JP6627383B2 - 眼鏡レンズ加工装置および加工制御プログラム - Google Patents
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Description
本実施形態のレンズ保持部10は、シャフト11,12、X軸移動支基13、およびキャリッジ15を備える。シャフト11は、眼鏡レンズ加工装置1におけるベース2の前後方向中央部に固定されている。シャフト12は、ベース2の前端左側に固定されている。2つのシャフト11,12は、共にX軸方向(つまり、レンズチャック軸16L,16Rと平行な方向)に延びる。X軸移動支基13は、2つのシャフト11,12によって、X軸方向に移動可能に支持されている。キャリッジ15は、X軸移動支基13に搭載されている。
本実施形態のレンズ形状測定ユニット20は、キャリッジ15の後方に設けられている。レンズ形状測定ユニット20は、レンズLEの前面に接触させる測定子21と、レンズLEの後面に接触させる測定子22とを備える。測定子21,22は、X方向に移動可能なアーム23によって保持されている。レンズ形状測定ユニット20は、X方向におけるアームの位置を検出するセンサ231(図3参照)を備える。眼鏡レンズ加工装置1は、レンズ形状を測定する場合、レンズチャック軸16L,16Rを回転させると共に、玉型に基づいてレンズチャック軸16L,16RのY方向の移動を制御する。その結果、玉型に対応したレンズ前面および後面のX方向の位置が、センサ231によって検出される。
本実施形態の第1レンズ加工ユニット30は、キャリッジ15の前方に設けられている。第1レンズ加工ユニット30は、第1加工具31、第1加工具回転軸32、および第1加工具回転モータ321を備える。第1加工具31は、斜面形成加工具(例えばヤゲン砥石)311を含む複数の加工具を備える。斜面形成加工具311は、前斜面形成加工具311Fと、後斜面形成加工具311Bを備える。前斜面形成加工具311Fおよび後斜面形成加工具311Bの各々は、コバ面に対して傾斜した状態でレンズLEに接触する加工面を有する。前斜面前斜面形成加工具311は、レンズLEのコバ面に対して傾斜する前斜面(例えば、前側のヤゲン斜面等)を、レンズLEの前面側縁部に形成する。後斜面形成加工具311Bは、コバ面に対して傾斜する後斜面(例えば、後側のヤゲン斜面等)を、レンズLEの後面側縁部に形成する。本実施形態では、前斜面形成加工具311Fと後斜面形成加工具311Bは一体に形成されているが、これらは分離していてもよい。第1加工具回転軸32はX軸方向に延びており、第1加工具31が備える略円盤状または略円柱状の複数の加工具を同軸上に固定する。第1加工具回転モータ321は、第1加工具回転軸32の右端部に接続する。第1加工具回転モータ321が回転すると、第1加工具回転軸32および第1加工具31が軸周りに回転する。眼鏡レンズ加工装置1は、レンズLEを第1加工具31に接触させることで、レンズLEの周縁を加工する。
本実施形態の第2レンズ加工ユニット40は、キャリッジ15の後方に設けられている。本実施形態の第2レンズ加工ユニット40は、レンズ形状測定ユニット20の移動範囲外において、レンズ形状測定ユニット20と並べて配置されている。
図3を参照して、眼鏡レンズ加工装置1の電気的構成について説明する。眼鏡レンズ加工装置1は、眼鏡レンズ加工装置1の制御を司るCPU(プロセッサ)5を備える。CPU5には、RAM6、ROM7、不揮発性メモリ8、操作部50、ディスプレイ55、および外部通信I/F59が、バスを介して接続されている。さらに、CPU5には、前述したモータ等の各種デバイス(挟持用モータ161、レンズ回転用モータ162、X軸移動用モータ171、Y軸移動用モータ191、第1加工具回転モータ321、第2加工具回転モータ431、角度変更モータ432、エンコーダ172、エンコーダ192、およびセンサ231)が、バスを介して接続されている。
図4を参照して、本実施形態の眼鏡レンズ加工装置1がレンズLEに形成することが可能な凸型ヤゲン70の形状の一例について説明する。ヤゲンは、眼鏡のフレームの溝等に嵌まることで、フレームにレンズLEを固定する。凸型ヤゲン70は、前方面71、後方面72、および外周面73を有する。前方面71は、レンズLEの前方を向く面である。後方面72は、レンズLEの後方を向く面である。外周面73は、レンズLEの光軸OAから遠ざかる方向(つまり、レンズの外周側の方向)を向く面である。また、図4に示す例では、前方面71の光軸OA側端部からレンズ前面62にかけて、前方ヤゲン片78が形成されている。後方面72の光軸OA側端部からレンズ後面65にかけて、後方ヤゲン片79が形成されている。本実施形態では、レンズLEの周縁における前面側縁部63および後面側縁部66が加工具によって加工されることで、凸型ヤゲン70が形成される。凸型ヤゲン70は、必ずしもレンズLEの外周の全域に形成される必要は無く、外周の一部に形成されてもよい。
図5から図10を参照して、眼鏡レンズ加工装置1のCPU5が実行する加工制御処理について説明する。前述したように、不揮発性メモリ8には、図5に示す加工制御処理を実行するための加工制御プログラムが記憶されている。CPU5は、凸型ヤゲン70の加工動作を実行させる指示が操作部50等を介して入力されると、加工制御プログラムに従って、図5に示す加工制御処理を実行する。
5 CPU
70 凸型ヤゲン
71 前方面
72 後方面
73 外周面
75 前方面取り面
76 後方面取り面
81 前斜面
82 後斜面
311 斜面形成加工具
311F 前斜面形成加工具
311B 後斜面形成加工具
432 角度変更モータ
442 円環状加工具
Claims (5)
- レンズに接触することで前記レンズを加工する加工具と、前記レンズの周縁との相対的な位置を移動させることで、眼鏡のフレームに前記レンズを嵌めるためのヤゲンを前記レンズの周縁に形成することが可能な眼鏡レンズ加工装置であって、
前記レンズの周縁に形成する予定のヤゲンであり、前記レンズの前方を向く前方面、前記レンズの後方を向く後方面、および、前記レンズの光軸から遠ざかる方向を向く外周面を有するヤゲンである凸型ヤゲンの少なくとも一部の形状を特定する形状情報を取得する形状情報取得手段と、
前記レンズの周縁に前記前方面を形成する際の、前記レンズに対する前記加工具の相対的な軌跡である前方面用軌跡を、前記形状情報に基づいて算出する前方面用軌跡算出手段と、
前記レンズの周縁に前記後方面を形成する際の、前記レンズに対する前記加工具の相対的な軌跡である後方面用軌跡を、前記形状情報に基づいて算出する後方面用軌跡算出手段と、
前記前方面用軌跡および前記後方面用軌跡の各々に従って、前記レンズと前記加工具の相対的な位置を移動させることで、前記レンズに前記凸型ヤゲンを形成する駆動制御手段と、
を備えたことを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。 - 請求項1の眼鏡レンズ加工装置であって、
前記前方面用軌跡算出手段は、
前記加工具が前記前方面に接触する場合の、前記レンズに対する前記加工具の相対的な位置のうち、前記レンズに対して最も前方側から前記前方面に接触する位置の集合を算出することで、前記前方面用軌跡を算出することを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。 - 請求項1または2の眼鏡レンズ加工装置であって、
前記後方面用軌跡算出手段は、
前記加工具が前記後方面に接触する場合の、前記レンズに対する前記加工具の相対的な位置のうち、前記レンズに対して最も後方側から前記後方面に接触する位置の集合を算出することで、前記後方面用軌跡を算出することを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。 - 請求項1から3のいずれかの眼鏡レンズ加工装置であって、
前記加工具は、前記レンズのコバ面に対して傾斜した加工面を前記レンズの周縁に接触させて、前記コバ面に対して傾斜する斜面を前記レンズの前面側縁部および後面側縁部に形成する斜面形成加工具と前記斜面形成加工具と異なる加工具を含み、
前記駆動制御手段は、
前記レンズと前記斜面形成加工具の相対的な位置を移動させて、前記レンズの前記前面側縁部に斜面を形成した後で、前記前方面用軌跡に従って前記レンズと前記異なる加工具の相対的な位置を移動させると共に、
前記レンズと前記斜面形成加工具の相対的な位置を移動させて、前記レンズの前記後面側縁部に斜面を形成した後で、前記後方面用軌跡に従って前記レンズと前記異なる加工具の相対的な位置を移動させることを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。 - 眼鏡のフレームにレンズを嵌めるためのヤゲンを前記レンズの周縁に形成するために、前記レンズを加工する加工具と、前記レンズの周縁との相対的な移動を制御する制御装置によって実行される加工制御プログラムであって、
前記制御装置のプロセッサによって実行されることで、
前記レンズの周縁に形成する予定のヤゲンであり、前記レンズの前方を向く前方面、前記レンズの後方を向く後方面、および、前記レンズの光軸から遠ざかる方向を向く外周面を有するヤゲンである凸型ヤゲンの少なくとも一部の形状を特定する形状情報を取得する形状情報取得ステップと、
前記レンズの周縁に前記前方面を形成する際の、前記レンズに対する前記加工具の相対的な軌跡である前方面用軌跡を、前記形状情報に基づいて算出する前方面用軌跡算出ステップと、
前記レンズの周縁に前記後方面を形成する際の、前記レンズに対する前記加工具の相対的な軌跡である後方面用軌跡を、前記形状情報に基づいて算出する後方面用軌跡算出ステップと、
を前記制御装置に実行させることを特徴とする加工制御プログラム。
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