JP6635955B2 - ウェブ位置制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、長手方向に搬送されるウェブの幅方向における位置を制御するウェブ位置制御装置に関する。
機能性フイルムなどの製造設備では、長尺のフイルム(以下、ウェブと称する場合がある)を長手方向に搬送するウェブ搬送装置を備えている。機能性フイルムとしては、例えば、磁気テープと、写真フイルムと、光学機能フイルムなどがある。ウェブ搬送装置は、ウェブの幅方向における位置を制御するためのウェブ位置制御装置を備えており、製造及び/または搬送の過程で生じたウェブの幅方向における位置ずれなどを修正している。ウェブ位置制御装置としては、例えば、下記特許文献1〜4に記載されているように、搬送区間の一区間においてウェブの巻き掛けられたガイドローラを傾けることにより、ウェブを幅方向に平行移動させる手法が広く用いられている。
特開平04−045051号公報 特開平07−206239号公報 特開平04−023759号公報 実開平02−040749号公報
しかしながら、従来のウェブ位置制御装置は、ウェブの幅方向一側部の移動距離と他側部の移動距離とを調整(補正)するための機構を備えておらず、ウェブの幅方向一側部の移動距離と他側部の移動距離とが異なってしまい、ウェブの片伸び、皺、または破断の原因となってしまうといった問題があった。
本発明は、上記背景を鑑みてなされたものであり、ウェブの幅方向一側部の移動距離と他側部の移動距離とを調整(補正)するための機構を設けることにより、ウェブの片伸び、皺、または破断といった問題を防止できるウェブ位置制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のウェブ位置制御装置は、長手方向に搬送されるウェブの幅方向における位置を制御するウェブ位置制御装置において、ウェブの搬送方向の上流側の第1ガイドローラと下流側の第2ガイドローラとを含む複数のガイドローラを有し、第1ガイドローラよりも上流側の第1搬送区間と、第1ガイドローラにウェブが巻き掛けられることにより第2ガイドローラヘ向けてウェブの搬送方向が傾けられた第2搬送区間と、第2ガイドローラにウェブが巻き掛けられることにより第2搬送区間に対してウェブの搬送方向が傾けられた第3搬送区間とを含む複数の搬送区間にウェブの搬送経路を区画する搬送経路区画機構と、複数のガイドローラの少なくとも1つを、中心軸を含む面内で回転させるガイドローラ回転機構と、複数のガイドローラの少なくとも1つを、中心軸の方向とは異なる方向に移動させるガイドローラ移動機構と、を備え、ガイドローラ移動機構は、搬送路区画機構を通過する際のウェブの幅方向一側部の移動距離と他側部の移動距離とが互いに等しくなる位置ヘ向けて複数のガイドローラの少なくとも1つを移動させるものである。
ガイドローラ移動機構は、ガイドローラを移動させることにより、複数の搬送区間の少なくとも1つの搬送区間において、一側部と他側部との移動距離の差を移動前よりも小さくするものでもよい。
ガイドローラ移動機構は、ガイドローラを移動させることにより、複数の搬送区間のそれぞれにおける一側部の移動距離を合計した合計移動距離と、複数の搬送区間のそれぞれにおける他側部の移動距離を合計した合計移動距離との差を移動前よりも小さくするものでもよい。
搬送経路区画機構は、第1、第2ガイドローラに加えて、さらに、第2ガイドローラよりも下流側に配置される第3ガイドローラと、第3ガイドローラよりも下流側に配置される第4ガイドローラと、を備えるとともに、第1から第3搬送区間に加えて、さらに、第3ガイドローラにウェブが巻き掛けられることにより第4ガイドローラヘ向けてウェブの搬送方向が傾けられた第4搬送区間と、第4ガイドローラにウェブが巻き掛けられることにより第4搬送区間に対してウェブの搬送方向が傾けられた第5搬送区間と、を備えるものでもよい。
ガイドローラ回転機構は、第2ガイドローラと第3ガイドローラとが設置されたテーブルを備え、テーブルを回転させることによって、第2、第3ガイドローラを回転させるものでもよい。
ガイドローラ移動機構は、第1、第2ガイドローラの少なくとも1つを移動させるものであってもよいし、第1〜第4ガイドローラの少なくとも1つを移動させるものであってもよい。
本発明では、ウェブの幅方向一側部の移動距離と他側部の移動距離とが等しくなるようにガイドローラを移動させるようにしたので、ウェブの片伸び、皺、または破断を防止できる。
ウェブ搬送装置の概略を示す説明図である。 ウェブ位置制御装置の斜視図である。 ウェブ位置制御装置の平面図である。 ウェブ位置制御装置の平面図である。 回転テーブルを回転させた状態を示すウェブ位置制御装置の平面図である。 回転テーブルを回転させ、さらに、第3ガイドローラを移動させた状態を示すウェブ位置制御装置の平面図である。 ウェブ位置制御装置の平面図である。 ウェブ位置制御装置の平面図である。 ウェブ位置制御装置の平面図である。 ウェブ位置制御装置の平面図である。 溶液成膜設備の概略を示す説明図である。
図1において、ウェブ搬送装置10は、繰り出し部13と、塗布部14と、乾燥部15と、巻き取り部17と、を備えている。繰り出し部13は、コイル状に巻き回した原反ロール11からウェブ12を連続的に繰り出す。塗布部14は、ウェブ12の表面に機能性材料を塗着し、機能性塗膜を形成する。機能性塗膜としては、例えば、磁性塗膜、感光塗膜、光学機能牲塗膜などがある。乾燥部15は、塗膜を乾燥する。巻き取り部17は、塗膜が形成されたウェブ12(以下、湿潤フイルム16a、乾燥フイルム16bと称する場合がある。)を再度コイル状に巻き取る。また、乾燥部15と巻き取り部17との間には、ウェブ12の幅方向における位置を制御する本発明の一例としてのウェブ位置制御装置20が設けられている。
ウェブ12は、可撓性支持体であり、例えば、幅100mm以上3000mm以下、長さ100m以上9000m以下である。ウェブ12の材料としてはポリエチレンテレフタレート(以下、PETと称する場合がある)、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、セルロースダイアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミドなどのプラスチックフイルムと、紙と、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンブテン重合体などの炭素数が2〜10のα−ポリオレフィン類を塗布またはラミネートした紙と、アルミニウム、銅、錫などの金属箔などがある。
巻き取り部17には、モータ18とモータ制御部19とが設けられている。モータ18はウェブ12が巻き取られる巻取り軸17aに接続されており、モータ制御部19によって駆動制御され巻取り軸17aを回転させる。そして、巻取り軸17aが回転することにより、ウェブ12が繰り出し部13から巻き取り部17へ向けて搬送される。
また、原反ロール11が巻き付けられた巻き付け軸13aを回転させるモータ(図示無し)を設け、このモータについてもモータ18と同様にモータ制御部19によって駆動制御してもよい。さらに、ウェブ搬送装置10には、後述する第1〜第4ガイドローラ21〜24など、ウェブ12の搬送を案内する複数のローラが設けられているので、これらのローラを回転させるモータを設け、モータ制御部19によって駆動制御してもよい。
図2〜図4に示すように、ウェブ位置制御装置20は、第1〜第4の4本のガイドローラ21〜24を備えている。第1ガイドローラ21は、中心軸Y1を中心に回転自在に設けられている。同様に、第2〜第4ガイドローラ22〜24もそれぞれの中心軸Y2〜Y4を中心に回転自在に設けられている。そして、第1〜第4ガイドローラ21〜24は、中心軸Y1〜Y4を水平にした状態で配置されている。また、第1ガイドローラ21と第4ガイドローラとは同じ高さに配置されている。第2ガイドローラ22と第3ガイドローラ23とは、同じ高さに配置されている。さらに、第2ガイドローラ22及び第3ガイドローラ23は、第1ガイドローラ21及び第4ガイドローラ24よりも下方に配置されている。すなわち、第1、第2ガイドローラ21、22、及び、第3、第4ガイドローラ23、24はそれぞれ互い違いに配置されている。
そして、これら第1〜第4ガイドローラ21〜24により、ウェブ位置制御装置20内におけるウェブ12の搬送区間が、第1〜第5の5つの搬送区間31〜35に区分される。
第1搬送区間31は、ウェブ位置制御装置20にウェブ12が搬入されてから第1ガイドローラ21に到達するまでの搬送区間である。第1搬送区間31において、ウェブ12は水平方向に搬送される。
第2搬送区間32は、第1ガイドローラ21にウェブ12の下面側が巻き掛けられることによりウェブ12の搬送方向が垂直方向(下方)へと屈曲されてから第2ガイドローラ22に到達するまでの搬送区間である。第2搬送区間32において、ウェブ12は垂直方向(下方)に搬送される。
第3搬送区間33は、第2ガイドローラ22にウェブ12の上面側が巻き掛けられることによりウェブ12の搬送方向が水平方向へと屈曲されてから第3ガイドローラ23に到達するまでの搬送区間である。第3搬送区間33において、ウェブ12は水平方向に搬送される。
第4搬送区間34は、第3ガイドローラ23にウェブ12の上面側が巻き掛けられることによりウェブ12の搬送方向が垂直方向(上方)へと屈曲されてから第4ガイドローラ24に到達するまでの搬送区間である、第4搬送区間34において、ウェブ12は垂直方向(上方)に搬送される。
第5搬送区間35は、第4ガイドローラ24にウェブ12の下面側が巻き掛けられることによりウェブ12の搬送方向が水平方向へと屈曲されてからウェブ位置制御装置20を搬出されるまでの搬送区間である。第5搬送区間35において、ウェブ12は水平方向に搬送される。
このようにウェブ12の搬送経路は、第1〜第4ガイドローラ21〜24によって、第1〜第5搬送区画31〜35に区画される。すなわち、本実施形態においては、第1〜第4ガイドローラ21〜24が、本発明における搬送経路区画機構として機能する。
また、ウェブ位置制御装置20には、ガイドローラ回転機構36が設けられている。ガイドローラ回転機構36は、第2、第3ガイドローラ22、23が取り付けられ、回転テーブル38と、駆動力供給部(図示せず)と、駆動力伝達部(図示せず)と、回転量制御部39と、を備えている。回転テーブル38は、第2、第3ガイドローラ22、23と一体に水平面内で、回転軸37(図3〜図6参照)を中心に回転自在に設けられている。駆動力供給部(図示せず)は、回転テーブル38に対して駆動力を供給するモータ及び/またはアクチュエータなどである。駆動力伝達部(図示せず)は、駆動力供給部から供給された駆動力を回転テーブル38に伝達するカム及び/またはギアなどである。回転量制御部39は、駆動力供給部を制御することによって回転テーブル38の回転量を制御する。そして、ガイドローラ回転機構36は、回転テーブル38を回転させることによって、ウェブ12の幅方向における位置を変化させる。
例えば、図4に示す状態(回転テーブル38の回転前の状態)から、図5に示す状態へと回転テーブル38が回転した場合には、回転テーブル38と一体に、第2、第3ガイドローラ22、23が、中心軸Y2と中心軸Y3とを含む面内で回転し、第3搬送区間33におけるウェブ12の搬送方向が、第1搬送区間31におけるウェブ12の搬送方向に対して傾く。これにより、第1搬送区間31と第5搬送区間35とで(すなわち、ウェブ位置制御装置20への搬入前後で)ウェブ12の幅方向における搬送位置が変化する(本例の場合、ウェブ12の幅方向における搬送方向が図中上方へと平行移動する)。
ウェブ位置制御装置20は、ウェブ12の側端部の位置を検出するためのセンサ40を備え、このセンサ40により検出されたウェブ12の側端部の位置に基づいてガイドローラ回転機構36(回転量制御部39)を制御する。この制御で回転テーブル38を回転させることにより、ウェブ12の幅方向における搬送位置を調整する(所望の位置へと変化(平行移動)させる)。
なお、本実施形態では、ウェブ12の幅方向中心を示すウェブ中心線C1が、第1ガイドローラ21の軸方向の中心と一致するように、ウェブ位置制御装置20にウェブ12が搬入されるとともに、回転テーブル38の回転軸37が、第2搬送区間32のウェブ中心線C1と同一直線上に並ぶように設定されている例で説明を行う。すなわち、第2搬送区間32におけるウェブ12の捻じれ中心X1が、第2搬送区間32のウェブ中心線C1と一致していることにより、第2搬送区間32におけるウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離(長さ)が等しくなる例で説明を行う。
このように、本実施形態では、回転テーブル38が回転しても、第2搬送区間32におけるウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離(長さ)が等しい。その一方で、第4搬送区間34では、回転テーブル38が回転してしまうと、ウェブ中心線C1とウェブ12の捻じれ中心X2とが一致しない(ウェブ12が中心線C1とは異なる地点を中心に捻られる)ため、第4搬送区間34におけるウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離(長さ)が異なってしまう。なお、ウェブの捻じれ中心とは、ウェブが捻られる搬送区間においてウェブを搬送方向から観察した際に、捻られる前のウェブを含む直線と、捻られた後のウェブを含む直線との交点、すなわち、捻られても位置が変化しない点を示している。
例えば、図4に示す状態から図5に示す状態へと回転テーブル38が回転した場合には、第4搬送区間34において、ウェブ12の捻じれ中心X2が、ウェブ中心線C1から図中下側へと寄った地点となり(図5参照)、第4搬送区間34のウェブ12が捻られる量は、図中上側の側部の方が図中下側の側部よりも大きくなる。これにより、第4搬送区間34のウェブ12の幅方向側部のうち、図中上側の側部のほうが図中下側の側部よりも移動距離(長さ)が長くなってしまう。そして、このように、ウェブ12の幅方向一側部と他側部とで移動距離が異なってしまうと、ウェブ12の片伸び、皺、または破断の原因となってしまう。
このため、ウェブ位置制御装置20では、ガイドローラ移動機構41を設けている。ガイドローラ移動機構41は、2本で一対の支柱42と、2本で一対のスライド溝43と、駆動力供給部(図示せず)と、駆動力伝達部(図示せず)と、移動量制御部44と、を備えている。一対の支柱42は、第3ガイドローラ23の軸方向両端部を支持する。一対のスライド溝43は、第3搬送区間33を搬送されるウェブ12の搬送方向に沿って回転テーブル38に形成され、2本の支柱42のそれぞれをスライド自在に支持する。駆動力供給部(図示せず)は、支柱42をスライドさせる駆動力を供給するモータ及び/またはアクチュエータなどである。駆動力伝達部(図示せず)は、駆動力供給部から供給された駆動力を支柱に伝達させるカム及び/またはギアなどである。移動量制御部44は、駆動力供給部を制御することによって支柱42(すなわち、第3ガイドローラ23)の移動量を制御する。そして、ガイドローラ移動機構41は、第4搬送区間34におけるウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離が等しくなる位置へ第3ガイドローラ23を移動させる。
具体的には、図4に示す状態から図5に示す状態へと回転テーブル38が回転される際には、図6に示すように、第4搬送区間34において、ウェブ中心線C1と、ウェブ12の捻じれ中心X2とが一致する位置まで、第3ガイドローラ23を図中右側へ向けて移動させる。なお、図4に示す状態における第2ガイドローラ22と第3ガイドローラ23との間の距離を「L」、回転テーブル38の回転角度を「0°」とし、図5及び図6に示す状態における回転テーブル38の回転角度を「θ」とした場合、図中右側への第3ガイドローラ23の移動量は、「L−Lcosθ」である。また、第3搬送区間33の搬送方向下流側への第3ガイドローラ23の移動量(第3ガイドローラ23を実際に移動させる距離)は、「(L−Lcosθ)/cosθ」である。ガイドローラ移動機構41(移動量制御部44)は、この移動量を算出し、算出した移動量だけ第3ガイドローラ23を移動させることによって、第4搬送区間34におけるウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離を等しくする。
このように、ウェブ位置制御装置20では、回転テーブル38を回転させてウェブ12の幅方向の位置を調整しても(変化させても)、ガイドローラ移動機構41が第3ガイドローラ23を移動させることにより、ウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離が等しくなるようにしたので、片伸び、皺、または破断を防止できる。
上述したウェブ案内ローラ21を備えたウェブ搬送装置10では、まず、繰り出し部13より原反ロール11からウェブ12が繰り出され、塗布部14へと搬送される。塗布部14では、搬送されたウェブ12の表面に機能性材料が塗着され、湿潤フイルム16aとなって乾燥部15に搬送される。乾燥部15に搬送された湿潤フイルム16aは、乾燥部15で乾燥されることにより乾燥フイルム16bとなり、ウェブ位置制御装置20において幅方向における位置が調整された後、巻き取り部17で再度コイル状に巻き取られる。コイル状、すなわちロール形態の乾燥フイルム16bは、次の加工工程に移送され、製品に加工される。
なお、上記実施形態では、第3ガイドローラ23を移動させることによって第4搬送区間34におけるウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離を等しくする例で説明をしたが、本発明はこれに限定されるものではない。第3ガイドローラ23の代わりに第4ガイドローラ24を移動させることによって第4搬送区間34におけるウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離を等しくしてもよい。
この場合、上記実施形態で説明したガイドローラ移動機構と同様の機構により、第5搬送区間35を搬送されるウェブ12の搬送方向に沿って第4ガイドローラ24を移動させることによって、第4搬送区間34におけるウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離を等しくすればよい。例えば、図3〜図6において、第3ガイドローラ23の代わりに第4ガイドローラ24を移動させる構成とし、図4に示す状態から図5、図6に示す状態へ、回転テーブル38が「θ」だけ回転した場合、第4ガイドローラ24を「L−Lcosθ」だけ図中左側へ移動させればよい。もちろん、第3ガイドローラ23と第4ガイドローラ24との両方を移動させることによって第4搬送区間34におけるウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離を等しくしてもよい。
また、上記実施形態では、第2搬送区間32においては、ウェブ中心線C1を中心にウェブ12が捻れる(ウェブ中心線C1とウェブ12の捻じれ中心X1とが一致している)ことにより、ウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離が等しい例で説明をしている。しかし、第2搬送区間32においてウェブ中心線C1とウェブ12の捻じれ中心X1とが一致しない場合も想定される。
このような場合としては、回転テーブル38の回転軸37が上記実施形態とは異なる位置に設定されている場合と、回転テーブル38の回転軸37については上記実施形態と同じ位置に設定されているものの、ウェブ位置制御装置20に搬入された時点ですでにウェブ中心線C1が第1ガイドローラ21の中心と一致していない場合、すなわち、中心がずれた状態でウェブ位置制御装置20にウェブ12が搬入された場合などが考えられる。
そして、このように、第2搬送区間32においてウェブ中心線C1とウェブ12の捻じれ中心X1とが一致しない場合、第2搬送区間32におけるウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離が異なってしまう。このため、上記実施形態のように第4搬送区間34におけるウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離を等しくしても、片伸び、皺、または破断といった問題が生じてしまう。このような問題を防止するために、第2搬送区間32において、ウェブ中心線C1とウェブ12の捻じれ中心X1とが一致するように、上記実施形態で説明したガイドローラ移動機構41と同様の機構により、第1ガイドローラ21と第2ガイドローラ22との少なくとも一方を移動させることによって、第2搬送区間32におけるウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離を等しくする構成としてもよい。
なお、中心がずれた状態でウェブ位置制御装置20にウェブ12が搬入された場合に、第2搬送区間32におけるウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離を等しくするための、第1ガイドローラ21及び/または第2ガイドローラ22の移動量(すなわち、第2搬送区間32におけるウェブ中心線C1とウェブ12の捻じれ中心X1とを一致させるための第1ガイドローラ21及び/または第2ガイドローラ22の移動量)については、前述したセンサ40と同様のセンサを第1搬送区間31に設け、このセンサによって検出されたウェブ12の幅方向の位置(第1搬送区間31におけるウェブ12の幅方向の位置ずれ量)と、回転軸37の位置とに基づいて算出することができる。
また、上記実施形態では、第2搬送区間32におけるウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離と、第4搬送区間34におけるウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離との両方を等しくすることにより、第1〜第5搬送区間31〜35の全てについてウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離を等しくする例で説明している。すなわち、第1搬送区間31におけるウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離(以下、単に移動距離と称する場合がある)、第2搬送区間32における移動距離、第3搬送区間33における移動距離、第4搬送区間34における移動距離、第5搬送区間35における移動距離をそれぞれ等しくする例で説明をしている。しかし、本発明はこの例に限定されるものではない。
本発明は、ウェブ位置制御装置20の全体を通してウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離が等しくなればよい。すなわち、本発明は、第1〜第5搬送区間31〜35の各搬送区間におけるウェブ12の一側部の移動距離を合計した合計移動距離と、第1〜第5搬送区間31〜35の各搬送区間におけるウェブ12の他側部の移動距離を合計した合計移動距離とが等しくなればよい。例えば、第2搬送区間32では、ウェブ12の幅方向一側部の移動距離が他側部の移動距離に対して長くなったとしても、これを相殺するように、第4搬送区間34において、ウェブ12の幅方向一側部の移動距離が他側部の移動距離に対して短くなればよい。このため、ウェブ位置制御装置20全体を通してウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離が等しくなるように、第1〜第4ガイドローラ21〜24の少なくとも1つを移動させる構成としてもよい。
ここで、全ての搬送区間についてウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離を等しくする構成と、ウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離が異なる搬送区間も存在するがウェブ位置制御装置20の全体を通してはウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離が等しくなる構成とを比較する。後者の構成は、全体を通してウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離が等しくなるので片伸びを防止できる。前者の構成は、全ての搬送区間においてウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離が等しいので、片伸びと皺と破断との全てを防止できる。このため、前者の構成と後者の構成を比較すると、前者の構成、すなわち、全ての搬送区間についてウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離を等しくすることが好ましい。
このように、前者の構成の方が、後者の構成よりも好ましいが、さらに、後者の構成であっても、より前者の構成に近くすること、すなわち、各搬送区間のそれぞれにおけるウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離の差を小さくすることが好ましい。こうすることで、皺及び/または破断の抑制が可能となる。
つまり、例えば上記例のように第2ガイドローラ22と第3ガイドローラ23とが設置された回転テーブル38において、回転軸37が、第2ガイドローラ22寄りにある(回転軸37が第3ガイドローラ23よりも第2ガイドローラ22の方に近い位置にある)場合には、回転テーブル38を回転させた際に生じるウェブ12の幅方向の一側部と他側部との移動距離の差は、回転軸37よりも下流側の搬送区間の方が上流側の搬送区間よりも大きくなる。よって、回転軸37よりも上流側の搬送区間のガイドローラ(第1ガイドローラ21及び/または第2ガイドローラ22)と、下流側の搬送区間のガイドローラ(第3ガイドローラ23及び/または第4ガイドローラ24)とのうちいずれか一方を動かす場合には、ウェブ12の幅方向の一側部と他側部との移動距離の差が大きい下流側の搬送区間のガイドローラを動かす方が好ましい。こうすることでウェブ12の幅方向の一側部と他側部との移動距離の差が小さい上流側の搬送区間のガイドローラを動かす場合と比較して、各搬送区間のそれぞれにおけるウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離の差を小さくでき、より前者の構成に近づくため、皺及び/または破断の抑制が可能となる。
同様に、回転軸37が、第3ガイドローラ23寄りにある(回転軸37が第2ガイドローラ22よりも第3ガイドローラ23の方に近い位置にある)場合には、上記の移動距離の差は、回転軸37よりも上流側の搬送区間の方が下流側の搬送区間よりも大きくなる。よって、回転軸37よりも上流側の搬送区間のガイドローラと、下流側の搬送区間のガイドローラとのうちいずれか一方を動かす場合には、上流側の搬送区間のガイドローラを動かす方が好ましい。こうすることで、下流側の搬送区間のガイドローラを動かすよりも片伸びに加えて、皺及び/または破断が抑制される。
以上のように、ウェブの位置調整(回転テーブルの回転)に伴い、複数の搬送区間においてウェブ12の幅方向一側部と他側部との移動距離に差が生じる場合は、この差がより大きい搬送区間のガイドローラを動かすことが好ましい。こうすることにより、後者の構成であっても、より前者の構成に近づくため、皺及び/または破断の抑制作用が大きくなる。
さらに、上記実施形態では、第1〜第4ガイドローラ21〜24により、搬送路をコ字型に屈曲させる例、すなわち、第1、第3、第5搬送区間31、33、35では搬送方向(搬送路)が水平、第2、第4搬送区間32、34では搬送方向が垂直であり、さらに、隣り合う搬送区間同士で搬送方向が直交する例で説明をしたが、本発明はこれに限定されるものではない。各ガイドローラの配置位置(各搬送区間の搬送方向)は自由に設定できるので、例えば、図7〜図9に示すウェブ位置制御装置47〜49のように、第1〜第4ガイドローラ21〜24の配置位置、すなわち、第1〜第5の各搬送区間31〜35におけるウェブ12の搬送方向については自由に設定できる。例えば、図7に示す態様は、第2搬送区間32と第4搬送区間34とは、平行ではない点で、図3に示す態様と異なる。また、図8に示す態様では、第4搬送区間34が、第3ガイドローラ23にウェブ12の下面側が巻き掛けられウェブ12の搬送方向が垂直方向(下方)へと屈曲されてから第4ローラ24に到達する。図9に示す態様は、第1搬送区間31と第4搬送区間34とが、水平と斜めに交差する下向きにウェブ12を搬送する区間であり、第3搬送区間33が、水平と斜めに交差する上向きにウェブ12を搬送する区間である。なお、図7以降の図面を用いた説明では、上述した実施形態と同様の部材については同様の符号を付し、説明を省略している。
なお、上記実施形態では、ウェブ12の幅方向の一側部と他側部との移動距離が等しくなる位置までガイドローラを移動させる例で説明をしたが、本発明はこれに限定されるものではない。ウェブ12の幅方向の一側部と他側部との移動距離が等しくなる方向ヘ向けてガイドローラを移動させ、ウェブ12の幅方向の一側部と他側部との移動距離の差を移動前よりも小さくするだけでもよい。換言すると、本発明は、ウェブ12の幅方向の一側部と他側部との移動距離を等しくする構成に限定されるものではなく、ウェブ12の幅方向の一側部と他側部との移動距離の差を移動前よりも小さくする構成であってもよい。
また、上記実施形態では、第1〜第4の4本のガイドローラ21〜24により、搬送路を第1〜第5の5つの搬送区間31〜35に区画するウェブ位置制御装置に本発明を適用する例で説明をしたが、本発明はこれに限定されるものではない。ガイドローラの本数(搬送路の区画数)は自由に設定できるので、例えば、図10に示すウェブ位置制御装置50のように、第1、第2の2本のガイドローラ21、22により、搬送路を第1〜第3の3つの搬送区画31〜33に区画する構成に本発明を適用してもよい。
さらに、上記実施形態では、ガイドローラ移動機構により、水平方向にガイドローラをスライドさせる構成を例に説明をしたが、本発明はこれに限定されるものではない。ガイドローラは、中心軸の方向とは異なる方向であれば、自由な方向に移動させてよい。すなわち、本発明におけるガイドローラ移動機構には、水平方向以外の方向にガイドローラをスライドさせる構成も含まれる。
また、上記実施形態では、ガイドローラ回転機構により、水平面内でガイドローラを回転させる構成の例で説明をしたが、本発明はこれに限定されるものではない。ガイドローラは、中心軸を含む面内であれば、自由な面内で回転させてよい。すなわち、本発明におけるガイドローラ回転機構には、水平面以外の面内でガイドローラを回転させる構成も含まれる。
さらに、上記実施形態では、ガイドローラがウェブとの摩擦力によりウェブの搬送に従動して回転するフリー回転のローラである例で説明をしたが、モータなどの回転力供給部から回転力を供給することによってウェブ位置制御装置に設けられたガイドローラの一部または全部を回転させる構成としてもよい。
なお、上述のようにウェブ位置制御装置に設けられたガイドローラの一部または全部を回転力供給部から回転力を供給して回転させる構成とした場合、回転させるガイドローラの外周面の移動速度とウェブ12の搬送速度の速度差が1%以下の範囲内となるようにガイドローラを回転させる、すなわち、回転力供給部を駆動制御する制御部を設けることが好ましい。
もちろん、上記実施形態のように、ガイドローラがフリー回転のローラである場合も、ガイドローラの外周面の移動速度とウェブの搬送速度の速度差が1%以下の範囲内でガイドローラが回転することが好ましい。この場合、ガイドローラの外周面の移動速度とウェブの搬送速度の速度差が1%以下となるように、ウェブとの摩擦力、具体的には、ガイドローラの表面の材質及び/またはウェブの搬送テンションなどを決定すればよい。
なお、本発明は、厚みが40μm以下、さらに好ましくは厚みが16μm以下の比較的薄いウェブを搬送するウェブ搬送装置に適用した場合に、より効果的である。すなわち、ウェブの幅方向一側部と他側部との移動距離とが異なることで生じる片伸び、皺、または破断といった問題は、ウェブの厚みが薄くなるほど顕著になるため、このように薄いウェブを搬送するウェブ搬送装置に本発明を適用することで、片伸び、皺、または破断といった問題を防止できる効果が顕著となる。
また、本発明は、ウェブの搬送テンションが50N/m以上、さらには100N/m以上といった比較的高いウェブ搬送装置に適用した場合に、より効果的である。すなわち、ウェブの幅方向一側部と他側部との移動距離とが異なることで生じる片伸びと皺と破断といった問題は、ウェブの搬送テンションが高いほど顕著になるため、このようにウェブの搬送テンションが高いウェブ搬送装置に本発明を適用することで、片伸び、皺、または破断といった問題を防止できる効果が顕著となる。
なお、本発明は、上述のようにベースとなるフイルム(ウェブ)に機能性材料を塗布することにより機能性フイルムを製造する製造設備だけではなく、ベースとなるフイルム自体を製造したり、機能性フイルムを直接製造する、溶液製膜設備と溶融製膜設備とのそれぞれに対しても適用できる。
溶液製膜において本発明のウェブ位置制御装置により幅方向の位置調整が行われるウェブは、流延支持体から剥がされた後の溶媒を含むいわゆる湿潤フイルムと乾燥した後の乾燥フイルム(以下、単にフイルムと称する場合がある)である。溶液製膜設備では、ポリマーと溶剤とが含まれるドープを流延支持体に流延することにより流延膜を流延支持体上に形成し、この流延膜を流延支持体からフイルムとして剥ぎ取る。剥ぎ取られたフイルムは、溶剤を含んでいるので、この溶剤を蒸発させ、フイルムを乾燥する。乾いたフイルムは、ロール形態となるように巻き取り装置で巻き取られる、あるいは次工程に送られる。次工程を実施する装置としては、例えば、図1に示すウェブ搬送装置10が挙げられる。また、溶融製膜おいてウェブ搬送装置により案内されるウェブは、原料であるポリマーを溶融押出機により溶融し、薄膜形状に押し出されたフイルムである。
溶液製膜における湿潤フイルムは、溶媒を含み、かつ、乾燥促進のために加熱されている。また、溶融製膜におけるフイルムは、溶融押出機から押し出されたときには略融点という高温とされている。このように、溶媒を含むウェブ及び/または高温のウェブの幅方向における位置を調整するために、本発明のウェブ位置制御装置を用いた場合であっても、前述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
以下に、製膜設備で本発明のウェブ位置制御装置を用いる態様の例として、図11に示す溶液製膜設備150で、図3〜図6に示すウェブ位置制御装置20を用いた態様を説明する。
[原料]
ドープの原料としては、溶液製膜でフイルムを製造できる公知のポリマー及び溶剤を用いることができる。ポリマーの中でも、セルロースアシレート、環状ポリオレフィンを好ましく用いることができる。これらのいずれのポリマーであっても、製造設備の構成と製造方法の流れとは基本的に同じであるので、以下、セルロースアシレートフイルムをポリマー成分として用いる場合を例に挙げて説明する。
セルロースアシレートの中でも、セルロースの水酸基をカルボン酸でエステル化している割合、つまりアシル基の置換度(以下、アシル基置換度と称する)が下記式(I)〜(III)の全ての条件を満足するものがより好ましい。なお、(I)〜(III)において、A及びBはともにアシル基置換度であり、Aにおけるアシル基はアセチル基であり、Bにおけるアシル基は炭素原子数が3〜22のものである。
2.5≦A+B≦3.0・・・(I)
0≦A≦3.0・・・(II)
0≦B≦2.9・・・(III)
セルロースを構成しβ−1,4結合しているグルコース単位は、2位、3位および6位に遊離の水酸基を有している。セルロースアシレートは、これらの水酸基の一部または全部がエステル化されて、水酸基の水素が炭素数2以上のアシル基に置換された重合体(ポリマー)である。なお、グルコース単位中のひとつの水酸基のエステル化が100%されていると置換度は1であるので、セルロースアシレートの場合には、2位、3位および6位の水酸基がそれぞれ100%エステル化されていると置換度は3となる。
ここで、グルコース単位の2位のアシル基置換度をDS2、3位のアシル基置換度をDS3、6位のアシル基置換度をDS6とする。DS2+DS3+DS6で求められる全アシル基置換度は2.00〜3.00であることが好ましく、2.22〜2.90であることがより好ましく、2.40〜2.88であることがさらに好ましい。また、DS6/(DS2+DS3+DS6)は0.28以上であることが好ましく、0.30以上であることがより好ましく、0.31〜0.34であることがさらに好ましい。
アシル基は1種類だけでもよいし、あるいは2種類以上であってもよい。アシル基が2種類以上であるときには、そのひとつがアセチル基であることが好ましい。2位、3位及び6位の水酸基の水素のアセチル基による置換度の総和をDSAとし、2位、3位及び6位におけるアセチル基以外のアシル基による置換度の総和をDSBとすると、DSA+DSBの値は2.22〜2.90であることが好ましく、2.40〜2.88であることが特に好ましい。DSBは0.30以上であることが好ましく、0.70以上であることが特に好ましい。そして、DSBはその20%以上が6位水酸基の置換基であることが好ましいが、より好ましくは25%以上、さらに好ましくは30%以上、特に好ましくは33%以上が6位水酸基の置換基であることが好ましい。また、セルロースアシレートの6位のDSA+DSBの値が0.75以上であることが好ましく、0.80以上であることがより好ましく、0.85以上であることが特に好ましい。以上のようなセルロースアシレートを用いることにより、溶解性が好ましいドープ、及び/または、粘度が低く、ろ過性がよいドープを製造できる。特に非塩素系有機溶剤を用いる場合には、上記のようなセルロースアシレートが好ましい。
炭素数が2以上であるアシル基としては、脂肪族基でもアリール基でもよく、特に限定されない。例えばセルロースのアルキルカルボニルエステル、アルケニルカルボニルエステルあるいは芳香族カルボニルエステル、芳香族アルキルカルボニルエステルなどがあり、これらは、それぞれさらに置換された基を有していてもよい。プロピオニル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、デカノイル基、ドデカノイル基、トリデカノイル基、テトラデカノイル基、ヘキサデカノイル基、オクタデカノイル基、iso−ブタノイル基、t−ブタノイル基、シクロヘキサンカルボニル基、オレオイル基、ベンゾイル基、ナフチルカルボニル基、シンナモイル基などを挙げることが出来る。これらの中でも、プロピオニル基、ブタノイル基、ドデカノイル基、オクタデカノイル基、t−ブタノイル基、オレオイル基、ベンゾイル基、ナフチルカルボニル基、シンナモイル基などがより好ましく、プロピオニル基、ブタノイル基が特に好ましい。
なお、セルロースアシレートの詳細については、特開2005−104148号公報の[0140]段落から[0195]段落に記載されており、これらの記載は本発明にも適用できる。
ドープを製造するための溶剤としては、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン,トルエンなど)、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン,クロロホルム,クロロベンゼンなど)、アルコール(例えば、メタノール,エタノール,n−プロパノール,n−ブタノール,ジエチレングリコールなど)、ケトン(例えば、アセトン,メチルエチルケトンなど)、エステル(例えば、酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸プロピルなど)及びエーテル(例えば、テトラヒドロフラン,メチルセロソルブなど)などが例示される。なお、ここで、ドープとはポリマーを溶剤に溶解または分散媒に分散して得られるポリマー溶液または分散液である。
溶剤としては、上記化合物の中でも炭素原子数1〜7のハロゲン化炭化水素が好ましく、ジクロロメタンが最も好ましい。そして、セルロースアシレートの溶解性、流延膜の支持体からの剥ぎ取り性、フイルムの機械的強度、フイルムの光学特性等の特性の観点から、炭素原子数1〜5のアルコールを一種ないし数種類を、ジクロロメタンに混合して用いることが好ましい。このとき、アルコールの含有量は、溶剤全体に対し2重量%〜25重量%であることが好ましく、5重量%〜20重量%であることがより好ましい。アルコールの好ましい具体例としては、メタノール,エタノール,n−プロパノール,イソプロパノール,n−ブタノール等が挙げられるが、中でも、メタノール,エタノール,n−ブタノール、あるいはこれらの混合物が好ましく用いられる。
環境に対する影響を最小限に抑えることを目的にした場合には、ジクロロメタンを用いずにドープを製造してもよい。この場合の溶剤としては、炭素原子数が4〜12のエーテル、炭素原子数が3〜12のケトン、炭素原子数が3〜12のエステルが好ましく、これらを適宜混合して用いることがある。これらのエーテル、ケトン及びエステルは、環状構造を有するものであってもよい。また、エーテル、ケトン及びエステルの官能基(すなわち、−O−,−CO−及び−COO−)のいずれかを二つ以上有する化合物も、溶剤として用いることができる。また、溶剤は、例えばアルコール性水酸基のような他の官能基を化学構造中に有するものであってもよい。
ドープには、目的に応じて可塑剤、紫外線吸収剤(UV剤)、劣化防止剤、滑り剤、剥離促進剤等の公知である各種添加剤を添加させても良い。例えば、可塑剤としては、トリフェニルフィスフェート、ビフェニルジフェニルフォスフェート等のリン酸エステル系可塑剤、ジエチルフタレート等のフタル酸エステル系可塑剤、及びポリエステルポリウレタンエラストマー等の公知の各種可塑剤を用いることができる。
以上の原料を用いて、セルロースアシレート濃度が5重量%〜40重量%であるドープを製造する。セルロースアシレート濃度は15重量%以上30重量%以下の範囲とすることがより好ましく、17重量%以上25重量%以下の範囲とすることがさらに好ましい。また、添加剤の濃度は、固形分全体に対して1重量%以上20重量%以下の範囲とすることが好ましい。
なお、ドープの製造に関して、原料の溶解方法、ろ過方法、脱泡、添加方法については、特開2005−104148号公報の[0517]段落から[0616]段落に詳しく記載されており、これらの記載の内容も本発明に適用できる。
[フイルム製造方法]
図11は溶液製膜設備150を示す概略図である。ただし、本発明は、この溶液製膜設備150に限定されるものではない。溶液製膜設備150には、流延室53と、第1乾燥室56と、テンタ57と、耳切装置58と、第2乾燥室61と、冷却室62と、除電装置63と、ナーリング付与ローラ対66と、巻き取り部67とが備えられる。流延室53は、セルロースアシレートが溶剤に溶けているドープ51を流延し、溶剤を含んだセルロースアシレートフイルムである湿潤フイルム(ウェブ)52とする。第1乾燥室56は、湿潤フイルム52を搬送しながら乾燥する。テンタ57は、第1乾燥室56を出た湿潤フイルム52の両側端部を保持し、湿潤フイルム52を搬送しながら乾燥する。耳切装置58は、湿潤フイルム52の両側端部を切り離す。第2乾燥室61は、湿潤フイルム52を搬送しながら乾燥し、溶剤がほとんど含まれないセルロースアシレートフイルム(本発明におけるウェブであり、以降、単にフイルムと称する)59とする。冷却室62は、フイルム59を冷却するためのものである。除電装置63は、フイルム59の帯電量を減らすためのものである。ナーリング付与ローラ対66は、側端部にエンボス加工を施す。巻き取り部67は、フイルム59を巻き取る。
そして、溶液製膜設備150では、巻き取り部67の上流側に図3〜図6に示すウェブ位置制御装置20が配置されている。なお、ウェブ位置制御装置20を配置する位置については、図11の例に限定されず適宜変更できる。例えば、流延室53と第1乾燥室56との間、第1乾燥室56とテンタ57との間、テンタ57と耳切装置58との間、耳切装置58と第2乾燥室61との間、第2乾燥室61と冷却室62との間、冷却室62と除電装置63との間などにウェブ位置制御装置20を配置してもよい。もちろん、配置するウェブ位置制御装置20は1つに限定されず、複数のウェブ位置制御装置20を配置してもよい。
流延室53は、ドープ51を流出する流延ダイ71と、流延支持体としてのバンド72とを備える。流延ダイ71はコートハンガー型のダイが好ましい。
流延支持体としてのバンド72は、周方向に回転するバックアップローラ73に巻き掛けられており、バックアップローラ73の回転により連続走行する。バックアップローラ73には、駆動手段(図示せず)が設けられ、バックアップローラ73はこの駆動手段により回転する。
バックアップローラ73は、伝熱媒体が通る流路(図示せず)が内部に形成されている。そして、バックアップローラ73には、伝熱媒体循環装置(図示せず)が接続しており、この伝熱媒体循環装置は、伝熱媒体の温度を制御し、前述の流路に伝熱媒体を循環供給する。これによりバックアップローラ73の周面温度が制御され、バックアップローラ73に接するバンド72の温度を所定値となるようにする。なお、バンド72の温度は、溶剤の種類、固形成分の種類、ドープ51の濃度等に応じて適宜設定する。
流延ダイ71からバンド72にかけては流延ビードが形成され、バンド72の上には流延膜78が形成される。流延ビードの上流側には減圧チャンバ76が備えられる。減圧チャンバ76は、流延ビートに関し上流側のエリアを減圧して、流延ビードの様態を安定させる
流延室53には、その内部温度を所定の値に保つための温調装置77と、ドープ51及び流延膜78から蒸発した溶剤を凝縮し、回収するための凝縮器(図示せず)とが設けられる。そして、凝縮液化した溶剤を回収するための回収装置(図示せず)が流延室53の外部には設けられてある。回収装置により回収された溶剤は、再生され、ドープ製造用の溶剤として再利用する。
そして、この流延室53には、流延膜78をバンド72から剥ぎ取るために湿潤フイルム52を支持する剥ぎ取りローラ85が備えられる。流延膜78は、自己支持性をもつまで乾燥されてから、バンド72から剥ぎ取られる。剥ぎ取り時における流延膜78の残留溶剤の重量は、固形分の重量を100としたときに10〜200であることが好ましい。
なお、バンド72とバックアップローラ73との代わりに、周方向に回転するドラムを用いることもできる。この場合には、流延膜78を冷却することによりゲル化し、自己支持性をもたせる。冷却しつつ乾燥することにより、剥ぎ取りのタイミングをより早めることができる。
第1乾燥室56には、送風機(図示せず)が備えられる。送風機からの乾燥風の温度は、20℃〜250℃の範囲とすることが好ましい。
第1乾燥室56では、搬送路に配する複数のローラについては、下流側のローラの回転速度を上流側のローラの回転速度よりも速くすることにより、湿潤フイルム52にドローテンション(搬送テンション)、すなわち搬送方向における張力を付与できる。これにより、湿潤フイルム52のたるみと変形とを防止できる。
なお、第1乾燥室56では、湿潤フイルム52が、上下に互い違い配置されたローラに順に巻き掛けられることにより、上下に振幅する経路で搬送される例で説明をしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1乾燥室56における湿潤フイルム52の搬送経路を水平とし、湿潤フイルム52の下面を支持するように複数のローラを湿潤フイルム52の下面側に水平に配置してもよい。
また、第1乾燥室56に、湿潤フイルム52から溶剤を蒸発させて乾燥させるための乾燥風を送風する送風機を設けてもよい。この場合、湿潤フイルム52は、バンド72と対面している面の方が反対側の面よりも溶剤が蒸発し難いため、湿潤フイルム52のうち、バンド72と対面している面に対して乾燥風を送風することが好ましい。さらに、本例では、第1乾燥室56を設ける例で説明をしたが、第1乾燥室56を廃止し、バックアップローラ73の直後に、後述するテンタ57を配置してもよい。
テンタ57に送られた湿潤フイルム52は、その両端部が保持手段(図示せず)により保持され、保持手段の移動により搬送される。そして、この搬送の間に乾燥される。保持手段としては、湿潤フイルム52の側部を把持するクリップと、側部を突き刺すことにより保持する複数のピン等がある。流延支持体としてバンド72を用い、溶剤の一部を蒸発させた後に流延膜78を剥ぎ取る場合には、テンタ57での保持手段はクリップが好ましい。一方、流延支持体としてドラムを用い、溶剤をほとんど蒸発させずに冷却した流延膜を剥ぎ取る場合には、テンタ57での保持手段はピンが好ましい。なお、テンタ57では、湿潤フイルム52は、120℃以上180℃以下の温度とされることにより乾燥を進められる。
湿潤フイルム52は、テンタ57で乾燥された後、その両側端部が耳切装置58により切断除去される。切り離された両側端部はカッターブロワ(図示なし)によりクラッシャ89に送られる。クラッシャ89により、側端部は粉砕され、チップとなる。このチップはドープ製造用に再利用される。
一方、両側端部を切断除去された湿潤フイルム52は、第2乾燥室61に送られ、搬送されながらさらに乾燥される。第2乾燥室61の内部温度は、特に限定されるものではないが、60〜140℃とすることが好ましい。
乾燥したフイルム59は、冷却室62で略室温にまで冷却することが好ましい。
乾燥したフイルム59は、除電装置63により除電された後に、ナーリング付与ローラ対66によりナーリング加工(エンボス加工)施される。その後、フイルム59は、ウェブ位置制御装置20に搬入されて幅方向の位置が調整される。ウェブ位置制御装置20では、フイルム59(ウェブ)の幅方向一側部と他側部との移動距離が等しくなるようにしたので、片伸び、皺、または破断が防止される。
ウェブ位置制御装置20において幅方向の位置が調整されたフイルム59は、巻き取り部67へと搬出される。巻き取り部67の内部には、フイルム59を巻き取るための巻取装置92と、その巻き取り時のテンションを制御するためのプレスローラ93とが備えられている。
10 ウェブ搬送装置
12 ウェブ
13 繰り出し部
13a 巻き付け軸
14 塗布部
15 乾燥部
16a 湿潤フイルム(ウェブ)
16b 乾燥フイルム(ウェブ)
17 巻き取り部
17a 巻取り軸
18 モータ
19 モータ制御部
20 ウェブ位置制御装置
21 第1ガイドローラ
22 第2ガイドローラ
23 第3ガイドローラ
24 第4ガイドローラ
31 第1搬送区間
32 第2搬送区間
33 第3搬送区間
34 第4搬送区間
35 第5搬送区間
36 ガイドローラ回転機構
37 回転軸
38 回転テーブル
39 回転量制御部
40 センサ
41 ガイドローラ移動機構
42 支柱
43 スライド溝
44 移動量制御部
47 ウェブ位置制御装置
48 ウェブ位置制御装置
49 ウェブ位置制御装置
50 ウェブ位置制御装置
51 ドープ
52 湿潤フイルム
53 流延室
56 第1乾燥室
57 テンタ
58 耳切装置
59 セルロースアシレートフイルム
61 第2乾燥室
62 冷却室
63 除電装置
66 ナーリング付与ローラ対
67 巻き取り部
71 流延ダイ
72 バンド
73 バックアップローラ
76 減圧チャンバ
77 温調装置
78 流延膜
85 剥ぎ取りローラ
89 クラッシャ
93 プレスローラ
150 溶液製膜設備
C1 ウェブの幅方向中心線
X1 第2搬送区間におけるウェブの捻じれ中心
X2 第4搬送区間におけるウェブの捻じれ中心
Y1 第1ガイドローラの中心軸
Y2 第2ガイドローラの中心軸
Y3 第3ガイドローラの中心軸
Y4 第4ガイドローラの中心軸

Claims (3)

  1. 長手方向に搬送されるウェブの幅方向における位置を制御するウェブ位置制御装置において、
    前記ウェブの搬送方向の上流側の第1ガイドローラと下流側の第2ガイドローラとを有し、前記第1ガイドローラよりも上流側の第1搬送区間と、前記第1ガイドローラに前記ウェブが巻き掛けられることにより前記第2ガイドローラヘ向けて前記ウェブの搬送方向が傾けられた第2搬送区間と、前記第2ガイドローラに前記ウェブが巻き掛けられることにより前記第2搬送区間に対して前記ウェブの搬送方向が傾けられた第3搬送区間とに前記ウェブの搬送経路を区画する搬送経路区画機構と、
    前記第1ガイドローラと前記第2ガイドローラの少なくとも1つを、中心軸を含む面内で回転させて前記第2搬送区間の前記ウェブを捻るガイドローラ回転機構と、
    前記第1ガイドローラと前記第2ガイドローラの少なくとも1つを、中心軸の方向とは異なり、かつ、前記第2搬送区間における前記ウェブの中心線の方向とも異なる第1方向と、前記第1方向とは反対の第2方向とに移動させるガイドローラ移動機構と、を備え、
    前記ガイドローラ移動機構は、
    前記第1方向と前記第2方向とのうち、前記第2搬送区間の前記ウェブの幅方向一側部の移動距離と他側部の移動距離との距離差を変化させて前記第2搬送区間とは異なる搬送区間における前記ウェブの幅方向一側部の移動距離と他側部の移動距離との距離差を相殺する方向へ向けて前記第1ガイドローラと前記第2ガイドローラの少なくとも1つを移動させることにより、前記第1搬送区間、前記第2搬送区間、前記第3搬送区間を合計した前記ウェブの幅方向一側部の合計移動距離と他側部の合計移動距離との距離差を減少させるウェブ位置制御装置。
  2. 長手方向に搬送されるウェブの幅方向における位置を制御するウェブ位置制御装置において、
    前記ウェブの搬送方向の上流側の第1ガイドローラと下流側の第2ガイドローラと前記第2ガイドローラよりも下流側に配置される第3ガイドローラと前記第3ガイドローラよりも下流側に配置される第4ガイドローラとを有し、前記第1ガイドローラよりも上流側の第1搬送区間と、前記第1ガイドローラに前記ウェブが巻き掛けられることにより前記第2ガイドローラヘ向けて前記ウェブの搬送方向が傾けられた第2搬送区間と、前記第2ガイドローラに前記ウェブが巻き掛けられることにより前記第2搬送区間に対して前記ウェブの搬送方向が傾けられた第3搬送区間と、前記第3ガイドローラに前記ウェブが巻き掛けられることにより前記第4ガイドローラヘ向けて前記ウェブの搬送方向が傾けられた第4搬送区間と、前記第4ガイドローラに前記ウェブが巻き掛けられることにより前記第4搬送区間に対して前記ウェブの搬送方向が傾けられた第5搬送区間と、に前記ウェブの搬送経路を区画する搬送経路区画機構と、
    前記2ガイドローラと前記第3ガイドローラとが互いに平行に設置されたテーブルを備え、前記テーブルを回転させることにより、前記2ガイドローラ及び前記第3ガイドローラを中心軸を含む面内で回転させて前記第2搬送区間の前記ウェブ及び前記第4搬送区間の前記ウェブを捻るガイドローラ回転機構と、
    前記第1ガイドローラ、前記第2ガイドローラ、前記第3ガイドローラ、前記第4ガイドローラの少なくも1つを移動させるガイドローラ移動機構であって、前記第1ガイドローラ、前記第2ガイドローラについては、移動させる場合に、中心軸の方向とは異なり、かつ、前記第2搬送区間における前記ウェブの中心線の方向とも異なる第1方向と、前記第1方向とは反対の第2方向とに移動させ、前記第3ガイドローラ、前記第4ガイドローラについては、移動させる場合に、中心軸の方向とは異なり、かつ、前記第4搬送区間における前記ウェブの中心線の方向とも異なる第3方向と、前記第3方向とは反対の第4方向とに移動させるガイドローラ移動機構と、を備え、
    前記ガイドローラ移動機構は、
    前記第1方向と前記第2方向とのうち、前記第2搬送区間における前記ウェブの捻じれ中心と前記第2搬送区間における前記ウェブの中心線とを一致させる方向へ向けて前記第1ガイドローラ、前記第2ガイドローラの少なくとも一方を移動させることにより、前記第2搬送区間の前記ウェブの幅方向一側部の移動距離と他側部の移動距離との距離差を減少または消失させる第1移動と、
    前記第3方向と前記第4方向とのうち、前記第4搬送区間における前記ウェブの捻じれ中心と前記第4搬送区間における前記ウェブの中心線とを一致させる方向へ向けて前記第3ガイドローラ、前記第4ガイドローラの少なくとも一方を移動させることにより、前記第4搬送区間の前記ウェブの幅方向一側部の移動距離と他側部の移動距離との距離差を減少または消失させる第2移動と、
    の少なくとも1つを行うウェブ位置制御装置。
  3. 長手方向に搬送されるウェブの幅方向における位置を制御するウェブ位置制御装置において、
    前記ウェブの搬送方向の上流側の第1ガイドローラと下流側の第2ガイドローラと前記第2ガイドローラよりも下流側に配置される第3ガイドローラと前記第3ガイドローラよりも下流側に配置される第4ガイドローラとを有し、前記第1ガイドローラよりも上流側の第1搬送区間と、前記第1ガイドローラに前記ウェブが巻き掛けられることにより前記第2ガイドローラヘ向けて前記ウェブの搬送方向が傾けられた第2搬送区間と、前記第2ガイドローラに前記ウェブが巻き掛けられることにより前記第2搬送区間に対して前記ウェブの搬送方向が傾けられた第3搬送区間と、前記第3ガイドローラに前記ウェブが巻き掛けられることにより前記第4ガイドローラヘ向けて前記ウェブの搬送方向が傾けられた第4搬送区間と、前記第4ガイドローラに前記ウェブが巻き掛けられることにより前記第4搬送区間に対して前記ウェブの搬送方向が傾けられた第5搬送区間と、に前記ウェブの搬送経路を区画する搬送経路区画機構と、
    前記2ガイドローラと前記第3ガイドローラとが互いに平行に設置されたテーブルを備え、前記テーブルを回転させることにより、前記2ガイドローラ及び前記第3ガイドローラを中心軸を含む面内で回転させて前記第2搬送区間の前記ウェブ及び前記第4搬送区間の前記ウェブを捻るガイドローラ回転機構と、
    前記第1ガイドローラ、前記第2ガイドローラ、前記第3ガイドローラ、前記第4ガイドローラの少なくも1つを移動させるガイドローラ移動機構であって、前記第1ガイドローラと前記第2ガイドローラについては、移動させる場合に、中心軸の方向とは異なり、かつ、前記第2搬送区間における前記ウェブの中心線の方向とも異なる第1方向と、前記第1方向とは反対の第2方向とに移動させ、前記第3ガイドローラと前記第4ガイドローラについては、移動させる場合に、中心軸の方向とは異なり、かつ、前記第4搬送区間における前記ウェブの中心線の方向とも異なる第3方向と、前記第3方向とは反対の第4方向とに移動させるガイドローラ移動機構と、を備え、
    前記ガイドローラ移動機構は、
    前記第1方向と前記第2方向とのうち、前記第2搬送区間の前記ウェブの幅方向一側部の移動距離と他側部の移動距離との距離差を変化させて前記第2搬送区間とは異なる搬送区間における前記ウェブの幅方向一側部の移動距離と他側部の移動距離との距離差を相殺する方向へ向けて前記第1ガイドローラ、前記第2ガイドローラの少なくとも一方を移動させる第1移動と、
    前記第3方向と前記第4方向とのうち、前記第4搬送区間の前記ウェブの幅方向一側部の移動距離と他側部の移動距離との距離差を変化させて前記第4搬送区間とは異なる搬送区間における前記ウェブの幅方向一側部の移動距離と他側部の移動距離との距離差を相殺する方向へ向けて前記第3ガイドローラ、前記第4ガイドローラの少なくとも一方を移動させる第2移動と、
    の少なくとも一方を行うことにより、前記第1搬送区間、前記第2搬送区間、前記第3搬送区間、前記第4搬送区間、前記第5搬送区間を合計した前記ウェブの幅方向一側部の合計移動距離と他側部の合計移動距離との距離差を減少または消失させるウェブ位置制御装置。
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