JP6629643B2 - 熱電変換素子の製造方法及び熱電変換素子 - Google Patents

熱電変換素子の製造方法及び熱電変換素子 Download PDF

Info

Publication number
JP6629643B2
JP6629643B2 JP2016044482A JP2016044482A JP6629643B2 JP 6629643 B2 JP6629643 B2 JP 6629643B2 JP 2016044482 A JP2016044482 A JP 2016044482A JP 2016044482 A JP2016044482 A JP 2016044482A JP 6629643 B2 JP6629643 B2 JP 6629643B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoelectric conversion
electrode layer
conversion element
layer
conductive polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016044482A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017162911A (ja
Inventor
戸嶋 直樹
直樹 戸嶋
宏明 阿武
宏明 阿武
岡本 和也
和也 岡本
貴彦 西中
貴彦 西中
青合 利明
利明 青合
林 直之
直之 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SANYO-ONODA CITY PUBLIC UNIVERSITY CORPORATION
Fujifilm Corp
Original Assignee
SANYO-ONODA CITY PUBLIC UNIVERSITY CORPORATION
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SANYO-ONODA CITY PUBLIC UNIVERSITY CORPORATION, Fujifilm Corp filed Critical SANYO-ONODA CITY PUBLIC UNIVERSITY CORPORATION
Priority to JP2016044482A priority Critical patent/JP6629643B2/ja
Publication of JP2017162911A publication Critical patent/JP2017162911A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6629643B2 publication Critical patent/JP6629643B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、熱電変換素子の製造方法及び熱電変換素子に関する。
近年、環境問題の高まりに応じて、エネルギーハーベスティングが注目されている。エネルギーハーベスティングとは、周りの環境から微小なエネルギーを収穫して、電力に変換することである。このエネルギーハーベスティングにおいて電力に変換されるエネルギーのうち、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する発電である熱電発電は、寿命が長い、環境への負荷が少ない、可動部がない、メンテナンスフリーである等の特徴を有することから着目されている。
非特許文献1には、基板上に、熱電変換性能を有する導電性材料からなる導電膜が積層され、該導電膜上に、金属膜が積層された熱電変換素子が記載されている。また、非特許文献2には、基板上にAg電極を形成し、当該Ag電極上に熱電変換性能を有する導電性材料で製膜した、熱電変換素子が記載されている。
国際公開第2009/029393号
Qinggshuo Wei, et al., "Thermoelectric power enhancement of PEDOT:PSS in high−humidity conditions",Applied Physics Express 7, 031601(2014) Y.Suzuki, et al., "Fabrication and Characterization of Flexible Thermoelectric Devices toward Energy Harvesting"、山口東京理科大学第14回液晶研究所・第11回先進材料研究所合同シンポジウム、2014年3月10日、予稿集33頁
非特許文献1及び非特許文献2に記載の熱電変換素子は、熱流の方向が基板に対して面内方向である面内熱電変換素子である。一方、熱電変換素子の出力向上の観点からは、熱流の方向が基板に対して面直方向(垂直方向)の面直熱電変換素子が期待されている。特許文献1の図2には、面直熱電変換素子が記載されている。
面直熱電変換素子について、非特許文献1に記載のように、熱電変換性能を有する導電性材料からなる導電膜と電極とを接合させた、面直熱電変換素子を検討した。しかしながら、当該熱電変換素子は内部抵抗が高いという問題があった。
そこで、本発明は、面直方向の内部抵抗を低減することが可能な熱電変換素子の製造方法及び熱電変換素子を提供することを目的とする。
上記課題について、本発明者らは鋭意検討を行った。その結果、従来の熱電変換素子の製造方法のように、熱電変換層を固相である導電膜の状態で電極と接合させると、導電膜と電極との界面接触抵抗が高いことにより、面直熱電変換素子の内部抵抗が高くなることを見出した。その結果を踏まえ、熱電変換能を有する導電性高分子を含有する溶液で電極層を接合する際に、該溶液を液相状態に保って固相の電極層と接触させることによって、熱電変換層と電極との界面接触抵抗を低減でき、面直方向の内部抵抗を低減できることを見出した。
本発明は、以下の(1)〜(15)の熱電変換素子の製造方法及び熱電変換素子を提供する。
(1)第1電極層と、第2電極層とを、熱電変換性能を有する導電性高分子を含有する溶液を用いて接合する接合工程を備え、接合工程において、固相である第1電極層及び第2電極層と、液相である溶液とを接触させて、熱電変換層を形成する、面直方向の温度差に基づく熱電変換能を有する熱電変換素子の製造方法。
(2)接合工程において、第1電極層及び第2電極層の少なくとも一方を載置する、(1)記載の熱電変換素子の製造方法。
(3)接合工程において、溶液の液相状態を保持する、(1)又は(2)記載の熱電変換素子の製造方法。
(4)溶液が、導電性高分子をコア部に有する粒子を含有する分散液である、(3)記載の熱電変換素子の製造方法。
(5)溶液の液相保持時間が1分〜2時間である、(3)又は(4)記載の熱電変換素子の製造方法。
(6)接合工程において、溶液の液相状態の保持後に液相の溶液を乾燥させる、(3)〜(5)のいずれか記載の熱電変換素子の製造方法。
(7)乾燥の温度が40〜150℃、乾燥時間が2〜15時間である、(6)記載の熱電変換素子の製造方法。
(8)第1基板上に第1電極層を積層する工程、及び/又は、第2電極層上に第2基板を積層する工程、を備える、(1)〜(7)のいずれか記載の熱電変換素子の製造方法。
(9)熱電変換素子であって、第1電極層と、熱電変換性能を有する導電性高分子を含有する熱電変換層と、第2電極層とがこの順に積層されており、第1電極層と熱電変換層との間の第1界面における単位面積あたりの界面接触抵抗が、0.013Ω/mm未満であり、第2電極層と熱電変換層との間の第2界面における単位面積あたりの界面接触抵抗が、0.013Ω/mm未満である、面直方向の温度差に基づく熱電変換能を有する熱電変換素子。
(10)熱電変換性能を有する導電性高分子が、導電性凝集体を構成する有機導電性高分子と、ドーパントとを含む導電性高分子である、(9)記載の熱電変換素子。
(11)第1電極層及び第2電極層の双方が、同一の導電性凝集体に接している、(10)記載の熱電変換素子。
(12)熱電変換層の厚さが、0.1μm〜100μmである、(9)〜(11)のいずれか記載の熱電変換素子。
(13)第1電極層が第1基板上に積層されており、及び/又は、第2電極層上に第2基板が積層されている、(9)〜(12)のいずれか記載の熱電変換素子。
(14)(9)〜(13)のいずれか記載の熱電変換素子を搭載した、ウェアラブル端末。
(15)第1電極層と、第2電極層とを、熱電変換能を有する導電性高分子を含有する溶液を用いて接合する接合工程を備え、接合工程において、固相である第1電極層及び第2電極層と、液相である溶液とを接触させて、熱電変換層を形成することで、熱電変換層との間の第1界面における界面接触抵抗と、第2電極層と熱電変換層との間の第2界面における界面接触抵抗とを低減させる、面直方向の温度差に基づく熱電変換能を有する熱電変換素子の内部抵抗低減方法。
本発明によれば、面直方向の内部抵抗を低減することが可能な熱電変換素子の製造方法及び熱電変換素子を提供することができる。
液相固相接合を説明する模式図であり(a)は同熱電変換素子の熱電変換層成形に用いられる溶液が液相状態である状態を示す模式図、(b)は液相固相接合により電極層と導電性凝集体とが接触した状態を示す模式図である。 本実施形態の熱電変換素子の構成を示す断面図である。 本実施形態に係る熱電変換素子の製造工程を示す工程図である。 実施例1の熱電変換素子のヒートサイクル特性を示すグラフである。 比較例1の熱電変換素子のヒートサイクル特性を示すグラフである。 熱電変換素子を評価する測定システムの構成を示す模式図である。 実施例1及び比較例1の熱電変換素子を用いた熱電変換モジュールの出力特性を示すグラフである。 実施例1の熱電変換素子を用いた熱電変換モジュールのヒートサイクル特性を示すグラフである。 実施例1の熱電変換素子を用いた熱電変換モジュールのヒートサイクル特性を示すグラフである。 実施例1の熱電変換素子を用いた熱電変換モジュールのヒートサイクル特性を示すグラフである。 (a)は実施例1の熱電変換素子を原子間力顕微鏡により観察した結果を示す顕微鏡写真、(b)は比較例1の熱電変換素子を原子間力顕微鏡により観察した結果を示す顕微鏡写真である。 (a)は実施例1の熱電変換素子を電気力顕微鏡により観察した結果を示す顕微鏡写真、(b)は比較例1の熱電変換素子を電気力顕微鏡により観察した結果を示す顕微鏡写真である。 比較例1の熱電変換素子の製造工程を示す工程図である。 固相接合を説明する模式図であり、(a)は熱電変換層を成形する溶液が液相である状態を示す模式図、(b)は溶液が固相の熱電変換層となった状態を示す模式図、(c)は固相の熱電変換層に電極層が積層された状態を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
(熱電変換素子の製造方法)
本実施形態の熱電変換素子の製造方法は、第1電極層と、第2電極層とを、熱電変換性能を有する導電性高分子を含有する溶液で接合する接合工程を備え、接合工程において、固相である第1電極層及び第2電極層と、液相状態である溶液とを接触させて、熱電変換層を成形する、製造方法である。
本製造方法における技術的特徴の一つは、熱電変換性能を有する導電性高分子を含有する溶液を液相状態で、固相である第1電極層及び第2電極層と接触させる、「液相固相接合」を行う点にある。熱電変換性能を有する導電性高分子を含有する溶液を液相状態で、固相の電極層と液相固相接合させると、溶液中の導電性高分子の分散・凝集の状態が、導電性の良好な状態となる傾向にある。このように、液相固相接合を行うことによって、熱電変換層と電極との界面接触抵抗を低減することができ、面直方向の内部抵抗の低い熱電変換素子を成形できる。
本実施形態の熱電変換素子の製造方法と、従来の熱電変換素子の製造方法との違いについて、PEDOT−PSSを導電性高分子として用いた場合を一つの例として、以下に説明する。従来の熱電変換素子の製造方法では、熱電変換性能を有する導電性高分子を含有する溶液を塗布し、乾燥させて導電膜を形成し、当該導電膜と電極とを接合させている。ここで、図14に示すように、電極と接合する前に形成された固相状態の導電性膜は、有機導電性高分子のPEDOTで形成される導電性凝集体が、ドーパントであるPSSによって形成される絶縁部位によって覆われた形状を形成し、固相化していると考えられる。このため、当該導電膜と電極とを接合させても、導電性凝集体(PEDOT凝集部分)と電極との間に絶縁部位(PSS凝集部分)が介在してしまい、熱電変換層(導電膜)と電極との界面接触抵抗が高くなると、本発明者は推察している。
一方、図1に示すように、本製造方法では、導電性高分子を含有する溶液を液相状態で、固相である電極層と接触させる。図1(a)のとおり、溶液中においては、導電性凝集体を構成する有機導電性高分子3a(例えばPEDOT)と、ドーパント3b(例えばPSS)とが、分散状態にあり、その後、有機導電性高分子3aとドーパント3bがそれぞれ凝集し、有機導電性高分子3aから構成される導電性凝集体(コア部)、ドーパント3bが導電性凝集体(コア部)を覆う絶縁部位(シェル部)を形成し、コアシェル型構造(カップリング構造)のミセル(粒子)を形成すると考えられる。このように、導電性高分子を含有する当該溶液は、導電性高分子をコア部に有する粒子を分散状態で含有している分散液となる。ここで、当該コアシェル型構造の導電性高分子3を含有する溶液は、液相状態であることから、ミセルは柔軟であり、電極層2、4は、PEDOTの凝集部分である導電性凝集体に接触することが可能となる。これにより、熱電変換層と電極との界面接触抵抗を低くすることができると、本発明者は推察している。
なお、図1は、溶液中の導電性高分子の分散・凝集状態の一態様を概念化した図であり、溶液中の導電性高分子の分散状態はこのような態様に限定されるものではない。また、上記説明はPEDOT−PSSを一例として述べているものであり、導電性高分子がPEDOT−PSSに限定されるものではなく、コアシェル型構造の導電性高分子を含有することに限定されるものでもない。
本実施形態において、液相状態とは、液相であることを意味するが、(1)溶液の一部が軟化した状態、(2)溶液の一部が半固体化した状態、(3)ゲル状態であってもよい。
さらに、予備乾燥などにより溶媒の一部が揮発した状態であってもよい。本発明においては、熱電変換層となる導電性高分子中に溶媒もしくは分散媒を含んだ状態であることを液相状態とする。
接合工程において、第1電極層及び前記第2電極層の少なくとも一方を載置することが好ましい。導電性高分子を含有する溶液は液相状態であることから、例えば(1)電極層を油圧や空気圧でプレスする、(2)真空ラミネーターを使用する、(3)電極層を設置した基板の自重により貼り合わせるなどの公知の方法によって、第1電極層、ならびに第2電極とPEDOTの凝集部分である導電性凝集体とを、より確実に接触させることができる。なお、載置方法としては、(1)プレス圧による基板の変形や、(2)真空下での溶媒もしくは分散媒の急激な乾燥による熱電変換素子内のボイドを抑制するために、電極層を設置した基板の自重により貼り合わせる方法が好ましい。なお、熱電変換素子として機能するように成形できるのであれば、載置方法については前記方法に制限されない。
接合工程において、溶液の液相状態を保持することが好ましい。溶液の液相状態を保持することにより、溶液中の導電性高分子の分散状態がより良好となる傾向にある。これにより、熱電変換層の導電性が向上する傾向にある。特に、導電性高分子が例えばPEDOT−PSSのようなコアシェル構造(カップリング構造)を形成する導電性高分子である場合には、導電性の高い導電性凝集体が溶液中に形成され、当該導電性凝集体と電極層とが接続することにより、界面接触抵抗が低減する傾向にある。
溶液の液相状態の保持時間は、1分〜2時間であることが好ましい。液相状態の保持時間が1分〜2時間であることによって、溶液中の導電性高分子の分散状態がより良好となる傾向にある。より好ましくは、1分〜1時間であり、さらに好ましくは、1分〜0.5時間である。
接合工程においては、溶液の液相状態の保持後に、液相状態の溶液を乾燥させることが好ましい。これにより、溶液中の導電性部分と電極層とが確実に接続した状態で熱電変換層を形成できる傾向にある。
乾燥の温度は、40〜150℃であることが好ましい。また、乾燥時間は、2〜15時間であることが好ましい。なお、乾燥の温度や乾燥時間は、成形する熱電変換素子の大きさ等によっても異なるため、上記範囲外でもよい場合がある。
本実施形態においては、第1基板上に第1電極層を積層する工程、及び/又は、第2電極層上に第2基板を積層する工程を備えることが好ましい。基板を積層することにより、熱電変換層、電極層を保護することが可能となる。なお、あらかじめ第1電極層と第1基板とを積層させてから、液相固相接合させてもよい。第2電極層と第2基板との接続についても同様である。
(溶液)
本実施形態の製造方法に用いられる溶液としては、水、有機溶媒、又はこれらの混合溶媒などの溶媒と、熱電変換能を有する導電性高分子とを含むことが好ましい。溶媒について後述する。
(熱電変換能を有する導電性高分子)
本実施形態において、熱電変換能を有する導電性高分子は、p型導電性高分子であってもよく、n型導電性高分子であってもよい。p型導電性高分子又はn型導電性高分子としては、π共役系導電性高分子やσ共役系導電性高分子などの導電性凝集体を構成する有機導電性高分子と、ドーパントとを組み合わせたものが挙げられる。p型導電性高分子の場合には、例えばπ共役系導電性高分子がドナー分子となり、ドーパントがアクセプタ分子となる。一方、n型導電性高分子の場合には、例えばπ共役系導電性高分子がアクセプタ分子となり、ドーパントがドナー分子となる。
π共役系導電性高分子としては、π共役系で構成されている主鎖を含む有機高分子であれば特に制限されない。π共役系導電性高分子は、化合物安定性、高導電性という理由から、π共役系複素環式化合物又はπ共役系複素環式化合物の誘導体であることが好ましい。
π共役系導電性高分子としては、脂肪族共役系のポリアセチレン、ポリアセン、ポリアズレン、芳香族共役系のポリフェニレン、複素環式共役系のポリピロール、ポリチオフェン、ポリイソチアナフテン、含ヘテロ原子共役系のポリアニリン、ポリチエニレンビニレン、混合型共役系のポリ(フェニレンビニレン)、分子中に複数の共役鎖を持つ共役系である複鎖型共役系、これらの導電性ポリマーの誘導体、及び、これらの共役高分子鎖を飽和高分子にグラフト又はブロック共重合した高分子である導電性複合体からなる群より選択される少なくとも一種を挙げることができる。
空気中での安定性の点からは、ポリピロール、ポリチオフェン及びポリアニリン又はこれらの誘導体が好ましく、ポリチオフェン、ポリアニリン、又はこれらの誘導体(すなわち、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリチオフェン誘導体、及びポリアニリン誘導体)がより好ましく、ポリチオフェン又はポリチオフェン誘導体が更に好ましい。
π共役系導電性高分子は無置換のままでも充分な導電性やバインダー樹脂への相溶性を得ることができるが、導電性及び/又は相溶性をより高めるためには、アルキル基、カルボキシ基、スルホ基、アルコキシ基、ヒドロキシ基等の官能基をπ共役系導電性高分子に導入することが好ましい。
π共役系導電性高分子の具体例としては、
ホリピロール類:ポリピロール、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−メチルピロール)、ポリ(3−エチルピロール)、ポリ(3−n−プロピルピロール)、ポリ(3−ブチルピロール)、ポリ(3−オクチルピロール)、ポリ(3−デシルピロール)、ポリ(3−ドデシルピロール)、ポリ(3,4−ジメチルピロール)、ポリ(3,4−ジブチルピロール)、ポリ(3−カルボキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルピロール)、ポリ(3−ヒドロキシピロール)、ポリ(3−メトキシピロール)、ポリ(3−エトキシピロール)、ポリ(3−ブトキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール)、
ポリチオフェン類:ポリ(チオフェン)、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−エチルチオフェン)、ポリ(3−プロピルチオフェン)、ポリ(3−ブチルチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルチオフェン)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(3−デシルチオフェン)、ポリ(3−ドデシルチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルチオフェン)、ポリ(3−ブロモチオフェン)、ポリ(3−クロロチオフェン)、ポリ(3−ヨードチオフェン)、ポリ(3−シアノチオフェン)、ポリ(3−フェニルチオフェン)、ポリ(3,4−ジメチルチオフェン)、ポリ(3,4−ジブチルチオフェン)、ポリ(3−ヒドロキシチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3−エトキシチオフェン)、ポリ(3−ブトキシチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクチルオキシチオフェン)、ポリ(3−デシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ドデシルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルオキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−メトキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、ポリ(3−メチル−4−エトキシチオフェン)、ポリ(3−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルチオフェン)、
ポリアニリン類:ポリアニリン、ポリ(2−メチルアニリン)、ポリ(3−イソブチルアニリン)、ポリ(2−アニリンスルホン酸)、ポリ(3−アニリンスルホン酸)、等が挙げられる。
σ共役系導電性高分子としては、ポリ(メチルフェニルシラン)、ポリ(メチルプロピルシラン)、ポリ(フェニル−p−ビフェニルシラン)、ポリ(ジヘキシルシラン)等が挙げられる。
ドーパントとしては、アクセプタ分子又はドナー分子として機能するドーパントであれば特に制限されないが、アニオン基を有する高分子ドーパント(「ポリアニオンドーパント」ともいう)を用いることが好ましい。π共役系導電性高分子に、アニオン基を有する高分子ドーパントを組み合わせて用いることにより、高い導電性、導電性の経時安定性改良、積層状態での耐水性が向上するという効果が期待できる。ポリアニオンドーパントとしては、例えば、置換又は非置換のポリアルキレン、置換又は非置換のポリアルケニレン、置換又は非置換のポリイミド、置換又は非置換のポリアミド、及び置換又は非置換のポリエステルのうち少なくともいずれかの構造を有し、かつアニオン基を有する構造単位を含むポリマーが挙げられる。
ポリアニオンドーパントのアニオン基としては、−O−SO 、−SO 、−COO(各式においてXは水素イオン、アルカリ金属イオンを表す。)が挙げられる。これらの中でも、有機導電性高分子化合物へのドーピング能力の点から、−SO 、−COOが好ましい。
上記ポリアニオンドーパントの中でも、溶媒溶解性及び導電性の点から、アルキルスルホン酸を含む共重合体、ポリイソプレンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸を含む共重合体、ポリスルホエチルメタクリレート、ポリスルホエチルメタクリレートを含む共重合体、ポリ(4−スルホブチルメタクリレート)、ポリ(4−スルホブチルメタクリレート)を含む共重合体、ポリメタリルオキシベンゼンスルホン酸、ポリメタリルオキシベンゼンスルホン酸を含む共重合体、ポリスチレンスルホン酸(PSS)、ポリスチレンスルホン酸を含む共重合体等が好ましい。
上記アルキルスルホン酸を含む共重合体におけるアルキルスルホン酸としては、構造的な観点から導電性高分子にドープされやすい直鎖状のアルキルスルホン酸が好ましい。また、ドープのされ易さから、炭素数1〜15のアルキルスルホン酸が好ましく、炭素数1〜5のアルキルスルホン酸がより好ましく、炭素数1〜3のアルキルスルホン酸が更に好ましい。上記アルキルスルホン酸の好ましい具体例としては、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸が挙げられる。
ドーパントとしては、ドープさせた場合の安定性の観点から、ポリスチレンスルホン酸(PSS)、ポリビニルスルホン酸(PVS)であることが好ましく、PSSが更に好ましい。
p型導電性高分子としてのドナー分子とアクセプタ分子の組み合わせの具体例としては、ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)、ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリビニルスルホン酸(PEDOT/PVS)、スルホン化ポリアニリン(PAS)、ポリエチレンジオキシチオフェン/p−トルエンスルホン酸エステル(トシレート)(PEDOT/TOS)などが好ましく挙げられ、PEDOT/PSSが好ましい。また、ポリアニリンにカンファ―スルホン酸(CSA)がドープしたPASを用いることも好ましい。この場合には、溶媒としてm−クレゾールを用いることが好ましい。
ポリアニオンドーパントの重合度は、モノマー単位が10〜100,000個の範囲であることが好ましく、溶媒溶解性及び導電性の点からは、50〜10,000個の範囲がより好ましい。
ポリアニオンドーパントの含有量は、有機導電性高分子1モルに対して0.1〜10モルの範囲であることが好ましく、1〜7モルの範囲であることがより好ましい。ここでモル数は、ポリアニオンドーパントを形成するアニオン基を含むモノマー由来の構造単位数、及び有機導電性高分子を形成するピロール、チオフェン、アニリン等のモノマー由来の構造単位数で定義される。ポリアニオンドーパントの含有量が、有機導電性高分子1モルに対して0.1モル以上であれば、有機導電性高分子へのドーピング効果が大きくなり、導電性が充分に発現する。その上、溶媒への分散性及び溶解性が高くなり、均一な分散液を得ることが容易である。また、ポリアニオンドーパントの含有量が、有機導電性高分子1モルに対して10モル以下であると、有機導電性高分子を多く含有させることができ、充分な導電性が得られやすい。
(溶媒)
溶液に用いられる溶媒は、水、有機溶媒、又はこれらの混合溶媒が好ましい。有機溶媒としては、例えば、非プロトン性の極性溶媒(DMSO(ジメチルスルホキシド)、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)等)、脂肪族ハロゲン系溶媒(ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、二塩化エタン、トリクロロエチレン、トリクロロエタン、テトラクロロエチレン等)、芳香族ハロゲン系溶媒(クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等)、芳香族非ハロゲン系溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、テトラメチルベンゼン、ピリジン等)、ケトン系溶媒(シクロヘキサノン、アセトン、メチルエチルケトン等)、エーテル系溶媒(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、t−ブチルメチルエーテル、ジメトキシエタン、ジグライム等)、アルコール系溶媒(アルコール(エタノール、エチレングリコール等)などが挙げられる。
(熱電変換素子)
本実施形態の熱電変換素子は、第1電極層と、導電性高分子を含有する熱電変換層と、第2電極層とがこの順に積層されており、第1電極層と熱電変換層との間の単位面積あたりの第1界面における界面接触抵抗が、0.013Ω/mm未満であり、第2電極層と熱電変換層との間の第2界面における単位面積あたりの界面接触抵抗が、0.013Ω/mm未満である。
図2は、本実施形態の熱電変換素子の断面図である。図2のとおり、熱電変換素子10は、第1基板1、第1電極層2、導電性高分子を含有する熱電変換層3、第2電極層4、第2基板5が、この順に積層されている。第1電極層2と熱電変換層3との間には第1界面Aが形成されており、第2電極層4と熱電変換層3との間には第2界面Bが形成されている。
第1界面Aにおける単位面積あたりの界面接触抵抗及び第2界面Bにおける単位面積あたりの界面接触抵抗は、それぞれ0.013Ω/mmである。このように、電極層と熱電変換層との間の界面の接触抵抗値が低いことによって、面直熱電変換素子の内部抵抗が低減される。第1界面A及び第2界面Bにおける単位面積あたりの界面接触抵抗は独立に、好ましくは0.007Ω/mm以下であり、より好ましくは0.003Ω/mm以下である。
熱電変換層3においては、熱電変換能を有する導電性高分子における有機導電性高分子とドーパントとがカップリングした構造を形成していることが好ましい。また、有機導電性高分子が導電性コア層(導電性凝集体)を形成し、当該導電性コア層の周囲をドーパントが覆うようにシェル層を形成していてもよい。ドーパントを含むシェル層が導電性コア層を覆うことによって、従来の製造方法においては、電極層と導電性コア層とが接触することを阻害し、内部抵抗の上昇を招いていた。しかしながら、本実施形態の製造方法によれば、液相固相接合で電極層と、熱電変換能を有する導電性高分子を含む溶液とを接触させるため、電極層と導電性凝集体(導電性コア層)とが接続し、界面接触抵抗が従来よりも低減し、熱電変換素子の内部抵抗が低減される。
第1電極層及び第2電極層の双方が、同一の導電性凝集体に接触していることが好ましい。同一の導電性凝集体に第1及び第2電極層が接触していることにより、熱電変換素子の内部抵抗が低減される傾向にある。なお、複数の導電性凝集体同士が熱電変換層内で接続している場合には、電極層がいずれかの導電性凝集体に接触していればよい。
熱電変換層の厚さは、0.1μm〜100μmであることが好ましい。熱電変換層は導電性高分子を含有することから、厚さが当該範囲であれば、フレキシブルな熱電変換素子となる傾向にある。熱電変換層の厚さは、より好ましくは1μm〜80μmであり、さらに好ましくは5μm〜40μmである。なお、例えば、熱電変換素子をフレキシブルな用途で用いない場合などにおいては、熱電変換層の厚さは当該範囲よりも厚くてもよい。
(電極層)
本実施形態における第1電極層及び第2電極層を構成する金属は特に限定されず、第1電極層及び第2電極層が同じ金属から構成されていても、構成されていなくてもよい。これら第1電極層2及び第2電極層4に用いる金属としては、例えば、Ag、Au、Pt、Cu、Al、Zn、Ni、Mg、Rh、Ir、W、Co、Ru、In、Os、Fe、Pd、Ta、Nb、Cr、Ga、Pb、Re、V、Hf、Zr、Ti、Sn、Mn等が挙げられる。これらのうち、Ag、Au、Pt、Cu、Al、Zn、Niが好ましく、Ag、Au、Pt、Niが更に好ましい。また、これらは、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記金属において、熱電変換層との界面接触抵抗が小さくなることから、仕事関数が大きい金属を使用することが好ましい。具体的には、仕事関数が3.0eV以上である金属を使用することが好ましく、3.5eV以上である金属を使用することがより好ましく、4.0eV以上である金属を使用することが更に好ましい。また、仕事関数の上限は特に限定されず、例えば、6eV以下であってもよい。なお、金属の仕事関数は、光電子放出法により測定することができる。
また、上記金属の抵抗率は、特に限定されず、例えば、0.1×10−8Ωm〜100×10−8Ωmのものを使用することができるが、金属の抵抗率が低い方が、上記金属の熱電変換層2との界面接触抵抗が小さくなることから、抵抗率の低い金属を使用することが好ましい。この観点で、抵抗率が30×10−8Ωm以下である金属を使用することが好ましく、抵抗率が10×10−8Ωm以下である金属を使用することがより好ましく、抵抗率が5×10−8Ωm以下である金属を使用することが更に好ましい。なお、金属の抵抗率は、四探針法により測定することができる。
第1電極層及び第2電極層の層厚は、限定されず、例えば、0.01〜200μmであってもよいが、層厚が小さすぎると、熱電変換層との界面接触抵抗が大きくなる傾向にあることから、0.1μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましく、5μm以上であることが更に好ましい。一方、層厚が大きすぎると、コストがかかりすぎる傾向にある。これらの観点から、第1電極層1、第2電極層2の層厚は、50μm以下であることが好ましく、30μm以下であることがより好ましく、15μm以下であることが更に好ましい。
(基板)
本実施形態における基板(第1基板、第2基板)の材料は、特に限定されないが、絶縁性材料が好ましい。そのような材料としては、例えば、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリスルホン系樹脂、塩化ビニル系樹脂(例えばポリ塩化ビニル)、ポリエステル系樹脂(例えばポリエチレンテレフタレート)など等の有機絶縁材料、SiO、Al、TiO、Ta、ZrO等の無機絶縁材料を用いることができる。これらのうち、柔軟性及び耐熱性に優れることから、ポリイミド系樹脂又はポリアミド系樹脂を用いることが好ましい。これらは、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。柔軟性に優れる基板材料を用いることによって、フレキシブルな熱電変換素子を実現できる。
基板の厚さは、1μm〜200μmであることが好ましい。基板の厚さが当該範囲であれば、フレキシブルな熱電変換素子となる傾向にある。基板の厚さは、より好ましくは10μm〜125μmであり、さらに好ましくは10μm〜25μmである。なお、例えば、熱電変換素子をフレキシブルな用途で用いない場合などにおいては、基板の厚さは当該範囲よりも厚くてもよい。
本実施形態の熱電変換素子は、温度差が1K前後であっても、発電が可能である。よって、充電が不要で小型化に有利な電源として、ユーザの人体に継続的に装着されるウエアラブル端末の電源として好ましく使用することができる。
(内部抵抗低減方法)
本実施形態の熱電変換素子の内部抵抗低減方法は、第1電極層と、第2電極層とを、熱電変換能を有する導電性高分子を含有する溶液を用いて接合する接合工程を備え、接合工程において、固相である第1電極層及び第2電極層と、液相である溶液とを接触させて、熱電変換層を形成することで、熱電変換層との間の第1界面における界面接触抵抗と、第2電極層と熱電変換層との間の第2界面における界面接触抵抗とを低減させる方法である。
これにより、熱電変換素子の内部抵抗を低減することができる。
以下、本発明の実施例について詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
図3に示すように、まず、ポリイミドからなる第1基板1を用意し、この第1基板1をエタノールを含むビーカーに入れ、エタノールに浸した状態で超音波洗浄機に入れ、30分間超音波洗浄を行った(S1)。洗浄された第1基板1に、スクリーン印刷機によって銀ペーストを刷り、120℃で1時間乾燥させ、第1基板1上に第1電極層2を形成した(S2)。同様にして洗浄された第2基板5に、スクリーン印刷機によって銀ペーストを刷り、120℃で1時間乾燥させ、第2基板5上に第2電極層4を形成した(S3)。第1電極層2形成後のサンプルについて、カプトンテープ(登録商標)を用いてマスキングを行った(S4)。
次に、エタノール、純水により洗浄されたスクリュ管ビンの中に、PEDOT:PSS(CleviosTM:PH1000、Heraeus社製)及びジメチルスルホキシド(DMSO)(SIGMA−ALDRICH社製、472301−100ML)を、PEDOT:PSSとDMSOとが20:1の割合となるように、撹拌子とともに入れた。その後、蓋を閉じ、撹拌機の上に載せ、光が当たらないようにスクリュ管ビンをアルミ箔で覆い、スターラーで1時間撹拌を行った。この1時間の撹拌の間に、マスキングが完了した第1基板1及び第2基板5のそれぞれの電極形成側(片面側のみ)に、大気圧ヘリウム・プラズマ装置を用いて、プラズマ親水処理(17kV,8.0L/minの条件)を行った(S5)。
この1時間の撹拌の間に、マスキングが完了した第1基板1をシャーレにカプトンテープで貼り付けた。その後、撹拌が終了した、PEDOT:PSSを含む溶液を用いて、1.0μL/mmとなるように、キャストを行った(S6)。PEDOT:PSSを含む溶液が液相状態である間に、第2電極層4が形成された第2基板5を、第2電極層4が第1電極層2に対向するように溶液上に載置し、この状態のサンプルをシャーレに載せ、液相状態を1分間保持した。その後、ホットプレート(設定温度40℃)の上にサンプルを置き、15時間乾燥させた(S7)。この際、シャーレの上をアルミ箔で覆い、光がサンプルに当たらないようにした。
15時間の乾燥が終わった直後に、真空乾燥機の中にサンプルを入れ、まず、真空引きを行った。真空引きを行っている間に、110℃で、2時間真空乾燥を行った(S8)。乾燥後、乾燥機内の温度が40℃を下回ったところで、150℃で2時間再び真空乾燥を行った(S9)。
150℃で2時間乾燥した後、乾燥機内の温度が34℃以下になったところで、サンプルを取り出した。以上の操作により、第1基板1、第2電極層2、PEDOT:PSSからなる熱電変換層3、第2電極層4、第2基板5からなる熱電変換素子を作製した(S10)。なお、第1電極層2及び第2電極層4の層厚は、それぞれ12.9μm、熱電変換層3の厚さは、5.6μmであった。
<比較例1>
図13は、比較例1に係る熱電変換素子の製造工程を示すフローチャートである。図13に示すように、まず、ポリイミドからなる基板を用意し、この基板をエタノールを含むビーカーに入れ、エタノールに浸した状態で超音波洗浄機に入れ、30分間超音波洗浄を行った(S11)。洗浄された基板に、スクリーン印刷機によって銀ペーストを刷り、120℃で1時間乾燥させ、基板1上に第1電極層2を形成した(S12)。第1電極層形成後のサンプルについて、カプトンテープ(登録商標)を用いてマスキングを行った(S13)。
次に、エタノール、純水により洗浄されたスクリュ管ビンの中に、PEDOT:PSS(CleviosTM:PH1000、Heraeus社製)及びジメチルスルホキシド(DMSO)(SIGMA−ALDRICH社製、472301−100ML)を、PEDOT:PSSとDMSOとが20:1の割合となるように、撹拌子とともに入れた。その後、蓋を閉じ、撹拌機の上に載せ、光が当たらないようにスクリュ管ビンをアルミ箔で覆い、スターラーで1時間撹拌を行った。
この1時間の撹拌の間に、マスキングが完了した基板にプラズマ親水処理(17kV,8.0L/minの条件)を行った後(S14)、シャーレにカプトンテープで貼り付けた。その後、撹拌が終了した、PEDOT:PSSを含む溶液を用いて、1.0μL/mmとなるように、キャストを行った(S15)。この状態のサンプルをシャーレに載せたまま、ホットプレート(設定温度40℃)の上に置き、15時間乾燥させた。この際、シャーレの上をアルミ箔で覆い、光がサンプルに当たらないようにした(S16)。
15時間の乾燥が終わった直後に、真空乾燥機の中にサンプルを入れ、まず、真空引きを行った。真空引きを行っている間に、110℃で、2時間真空乾燥を行った(S17)。乾燥後、乾燥機内の温度が40℃を下回ったところで、150℃で2時間再び真空乾燥を行った(S18)。
150℃で2時間乾燥した後、乾燥機内の温度が34℃以下になったところで、サンプルを取り出した。そして、上記熱電変換層上にスクリーン印刷機によってAgペーストを刷り、120℃で1時間乾燥させ、第2電極層を作成した(S18)。以上の操作により、基板、第1電極層、PEDOT:PSSからなる熱電変換層、第2電極層からなる熱電変換素子を作成した。第1電極層の層厚は16.5μm、熱電変換層の厚さは、6.6μmであった。
<評価1>
実施例1及び比較例1で説明した製法により作製された複数のサンプル(一対)について、120℃で1時間の加熱後に常温に戻るまで放置した後、抵抗を測定した。この工程を1サイクルとして、同条件で加熱徐冷し抵抗の測定を繰り返す、耐熱試験を行った。その結果を図4及び図5に示す。
図4の結果からわかるように、実施例1の製法により作製された複数のサンプル(No1〜No.6)についてはいずれも、サイクル数が増加しても、抵抗値0.3Ω程度で推移し、良好な熱安定性を持つことが確認された。これに対し、図5の結果からわかるように、比較例1の製法により作製された複数のサンプル(No.7〜No.10)については、いずれも接触抵抗が実施例1のサンプルよりも著しく高く、ヒートサイクルを繰り返すたびに接触抵抗が、6サイクル目で40Ωまで上昇することが確認された。No.7〜No.9のサンプルは、加熱により素子の電極に亀裂が入り測定不可能となった。加熱による熱電変換層の収縮が、銀電極の亀裂を引き起こしていることが見受けられた。
<評価2>
実施例1及び比較例1で作製された熱電変換素子からなる熱電変換モジュールの出力特性を、図6に示す測定システムによって評価した。
図6に示す測定システムは、測定対象となるサンプル20を、高温側熱電対Tを有しヒータ21により加熱される銅ブロックからなる加熱部分22と、低温側熱電対Tを有し水冷装置23により冷却される銅ブロックからなる冷却部分24とで挟み、負荷抵抗RLを用いて電圧計(ディジタルマルチメータ(DMM))25及び電流計(DMM)26により測定を行うものである。なお、リード線27、28は、加熱部分22と冷却部分24の銅ブロックに接触しないように、ポリイミドを用いて絶縁されている。サンプル20と加熱部分22と冷却部分24の銅ブロックとの熱接触を良くするために熱伝導グリスを塗布した。
実施例1及び比較例1の各種条件は、以下の通りである。
素子数N=7
実施例1の素子の厚さ=31.4μm、比較例1の素子の厚さ=39.6μm
(素子の厚さは、熱電変換層、第1電極層及び第2電極層の厚さの合計とした。)
素子の幅=5mm
素子の実効長さL=6mm
(素子の幅、実効長さは、熱電変換層の幅、実効長さとした。)
導電率σ(抵抗率ρ=1/σ)=600S/cm
その結果を図7と表1に示す。図7において、aのグラフは実施例1で作製された熱電変換素子からなる熱電変換モジュールの電流Iと出力Pとの関係、bのグラフは比較例1で作製された熱電変換素子からなる熱電変換モジュールの電流Iと出力Pとの関係を示す。また、cのグラフは実施例1で作製された熱電変換素子からなる熱電変換モジュールの電流Iと電圧Vとの関係、dのグラフは比較例1で作製された熱電変換素子からなる熱電変換モジュールの電流Iと電圧Vとの関係を示す。表1に示される開放電圧V、短絡電流I、内部抵抗R、最大出力Pmaxの理論値の計算は、以下の数式を使用する。
図7及び表1の結果から、実施例1の熱電変換素子を用いた熱電変換モジュールでは、比較例1の熱電変換素子を用いた熱電変換モジュールに比べ抵抗が低減され、その出力が向上することが確認された。これにより、熱電変換層を形成するために用いた溶液が液相状態であるときに電極が接合された実施例1では、熱電変換層が固相状態であるときに電極が接合された比較例1に比べ、電極と熱電変換層との界面接触抵抗が小さく、電力の損失が小さいことが示されている。なお、内部抵抗Rの値は、理論値が測定値よりも大きく低い。その主な原因は次のように考えられる。PEDOT:PSS等の導電性高分子では、電子は共役系に沿って非局在化しているため、高い電気伝導率が発現する。しかし、面直方向において、PEDOT:PSS分子鎖はπ−π相互作用によりスタッキング(積み重ね)構造をとり、導電性をもつPEDOT鎖間距離が長くなるため、面直の電気伝導率が面内方向よりも低く見積もられると考えられる。
<評価3>
上記実施例で作製された熱電変換素子のヒートサイクル(高温側60℃、低温側20℃)における出力特性を評価した。これら熱電変換素子の開放電圧Vは、実用上の用途で考えられる温度差ΔT=1.0Kになるように調整した。開放電圧について図8、内部抵抗について図9、図10に示す。
図9〜図10の結果から、内部抵抗は約6.4Ωからほぼ変わらず推移し、最大出力Pmaxは0.47μWを維持し、高い安定性が得られることが確認された。
<評価4>
実施例1の熱電変換素子において第2電極が剥がされた熱電変換層の表面と、比較例1の熱電変換素子において第2電極が積層される前の導電膜層の表面との電気的特性を、原子間力顕微鏡(AFMモード)(オックスフォードインストゥルメンツ社製、MFP−3D−Origin AFM)により観察した結果を図11に示す。また、これら表面を、電気力顕微鏡(EFMモード)(オックスフォードインストゥルメンツ社製、MFP−3D−Origin)により観察した結果を図12に示す。図12(b)に示す比較例1の導電膜の表面(電極と接合される面)が一様に平滑化されているのに対し、図12(a)に示す実施例1の導電膜の表面(電極と接合される面)は、凹凸が大きいことが確認された。これらの結果から、実施例1の導電膜の表面における、比較例1の導電膜表面に見られない凸状の部位は、導電性凝集体であるPEDOTが顕在化していることを示唆していると考えられる。
<評価5>
実施例1の熱電変換素子における界面接触抵抗を測定するために、剥離剤を塗布した基板を用意した。第1電極層と剥離剤塗布済み基板とを実施例1と同様に液相固相接合し、接合後に剥離剤塗布済み基板を剥がすことによって、第1電極層と熱電変換層とを有する積層体を得た。この積層体の両端に端子(一方は第1電極層側、もう一方は熱電変換層側)を付けて、端子間に定電流源を接続して積層体に一定電流を流した。電極層側の端子の位置の電位を基準として、その端子から離れた位置に探針を当て電位を測定した。探針の位置を熱電変換層の方向へ移動させていき、各位置での電位を測定した。電極層と熱電変換層との界面において発生した電位の差と電流の値から、実施例1の熱電変換素子の一部である積層体の界面(第1界面)の単位面積あたりの界面接触抵抗を求めたところ、0.00007〜0.013Ω/mmの範囲であった。また、同様にして、第2電極層と熱電変換層とを有する積層体を得て、第2電極層と熱電変換層との界面(第2界面)の単位面積あたりの界面接触抵抗も求めたところ、0.00007〜0.013Ω/mmの範囲であった。一方、比較例1の熱電変換素子の界面接触抵抗を、実施例1と同じようにして求めたところ、0.013Ω/mmより高く、実施例1と比べて著しく上昇した値(0.107Ω/mm)を示した。
1 基板
2 第1電極層
3 熱電変換層
4 第2電極層
5 基板

Claims (15)

  1. 第1電極層と、第2電極層とを、熱電変換能を有する導電性高分子を含有する溶液を用いて接合する接合工程を備え、
    前記接合工程において、固相である前記第1電極層及び前記第2電極層と、液相である前記溶液とを接触させて、熱電変換層を形成する、面直方向の温度差に基づく熱電変換能を有する熱電変換素子の製造方法。
  2. 前記接合工程において、前記第1電極層及び前記第2電極層の少なくとも一方を載置する、請求項1記載の熱電変換素子の製造方法。
  3. 前記接合工程において、前記溶液の液相状態を保持する、請求項1又は2記載の熱電変換素子の製造方法。
  4. 前記溶液が、前記導電性高分子をコア部に有する粒子を含有する分散液である、請求項3記載の熱電変換素子の製造方法。
  5. 前記溶液の液相保持時間が1分〜2時間である、請求項3又は4記載の熱電変換素子の製造方法。
  6. 前記接合工程において、前記溶液の液相状態の保持後に前記溶液を乾燥させる、請求項3〜5のいずれか一項記載の熱電変換素子の製造方法。
  7. 前記乾燥の温度が40〜150℃、乾燥時間が2〜15時間である、請求項6記載の熱電変換素子の製造方法。
  8. 第1基板上に前記第1電極層を積層する工程、及び/又は、前記第2電極層上に第2基板を積層する工程、を備える、請求項1〜7のいずれか一項記載の熱電変換素子の製造方法。
  9. 熱電変換素子であって、
    第1電極層と、熱電変換性能を有する導電性高分子を含有する熱電変換層と、第2電極層とがこの順に積層されており、
    前記第1電極層と前記熱電変換層との間の第1界面における単位面積あたりの界面接触抵抗が、0.013Ω/mm未満であり、
    前記第2電極層と前記熱電変換層との間の第2界面における単位面積あたりの界面接触抵抗が、0.013Ω/mm未満である、面直方向の温度差に基づく熱電変換能を有する熱電変換素子。
  10. 前記熱電変換性能を有する導電性高分子が、導電性凝集体を構成する有機導電性高分子と、ドーパントとを含む、請求項9の熱電変換素子。
  11. 第1電極層及び第2電極層の双方が、同一の前記導電性凝集体に接している、請求項10記載の熱電変換素子。
  12. 前記熱電変換層の厚さが、0.1μm〜100μmである、請求項9〜11のいずれか一項記載の熱電変換素子。
  13. 前記第1電極層が第1基板上に積層されており、及び/又は、前記第2電極層上に第2基板が積層されている、請求項9〜12のいずれか一項記載の熱電変換素子。
  14. 請求項9〜13のいずれか一項記載の熱電変換素子を搭載した、ウェアラブル端末。
  15. 第1電極層と、第2電極層とを、熱電変換能を有する導電性高分子を含有する溶液を用いて接合する接合工程を備え、
    前記接合工程において、固相である前記第1電極層及び前記第2電極層と、液相である前記溶液とを接触させて、熱電変換層を形成することで、
    前記熱電変換層との間の第1界面における界面接触抵抗と、前記第2電極層と前記熱電変換層との間の第2界面における界面接触抵抗とを低減させる、面直方向の温度差に基づく熱電変換能を有する熱電変換素子の内部抵抗低減方法。
JP2016044482A 2016-03-08 2016-03-08 熱電変換素子の製造方法及び熱電変換素子 Active JP6629643B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016044482A JP6629643B2 (ja) 2016-03-08 2016-03-08 熱電変換素子の製造方法及び熱電変換素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016044482A JP6629643B2 (ja) 2016-03-08 2016-03-08 熱電変換素子の製造方法及び熱電変換素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017162911A JP2017162911A (ja) 2017-09-14
JP6629643B2 true JP6629643B2 (ja) 2020-01-15

Family

ID=59858053

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016044482A Active JP6629643B2 (ja) 2016-03-08 2016-03-08 熱電変換素子の製造方法及び熱電変換素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6629643B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6598339B1 (ja) * 2019-04-17 2019-10-30 株式会社Gceインスティチュート 発電素子、発電装置、電子機器、及び発電素子の製造方法
KR102205050B1 (ko) 2019-04-26 2021-01-20 한국과학기술연구원 열전소자 및 그 제조방법

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5789580B2 (ja) * 2011-10-31 2015-10-07 富士フイルム株式会社 熱電変換材料及び熱電変換素子
WO2014006932A1 (ja) * 2012-07-03 2014-01-09 学校法人東京理科大学 熱電変換材料及び熱電変換素子
WO2014034258A1 (ja) * 2012-08-30 2014-03-06 独立行政法人産業技術総合研究所 熱電材料および熱電モジュール
JPWO2014033891A1 (ja) * 2012-08-31 2016-08-08 株式会社日立製作所 熱電変換デバイス
JP6085236B2 (ja) * 2013-08-30 2017-02-22 富士フイルム株式会社 有機半導体デバイス、これに用いる化合物、組成物及び塗布膜
JP6047468B2 (ja) * 2013-09-04 2016-12-21 富士フイルム株式会社 熱電変換材料、熱電変換素子、熱電発電用物品およびセンサー用電源
JP2015144212A (ja) * 2014-01-31 2015-08-06 日立マクセル株式会社 熱電変換モジュール

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017162911A (ja) 2017-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
He et al. Enhancements in the mechanical stretchability and thermoelectric properties of PEDOT: PSS for flexible electronics applications
Wan et al. Solution-processed transparent conducting electrodes for flexible organic solar cells with 16.61% efficiency
Sun et al. Review on application of PEDOTs and PEDOT: PSS in energy conversion and storage devices
Lee et al. Improving the thermoelectric power factor of CNT/PEDOT: PSS nanocomposite films by ethylene glycol treatment
US9502629B2 (en) Thermoelectric conversion element and thermoelectric conversion material
Xia et al. Significant conductivity enhancement of conductive poly (3, 4-ethylenedioxythiophene): poly (styrenesulfonate) films through a treatment with organic carboxylic acids and inorganic acids
Liu et al. Simultaneous increases in electrical conductivity and Seebeck coefficient of PEDOT: PSS films by adding ionic liquids into a polymer solution
Crispin et al. The origin of the high conductivity of poly (3, 4-ethylenedioxythiophene)− poly (styrenesulfonate)(PEDOT− PSS) plastic electrodes
EP2014718B1 (en) Conductive composition, and their production method
Epstein Electrically conducting polymers: science and technology
US20070096066A1 (en) Conductive composition, conductive coating material, conductive resin, capacitor, photoelectric transducer, and their production method
JP6795808B2 (ja) 熱電変換材料、および熱電変換素子
Wan et al. All annealing-free solution-processed highly flexible organic solar cells
Zhang et al. Thermoelectric properties of PEDOT films prepared by electrochemical polymerization
WO2007001076A1 (en) Solid electrolytic capacitor and production method thereof
Peng et al. Enhancing thermoelectric properties by using a surface polarization effect based on PEDOT: PSS thin films
Guo et al. Silver nanowire/polyimide composite transparent electrodes for reliable flexible polymer solar cells operating at high and ultra-low temperature
Khodakarimi et al. Effects of process and post-process treatments on the electrical conductivity of the PEDOT: PSS films
JP2016082132A (ja) 熱電変換素子及び熱電変換モジュール
JP6629643B2 (ja) 熱電変換素子の製造方法及び熱電変換素子
JP2012009240A (ja) 透明電極とその製造方法、及び透明電極を用いた有機電子素子
JP6158062B2 (ja) 発電デバイス
Li et al. Dual conductivity of ionic polyacetylene by the metathesis cyclopolymerization of dendronized triazolium-functionalized 1, 6-heptadiyne
Wan et al. High-Efficiency Flexible Organic Photovoltaics and Thermoelectricities Based on Thionyl Chloride Treated PEDOT: PSS Electrodes
JP2014199837A (ja) 熱電変換材料、熱電変換素子用組成物、熱電変換膜およびそれらを用いた熱電変換素子

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20170117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20170118

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190121

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191031

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191112

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191205

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6629643

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250