JP5664534B2 - エピタキシャル炭化珪素ウエハの製造方法 - Google Patents
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Description
(1)炭化珪素単結晶基板上にCVD法で炭化珪素をエピタキシャル成長させてエピタキシャル炭化珪素ウエハを製造する方法であって、
材料ガス中に含まれる炭素と珪素の原子数比であるC/Si比を0.5以上1.0以下にして、膜厚0.5μm以上1μm以下のバッファ層を炭化珪素単結晶基板上に成膜した後、前記C/Si比をバッファ層に比べて大きくし、かつ、0.7以上1.2以下にして、第1のデバイス動作層を膜厚5μm以上10μm以下で成膜し、次いで、第1のデバイス動作層に比べてC/Si比を0.1以上0.3以下の範囲で小さくして、膜厚0.05μm以上0.1μm以下の欠陥低減層を成膜した上で、前記C/Si比を欠陥低減層に比べて大きくし、かつ、0.7以上1.2以下にして、第2のデバイス動作層を成膜して、
最表面のデバイス動作層である第2のデバイス動作層の膜厚を1.0μm以上にすることを特徴とするエピタキシャル炭化珪素ウエハの製造方法、
(2)CVD法によるエピタキシャル成長の圧力条件及び温度条件は、少なくともバッファ層の成膜から第2のデバイス動作層の成膜まで一定にして行なう(1)に記載のエピタキシャル炭化珪素ウエハの製造方法、
(3)炭化珪素単結晶基板上にCVD法で炭化珪素をエピタキシャル成長させてエピタキシャル炭化珪素ウエハを製造する方法であって、
材料ガス中に含まれる炭素と珪素の原子数比であるC/Si比を0.5以上1.0以下にして、膜厚0.5μm以上1μm以下のバッファ層を炭化珪素単結晶基板上に成膜した後、前記C/Si比をバッファ層に比べて大きくし、かつ、0.7以上1.2以下にして、第1のデバイス動作層を膜厚5μm以上10μm以下で成膜し、次いで、第1のデバイス動作層に比べてC/Si比を0.1以上0.3以下の範囲で小さくして、膜厚0.05μm以上0.1μm以下の欠陥低減層を成膜した上で、前記C/Si比を欠陥低減層に比べて大きくし、かつ、0.7以上1.2以下にして、第2のデバイス動作層を膜厚5μm以上10μm以下で成膜した後、再び欠陥低減層を介して第3のデバイス動作層を成膜するようにして、欠陥低減層を複数導入しながらデバイス動作層の数を増やしていき、
最表面のデバイス動作層の膜厚を1.0μm以上にすることを特徴とするエピタキシャル炭化珪素ウエハの製造方法、
(4)CVD法によるエピタキシャル成長の圧力条件及び温度条件は、少なくともバッファ層の成膜から最表面のデバイス動作層の成膜まで一定にして行なう(3)に記載のエピタキシャル炭化珪素ウエハの製造方法、
(5)前記炭化珪素単結晶基板のオフ角度が4°以下である(1)〜(4)のいずれかに記載のエピタキシャル炭化珪素ウエハの製造方法、
である。
まず、SiC基板上へのエピタキシャル成長について述べる。
本発明で好適にエピタキシャル成長に用いる装置は、横型のCVD装置である。CVD法は、装置構成が簡単であり、ガスのon/offでエピタキシャル成長の膜厚を制御できるため、エピタキシャル膜の制御性、再現性に優れた成長方法である。
3インチ(76mm)ウエハ用SiC単結晶インゴットから、約400μmの厚さでスライスし、粗削りとダイヤモンド砥粒による通常研磨を実施した、4H型のポリタイプを有するSiC単結晶基板のSi面に、エピタキシャル成長を実施した。基板のオフ角は4°である。成長の手順としては、成長炉に基板をセットし、成長炉内を真空排気した後、水素ガスを毎分150L導入しながら圧力を1.0×104Paに調整した。その後、圧力を一定に保ちながら成長炉の温度を1600℃まで上げ、SiH4流量を毎分20cm3、C2H4流量を毎分8cm3にしてバッファ層を0.5μm成長した。この時のC/Si比は0.8、成長速度は3μm/時であり、通常よりも成長速度を下げている。次にSiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分20cm3にして第1のデバイス動作層を5μm成長し、その後SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分16cm3にして欠陥低減層を0.1μm成長した。欠陥低減層を成長後、再びSiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分20cm3に戻して第2のデバイス動作層を5μm成長した。第1及び第2のデバイス動作層を成長する時のC/Si比は1.0であり、欠陥低減層を成長する時のC/Si比は0.8であった。また、バッファ層の成長から第2のデバイス動作層の成長まで圧力条件及び温度条件は一定にて行なった(特に断りのない限り下記実施例についても同様である)。
実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨を行った、4H型のポリタイプを有する3インチ(76mm)のSiC単結晶基板のSi面に、エピタキシャル成長を実施した。基板のオフ角は4°である。バッファ層成長までの手順、温度等は、実施例1と同様であり、バッファ層成長後、SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分20cm3にして第1のデバイス動作層を5μm成長し、その後SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分16cm3にして欠陥低減層を0.05μm成長した。欠陥低減層を成長後、再びSiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分20cm3に戻して第2のデバイス動作層を5μm成長した。第1及び第2のデバイス動作層を成長する時のC/Si比は1.0であり、欠陥低減層を成長する時のC/Si比は0.8であった。このようにしてエピタキシャル成長を行った膜は、エピタキシャル欠陥密度が4ヶ/cm2であり、また、Ra値も0.25nmであり、表面荒れや欠陥の少ない良好な膜であった。実施例1と同様にして測定したリーク電流は0.8×10-6Aであり、リーク電流は小さかった。
実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨を行った、4H型のポリタイプを有する3インチ(76mm)のSiC単結晶基板のSi面に、エピタキシャル成長を実施した。基板のオフ角は4°である。バッファ層成長までの手順、温度等は、実施例1と同様であり、バッファ層成長後、SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分20cm3にして第1のデバイス動作層を5μm成長し、その後SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分14cm3にして欠陥低減層を0.1μm成長した。欠陥低減層を成長後、再びSiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分20cm3に戻して第2のデバイス動作層を5μm成長した。第1及び第2のデバイス動作層を成長する時のC/Si比は1.0であり、欠陥低減層を成長する時のC/Si比は0.7であった。このようにしてエピタキシャル成長を行った膜は、エピタキシャル欠陥密度が2ヶ/cm2であり、また、Ra値も0.2nmであり、表面荒れや欠陥の少ない良好な膜であった。実施例1と同様にして測定したリーク電流は1.2×10-6Aであり、リーク電流は小さかった。
実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨を行った、4H型のポリタイプを有する3インチ(76mm)のSiC単結晶基板のSi面に、エピタキシャル成長を実施した。基板のオフ角は4°である。バッファ層成長までの手順、温度等は、実施例1と同様であり、バッファ層成長後、SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分24cm3にして第1のデバイス動作層を5μm成長し、その後SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分18cm3にして欠陥低減層を0.1μm成長した。欠陥低減層を成長後、再びSiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分24cm3に戻して第2のデバイス動作層を5μm成長した。第1及び第2のデバイス動作層を成長する時のC/Si比は1.2であり、欠陥低減層を成長する時のC/Si比は0.9であった。このようにしてエピタキシャル成長を行った膜は、エピタキシャル欠陥密度が5ヶ/cm2であり、また、Ra値も0.30nmであり、表面荒れや欠陥の少ない良好な膜であった。実施例1と同様にして測定したリーク電流は1.8×10-6Aであり、リーク電流は小さかった。
実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨を行った、4H型のポリタイプを有する3インチ(76mm)のSiC単結晶基板のSi面に、エピタキシャル成長を実施した。基板のオフ角は4°である。バッファ層成長までの手順、温度等は、実施例1と同様であり、バッファ層成長後、SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分20cm3にして第1のデバイス動作層を5μm成長し、その後SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分16cm3にして欠陥低減層を0.1μm成長した。欠陥低減層を成長後、再びSiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分20cm3に戻して第2のデバイス動作層を1μm成長した。第1及び第2のデバイス動作層を成長する時のC/Si比は1.0であり、欠陥低減層を成長する時のC/Si比は0.8であった。このようにしてエピタキシャル成長を行った膜は、エピタキシャル欠陥密度が4ヶ/cm2であり、また、Ra値も0.27nmであり、表面荒れや欠陥の少ない良好な膜であった。実施例1と同様にして測定したリーク電流は2.5×10-6Aであり、リーク電流は小さかった。
実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨を行った、4H型のポリタイプを有する3インチ(76mm)のSiC単結晶基板のSi面に、エピタキシャル成長を実施した。基板のオフ角は4°である。バッファ層成長までの手順、温度等は、実施例1と同様であり、バッファ層成長後、SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分20cm3にして第1のデバイス動作層を7μm成長し、その後SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分16cm3にして欠陥低減層を0.1μm成長した。欠陥低減層を成長後、再びSiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分20cm3に戻して第2のデバイス動作層を3μm成長した。第1及び第2のデバイス動作層を成長する時のC/Si比は1.0であり、欠陥低減層を成長する時のC/Si比は0.8であった。このようにしてエピタキシャル成長を行った膜は、1回目のデバイス動作層の厚さが7μmと比較的厚かったが、エピタキシャル欠陥密度が5ヶ/cm2であり、また、Ra値も0.26nmであり、表面荒れや欠陥の少ない良好な膜であった。実施例1と同様にして測定したリーク電流は2.0×10-6Aであり、リーク電流は小さかった。
実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨を行った、4H型のポリタイプを有する3インチ(76mm)のSiC単結晶基板のSi面に、エピタキシャル成長を実施した。基板のオフ角は4°である。バッファ層成長までの手順、温度等は、実施例1と同様であり、バッファ層成長後、SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分20cm3にして第1のデバイス動作層を5μm成長し、その後SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分16cm3にして欠陥低減層を0.1μm成長した。欠陥低減層を成長後、再びSiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分20cm3に戻して第2のデバイス動作層を5μm成長した。さらに、再びSiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分16cm3にして欠陥低減層を0.1μm成長し、その上にSiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分20cm3にして第3のデバイス動作層を5μm成長した。第1〜3のデバイス動作層を成長する時のC/Si比は1.0であり、欠陥低減層を成長する時のC/Si比は0.8であった。このようにしてエピタキシャル成長を行った膜は、全体膜厚が15μm程度と厚くなっているにも関わらず、エピタキシャル欠陥密度が3ヶ/cm2であり、また、Ra値も0.24nmであり、表面荒れや欠陥の少ない良好な膜であった。実施例1と同様にして測定したリーク電流は1.9×10-6Aであり、リーク電流は小さかった。
実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨を行った、4H型のポリタイプを有する3インチ(76mm)のSiC単結晶基板のSi面に、エピタキシャル成長を実施した。基板のオフ角は2°である。バッファ層成長までの手順、温度等は、実施例1と同様であり、バッファ層成長後、SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分16cm3にして第1のデバイス動作層を5μm成長し、その後SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分12cm3にして欠陥低減層を0.1μm成長した。欠陥低減層を成長後、再びSiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分16cm3に戻して第2のデバイス動作層を5μm成長した。第1及び第2のデバイス動作層を成長する時のC/Si比は0.8であり、欠陥低減層を成長する時のC/Si比は0.6であった。このようにしてエピタキシャル成長を行った膜は、エピタキシャル欠陥密度が5ヶ/cm2であり、また、Ra値も0.31nmであり、表面荒れや欠陥の少ない良好な膜であった。実施例1と同様にして測定したリーク電流は1.3×10-6Aであり、リーク電流は小さかった。
実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨を行った、4H型のポリタイプを有する3インチ(76mm)のSiC単結晶基板のSi面に、エピタキシャル成長を実施した。基板のオフ角は0.5°である。バッファ層成長までの手順、温度等は、実施例1と同様であり、バッファ層成長後、SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分14cm3にして第1のデバイス動作層を5μm成長し、その後SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分10cm3にして欠陥低減層を0.1μm成長した。欠陥低減層を成長後、再びSiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分14cm3に戻して第2のデバイス動作層を5μm成長した。第1及び第2のデバイス動作層を成長する時のC/Si比は0.7であり、欠陥低減層を成長する時のC/Si比は0.5であった。このようにしてエピタキシャル成長を行った膜は、エピタキシャル欠陥密度が6ヶ/cm2であり、また、Ra値も0.35nmであり、表面荒れや欠陥の少ない良好な膜であった。実施例1と同様にして測定したリーク電流は2.1×10-6Aであり、リーク電流は小さかった。
実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨を行った、4H型のポリタイプを有する3インチ(76mm)のSiC単結晶基板のSi面に、エピタキシャル成長を実施した。基板のオフ角は4°である。バッファ層成長までの手順、温度等は、実施例1と同様であり、バッファ層成長後、SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分20cm3にして第1のデバイス動作層を10μm成長し、その後SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分16cm3にして欠陥低減層を0.1μm成長した。欠陥低減層を成長後、再びSiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分20cm3に戻して第2のデバイス動作層を10μm成長した。第1及び第2のデバイス動作層を成長する時のC/Si比は1.0であり、欠陥低減層を成長する時のC/Si比は0.8であった。このようにしてエピタキシャル成長を行った膜は、各デバイス動作層の厚さが10μmと比較的厚かったが、エピタキシャル欠陥密度が6ヶ/cm2であり、また、Ra値も0.33nmと表面荒れや欠陥の少ない良好な膜であった。実施例1と同様にして測定したリーク電流は0.5×10-6Aであり、リーク電流は小さかった。
実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨を行った、4H型のポリタイプを有する3インチ(76mm)のSiC単結晶基板のSi面に、エピタキシャル成長を実施した。基板のオフ角は4°である。バッファ層成長までの手順、温度等は、実施例1と同様であるが、バッファ層成長後、SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分20cm3にして、デバイス動作層のみを10μm成長させて欠陥低減層は成長させなかった。このようにしてエピタキシャル成長を行った膜の光学顕微鏡写真を図4に示す。図4より、三角形欠陥等の欠陥や表面粗さの大きい膜であることが分かり、エピタキシャル欠陥密度は50ヶ/cm2であり、また、表面粗さのRa値も1.5nmと大きい値を示していた。リーク電流に関しては、デバイス動作層が10ミクロンと厚いため、実施例1と同様にして測定したリーク電流は1.1×10-6Aであり、リーク電流は小さかった。
実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨を行った、4H型のポリタイプを有する3インチ(76mm)のSiC単結晶基板のSi面に、エピタキシャル成長を実施した。基板のオフ角は4°である。バッファ層成長までの手順、温度等は、実施例1と同様であり、バッファ層成長後、SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分20cm3にして第1のデバイス動作層を5μm成長し、その後SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分19cm3にして欠陥低減層を0.1μm成長した。欠陥低減層を成長後、再びSiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分20cm3に戻して第2のデバイス動作層を5μm成長した。第1及び第2のデバイス動作層を成長する時のC/Si比は1.0、欠陥低減層を成長する時のC/Si比は0.95であり、両者の差は0.05であった。このようにしてエピタキシャル成長を行った膜は、図4と同様に三角形欠陥等の欠陥や表面粗さの大きい膜であり、エピタキシャル欠陥密度35ヶ/cm2、表面粗さのRa値も1.2nmと大きい値を示していた。リーク電流に関しては、実施例1と同様にして測定したリーク電流は1.8×10-6Aであり、リーク電流は小さかった。
実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨を行った、4H型のポリタイプを有する3インチ(76mm)のSiC単結晶基板のSi面に、エピタキシャル成長を実施した。基板のオフ角は4°である。バッファ層成長までの手順、温度等は、実施例1と同様であり、バッファ層成長後、SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分20cm3にして第1のデバイス動作層を12μm成長し、その後SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分16cm3にして欠陥低減層を0.1μm成長した。欠陥低減層を成長後、再びSiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分20cm3に戻して第2のデバイス動作層を5μm成長した。第1及び第2のデバイス動作層を成長する時のC/Si比は1.0、欠陥低減層を成長する時のC/Si比は0.8であった。このようにしてエピタキシャル成長を行った膜は、図4と同様三角形欠陥等の欠陥や表面粗さの大きい膜であり、エピタキシャル欠陥密度40ヶ/cm2、表面粗さのRa値も1.5nmと大きい値を示していた。リーク電流に関しては、実施例1と同様にして測定したリーク電流は1.4×10-6Aであり、リーク電流は小さかった。
実施例1と同様にスライス、粗削り、通常研磨を行った、4H型のポリタイプを有する3インチ(76mm)のSiC単結晶基板のSi面に、エピタキシャル成長を実施した。基板のオフ角は4°である。バッファ層成長までの手順、温度等は、実施例1と同様であり、バッファ層成長後、SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分20cm3にして第1のデバイス動作層を5μm成長し、その後SiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分16cm3にして欠陥低減層を0.1μm成長した。欠陥低減層を成長後、再びSiH4流量を毎分40cm3、C2H4流量を毎分20cm3に戻して第2のデバイス動作層を0.5μm成長した。第1及び第2のデバイス動作層を成長する時のC/Si比は1.0、欠陥低減層を成長する時のC/Si比は0.8であった。このようにしてエピタキシャル成長を行った膜は、エピタキシャル欠陥密度4ヶ/cm2、表面粗さのRa値が0.26nmと良好であったが、実施例1と同様にして測定したリーク電流は1.4×10-4Aと大きく、表面と欠陥低減層との距離が小さいことによる影響が表れた。
Claims (5)
- 炭化珪素単結晶基板上にCVD法で炭化珪素をエピタキシャル成長させてエピタキシャル炭化珪素ウエハを製造する方法であって、
材料ガス中に含まれる炭素と珪素の原子数比であるC/Si比を0.5以上1.0以下にして、膜厚0.5μm以上1μm以下のバッファ層を炭化珪素単結晶基板上に成膜した後、前記C/Si比をバッファ層に比べて大きくし、かつ、0.7以上1.2以下にして、第1のデバイス動作層を膜厚5μm以上10μm以下で成膜し、次いで、第1のデバイス動作層に比べてC/Si比を0.1以上0.3以下の範囲で小さくして、膜厚0.05μm以上0.1μm以下の欠陥低減層を成膜した上で、前記C/Si比を欠陥低減層に比べて大きくし、かつ、0.7以上1.2以下にして、第2のデバイス動作層を成膜して、
最表面のデバイス動作層である第2のデバイス動作層の膜厚を1.0μm以上にすることを特徴とするエピタキシャル炭化珪素ウエハの製造方法。 - CVD法によるエピタキシャル成長の圧力条件及び温度条件は、少なくともバッファ層の成膜から第2のデバイス動作層の成膜まで一定にして行なう請求項1に記載のエピタキシャル炭化珪素ウエハの製造方法。
- 炭化珪素単結晶基板上にCVD法で炭化珪素をエピタキシャル成長させてエピタキシャル炭化珪素ウエハを製造する方法であって、
材料ガス中に含まれる炭素と珪素の原子数比であるC/Si比を0.5以上1.0以下にして、膜厚0.5μm以上1μm以下のバッファ層を炭化珪素単結晶基板上に成膜した後、前記C/Si比をバッファ層に比べて大きくし、かつ、0.7以上1.2以下にして、第1のデバイス動作層を膜厚5μm以上10μm以下で成膜し、次いで、第1のデバイス動作層に比べてC/Si比を0.1以上0.3以下の範囲で小さくして、膜厚0.05μm以上0.1μm以下の欠陥低減層を成膜した上で、前記C/Si比を欠陥低減層に比べて大きくし、かつ、0.7以上1.2以下にして、第2のデバイス動作層を膜厚5μm以上10μm以下で成膜した後、再び欠陥低減層を介して第3のデバイス動作層を成膜するようにして、欠陥低減層を複数導入しながらデバイス動作層の数を増やしていき、
最表面のデバイス動作層の膜厚を1.0μm以上にすることを特徴とするエピタキシャル炭化珪素ウエハの製造方法。 - CVD法によるエピタキシャル成長の圧力条件及び温度条件は、少なくともバッファ層の成膜から最表面のデバイス動作層の成膜まで一定にして行なう請求項3に記載のエピタキシャル炭化珪素ウエハの製造方法。
- 前記炭化珪素単結晶基板のオフ角度が4°以下である請求項1〜4のいずれかに記載のエピタキシャル炭化珪素ウエハの製造方法。
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