JP6629672B2 - 加工装置 - Google Patents

加工装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6629672B2
JP6629672B2 JP2016103357A JP2016103357A JP6629672B2 JP 6629672 B2 JP6629672 B2 JP 6629672B2 JP 2016103357 A JP2016103357 A JP 2016103357A JP 2016103357 A JP2016103357 A JP 2016103357A JP 6629672 B2 JP6629672 B2 JP 6629672B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
processing
unit
tool
measurement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016103357A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017209743A (ja
Inventor
顕二 西川
顕二 西川
靖 佐野
靖 佐野
真 岡田
真 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi GE Nuclear Energy Ltd
Original Assignee
Hitachi GE Nuclear Energy Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi GE Nuclear Energy Ltd filed Critical Hitachi GE Nuclear Energy Ltd
Priority to JP2016103357A priority Critical patent/JP6629672B2/ja
Publication of JP2017209743A publication Critical patent/JP2017209743A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6629672B2 publication Critical patent/JP6629672B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Machine Tool Sensing Apparatuses (AREA)

Description

本発明は、加工装置に関し、特に工具の異常を予測する機能を備えた加工装置に関する。
切削工具などの加工工具の異常や寿命を検知できる方法および装置が特開2005−22052号公報(特許文献1)に記載されている。この公報には、「加工工具の加工毎の累積消費電力を求める累積消費電力演算部を備え、この累積消費電力演算部で求めた1加工当たりの累積消費電力量を記憶部に記憶させた基準消費電力量と比較して、加工工具の異常・寿命を判定する。基準消費電力量を新品の加工工具による初回1回加工時の累積消費電力とするのが望ましい。また、累積消費電力は加工工具の空転によって消費される電力相当分を除いて求めるのが望ましい。切削工具の製造バラツキや使用環境等のバラツキによる誤差を排除して、工具寿命を正確に検知できるため、工具費用を飛躍的に削減できる。」と記載されている。
特開2005−22052号公報
特許文献1には、加工工具の異常や寿命を検知できる方法および装置が記載されている。しかし、特許文献1に記載された装置は、累積消費電力量が基準消費電力量と比較してある閾値を超えると工具の異常もしくは寿命と判断するもので、工具がほとんど摩耗しなかった場合でも、一定の電力量を消費すると、まだ加工ができる状態で工具の異常と判断してしまい、工具を交換することになる。
また、消費電力と工具の摩耗状態に相関があるとは言えないので、工具のチッピング等の異常が発生してから、異常と判断する可能性もある。この際、異常状態の工具で加工を進めることとなり、主軸とワークの衝突や、被削材に所望の加工ができず不良品を出す可能性がある。
また、特許文献1には、累積電力量だけでなく、「消費電力に対して瞬時の閾値と比較して加工工具の異常・寿命を判定することを特徴とする。」と記載があるが、加工中の突発的な切り屑かみこみ等による電力値増加や、ノイズによる瞬間的な電力値増加によって、工具が異常ではない状態でも、異常と判断する場合が考えられる。
従って、特許文献1に記載されている従来技術では、製品となる被削材の精度確保および歩留まり向上などの生産安定化のために、工具摩耗がまだ進展していない状態で工具を交換する管理が行われており、工具交換回数の増加による加工リードタイム増加や使用工具本数増加による工具費用増加などが課題となる。
そこで、本発明は、工具摩耗の進展を加工装置の信号で測定し、工具が異常状態になる前に異常判定を検出することを可能にする加工装置を提供する。
すなわち、本発明は、上記した従来技術の課題を解決して、工具が異常な加工を起こす前の摩耗状態まで加工することを可能にして、各工具の使用期間を向上させ、工具交換回数低減による加工リードタイム短縮や使用工具本数減少による工具費用削減などを可能にする工具の異常を予測する機能を備えた加工装置を提供するものである。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、被削材を切削加工する加工装置を、被削材を加工する工具を保持する主軸とこの主軸を回転駆動する駆動部とを備えた加工装置本体と、加工装置本体の駆動部で回転駆動している主軸から得られる信号を測定する測定部と、主軸から得られる信号のうち主軸が正常に動作しているときに得られる信号を格納する正常信号記憶部と、測定部で測定して得た測定信号および正常信号記憶部に記憶された正常信号を所定の時間間隔ごとに所定の時間分だけ取出して処理する信号処理部と、信号処理部で測定信号と正常信号とを所定の時間分だけ所定の時間間隔ごとに処理した結果を積分する積分処理部と、積分処理部で積分処理した結果に基づいて加工装置本体を制御する加工機指令部とを備えて構成した。
本発明によれば、工具が異常な加工を起こす前の摩耗状態まで加工することができるため、各工具の使用期間が向上し、工具交換回数低減による加工リードタイム短縮や使用工具本数減少による工具費用削減などの効果が得られる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明より明らかにされる。
本発明の実施例1に係る工具の異常を予測する機能を備えた加工装置の概略の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1に係る切削工具の外観を示す斜視図である。 本発明の実施例1に係る切削工具における工具摩耗の例を示す切削交互の先端部分付近の斜視図である。 本発明の実施例1に係る工具の異常を予測する加工装置の動作フローを示すフローチャートである。 本発明の実施例1に係る測定信号の電流値を示す電流波形図である。 本発明の実施例1に係る正常信号の電流値を示す電流波形図である。 本発明の実施例1に係る測定信号から一定時間のデータを抜き出す例を示す電流波形図である。 本発明の実施例1に係る抜き出した信号に対して標本線を設定する例を示す電流波形図である。 本発明の実施例1に係る標本線から交差カウントおよびカウント量の説明をする電流波形図である。 本発明の実施例1に係る測定信号を処理して得られたカウントデータ量を説明するヒストグラムである。 本発明の実施例1に係る正常信号を処理して得られたカウントデータ量を説明するヒストグラムである。 本発明の実施例1に係る工具摩耗幅と正常データ割合の関係を示すグラフである。 本発明の実施例1に係る入力部の構成と、制御部、加工装置本体との関係を示すブロック図である。 本発明の実施例1に係る入力部の信号処理方法を入力する表示画面の例を示す画面の正面図である。 本発明の実施例1に係る入力部の信号処理方法で事前処理方法を選択したときの表示画面の例を示す画面の正面図である。 本発明の実施例2に係る工具の異常を加速度データで予測する加工装置の概略の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例3に係る工具の異常を切削力データで予測する加工装置の概略の構成を示すブロック図である。
本発明は、加工機で測定した切削力、切削工具を駆動するモータの電流値・電力値を測定し、それらの値の変化から工具の摩耗を所望の摩耗幅で検知できる検知アルゴリズムで解析して工具の異常を予測し、加工条件又は加工機の動作を制御するようにしたものである。
特に、工具の摩耗幅と工具を駆動する主軸を駆動する駆動信号との相関が高いことに着目して、主軸を駆動する電流値を測定して得たデータから電流値の振幅の大きさの特徴をパターン認識による解析手法を用いて解析することにより、工具の摩耗を所望の摩耗幅で検知できるようにしたものである。
また、本発明では、加工機で測定した切削力、切削工具を駆動するモータの電流値・電力値を測定して得たデータから、測定データに占める正常データの割合の変化から摩耗の進展度合いを推定する、摩耗進展に追従した処理方法を提供するものである。
即ち本発明は、被削材を切削加工する加工装置を、被削材を加工する工具を回転させる主軸と、前記主軸の信号を測定する測定装置と、正常信号を格納する正常信号記憶部と、対象の加工で測定した信号である測定信号および正常信号を時間ごとに信号処理する信号処理部と、信号処理部で処理された出力信号について時間ごとの出力の大きさをカウントし、カウントされた結果を時間積分する積分処理部と、積分処理後の正常信号と測定信号の処理結果より閾値を設定し、閾値を超えたときに加工機を制御する加工機指令部とを含んで構成したものである。
以下、実施例を図面を用いて説明する。本実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは同一の符号を付すようにし、その繰り返しの説明は原則として省略する。ただし、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。本発明の思想ないし趣旨から逸脱しない範囲で、その具体的構成を変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。
本実施例では、工具の異常を電流値もしくは電力値で予測する加工装置の例を説明する。
図1は、本実施例に係る工具の異常を予測する機能を備えた加工装置100の構成と信号の流れを示すブロック図である。本実施例に係る工具の異常を予測する加工装置100は、加工装置本体13と、測定データを演算し加工機の制御命令を出力する演算部14と、正常データが記憶されている正常データ記憶部12と、加工装置の設定を入力する入力部15を備えている。
加工装置本体13では、切削工具1を主軸3で固定し、主軸モータ5で主軸3を回転させることで被削材2を所望の形状に加工する。このとき、NCプログラムが記憶されたNC装置7からの指令により、サーボアンプ6が主軸モータ5に入力する電圧値と電流値を制御する。これにより、指令通りの回転数にて主軸モータ5を回転させる。
ここでは、加工機の電流値もしくは電力値を測定する例について説明する。対象とする加工の測定信号は、サーボアンプ6と主軸モータ5の間より得られた電圧値と電流値を、演算部14の測定装置8で測定する。このとき、測定は電圧センサや電流センサを用いても良い。
測定装置8で測定された測定信号は、信号処理部9で一定時間分ごとの波形を抜き出し、抜き出した波形に対して指定の事前信号処理を行う。このとき、事前信号処理方法はローパスフィルタ、ハイパスフィルタ、バンドパスフィルタや、移動平均フィルタなどのノイズ除去フィルタで行っても良い。
一方、正常信号は正常データ記憶部12から出力される。正常データ記憶部12では、切削工具1が正常状態で被削材2を加工した時にサーボアンプ6と主軸モータ5の間より得られた電圧値と電流値を演算部14の測定装置8で測定した信号が記憶されている。このとき、正常状態とは切削工具1に工具摩耗が進展していない1パス目を加工するときのデータを用いても良い。
正常データ記憶部12から出力されて信号処理部9に入力された正常信号は、測定信号と同間隔の一定時間分ごとの波形を抜き出され、必要に応じて事前信号処理が施される。
信号処理部9で処理された測定信号と正常信号は、積分処理部10にて統計処理および積分計算され、工具摩耗の進展を指標とするカウント数に変換される。
続いて加工機指令部11では、積分処理部10で処理された正常信号より閾値を設定する。積分処理部10で処理された測定信号の出力値が、この閾値を超えたときに、入力部15で指定した加工装置本体13の動作方法を実施する指令を、加工装置本体13のNC装置7に出す。このときの指令は、工具交換、加工条件調整、工具退避でも良い。
図2に切削工具1の例を、図3に切削工具1の工具摩耗の例を示す。切削工具1では、刃先20部分で被削材2を加工する。加工前の新品状態では刃先20は摩耗していないが、加工が進むと工具刃先20の逃げ面23の側において工具摩耗21が進展する。このときの逃げ面23の摩耗幅22が増大すると、切削力の増加、加工振動発生、加工精度悪化、工具折損などの加工異常が発生する。そのため、加工異常が発生する前に逃げ面23の摩耗幅22の進展具合を検知し、加工装置本体13を制御する必要がある。
図4は切削工具1の異常を予測する加工装置100の動作フローを示すフローチャートの例である。先ずステップS30で条件の入力を行う。入力する条件としては、NC装置7で制御する加工データ、サーボアンプ6の制御方法、演算部14における信号処理方法などである。
条件の入力を終了したら、ステップS31で測定対象の加工を開始する。加工開始と同時に、ステップS32で加工機の主軸3を駆動する信号を測定装置8で測定する。このとき測定する信号は、主軸3と連結する駆動モータ5を制御するサーボアンプ6から出力される電流値、電力値、および主軸3から直接取得する加速度、切削力などである。次にステップS33で信号処理部9において、測定装置8から出力される測定信号について一定時間分ごとの波形を抜き出し、必要に応じて事前信号処理を行う。また、同時にステップS39より正常データ記憶部12から正常データの入力がある。
次に、ステップS34にて積分処理部10において、信号処理部9で指定された処理を施された信号波形の積分が行われ、ステップS35で正常信号処理結果より閾値が設定される。次に、ステップS36にて測定信号の処理結果と閾値を比較評価し、測定信号の処理結果が閾値を超えた場合(閾値以上)は、工具の異常が発生する兆候であるという判断のため、ステップS37に進み加工機本体13の制御をおこなう。
ここで、ステップS37で実行する加工機本体13の制御の具体的な例としては、切削工具1を交換すること、NC装置7で設定する加工条件の調整、又は切削工具1の退避などである。
制御が終わると、ステップS38にて終了する。ステップ36で測定信号の処理結果が閾値未満と判定された場合は、切削工具1に異常が無いという判断をして、ステップS31に戻り、加工を継続する。
図5は、測定装置8で測定される、電流値を例とする測定信号50のグラフである。切削速度450m/min、一刃送り0.1mm/toothの条件で、幅6mm、深さ2mmの溝を加工した例である。横軸は時間[s]を示し、縦軸は主軸モータ5とサーボアンプ6の間から測定された加工装置の主軸3における電流値[A]である。
図5に示した信号波形では、すでに主軸3が回転している状態から測定しているため、空転している状態での電流値が0から6秒あたりまで発生しており、6秒あたりから切削工具1が被削材2と接触し、加工が開始される。加工が開始すると、主軸3に負荷が発生するため、主軸モータ5を一定回転数で回転させるための制御がサーボアンプ6から働くため、測定装置8で検出される電流値が増大する。図5は、工具摩耗が約0.2mm進展したときの測定装置8で検出された電流値の測定信号50の例である。
図6は、正常データ記憶部12で蓄積されている、図5と同加工条件において、工具摩耗が進展していない新品の切削工具1で加工したときに測定装置8で検出された電流値の信号である。例えば、このときの信号を、正常信号としても良い。もしくは、測定装置8において、新品の切削工具1で1回目を加工するときの信号を、正常信号としても良い。
図5に示した信号波形では、切削工具1の摩耗が進展した状態で被削材2を加工したため、切削力が増大し、電流値が高くなっていることがわかる。一方、図6に示した正常信号は刃先の状態がシャープなため被削材の切れ味が良く、切削力を低く抑えられるため、正常信号の信号波形60における電流値は、図5における信号波形50の電流値と比べ低いことがわかる。
図7は、信号処理部9において一定時間分の測定信号を抜き出す状態を説明するグラフである。ここでは、0.5秒間隔のデータ71を測定信号70および正常信号(図示せず)から抜き出す場合を例とする。このデータを抜き出す時の時間間隔は、入力部15にて任意に設定しても良い。ただし、1パス分の加工時間に対して、十分に短く設定する必要がある。
図8に、図7で抜き出した0.5秒分の測定信号71を示す。このグラフに、波形の時間軸と平行する標本線40を、振幅方向に指定した間隔および本数分設定する。標本線40の間隔および本数は、入力部15にて任意に設定しても良い。ただし、波形の振幅間隔に対して、複数本納まる間隔および本数である必要がある。例えば、図8では標本線1から標本線nまで標本線をn本、電流値が0Aから30Aの範囲で等間隔に設定した場合を例とする。
図9は、代表として図8に示した測定信号71を標本線3で処理する場合を説明する。標本線3では、測定信号71の波形と交差する部分があり、交差する回数を交差カウント41とする。また、測定信号71の波形が標本線3と交差して測定信号71の波形が一旦標本線3よりも大きくなってから次の交差がくるまでの標本線3の長さ、即ち、標本線3が測定信号71の波形の電流値以下となる間隔を、カウント量42とする。ここで、標本線3の場合、交差カウント41の値は18となり、カウント量42は0.09秒間なので0.09とする。
ここで、標本線は1からnまであるので、図8のグラフよりそれぞれn個の交差カウント41とカウント量42が求まる。標本線nにおける交差カウント41をX1n、カウント量42をX2nとし、交差カウント41とカウント量42から構成されたベクトルXを作成する。
Figure 0006629672

Figure 0006629672
Figure 0006629672
次に、各行列要素を正規化するために、正規化行列Zを計算する。
Figure 0006629672
となる。
次に、相関行列Rを定義する。変数は交差カウント数41とカウント量42の2種類となるため、2×2の正方行列で作成する。
Figure 0006629672
次に、加工の異常を予測できるよう、波形の特徴化を行うために、カウントデータ量Dを求める。
Figure 0006629672
ここで、R-1は相関行列Rの逆行列を表し、ZTを正規化行列Zの転値行列を表す。これにより、信号処理部9で抜き出した0.5秒分のカウントデータ量Dを求めることができる。
図10に測定信号の評価時間間隔5秒間における0.5秒毎のカウントデータ量を示す。横軸は時間を示し、縦軸は対数目盛でカウントデータ量Dを示す。図11に同範囲における正常信号のグラフを示す。図11に示した信号の振幅が小さい正常信号は、カウントデータ量Dが小さく示される。一方、図10に示した振幅が大きい測定信号はカウントデータ量が大きく示される。
次に、積分処理部10にて、求めた測定信号と正常信号それぞれのカウントデータ量Dのグラフ面積を求めるために、積分処理を行う。ここでは例として、先ほど図10と図11で求めた評価時間間隔5秒間のデータで説明する。図10に示した測定信号を積分処理したデータを測定データ量、図11に示した正常信号を積分処理したデータを正常データ量と定義する。
測定データ量に含まれる正常データ量の割合を求めるため、正常データ量を測定データ量で割った値を正常データ割合Sと定義する。正常データ割合Sは次の式で求まる。
Figure 0006629672
ここで、図12に工具摩耗幅と正常データ割合Sの関係を示すグラフを示す。なお、このグラフデータは正常データ記憶部12に蓄積されていても良い。
切削工具1が図2及び図3に示すエンドミルなどの場合、一般的に工具の摩耗幅22が0.2〜0.4mmになると、加工異常の兆候が始まり、工具を交換するタイミングになる。このため、摩耗幅22が0.2〜0.4mmになるレベルにおいて、閾値を設定しても良い。例えば、加工を制御する工具摩耗幅を0.2mmと設定する。ここで、図12のグラフより、正常データ割合Sの約50%を閾値とすればよい。
今回の例では、5秒間毎にカウントデータ量が求まるため、5秒毎に閾値との比較が実施され、閾値を超えるとステップS37にて加工機の制御を行う。さらに短い周期で正常データ割合Sと閾値による制御を実施する場合は、図7にて抽出するデータを短くすればよい。または、図10および図11におけるカウントデータ量の評価時間を短くすればよい。これらの設定は、入力部15で設定しても良い。
図13に入力部15の例を示す。入力部15から入力されたデータは、演算部14および正常データ記憶部12に入力され、加工装置本体13の制御を実施する。
入力部15では、加工データ入力部50で、被削材の材質、工具の種類、プログラム、パス、および加工条件を入力する。次に、加工制御方法入力部51で加工機の制御方法を選択する。ここでは、工具交換、工具退避、および加工条件調整から選択する例を示す。
次に信号処理方法入力部52にて、演算部14で演算する信号処理条件を入力する。ここでは、信号処理部9で実施する事前処理方法、信号処理部9と積分処理部10で設定する処理時間間隔、積分処理部10で設定する評価時間間隔、および積分処理部10で設定する標本線数を入力する例を示す。
図14Aに、信号処理方法入力部52の表示画面520の例を示す。信号処理方法入力部52の表示画面520には、事前処理方法521、処理時間間隔522、評価時間間隔523、標本線数524を選択する画面が表示される。この画面上で事前処理方法521を選択した場合、図14Bに示すような、事前処理方法選択画面5210に事前処理方法の具体的な処理方法5211が表示され、画面上でそのいずれかを選択したマウスでクリックすることにより、選択した処理方法で事前処理が実行される。
以上では、電流値を用いた例を説明したが、電力値も同様の処理を行えばよい。パラメータの単位が電流値[A]から電力値[W]に代わり、それ以外は実施例1と同様である。
本実施例によれば、工具が異常な加工を起こす前の摩耗状態まで加工することができるため、各工具の使用期間が向上し、工具交換回数低減による加工リードタイム短縮や使用工具本数減少による工具費用削減などの効果が得られる。例えば、工具径300mm、刃数20枚の切削工具で溝幅7mm、溝長さ4000mmの溝加工を炭素鋼の被削材で繰返し行う場合、本実施例の適用により、工具費用を約50%削減し、加工時間を約20%短縮することができる。
次に、切削工具1の異常を加速度データで予測する加工装置1500の実施例を、図15を用いて説明する。
加工装置本体131では、主軸3に加速度センサ301が設置されており、加工中の加速度を測定する。加速度を測定することにより、加工中の振動を評価することができる。
切削工具1の工具摩耗22が進展すると、切削力が増大し、加工中の振動も併せて増大する。そのため、切削工具1の異常を加速度で評価することができる。加速度データは演算部141の測定装置81に入力される。その後の信号処理部91、積分処理部101、加工機令部111の処理方法は、正常データ記憶部121、入力部151を含めてパラメータの単位が電流値[A]から加速度[G]に代え、それ以外は実施例1で説明した処理方法と同様である。
次に、切削工具1の異常を切削力データで予測する加工装置1600の実施例を、図16を用いて説明する。
加工装置本体132では、加工装置内のテーブル302に力センサ303が設けられている。力センサ303上に被削材2を固定する。加工中の切削力を力センサ303で測定する。切削工具1の工具摩耗22が進展すると、切削力が増大するため、加工中の工具異常の予測ができる。切削力データは測定装置82に入力される。その後の信号処理部92、積分処理部102、加工機令部112の処理方法は、正常データ記憶部122、入力部152を含めてパラメータの単位が電流値[A]から切削力[N]に代え、それ以外は実施例1で説明した処理方法と同様である。ここで、力センサはひずみゲージやロードセルを用いても良い。
上記に説明したように、本発明では、被削材を切削加工する加工方法において、被削材を加工する工具を保持する主軸を加工装置本体の駆動部で回転駆動している状態で前記主軸から得られる信号を測定部で測定し、前記主軸から得られる信号のうち前記主軸が正常に動作しているときに得られる信号を正常信号記憶部に格納し、前記測定部で測定して得た測定信号および前記正常信号記憶部に記憶された正常信号を所定の時間分だけ所定の時間間隔ごとに信号処理部で処理し、前記信号処理部で前記測定信号と前記正常信号とを前記所定の時間分だけ所定の時間間隔ごとに処理した結果を積分処理部で積分し、前記積分処理部で積分処理した結果に基づいて加工機指令部からの指令信号により前記加工装置本体を制御するようにしたものである。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換することが可能である。
3…主軸 5…主軸モータ 6…サーボアンプ 8,81,82…測定装置 9,91,92…信号処理部 10,101,102…積分処理部 11,111,112…加工機指令部 12,121,122…正常データ記憶部 14,141,142…制御部 13,131,132…加工装置本体 100,1500,1600…加工装置。

Claims (4)

  1. 被削材を切削加工する加工装置であって、
    被削材を加工する工具を保持する主軸と前記主軸を回転駆動する駆動部とを備えた加工装置本体と、
    前記加工装置本体の前記駆動部で回転駆動している前記主軸から得られる信号を測定する測定部と、
    前記主軸から得られる信号のうち前記主軸が正常に動作しているときに得られる信号を格納する正常信号記憶部と、
    前記測定部で測定して得た測定信号および前記正常信号記憶部に記憶された正常信号を所定の時間間隔ごとに所定の時間分だけ取出して処理する信号処理部と、
    前記信号処理部で前記測定信号と前記正常信号とを前記所定の時間分だけ所定の時間間隔ごとに処理した結果を積分する積分処理部と、
    前記積分処理部で積分処理した結果に基づいて前記加工装置本体を制御する加工機指令部とを備え
    前記信号処理部は、前記測定信号と前記正常信号を所定の時間分だけ所定の時間間隔ごとに取出した信号の信号波形について、波形の振幅方向に指定した間隔で複数本の標本線を設定し、該設定した各標本線と前記測定信号の波形が交差する回数をカウントするとともに、前記交差して前記測定信号の波形が前記標本線よりも大きくなっている時間を計測し、該カウントした回数と前記測定信号の波形が前記標本線よりも大きくなっている時間とについて統計処理を行ってカウントデータ量を求める
    ことを特徴とする加工装置。
  2. 請求項1記載の加工装置であって、前記測定部は、前記加工装置本体の前記駆動部で回転駆動している前記主軸から得られる電流値、電力値、加速度、又は切削力の信号を測定することを特徴とする加工装置。
  3. 請求項1記載の加工装置であって、前記積分処理部は、前記信号処理部で前記測定信号を処理して得られた信号の積分値と前記正常信号を処理して得られた信号の積分値とを求め、前記測定信号を処理して得られた信号の積分値に含まれる前記正常信号を処理して得られた信号の積分値の割合を求めることを特徴とする加工装置。
  4. 請求項1記載の加工装置であって、
    前記積分処理部は、前記信号処理部で処理して求めたカウントデータ量を、前記所定の時間間隔ごとに時間積分することにより時間軸における前記測定信号のデータ量と前記正常信号のデータ量を求め、前記測定信号のデータ量に含まれる前記正常信号のデータ量の割合を求めることを特徴とする加工装置。
JP2016103357A 2016-05-24 2016-05-24 加工装置 Active JP6629672B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016103357A JP6629672B2 (ja) 2016-05-24 2016-05-24 加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016103357A JP6629672B2 (ja) 2016-05-24 2016-05-24 加工装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017209743A JP2017209743A (ja) 2017-11-30
JP6629672B2 true JP6629672B2 (ja) 2020-01-15

Family

ID=60474290

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016103357A Active JP6629672B2 (ja) 2016-05-24 2016-05-24 加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6629672B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102017205308A1 (de) 2017-03-29 2018-10-04 Robert Bosch Gmbh Verfahren zur Erfassung von zumindest einer Kenngröße zumindest eines Werkzeugs
JP6680811B2 (ja) * 2018-01-26 2020-04-15 ファナック株式会社 加工時間予測装置
JP6985180B2 (ja) * 2018-02-27 2021-12-22 ファナック株式会社 数値制御装置
JP7342487B2 (ja) * 2019-07-24 2023-09-12 株式会社リコー 情報処理装置、情報処理システム、異常予測方法およびプログラム
JP7255427B2 (ja) * 2019-09-02 2023-04-11 株式会社プロテリアル 工作機械の監視システム

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5851054A (ja) * 1981-09-18 1983-03-25 Okuma Mach Works Ltd 工具異常検知装置
JPS6044254A (ja) * 1983-08-15 1985-03-09 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 切削異常診断装置
JP3995569B2 (ja) * 2002-09-20 2007-10-24 昌一 手島 波形パターンデータから設備の診断・監視のための特徴を抽出する方法及びプログラム
JP2005022052A (ja) * 2003-07-04 2005-01-27 Isuzu Motors Ltd 加工工具の異常・寿命の検知方法および検知装置
JP5411055B2 (ja) * 2010-04-26 2014-02-12 三菱電機株式会社 工具寿命検出方法、および工具寿命検出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017209743A (ja) 2017-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6629672B2 (ja) 加工装置
US11614728B2 (en) Machine tool management system that obtains a next maintenance period from a maintenance period model and a refinement algorithm
US20220291669A1 (en) Automatic process control in a gear processing machine
US7383097B2 (en) Method for managing machine tool data
US7571022B2 (en) System and method for monitoring machine health
CN105676778B (zh) 基于传感器监测的智能制造方法和系统以及加工机床
US6845340B2 (en) System and method for machining data management
JP7120208B2 (ja) 切削工具の異常検知装置、および異常検知方法
EP2821870B1 (en) Setting method of revolutions per minute on real time of rotating cutting tool, and control device
US20020146296A1 (en) Method and device for avoiding chatter during machine tool operation
CN108490880A (zh) 一种数控机床切削刀具磨损状态实时监测方法
KR20210139353A (ko) 연속적인 창성 연삭시의 자동 공정 모니터링을 위한 방법
JP2023510463A (ja) 加工プロセスおよび/または加工結果を監視および/または予測するための方法
JP6722052B2 (ja) 多刃工具の異常検知方法
JP2020123191A (ja) 数値制御システム
KR20190025133A (ko) 진동 가속도 신호를 활용한 공구 파손감지 영역 자동설정 방법 및 진동 가속도 신호를 활용한 공구 파손감지장치
CN111983972B (zh) 异常检测装置、异常检测服务器以及异常检测方法
JP2016200451A (ja) 信号処理方法、信号処理装置、及び切削加工用異常検出装置
JP2017024112A (ja) 工作機械の工具状態判定装置
JP6712236B2 (ja) 異常予兆検知システム及び異常予兆検知方法
JP2009518705A (ja) 機械要素の必須な整備に至るまでの期間を判定するための方法および制御装置
US8380462B2 (en) System and method for setting machine limits
JP2017064860A (ja) 加工異常監視方法およびその機能を備えたnc工作機械
WO2021261418A1 (ja) 工具診断装置、および工具診断方法
WO2022019249A1 (ja) 異常検知装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180911

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190611

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190612

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190802

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191112

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191205

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6629672

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150