JP6628060B2 - マイクロカプセル型硬化性樹脂組成物 - Google Patents

マイクロカプセル型硬化性樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、マイクロカプセル型硬化性樹脂組成物に関し、更に詳しくは、例えば、ねじ等の螺着部材(ねじ式締め固定具)の固着、緩み止め等に使用するマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物に関する。
従来、ねじ、ボルト、ナット、ビス等の螺着部材を接着するためのマイクロカプセル型接着剤が広く知られている。例えば、芯材としてエポキシ樹脂を用い壁材としてアルデヒド系樹脂又は尿素系樹脂を用いてなるマイクロカプセル(A)と水溶性ポリアセタール樹脂からなるバインダー(B)と非揮発性で水溶性若しくは水分散性のアミン系硬化剤(C)とからなることを特徴とする緩み止め用マイクロカプセル型接着剤(特許文献1)、芯材としてエポキシ樹脂を、壁材としてアルデヒド系樹脂又は尿素樹脂を含むマイクロカプセル(A)、乳化能を有するバインダー樹脂を含み、pH6〜13であるエマルジョン(B)、水溶性又は水分散性のアミン系硬化剤(C)、及び、アルキルビニルエーテルと無水マレイン酸との共重合体の加水分解中和物又はアルキルビニルエーテルと無水マレイン酸との共重合体のアルキルジエン架橋物の加水分解中和物(D)を含む、マイクロカプセル型接着剤組成物(特許文献2)、並びに、尿素系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリウレア系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、あるいはこれらの2つまたはそれ以上の共重合樹脂より成る壁材をもつマイクロカプセル中に、反応性接着剤としてのエポキシ樹脂、あるいは該エポキシ樹脂と反応性希釈剤との混合物が封入されてなるマイクロカプセルを含有し、さらに該エポキシ樹脂(反応性接着剤)のための硬化剤として作用しかつ該マイクロカプセルのためのバインダー(結合剤)としても作用する遊離アミノ基含有の液状体または半固体状のポリアミドが、乳化剤又は分散剤を溶解して含む水性分散媒としての水あるいは水と低級アルカノールとの混合液中に乳化又は分散されてなるエマルジョン又は分散液を含有し、しかも該エマルジョン又は分散液の中に前記のマイクロカプセルが分散されてあることを特徴とする、ネジ式締め固定具に塗着されるところの、マイクロカプセル型接着剤を含む水性分散液の形の緩み止め剤組成物(特許文献3)等が挙げられる。これらは、いずれもエポキシ樹脂等の接着性樹脂をマイクロカプセル内に封入して硬化剤との接触を遮断し、高い保存安定性を得ようとするものである。これにより、ある程度の高い保存安定性が得られ、かつ、ある程度の高い固着力は得られるものの、保存安定性及び固着力はそれで十分というものではなく、改良の余地があった。
感圧接着剤の主成分であるエラストマー物質とエポキシ樹脂系接着剤用の硬化剤とを、粘着性付与剤と共に、または該粘着性付与剤の添加なしで有機溶媒にまたは水混和性有機溶媒と水との混合溶媒に溶かして作られた粘着性の溶液である液相の中に、もしくは前記のエラストマー物質と前記の硬化剤とを粘着性付与剤と共に、または該粘着性付与剤の添加なしで水または水性媒質に分散させて作られた粘着性の水性エマルジョンまたは粘着性の水性分散液である液相の中に、常温で液状または半固体状の潤滑剤を内包するマイクロカプセルと常温で液状又は半固体状のエポキシ樹脂系接着剤を内包するマイクロカプセルとを均一に分散させて形成される粘稠な粘着性の液状組成物から構成されたねじ溝塗着用液状組成物が知られている(特許文献4)。特許文献4には、エポキシ樹脂系接着剤用の硬化剤として、ポリアミド及びポリチオールを使用し得ることが記載されている。また、特許文献4記載のねじ溝塗着用液状組成物においては、これらの硬化剤は、エポキシ樹脂と反応して硬化せしめる作用を必要とすることはもちろんのこと、硬化剤自体は粘着性を有することも要求されている。そして、その粘着性により、該ねじ溝塗着用液状組成物をねじに塗着、乾燥後にパサパサになって固体紛体屑を発生させることなく、かつ、潤滑剤を内包するマイクロカプセルとエポキシ樹脂系接着剤を内包するマイクロカプセルとを被着体に良好に接着せしめて、種々の効果を達成しようとするものである。従って、硬化剤は、上記のマイクロカプセルと被着体との間に粘着性を発揮しなければならず、硬化剤をマイクロカプセルに内包させたのでは、該ねじ溝塗着用液状組成物の上記効果を発揮し得ない。故に、特許文献4には、硬化剤をマイクロカプセル中に内包するという技術思想は存在しない。また、特許文献4には、硬化剤をマイクロカプセル中に内包し得ることを示す記載もない。
(A)熱硬化性樹脂の硬化剤、及び、(B)熱硬化性樹脂に加熱溶解可能な熱可塑性樹脂、を必須成分とし、成分(A)が成分(B)を主成分とする層で被覆された粒子状であり、かつ平均粒子径が0.1〜20μmであるマイクロカプセル型硬化剤が開示されている(特許文献5)。ここで、上記の熱硬化性樹脂として、エポキシ樹脂、シアン酸エステル樹脂、マレイミド樹脂、シアン酸エステル樹脂とマレイミド樹脂を予備反応した樹脂が挙げられており、また、熱硬化性樹脂の硬化剤として、脂肪族アミン、脂環族アミン、芳香族アミン、ポリアミド、尿素化合物、イミダゾール化合物、グアニジン化合物、ヒドラジド化合物、酸無水物、ルイス酸錯体、フェノール化合物、メルカプタン化合物が挙げられている。該発明は、室温で保存安定性が良好で、硬化物の耐熱性に優れる熱硬化性樹脂組成物及びプリプレグを与えるマイクロカプセル型硬化剤を提供するものである。特許文献5において、硬化剤として多数列挙された物質中にメルカプタン化合物が挙げられてはいるが、該メルカプタン化合物を内包するマイクロカプセル型硬化剤を使用した実施例は存在しない。
感光組成物を包含する内相をカプセル化する壁形成物質を有し、前記感光組成物は遊離基開始付加重合又は架橋によって硬化でき、そして、ポリチオールを包含することを特徴とする感光マイクロカプセルが知られている(特許文献6)。該感光マイクロカプセルは、カプセル中に感光組成物とポリチオールとを内包するものである。実施例として挙げられている表A〜Eでは、トリメチロールプロパントリアクリート(TMPTA)、o−フタル酸ジアリルプレポリマー(DAPP)及びビスフェノールAエポキシ樹脂(DER662)に加えて、ポリチオール、即ち、トリメチロールプロパントリス(β−メルカプトプロピオネート)(TMPTMP)、ペンタエリスリトールテトラキス(β−メルカプトプロピオネート)(PTEMP)をカプセル中に内包するものである。例えば、表CのC−3では、トリメチロールプロパントリアクリート及びビスフェノールAエポキシ樹脂が、ポリチオール、即ち、トリメチロールプロパントリス(β−メルカプトプロピオネート)と共にマイクロカプセルに内包されている。そして、それにより、感光組成物としての作用効果、例えば、フィルム速度を改善しようとするものである。
特開平5−140514号公報 国際公開第2005/054393号パンフレット 特開2003−194032号公報 特開2007−127202号公報 特開平7−304968号公報 特開昭60−257442号公報
本発明は、硬化剤を内包したマイクロカプセルが量産可能であることから著しく安価に製造することができ、加えて、優れた固着力及び保存安定性を有するマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物を提供する。とりわけ、ねじ等の螺着部材に適用した際、低温硬化性、硬化速度に優れ、また、ねじの緩み止めに用いた際には、著しく良好な効果を発揮するマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物を提供するものである。
本発明者らは、特許文献5に記載されているような種々のエポキシ樹脂の硬化剤、例えば、脂肪族アミン、脂環族アミン、芳香族アミン、ポリアミド、尿素化合物、イミダゾール化合物、グアニジン化合物、ヒドラジド化合物、酸無水物、ルイス酸錯体、フェノール化合物及びメルカプタン化合物等に関して、これらをマイクロカプセル中に内包せしめる試み(マイクロカプセル化試験)を繰り返し実施した。しかし、いずれの硬化剤においても、そのカプセル化の難易度に大差が見られなかった。そこで、本発明者らは、更に詳細に検討を進めた結果、3個以上のチオール基を有する化合物(メルカプタン化合物)が、他の化合物、とりわけ、アミン化合物に比べて、著しく容易にマイクロカプセル化が可能であることを見出した。加えて、チオール基を有する化合物の中でも、3個以上のチオール基を有する化合物を使用すると、3個未満のチオール基を有する化合物を使用したときに比べて、カプセル化が著しく容易になることを見出したと共に、とりわけ、3〜4個のチオール基を有する化合物を使用すると、カプセル化が更に容易になることを見出した。更には、3個以上のチオール基を有する化合物、好ましくは3〜4個のチオール基を有する化合物をマイクロカプセル中に内包せしめれば、極めて優れた固着力及び保存安定性を、マイクロカプセル型硬化性樹脂組成物に付与し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。カプセル化が容易になる理由は、カプセル製造時にカプセル界面において、内包物であるチオール化合物がマイクロカプセルの殻を構成する物質と反応して、卵の薄皮のような構造が形成され、この薄皮を形成するうえで、チオール基を3個以上有する化合物が緻密な構造を形成し得、とりわけ、チオール基を3〜4個有する化合物が著しく緻密な構造を形成して、得られたカプセルを著しく強固なものにするものと推定される。更には、一般にチオール化合物には、エポキシ樹脂の硬化剤として低温硬化性、速硬化に優れていることが知られており、これを利用した本発明は、迅速にねじの硬化を達成し得るものである。
即ち、本発明は、
(1)3個以上のチオール基を有する化合物(a)を内包するマイクロカプセル、上記の3個以上のチオール基を有する化合物と反応して硬化し得る物質(b)、及び、マイクロカプセルを被着体に接着し得るバインダー(c)を含むマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物である。
好ましい態様として、
(2)成分(a)が、3〜5個のチオール基を有する化合物である、上記(1)記載のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物、
(3)成分(a)が、3又は4個のチオール基を有する化合物である、上記(1)記載のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物、
(4)成分(a)が、4個のチオール基を有する化合物である、上記(1)記載のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物、
(5)成分(b)が、エポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂より成る群から選ばれる、上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物、
(6)成分(b)が、ビスフェノール型エポキシ樹脂である、上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物、
(7)成分(b)が、成分(a)とは別個のマイクロカプセルに内包されている、上記(1)〜(6)のいずれか一つに記載のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物、
(8)成分(c)が、(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体を含むエマルジョンである、上記(1)〜(7)のいずれか一つに記載のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物、
(9)成分(a)を内包するマイクロカプセル壁が、尿素系樹脂より構成される、上記(1)〜(8)のいずれか一つに記載のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物、
(10)成分(a)を内包するマイクロカプセル壁が、メラミンと多価酸との反応生成物より構成される、上記(1)〜(8)のいずれか一つに記載のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物、
(11)成分(c)の含有量が、マイクロカプセル100質量部に対して、10〜60質量部である、上記(1)〜(10)のいずれか一つに記載のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物、
(12)成分(c)の含有量が、マイクロカプセル100質量部に対して、20〜50質量部である、上記(1)〜(10)のいずれか一つに記載のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物、
(13)成分(a)を内包するマイクロカプセルの含有量が、成分(b)を内包するマイクロカプセル100質量部に対して、20〜80質量部である、上記(7)〜(12)のいずれか一つに記載のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物、
(14)成分(a)を内包するマイクロカプセルの含有量が、成分(b)を内包するマイクロカプセル100質量部に対して、35〜65質量部である、上記(7)〜(12)のいずれか一つに記載のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物、
(15)上記の被着体が螺着部材である、上記(1)〜(14)のいずれか一つに記載のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物、
16)上記(1)〜(15)のいずれか一つに記載のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物を螺着部材に塗布し、次いで、螺着する、螺着部材の固定方法
を挙げることができる。
本発明のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物は、硬化剤として、3個以上のチオール基を有する化合物(a)を使用したことから、硬化剤を内包したマイクロカプセルの量産が容易となり、従って、マイクロカプセル型硬化性樹脂組成物を著しく安価に製造し得る。加えて、上記の成分(a)を使用し、かつ、成分(a)をマイクロカプセルに封入したことから、マイクロカプセル型硬化性樹脂組成物が、優れた固着力及び保存安定性を有する。
図1は、大気圧下で25±1℃の温度に保持したときのプレコートボルトの接着強度(固着力)の経時変化を示したグラフである。 図2は、大気圧下、40±1℃の温度、95%の相対湿度下に保持したときのプレコートボルトの保存後接着強度(保存安定性)の経時変化を示したグラフである。 図3は、プレコートボルトを締付けたシール試験ブロックの概略を示した部分断面図である。 図4は、耐圧性試験に用いるシール試験機の概略図である。
本発明のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物は、3個以上のチオール基を有する化合物(a)を内包するマイクロカプセル、上記の3個以上のチオール基を有する化合物(a)と反応して硬化し得る物質(b)、及び、マイクロカプセルを被着体に接着し得るバインダー(c)を含む。
3個以上のチオール基を有する化合物(a)において、チオール基数は、好ましくは3〜5個、より好ましく3又は4個、更に好ましくは4個である。上記下限未満では、充分な固着力が得られないばかりか、マイクロカプセル化に支障をきたすことがある。一方、上記上限を超えては、著しい効果の増大が認められないばかりか、コスト高を招く。成分(a)は、チオール基数が上記条件に適合するものであればいずれのものでもよく、市販品を使用することができる。市販品としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)[チオール基数4個、昭和電工株式会社製カレンズMT PE1(商標)]、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロパノエート)[チオール基数4個、三菱化学株式会社製jERキュア QX40(商標)]、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)[チオール基数3個、昭和電工株式会社製カレンズMT TPMB(商標)]、トリメチロールエタントリス(3−メルカプトブチレート)[チオール基数3個、昭和電工株式会社製カレンズMT TEMB(商標)]、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン[チオール基数3個、昭和電工株式会社製カレンズMT NR1(商標)]等が挙げられる。
3個以上のチオール基を有する化合物(a)は、マイクロカプセルに内包される。これにより、成分(a)と、成分(a)と反応して硬化し得る物質(b)との直接的な接触を避けることができ、マイクロカプセル型硬化性樹脂組成物の保存安定性を確保することができる。マイクロカプセル壁を構成する物質としては、好ましくは、尿素系樹脂、メラミン系樹脂、例えば、メチロールメラミンの重縮合物、メラミンと多価酸との反応生成物等、ポリウレア系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂等が挙げられる。該マイクロカプセルの平均粒子径は、好ましくは10〜100μm、より好ましくは25〜85μmである。ここで、平均粒子径は、次のようにして求めたものである。即ち、任意に抽出したカプセルを、走査型電子顕微鏡を用いて写真撮影し、その粒子径を測定する。これを100個のカプセルについて実施し、その平均値を平均粒子径とした。粒子径が上記下限未満では、粒子全体の表面積が大きくなるため、マイクロカプセル壁を構成する物質量との関係で、個々のカプセル壁が薄くなりカプセル自体の安定性が低下し、マイクロカプセル型硬化性樹脂組成物の貯蔵安定性が悪くなることがある。一方、粒子径が上記上限を超えると、カプセル壁膜の強度が低下し、上記樹脂組成物の均一な硬化が損なわれることがある。
成分(a)と上記のマイクロカプセル壁を構成する物質との質量比は、成分(a)1.0に対して、マイクロカプセル壁を構成する物質が、好ましくは0.05〜0.5、より好ましくは0.1〜0.4である。上記下限未満では、カプセル壁が薄くなり過ぎることから、カプセルの安定性が低下し、カプセル化が困難となる。また、マイクロカプセル型硬化性樹脂組成物の貯蔵安定性が悪くなることがある。一方、上記上限を超えると、壁材が厚くなり過ぎ、例えば、螺着時にカプセルが十分に破壊しないことがあり、その結果、硬化が速やかに進行しないことがある。
3個以上のチオール基を有する化合物(a)を内包するマイクロカプセルは、公知の方法を使用して製造することができる。例えば、特開昭53−84881号公報、特開2000−15087号公報記載の方法により製造することができる。即ち、メチロールメラミン、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体の塩、及び、3個以上のチオール基を有する化合物(a)を含有する水性分散液を調製し、該水性分散液中、酸性条件下で該メチロールメラミンを重縮合反応させることからなるマイクロカプセルの製造方法である。ここで、マイクロカプセル壁を構成するメラミン樹脂の原料として使用されるメチロールメラミンは、メラミンとホルムアルデヒドの初期縮合物であり、メラミンとホルムアルデヒドから常法に従って製造することができる。該メチロールメラミンとしては市販品を使用することもできる。また、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体は、イソブチレンと無水マレイン酸とを使用して常法により製造することができる。例えば、これらモノマーを反応器に仕込み、ラジカル重合開始剤と一緒に溶液重合により共重合させて製造することができる。イソブチレン−無水マレイン酸共重合体は、分子内に酸無水物基を有しているので、該酸無水物基が塩基性物質と反応して塩を形成して水溶化する。該方法においては、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体は、水溶化した塩の状態で使用される。該塩基性物質としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。また、該イソブチレン−無水マレイン酸共重合体に代えて、エチレン−無水マレイン酸共重合体、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、プロピレン−無水マレイン酸共重合体、ブタジエン−無水マレイン酸共重合体、ビニルアセテート−無水マレイン酸共重合体等を使用することもできる。本発明において、上記無水マレイン酸系共重合体の分子量は限定されるものではないが、重量平均分子量が、好ましくは50,000〜250,000、より好ましくは100,000〜200,000程度の範囲にあることが好ましい。
次に、上記マイクロカプセルの製造方法を、更に詳細に説明する。まず、3個以上のチオール基を有する化合物(a)、及び、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体の塩を含有する水性分散液を調製する。次いで、必要に応じて該水性分散液のpHを酸性側に調節した後、メチロールメラミンを該水性分散液に添加し、攪拌しながら所定の温度に保持して、メチロールメラミンを重縮合反応させ、3個以上のチオール基を有する化合物(a)を内包したマイクロカプセルの水分散スラリーを調製する。
3個以上のチオール基を有する化合物(a)、及び、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体の塩を含有する水性分散液のpHは、好ましくは5以下であり、より好ましくは2〜4.5である。水性分散液調製時の温度は特に限定されるものではないが、好ましくは10〜80℃、より好ましくは15〜50℃である。水性分散液の調製は、ホモジナイザー等の公知の装置を使用して実施することができる。イソブチレン−無水マレイン酸共重合体の塩は、3個以上のチオール基を有する化合物(a)100質量部に対して、固形分で好ましくは5〜25質量部、より好ましくは10〜15質量部で使用される。
メチロールメラミンの重縮合反応の温度は、好ましくは30℃以上、より好ましくは40〜70℃であり、反応時間は、好ましくは3時間以内である。メチロールメラミンの重縮合反応時のpHは、酸性側であれば特に制限はないが、好ましくは2.5〜5.0である。反応速度と得られるマイクロカプセルのカプセル壁の強度の観点から、より好ましくは3.0〜4.0である。メチロールメラミンの重縮合の工程は、通常、先の工程で調製した水性分散液にメチロールメラミンを添加し、そのまま実施されるが、pHが上記範囲となるように、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を用いてpHを調整することもできる。
上記のようにして得られたマイクロカプセルのスラリーから、マイクロカプセルが濾過、遠心分離等により分離される。次いで、得られたマイクロカプセルを水洗した後、空気乾燥機等により乾燥して、マイクロカプセルの集合物を得ることができる。このようにして、上記の平均粒子径を有する球状のマイクロカプセルが得られる。また、マイクロカプセルを製造する際に使用した成分(a)のほぼ全量がマイクロカプセルに内包され得る。
成分(b)2個以上のチオール基を有する化合物(a)と反応して硬化し得る物質としては、好ましくは、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、オキセタン化合物、アクリル化合物等が挙げられる。これらのうち、更に好ましくはエポキシ樹脂、特に好ましくはビスフェノール型エポキシ樹脂が使用される。成分(b)は、成分(a)とは別個のマイクロカプセルに内包されていることが好ましい。成分(a)及び(b)を、夫々、別個のマイクロカプセルに内包することにより、保存安定性をより一層高めることができる。成分(b)を内包するマイクロカプセルの製造方法、並びに、マイクロカプセル壁を構成する物質、マイクロカプセルの粒子径、及び、成分(b)とマイクロカプセル壁を構成する物質との質量比等は、上記成分(a)の場合と同様である。また、上記成分(a)の場合と同様にマイクロカプセルを製造する際に使用した成分(b)のほぼ全量がマイクロカプセルに内包され得る。
成分(c)マイクロカプセルを被着体に接着し得るバインダーとしては、乾燥後被膜を形成し、マイクロカプセルを被着体、好ましくは螺着部材に接着し得るバインダーであれば、特に種類に制限はない。また、該バインダーは、マイクロカプセル以外の他の成分も被着体に接着し得る。ここで、マイクロカプセルとは、成分(a)を内包するマイクロカプセルに限られず、成分(b)をマイクロカプセル化したときには、該マイクロカプセルも含む。該バインダーとしては、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ブタジエン系樹脂、及び、酢酸ビニル系樹脂等が挙げられる。これらは、通常、エマルジョンとして使用される。該バインダーの市販品としては、例えば、ニューコートKSB−1(商標、アクリル系;pH=8、新中村化学工業株式会社製)、ボンコートDC−118(商標、アクリル系;pH=8、大日本インキ化学工業株式会社製)、ラックスターDA−401(商標、ブタジエン系;pH=8、大日本インキ化学工業株式会社製)、ボンディック1530(商標、ウレタン系;pH=8、大日本インキ化学工業株式会社製)等が挙げられる。(メタ)アクリル系樹脂を含むエマルジョンは、乳化重合により得られる(メタ)アクリル系(共)重合体、例えば、(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体を水に分散したものである。一般に、樹脂エマルジョンの乳化重合において、粒径制御のために水性媒体中に電解質物質を添加する。該乳化重合の際に使用するアクリル酸エステルモノマーは、それ自体単独重合して、アクリル酸エステル単体ポリマーを作るほか、広い範囲のモノマー、例えば、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル又はアクリル酸等と共重合して安定なエマルジョンを作る。酢酸ビニル樹脂を含むエマルジョンは、乳化剤、又は保護コロイド、重合開始剤、中和剤水溶液を加熱攪拌しながら、酢酸ビニルモノマーを連続的に添加する乳化重合により製造することができる。該酢酸ビニルモノマーは、それ自体単独重合させることができるほか、多くのモノマー、例えば、アクリル酸エステル、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、脂肪酸ビニルエステル又はエチレン等と共重合させることができる。ウレタン系樹脂のエマルジョンには各種製法が存在する。転相乳化法では、ポリオール成分にイソシアネートを反応させて、末端がヒドロキシル基のポリウレタン樹脂を調製し、次に、トルエン等の溶剤で希釈し、これに乳化剤水溶液を滴下し攪拌して乳化することにより製造する。ブロックイソシアネート法では、ポリオール成分に過剰当量のイソシアネートを反応させて得られる、末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを、ケトオキシム類、フェノール類等のブロック剤で処理して末端のイソシアネート基をブロックし、これに乳化剤水溶液を滴下し攪拌することにより乳化して製造する。プレポリマー法では、乳化剤を使用し、末端イソシアネート基を有するプレポリマーを水中に機械的に乳化し、鎖伸長剤を用いて、粒子界面で反応させ、ポリマー化することにより製造する。自己乳化法では、ポリマー中に極性基を導入し、ポリマーを自己乳化型にし、乳化剤を使用せずに製造する。該バインダー樹脂を用いて調製したエマルジョンのpHは5〜13とすることが好ましく、6〜10とすることが更に好ましい。該pHが5より低いと、バインダーの乳化分散状態が変化して、著しく増粘し、被着体に塗布加工できなくなることがある。一方、pHが13を越えると金属部品への腐食等の影響が懸念される。
本発明のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物中の上記成分(a)の含有量は、成分(b)100質量部に対して、上限が、好ましくは80質量部、より好ましくは65質量部、更に好ましくは50質量部であり、下限が、好ましくは20質量部、より好ましくは25質量部、更に好ましくは35質量部である。成分(a)の含有量が上記上限を超えては、成分(b)の硬化性に顕著な効果の増大が見られないばかりか、熱時固着性の低下に繋がる。一方、上記下限未満では、成分(b)を十分に硬化することができないことがある。また、成分(c)の含有量は、マイクロカプセル100質量部に対して、上限が、好ましくは60質量部、より好ましくは50質量部であり、下限が、好ましくは10質量部、より好ましくは20質量部である。ここで、マイクロカプセル質量とは、成分(a)を内包するマイクロカプセル及び成分(b)を内包するマイクロカプセルの全質量の合計である。上記上限を超えては、マイクロカプセルを被着体に接着する効果に顕著な増大はなく、却って、コスト高を招き、一方、上記下限未満では、マイクロカプセルを被着体に十分に接着できないことがある。
本発明のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物には、上記の各成分に加えて、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて各種添加剤を加えることができる。添加剤としては、例えば、ポリアミン等の成分(a)と(b)との反応触媒、シリカ、ナイロン粉末、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、カオリン等の充填剤、カーボンブラック、酸化チタン、フタロシアニン化合物等の有機又は無機顔料、染料、可塑剤、界面活性剤、消泡剤等を挙げることができる。また、上記の各成分を含むマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物に水を加えて、適切な濃度にすることもできる。上記成分の中でも、ねじ等の螺着部材を螺着する用途において、(e)充填剤を含めることが好ましい。該充填剤としては、シリカ、タルク、マイカ、フッ素樹脂粉、ナイロン樹脂粉、ポリエチレン樹脂粉、アクリル樹脂粉、ガラス微粒子粉、金属酸化物微粒子粉等を用いることができる。中でも、平均粒径が、1〜50μmのシリカ、ナイロン樹脂粉が、螺着部材のかじり防止に効果的であることから好ましく使用される。
上記の各成分を配合して、本発明のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物を製造する方法に特に制限はなく、公知の方法を使用することができる。例えば、イオン交換水中にシリカ粉末及び/又はナイロン粉末、顔料である酸化チタンを添加し撹拌する。次いで、バインダー(c)を添加して撹拌を継続しながら、成分(a)を内包するマイクロカプセル及び成分(b)又は成分(b)を内包するマイクロカプセルを添加し、カプセルが破壊しないように均一になるまで攪拌して、本発明のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物を製造することができる。
以下、実施例において本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
物質
実施例及び比較例において使用した各成分は下記の通りである。
<成分(a):3個以上のチオール基を有する化合物>
(i)ペンタエリスリトールテトラキス−3−メルカプトプロパノエート[チオール基数:4個、三菱化学株式会社製jERキュアQX40(商標)]
(ii)1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン[チオール基数:3個、昭和電工株式会社製カレンズMT NR1(商標)]
<比較成分(a)>
(i)1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン[チオール基数:2個、昭和電工株式会社製カレンズMT BD1(商標)]
(ii)1,3−ジ−4−ピペリジルプロパン[ヘキスト社製ベッコボックスEH623(商標)]
<成分(b):3個以上のチオール基を有する化合物(a)と反応して硬化する物質>
(i)ビスフェノールF型エポキシ樹脂[三菱化学株式会社製jER807(商標)]
(ii)グリシジルアミン型エポキシ樹脂[三菱化学株式会社製jER604(商標)]
<成分(c):バインダー>
(i)アクリル樹脂エマルジョン[アクリル酸エステル共重合体44.8質量%及び水55質量%を含み、かつ、残部が界面活性剤であるエマルジョン、新中村化学工業株式会社製ニューコートKSB−1(商標)]
(ii)ポリアセタール[積水化学工業株式会社製KW10(商標)]
(iii)スチレン−ブタジエン系ゴムラテックス[JSR株式会社製JSR0589(商標)]
その他の成分
<成分(d):触媒>
(i)トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール[エアープロダクツ社製アルカミンK−54(商標)]
<成分(e):充填剤>
(i)シリカ[珪藻土、平均粒径:3μm、Celite社製スノーフロス(商標)]
(ii)ナイロン11粉末[平均粒径:40μm、アルケマ社製リルサンD−40(商標)]
<その他>
蒸留水
物性
実施例及び比較例の各物性は、下記の通りにして測定した。
<接着強度(固着力)>
プレコートボルトを締付トルク30.0N・mでナットに締付け、次いで、大気圧下、25±1℃の環境下にて24時間保管し、次いで、該プレコートボルトの破壊トルクを測定した。該測定は、上記の温度で所定時間毎に5N・m刻みで5点測定し、その中心値を採用した。該破壊トルクを接着強度(固着力)(N・m)とした。また、該試験に使用したボルトとしては、六角ボルト(JIS 2級 M10×20 P1.5)に亜鉛メッキクロメート処理したものを使用し、その表面に表1に記載した各実施例及び比較例の組成物を均一に塗布し、これを熱風乾燥炉中、80℃で20分間乾燥させ、これを試験体とした。一方、ナットとしては、該六角ボルトに適合するものであり、同じく亜鉛メッキクロメート処理したものを使用した。
<保存後接着強度(保存安定性)>
プレコートボルトを締付トルク30.0N・mでナットに締付け、次いで、大気圧下、25±1℃の環境下にて24時間保管した。次いで、大気圧下、温度:40±1℃、相対湿度:95%の環境下にて7日、14日、21日及び28日間保管し、次いで、夫々、大気圧下、25±1℃の環境下において、該プレコートボルトの破壊トルクを測定した。該測定は、大気圧下、25±1℃の環境下にて24時間保管した後、並びに、大気圧下、温度:40±1℃、相対湿度:95%の環境下にて上記の各時間保管した後の合計5点測定し、その平均値を採用した。該破壊トルクを保存後接着強度(N・m)とした。また、試験に使用したボルト及びナットは、上記の接着強度(固着力)の測定と同一規格のものである。
<耐圧性>
実施例及び比較例で作製したプレコートボルトを使用した。図3に示したように、該プレコートボルト10本をアルミニウム製のシール試験ブロックにワッシャーをプレコートボルト1本に対して夫々2枚使用して、30N・mの締付トルクにて締付けた後、25℃で24時間放置して硬化させた。次いで、該シール試験ブロック中にタービン油(株式会社ジャパンエナジー製RIXタービン油)を充填し、これを図4に示したシール試験機に組み付けた。然る後、図3に示した矢印方向から油圧により12.0MPaまで加圧した後2分間保持して漏れの有無を目視観察した。上記の耐圧性試験において、シール試験ブロック、及び、該シール試験ブロック中に充填したタービン油をいずれも170℃に保持して試験を実施した。評価結果は、下記の記号で示した通りである。
G:油の漏れが観察されたボルト数が10本のボルトのうち0本である。
B:油の漏れが観察されたボルト数が10本のボルトのうち1本以上である。
<塗膜の外観>
JIS 2級 亜鉛メッキクロメート処理済み六角ボルトを検体とし、このネジ部のみを、塗布液、即ち、表1に示した各実施例及び比較例の組成物に2〜3秒間浸漬した後、引き上げることにより、ボルトのネジ部に塗布液を塗布した。これを、80℃の恒温槽中で20分間乾燥して、塗膜外観測定用試料(プレコートボルト)とした。次いで、塗膜外観測定用試料への塗布液の塗布状態を目視にて判定して塗布性を評価した。評価結果を下記の記号で示した。
G:塗布液がボルトのネジ部に均一かつ一様に塗布されている。
B:塗布液がボルトのネジ部に均一に塗布されておらず、膜厚にはムラ及び凹凸が見られ、ピンホールが認められることもある。
<最終硬化時間>
上記の接着強度(固着力)と同一に接着強度を測定した。但し、大気圧下、25±1℃の環境下に全く保管していないサンプル(保管時間0時間)から最大24時間保管したサンプル(保管時間24時間)まで、保管時間1時間毎のサンプルについて接着強度を測定した。そして、接着強度値が、直前の接着強度値と比較して、両者の差がその接着強度値の5%未満となるまでの保管時間を最終硬化時間とした。評価結果を下記の記号で示した。
G:最終硬化時間が保管時間24時間以内である
B:最終硬化時間が保管時間24時間を超える
(実施例1)
成分(a)を内包するマイクロカプセルの調製
成分(a)として、ペンタエリスリトールテトラキス−3−メルカプトプロパノエート(チオール基数:4個)を使用した。一方、マイクロカプセル壁材として、メチロールメラミン初期縮合物(DIC株式会社製ベッカミンM−3、80%濃度)を使用した。
イソブチレン−無水マレイン酸共重合体[株式会社クラレ製イソバン110(商標)]12グラムを水30グラムに添加し、加圧容器中で撹拌しながら40℃に昇温し、ここに10%酒石酸水溶液を滴下して、pHを3.0〜4.0の範囲に調整した。次いで、該水溶液中に、上記の成分(a)ペンタエリスリトールテトラキス−3−メルカプトプロパノエート125グラムを添加し、これを室温で撹拌して水性分散液を調製した。この際、撹拌時間及び撹拌速度を適宜調節することで、下記の所定粒径のマイクロカプセルとすることができる。次いで、該水性分散液に水200グラムを加えて撹拌しつつ50〜70℃に昇温した。そして、マイクロカプセル壁材としての上記のメチロールメラミン初期縮合物をイオン交換水で希釈した水溶液50グラム(うちメチロールメラミン初期縮合物25グラム)を上記水性分散液に添加し撹拌した後、90℃に昇温して撹拌しながら重縮合反応させた。2〜3時間経過したした後、28%アンモニア水溶液を添加して溶液を中和することで反応を終了させ、マイクロカプセルのスラリーを得た。次いで、該マイクロカプセルのスラリーを遠心脱水機で脱水し、次いで、乾燥してマイクロカプセルの集合体を得た。得たマイクロカプセルの平均粒子径は55±10μmであった。
成分(b)を内包するマイクロカプセルの調製
イソブチレン−無水マレイン酸共重合体[株式会社クラレ製イソバン04(商標)]100グラム及び水酸化ナトリウム10.4グラムをイオン交換水625.6グラムに添加し、加圧容器中、110℃で4時間撹拌してpH2.9の水溶液を得た。次いで、該水溶液100グラムをイオン交換水270グラム中に添加したのち、上記の成分(b)ビスフェノールF型エポキシ樹脂184.8グラムを添加し、これを室温で撹拌して水性分散液を調製した。次いで、イオン交換水110グラム及び、マイクロカプセル壁材としてのメチロールメラミン初期重合物[住友化学株式会社製スミレーズレジン615(商標)]32.1グラムを上記の水性分散液に添加し、90℃に昇温して撹拌しながら2〜3時間重縮合してマイクロカプセルのスラリーを得た。次いで、該マイクロカプセルのスラリーを遠心脱水機で脱水し、次いで、乾燥してマイクロカプセルの集合体を得た。得たマイクロカプセルの平均粒子径は50μmであった。
マイクロカプセル型硬化性樹脂組成物の調製
表1に示した各物質を表1に示した各質量部で使用した。成分(a)を内包するマイクロカプセル、成分(b)を内包するマイクロカプセル及び成分(c)バインダーを除く、残りの成分を蒸留水に添加して、環境温度下において均一になるまで30分間撹拌した。これに、撹拌しながら、成分(c)バインダーを加え、次いで、成分(a)を内包するマイクロカプセル及び成分(b)を内包するマイクロカプセルを加えて、環境温度下において均一になるまで30分間撹拌し、マイクロカプセル型硬化性樹脂組成物を製造した。
プレコートボルトの製造
プレコートボルトは、上記の塗膜の外観測定用試料と同一の方法で製造した。該プレコートボルトを使用して、上記の各種物性を評価した。
(実施例2)
成分(a)として、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(チオール基数:3個)を使用して、成分(a)を内包するマイクロカプセルを調製したこと以外は、実施例1と同一に実施した。得たマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物及びプレコートボルトを使用して、各種物性を評価した。
(実施例3)
成分(a)としてのペンタエリスリトールテトラキス−3−メルカプトプロパノエート(チオール基数:4個)の使用量が25質量部となるようにして、マイクロカプセル型硬化性樹脂組成物を製造した以外は、実施例1と同一に実施した。得たマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物及びプレコートボルトを使用して、各種物性を評価した。
(実施例4)
成分(a)としてのペンタエリスリトールテトラキス−3−メルカプトプロパノエート(チオール基数:4個)の使用量が75質量部となるようにして、マイクロカプセル型硬化性樹脂組成物を製造した以外は、実施例1と同一に実施した。得たマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物及びプレコートボルトを使用して、各種物性を評価した。
(実施例5)
成分(b)として、グリシジルアミン型エポキシ樹脂を使用して、成分(b)を内包するマイクロカプセルを調製したこと以外は、実施例1と同一に実施した。得たマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物及びプレコートボルトを使用して、各種物性を評価した。
(実施例6)
成分(c)として、ポリアセタールを使用してマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物を製造した以外は、実施例1と同一に実施した。得たマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物及びプレコートボルトを使用して、各種物性を評価した。
(実施例7)
成分(c)として、スチレン−ブタジエン系ゴムラテックスを使用してマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物を製造した以外は、実施例1と同一に実施した。得たマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物及びプレコートボルトを使用して、各種物性を評価した。
(比較例1)
成分(a)に代えて、比較成分(a)の(i)、即ち、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン(チオール基数:2個)を使用してマイクロカプセルを調製したこと以外は、実施例1と同一に実施して、マイクロカプセルを製造した。得たマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物及びプレコートボルトを使用して、各種物性を評価した。また、上記のようにして調製したマイクロカプセルを観察したところ、マイクロカプセルにべとつきがあった。そこで、該マイクロカプセルに、成分(b)ビスフェノール型エポキシ樹脂を混合したところ、混合後24時間以内に該混合物にゲル化が生じ粘度上昇が認められた。このことは、比較成分(a)と成分(b)ビスフェノール型エポキシ樹脂との反応が生じたものと考えられる。従って、比較成分(a)を使用したときには、上記のマイクロカプセル化は不完全であることが分かった。
(比較例2)
成分(a)に代えて、比較成分(a)の(ii)、即ち、1,3−ジ−4−ピペリジルプロパンを使用してマイクロカプセルの調製を試みた。しかし、該物質はカプセル調製段階で水に溶解してしまいマイクロカプセルを調製することができなかった。そこで、該物質についてはマイクロカプセル化せずに、該物質をそのまま用いて各種評価を行った。その結果、比較例1と同様に混合物の粘度上昇が認められゲル化が生じた。硬化剤成分をカプセル化しなかったことにより反応の制御ができないことを確認できた。
(比較例3)
成分(a)としてのペンタエリスリトールテトラキス−3−メルカプトプロパノエート(チオール基数:4個)の使用量が15質量部となるようにして、マイクロカプセル型硬化性樹脂組成物を製造した以外は、実施例1と同一に実施した。得たマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物及びプレコートボルトを使用して、各種物性を評価した。
(比較例4)
成分(a)としてのペンタエリスリトールテトラキス−3−メルカプトプロパノエート(チオール基数:4個)の使用量が90質量部となるようにして、マイクロカプセル型硬化性樹脂組成物を製造した以外は、実施例1と同一に実施した。得たマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物及びプレコートボルトを使用して、各種物性を評価した。
(比較例5)
成分(c)としてのアクリル樹脂エマルジョンを使用せずして、マイクロカプセル型硬化性樹脂組成物を製造した以外は、実施例1と同一に実施した。得たマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物及びプレコートボルトを使用して、各種物性を評価した。
下記の表1には、実施例及び比較例において使用した成分の種類及び質量、並びに各物性を示した。ここで、各成分中の数字は質量部を表す。また、成分(a)及び(b)の数字は、夫々の成分(a)又は(b)を内包するマイクロカプセルの質量部を示す。
Figure 0006628060
上記表1中、*1は未測定のものである。*2はマイクロカプセル化ができなかったものである。また、各成分の略語は、以下の内容を示す。
QX40:ペンタエリスリトールテトラキス−3−メルカプトプロパノエート
NR1:1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン
BD1:1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン
EH623:1,3−ジ−4−ピペリジルプロパン
jER807:ビスフェノールF型エポキシ樹脂
jER604:グリシジルアミン型エポキシ樹脂
KSB−1:アクリル樹脂エマルジョン
KW10:ポリアセタール
JSR0589:スチレン−ブタジエン系ゴムラテックス
K−54:トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール
スノーフロス:シリカ
リルサンD−40:ナイロン11粉末
実施例1、3及び4は、成分(a)として、(i)ペンタエリスリトールテトラキス−3−メルカプトプロパノエートを使用し、その配合量を変化させたものである。配合量変化にほぼ関係なく、いずれの実施例においても、全ての評価結果は著しく良好であった。実施例2は、成分(a)として、(ii)1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを使用したものである。実施例1と比較して、接着強度(固着力)及び保存後接着強度(保存安定性)が多少低下したものの、良好な結果を示していた。実施例5は、成分(b)として、(ii)グリシジルアミン型エポキシ樹脂を使用したものである。実施例1と比較して、接着強度(固着力)及び保存後接着強度(保存安定性)が多少低下したものの、やはり良好な結果を示していた。実施例6及び7は、成分(c)として、夫々、ポリアセタール及びスチレン−ブタジエン系ゴムラテックスを使用したものである。実施例1と比較して、接着強度(固着力)及び保存後接着強度(保存安定性)が多少低下する傾向を示したものの、やはり良好な結果を示していた。また、図1には、実施例1及び2の組成物を使用した場合の硬化時間の変化に伴う接着強度(固着力)の変化を示した。また、図2には、実施例1の組成物を使用した場合に長時間経過後の接着強度(固着力)の変化を示した。図1から分かるように接着強度(固着力)は数時間の硬化で高い値でほぼ一定となることが分かった。また、図2から分かるように接着強度(固着力)は長期間経過後も低下することなくほぼ一定値を維持し得ることが分かった。
一方、比較例1は、成分(a)に代えて、比較成分(a)として、(i)1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン(チオール基数:2個)を使用したものである。該比較成分(a)を使用したときには、マイクロカプセル化は不完全であることが分かった。従って、六角ボルトへの塗布時に反応が進んでしまったため、接着強度(固着力)等の評価結果は著しく悪いものとなった。このように、チオール基数が2個の化合物では、本発明の効果を奏することができなかった。比較例2は、成分(a)に代えて、比較成分(a)として、(ii)1,3−ジ−4−ピペリジルプロパンを使用したものである。該比較成分(a)を使用したときには、マイクロカプセル化ができなかった。従って、比較例2では、該比較成分(a)をマイクロカプセル化せず、そのまま使用したものである。比較例1と同様に、六角ボルトへの塗布時に反応が進んでしまったため、接着強度(固着力)等の評価結果は著しく悪いものとなった。比較例3及び4は、夫々、成分(a)を著しく少なく又は著しく多く配合したものである。いずれの場合にも評価結果は悪く、本発明の効果を奏するものではなかった。比較例5は、成分(c)を配合しなかったものである。マイクロカプセルの六角ボルトへの付着性が不良となり、締付け時にマイクロカプセルを含む塗膜の大部分が剥離してしまった。従って、評価結果は悪く、本発明の効果を奏するものではなかった。
本発明のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物は、硬化剤を内包したマイクロカプセルが量産可能であることから著しく安価であり、かつ、優れた固着力及び保存安定性を有する。従って、一般の接着用途のみならず、ねじ等の螺着部材のねじの緩み止めに、今後、大いに使用されることが期待される。
A シール試験機(ボルト取付け部)
1 接着強度(固着力)変化曲線(25±1℃)(実施例1)
2 接着強度(固着力)変化曲線(25±1℃)(実施例2)
3 接着強度(固着力)変化曲線(40±1℃)(実施例1)
4 ボルト
5 ワッシャー
6 シール試験ブロック
7 油
8 油圧方向
9 圧力計
10 油タンク

Claims (7)

  1. 3個以上のチオール基を有する化合物(a)のみを内包するマイクロカプセル、上記の3個以上のチオール基を有する化合物と反応して硬化し得る物質(b)、及び、マイクロカプセルを被着体に接着し得るバインダー(c)を含み、上記の化合物(a)のみを内包するマイクロカプセル壁を構成する物質が、メチロールメラミンの重縮合物であり、物質(b)が、エポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂より成る群から選ばれ、かつ、化合物(a)とは別個のマイクロカプセルに内包されており、バインダー(c)が、(メタ)アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ブタジエン系樹脂及び酢酸ビニル系樹脂より成る群から選ばれ、かつ、バインダー(c)の含有量が、化合物(a)のみを内包するマイクロカプセル及び物質(b)を内包するマイクロカプセルの合計100質量部に対して、10〜60質量部であり、かつ、化合物(a)のみを内包するマイクロカプセルの含有量が、物質(b)を内包するマイクロカプセル100質量部に対して、20〜80質量部であり、かつ、平均粒径が1〜50μmのシリカ及びナイロン樹脂粉(e)を、更に含む、マイクロカプセル型硬化性樹脂組成物。
  2. 化合物(a)が、3又は4個のチオール基を有する化合物である、請求項1記載のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物。
  3. 物質(b)が、ビスフェノール型エポキシ樹脂である、請求項1又は2記載のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物。
  4. バインダー(c)が、(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体を含むエマルジョンである、請求項1〜3のいずれか一つに記載のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物。
  5. 化合物(a)1.0に対する、化合物(a)のみを内包するマイクロカプセル壁を構成する物質の質量比、及び、物質(b)1.0に対する、物質(b)を内包するマイクロカプセル壁を構成する物質の質量比が、いずれも0.05〜0.5である、請求項1〜4のいずれか一つに記載のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物。
  6. 化合物(a)と物質(b)との反応触媒(d)を、更に含む、請求項1〜5のいずれか一つに記載のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物。
  7. 上記の被着体が螺着部材である、請求項1〜のいずれか一つに記載のマイクロカプセル型硬化性樹脂組成物。
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