JP6624492B2 - 液化炭酸ガスの気化方法及び気化装置 - Google Patents

液化炭酸ガスの気化方法及び気化装置 Download PDF

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Description

本発明は、液化炭酸ガスの気化方法及び気化装置に関する。
例えば、炭酸ガス(CO)の主な用途としては、清涼飲料製造やビール製造、炭酸ガス溶接、鋳造製造、化学薬品業界、洗浄用、中和用等が挙げられる。また、炭酸ガスを使用する場合、コールドエバポレーター(CE:Cold Evaporator)や可搬式超低温容器(LGC:Liquid Gas Container)、サイフォンボンベなどの容器に充填された液化炭酸ガス(LCO)を気化器(蒸発器ともいう。)に供給し、気化器で液化炭酸ガスを加温して気化(蒸発)させた後、使用用途に応じた圧力まで減圧調整することが行われている(例えば、特許文献1〜3を参照。)。
しかしながら、液化炭酸ガスのような低温液化ガスを気化させる場合、高圧ガス保安法による規制を受けることがある。具体的に、高圧ガス保安法(同法第2条第1項各号)で定められている「高圧ガス」とは、以下の圧縮ガス又は液化ガスのことを言う。
〔1〕常用の温度(通常使用している温度)において圧力(ゲージ圧力)が1MPa以上の圧縮ガス又は温度35℃において圧力が1MPa以上である圧縮ガス(但し、圧縮アセチレンガスを除く。)。
〔2〕常用の温度(通常使用している温度)において圧力(ゲージ圧力)が0.2MPa以上の液化ガス又は温度35℃において圧力が0.2MPa以上である液化ガス(但し、液化シアン化水素、液化ブロムメチル、液化酸化エチレンは圧力がどの状態でも高圧ガスになる。)。
さらに、高圧ガス保安法(同法第5条第1項、第2項)で定められている「高圧ガスの製造」とは、以下の場合を言う。
(圧力を変化させる場合)
(1)高圧ガスでないガス(1MPa未満)を高圧ガス(1MPa以上)にすること。
(2)高圧ガス(1MPa以上)を更に昇圧(1MPa以上)させること。
(3)高圧ガスを1MPa以上の圧力に降圧させること。
(状態を変化させる場合)
(4)ガスを高圧ガスである液化ガス(0.2MPa以上)にすること。
(5)液化ガス(高圧ガスでないものを含む。)を気化させて、高圧ガス(1MPa以上)にすること。
(6)容器に高圧ガスを充填する場合。
(7)液化ガスの液面を加圧(0.2MPa以上)する場合。
これら(1)〜(7)に該当する場合、都道府県知事への届出、更に、ガスの処理容積(m/日)が規定の数量を超える場合は都道府県知事への許可の申請が必要となる。したがって、これらの申請を行わずに高圧ガスを取り扱うと、違法行為となる虞があり、容器から液化ガスを取り出して使用することが困難となる。
特開平8−28795号公報 特開2010−203520号公報 特開2010−38331号公報
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、高圧ガスの製造に該当することなく、液化炭酸ガスが充填された容器から炭酸ガスを安定して取り出して使用できる液化炭酸ガスの気化方法及び気化装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る液化炭酸ガスの気化方法は、液化炭酸ガスが充填された容器の供給口と接続自在とされた入側流路と、密閉された構造を有する気化室と、前記気化室内に配置されたドライアイス噴射ノズル及びヒータとを有する気化器とを備える液化炭酸ガスの気化装置を用いて、前記容器から前記入側流路を介して前記ドライアイス噴射ノズルに供給される液化炭酸ガスを0.4MPa未満となる前記気化室内において前記ドライアイス噴射ノズルからドライアイスの状態で噴射し、前記気化室内の前記ドライアイスを前記ヒータで加熱することによって炭酸ガスへと気化させると共に、前記気化室内で気化された炭酸ガスの圧力を0.4MPa未満とすることを特徴とする。
また、本発明に係る液化炭酸ガスの気化装置は、液化炭酸ガスが充填された容器の供給口と接続自在された入側流路と、密閉された構造を有する気化室と、前記気化室内に配置されたドライアイス噴射ノズル及びヒータとを有する気化器とを備え、前記容器から前記入側流路を介して前記ドライアイス噴射ノズルに供給され液化炭酸ガスを0.4MPa未満となる前記気化室内において前記ドライアイス噴射ノズルからドライアイスの状態で噴射し、前記気化室内で前記ドライアイスを前記ヒータで加熱することによって炭酸ガスへと気化させると共に、前記気化室内で気化された炭酸ガスの圧力を0.4MPa未満とすることを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、高圧ガスの製造に該当することなく、液化炭酸ガスが充填された容器から炭酸ガスを安定して取り出して使用できる液化炭酸ガスの気化方法及び気化装置を提供することが可能である。
本発明の一実施形態に係る液化炭酸ガスの気化装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る液化炭酸ガスの気化方法による炭酸ガスの状態変化を示すエンタルピー線図である。 (a)気化器の構成を示す断面図、(b)気化器を一方側から見た透視側面図、(c)気化器を他方側から見た透視側面図である。 (a)ドライアイス噴射ノズルの構成を示す平面図、(b)ドライアイス噴射ノズルの先端側の構成を示す要部平面図である。 (a)ヒータの構成を示す平面図、(b)ヒータを基端側から見た側面図である。 ドライアイス噴射ノズルの変形例を示す斜視図である。 ドライアイス噴射ノズルの変形例を示す斜視図である。 気化器の変形例を示す断面図である。 気化器の変形例を示す斜視図である。
以下、本発明を適用した液化炭酸ガスの気化方法及び気化装置について、図面を参照して詳細に説明する。
(液化炭酸ガスの気化装置)
先ず、本発明の一実施形態として、例えば図1に示す液化炭酸ガスの気化装置1について説明する。なお、図1は、気化装置1の概略構成を示す模式図である。
図1に示す気化装置1は、容器Bに充填された液化炭酸ガス(LCO)を気化器2にドライアイス(DI)の状態で供給した後に、気化器2でドライアイス(DI)を加熱して気化(昇華)させるものである。また、気化装置1は、気化器2で気化された炭酸ガス(GCO)を気化器2から排出した後に、昇圧ポンプ3により使用用途に応じた圧力(但し、1MPa未満とする。)まで昇圧してから外部に取り出すものである。
容器Bとしては、気化器2との組み合わせにおいて使用される液化炭酸ガス貯蔵用の容器であればよく、例えば、コールドエバポレーター(CE:Cold Evaporator)や可搬式超低温液化ガス容器(LGC:Liquid Gas Container)、サイフォンボンベなどを挙げることができる。本実施形態では、その中でも可搬式の小型容器であるサイフォンボンベを用いている。
容器Bには、内部に充填された液化炭酸ガス(LCO)を気化器2に供給するための入側配管(入側流路)4が接続されている。入側配管4は、容器B内の液化炭酸ガス(LCO)を取り出す液取出弁(供給口)に対して着脱自在に接続されている。
気化器2は、耐圧チャンバからなる気化室5と、気化室5内に配置されたドライアイス噴射ノズル6及びヒータ7とを有している。ドライアイス噴射ノズル6は、入側配管4と接続されており、この入側配管4を介して容器Bから供給された液化炭酸ガス(LCO)をドライアイス(DI)の状態で気化室5内に噴射する。ヒータ7は、ドライアイス噴射ノズル6から気化室5内に噴射されたドライアイス(DI)を加熱する。これにより、ドライアイス(DI)を気化(昇華)させることができる。なお、気化室5内で気化された炭酸ガス(GCO)の圧力は、0.4MPa以上では液化炭酸ガス(LCO)の状態で存在してしまうため、高圧ガスの製造(0.4MPa以上の液化ガス)とはならないように、0.4MPa未満とする。
ここで、ドライアイス噴射ノズル6から気化室5の内壁面に向かってドライアイス(DI)を噴射した場合、気化室5内にドライアイス(DI)が堆積することによって、ドライアイス(DI)の気化効率が悪くなる。したがって、ドライアイス噴射ノズル6は、ヒータ7が配置された側に向かってドライアイス(DI)を噴射することが好ましい。これにより、ドライアイス(DI)を効率良く気化(昇華)させることが可能である。
気化器2には、気化された炭酸ガス(GCO)を排出するための出側配管(出側流路)8が接続されている。昇圧ポンプ3は、出側配管8に接続されており、この出側配管8を介して気化器2から排出される炭酸ガス(GCO)を昇圧する。但し、昇圧ポンプ3で昇圧された炭酸ガス(GCO)の圧力は、高圧ガスの製造とはならないように1MPa未満とする。そして、昇圧ポンプ3で昇圧された炭酸ガス(GCO)は、バッファタンク9に一旦貯留される。
また、気化装置1は、容器Bから気化器2への液化炭酸ガス(LCO)の供給を切り替える切替制御部10を備えている。切替制御部10は、入側配管4に設けられた開閉弁11と、気化室5に設けられた第1の圧力センサ12aと、バッファタンク9に設けられた圧力センサ12bとを有している。開閉弁11は、昇圧ポンプ3、第1の圧力センサ12a及び第2の圧力センサ12bと電気的に接続されている。
切替制御部10では、第1の圧力センサ12aが気化室5内の圧力を検出し、第2の圧力センサ12bがバッファタンク9内の圧力を検出し、これらの検出結果に基づいて、開閉弁11の開閉を切り替える切替制御を行う。また、切替制御部10では、第1の圧力センサ12a及び第2の圧力センサ12bが検出した検出結果に基づいて、昇圧ポンプ3の駆動(ON/OFF)を切り替える切替制御を行う。
また、気化装置1では、気化室5内で気化された炭酸ガス(GCO)の圧力が一定以上となったときに、炭酸ガス(GCO)をバッファ管13を介してバッファタンク9に直接排出することも可能である。このため、バッファ管13には、気化室5内の圧力が一定以上となったときに作動する背圧弁14が設けられている。
以上のような構成を有する気化装置1では、容器Bから入側配管4を介して気化器2に供給された液化炭酸ガス(LCO)をドライアイス噴射ノズル6からドライアイス(DI)の状態で気化室5内に噴射する。また、気化室5内のドライアイス(DI)をヒータ7で加熱することによって、ドライアイス(DI)を気化(昇華)させる。気化装置1では、気化器2から出側配管8を介してバッファタンク9へと排出される炭酸ガス(GCO)を昇圧ポンプ3により使用用途に応じた圧力まで昇圧する。これにより、使用用途に応じた圧力の炭酸ガス(CO)をバッファタンク9から外部に取り出すことができる。
本実施形態の気化装置1では、容器Bに充填された液化炭酸ガス(LCO)を気化器2でドライアイス(DI)の状態とした後に、このドライアイス(DI)を気化(昇華)させる。この場合、気化器2で気化された炭酸ガス(GCO)の圧力は0.4MPa未満とする。また、昇圧ポンプ3で昇圧される炭酸ガス(GCO)の圧力も1MPa未満とする。
したがって、本実施形態の気化装置1を用いることによって、上述した高圧ガス保安法で定められた高圧ガスの製造に該当することなく、液化炭酸ガス(LCO)が充填された容器Bから炭酸ガス(CO)を安定して取り出して使用することが可能である。
(液化炭酸ガスの気化方法)
次に、本発明の一実施形態に係る液化炭酸ガスの気化方法について、図2を参照して説明する。なお、図2は、本実施形態の液化炭酸ガスの気化方法による炭酸ガス(CO)の状態変化を示すエンタルピー線図である。また、図2に示すエンタルピー線図において、横軸はエンタルピー[kJ/kg]を示し、縦軸は圧力[MPa]を示す。
本実施形態の液化炭酸ガスの気化方法では、上記気化装置1を用いて、図2中に実線で示す矢印のように、状態(1)、状態(2)、状態(3)、状態(4)の順で、炭酸ガスの状態を変化させながら、容器Bからの液化炭酸ガスの取り出しを行う。
具体的には、先ず、図2に示すように、状態(1)では、容器B内の圧力が1MPa以上(本例では20℃、5.73MPa)のため、液化炭酸ガス(LCO)の状態である。
次に、この状態(1)から状態(2)へと変化(等エンタルピー変化)させる。すなわち、容器Bから気化器2に供給された液化炭酸ガス(LCO)をドライアイス噴射ノズル6からドライアイス(DI)の状態で気化室5内に噴射する。状態(2)では、気化室5内の圧力が0.42MP以下(本例では0.3MPa)のため、ドライアイス(DI)と気化(昇華)した炭酸ガス(GCO)とが混在した状態である。
次に、この状態(2)から状態(3)へと変化(等圧変化)させる。すなわち、気化室5内のドライアイス(DI)をヒータ7で加熱することによって、ドライアイス(DI)を気化(昇華)させる。状態(3)では、気化室5内の圧力が0.3MPaのため、気化した炭酸ガス(GCO)の状態である。
次に、この状態(3)から状態(4)へと変化(等エンタルピー変化)させる。すなわち、気化器2からバッファタンク9へと排出される炭酸ガス(GCO)を昇圧ポンプ3により使用用途に応じた圧力(本例では0.9MPa)まで昇圧する。状態(4)では、バッファタンク9内の圧力が0.9MPaのため、気化した炭酸ガス(GCO)の状態である。
以上のように、本実施形態の気化方法では、容器Bに充填された液化炭酸ガス(LCO)を気化器2でドライアイス(DI)の状態とした後に、このドライアイス(DI)を気化(昇華)させる。この場合、気化器2で気化された炭酸ガス(GCO)の圧力は0.4MPa未満とする。また、昇圧ポンプ3で昇圧される炭酸ガス(GCO)の圧力も1MPa未満とする。
したがって、本実施形態の気化方法を用いることによって、上述した高圧ガス保安法で定められた高圧ガスの製造に該当することなく、液化炭酸ガス(LCO)が充填された容器Bから炭酸ガス(CO)を安定して取り出して使用することが可能である。
次に、比較例となる液化炭酸ガスの気化方法について説明する。
比較例となる気化方法では、図2中に破線で示す矢印のように、状態(1)、状態(5)、状態(4)の順で、炭酸ガスの状態を変化させながら、容器Bからの液化炭酸ガスの取り出しを行う。
具体的には、状態(1)から状態(5)へと変化(等圧変化)させる。すなわち、容器Bから気化器2に供給された液化炭酸ガス(LCO)をそのまま気化させる。状態(5)では、気化室5内の圧力が約5.73MPaのため、気化した炭酸ガス(GCO)の状態である。
次に、この状態(5)から状態(4)へと変化(等エンタルピー変化)させる。すなわち、気化器2からバッファタンク9へと排出される炭酸ガス(GCO)を、上記昇圧ポンプ3の代わりに減圧弁等を用いて、使用用途に応じた圧力(本例では0.9MPa)まで減圧する。
以上のように、比較例となる気化方法では、液化炭酸ガス(LCO)を高圧ガスとなる圧力(1MPa以上)で容器Bから気化器2へと供給することで、気化された炭酸ガス(GCO)は高圧ガス(1MPa以上)となっている。この場合、上述した高圧ガス保安法で定められた高圧ガスの製造(具体的には、液化ガスを気化させて、高圧ガス(1MPa以上)にすること。)に該当することになる。
(気化器)
次に、例えば図3(a)〜(c)に示す気化器2の具体的に構成について説明する。なお、図3(a)は、気化器2の構成を示す断面図である。また、図3(b)は、気化器2を一方側から見た透視側面図である。図3(c)は、気化器2を他方側から見た透視側面図である。
気化器2は、図3(a)〜(c)に示すように、気化室5の内側に1つのドライアイス噴射ノズル6及び3つのヒータ7とが配置された構造を有している。
気化室5は、例えばステンレス製の耐圧チャンバであり、有底円筒状のチャンバ本体5aと、円盤状の蓋体5bとを有している。また、気化室5は、チャンバ本体5aの一端側開口部5cに設けられたフランジ部5dに蓋体5bをボルト止め(図示せず。)することによって密閉された構造を有している。また、チャンバ本体5aの側面には、上述した出側配管8やバッファ管13が接続される接続部を含む複数(本例では4つ)のサービスポート5eが設けられている。
ドライアイス噴射ノズル6は、図3(a),(b)直線状に形成された二重管ノズルである。ドライアイス噴射ノズル6は、気化室5の中心部に位置するように気化室5の内側に挿入された状態でチャンバ本体5aの底面側に取り付けられている。
ここで、ドライアイス噴射ノズル6の具体的な構成を図4(a),(b)に示す。なお、図4(a)は、ドライアイス噴射ノズル6の構成を示す平面図である。図4(b)は、ドライアイス噴射ノズル6の先端側の構成を示す要部平面図である。
ドライアイス噴射ノズル6は、図4(a)に示すように、複数のノズル孔6aが所定の間隔で並んで配置された外管21と、外管21の内側に同心円状に配置された内管22とを有している。ドライアイス噴射ノズル6の基端側は、継手23を介してチャンバ本体5aの底面にネジ止めにより取り付けられる。一方、ドライアイス噴射ノズル6の先端側には、図4(c)に示すように、外管21及び内管22の先端側を閉塞するキャップ24が取り付けられている。また、内管22の先端には、スリット22aが形成されている。これにより、ドライアイス噴射ノズル6の先端側では、外管21と内管22との間がスリット22aを介して連通されている。
ドライアイス噴射ノズル6では、図4(a)に示すように、内管22の基端側から液化炭酸ガス(LCO)が供給される。液化炭酸ガス(LCO)は、内管22の基端側から先端側に向かって流通した後、スリット22aを介して外管21の先端側から基端側に向かって流通される。
ドライアイス噴射ノズル6では、外管21の各ノズル孔6aから液化炭酸ガス(LCO)が噴射されると同時に、急激な圧力上昇(断熱膨張)により液化炭酸ガス(LCO)が急冷されて粉体状のドライアイス(DI)へと変化する。これにより、各ノズル孔6aからはドライアイス(DI)が噴射される。
ドライアイス噴射ノズル6では、このような二重管ノズルを用いることによって、ドライアイス(DI)によりノズル孔6aが目詰まりすることを防ぐことが可能であり、各ノズル孔6aから粉体状のドライアイス(DI)を継続的に噴射させることができる。
ヒータ7は、図3(a),(c)に示すように、線状に形成されたフィン付ダクトヒータである。ヒータ7は、気化室5の内側に挿入された状態でチャンバ本体5aの蓋体5b側に3つ取り付けられている。また、3つのヒータ7は、ドライアイス噴射6の周囲を囲む位置に等間隔に並んで配置されている。一方、ドライアイス噴射ノズル6は、これら3つのヒータ7のうち、1つのヒータ7に各ノズル孔6aを向けた状態で配置されている。
ここで、ヒータ7の具体的な構成を図5(a),(b)に示す。なお、図5(a)は、ヒータ7の構成を示す平面図である。図5(b)は、ヒータ7を基端側から見た側面図である。
ヒータ7は、図5(a),(b)に示すように、線状の電熱体31をU字状に曲げると共に、電熱体31の周囲に螺旋状のフィン32を取り付けた構造を有している。ヒータ7の基端側は、図4(b)に示すように、継手33を介して蓋体5bにネジ止めにより取り付けられる。また、ヒータ7の基端側に設けられた接続端子34がヒータ駆動回路(図示せず。)と電気的に接続される。
以上のような構造を有する気化器2を用いることによって、上述した容器Bに充填された液化炭酸ガス(LCO)を気化器2でドライアイス(DI)の状態とした後に、このドライアイス(DI)を気化(昇華)させることが可能である。
したがって、本実施形態の気化器2を用いることによって、上述した高圧ガス保安法で定められた高圧ガスの製造に該当することなく、液化炭酸ガス(LCO)が充填された容器Bから炭酸ガス(CO)を安定して取り出して使用することが可能である。
(変形例)
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
具体的には、上述したドライアイス噴射ノズル6の代わりに、例えば図6(a)〜(c)に示すドライアイス噴射ノズル6A〜6Cのような構成とすることも可能である。なお、図6(a)〜(c)は、ドライアイス噴射ノズル6A〜6Cの構成を示す斜視図である。
すなわち、ドライアイス噴射ノズル6は、上述した複数のノズル孔6aがそれぞれ同じ方向を向いた構成に限定されるものではなく、そのノズル孔6aの配置や向き、数等を適宜変更することが可能である。
例えば、図6(b)に示すドライアイス噴射ノズル6Aのように、複数のノズル孔6aが交互に逆向きに配置された構成としてもよい。また、図6(b)に示すドライアイス噴射ノズル6Bのように、複数のノズル孔6aが互いに対向する位置にそれぞれ逆向きに配置された構成としてもよい。また、図6(c)に示すドライアイス噴射ノズル6Cのように、複数のノズル孔6aがそれぞれ異なる向きに配置された構成としてもよい。
また、上述したドライアイス噴射ノズル6の代わりに、例えば図7(a),(b)に示すようなドライアイス噴射ノズル6D,6Eを用いることも可能である。なお、図7(a),(b)は、ドライアイス噴射ノズル6D,6Eの構成を示す斜視図である。
図7(a)に示すドライアイス噴射ノズル6Dは、上述した二重管ノズルの代わりに、直線状に形成された配管の先端を閉塞するキャップにノズル孔6aが設けられた構成である。一方、図7(b)に示すドライアイス噴射ノズル6Eは、直線状に形成された配管の先端を閉塞するキャップに複数のノズル孔6aが設けられた構成である。
また、上記気化器2については、例えば図8(a)〜(c)に示すように、ドライアイス噴射ノズル6及びヒータ7の配置や数等を適宜変更することが可能である。なお、図8(a)〜(c)は、気化器2の変形例を示す断面図である。
例えば、気化器2は、図8(a)に示すように、気化室5の内側に2つのドライアイス噴射ノズル6及び3つのヒータ7が配置された構造としてもよい。2つのドライアイス噴射ノズル6は、気化室5の中心部側に位置して、互いのノズル孔6aを対向させた状態で配置されている。3つのヒータ3は、これら2つのドライアイス噴射ノズル6の周囲を囲む位置に等間隔に並んで配置されている。
また、気化器2は、図8(b)に示すように、上述したドライアイス噴射ノズル6及びヒータ7のうち、ヒータ7を気化室5の中心部側に配置し、ドライアイス噴射ノズル6をヒータ7の外側に配置した構造としてもよい。
また、気化器2は、図8(c)に示すように、上述したドライアイス噴射ノズル6に設けられた互いの向きが異なる複数のノズル孔6aからそれぞれのヒータ7に向けてドライアイス(DI)を噴射する構成としてもよい。
さらに、上記気化器2については、例えば図9に示すような構成としてもよい。なお、図9は、気化器2の別の変形例を示す斜視図である。図9に示す気化器2は、ドライアイス噴射ノズル6の周囲を囲む複数のヒータ7がドライアイス噴射ノズル6の延長方向に、更に複数並んで配置された構成である。このように、ドライアイス噴射ノズル6の長さに合わせて、ヒータ7の配置や数等を適宜変更することが可能である。
1…気化装置 2…気化器 3…昇圧ポンプ 4…入側配管(入側流路) 5…気化室 6…ドライアイス噴射ノズル 7…ヒータ 8…出側配管(出側流路) 9…バッファタンク 10…切替制御部 11…開閉弁 12a…第1の圧力センサ 12b…第2の圧力センサ B…容器 LCO…液化炭酸ガス GCO…気化(昇華)された炭酸ガス DI…ドライアイス

Claims (6)

  1. 液化炭酸ガスが充填された容器の供給口と接続自在とされた入側流路と、
    密閉された構造を有する気化室と、前記気化室内に配置されたドライアイス噴射ノズル及びヒータとを有する気化器とを備える液化炭酸ガスの気化装置を用いて、
    前記容器から前記入側流路を介して前記ドライアイス噴射ノズルに供給される液化炭酸ガスを0.4MPa未満となる前記気化室内において前記ドライアイス噴射ノズルからドライアイスの状態で噴射し、
    前記気化室内の前記ドライアイスを前記ヒータで加熱することによって炭酸ガスへと気化させると共に、前記気化室内で気化された炭酸ガスの圧力を0.4MPa未満とすることを特徴とする液化炭酸ガスの気化方法。
  2. 記ドライアイス噴射ノズルから前記ヒータが配置された側に向かって前記ドライアイスを噴射することを特徴とする請求項に記載の液化炭酸ガスの気化方法。
  3. 前記気化器で気化された炭酸ガスを前記気化器から排出した後に昇圧すると共に、昇圧された炭酸ガスの圧力を1MPa未満とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の液化炭酸ガスの気化方法。
  4. 液化炭酸ガスが充填された容器の供給口と接続自在された入側流路と、
    密閉された構造を有する気化室と、前記気化室内に配置されたドライアイス噴射ノズル及びヒータとを有する気化器とを備え
    記容器から前記入側流路を介して前記ドライアイス噴射ノズルに供給された液化炭酸ガスを0.4MPa未満となる前記気化室内において前記ドライアイス噴射ノズルからドライアイスの状態で噴射し、
    前記気化室内で前記ドライアイスを前記ヒータで加熱することによって炭酸ガスへと気化させると共に、前記気化室内で気化された炭酸ガスの圧力を0.4MPa未満とすることを特徴とする液化炭酸ガスの気化装置。
  5. 前記ドライアイス噴射ノズルから前記ヒータが配置された側に向かって前記ドライアイスを噴射することを特徴とする請求項に記載の液化炭酸ガスの気化装置。
  6. 前記気化器と接続された出側流路と、
    前記出側流路に接続された昇圧ポンプとを備え
    前記出側配管を介して前記気化器から排出される炭酸ガスを前記昇圧ポンプにより昇圧すると共に、昇圧された炭酸ガスの圧力を1MPa未満とすることを特徴とする請求項又はに記載の液化炭酸ガスの気化装置。
JP2015153531A 2015-08-03 2015-08-03 液化炭酸ガスの気化方法及び気化装置 Active JP6624492B2 (ja)

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