JP6636314B2 - カメラ較正システム、カメラ較正プログラム、及びカメラ較正方法 - Google Patents

カメラ較正システム、カメラ較正プログラム、及びカメラ較正方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6636314B2
JP6636314B2 JP2015248610A JP2015248610A JP6636314B2 JP 6636314 B2 JP6636314 B2 JP 6636314B2 JP 2015248610 A JP2015248610 A JP 2015248610A JP 2015248610 A JP2015248610 A JP 2015248610A JP 6636314 B2 JP6636314 B2 JP 6636314B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
camera
point
calibration
coordinate value
digitized
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015248610A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017116280A (ja
Inventor
鈴木 雄太
雄太 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
University Public Corporation Osaka
Original Assignee
University Public Corporation Osaka
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by University Public Corporation Osaka filed Critical University Public Corporation Osaka
Priority to JP2015248610A priority Critical patent/JP6636314B2/ja
Publication of JP2017116280A publication Critical patent/JP2017116280A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6636314B2 publication Critical patent/JP6636314B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Description

本発明は、カメラ較正システム、カメラ較正プログラム、及びカメラ較正方法に関する。
3次元動作分析法として、DLT法(Direct−Liner−Transformation法)が知られている(非特許文献1)。DLT法は、試合や競技会での選手の3次元動作の分析に一般的に用いられている。
DLT法を用いる場合、一般的に、複数台のカメラにより、3次元座標値が既知である較正点を撮像して、カメラの較正を行う。具体的には、較正点の3次元座標値とデジタイズ座標値(画像上での座標値)との幾何学的な関係から、1台のカメラに対して11個の較正係数(以下、DLTパラメーターと記載する)を算出する。そして、11個のDLTパラメーターを用いてカメラの較正を行う。また、DLT法を用いる場合、一般的に、同一平面に含まれない較正点を6個以上用いる。したがって、試合や競技の開始前に、試合会場等の実測空間に、同一平面に含まれない較正点を6個以上設置する必要がある。
Abdel-Aziz, Y.I. and Karara, H.M. (1971): Direct linear transformation from comparator coordinates into object space coordinates in close-range photogrammetry. ASP symposium on close-range photogrammetry, American society of photogrammetry, Falls Church, VA: 1-18
しかしながら、実際の試合会場等では、同一平面に含まれない較正点を6個以上設置することが困難な場合がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、カメラの較正に用いる較正点の数を減らすことができるカメラ較正システム、カメラ較正プログラム、及びカメラ較正方法を提供することにある。
本発明に係るカメラ較正システムは、定点カメラと、演算装置とを備える。前記定点カメラは、実測空間を撮像した画像を取得する。前記実測空間は、少なくとも3個の較正点を含む。前記演算装置は、前記較正点の前記画像上でのデジタイズ座標値を測定する。また、前記演算装置は、実空間座標系における前記較正点の3次元座標値と、前記較正点の3次元座標値をデジタイズ座標系へ投影した投影座標値を算出するための演算式と、前記較正点のデジタイズ座標値とに基づき、前記定点カメラのパラメーターの最適解を取得する。前記演算式は、前記パラメーターを含む。
ある実施形態では、前記演算装置は、前記較正点のデジタイズ座標値と前記較正点の投影座標値との差が最小となるような前記最適解を取得する。
ある実施形態では、前記定点カメラの光軸と前記画像との交点のデジタイズ座標値を(Uo,Vo)とし、前記定点カメラが備えるレンズの中心の前記実空間座標系における3次元座標値を(Xo,Yo,Zo)とし、前記実空間座標系における測定点の3次元座標値を(X,Y,Z)とし、前記測定点を前記デジタイズ座標系へ投影した投影点の投影座標値を(U,V)とし、前記レンズの焦点距離をFとし、前記実空間座標系から前記デジタイズ座標系への座標変換行列をRとし、前記定点カメラのアスペクト比をaとし、前記定点カメラのカメラ歪みをsとし、前記投影点を示す行列式に含まれる第3行第1列の値を1にするためのスケール因子をhとした場合、前記演算式は、以下の式(1)、式(2)及び式(3)を含む。
Figure 0006636314
Figure 0006636314
Figure 0006636314
ある実施形態において、前記演算装置は、前記定点カメラの光軸と前記画像との前記交点(Uo,Vo)を前記画像の中心に設定して前記最適解を取得した後、前記交点(Uo,Vo)を変数に加えて前記最適解を取得する。
ある実施形態では、全ての前記較正点が、前記実測空間内の同一平面に含まれる。
ある実施形態では、前記演算装置は、遺伝的アルゴリズム法に基づいて前記最適解を取得する。
本発明に係るカメラ較正プログラムは、コンピューターに、実測空間を撮像した定点カメラのパラメーターの最適解を求めさせる。前記実測空間は、少なくとも3個の較正点を含む。前記カメラ較正プログラムは、前記コンピューターに、前記実測空間を撮像した画像上での前記較正点のデジタイズ座標値を測定させる手順と、実空間座標系における前記較正点の3次元座標値と、前記較正点の3次元座標値をデジタイズ座標系へ投影した投影座標値を算出するための演算式と、前記較正点のデジタイズ座標値とに基づき、前記最適解を求めさせる手順とを実行させる。前記演算式は、前記パラメーターを含む。
ある実施形態では、前記コンピューターに、前記較正点のデジタイズ座標値と前記較正点の投影座標値との差が最小となるような前記最適解を求めさせる。
ある実施形態では、前記定点カメラの光軸と前記画像との交点のデジタイズ座標値を(Uo,Vo)とし、前記定点カメラが備えるレンズの中心の前記実空間座標系における3次元座標値を(Xo,Yo,Zo)とし、前記実空間座標系における測定点の3次元座標値を(X,Y,Z)とし、前記測定点を前記デジタイズ座標系へ投影した投影点の投影座標値を(U,V)とし、前記レンズの焦点距離をFとし、前記実空間座標系から前記デジタイズ座標系への座標変換行列をRとし、前記定点カメラのアスペクト比をaとし、前記定点カメラのカメラ歪みをsとし、前記投影点を示す行列式に含まれる第3行第1列の値を1にするためのスケール因子をhとした場合、前記演算式は、以下の式(1)、式(2)及び式(3)を含む。
Figure 0006636314
Figure 0006636314
Figure 0006636314
ある実施形態では、前記コンピューターに、前記最適解を求めさせる際に、前記定点カメラの光軸と前記画像との前記交点(Uo,Vo)を前記画像の中心に設定させて前記最適解を求めさせる手順と、前記交点(Uo,Vo)を変数に加えて前記最適解を求めさせる手順とを実行させる。
ある実施形態では、全ての前記較正点が、前記実測空間内の同一平面に含まれる。
ある実施形態では、前記コンピューターに、遺伝的アルゴリズム法に基づいて前記最適解を求めさせる。
本発明に係るカメラ較正方法は、定点カメラを用いて、実測空間を撮像した画像を取得するステップと、前記実測空間に含まれる少なくとも3個の較正点の前記画像上でのデジタイズ座標値を測定するステップと、実空間座標系における前記較正点の3次元座標値と、前記較正点の3次元座標値をデジタイズ座標系へ投影した投影座標値を算出するための演算式と、前記較正点のデジタイズ座標値とに基づき、前記定点カメラのパラメーターの最適解を取得するステップとを包含する。前記演算式は、前記パラメーターを含む。
本発明によれば、カメラの較正に用いる較正点の数を減らすことができる。
本発明の実施形態に係るカメラ較正システムの構成を示す図である。 実空間座標系における測定点の3次元座標値とデジタイズ座標系における測定点のデジタイズ座標値との関係を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係るカメラ較正方法のフローを示す図である。 本発明の実施形態に係るカメラ較正方法の他のフローを示す図である。 (a)はやり投げ助走路の特徴点を示す図である。(b)は本発明の実施例に係る実測空間を示す図である。 実測空間に設置した54個の較正点を示す図である。 本発明の実施例1に係る遺伝的アルゴリズム法を用いた最適化処理における再投影誤差の変化を示す図である。 本発明の実施例3に係る測定結果を示す図である。 本発明の実施例3に係る測定結果を示す図である。 本発明の実施例3に係る測定結果を示す図である。 本発明の実施例3に係る測定結果を示す図である。 本発明の実施例4に係る測定結果を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。ただし、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。なお、本発明は、以下の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。
図1は、本実施形態に係るカメラ較正システムの構成を示す図である。図1に示すように、カメラ較正システム1は、少なくとも1台の定点カメラ2と、演算装置3とを備える。カメラ較正システム1は、所定の演算式に含まれる定点カメラ2のパラメーター(以下、カメラパラメーターと記載する場合がある)の最適解を取得することにより、定点カメラ2を較正する。以下、所定の演算式を、カメラパラメーターを含む演算式と記載する。カメラパラメーターを含む演算式は、実空間座標系における測定点の3次元座標値をデジタイズ座標系に投影した投影座標値を算出するための式である。換言すると、カメラパラメーターを含む演算式に基づいて、測定点の画像上でのデジタイズ座標値(測定点のデジタイズ座標系における座標値)から、測定点の実空間座標系における3次元座標値を求めることができる。
なお、デジタイズ座標値から実空間座標系における3次元座標値を求めるには、複数の画像を必要とする。複数の画像には、1台の定点カメラ2を移動させて、複数の異なる位置から撮像した画像を使用し得る。あるいは、複数台の定点カメラ2を複数の異なる位置に配置して撮像した画像を使用し得る。
定点カメラ2は、3次元動作の分析対象に応じて設定される実測空間を撮像範囲に含ませることが可能な位置に配置される。換言すると、定点カメラ2は、3次元動作の分析対象を撮像できる位置に配置される。定点カメラ2の種類は特に限定されないが、典型的にはデジタルビデオカメラが使用される。
定点カメラ2は、定点カメラ2の較正時(カメラパラメーターの最適解の取得時)に、実測空間を撮像する。実測空間は、実空間座標系における3次元座標値が既知である少なくとも3個の較正点を含む。例えば、3個の較正点は、測定空間内のいずれかの水平面(同一平面の一例)に含まれる。なお、4個以上の較正点を用いる場合、較正点として、同一平面に含まれる点のみを用いてもよいし、較正点のうちの少なくとも1つに、同一平面に含まれない点を用いてもよい。
演算装置3は、定点カメラ2により撮像された画像(較正点を含む画像)から、カメラパラメーターの最適解を取得する。具体的には、演算装置3は、定点カメラ2の内部パラメーター及び外部パラメーターの最適解を算出する。演算装置3は、表示部31、入力部32、記憶部33、及び制御部34を備える。演算装置3を構成する機器は特に限定されないが、例えばパーソナルコンピューターを使用し得る。
表示部31は、制御部34によって処理された情報を画像として表示する。表示部31の種類は特に限定されないが、例えば液晶ディスプレイを使用し得る。カメラパラメーターの最適解の算出時に、表示部31は、定点カメラ2により撮像された画像(較正点を含む画像)を表示する。なお、画像データは、例えば、USBケーブルのようなケーブル、又はSDメモリーカードのような記憶装置を媒体として、定点カメラ2から演算装置3に取り込まれ得る。
入力部32は、ユーザーによって操作されて、制御部34に対して各種の処理コマンドや様々な情報を入力する。入力部32は、典型的には、マウスのようなポインティングデバイスや、キーボードを含む。あるいは、入力部32は、タッチパネルを含み得る。本実施形態において、ユーザーは、入力部32を操作することにより、表示部31に表示されている画像に含まれるいずれかのポイントを指定して、その指定したポイントを制御部34に認識させることができる。具体的には、カメラパラメーターの最適解の算出時に、ユーザーは、定点カメラ2により撮像された画像に含まれる較正点を指定することができる。
記憶部33は、OS(Operating System)プログラム、入力部32によって入力された情報、及び、制御部34によって処理された情報などを記憶する。記憶部33を構成する装置は特に限定されないが、典型的には不揮発性の記憶装置が使用される。具体的には、不揮発性の記憶装置として、HDD(Hard Disk Drive)、又はフラッシュメモリを使用し得る。
制御部34は、演算装置3の動作を統括的に制御する。制御部34は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)によって構成される。詳しくは、制御部34は、カメラ較正プログラムを含む各種の制御プログラムをCPUに実行させることにより、数値計算や情報処理、機器制御のような様々な処理を行う。
カメラ較正プログラムは、制御部34に、定点カメラ2によって撮像された画像(較正点を含む画像)から、カメラパラメーターの最適解を取得させる。カメラ較正プログラムは、例えば、記憶部33に予め記憶される。あるいは、カメラ較正プログラムは、ROMに予め記憶される。
詳しくは、制御部34は、較正点の画像上でのデジタイズ座標値(較正点のデジタイズ座標系における座標値)を測定する。また、制御部34は、実測空間に含まれる較正点の3次元座標値と、カメラパラメーター(定点カメラ2の内部パラメーター及び外部パラメーター)を含む演算式と、較正点のデジタイズ座標値とに基づき、カメラパラメーターの最適解を取得する。カメラパラメーターを含む演算式は、カメラ較正プログラムに紐づけられて記憶される。
本実施形態では、カメラパラメーターの最適解の算出時に、表示部31が、定点カメラ2によって撮像された画像(較正点を含む画像)を表示する。ユーザーが、入力部32を操作して、表示部31に表示された画像に含まれる較正点を指定すると、制御部34は、較正点の画像上でのデジタイズ座標値を測定する。即ち、制御部34は、較正点をデジタイズする。次いで、制御部34は、実測空間に含まれる較正点の3次元座標値と、カメラパラメーターを含む演算式と、較正点の画像上でのデジタイズ座標値とに基づき、カメラパラメーターの最適解を取得する。
例えば、制御部34は、まず、カメラパラメーターを含む演算式に基づいて較正点の投影座標値を算出する。その後、制御部34は、最適解として、較正点の画像上でのデジタイズ座標値と較正点の投影座標値との差(以下、再投影誤差と記載する場合がある)が最小となるようなカメラパラメーターを算出する。デジタイズ誤差が無いと仮定すると、カメラパラメーターを含む演算式に基づいて算出される較正点の投影座標値は、カメラパラメーターが正しい値である場合、較正点の画像上でのデジタイズ座標値と一致する。したがって、最適解として、再投影誤差が最小となるようなカメラパラメーターを求めることにより、定点カメラ2の較正を行い得る。なお、カメラパラメーターの最適解を取得するための最適化処理の手法は特に限定されない。例えば、制御部34は、遺伝的アルゴリズム法に基づいて最適解を取得し得る。
続いて、カメラパラメーターを含む演算式、即ち、実空間座標系における測定点の3次元座標値をデジタイズ座標系に投影した投影座標値を算出するための式の具体例を説明する。本実施形態において、カメラパラメーターを含む演算式は、以下の式(1)、式(2)、及び式(3)を含む。
Figure 0006636314
Figure 0006636314
Figure 0006636314
式(1)において、右辺第1項が定点カメラ2の内部パラメーターを示す。換言すると、以下の行列(4)に含まれる変数が、定点カメラ2の内部パラメーターである。
Figure 0006636314
また、式(1)において、右辺第2項及び第3項が定点カメラ2の外部パラメーターを示す。換言すると、以下の行列(5)に含まれる変数が、定点カメラ2の外部パラメーターである。
Figure 0006636314
制御部34は、定点カメラ2の較正時に、行列(4)及び行列(5)に含まれる変数の最適解を取得する。更に制御部34は、式(1)に含まれるカメラパラメーターを最適解に置換する。実際の3次元動作の分析時には、最適解に置換された後の式(1)に基づいて、測定点の実空間座標系における3次元座標値を算出する。
ここで、図2を参照して、式(1)及び式(2)に含まれる各変数を説明する。図2は、実空間座標系における測定点MXの3次元座標値と、デジタイズ座標系における測定点のデジタイズ座標値(測定点の画像上での座標値)との関係を模式的に示す図である。
式(1)及び式(2)は、図2に示す測定点MXと投影点mxとの3次元幾何学的な関係を同次座標系でまとめることによって得られる。詳しくは、式(1)及び式(2)に含まれる変数(Uo,Vo)は、定点カメラ2の光軸Lとデジタイズ平面21(画像)との交点のデジタイズ座標値を示す。また、変数(Xo,Yo,Zo)は、定点カメラ2が備えるレンズ22の中心Oの実空間座標系における3次元座標値を示す。また、変数(X,Y,Z)は、実空間座標系における測定点MXの3次元座標値を示す。また、変数(U,V)は、測定点MXをデジタイズ座標系へ投影した投影点mxの投影座標値を示す。また、変数Fは、レンズの焦点距離を示す。なお、本実施形態では、デジタイズ平面21の中心をデジタイズ座標系の原点とする。
式(1)において、Rは、実空間座標系からデジタイズ座標系への座標変換行列を示し、aは、定点カメラ2のアスペクト比を示し、sは、定点カメラ2のカメラ歪み(スキュー)を示し、hは、投影点mxを示す行列式(式(2)を参照)に含まれる第3行第1列の値を1にするためのスケール因子を示す。
また、式(1)の第3行より、スケール因子hについて以下の式(6)の関係が成立する。
Figure 0006636314
更に、式(1)の第1行及び第2行を焦点距離Fによってまとめると、以下の式(7)が成立する。
Figure 0006636314
したがって、式(7)より、焦点距離Fについて以下の式(8)、式(9)、及び(10)の関係が成立する。なお、式(8)及び式(9)において、A+は、Aの擬似逆行列である。
Figure 0006636314
Figure 0006636314
Figure 0006636314
座標変換行列Rは、オイラー角(θ,ψ,φ)で表し得る。座標変換行列Rをオイラー角(θ,ψ,φ)で表すことにより、最適解の算出対象のカメラパラメーターの数を減らすことができる。
カメラパラメーターの最適化処理を行う場合、図1を参照して説明した演算装置3(制御部34)は、最適化処理を2段階に分けて行い得る。具体的には、第1段階において、制御部34は、定点カメラ2の光軸Lとデジタイズ平面21(画像)との交点(Uo,Vo)をデジタイズ平面21の中心に設定して最適化処理を実行する。より詳しくは、制御部34は、交点(Uo,Vo)をデジタイズ平面21の中心に設定する。更に、式(8)、式(9)及び式(10)から焦点距離Fを算出する。そして、3つのカメラパラメーター(Uo,Vo,F)を除いたカメラパラメーター(変数)の最適解を取得(算出)する。次いで、第2段階において、制御部34は、交点(Uo,Vo)及び焦点距離(F)を変数に加えて最適化処理を実行する。カメラパラメーターの最適化処理を2段階に分けて行うことにより、最適化処理の高速化を図ることができるとともに、最適化処理の結果が局所解に陥る可能性を抑制することができる。
また、アスペクト比aが1であり、スキューsが0である場合、式(1)は以下の式(11)に変換し得る。よって、図1を参照して説明した演算装置3(制御部34)は、以下の式(11)に基づいてカメラパラメーターの最適解を取得し得る。
Figure 0006636314
なお、式(11)において、座標変換行列Rをオイラー角(θ,ψ,φ)で表すことで、最適解の算出対象のカメラパラメーター(変数)を(Uo,Vo,F,Xo,Yo,Zo,θ,ψ,φ)の9個にすることができる。
続いて、図1を参照して説明したカメラ較正システム1を用いるカメラ較正方法について説明する。図3は、本実施形態に係るカメラ較正方法のフローを示す図である。
図3に示すように、定点カメラ2の較正を行う際には、まず、定点カメラ2を用いて実測空間を撮像する(ステップS31)。実測空間は、実空間座標系における3次元座標値が既知である少なくとも3個の較正点を含む。例えば、3個の較正点は、測定空間内のいずれかの水平面(同一平面)に含まれる。
次に、演算装置3(制御部34)を用いて、各較正点の画像上でのデジタイズ座標値を測定する(ステップS32)。次に、演算装置3(制御部34)を用いて、カメラパラメーターの最適化処理を行う(ステップS33)。具体的には、実測空間に含まれる各較正点の3次元座標値と、カメラパラメーターを含む演算式と、各較正点の画像上でのデジタイズ座標値とに基づき、カメラパラメーターの最適解を取得する。
続いて、図1を参照して説明したカメラ較正システム1を用いる他のカメラ較正方法について説明する。図4は、本実施形態に係るカメラ較正方法の他のフローを示す図である。
図4に示すカメラ較正方法は、カメラパラメーターの最適化処理が2段階に分かれて行われる点で、図3に示すカメラ較正方法と異なる。即ち、図4に示すカメラ較正方法では、演算装置3(制御部34)に、第1最適化処理(ステップS41)と第2最適化処理(ステップS42)とを実行させる。
第1最適化処理(ステップS41)では、3つのカメラパラメーター(Uo,Vo,F)を除いたカメラパラメーターの最適解を算出する。具体的には、定点カメラ2の光軸Lと画像(デジタイズ平面21)との交点(Uo,Vo)を画像の中心に設定する。更に、式(8)、式(9)及び式(10)から焦点距離Fを算出する。そして、実測空間に含まれる各較正点の3次元座標値と、カメラパラメーターを含む演算式と、各較正点の画像上でのデジタイズ座標値とに基づき、カメラパラメーターの最適解を取得する。第2最適化処理(ステップS42)では、3つのカメラパラメーター(Uo,Vo,F)を変数に加えて、実測空間に含まれる各較正点の3次元座標値と、カメラパラメーターを含む演算式と、各較正点の画像上でのデジタイズ座標値とに基づき、カメラパラメーターの最適解を取得する。
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明した。本発明の実施形態によれば、カメラの較正に用いる較正点の数を3個にまで減らすことができる。したがって、実際の試合会場等において較正点を設置する作業が容易となる。
また、スポーツの試合会場等では、ルールによって長さ等が規定されたライン(例えば、野球のバッターボックスを示すライン)が引かれていることが多い。そのようなライン(以下、規定ラインと記載する場合がある)は、通常、水平面上に引かれる。換言すると、同一平面上に引かれる。一方、3次元動作分析に一般的に用いられるDLT法では、同一平面に含まれない較正点を6個以上必要とするため、規定ラインに含まれる特徴点(例えば、野球のバッターボックスの各頂点)のみを用いてカメラの較正を行うことができない。これに対し、本発明の実施形態によれば、同一平面に含まれる較正点のみを用いてカメラの較正を行うことができる。したがって、規定ラインに含まれる特徴点のみを用いて、カメラの較正を行うことができる。更に、規定ラインに含まれる特徴点を較正点として用いることができるため、試合会場等に立ち入って較正点を設置することなく、カメラの較正を行うことができる。
また、本発明の実施形態によれば、静止している較正点を用いてカメラの較正を行うことができる。よって、複数台のカメラを用いて、それぞれ異なる角度から実測空間(較正点)を撮像する際に、複数台のカメラを同期させる必要はない。更に、各カメラの較正に、それぞれ異なる較正点を用いることができる。また、一台のカメラを用いて、異なる角度から実測空間(較正点)を撮像することにより、カメラの較正を行うことができる。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明する。なお、本発明は実施例の範囲に何ら限定されない。本実施例では、やり投げ助走路に含まれる特徴点を利用してカメラの較正を行った。
[実施例1及び比較例1]
[カメラパラメーター]
実施例1では、定点カメラとして、2台のデジタルビデオカメラDV1、DV2(パナソニック社製のHC−V750M,解像度:1920ピクセル×1080ピクセル)を用いた。デジタルビデオカメラDV1、DV2の撮像素子は正方ピクセルと考えられ、デジタイズ平面21の縦横比は1であったことから、アスペクト比aを1とし、スキューsを0とした。即ち、実空間座標系における測定点の3次元座標値をデジタイズ座標系に投影した投影座標値を算出するための式(カメラパラメーターを含む演算式)として、式(11)、式(2)及び式(3)を用いた。更に、座標変換行列Rをオイラー角(θ,ψ,φ)で表して、(Uo,Vo,F,Xo,Yo,Zo,θ,ψ,φ)の9個の値(変数)をカメラパラメーターとした。なお、デジタルビデオカメラDV1、DV2の撮影スピードは毎秒60コマ(プログレッシブ)、シャッタースピードは1/500秒であった。
[較正点]
図5(a)は、やり投げ助走路51の特徴点を示す図である。図5(a)において、矢印Yで示す方向が投てき方向である。やり投げ助走路51は、投てき方向に沿って引かれた2本のライン52、53によって規定される。2本のライン52、53は、投てき方向に直交する方向(矢印Xで示す方向)に4mの間隔を空けて平行に引かれる。
踏み切り線54(スターティングライン)は、円弧状に引かれる。具体的には、踏み切り線54は、2本のライン52、53のそれぞれの前端を両端とする半径8mの円弧状のラインである。詳しくは、踏み切り線54の内側の円弧が、半径8mの円弧である。踏み切り線54(半径8mの円弧)の中心は、2本のライン52、53の中間上に位置する。
実施例1では、ライン52と踏み切り線54との交点をCP1とし、ライン53と踏み切り線54との交点をCP2とし、踏み切り線54の中心をCP3とした。詳しくは、2本のライン52、53のそれぞれの内側の辺と踏み切り線54の内側の円弧との2つの交点をCP1、CP2とした。また、CP1を原点(0,0,0)とし、CP1からCP2へ向かう方向を+X方向とし、投てき方向を+Y方向とし、鉛直上向き方向を+Z方向とした。したがって、CP2の座標値は(4,0,0)となり、CP3の座標値は、(2,−(60)1/2,0)となる。また、CP1とCP2とに交わる軸がX軸となり、ライン52に沿った軸がY軸となる。実施例1では、CP1、CP2、及びCP3を較正点として用いて、カメラの較正を行った。
[最適化手法]
実施例1では、遺伝的アルゴリズム法に基づいて、再投影誤差が最小となるようなカメラパラメーターの最適解を求めた。この際、カメラパラメーターの最適化処理を2段階に分けて行った。具体的には、第1段階では、定点カメラ(デジタルビデオカメラDV1、DV2)の光軸とデジタイズ平面(画像)との交点(Uo,Vo)をデジタイズ平面の中心に設定した。また、式(8)、式(9)及び式(10)から焦点距離Fを算出した。そして、遺伝的アルゴリズム法に基づき、3つのカメラパラメーター(Uo,Vo,F)を除いた6つのカメラパラメーター(Xo,Yo,Zo,θ,ψ,φ)の最適解を求めた。第2段階では、3つのカメラパラメーター(Uo,Vo,F)を変数に加えて、遺伝的アルゴリズム法に基づき、9のカメラパラメーター(Uo,Vo,F,Xo,Yo,Zo,θ,ψ,φ)の最適解を求めた。遺伝的アルゴリズム法に用いる変数のうち、個体数は1000個に設定し、交叉率は70%に設定し、突然変異率は5%に設定した。終了条件は設けずに、各段階で100世代の最適化処理を行った。即ち、計200世代の最適化処理を行った。
[実験方法]
図5(b)は、実施例1に係る実測空間55を示す図である。実施例1において、実測空間55は、図5(a)を参照して説明したやり投げ助走路51を下面とする直方体状とした。具体的には、CP1及びCP2が実測空間55の頂点の一部となり、CP3が実測空間55の下面に含まれるように実測空間55を設定した。また、実測空間55のY軸方向の長さを8.0mに設定し、実測空間55のZ軸方向の高さを2.5mに設定した。
実施例1では、2台のデジタルビデオカメラDV1、DV2によりそれぞれ実測空間55を撮像して得た画像を基に、デジタルビデオカメラDV1、DV2を較正した。即ち、2台のデジタルビデオカメラDV1、DV2(以下、第1デジタルビデオカメラDV1、第2デジタルビデオカメラDV2と記載する場合がある)のカメラパラメーターの最適解を求めた。第1デジタルビデオカメラDV1は、実測空間55の中心からX軸方向に約−50m離れた地点において、なるべく高い位置に設置した。具体的には、地上から約9m離れた位置に設置した。一方、第2デジタルビデオカメラDV2は、実測空間55の中心からY軸方向に約−50m離れた地点において、なるべく高い位置に設置した。具体的には、地上から約4m離れた位置に設置した。デジタルビデオカメラDV1、DV2をなるべく高い位置に設置したのは、やり投げ助走路51の特徴点(較正点CP1、CP2、CP3)を識別しやすくするためである。
実施例1では、較正後のデジタルビデオカメラDV1、DV2の測定精度を検証した。詳しくは、実測空間55の頂点8ヶ所にマーカーを設置し、較正後のデジタルビデオカメラDV1、DV2により実測空間55を撮像して得た画像から、8つのマーカーの3次元座標値を測定(算出)し、実測空間55の再構築を行った。
比較例1では、DLT法を用いてデジタルビデオカメラDV1、DV2を較正した。即ち、2台のデジタルビデオカメラDV1、DV2のDLTパラメーターを求めた。具体的には、実測空間55の9箇所に、較正点が0.5m間隔で取り付けられた長さ2.5mのキャリブレーションポールを垂直に立てることにより、計54個の較正点を設置した。図6は、実測空間55に設置した54個の較正点を示す図である。図6に示すように設置した54個の較正点を用いてDLTパラメーターを算出した。また、実施例1と同様に、較正後のデジタルビデオカメラDV1、DV2により実測空間55を撮像して得た画像を基に、実測空間55の頂点8ヶ所の3次元座標値を測定(算出)し、実測空間55の再構築を行った。
なお、図6において、較正点1は較正点CP1であり、較正点13は較正点CP2であり、較正点43は較正点CP3である。また、較正点7の座標は(2,0,0)であり、較正点19の座標は(0,−4,0)であり、較正点25の座標は(2,−4,0)であり、較正点31の座標は(4,−4,0)である。
DLTパラメーターは、式(1)の右辺のカメラパラメーターに関する行列(第1項から第3項)をPとすると、以下の式(12)によって纏めることができる。
Figure 0006636314
一般的には、式(12)の第3行第4列の変数(P’12)を1とし、以下の式(13)に示す11個のDLTパラメーター(P1〜P11)を算出して、カメラの較正を行う。
Figure 0006636314
比較例1では、式(13)に基づいてDLTパラメーターを算出した。なお、式(13)において、kは、式(12)の右辺における第3行第4列の変数(P’12)を1とするためのスケール因子である。
[データ処理]
動作解析ソフト(DKH社製、Frame−DIAS IV)を用いて、デジタルビデオカメラDV1、DV2で撮影した画像から較正点のデジタイズ座標値(デジタイズ座標系における2次元座標値)を得た。実施例1及び比較例1では、デジタイズ誤差をできる限り小さくするために、4名が別々にデジタイズしたデータの平均値を用いた。なお、4名のデジタイズデータの差の最大値は、横方向において2ピクセル(分解能に対して約0.1%)であった。また、縦方向において、3.5ピクセル(分解能に対して約0.3%)であった。
[結果]
図7は、実施例1に係る遺伝的アルゴリズム法を用いた最適化処理における再投影誤差の変化を示す図である。図7において、縦軸は再投影誤差(Reprojective Error)を示し、横軸は世代(Generation)を示す。図7に示すように、再投影誤差は、最適化処理の開始後に急激に減少した。その後、緩やかに減少して、最適化処理の終了時点では、ほぼ0ピクセルとなった。なお、実施例1に係る最適化処理を複数回実施した結果、その全てにおいて、ほぼ同一の解に収束した。換言すると、実施例1に係る最適化処理によって得られる解は、局所解に陥ることがないことが確認された。
以下の表1は、較正点CP1、CP2、CP3を用いて算出されたカメラパラメーター(Uo,Vo,F,Xo,Yo,Zo,θ,ψ,φ)の最適解を示す。
Figure 0006636314
表1に示すように、第1デジタルビデオカメラDV1のレンズの中心位置(Xo,Yo,Zo)は、(−49.76m,−4.03m,8.92m)と算出された。第2デジタルビデオカメラDV2のレンズの中心位置(Xo,Yo,Zo)は、(1.23m,−52.75m,3.64m)と算出された。
以下の表2は、実施例1及び比較例1に係る測定結果を示す。詳しくは、再構築した実測空間55と実際の実測空間55(4.0m×8.0m×2.5m)との差(誤差)を示す。より具体的には、X軸方向(X axis)、Y軸方向(Y axis)、及びZ軸方向(Z axis)のそれぞれの標準誤差(SE)と最大誤差(Max)とを示している。また、表2において、絶対値(Absolute)の標準誤差は、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向のそれぞれの標準誤差の2乗を加算した値の平方根の絶対値であり、絶対値の最大値は、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向のそれぞれの最大誤差の2乗を加算した値の平方根の絶対値である。
Figure 0006636314
表2に示すように、X軸方向の標準誤差は、実施例1では0.002m(実測範囲に対して0.05%)となり、比較例1では0.003m(実測範囲に対して0.07%)となった。Y軸方向の標準誤差は、実施例1及び比較例1のいずれも0.003m(実測範囲に対して0.04%)となった。Z軸方向の標準誤差は、実施例1では0.002m(実測範囲に対して0.08%)となり、比較例1では0.003m(実測範囲に対して0.11%)となった。よって、実施例1と比較例1との間に顕著な差はみられなかった。
また、X軸方向の最大誤差は、実施例1では0.012m(実測範囲に対して0.30%)となり、比較例1では0.013m(実測範囲に対して0.33%)となった。Y軸方向の最大誤差は、実施例1では0.016m(実測範囲に対して0.20%)となり、比較例1では0.013m(実測範囲に対して0.16%)となった。Z軸方向の最大誤差は、実施例1では0.008m(実測範囲に対して0.32%)となり、比較例1では0.012m(実測範囲に対して0.48%)となった。よって、実施例1と比較例1との間に顕著な差はみられなかった。
[実施例2及び比較例2]
実施例2では、両端にマーカーが貼付された長さ1mのポールを実測空間55内の40か所に無作為に静止させた状態で、実施例1と同様に、較正後のデジタルビデオカメラDV1、DV2により実測空間55を撮像した。また、実施例2では、実測空間55を撮像した画像を基に、ポールの両端に貼付された2つのマーカーの3次元座標値を算出した。そして、算出した2つのマーカーの3次元座標値から、2つのマーカー間の距離を測定した。以下、算出した2つのマーカーの3次元座標値から測定した2つのマーカー間の距離を、測定したマーカー間の距離と記載する。比較例2では、比較例1と同様に、DLT法を用いてデジタルビデオカメラDV1、DV2を較正した。また、実施例2と同様に、較正後のデジタルビデオカメラDV1、DV2を用いて、ポールの両端に貼付された2つのマーカー間の距離を測定した。
以下の表3は、実施例2及び比較例2に係る測定結果を示す。詳しくは、測定したマーカー間の距離の平均値(Mean±SD)、最小値(Min)、及び最大値(Max)を示す。
Figure 0006636314
表3に示すように、測定したマーカー間の距離の最小値は、実施例2では0.994mとなり、比較例2では0.993mとなった。測定したマーカー間の距離の最大値は、実施例2では1.008mとなり、比較例2では1.007mとなった。よって、実施例2と比較例2との間に顕著な差はみられなかった。
[実施例3]
実施例3では、カメラパラメーターの最適解を取得する際に用いる較正点の数の影響を検証した。具体的には、較正点の数を変更してデジタルビデオカメラDV1、DV2の較正を行い、実施例1と同様に、再構築した実測空間55と実際の実測空間55との差(誤差)を検証した。詳しくは、図6を参照して説明した54個の較正点のうちから、3点、6点、12点、18点、24点、36点、45点、54点を選んで、カメラパラメーターの最適解を取得した。較正点の数と、使用した較正点との関係を以下の表4に示す。
Figure 0006636314
なお、3個の較正点を用いてカメラパラメーターの最適解を取得する際には、図6に示す較正点1、13、43を使用した。即ち、図5を参照して説明した3個の較正点CP1、CP2、CPを使用した。また、54個の較正点を用いてカメラパラメーターの最適解を取得する際には、図6に示す全ての較正点1〜較正点54を使用した。
図8〜図11は、実施例3に係る測定結果を示す図である。詳しくは、図8は、再構築した実測空間55と実際の実測空間55とのX軸方向の標準誤差(Standard error)と、較正点の数との関係を示す。図9は、再構築した実測空間55と実際の実測空間55とのY軸方向の標準誤差と、較正点の数との関係を示す。図10は、再構築した実測空間55と実際の実測空間55とのZ軸方向の標準誤差と、較正点の数との関係を示す。図11は、絶対値の標準誤差と較正点の数との関係を示している。絶対値の標準誤差は、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向のそれぞれの標準誤差の2乗を加算した値の平方根の絶対値である。図8〜図11において、縦軸は標準誤差を示し、横軸は較正点の数を示す。図8〜図11に示すように、再構築した実測空間55に、較正点の数による影響はみられなかった。
[実施例4]
実施例4では、実施例3と同様に、カメラパラメーターの最適解を取得する際に用いる較正点の数の影響を検証した。具体的には、実施例3と同様に較正点の数を変更してデジタルビデオカメラDV1、DV2の較正を行った。また、実施例2と同様に、ポールの両端に貼付した2つのマーカー間の距離を測定した。
図12は、実施例4に係る測定結果を示す図である。詳しくは、図12は、測定したマーカー間の距離と、較正点の数との関係を示す。図12において、縦軸は測定したマーカー間の距離を示し、横軸は較正点の数を示す。図12に示すように、測定したマーカー間の距離に、較正点の数による影響はみられなかった。
以上、本発明の実施例について説明した。実施例1、2、及び比較例1、2の結果(表2、表3)によれば、再投影誤差が最小となるようなカメラパラメーターの最適解を求めてカメラの較正を行うことにより、一般的なDLT法を用いてカメラを較正した場合と同程度の測定精度を達成できた。換言すると、3次元動作の分析に十分な測定精度を達成できた。
また、実施例3、4の結果(図8〜図12)によれば、測定精度に較正点の数による影響はほとんどみられなかった。また、本発明の実施例では、デジタイズ誤差をなるべく小さくするために、4名がデジタイズしたデータの平均値を用いてカメラパラメーターを算出し、4名のデジタイズデータの差は最大でも横方向で2ピクセル、縦方向で3.5ピクセルであった。これらのことから、デジタイズ誤差が小さい場合は、較正点の数が測定精度に及ぼす影響は小さく、較正点の数が3個であっても十分な精度でカメラを較正できることを確認できた。したがって、再投影誤差が最小となるようなカメラパラメーターの最適解を求めてカメラの較正を行うことは、多数の較正点の座標値を正確に測定することが困難な場合や、多数の較正点の座標値を測定するのに十分な時間が無い場合などに有効である。
本発明は、実際に試合や競技を行っている選手の動作の分析に有用である。
1 カメラ較正システム
2 定点カメラ
3 演算装置
21 デジタイズ平面
22 レンズ
51 やり投げ助走路
54 踏み切り線
55 実測空間
CP1〜CP3 較正点
L 光軸
MX 測定点
mx 投影点

Claims (11)

  1. 実測空間を撮像した画像を取得する定点カメラと、
    前記画像に基づいて、前記定点カメラのカメラパラメーターの最適解を取得する演算装置と
    を備え、
    前記実測空間は、少なくとも3個の較正点を含み、
    前記演算装置は、
    前記較正点の前記画像上でのデジタイズ座標値を測定し、
    実空間座標系における前記較正点の3次元座標値と、前記較正点の3次元座標値をデジタイズ座標系へ投影した投影座標値を算出するための演算式と、前記較正点のデジタイズ座標値とに基づき、前記最適解を取得し、
    前記演算式は、前記カメラパラメーターを含
    前記演算装置は、前記較正点のデジタイズ座標値と前記較正点の投影座標値との差が最小となるような前記最適解を取得する、カメラ較正システム。
  2. 前記定点カメラの光軸と前記画像との交点のデジタイズ座標値を(Uo,Vo)とし、
    前記定点カメラが備えるレンズの中心の前記実空間座標系における3次元座標値を(Xo,Yo,Zo)とし、
    前記実空間座標系における測定点の3次元座標値を(X,Y,Z)とし、
    前記測定点を前記デジタイズ座標系へ投影した投影点の投影座標値を(U,V)とし、
    前記レンズの焦点距離をFとし、
    前記実空間座標系から前記デジタイズ座標系への座標変換行列をRとし、
    前記定点カメラのアスペクト比をaとし、
    前記定点カメラのカメラ歪みをsとし、
    前記投影点を示す行列式に含まれる第3行第1列の値を1にするためのスケール因子をhとした場合、
    前記演算式は、以下の式(1)、式(2)及び式(3)を含む、請求項1に記載のカメラ較正システム。
    Figure 0006636314
    Figure 0006636314
    Figure 0006636314
  3. 前記演算装置は、前記定点カメラの光軸と前記画像との前記交点(Uo,Vo)を前記画像の中心に設定して前記最適解を取得した後、前記交点(Uo,Vo)を変数に加えて前記最適解を取得する、請求項に記載のカメラ較正システム。
  4. 全ての前記較正点が、前記実測空間内の同一平面に含まれる、請求項1から請求項のいずれか1項に記載のカメラ較正システム。
  5. 前記演算装置は、遺伝的アルゴリズム法に基づいて前記最適解を取得する、請求項1から請求項のいずれか1項に記載のカメラ較正システム。
  6. コンピューターに、実測空間を撮像した定点カメラのカメラパラメーターの最適解を求めさせるカメラ較正プログラムであって、
    前記実測空間は、少なくとも3個の較正点を含み、
    前記カメラ較正プログラムは、
    前記コンピューターに、
    前記実測空間を撮像した画像上での前記較正点のデジタイズ座標値を測定させる手順と、
    実空間座標系における前記較正点の3次元座標値と、前記較正点の3次元座標値をデジタイズ座標系へ投影した投影座標値を算出するための演算式と、前記較正点のデジタイズ座標値とに基づき、前記最適解を求めさせる手順と
    を実行させ、
    前記演算式は、前記カメラパラメーターを含
    前記カメラ較正プログラムは、前記コンピューターに、前記較正点のデジタイズ座標値と前記較正点の投影座標値との差が最小となるような前記最適解を求めさせる、カメラ較正プログラム。
  7. 前記定点カメラの光軸と前記画像との交点のデジタイズ座標値を(Uo,Vo)とし、
    前記定点カメラが備えるレンズの中心の前記実空間座標系における3次元座標値を(Xo,Yo,Zo)とし、
    前記実空間座標系における測定点の3次元座標値を(X,Y,Z)とし、
    前記測定点を前記デジタイズ座標系へ投影した投影点の投影座標値を(U,V)とし、
    前記レンズの焦点距離をFとし、
    前記実空間座標系から前記デジタイズ座標系への座標変換行列をRとし、
    前記定点カメラのアスペクト比をaとし、
    前記定点カメラのカメラ歪みをsとし、
    前記投影点を示す行列式に含まれる第3行第1列の値を1にするためのスケール因子をhとした場合、
    前記演算式は、以下の式(1)、式(2)及び式(3)を含む、請求項に記載のカメラ較正プログラム。
    Figure 0006636314
    Figure 0006636314
    Figure 0006636314
  8. 前記コンピューターに、前記最適解を求めさせる際に、
    前記定点カメラの光軸と前記画像との前記交点(Uo,Vo)を前記画像の中心に設定させて前記最適解を求めさせる手順と、
    前記交点(Uo,Vo)を変数に加えて前記最適解を求めさせる手順と
    を実行させる、請求項に記載のカメラ較正プログラム。
  9. 全ての前記較正点が、前記実測空間内の同一平面に含まれる、請求項から請求項のいずれか1項に記載のカメラ較正プログラム。
  10. 前記コンピューターに、遺伝的アルゴリズム法に基づいて前記最適解を求めさせる、請求項から請求項のいずれか1項に記載のカメラ較正プログラム。
  11. 定点カメラを用いて、実測空間を撮像した画像を取得するステップと、
    前記実測空間に含まれる少なくとも3個の較正点の前記画像上でのデジタイズ座標値を測定するステップと、
    実空間座標系における前記較正点の3次元座標値と、前記較正点の3次元座標値をデジタイズ座標系へ投影した投影座標値を算出するための演算式と、前記較正点のデジタイズ座標値とに基づき、前記定点カメラのカメラパラメーターの最適解を取得するステップと
    を包含し、
    前記演算式は、前記カメラパラメーターを含
    前記最適解を取得するステップにおいて、前記較正点のデジタイズ座標値と前記較正点の投影座標値との差が最小となるような前記最適解を取得する、カメラ較正方法。
JP2015248610A 2015-12-21 2015-12-21 カメラ較正システム、カメラ較正プログラム、及びカメラ較正方法 Active JP6636314B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015248610A JP6636314B2 (ja) 2015-12-21 2015-12-21 カメラ較正システム、カメラ較正プログラム、及びカメラ較正方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015248610A JP6636314B2 (ja) 2015-12-21 2015-12-21 カメラ較正システム、カメラ較正プログラム、及びカメラ較正方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017116280A JP2017116280A (ja) 2017-06-29
JP6636314B2 true JP6636314B2 (ja) 2020-01-29

Family

ID=59234001

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015248610A Active JP6636314B2 (ja) 2015-12-21 2015-12-21 カメラ較正システム、カメラ較正プログラム、及びカメラ較正方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6636314B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109908497B (zh) * 2019-04-01 2021-11-30 上海联影医疗科技股份有限公司 坐标校准装置、系统、方法及介质
US11311747B2 (en) 2020-07-16 2022-04-26 Uih America, Inc. Systems and methods for isocenter calibration
CN112053405B (zh) * 2020-08-21 2022-09-13 合肥工业大学 一种随动视觉系统光轴与转轴偏差标定及外参校正方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000275013A (ja) * 1999-03-24 2000-10-06 Mr System Kenkyusho:Kk 視点位置姿勢の決定方法、コンピュータ装置および記憶媒体
TWI307484B (en) * 2006-02-21 2009-03-11 Univ Nat Chiao Tung Image capture apparatus calibration system and method there
JP4956456B2 (ja) * 2008-02-05 2012-06-20 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像処理方法
JP6023678B2 (ja) * 2013-09-09 2016-11-09 日本電信電話株式会社 人数計測方法、人数計測装置及び人数計測プログラム
JP2015106168A (ja) * 2013-11-28 2015-06-08 コニカミノルタ株式会社 視差測定装置、及び、視差測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017116280A (ja) 2017-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6011548B2 (ja) カメラ校正装置、カメラ校正方法およびカメラ校正用プログラム
JP2019509569A (ja) 曲面ディスプレイ画面用のパース補正
WO2016042926A1 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム
US10771761B2 (en) Information processing apparatus, information processing method and storing unit
JP6636314B2 (ja) カメラ較正システム、カメラ較正プログラム、及びカメラ較正方法
JP6174968B2 (ja) 撮像シミュレーション装置
US11170246B2 (en) Recognition processing device, recognition processing method, and program
US20200107004A1 (en) Information processing apparatus, information processing method, and storage medium
BR102019007720A2 (pt) aparelho de processamento de imagem e método de controle de aparelho de processamento de imagem
US20210142511A1 (en) Method of generating 3-dimensional model data
JP5574551B2 (ja) 画像処理装置および画像処理方法
JP2021051660A (ja) 三次元空間における座標軸決定方法並びに面特定方法
JP2016213535A (ja) カメラキャリブレーション装置、方法及びプログラム
JP2005140547A (ja) 3次元計測方法、3次元計測装置、及びコンピュータプログラム
CN112669392A (zh) 一种应用于室内视频监控系统的地图定位方法及系统
JP6989877B2 (ja) 位置座標算出方法及び位置座標算出装置
JP5728399B2 (ja) 計測装置、方法及びプログラム
JP2008116207A (ja) 画像計測装置、画像計測方法及びプログラム
JP2013092888A (ja) データ処理装置
JP6822086B2 (ja) シミュレーション装置、シミュレーション方法およびシミュレーションプログラム
JP7188798B2 (ja) 座標算出装置、座標算出方法、及びプログラム
JP2022128087A (ja) 計測システム及び計測プログラム
JP7227481B2 (ja) 石材位置特定プログラム、石材位置特定システム、及び石材位置特定装置
JP4351090B2 (ja) 画像処理装置および画像処理方法
JP2020187626A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181001

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190723

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20190724

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190920

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191028

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191119

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191218

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6636314

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250