JP6630603B2 - 洗浄液および洗浄方法 - Google Patents

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本件は、洗浄液および洗浄方法に関する。
金属ナノ粒子を含む金属ナノインクが用いられている。金属ナノインクを塗布するための塗布装置では、流路に金属ナノインクが付着するため、定期的あるいは随時、流路に洗浄処理を行うことが好ましい。しかしながら、金属ナノインクを洗浄しようとすると、金属ナノ粒子の凝集などに起因する詰まりが発生することがある。
特開2007−191524号公報
例えば、特許文献1では、洗浄剤組成物が開示されている。しかしながら、特許文献1で開示されている洗浄剤組成物では、金属ナノインクを洗浄することは困難である。
本件は上記課題に鑑みなされたものであり、金属ナノインクに対する洗浄効果を得ることができる洗浄液および洗浄方法を提供することを目的とする。
本発明に係る洗浄液は、有機溶剤と、水と、酸と、過酸化水素と、銅ナノ粒子を分散させる分散剤とを含み、前記有機溶剤の添加量は、80重量%未満であり、前記分散剤の添加量は、5重量%未満であり、前記酸の添加量は、1.0重量%を上回り、前記過酸化水素の添加量は、0.3重量%を上回ることを特徴とする。
前記過酸化水素の添加量は、0.5重量%以上10重量%以下としてもよい。前記酸の添加量は、2重量%以上30重量%以下としてもよい。前記酸は、硫酸、塩酸、硝酸、ギ酸、スルファミン酸、p−トルエンスルホン酸、クエン酸、およびグルコン酸のいずれかを含んでいてもよい。前記有機溶剤の添加量は、5重量%以上70重量%以下としてもよい。前記有機溶剤は、ブチルジグリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルイソブチルアミド、アセトン、および1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンのいずれかを含んでいてもよい。前記分散剤の添加量は、0.01重量%以上3重量%以下としてもよい。
本発明に係る洗浄方法は、上記洗浄液を用いて、銅ナノ粒子を洗浄する工程を含むことを特徴とする。
本発明に係る洗浄液および洗浄方法によれば、金属ナノインクに対する洗浄効果を得ることができる。
実施形態に係る洗浄液および洗浄方法の説明に先立って、洗浄対象である金属ナノインクの概略について説明する。
金属ナノインクは、ナノオーダーの径を有する金属ナノ粒子が分散した金属粒子分散液である。金属ナノ粒子は、特に限定されるものではないが、銅粒子、金粒子、銀粒子、ニッケル粒子、スズ粒子などである。金属ナノ粒子の粒子径は、一例として、1nm〜100nmである。分散媒として、例えば、プロトン性分散媒および比誘電率30以上の非プロトン性の極性分散媒などを用いることができる。分散剤として、例えば、少なくとも1個の酸性官能基を有する分子量200〜100000の化合物またはその塩を用いることができる。
金属ナノインクの一例を以下に示す。
金属ナノインク:銅ナノインク
銅ナノ粒子:中心粒子径20nm、45wt%
分散媒:ジエチレングリコール(プロトン性溶媒)
分散剤:PVP−K25、2.0wt%
このような金属ナノインクは、塗布装置を用いて基板などに塗布される。塗布装置として、例えば、インクジェット印刷装置、スクリーン印刷装置、グラビア印刷装置、グラビアオフセット印刷装置、フレキソ印刷装置などの印刷装置が挙げられる。これら塗布装置においては、流路に金属ナノインクが付着するため、定期的あるいは随時、流路に洗浄処理を行うことが好ましい。しかしながら、金属ナノインクを洗浄しようとすると、凝集などに起因する詰まりが発生することがある。
洗浄対象物の金属ナノ粒子が例えば1nm〜100nmと小さいため、従来の洗浄液では、洗浄が進む前に、ソルベントショック(金属微粒子分散液の分散媒とは異なる性質の溶媒を加えたことによる金属ナノ粒子の凝集現象)により金属ナノ粒子が凝集、沈殿してしまい、例えばインクジェットヘッド(数十〜数百μmのノズル径)が詰まるおそれがある。
本発明者は、鋭意研究により、金属ナノインクに対する洗浄効果を得ることができる洗浄液および洗浄方法を見出した。以下、実施形態に係る洗浄液および洗浄方法について説明する。
(実施形態)
一実施形態に係る洗浄液は、有機溶剤と、水と、酸と、過酸化水素と、金属ナノ粒子を分散させる分散剤とを含み、有機溶剤の添加量は80重量%未満であり、分散剤の添加量は5重量%未満であり、酸の添加量は1.0重量%を上回り、過酸化水素の添加量は0.3重量%を上回る。
本実施形態に係る洗浄液は、酸化作用を有する過酸化水素を、0.3重量%を上回るように含むことから、金属ナノ粒子を酸化することができる。まず、下記式(1)に従って、過酸化水素の分解によって活性酸素が発生する。次に、下記式(2)に従って、活性酸素により金属ナノ粒子が酸化する。下記式(2)では、一例として銅の酸化反応を示している。
→ HO + (O) (1)
Cu + (O) → CuO (2)
次に、本実施形態に係る洗浄液は、1.0重量%を上回る酸を含むことから、金属酸化物の溶解速度を向上させることができる。一例として、金属ナノ粒子として銅を用いて酸として硫酸を用いる場合には、下記式(3)に従って、酸化銅の溶解速度を向上させることができる。
CuO + HSO → CuSO + HO (3)
また、本実施形態に係る洗浄液は、有機溶剤を含むことから、金属ナノ粒子の凝集を抑制することができる。一方で、有機溶剤の添加量に上限(80重量%未満)を設けることで、金属ナノ粒子の溶解を促進することができる。また、本実施形態に係る洗浄液は、水を含むことから、金属の溶解性を向上させることができる。また、本実施形態に係る洗浄液は、金属ナノ粒子を分散させる分散剤を含むことから、金属ナノ粒子の凝集、沈殿などを遅くすることができる。一方で、分散剤の添加量に上限(5重量%未満)を設けることで、高分子化合物の過剰添加による凝析を抑制することができる。
以上のことから、本実施形態に係る洗浄液によれば、金属ナノ粒子を溶解させることができるとともに、金属ナノ粒子の凝集を抑制することができるため、金属ナノインクに対する洗浄効果を得ることができる。
有機溶剤は、特に限定されるわけではないが、一例として、アルコール、グリコール、グリコールエーテル、ケトン、ラクトン、ラクタム、環状エーテル、アミド、ニトリル、オキサゾリジノン、イミダゾリジノン、スルホン、スルホキシド、カーボネートなどの水溶性溶媒を用いることができる。
アルコールとしては、イソプロピルアルコール、メタノ−ル、エタノ−ル、イソプロパノ−ル、n−ブチルアルコール、n−アミルアルコール、n−ヘキシルアルコール、2−メチルペンタノール、2−ヘキシルアルコール、2−エチルブチルアルコール、2−ヘプチルアルコール、ヘプタノール−3,2−エチルヘキシルアルコール、ベンジルアルコール、2−オクタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノールなどを用いることができる。
グリコールまたはグリコールエーテルとして、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルジグリコール)、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテルなどを用いることができる。
ケトンとして、アセトン、ジエチルケトン、アセトフェノン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジアセトンアルコールなどを用いることができる。
ラクトンとして、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトンなどを用いることができる。
ラクタムとして、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシメチル−2−ピロリドンなどを用いることができる。
環状エーテルとして、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピランなどを用いることができる。
アミドとして、N,N−ジメチルイソブチルアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルプロピオンアミドなどを用いることができる。
ニトリルとして、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、アクリロニトリル、メタクリルニトリル、ベンゾニトリルなどを用いることができる。
オキサゾリジノンとして、N−メチル−2−オキサゾリジノン、3,5−ジメチル−2−オキサゾリジノンなどを用いることができる。
イミダゾリジノンとして、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジイソプロピル−2−イミダゾリジノンなどを用いることができる。
スルホンとして、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ビス(2−ヒドロキシエチル)スルホンなどを用いることができる。
スルホキシドとして、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ブチルスルホン、3−メチルスルホラン、2,4−ジメチルスルホランなどを用いることができる。
カーボネートとして、エチレンカーボネート、プロピオンカーボネートなどを用いることができる。
なお、有機溶剤として、ブチルジグリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルイソブチルアミド、アセトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどを用いることが好ましい。金属ナノ粒子に対して分散安定性が高く、金属ナノインクに一般的に用いられる溶媒であるため、金属ナノインクを洗浄する際にソルベントショックによる凝集が起こりにくいからである。
有機溶剤の添加量は、5重量%以上であることが好ましい。金属ナノ粒子の凝集を抑制することできるからである。有機溶剤の添加量は、10重量%以上であることがより好ましい。一方で、有機溶剤の添加量は、70重量%以下であることが好ましい。金属ナノ粒子の溶解を促進することができるからである。有機溶剤の添加量は、60重量%以下であることがより好ましい。
次に、分散剤は、金属ナノ粒子を分散させる効果を有していれば特に限定されないが、一例として、少なくとも1個以上の酸性官能基を有する分子量200以上100000以下の化合物またはその塩を用いることができる。分散剤の酸性官能基は、酸性、すなわち、プロトン供与性を有する官能基であり、例えば、リン酸基、ホスホン酸基、スルホン酸基、硫酸基およびカルボキシル基である。リン酸基を有する分子量約1500の化合物(ビックケミー社製、商品名「DISPERBYK(登録商標)−111」)、リン酸基を有する分子量数万の化合物(「DISPERBYK(登録商標)−2001」)、低分子のポリアミノアマイドと酸ポリマー塩(ビックケミー社製、商品名「ANTI−TERRA(登録商標)−U100」)、分子量1000以上2000以下のリン酸基を有する化合物のアルキルアンモニウム塩(ビックケミー社製、商品名「DISPERBYK(登録商標)−180」)、分子量約20000のリン酸基を有し、球状構造を持つポリマー(ビックケミー社製、商品名「DISPERBYK(登録商標)−2155」)、ポリビニルピロリドン、フッ素系界面活性剤の(ネオス社製、商品名「フタージェント208G」)などを用いることができる。
分散剤の添加量は、0.01重量%以上であることが好ましい。金属ナノ粒子の分散をより促進することができるからである。また、分散剤の添加量は、0.02重量%以上であることがより好ましい。一方で、分散剤の添加量は、3重量%以下であることが好ましい。金属ナノ粒子の凝集をより抑制することができるからである。また、分散剤の添加量は、1重量%以下であることがより好ましい。
洗浄液における過酸化水素の添加量は、0.5重量%以上であることが好ましい。金属ナノ粒子の溶解が促進されるからである。洗浄液における過酸化水素の添加量は、1重量%以上であることがより好ましい。一方で、洗浄液における過酸化水素の添加量は、10重量%以下であることが好ましい。洗浄液で金属ナノインクを洗浄する際の発熱量を抑制することができるからである。洗浄液における過酸化水素の添加量は、5重量%以下であることがより好ましい。
洗浄液に添加する酸は、特に限定されるものではない。洗浄液に添加する酸として、塩酸、硫酸、硝酸、スルファミン酸、リン酸、ホウ酸、フッ化水素酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、トリメチル酢酸、カプロン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、グリコール酸、グリオキシル酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、トルイル酸、ナフトエ酸、フタル酸、トリメリット酸、サリチル酸、没食子酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、エチドロン酸などを用いることができる。
洗浄液に添加する酸として、硫酸、塩酸、硝酸、ギ酸、スルファミン酸、p−トルエンスルホン酸、クエン酸、グルコン酸などを用いることが好ましい。金属ナノ粒子の溶解を促進するからである。特に、スルファミン酸を用いることが好ましい。金属ナノ粒子を凝集させずに溶解させることができるからである。
洗浄液における酸の添加量は、2重量%以上であることが好ましい。金属ナノ粒子の溶解が促進されるからである。洗浄液における酸の添加量は、3重量%以上であることがより好ましい。一方で、洗浄液における酸の添加量は、30重量%以下であることが好ましい。洗浄液で金属ナノインクを洗浄する際の発熱量を抑制することができるからである。洗浄液における酸の添加量は、20重量%以下であることがより好ましい。
続いて、本実施形態に係る洗浄方法について説明する。本実施形態に係る洗浄方法は、上述した洗浄液を用いて金属ナノ粒子を洗浄する工程を含む。洗浄対象は、金属インクを塗布する塗布装置の流路である。例えば、流路を構成するノズル等に本実施形態に係る洗浄液を通液するなどの手法を採用することができる。本実施形態に係る洗浄方法によれば、上述した洗浄液を用いることにより、金属ナノ粒子を溶解させることができるとともに、金属ナノ粒子が溶解するまでの間の凝集、沈殿などが抑制されるため、金属ナノインクに対する洗浄効果を得ることができる。
(実施例)
以下、上記実施形態に係る洗浄液を用いて金属ナノインクの溶解性について実験(サンプル1〜サンプル28)を行った。具体的には、フィルタリング径が1μmのシリンジフィルタに金属ナノインクを1mL通液した後、当該フィルタに洗浄液を5mL通液し、当該フィルタが洗浄されたか否かを確認した。
金属ナノインクの組成を以下に示す。
金属ナノインク:銅ナノインク
銅ナノ粒子:中心粒子径20nm、45wt%
分散媒:ジエチレングリコール(プロトン性溶媒)
分散剤:PVP−K25、2.0wt%
洗浄液の組成について、表1に示す。なお、BYK−180は、ビックケミー社製、商品名「DISPERBYK(登録商標)−180」である。BYK−111は、ビックケミー社製、商品名「DISPERBYK(登録商標)−111」である。BYK−2001は、ビックケミー社製、商品名「DISPERBYK(登録商標)−2001」である。BYK−2155は、ビックケミー社製、商品名「DISPERBYK(登録商標)−2155」である。サーフィノール485は、アセチレン基を中央に持つ左右対称な界面活性剤であって、EO付加品である。フタージェント208Gは、分子内に二重結合を有し、複雑に分岐したパーフルオロアルケニルの構造であり、ネオス社製のフッ素系界面活性剤である。プライサーフA219Bは、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステルであって、水系分散剤である。
Figure 0006630603
(比較例)
一方、上記実施形態に係る洗浄液の組成を満たさない洗浄液を用いて金属ナノインクの溶解性について実験(比較サンプル1〜比較サンプル11)を行った。洗浄対象の金属ナノインクおよび実験手順は、実施例と同じである。比較例に係る洗浄液の組成について、表2に示す。
Figure 0006630603
(分析)
比較サンプル1〜比較サンプル11では、良好な溶解性が得られなかった。比較サンプル1については、有機溶剤の80重量%以上となったことで水の重量%が低下し、金属ナノ粒子の溶解を促進できなかったと考えられる。比較サンプル2については、洗浄液に有機溶剤が添加されなかったことで、金属ナノ粒子の凝集を抑制できなかったと考えられる。比較サンプル3については、洗浄液の酸の濃度が1重量%以下となったことで、金属ナノ粒子の溶解を促進できなかったと考えられる。比較サンプル4については、洗浄液の過酸化水素の濃度が0.3重量%以下となったために、金属ナノ粒子を十分に酸化することができなかったと考えられる。比較サンプル5〜9については、酸化剤として過酸化水素を添加しなかったことで、金属ナノ粒子を十分に酸化することができなかったと考えられる。比較サンプル10については、洗浄液に分散剤を添加しなかったことで、金属ナノ粒子の凝集および沈殿を抑制できなかったと考えられる。比較サンプル11については、洗浄液の分散剤の濃度が5重量%以上となったために、高分子化合物の過剰添加に起因する凝析が生じたと考えられる。
これに対して、実施例のサンプル1〜28においては、上記実施形態に係る組成の洗浄液を用いることによって、金属ナノインクに対する良好な溶解性が得られた。すなわち、金属ナノインクに対する良好な洗浄効果が得られた。サンプル3においては、特に良好な洗浄効果が得られた。イソプロピルアルコールの極性が高く、金属ナノ粒子の溶解を促進すると共に金属ナノ粒子の分散安定性が高いためであると考えられる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。

Claims (8)

  1. 有機溶剤と、水と、酸と、過酸化水素と、銅ナノ粒子を分散させる分散剤とを含み、
    前記有機溶剤の添加量は、80重量%未満であり、
    前記分散剤の添加量は、5重量%未満であり、
    前記酸の添加量は、1.0重量%を上回り、
    前記過酸化水素の添加量は、0.3重量%を上回ることを特徴とする洗浄液。
  2. 前記過酸化水素の添加量は、0.5重量%以上10重量%以下であることを特徴とする請求項1記載の洗浄液。
  3. 前記酸の添加量は、2重量%以上30重量%以下であることを特徴とする請求項1または2記載の洗浄液。
  4. 前記酸は、硫酸、塩酸、硝酸、ギ酸、スルファミン酸、p−トルエンスルホン酸、クエン酸、およびグルコン酸のいずれかを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の洗浄液。
  5. 前記有機溶剤の添加量は、5重量%以上70重量%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の洗浄液。
  6. 前記有機溶剤は、ブチルジグリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルイソブチルアミド、アセトン、および1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンのいずれかを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の洗浄液。
  7. 前記分散剤の添加量は、0.01重量%以上3重量%以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の洗浄液。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の洗浄液を用いて、銅ナノ粒子を洗浄する工程を含むことを特徴とする洗浄方法。
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