JP6635945B2 - 多動性運動障害を処置するためのvmat2インヒビター - Google Patents

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Description

(背景)
(技術分野)
本明細書で提供されるのは、被験体における多動性運動障害の最適処置を得るための方法であり、ここで(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール ((+)α−HTBZ)の効果的な血漿濃度が達成される。
(関連分野の説明)
ドパミン作動系の調節不全は、いくつかの中枢神経系(CNS)障害(多動性運動障害(hyperkinetic movement disorder)(例えば、遅発性ジスキネジア(TD))ならびに統合失調症および双極性障害のような状態が挙げられる)と一体をなす。トランスポータータンパク質である小胞モノアミントランスポーター2(VMAT2)は、シナプス前ドパミン放出、貯蔵および放出のために細胞質からシナプス小胞へのモノアミン取り込みを調節するにあたって重要な役割を果たす。内分泌組織に対してヒト脳におけるVMAT2の差次的発現は、CNS障害の処置のために潜在的に有用なVMAT2を選択的に標的とする十分に許容された薬剤の使用の機会を提供する(例えば、Weihe and Eiden, The FASEB Journal 2000, 14: 2345−2449を参照のこと)。
遅発性ジスキネジア(TD)は、口顔面領域(すなわち、舌、口唇、顎、顔面)の不随意運動ならびに四肢および体幹における舞踏病アテトーシス状運動によって特徴付けられる神経学的状態である。軽度のTD症状は、通常は処置されない。軽度TDを有する患者は、代表的には、その不随意運動に気づいておらず、彼らは、処置を求めていない。症状の重症度が増大するにつれて、上記多動性運動は、正常な発語(speech)、咀嚼、呼吸、表情、四肢の運動、歩行および平衡を妨害し始める。この点において、薬理学的処置の潜在的利益は、処置関連副作用の潜在的なリスクに勝る。最も重症な症例では、TDは、自傷、擦過傷、裂傷、衣服を着る、食べる、もしくは飲むことができなくなることを生じ得る。遅発性症候群(tardive syndrome)の近年の概説については、Bhidayasiri and Boonyawairoj, Postgrad Med J 2011, 87(1024): 132−141を参照のこと。
TDは、長期間の神経遮断薬の使用に伴って発症し、しばしば、問題を起こしている薬物適用の中止後に消えずに残る。ドパミンレセプター遮断薬で処置される患者のうちの小さな割合が、TDを発症する;もっとも頻繁には、これら患者は、統合失調症を有する。TDの病態生理は、完全には理解されていないが、線条体におけるシナプス後ドパミン過敏(post−synaptic dopamine hypersensitivity)は、最も顕著な特徴である。TDは、アカシジアもしくはパーキンソニズムのようなドパミン遮断の急性徴候および症状とは区別される。これら急性暴露症状は、しばしば、「錐体外路副作用(extra−pyramidal side effects)」もしくはEPSE(遅発性応答でも遅延応答でもない)として説明される。短期間曝露後のTDの孤発性症例報告が存在するが、最も頻繁には、TDは、数ヶ月から数年にわたる長期間の処置の後に出現する。神経遮断薬曝露の持続期間および量に加えて、TDの他のリスク因子は、高齢、統合失調症および認知障害を含むようである(Margolese et al., Can J Psychiatry 2005, 50 (9): 541−47)。
TDに関する最も近年の文献は、精神科の患者のうちのおよそ15%におけるTDの有病率とともに、他の非精神科集団での極めて低い割合を示唆する(例えば、Tarsy and Baldessarini, Movement Disorders 2006, 21(5): 589−98を参照のこと)。統合失調症患者におけるTDのこのクラスター化は、TDが通常、慢性的曝露の状況において出現することをおそらく反映する。対照的に、ドパミンアンタゴニストの短期間の使用は、TDとまれにしか関連しない。TDの大部分の総説は、概して、これら薬剤への5年より長い曝露を記載する。DSM−IVおよびTDの臨床研究基準(例えば、1982年のSchooler−Kane基準)は、曝露が、診断を確定するために、3ヶ月超にわたって記録されているという要件を示す。近年の評価は、慢性的な神経遮断薬物適用を受けている患者における遅発性の多動性運動の発生率が、曝露1年あたり、およそ1〜5%であることを示す(例えば、Tenback et al, J Psychopharmacol 2010, 24: 1031; Woods et al, J Clin Psychiatry 2010, 71(4): 463−74を参照のこと)。寛解は、数年間にわたって問題を起こしている薬剤をもはや摂取していない患者のうちの30〜60%において報告される。
TDの発生率は、典型的でない、もしくはいわゆる第二世代の抗精神病薬物適用の利用可能性にしたがって、実質的に低いと期待された。しかし、発生率の減少は、文献によって部分的に確証となったに過ぎなかった。12ヶ月もしくはより短い短期間の治験は、TDをほとんど報告しないのに対して、より長期間の、企業により出資されていない治験は、有病率が4〜6%に近いことを示唆する(例えば、Correll and Schenk, Curr Opin Psychiatry 2008, 21(2): 151−6を参照のこと)。双極性障害(BD)を有する患者はまた、特に、第1選択薬の薬物適用に治療抵抗性であれば、抗精神病薬物適用を処方される。第二世代の典型的でない抗精神病薬は、BD処置のために一般に処方されている。BDの代替治療は、利用可能である(例えば、リチウム、バルプロエートなど);従って、TDの徴候を出現させている患者は、しばしば、問題を起こしている薬剤への曝露を中止して彼らの標準処置を継続することができ、このことは、TDの寛解を可能にし得る。
TDは、非精神科障害を有する患者において発症し得、彼らは、ドパミンレセプターアンタゴニスト(例えば、胃不全麻痺のためのREGLAN(登録商標)[メトクロプラミド])への制限された継続時間、ときおり、より長期の継続時間の曝露で処置されている。REGLAN(登録商標)関連副作用の気づきが増大して、集団訴訟の焦点になった一方で、メトクロプラミド誘発性TDは、薬物に曝露された患者のうちの<1%において実際には発生するようである(例えば、Rao et al, Aliment Pharmacol Ther 2010, 31(1): 11を参照のこと)。
標準処置レジメンも承認薬物も、TDの処置には利用可能でない。この状態を処置することへの第1の工程は、一般には、上記状態を引き起こすと疑われる神経遮断薬の使用を中止するかもしくは最小限にすることである。問題を起こしている薬物を代替の抗精神病薬(例えば、クロザピン)で置き換えることは、いくらかの患者を助け得る。いくつかの実験研究を、重症例に関して脳深部刺激のような侵襲性の高い介入で行った。さらに、小胞モノアミントランスポーター2(VMAT2)インヒビターは、種々の運動障害(遅発性ジスキネジアが挙げられる)の処置において有効と示された(例えば、Ondo et al, Am J Psychiatry 1999, 156(8): 1279−1281; Jankovic and Beach, Neurology 1997, 48: 359−362を参照のこと)。中程度もしくは重度のTDを有する患者に対する十分に許容された経口薬物適用は、この状態の重要な処置選択肢を提供できた。従って、TDを処置するために有用な治療が当該分野で必要である。
WeiheおよびEiden,The FASEB Journal(2000)14:2345〜2449 BhidayasiriおよびBoonyawairoj,Postgrad Med J(2011)87(1024):132〜141
(簡単な要旨)
本明細書で提供されるのは、以下の実施形態である。
(実施形態1)
被験体における多動性運動障害を処置するための方法であって、上記方法は、上記被験体に、(a)テトラベナジン(TBZ);(b)(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステル;(c)重水素化TBZ;(d)重水素化(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステル;(e)(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ);および(f)重水素化(+)α−HTBZから選択されるVMAT2インヒビターを含む薬学的組成物を、血漿1mLあたり、(+)α−HTBZの約15ng〜約60ngの間のCmaxおよび8時間の期間にわたって、血漿1mLあたり(+)α−HTBZの少なくとも15ngのCminを提供するために十分な量で投与する工程を包含する、方法。
(実施形態2)
上記Cmaxは、血漿1mLあたり、約15ng、約20ng、約25ng、約30ng、約35ng、約40ng、約45ng、約55ng、もしくは約60ngの(+)α−HTBZである、実施形態1にしたがう方法。
(実施形態3)
上記Cminは、血漿1mLあたり、少なくとも20ng、少なくとも25ng、少なくとも30ng、もしくは少なくとも35ngの(+)α−HTBZである、実施形態1または2にしたがう方法。
(実施形態4)
上記Cminは、血漿1mLあたり、約15ng〜約35ngの間の(+)α−HTBZである、実施形態または2にしたがう方法。
(実施形態5)
上記Cminは、12時間、16時間、20時間、もしくは24時間の期間にわたって、血漿1mLあたり、少なくとも15ngの(+)α−HTBZである、実施形態1〜4のいずれか1項にしたがう方法。
(実施形態6)
被験体における多動性運動障害を処置するための方法であって、上記方法は、上記被験体に、(a)テトラベナジン(TBZ);(b)(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステル;(c)重水素化TBZ;(d)重水素化(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステル;(e)(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ);および(f)重水素化(+)α−HTBZから選択されるVMAT2インヒビターを含む薬学的組成物を、(i)血漿1mLあたり、約15ng〜約60ngの(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)の治療濃度範囲;および(ii)約8時間〜約24時間の期間にわたって、血漿1mLあたり、(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)の少なくとも15ngの閾値濃度を提供するために十分な量で投与する工程を包含する、方法。
(実施形態7)
(+)α−HTBZの上記治療濃度範囲は、約15ng/mL〜約35ng/mLである、実施形態6にしたがう方法。
(実施形態8)
(+)α−HTBZの上記治療濃度は、約15ng/mL〜約40ng/mLである、実施形態6にしたがう方法。
(実施形態9)
(+)α−HTBZの上記治療濃度は、約15ng/mL〜約45ng/mLである、実施形態6にしたがう方法。
(実施形態10)
(+)α−HTBZの上記治療濃度は、約15ng/mL〜約50ng/mLである、実施形態6にしたがう方法。
(実施形態11)
(+)α−HTBZの上記治療濃度は、約15ng/mL〜約55ng/mLである、実施形態6にしたがう方法。
(実施形態12)
(+)α−HTBZの上記閾値濃度は、約15ng/mLである、実施形態6〜11のいずれか1項にしたがう方法。
(実施形態13)
(+)α−HTBZの上記閾値濃度は、約20ng/mLである、実施形態6〜11のいずれか1項にしたがう方法。
(実施形態14)
(+)α−HTBZの上記閾値濃度は、約8時間の期間にわたって維持される、実施形態6〜13のいずれか1項にしたがう方法。
(実施形態15)
(+)α−HTBZの上記閾値濃度は、約12時間の期間にわたって維持される、実施形態6〜13のいずれか1項にしたがう方法。
(実施形態16)
(+)α−HTBZの上記閾値濃度は、約16時間の期間にわたって維持される、実施形態6〜13のいずれか1項にしたがう方法。
(実施形態17)
(+)α−HTBZの上記閾値濃度は、約20時間の期間にわたって維持される、実施形態6〜13のいずれか1項にしたがう方法。
(実施形態18)
(+)α−HTBZの上記閾値濃度は、約24時間の期間にわたって維持される、実施形態6〜13のいずれか1項にしたがう方法。
(実施形態19)
上記多動性運動障害は、遅発性ジスキネジアである、実施形態1〜18のいずれか1項にしたがう方法。
(実施形態20)
上記多動性運動障害は、トゥレット症候群である、実施形態1〜18のいずれか1項にしたがう方法。
(実施形態21)
上記多動性運動障害は、ハンチントン病ではない、実施形態1〜18のいずれか1項にしたがう方法。
(実施形態22)
上記VMAT2インヒビターの十分な量は、1日あたり少なくとも12時間にわたって、Cmaxの少なくとも50%の濃度で(+)α−HTBZを提供する、実施形態1〜21のいずれか1項にしたがう方法。
(実施形態23)
上記薬学的組成物は、上記VMAT2インヒビターの長期放出製剤を含む、実施形態1〜22のいずれか1項にしたがう方法。
(実施形態24)
上記VMAT2インヒビターは、(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステルである、実施形態1〜23のいずれか1項にしたがう方法。
(実施形態25)
(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステルは、約40mg〜約80mgの1日投与量で投与される、実施形態24にしたがう方法。
(実施形態26)
(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステルは、約40mg、約45mg、約50mg、約55mg、約60mg、約65mg、約70mg、約75mg、もしくは約80mgの1日投与量で投与される、実施形態25にしたがう方法。
(実施形態27)
上記VMAT2インヒビターは、TBZである、実施形態1〜23のいずれか1項にしたがう方法。
(実施形態28)
上記VMAT2インヒビターは、(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)である、実施形態1〜23のいずれか1項にしたがう方法。
(実施形態29)
上記VMAT2インヒビターは、重水素化される、実施形態1〜28のいずれか1項にしたがう方法。
(実施形態30)
上記被験体の血漿中に提供される(+)α−HTBZは、重水素化される、実施形態29にしたがう方法。
これらおよび他の実施形態は、以下の詳細な説明を参照すると明らかである。この目的のために、ある種の背景情報、手順、化合物および組成物をより詳細に記載する種々の参考文献が本明細書で示され、これらは、それらの全体において本明細書によって各々参考として援用される。
本明細書で具体的に定義されない用語は、本開示および状況に鑑みて、当業者によってそれらに与えられる意味が与えられるものとする。しかし、本明細書で使用される場合、そうでないと特定されなければ、上記用語は、示される意味を有する。
本明細書全体を通じて「一実施形態(one embodiment)」もしくは「ある実施形態(an embodiment)」への言及は、上記実施形態と関連して記載される特定の特徴、構造もしくは特性が、少なくとも一実施形態の中に含まれることを意味する。従って、本明細書全体を通じて種々の場所での文言「一実施形態において」もしくは「ある実施形態において」の出現は、必ずしも全て同じ実施形態に言及しているわけではない。さらに、上記特定の特徴、構造もしくは特性は、1もしくはより多くの実施形態において任意の適切な様式で組み合わされ得る。
また、本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「ある(a)」、「ある(an)」および「上記(the)」は、状況が他のものを明確に指定しなければ、複数形への言及を含む。従って、例えば、「非ヒト動物(a non−human animal)」への言及は、「1もしくはより多くの非ヒト動物(one or more non−human animals)」、または複数のこのような動物に言及し得、「1つの細胞(a cell)」もしくは「上記細胞(the cell)」への言及は、1もしくはより多くの細胞および当業者に公知のその均等物(例えば、複数の細胞)などへの言及を含む。方法の工程が記載されるかもしくは特許請求される場合、および上記工程が特定の順序で起こると記載される場合、第1の工程が第2の工程より先に(すなわち、前に)起こる(もしくは行われる)という記載は、上記第2の工程が上記第1の工程に「の後で」起こる(もしくは行われる)ことを述べるように書き直される場合に同じ意味を有する。用語「約(about)とは、数字もしくは数値範囲に言及する場合、言及される上記数字もしくは数値範囲が、実験上の変動内の(もしくは統計的実験誤差内の)近似であり、従って、上記数字もしくは数値範囲が、その述べられた数字もしくは数値範囲のうちの1%〜15%の間で変動し得ることを意味する。用語「または(or)」は、一般に、状況が他のものを明確に指定しなければ、「および/もしくは」を含むその意味で使用されることにも注意するものとする。用語「少なくとも1」は、例えば、少なくとも1つの化合物もしくは少なくとも1つの組成物に言及する場合、用語「1もしくはより多く(one or more)」と同じ意味および理解を有する。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
被験体における多動性運動障害を処置するための方法であって、前記方法は、前記被験体に、(a)テトラベナジン(TBZ);(b)(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステル;(c)重水素化TBZ;(d)重水素化(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステル;(e)(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ);および(f)重水素化(+)α−HTBZから選択されるVMAT2インヒビターを含む薬学的組成物を、血漿1mLあたり、(+)α−HTBZの約15ng〜約60ngの間のC max および8時間の期間にわたって、血漿1mLあたり(+)α−HTBZの少なくとも15ngのC min を提供するために十分な量で投与する工程を包含する、方法。
(項目2)
前記C max は、血漿1mLあたり、約15ng、約20ng、約25ng、約30ng、約35ng、約40ng、約45ng、約55ng、もしくは約60ngの(+)α−HTBZである、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記C min は、血漿1mLあたり、少なくとも20ng、少なくとも25ng、少なくとも30ng、もしくは少なくとも35ngの(+)α−HTBZである、項目1または2に記載の方法。
(項目4)
前記C min は、血漿1mLあたり、約15ng〜約35ngの間の(+)α−HTBZである、項目1または2に記載の方法。
(項目5)
前記C min は、12時間、16時間、20時間、もしくは24時間の期間にわたって、血漿1mLあたり、少なくとも15ngの(+)α−HTBZである、項目1〜4のいずれか1項に記載の方法。
(項目6)
被験体における多動性運動障害を処置するための方法であって、前記方法は、前記被験体に、(a)テトラベナジン(TBZ);(b)(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステル;(c)重水素化TBZ;(d)重水素化(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステル;(e)(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ);および(f)重水素化(+)α−HTBZから選択されるVMAT2インヒビターを含む薬学的組成物を、(i)血漿1mLあたり、約15ng〜約60ngの(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)の治療濃度範囲;および(ii)約8時間〜約24時間の期間にわたって、血漿1mLあたり、(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)の少なくとも15ngの閾値濃度を提供するために十分な量で投与する工程を包含する、方法。
(項目7)
(+)α−HTBZの前記治療濃度範囲は、約15ng/mL〜約35ng/mLである、項目6に記載の方法。
(項目8)
(+)α−HTBZの前記治療濃度は、約15ng/mL〜約40ng/mLである、項目6に記載の方法。
(項目9)
(+)α−HTBZの前記治療濃度は、約15ng/mL〜約45ng/mLである、項目6に記載の方法。
(項目10)
(+)α−HTBZの前記治療濃度は、約15ng/mL〜約50ng/mLである、項目6に記載の方法。
(項目11)
(+)α−HTBZの前記治療濃度は、約15ng/mL〜約55ng/mLである、項目6に記載の方法。
(項目12)
(+)α−HTBZの前記閾値濃度は、約15ng/mLである、項目6〜11のいずれか1項に記載の方法。
(項目13)
(+)α−HTBZの前記閾値濃度は、約20ng/mLである、項目6〜11のいずれか1項に記載の方法。
(項目14)
(+)α−HTBZの前記閾値濃度は、約8時間の期間にわたって維持される、項目6〜13のいずれか1項に記載の方法。
(項目15)
(+)α−HTBZの前記閾値濃度は、約12時間の期間にわたって維持される、項目6〜13のいずれか1項に記載の方法。
(項目16)
(+)α−HTBZの前記閾値濃度は、約16時間の期間にわたって維持される、項目6〜13のいずれか1項に記載の方法。
(項目17)
(+)α−HTBZの前記閾値濃度は、約20時間の期間にわたって維持される、項目6〜13のいずれか1項に記載の方法。
(項目18)
(+)α−HTBZの前記閾値濃度は、約24時間の期間にわたって維持される、項目6〜13のいずれか1項に記載の方法。
(項目19)
前記多動性運動障害は、遅発性ジスキネジアである、項目1〜18のいずれか1項に記載の方法。
(項目20)
前記多動性運動障害は、トゥレット症候群である、項目1〜18のいずれか1項に記載の方法。
(項目21)
前記多動性運動障害は、ハンチントン病ではない、項目1〜18のいずれか1項に記載の方法。
(項目22)
前記VMAT2インヒビターの十分な量は、1日あたり少なくとも12時間にわたって、C max の少なくとも50%の濃度で(+)α−HTBZを提供する、項目1に記載の方法。
(項目23)
前記薬学的組成物は、前記VMAT2インヒビターの長期放出製剤を含む、項目1〜22のいずれか1項に記載の方法。
(項目24)
前記VMAT2インヒビターは、(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステルである、項目1〜23のいずれか1項に記載の方法。
(項目25)
(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステルは、約40mg〜約80mgの1日投与量で投与される、項目24に記載の方法。
(項目26)
(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステルは、約40mg、約45mg、約50mg、約55mg、約60mg、約65mg、約70mg、約75mg、もしくは約80mgの1日投与量で投与される、項目25に記載の方法。
(項目27)
前記VMAT2インヒビターは、TBZである、項目1〜23のいずれか1項に記載の方法。
(項目28)
前記VMAT2インヒビターは、(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)である、項目1〜23のいずれか1項に記載の方法。
(項目29)
前記VMAT2インヒビターは、重水素化される、項目1〜28のいずれか1項に記載の方法。
(項目30)
前記被験体の血漿中に提供される(+)α−HTBZは、重水素化される、項目29に記載の方法。
図1は、NBI−98854複数用量コホート研究における患者について8日目に、用量後の予定された時間に対する活性代謝産物(+)α−HTBZの平均血漿濃度データ(線形目盛)を示す。
(詳細な説明)
本明細書で提供されるのは、被験体においてテトラベナジン(3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オン、TBZ)の少なくとも1つの活性代謝産物の最適濃度を、上記化合物TBZもしくはそのアナログを特定の期間にわたって、活性代謝産物(例えば、(+)α−HTBZ)の濃度を達成するかもしくは維持する上記化合物の用量で被験体に投与することによって達成するかもしくは維持し、それによって、多動性運動障害(例えば、TD)を処置するための臨床的利益を最適化するための方法である。本明細書での開示の前に、被験体に最適な臨床的利益を生じたTBZもしくはそのアナログの用量は、個々の処置した被験体にわたって変動するようであった。
テトラベナジン(XENAZINE(登録商標))は、ハンチントン病と関連した舞踏病の処置のために、2008年に承認されたドパミン枯渇薬剤(dopamine−depleting agent)である、VMAT2阻害活性を有する承認薬剤である。しかし、XENAZINEは、TDに関しては承認されておらず、テトラベナジンは、ハンチントン病患者のみへの流通を制限する、厳しいリスク評価緩和戦略(Risk Evaluation and Mitigation Strategy)(REMS)プログラムを有する。臨床的利益は、TDおよび種々の多動性運動障害の処置に関するPhysician INDの下で使用される場合、テトラベナジンで記載された(例えば、Ondo et al, Am J Psychiatry 1999, 156(8): 1279−1281; Jankovic and Beach, Neurology 1997, 48: 359−362を参照のこと)。上記標的とされた多動性不随意運動に対するテトラベナジンの有益な薬理学的効果は、過度のモノアミン枯渇と関連した有害効果(例えば、鎮静、鬱病、アカシジアおよびパーキンソニズム)と同様に、記録されてきた。テトラベナジンに伴うこれら有害効果の発生は、個別化された投薬、用量設定(dose titration)、および制限的REMSプログラムの下での処置関連副作用の管理の必要性を生じた。
クリニックにおけるテトラベナジンでの用量設定の必要性は、その広範囲かつ可変性の代謝に起因し得る。TBZ(これは、2個のキラル中心を含み、2個の立体異性体のラセミ混合物である)は、インビボでその還元形態、3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール(ジヒドロテトラベナジン(HTBZ)としても公知)へと迅速かつ広範囲に代謝される。HTBZは、4個の個々の異性体:(±)α−HTBZおよび(±)β−HTBZとして存在すると考えられる。上記(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オールもしくは(+)α−HTBZは、最も活性な代謝産物の絶対配置であると考えられる(例えば、Kilbourn Chirality 1997 9:59−62を参照のこと)。テトラベナジンは迅速に代謝され、テトラベナジンの非常に低い曝露が、その経口投与の際に観察されるので、テトラベナジンの治療的効力は、代謝産物(+)α−HTBZおよび(+)β−HTBZの作用に主に起因するようである(例えば、Kilbourn et al., Eur J Pharmacol 1995, 278: 249−252; Mehvar et al., Drug Metabolism and Disposition 1987, 15(2): 250−255; Xenazine Package Insert, Biovail Laboratories International, 2009を参照のこと)。テトラベナジンの、(±)α−HTBZおよび(±)β−HTBZへの代謝は、患者間で非常に変動しやすい(例えば、Mehvar et al., Drug Metabolism and Disposition 1987, 15(2): 250−255を参照のこと)。さらに、HTBZのこれら立体異性体は、変化する薬理学(すなわち、オフターゲット(off−target)タンパク質レセプターへの結合)を示す(例えば、Kilbourn et al., Eur J Pharmacol 1995, 278: 249−252を参照のこと)。このことは、患者にとっての追加のリスクおよび患者の投与レジメンを積極的に管理するという点から、医師に対して複雑さの原因を表す。
本明細書で記載されるのは、多動性運動障害を有する被験体を、特定の期間にわたって、血漿中の[+]α−ジヒドロテトラベナジンの適切な濃度を達成するために十分な量において[+]α−ジヒドロテトラベナジンもしくはその前駆物質で処置するための方法である。
一実施形態において、[+]α−ジヒドロテトラベナジンのエステルが投与される。一実施形態において、そのエステルは、バリンエステルであり、上記化合物は、(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステル(NBI−98854)である。より特定の実施形態において、(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステルもしくはその塩は、重水素化される。
別の実施形態において、テトラベナジンもしくはその薬学的に受容可能な塩が投与される。テトラベナジンは、PCT公開 WO 2010/018408、WO 2011/019956、およびWO 2014/047167に開示される製剤を含め、種々の方法によって投与され得る。
別の実施形態において、米国特許第8,524,733号に開示されるとおりのd−テトラベナジンは、投与されて、特定の期間にわたって、血漿中の代謝産物(+)α−3−イソブチル−9,10−d−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール(重水素化(+)α−HTBZ)もしくは重水素化(+)β−HTBZの適切な濃度を生じる。上記d−テトラベナジンは、PCT公開 WO 2014/047167に開示されるとおりの製剤を含め、種々の方法によって投与され得る。
一実施形態において、本明細書で記載される方法において使用されるTBZ化合物は、置換された3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール化合物およびその薬学的に受容可能な塩である。別の実施形態において、上記化合物は、3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール(ジヒドロテトラベナジン(HTBZ)としても公知)であり、その個々の異性体、(±)α−HTBZおよび(±)β−HTBZ、ならびにそれらの薬学的に受容可能な塩を含む。別の特定の実施形態において、HTBZは、重水素化される。
一局面において、多動性運動障害を処置するための方法が本明細書で提供され、上記方法は、それを必要とする被験体に、本明細書で記載されるVMAT2インヒビターを含む薬学的組成物を、血漿1mLあたり、約15ng〜約60ngの間の(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)の最大血漿濃度(Cmax)および8時間の期間にわたって、血漿1mLあたり、少なくとも15ngの(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)の最小血漿濃度(Cmin)を達成するために十分な量で、投与する工程を包含する。
ある種の実施形態において、上記VMAT2インヒビターは、テトラベナジン(TBZ);(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステル;重水素化TBZ;重水素化(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステル;(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ);もしくは重水素化(+)α−HTBZである。
本明細書で記載される方法における(+)α−HTBZの血漿濃度への言及は、重水素化(+)α−HTBZおよび非重水素化(+)α−HTBZの両方を包含する。本明細書で記載されるとおりの重水素化されたVMAT2インヒビターが、被験体に投与される(例えば、重水素化TBZ、重水素化(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステル、もしくは重水素化(+)α−HTBZ)場合、重水素化(+)α−HTBZは、上記被験体の血漿中に現れ、測定されることになっていることは、当業者に明らかである。本明細書で記載されるとおりの非重水素化VMAT2インヒビターが被験体に投与される(例えば、TBZ、(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステル、(+)α−HTBZ)場合、非重水素化(+)α−HTBZは、上記被験体の血漿中に現れ、測定されることになっている。本明細書で記載されるとおりの重水素化VMAT2インヒビターおよび非重水素化VMAT2インヒビターの組み合わせが被験体に投与される場合、重水素化(+)α−HTBZおよび非重水素化(+)α−HTBZの両方が、上記被験体の血漿中に現れ、両方が測定されることになっている。
ある種の実施形態において、(+)α−HTBZの上記Cmaxは、約15ng/mL、約20ng/mL、約25ng/mL、約30ng/mL、約35ng/mL、約40ng/mL、約45ng/mL、約50ng/mL、約55ng/mLもしくは約60ng/mL 血漿である。ある種の実施形態において、(+)α−HTBZの上記Cminは、8時間、12時間、16時間、20時間、24時間、28時間、もしくは32時間の期間にわたって、少なくとも15ng/mL、少なくとも20ng/mL、少なくとも25ng/mL、少なくとも30ng/mL、もしくは少なくとも35ng/mL 血漿である。ある種の実施形態において、(+)α−HTBZの上記Cminは、約15ng/mL〜約35ng/mLの間である。
ある種の実施形態において、多動性運動障害を処置するための方法が本明細書で提供され、上記方法は、それを必要とする被験体に、本明細書で記載されるVMAT2インヒビターを含む薬学的組成物を、血漿1mLあたり、約15ng〜約60ngの間の(+)β−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)β−HTBZ)の最大血漿濃度(Cmax)および8時間の期間にわたって、血漿1mLあたり、少なくとも15ngの(+)β−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)β−HTBZ)の最小血漿濃度(Cmin)を達成するために十分な量で投与する工程を包含する。
ある種の実施形態において、(+)β−HTBZの上記Cmaxは、約15ng/mL、約20ng/mL、約25ng/mL、約30ng/mL、約35ng/mL、約40ng/mL、約45ng/mL、約50ng/mL、約55ng/mLもしくは約60ng/mL 血漿である。ある種の実施形態において、(+)β−HTBZの上記Cminは、8時間、12時間、16時間、20時間、24時間、28時間、もしくは32時間の期間にわたって、少なくとも15ng/mL、少なくとも20ng/mL、少なくとも25ng/mL、少なくとも30ng/mL、もしくは少なくとも35ng/mL 血漿である。ある種の実施形態において、(+)β−HTBZの上記Cminは、約15ng/mL〜約35ng/mLである。
ある種の実施形態において、VMAT2インヒビターは、i)血漿1mLあたり、約15ng〜約60ngの間の(+)α−HTBZのCmaxおよび8時間の期間にわたって、血漿1mLあたり、少なくとも15ngの(+)α−HTBZのCminを達成する;ならびに/またはii)血漿1mLあたり、約15ng〜約60ngの間の(+)β−HTBZのCmaxおよび8時間の期間にわたって、血漿1mLあたり、少なくとも15ngの(+)β−HTBZのCminを達成する、ために十分な量で投与される。
一実施形態において、上記薬学的組成物は、約15ng/mL〜約60ng/mL 血漿の(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)のCmaxおよび24時間の期間にわたって、上記Cmaxのおよそ少なくとも33%のCminを提供するために十分な量で投与される。別の実施形態において、上記薬学的組成物は、約15ng/mL〜約60ng/mL 血漿の(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)のCmaxおよび24時間の期間にわたって、上記Cmaxのおよそ少なくとも50%のCminを提供するために十分な量で投与される。ある種の特定の実施形態において、上記薬学的組成物は、約15ng/mL〜約60ng/mL 血漿の(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)のCmaxおよび24時間の期間にわたって、上記Cmaxの少なくとも約33%〜50%のおよその間のCminを提供するために十分な量で投与される。
他のある種の実施形態において、上記薬学的組成物は、約15ng/mL〜約60ng/mL 血漿の(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)のCmaxおよび12時間の期間にわたって、上記Cmaxのおよそ少なくとも33%のCminを提供するために十分な量で投与される。なお別のある種の実施形態において、上記薬学的組成物は、約15ng/mL〜約60ng/mL 血漿の(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)のCmaxおよび12時間の期間にわたって、上記Cmaxのおよそ少なくとも50%のCminを提供するために十分な量で投与される。ある種の特定の実施形態において、上記薬学的組成物は、約15ng/mL〜約60ng/mL 血漿の(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)のCmaxおよび12時間の期間にわたって、上記Cmaxの少なくとも約33%〜50%のおよその間のCminを提供するために十分な量で投与される。
別の実施形態において、上記薬学的組成物は、それを必要とする被験体に、約15ng/mL〜約60ng/mL 血漿の(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)のCmaxおよび24時間の期間にわたって、約5ng/mL〜約30ng/mL 血漿の間のCminを提供する量で投与される。なお別の実施形態において、上記薬学的組成物は、それを必要とする被験体に、約15ng/mL〜約60ng/mL 血漿の(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)のCmaxおよび24時間の期間にわたって、約7.5ng/mL〜約30ng/mL 血漿の間のCminを提供する量で投与される。
別の局面において、多動性運動障害を処置するための方法が本明細書で提供され、上記方法は、それを必要とする被験体に、本明細書で記載されるVMAT2インヒビターを含む薬学的組成物を、(i)血漿1mLあたり、約15ng〜約60ngの(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)の治療濃度範囲;および(ii)約8時間〜約24時間の期間にわたって、血漿1mLあたり、(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)の少なくとも15ngの閾値濃度、を提供するために十分な量で投与する工程を包含する。
ある種の実施形態において、上記VMAT2インヒビターは、テトラベナジン(TBZ);(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステル;重水素化TBZ;重水素化(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステル;(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ);もしくは重水素化(+)α−HTBZである。
ある種の実施形態において、上記治療濃度範囲は、血漿1mLあたり、約15ng〜約35ng、〜約40ng、〜約45ng、〜約50ng、もしくは〜約55ngの(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)である。
ある種の実施形態において、(+)α−HTBZの上記閾値濃度は、約8時間、約12時間、約16時間、約20時間、約24時間、約28時間、もしくは約32時間の期間にわたって、約15ng/mL、約20ng/mL、約25ng/mL、約30ng/mL、約35ng/mL、約40ng/mL、約45ng/mL、約50ng/mL、約55ng/mLもしくは約60ng/mL 血漿である。特定の実施形態において、(+)α−HTBZの上記閾値濃度は、約8時間〜約24時間の期間にわたって、約15ng/mL〜約35ng/mLの間である。
別の局面において、多動性運動障害を処置するための方法が本明細書で提供され、上記方法は、それを必要とする被験体に、本明細書で記載されるVMAT2インヒビターを含む薬学的組成物を、(i)血漿1mLあたり、(+)β−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)β−HTBZ)の約15ng〜約60ngの間の治療濃度範囲;および(ii)約8時間〜約24時間の期間にわたって、血漿1mLあたり、(+)β−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール ((+)β−HTBZ)の少なくとも15ngの閾値濃度、を提供するために十分な量で、投与する工程を包含する。
ある種の実施形態において、上記治療濃度範囲は、血漿1mLあたり、約15ng〜約35ng、約40ng、約45ng、約50ng、もしくは約55ngの(+)β−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)β−HTBZ)である。
ある種の実施形態において、(+)β−HTBZの上記閾値濃度は、約8時間、約12時間、約16時間、約20時間もしくは約24時間の期間にわたって、約15ng/mL、約20ng/mL、約25ng/mL、約30ng/mL、約35ng/mL、約40ng/mL、約45ng/mL、約50ng/mL、約55ng/mLもしくは約60ng/mL 血漿である。
ある種の実施形態において、本明細書で記載されるVMAT2インヒビターは、A)(i)血漿1mLあたり、約15ng〜約60ngの(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)の治療濃度範囲;および(ii)約8時間〜約24時間の期間にわたって、血漿1mLあたり、(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)の少なくとも15ngの閾値濃度;ならびに/またはB)(i)血漿1mLあたり、(+)β−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)β−HTBZ)の約15ng〜約60ngの間の治療濃度範囲;および(ii)約8時間〜約24時間の期間にわたって、血漿1mLあたり、(+)β−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール ((+)β−HTBZ)の少なくとも15ngの閾値(もしくは最小)濃度、を提供するために十分な量で投与される。
具体的実施形態において、本明細書で記載される方法において使用される薬学的組成物は、(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステルを含む。より具体的な実施形態において、上記化合物は、ジヒドロクロリド塩もしくはジトシレート塩である。
具体的実施形態において、被験体は、本明細書で記載される方法において、(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステル(これは、重水素化されていてもよいし、重水素化されていなくてもよい)の約40mg〜約80mgの1日投与量を投与される。より具体的な実施形態において、被験体は、(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステルの約40mg、約45mg、約50mg、約55mg、約60mg、約65mg、約70mg、約75mg、もしくは約80mgの1日投与量を投与される。
別の実施形態において、本明細書で記載される方法において使用される薬学的組成物は、(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)を含み、1日の過程にわたって複数用量で、および/もしくは長期放出製剤(extended release formulation)として、上記被験体に投与される。
別の実施形態において、本明細書で記載される方法において使用される薬学的組成物は、テトラベナジン(TBZ)を含み、1日の過程にわたって複数用量で、および/もしくは長期放出製剤として、上記被験体に投与される。
なお別の実施形態において、本明細書で記載される方法において使用される薬学的組成物は、d−テトラベナジン(TBZ)を含み、1日の過程にわたって複数用量で、および/もしくは長期放出製剤として、上記被験体に投与される。
(+)α−HTBZ、(+)β−HTBZ、および本明細書で開示されるとおりの化合物の血漿濃度は、Derangula et al, Biomedical Chromatography 2013 27(6): 792−801、Mehvar et al, Drug Metabolism and Distribution 1987 15(2): 250−55に記載されるとおりの方法によって、および一般にタンデム質量分析法によって、測定され得る。
本明細書で考察されるように、本明細書で記載される化合物およびそれらの塩は、ヒトモノアミントランスポーターアイソフォーム2(VMAT2)を阻害することによって、中枢神経系におけるモノアミンの供給を低減し得る。よって、これら化合物およびそれらの塩は、治療適用の広い範囲にわたって有用性を有し得、ヒトモノアミントランスポーターアイソフォーム2の阻害によって引き起こされるか、もしくはこれに関連づけられる種々の障害を処置するために使用され得る。これら障害としては、多動性障害が挙げられる。一実施形態において、本明細書で記載される化合物によって処置され得る状態としては、多動性障害(例えば、ハンチントン病、遅発性ジスキネジア、トゥレット症候群、ジストニア、片側バリスム、舞踏病およびチックが挙げられるが、これらに限定されない。ある種の実施形態において、本明細書で記載される方法に従って本明細書で記載される化合物によって処置される多動性障害は、ハンチントン病を含まない。
本明細書で記載される化合物は、当該分野で記載される公知の有機合成技術に従って合成され得る。例えば、(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステル(米国特許第8,039,627号では2−1と称される)を含む特定の化合物の合成のための一般的合成スキームおよび方法を記載する米国特許第8,039,627号を参照のこと。
本明細書で記載される化合物は、一般に、遊離酸もしくは遊離塩基として使用され得る。あるいは、上記化合物は、酸付加塩もしくは塩基付加塩の形態で使用され得る。遊離アミノ化合物の酸付加塩は、当該分野で周知の方法によって調製され得、有機酸および無機酸から形成され得る。適切な有機酸としては、マレイン酸、フマル酸、安息香酸、アスコルビン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、プロピオン酸、酒石酸、サリチル酸、クエン酸、グルコン酸、乳酸、マンデル酸、ケイ皮酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、グリコール酸、グルタミン酸、およびベンゼンスルホン酸が挙げられる。適切な無機酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、および硝酸が挙げられる。塩基付加塩としては、カルボキシレートアニオンと形成するそれらの塩が挙げられ、有機カチオンおよび無機カチオン(例えば、アルカリ金属およびアルカリ土類金属から選択されるもの(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、バリウムおよびカルシウム)、ならびにアンモニウムイオンおよびその置換された誘導体(例えば、ジベンジルアンモニウム、ベンジルアンモニウム、2−ヒドロキシエチルアンモニウムなど))で形成される塩が挙げられる。従って、本明細書で記載される化合物の用語「薬学的に受容可能な塩」は、任意のおよび全ての受容可能な塩形態を包含すると解釈される。
立体異性体に関して、本明細書で記載される化合物は、キラル中心を有し得、ラセミ体、ラセミ混合物として、および個々のエナンチオマーもしくはジアステレオマーとして存在し得る。全てのこのような異性体形態は、その混合物を含め、本発明内に包含される。さらに、上記化合物の結晶形態のうちのいくつかは、多形として存在し得、これは本明細書で企図される。さらに、上記化合物のうちのいくつかはまた、水もしくは他の有機溶媒とともに溶媒和物を形成し得る。このような溶媒和物は、本明細書で記載される化合物の範囲内に同様に包含される。
当業者が認識するように、前述の化合物のうちのいずれかは、放射性同位体を組み込み得る。よって、本明細書で記載されるものと同一の同位体標識された化合物(ここで1個もしくはより多くの原子が、天然において通常は見出される原子質量もしくは質量数とは異なる原子質量もしくは質量数を有する原子によって置換されている)の使用もまた企図される。これら化合物へと組みこまれ得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体(例えば、それぞれ、H、H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、および36Clが挙げられるが、これらに限定されない)が挙げられる。ある種の同位体標識された化合物(例えば、Hおよび14Cのような放射性同位体が中に組み込まれているもの)は、薬物もしくは基質組織分布アッセイにおいても有用である。トリチウム化水素(H)および炭素14(14C)同位体は、それらの調製の容易さおよび検出可能性のために特に好ましい。重い方の同位体(例えば、重水素(H))での置換は、より大きな代謝安定性、例えば、増大したインビボ半減期もしくは低下した用量の必要性から生じるある種の治療的利益を提供し得、従って、いくつかの状況では好まれ得る。同位体標識された化合物は、一般に、当該分野で慣用的に実施される手順を行うことによって調製され得る。
テトラベナジンは、本プロトコルに従って投与される場合に、ニューロンのモノアミン枯渇から生じる、CNS効果(例えば、眠気、めまい感、アカシジア(落ち着きなく歩き回る(restless pacing))、眠気、疲労、神経質、不眠症、不安、パーキンソニズムおよび鬱病)を主に引き起こす。テトラベナジンの効果は、可逆的であり、それゆえに一過性である。ヒトにおいて、テトラベナジンは、その活性代謝産物HTBZへと迅速に代謝され、その結果、テトラベナジンへの全身的曝露は、実質的に無視してよい。テトラベナジンの、HTBZへの還元は、カルボニルレダクターゼによって触媒され、非常に変わりやすく、HTBZは、短い半減期を有する。これは、個別化された投与レジメンの必要性を生じる(1日に1〜3回与えられる12.5〜225mg/日)。本明細書で記載されるように、テトラベナジンから形成されるHTBZは、オフターゲットレセプターを結合することによって変動する薬理学を生じる4種の立体異性体の混合物である(例えば、Kilbourn et al., 1995 前出を参照のこと)。しかし、実際の制限は、100mg/kg/日である。なぜならFDAは、50mgを超える用量については、CYP2D6試験を要求するからである(XENAZINEパッケージ挿入物、Biovail Laboratories International, 2009を参照のこと)。
NBI−98854((S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステル)、およびその薬学的に受容可能な塩は、小胞モノアミントランスポーター2(VMAT2)インヒビター((+)α−HTBZ)の経口活性バリンエステルであり、オフターゲット結合を制限し、ヒト被験体において改善された安全性プロフィールを可能にすることが意図された低下したピーク血漿濃度および薬物動態(PK)変動性を伴う制御された様式で[+]α−HTBZを送達するように設計した。
VMAT2の選択的標的化および上記活性代謝産物[+]α−HTBZの薬物動態プロフィールは、顕著なセロトニン、ノルエピネフリン、もしくはヒスタミン枯渇の証拠なしに、ドパミン放出の優先的調節および用量関連調節の両方を提供するようであった。このことは、患者の既存の抗精神病薬物適用と組み合わせて、または上記抗精神病薬物適用が中止された患者において無関係に、のいずれかで投与される場合に、可能であるはずである。
医学分野の当業者によって理解されるように、用語「処置する(treat)」および「処置(treatment)」とは、被験体(すなわち、患者)の疾患、障害、もしくは状態の医学的管理をいう(例えば、Stedman’s Medical Dictionaryを参照のこと)。用語「処置」および「処置すること(treating)」は、防止的な(すなわち、予防的な)もしくは治療的な(すなわち、治癒的処置および/もしくは待機的処置の両方を包含する。従って、用語「処置」および「処置すること」は、上記状態を、特に、明白な形態で既に発生させた患者の治療的処置を包含する。治療的処置は、その特定の適応症の症状を軽減するために対症療法(symptomatic treatment)、あるいは上記適応症の状態を逆転するかもしくは部分的に逆転するために、または上記疾患の進行を止めるかもしくは減速させるために原因治療(causal treatment)であり得る。従って、本明細書で記載される組成物および方法は、ある期間にわたって、ならびに長期治療のために、例えば、治療的処置として使用され得る。さらに、用語「処置」および「処置すること」は、予防的処置、すなわち、本明細書中前述の状態を発生させるリスクにある患者の処置、従って、上記リスクの低減を包含する。
本明細書で記載される組成物および方法を必要とする被験体としては、医学分野および精神医学分野の当業者によって多動性障害(例えば、遅発性ジスキネジア)を有すると診断された被験体が挙げられる。処置されることになっている被験体(もしくは患者)は、哺乳動物(ヒトもしくは非ヒト霊長類が挙げられる)であり得る。上記哺乳動物は、ネコもしくはイヌのような飼い慣らされた動物であり得る。
治療的および/もしくは予防的な利益は、例えば、改善された臨床転帰、治療的処置および予防的もしくは防止的手段(ここでは目的は、望ましくない生理学的変化もしくは障害を防止するかもしくは減速させるかもしくは遅らせる(減らす)こと、あるいはこのような障害の拡大もしくは重症度を防止するかもしくは減速させるかもしくは遅らせる(減らす)ことである)の両方を包含する。本明細書中の組成物の予防的投与は、ドパミンレセプター遮断薬(例えば、神経遮断薬)での第1の処置の際に始まり得る。本明細書で考察されるように、被験体を処置することに由来する有益なもしくは所望の臨床結果としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:処置されることになっている疾患、状態もしくは障害から生じるかまたはこれらと関連する症状の減少(abatement)、減らすこと、もしくは緩和;症状の発生の低下;改善されたクオリティー・オブ・ライフ;疾患なしの状態がより長いこと(すなわち、疾患の診断が行われる基礎となる症状を被験体が示す可能性もしくは傾向を減少させること);疾患の程度の減少;疾患の安定した(すなわち、増悪しない)状態;疾患進行を遅延させるかもしくは減速させること;上記疾患状態の改善もしくは一時的緩和(palliation);ならびに検出可能であろうと検出不能であろうと、寛解(部分的であろうと全体的であろうと);ならびに/あるいは全生存期間。「処置」はまた、被験体が処置を受けなかった場合に予測される生存と比較したときに、長期化する生存を意味し得る。処置を必要とする被験体としては、上記状態もしくは障害を既に有する被験体、ならびに上記疾患、状態、もしくは障害(例えば、TDまたは本明細書で記載される他の状態もしくは障害)を有する傾向にあるかまたはこれらを発生させるリスクのある被験体、および上記疾患、状態、もしくは障害が防止されることになっている(すなわち、上記疾患、障害、もしくは状態の発生の可能性を減少させる)被験体が挙げられる。本明細書で記載される化合物のうちのいずれか1つの治療上有効な量は、統計的にもしくは臨床的に有意な治療的および/または予防的利益を、上記処置される被験体に提供する上記化合物の量にある。
多動性障害を処置するための治療剤の有効性を決定するための方法は、医学分野および臨床分野の当業者によって、当該分野で慣用的に実施される。例示によれば、多動性障害を有する被験体は、診断され得、モニターされ得、そして異常不随意運動評価尺度(AIMS)によって評価され得る。上記AIMSは、1976年に開発された構造化神経検査(structured neurological examination)であり、運動障害評価において広く使用されてきた。それは、0から4までのスケール(0は、なしとして評価され、4は、重度と評価される)でスコア付けされる局所の不随意身体運動の7つの別個の評価からなる。
(薬学的組成物)
本開示は、多動性障害を処置するための方法において使用するための、本明細書で記載されるVMAT2インヒビター化合物のうちのいずれか1つおよび薬学的に受容可能な賦形剤を含む薬学的組成物をさらに提供する。薬学的に受容可能な賦形剤は、上記活性成分の活性を妨げない生理学的におよび薬学的に適切な非毒性のかつ不活性な物質もしくは成分である;賦形剤はまた、キャリアともいわれ得る。本明細書で記載される製剤化方法および賦形剤は、例示であって、決して限定ではない。薬学的に受容可能な賦形剤は、薬学分野で周知であり、例えば、Rowe et al., Handbook of Pharmaceutical Excipients: A Comprehensive Guide to Uses, Properties, and Safety, 5th Ed., 2006、およびRemington: The Science and Practice of Pharmacy (Gennaro, 21st Ed. Mack Pub. Co., Easton, PA (2005))に記載される。例示的な薬学的に受容可能な賦形剤としては、生理的pHの滅菌食塩水およびリン酸緩衝化食塩水が挙げられる。保存剤、安定化剤、色素、緩衝液などは、上記薬学的組成物において提供され得る。さらに、抗酸化剤および懸濁剤もまた、使用され得る。
液体溶液として製剤化される組成物に関して、受容可能なキャリアおよび/もしくは希釈剤は、食塩水および滅菌水を含み、必要に応じて、抗酸化剤、緩衝液、静菌薬および他の一般的な添加剤を含み得る。上記組成物はまた、VMAT2インヒビターに加えて、希釈剤、分散剤および表面活性剤、結合剤、および滑沢剤を含む、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、もしくは錠剤として製剤化され得る。当業者は、上記VMAT2インヒビターを適切な様式で、および受容された実務(例えば、Remington(前出)に開示されるもの)に従って、さらに製剤化し得る。
別の実施形態において、中枢神経系もしくは末梢神経系の障害を処置するための方法が提供される。このような方法は、本発明の化合物を、温血動物に、上記状態を処置するために十分な量で投与する工程を包含する。この状況において、「処置する」は、予防的投与を包含する。このような方法は、本明細書で記載されるVMAT2インヒビターの、好ましくは、上記で考察されるとおりの薬学的組成物の形態での全身的投与を包含する。本明細書で使用される場合、全身的投与は、経口投与法および非経口投与法を含む。経口投与に関しては、適切な薬学的組成物としては、散剤、顆粒剤、丸剤、錠剤、およびカプセル剤、ならびに液体、シロップ剤、懸濁物、およびエマルジョンが挙げられる。これら組成物はまた、香味料(flavorant)、保存剤、懸濁剤、増粘剤および乳化剤、ならびに他の薬学的に受容可能な添加剤を含み得る。非経口投与に関しては、本発明の化合物は、水性注射溶液(これは、上記VMAT2インヒビターに加えて、緩衝液、抗酸化剤、静菌薬、およびこのような溶液中で一般に使用される他の添加剤を含み得る)において調製され得る。
本明細書で記載されるように、最適な用量は、一般に、実験モデルおよび/もしくは臨床試験を使用して決定される。上記最適な用量は、上記被験体のボディーマス、体重、血液容積、もしくは他の個々の特性に依存し得る。例えば、医学分野の当業者は、上記被験体の状態、すなわち、疾患のステージ、上記疾患によって引き起こされる症状の重症度、全身的な健康状態、ならびに年齢、性別、および体重、ならびに医学分野の当業者に明らかな他の因子を考慮し得る。一般に、本明細書で記載される化合物の量は、 上記被験体の体重1kgあたり、約0.1mg〜約2mgの用量範囲において存在する。ある種の実施形態において、1日用量は、約10〜150mgである。有効な治療を提供するために十分な最小用量の使用は、通常好ましい。被験体は、一般に、臨床評価によって、および処置されているかもしくは防止されている状態に適したアッセイを使用して、治療的有効性に関してモニターされ得、その方法(例えば、AIMS評価)は、当業者が精通しておりかつ本明細書で記載される。被験体に投与される化合物の濃度は、生物学的流体中、例えば、血液、血液画分(例えば、血漿、血清)中、および/または尿中、および/または上記被験体に由来する他の生物学的サンプル中での上記化合物の濃度を決定することによって、モニターされ得る。上記化合物を検出するために当該分野で実施される任意の方法は、治療レジメンの過程の間に、化合物の濃度を測定するために使用され得る。
テトラベナジンおよびd−テトラベナジンの長期放出製剤は、当該分野で公知である。長期放出薬学的組成物は、PCT公開 WO 2010/018408、WO 2011/019956およびWO2014/047167に記載されている。
本明細書で記載されるVMAT2インヒビター化合物のうちの少なくとも1つを含む本明細書で記載される薬学的組成物は、上記化合物の有効量を効果的に送達するいくつかの経路のうちのいずれか1つによって、必要とする被験体に送達され得る。このような投与経路としては、例えば、経口、非経口、経腸、直腸、鼻内、口内、舌下、筋肉内、および経皮が挙げられる。
(実施例1:ヒト臨床試験−NBI−98854)
12.5mg〜100mg/日の(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステルの反復用量を投与したTD被験体の臨床データは、上記薬物が一般に十分に許容されることを示す。効力は、活性代謝産物[+]α−ジヒドロテトラベナジンの濃度に関連する。曝露−応答分析は、血漿中の30ng/mLの濃度が、適切な目標(target)であることを示す。血漿中の60ng/mLを上回る曝露は、わずかな増分の利益を与えるが、VMAT2薬理学の拡大を反映する有害事象のリスクを増大させる。15ng/mLを下回る曝露は、一般的なTD集団にわたって最適以下である。
(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステルのフェーズ2臨床研究からの観察された曝露およびビデオ評価から得られた異常不随意運動スケール(AIMS)を、曝露−応答関係性の作成のために使用した。合計で96名の患者を、プラセボ(N=41)および(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステル(25mg、50mgもしくは75mgのいずれか、N=45)へと無作為化した。(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステルを受けている38名の患者は、代謝産物[+]α−ジヒドロテトラベナジンに関して入手可能なPKデータを有した。これ故に、合計で79名の(41名のプラセボおよび38名の薬物曝露)患者のデータを、曝露−AIMS分析において使用した。ビデオ評価に由来するAIMSは、各患者においてベースラインおよび6週間目で入手できた。6週間目でのベースラインからのパーセント変化を、応答測定規準(response metric)として役立てた。ほぼTmaxでサンプリングした6週間目での[+]α−ジヒドロテトラベナジン濃度は、各患者において入手可能であり、このCmax定常状態(ss)を、曝露尺度として使用した。
[+]α−ジヒドロテトラベナジンの定量可能な濃度を有した患者は、6週間目のCmax ssに基づいて四分位数(quartile)へと分けた。平均Cmax ssおよびベースラインからの平均AIMS減少を、各四分位数について計算した。これら四分位数を、以下の表に示されるようにプラセボ患者と比較した。
認められ得るように、6週間目の時点での上記プラセボ患者のAIMSは、ベースライン読み取りに実質的に類似であった。患者の第1四分位数(投与されたNBI−98854の用量に拘わらず、6週間目の時点で[+]α−HTBZの最低のCmax ssを示した患者)は、およそ15ng/mLの[+]α−HTBZの平均Cmax ssおよびおよそ33%のAIMSの中程度の減少を示した。患者の次の四分位数は、およそ29ng/mLの[+]α−HTBZの平均Cmax ssおよびベースライン読み取りからおよそ70%のAIMSにおける最大減少を示した。次の2つの四分位数において[+]α−HTBZの最高濃度を達成した患者は、第2四分位数の患者に対して平均AIMSスコアにおける減少によって測定される場合、TD症状におけるいかなるより大きな減少も達成しなかった。
(実施例2:NBI−98854処置患者における[+]α−HTBZの血漿閾値濃度の維持)
NBI−98854を、複数用量コホートにおいて、8日間にわたって、患者に、50mgもしくは100mgの用量で1日に1回、経口投与した(50mg投与群についてはn=13;100mg投与群についてはn=4)。(+)α−HTBZについての個々の被験体の血漿濃度データを、用量後の予定された時間(0時間、2時間、4時間、6時間、8時間、12時間、16時間、24時間、48時間、96時間、および120時間)で、8日目に集め、平均血漿濃度データとして示した(線形目盛)(図1を参照のこと)。8日目に、(+)α−HTBZについてのTmaxまでのメジアン時間は、両方の用量についておよそ4.0時間であった。最大濃度(Cmax)が達成された後、(+)α−HTBZ血漿濃度は、減退するようであり、およそ21時間(50mg用量)およびおよそ19時間(100mg用量)という見かけ上のt1/2を示した。図1に示されるように、NBI−98854の上記50mg用量は、血漿1mLあたり、(+)α−HTBZの約15〜約60ngの間の所望の治療濃度範囲を、約8〜約24時間の期間にわたって、約15ng/mLの閾値濃度を上回って、維持するようであった。
本出願は、米国特許法第119条(e)の下で、米国仮特許出願第61/989,240号(2014年5月6日出願、この出願は、その全体において本明細書に参考として援用される)に対して利益を主張する。
上記で記載される種々の実施形態は、さらなる実施形態を提供するために組み合わされ得る。本明細書中で言及され、そして/または出願データシートの中に列挙される全ての米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願および非特許刊行物は、それらの全体において本明細書に参考として援用される。上記実施形態の局面は、必要であれば、種々の特許、出願、および刊行物の概念を使用して、なおさらなる実施形態を提供するために改変され得る。
これらおよび他の変更は、上記の詳細な説明に鑑みて、上記実施形態に対して行われ得る。一般に、以下の特許請求の範囲において、使用される用語は、請求項を、本明細書および請求項に開示される具体的実施形態に限定すると解釈されるものとはしないが、全ての可能な実施形態とともに、このような特許請求の範囲が権利化される均等物の全範囲を包含すると解釈されるものとする。よって、請求項は、上記開示によって限定されない。

Claims (36)

  1. 被験体における多動性運動障害を処置するための、VMAT2インヒビターを含む薬学的組成物であって、前記VMAT2インヒビターは、(a)テトラベナジン(TBZ)またはその薬学的に受容可能な塩;(b)(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステルまたはその薬学的に受容可能な塩;(c)重水素化TBZまたはその薬学的に受容可能な塩;(d)重水素化(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステルまたはその薬学的に受容可能な塩;(e)(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)またはその薬学的に受容可能な塩;あるいは(f)重水素化(+)α−HTBZまたはその薬学的に受容可能な塩であり、前記薬学的組成物は、血漿1mLあたり、(+)α−HTBZの15ng〜60ngの間のCmaxおよび8時間の期間にわたって、血漿1mLあたり(+)α−HTBZの少なくとも15ngのCminが提供されるように投与されることを特徴とする、薬学的組成物。
  2. 前記Cmaxは、血漿1mLあたり、15ng、20ng、25ng、30ng、35ng、40ng、45ng、55ng、もしくは60ngの(+)α−HTBZである、請求項1に記載の薬学的組成物。
  3. 前記Cminは、血漿1mLあたり、少なくとも20ngの(+)α−HTBZである、請求項1に記載の薬学的組成物。
  4. 前記Cminは、血漿1mLあたり、15ng〜35ngの間の(+)α−HTBZである、請求項1に記載の薬学的組成物。
  5. 前記Cminは、12時間の期間にわたって、血漿1mLあたり、少なくとも15ngの(+)α−HTBZである、請求項1に記載の薬学的組成物。
  6. 被験体における多動性運動障害を処置するための、VMAT2インヒビターを含む薬学的組成物であって、前記VMAT2インヒビターは、(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステルまたはその薬学的に受容可能な塩であり、前記薬学的組成物は、(i)血漿1mLあたり、15ng〜60ngの(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)の治療濃度範囲;および(ii)8時間〜24時間の期間にわたって、血漿1mLあたり、(+)α−HTBZの少なくとも15ngの閾値濃度が提供されるように投与されることを特徴とする、薬学的組成物。
  7. (+)α−HTBZの前記治療濃度範囲は、15ng/mL〜35ng/mLである、請求項6に記載の薬学的組成物。
  8. (+)α−HTBZの前記治療濃度は、15ng/mL〜40ng/mLである、請求項6に記載の薬学的組成物。
  9. (+)α−HTBZの前記治療濃度は、15ng/mL〜45ng/mLである、請求項6に記載の薬学的組成物。
  10. (+)α−HTBZの前記治療濃度は、15ng/mL〜50ng/mLである、請求項6に記載の薬学的組成物。
  11. (+)α−HTBZの前記治療濃度は、15ng/mL〜55ng/mLである、請求項6に記載の薬学的組成物。
  12. (+)α−HTBZの前記閾値濃度は、15ng/mLである、請求項6に記載の薬学的組成物。
  13. (+)α−HTBZの前記閾値濃度は、20ng/mLである、請求項6に記載の薬学的組成物。
  14. (+)α−HTBZの前記閾値濃度は、8時間の期間にわたって維持される、請求項6に記載の薬学的組成物。
  15. (+)α−HTBZの前記閾値濃度は、12時間の期間にわたって維持される、請求項6に記載の薬学的組成物。
  16. (+)α−HTBZの前記閾値濃度は、16時間の期間にわたって維持される、請求項6に記載の薬学的組成物。
  17. (+)α−HTBZの前記閾値濃度は、20時間の期間にわたって維持される、請求項6に記載の薬学的組成物。
  18. (+)α−HTBZの前記閾値濃度は、24時間の期間にわたって維持される、請求項6に記載の薬学的組成物。
  19. 前記多動性運動障害は、遅発性ジスキネジアである、請求項1または6のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
  20. 前記多動性運動障害は、トゥレット症候群である、請求項1または6のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
  21. 前記多動性運動障害は、ハンチントン病ではない、請求項1または6のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
  22. 前記被験体に投与される前記組成物の量は、1日あたり少なくとも12時間にわたって、Cmaxの少なくとも50%の濃度で(+)α−HTBZを提供する、請求項1に記載の薬学的組成物。
  23. 前記薬学的組成物は、前記VMAT2インヒビターの長期放出製剤を含む、請求項1または6のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
  24. 前記VMAT2インヒビターは、(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステルまたはその薬学的に受容可能な塩である、請求項1または6のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
  25. (S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステルの重量に基づき40mg〜80mgの1日投与量で投与されることを特徴とする、請求項24に記載の薬学的組成物。
  26. (S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステルの重量に基づき40mg、45mg、50mg、55mg、60mg、65mg、70mg、75mg、もしくは80mgの1日投与量で投与されることを特徴とする、請求項24に記載の薬学的組成物。
  27. 前記VMAT2インヒビターは、(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステルのジトシレート塩である、請求項24〜26のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
  28. (S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステルの重量に基づき40mgの1日投与量で投与されることを特徴とする、請求項24〜27のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
  29. (S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸(2R,3R,11bR)−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イルエステルの重量に基づき80mgの1日投与量で投与されることを特徴とする、請求項24〜27のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
  30. 前記VMAT2インヒビターは、テトラベナジン(TBZ)またはその薬学的に受容可能な塩であるか、または前記VMAT2インヒビターは、(+)α−3−イソブチル−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−オール((+)α−HTBZ)またはその薬学的に受容可能な塩である、請求項1または6のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
  31. 前記VMAT2インヒビターは、重水素化されている、請求項1または6のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
  32. 前記対象者の血漿中に提供される前記(+)α−HTBZは、重水素化されている、請求項31に記載の薬学的組成物。
  33. 経口投与されることを特徴とする、請求項1〜32のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
  34. 前記投与は、前記対象者のベースライン異常不随意運動スケール(AIMS)スコアと比較した場合に、前記対象者のAIMSスコアの低減をもたらす、請求項1〜33のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
  35. 前記投与は、前記対象者のベースライン異常不随意運動スケール(AIMS)スコアと比較した場合に、前記対象者のAIMSスコアの少なくとも33%の低減をもたらす、請求項1〜33のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
  36. 前記投与は、前記対象者のベースライン異常不随意運動スケール(AIMS)スコアと比較した場合に、前記対象者のAIMSスコアの少なくとも65%の低減をもたらす、請求項1〜33のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
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