(実施の形態1)
以下、図面を参照しつつ、実施形態について説明する。なお、実施形態において、同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
まず、図1を用いて、実施の形態1にかかる通信システム1の構成例を説明する。図1は、実施の形態1にかかる通信システム1の構成例を説明するブロック図である。
図1に示すように、通信システム1は、制御装置10と、通信装置20_1および20_2と、通信端末30_1および30_2とを備える。通信システム1は、例えば、無線LAN(Local Area Network)システムであってもよい。
制御装置10は、通信装置20_1および20_2を監視および制御する装置である。なお、図1では、通信装置20_1および20_2と、通信端末30_1および30_2とは、それぞれ2台ずつとなっているが、3台以上を備える構成であってもよい。また、説明をする上で便宜的に、特定の通信装置を指定しない場合、通信装置20と記載することがあり、特定の通信端末を指定しない場合、通信端末30と記載することがある。
制御装置10は、ネットワークを介して、通信装置20と通信を行う。なお、制御装置10と、通信装置20との間は無線通信であってもよく、有線通信であってもよく、またはそれらの組み合わせであってもよい。さらに、制御装置10と通信装置20との間の通信方式は任意の通信方式であってもよい。
通信装置20_1は、通信端末30_1と通信を行い、通信装置20_2は、通信端末30_2と通信を行う。通信装置20_1が形成する通信エリアは、通信装置20_2を含む。また、通信装置20_2が形成する通信エリアは、通信装置20_1を含む。
通信装置20_1および20_2は、電力モードを変更することが可能な通信装置であり、通信装置が消費する電力を低減する省電力モードと、通信装置が消費する電力を低減させない通常モードと、を変更することが可能である。省電力モードとは、例えば、通信装置20に接続する通信端末30に送信する送信信号のレベルを通常モードよりも低減させた状態を維持するモードであってもよく、通信装置20に接続する通信端末30との通信機能をオフしている状態を維持するモードであってもよい。
通信端末30_1および30_2は、無線LANに対応する通信端末であって、携帯電話端末、スマートフォン端末、タブレット型端末、モバイルルータ、パーソナルコンピュータ装置等であってもよい。通信端末30_1および30_2は、無線LANに対応するのに加え、例えば、LTE(Long Term Evolution)などの無線LAN以外の無線通信方式に対応する通信端末であってもよい。また、通信端末30_1および30_2は、無線LANに対応するのに加え、有線LANに対応する通信端末であってもよい。通信端末30_1および30_2は、通信装置20_1および20_2と接続(通信)可能な通信端末である。
次に、制御装置10の構成例について説明を行う。制御装置10は、抽出部11と、モード判定部12と、端末制御部13と、電力制御部14と、を備える。
抽出部11は、通信装置20_1および20_2から、少なくとも1つの通信端末(通信端末30_1)が接続している通信装置20_1(第1の通信装置)を抽出する。
モード判定部12は、抽出部11が抽出した通信装置20_1を通信可能な範囲内に含む通信装置20_2(第2の通信装置)の電力モードを判定する。具体的には、モード判定部12は、通信装置20_2が省電力モードであるか通常モードであるかを判定する。
端末制御部13は、通信装置20_2の電力モードが通常モードである場合、通信装置20_1に接続している通信端末30_1の接続先を通信装置20_2に変更させる。一方、端末制御部13は、通信装置20_2の電力モードが省電力モードである場合、通信装置20_1に接続している通信端末30_1の接続先を変更しない。
電力制御部14は、通信端末と接続していない通信装置20_1の電力モードを省電力モードに切り替える。
以上説明したように、端末制御部13が通信端末30_1の接続先を通信装置20_2に変更させ、電力制御部14が通信装置20_1の電力モードを省電力モードに切り替える。これにより、制御装置10は、電力モードが通常モードである通信装置20の数を減少させることが出来る。そのため、制御装置10によれば、通信システム1の全体の消費電力を低減させることが出来る。つまり、制御装置10によれば、通信システム1の省電力化を図ることが出来る。
また、上述したように、省電力モードとは、例えば、通信装置20_1に接続する通信端末30_1に送信する送信信号のレベルを通常モードよりも低減させた状態を維持するモードである。電力制御部14が通信装置20_1の電力モードを省電力モードに切り替え、通常モードである通信装置の数を減少させる。その結果、通信システム1の全体の干渉量を低減することが可能となる。したがって、制御装置10によれば、通信システム1の通信品質の向上を図ることが可能となる。
(実施の形態2)
続いて、実施の形態2について説明を行う。実施の形態2は、実施の形態1の構成をより詳細にした実施の形態である。そのため、実施の形態1と重複する説明については適宜割愛して説明を行う。
まず、図2を用いて、通信システム100の構成例について説明する。図2は、実施の形態2にかかる通信システム100の概略を示す概略図である。図2に示すように、通信システム100は、少なくとも1つ以上の例えば会議室などの部屋(フロア)を有するオフィスや公共施設等の建物で使用される。通信システム100は、例えば無線LANシステムである。図2に示すように、本実施の形態では、通信システム100が配置される建物は、部屋A〜Hの8つの部屋を備えるものとして説明を行う。
通信システム100は、制御装置10と、AP40_1〜40_8と、通信端末30_1および30_2と、を備える。制御装置10は、実施の形態1における制御装置10に相当する。AP40_1〜40_8は、実施の形態1における通信装置20に相当する。通信端末30_1および30_2は、実施の形態1における通信端末30に相当する。
また、説明を行う上で、AP40_1〜40_8のうち、特定のAPを指定しない場合、AP40と記載することがある。さらに、特定の通信端末を指定しない場合、通信端末30と記載することがある。
制御装置10は、ネットワークを介してAP40と通信を行い、AP40を監視および制御する装置である。制御装置10とAP40との間の通信回線は、有線回線であってもよく、無線回線であってもよく、有線回線および無線回線の組み合わせであってもよい。なお、本実施の形態では、制御装置10とAP40との間の通信回線は、有線回線として説明を行う。
AP40_1〜40_8は、部屋A〜部屋Hの各部屋に配置される無線LANアクセスポイントである。以降の説明では、無線LANアクセスポイントを単にアクセスポイントとして記載する。なお、本実施の形態では、部屋A〜Hの各部屋に1台のアクセスポイントが配置されていると仮定して説明を行う。しかしながら、各部屋(部屋A〜H)に2台以上のアクセスポイントが配置されていてもよく、アクセスポイントが1台も配置されていない部屋が存在していてもよい。
また、AP40_1〜40_8の通信可能な範囲(カバレッジ)は、AP40_1〜40_8が配置される部屋だけでなく、複数の部屋にまたがってもよい。つまり、AP40_1〜40_8のカバレッジは、AP40_1〜40_8が配置される部屋だけでなく、少なくともAP40_1〜40_8が配置される部屋に隣接する部屋にも及んでもよい。例えば、AP40_1は部屋Aに配置されるアクセスポイントである。AP40_1の通信可能な範囲(カバレッジ)は、図2の実線で囲まれたカバレッジ41_1である。AP40_1のカバレッジは、部屋Aだけでなく、部屋Aに隣接する部屋B〜Dにまたがる。換言すると、AP40_1のカバレッジは、AP40_1が配置される部屋に隣接する部屋に配置されたアクセスポイントのカバレッジと重複する。AP40_2〜40_8も、AP40_1と同様である。
詳細は後述するが、AP40は、所定範囲内に存在する人を検知するセンサなどの検出部を備えている。AP40の検出部が人を検出しない場合、AP40は、省電力モード(省電力状態)に遷移する。一方、AP40の検出部が人を検出する場合、AP40は、省電力モード(省電力状態)を解除して通常モード(通常状態)に遷移する。検出部が、人を検出する所定範囲内とは、例えば、AP40が配置される部屋の範囲である。AP40_1〜40_8には、同一のSSID(Service Set Identifier)が割り振られ、通信端末30は、接続するアクセスポイントを変更することが出来る。
本実施の形態では、通信システム100は無線LANシステムであることから、AP40および通信端末30は、無線LAN規格の任意の通信規格に対応する。
通信端末30は、AP40_1〜40_8のいずれかに接続される通信端末である。通信端末30は、自身が存在する部屋に配置されるアクセスポイントだけでなく、少なくとも自身が存在する部屋に隣接する部屋に配置されるアクセスポイントとも接続(通信)が可能である。例えば、図2において、通信端末30_2は部屋Bに存在する通信端末である。通信端末30_2は、部屋Bに配置されたAP40_2だけでなく、部屋Bに隣接する部屋に配置されるAP40_1、AP40_3〜40_5およびAP40_7とも接続(通信)が可能である。なお、図2では、通信端末30は、2台(通信端末30_1および30_2)のみを記載しているが、3台以上の通信端末が存在してもよい。なお、以降の説明では、通信端末30_1が最初にAP40_1に接続し、次に通信端末30_2がAP40_2に接続すると仮定して説明を行う。
続いて、図3を用いて、制御装置10の構成について説明する。図3は、本実施の形態にかかる制御装置10の構成例を示す構成図である。制御装置10は、抽出部11と、モード判定部12と、端末制御部13と、電力制御部14と、通信部15と、記憶部16とを備える。本実施の形態にかかる制御装置10は、実施の形態1にかかる制御装置10の構成に加えて、通信部15および記憶部16をさらに備える構成となっている。
抽出部11、モード判定部12、端末制御部13、電力制御部14、通信部15および記憶部16は、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することによって処理が実行されるソフトウェアもしくはモジュールであってもよい。また、抽出部11、モード判定部12、端末制御部13、電力制御部14、通信部15および記憶部16は、回路もしくはチップ等のハードウェアであってもよい。
抽出部11は、AP40_1〜40_8のうち、少なくとも1つ以上の通信端末が接続しているアクセスポイントを抽出する。抽出部11がAP40_1〜40_8の中からアクセスポイントを抽出する条件としては、例えば、通信端末30がAP40_1〜40_8のいずれかと接続した接続順により決定してもよい。つまり、抽出部11は、AP40_1〜40_8のいずれかと接続した通信端末のうち、接続順が1番目の通信端末が接続したアクセスポイントを抽出してもよい。または、抽出部11は、AP40_1〜40_8のいずれかと接続した通信端末のうち、接続順が最後の通信端末が接続したアクセスポイントを抽出してもよい。または、抽出部11は、通信端末が接続しているAP40_1〜40_8の中からランダムにアクセスポイントを抽出してもよい。または、抽出部11は、接続している通信端末の台数が最も少ないアクセスポイントを抽出してもよく、接続している通信端末の台数が最も多いアクセスポイントを抽出してもよい。
本実施の形態では、抽出部11は、AP40_1〜40_8のいずれかと接続した通信端末のうち、接続順が最後である通信端末が接続するアクセスポイントを抽出するとして説明を行う。例えば、図2に示す例では、通信端末30_1および30_2のうち、最後に接続した通信端末は通信端末30_2であることから、抽出部11は、AP40_1〜40_8の中から、部屋Bに配置されているAP40_2を抽出する。
モード判定部12は、抽出部11が抽出したアクセスポイントを通信可能な範囲(カバレッジ)内に含むアクセスポイントの電力モードを判定する。具体的には、モード判定部12は、後述する管理テーブルT1に基づいて、抽出部11が抽出したアクセスポイントを通信可能な範囲(カバレッジ)内に含むアクセスポイントの電力モードを判定する。
ここで、管理テーブルT1について説明する。図4は、管理テーブルT1の一例を示す図である。管理テーブルT1は、後述する記憶部16が記憶するテーブルである。管理テーブルT1には、AP名、モード、周辺AP情報、接続端末情報、および接続時AP情報が少なくとも設定される。
AP名は、制御装置10と接続するAP40のアクセスポイントの名称が設定される。換言すると、制御装置10が監視および制御を行うアクセスポイントの名称が設定される。図2に示す通り、制御装置10は、AP40_1〜40_8と接続していることから、管理テーブルT1のAP名にはAP40_1〜40_8が設定される。なお、図4に示す管理テーブルT1には、アクセスポイントの名称が設定されるものとして記載をしているが、各アクセスポイントを識別する情報であればよい。すなわち、管理テーブルT1には、アクセスポイントの名称の代わりに、アクセスポイントを識別するアドレス情報(例えば、MAC(Media Access Control)アドレス)が設定されてもよく、アクセスポイントのID(Identifier)が設定されてもよい。
モードには、AP名に設定されたアクセスポイントの電力モードが設定される。AP40の電力モードが省電力モードである場合、「省電力」と設定される。一方、AP40の電力モードが通常モードである場合、「通常」と設定される。
周辺AP情報には、AP名で設定されたアクセスポイントの周辺のアクセスポイントに関する情報が設定される。具体的には、周辺AP情報には、AP名で設定されたアクセスポイントを通信可能な範囲(カバレッジ)内に含むアクセスポイントの名称が設定される。換言すると、周辺AP情報には、AP名で設定されたアクセスポイントが配置された部屋に隣接する部屋に配置されたアクセスポイントの名称が設定される。なお、周辺AP情報も、AP名と同様に各アクセスポイントを識別する情報であればよい。なお、周辺AP情報として、周辺に存在するアクセスポイントを識別する情報に加えて、それぞれのアクセスポイントの電力モードが設定されてもよい。
例えば、AP40_1の周辺AP情報には、AP40_1の周辺のアクセスポイントに関する情報、つまり、AP40_1を通信可能な範囲(カバレッジ)内に含むアクセスポイントが設定される。AP40_1をカバレッジ内に含むアクセスポイントは、AP40_2、AP40_3およびAP40_4であることから、これらのアクセスポイントが設定される。また、AP40_2、AP40_3およびAP40_4は、AP40_1が配置される部屋Aに隣接する部屋B、部屋Cおよび部屋Dに配置されるアクセスポイントである。そのため、AP40_1の周辺AP情報には、部屋Aに隣接する部屋に配置されたアクセスポイントが設定されているとも言える。
接続端末情報は、AP名に設定されたアクセスポイントに接続している通信端末に関する情報が設定される。接続端末情報には、AP名に設定されたアクセスポイントに接続している通信端末の名称が設定される。なお、接続端末情報には、通信端末30を識別出来る情報であれば他の情報が設定されてもよい。つまり、接続端末情報に設定される情報は、MACアドレスなどのアドレス情報であってもよく、IDであってもよい。
接続時AP情報には、接続端末情報に設定された通信端末がAP40_1〜40_8のいずれかと最初に接続したときのアクセスポイント(接続時アクセスポイント)の情報が設定される。AP40_1〜40_8のいずれかに接続した通信端末は、接続時アクセスポイントから他のアクセスポイントに接続先を変更する場合が想定される。そのため、制御装置10は、AP40_1〜40_8のいずれかに接続した通信端末の接続時アクセスポイントと、現在接続しているアクセスポイントとの両方の情報が分かるように、接続時アクセスポイントの情報を管理テーブルT1に接続時AP情報として保持する。
図3に戻り説明を続ける。モード判定部12は、抽出部11がAP40_2を抽出すると、管理テーブルT1の周辺AP情報にAP40_2を含むAP名を抽出する。周辺AP情報にAP40_2を含むアクセスポイントは、AP40_1、AP40_3、AP40_4、AP40_5およびAP40_7である。モード判定部12は、管理テーブルT1において、AP40_1、AP40_3、AP40_4、AP40_5およびAP40_7のモードを確認することにより電力モードを判定する。
端末制御部13は、AP40_2に接続している通信端末30_2の接続先を、AP40_2を通信可能な範囲内に含み電力モードが通常モードであって、通信端末30_2と接続(通信)が可能なアクセスポイントに変更させる。具体的には、端末制御部13は、AP40_2を通信可能な範囲内に含むか否かを管理テーブルT1の周辺AP情報に基づいて判定する。端末制御部13は、AP40_2に接続している通信端末30_2の接続先を、管理テーブルT1においてAP40_2の周辺AP情報に含まれ、電力モードが通常モードであって、通信端末30_2と接続(通信)が可能なアクセスポイントに変更させる。
一方、端末制御部13は、AP40_2を通信可能な範囲内に含み電力モードが通常モードであるアクセスポイントであって、通信端末30_2と接続(通信)が可能なアクセスポイントが存在しない場合、そのままの状態を維持する。つまり、端末制御部13は、通信端末30_2の接続先を変更させない。
図4に示す一例では、管理テーブルT1において、AP40_2の周辺AP情報に含まれるアクセスポイントのうち、電力モードが通常モードであるアクセスポイントはAP40_1である。また、AP40_1は、通信端末30_2と接続が可能である。そのため、端末制御部13は、AP40_2から通信端末30_2の接続(帰属)を解除して、AP40_1に接続(帰属)させる。
なお、上記説明では、端末制御部13が接続先を変更させる通信端末は1台(通信端末30_2)であり、通信端末30_2の接続先のアクセスポイントも1つ(AP40_1)として説明をした。しかし、端末制御部13が接続先を変更させる通信端末、および接続先を変更させる通信端末の接続先となり得るアクセスポイントが複数であることが考えられる。この場合、端末制御部13は、接続先を変更させる全ての通信端末の接続先を、接続先となり得るアクセスポイントのうち同一のアクセスポイントに変更してもよい。または、端末制御部13は、接続先を変更させる通信端末の各々の接続先を、接続先となり得るアクセスポイントのうち異なるアクセスポイントに変更してもよい。
電力制御部14は、端末制御部13が通信端末30_2の接続先をAP40_1に変更させると、AP40_2の電力モードを省電力モードに設定する。端末制御部13が通信端末30_2の接続先をAP40_1に変更させると、AP40_2に接続する通信端末は存在しなくなる。そのため、電力制御部14は、AP40_2の電力モードを通常モードから省電力モードに変更させる。そして、電力制御部14は、管理テーブルT1のAP40_2の電力モードを通常モードから省電力モードに書き換える。
通信部15は、AP40_1〜40_8と通信を行う。通信部15は、AP40_1〜40_8から、AP40_1〜40_8の電力モードと、AP40_1〜40_8に接続している通信端末の情報と、を受信する。通信端末の情報とは、管理テーブルT1の接続端末情報に設定される情報である。また、通信部15は、通信端末の接続先を変更する場合、接続先を変更する前に当該通信端末が接続したアクセスポイントに対して、当該通信端末の接続を解除させるために制御信号を送信する。通信部15は、接続先を変更した後に当該通信端末が接続するアクセスポイントに対して、当該通信端末を接続させるために制御信号を送信する。さらに、通信部15は、接続先を変更する前に当該通信端末が接続したアクセスポイントに対して、電力モードを省電力モードに切り替えるために制御信号を送信する。
記憶部16は、管理テーブルT1を記憶する。
続いて、図5を用いて、AP40の構成について説明を行う。図5は、本実施の形態にかかるAP40の構成を示す構成図である。なお、AP40_1〜40_8は同様の構成となっている。
AP40は、CPU(Central Processor Unit)42、RAM(Random Access Memory)43(DDR:Double-Data-Rateメモリ43)、Flashメモリ44、WAN(Wide Area Network)/LANポート45、無線回路46および47、人感センサ48および装置電源49を備える。
CPU42は、RAM43、Flashメモリ44、WAN/LANポート45、無線回路46および47を制御するプロセッサである。CPU42は、メモリコントローラ421、L2SW(Layer2 Switch)422および無線LANコントローラ423を備える。
メモリコントローラ421は、RAM43およびFlashメモリ44を制御する。RAM43には、AP40が行う各種動作内容が記憶されている。Flashメモリ44には、例えば、接続された通信端末の設定情報等が記憶される。メモリコントローラ421は、RAM43に記憶されている動作内容を読み出して動作する。また、メモリコントローラ421は、Flashメモリ44に記憶されている設定情報を読み出して、設定情報を用いた動作を行う。
L2SW422は、制御装置10と通信を行うために、WAN/LANポート45を制御する。無線LANコントローラ423は、通信端末30と通信を行うために、無線回路46および47を制御する。そのため、L2SW422および無線LANコントローラ423は、通信端末30との通信制御手段とも言える。
WAN/LANポート45は、制御装置10と通信を行うための通信インタフェースである。WAN/LANポート45は、制御装置10との通信手段とも言える。後述する無線回路46および47に通信端末30が接続された場合、WAN/LANポート45は、接続された通信端末の情報を制御装置10に送信する。また、後述する人感センサ48の検知情報に基づいて、アクセスポイントの電力モードが変更となった場合、WAN/LANポート45は、変更後の電力モードを制御装置10へ送信する。
WAN/LANポート45は、接続する通信端末の接続先を変更させる場合、および電力モードを省電力モードに変更させる場合、制御信号を制御装置10から受信する。
無線回路46および47は、通信端末30と通信を行う。そのため、無線回路46および47は、通信端末30との通信手段とも言える。無線回路46および47は、アナログ無線回路(FIL(Filter)、PA(Power Amplifier)、LNA(Low Noise Amplifier))と、アンテナとを有するが、各構成については一般的な無線回路と同等であることから詳細な説明は割愛する。また、図5に示すAP40は、データ送受信の経路数(ストリーム数)を2としているが、当然ながらこれに限定されず、1つでもよく、2つよりも多くてもよい。
無線回路46および47は、通信端末30からの接続要求を受信して、接続を行うか否かを判定する。無線回路46および47は、接続要求を送信してきた通信端末の接続を許可する場合、通信端末30の接続(帰属)を行う。具体的には、無線回路46および47は、通信端末30からの接続要求の電波強度が、予め定められた閾値以上である場合、接続を許可する。一方、通信端末30からの接続要求の電波強度が、予め定められた閾値未満である場合、無線回路46および47は、接続を拒否する。
また、制御装置10が通信端末の接続先を変更させる場合、接続変更後のアクセスポイントの無線回路46および47は、接続先を変更させる通信端末が接続可能な様に待ち受けを行う。一方、接続変更前のアクセスポイントの無線回路46および47は、接続先を変更させる通信端末の接続を解除する。
人感センサ48は、例えば、AP40が配置される部屋内など、所定範囲内に人が近づくと反応し、人が存在していることを検出する。そのため、人感センサ48は、検出部とも言える。なお、本実施の形態では、人感センサとして記載をしているが、例えば、焦電センサ等であってもよい。
人感センサ48は、所定範囲内に人が存在していることを検出すると、AP40を通常モードに設定する。また、人感センサ48は、所定範囲内に人が存在していることを検出しないと、AP40を省電力モードに設定する。人感センサ48は、後述するAP40の装置電源49とは異なる独立した電源を有している。人感センサ48は、AP40を省電力モードに設定した場合でも、装置電源49から独立した電源であることから動作が可能である。
なお、上記では、人感センサ48がAP40の電力モードを設定することとして記載をしたが、AP40は図示しない電源制御部を有していてもよい。すなわち、人感センサ48が人を検知した場合、電源制御部に人を検知したことを通知し、電源制御部が電力モードを通常モードに設定してもよい。そして、人感センサ48が人を検知しない場合、電源制御部に人を検知していないことを通知して、電源制御部が電力モードを省電力モードに設定してもよい。または、後述する装置電源49が、電源制御部として動作してもよい。
また、図5に示すように、人感センサ48は、AP40に接続する構成となっているが、人感センサ48を別モジュールとして、AP40から離れた場所に配置されてもよい。この場合、AP40と人感センサ48との間の通信を行う図示しない通信手段をさらに有してもよい。通信手段は、有線LAN、赤外線、または無線LANなどの既存のインタフェースを用いて構成されてもよい。
装置電源49は、AP40の人感センサ48以外の機能に電力を供給する電源である。人感センサ48が人を検出せず、AP40が省電力モードに設定される場合、装置電源49は、無線回路46および47に供給する電力を遮断してもよい。つまり、無線回路46および47の機能のみをオフするようにしてもよい。または、AP40が省電力モードに設定される場合、装置電源49がオフされ、全ての機能が停止する状態となってもよく、特定の機能に供給する電力を遮断してもよい。または、AP40は、CPUなどの半導体の機能として持っているパワーマネジメント機能を用いて省電力モードを実現してもよい。また、省電力モードには、段階的な省電力状態を実現させるモードとしてもよい。例えば、省電力モードの1段階目として、無線回路46および47の電源がオフされ、省電力モードの2段階目として、CPU自体の電源がオフされてもよい。機能毎の電源制御では、CPU42、無線回路46、無線回路47をPCIe(Peripheral Component Interconnect express)インタフェース経由で電源オン、オフの制御することで無線回路部分の省電力を実現してもよい。
続いて、本実施の形態にかかる通信システム100の動作例を、図6および図7を用いて説明する。図6は、本実施の形態にかかるAP40の動作例を説明するフローチャートであり、AP40_2を例として説明を行う。図7は、本実施の形態にかかる制御装置10の動作例を説明するフローチャートである。
通信システム100の動作例を説明する上で、図2に示す部屋AのAP40_1は既に電源がオンにされており、AP40_1に複数の通信端末が接続され、部屋BのAP40_2に通信端末30_2が新たに接続すると仮定して説明する。
まず、図6を用いてAP40の動作例を説明する。部屋Bに人が入室し(ステップS1)、部屋BのAP40_2の人感センサ48が入室した人を検知する(ステップS2)。次に、部屋BのAP40_2は、電力モードが通常モードであるかを判定する(ステップS3)。
AP40_2が通常モードである場合(ステップS3のYES)、ステップS5に進む。一方、AP40_2が通常モードでない場合、つまり、省電力モードである場合(ステップS3のNO)、AP40_2が省電力モード(省電力状態)から通常モードに復帰し、制御装置10に通常モードになったことを通知する(ステップS4)。
AP40_2は、通信端末30_2から送信される接続要求の有無を定期的に確認する(ステップS5)。AP40_2が通信端末30_2からの接続要求を受信した場合(ステップS5のYES)、ステップS6に進む。一方、AP40_2が通信端末30_2からの接続要求を受信しない場合(ステップS5のNO)、通信端末30_2からの接続要求を受信するまで待ち受ける状態を継続する。
次に、AP40_2は、通信端末30_2からの接続要求を受信すると、通信端末30_2からの接続要求の電波強度を取得して、取得した電波強度が予め定められた閾値以上であるかを判定する(ステップS6)。ステップS6において行う判定は、通信端末30_2がAP40_2と同じ部屋に存在しているか否かを判定するために行う。そのため、予め定められた閾値は、通信端末30_2がAP40_2と同一部屋内に存在するか否かを判別できる値である。また、AP40_2は、予め定められた閾値以上となる通信端末を複数検出した場合は、電波強度の高い通信端末から優先的に接続(帰属)する。
予め定められた閾値は、AP40_1〜40_8が配置された部屋において、事前に測定された電波強度に基づいて決められる。予め定められた閾値は、例えば、AP40_2であれば、部屋BのAP40_2が配置された位置から部屋Bにおける最も遠い位置でも、AP40_2から送信される電波が他のアクセスポイントから送信される電波よりも高くなるような電波強度の値としてもよい。または、予め定められた閾値は、部屋BのAP40_2が配置された位置から、部屋Bにおける最も遠い位置でも、AP40_2との通信品質が劣化しない程度の電波強度となる値としてもよい。
次に、通信端末30_2の接続要求の電波強度が予め定められた閾値以上である場合(ステップS6のYES)、AP40_2は、通信端末30_2の接続(帰属)を許可する(ステップS7)。AP40_2は、予め定められた閾値以上の電波強度であれば、同一部屋内に通信端末30_2が存在すると判別し、通信端末30_2の接続(帰属)を許可する(ステップS7)。AP40_2は、通信端末30_2の接続を許可すると、通信端末30_2の情報を制御装置10に送信する。
一方、通信端末30_2の接続要求の電波強度が予め定められた閾値未満である場合(ステップS6のNO)、通信端末30_2はAP40_2と異なる部屋に存在していると判断して、AP40_2は通信端末30_2の接続(帰属)を許可しない(ステップS8)。この場合、通信端末30_2は、他の部屋のアクセスポイントに接続(帰属)される。
続いて、図7を用いて制御装置10の動作例を説明する。制御装備10は、AP40_2が通常モードになったことを受信する(ステップS11)。具体的には、通信部15が、AP40_2から電力モードが通常モードになったことを受信する。そして、通信部15は、管理テーブルT1におけるAP40_2のモードを省電力モードから通常モードに書き換える。
次に、制御装置10は、AP40_2に通信端末30_2が接続すると、AP40_2から通信端末30_2の情報を受信する(ステップS12)。具体的には、通信部15は、AP40_2から通信端末30_2の情報を受信する。
次に、制御装置10は、管理テーブルT1を更新する(ステップS13)。具体的には、通信部15は、管理テーブルT1のAP名がAP40_2の行の接続端末情報に通信端末30_2を設定する。さらに、通信部15は、管理テーブルT1の通信端末30_2の接続時AP情報としてAP40_2を設定する。
管理テーブルT1の接続端末情報に設定されている通信端末は、当該通信端末が存在する部屋と、当該通信端末が接続するアクセスポイントが配置された部屋とが同一部屋であると判断できる。制御装置10は、当該通信端末を制御対象の通信端末として管理するために、管理テーブルT1に接続端末情報を設定する。当然ながら、制御装置10は、AP40_1〜40_8の情報を保持することから、制御装置10は、AP40_1〜40_8のいずれかに接続されている通信端末の一覧を保持する。
以降説明する動作は、制御装置10が、AP40_1〜40_8のそれぞれを効率的に制御し、省電力化を図りつつ、通信システム100の通信品質を向上させるための動作である。
制御装置10は、AP40_2を抽出する(ステップS14)。抽出部11は、1つ以上の通信端末が接続しているアクセスポイントを抽出する。本実施の形態では、抽出部11は、AP40_1〜40_8のいずれかに接続した接続順が最後の通信端末が接続しているアクセスポイントを抽出する。そのため、抽出部11は、AP40_2を抽出する。
制御装置10は、AP40_2の周辺のアクセスポイントであり、電力モードが通常モードのアクセスポイントがあるかを判定する(ステップS15)。具体的には、モード判定部12は、AP40_2を通信可能な範囲(カバレッジ)内に含むアクセスポイントを確認し、電力モードが通常モードであるか否かを判定する。より具体的には、モード判定部12は、管理テーブルT1において、AP40_2の周辺AP情報に含まれるアクセスポイントのうち、電力モードが通常モードであるアクセスポイントを抽出する。例えば、管理テーブルT1が、図4に示すようになっているとすると、モード判定部12は、AP40_1を抽出する。なお、AP40_1は、通信端末30_2と接続可能なアクセスポイントである。
そして、制御装置10は、AP40_1を抽出すると(ステップS15のYES)、ステップS16〜S19を実行する。具体的には、端末制御部13は、AP40_1を通信端末30_2が接続(帰属)可能な状態に遷移させる(ステップS16)。その後、端末制御部13は、AP40_2から通信端末30_2の接続(帰属)を解除し(ステップS17)、通信端末30_2をAP40_1に接続(帰属)させる(ステップS18)。つまり、端末制御部13は、通信端末30_2の接続先をAP40_2からAP40_1に変更させる。
次に、電力制御部14は、AP40_2に接続していた全ての通信端末が接続(帰属)解除されると、AP40_2を省電力モードに切り替える(ステップS19)。上記動作を行うことにより、AP40_2に接続していた通信端末は存在しなくなるため、電力制御部14は、AP40_2の電力モードを省電力モードに変更させる。
一方、制御装置10が、AP40_2の周辺のアクセスポイントであり、電力モードが通常モードのアクセスポイントを抽出しない場合(ステップS15のNO)、通信端末30_2の接続先を変更させることが可能なアクセスポイントは存在しないと判断し、通信端末30_2をAP40_2に接続(帰属)させたままとする(ステップS20)。つまり、端末制御部13は、通信端末30_2の接続先を変更させない。
以上説明したように、本実施の形態では、抽出部11がAP40_2を抽出する。モード判定部12がAP40_2を通信可能な範囲(カバレッジ)内に含むアクセスポイントの電力モードを判定する。端末制御部13はAP40_2を通信可能な範囲(カバレッジ)内に含み、電力モードが通常モードであるAP40_1に、通信端末30_2の接続先を変更させる。その後、電力制御部14は、接続する通信端末が存在しないAP40_2を省電力モードに切り替える。
本実施の形態にかかる制御装置10が存在しない場合は、AP40_1および40_2の2つのアクセスポイントが通常モードとして動作することになる。一方、本実施の形態にかかる制御装置10は、2つのアクセスポイントを通常モードとして動作させずに、1つのアクセスポイントのみを通常モードとして動作させる。つまり、制御装置10は、電力モードが通常モードであるアクセスポイントを減少させる。したがって、本実施の形態にかかる制御装置10によれば、通信システム100の全体の電力を低減することが可能となる。
さらに、通常モードで動作するアクセスポイントの数を減少させることから、アクセスポイント間の電波干渉が軽減される。さらに、通常モードで動作するアクセスポイントに接続する通信端末の通信品質を劣化させるアクセスポイントを減少させる。そのため、通信システム100に接続する通信端末30の通信品質が向上する。したがって、本実施の形態にかかる通信システム100によれば、無線LANアクセスポイント全体の消費電力を低減するとともに、通信品質を向上させることが可能となる。
(実施の形態3)
続いて、実施の形態3について説明を行う。実施の形態3は、実施の形態2の改良例である。実施の形態3は、実施の形態2と比較して、制御装置10の構成が異なる。AP40の構成については、実施の形態2と同様であるため説明は割愛する。
図8を用いて、本実施の形態にかかる制御装置10の構成について説明する。図8は、本実施の形態にかかる制御装置10の構成例を示す構成図である。なお、実施の形態2と重複する記載については適宜説明を割愛する。
制御装置10は、抽出部11と、モード判定部12と、端末制御部13と、電力制御部14と、通信部15と、記憶部16と、優先度判定部17とを備える。本実施の形態にかかる制御装置10は、実施の形態2にかかる制御装置10の構成に加えて、優先度判定部17をさらに備える構成となっている。
優先度判定部17は、AP40_1〜40_8のいずれかに接続している通信端末の優先度を判定する。制御装置10は通信端末の優先度情報を予め保持しておき、優先度判定部17は、保持している通信端末の優先度情報に基づいて、AP40_1〜40_8のいずれかに接続している通信端末の優先度を判定する。具体的には、優先度判定部17は、AP40_1〜40_8のいずれかに接続している通信端末の優先度が予め定められた優先度よりも高い通信端末であるか否かを判定する。以降の説明では、優先度が予め定められた優先度よりも高い通信端末を優先通信端末と記載する。
通信端末の優先度情報は、複数レベルの優先度(例えば、高、中、低)としてもよい。また、通信端末の優先度情報は、予め設定されており変更出来ない情報としてもよい。通信端末の優先度情報は、優先度判定部17が予め保持していてもよい。または、通信端末の優先度情報は、通信システム100の管理者または運用者などが適宜変更出来るように、例えば、記憶部16に優先端末リストとして保持してもよい。また、通信端末の優先度の判定を、制御装置10が行うのではなく、AP40_1〜40_8のいずれかで行い、接続する通信端末の情報(管理テーブルT1の接続端末情報)に加えて、通信端末の優先度に関する情報を制御装置10に送信してもよい。
抽出部11は、優先度判定部17が判定した判定結果に基づいて、優先通信端末が接続するアクセスポイントを抽出する。
端末制御部13は、接続先を変更させる通信端末と、接続先のアクセスポイントとを決定し、接続先の変更を行う。具体的には、端末制御部13は、抽出したアクセスポイントと優先通信端末との間の通信に電波干渉を与えるアクセスポイントに接続している通信端末の接続先を、当該通信に電波干渉を与えないアクセスポイントに変更させる。端末制御部13が接続先として決定したアクセスポイントは、接続先を変更させる通信端末が接続可能なアクセスポイントである。
ここで、電波干渉を与えないアクセスポイントとは、管理テーブルT1において、抽出部11が抽出したアクセスポイントの周辺AP情報に含まれないアクセスポイントのことを言う。電波干渉を与えないアクセスポイントとは、抽出部11が抽出したアクセスポイントを通信可能な範囲(カバレッジ)内に含まないアクセスポイントとも言える。つまり、端末制御部13は、抽出したアクセスポイントを通信可能な範囲(カバレッジ)内に含むアクセスポイントに接続している通信端末の接続先を、抽出したアクセスポイントを通信可能な範囲(カバレッジ)内に含まないアクセスポイントに変更させる。
接続先を変更させる通信端末、および接続先を変更させる通信端末の接続先となり得るアクセスポイントが複数存在する場合、端末制御部13は、接続先を変更させる全ての通信端末の接続先を、接続先となり得るアクセスポイントのうち同一のアクセスポイントに変更してもよい。または、端末制御部13は、接続先を変更させる通信端末の各々の接続先を、接続先となり得るアクセスポイントのうち異なるアクセスポイントに変更してもよい。
電力制御部14は、接続先が変更となった通信端末が接続していたアクセスポイントの電力モードを省電力モードに切り替える。つまり、電力制御部14は、抽出したアクセスポイントと優先通信端末との間の通信に電波干渉を与えるアクセスポイントの電力モードを省電力モードに変更させる。
続いて、本実施の形態にかかる通信システム100の動作例を、図9、図10Aおよび図10Bを用いて説明する。図9は、本実施の形態にかかる制御装置の動作例を説明するフローチャートである。図10Aおよび図10Bは、本実施の形態にかかる通信システム100の動作例を説明するための図である。
まず、図10Aを用いて前提を説明する。通信システム100は、実施の形態2の通信システム100と同様である。本実施の形態では、部屋Bに存在するAP40_2には、既に通信端末30_2が接続されており、部屋Aに存在するAP40_1に通信端末30_1が新たに接続する。通信端末30_1は、予め定められた優先度よりも高い優先度である通信端末である。つまり、通信端末30_1は、優先通信端末である。AP40_2の通信可能な範囲であるカバレッジ41_2は、実線で示された範囲である。カバレッジ41_2は、部屋Bをカバーするとともに、部屋Bに隣接する部屋C、D、EおよびGもカバーしている。
また、AP40_1に通信端末30_1が接続した場合の動作は、実施の形態2と同様である。具体的には、AP40_1および制御装置10は、図6に示す動作を行う。その後、制御装置10は、図9の動作を実行する。
次に、図9を用いて、制御装置10の動作例を説明する。優先度判定部17は、AP40_1〜40_8のいずれかに接続している通信端末の優先度を判定し、優先度が予め定められた優先度より高い通信端末が存在するか否かを判定する(ステップS21)。
通信端末30_1は優先通信端末であることから、優先度判定部17は、優先度が予め定められた優先度より高い通信端末が存在すると判定する(ステップS21のYES)。次に、抽出部11は、優先通信端末である通信端末30_1が接続しているAP40_1を抽出する(ステップS22)。一方、優先通信端末が存在しない場合(ステップS21のNO)、制御装置10は、図7のステップS14以降の動作を実行する(ステップS23)。
次に、モード判定部12は、AP40_1の周辺のアクセスポイントであり、電力モードが通常モードであるアクセスポイントが存在するか否かを判定する(ステップS24)。モード判定部12は、AP40_1を通信可能な範囲(カバレッジ)内に含むアクセスポイントであり、電力モードが通常モードであるアクセスポイントが存在するか否かを判定するとも言える。具体的には、モード判定部12は、管理テーブルT1のAP40_1の周辺AP情報に設定されているアクセスポイントのうち、電力モードが通常モードであるアクセスポイントが存在するかを判定する。
AP40_1の周辺のアクセスポイントで電力モードが通常モードであるアクセスポイントが存在する場合(ステップS24のYES)、端末制御部13は、当該アクセスポイントが、AP40_1と通信端末30_1との通信に電波干渉を与えるか否かを確認する(ステップS25)。
本実施の形態では、端末制御部13は、管理テーブルT1のAP40_1の周辺AP情報に設定されたアクセスポイント(AP40_2〜AP40_4)を、AP40_1と通信端末30_1との通信に電波干渉を与えるアクセスポイントとして推定する。管理テーブルT1が図4に示すようになっているとすると、AP40_2の周辺AP情報としてAP40_1が含まれている。そのため、AP40_2は、AP40_1に電波干渉を与えるアクセスポイントであると判定される。なお、AP40_2〜AP40_4が他のアクセスポイントからの電波干渉量を測定して、電波干渉を与えるか否かを判定してもよい。または、各通信端末が各アクセスポイントからの電波干渉量を測定して、測定した電波干渉量を制御装置10に送信し、制御装置10は、受信した電波干渉量により電波干渉を与えるアクセスポイントであるか否かを判定してもよい。
一方、AP40_1の周辺のアクセスポイントであり、電力モードが通常モードであるアクセスポイントが存在しない場合(ステップS24のNO)、処理を終了する。
AP40_1の周辺のアクセスポイントで通常モードであるアクセスポイントが存在すると、電波干渉を与えると判定し(ステップS25のYES)、端末制御部13は、電波干渉を与えるアクセスポイントに接続(帰属)された通信端末を解除する(ステップS26)。
次に、端末制御部13は、AP40_1と通信端末30_1との間の通信に電波干渉を与えないアクセスポイントを通常モードに切り替える(ステップS27)。端末制御部13は、接続(帰属)を解除された通信端末の接続先を、ステップS27において通常モードに切り替えたアクセスポイントに変更させる(ステップS28)。
AP40_1と通信端末30_1との通信に電波干渉を与えないアクセスポイントとは、AP40_1を通信可能な範囲(カバレッジ)に含まないアクセスポイントとも言える。そのため、端末制御部13は、通信端末30_2の接続先を、AP40_1を通信可能な範囲(カバレッジ)内に含まないAP40_5に接続させる。なお、通信端末30_2は、自身が存在する部屋Bに近い部屋に存在するアクセスポイントに接続することが好ましいことから、端末制御部13は、AP40_2が配置された部屋に隣接する部屋に配置されたAP40_5に変更させてもよい。
最後に、電力制御部14は、通信端末の接続が全て解除されたAP40_2の電力モードを省電力モードに切り替える(ステップS29)。
図10Bは、図9を用いて説明した制御装置10の動作が完了した後の状態を表している図である。図10Bに示すように、優先通信端末である通信端末30_1が接続したAP40_1を通信可能な範囲(カバレッジ)内に含み、電力モードが通常モードであるAP40_2に接続した通信端末30_2は接続が解除される。そして、通信端末30_2は、AP40_1をカバレッジ内に含まず、AP40_2が配置された部屋に隣接する部屋に存在するAP40_5に接続する。そして、AP40_2は省電力モードに切り替えられる。
以上説明したように、本実施の形態では、優先度判定部17が、通信端末30_1の優先度を判定し、優先度が予め定められた優先度よりも高い優先通信端末が存在するか否かを判定する。そして、端末制御部13は、優先通信端末である通信端末30_1の接続先を、通信端末30_1とAP40_1との間の通信に干渉を与えないアクセスポイントに変更させる。換言すると、端末制御部13は、通信端末30_1の接続先を、AP40_1をカバレッジ内に含まないAP40_5に変更させる。
そして、電力制御部14は、AP40_2に接続している通信端末が存在しなくなった後に、AP40_2の電力モードを省電力モードに切り替える。その結果、通信端末30_1とAP40_1との間の通信に干渉を与えるアクセスポイントが存在しなくなる。したがって、本実施の形態にかかる通信システム100によれば、実施の形態2と比較して、さらに通信品質を向上させることが可能となる。
(変形例)
実施の形態3にかかる制御装置10に対して、以下のような変形を施してもよい。
電力制御部14は、通信システム100の動作例で説明したステップS29において、通信端末の接続が全て解除されたアクセスポイントを省電力モードに切り替えることに加えて、優先通信端末である通信端末30_1が接続するAP40_1の送信電力を下げてもよい。
具体的には、図10Bに示すように、電力制御部14が、AP40_1の送信電力を下げて、カバレッジ41_1が、AP40_1が配置されている部屋Aのみとなるようにしてもよい。このようにすることで、AP40_1の電波が部屋Bに存在する通信端末30_2に届かなくすることが出来る。そのため、AP40_1からの電波が通信端末30_2に与える電波干渉を低減させることが出来る。したがって、変形例にかかる制御装置10によれば、実施の形態3の効果に加えて、さらに、通信端末30_2の電波干渉を低減することが出来る。すなわち、通信システム100の通信品質をさらに向上させることが可能となる。
(実施の形態4)
続いて、実施の形態4について説明する。実施の形態2および3では、主に、新たな通信端末30がAP40に接続したときに動作する実施の形態であった。実施の形態4は、主に、AP40と通信端末30とが通信中に行う実施の形態である。
本実施の形態にかかる通信システム100の構成例について説明を行う。本実施の形態にかかる通信システム100は、実施の形態2または実施の形態3と比較して、制御装置10の構成が異なる。AP40の構成については、実施の形態2および3と同様であることから説明は割愛する。
図11を用いて、本実施の形態にかかる制御装置10の構成について説明する。図11は、本実施の形態にかかる制御装置10の構成例を示す構成図である。なお、実施の形態3と重複する記載については適宜説明を割愛する。
制御装置10は、抽出部11と、モード判定部12と、端末制御部13と、電力制御部14と、通信部15と、記憶部16と、優先度判定部17と、品質判定部18とを備える。本実施の形態にかかる制御装置10は、実施の形態3にかかる制御装置10の構成に加えて、品質判定部18をさらに備える構成となっている。
品質判定部18は、AP40_1〜40_8のいずれかと接続している通信端末と、当該通信端末が接続しているアクセスポイントとの間の通信品質を通信端末毎に取得する。品質判定部18は、取得した通信品質と所定の閾値とを比較して、通信端末毎に通信品質が劣化しているか否かを判定する。品質判定部18は、判定した通信端末の中に、通信品質が劣化している通信端末が存在する場合、端末制御部13に通信品質が劣化している通信端末(以降、品質劣化通信端末として記載する)を通知する。
品質判定部18が取得する通信品質は、例えば、廃棄パケット数、廃棄パケット率、リトライパケット数、リトライパケット率、送信成功率、送信成功パケット数等であってもよい。品質判定部18が取得する通信品質が、廃棄パケット数、廃棄パケット率、リトライパケット数、リトライパケット率である場合、取得した通信品質が所定の閾値以上のときに、品質判定部18は、通信品質が劣化していると判定する。
また、品質判定部18が取得する通信品質が、送信成功率、送信成功パケット数である場合、取得した通信品質が所定の閾値以下のときに、品質判定部18は、通信品質が劣化していると判定する。なお、以降の説明では、通信品質は、廃棄パケット数であるものとして説明を行う。
端末制御部13は、品質劣化通信端末の現在接続しているアクセスポイントと、品質劣化通信端末の接続時アクセスポイントとが同一であるか否かを確認する。具体的には、端末制御部13は、管理テーブルT1において、接続端末情報に品質劣化通信端末が含まれているAP名と、品質劣化通信端末の接続時AP情報とを確認して、品質劣化通信端末が現在接続しているアクセスポイントと、品質劣化端末の接続時アクセスポイントとが同一であるかを確認する。
品質劣化通信端末が現在接続しているアクセスポイントと、品質劣化通信端末の接続時アクセスポイントと、が一致する場合、端末制御部13は、品質劣化通信端末の接続時アクセスポイントに接続している通信端末のうち、品質劣化通信端末以外の通信端末の接続先を変更させる。
接続時アクセスポイントは、AP40_1〜40_8のうち、接続要求を行った通信端末からの電波強度が最も高いアクセスポイントである。そのため、品質劣化通信端末が接続時アクセスポイントと接続している場合、品質劣化通信端末は最適なアクセスポイントと接続していると考えられる。しかし、品質劣化通信端末の通信品質は良好ではないことから、他の通信端末からの影響を受けているが想定される。そこで、端末制御部13は、品質劣化通信端末以外の通信端末の接続先を変更させて、品質劣化通信端末が使用可能な無線リソースなどのリソースを増加させ、通信劣化通信端末の通信品質を向上させる。
端末制御部13は、品質劣化通信端末以外の通信端末の接続先を、品質劣化通信端末の接続時アクセスポイントを通信可能な範囲(カバレッジ)内に含み、電力モードが通常モードであるアクセスポイントに変更させてもよい。具体的には、端末制御部13は、管理テーブルT1のAP名に品質劣化通信端末の接続時アクセスポイントが設定されており、周辺AP情報に含まれ、通常モードであるアクセスポイントを接続先のアクセスポイントとしてもよい。なお、以降も同様であるが、端末制御部13は、品質劣化通信端末以外の通信端末が接続可能なアクセスポイントを接続先のアクセスポイントとする。
端末制御部13は、品質劣化通信端末以外の通信端末の接続先を、品質劣化通信端末の接続時アクセスポイントを通信可能な範囲(カバレッジ)内に含み、電力モードが省電力モードであるアクセスポイントに変更させてもよい。具体的には、端末制御部13は、管理テーブルT1のAP名に品質劣化通信端末の接続時アクセスポイントが設定されており、周辺AP情報に含まれ、省電力モードであるアクセスポイントを接続先のアクセスポイントとしてもよい。この場合、端末制御部13は、品質劣化通信端末以外の通信端末の接続先として選択したアクセスポイントの電力モードを通常モードに切り替えるように制御する。
端末制御部13は、品質劣化通信端末以外の通信端末の接続先を、品質劣化通信端末の接続時アクセスポイントの通信可能な範囲内に含まないアクセスポイントに変更してもよい。具体的には、端末制御部13は、接続先を、管理テーブルT1のAP名に接続時アクセスポイントが設定されているアクセスポイントの周辺AP情報に含まれないアクセスポイントとしてもよい。また、端末制御部13は、電力モードが通常モードであるアクセスポイントを接続先のアクセスポイントとしてもよい。または、端末制御部13は、省電力モードであるアクセスポイントを接続先のアクセスポイントとしてもよい。端末制御部13は、接続先のアクセスポイントが省電力モードである場合、電力モードを通常モードに切り替えるように制御する。
また、接続先を変更させる通信端末、および接続先を変更させる通信端末の接続先となり得るアクセスポイントが複数存在する場合、端末制御部13は、接続先を変更させる全ての通信端末の接続先を、接続先となり得るアクセスポイントのうち同一のアクセスポイントに変更してもよい。または、端末制御部13は、接続先を変更させる通信端末の各々の接続先を、接続先となり得るアクセスポイントのうち異なるアクセスポイントに変更してもよい。
一方、品質劣化通信端末が現在接続するアクセスポイントと、品質劣化通信端末の接続時アクセスポイントと、が一致しない場合、端末制御部13は、品質劣化通信端末の接続先を、品質劣化通信端末の接続時アクセスポイントに変更させる。上述したように、接続時アクセスポイントは、AP40_1〜40_8のうち、接続要求を行った通信端末からの電波強度が最も高いアクセスポイントである。そのため、端末制御部13は、品質劣化通信端末の接続先を接続時アクセスポイントに変更させることにより、品質劣化通信端末自体の通信品質を向上させる。
続いて、本実施の形態にかかる制御装置10の動作例について、図12を用いて説明を行う。図12は、本実施の形態にかかる制御装置10の動作例を示すフローチャートである。図12は、図7または図9に示した動作を行った後に実行される動作である。
まず、品質判定部18は、AP40_1〜40_8に接続した通信端末毎に、廃棄パケット数を所定期間毎に取得する(ステップS31)。所定期間とは、品質判定部18が通信端末毎の廃棄パケット数から通信端末の通信品質が劣化しているか否かを判断出来る任意の期間であればよい。また、所定期間は適宜変更が出来てもよい。
品質判定部18は、所定期間毎に取得した廃棄パケット数が所定の閾値以上であるかを通信端末毎に判定する(ステップS32)。廃棄パケット数が所定の閾値以上である通信端末(品質劣化通信端末)が存在する場合(ステップS32のYES)、品質判定部18は、品質劣化通信端末を抽出して、端末制御部13に通知する(ステップS33)。一方、廃棄パケット数が所定の閾値以上である通信端末が存在しない場合(ステップS33のNO)、ステップS31に戻り、品質判定部18は、AP40_1〜40_8に接続した通信端末毎に、廃棄パケット数を所定期間毎に取得する。
次に、端末制御部13は、品質劣化通信端末が接続しているアクセスポイントが、接続時アクセスポイントと同一であるかを判定する(ステップS34)。具体的には、端末制御部13は、管理テーブルT1において、品質劣化通信端末が接続端末情報に設定されているAP名と、品質劣化通信端末の接続時AP情報に設定されているアクセスポイントとが一致するかを確認する。
品質劣化通信端末が現在接続しているアクセスポイントと、品質劣化通信端末の接続時アクセスポイントとが同一である場合(ステップS34のYES)、端末制御部13は、品質劣化通信端末以外の通信端末を、品質劣化通信端末の接続時アクセスポイントから接続(帰属)解除する(ステップS35)。
次に、端末制御部13は、品質劣化通信端末以外の通信端末の接続先を、品質劣化通信端末の接続時アクセスポイント以外のアクセスポイントに変更させる(ステップS36)。端末制御部13は、品質劣化通信端末以外の通信端末の接続先を、接続時アクセスポイントを通信可能な範囲(カバレッジ)内に含み、電力モードが通常モードであるアクセスポイントに変更させてもよい。または、端末制御部13は、品質劣化通信端末以外の通信端末の接続先を、品質劣化通信端末の接続時アクセスポイントを通信可能な範囲(カバレッジ)内に含み、電力モードが省電力モードのアクセスポイントに変更させてもよい。または、端末制御部13は、品質劣化通信端末以外の通信端末の接続先を、品質劣化通信端末の接続時アクセスポイントを通信可能な範囲(カバレッジ)内に含まず、電力モードが通常モードであるアクセスポイントに変更させてもよく、電力モードが省電力モードであるアクセスポイントに変更させてもよい。この場合、接続先のアクセスポイントの電力モードが省電力モードである場合、端末制御部13は、当該アクセスポイントの電力モードを通常モードに切り替える。
一方、品質劣化通信端末が現在接続しているアクセスポイントと、品質劣化通信端末の接続時アクセスポイントとが同一ではない場合(ステップS34のNO)、端末制御部13は、現在接続しているアクセスポイントから品質劣化通信端末の接続(帰属)を解除する(ステップS37)。そして、端末制御部13は、品質劣化通信端末の接続先を、接続時アクセスポイントに変更させる(ステップS38)。
以上説明したように、本実施の形態では、品質判定部18が、AP40_1〜40_8に接続した通信端末毎に、接続するアクセスポイントとの間の通信品質を取得して判定する。そして、品質判定部18は、通信品質が予め定められた閾値以上となる通信端末(品質劣化通信端末)が存在するかを判定する。
端末制御部13は、品質劣化通信端末が接続しているアクセスポイントに基づいて、接続先を変更させる通信端末と、接続先のアクセスポイントとを決定して接続先の変更を行う。端末制御部13は、品質劣化通信端末の接続しているアクセスポイントが接続時アクセスポイントである場合、当該アクセスポイントに接続している他の通信端末の接続先を変更させる。端末制御部13は、品質劣化通信端末が使用可能なリソースを増加させて通信品質の向上を図るために、品質劣化通信端末以外の通信端末を接続変更させる。
一方、端末制御部13は、品質劣化通信端末が接続しているアクセスポイントが、接続時アクセスポイントではない場合、品質劣化通信端末を接続時アクセスポイントに接続させる。端末制御部13は、品質劣化通信端末を電波強度が最も高いアクセスポイントに接続させて通信品質の向上を図る。したがって、本実施の形態にかかる通信システム100によれば、実施の形態2および3と比較して、さらに通信システムの通信品質の向上を図ることが可能となる。
上述の実施の形態では、各構成をハードウェアの構成として説明したが、各構成における任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本発明は、それぞれの実施の形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。