JP6625404B2 - セラミックエンドミル用焼嵌め式工具ホルダ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、セラミックエンドミルを焼嵌め式によって保持する工具ホルダ装置に関するものである。
マシニングセンタ等に切削工具を装着する工具ホルダAは、例えば、この発明の一実施形態を示す図1を参照して説明すると、マシニングセンタ等の主軸に着脱可能なシャンク部1と、切削工具30を保持孔4を介して把持するチャック部2とをマニピュレータ把持部3を介して一体に形成したものである。
この工具ホルダAにおいて、近年、主軸の高速回転化により、切削工具30を精度良く強固に把握し、かつ剛性を有する上に、回転バランス等の性能の高度化が望まれ、その要求をみたすものとして、上記チャック部2に切削工具30を焼嵌め式でもって装着するものが注目されている(特許文献1、2参照)。
一方、近年、低燃費・低排出ガスといった地球環境・地球温暖化対策やエネルギー資源の有効利用の観点および人口の増加から、運航効率の良い航空機や燃焼効率の良い電力用ガスタービン、高温焼却炉等の需要が増してきている。
その航空機用ジェットエンジン、電力用ガスタービンや高温焼却炉など使用状況が超高温となる過酷な環境に使用される部品には、例えばインコネル(登録商標)等のNi基超耐熱合金が使用される。
このNi基超耐熱合金は高温下における機械的特性に優れている材料の一つである反面、加工が困難な被削材で、それらの材料は総称して「難削材」と呼ばれている。
近年、その難削材加工の加工能率を最大限まで高めて、コスト削減を目指したエンドミルによる荒加工の高能率化が求められている。
従来、一般的な超硬ソリッド(超硬合金製)エンドミルで上記難削材を荒加工した場合、その切削速度は20m/min程度の低速回転で、工具寿命も短いため、エンドミルによる切削除去量は非常に少ないものとなっている。
このため、加工が難しいといわれる上記難削材に対して高速高能率加工を実現できるセラミックエンドミルが製品化に成功し提案され始めた。
このセラミックエンドミルは、切削熱で被削材と切削工具を高温加熱し、その被削材の機械的強度が低下する温度領域において切削を行うものである。一方、Ni基超耐熱合金は800度を超える温度領域に入ると、機械強度が著しく低下(軟化)し切削加工が容易になることが分かっている。
このため、このセラミックエンドミルによるNi基超耐熱合金からなる難削材の切削速度は700m/min程度の高速回転加工が可能である。また、加工能率も一般的な超硬ソリッドエンドミルの10倍〜100倍を実現している。
しかし、セラミックは超硬合金と比べると、高温特性は高いが、ヤング率が低いため切削時においてビビリやすい。また、欠けやすく、折れやすい性質がある。そのため、使用時にはできる限り突き出し量を短く設定する必要がある。突き出し量が短いほど、工具ホルダは切削熱の伝導熱や輻射熱の影響を受け易い。
また、Ni基超耐熱合金をセラミックエンドミルで切削する場合、被削材とエンドミルの刃先が接触している箇所は、800℃以上の高温状態となるため、エンドミルが赤熱し、把持する工具ホルダも伝導熱や輻射熱の影響を受ける。
このとき、焼嵌め式工具ホルダの場合は、熱収縮の原理でエンドミルを把持しているため、工具ホルダ自体が熱影響を受けると把持力の低下を招く。さらに、切削抵抗が大きいため、熱影響で保持孔4の把持力が低下すると、その先端部分でフレッティングコロージョンが発生し、その発生部が起点となりセラミックエンドミル30が折れる場合がある。
このため、従来では、セラミックエンドミルの製造者は、焼嵌め式工具ホルダAにセラミックエンドミルを装着してNi基超耐熱合金等の切削加工をすることを推奨していない。
ところで、上記伝導熱が工具ホルダに伝わらないようにしたり、輻射熱を反射や遮蔽したり、その熱を円滑に放出(放熱)したりすれば、チャック部2の温度上昇を抑制できて、把持力の低下を抑制できる。
そのチャック部の放熱を促進する従来技術として、チャック部2の外周面に周方向の溝を形成し、切削工具からの伝導熱等の放熱を促進した技術がある(特許文献1、要約、図1参照)。
しかし、この技術では、Ni基超耐熱合金をセラミックエンドミルで切削する場合においては、その放熱作用が十分ではなく、工具ホルダ(チャック部2)の把持力が低下し、セラミックエンドミルが工具ホルダに対して抜け出す恐れがある。
また、チャック部2の内面に溝を設けたり、その先端面に通じる通路を設けたりしたものがある(特許文献2段落0012、図24、図25参照)。
この技術は、切削工具の切削作用部分(被削材と刃先の接触部分)に切削加工液や空気を送って冷却する考えであり、チャック部2を積極的に冷却するものではない。また、Ni基超耐熱合金をセラミックエンドミル30で切削する場合、セラミックエンドミルを冷却することは、被削材とエンドミルの刃先との接触部分を冷却することとなり、切削効率の低下を招くことにもなる。特に、冷却液の場合、800℃を超える刃先にその冷却液がかかることとなり、ヒートクラックによりエンドミルの破損を招く恐れがあるとともに、切削温度を下げる問題が生じる。
特開2003−200328公報 特開平11−48007号公報
この発明は、以上の実状の下、セラミックエンドミルを焼嵌め式工具ホルダに装着してNi基超耐熱合金等の難削材を切削加工しても、上記把持力の低下等を招かないようにすることを課題とする。
上記課題を解決するために、この発明は、チャック部に送り込んだガスによって、切削しているセラミックエンドミルの先端を冷却することなく、チャック部を冷却することとしたのである。
上記ガスをチャック部の途中から外部に吐出すれば、そのセラミックエンドミルの先端にガスが至ることは少ないが、特許文献2段落0012第4〜5行に記載のように、チャック部端面から吐出した空気は、工具ホルダが回転するため、切削工具の先端には至らず、被削材とエンドミルの刃先との接触部分を冷却することは少ない。すなわち、チャック部にガスを送り込んでも、切削効率への影響は少ない。
そのガスには、空気が一般的であるが、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性のものとしたり、それらのガスに切削油(冷却油)のミストを混ぜたもの等としたりすることができる。
具体的には、工作機械に着脱可能なシャンク部と、セラミックエンドミルを焼嵌め式によって保持する筒状チャック部とを備えた焼嵌め式工具ホルダにおいて、前記シャンク部の空洞部からチャック部の筒状肉厚部内を通ってそのチャック部の筒状肉厚部外面又は端面に開口する第一ガス流通路が形成されて、その第一ガス流通路内を通るガスによって切削時のチャック部の冷却が行われる構成を採用したのである。
この構成において、上記第一ガス流通路が上記筒状肉厚部端面に向かってチャック部の径方向外側に向かっている構成とすれば、前記端面から噴出するガスの中心が被削材とエンドミルの刃先との接触箇所に至ることがより少なくなる。
また、上記空洞部又は第一ガス流通路(両者の場合も含む)からチャック部の外面に開口する第二ガス流通路が形成されておれば、チャック部の冷却が促進される。
さらに、上記チャック部の筒状肉厚部端面に熱反射性のコーティング層を形成したり、チャック部の筒状肉厚部端面を鏡面仕上げしたりすれば、輻射熱の影響を抑制したりすることができる。
以上のように、チャック部を積極的に冷却するとともに、輻射熱の影響を抑制すれば、セラミックエンドミルの突き出し量を短く設定しても、その抜け出し等の不都合が生じる恐れは極めて少なくなる。
以上の各構成の工具ホルダによって、Ni基超耐熱合金等の難削材を切削加工するには、 その工具ホルダにセラミックエンドミルを焼嵌め式によって装着し、チャック部内部を通ってその筒状肉厚部外面又は端面に開口する第一ガス流通路に冷却ガスを通してチャック部を冷却しながら前記セラミックエンドミルで切削する。
このとき、上記チャック部内部又は第一ガス流通路からチャック部の外面に開口する第二ガス流通路を介しチャック部の外面にも上記冷却ガスを流出するようにすることができる。
この発明は、以上のように、ガスによってチャック部を積極的に冷却するようにしたので、焼嵌めしたセラミックエンドミルによって、Ni基超耐熱合金等の難削材を切削しても、エンドミルが工具ホルダから抜けや折損の恐れもなく、円滑な切削を行うことができる。
この発明に係る工具ホルダの一実施形態を示し、(a)は切断正面図、(b)は右端面図 他の実施形態を示し、(a)は一部切欠き切断正面図、(b)は右端面図 (a)〜(c)はさらに他の各実施形態の一部切欠き切断正面図 さらに他の実施形態を示し、(a)は切断正面図、(b)は右端面図、(c)は他の右端面図 さらに他の実施形態の一部切り欠き切断正面図 (a)〜(c)はさらに他の各実施形態の一部切欠き切断正面図 さらに他の実施形態の切断正面図
この発明に係る工具ホルダの一実施形態を図1に示し、この実施形態の工具ホルダAは、マシニングセンタの主軸に着脱可能なシャンク部1と円筒状チャック部2とを自動工具交換装置(ATC)用マニピュレータ把持部(Vフランジ部)3を介して一体にしたものである。
そのシャンク部1とチャック部2はマニピュレータ把持部3をシャンク部2側にして分割され、その分割面tは、同図に示すように、チャック部側が円筒状嵌合凸部2a、シャンク部側が円筒状嵌合凹部1aの形状となっており、前記円筒状嵌合凸部2aを円筒状嵌合凹部1aに嵌めて電子ビーム溶接によって両者を強固に一体化している。チャック部2とシャンク部1との嵌合は、チャック部2側を凹部、シャンク部1側を凸部とし得る。
また、セラミックエンドミル(切削工具)30の保持孔4がチャック部2の先端面(図1において右端面)21からマニピュレータ把持部3まで軸心上円柱状に形成されて、その保持孔4の周りが筒状肉厚部22となっている。この保持孔4の最小径(前記先端面開口径)は、セラミックエンドミル30の挿入部(被把持部)31の径より少し小さくされており、その締り代は大きくすることが好ましい。例えば、締り代がエンドミルシャンクの直径の1/1000〜3/1000とされており、チャック部2を加熱により熱膨張させて(保持孔4を拡径させて)セラミックエンドミル30を保持孔4に挿入して冷却することによって、チャック部2にセラミックエンドミル30が焼嵌めによって強固に支持固定される。このように、保持孔4は、セラミックエンドミル30が挿入されて焼嵌めによってチャック部2に保持される機能を有する。この強固な焼嵌めを得るチャック部2(シャンク部1、マニピュレータ把持部3)の材料としては、例えば、特許文献2に記載のものを使用する。また、肉厚部22の肉厚は出来る限り厚くすることが好ましい。
チャック部2及びシャンク部1の軸心には上記保持孔4に繋がる空洞部5が形成され、この空洞部5内にクーラントダクト6がねじ込みによって設けられており、このクーラントダクト6に上記主軸から圧縮空気aが送り込まれる。
チャック部2の空洞部5からその先端面21に筒状肉厚部22内を通る全長に亘り同一円内径の第一ガス流通路23が形成されている。その第一ガス流通路23の大きさ、数及び形成位置は、同一流通断面積で周囲等間隔などと被削材とエンドミル30の刃先との接触箇所(部分)を冷却することなく、チャック部2の冷却を円滑に行い得るように実験によって適宜に設定すれば良い。第一ガス流通路23の流通断面積は、一方(シャンク部1側又はチャック部2側)に向かって徐々に縮径したり、同拡径したり、その拡縮を段階的に行う形状とすることもできる。
第一ガス流通路23は、同図に示すように、チャック部2の径方向外側に向かって傾斜していることが好ましいが、軸方向と平行でも良い(図3、図4参照)。その傾斜角度θは、同様に、被削材とエンドミル30の刃先との接触箇所を冷却することなく、チャック部2の冷却を円滑に行い得るように実験によって適宜に設定すればよい。また、第一ガス流通路23の端面21への開口部分を軸方向に対して上向き(外向き)傾斜とすることができる。
なお、チャック部2とシャンク部1が分割されているため、両者を一体化する前に、空洞部5や第一ガス流通路23を形成することが出来るため、この工具ホルダAの製作性は良いものとなっている。
チャック部2の外周面には全周に亘って溝24が形成されている。この溝24は螺旋状としたり、複数条の円状としたり、周囲複数の軸方向溝としたりすることができる。その各溝の断面形状は、角状としたり、弧状としたりすることができる。この溝24は省略できる(図3、図4参照)。
この実施形態の工具ホルダAは以上の構成であり、セラミックエンドミル30の装着は、従来と同様に、工具ホルダA(チャック部2、マニピュレータ把持部3の一部)を例えば300〜400度に加熱し熱膨張させて保持孔4を拡径した状態で行なう。
このため、工具ホルダAが冷却されると、工具ホルダAにセラミックエンドミル30が焼嵌めによって強固に装填される。この装着は、保持孔4の全周面とセラミックエンドミル30の挿入部31の全周面が隙間なく密着して強固に把持されたものとなる。
この装着状態で、主軸からクーラントダクト6を介して圧縮空気aを空洞部5に送り込んでNi基超耐熱合金製被削材の切削を行うと、被削材とエンドミル30の刃先との接触箇所が800度を超える温度領域になって円滑な荒加工が行われる。
このとき、圧縮空気aが第一ガス流通路23内を通過するため、チャック部2がその圧縮空気aにより冷却され、端面21から圧縮空気aが噴出し、切削部分からの放熱を少なからず遮断する(抑制する)。このため、切削部分が800度を超えても、チャック部2がエンドミル30が抜ける程度に高温となることはない。
また、放射(輻射)が第一ガス流通路23に入り込んで(吸収されて)、効率よく冷却されて、チャック部2の温度上昇を抑制する。
上記実施形態において、図2に示すように、チャック部2の空洞部5からチャック部2の外周面に開口する第二ガス流通路25を設けたり、図3(a)〜同(c)に示すように、第一ガス流通路23からチャック部2の外周面に開口する第二ガス流通路26を設けたりすることができる。その第二ガス流通路25、26の位置や数は任意である。このとき、第一ガス流通路23は端面21に開口しないものとし得る(図4参照)。
また、図4に示すように、第一ガス流通路23を肉厚部22の端面21に開口せずにその端面近傍から外周面に向かって開口させることもできる。この場合、その外向き開口路23aから肉厚部22の径方向に空気aが吐出するため、その空気aが被削材とエンドミル30の刃先との接触箇所に至ることは少なくなる。開口路23aの傾斜角度は軸方向に対して直交したり、少し前後(軸方向)に傾いたりと任意である。開口路23aの流通断面積は第一ガス流通路23の流通断面積と同じとしたり、小さく(細く)したり、逆に大きく(太く)したりすることができる。さらに、第二ガス流通路25、26と開口路23aの吐出方向は、同図(b)に示すように、異なる径方向としたり(位相をずらしたり)、同図(c)に示すように同一径方向としたりすることができる。
さらに、図5に示すように、第一ガス流通路23の内面に溝27を形成して圧縮空気aの接触面積を増して冷却効果を高めることができる。その溝27は第一ガス流通路23の全長でも、空洞部5側でも、端面21側でも、中間部のみでも良い。
第一ガス流通路23の断面形状は、円形が一般的であるが、他の形状とすることもできる。
上記保持孔4の筒状肉厚部端面21の開口部4aは、図1に示すように真っ直ぐでも良いが、図6(a)に示すように全周に亘り断面直角に切削したり、同図(b)に示すように全周に亘りR面取りしたり、同図(c)に示すように全周に亘りC面取りしたりすることができる。このようにすると、その部分において、面圧が高くなりフレッティングコロージョンが発生し難く、セラミックエンドミル30の把持力が低下したり、折損したりする恐れが少なくなる。
図7にはさらに他の実施形態を示し、この実施形態の工具ホルダA’は、チャック部2を、シャンク部1と一体のチャックハウジング10と、そのチャックハウジング10に取付ナット7を介して取り付けられるチャック本体11とから構成したものである(特許文献2段落0027〜0029、図1〜図3等参照)。
この実施形態においては、従来と同様に、チャックハウジング10の筒状肉厚部内の周囲にクーラント通路12が形成されており、その通路12の開口部には孔13a付ボール13を有する栓14がねじ込まれている。そのボール13の孔向きを変えることによって、その孔13aから吐出する空気aの方向を調節する。その吐出方向は、図に示すように外側としたり、切削部の冷却効果に支障がない限りにおいて、内側(チャック本体11側)としたりすることができる。
チャック本体11も従来と同様な形状をしているが、上記第一ガス流通路23を形成している点が異なる。
この実施形態の工具ホルダA’へのセラミックエンドミル30の装着も、従来と同様に、チャック本体11を加熱して保持孔4を拡径し、その保持孔4にセラミックエンドミル30を挿入する。チャック本体11が冷却されると、チャック本体11にセラミックエンドミル30が焼嵌めによって強固に装填される。この後、従来と同様に、このセラミックエンドミル30付のチャック本体11をチャックハウジング10に取付ナット7を介して取り付ける。
この取付(装着)状態で、主軸からクーラントダクト6を介して圧縮空気aを空洞部5に送り込んでNi基超耐熱合金製被削材の切削を行うと、被削材とエンドミル30の刃先との接触箇所が800度を超える温度領域になって円滑な荒加工が行われる。
このとき、クーラント通路12及び第一ガス流通路23を圧縮空気aが通過してチャックハウジング10及びチャック本体11が冷却される。このため、同様に、切削部分が800度を超えても、チャック部2(チャック本体11)がエンドミル30が抜ける程度に高温となることはない。
なお、この実施形態における第一ガス流通路23は、チャック本体11の先端面に開口していないため、チャック本体11を上記シャンク部1とチャック部2のように分割し、その分割状態で第一ガス流通路23を形成し、その後、両者を一体化したり、第一ガス流通路23をチャック本体11の先端面に開口させてその開口を栓等で閉止したりする。また、支障が無い限り、第一ガス流通路23は、チャック本体11の先端面に開口していても良い。
上記各実施形態において、チャック部2(チャックハウジング10及びチャック本体11)の筒状肉厚部端面21に熱反射性のコーティング層を形成したり、チャック部の筒状肉厚部端面を鏡面仕上げしたり、ホルダAに焼嵌め作業に伴う加熱により酸化しにくい材料を使用したりして、輻射熱の影響を抑制したりすることができる。このとき、チャック部2の端面21に加えてその端面21からチャック部2の外周面の所要長さ(シャンク部1に向かう方向)に前記コーティング層や鏡面仕上げをすることができる。なお、そのコーティング層や鏡面仕上げの作用を発揮する別部材を端面21等に設けることができる。
チャック部2の外周面に冷却ガスaを吹きかけてさらなる冷却を行うこともできる。また、ガスaには、この発明の作用効果を担保できる限りにおいて、加工油(切削油)をミスト状に混ぜることができる。
このように、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 シャンク部
2 チャック部
3 マニピュレータ把持部
4 保持孔
5 空洞部
21 筒状肉厚部端面
22 筒状肉厚部
23 第一ガス流通路
23a 第一ガス流通路の肉厚部外面への開口路
24 チャック部外周面溝
25 第二ガス流通路
26 第二ガス流通路
27 第一ガス流通路内周面溝
30 セラミックエンドミル(切削工具)
a 冷却ガス

Claims (5)

  1. セラミックエンドミル(30)と工具ホルダ(A)とからなる工具ホルダ装置であって、
    上記工具ホルダ(A)は、工作機械に着脱可能なシャンク部(1)と、上記セラミックエンドミル(30)を保持する筒状チャック部(2)とを備え、前記チャック部(2)は保持孔(4)を軸心上に有してその保持孔(4)の周りが筒状肉厚部(22)となっており、前記保持孔(4)は前記セラミックエンドミル(30)が挿入されて焼嵌めによってチャック部(2)に保持される機能を有するものであり、
    上記チャック部(2)及びシャンク部(3)の軸心には上記保持孔(4)に繋がる空洞部(5)が形成され
    上記チャック部(2)の空洞部(5)からそのチャック部(2)の上記筒状肉厚部(22)内を通ってその筒状肉厚部(22)の上記保持孔(4)のセラミックエンドミル(30)が挿入される端面(21)近傍からその端面(21)に開口することなくチャック部(2)の外面に開口する第一ガス流通路(23)が形成され、
    上記チャック部(2)の空洞部(5)から上記第一ガス流通路(23)内を通るガス(a)によって切削時のチャック部(2)の冷却が行われることを特徴とする焼嵌め式工具ホルダ装置
  2. セラミックエンドミル(30)と工具ホルダ(A)とからなる工具ホルダ装置であって、
    上記工具ホルダ(A)は、工作機械に着脱可能なシャンク部(1)と、上記セラミックエンドミル(30)を保持する筒状チャック部(2)とを備え、前記チャック部(2)は保持孔(4)を軸心上に有してその保持孔(4)の周りが筒状肉厚部(22)となっており、前記保持孔(4)は前記セラミックエンドミル(30)が挿入されて焼嵌めによってチャック部(2)に保持される機能を有するものであり、
    上記チャック部(2)及びシャンク部(3)の軸心には上記保持孔(4)に繋がる空洞部(5)が形成され、
    上記チャック部(2)の空洞部(5)からそのチャック部(2)の上記筒状肉厚部(22)内を通ってその筒状肉厚部(22)の上記保持孔(4)のセラミックエンドミル(30)が挿入される端面(21)に開口する第一ガス流通路(23)が形成され、その第一ガス流通路(23)は前記筒状肉厚部端面(21)に向かって上記チャック部(2)の径方向外側に向かっており、
    上記チャック部(2)の空洞部(5)から上記第一ガス流通路(23)内を通るガス(a)によって切削時のチャック部(2)の冷却が行われることを特徴とする焼嵌め式工具ホルダ装置
  3. 上記空洞部(5)又は第一ガス流通路(23)から上記チャック部(2)の外面に開口する第二ガス流通路(25、26)が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の焼嵌め式工具ホルダ装置
  4. 上記チャック部(2)の筒状肉厚部端面(21)に熱反射性のコーティング層が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の焼嵌め式工具ホルダ装置
  5. 上記チャック部(2)の筒状肉厚部端面(21)が鏡面仕上げされていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の焼嵌め式工具ホルダ装置
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