JP6628673B2 - エピタキシャル炭化珪素単結晶ウェハの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エピタキシャル炭化珪素単結晶ウェハの製造方法に関するものである。
炭化珪素(以下、SiC)は、耐熱性及び機械的強度に優れ、物理的、化学的に安定なことから、耐環境性半導体材料として注目されている。また、近年、高周波高耐圧電子デバイス等の基板としてSiC単結晶基板の需要が高まっている。
SiC単結晶基板を用いて、電力デバイス、高周波デバイス等を作製する場合には、通常、SiC単結晶基板上に熱CVD法(熱化学蒸着法)と呼ばれる方法を用いてSiC薄膜(SiCエピタキシャル膜)をエピタキシャル成長させたり、イオン注入法により直接ドーパントを打ち込んだりするのが一般的であるが、後者の場合には、注入後に高温でのアニールが必要となるため、エピタキシャル成長による薄膜形成を行ったエピタキシャルSiC単結晶ウェハが多用されている。
図1に、従来の熱CVD法によりエピタキシャル膜成長を行う際の典型的な成長シーケンスを示す。先ず、成長炉にSiC単結晶基板をセットし、成長炉内を真空排気した後、水素ガスを導入して成長炉内の圧力を5k〜20kPaに調整する。その後、圧力を一定に保ちながら水素ガス流量と成長炉の温度を上げ、エピタキシャル成長温度である1600〜1700℃に達した後、毎分100〜200Lの水素ガス中でSiC単結晶基板の表面のエッチングを行う(10分程度)。エッチング終了後、この例の材料ガスであるSiH4とC38、及びドーピングガスであるN2を導入してエピタキシャル成長を開始する。一般にSiH4流量は毎分100〜150cm3程度、C38流量は毎分50〜70cm3程度であり(材料ガス中のSi原子数に対するC原子数の比(C/Si比)は1〜2程度)、エピタキシャル成長速度は毎時〜10μm程度である。また、N2の流量は必要とされるドーピング密度によって決まるが、一般には毎分10〜50cm3程度であり、ドーピング密度の値は1〜10E15cm-3(1×1015〜1×1016cm-3)程度である。
そして、一定時間エピタキシャル成長を行い、所望の膜厚が得られた時点でSiH4とC38及びN2の導入(供給)を止め、キャリアガスである水素ガスのみ流した状態で温度を下げる。このとき水素ガスを流し続けるのは、基板温度の冷却のためであり、水素ガスを流さずに真空中で冷却すると、SiCエピタキシャル膜からSiやCが蒸発して表面荒れを起こすおそれがあるからである。温度が常温まで下がった後、水素ガスの導入を止め、成長炉内を真空排気し、不活性ガスを成長炉に導入して、成長炉を大気圧に戻してから、エピタキシャルSiC単結晶ウェハを取り出す。
ここで、図1においては時間Tのときにエピタキシャル成長が終了し、水素雰囲気中で成長炉の温度が下がり始めるが、その温度が1600℃程度よりも高い時にはSiCエピタキシャル膜の表面が水素によってエッチングされ、表面の荒れやステップバンチングが生じる問題がある。ステップバンチングは、エピタキシャル成長時には進行の速いステップが遅いステップに追いつくことによって生じるが、エッチング時にはエッチングによる各ステップの後退速度の差によって発生する。これらはその上に形成されたデバイスに悪影響を与えることが知られており(非特許文献1参照)、エピタキシャル成長で良好な表面が得られていても、成長後の降温プロセスで表面性状が劣化することになり、良質なエピタキシャルSiC単結晶ウェハを得ることができない。特に、近年では高速エピタキシャル成長が多用されるようになっており、この場合には成長温度がより高くなるため、結果的に降温に要する時間が長くなり、上記のような問題は更に顕著となっている。
低炭素社会を実現する新材料パワー半導体プロジェクト最終成果報告会資料(2015年3月16日、17日、次世代パワーエレクトロニクス研究開発機構(FUPET))
今後デバイスへの応用が期待されるエピタキシャルSiC単結晶ウェハであるが、従来の方法では、エピタキシャル成長終了後の降温プロセスにおける表面性状の劣化を防ぐことは困難である。そのため、表面荒れやステップバンチングが生じたウェハを使用せざるを得ないことによるデバイス特性の劣化や歩留まりの低下等が問題となっている。
本発明は、熱CVD法によるSiCエピタキシャル膜の成長において、特に、エピタキシャル成長終了後の降温プロセスにおけるSiCエピタキシャル膜の表面荒れやステップバンチングを防いで、表面性状に優れた高品質エピタキシャル膜を備えたエピタキシャルSiC単結晶ウェハを安定的に得ることができる方法を提供するものである。
そこで、本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、エピタキシャル成長後、降温プロセス中の一定期間内でキャリアガスと共に珪素系の材料ガスを流し続け、エピタキシャル成長によって得られたSiCエピタキシャル膜の表面のエッチングと新たなSiC膜の堆積との均衡を保つようにして、SiCエピタキシャル膜の表面荒れやステップバンチング等を抑えることができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1) 成長炉内に配置された炭化珪素単結晶基板に珪素系材料ガス、炭素系材料ガス及びキャリアガスである水素を流して、熱CVD法により炭化珪素(SiC)をエピタキシャル成長させて、炭化珪素単結晶基板上にSiCエピタキシャル膜を備えたエピタキシャル炭化珪素単結晶ウェハを製造する方法において、エピタキシャル成長終了後に成長炉の加熱を停止すると共に炭素系材料ガスの供給を停止し、珪素系材料ガス及びキャリアガスは流しながら、エピタキシャル成長終了時の成長炉温度T1におけるSiCエピタキシャル膜の表面エッチング速度が±0.1μm/hr.以下となるように調整して、成長炉温度が前記成長炉温度T1に比べて80〜120℃低下するまでの主要冷却期間に珪素系材料ガスを流し続けることを特徴とするエピタキシャル炭化珪素単結晶ウェハの製造方法、
(2)前記SiCエピタキシャル膜の表面エッチング速度が±0.1μm/hr.以下となるように、成長炉内圧力及び/又は珪素系材料ガスの流量を制御することを特徴とする(1)に記載のエピタキシャル炭化珪素単結晶ウェハの製造方法、
(3) 前記主要冷却期間に流す珪素系材料ガスの流量を漸減させることを特徴とする(1)又は(2)に記載のエピタキシャル炭化珪素単結晶ウェハの製造方法、
(4) 前記炭化珪素単結晶基板は、(0001)面に対して<11−20>方向へ傾けた角度が4°以下であるオフ角を有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のエピタキシャル炭化珪素単結晶ウェハの製造方法、
である。
本発明によれば、エピタキシャル成長終了後の降温プロセスにおけるSiCエピタキシャル膜の表面荒れやステップバンチングを防いで、表面性状に優れた高品質のエピタキシャルSiC単結晶ウェハが得られるようになる。
特に、本発明の製造方法は、CVD法を利用するものであるため、装置構成が比較的簡単で制御性にも優れて、再現性、安定性の高いエピタキシャル膜を得ることができる。
そして、本発明のエピタキシャルSiC単結晶ウェハを用いたデバイスは、表面の平坦性に優れた高品質エピタキシャル膜上に形成されるため、その特性及び歩留りが向上するようになる。
図1は、従来のエピタキシャル成長を行う際の典型的な成長シーケンスを示す図である。 図2は、本発明の一例によりエピタキシャル成長を行う際の成長シーケンスを示す図である。 図3は、水素ガス(キャリアガス)と共にSiH4ガス(珪素系材料ガス)を流した場合の成長炉内圧力(kPa)に対するSiCエピタキシャル膜のエッチング速度(μm/hr.)又は堆積速度(μm/hr.)の関係の一例を示す図である。 図4は、本発明の方法によりエピタキシャル成長を行った後のエピタキシャルSiC単結晶ウェハにおける表面状態の一例を示す光学顕微鏡写真である。
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明は、成長炉内に配置された炭化珪素(SiC)単結晶基板に珪素系材料ガス、炭素系材料ガス及びキャリアガスである水素を流して、熱CVD法によりSiCをエピタキシャル成長させて、SiC単結晶基板上にSiCエピタキシャル膜を備えたエピタキシャルSiC単結晶ウェハを製造する方法であって、エピタキシャル成長後の降温プロセスで、一定の期間内にキャリアガスに加えて珪素系材料ガスを流して、エピタキシャル成長によって得られたSiCエピタキシャル膜の表面のエッチングと新たなSiC膜の堆積との均衡を保つようにすることで、SiCエピタキシャル膜の表面荒れやステップバンチング等を抑えるようにしたものである。
詳しくは、エピタキシャル成長終了後に成長炉の加熱を停止すると共に炭素系材料ガスの供給を止め、成長炉の温度T2がエピタキシャル成長終了時の成長炉温度T1より80〜120℃(80℃以上120℃以下)低下するまでの主要冷却期間中、キャリアガスと共に珪素系材料ガスは流して、上記成長炉温度T1でのSiCエピタキシャル膜の表面エッチング速度が±0.1μm/hr.以下となるように調整する。本発明で好適にエピタキシャル成長に用いる装置は、横型のCVD装置である。CVD法は、装置構成が簡単であり、ガスのon/offで成長を制御できるため、エピタキシャル膜の制御性、再現性に優れた成長方法である。なかでも、グラファイト製の成長炉を備えた横型誘導加熱式の熱CVD法により、炭化珪素をエピタキシャル成長させる際に適用するのがより好適である。
本発明における方法の一例が図2に示されている。成長炉内にSiC単結晶基板をセットして、エピタキシャル成長を行う手順は図1に示した従来例と同様である。エピタキシャル成長終了後は加熱を止めて成長炉の温度を下げるが、エピタキシャル成長終了時の成長炉温度T1から100℃程度(80℃〜120℃)低下するまでは、水素のキャリアガスに加えて珪素系材料ガス(この例ではSiH4)を流し続ける。その際、好ましくは、図2に示すように、エピタキシャル成長終了後に流すSiH4の流量(すなわち主要冷却期間に流すSiH4の流量)は、エピタキシャル成長時の流量よりも小さく設定するのがよく、具体的には1/20から1/30程度に流量を下げて流すようにするのがよい。このようにエピタキシャル成長終了後もキャリアガスに加えて珪素系材料ガス(SiH4)を流すことによって、成長したSiCエピタキシャル膜の表面のエッチングを抑制することができる。その理由については後述する。また、図2では上記SiH4の流量は一定としているが、主要冷却期間の初期値から漸減させ、成長炉の温度T2が100℃程度下がった時点で流量がゼロになるようにしてもよい。珪素系材料ガス(SiH4)の導入を止めた後の手順は従来と同様であり、キャリアガスである水素ガスのみを流して成長炉の温度を更に低下させる。いずれにおいても主要冷却期間の経過後は珪素系材料ガスの供給は止めて、成長炉内に珪素系材料ガスは流さないようにするのがよい。
本発明において、エピタキシャル成長終了時の成長炉温度T1から80℃〜120℃低下した成長炉温度T2までの時間(主要冷却期間)に着目する理由は、このように成長炉が未だ比較的高温であると、従来のようにキャリアガスである水素だけを流すとSiCエピタキシャル膜の表面がエッチングされて、表面の荒れやステップバンチングを引き起こすと考えられるためである。そのため、その間はキャリアガスと共に珪素系材料ガスを流すようにする。但し、珪素系材料ガスが過剰に導入されると、いわゆるSiのドロップレット(Si droplet)により、かえってSiCエピタキシャル膜の表面が悪化してしまうことから、SiCエピタキシャル膜の表面エッチング速度が±0.1μm/hr.以下となるように調整する必要がある。
SiCエピタキシャル膜の表面エッチング速度について、一例として、図3には、水素ガスに対するSiH4の濃度が0.005%の場合での成長炉内圧力(kPa)に対するSiCのエッチング速度(μm/hr.)或いは堆積速度(μm/hr.)の関係が示されている。このときの成長炉温度は1635℃である。ここで、グラフの縦軸に示されたエッチング速度の数字がプラス(+)のときにはSiCエピタキシャル膜の表面のエッチングが進行していることを表し、マイナス(−)のときはSiCエピタキシャル膜の表面にSiCの堆積が生じていることを表している。
ここで、炭素系材料ガスを流していないのにも関らずSiCが堆積しているのは、グラファイト製成長炉等のように、成長炉を構成しているグラファイト部材等からのC原子によるものと推測される。すなわち、図3によれば、成長炉内圧力が増加するとエッチング状態から堆積状態に変化するが、これは成長炉内の圧力が低い程、水素によるエッチングが強まるためと考えられる。ここで重要なのは、水素ガスと珪素系材料ガスとを流した場合、ある成長炉内圧力においてはエッチングと堆積が釣り合うため、SiCエピタキシャル膜の表面がエッチングされないという点であり、更に、成長炉内圧力によってその釣り合いの制御ができるという点である。
例えば、図3の結果に基づいて、エピタキシャル成長温度1635℃、成長炉内圧力5kPa程度でエピタキシャル成長を行い、エピタキシャル成長終了後直ちに炭素系材料ガスとドーピングガスの供給を止め、水素ガスに対するSiH4の濃度が0.005%になるようにSiH4の流量を変えて成長炉を降温すれば、SiC単結晶基板上に成長したSiCエピタキシャル膜はエッチングされないため、水素ガスのみ流した場合に発生する表面荒れやステップバンチングが抑制できることになる。加えて、SiH4を流すことでSiリッチ(Si-rich)な状態になり表面エネルギーが下がって安定し、よりステップバンチングが低減できる。
なお、エピタキシャル成長終了後に水素ガスと珪素系材料ガスだけを流すのではなく、炭素系材料ガスを同時に流すことでも上記のようなエッチングと堆積とが釣り合う状況が作り出せるとも考えられるが、釣り合いに必要なSiCの堆積速度は0.3〜0.5μm/hr.であり、通常のエピタキシャル成長時の成長速度の1/30〜1/40程度である。従って制御すべき値が小さく、例えば、通常成長時の流量制御に用いるマスフローコントローラを用いることができないといった問題がある。また、別途小容量のマスフローコントローラを用いれば可能であるとも考えられるが、装置の改造等が必要になり現実的でない。更には、水素ガスと珪素系材料ガスを流してSi-richにすることによる表面安定化の効果も期待できない。
本発明において、好適には、エピタキシャル成長終了後、成長炉内圧力や珪素系材料ガス濃度(珪素系材料ガス流量)を調整して、エピタキシャル成長終了時の成長炉温度T1におけるSiCエピタキシャル膜に対する表面エッチング速度(或いはSiCエピタキシャル膜に対するSiC堆積速度)が0.1μm/hr.以下の状況を作り出し、成長炉の温度を下げていく訳であるが、これはエピタキシャル成長終了後の冷却過程に入る直前の成長炉温度におけるSiCエピタキシャル膜の表面エッチング速度(SiC堆積速度)を規定すれば、成長炉温度がこれより下がる主要冷却期間には、珪素系材料ガスの流量が漸減する場合を含めて表面エッチング速度(SiC堆積速度)は低下するだけであって成長炉温度T1での表面エッチング速度を超えることはないと考えられるためである。
また、本発明における主要冷却期間について、成長炉の温度が1550℃以下であれば、水素ガスによるSiCエピタキシャル膜表面のエッチングは殆ど生じなくなるため、一般的なエピタキシャル成長温度である1650℃程度に対して100℃程度下がるまでの時間に珪素系材料ガスを流せばよく、成長温度(エピタキシャル成長終了時の成長炉温度T1)から80℃〜120℃温度が下がれば十分である。一般には、この時間は約10分である。なお、成長炉の温度が下がった時点でもある程度の珪素系材料ガスが流れていると、Si dropletの発生が懸念されるため、その時点で珪素系材料ガスの流量がゼロになるように調整することがより好ましい。
上述したように、SiCのエピタキシャル成長における成長温度は1600〜1700℃であるのが一般的であり、本発明においても同様にすることができる。ここで、エピタキシャル成長に用いられる成長炉においては、炉のある部分の温度を何らかの方法でモニターし、それを成長温度とみなして制御することが一般的であり、通常、成長炉の温度は、誘導加熱されているグラファイトの一部分(一般的にはウェハの直上部)をパイロメータ等で測定し制御しており、本発明についても同様にすることができる。
このエピタキシャル成長温度は上記の温度範囲で設定されるが、一般には、得られる膜の品質や膜特性の均一性等を制御するためであったり、使用するSiC単結晶基板の品質等に応じて、設定温度はエピタキシャルSiC単結晶ウェハの製造ごとに変更される。そのため、主要冷却期間の定めとなる成長炉温度T2については、エピタキシャル成長終了時の成長炉温度T1から80〜120℃低下した温度として規定している。
ところで、SiCエピタキシャル膜の表面エッチング速度は、成長炉内圧力や珪素系材料ガスの流量のいずれか一方又は両方を制御することにより調整することができるが、望ましくは、先の図3のように、珪素系材料ガスの流量(キャリアガスに対する濃度)を変えながら、成長炉内圧力と表面エッチング速度(SiC堆積速度)との関係をエピタキシャル成長温度ごとに予め取得し把握しておくのがよい。それにより、エピタキシャルSiC単結晶ウェハの製造ごとに成長条件が変わる場合でも対応が可能になる。その際、SiCエピタキシャル膜のエッチングとSiCの堆積とが厳密に釣り合うように成長炉内圧力を設定することは比較的難しいが、−0.1μm/hr.(0.1μm/hr.の堆積速度)から+0.1μm/hr.(0.1μm/hr.のエッチング速度)の間での設定であれば可能である。その理由としては、エピタキシャル成長終了後に水素ガス(キャリアガス)と珪素系材料ガスとを流す時間は前述のとおり10分間程度であり、±0.1μm/hr.以下の表面エッチング速度であれば厚さ20nm以下のエッチング或いは堆積であり、現実的に許容される範囲内に収まるためである。また、実際には、主要冷却期間中に成長炉温度が下がっていくことから、収まる範囲はより小さくなると考えられ、これにより得られたSiCエピタキシャル膜の表面荒れやステップバンチング等の発生を抑えることができる。
上記のとおり、本発明はエピタキシャル成長終了後、水素のキャリアガスと珪素系材料ガスを一定時間流して、表面荒れやステップバンチングが抑制されたエピタキシャル炭化珪素単結晶ウェハを得るものであるが、珪素系ガスとしては上述した例のSiH4以外に例えばSi26やジクロルシラン、トリクロルシラン等のクロルシラン系ガスを用いることができる。また、炭素系材料ガスについてもC38以外に例えばメタン、エタン、ブタン、エチレン、アセチレン等の炭化水素系ガスを用いることができる。これらの珪素系、炭素系の材料ガスは、それぞれの1種を用いてもよく、2種以上を混合して用いるようにしてもよい。そして、これらの材料ガスは、水素ガスのキャリアガスと共に成長炉に供給することができ、また、N2以外に他のドーピング用ガスを導入するようにしてもよい。
また、本発明で用いるSiC単結晶基板について特に制限はないが、SiC単結晶基板のオフ角度が小さくなるとステップバンチングが生じ易くなることから本発明の有効性はより高まると言える。但し、オフ角度が小さ過ぎると成長そのものが困難となることから、オフ角については0.5°以上であって現在の主流である4°以下が好ましい。詳しくは、(0001)面に対して<11−20>方向へ傾けた角度が0.5°以上4°以下のオフ角を有したSiC単結晶基板が好適である。
本発明によって得られたエピタキシャルSiC単結晶基板上に好適に形成されるデバイスは制限されるものではないが、例えばショットキーバリアダイオード、PINダイオード、MOSダイオード、MOSトランジスタ等を挙げることができ、特に電力制御用に用いられるデバイスを得るのに好適である。
以下、実施例に基づき本発明を説明するが、本発明はこれらの内容に制限されるものではない。
(実施例1)
4インチ(100mm)ウェハ用SiC単結晶インゴットから、約400μmの厚さでスライスした後、粗削りとダイヤモンド砥粒による通常研磨及び化学機械研磨(CMP)を実施した、4H型のポリタイプを有するSiC単結晶基板を得た。このSiC単結晶基板のSi面に対し、以下のようにしてSiCのエピタキシャル成長を実施した。なお、SiC単結晶基板のオフ角〔(0001)面に対して<11-20>方向へ傾けた角度〕は4°である。
成長の手順としては、グラファイト製の成長炉に上記で得られたSiC単結晶基板をセットし、成長炉内を真空排気した後、水素ガスを導入しながら圧力を7.3kPaに調整した。その後、圧力を一定に保ちながら水素ガスの流量と成長炉の温度を上げ、最終的に水素ガスは毎分150L、成長炉の温度は1635℃にして水素ガス中でSiC単結晶基板のエッチングを10分行った。エッチング後、成長炉の温度、圧力は1635℃、7.3kPaで変えず、珪素系材料ガスであるSiH4流量を毎分140cm3、炭素系材料ガスであるC38流量を毎分63cm3、ドーピング用のN2流量を毎分13cm3にして成長を開始し(C/Si比は1.35)、エピタキシャル層(SiCエピタキシャル膜)の厚さが10μmになるまで成長を実施した。
エピタキシャル成長の終了後は、成長炉の加熱を停止してC38及びN2の導入を止め、SiH4の流量を毎分7.5cm3に減らすと共に成長炉内圧力を6kPaに調整した。この状態〔温度1635℃(=T1)、成長炉内圧力6kPa、SiH4の水素ガスに対する濃度(SiH4/H2)=0.005%〕でのSiCエピタキシャル膜に対するエッチング速度は0.05μm/hr.であることを事前に確認しているが、これは上記状態で別途SiCエピタキシャル膜の処理を数時間行い、処理前後での膜厚変化から求めている。SiH4の流量及び成長炉内圧力を調整した後、成長炉の温度を下げたが、SiH4の流量は成長炉の温度がエピタキシャル成長時の値(T1=1635℃)から100℃下がるまで(1535℃になるまで)初期値(毎分7.5cm3)のままに保ち、100℃下がった時点でゼロにした。SiH4の流量をゼロにした後、成長炉内圧力を11kPaに上げ、水素ガスのみ流した状態で成長炉の温度を常温まで下げた。その後水素ガスの導入を止め、成長炉内を真空排気し、不活性ガスを成長室に導入して、成長炉を大気圧に戻してから、エピタキシャルSiC単結晶ウェハを取り出した。
このようにして得られたエピタキシャルSiC単結晶ウェハのSiCエピタキシャル膜の表面の光学顕微鏡写真を図4に示す。SiCエピタキシャル膜は鏡面であって表面荒れやステップバンチング等は観察されず、表面粗さのRa値(JIS B0601に規定する算術平均粗さ)は0.25nmと良好な値を示していた。
(実施例2)
実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨、CMPを行った、4H型のポリタイプを有するSiC単結晶基板のSi面に対して、エピタキシャル成長を実施した。成長前エッチングからエピタキシャル成長が終了して成長炉の加熱を停止すると共にC38及びN2の導入を止めるまでの手順は実施例1と同様である。C38及びN2の導入を止めた後、SiH4の流量を毎分7.5cm3に減らすと共に成長炉内圧力を7kPaに調整した。この状態(温度1635℃、成長炉内圧力7kPa、SiH4の水素ガスに対する濃度0.005%)でのSiCエピタキシャル膜のエッチング速度は−0.08μm/hr.(堆積速度は0.08μm/hr.)であることを事前に確認している。その後の手順は実施例1と同様である。
このようにして得られたエピタキシャルSiC単結晶ウェハのSiCエピタキシャル膜は鏡面を有して表面荒れやステップバンチング等は観察されず、表面粗さのRa値は0.27nmと良好な値を示していた。
(実施例3)
実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨、CMPを行った、4H型のポリタイプを有するSiC単結晶基板のSi面に対して、エピタキシャル成長を実施した。成長前エッチングからエピタキシャル成長が終了して成長炉の加熱を停止すると共にC38及びN2の導入を止めるまでの手順は実施例1と同様である。C38及びN2の導入を止めた後、SiH4の流量を毎分7.5cm3に減らすと共に成長炉内圧力を6kPaに調整した。この状態(温度1635℃、成長炉内圧力6kPa、SiH4の水素ガスに対する濃度0.005%)でのSiCエピタキシャル膜に対するエッチング速度は0.05μm/hr.であることを事前に確認している。SiH4の流量及び成長炉内圧力を調整した後、成長炉の温度を下げたが、SiH4の流量は成長炉の温度がエピタキシャル成長時の値から80℃下がるまで(1555℃になるまで)初期値(毎分7.5cm3)のままに保ち、80℃下がった時点でゼロにした。その後の手順は実施例1と同様である。
このようにして得られたエピタキシャルSiC単結晶ウェハのSiCエピタキシャル膜は鏡面を有して表面荒れやステップバンチング等は観察されず、表面粗さのRa値は0.28nmと良好な値を示していた。
(実施例4)
実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨、CMPを行った、4H型のポリタイプを有するSiC単結晶基板のSi面に対して、エピタキシャル成長を実施した。成長前エッチングからエピタキシャル成長が終了して成長炉の加熱を停止すると共にC38及びN2の導入を止めるまでの手順は実施例1と同様である。C38及びN2の導入を止めた後、SiH4の流量を毎分7.5cm3に減らすと共に成長炉内圧力を6kPaに調整した。この状態(温度1635℃、成長炉内圧力6kPa、SiH4の水素ガスに対する濃度0.005%)でのSiCエピタキシャル膜に対するエッチング速度は0.05μm/hr.であることを事前に確認している。SiH4の流量及び成長炉内圧力を調整した後、成長炉の温度を下げたが、SiH4の流量は成長炉の温度がエピタキシャル成長時の値から120℃下がるまで(1515℃になるまで)初期値(毎分7.5cm3)のままに保ち、120℃下がった時点でゼロにした。その後の手順は実施例1と同様である。
このようにして得られたエピタキシャルSiC単結晶ウェハのSiCエピタキシャル膜は鏡面を有して表面荒れやステップバンチング等は観察されず、表面粗さのRa値は0.29nmと良好な値を示していた。
(実施例5)
実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨、CMPを行った、4H型のポリタイプを有するSiC単結晶基板のSi面に対して、エピタキシャル成長を実施した。成長前エッチングからエピタキシャル成長が終了して成長炉の加熱を停止すると共にC38及びN2の導入を止めるまでの手順は実施例1と同様である。C38及びN2の導入を止めた後、SiH4の流量を毎分7.5cm3に減らすと共に成長炉内圧力を6kPaに調整した。この状態(温度1635℃、成長炉内圧力6kPa、SiH4の水素ガスに対する濃度0.005%)でのSiCエピタキシャル膜に対するエッチング速度は0.05μm/hr.であることを事前に確認している。SiH4の流量及び成長炉内圧力調整後、成長炉の温度を下げたが、SiH4の流量は成長炉の温度がT1から100℃下がる間に漸減させて100℃下がった時点でゼロとなるようにした。その後の手順は実施例1と同様である。
このようにして得られたエピタキシャルSiC単結晶ウェハのSiCエピタキシャル膜は鏡面を有して表面荒れやステップバンチング等は観察されず、表面粗さのRa値は0.24nmと良好な値を示していた。
(実施例6)
SiC単結晶基板のオフ角度が0.5°である以外は実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨、CMPを行った、4H型のポリタイプを有するSiC単結晶基板のSi面に対して、実施例1と同様にエピタキシャル成長を実施した。得られたエピタキシャルSiC単結晶ウェハのSiCエピタキシャル膜は鏡面を有して表面荒れやステップバンチング等は観察されず、表面粗さのRa値は0.35nmと良好な値を示していた。
(実施例7)
実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨、CMPを行った、4H型のポリタイプを有するSiC単結晶基板のSi面に対して、エピタキシャル成長を実施した。成長前エッチングまでは実施例1と同様であるが、エッチング後、成長炉の温度、圧力を1660℃、7.3kPaとし、SiH4流量を毎分140cm3、C38流量を毎分63cm3、ドーピング用N2流量を毎分13cm3にして成長を開始し(C/Si比は1.35)、エピタキシャル層(SiCエピタキシャル膜)の厚さが10μmになるまでエピタキシャル成長を実施した。成長終了後、成長炉の加熱を停止すると共にC38及びN2の導入を止め、SiH4の流量を毎分7.5cm3に減らすと共に成長炉内圧力を8kPaに調整した。この状態〔温度1660℃(=T1)、成長炉内圧力8kPa、SiH4の水素ガスに対する濃度(SiH4/H2)=0.005%〕でのSiCエピタキシャル膜のエッチング速度は−0.1μm/hr.(堆積速度は0.1μm/hr.)であることを事前に確認している。SiH4の流量及び成長炉内圧力を調整した後、成長炉の温度を下げたが、SiH4の流量は成長炉の温度がエピタキシャル成長時の値(T1=1660℃)から100℃下がるまで(1560℃になるまで)初期値(毎分7.5cm3)のままに保ち、100℃下がった時点でゼロにした。その後の手順は実施例1と同様である。
このようにして得られたエピタキシャルSiC単結晶ウェハのSiCエピタキシャル膜は鏡面を有して表面荒れやステップバンチング等は観察されず、表面粗さのRa値は0.29nmと良好な値を示していた。なお、この実施例7では実施例1〜6の場合と比べてエピタキシャル成長温度が変わっているが、事前に成長炉内圧力とSiCエピタキシャル膜のエッチング速度(或いはSiCの堆積速度)との関係を、その製造で採用するエピタキシャル成長温度(=T1)と珪素系材料ガスの濃度に対して求めておけば本発明が有効に作用することを示している。
(比較例1)
実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨、CMPを行った、4H型のポリタイプを有するSiC単結晶基板のSi面に対して、エピタキシャル成長を実施した。成長の手順は先の図1で説明した条件と同様である。
このようにして得られたエピタキシャルSiC単結晶ウェハのSiCエピタキシャル膜には表面荒れやステップバンチングが観察され、表面粗さのRa値は0.92nmと実施例に比べて悪化していた。
(比較例2)
実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨、CMPを行った、4H型のポリタイプを有するSiC単結晶基板のSi面に対して、エピタキシャル成長を実施した。成長前エッチングからエピタキシャル成長が終了して成長炉の加熱を停止すると共にC38及びN2の導入を止めるまでの手順は実施例1と同様である。C38及びN2の導入を止めた後、SiH4の流量を毎分7.5cm3に減らすと共に成長炉内圧力を2kPaに調整した。この状態(温度1635℃、成長炉内圧力2kPa、SiH4の水素ガスに対する濃度0.005%)でのSiCエピタキシャル膜のエッチング速度は0.5μm/hr.であることを事前に確認している。その後の手順は実施例1と同様である。
このようにして得られたエピタキシャルSiC単結晶ウェハのSiCエピタキシャル膜には表面荒れやステップバンチングが観察され、表面粗さのRa値は0.85nmと実施例に比べて悪化していた。これはエピタキシャル成長後の主要冷却期間中のエッチング作用が強すぎたためと考えられる。
(比較例3)
実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨、CMPを行った、4H型のポリタイプを有するSiC単結晶基板のSi面に対して、エピタキシャル成長を実施した。成長前エッチングからエピタキシャル成長が終了して成長炉の加熱を停止すると共にC38及びN2の導入を止めるまでの手順は実施例1と同様である。C38及びN2の導入を止めた後、SiH4の流量を毎分7.5cm3に減らすと共に成長炉内圧力を12kPaに調整した。この状態(温度1635℃、成長炉内圧力12kPa、SiH4の水素ガスに対する濃度0.005%)でのSiCエピタキシャル膜のエッチング速度は−0.25μm/hr.(堆積速度は0.25μm/hr.)であることを事前に確認している。その後の手順は実施例1と同様である。
このようにして得られたエピタキシャルSiC単結晶ウェハのSiCエピタキシャル膜にはステップバンチングが観察され、表面粗さのRa値は0.76nmと実施例に比べて悪化していた。これはエピタキシャル成長後のSiCエピタキシャル膜に対するSiCの堆積が不均一に生じたことによるものと考えられる。
(比較例4)
実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨、CMPを行った、4H型のポリタイプを有するSiC単結晶基板のSi面に対して、エピタキシャル成長を実施した。エピタキシャル成長終了後、SiH4の流量及び成長炉内圧力を調整し、成長炉の温度を下げるまでは実施例1と同様であるが、SiH4の流量は成長炉の温度が成長時の値(T1)から50℃下がるまで初期値(毎分7.5cm3)のままに保ち、50℃下がった時点でゼロにした。その後の手順は実施例1と同様である。
このようにして得られたエピタキシャルSiC単結晶ウェハのSiCエピタキシャル膜にはステップバンチングが観察され、表面粗さのRa値は0.83nmと実施例に比べて悪化していた。これはエピタキシャル成長後の冷却時に成長炉の温度が未だ高いうちにSiH4の導入を止めてしまったことで、得られたSiCエピタキシャル膜の表面が水素によってエッチングされたためと考えられる。
(比較例5)
実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨、CMPを行った、4H型のポリタイプを有するSiC単結晶基板のSi面に対して、エピタキシャル成長を実施した。成長終了後、SiH4の流量及び成長炉内圧力を調整し、成長炉の温度を下げるまでは実施例1と同様であるが、SiH4の流量は成長炉の温度が成長時の値(T1)から150℃下がるまで初期値のままに保ち、150℃下がった時点でゼロにした。その後の手順は実施例1と同様である。
このようにして得られたエピタキシャルSiC単結晶ウェハのSiCエピタキシャル膜には表面荒れが観察され、表面粗さのRa値は0.89nmと実施例に比べて悪化していた。これはエピタキシャル成長後の冷却時に成長炉の温度が下がって主要冷却期間を経過した後もSiH4の導入を続けたことによるSi dropletの影響によるものと考えられる。
この発明によれば、SiC単結晶基板上へのSiCエピタキシャル成長において、表面荒れやステップバンチングのない、表面性状に優れた高品質のSiCエピタキシャル膜を備えたエピタキシャルSiC単結晶ウェハを得ることが可能になる。そのため、このようなウェハ上に電子デバイスを形成すれば、各種のデバイスの特性及び歩留まりの向上が期待できる。

Claims (4)

  1. 成長炉内に配置された炭化珪素単結晶基板に珪素系材料ガス、炭素系材料ガス及びキャリアガスである水素を流して、熱CVD法により炭化珪素(SiC)をエピタキシャル成長させて、炭化珪素単結晶基板上にSiCエピタキシャル膜を備えたエピタキシャル炭化珪素単結晶ウェハを製造する方法において、エピタキシャル成長終了後に成長炉の加熱を停止すると共に炭素系材料ガスの供給を停止し、珪素系材料ガス及びキャリアガスは流しながら、エピタキシャル成長終了時の成長炉温度T1におけるSiCエピタキシャル膜の表面エッチング速度が±0.1μm/hr.以下となるように調整して、成長炉温度が前記成長炉温度T1に比べて80〜120℃低下するまでの主要冷却期間に珪素系材料ガスを流し続けることを特徴とするエピタキシャル炭化珪素単結晶ウェハの製造方法。
  2. 前記SiCエピタキシャル膜の表面エッチング速度が±0.1μm/hr.以下となるように、成長炉内圧力及び/又は珪素系材料ガスの流量を制御することを特徴とする請求項1に記載のエピタキシャル炭化珪素単結晶ウェハの製造方法。
  3. 前記主要冷却期間に流す珪素系材料ガスの流量を漸減させることを特徴とする請求項1又は2に記載のエピタキシャル炭化珪素単結晶ウェハの製造方法。
  4. 前記炭化珪素単結晶基板は、(0001)面に対して<11−20>方向へ傾けた角度が4°以下であるオフ角を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエピタキシャル炭化珪素単結晶ウェハの製造方法。
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