安定化させてプリフォーム10の成形性を高めるためには、シール部材20の開放を開始してから、加圧液体供給部19による供給路17への加圧した液体の供給を開始するまでの時間を、0.01秒以上、0.05秒以下とするのが好ましい。当該時間を0.01秒未満とした場合には、加圧液体供給部19が供給路17への加圧した液体の供給を開始したときのシール部材20の開度が未だ小さく、供給路17内の液体が所定値を僅かに超えて加圧されてプリフォーム10の成形性が若干低下することになる。一方、当該時間を0.05秒より大きくした場合には、プリフォーム10が加圧した液体によって液体ブロー成形される前に、当該プリフォーム10の内部に流入する加圧されていない液体の量が多くなって、当該液体により加熱状態のプリフォーム10が冷却されてその成形性が低下することになる。よって、上記のように、シール部材20の開放を開始してから、加圧液体供給部19による供給路17への加圧した液体の供給を開始するまでの時間は、0.01秒以上、0.05秒以下とするのが好ましい。
また、よりプリフォーム10の成形性を高めるためには、シール部材20の開放を開始してから、加圧液体供給部19による供給路17への加圧した液体の供給を開始するまでの時間を、0.01秒以上、0.03秒以下とするのが好ましい。当該時間が0.03秒を超える場合は、供給路17内の圧力上昇による成形性(賦形性を含む)の低下を避けることはできるが、プリフォーム10が加圧された液体によって液体ブロー成形される前に、当該プリフォーム10の内部に流入する加圧されていない液体の量が多くなって、当該液体により加熱状態のプリフォームが冷却されてその成形性が低下し、容器の成形後収縮が大きくなることで満注容量が減少することになる。また、過度の冷却により容器の芯ずれにもつながる。当該時間を0.03秒以下とした場合には、プリフォーム10が加圧した液体によって液体ブロー成形される前に、当該プリフォーム10の内部に流入する加圧されていない液体の量をプリフォーム10に対する冷却の影響を実質的に無くす程度に少なくすることができるので、当該液体により加熱状態のプリフォーム10が冷却されて成形性が低下することを防止して、その成形性をより高めることができる。
なお、加圧されない液体がプリフォーム10に供給されることにより当該プリフォーム10が冷却されて成形性が低下する問題は、例えばプリフォーム10に供給する液体の温度が常温(例えば20℃)や低温(10℃以下)の場合等、プリフォームの加熱温度(余熱温度)よりも低温の液体を用いるときに顕著に生じることになるが、当該液体の温度をプリフォーム10に冷却を生じさせない程度の温度にまで高めることによって解消することができる。
次に、本発明の効果を確認するために、樹脂製のプリフォームに所定の圧力にまで加圧した常温(20℃)の水を供給することにより当該プリフォームを液体ブロー成形して内容量360ml用として使用されるボトル形状の容器を成形する場合について、シール部材の開動作を開始してから、加圧液体供給部による供給路への加圧した液体の供給を開始するまでの時間を種々変更して液体ブロー成形を行う試験を行い、その成形性についての評価を行った。その評価結果を表1に示す。
Figure 0006636589
表1において、「加圧液体供給部の作動タイミング」の欄は、シール部材の開放を開始してから加圧液体供給部が供給路に加圧した液体の供給を開始するまでの時間(秒)を示す。なお、当該欄において「0」は、シール部材の開放を開始するのと同時に加圧液体供給部が供給路への加圧した液体の供給を開始した場合を示す。また、「シール部材の開度」の欄は、シール部材が開かれることにより生じる供給路とブローノズルとの間を連通させる流路の有効断面積を当該流路が全開のときに対する百分率(%)で示す。「0」は当該流路が全閉であることを示し、「100」は当該流路が全開であることを示す。さらに、「供給初期の供給路内の圧力上昇」の欄は、加圧液体供給部が供給路への加圧した液体の供給を開始した初期段階におけるプリフォームに供給される液体の圧力であり、「あり」は所定値(加圧液体供給部により設定された値)を超えた圧力であることを示し、「なし」は所定値を超えない状態を示す。また、「芯ずれ」の欄には、成形後の容器における芯ずれの有無の評価結果を示す。さらに、成形後の容器の物性値として、当該容器の満注容量(注入可能な液体の量)の3回分の測定結果及びその平均値を示す。
表1の評価結果から、加圧液体供給部の作動タイミングが0(秒)つまりシール部材の開放を開始するのと同時に加圧液体供給部が供給路への加圧した液体の供給を開始した場合では、供給初期段階におけるプリフォームに供給される液体の圧力上昇が生じ、成形後の容器に芯ずれが生じるのに対して、シール部材の開放を開始した後に、加圧液体供給部の供給路への加圧した液体の供給を開始させた場合では、前記圧力上昇が生じず、つまり当該圧力上昇に起因する成形性の低下が生じずにその成形性を高められることが確認できた。
特に、加圧液体供給部の作動タイミングを、シール部材の開放を開始してから0.01(秒)以上とした場合には、加圧液体供給部が供給路への加圧した液体の供給を開始したときのシール部材の開度を十分に確保して、高い成形性を確保できることが確認できた。また、本試験のように加圧流体として常温(20℃)の水を用いた場合であっても、加圧液体供給部の作動タイミングを、シール部材の開放を開始してから0.05(秒)以下とすれば、芯ずれを生じさせずに高い成形性を維持できることが確認できた。これらの結果から、加圧液体供給部の作動タイミングを、シール部材の開放を開始してから0.01(秒)以上、0.05(秒)以下とすれば、より好ましいことが確認できた。
なお、加圧液体供給部の作動タイミングがシール部材の開放を開始してから0.06(秒)の場合、前記圧力上昇による成形性の低下は生じないが、プリフォームが液体ブロー成形される前に当該プリフォームの内部に流入する加圧されていない液体の量が多くなってプリフォームが冷却され、これにより芯ずれを生じるなどその成形性が低下することになる。この場合、容器に成形不良が生じるため、その満注容量の測定は省略した。
また、表1の評価結果から、加圧液体供給部の作動タイミングを、シール部材の開放を開始してから0.01秒以上、0.03秒以下とした場合、加圧液体供給部の作動タイミングが0(秒)つまりシール部材の開放が開始されるのと同時に加圧液体供給部が供給路への加圧した液体の供給を開始した場合に対して、成形後の容器の満注容量が増大していることが解る。このことから、加圧液体供給部の作動タイミングを、0.01秒以上、0.03秒以下とした場合には、より良好なプリフォームの成形性を得られることが確認できた。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、シール部材20が開放を開始した後、加圧液体供給部19が供給路17への加圧した液体の供給を開始するまでの時間は、上記数値範囲に限らず、任意に設定することができる。
また、シール部材20は上記した構成に限らず、供給路17に設けられて当該供給路17をブローノズル15に対して開閉することができるものであれば種々の構成のものを採用することができる。
さらに、液体ブロー成形装置1は、延伸ロッド22が設けられない構成とすることもできる。
1 液体ブロー成形装置
10 プリフォーム
10a 口部
10b 本体部
11 ブロー成形型
12 キャビティ
13 ノズルユニット
14 本体ブロック
15 ブローノズル
15a ノズル本体
15b 挟持部
15c 閉塞面
16 シール体
17 供給路
18 配管
19 加圧液体供給部
20 シール部材
20a テーパ面
22 延伸ロッド

Claims (5)

  1. 樹脂製のプリフォームを所定形状の容器に液体ブロー成形する液体ブロー成形装置であって、
    前記プリフォームが配置されるブロー成形型と、
    前記プリフォームの口部に係合するブローノズルと、
    前記ブローノズルに接続される供給路に加圧した液体を供給する加圧液体供給部と、
    前記供給路に設けられ、前記供給路を前記ブローノズルに対して開閉するシール部材とを有し、
    前記シール部材の開放が開始された後であって、前記シール部材が完全に開放されるまでの間に、前記加圧液体供給部が前記供給路への加圧した液体の供給を開始することを特徴とする液体ブロー成形装置。
  2. 前記加圧液体供給部が前記供給路への加圧した液体の供給を開始するときの前記シール部材の開度が、9%以上、100%未満である、請求項1に記載の液体ブロー成形装置。
  3. 前記プリフォームを縦方向に延伸するための延伸ロッドを備える、請求項1または2に記載の液体ブロー成形装置。
  4. 樹脂製のプリフォームを所定形状の容器に液体ブロー成形する液体ブロー成形方法であって、
    前記プリフォームが配置されるブロー成形型と、
    前記プリフォームの口部に係合するブローノズルと、
    前記ブローノズルに接続される供給路に加圧した液体を供給する加圧液体供給部と、
    前記供給路に設けられ、前記供給路を前記ブローノズルに対して開閉するシール部材とを有する液体ブロー成形装置を用い、
    前記シール部材の開放が開始された後であって、前記シール部材が完全に開放されるまでの間に、前記加圧液体供給部が前記供給路への加圧した液体の供給を開始することを特徴とする液体ブロー成形方法。
  5. 前記加圧液体供給部が前記供給路への加圧した液体の供給を開始するときの前記シール部材の開度が、9%以上、100%未満である、請求項4に記載の液体ブロー成形方法。
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