JP6632793B2 - 二次電池用電極の製造方法および製造装置 - Google Patents

二次電池用電極の製造方法および製造装置 Download PDF

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Description

本発明は二次電池用電極の製造方法および製造装置に関する。
二次電池は、携帯電話、デジタルカメラ、ラップトップコンピュータなどのポータブル機器の電源としてはもちろん、車両や家庭用の電源として広く普及してきている。なかでも、高エネルギー密度で軽量なリチウムイオン二次電池は、生活に欠かせないエネルギー蓄積デバイスになっている。
二次電池は大別して巻回型と積層型に分類できる。巻回型二次電池の電池素子は、長尺の正極シートと負極シートとがセパレータによって隔離されつつ重ね合わされた状態で複数回巻き回された構造を有する。積層型二次電池の電池素子は、正極シートと負極シートとがセパレータによって隔離されながら交互に繰り返し積層された構造を有する。巻回型二次電池と積層型二次電池のいずれにおいても、電極(正極および負極)は集電箔と活物質層とを含み、特許文献1,2に示されているように集電箔の両面に活物質層が形成されたものが一般的である。特に積層型二次電池に用いられる複数の電極シートを製造する場合には、1枚の長尺の集電箔に活物質層を形成した後に集電箔を切断して分離して複数の電極シートを得ると、製造効率が良い。
特許文献3には、箔状の基材に塗布液を塗布するためのダイが開示されている。このダイは、スリットが形成されたシムを有し、シムのスリットを介して塗布液を吐出する。そして、特許文献4,5には、基材上への複数条の塗布層の形成(ストライプ塗工)のために複数のスリットを有する櫛状のシムが開示されている。
特開2002−361152号公報 特開2010−277740号公報 特開2004−275810号公報 特開2005−28227号公報 特開平7−100419号公報
1枚の長尺の集電箔に活物質層を形成した後に集電箔を切断して分離することによって複数の電極シートを製造する場合には、仮に集電箔の全面に活物質層を形成すると、切断しろの部分の活物質層が無駄になる。高価な活物質が無駄に消費される量を減らして製造コストを低減するためには、集電箔に、製造すべき電極と実質的に同じ幅のストライプ状の活物質層を複数条形成し、切断しろの部分には活物質層を形成しないようにすることが好ましい。その場合、特許文献4,5に示されているような、複数のスリットを有する櫛状のシムが用いられるのが一般的である。
しかし、集電箔の両面に複数条の活物質層を形成する場合に、集電箔の両面で活物質層の位置がずれることがある。特に、一方の面に複数条のストライプ状の活物質層を形成した後に、他方の面に複数条のストライプ状の活物質層を形成する際に、活物質層を高精度に形成できないことがある。すなわち、他方の面の活物質層が、一方の面の活物質層に対して位置がずれていたり、厚さが異なっていたりする。このように活物質層の形成位置や厚さが集電箔の両面で一致していないと、その集電箔を切断して得た電極を含む二次電池の特性が悪く、二次電池として良好に機能し得ない可能性がある。
そこで本発明の目的は、集電箔の両面に複数条のストライプ状の活物質層を形成することにより、活物質層の無駄を減らして製造コストを低く抑えるとともに、集電箔の両面の活物質層の位置ずれや寸法精度の低下を防ぐことができる二次電池用電極の製造方法および製造装置を提供することにある。
本発明の二次電池用電極の製造方法は、集電箔の一方の面に、複数のスリットが形成された櫛状のシムを有する単一の大型ダイヘッドから活物質を塗布して、複数条のストライプ状の活物質層を形成する工程と、一方の面に活物質層が形成された集電箔の他方の面に対向するように配置された、単一のスリットが形成されたシムをそれぞれ有する複数の小型ダイヘッドを、それぞれ独立して位置調節する工程と、位置調節された複数の小型ダイヘッドの各々から、一方の面に活物質層が形成された集電箔の他方の面に活物質を塗布して、複数条のストライプ状の活物質層を形成する工程と、を含む二次電池用電極の製造方法において、複数の小型ダイヘッドをそれぞれ独立して位置調節する工程では、一方の面に形成された活物質層のエッジの位置を検知して、その検知結果に基づいて複数の小型ダイヘッドをそれぞれ位置調節する。
本発明の二次電池用電極の製造装置は、集電箔の一方の面に対向するように配置され、複数のスリットが形成された櫛状のシムを有し、集電箔の一方の面に活物質を塗布して、複数条のストライプ状の活物質層を形成する単一の大型ダイヘッドと、集電箔の進行方向における大型ダイヘッドの下流側に集電箔の他方の面に対向するように配置され、単一のスリットが形成されたシムをそれぞれ有し、集電箔の他方の面に活物質を塗布して、複数条のストライプ状の活物質層を形成する複数の小型ダイヘッドと、を含み、複数の小型ダイヘッドはそれぞれ独立して位置調節される、二次電池用電極の製造装置において、集電箔の進行方向において大型ダイヘッドと小型ダイヘッドとの間に配置され、一方の面に形成された活物質層のエッジの位置を検知するセンサと、センサの検知結果に基づいて複数の小型ヘッドのそれぞれの位置を調節する制御装置と、をさらに含む。
本発明によると、集電箔の両面に複数条のストライプ状の活物質層を形成することにより、活物質層の無駄を減らして製造コストを低く抑えるとともに、集電箔の両面の活物質層の位置ずれや寸法精度の低下を防ぐことができる。
本発明に基づいて製造された電極を含む積層型二次電池の基本構造を表す断面図である。 本発明の一実施形態の、二次電池用電極の製造装置を模式的に示す説明図である。 図2に示す二次電池用電極の製造装置の第1塗布部の大型ダイヘッドを示す平面図である。 図2に示す二次電池用電極の製造装置の第2塗布部の複数の小型ダイヘッドを示す平面図である。 図2に示す二次電池用電極の製造装置を示すブロック図である。 本発明の一実施形態の、二次電池用電極の製造方法を示すフローチャートである。 図3に示す第1塗布部で集電箔の一方の面に活物質層を形成する状態を示す平面図である。 図4に示す第2塗布部で集電箔の他方の面に活物質層を形成する状態を示す平面図である。 関連技術の製造方法により集電箔の両面で活物質層の形成位置がずれて形成された状態を示す平面図である。 図6に示す製造方法により集電箔の両面で活物質層の形成位置が一致するように形成された状態を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
まず、本発明に基づいて製造された電極を含む二次電池の一例について、図1を参照して説明する。図1は、積層型のリチウムイオン二次電池の構成の一例を模式的に示している。このリチウムイオン二次電池100は、正極(正極シート)1と負極(負極シート)6とが、セパレータ20を介して交互に複数層積層された電極積層体(電池素子)を備えている。この電極積層体は電解液5と共に、可撓性フィルム30からなる外装容器に収納されている。電極積層体の正極1には正極端子4の一端が接続されている。負極6には負極端子9の一端が接続されている。正極端子4の他端側および負極端子9の他端側は、それぞれ可撓性フィルム30の外部に引き出されている。図1では、電極積層体を構成する各層の一部(厚さ方向の中間部に位置する層)を図示省略して、電解液5を示している。
正極1は、正極集電箔3と、その正極集電箔3の両面に形成された正極活物質層2とを含む。負極6は、負極集電箔8と、その負極集電箔8の両面に形成された負極活物質層7とを含む。正極集電箔3上に正極活物質層2が設けられていない未塗布部と、負極集電箔8上に負極活物質層7が設けられていない未塗布部は、電極端子(正極端子4または負極端子9)と接続するためのタブとしてそれぞれ用いられる。正極集電箔3の一部である正極タブ同士は正極端子4上にまとめられ、正極端子4とともに超音波溶接等で互いに接続される。負極集電箔8の一部である負極タブ同士は負極端子9上にまとめられ、負極端子9とともに超音波溶接等で互いに接続される。そして、正極端子4の他端部および負極端子9の他端部は外装容器の外部にそれぞれ引き出されている。負極6の塗布部(負極活物質層7)の外形寸法は正極1の塗布部(正極活物質層2)の外形寸法よりも大きく、セパレータ20の外形寸法よりも小さい。
この二次電池において、正極活物質層2を構成する材料としては、例えばLiCoO2、LiNiO2、LiNi(1-x)CoO2、LiNix(CoAl)(1-x)2、Li2MnO3−LiMO2(ここで、Mは遷移金属であり、例としてNi、Co、Fe、Crなどが挙げられる)、LiNixCoyMn(1-x-y)2などの層状酸化物系材料や、LiMn24、LiMn1.5Ni0.54、LiMn(2-x)x4などのスピネル系材料、LiMPO4などのオリビン系材料、Li2MPO4F、Li2MSiO4Fなどのフッ化オリビン系材料、V25などの酸化バナジウム系材料などが挙げられ、これらのうちの1種、または2種以上の混合物を使用することができる。
負極活物質層7を構成する材料としては、黒鉛、非晶質炭素、ダイヤモンド状炭素、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーンなどの炭素材料や、リチウム金属材料、シリコンやスズなどの合金系材料、Nb25やTiO2などの酸化物系材料、あるいはこれらの複合物を用いることができる。
正極活物質層2および負極活物質層7を構成する材料は、結着剤や導電助剤等を適宜加えた合剤であってよい。導電助剤としては、カーボンブラック、炭素繊維、または黒鉛などのうちの1種、または2種以上の組み合せを用いることができる。また、結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン、カルボキシメチルセルロース、変性アクリロニトリルゴム粒子などを用いることができる。
正極集電箔3としては、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、またはこれらの合金等を用いることができ、特にアルミニウムが好ましい。負極集電箔8としては、銅、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、またはこれらの合金を用いることができる。
正極端子4には、アルミニウムやアルミニウム合金で構成されたもの、負極端子9には銅や銅合金あるいはそれらにニッケルメッキを施したものなどを用いることができる。それぞれの端子4,9の他端部側は外装容器の外部に引き出される。それぞれの端子4,9の、外装容器の外周部分の熱溶着される部分に対応する箇所には、熱融着性の樹脂をあらかじめ設けることができる。
電解液5としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ブチレンカーボネート等の環状カーボネート類や、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)等の鎖状カーボネート類や、脂肪族カルボン酸エステル類や、γ−ブチロラクトン等のγ−ラクトン類や、鎖状エーテル類、環状エーテル類、などの有機溶媒のうちの1種、または2種以上の混合物を使用することができる。さらに、これらの有機溶媒にリチウム塩を溶解させることができる。
セパレータ20は主に樹脂製の多孔膜、織布、不織布等からなり、その樹脂成分として、例えばポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、またはナイロン樹脂等を用いることができる。特にポリオレフィン系の微多孔膜は、イオン透過性と、正極と負極とを物理的に隔離する性能に優れているため好ましい。また、必要に応じて、セパレータ20には無機物粒子を含む層を形成してもよい。無機物粒子としては、絶縁性の酸化物、窒化物、硫化物、炭化物などを挙げることができ、なかでもTiO2やAl23を含むことが好ましい。
外装容器には可撓性フィルム30からなるケースや缶ケース等を用いることができる。電池の軽量化の観点からは可撓性フィルム30を用いることが好ましい。可撓性フィルム30には、基材となる金属層の表面と裏面に樹脂層が設けられたものを用いることができる。金属層には、電解液5の漏出や外部からの水分の浸入を防止する等のバリア性を有するものを選択することができ、アルミニウム、ステンレス鋼などを用いることができる。金属層の少なくとも一方の面には、変性ポリオレフィンなどの熱融着性樹脂層が設けられる。可撓性フィルム30の熱融着性樹脂層同士を対向させ、電極積層体を収納する部分の周囲を熱融着することで外装容器が形成される。熱融着性の樹脂層が形成された面と反対側の面となる外装容器表面には、ナイロンフィルムやポリエステルフィルムなどの樹脂層を設けることができる。
本実施形態の技術的特徴は、主に正極1および負極6の製造方法および製造装置にある。図2〜10を参照して、正極1の製造方法および製造装置について以下に説明する。なお、負極6の製造方法および製造装置も、図2〜10および以下の説明に示す正極1の製造方法および製造装置と実質的に同じである。
図2に示す正極1の製造装置は、正極集電箔3の一方の面(便宜上「表面」という)に正極活物質層2を形成する第1塗布部10と、正極集電箔3の表面の正極活物質層2を乾燥させる第1乾燥部11と、正極集電箔3の他方の面(便宜上「裏面」という)に正極活物質層2を形成する第2塗布部12と、正極集電箔3の裏面の正極活物質層2を乾燥させる第2乾燥部13とを含む。第1塗布部11では、ロール体14から繰り出された正極集電箔3の表面に複数条のストライプ状の正極活物質層2が形成される。第1乾燥部11では、正極集電箔3の表面の正極活物質層2が乾燥されて固化する。第2塗布部12では、正極集電箔3の裏面に、正極集電箔3の表面の複数条のストライプ状の正極活物質層2と正極集電箔3を介して正確に対向するように、複数条のストライプ状の正極活物質層2が形成される。第2乾燥部13では、正極集電箔3の裏面の正極活物質層2が乾燥されて固化する。第1塗布部10と第1乾燥部11と第2塗布部12と第2乾燥部13とを通る正極集電箔3の経路中には、複数のローラ18が配置されている。複数のローラ18のうちの少なくとも1つは、回転して正極集電箔3を搬送する搬送装置として機能する。この経路の最下流には、両面に正極活物質層2が形成された正極集電箔3を巻き取ってロール状に保持する保持ローラ19が配置されている。
本実施形態の二次電池用電極の製造装置の第1塗布部10は、正極集電箔3を支持するバックローラ15と、それに対向する単一の大型ダイヘッド(大型塗布装置)16を含む。この大型ダイヘッド16は、図3に示すように、特許文献4,5に開示されているダイヘッドと実質的に同様に、複数のスリットを有する櫛状のシム16aと、シム16aを挟み込む1対のダイ16bとを有する。
一方、第2塗布部12には、図4に示すように、形成すべきストライプ状の正極活物質層2と同数の小型ダイヘッド(小型塗布装置)17が、バックローラ15に対向して並べて配置されている。各小型ダイヘッド17は、それぞれ1つのスリットを有するシム17aと、シム17aを挟み込む1対のダイ17bとを有する。そして、第2塗布部12の複数の小型ダイヘッド17は、互いに独立して移動可能である。
正極集電箔3の進行方向において第2塗布部12の上流側には、複数のセンサ21が設けられている。センサ21の各々は、正極集電箔3の表面に形成された複数のストライプ状の正極活物質層2のエッジの位置をそれぞれ検知する。
第1乾燥部11および第2乾燥部13には、図示しないが、熱風吹き出し装置等の加熱装置がそれぞれ設けられている。
そして、図5に示すように、第1塗布部10の大型ダイヘッド16と、第1乾燥部11の加熱装置(図示せず)と、センサ21と、第2塗布部12の小型ダイヘッド17と、第2乾燥部11の加熱装置(図示せず)と、搬送装置として機能する少なくとも1つのローラ18とが、それらの動作を制御する制御装置22に接続されている。
この製造装置を用いる正極1の製造方法について説明する。
まず、予めロール状に巻かれたロール体14から正極集電箔3を繰り出して、第1塗布部10に供給する。第1塗布部10において、大型ダイヘッド16のシム16aの複数のスリットから同時に、正極集電箔3の一方の面(表面)に正極活物質を塗布して、複数条のストライプ状の正極活物質層2を形成する(ステップS1)。この時、図7に示すように、正極活物質層2がまだ形成されておらず平坦な正極集電箔3の他方の面(裏面)の全面がバックローラ15に接触して安定的に支持された状態で正極活物質が塗布されるため、塗布時の圧力等によって正極集電箔3が曲がったり後退したりすることはない。従って、複数条のストライプ状の正極活物質層2が精度良く形成できる。
正極集電箔3の表面に正極活物質層2を形成したら、搬送装置であるローラ18が回転して正極集電箔3を送る。それに伴って、正極集電箔3の表面に形成された正極活物質層2が第1乾燥部を通過しながら加熱されて、乾燥されて固化する(ステップS2)。
正極集電箔3がさらに送られると、正極集電箔3の表面の正極活物質層2がセンサ21に対向する位置に到達する。そこで、複数のセンサ21が、複数条のストライプ状の正極活物質層2のエッジの位置をそれぞれ検知する(ステップS3)。そこで、センサ22が検知した正極集電箔3の表面の正極活物質層2の位置に合わせて、図8に示すように、複数の小型ダイヘッド17のそれぞれの位置を調節する(ステップS4)。すなわち、正極集電箔3の表面の正極活物質層2の位置と、小型ダイヘッド17のシム17aのスリットの位置とが、正極集電箔3を挟んで正確に対向するように、小型ダイヘッド17のそれぞれの位置を調節する。図8に示す例では、2つの小型ダイヘッド17を、2点鎖線で示す位置から実線で示す位置に移動させている。それから、第2塗布部12の複数の小型ダイヘッド17のシム17aのそれぞれのスリットから、正極集電箔3の裏面に正極活物質を塗布して、複数条のストライプ状の正極活物質層2を形成する(ステップS5)。個々の小型ダイヘッド17の位置が、センサ21の検知結果に基づいて調節されているため、正極集電箔3の裏面の、正極集電箔3の表面の正極活物質層2と正確に重なり合う位置に、精度良く正極活物質層2を形成することができる。
このようにして正極集電箔3の裏面に正極活物質層2を形成したら、正極集電箔3をさらに送り、正極集電箔3の裏面に形成された正極活物質層2が、第2乾燥部13を通過しながら加熱されて、乾燥されて固化する(ステップS6)。そして、両面に正極活物質層2が形成されて乾燥された正極集電箔3は、保持ローラ19に巻き取られていく。
この製造装置および製造方法の技術的意義について以下に説明する。
第1の塗布部12では、特許文献4,5と実質的に同様な、複数のスリットを有する櫛状のシム16aを備えた単一の大型ダイヘッド16によって正極活物質層2を形成している。これにより、簡単な構成で容易に効率よく複数条のストライプ状の正極活物質層2を正極集電箔3の表面に形成することができる。しかし、仮に、これと同様な複数のスリットを有する櫛状のシム16aを備えた大型ダイヘッド16を第2塗布部12にも採用して、複数条のストライプ状の正極活物質層2を正極集電箔3の裏面に形成すると、裏面の正極活物質層2が表面の正極活物質層2に対して位置ずれすることや、裏面の正極活物質層2の幅や厚さが所望の寸法と異なって形成されることがある。その原因について本発明者が検討した結果、第2塗布部12では、図8に示すように、表面のストライプ状の正極活物質層2がバックローラ15に当接するものの、隣り合う正極活物質層2同士の間や正極集電箔3の両端部の位置では、正極集電箔3がバックローラ15に当接せずに浮いた状態である。そのようにバックローラ15から浮いた部分は、第1塗布部10において大型ダイヘッド16から溶融状態の正極活物質が吐出された時の吐出圧の影響や、正極活物質の乾燥時の収縮等によって、曲がったり撓んだりして位置ずれするおそれがある。また、第2塗布部12において正極集電箔3の裏面の正極活物質が吐出される時の吐出圧が、正極集電箔3の、バックローラ15に当接せずに浮いた部分に加わると、押し込まれて大きな撓みを生じる可能性がある。さらに、正極集電箔3が縒れたり正極活物質層2が流れたりして、正極活物質層2が所望の寸法よりも幅広に形成されたり、厚く形成されたりするおそれがある。その結果、例えば図9に示すように、正極集電箔3の表面の正極活物質層2が裏面の正極活物質層2と重ならない(対向しない)部分が生じるおそれがある。その場合、この正極集電箔3を切断して分離しても、両面に所望の寸法の正極活物質層2を有する正極1を得ることができない。従って、二次電池用電極として使用できない不良品を多数製造してしまう結果となるか、あるいは、所望の性能が得られない二次電池が作られる。
これに対し、本実施形態では、第2塗布部12に、複数のスリットを有する櫛状のシム16aを備えた単一の大型ダイヘッド16ではなく、単一のスリットを有するシム17aをそれぞれ備えた複数の小型ダイヘッド17が設けられている。小型ダイヘッド17はそれぞれ独立して個別に位置調節可能であるため、図8に示すように、正極集電箔3の表面の正極活物質層2の位置に合わせて小型ダイヘッド17を移動させ、移動させた小型ダイヘッド17のシム17aのスリットから正極活物質を吐出することができる。それにより、図10に示すように、第2塗布部12において正極集電箔3が部分的にバックローラ15に当接せずに浮いた状態であっても、正極集電箔3の裏面に、表面の正極活物質層2と正確に重なる(対向する)正極活物質層2を形成することができる。特に、センサ21を用いて正極集電箔3の表面の正極活物質層2のエッジの位置を検知して、その検知結果に基づいて各小型ダイヘッド17の位置を調節すると、高精度かつ信頼性の高い位置調節が行える。さらに、センサ21による検知を連続的または断続的に続行し、随時、各小型ダイヘッド17の位置調節を行うと、正極集電箔3の変形等にリアルタイムで対応して正極集電箔3の裏面に精度良く正極活物質層2を形成することができる。
このように、本実施形態によると、正極集電箔3の全面がバックローラ15に当接して安定して保持される第1塗布部10では、複数のスリットを有する櫛状のシム16aを備えた単一の大型ダイヘッド16によって正極活物質層2を形成する。それによって、第1塗布部10にも複数の小型ダイヘッド17を配置する場合に比べて簡単な構成で容易に正極活物質層2が精度良く形成できる。
そして、正極集電箔3が部分的にのみバックローラ15に当接して安定性に乏しい第2塗布部12には、1つのスリットを有するシム17aを備えた小型ダイヘッド17を複数並べて配置し、それぞれの小型ダイヘッドを互いに独立して移動させることにより、不安定に保持されている正極集電箔3の裏面に形成される正極活物質層2の精度を向上させることができる。特に、正極集電箔3の表面の正極活物質層2のエッジの位置を検知するセンサ21と、センサ21の検知結果に基づいて各小型ダイヘッド17を個別に移動させる制御装置22とを有している場合には、第2塗布部12における正極集電箔3の移動や変形に即座に対応して各小型ダイヘッド17を移動させて、常に精度良く正極活物質層2を形成することができる。
本実施形態によると、第1塗布部10では、安価で複雑な制御を要しない単一の大型ダイヘッドを用い、第2塗布部12では、正極活物質層2を精度良く形成するために小型ダイヘッドを用いている。従って、製造コストの上昇および構成の複雑化を最小限に抑えつつ、正極集電箔3の両面の正確に重なり合う(対向する)位置に正極活物質層2をそれぞれ形成することができる。
負極6に関しても、前に説明したのと同様な製造方法および製造装置を採用し、それによって、製造コストの上昇および構成の複雑化を最小限に抑えつつ、負極集電箔8の両面の正確に重なり合う(対向する)位置に負極活物質層7をそれぞれ形成することができる。
以上説明した電極(正極1および負極6)の製造方法および製造装置では、図8に示すように、複数の小型のダイヘッド17が、バックローラ15の集電箔(正極集電箔3)を支持する部分に平行な面内で移動している。しかし、変形例として、バックローラ15の集電箔(正極集電箔3)を支持する部分に直交する方向(図8の左右方向)にも移動して、各小型ダイヘッド17からの活物質層(正極活物質層2)の吐出圧等を調整できる構成および方法であってもよい。
1 正極(電極)
2 正極活物質層(活物質層)
3 正極集電箔(集電箔)
6 負極(電極)
7 負極活物質層(活物質層)
8 負極集電箔(集電箔)
16 大型ダイヘッド(大型塗布装置)
16a 櫛状のシム
17 小型ダイヘッド(小型塗布装置)
17a シム
21 センサ
22 制御装置
100 リチウムイオン二次電池

Claims (3)

  1. 集電箔の一方の面に、複数のスリットが形成された櫛状のシムを有する単一の大型ダイヘッドから活物質を塗布して、複数条のストライプ状の活物質層を形成する工程と、
    前記一方の面に活物質層が形成された前記集電箔の他方の面に対向するように配置された、単一のスリットが形成されたシムをそれぞれ有する複数の小型ダイヘッドを、それぞれ独立して位置調節する工程と、
    位置調節された前記複数の小型ダイヘッドの各々から、前記一方の面に活物質層が形成された前記集電箔の前記他方の面に活物質を塗布して、複数条のストライプ状の活物質層を形成する工程と、
    を含む二次電池用電極の製造方法において、
    前記複数の小型ダイヘッドをそれぞれ独立して位置調節する工程では、前記一方の面に形成された前記活物質層のエッジの位置を検知して、その検知結果に基づいて前記複数の小型ダイヘッドをそれぞれ位置調節する、二次電池用電極の製造方法。
  2. 前記一方の面と前記他方の面に前記活物質層がそれぞれ形成された前記集電箔を切断して分離することによって複数の電極を得る工程をさらに含む、請求項1に記載の二次電池用電極の製造方法。
  3. 集電箔の一方の面に対向するように配置され、複数のスリットが形成された櫛状のシムを有し、前記集電箔の一方の面に活物質を塗布して、複数条のストライプ状の活物質層を形成する単一の大型ダイヘッドと、前記集電箔の進行方向における前記大型ダイヘッドの下流側に前記集電箔の他方の面に対向するように配置され、単一のスリットが形成されたシムをそれぞれ有し、前記集電箔の他方の面に活物質を塗布して、複数条のストライプ状の活物質層を形成する複数の小型ダイヘッドと、を含み、前記複数の小型ダイヘッドはそれぞれ独立して位置調節される、二次電池用電極の製造装置において、
    前記集電箔の進行方向において前記大型ダイヘッドと前記小型ダイヘッドとの間に配置され、前記一方の面に形成された前記活物質層のエッジの位置を検知するセンサと、前記センサの検知結果に基づいて前記複数の小型ヘッドのそれぞれの位置を調節する制御装置と、をさらに含む、二次電池用電極の製造装置。
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