JP6629465B2 - 電気活性ポリマーに基づくアクチュエータデバイス - Google Patents

電気活性ポリマーに基づくアクチュエータデバイス Download PDF

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Description

本発明は、電気活性ポリマーを利用するアクチュエータデバイス、そのようなデバイスを作動させるためのコントローラ、及びそのようなアクチュエータデバイス又はコントローラを操作するための方法に関する。
作動が電気活性ポリマー(EAP)の電気刺激に基づくアクチュエータデバイスでは、作動は、EAP材料のサイズ及び/又は形状の変化によって引き起こされる。EAPは、アクチュエータの用途に関していくつかの有利な特性を兼ね備えている。EAPの利点には、低い動作電力、小さいフォームファクタ、柔軟性、静かな動作、高分解能の可能性、速い応答時間、及び周期的な作動が含まれる。しかし、EPAは、有機ポリマーの性質によって電力を機械力に変換するための変換器として働くが、EPAは、さらに、様々な形状に容易に製造することができ、それにより、極めて多様なデバイス及びシステムへの容易な統合が可能になる。
EAPデバイス動作の一例として、図1及び図2は、例示的なEAPデバイスの2つの可能な動作モードを示している。デバイスは、EAP層14の両側に取り付けられた電極10、12の間に挟まれたEAP層14を含むEAP構造部を含む。図1では、電極を含むEAP層は自由に移動可能であるが、図2では、EAP構造部全体は、片面が支持又は担体層16にクランプされている(取り付けられている)。電極10と電極12にわたって電圧差を与えるように印加された駆動信号を使用して、EAP層を層厚方向に収縮させ、それによって、横方向に拡張させる。誘電体エラストマEAPでは、これは、電極によってEAP層に印加される収縮力が層薄化を引き起こすことに起因しており、一方、圧電及び/又は電歪EAPはまた、電界との直接結合を介して機能し(収縮し)、したがって、収縮力を与えるのに電極の接触を必要としない。図1では、この作動は、層が自由に浮かされていることにより、EAP層の層薄化に付随して起こる表示方向(図1の矢印)の拡張(薄化による横方向拡張)の形態の対称的な変形をもたらし、図2の同じ作動(図2の矢印)は、片側のクランピングによる動きの自由の抑制のためデバイスの曲げをもたらす。したがって、デバイスエンジニアリングを使用して、多種多様なデバイス出力が、EAP層の作動に関して設計され、もたらされる。図2に示すように軸のまわりの非対称な湾曲を得るには、分子配向(フィルム伸張)が、例えば、適用され、それにより、1つの方向への動きが強制される。曲げは、EAPポリマーの非対称性に由来するか、担体層の特性の非対称性に由来するか、又は両方の組合せに由来する。
EAPアクチュエータでは、延びた及び/又は頻繁な期間での作動を必要とする用途で使用されると、作動は、時が経つにつれて必ずしも一定でなくなり、及び/又はデバイスの後続の異なる作動期間の駆動対作動曲線は、時が経つにつれて変化する、すなわち、曲線ドリフトが生じることを発明者等は見いだした。これは、アクチュエータの実際の用途を妨げる。
そのため、前述の問題を緩和するか又は除去するのに、改善されたアクチュエータ、及びそのようなアクチュエータを操作する方法への必要性がある。
この目的は、独立請求項によって定義される本発明により少なくとも部分的に達成される。従属請求項は、有利な実施形態を提供する。
したがって、本発明によれば、作動方法、その方法を実行するためのコンピュータプログラム、及びその作動方法を使用するように構成されたデバイスが提供され、そのデバイス及び方法において、リセット信号が、1つ又は複数の作動事象の前及び/又は後に使用される。
本発明によって定義されるリセット信号が前述の問題を緩和するために使用されるという事実は、
− EAPアクチュエータの作動では、しばしば、ミクロンのEAP層厚さ当たり数十ボルト程度の大きい電界が、EAPアクチュエータを駆動する/作動させるために使用され、これらの高い作動電界は、実際の駆動/作動の次に全て生じるであろう、いくつかの干渉プロセス、例えば、電界依存電荷輸送及びポリマー構造緩和効果(例えば、局所双極子再配向、及び/又は結晶子再配向、及び/又はポリマー分子再配向など)などが生じる原因であり、
− 緩和効果は、効果が生じる時定数が一般に異なるので、印加電界及び作動時間の変動に対して相互に異なる反応を有するという認識に基づいている。それゆえに、干渉プロセスの結果に関してのアクチュエータの最終状態は、作動履歴に依存し、それにより、変わりやすく、又は予測不能でさえあり、
− 作動の間、緩和効果は電界で引き起こされるが、作動の後、電界が印加されない場合、逆緩和が生じるか、又は電界なしでも生じる必要があり、その結果、非常に遅い。それゆえに、逆緩和は、緩和が履歴依存であるのと同じ理由で、やはり履歴依存であり、作動サイクル又は待ち時間の後同様に完了しないこともある。
干渉プロセスの上述の影響は、少なくとも部分的に無秩序な分子構造の結果として、ポリマー材料では無機電気活性材料と比較して特に顕著である。そのような分子構造は、一般に、駆動による構造の変化の後、元の構造状態への回復を妨げる。それゆえに、作動履歴に応じて、作動の後のアクチュエータは、変化しやすく、多くの場合、予測できない「トラップされた」欠陥をもつ状態に置かれ、それが、継続的な作動の間に開始作動状態のシフト及び/又は駆動−作動曲線ドリフトをもたらす。
本発明により、上述の影響のうちの1つ又は複数を打ち消すことができる。したがって、例えば、アクチュエータ間の電界によって引き起こされ駆動されるアクチュエータ、特にEAP内の荷電又は双極子種の動き及びあり得るトラッピング、及び/又は(極性)種(分子又は分子部分)の(再)配向の影響は、打ち消される。(半永久的な)荷電種層又は分極種層の形成が、印加作動電界を次第に遮蔽することによってアクチュエータデバイス動作に影響を及ぼし(例えば、同じ作動を達成するのに必要とされるより高い電圧の原因となり)、これは、本発明により低減されるか又はさらに防止される。さらに、半永久的荷電種の形成、又はEAP分子、イオン若しくは他の種の再配向によって引き起こされるアクチュエータの静止状態での(例えば、非作動駆動信号印加での、又は異なる言い方では作動信号の印加なしでの)意図的でない作動があるという影響が、低減されるか又は防止される。その上、機械的運動及び摩耗、多分欠陥サイトでの荷電種の蓄積及びトラッピングによって引き起こされるアクチュエータの経年変化及び絶縁破壊の影響が、低減されるか又は防止される。重要なことに、上述の利点のうちの1つ又は複数は、少なくとも部分的に、デバイスの必要な作動を損なうことなく達成される。
デバイスは、アクチュエータデバイスとすることができる。駆動信号は、電気活性ポリマーアクチュエータ及びそれに加えてデバイスの所望の作動を引き起こすように意図され使用される。リセット信号は、所望の作動出力を提供するためのものではない。リセット信号は、制御信号の一部であるが、電気活性ポリマーアクチュエータの作動オフセットドリフトを補償するように意図され使用される。そのようなドリフトは、駆動信号によって引き起こされる。駆動信号は、作動を引き起こすために駆動信号持続時間を有する。リセット信号は、駆動信号持続時間の外側で印加されることが好ましいが、駆動信号持続時間の一部とすることもできる。
リセット信号は、駆動信号に先行する及び/又は後続する。どちらの場合にも、2つの間に遅延時間があってもなくてもよい。
簡単な形態のリセット信号は、ブロックパルス信号である。
リセット信号は、駆動信号のレベルよりも小さいレベルを有する。「レベル」は、信号の大きさ、又は、例えば、信号が定期的又は周期的信号である場合、信号の振幅若しくはピーク値を意味する。そのため、レベルは、「ピークレベル」を参照し、本出願の全体にわたって「ピークレベル」という用語と同義として解釈されるべきである。
駆動信号は駆動信号レベルを有し、リセット信号はリセット信号レベルを有し、リセット信号レベルは、レベル倍率と駆動信号レベルとの積以下であり、レベル倍率は、0.5、0.2、0.1、0.05、0.02、0.01からなる群から選ばれる。
リセット信号は、所望の作動出力(駆動信号の関数である)を生成するように意図されず使用されないが、場合によっては、潜在的に擾乱した一時的な作動出力をもたらすことがある。リセット信号レベル又は振幅が小さいほど、関連する一時的作動応答は小さくなる。駆動信号レベルが一定でない(変動、脈動、又はさらに交番駆動信号のように)場合、ピーク信号レベル又は振幅などの最大駆動信号レベルが使用される。同様に、リセット信号レベルが、リセット信号持続時間内で一定でない(変動、脈動、又はさらに交番リセット信号のように)場合、ピーク信号レベル又は振幅などの最大リセット信号レベルが使用される。
リセット信号は、電極構成部に印加されたときリセット信号によって引き起こされる電気活性ポリマー構造部間の電界がミクロン当たり10ボルトとミクロン当たり300ボルトとの間にあるようなリセット信号レベルを有することができる。リセット信号レベルは、ミクロン当たり10ボルトとミクロン当たり50ボルトとの間にあることが好ましい。
リセット信号は、0.01秒と1秒との間にあるリセット信号持続時間の間印加される。この持続時間のリセット信号は、一般に、大幅な改善効果を有するように十分に長く、作動のための使用頻度を著しく擾乱しないように十分に短い。リセット信号持続時間は、0.05秒を超える、又はさらに0.1秒を超えることが好ましい。これと組合せて、又は代替として、リセット信号持続時間は0.5秒未満とすることができる。特に、ポリマー機械的応答時間が信号リセットパルス期間と非常に異なる電気活性である場合、多分高いリセット信号レベル(例えば、駆動信号レベルの半分までの)のより短いリセット信号パルスを使用して、より少ない一時的作動応答しか生成しない。
駆動信号は、駆動信号レベル及び駆動信号持続時間を有し、リセット信号は、リセット信号レベル及びリセット信号持続時間を有し、リセット信号持続時間にわたるリセット信号レベルの積分が、積分倍率と、駆動信号持続時間にわたる駆動信号レベルの積分との積以下であり、積分倍率は、0.5、0.2、0.1、0.05、0.02、0.01からなる群から選ばれる。補償は、信号レベル(電界)と信号レベルの印加時間との積の積分に基づく平均メトリックに基づく。場合によっては、これは、良好な補償バランスを与える。両方の極性を有する駆動信号の場合、駆動信号の積分は信号レベルの非絶対値に基づき、その結果、極性の影響が計算値では平均化されていることが好ましい。
駆動信号は、駆動信号持続時間を有し、駆動信号持続時間全体又は駆動信号持続時間の終わりの部分の間、駆動信号は、第1の極性を有し、リセット信号は、第1の極性と反対の第2の極性を少なくとも1つの部分で含む。駆動信号全体、又は駆動信号の終わりの部分が正(第1の極性)信号であった場合、負(第2の極性)のリセット信号が使用され、逆の場合も同じである。EAP構造部内の駆動信号及びリセット信号による電界の方向は信号の極性に依存するので、反対の極性は、作動曲線の観察された望ましくないドリフトを引き起こす望ましくない影響をキャンセルすることができる。これは、持続時間にわたる駆動信号レベル及び/又はリセット信号レベルの積分を使用するよりも簡単な補償のやり方である。
リセット信号は、可変信号を含むか又は可変信号からなる。可変信号は、信号持続時間又は印加時間の間に信号レベルが変化する信号である。可変信号は、レベルがランダムに変化する単一パルス信号であってもよい。単一パルス信号は、ブロックパルス、三角パルス、正弦波パルス、又は信号レベルが変動する他の形状のパルスとすることができる。単一パルスは、時間的に対称であってもよく、又は急な増加と浅い減少若しくはその逆を伴った時間的に非対称であってもよい。減少及び増加は、異なる機能に応じて行われる。パルスの形状は、必要に応じて、特定の電気活性ポリマーアクチュエータで実験されたように選ばれる。このタイプのリセット信号は、事実上、多くの異なる電界強度を有しているあるタイプのシェイクアップ信号である。それゆえに、異なるものを必要とする擾乱結果が、電気活性ポリマーアクチュエータへの印加中にさらに効果的に緩和される。可変信号は、持続時間中に、徐々に増加するか、徐々に減少するか、又は増加部分と減少部分とを有するランダムに変動する信号レベルを有することができる。
リセット信号は、複数のリセット信号パルスを含むか又は複数のリセット信号パルスからなる。
そのようなリセット信号は、パルスごとに緩和シェイクアップを、すなわち、リセット信号当たりいくつかのシェイクアップを行う。いくつかの擾乱結果は、効果的な緩和には多数のシェイクアップを必要とする。パルスの数は2から20の範囲で選ばれることが好ましい。パルスの数は2から10の範囲であることがより好ましい。パルスの数は5から10の範囲であることがさらにより好ましい。リセット信号パルスは、等しい長さの持続時間であってもよく、又は異なる持続時間であってもよい。パルスは、例えば、持続時間、信号レベル、及び/又は形状に関してランダムに組織化されてもよい。代替として、パルスは、パルスの1つの形状及び/又は1つの信号レベル及び/又は1つの持続時間の形態で組織化されてもよい。したがって、パルス当たり同じ持続時間をもつ、又は例えばリセット信号における次のパルスごとに減少したパルス幅をもつ等しいレベルの信号パルスの列であってもよい。複数のリセット信号パルスのうちの1対のリセット信号パルスの中間に、緩和時間が、あってもよく、なくてもよい。緩和時間は、ゼロ駆動信号が印加されている期間である。
リセット信号は、一定の期間若しくは変動する期間を有する交番信号を含むか又は一定の期間若しくは変動する期間を有する交番信号からなる。そのような交番信号は、例えば、複数のリセット信号パルスのうちの1つ又は複数を含む。
リセット信号パルスの各々は、最大リセット信号パルスレベルを有し、最大リセット信号パルスレベルの絶対値が、リセット信号内の複数のリセットパルスの次のリセットパルスごとに減少する。極端に強いリセットパルスを必要とする擾乱効果が、緩和するために最初になされ、次の低めの強度のパルスは、各次のパルスが、前のパルスで緩和されたものを活性化するのに最も困難なものを作動させるには十分な強さでないので、得られたリセット全体を無効にしない。それゆえに、緩和は徐々に引き起こされる。
リセット信号は、少なくとも第1の極性と、第1の極性と反対の第2の極性とを含む。擾乱結果の補償は、電気活性ポリマー構造部内の電界の定期的反転を必要とする。いくつかの結果は、それらが緩和する前に言わば2つの方向のシェイクアップを必要とする。これは、バイポーラ信号、すなわち、両方の極性を有する信号により達成される。異なる極性のリセット信号が、このために使用される。リセット信号は、一定の期間若しくは変動する期間を有する交番信号であるか、又はその一部を含むことが好ましい。リセット信号が複数のリセット信号パルスを含む場合、各パルスは1つの特定の極性を有することができる。そのとき、交番リセット信号の場合、継続的なパルスは反対の極性を有する。
方法は、
− 複数の駆動信号を規定するための駆動信号データ及び複数のリセット信号を規定するためのリセット信号データを含むルックアップテーブルを提供するステップであり、駆動信号データの各々の1つがリセット信号データの1つと関連づけられる、提供するステップと、
− 駆動信号の規定の際に、ルックアップテーブルから、ルックアップテーブル内の1つ又は複数の駆動信号データに基づいてリセット信号のためのリセット信号データを検索するステップと、
− リセット信号データ及び検索されたリセット信号データを使用して制御信号の駆動信号及びリセット信号を生成するステップと
をさらに有する。
リセット信号データと駆動信号データとの直接の一致が使用される。代替として、必要とされる駆動信号データ(作動駆動信号の)と、ルックアップテーブル内の駆動信号データとの間に完全な一致がない場合、補間を使用して、対応するリセット信号データから適切な必要とされるリセット信号データを決定することができる。
本発明において、方法は、
− 電気活性ポリマーアクチュエータの作動履歴を決定するステップと、
− 作動履歴に基づいてリセット信号を生成するステップと
をさらに有する。
作動履歴は、以下のもの、すなわち、ある期間にわたって供給された駆動信号の信号レベル、極性、及び/又は数の追跡、ある期間にわたるアクチュエータの作動出力の追跡のうちのいずれか1つを含むことができる。この考えは、より激しい作動、及び/又は多くの単一極性ベース作動、及び/又は多数の作動の後、より強力なリセット信号が印加されるというものである。これは、依然として、既定のルックアップテーブルを使用して行われる。連続して行われる作動の数に基づいて、所望のリセットパルスが供給される。したがって、例えば、より多くの駆動信号が供給される。
アクチュエータの静止状態、及び作動の前又は直後の作動出力が、例えば、比較することができる値を(一時的に)記憶することによって追跡されることが好ましい。所定の基準値からの偏差が所定の閾値より大きくなる場合、リセットパルスを供給して補正することができる。このリセットパルスは、決定された差に従って調節される。
リセット信号は、
− 駆動信号又は複数の駆動信号ごとに後続する及び/又は先行することができる。時には、駆動信号ごとにリセット信号を有する必要がない。これは、リセット信号がアクチュエータ出力を供給しない時間を取るので、アクチュエータの可用時間を増加させる。
1つ又は複数の(後続の)駆動信号にリセット信号が後続することが好ましい。駆動信号ごとにリセット信号が後続することがより好ましい。
1つ又は複数の後続の駆動信号に、リセット信号が先行し、またリセット信号が後続してもよい。したがって、駆動信号ごとに、リセット信号が先行し、また後続してもよい。しかし、さらに、一群の駆動信号に対して1つのリセット信号があってもよい。これは、2つの駆動信号間に、少なくとも2つのリセット信号があり、1つのリセット信号が第1の駆動信号に後続し、別の1つのリセット信号が第2の駆動信号に先行することを意味する。先行する信号は、駆動を開始するための新しい開始位置を提供し、一方、駆動信号に後続するリセットパルスは通常の効果を有する。
この構成は、作動出力曲線ドリフトに対するより良好な制御を有するように、アクチュエータのフィードバック又は履歴追跡と組み合わされることが好ましい。
本発明は、コンピュータ可読媒体に記憶されるか若しくは記憶可能であるか、又は通信網からダウンロード可能であるコンピュータ可読コードを含むコンピュータプログラムを提供し、このコードは、コンピュータで実行されると、請求項1乃至14に記載の方法のうちのいずれか1つに属するステップの実行をもたらす。したがって、本発明の方法は、電気活性ポリマーアクチュエータを制御してそれを所望のように作動させるための信号発生器をおそらく含むコントローラを制御することができるソフトウェアで実施される。
デバイスは、プロセッサとメモリとを含み、メモリは、請求項15に記載のコンピュータプログラムをその中に記憶し、プロセッサは、コンピュータプログラムを実行するように構成される。オプションとして、デバイスは、自動で又は手動でデバイスを操作するために、ユーザ入力及び/又は出力デバイス及び関連するインタフェースを含む。
本方法のすべての特徴及びその利点は、コントローラ又はコンピュータプログラムに適応させることによってコンピュータプログラム又はコントローラの特徴に移すことができる。プロセッサは、中央処理装置などのような半導体プロセッサとすることができる。メモリは、プロセッサによってアクセスされるあらゆる種類のRAM又はROMメモリとすることができる。そのようなメモリは、SD若しくはフラッシュ、ハードディスク、又はCD若しくはDVD若しくはブルーレイなどのような光学を含む。メモリは、コンピュータ可読媒体に含まれてもよい。代替として、コンピュータ可読媒体は、LAN若しくはWANなどの通信網、又はコンピュータプログラムがダウンロードされる他のデータ網とすることができる。
コントローラは、
− 電気駆動信号で使用するための第1の極性及び第2の極性の電気信号を生成するための電力源、又は
− 電気駆動信号で使用するための少なくとも第1の極性又は少なくとも第2の極性の電気的信号を生成するための電力源、及び電気駆動信号の電極構成部への結合を切り替えるためのスイッチング装置
を含む。結合の切替えにより、第1の極性から第2の極性への又はその逆の切替えが達成される。
コントローラは、反対の極性の信号を生成するための信号発生器を含む。代替として、ドライバは、単一極性信号を生成するための信号発生器と、ドライバ出力を電極構成部に結合するためのスイッチ装置とを含んでもよい。これらは、反対の極性の信号をEAP層に供給する別のやり方を提供する。スイッチングユニットが使用される場合、簡易化されたより安価な信号発生器を使用することができる。
システム又はデバイスに関して記載されるような変更の手段が、対応する方法を変更するために使用される。そのような変更は、特許請求される又は記載されるシステム又はデバイスに関して記載されるものと同じ利点を有することができる。
本発明の例が、次に、同様の数字が同様のフィーチャを表す添付の概略図を参照して詳細に説明される。
図1は、面内の線形作動のためにクランプされていない既知の電気活性ポリマー構造部を示す図である。 図2は、面外への曲げ作動のためにバッキング(担体)層によって束縛されている既知の電気活性ポリマー構造部を示す図である。 図3A及び図3Bは、ドライバ接続を含むアクチュエータデバイスの基本レイアウトを示す図である。図3Bのアクチュエータは2つのEAP層14を有し、2つのEAP層14は共通電極12を共有する。 図4は、アクチュエータに印加される本発明によるリセット信号を使用しない駆動方式を示す図である。 図5は、図3のアクチュエータに図4の駆動方式を使用することによって観察される作動サイクルを示す図である。 図6は、図3のアクチュエータに印加される単一パルス三角リセット信号による駆動方式を示す図である。 図7は、図3のアクチュエータに図6の駆動方式を使用することによって観察される作動サイクルを示す図である。 図8は、図7の作動サイクル曲線を再度示しているが、ここでは、負電圧極性領域での作動が含まれている図である。 図9A―図9Cは、制御信号シーケンスを示す図である。 図10は、駆動信号の前後にリセット信号がある制御信号を示す図である。 図11A及び図11Bは、異なる極性リセット信号をもつ制御信号を示す図である。 図12A及び図12Bは、それぞれ、一定の振幅をもつ脈動リセット信号を示す図、及び、減衰する振幅をもつ脈動リセット信号を示す図である。 図13Aは、減衰のない交番リセット信号を示す図であり、図13B及び図13Cは、減衰する振幅を有する交番リセット信号を示す図である。 図14は、本発明よる例示の制御信号を示す図である。 図15は、本発明によるデバイスを示す図である。 図16は、図15のデバイスなどの本発明によるデバイスの動作の流れ図である。
電気活性ポリマーアクチュエータは、電気活性ポリマー構造部EAPを含む。電気活性ポリマー構造部EAPは、非作動状態と、EAP構造部に電気駆動信号を印加することによって到達可能な少なくとも1つの作動状態(非作動状態と異なる)とを規定する。作動状態は、駆動信号の印加の際に変形するEAP構造部の性質のために、構造によって与えられる力(圧力)、力(圧力)の変化、及び/又はストロークである機械的作動の形態の作動を提供する。
電気駆動信号は、制御信号を受け取るための1つ又は複数の電極を有する電極構成部をもつEAP構造部に供給される。EAP構造部は、電極構成部の電極間に存在する(例えば、電極間に挟まれる)。代替として、電極は、EAP構造部の同じ側にあってもよい。いずれの場合も、電極は、中間にいかなる(受動)層もなしに直接に又は中間に追加の(受動)層を有して間接的にEAP材料に物理的に取り付けられる。しかし、これは必ずしもそうである必要はない。例えば、リラクサ又はパーマネント圧電又は強誘電体EAPでは、電極との直接的な機械的接触は必要ではない。これらの場合、電極がEAPに電界を与えることができる限り、EAPの近傍の電極で十分である。しかしながら、EAPとしての誘電体エラストマでは、電極に印加された電界が、EAPを変形させる力をEAPに強いるように、電極はEAP材料に物理的に接触する(例えば、取り付けられる)必要がある。したがって、電極は、電気活性ポリマー構造部の一部である。
本発明のコンテキスト内では、駆動信号及びリセット信号は、電圧信号レベルを有する電圧信号(電圧駆動)、又は電流信号レベルをもつ電流信号(電流駆動)である。電流信号は、電極の両端間の関連する電圧差に従う。電気駆動信号及びリセット信号は、電極構成部に供給されると、電極構成部の電極間に電圧差を引き起こし、その結果、EAP構造部の少なくとも一部にわたる電界が生じる。当然のこととして、電気信号が電極にわたる電圧差を引き起こしその電圧差が正電圧のみ又は負電圧のみ(1つの基準に対して)を有する場合、駆動信号及び関連する電圧差は単極性であると定義される。同様に、信号が反対の極性の電圧差を引き起こす場合、駆動信号及びリセット信号の電圧差は、双極性であると定義される。0Vの駆動信号及び電圧差は、正でも負でもないので極性がないと定義される。
本発明は、1つ又は複数の作動事象のための1つ又は複数の作動信号の前及び/又は後にリセット信号をアクチュエータの電気活性ポリマー構造部に供給することを含む。リセット信号により、EAPにおけるトラップされた電荷、双極子、及び/又は他の欠陥の緩和が生じ、その結果、駆動信号を使用する後続の作動の際に、初期作動状態が、リセット信号の使用なしの場合よりも一定となるように規定される。
本発明は、EAP材料を含む電気活性ポリマー構造部を有するアクチュエータデバイスに適用可能であり、この構造は、EAP材料の少なくとも一部に電気駆動信号をかける際に機械的作動を行うことができる。機械的作動は、電気駆動信号が印加されたときEAPが構造を変形させることができることに基づく。
そのようなアクチュエータの多くの異なるものを考案することができるが、本発明がどのように使用されるかを示すために、いくつかの例示のもののみを本明細書において以下で説明する。それにもかかわらず、本発明は、電圧を使用して駆動され同様の緩和効果を示すすべてのEAPベースアクチュエータ又は他のポリマーアクチュエータに適用される。
図1及び図2は、本発明によるアクチュエータデバイスで使用される例示のEAP構造部を示す。図1のアクチュエータ構造とドライバ30とを含む例示のアクチュエータデバイスが、図3に示される。図1の構造は、本出願の冒頭部で説明されている。図3は、電極10及び電極12に接続されるべきドライバ30を示す。この場合のEAP層14は、電極区域にわたって一定の層厚をもつ誘電体エラストマポリマーである。電極10は、基準のために接地される(零電位又は電圧で)。電極12は、ドライバ30からの出力部に接続される。ドライバ30は、変化する、可変の、又は調節可能な電圧レベルの形態の電気制御信号を電極に既定の又は調節可能な期間の間供給することができる。接地接続は、一般的な別個の接地接続(図示せず)とすることができるが、この場合、接地接続は、ドライバの別の出力部によって与えられ、次に、内部で、共通接地(例えばソケットの)に接続される。ドライバ30は、電極構成部に印加されるべき電気駆動信号を生成するために、図示のように内部に、又は外部に、電圧源の電圧を使用するためのスイッチングユニットを含む。それにより、この場合、ドライバは、双極性電圧レベルをもつ駆動信号を電極12に印加するように構成され、その結果、電圧レベルは、接地信号とともに、電極間に、関連する正極性(第1の極性)又は負極性(第2の極性)(それゆえに、電界方向)をもつ電圧差を規定する。それによって、電極間の電界の方向、したがってEAP材料に与えられる電界の方向は、逆転される。電極12又は電極10のいずれかが、極性の符号(電界の方向)を決定するために基準として使用される。この場合、極性は、電極12の信号と接地信号との間の差として接地された電極に対して決定される。電圧差が例えば基準電極に対して正及び負の電圧差を含むように駆動信号の電圧レベルが調節される限り、他の基準電圧もまた、使用されてもよい。
再び、引き起こされる電圧差が本発明の要件に従って1つの選ばれた基準電極に関して極性を変更するように駆動信号が構成される限り、電圧差はまた、両電極に供給される駆動信号を使用することによって生成されることを当業者なら理解されよう。
駆動信号をEAP構造部に印加することにより、EAP構造部は本出願の冒頭部で説明したように作動する。
図3Aにおいて、アクチュエータ構造部は、単一EAP層構造部である。これは、基本構成ある。代替として、しばしば実際には、多層EAP構造部が使用され、その多層構造部は少なくとも2つのEAP層のスタックを含み、スタックは交互にEAP層と電極とを含む。2つのEAP層と3つの電極とをもつ一例が、図3Bに提供されている。他の数の層及び電極も可能である。多重EAP層構造部は、例えば、より強力な作動を有することを可能にし、一方、作動電圧は、同じ機械動力出力に対して低く保つことができる。特に図3Bでは、多層スタックは、実際上、中間にEAP層14を伴う電極10及び12を有するサブスタックを含む。各サブスタックは、EAP層に正しい電圧を供給するために、全く同一のドライバと電極の適切な接続とを使用して図3Aのものと同じように駆動される。アクチュエータの多くの他の構成が可能であるが、本発明は、それらのすべてに対して機能し、それゆえに、例示の多層スタックが、発明の作用及び効果を説明するために使用される。例示のスタックは、Novansentis PVDFリラクサタイプ1 HDであった。例示のスタックは、基板に取り付けられたスタック化アクチュエータ(12×14mm)(図2と同様に動作する)である。
図4は、40秒の合計期間42内に4つの連続的な作動事象を引き起こすための4つの連続的な駆動信号41をもつ駆動方式(制御信号)40を示す。各作動駆動信号は、10秒の周期をもつ0ボルトと200ボルトとの間の正弦波電圧信号(100ボルトの正弦波振幅)である。例示のアクチュエータがこの駆動方式(制御信号)で駆動される場合、駆動方式電圧の関数としてのEAP構造部の変位を表す作動曲線は、図5に示される通りである。垂直変位軸の位置は任意に選ばれている。デバイスの静止状態(非作動状態)は0ボルトで≒−0.6ミリメートルであり、一方、最大変位は200ボルトで≒0.2ミリメートルであり、その結果、作動ダイナミックレンジは、0ボルトと200ボルトとの間の信号に対して≒0.8ミリメートルである。最も顕著には、図5において、4つの正弦波駆動信号によって引き起こされる4つの作動曲線51、52、53、及び54が、次の作動事象ごとに上の方にシフトしていることが分かる。したがって、連続的な信号ごとに、非作動状態、並びに200ボルトで達せられる変位が、異なる。
この曲線シフト結果は、静止期間(EAP構造部が駆動されていない期間)が、連続的な作動サイクル間に適用される場合でさえ生じる。その結果は、このように持続的であり、EAP構造部内のトラップされた電荷、双極子などの前述の欠陥に起因する。その結果は、ポリマー材料の性質及びEAP構造部の構築(例えば、電極の積層及び取付け)にとりわけ強く関連しているので、その結果は、すべてではないが多くのタイプのEAP構造部にある程度存在する。この結果は、同じ駆動信号での所望の作動が、再現可能でなく、及び/又は使用履歴に依存するので、EAPベースアクチュエータの用途を妨げる。
本発明は、この結果を低減するか又は除去することを目的とする。図6及び図7の例が、本発明の第1の例を説明するために使用される。図6は、図4のものと同じである4つの連続的な正弦波駆動信号61(4つの連続的な作動事象を引き起こすための)をもつ駆動方式(制御信号)60を示す。各作動駆動信号は、10秒の周期をもつ0ボルトと200ボルトとの間の正弦波電圧信号(100ボルトの正弦波振幅)である。したがって、駆動方式は、本発明による4つのリセット信号62を含んでいることを除いて駆動方式40と概ね同様である。より具体的には、各作動駆動信号の後、−50ボルトの振幅及び0.1秒の期間をもつ負電圧の単一ピークの三角リセット信号62(図6において下向きのスパイク62によって表される)が存在する。
例示のアクチュエータがこの駆動方式60で駆動される場合、EAP構造部の変位を表す作動曲線は、図7に示される通りである。図5の曲線と同様に、垂直変位軸の位置は任意に選ばれている。デバイスの静止状態は、再び、0ボルトで≒−0.6ミリメートルであり、一方、最大変位は200ボルトで≒0.2ミリメートルであり、その結果、図5におけるように、作動ダイナミックレンジは、0ボルト駆動信号と200ボルト駆動信号との間で≒0.8ミリメートルである。しかしながら、図5の曲線とは対照的に、図7の曲線は概ね重なり合っている、すなわち、図5の曲線の上方シフトが、図7では非常に減少している。それゆえに、作動はより再現可能であり、すべての作動駆動信号で達せられた終点変位は事実上同一である。さらに、電圧スケールに沿った作動軌跡も4つの異なる曲線に関してほとんど同一である。したがって、駆動の再現性は大きく改善されている。
図8は、図7のものと同じものであるが、ここでは、作動電圧範囲89の関数としてだけでなくリセット電圧範囲87の関数としても曲線82から曲線88を示す。リセットパルスはこの場合変位を引き起こすが、それは、4つの作動サイクルの曲線がほとんど重なり合っているので正の作動電圧で到達される変位の再現性に影響がない。リセットパルスによって引き起こされた≒0.1ミリメートル(0ボルトで測定された)の変位は、そのようなリセットパルスが使用されなかった場合にドリフトによって引き起こされたアクチュエータ曲線の≒0.15ミリメートル(図5において0ボルトで測定された)の残留変位よりも少ない。再び、このリセットパルスで引き起こされる変位は一定であり、そのため、それは、達成されるべき絶対的な所望の変位に達するために又は規定するために考慮される。
したがって、本発明は、動作中の作動の信頼性及び精度を向上させるという重要な利点を有する。本発明は、補正のためのクローズドループ動作の使用を必要とすることなく、より安定しより正確なアクチュエータ性能を可能にする。その上に、材料の理想的でない特性、EAP電極などの材料の改善のための複雑な研究、及び少なくとも部分的にもはや用いられないEAP構造部の構造に関係なく、理想的でない材料を使用することができる。
上述の例では、リセットパルスは、駆動信号の極性と反対の電圧極性をもつ単一パルスであり、各駆動信号はリセットパルスが後続する。しかしながら、多くの他の構成及び変形を使用することができ、それらのうちのいくつかを本明細書において以下で説明する。
制御信号は、1つ又は複数の作動事象を引き起こすための1つ又は複数の駆動信号を有する。図9Aは、持続時間92をもつ1つの単一駆動信号91と、駆動信号によって引き起こされるオフセット生成結果を補償するための駆動信号91の後のリセット信号持続時間94をもつリセット信号93とを有する制御信号90を示す。代替として、制御信号においてリセット信号当たり1つを超える駆動信号があってもよい。図9Bは、リセット信号93が後続する2つの継続的な駆動信号91をもつ制御信号90を示す。駆動信号間に所定の遅延があるが、これは必要ではない。駆動信号は同じであってもよいが、異なっていてもよい。リセット信号当たり2つを超える駆動信号があってもよい。
図4から図7の例と同様に、図9A及び図9Bのリセット信号は、補償しようとする駆動信号に後続する。しかしながら、これが一般に本発明に当てはまるとしても、これは、制御信号が駆動信号に後続するリセット信号を常に有するべきであることを必ずしも意味するとは限らないことに留意されたい。結局、補償リセット信号はまた、次の駆動信号の前に供給されてもよく、まさに次の制御信号の一部として規定される。図9Cは、これがどのように実施されるかを示す。2つの駆動信号91及び91’があり、各々が、対応する駆動信号91及び91’の前に対応するリセット信号93及び93’を有する。リセット信号93’は、ここでは、前の駆動信号91などの駆動信号91を補償するように設計される。
制御信号の継続的な駆動信号間の待ち時間は、使用要件に従ってゼロ秒から所定の非ゼロ時間までの要望に従うことができる。待ち時間が長い場合、1つ又は複数の駆動信号当たり2つのリセットパルス、すなわち、1つ又は複数の駆動信号の直前の1つのリセット信号及び1つ又は複数の駆動信号直後の1つのリセット信号を有する(図10)ことが有利である。1つ又は複数の駆動信号の直前及び直後のリセット信号は、反対の極性であってもよく、又は同じ極性であってもよい。信号間に遅延時間があってもよいがこれは、アクチュエータの使用要件に一般に依存するので必要とされない。各々のものが駆動信号の前に1つ又は複数のリセットパルスと、駆動信号の後に1つ又は複数のリセットパルスを有する(例えば、図10の制御信号100におけるように)多数の制御信号を使用すると、それにより、アクチュエータデバイスの動作中の継続的な駆動信号間に多数のリセット信号が存在する、すなわち、第1の制御信号に由来する1つ(最後のリセット信号)と、第2の制御信号に由来する1つ(開始リセット信号)とが存在する。
リセット信号は、駆動信号極性に対して反対の極性を有する少なくとも1つの部分又は少なくとも1つのリセット信号パルスを有することが好ましい。これは、例えば、駆動が単一極性駆動信号で行われる場合、又は駆動が主として1つの極性の駆動信号で行われる場合に有利である。リセット信号の反対極性は、EAP構造部内の駆動信号の電界方向に対して反対の電界方向をもたらし、駆動信号の間にオフセット現象を引き起こすことにより生成された電界依存欠陥が、リセット信号によって減少されるか又は打ち消される。図9及び図10は、負電圧(負極性)をもつリセット信号と、リセット信号の負電圧と反対の正電圧(正極性)をもつ駆動信号とを示している。
駆動信号が正極性信号と負極性信号の両方を有する場合、異なるオプションが利用可能である。図11Aは、正電圧を有する第1の駆動信号部分111と、部分111よりも小さいレベルの負電圧をもつさらなる駆動信号部分111’とを含む持続時間112の間の駆動信号をもつ制御信号110を示す。そのような信号は、例えば、信号極性に依存する作動出力方向を提供することができるアクチュエータで必要とされる。
駆動信号の第2の部分111’が第1の部分111によって引き起こされるオフセット結果を補償することができる場合、リセット信号は、駆動信号の第2の部分111’によって引き起こされるオフセット結果を補償するために使用される。そのとき、リセットパルスの極性は、部分111’の極性と反対である。他のリセット信号特性(本明細書において以下を参照)は、この場合にも、駆動信号111’の第2の部分に完全に基づくことができる(しかし、そうである必要はない)。
代替として、駆動信号の第2の部分111’が駆動信号の第1の部分111によって引き起こされるオフセット結果を打ち消すのに不十分である場合、パルス極性は、第2の部分111’の極性と反対に選ぶことができる、すなわち、第1の部分111と同じ極性に選ぶことができる。これが、図11Bに示される。これらの場合、リセット信号極性は、例えば、駆動信号の第2の部分111’の少なくとも一部を含む駆動信号持続時間112の所定の期間内の信号レベルのまわりの非対称性を表すメトリックに基づいて選ばれる。そのようなメトリックは、所定の期間内の駆動信号下の全面積とすることができる。例えば、図11Bでは、持続時間112内の時間にわたる電圧の積分は正の値になり、それは、リセットパルスが少なくとも同じ極性部分を有する必要があることを示す。所定の期間にわたる信号レベルを平均した符号がメトリックとして使用されてもよく、当業者はさらに他のそのようなメトリックを検討してもよい。所定の期間は全持続時間112である必要がなく、短くてもよいが、期間全体を使用するのは、両方の部分111及び111’の、及び多分さらに制御信号期間全体にわたる信号レベル変化及び/又は相対的持続時間を考慮することができるので有利である。
場合によっては、リセット信号は、駆動信号と同じ極性を有することができ、反対極性の部分を必要としない。そのとき、リセットパルスは、オフセット結果の一部を引き起こすトラップされた欠陥を動的に取り除くことができる。しかしながら、前に述べたように、これは、ほとんどの場合に好ましいやり方ではない。いずれにしても、リセット信号の極性が駆動信号の極性と異なる必要がない場合、図3A及び図3Bのものなどのアクチュエータデバイスのドライバ30は、両方の極性を供給できる必要がないことは明らかである。
以前に説明した例では、リセット信号は、1つのリセット信号パルスのみを含んでいた。しかしながら、リセット信号は、多数のリセット信号パルスを有するように様々な形状又は波形を有し、それらを効果的に規定するものを含むことができる。可変信号(ランダム又はそうでないもの)、脈動信号、又はさらに交番信号などのリセット信号が使用される。可変信号は、連続的に変化する信号、又は1つの極性若しくは2つの極性の階段状信号とすることができる。
1つのグループの例では、リセット信号は複数のリセット信号パルスを含む。そのようなリセット信号は、曲線シフト結果のさらに改善された低減を達成するために、欠陥を継続的に数回擾乱させるためのシェイクアップタイプの信号とすることができる。例えば、リセット信号持続時間内に複数の単極リセット信号パルスをもつリセット信号は、同じタイプの単一のリセット信号パルスをもち、マルチパルス信号のリセット信号持続時間に等しいリセット信号期間をもつリセット信号と比較して、改善された緩和効果を与えることが、上述の例示のアクチュエータについて実験的に確認されている。
1つのサブセットでは、リセット信号は、複数のパルスのすべてが同じ極性を有する脈動信号(単極脈動リセット信号)である。図12A及び図12Bは、リセット信号持続時間121を有し、各々が、対応するリセット信号パルス期間123、123’、及び123”とリセット信号振幅124、124’、及び124”とをもつ3つの継続的な三角形状リセット信号パルス122、122’、及び122”を含むリセット信号120による例を示す。図12Aでは、リセット信号パルス期間及び振幅は同じである。図12Bでは、振幅124、124’、及び124”は、次のリセット信号パルスごとに減少する。したがって、リセット信号パルス振幅の減衰がある。例えば、2番目のパルス振幅は1番目のパルス振幅の半分であり、以下同様である。線形減衰、指数関数減衰などのような他のパルス振幅変動、又はさらにランダムな変動が、以下で説明するように使用されてもよい。
マルチパルスリセット信号の別のサブセットでは、リセット信号は複数のリセット信号パルスを含み、複数のリセット信号パルスのうちの少なくとも2つは反対の極性を有する。リセット信号における異なる極性のリセット信号パルスの数及びその順序はランダムであってもよいが、そうでないことが好ましい。このように、リセット信号は交番信号とすることができる。リセット信号パルス間に遅延時間がないことが好ましいが、そうである必要はない。三角パルス及び矩形波パルスをもつ交番信号の例が、図13A、図13B、及び図13Cに示される。図13Aの三角形の一定振幅のリセット信号130は、リセット信号持続時間132内に、対応する期間133、133’、及び133”をもつ3つの連続的な三角リセット信号パルス131、131’、及び131”を含む。図13B及び図13Cのリセット信号は、リセット信号持続時間132内にそれぞれ10個及び6個の矩形波リセット信号パルスを有する。いずれの場合も、対応する期間133、133’、及び133”をもつリセット信号パルス131、131’、及び131”のみが、見やすいように参照番号を用いて示されている。どちらの場合も、リセット信号の振幅は減衰する。図13Bでは、リセット信号パルスの振幅は、2つの後続のパルスごとの後に減少するが、図13Cでは、これは、次のリセット信号パルスごとに行われる。
マルチパルスリセット信号では、異なるリセット信号パルス極性の不均一な分布をもつ両極性パルスのセット(各セット内に正及び負の個々のパルス)を有することが有利である。したがって、例えば、正の部分で終わる駆動信号の後に負(リセット)電圧で始まり、正の駆動信号をもつ次の作動に続く前に負電圧で終わるか、又は図13Cに示したように反対であることが望ましい。第1のパルスの極性は、先に説明したように、駆動履歴に応じて選ばれる。奇数の正パルス及び負パルスをもつリセット信号は、偶数のパルスによる状況とは対照的に、パルス自体内に多数の有効なリセットを備えるだけでなく、極性の一方に対してより大きい実効電圧×時間積ももたらす。
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リセット信号振幅
上述で例示したように、単一及びマルチパルスリセット信号では、リセット信号レベル又はリセット信号振幅は、リセット信号の間に減衰させられる。一方、単一のリセットパルスでは、これは、単一のリセットパルスのレベルが次第に減少することを単に意味する(上述を参照)。一連の継続的なリセット信号パルスを含むマルチパルスリセット信号では、振幅は、既定のやり方で減少する。特に、振幅減衰構成をもつマルチパルスリセット信号は、「リセットすることが困難な」タイプのEAP材料又は構造に対してより効果的に働くことが期待される。結局、オフセット結果を引き起こすある欠陥は、リセットするために高い電界(パルス振幅)を必要とし、一方、他の欠陥は低い電界を必要とする。第1のリセット信号パルスによる高電界リセットが達成された後、低電界リセットが後続し、それにより、前のパルスにより以前にリセットされた部分の擾乱が防止される。リセット信号パルスの減衰に関する正確な数値的な詳細は、駆動されるEAP構造部の特性に依存する。しかし、線形、指数関数、又は他のタイプの減衰による方式が使用される。例えば、次のパルスごとの振幅は、1/5、1/3、1/2などの倍率で小さくなってもよい。
一般的な静電気の考察によれば、駆動信号又はリセット信号を供給する際にEAP構造部内に生成される電界は、信号レベル(電圧)と、電圧が与えられる間隔とに依存する。EAP構造部では、これは、電界と電圧とがEAP構造部の層の厚さを介して関連づけられることを意味する。
反対の極性の駆動パルスを使用し、それによって、リセットパルスの(電圧×時間)の積が、作動電圧の達成するものよりも小さくなることは、ドリフトと作動振幅の両方にとって利点である。これらの例において、リセットパルスの(電圧×時間)の積が作動電圧のものの1/10未満であることが好ましい。
上述の例示のアクチュエータによる経験に基づきながら、もう既によい効果が、リセット信号の以下のパラメータ範囲で達成される。
リセット信号のパルス振幅電界は、10ボルト/ミクロンと300ボルト/ミクロンとの間にあり、ここで、低い電界は、有利には、アクチュエータの変形をもたらさないが、高い電界は、図8を参照して説明したように変形をもたらす。それゆえに、電界の好ましい範囲は、10ボルト/ミクロンと100ボルト/ミクロンとの間、又はさらに10ボルト/ミクロンと50ボルト/ミクロンとの間である。リセット信号レベルは、それが補償しようとしている駆動信号レベルの少なくとも1/10未満であることが好ましい。
リセット信号パルス持続時間は0.01秒以上である。持続時間は0.05秒以上であることが好ましい。1つのパルスしかない場合、この持続時間はリセット信号持続時間の値を表す。
リセット信号のリセットパルスの数は、1から10の値に等しい。1より大きい値が、使用されてもよいが、多くの場合必要とされない。
上述の例では、リセット信号は、特定のタイプ、形状又は波形、例えば、三角波、矩形波などのリセットパルスを含むか、又はそれからなる。しかしながら、他の形状又は波形が、本発明の効果を損なうことなく例において使用されてもよく、そのような波形は、限定はしないが、正弦波、矩形波、その他組合せを含む。
マルチパルスリセット信号のすべてにおいて、継続的なリセット信号パルス間に時間遅延があってもよいが、そうである必要はない。
マルチパルス又は可変リセット信号のすべてにおいて、リセット信号パルス期間又は変動期間若しくは時間は、異なっていてもよく、又は同じであってもよい。異なるそのような期間は、オフセット結果を引き起こす欠陥が異なる緩和時間スケールを有する場合、利点を有する。リセット信号パルス期間は、この例ではリセット信号の間一定に保たれているが、リセット信号持続時間121内で変化してもよい(例えば、次のリセット信号パルスごとに減少又は増加してもよい)。持続時間又は期間は、高いリセット信号レベル又はパルス振幅では小さくなってもよい。
上述のマルチパルス信号の例のすべてにおいて、3つの信号リセットパルスが存在した。しかしながら、他の数のパルスが使用されてもよく、これらは、リセット信号ごとに異なってもよい。したがって、2、3、4、5、10、100、又は1000を超える数のパルスを有するリセット信号が存在してもよい。パルスの数は、パルス期間及び総リセット信号持続時間に依存する。多くの場合、10パルス未満で機能する。少ない数のパルスは、リセット信号の期間を制限する。リセット信号がデバイスの実際の使用時間の妨げになるので、多くの場合、できるだけ小さい値への制限が有利である。
除去効果を改善する/EAP構造部内の内部摩擦を取り除くために、公称リセットパルス形状に重畳された高周波摂動が使用されてもよい。
上述で説明したように、オフセット結果の所望の補償を達成するために、リセット信号のパラメータの多くの組合せが選ばれる。例えば、リセット信号の以下のパラメータ、又はそのリセット信号パルスのうちのいずれかの以下のパラメータが、個々に又は組合せて設定される。タイプ形状又は波形(例えば、矩形波、三角波、正弦波、他のリセットパルス、及び/又は例えば可変、脈動、交番リセット信号)、パルスの数、持続時間若しくは期間、極性、レベル若しくは振幅、レベル若しくは振幅の減衰若しくは増加、周波数。これらのパラメータの1つ又は複数のセットは、特定のアクチュエータに対してより良好な又は最も良好なオフセット結果補償を与える、すなわち、パラメータのセットは、使用されるEAP構造部及び材料の設計並びに必要とされる作動(関連する駆動信号で達成される)に依存する。それゆえに、リセット信号パラメータは最適化される。
この最適化は、前もって又はアクティブフィードバックの使用により、試験と較正を使用して行われる。例えば、所望の作動のための1組の必要な駆動信号が、アクチュエータのオフセット結果を評価するために、リセット信号なしでアクチュエータに供給される。次に、異なる特性をもつリセット信号が駆動信号と組み合わされ、オフセット結果の低減への効果が観察される。次に、リセット信号が、これらの結果に基づいて選ばれ、デバイスの実際の使用の間使用される。
較正デバイスが、試験又はフィードバックのために使用されてもよい。そのようなデバイスは、本発明に従って駆動信号及びリセット信号を供給するための信号発生器と、信号で起動される作動を観察又は測定するための手段とを含む電子デバイスとすることができる。この手段は、例えば、作動を観察するためのカメラ、又はビーム偏向が測定されている間にアクチュエータから反射するレーザビーム、又はEAP構造部若しくは材料の作動依存電気特性(例えば、キャパシタンス)を測定する電気的フィードバックとすることができる。任意の他の作動フィードバック供給デバイスを使用することもできる。
この較正方法及びデバイスを用いて、駆動信号データ又はさらに作動データ(これらは駆動信号を必要とするので)に関連するリセット信号パラメータデータを記憶しているルックアップテーブルが構築される。さらに、インクリメンタル駆動信号又は作動に関連するリセット信号のインクリメンタルパラメータが使用される。したがって、例えば、駆動信号振幅がインクリメンタル値を用いて増加する場合、リセット信号は、増加する及び/又は長くする必要がある。
較正及びデバイスは、フィードバック及びフィードバックデバイスとして実施される。これは、オフセット結果補償への選択の自由を与える。その理由は、予測不可能な作動に対してある時点で選ばれた駆動信号に応じて、正確なフィードバックベースリセット信号が供給されるからである。
両方の場合に、駆動信号履歴追跡が実施される。それにより、データリセット信号パラメータを選ぶことができる最後のリセット信号の後に供給される駆動信号のデータ(パラメータ)が記憶されるか又はさらに決定される(測定される)(パラメータについては本明細書の上述を参照)。例えば、信号積分器が存在してもよい。
本発明を実施する本発明のデバイスの実施態様の一例として、図15は、信号発生器151と、信号発生器を制御するためのプロセッサ152と、プロセッサによってアクセスされるデータ(例えば、電子)メモリ153とを含むコントローラ150”とともに図3のデバイスを示す。プロセッサ及びメモリは、標準技術を使用して製作された半導体ICとすることができる。プロセッサは、本発明の方法を実施するためのある特定のタスクを実行するためにソフトウェアを走らせる。メモリには、本明細書で前に説明したようなルックアップテーブルが記憶される。
ソフトウェアは、ルックアップテーブルを作成するために、リセット信号データ及び駆動信号データをメモリに記憶させる機会をユーザに与えることを可能にする。しかし、代替として、ルックアップテーブルは、工場レベルで事前設定され固定されてもよい。ルックアップテーブルには、例えば、駆動信号振幅及びリセット信号振幅に関連するデータが記憶される。したがって、例えば、駆動信号が大きいほど、大きいリセット信号が必要とされる。
デバイスのメモリ153は、リセット信号が例えば0.1秒の長さであり3つの等しい長さの三角パルスを含む信号であることを規定するために他の(この場合には所定の)リセット信号データをさらに記憶する。データは、信号がリセット信号に先行する駆動信号の最後の部分と反対の極性を有するべきであることをさらに規定する。すべての次の振幅が前の振幅の半分の大きさとなるようなリセット信号パルス振幅の減衰がある。この例の場合、これらのデータは、固定されているが、ユーザ定義可能にしてもよい。
デバイス151’は、適切なインタフェースによりプロセッサに接続されるキーボード、マウスタッチスクリーンなどのユーザ入力デバイスをさらに含む。同様に、デバイスは、適切なインタフェースによりプロセッサに接続されるディスプレイ又はオーディオデバイスなどの出力デバイスを有する。したがって、入力デバイス及びソフトウェアは、ユーザに所定のリセット信号データを定義させるのに適する。代替として、そのようなデータは、工場で定義されてもよい。
デバイス150は、EAP構造部を含むアクチュエータを含む。これは、本発明による任意の種類のアクチュエータとすることができる。それゆえに、デバイスは、カテーテル又は他の体管腔デバイス、パーソナルケアデバイスなどとすることができる。ドライバから取り外せる場合、異なるタイプのアクチュエータが、必要に応じてドライバで駆動され得る。
図16は、アクチュエータデバイス150の可能な動作方法の例示の流れ図160を示す。デバイスは、EAP構造部への制御信号167’の印加168によって引き起こされる特定の作動(変位、又は圧力など)をデバイスに出力させるためにユーザの入力161を受け取る。入力161’に基づいて、特定の作動を達成するための駆動信号162’が、ステップ162において規定される。駆動信号162’に基づいて、リセット信号の駆動信号依存データ165’(この場合、例えば、リセット信号振幅、及び駆動信号の極性と反対の極性)がステップ165において検索され、所定のリセット信号データ166’(例えば、信号形状持続時間、及びパルスの数)がステップ166において検索され、ステップ164において組み合わされて、リセット信号164’が形成される。ステップ167において、駆動信号162’とリセット信号’164とが組み合わされて、制御信号167’が形成される。制御信号は引き続いてステップ168においてEAP構造部に印加されて、アクチュエータデバイスに所望の作動を出力させる。
本発明は、特に、EAP構造部の一部としてEAP材料を含むEAPアクチュエータの作動に関する。これは、EAP構造部に電気信号を供給する際にEAP構造部を変形させることができる材料である。そのため、EAP材料は、1つ又は複数のEAPを有する1つ又は複数のマトリクス材料を含むか又はそれらからなる混合物(均質又は不均質)である。これは、例えば、さらなるポリマーマトリクス材料中のEAP分散物である。さらなるポリマーマトリクス材料は、マトリクスネットワーク内に混合又は分散されたEAPによって引き起こされる変形を可能にするネットワークポリマーである。EAP材料は、ネットワークポリマーに分散される。弾性材料はそのようなネットワークの例である。そのような複合EAP材料中のEAPの量は、>50重量%若しくはモルパーセント、>75重量%若しくはモルパーセント、又は>90重量%若しくはモルパーセントからなる群から選ばれることが好ましい。EAP材料は、EAP(又はEAP活性基)の一部及び不活性な他のポリマーの一部を分子中に含有するポリマーをさらに含んでもよい。多くの電気活性ポリマーを使用することができ、そのうちのいくつかを以下で説明する。
電界駆動型EAPのサブクラス内で、電界駆動型EAPの最初に注目すべきサブクラスは、圧電及び電歪ポリマーである。従来の圧電ポリマーの電気機械性能は限定されているが、この性能の改善のブレークスルーが、自発電気分極(電界駆動整列)を示すPVDFリラクサポリマーをもたらした。これらの材料は、歪み方向の性能の改善のために予歪みされる(予歪みはより良好な分子整列を引き起こす)。
電界駆動型EAPの別のサブクラスは、誘電エラストマのものである。この材料の薄膜がコンプライアント電極間に挟まれ、平行平板キャパシタなどのキャパシタが形成される。誘電エラストマの場合には、印加電界によって誘起されるマクスウェル応力が、膜に応力を招き、それにより、膜は、厚さでは収縮し、面では拡大する。歪性能は、一般に、エラストマを予歪みさせることによって拡大される(予歪を保持するためにフレームを必要とする)。歪は、かなりの大きさとすることができる(10〜300%)。この種類の材料では、電極は、直接に又は中間材料層を用いてEAP材料に機械的に取り付けられることが好ましい。
第1のサブクラスの材料では、歪が、通常、中程度の領域(1〜5%)にあるので、普通、薄膜金属電極が使用され、さらに、例えば、導電性ポリマー、カーボンブラックベースオイル、ゲル、又はエラストマなどのような他のタイプの電極が使用されてもよい。第2の種類の材料では、一般に、電極材料のタイプは、高い歪みによって制約される。したがって、低い歪み及び中程度の歪みをもつ誘電体材料では、金属電極及び導電性ポリマー電極が考慮される。高歪み領域では、カーボンブラックベースオイル、ゲル、又はエラストマが、一般に、使用される。
イオンEAPの最初に注目すべきサブクラスは、イオン性ポリマー金属複合材料(IPMC)である。IPMCは、2つの薄い金属又はカーボンベース電極間に積層された溶媒膨潤イオン交換ポリマーメンブレンからなり、電解質の使用を必要とする。典型的な電極材料は、Pt、Gd、CNT、CP、Pdである。典型的な電解質は、Li+及びNa+水性溶液である。電界が印加されると、陽イオンは、一般に、水と一緒にカソード側に移動する。これは、親水性クラスタの再編及びポリマー膨張を引き起こす。カソード区域の歪みは、ポリマーマトリクスの残りの部分に応力をもたらし、アノードの方への曲げという結果になる。印加電圧を逆にすると曲げが逆になる。よく知られているポリマーメンブレンは、Nafion(登録商標)及びFlemion(登録商標)である。
イオン性ポリマーの別の注目すべきサブクラスは、共役/導電性ポリマーである。共役ポリマーアクチュエータは、一般に、共役ポリマーの2つの層によって挟まれた電解質からなる。電解質は、酸化状態を変えるために使用される。電位が電解質を通してポリマーに印加されると、電子が、ポリマーに加えられるか又はポリマーから取り除かれ、それにより、酸化及び還元が推進される。還元は収縮を招き、酸化は膨張を招く。
場合によっては、ポリマー自体が十分な導通性を欠いている(次元に関して)場合、薄膜電極が加えられる。電解質は、液体、ゲル、又は固体材料(すなわち、高分子量ポリマー及び金属塩の複合体)とすることができる。最も一般的な共役ポリマーは、ポリピロール(PPy)、ポリアニリン(PANi)及びポリチオフェン(PTh)である。
アクチュエータは、さらに、電解質中に懸濁されたカーボンナノチューブ(CNT)から形成されてもよい。電解質は、ナノチューブと二重層を形成し、それにより、電荷の注入が可能になる。この二重層電荷注入は、CNTアクチュエータの主な機構と考えられる。CNTは、電荷がCNTに注入され、次に、電解質のCNT表面への移動によって形成される電気二重層によって平衡化される電極キャパシタとして働く。炭素原子の電荷を変化させると、C−C結合長が変化することになる。その結果、単一のCNTの膨張及び収縮が観察される。
したがって、上述の材料に関して及びより詳細には、電気活性ポリマーには、限定はしないが、サブクラス、すなわち、圧電ポリマー、電気機械ポリマー、リラクサ強誘電性ポリマー、電歪ポリマー、誘電エラストマ、液晶エラストマ、共役ポリマー、イオン性ポリマー金属複合材料、イオン性ゲル、及びポリマーゲルが含まれる。
サブクラスの電歪ポリマーには、限定はしないが、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリビニリデンフルオライド−トリフルオロエチレン(PVDF−TrFE)、ポリビニリデンフルオライド−トリフルオロエチレン−クロロフルオロエチレン(PVDF−TrFE−CFE)、ポリビニリデンフルオライド−トリフルオロエチレン−クロロトリフルオロエチレン(PVDF−TrFE−CTFE)、ポリビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン(PVDF−HFP)、ポリウレタン、又はそれらの混合物が含まれる。
サブクラスの誘電エラストマには、限定はしないが、アクリレート、ポリウレタン、シリコーンが含まれる。
サブクラスの共役ポリマーには、限定はしないが、ポリピロール、ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン、ポリ(p−フェニレンスルフィド)、ポリアニリンが含まれる。
イオンデバイスは、イオン性ポリマー−金属複合材料(IPMC)又は共役ポリマーに基づく。イオン性ポリマー−金属複合材料(IPMC)は、印加電圧又は電界の下で人工筋肉挙動を示す合成複合ナノ材料である。
より詳細には、IPMCは、表面が白金若しくは金などの導体で化学的にメッキされるか又はカーボンベース電極で物理的に被覆されたNafion又はFlemionのようなイオン性ポリマーから構成される。印加電圧の下で、IPMCのストリップの両端に加えられた電圧によるイオン移動及び再分配が、曲げ変形を招く。ポリマーは、溶媒膨潤イオン交換ポリマーメンブレンである。電界により、陽イオンは水と一緒にカソード側に移動する。これは、親水性クラスタの再編及びポリマー膨張を引き起こす。カソード区域の歪みは、ポリマーマトリクスの残りの部分に応力をもたらし、アノードの方への曲げという結果になる。印加電圧を逆にすると曲げが逆になる。
EAP構造部の電極には、各々が特定の利点及び効果をもつ多くの構成がある。
メッキされた電極が非対称構成で配置される場合、加えられた信号(例えば、電圧)は、あらゆる種類の変形、例えば、EAP構造部の撚り、回転、捻り、反転、及び非対称な曲げ変形などを誘導することができる。
これらの例のすべてにおいて、追加の受動層が、印加電界又は電流に応じてEAP材料層の電気的及び/又は機械的挙動に影響を与えるために設けられてもよい。
各ユニットのEAP材料層は電極の間に挟まれる。代替として、電極は、EAP材料の同じ側にあってもよい。いずれの場合も、電極は、中間にいかなる(受動)層もなしに直接に又は中間に追加の(受動)層を有して間接的にEAP材料に物理的に取り付けられる。しかし、これは必ずしもそうである必要はない。リラクサ又はパーマネント圧電又は強誘電体EAPでは、直接接触は必要ではない。後者の場合、電極がEAPに電界を与えることができる限り、EAPの近傍の電極で十分であり、電気活性ポリマー構造部は作動機能を有することになる。電極は、EAP材料層の変形に従うように伸縮可能にすることができる。電極に好適な材料が、さらに、知られており、例えば、金、銅、若しくはアルミニウムなどの薄い金属フィルム又はカーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、ポリアニリン(PANI)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレンスルホネート)(PEDOT:PSS)などの有機導体からなる群から選択されてもよい。例えばアルミニウム被覆を使用したメタライズ化ポリエチレンテレフタレート(PET)などのメタライズ化ポリエステルフィルムが使用されてもよい。
異なる層の材料は、例えば、異なる層の弾性率(ヤング率)を考慮に入れて選択される。したがって、あまりにも堅い層は、EAP材料により引き起こされる作動力を妨害する。それゆえに、追加層は、EAP材料層又は部品自体よりも堅くないことが好ましい。
上述で論じたものへの追加層、例えば、接着のための追加ポリマー層などは、デバイスの電気的又は機械的挙動を適応させるために使用される。
デバイスは単一のアクチュエータとして使用されてもよく、又はさらに、例えば、2D又は3D輪郭の制御を行うためにデバイスの列又はアレイであってもよい。
本発明は、特に、いくつかのアクチュエータ例について上述した閾値機能の結果として、アクチュエータのパッシブマトリクスアレイが重要である例を含む多くのEAP用途において適用される。
多くの用途において、製品の主な機能は、ヒト組織の(局所的な)操作、又は組織接触界面の作動に依存する。そのような用途において、EAPアクチュエータは、主として、小さいフォームファクタ、柔軟性、及び高エネルギー密度のために、独特の利益を提供する。それゆえに、EAPは、柔らかい3D形状及び/又は小型の製品及びインタフェースに容易に統合される。そのような用途の例は次の通りである。
皮膚を伸ばす又はしわを減らすために一定の又は周期的な伸張を皮膚に付与するEAPベース皮膚パッチの形態の皮膚作動デバイスなどの皮膚美容処置。
顔の赤い跡を減らすか又は防止する、皮膚に交互の正常圧を供給するための、EAPベースアクティブクッション又はシールを有する患者インタフェースマスクもつ呼吸デバイス。
適応シェービングヘッドをもつ電気シェーバー。密接度と刺激との間のバランスに影響を与えるために、皮膚接触面の高さがEAPアクチュエータを使用して調節される。
特に歯の間の空間において吹付けの届く距離を改善するための動的ノズルアクチュエータをもつエアーフロスなどの口腔クリーニングデバイス。代替として、歯ブラシが、活性タフトを備えてもよい。
ユーザインタフェースに又はその近くに統合されたEAPトランスデューサのアレイを介して局所触覚フィードバックを行う家電デバイス又はタッチパネル。
蛇行状血管内の容易なナビゲーションを可能にするための操縦可能チップをもつカテーテル。
EAPアクチュエータから利益を得る別のカテゴリーの関連用途は、光の修正に関する。レンズ、反射面、回折格子などのような光学要素は、EAPアクチュエータを使用した形状又は位置調節によって適応可能にすることができる。ここで、EAPの利点は、例えば低い電力消費である。
開示した実施形態への他の変形は、図面、開示、及び添付の特許請求の範囲に関する検討から、特許請求した本発明を実行する際に当業者によって理解され達成され得る。特許請求の範囲において、「備えている、含んでいる(comprising)」という単語は、他の要素又はステップを排除せず、「a」又は「an」という不定冠詞は、複数を除外しない。特定の手段が相互に異なる従属請求項に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組合せを有利に使用できないことを示していない。特許請求の範囲におけるいかなる参照符号も範囲を限定するものとして解釈されるべきでない。
要約すると、本発明は、1つ又は複数の作動信号の前及び/又は後にリセット信号をアクチュエータの電気活性ポリマー構造部に供給することを含む。リセット信号により、EAP又はEPA構造における欠陥、例えば、トラップされた電荷、双極子、及び/又は他のものなどの緩和が生じ、その結果、駆動信号を使用する後続の活性化の際に、初期作動状態が、リセット信号の使用なしよりも一定となるように規定される。それゆえに、本発明を使用するデバイスの作動出力はさらに再現可能となる。本発明は、EAP材料を含む電気活性ポリマー構造部を有するアクチュエータデバイスに適用可能であり、この構造は、EAP材料の少なくとも一部に電気駆動信号をかけるとき機械的作動を提供することができる。

Claims (16)

  1. デバイスを操作する方法であって、前記デバイスは、
    制御信号を受け取るための電極構成部と、
    前記制御信号に応じて作動を行うための電気活性ポリマー構造部であって、前記作動は、電気活性ポリマー構造部が、非作動状態から作動状態へ移行し、その後、緩和すると前記非作動状態へ戻るようにする、電気活性ポリマー構造部とを含む、電気活性ポリマーアクチュエータを含み、
    前記方法は、
    前記作動を引き起こすための第1の極性を有する駆動信号と、前記第1の極性と反対の第2の極性を有し、前記駆動信号に先行する及び/又は後続し、連続する作動にわたって、前記非作動状態の変位を低減又は排除するリセット信号とを含む前記制御信号を生成するステップと、
    前記制御信号を前記電極構成部に印加するステップと
    を有し、
    前記リセット信号の振幅の大きさがレベル倍率と前記駆動信号の振幅の大きさとの積以下であり、前記レベル倍率が、0.5、0.2、0.1、0.05、0.02、0.01からなる群から選ばれる、方法。
  2. 前記リセット信号の振幅の大きさは、前記電極構成部に印加されたとき前記リセット信号によって引き起こされる前記電気活性ポリマー構造部間の電界がミクロン当たり10ボルトとミクロン当たり300ボルトとの間にあるような大きさである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記リセット信号を、0.01秒と1秒との間にあるリセット信号持続時間の間印加するステップを有する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記リセット信号が有するリセット信号持続時間にわたる前記リセット信号の振幅の大きさの積分が、積分倍率と、前記駆動信号が有する駆動信号持続時間にわたる前記駆動信号の振幅の大きさの積分との積以下であり、前記積分倍率が、0.5、0.2、0.1、0.05、0.02、0.01からなる群から選ばれる、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記駆動信号が、駆動信号持続時間を有し、
    前記駆動信号持続時間全体又は前記駆動信号持続時間の終わりの部分の間、前記駆動信号が、第1の極性を有し、前記リセット信号が、前記第1の極性と反対の第2の極性を少なくとも1つの部分で含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記リセット信号が、可変信号若しくは交番信号を含むか、又は、可変信号若しくは交番信号からなる、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記リセット信号が、複数のリセット信号パルスを含むか、又は、複数のリセット信号パルスからなる、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記リセット信号が、一定の期間若しくは変動する期間を有する交番信号を含むか、又は、一定の期間若しくは変動する期間を有する交番信号からなる、請求項7に記載の方法。
  9. 前記リセット信号パルスの各々が、最大リセット信号パルスレベルを有し、前記最大リセット信号パルスレベルの絶対値が、前記リセット信号内の複数の前記リセット信号パルスのうちの次の前記リセット信号パルスごとに減少する、請求項7又は8に記載の方法。
  10. 前記リセット信号が、少なくとも第1の極性と、前記第1の極性と反対の第2の極性とを含む、請求項6乃至9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 複数の駆動信号を規定するための駆動信号データ及び複数のリセット信号を規定するためのリセット信号データを含むルックアップテーブルを提供するステップであって、前記駆動信号データの各々の1つが前記リセット信号データの1つと関連づけられる、提供するステップと、
    駆動信号の規定の際に、前記ルックアップテーブルから、前記ルックアップテーブル内の1つ又は複数の駆動信号データに基づいてリセット信号のためのリセット信号データを検索するステップと、
    前記リセット信号データ及び検索された前記リセット信号データを使用して前記制御信号の前記駆動信号及び前記リセット信号を生成するステップとをさらに有する、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記電気活性ポリマーアクチュエータの作動履歴を決定するステップと、
    前記作動履歴に基づいてリセット信号を生成するステップと
    をさらに有する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記リセット信号が、
    駆動信号ごとに後続する及び/又は先行する、
    複数の駆動信号に後続する及び/又は先行する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
  14. コンピュータ可読記憶媒体に記憶されるコンピュータ可読コードを含むコンピュータプログラムであって、前記コンピュータ可読コードは、電気活性ポリマーアクチュエータを含む装置で実行されると、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の方法のステップの実行をもたらす、コンピュータプログラム。
  15. コントローラからの制御信号を受け取るための電極構成部、及び、前記制御信号に応じて作動を行うための電気活性ポリマー構造部であって、前記作動は、電気活性ポリマー構造部が、非作動状態から作動状態へ移行し、その後、緩和すると前記非作動状態へ戻るようにする、電気活性ポリマー構造部を含む電気活性ポリマーアクチュエータと、
    前記電気活性ポリマーアクチュエータを制御するためのコントローラと
    を含むデバイスであって、
    前記コントローラが、
    前記作動を引き起こすための第1の極性を有する駆動信号と、
    前記第1の極性と反対の第2の極性を有し、前記駆動信号に先行する及び/又は後続し、連続する作動にわたって、前記非作動状態の変位を低減又は排除する、リセット信号と
    を含むように前記制御信号を生成することと、
    前記制御信号を前記電極構成部に印加することと
    を行い、
    前記リセット信号の振幅の大きさがレベル倍率と前記駆動信号の振幅の大きさとの積以下であり、前記レベル倍率が、0.5、0.2、0.1、0.05、0.02、0.01からなる群から選ばれる、デバイス。
  16. プロセッサ及びメモリを含み、前記メモリが請求項14に記載のコンピュータプログラムを含み、前記プロセッサが、前記コンピュータプログラムの前記コンピュータ可読コードを実行する、請求項15に記載のデバイス。
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