JP6629520B2 - ロボットシステム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態はロボットシステム及びロボット装置に関する。
近年、産業用ロボットがこれまで作業者の専有スペースであった作業場に進出する状況が拡大しつつある。発明者が実用化を実現した直動伸縮アーム機構は従来の垂直多関節アーム機構のような肘関節がなく、特異点もないことから、上記状況を急速に拡大させるものとして期待されている。
この直動伸縮アーム機構を備えたロボット装置は、ロボット装置を作業者から隔離する隔離柵を不要にして作業員の隣で動作する特段の優位性を備えている。この柵設備が不要であるとの優位性は、当該ロボット装置を決まった位置で動作させるという制約からの解放を実現する。つまりロボット装置を自由に移動させ、その場所で必要な作業をさせることができるようになると、例えば作業員の欠勤等によりある工程で必要なマンパワーが不足している状況が発見されたとき、その場所にロボット装置を配置させて、マンパワー不足を補うような使い方ができるようになる。
しかしその都度ロボット装置にその作業内容に応じて手先軌道や手先作業等を教示させる必要があり、その教示作業は非常に負担であったばかりかその間工程が中断するという問題があった。
目的は、ロボット装置の設置位置の変化に対して短時間で柔軟に対応することにある。
本実施形態に係るロボットシステムはロボット装置を有する。ロボット装置は、作業場内の複数の設置位置に設置可能であり、多関節アーム機構を備えている。多関節アーム機構のアーム先端には手先効果器が取り付けられる。多関節アーム機構と手先効果器の動作を記述する複数の作業プログラムを複数の設置位置にそれぞれ関連付けて記憶部は記憶する。複数の設置位置それぞれに配設されたバーコードタグ、2次元コードタグ又はRFIDタグに記録された情報を読み取るためのリーダがロボット装置に設けられる。リーダで読み取られた情報に基づいてロボット装置の設置位置を第1位置特定部は特定する。カメラは作業場内を俯瞰で撮像する。カメラで撮像された画像からロボット装置の領域を抽出してロボット装置の設置位置を第2位置特定部は特定する。ロボット制御部は、第1位置特定部によりロボット装置の設置位置が特定されたとき、第1位置特定部により特定されたロボット装置の前記設置位置を、第2位置特定部により特定されたロボット装置の設置位置に優先して採用して第1位置特定部により特定されたロボット装置の設置位置に関連付けられている作業プログラムを記憶部から選択的に読み出し、第1位置特定部によりロボット装置の設置位置が特定されないとき、第2位置特定部により特定されたロボット装置の設置位置に関連付けられている作業プログラムを記憶部から選択的に読み出し、読み出された作業プログラムに従って多関節アーム機構と前記手先効果器との動作を制御する。
図1は、本実施形態に係るロボットシステムの外観斜視図である。 図2は、図1のロボットシステムの平面図である。 図3は、図1のロボットシステムの側面図である。 図4は、図1のロボット装置の外観斜視図である。 図5は、図1のロボットシステムの構成を示すブロック図である。 図6は、図5の作業プログラム記憶部に記憶される作業プログラムの記述例を示す図である。 図7は、図6の作業プログラムによる手先軌道と作業内容を示す平面図である。 図8は、本実施形態の変形例1に係るロボットシステムの構成を示すブロック図である。 図9は、本実施形態の変形例2に係るロボットシステムの構成を示すブロック図である。 図10は、図9のペンダントデバイスの表示部に表示される作業プログラム選択画面の一例を示す図である。 図11は、本実施形態の変形例3に係るロボットシステムの構成を示すブロック図である。 図12は、図11のペンダントデバイスの表示部に表示される作業プログラム選択画面の一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら本実施形態に係るロボットシステムを説明する。以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
図1は、本実施形態に係るロボットシステムの外観斜視図である。図2は、図1のロボットシステムの平面図である。図3は、図1のロボットシステムの側面図である。本実施形態に係るロボットシステムは複数の設置位置に設置可能なロボット装置1を有する。ロボット装置1は、可搬性を備えている。倉庫、工場等の作業エリア内には複数の設置位置が予め設定されている。増産体制が必要になったり、作業員が不測に欠勤したり、様々な事情によりマンパワー不足が生じることがあり、そのとき当該工程に応じた設置位置にロボット装置1を搬送して設置することができる。ロボット装置1には複数の設置位置それぞれで予定されている手先軌道や各経由点での手先作業を記述した複数の作業プログラムがプリセットされている。ロボット装置1の制御部は、設置位置に応じた作業プログラムを選択的にロードしてその設置位置でロボット装置1に作業させることができる。
ここでは作業内容の一例として、プリント配線基板の外観検査ラインの近傍の設置位置にロボット装置1が設置され、ロボット装置1は、設置位置に応じて、外観検査ライン脇に運搬台車71に載せて運ばれてきた複数のプリント配線基板を、外観検査ライン上にリリースするロード作業と、外観検査後のプリント配線基板を外観検査ライン脇の運搬台車72にリリースするアンロード作業を行う。外観検査ラインは、コンベア装置5とコンベア装置5の搬送ライン51の途中に介在され、搬送ライン51によって連続的に搬送されるプリント配線基板の外観検査を行う外観検査装置70とを備える。
本実施形態に係るロボットシステムは、ロボット装置1と、コンベア装置5と、俯瞰カメラ60と、外観検査装置70と、複数、ここでは4つのドッキングステーション8−1、8−2,8−3,8−4と、互いに異なるコードが記録されている複数の、ここでは4つのバーコードタグ9−1,9−2,9−3,9−4とを有する。4つのバーコードタグ9−1,9−2,9−3,9−4は4つのドッキングステーション8−1、8−2,8−3,8−4にそれぞれ貼付されている。なお、本実施形態では、バーコードタグを用いたが、バーコードに代わって、2次元コードタグ、RFIDタグ等を用いてもよい。
コンベア装置5は、複数のワーク300を連続的に搬送する機能を有する。ワーク300はここではプリント配線基板である。例えば、コンベア装置5は、直線に沿ってワーク300を搬送するための直線状に配設された搬送ライン51を有する。搬送ライン51は、搬送ライン51上に載置されたワーク300を、予めユーザ等により設定された搬送速度で搬送する。外観検査装置70は、搬送ライン51の途中に介在される。
ドッキングステーション8−1、8−2,8−3,8−4は、作業場内、コンベア装置5の近傍に予め配設されている。ドッキングステーション8−1、8−2,8−3,8−4は、ロボット装置1の位置を固定するための治具である。ドッキングステーション8−1、8−2,8−3は、作業場の床面の複数の設置位置A−1,A−2,A−3にそれぞれ据え付けられている。ドッキングステーション8−1にドッキングされたロボット装置1の設置位置は、ドッキングステーション8−1が据え付けられた設置位置A−1に同一である。ドッキングステーション8−4は、コンベア装置5のフレーム側面に装備されており、ロボット装置1を作業場の設置位置A−4に固定する。これらドッキングステーション8−1、8−2,8−3,8−4には、バーコードタグ(バーコードラベルともいう)9−1、9−2,9−3,9−4が取り付けられている。これらバーコードタグ9−1、9−2,9−3,9−4のバーコードは、それぞれ設置位置A−1,A−2,A−3、A−4に対応する位置コードとともに、後述の設置位置特定部105の対応表に記憶されている。ロボット装置1は、これらバーコードタグ9−1、9−2,9−3,9−4を読み取るためのバーコードリーダ104を有する。例えば、バーコードリーダ104は、ドッキングステーション8−1、8−2,8−3の底面に取り付けられたバーコードタグ9−1、9−2,9−3を読み取るために、ロボット装置1の基部底面に設けられている。また、リーダは、ドッキングステーション8−4に取り付けられたバーコードタグ9−4を読み取るために、ロボット装置1の基部側面にも設けられている。
ドッキングステーション8−1、8−2,8−3,8−4は、ロボット装置1に商用電源を供給する機能を有する。例えば、ドッキングステーション8−1、8−2,8−3,8−4には、電力供給用の差込口(レセプタクル)が設けられる。レセプタクルは外部の商用電源に接続されている。ロボット装置1の、レセプタクルに対応する位置には、電力供給用のコネクタ(ジャック)が設けられている。例えば、ロボット装置1がドッキングステーション8−1に予め決まった向きでドッキングすることにより、ロボット装置1のジャックは、ドッキングステーション8−1のレセプタクルに接続される。これにより、ロボット装置1とドッキングステーション8−1とは通電し、レセプタクルを介して外部電源から商用電源が供給される。
なお、本実施形態では、ロボット装置1を作業場内の決まった設置位置A−1,A−2,A−3,A−4に固定するために、ロボット装置1を固定するドッキングステーション8−1、8−2,8−3,8−4が作業場またはコンベア装置5に設けられているとしたが、例えば、床面のドッキングステーション8−1,8−2,8−3に代わって、床面にロボット装置1の位置と向きとを規定するマーカが設けられ、その位置にバーコードタグ9−1、9−2,9−3が貼設されていてもよい。
俯瞰カメラ60は、コンベア装置5の全体を俯瞰する位置に設置される。俯瞰カメラ60は、コンベア装置5の全体を、例えば、動画モードで撮影している。俯瞰カメラ60により撮影された画像は、後述の動作制御装置100に出力される。後述の画像処理部103により俯瞰カメラ60により撮影された画像からロボット装置1の領域が例えばパターン認識により抽出され、抽出されたロボット領域の例えば底部位置に関する画像座標系で表現された座標が、予め俯瞰カメラ60の取り付け位置及び方向、さらに撮影視野等に基づいて求められた変換行列により作業場座標系上での位置に変換される。それにより作業場座標系上のロボット装置1の位置が特定される。なお画像からロボット装置1の位置を特定する処理を簡素に且つ精度を高めるためにロボット装置1の基部底部の周囲に黄色等の特定色であって楕円形等の特定形状且つ特定寸法のマーカを複数貼付していてもよい。
俯瞰カメラ60は、ロボット装置1が作業場内のどの位置に配置されたかを特定するための画像を提供するためのものである。そのため、俯瞰カメラ60は、側方からロボット装置1を撮影するカメラとして、コンベア装置5のフレームに設置してもよいし、また、複数の俯瞰カメラ60を作業場内に設置してもよい。
図4は、図1のロボット装置1の外観斜視図である。ロボット装置1は、多関節アーム機構200を有する。本実施形態に係るロボットシステムのロボット装置1の多関節アーム機構200において、複数の関節のうち、一が直動伸縮関節で構成されている。
ロボット装置1は、略円筒形状の基部10と基部10に接続されるアーム部2とを有する。アーム部2の先端には手首部4が取り付けられている。手首部4には図示しないアダプタが設けられている。アダプタは、後述する第6回転軸RA6の回転部に設けられる。手首部4のアダプタを介して吸着部3が取り付けられる。
ロボット装置1は、複数、ここでは6つの関節部J1,J2,J3,J4,J5,J6を有する。複数の関節部J1,J2,J3,J4,J5,J6は基部10から順番に配設される。一般的に、第1、第2、第3関節部J1,J2,J3は根元3軸と呼ばれ、第4、第5、第6関節部J4,J5,J6は吸着部3の姿勢を変化させる手首3軸と呼ばれる。手首部4は第4、第5、第6関節部J4,J5,J6を有する。根元3軸を構成する関節部J1,J2,J3の少なくとも一つは直動伸縮関節である。ここでは第3関節部J3が直動伸縮関節、特に伸縮距離の比較的長い関節部として構成される。アーム部2は第3関節部J3を構成する主要な構成要素である。
第1関節部J1は基台面に対して例えば垂直に支持される第1回転軸RA1を中心としたねじり関節である。第2関節部J2は第1回転軸RA1に対して垂直に配置される第2回転軸RA2を中心とした曲げ関節である。第3関節部J3は、第2回転軸RA2に対して垂直に配置される第3軸(移動軸)RA3を中心として直線的にアーム部2が伸縮する関節である。
第4関節部J4は、第3移動軸RA3に一致する第4回転軸RA4を中心としたねじり関節であり、第5関節部J5は第4回転軸RA4に対して直交する第5回転軸RA5を中心とした曲げ関節である。第6関節部J6は第4回転軸RA4に対して直交し、第5回転軸RA5に対して垂直に配置される第6回転軸RA6を中心とした曲げ関節である。
基部10を成すアーム支持体(第1支持体)11aは、第1関節部J1の第1回転軸RA1を中心に形成される円筒形状の中空構造を有する。第1関節部J1は図示しない固定台に取り付けられる。第1関節部J1が回転するとき、第1支持体11aはアーム部2の旋回とともに軸回転する。なお、第1支持体11aが接地面に固定されていてもよい。その場合、第1支持体11aとは独立してアーム部2が旋回する構造に設けられる。第1支持体11aの上部には第2支持部11bが接続される。
第2支持部11bは第1支持部11aに連続する中空構造を有する。第2支持部11bの一端は第1関節部J1の回転部に取り付けられる。第2支持部11bの他端は開放され、第3支持部11cが第2関節部J2の第2回転軸RA2において回動自在に嵌め込まれる。第3支持部11cは第1支持部11a及び第2支持部に連通する鱗状の外装からなる中空構造を有する。第3支持部11cは、第2関節部J2の曲げ回転に伴ってその後部が第2支持部11bに収容され、また送出される。ロボット装置1の直動関節部J3(第3関節部J3)を構成するアーム部2の後部はその収縮により第1支持部11aと第2支持部11bの連続する中空構造の内部に収納される。
第3支持部11cはその後端下部において第2支持部11bの開放端下部に対して第2回転軸RA2を中心として回動自在に嵌め込まれる。それにより第2回転軸RA2を中心とした曲げ関節部としての第2関節部J2が構成される。第2関節部J2が回動すると、アーム部2は、手首部4及び吸着部3とともに第2関節部J2の第2回転軸RA2を中心に垂直方向に回動、つまり起伏動作をする。
第4関節部J4は、アーム部2の伸縮方向に沿ったアーム中心軸、つまり第3関節部J3の第3移動軸RA3に典型的には一致する第4回転軸RA4を有するねじり関節である。第4関節部J4が回転すると、第4関節部J4から先端にかけて吸着部3とともに第4回転軸RA4を中心に回転する。第5関節部J5は、第4関節部J4の第4回転軸RA4に対して直交する第5回転軸RA5を有する曲げ関節部である。第5関節部J5が回転すると、第5関節部J5から先端にかけて吸着部3とともに上下に回動する。第6関節部J6は、第4関節部J4の第4回転軸RA4に直交し、第5関節部J5の第5回転軸RA5に垂直な第6回転軸RA6を有する曲げ関節である。第6関節部J6が回転すると吸着部3が左右に旋回する。
上記の通り手首部4のアダプタに取り付けられた吸着部3は、第1、第2、第3関節部J1、J2、J3により任意位置に移動され、第4、第5、第6関節部J4、J5、J6により任意姿勢に配置される。特に第3関節部J3の直動伸縮距離の長さは、基部10の近接位置から遠隔位置までの広範囲の対象に吸着部3を到達させることを可能にする。第3関節部J3はそれを構成する直動伸縮機構により実現される直動伸縮距離の長さが特徴的である。
直動伸縮機構はアーム部2を有する。アーム部2は第1連結コマ列21と第2連結コマ列22とを有する。第1連結コマ列21は複数の第1連結コマ23からなる。第1連結コマ23は略平板に構成される。前後の第1連結コマ23は、互いの端部箇所においてピンにより屈曲自在に列状に連結される。これにより第1連結コマ列21は内側と外側とに屈曲可能な性質を備える。第2連結コマ列22は複数の第2連結コマ24からなる。第2連結コマ24は断面コ字形状の短溝状体に構成される。前後の第2連結コマ24は、互いの底面端部箇所においてピンにより屈曲自在に列状に連結される。第2連結コマ24の断面形状及びピンによる連結位置により第2連結コマ列22は内側に屈曲可能であるが、外側に屈曲不可な性質を備える。
第1連結コマ列21のうち先頭の第1連結コマ23と、第2連結コマ列22のうち先頭の第2連結コマ24とは結合コマ27により結合される。例えば、結合コマ27は第1連結コマ23と第2連結コマ24とを合成した形状を有している。
アーム部2が伸長するときには、結合コマ27が始端となって、第1、第2連結コマ列21,22が第3支持部11cの開口から外に向かって送り出される。第1、第2連結コマ列21、22は、第3支持体11cの開口付近で互いに接合される。第1、第2連結コマ列21、22の後部が第3支持体11cの内部で堅持されることにより、第1、第2連結コマ列21,22の接合状態が保持される。第1、第2連結コマ列21、22の接合状態が保持されたとき、第1連結コマ列21と第2連結コマ列22の屈曲は拘束される。接合し、それぞれの屈曲が拘束された第1、第2連結コマ列21、22により一定の剛性を備えた柱状体が構成される。柱状体とは、第2連結コマ列22に第1連結コマ列21が接合されてなる柱状の棒体を言う。
アーム部2が収縮するときには、第3支持体11cの開口に第1、第2連結コマ列21,22が引き戻される。柱状体を構成する第1、第2連結コマ列21,22は、第3支持体11cの内部で互いに離反される。離反された第1、第2連結コマ列21,22はそれぞれ屈曲可能な状態に復帰し、それぞれ同方向の内側に屈曲され、第1支持体11aの内部に略平行に格納される。
図4に示すように、手首部4のアダプタには、作業内容に適した手先効果器として本実施形態では吸着部3が取り付けられる。吸着部3は、吸着板31とセンサユニット32とを有する。吸着板31は、真空吸着方式、クーロン力方式、分極方式、電気接着方式のいずれでもよい。吸着板31は典型的には比較的薄い長方形の平板形状を有し、センサユニット32を取り囲むように形成されている。
吸着板31はその背面及び側面がハウジング38に覆われている。吸着板31の吸着面とセンサユニット32の表面とは同一平面を構成する。ここでは、吸着面の中心位置をCPとする。クーロン力方式であれば、吸着部ドライバ39は電圧を電極層に印加する。電極層とワーク、ここではプリント配線基板との間に絶縁層が介在する。電極に電圧を印加すると基板の表面(吸着面)には強い電界が形成され、それにより電極と基板との間にクーロン力が誘起され、プリント配線基板が吸着される。リリースに際しては逆に電極への印加電圧を遮断すると、プリント配線基板の表面分極を拘束する電極からの電界が消滅するため、基板表面の分極も瞬時に無くなり、電極面と基板表面との間に電位差が無くなり吸引力が消滅する。
センサユニット32は例えばCCD形式のハンドカメラ33と接触センサ34,35,36とを備える。センサユニット32は、例えば樹脂製のハウジング37内に収納されている。ハウジング37の底面の中央には、レンズ孔が空けられ、ハンドカメラ33のレンズが嵌め込まれる。ハンドカメラ33は、典型的には、その撮像視野中心線が吸着板31の吸着面に対して略垂直になる向きにハウジング37に取り付けられる。これにより、吸着板31から所定距離にある吸着対象はハンドカメラ33の撮像視野に含まれる。もちろん、ハンドカメラ33は、その撮像視野中心線が吸着板31の吸着面に対して傾斜する向きにハウジング37に取り付けられてもよい。吸着部3にセンサユニット32は固定されているので、吸着部3に対してハンドカメラ33の位置は固定される。従って吸着部3の中心とハンドカメラ33により撮像される画像の中心との位置関係は固定的である。ハウジング37のレンズ孔の周囲にはセンサ孔が空けられている。これらセンサ孔に接触センサ34,35,36の感度面が嵌め込まれる。接触センサ34,35,36は、その感度方向が吸着板31の吸着面に略垂直になる向きにハウジング37内に取り付けられる。つまり接触センサ34,35,36はその感度方向がハンドカメラ33の撮像視野中心線と略平行になり、ハンドカメラ33による撮像方向に関して感度を有する。なお、吸着部3は静電方式に限定されず、吸引方式であってもよい。また、ハンドカメラ33は、吸着板31の側面に取り付けられてもよい。
図5は、図1のロボット装置1の構成を示すブロック図である。本実施形態に係るロボット装置1は、動作制御装置100と多関節アーム機構200と吸着部3とを有する。
多関節アーム機構200の関節部J1,J2,J3,J4,J5、J6には、それぞれステッピングモータ及びモータドライバ等からなるアーム関節アクチュエータ201が設けられている。これらステッピングモータのドライブシャフトには、一定の回転角ごとにパルスを出力するロータリエンコーダ202が接続されている。ロータリエンコーダ202からの出力パルスは、カウンタで加減算されることにより関節角度が測定される。吸着部3は、ハンドカメラ33と接触センサ34,35,36と吸着部ドライバ39を有する。ハンドカメラ33は、吸着部3の下方を撮影する。ハンドカメラ33は、吸着対象のプリント配線基板の位置と向きとを特定するための画像を提供するために設けられる。ハンドカメラ33により撮影された画像のデータは動作制御装置100に出力される。接触センサ34,35,36は、吸着板31に吸着対象のプリント配線基板が接触したか否かを特定するために設けられる。これら接触センサ34,35,36は、その感度面がプリント配線基板等に接触したとき、接触検知信号を動作制御装置100に出力する。吸着部ドライバ39は、後述のロボット制御部107の制御に従って、電極層に電圧を印加する。
動作制御装置100は、システム制御部101と、カメラインターフェース102と、画像処理部103と、バーコードリーダ104と、設置位置特定部105と、作業プログラム記憶部106と、ロボット制御部107とを有する。
システム制御部101には、制御/データバス109を介して各部が接続されている。システム制御部101は、CPU(Central Processing Unit)と半導体メモリ等を有し、動作制御装置100を統括して制御する。
動作制御装置100には、カメラインタ−フェース102を介して俯瞰カメラ60が接続されている。俯瞰カメラ60は、コンベア装置5を俯瞰する位置に設けられ、撮影した画像のデータを動作制御装置100に対して出力する。
画像処理部103は、俯瞰カメラ60により撮影された画像の画像座標系で表現されたロボット位置を作業場座標系での表現に変換する変換行列式と、作業場座標系で表現されたロボット位置を位置コードに変換するための対応表とを用いる。画像処理部103は、俯瞰カメラ60の撮影画像からロボット装置1又はロボット装置1の特徴点に対応する領域を抽出し、抽出した領域の画像上の位置を特定する。特徴点とは、ロボット装置1に取り付けられたマーカ等である。そして、画像処理部103は、画像座標系上のロボット位置を作業場座標系上の位置に変換する。画像処理部103は、対応表を参照し、変換した作業場座標系上の位置を位置コードに変換する。また、画像処理部103は、ハンドカメラ33により撮影された画像から、プリント配線基板に対応する領域を抽出し、吸着対象のプリント配線基板の、ロボット座標系上の位置と向きとを特定する。
バーコードリーダ104は、光学的にバーコードタグを読み取る。設置位置特定部105は、バーコードと位置コードとを関連付けた対応表のデータを保持する。位置コードは、作業場内に予め設定されたロボット装置1の設置位置を表すコードである。この対応表は、バーコードを位置コードとともに管理するものであり、適宜更新可能である。例えば、バーコードタグを取り換えるとき、ユーザは、対応表の、取り換え前バーコードを取り換え後のバーコードに変更する。また、作業場内に新しくバーコードタグを設置したとき、ユーザは、対応表に、バーコードを、設置位置に対応する位置コードとともに追加する。設置位置特定部105は、対応表を参照し、バーコードリーダ104により読み込まれたバーコードに関連付けられている位置コードを特定する。
作業プログラム記憶部106には、手先軌道、経由地(作業位置)、各作業位置での手先作業内容を既述した複数の作業プログラムが記憶される。例えば、複数の作業プログラムは、複数の位置コードにそれぞれ関連付けられている。
システム制御部101は、作業プログラム記憶部106を参照し、複数の作業プログラムから設置位置特定部105または画像処理部103により特定された位置コードに関連付けられている作業プログラムを読み出す。なお、ロボット装置1の設置位置を特定するために、バーコード方式とカメラ方式とを併記したが、いずれか一方を備えていても良い。バーコード方式を優位として、バーコード方式でロボット設置位置を特定できないとき、例えばバーコードタグが貼付されていない位置にロボット装置1を設置するときにカメラ方式で位置特定をする使い方が好ましい。
ロボット制御部107は、システム制御部101に読み出された作業プログラムと、画像処理部103により特定されたプリント配線基板の位置と向きと、接触センサ34,35,36の接触検知信号とに従って、多関節アーム機構200と吸着部3との動作を制御する。
図6は、図5の作業プログラム記憶部106に記憶される作業プログラムの記述例を示す図である。図6の作業プログラムは、プリント配線基板を運搬台車71から搬送ライン51にリリースするロボット装置1によるロード作業に対応する。例えば、ロード作業の作業プログラムは、バーコードタグ9−1に対応する。すなわち、ロード作業の作業プログラムは、ロボット装置1がドッキングステーション8−1に固定されたときに、自動的に選択される。ロボット装置1は、ユーザ指示に従って、その動作が開始される。「Substrate=1」は、ハンドカメラ33により撮影された画像に基づいて、システム制御部101により、吸着対象のプリント配線基板があると判定されたとき、それをトリガとしてロボット装置1を後述の手順に従って動作させることを明示するための命令である。各手順において、「MOV」はロボット装置1の手先基準点を移動させる命令である。手先基準点は、例えば、吸着部3の吸着中心位置CPに設定されている。各手順の「MOV」の右側には、経由地Pwait、Pt、Pdown、Pp、Pv、Prが記述されている。
Pwaitは,吸着部3の待機位置を示している。Ptは、プリント配線基板を撮影するための位置を示している。Pdownは、吸着部3の降下開始位置を示している。Ppは、吸着部3の吸着動作を行う吸着位置を示している。Prは、吸着部3のリリース動作を行うリリース位置を示している。Pvは、吸着位置Ppからリリース位置Prに移動する際の経由する移動位置を示している。これら経由地は、移動先の手先基準点の位置と移動先での手先姿勢とを記述したパラメータであり、ロボット座標系で記述されている。これら経由点のうち、待機位置Pwaitと撮影位置Ptと移動位置Pvとリリース位置Prとは、固定位置として与えられる。降下位置Pdownと吸着位置Ppと移動位置Pvは、画像処理部103により特定されたプリント配線基板の位置と向きとに基づいて与えられる。
図6の作業プログラムにおいて、「V」は経由点間の移動速度を指定するパラメータである。例えば、「V=90」は、予め設定されている基準移動速度の90%の速度を指定している。手順003における作業内容「吸着動作」は、吸着部3に吸着動作をさせる命令である。手順005の作業内容「リリース動作」は、吸着部3にリリース動作をさせる命令である。これら作業内容に対応する基本動作プログラムは作業プログラム記憶部106に記憶されている。
以下、図6の作業プログラムに従って動作するロボット装置1について、図7を参照して説明する。図7は、図6の作業プログラムによる手先軌道を示す平面図である。図7では、複数の経由点を搬送ライン51とロボット装置1とともに示している。
待機位置Pwaitは、搬送ライン51の上方に設定されている。これにより、プリント配線基板を載せる台車や台車を操作する運搬者にロボット装置1の吸着部3が障害とならない。撮影位置Ptは、台車に載せて予め決まった位置に運ばれてくるプリント配線基板が撮影視野に収まる位置に予め設定されている。撮影位置Ptにて撮影した画像に基づいて、システム制御部101により降下位置Pdownが設定される。降下位置Pdownは、プリント配線基板の中心位置の上方に設定される。このとき、手先姿勢は、システム制御部101により、プリント配線基板の向きに合わせて設定される。吸着部3は、降下位置Pdownから真下に向かって、接触センサ34,35,36から接触検知信号が検出するまで降下される。接触センサ34,35,36から接触検知信号が検出された位置が、吸着位置Ppに対応する。吸着部3は、吸着位置Ppで、吸着動作を行う。移動位置Pvは、吸着部3を吸着位置Ppから一旦、搬送ライン51よりも上方に持ち上げるために、搬送ライン51よりも高い位置に設定されている。リリース位置Prは、搬送ライン51のライン中心線の上方に設定されている。吸着部3は、リリース位置Prでリリース動作を行う。吸着部3はリリース動作後、待機位置Pwaitに戻される。
ハンドカメラ33により撮影された画像に基づいて、システム制御部101により、吸着対象のプリント配線基板があると判定されたとき、それをトリガとして、ロボット装置1は、この一連の動作を、吸着対象のプリント配線基板がなくなるまで繰り返し行う。吸着対象のプリント配線基板の有無は、システム制御部101により、ハンドカメラ33の撮影画像に基づいて判定される。
図6,7では、ロボット装置1のロード作業を例に作業プログラムと吸着部3の手先軌道について説明した。例えば、ロボット装置1がドッキングステーション8−2に固定されたとき、バーコードリーダ104により読み取られたバーコードタグ9−2に対応するアンロード作業の作業プログラムに従って動作する。アンロード作業において、ロボット装置1は、搬送ライン51上のプリント配線基板を吸着し、吸着したプリント配線基板を予め決まった位置に配置された搬送台車73にリリースする。搬送ライン51上のプリント配線基板を吸着する吸着位置及び吸着したプリント配線基板をリリースする位置は、ハンドカメラ33の撮影画像に基づいて、システム制御部101により設定される。
以上説明したように、本実施形態に係るロボットシステムにおいて、ロボット装置1は、予め容易された複数の作業プログラムから、配置位置に対応する作業プログラムを選択し、その選択した作業プログラムに従って動作する。作業場内において、ロボット装置1の複数の設置位置が用意されており、ロボット装置1が、どの設置位置に設置されたかは、俯瞰カメラ60の撮影画像または設置位置に貼設されたバーコード等のタグの読み取りにより特定することができる。これにより、本実施形態に係るロボットシステムは、ロボット装置1の位置の変化に応じて、ロボット装置1の作業プログラムを動的に変化させることができる。例えば、搬送ライン上を搬送されるワークに対して複数の作業者が作業工程毎に予め決まった位置に配置されているような生産ラインにおいて、欠勤等不足の事態により作業者が足りない場合がある。本実施形態に係るロボットシステムのロボット装置1は、従来の垂直多関節アーム機構のような肘関節がなく、特異点もないことから、他の作業者の位置を気にせず、また、作業者に近接して配置することができる。したがって、不足している作業者の位置に、ロボット装置1を設置するだけで、作業者の代わりに、ロボット装置1にその設置位置に対応する作業を行わせることができる。つまり、その作業をロボット装置に代行させるためには従来であれば当該作業の教示作業が不要となり、ダウンタイムの発生を実質的に解消されることとなる。
(変形例1)
上述した本実施形態においては、動作制御装置100の作業プログラム記憶部106には、事前に複数の作業プログラムにそれぞれ設置位置(設置位置を表す位置コード)を関連付けて記憶する。従って作業プログラムを選択するにはロボット装置1が設置された位置の位置コードを特定し、その位置コードを予め作成した対応表により作業プログラムIDに変換する。対応表の更新により、設置位置と作業プログラムの対応関係の修正や更新作業が容易になる利点があった。しかし、バーコードタグにその設置位置に応じた作業プログラムに固有の作業プログラムIDを直接記録させるようにしてもよい。
図8は、本実施形態の変形例1に係るロボットシステムの構成を示すブロック図である。本実施形態の変形例1に係るロボットシステムにおいて、動作制御装置100は、システム制御部101と、バーコードリーダ104と、作業プログラム記憶部106と、ロボット制御部107とを有する。複数種類の作業プログラムIDコードがそれぞれ記憶された複数のバーコードタグが複数の設置位置にそれぞれ配置されている。各設置位置にはその位置固有の作業プログラムが予め決められている。各作業プログラムが対応する設置位置には、その作業プログラムに固有の作業プログラムIDが記録されたバーコードタグがその設置位置に配置される。
システム制御部101は、ロボット装置1が設置された設置位置においてバーコードリーダ104により読み込まれたバーコードタグの作業プログラムIDにより、作業プログラム記憶部106に対して作業プログラムの読み出し制御をする。当該作業プログラムはシステム制御部101の制御のもとで作業プログラム記憶部106からロボット制御部107にロードされる。ロボット制御部107は、ロードされた作業プログラムに従って、多関節アーム機構200と吸着部3とに制御信号を出力する。
それによりロボット装置1を、要求された設置位置に設置することにより、その設置位置に応じた作業プログラムが選択され、その設置位置に応じた作業がロボット装置1に実行される。
(変形例2)
上述した本実施形態に係るロボットシステムにおいては、ロボット装置1が設置された設置位置に応じた作業プログラムが自動的に選択される。作業プログラムを手動で選択するようにしてもよい。
図9は、本実施形態の変形例2に係るロボットシステムの構成を示すブロック図である。本実施形態の変形例2に係るロボットシステムにおいて、動作制御装置100は、システム制御部101と、作業プログラム記憶部106と、ロボット制御部107と、設置センサ110と、ペンダントデバイス111とを有する。作業プログラム記憶部106では、複数の作業プログラムがそれぞれ位置コードと関連付けて記憶される。さらに複数の作業プログラム各々には、ユーザがその作業プログラムによる作業を他の作業プログラムの作業と明確に識別して所要の作業プログラムを容易に選択させるための情報として、その作業上の特徴を簡易に且つ端的に表す作業概要が関連付けられている。各作業プログラムの作業概要は事前に人的に作成される。
設置センサ110は、ロボット装置1がドッキングステーション8−1,8−2,8−3、8−4のいずれかに設置されたことを検知し、設置検知信号を出力する。設置センサ110には、圧力センサ、接触センサ、光電センサ等を適用できる。ペンダントデバイス111は、表示部と操作部からなり、典型的にはタッチスクリーンにより提供される。システム制御部101は、設置センサ110から設置検知信号が出力されたとき、つまりロボット装置1が複数の設置位置のいずれかに設置されたとき、作業プログラム記憶部106に記憶された複数の作業プログラムに関するリストを含む作業プログラム選択画面を作成し、ペンダントデバイス111の表示部にそのリストを表示させる。また、システム制御部101は、そのリストからユーザにより操作部を介して選択された作業プログラムを、作業プログラム記憶部106からロボット制御部107にロードさせる。
図10は、図9のペンダントデバイス111の表示部に表示される作業プログラムリストの表示例を示している。図10に示すように、作業プログラム記憶部106に記憶されている複数の作業プログラムにそれぞれ対応する設置位置及び作業概要が作業プログラムIDとともにリスト表示される。例えば、作業プログラム選択画面では、ロボット設置位置A−1には、2種類の作業プログラムが関連付けされていることを示している。ユーザは、作業プログラム選択画面を視認して、ロボット装置1の設置位置と作業概要とに合致する作業プログラムを選択することができる。
(変形例3)
変形例2で例示した作業プログラム選択画面では、作業プログラム記憶部106に記憶されているすべての作業プログラムに関する情報が一覧表示される。しかしながら、ロボット装置1の設置位置に関連付けられている2以上の作業プログラムが、作業プログラム記憶部106に記憶されている複数の作業プログラムから抽出され、それら2以上の作業プログラムに関する設置位置及び作業概要が作業プログラムIDとともにリスト表示されてもよい。
図11は、本実施形態の変形例3に係るロボットシステムの構成を示すブロック図である。本実施形態の変形例3に係るロボットシステムのシステム制御部101は、設置位置特定部105または画像処理部103により特定されたロボット装置1の設置位置を表す位置コードに関連付けられている作業プログラムを作業プログラム記憶部106から読み出すとともに、表示部に作業プログラム選択画面を表示する。システム制御部101は、作業プログラム選択画面上でユーザにより選択された作業プログラムをロボット制御部107に出力する。
図12は、図11のペンダントデバイス111の表示部に表示される作業プログラム選択画面の一例を示す図である。図12は、ロボット装置1が設置位置A−2に設置されたとき、表示部に表示される作業プログラム選択画面を示している。図12に示すように、作業プログラム選択画面には、作業プログラム記憶部106に記憶されている作業プログラムのうち、ロボット装置1の設置位置に関連付けられている2以上の作業プログラムの設置位置と作業概要、さらに作業プログラムIDのリストが含まれる。図12ではロボット装置1の設置位置A−2に関連付けられている2つの作業プログラム(ID003,ID004)がリスト表示の対象とされる。これにより、ユーザが選択する作業プログラムの選択肢を少なくすることができるため、作業効率を向上できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…ロボット装置、2…アーム部、3…吸着部、4…手首部、5…コンベア装置、33…ハンドカメラ、34,35,36…接触センサ、39…吸着部ドライバ、51…搬送ライン、60…俯瞰カメラ、70…基板検査装置、9−1〜9−4…バーコードタグ、100…動作制御装置、101…システム制御部、102…カメラインターフェース、103…画像処理部、104…バーコードリーダ、105…設置位置特定部、106…作業プログラム記憶部、107…ロボット制御部、109…制御/データバス、200…多関節アーム機構

Claims (4)

  1. 作業場内の複数の設置位置に設置可能な多関節アーム機構を備えたロボット装置と、
    前記多関節アーム機構のアーム部の先端に取り付けられる手先効果器と、
    前記多関節アーム機構と前記手先効果器の動作を記述する複数の作業プログラムを前記複数の設置位置にそれぞれ関連付けて記憶する記憶部と、
    前記複数の設置位置それぞれに配設されたバーコードタグ、2次元コードタグ又はRFIDタグに記録された情報を読み取るために前記ロボット装置に設けられるリーダと、
    前記リーダで読み取られた情報に基づいて前記ロボット装置の設置位置を特定する第1位置特定部と、
    前記作業場内を俯瞰で撮像するカメラと、
    前記カメラで撮像された画像から前記ロボット装置の領域を抽出して前記ロボット装置の設置位置を特定する第2位置特定部と、
    前記第1位置特定部により前記ロボット装置の前記設置位置が特定されたとき、前記第1位置特定部により特定された前記ロボット装置の前記設置位置を、前記第2位置特定部により特定された前記ロボット装置の前記設置位置に優先して採用して前記第1位置特定部により特定された前記ロボット装置の前記設置位置に関連付けられている作業プログラムを前記記憶部から選択的に読み出し、前記第1位置特定部により前記ロボット装置の前記設置位置が特定されないとき、前記第2位置特定部により特定された前記ロボット装置の前記設置位置に関連付けられている作業プログラムを前記記憶部から選択的に読み出し、前記読み出された作業プログラムに従って前記多関節アーム機構と前記手先効果器との動作を制御するロボット制御部とを具備することを特徴とするロボットシステム。
  2. 前記複数の設置位置に取り付けられ、前記ロボット装置を着脱する複数のドッキングステーションをさらに備え、
    前記バーコードタグ、2次元コードタグ又はRFIDタグは前記ドッキングステーションに装着されていることを特徴とする請求項1記載のロボットシステム。
  3. 前記多関節アーム機構は、基部と、前記基部の略中心線に係る第1軸回りのねじり回転関節部と前記第1軸に直交する第2軸回りの曲げ回転関節部と前記第2軸に直交する第3軸に沿った直動伸縮性を有する直動伸縮関節部とを有する請求項1記載のロボットシステム。
  4. 前記直動伸縮関節部は、
    屈曲可能に連結された複数の連結コマと、前記連結コマの屈曲が拘束されることにより柱状体が前記アーム部として構成される、
    前記柱状体を支持する射出部と、
    前記連結コマを屈曲可能な状態で前記基部内に収納する収納部とを有することを特徴とする請求項記載のロボットシステム。
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