JP6623892B2 - 光触媒塗装体 - Google Patents

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Description

本発明は、可視光の照射による変色が抑制された、良好な耐光性を有する光触媒層を含む光触媒塗装体に関する。より詳細には、良好な光触媒活性を維持したまま、良好な耐光性を実現可能な光触媒層を含む光触媒塗装体に関する。
酸化チタン(TiO)を用いた光触媒は、安価で化学的安定性に優れ、高い光触媒活性(有機化合物分解性、抗菌性等)を有し、人体に無害であること等により広く用いられている。
酸化チタンに銅化合物を担持させ又は混合したものは、優れた光触媒作用又は抗ウイルス作用を有することが知られている。
特表2009−526828号公報(特許文献1)には、ウイルス伝染を減少させる及び/又は防止するために、一般式Mで表される化合物のナノ粒子を用いることが記載されている。特許文献1には、このようなナノ粒子として、TiOとCuOの組合せが開示されている。
酸化チタンと金属銅又は銅化合物との組合せにおいて、酸化チタンの結晶型に着目し、酸化チタンとしてアナターゼ型酸化チタンを用いることにより抗ウイルス性能を向上させることが提案されている。
特開2006−232729号公報(特許文献2)には、CuO/TiO(質量%比)=1.0〜3.5の範囲で銅を含有するアナターゼ型酸化チタンが、紫外線照射下でファージ・ウイルスを不活性化させることが記載されている。また、特許文献2には、このような酸化チタンと塗料用バインダーとを含む水溶性塗料が記載されている。
特定の結晶型(ルチル型)かつ特定の結晶性の酸化チタンと2価銅化合物とを用いて、暗所下および可視光下双方において高い抗ウイルス性能が発現されることが報告されている。
特許文献3には、2価銅化合物と最も強い回折ピークの半値全幅が0.65度以下のルチル型酸化チタンの組み合わせにおいて、暗所下および可視光下双方において優れた抗ウイルス性が発現されることが記載されている。
特表2009−526828号公報 特開2006−232729号公報 特許第5343176号公報
本発明者らの行った実験によれば、CuO等の2価銅化合物が担持された可視光応答型光触媒粒子を含んでなる光触媒層に可視光を照射すると、光触媒層の表面の色が時間の経過とともに変化するという現象が見出された。具体的には、銅化合物の変質によって光触媒層の表面が白色化することを見出した。
本発明者らは、今般、光触媒粒子と少なくとも1種の2価銅化合物とを含む可視光応答型光触媒粒子を含んでなる光触媒層に、有色顔料をさらに含ませて、特定の波長における光触媒層の光の吸光度を特定の範囲に制御することにより、光触媒層の経時的な変色、とりわけ白色化が抑制または防止された光触媒塗装体を得ることができるとの知見を得た。さらに、光触媒層に含まれる有色顔料の含有量を特定の範囲の少量に調整することにより、可視光応答型光触媒粒子の光触媒活性、すなわち抗菌性能および抗ウイルス性能が維持されたまま、光触媒層の経時的な変色が抑制または防止された光触媒塗装体を得ることができるとの知見を得た。本発明はこれらの知見に基づくものである。
従って、本発明は、可視光の照射による経時的な変色が抑制された、良好な耐光性を有する光触媒層を含む光触媒塗装体の提供をその目的としている。また、本発明は、可視光を照射した場合において、良好な光触媒活性、すなわち抗菌活性および抗ウイルス活性を示すとともに、経時的な変色が抑制された良好な耐光性を実現可能な光触媒層を含む光触媒塗装体の提供をその目的としている。
そして、本発明による光触媒塗装体は、基材と、当該基材の表面に形成されてなる光触媒層とを少なくとも含んでなる光触媒塗装体であって、前記光触媒層が、光触媒粒子と少なくとも1種の2価銅化合物とを含む可視光応答型光触媒粒子と、有色顔料とを含んでなり、紫外可視近赤外分光光度計を用いて測定される、前記光触媒層の460nmの波長における光の吸光度が0.20以上0.37以下であることを特徴とするものである。
本発明によれば、可視光の照射による経時的な変色が抑制された、良好な耐光性を有する光触媒層を含む光触媒塗装体が得られる。また、本発明によれば、可視光を照射した場合において、良好な抗菌活性および抗ウイルス活性と、経時的な変色が抑制された良好な耐光性とを同時に実現可能な光触媒層を含む光触媒塗装体が得られる。
有色顔料の種類および含有量とΔEabとの関係を示すグラフである。 有色顔料の含有量とΔRとの関係を示すグラフである。 光触媒塗装体の拡散反射スペクトルを示す図である。 光触媒塗装体の拡散反射スペクトルを示す図である。 光触媒塗装体の拡散反射スペクトルを示す図である。 光触媒塗装体の拡散反射スペクトルを示す図である。 光触媒塗装体の拡散反射スペクトルを示す図である。 有色顔料の含有量とΔEabとの関係を示すグラフである。 光触媒塗装体の拡散反射スペクトルを示す図である。 光触媒塗装体の拡散反射スペクトルを示す図である。 光触媒塗装体の拡散反射スペクトルを示す図である。 有色顔料の含有量とΔEabとの関係を示すグラフである。 光触媒塗装体の拡散反射スペクトルを示す図である。 有色顔料の含有量とΔEabとの関係を示すグラフである。 光触媒塗装体の拡散反射スペクトルを示す図である。 光触媒塗装体の拡散反射スペクトルを示す図である。 光触媒塗装体の拡散反射スペクトルを示す図である。
光触媒層
本発明による光触媒塗装体は、光触媒粒子と少なくとも1種の2価銅化合物とを含む可視光応答型光触媒粒子と、有色顔料とを含んでなる光触媒層を含む。さらに、この光触媒層は、紫外可視近赤外分光光度計を用いて測定した場合、460nmの波長において0.20以上0.37以下の光の吸光度を有する。
光触媒層に含まれる有色顔料は、光触媒層に照射される可視光の一部を吸収する。換言すると、光触媒層に含まれる光触媒粒子および少なくとも1種の2価銅化合物を含む可視光応答型光触媒粒子には、照射される可視光のうち有色顔料に吸収された以外の残りの可視光が到達する。これを2価銅化合物の立場からみると、有色顔料は2価銅化合物へ到達する可視光の量を抑えることを可能としている。その結果、人間の目によって白色化と視認されないレベルまで変色を抑制することが可能となる。他方、光触媒粒子の立場からみると、有色顔料は光触媒粒子に到達する可視光の量を減少させるが、残りの可視光は、光触媒粒子の光触媒活性、すなわち抗菌活性および抗ウイルス活性を依然良好なレベルに維持することを可能とする。つまり、光触媒粒子および少なくとも1種の2価銅化合物を含む可視光応答型光触媒粒子に加えて光触媒層に有色顔料をさらに含ませ、かつ、光触媒層の460nmの波長における可視光の吸光度を0.20以上0.37以下の範囲に制御することにより、可視光の照射により本来的に誘発される負の現象である白色化を抑制するとともに、正の現象である光触媒活性の低減を抑制することができる。その結果、良好な耐光性を有し、良好な光触媒活性が維持された光触媒層を含む光触媒塗装体を得ることができる。
可視光応答型光触媒粒子
本発明において、可視光応答型光触媒粒子は、可視光照射により起こる光触媒反応によって有機物を分解する活性酸素種(・O 、・O、・OH、H及び・HO等)を生成するもの、または、可視光照射により起こる光励起によって価電子帯に生じる正孔(ホール)が有機物から電子を奪い取ることができるものであれば特に限定されない。可視光応答型光触媒粒子は、光触媒粒子と、後述する2価の銅化合物を少なくとも1種含んでなる粒子である。本発明において、このような可視光応答型光触媒粒子としては、例えば、特許第5343176号、特許第5537858号に記載の可視光応答型光触媒粒子を好適に用いることができる。また、特許第3885825号等に記載のアニオンドープ型の可視光応答型光触媒粒子に銅化合物を担持した可視光応答型光触媒粒子を好適に用いることができる。
本発明において、可視光応答型光触媒粒子に含まれる光触媒粒子は好ましくは酸化チタンである。この酸化チタンは、ゾル状および粒子状のいずれの形態のものを用いても良い。
2価銅化合物
本発明において、「2価銅化合物」とは、2価の銅の、酸化物、硫化物、または水酸化物を含む。具体的には、Cu(OH)b(ただし、1<a+b≦2である。Xは、陰イオンであり、好ましくはCl、Br等のハロゲン、(SO1/2、NO、CHCOO、OHより選択される少なくとも一種である。Xは、より好ましくは(SO1/2である)で表される水酸基を有する2価銅化合物、CuO、CuS(ただし、1≦x≦2)で表される酸化銅や硫化銅などが挙げられる。本発明の他の好ましい態様において、本発明による可視光応答型光触媒粒子は、2価銅化合物以外に、0価の銅、または1価の銅の塩をさらに含んでも良い。
本発明による光触媒塗装体は、上記のような2価銅化合物と光触媒粒子とを含む可視光応答型光触媒粒子を含んでいるため、光触媒層において、明所および暗所における抗ウイルス性、明所における有機化合物分解性、および可視光応答性が十分に発現される。2価銅化合物は、1価銅化合物と比べて酸化等による変色が少ないため、可視光の照射による光触媒層の変色が抑制される。
本発明の好ましい態様によれば、少なくとも1種の2価銅化合物は、水酸基を有する2価銅化合物を含んでなるものである。例えば、一般式Cu(OH)Xおよび/または一般式Cu(OH)(式中、Xは、陰イオンであり、好ましくはCl、Br等のハロゲン、(SO1/2、NO、CHCOO、OHより選択される少なくとも一種である)で示される銅化合物を用いることができる。これにより、光触媒層の変色を抑制することができ、光触媒塗装体の耐光性を高めることができる。
本発明のより好ましい態様によれば、少なくとも1種の2価銅化合物は、水酸基を有する2価銅化合物と酸化銅(II)とを含んでなるものである。これにより、水酸基を有する2価銅化合物のみを含む場合に比べて、光触媒層の変色をさらに抑制することができ、光触媒塗装体の耐光性をさらに高めることができる。
本発明において、可視光応答型光触媒粒子に含まれる光触媒粒子および少なくとも1種の2価銅化合物の光触媒層における存在形態としては、両者が混合した状態で存在していてもよいし、少なくとも1種の2価銅化合物が光触媒粒子に担持された状態で存在していてもよい。本発明の好ましい態様によれば、少なくとも1種の2価銅化合物は光触媒粒子に担持されている。少なくとも1種の2価銅化合物と光触媒粒子とが接していることにより、可視光応答型光触媒粒子は可視光応答性、すなわち光触媒活性が高められる。また、光触媒層の変色をより抑制することができ、抗菌、抗ウイルス性能を安定的に発現することができる。
有色顔料
本発明において、「有色顔料」とは、凡そ450nm〜570nmの波長領域の光を吸収可能な顔料を意味し、CIELAB表色系において定義される知覚色度指数aおよびbがいずれもゼロ(すなわち、彩度(c)がゼロ)でなく、かつ明度Lを有するいわゆる有彩色顔料、および彩度(c)がゼロであるが明度を有するいわゆる黒に代表される無彩色顔料双方を包含するものである。なお、本発明において、光触媒粒子と少なくとも1種の2価銅化合物とを含む可視光応答型光触媒粒子は、有色顔料には含まれない。
本発明において、有色顔料の含有率は、光触媒層の全体に対して0.4質量%を超え3.0質量%未満であることが好ましい。光触媒層に含まれる有色顔料の含有率をこのような少量の範囲に制御することにより、光触媒粒子の光触媒活性による抗菌性能および抗ウイルス性能を大きく低減させることなく良好なレベルに維持したまま、2価銅化合物の変質を抑制して、経時的な変色が抑制された光触媒層を得ることができる。なお、含有率を考慮する際、有色顔料が上記のものである限りにおいて、光触媒層に含まれる有色顔料の色の別は問わない。また、光触媒層が有色顔料を複数種含む場合は、有色顔料の含有率とは、複数の有色顔料の合計の含有率を意味する。また、本発明者らは、本発明の好ましい態様として、後述する抗菌性の評価方法における、明所の抗菌活性値RA−1000と暗所の抗菌活性値Rとの差ΔRを指標として、差ΔRがなくなる有色顔料の添加量を上限とした。
光触媒層が、青色、緑色に対応する450nm〜570nmの波長領域の光を吸収可能な有色顔料を上記範囲、好ましくは0.5質量%を超え1.8質量%未満で含むことにより、光触媒層の460nmの波長における光の吸光度を0.20以上0.37以下の範囲に制御することができる。その結果、光触媒活性、すなわち抗菌性能および抗ウイルス性能が維持されたまま、経時的な変色が抑制された光触媒層を得ることができる。
本発明において、有色顔料の好ましい具体例として、黄色顔料、黒色顔料、および茶色顔料が挙げられる。光触媒層はこれらの顔料のいずれかを単独で含んでいてもよいし、複数含んでいてもよい。光触媒層が黄色顔料、黒色顔料、および茶色顔料からなる群から選択される少なくとも1種の顔料を含むことにより、450nm〜570nmの波長領域の光を効果的に吸収することができ、その含有率を適宜調整することで、光触媒層の460nmの波長における光の吸光度を0.20以上0.37以下の範囲に効果的に制御することができる。その結果、光触媒活性が良好に維持されたまま、経時的な変色が効果的に抑制された光触媒層を得ることができる。
本発明において、有色顔料には、無機顔料および有機顔料のいずれも好適に利用することができる。黄色顔料の具体例としては、黄色酸化鉄、硫化亜鉛、黄鉛、亜鉛黄(亜鉛黄1種、亜鉛黄2種)、カドミウム黄、ニッケルチタン黄、ストロンチウム黄などの無機顔料、ファストイエロー、イソインドリノン、イソインドリン、アゾメチン、アントラキノン、アントロン、キサンテンなどの有機顔料などが挙げられる。黒色顔料の具体例としては、可視光の波長領域(380〜750nm)の光を概ね吸収可能な顔料が挙げられる。より具体的には、カーボンブラック、鉄黒、セレン化合物などが挙げられる。茶色顔料の具体例としては、アンバー、シェンナなどが挙げられる。
本発明において、有色顔料は、金属酸化物粒子の水分散体であることが好ましい。これにより、有色顔料を光触媒コーティング組成物中に均一に分散させることができる。その結果、有色顔料が均一に分散された光触媒塗装体を作製することができる。また、耐光性の制御に有効な波長の光を吸収可能な有色顔料粒子を、可視光応答型光触媒粒子とともに均一に分散させることができる。その結果、有色顔料として金属酸化物粒子の水分散体を用いることにより、本発明において好ましい添加量の範囲においてはとりわけ、可視光を効果的に利用することができる。金属酸化物粒子の具体例としては、黄色水和酸化鉄、鉄・マンガン複合酸化物、酸化鉄などが挙げられる。
任意成分
本発明において、光触媒層は、本発明の目的を達成可能な範囲内において、上記以外に任意成分を含有していてもよい。任意成分としては、体質顔料、艶消し材、防腐剤などが挙げられる。
光触媒層の耐光性
本発明において、光触媒層は、光照射前と相対湿度90%RHに制御した環境試験室内で、20Wの白色蛍光灯を光源として照度7000ルクスで7日間光照射した後の色彩値の変化から算出される色差ΔEabの値が0.5以下であることが好ましい。これにより、耐光性が良好な光触媒塗装体を得ることができる。色差ΔEabの測定方法は後述するとおりである。
基材
本発明による光触媒塗装体に含まれる基材は、その表面に光触媒層を形成可能な材料であればよい。基材は、無機材料、有機材料を問わず種々の材料であってよい。基材の具体例としては、繊維強化セメント板、石膏ボード、コンクリート部材、壁紙、繊維、金属、セラミック及びガラス等の一般的な部材からなる単一基材、並びに上述の部材の2種以上からなる複合基材が挙げられる。
製造方法
本発明による光触媒塗装体の製造方法は、基材を用意し、この基材の表面に光触媒コーティング組成物を適用して塗膜を形成し、この塗膜を適宜乾燥させて光触媒層を形成することを少なくとも含んでなる。
基材の用意
本発明による光触媒塗装体の製造方法にあっては、まず基材を用意する。基材についての詳細は既に説明したとおりである。本発明において、必要に応じて基材の洗浄等の前処理を行うことが好ましい。また、基材の表面に下塗り材などをあらかじめ塗装しておいてもよい。
塗膜の形成
本発明による光触媒塗装体の製造方法にあっては、次いで、基材の表面に光触媒コーティング組成物を適用して塗膜を形成する。ここで、「塗膜」とは、基材表面に濡れ広がった光触媒コーティング組成物からなる膜であり、乾燥する前の状態であるものを意味する。
光触媒コーティング組成物
本発明において、光触媒コーティング組成物は、光触媒粒子と少なくとも1種の2価銅化合物とを含む可視光応答型光触媒粒子と、有色顔料と、バインダーと、分散媒とを少なくとも含んでなるものであることが好ましい。なお、光触媒粒子と少なくとも1種の2価銅化合物とを含む可視光応答型光触媒粒子、および有色顔料についての詳細は、以下の説明を除き、既に説明したとおりである。
光触媒コーティング組成物に含まれる有色顔料の含有率は、光触媒コーティング組成物の全体に対して0.1質量%を超え3.0質量%未満であることが好ましい。光触媒コーティング組成物に含まれる有色顔料の含有率がこの範囲にあることにより、可視光応答型光触媒粒子の光触媒活性による抗菌性能および抗ウイルス性能を大きく低減させることなく良好なレベルに維持したまま、2価銅化合物の変質を抑制して、経時的な変色が抑制された光触媒層を得ることができる。なお、含有率を考慮する際、光触媒コーティング組成物に含まれる有色顔料の色の別は問わない。また、光触媒コーティング組成物が有色顔料を複数種含む場合は、複数の有色顔料の合計量を意味する。
本発明において、可視光応答型光触媒粒子に含まれる光触媒粒子および少なくとも1種の2価銅化合物の光触媒コーティング組成物における存在形態としては、前述の通り、両者が混合した状態で存在していてもよいし、少なくとも1種の2価銅化合物が光触媒粒子に担持された状態で存在していてもよい。本発明の好ましい態様によれば、少なくとも1種の2価銅化合物は光触媒粒子に担持されている。少なくとも1種の2価銅化合物と光触媒粒子とが接していることにより、可視光応答型光触媒粒子は可視光応答性、すなわち光触媒活性が高められる。
バインダー
光触媒コーティング組成物はバインダーを含む。バインダーにより、光触媒粒子と少なくとも1種の2価銅化合物とを含む可視光応答型光触媒粒子を基材表面に固定化することができる。バインダーは、有機系バインダー及び無機系バインダーのいずれも用いることができる。無機系バインダーには、例えば、シリカ微粒子、アルカリシリケート、アルキルシリケートなどのシリカ系バインダー等が挙げられる。これにより、可視光応答型光触媒粒子が基材表面に付着される。有機系バインダーには、例えば、高分子バインダー等が挙げられる。高分子バインダーは反応硬化及び溶媒揮発して高分子分散体が融着することにより薄膜を形成することができる。
高分子バインダーには、天然樹脂及び合成樹脂のいずれも使用することができる。合成樹脂には、例えば、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリロニトリル/スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合(ABS)樹脂、ポリエステル樹脂及びエポキシ樹脂等が挙げられる。さらに、これらの樹脂をシリコーン変性、あるいはハロゲン変性させた樹脂を用いることも、シリコーン樹脂を用いることもできる。これらのうち、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、及びフッ素樹脂より選択される少なくとも一種がバインダーとして好適に利用できる。本発明のより好ましい態様によれば、バインダーは、これらの樹脂がエマルション等に分散体の形態で配合され、光触媒コーティング組成物中に存在する。
バインダーの添加量は適宜決定されて良いが、光触媒コーティング組成物の固形分総量に対して10質量%以上65質量%以下程度が通常であり、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、また好ましくは55質量%以下、より好ましくは45質量%以下である。このような量とすることで、塗装体の機械的強度を保持しながら、適度に光触媒を露出させることが可能となり、明所及び暗所で優れた抗菌性、抗ウイルス性を発揮させることができる。
分散媒
光触媒コーティング組成物は分散媒を含む。分散媒としては、水性媒体を用いることが好ましい。このような水性媒体としては、水、水と混合可能な有機溶剤(例えば、アルコール)、又はそれらの混合溶媒が好適に用いられ、より好ましい水性媒体は、水である。分散媒の量は適宜決定されてよいが、光触媒コーティング組成物において、固形分濃度が30質量%以上80質量%以下となるように添加されることが好ましく、40質量%以上60質量%以下であることがより好ましい。固形分濃度がこの範囲にあることで、光触媒コーティング組成物としての安定性が得られ、場合によっては、塗装体の隠蔽性を確保できるとの利点も得られる。
任意成分
光触媒コーティング組成物は、本発明の目的を達成可能な範囲内において、上記以外に任意成分を含有してもよい。任意成分としては、体質顔料、艶消し材、防腐剤、消泡剤、分散剤、レベリング剤、増粘剤などが挙げられる。
光触媒コーティング組成物は、例えば以下のように調製することができる。可視光応答型光触媒粒子のゾル、バインダー、分散媒および任意成分を適宜撹拌して混合液を得る。撹拌時間は適宜決定されてよく、好ましくは30分以上、より好ましくは60分以上である。得られた混合液に有色顔料を添加し、混合して光触媒コーティング組成物を調製する。
光触媒コーティング組成物の基材への適用は、刷毛塗り、ローラー塗布、スプレーコーティング、ロールコーティング、カーテンコーティング、ディップコーティング、流し塗り、スクリーン印刷、スポンジ等に含浸させて手塗りする等、一般に広く行われている塗布方法を利用できる。
本発明において、光触媒コーティング組成物を基材に適用する前に、基材にあらかじめ下塗材を適用しても良い。これにより、光触媒塗装体と基材との密着性を得ることができる。下塗材としては任意の材料を使用することができる。
光触媒層の形成
本発明による光触媒塗装体の製造方法にあっては、次いで、塗膜を適宜乾燥させて光触媒層を形成する。塗膜は常温乾燥させればよく、または必要に応じて加熱乾燥させてもよい。乾燥温度は5℃以上500℃以下であることが好ましい。バインダーとして高分子バインダーを用いる場合や、基材の少なくとも一部が樹脂成分を含む場合は、これらの耐熱温度等を考慮し、5℃以上200℃以下で乾燥させればよい。バインダーとして無機バインダーを用いる場合は、基材の耐熱温度を上限として、2価銅化合物の耐熱温度を考慮し、500℃以下で乾燥させればよい。
光触媒コーティング組成物の調製
<光触媒コーティング組成物A1〜A17>
スラリーの作製
イオン交換水50質量%、可視光応答型光触媒粒子として水酸基を有する2価銅化合物および酸化銅(II)を担持した酸化チタン粒子1(以下単に「光触媒1」ということもある)4.3質量%、白顔料43質量%、分散剤2.2質量%、および消泡剤0.2質量%を、ビーズ(φ2mm)を用いて適宜撹拌して混合液を得た。その後、この混合液をろ過し、ビーズを除去してスラリーを作製した。
光触媒コーティング組成物の調製
作製したスラリー52質量%、シリコーン樹脂29質量%、造膜助剤1.0〜2.0質量%、体質顔料3.0質量%、艶消し材0〜5.0質量%、消泡剤0〜2.0質量%、増粘剤0.5〜3.0質量%、および分散媒残部を適宜撹拌して混合液を得た。この混合液に有色顔料を添加し、混合して光触媒コーティング組成物A1〜A16を調製した。光触媒コーティング組成物A17には有色顔料を添加せず(未調色)、コントロールとして使用した。各光触媒コーティング組成物に添加した有色顔料の種類および量は表1に示されるとおりとした。
<光触媒コーティング組成物B1〜B10>
可視光応答型光触媒粒子として、光触媒1に代えて、水酸基を有する2価銅化合物および酸化銅(II)を担持した酸化チタン粒子2(以下単に「光触媒2」ということもある)を用い、表1に記載の有色顔料に代えて、表2に記載の有色顔料を用いた以外は、光触媒コーティング組成物A1〜A16の調製方法と同様の方法で、光触媒コーティング組成物B1〜B9を調製した。光触媒コーティング組成物B10には有色顔料を添加しなかった。
<光触媒コーティング組成物C1〜C8>
可視光応答型光触媒粒子として、光触媒1に代えて、光触媒2、または水酸基を有する2価銅化合物および酸化銅(II)を担持した酸化チタン粒子3(以下単に「光触媒3」ということもある)を用い、表1に記載の有色顔料に代えて、表3に記載の3種類の有色顔料のうちの1種、2種または3種を用いた以外は、光触媒コーティング組成物A1〜A16の調製方法と同様の方法で、光触媒コーティング組成物C1〜C8を調製した。光触媒コーティング組成物C6およびC8には有色顔料を添加しなかった。
<光触媒コーティング組成物D1〜D12>
可視光応答型光触媒粒子として光触媒1を用い、表1に記載の有色顔料に代えて、表4に記載の有色顔料を用いた以外は、光触媒コーティング組成物A1〜A16の調製方法と同様の方法で、光触媒コーティング組成物D1〜D12を調製した。
光触媒塗装体の作製
<耐光性評価用の光触媒塗装体の作製>
繊維強化セメント板(JIS A5430/50mm×50mm×3mmt)の表面に、エポキシ変成アクリル樹脂エマルジョン塗料(下塗塗料)を塗着量100g/mとなるようにローラーを用いて塗装し、1日常温で養生した。次いで、光触媒コーティング組成物を、110g/m・回の塗着量でローラーを用いて2回塗装した。塗装間隔は4時間とした。2回目の塗装後、常温で1日養生して、耐光性評価用の光触媒塗装体A1〜A16、B1〜B10、C1〜C9およびD1〜D12を作製した。光触媒コーティング組成物と、これを用いて作製された光触媒塗装体との関係は表1、2、3および4に示すとおりである。各光触媒塗装体に含有される有色顔料の比率は表1、2、3および4に記載されたとおりであった。
<吸光度評価用の光触媒塗装体の作製>
耐光性評価用の光触媒塗装体A1〜A16、B1〜B10、C1〜C6およびD1〜D12を吸光度評価にも用いた。
<抗菌性評価用の光触媒塗装体の作製>
あらかじめ洗浄したソーダガラス板(50mm×50mm×2mmt)の表面に、光触媒コーティング組成物A4、A6、A7およびA17を、220g/mの塗着量でエアースプレーを用いて塗装した。塗装後、常温で1週間以上養生して、抗菌性評価用の光触媒塗装体A17、A18、A19およびA20を作製した。
Figure 0006623892
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評価
<耐光性評価>
気温30℃、相対湿度90%RHに制御した環境試験室内で、20Wの白色蛍光灯(東芝ライテック(株)製、ネオラインFL20S・W)を光源として照度7000ルクスで7日間光照射した。照度は、照度計IM−5((株)トプコン製)を用いて測定した。光照射前後において、耐光性評価用の光触媒塗装体A1〜A17、B1〜B10、C1〜C9およびD1〜D12の表面の外観変化を評価した。
外観変化は、MINOLTA SPECTROPGOTOMETER CM−3600Aを用い、標準光源をD65、ターゲットマスク:MAV(8mm)、di:2°とし、正反射光を含むSCI方式で測定した。
光照射前の光触媒塗装体表面の色彩値をL 、a 、b とし、10日間の光照射後の光触媒塗装体表面の色彩値をL 、a 、b として、光照射前後における色彩値の変化ΔL、Δa、Δbを、それぞれ、ΔL=L −L 、Δa=a −a 、Δb=b −b として算出した。このように算出したΔL、Δa、Δbから、色差ΔEabを、ΔEab=[(ΔL+(Δa+(Δb1/2として算出した。ここで、ΔEabの値が小さいほど光照射による光触媒塗装体表面の変色が小さいことを意味する。結果を図1、8、12および14に示す。
図1に示すとおり、黄色顔料、黒色顔料または茶色顔料のいずれか1種を特定量含有した光触媒塗装体では、ΔEabが0.5以下に小さくなった。すなわち、光触媒塗装体表面の変色が抑制された。一方、青色顔料または緑色顔料のいずれか1種を含有した光触媒塗装体A−10〜A15では、顔料含有量が増えてもΔEabは0.5以下にならなかった。目視でも光触媒塗装体表面の変色が認められた。
図8に示すように、可視光応答型光触媒粒子として、光触媒2を用いた塗装体においても同様に、黄色顔料、黒色顔料、および茶色顔料のいずれか1種を特定量含有することによりΔEabが0.5以下となり、光触媒塗装体表面の変色が抑制された。
図12は、有色顔料を複数含む光触媒塗装体の例である。可視光応答型光触媒粒子として、光触媒塗装体C−1〜C−6では光触媒2を、光触媒塗装体C−7およびC−8では光触媒3を用いた。有色顔料を含有するいずれの光触媒塗装体においても、有色顔料を含有しない光触媒塗装体C−6およびC−8と比べて、ΔEabが低下した。すなわち、光触媒塗装体表面の変色が抑制された。また、顔料の含有量を調整することで、ΔEabを0.5以下と小さく抑えることができた。
図14は、有色顔料を複数含む光触媒塗装体の例である。可視光応答型光触媒粒子として、光触媒1を用いた。有色顔料を含有するいずれの光触媒塗装体においても、ΔEabを0.5以下と小さく抑えることができた。
図1、8、12および14に示す変色抑制の効果と、吸光度との関係については後述する。
<抗菌性評価>
JIS R 1752に準拠して、黄色ブドウ球菌を用いて抗菌性試験を実施した。20Wの白色蛍光灯(東芝ライテック(株)製、ネオラインFL20S・W)を光源として用い、紫外線カットフィルター(日東樹脂工業(株)製、N−113)を通して、400nm以上の可視光を、照度1000ルクスで照射した。照度は、照度計IM−5((株)トプコン製)を用いて測定した。可視光の照射時間を4時間として、明所の抗菌活性値RA−1000、暗所に4時間放置後の暗所の抗菌活性値R、そして光照射による効果ΔRを下式により算出した。
なお、抗菌性試験を実施する前に、クリンベンチ内で光触媒塗装体の表面および裏面それぞれに殺菌灯を照射して、滅菌処理した。滅菌処理は、15Wの殺菌灯(波長254nm)をクリンベンチの側面に各1本ずつ計2本設置し、光触媒塗装体から光源までの距離を30cm〜60cmとして行った。殺菌灯の照射時間は15分とした。
抗菌活性値 RA−1000 = Log10(UBA−1000/TBA−1000
TBA−1000:光照射後の光触媒塗装体あたりの生菌数(cfu)
UBA−1000:光照射後のコントロールあたりの生菌数(cfu)
コントロールは抗菌加工が成されていないソーダガラスとした
抗菌活性値 R = Log10(UB/TB
TB:暗所に4時間放置後の光触媒塗装体あたりの生菌数(cfu)
UB:暗所に4時間放置後のコントロールあたりの生菌数(cfu)
コントロールは抗菌加工が成されていないソーダガラスとした
光照射による効果 ΔR = RA−1000 − R
結果を図2に示す。図2に示すとおり、着色顔料の添加量が増加するにつれて、明所での抗菌活性が低下した。図1および図2により、光触媒塗装体の顔料含有量を調整することにより、光触媒塗装体表面の変色抑制および明所での抗菌活性を両立できることが確認された。
<吸光度評価>
気温30℃、相対湿度90%RHに制御した環境試験室内で、20Wの白色蛍光灯(東芝ライテック(株)製、ネオラインFL20S・W)を光源として照度7000ルクスで10日間光照射した。照度は、照度計IM−5((株)トプコン製)を用いて測定した。光照射後の吸光度評価用の光触媒塗装体A1〜A17、B1〜B10、C1〜C9およびD1〜D12の吸光度を評価した。
紫外可視近赤外分光光度計UV−3150((株)島津製作所製)を用い、入力波長440nm〜490nmにおける光の吸光度を評価した。設定条件は、スキャンスピード「高速」、サンプリングピッチ「0.5」、光源切替波長「400nm」とした。吸光度は、光触媒塗装体表面に波長範囲300〜900nmの光を照射することで得られる拡散反射スペクトルから各波長ごとに算出した。なお、光触媒塗装体D1〜D12については、波長範囲300〜800nmの光を用いて測定した。光触媒1を用いた光触媒塗装体A1〜A16について、拡散反射スペクトルを図3〜図7に示す。光触媒2を用いた光触媒塗装体B1〜B10について、拡散反射スペクトルを図9〜図11に示す。光触媒2を用い、複数の有色顔料を含有する光触媒塗装体C1〜C5および有色顔料を含有しない光触媒塗装体C6について、拡散反射スペクトルを図13に示す。光触媒1を用い、複数の有色顔料を含有する光触媒塗装体D1〜D12について、拡散反射スペクトルを図15〜図17に示す。
図3〜7、9〜11、13および15〜17に示すように、波長460nmにおける吸光度が0.20以上0.37以下の範囲に含まれる光触媒塗装体A2、A3、A6、A8およびA9、光触媒塗装体B2、B3、B8およびB9、光触媒塗装体C4およびC7、光触媒塗装体D1〜D12は、図1、8、12および14に示すようにΔEが0.5以下と小さい。波長460nmにおける光の吸光度を上記範囲とすることで、光触媒塗装体表面の変色が効果的に抑制されることが確認された。

Claims (9)

  1. 基材と、当該基材の表面に形成されてなる光触媒層とを少なくとも含んでなる光触媒塗装体であって、
    前記光触媒層が、光触媒粒子と少なくとも1種の2価銅化合物とを含む可視光応答型光触媒粒子と、有色顔料とを含んでなり、
    紫外可視近赤外分光光度計を用いて測定される、前記光触媒層の460nmの波長における光の吸光度が0.20以上0.37以下である、光触媒塗装体。
  2. 前記有色顔料の含有率が、前記光触媒層の全体に対して0.4質量%を超え3.0質量%未満である、請求項1に記載の光触媒塗装体。
  3. 前記有色顔料が、450nm〜570nmの光を吸収可能なものである、請求項1または2に記載の光触媒塗装体。
  4. 前記少なくとも1種の2価銅化合物が、水酸基を有する2価銅化合物を含んでなるものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光触媒塗装体。
  5. 前記少なくとも1種の2価銅化合物が、酸化銅(II)をさらに含んでなるものである、請求項4に記載の光触媒塗装体。
  6. 前記有色顔料が、黄色顔料、黒色顔料および茶色顔料からなる群から選択される少なくとも1種の顔料である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光触媒塗装体。
  7. 光照射する前の色彩値と、相対湿度90%RHに制御した環境試験室内で、20Wの白色蛍光灯を光源として、照度7000ルクスで7日間光照射した後の色彩値とから算出される色差ΔEabの値が0.5以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の光触媒塗装体。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の光触媒塗装体の製造方法であって、
    基材を用意し、
    前記基材の表面に光触媒コーティング組成物を適用して塗膜を形成し、
    前記塗膜を乾燥させて光触媒層を形成することを少なくとも含んでなり、
    前記光触媒コーティング組成物が、光触媒粒子と少なくとも1種の2価銅化合物とを含む可視光応答型光触媒粒子と、有色顔料と、バインダーと、分散媒とを含んでなり、
    前記有色顔料の含有率が、前記光触媒コーティング組成物の全体に対して0.1質量%を超え3.0質量%未満である、製造方法。
  9. 光触媒粒子と少なくとも1種の2価銅化合物とを含む可視光応答型光触媒粒子と、有色顔料と、バインダーと、分散媒とを含んでなる光触媒コーティング組成物であって、
    当該光触媒性コーティング組成物から形成される光触媒層の、紫外可視近赤外分光光度計を用いて測定される、460nmの波長における光の吸光度が0.20以上0.37以下である、光触媒コーティング組成物。

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