本発明が適用されたスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
前面扉1bは、筐体1aの開口を閉塞可能であり、前面扉1bが筐体1aの開口を閉塞している状態(前面扉1bが閉じている状態)では、前面扉1b側の係止片(図示略)が筐体1a側の係止部(図示略)に係止され、前面扉1bが閉じた状態が維持されるようになっている。また、係止片は、シリンダ錠に連結されており、店員等が所持する所定のキー操作により係止片と係止部との係止が解除されることで、前面扉1bを開放できるようになっている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「黒BAR」、「白BAR」、「リプレイ」、「プラム」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bの略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bにおける各リール2L、2C、2Rに対応する位置には、リール2L、2C、2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
尚、本実施例では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、所定の契機(例えば後述のRT2終了時)に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、所定の契機(例えば後述のRT2終了時)に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドアセンサ60(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R(図4参照)、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図4参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図4参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図4参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、メダルの貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンク35が満タン状態となったことを検出する満タンセンサ35aが設けられている。
電源ボックス100の前面には、図2に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
尚、電源ボックス100は、筐体1aの内部に設けられており、さらに前面扉1bは、店員等が所持する所定のキー操作により開放可能な構成であるため、これら電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39は、キーを所持する店員等の者のみが操作可能とされ、遊技者による操作ができないようになっている。また、所定のキー操作により検出されるリセットスイッチ23も同様である。特に、設定キースイッチ37は、キー操作により前面扉1bを開放したうえで、さらにキー操作を要することから、遊技場の店員のなかでも、設定キースイッチ37の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
また、本実施例では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組合せによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組合せ(例えば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
尚、本実施例では、スタートスイッチ7の操作が有効な状態でスタートスイッチ7の操作が検出されたときにゲームが開始し、全てのリールが停止したときにゲームが終了する。また、ゲームを実行するための1単位の制御(ゲーム制御)は、前回のゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに開始し、当該ゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに終了する。
また、本実施例では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組合せに基づいて入賞を判定する構成とすれば良い。また、本実施例では、物理的なリールにて可変表示装置が構成されているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置が構成されていても良い。
また、本実施例におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。尚、演出制御基板に対して電源を供給する電源供給ラインが遊技制御基板40を介さず、電源基板101から演出制御基板90に直接接続され、電源基板101から演出制御基板90に対して直接電源が供給される構成としても良い。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、リールセンサ33L、33C、33R、ドアセンサ60が接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メイン制御部41、制御用クロック生成回路42、乱数用クロック生成回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
制御用クロック生成回路42は、メイン制御部41の外部にて、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。制御用クロック生成回路42により生成された制御用クロックCCLKは、図5に示すクロック回路502に供給される。乱数用クロック生成回路43は、メイン制御部41の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKは、図5に示す乱数回路508a、508bに供給される。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号(ステッピングモータの位相信号)をリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路47は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与える。
図5は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。図5に示すメイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインターフェイス501と、クロック回路502と、照合用ブロック503と、固有情報記憶回路504と、演算回路505と、リセット/割込コントローラ506と、CPU(Central Processing Unit)41aと、ROM(Read Only Memory)41bと、RAM(Random
Access Memory)41cと、フリーランカウンタ回路507と、乱数回路508a、508bと、タイマ回路509と、割込コントローラ510と、パラレル入力ポート511と、シリアル通信回路512と、パラレル出力ポート513と、アドレスデコード回路514と、を備えて構成される。
リセット/割込コントローラ506は、メイン制御部41の内部や外部にて発生する各種リセット、割込み要求を制御するためのものである。
リセット/割込コントローラ506は、指定エリア外走行禁止(IAT)回路506aとウォッチドッグタイマ(WDT)506bとを備える。IAT回路506aは、ユーザプログラムが指定エリア内で正しく実行されているか否かを監視する回路であり、指定エリア外でユーザプログラムが実行されたことを検出するとIAT発生信号を出力する機能を備える。また、ウォッチドッグタイマ506bは、設定期間ごとにタイムアウト信号を発生させる機能を備える。
外部バスインターフェイス501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインターフェイス機能や、アドレスバス、データバス及び各制御信号の方向制御機能などを有するバスインターフェイスである。
クロック回路502は、制御用クロックCCLKを2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。
照合用ブロック503は、外部の照合機と接続し、チップの照合を行う機能を備える。固有情報記憶回路504は、メイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。演算回路505は、乗算及び除算を行う回路である。
CPU41aは、ROM41bから読み出した制御コードに基づいてユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を実行することにより、スロットマシン1における遊技制御を実行する制御用CPUである。こうした遊技制御が実行されるときには、CPU41aがROM41bから固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU41aがRAM41cに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU41aがRAM41cに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU41aが外部バスインターフェイス501やパラレル入力ポート511、シリアル通信回路512などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU41aが外部バスインターフェイス501やシリアル通信回路512、パラレル出力ポート513などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
ROM41bには、ユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を示す制御コードや固定データ等が記憶されている。
RAM41cは、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAM41cの少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシン1への電力供給が停止しても、所定期間はRAM41cの少なくとも一部の内容が保存される。
フリーランカウンタ回路507として、8ビットのフリーランカウンタを4チャネル搭載している。
乱数回路508a、508bは、8ビット乱数や16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施例では、乱数回路508a、508bのうち16ビット乱数回路508bが生成するハードウェア乱数は、後述する内部抽選用の乱数として用いられる。
タイマ回路509は、8ビットプログラマブルタイマであり、メイン制御部41は、タイマ回路509として、8ビットのカウンタを3チャネル備える。本実施例では、タイマ回路509を用いてユーザプログラムによる設定により、リアルタイム割込要求や時間計測を行うことが可能である。
割込コントローラ510は、PI5/XINT端子からの外部割込要求や、内蔵の周辺回路(例えば、シリアル通信回路512、乱数回路508a、508b、タイマ回路509)からの割込要求を制御する回路である。
パラレル入力ポート511は、8ビット幅の入力専用ポート(PIP)を内蔵する。また、図5に示すメイン制御部41が備えるパラレル出力ポート513は、11ビット幅の出力専用ポート(POP)を内蔵する。
シリアル通信回路512は、外部に対する入出力において非同期シリアル通信を行う回路である。尚、メイン制御部41は、シリアル通信回路512として、送受信両用の1チャネルの回路と、送信用のみの3チャネルの回路と、を備える。
アドレスデコード回路514は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、あるいは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU41aからのアクセスが可能となる。
本実施例においてメイン制御部41は、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。また、本実施例では、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に対してコマンドが送信される構成、すなわちコマンドがパラレル信号にて送信される構成であるが、シリアル通信回路512を介してサブ制御部91に対してコマンドを送信する構成、すなわちコマンドをシリアル信号にて送信する構成としても良い。
また、メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態がパラレル入力ポート511から入力される。そしてメイン制御部41は、これらパラレル入力ポート511から入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、タイマ回路509にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。
また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。尚、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
メイン制御部41は、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、遊技制御基板40にも接続されるドアセンサ60(図2参照)が接続されている。ドアセンサ60は、遊技制御基板40に接続される信号線が途中で分岐されて演出制御基板90にも接続され、ドアセンサ60の検出信号が遊技制御基板40及び演出制御基板90の双方に入力されるようになっている。
また、演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、前述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
尚、本実施例では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施例では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90には、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、ドアセンサ60の検出状態を監視し、前面扉1bが開状態か閉状態かを判定するドア監視回路99a、前面扉1bの開放履歴を記憶可能なドア開放履歴記憶回路99b、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
ドア監視回路99aは、ドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開放を監視する回路である。ドアセンサ60の検出信号がON状態のときには、前面扉1bは開状態にあると判定する一方で、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態のときには、前面扉1bは閉状態にあると判定するようになっている。また、ドア監視回路99aは、スロットマシン1に電力が供給されている期間では、サブ制御部91による要求に応じて判定結果をサブ制御部91に対して送信するとともに、前面扉1bの開状態を判定する毎に、当該判定結果と判定時の時間情報(日付情報及び時刻情報)とを履歴データとしてドア開放履歴記憶回路99bに対して送信することで、履歴データをドア開放履歴記憶回路99bに記憶させる。一方で、スロットマシン1への電力供給が停止されている期間では、後述のバックアップ電源により供給される電力で作動して、ドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開状態を監視し、前面扉1bの開状態を判定する毎に、履歴データをドア開放履歴記憶回路99bに対して送信することで履歴データをドア開放履歴記憶回路99bに記憶させる。これにより、ドア監視回路99aは、スロットマシン1への電力供給の有無に関わらず、常時、前面扉1bの開状態を監視し続けることが可能となる。
ドア開放履歴記憶回路99bは、ドア監視回路99aから送信された判定結果と時間情報とを含む履歴データを記憶する回路であり、所定回数分(本実施例では100回分)の履歴データを記憶するための記憶領域を備えている。また、ドア開放履歴記憶回路99bは、記憶されている所定回数分の履歴データのうち最古のものを、ドア監視回路99aから新たに送信された履歴データに順次更新するように記憶することで、現時点から所定回数前までの履歴データを記憶領域に記憶するようになっている。また、ドア開放履歴記憶回路99bには、サブ制御部91からもアクセスできるようになっており、サブ制御部91による要求に応じて、ドア開放履歴記憶回路99bは、履歴データをサブ制御部91に対して送信可能となっている。
また、ドア監視回路99a、及びドア開放履歴記憶回路99b、ドアセンサ60には、停電時においてバックアップ電源が供給されるようになっている。これにより、スロットマシン1への電力供給が停止されている状況においても、ドアセンサ60は、前面扉1bの開閉状態を示すON−OFF信号を出力可能であり、ドア監視回路99aは、ドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開状態を判定して履歴データをドア開放履歴記憶回路99bに対して送信可能となっており、ドア開放履歴記憶回路99bは、ドア監視回路99aから送信された履歴データを順次記憶しつつ記憶された履歴データを記憶領域の容量内で保持し続けることが可能となっている。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定時間間隔(約2ms)毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選、ナビストック抽選等において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定値6からさらに操作されたときは、設定値1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoff状態にされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM41cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(メイン)を実行する。
そして、メイン制御部41は、その起動時においてRAM41cのデータが正常であることを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM41cデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。
また、サブ制御部91もタイマ割込処理(サブ)において電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定し、電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM91cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(サブ)を実行する。
そして、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM91cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メイン制御部41と異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
また、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であると判断された場合でも、メイン制御部41から設定変更状態に移行した旨を示す後述の設定コマンドを受信した場合、起動後一定時間が経過してもメイン制御部41の制御状態が復帰した旨を示す後述の復帰コマンドも設定コマンドも受信しない場合にも、RAM91cを初期化するようになっている。この場合も、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、特別ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
本実施例においてメイン制御部41は、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37がon状態での起動時、RT2終了時、設定キースイッチ37がoff状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化1は起動時において設定キースイッチ37がon状態であり、設定変更状態へ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち重要ワーク及び特別ワーク以外の領域が初期化される。初期化2は、RT2終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoff状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
尚、本実施例では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行ったりするようにしても良い。
本実施例のスロットマシン1は、遊技状態(RT0〜3)に応じて設定可能な賭数の規定数(本実施例ではいずれの遊技状態であっても3)が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
そして、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。
一般的なスロットマシンにおいて入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。
本実施例では、上記の役のうち特別役を備えず、小役、再遊技役のみ内部抽選及び入賞の対象となる構成であるが、特別役を備え、特別役が内部抽選及び入賞の対象となる構成としても良い。
遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となる。また、特別役を備える構成とした場合には、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、メイン制御部41が、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、乱数回路508bにより生成され、乱数回路508bの乱数値レジスタに格納されている値をRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態(RTの種類)に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、現在の遊技状態(RTの種類)、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて入賞を許容するか否かの判定が行われる。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態(現在のRTの種類)及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。尚、本実施例では、特別役を備えていない構成であるため、上記内部当選フラグ格納ワークのうち一般役格納ワークのみが用いられる。また、特別役格納ワークを設けない構成でも良い。
また、本実施例では、抽選対象役毎に当選と判定される判定値の数である判定値数を定めておくとともに、抽選対象役毎に判定値数を乱数値に順次加算(減算)し、オーバーフローした場合に、判定値数に対応する役の当選を判定する構成であるが、抽選対象役毎に当選と判定される乱数値の範囲を定めておくとともに、乱数値が属する範囲に対応する役の当選を判定する構成としても良い。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。尚、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施例のテーブルインデックスには、一の遊技状態(RTの種類)における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、さらに、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態(RTの種類)における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態(RTの種類)、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施例では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施例では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。
尚、本実施例では、特別役を備えない構成であるが、特別役を備える構成においては、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行うようにすれば良い。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。尚、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになる。
また、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行っても良い。
また、特別役を備える構成においては、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われるようにすれば良い。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。尚、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになる。
また、本実施例では、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能な停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行う構成であるが、停止可能な位置を特定可能な停止位置テーブルから停止位置を特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに、停止操作がされたタイミングで停止可能な停止位置を検索・特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルを用いた停止制御、停止位置テーブルを用いた停止制御、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに停止可能な停止位置を検索・特定することによる停止制御を併用する構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを一部変更して停止制御を行う構成としても良い。
本実施例においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。尚、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
尚、本実施例では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
本実施例においてメイン制御部41は、ゲームの開始後、リールの回転を開始させる毎にその時点、すなわちリールの回転を開始させた時点から経過した時間であるゲーム時間を計時するようになっており、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前回のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間(本実施例では4.1秒)以上であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から所定の規制時間が経過していれば、その時点で当該ゲームにおけるリールの回転を開始させる。
一方、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前回のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間未満であれば、すなわち前回のゲームのリール回転開始時点から所定の規制時間が経過していなければ、その時点ではリールの回転を開始させず、前回のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間に到達するまで待機し、所定の規制時間に到達した時点で当該ゲームにおけるリールの回転を開始させる。
すなわちメイン制御部41は、前回のゲームにおけるリールの回転開始から所定の規制時間が経過していない場合には、この所定の規制時間が経過するまでゲームの進行を規制することで、1ゲームの最短時間が所定の規制時間以上となるようにゲームの進行を規制するようになっている。
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して、BETコマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞番号コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、RT情報コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
BETコマンドは、メダルの投入枚数(すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数)、及び、BET音の出力の有無を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されていない状態において、メダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、BETコマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、サブ制御部91では、BETコマンドを受信することで、賭数の設定操作がなされたこと、賭数、及び、BET音の出力の有無を特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数、及び、出力する音の種類(BET音かクレジット音)を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
入賞番号コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組合せ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
RT情報コマンドは、次ゲームの遊技状態(RT0〜3のいずれか)を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、RT2終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了及び設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(on/off)を示すコマンドであり、一定時間毎に送信される。
これらコマンドのうち操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
一方、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理が10回実行される毎に、スイッチの検出状態に基づいて生成されるとともに、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLED55の点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
図6及び図7は、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、及び入賞役に関連する技術事項について説明するための図であり、図8は、後述する移行図柄の組合せ及び移行図柄に関連する技術事項について説明するための図である。また、図9は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図10は、遊技状態及びRTの概要を示す図である。
本実施例におけるスロットマシン1は、図9に示すように、RT0〜3のいずれかに制御される。
図6を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、中段ベル、右下がりベル、上段ベル1〜8、右下がりスイカ、上段スイカ、下段チェリー、中段チェリー、1枚役が含まれる。
中段ベルは、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。ここで、図3を参照すると、ベルは、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において中段ベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
右下がりベルは、入賞ラインLNに「リプレイ−ベル−リプレイ」、「リプレイ−ベル−プラム」、「プラム−ベル−リプレイ」、「プラム−ベル−プラム」のいずれかの組合せが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイ及びプラムは、ベルの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイ及びプラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので、「リプレイ−ベル−リプレイ」、「リプレイ−ベル−プラム」、「プラム−ベル−リプレイ」、「プラム−ベル−プラム」のいずれかの組合せが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組合せが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。また、プラム、リプレイの1つは、左リール2L、右リール2R各々において5コマ以内に配置されており、ベルは、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右下がりベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次に、上段ベル1〜8について説明する。上段ベル1は、入賞ラインLNに「リプレイ−白BAR−白BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。上段ベル2は、入賞ラインLNに「リプレイ−白BAR−黒BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。上段ベル3は、入賞ラインLNに「リプレイ−黒BAR−白BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。上段ベル4は、入賞ラインLNに「リプレイ−黒BAR−黒BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。上段ベル5は、入賞ラインLNに「プラム−白BAR−白BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。上段ベル6は、入賞ラインLNに「プラム−白BAR−黒BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。上段ベル7は、入賞ラインLNに「プラム−黒BAR−白BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。上段ベル8は、入賞ラインLNに「プラム−黒BAR−黒BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。これら上段ベル1〜8のいずれかが入賞すると8枚のメダルが払い出される。ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイ及びプラム、中リールの黒BAR及び白BAR、右リール2Rの黒BAR及び白BARは、ベルの1つ下の位置に配置されているので、「リプレイ−白BAR−白BAR」、「リプレイ−白BAR−黒BAR」、「リプレイ−黒BAR−白BAR」、「リプレイ−黒BAR−黒BAR」、「プラム−白BAR−白BAR」、「プラム−白BAR−黒BAR」、「プラム−黒BAR−白BAR」、「プラム−黒BAR−黒BAR」のいずれかの組合せが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組合せが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。また、左リール2Lにおいて、リプレイ及びプラムは、5コマ以内に配置されていない箇所があり、中リール2C、右リール2Rの各々について、白BAR及び黒BARは、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において上段ベル1〜8のいずれかに当選していても、左リール、中リール、右リールに対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している上段ベルに入賞することはない。
右下がりスイカは、入賞ラインLNに「ベル−スイカ−黒7」、「ベル−スイカ−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。右下がりスイカが入賞すると5枚のメダルが払い出される。ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、黒7、白7、スイカのいずれかの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rの黒7、白7は、スイカの1つ上の位置に配置されているので、「ベル−スイカ−黒7」、「ベル−スイカ−白7」のいずれかの組合せが揃うと、「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。また、左リール2Lにおいて、ベルは、5コマ以内に配置されているが、中リール2Cのスイカ、右リール2Rの黒7、白7は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において右下がりスイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、右下がりスイカに入賞することはない。
上段スイカは、入賞ラインLNに「ベル−黒7−リプレイ」、「ベル−白7−リプレイ」の組合せが揃ったときに入賞となる。上段スイカが入賞すると5枚のメダルが払い出される。ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、黒7、白7、スイカのいずれかの1つ下の位置に配置されており、中リール2Cの黒7、白7は、スイカの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイは、スイカの1つ下の位置に配置されているので、「ベル−黒7−リプレイ」、「ベル−白7−リプレイ」のいずれかの組合せが揃うと、「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。また、左リール2Lにおいて、ベルは、5コマ以内に配置されているが、中リール2Cの黒7、白7、右リール2Rのリプレイは、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において上段スイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、上段スイカに入賞することはない。
下段チェリーは、入賞ラインLNに「黒BAR−白BAR−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」、「黒BAR-黒BAR-ANY」、「黒BAR-ベル-ANY」のいずれかの組合せが揃ったときに入賞となる。下段チェリーが入賞すると2枚のメダルが払い出される。ここで、図3を参照すると、左リール2Lの黒BARは、チェリーの1つ上の位置に配置されているので、「黒BAR−白BAR−ANY」、「黒BAR-黒BAR-ANY」、「黒BAR-ベル-ANY」のいずれかの組合せが揃うと、左リールの「チェリー」が下段に停止することとなる。また、中リール2Cにおいてベル、黒BAR、白BARの1つは、5コマ以内に配置されているが、左リール2Lにおいて、黒BARは、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において下段チェリーに当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、下段チェリーに入賞することはない。
中段チェリーは、入賞ラインLNに「チェリー−ANY−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」の組合せが揃ったときに入賞となる。中段チェリーが入賞すると1枚メダルが払い出される。ここで、図3を参照すると、左リール2Lにおいて、チェリーは、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において中段チェリーに当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、中段チェリーに入賞することはない。
1枚役は、入賞ラインLNに「黒7−チェリー−網7」の組合せが揃ったときに入賞となる。1枚役が入賞すると1枚メダルが払い出される。ここで、図3を参照すると、左リールの黒7、中リールのチェリー、右リールの網7は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において1枚役が当選していても、左リール2L、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、1枚役に入賞することはない。
次に、図7を参照して、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、通常リプレイ、ベルリプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2、特殊リプレイが含まれる。
通常リプレイは、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組合せが揃ったときに入賞となり、再遊技が付与される。リプレイ、プラムの1つは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、通常リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
ベルリプレイは、入賞ラインLNに「黒7−ベル−黒BAR」、「黒7−ベル−白BAR」、「スイカ−ベル−黒BAR」、「スイカ−ベル−白BAR」、「白7−ベル−黒BAR」、「白7−ベル−白BAR」、「ベル−ベル−黒BAR」、「ベル−ベル−白BAR」の組合せが揃ったときに入賞となり、再遊技が付与される。ここで、図3を参照すると、左リール2Lの黒7、スイカ、白7は、ベルの1つ上の位置に配置されており、リール2Rの白BAR、黒BARは、ベルの1つ下の位置に配置されているので「黒7−ベル−黒BAR」、「黒7−ベル−白BAR」、「スイカ−ベル−黒BAR」、「スイカ−ベル−白BAR」、「白7−ベル−黒BAR」、「白7−ベル−白BAR」のいずれかの組合せが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組合せが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。また、左リール2Lにおいて黒7、スイカ、白7、ベルの1つは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいて黒BAR、白BARの1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選においてベルリプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
下段リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−白BAR−白BAR」、「ベル−白BAR−チェリー」、「ベル−白BAR−スイカ」、「ベル−白BAR−黒7」、「ベル−白BAR−網7」、「ベル−白BAR−白7」、「ベル−黒BAR−白BAR」、「ベル−黒BAR−チェリー」、「ベル−黒BAR−スイカ」、「ベル−黒BAR−黒7」、「ベル−黒BAR−網7」、「ベル−黒BAR−白7」の組合せが揃ったときに入賞となり、再遊技が付与される。ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cの白BAR、黒BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されているので「ベル−白BAR−白BAR」、「ベル−白BAR−チェリー」、「ベル−白BAR−スイカ」、「ベル−白BAR−黒7」、「ベル−白BAR−網7」、「ベル−白BAR−白7」、「ベル−黒BAR−白BAR」、「ベル−黒BAR−チェリー」、「ベル−黒BAR−スイカ」、「ベル−黒BAR−黒7」、「ベル−黒BAR−網7」、「ベル−黒BAR−白7」のいずれかの組合せが揃うと、「リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「リプレイ−プラム−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−プラム−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」の組合せが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいて白BAR、黒BARの1つは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいて白BAR、チェリー、スイカ、黒7、網7、白7の1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において下段リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
転落リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−リプレイ−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、再遊技が付与される。ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのベルは、リプレイの1つ下の位置に配置されているので「ベル−リプレイ−ベル」の組合せが揃うと、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組合せが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において転落リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。また、図9に示すように、RT0において転落リプレイに入賞した後は、RT1に制御される。
昇格リプレイ1は、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、再遊技が付与される。ここで、図3を参照すると、左リール2Lにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。よって、昇格リプレイ1については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。昇格リプレイ2は、入賞ラインLNに「ベル−白BAR−リプレイ」、「ベル−白BAR−プラム」、「ベル−黒BAR−リプレイ」、「ベル−黒BAR−プラム」のいずれかの組合せが揃ったときに入賞となり、再遊技が付与される。ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cの白BAR、黒BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイ、プラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので「ベル−白BAR−リプレイ」、「ベル−白BAR−プラム」、「ベル−黒BAR−リプレイ」、「ベル−黒BAR−プラム」の組合せが揃うと、「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組合せが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいて白BAR、黒BARの1つは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において昇格リプレイ2に当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。図9に示すように、RT1において昇格リプレイ(昇格リプレイ1または昇格リプレイ2)に入賞した後は、RT0に制御される。後述するように、昇格リプレイは、RT1における内部抽選においてのみ当選するように設定されている。その結果、RT1以外からRT0に制御されないように構成されており、RT1であるときにのみ昇格リプレイ入賞し、当該RT1からのみRT0に制御されるように構成されている。
特殊リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−リプレイ−リプレイ」、「ベル−リプレイ−プラム」の組合せが揃ったときに入賞となり、再遊技が付与される。ここで、図3を参照すると、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されている。よって、特殊リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。図9に示すように、RT0において特殊リプレイに入賞した後は、RT2に制御される。後述するように、特殊リプレイは、RT1、RT2、RT3における内部抽選においては当選しないように設定されている。このため、RT1、RT2、RT3においては特殊リプレイに入賞しない。その結果、RT1、RT3からRT2に制御されないように構成されており、RT0であるときにのみ特殊リプレイ入賞し、当該RT0からのみRT2に制御されるように構成されている。
次に、図8を参照して、移行出目について説明する。移行出目は、図8に示すように、「リプレイ−白BAR−ベル」、「リプレイ−黒BAR−ベル」、「プラム−白BAR−ベル」、「プラム−黒BAR−ベル」、「リプレイ−ベル−白BAR」、「リプレイ−ベル−黒BAR」、「プラム−ベル−白BAR」、「プラム−ベル−黒BAR」、「黒7−白BAR−白BAR」、「黒7−白BAR−黒BAR」、「黒7−黒BAR−白BAR」、「黒7−黒BAR−黒BAR」、「白7−白BAR−白BAR」、「白7−白BAR−黒BAR」、「白7−黒BAR−白BAR」、「白7−黒BAR−黒BAR」、「スイカ−白BAR−白BAR」、「スイカ−白BAR−黒BAR」、「スイカ−黒BAR−白BAR」、「スイカ−黒BAR−黒BAR」からなる20種類の組合せである。本実施例では、後述する左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、上記の移行出目が入賞ラインLNに揃う。図9に示すように、RT0、RT2、RT3において移行出目が入賞ラインLNに揃った後は、RT1に制御される。尚、RT1において移行出目が入賞ラインLNに揃った場合には、RT1が維持されることとなる。
次に、図11〜図13を参照して、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明する。本実施例では、遊技状態が、RT0であるか、RT1であるか、RT2であるか、RT3であるか、によって内部抽選の対象となる役及びその当選確率が異なる。尚、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図11〜図13においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図11及び図12においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されることを示し、×印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されないこと、すなわち抽選の対象外であることを示している。
また、○印の下に示す数値は、所定の設定値(例えば設定値1)の判定値数を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。尚、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、例えば、判定値数として「360」が設定されている抽選対象役の当選確率は、360/65536となる。
また、図11及び図12は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される役の組合せを示している。
RT0であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、通常リプレイ、リプレイGR11、リプレイGR12、リプレイGR13、リプレイGR21、リプレイGR22、リプレイGR23が内部抽選の対象役となる。
RT1であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、ベルリプレイ、リプレイGR1、リプレイGR2、リプレイGR3、リプレイGR4、リプレイGR5、リプレイGR6が内部抽選の対象役となる。
RT2であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
RT3であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、中段チェリー、弱チェリー、強チェリー、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
図13に示すように、弱チェリーとは、下段チェリー単独であり、強チェリーとは、下段チェリー+1枚役である。弱チェリー当選時、強チェリー当選は、ともに「黒BAR」の引込範囲内となるタイミングで左リールの停止操作が行われた場合に、左リールの下段に「黒BAR」を停止可能に制御されることとなるが、弱チェリー当選時は、中リールの中段に「ベル」が停止するように制御させるのに対して、強チェリーは、中リールの中段に「黒BAR」または「白BAR」が停止するように制御される。
このため、左リールを第1停止として停止操作を行った場合において、左リール2Lの下段にチェリーが停止した際に、中リールの中段に「ベル」が停止するか、「黒BAR」または「白BAR」が停止するか、により弱チェリーであるか、強チェリーであるか、を認識できる。
以下では、左リールの下段に「チェリー」が停止し、かつ中リールの中段に「黒BAR」または「白BAR」が停止する停止態様を強チェリー目と呼び、左リールの下段に「チェリー」が停止し、かつ中リールの中段に「ベル」が停止する停止態様を弱チェリー目と呼ぶ。
弱スイカとは、右下がりスイカ+上段スイカであり、強スイカとは、右下がりスイカ+上段スイカ+1枚役である。弱スイカ当選時、強スイカ当選時は、ともに右下がりスイカ、上段スイカを入賞させることが可能となるが、弱スイカ当選時には、右下がりスイカと上段スイカの双方の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作がされた場合に右下がりスイカの組合せを停止させる制御が行われるのに対して、強スイカ当選時には、右下がりスイカと上段スイカの双方の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作がされた場合に上段スイカの組合せを停止させる制御が行われる。
このため、右下がりスイカと上段スイカの双方の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作がされた場合において、右下がりスイカが入賞するか、上段スイカが入賞するか、により弱スイカであるか、強スイカであるか、を認識できる。
ベルとは、中段ベル+右下がりベルである。左ベル1とは、右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8であり、左ベル2とは、右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7であり、左ベル3とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3であり、左ベル4とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4である。左ベル1〜4を単に左ベルとも呼ぶ。中ベル1とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル5であり、中ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル6であり、中ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル7であり、中ベル4とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル8である。中ベル1〜4を単に中ベルとも呼ぶ。右ベル1とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル5であり、右ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル7であり、右ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル6であり、右ベル4とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル8である。右ベル1〜4を単に右ベルとも呼ぶ。また、これら左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4を単に押し順ベルとも呼ぶ。
昇格リプレイとは、昇格リプレイ1+昇格リプレイ2である。
リプレイGR1とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1であり、リプレイGR2とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2であり、リプレイGR3とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイであり、リプレイGR4とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイであり、リプレイGR5とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2であり、リプレイGR6とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイである。
リプレイGR11とは、転落リプレイ+通常リプレイであり、リプレイGR12とは、転落リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR13とは、転落リプレイ+通常リプレイ+昇格リプレイ1である。
リプレイGR21とは、特殊リプレイ+通常リプレイであり、リプレイGR22とは、特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR23とは、特殊リプレイ+通常リプレイ+昇格リプレイ1である。
このように、遊技状態がRT0〜3のいずれかであるかによって、内部抽選の対象となる再遊技役が異なるとともに、RT0〜3のいずれかであるかによって、対象となる再遊技役及びその当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
本実施例では、ベルリプレイの当選時に、3番、13番、17番、20番の「ベル」を下段に引込可能な範囲で左リールの停止操作がされた場合に、3番、13番、17番、20番の「ベル」を下段に停止させ、最終的に「ベル−ベル−ベル」の組合せを右上がり、すなわち無効ラインLM4に停止させる制御を行う一方、3番、13番、17番、20番の「ベル」を下段に引込不可能な範囲で左リールの停止操作がされた場合に、いずれかの「ベル」を中段に停止させ、最終的に「ベル−ベル−BAR」を入賞ラインLNに停止させる制御を行う。これにより、ベルリプレイ当選時には、「ベル−ベル−ベル」の組合せを右上がりに揃える制御が優先され、「ベル−ベル−ベル」の組合せを右上がりに揃えた際に、左リールの上段に「チェリー」が停止してしまう場合には、「ベル−ベル−黒BAR」または「ベル−ベル−白BAR」を入賞ラインLNに揃える制御が行われることとなる。
本実施例では、複数種類の再遊技役が同時に当選している場合には、図14に示すように、同時当選した再遊技役の種類及び停止操作順に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図14は、複数のリプレイが同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
リプレイGR1(通常リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR2(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR3(通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR4(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR5(通常リプレイ+昇格リプレイ2)が当選し、右左中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR6(通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、右中左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2及び通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内に配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2または通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR1〜6とで、昇格リプレイ1、2に入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。このため、リプレイGR1〜6が内部抽選の対象となるRT1において、リプレイGR1〜6のいずれかが当選していれば1/6の確率で昇格リプレイが入賞することとなり、RT0に移行することとなる。
リプレイGR11(転落リプレイ+通常リプレイ)が当選し、左中右または左右中の順番で停止操作がなされた場合、すなわち左リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右及び左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR12(転落リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中左右または中右左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち中リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右及び中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR13(転落リプレイ+通常リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、右左中または右中左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち右リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中及び右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、転落リプレイ及び通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内に配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、転落リプレイまたは通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR11〜13とで、転落リプレイを回避するための操作態様として異なる操作態様が設定されている。このため、リプレイGR11〜13が内部抽選の対象となるRT0において、リプレイGR11〜13のいずれかが当選していれば1/3の確率で通常リプレイが入賞してRT1への移行を回避できる一方で、2/3の確率で転落リプレイが入賞してRT1に移行することとなる。
リプレイGR21(特殊リプレイ+通常リプレイ)が当選し、左中右または左右中の順番で停止操作がなされた場合、すなわち左リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右及び左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR22(特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中左右または中右左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち中リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右及び中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR23(特殊リプレイ+通常リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、右左中または右中左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち右リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中及び右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、特殊リプレイ及び通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内に配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、特殊リプレイまたは通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR21〜23とで、特殊リプレイを入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。このため、リプレイGR21〜23が内部抽選の対象となるRT0において、リプレイGR21〜23のいずれかが当選していれば1/3の確率で特殊リプレイが入賞してRT2へ移行することとなる。
次に、複数種類の小役が同時に当選している場合には、図15に示すように、同時当選した小役の種類及び停止操作順に応じて定められた小役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図15は、複数の小役が同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
左ベル1(右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル6、上段ベル7または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル2(右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル5、上段ベル6または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル3(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル3または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル4(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル4または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、右下がりベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内に配置されており、左ベル1〜4が当選した場合に、左押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず右下がりベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマを超えて配置されている箇所があるため、左ベル1〜4が当選した場合でも、中押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
中ベル1(中段ベル+上段ベル2+上段ベル5)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル5または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル6)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル6または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル7)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル7または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル4(中段ベル+上段ベル3+上段ベル8)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル8または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内に配置されており、中ベル1〜4が当選した場合に、中押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマを超えて配置されている箇所があるため、中ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
右ベル1(中段ベル+上段ベル3+上段ベル5)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル5または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル7)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル7または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル6)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル6または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル4(中段ベル+上段ベル2+上段ベル8)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル8または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内に配置されており、右ベル1〜4が当選した場合に、右押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマを超えて配置されている箇所があるため、右ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは中押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
このように本実施例では、左ベル、中ベル、右ベル、すなわち押し順ベルのいずれかが当選した場合には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で停止操作を行うことで、右下がりベルまたは中段ベルが必ず入賞する一方で、当選役の種類に応じた特定の操作態様以外の操作態様で停止操作を行うことで、1/4で上段ベルが揃うが、3/4で上段ベルが揃わず移行出目が揃うこともある。このため、押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。すなわち押し順ベルのいずれかが当選しても、その種類が分からなければ意図的に特定の操作態様を選択することはできないことから、押し順ベルの当選時に左リールを第1停止とした場合には、1/11の割合で右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、10/11の割合でさらに1/4でしか上段ベルを入賞させることができず、確実にメダルを獲得することができない。また、押し順ベルの当選時に左リール以外のリールを第1停止とした場合には、5/11の割合で右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、6/11の割合でさらに1/4でしか上段ベルを入賞させることができず、確実にメダルを獲得することができない。また、特にRT0、2、3においては、移行出目が停止することでRT1へ移行することとなる。
また、特に図示しないが、ベル(中段ベル+右下がりベル)が当選した場合には、リールの停止順及び操作のタイミングに関わらず、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃うように制御される。
本実施例では、図9及び図10に示すように、遊技状態がRT0〜3のいずれかに制御される。
RT0は、RT1において昇格リプレイが入賞したとき(RT1においてリプレイGR1〜6のいずれかが当選し、昇格リプレイが入賞する順番で停止操作がなされたとき)に移行する。そして、RT0は、RT0に移行してからのゲーム数に関わらず、転落リプレイの入賞または移行出目の停止によりRT1に移行するか、特殊リプレイの入賞によりRT2に移行することで終了する。RT0における再遊技役の当選確率は、約1/2.08であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、リプレイGR11〜13、リプレイGR21〜23のみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、転落リプレイ、特殊リプレイが入賞し得る。
RT1は、RT0、RT2、RT3において移行出目が停止するか、RT0において転落リプレイが入賞したときに移行する。そして、RT1は、昇格リプレイが入賞してRT0に移行することで終了する。RT1における再遊技役の当選確率は、約1/7.31であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。前述のように再遊技役としては、ベルリプレイ、リプレイGR1〜6のみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、ベルリプレイ、昇格リプレイが入賞し得る。
RT2は、RT0において特殊リプレイが入賞したときに移行する。そして、RT2は、移行出目が停止してRT1に移行することで終了する。RT2における再遊技役の当選確率は、約1/1.37であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイのみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイのみが入賞し得る。
RT3は、設定変更後に移行する。そして、RT3は、RT3に移行してからのゲーム数に関わらず、移行出目が停止してRT1に移行することで終了する。RT3における再遊技役の当選確率は、約1/7.31であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイのみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイのみが入賞し得る。
RT0〜3のうちRT0、2は、再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT1、3に比較して高い点において、RT1、3よりも遊技者にとって有利な状態といえる。さらにRT2は、RT0よりもさらに再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT0に比較して高い点において、RT0よりも有利な状態といえる。
本実施例におけるスロットマシンは、遊技状態がRT0〜3であるときに、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。
ここで本実施例の遊技状態の移行状況について説明すると、図9に示すように、設定変更後にRT3に移行する。
RT3では、移行出目が停止することで、RT1に移行する。RT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止することとなるため、設定変更後に移行したRT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に、RT1に移行することとなる。
RT1では、昇格リプレイが入賞することでRT0に移行する。RT1においてリプレイGR1〜6が当選し、停止順が正解することで昇格リプレイが入賞することとなるため、RT1では、リプレイGR1〜6が当選し、停止順に正解することでRT0へ移行することとなる。
RT0では、転落リプレイが入賞するか、移行出目が停止することでRT1に移行し、特殊リプレイが入賞することでRT2へ移行する。RT0においてリプレイGR11〜13が当選し、停止順が不正解であると転落リプレイが入賞する。また、リプレイGR21〜23が当選し、停止順が正解すると特殊リプレイが入賞する。また、RT0において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、RT0では、リプレイGR11〜13が当選し、停止順が不正解となるか、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合にRT1へ移行し、リプレイGR21〜23が当選し、停止順が正解することでRT2へ移行することとなる。
RT2では、移行出目が停止することでRT1に移行する。RT2において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、RT2では左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合にRT1へ移行することとなる。
サブ制御部91は、後述のAT(ART)に制御されている場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。遊技状態に応じたナビ対象役とは、RT1であるときにはリプレイGR1〜6であり、RT0であるときにはリプレイGR11〜13、リプレイGR21〜23である。また、RT0、1、2のいずれにおいても、押し順ベルが共通のナビ対象役である。
本実施例のナビ演出は、液晶表示器51からのナビ画像の表示と、スピーカ53、54からのナビ音声の出力とによって行われる。ナビ画像として、例えば、リプレイGR1や左ベルに当選したときには、「123」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第2停止、リール2Rが第3停止であることを示す)や「132」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第3停止、リール2Rが第2停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの押下順序を示す押下順序画像と、スロットマシン1のモチーフに合わせたキャラクタ画像とを表示する。また、ナビ音声として、例えば、「左中右!」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第2停止、リール2Rが第3停止であることを示す)や「左右中!」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第3停止、リール2Rが第2停止であることを示す)といったストップスイッチの押下順序を示す音声を出力する。尚、ナビ音声は、遊技者が最初あるいは次に押下すべきストップスイッチのみが出力される。したがって、全リールの回転中であれば、例えば最初に「左!」と出力され、リール2Lを停止させると次に「中!」と出力され、リール2L及びリール2Cを停止させると次に「右!」といった音声が出力される。他の対象役に関しても、当選した対象役に応じたナビ画像が液晶表示器51から表示されるとともにナビ音声がスピーカ53、54から出力される。
リプレイGR1〜6に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて昇格リプレイを入賞させるための停止順(図14参照)が報知される。リプレイGR11〜13に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて転落リプレイを回避するための停止順(図14参照)が報知される。リプレイGR21〜23に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて特殊リプレイを入賞させるための停止順(図14参照)が報知される。また、押し順ベルのいずれかに当選したときのナビ演出としては、右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させるための停止順(図15参照)が報知される。
以上のように、本実施例におけるナビ演出は、遊技者にとって有利となる操作態様を想起させるメッセージが、ナビ対象役の種類に関わらず同じ態様で報知される。このため、遊技者は、当選したナビ対象役の種類を意識せずに遊技者にとって有利となる操作態様で操作することができる。そして、ナビ演出が実行されることにより、意図的に当選した昇格リプレイ入賞、特殊リプレイ入賞、ベル入賞を入賞させること、転落リプレイの入賞、移行出目の停止を回避させることができる。
尚、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。
本実施例においてサブ制御部91は、後述するペナルティ期間以外で抽選対象役(本実施例では、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー)が当選した場合にART(RT2でATに制御される状態)に制御する権利であるナビストックを付与するか否かを決定するナビストック抽選を行う。ナビストック抽選では、0を含むナビストック数を決定することにより、ナビストック数を付与するか否か及び付与する場合にはその個数が決定される。
ナビストック数とは、所定ゲーム数にわたりARTに制御される権利の数を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定ゲーム数の間、ARTに制御され、その間ナビ演出が実行される。このため、決定されたナビストック数が多い程、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。本実施例では、中段チェリー、強チェリー、強スイカ、弱チェリー、弱スイカの順で、ナビストックの当選確率が高く、かつ付与される平均ナビストック数が高く設定されており、遊技者にとっての有利度合いが高くなる。
尚、ナビストック数が残っているときに、ナビストック数を新たに獲得したときには、残っているナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させる。
サブ制御部91は、ナビストック抽選において1以上のナビストックが決定されたときに、ナビストック数をRAM91cの所定領域に格納する。そして、RAM91cのナビストックの有無に基づき、ARTに制御するか否かを特定する。ARTに制御されていない状態で1以上のナビストックが当選している場合には、所定ゲーム数(本実施例では最大32ゲーム)にわたり内部的に前兆状態に制御し、ART確定報知を経てARTの当選が報知された後にATに制御する。このATに制御される期間を準備状態と呼ぶ。
サブ制御部91は、準備状態の制御を開始すると、対象役が当選した場合にナビ演出を実行する。まず、準備状態に移行後は、RT1に制御されており、この間は、リプレイGR1〜6の当選時に昇格リプレイを入賞させる停止順をナビ演出により報知する。これにより報知された停止順に従って停止操作を行うことにより昇格リプレイが入賞して、RT1からRT0に移行させることが可能となる。尚、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、昇格リプレイが入賞しなかった場合は、その時点で準備状態の制御も終了する。
また、準備状態の制御開始後は、RT0〜2のどの遊技状態であっても押し順ベルの当選時にはベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得することも可能となる。
RT1において昇格リプレイが入賞し、RT0に移行した後は、リプレイGR11〜13の当選時に、転落リプレイの入賞を回避する停止順をナビ演出により報知する。
リプレイGR11〜13の当選時に報知された停止順に従って停止操作を行うことにより転落リプレイの入賞を回避して、RT0からRT1への移行を回避することが可能となる。尚、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、転落リプレイが入賞してRT1へ移行した場合は、その時点で準備状態の制御も終了する。
また、RT0に移行した後、リプレイGR21〜23の当選時に、特殊リプレイを入賞させる停止順をナビ演出により報知する。
リプレイGR21〜23の当選時に報知された停止順に従って停止操作を行うことにより特殊リプレイを入賞させて、RT0からRT2へ移行させることが可能となり、特殊リプレイが入賞してRT2へ移行することに伴ってARTが開始することとなる。尚、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、通常リプレイが入賞した場合には、準備状態の制御を継続する。
RT0において特殊リプレイが入賞し、RT2に移行することで、次ゲームのスタート操作を契機に、ナビストックを1減算し、ARTの残りゲーム数として所定ゲーム数(本実施例では50ゲーム)をRAM91cに設定し、ARTの制御の開始に伴いARTの残りゲーム数の計数を開始する。
RT2への移行に伴ってARTを開始した後は、1ゲームの開始毎にARTの残りゲーム数を1ずつ減算し、さらに1ゲーム毎に、押し順ベル、ナビストック抽選の対象役が当選しているか、を判定し、押し順ベルが当選している場合には、ベルを入賞させる停止順を報知するナビ演出を実行する。押し順ベルの当選時に報知された停止順に従って停止操作を行うことによりベルを入賞させることができるとともに、RT1への移行を回避することが可能となる。尚、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、移行出目が停止してRT1へ移行した場合は、その時点でARTの制御も終了する。
また、ART中においては、ナビストック抽選の対象役が当選した場合に、ナビストック抽選を行い、1以上のナビストックが当選した場合にはナビストック数を加算(上乗せ)する。
また、ART中においては、上乗せ抽選の対象役が当選した場合に複数のゲーム数からいずれかのゲーム数を決定し、1以上のゲーム数が決定された場合には、決定されたゲーム数をRAM91cの残りゲーム数に加算する。
また、ART開始後の各ゲームでは、1ゲームの開始毎にARTの残りゲーム数を1ずつ減算するようになっており、減算後の残りゲーム数が0となった場合には、当該ゲームの終了時にARTの終了が報知されるART終了報知を行う。
さらにART終了報知の後、ナビストックが残っているか否かを判定し、ナビストックが残っていれば、次ゲームのスタート操作を待って、ARTの制御を再開する。一方、ナビストックが残っていない場合には、ARTの制御を終了させる。これに伴い、押し順ベルが当選してもナビ演出が実行されないため、移行出目が停止する可能性が高まり、移行出目が停止することでRT1に移行することとなる。
本実施例においてメイン制御部41は、図11に示すように、押し順ベルのうち、左リールを第1停止とする停止順で8枚のメダルを確実に獲得できる左ベルの当選確率が、中リールまたは右リールを第1停止とする停止順で8枚のメダルを確実に獲得できる中ベルまたは右ベルの当選確率よりも低く設定されている。
一方サブ制御部91は、準備状態にもARTにも制御されておらず、またはナビ演出も実行されていない状況において、左リールを第1停止とする停止順以外の停止順、すなわち中リールまたは右リールを第1停止とする停止順にて停止操作がされた場合に、一定期間(本実施例では10ゲーム)にわたりペナルティ期間に制御する。尚、サブ制御部91は、準備状態やARTに制御していない状態でもナビ演出を実行することがあり、中リールまたは右リールを第1停止とする停止順を報知するナビ演出が実行され、それに従って中リールまたは右リールを第1停止とする停止順にて停止操作を行った場合には、ペナルティ期間に制御されることはない。
ペナルティ期間では、抽選対象役が当選してもナビストック抽選が行われることがなく、また、準備状態にもARTにも制御されておらず、またはナビ演出も実行されていない状況において、左リールを第1停止とする停止順以外の停止順にて停止操作がされることでペナルティ期間に制御され、遊技者にとって不利益となることから、このような状況においては、左リールを第1停止とする停止操作を遊技者に対して促すことが可能となり、これによりATに制御されている状態と、ATに制御されていない状態と、で押し順ベルの当選時にメダルの獲得が可能となる割合の差を大きくすることができる。
次に、本実施例におけるメイン制御部41が実行する各種制御内容を以下に説明する。
図16は、メイン制御部41が設定変更処理の後に実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。ゲーム処理では、BET処理(S1)、内部抽選処理(S2)、リール回転処理(S3)、入賞判定処理(S4)、払出処理(S5)、ゲーム終了時処理(S6)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
S1におけるBET処理では、メイン制御部41は、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。また、BET処理では、所定のリプレイ入賞(ベルリプ入賞)に伴ってリプフリーズを発生させるリプフリーズ処理が実行され得る。また、メイン制御部41は、ゲームを開始させる処理として、スタートスイッチ7が操作された時点で、設定された賭数に用いられたメダル数分のメダルIN信号の出力を命令する出力命令をRAM41cに設定する。
S2における内部抽選処理では、S1におけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記各役の入賞を許容するか否かを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cに当選フラグが設定される。
S3におけるリール回転処理では、メイン制御部41は、遊技用リールを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応する遊技用リールの回転を停止させる処理を実行する。
S4における入賞判定処理では、メイン制御部41は、S4において全ての遊技用リールの回転が停止したと判定した時点で、各遊技用リールに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
S5における払出処理では、メイン制御部41は、S4において入賞の発生が判定された場合には、その入賞が小役の場合には当該小役の種類に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算ならびにメダルの払出などの処理を行い、再遊技役の場合には、再遊技役の種類を特定可能なリプレイゲームフラグをRAM41cに設定してリプレイゲームを付与可能にする処理などを行う。また、払出処理では、メイン制御部41は、クレジットの加算ならびにメダルの払出により遊技者に対して付与されたメダル数分のメダルOUT信号の出力を命令する出力命令をRAM41cに設定する。
S6におけるゲーム終了時処理では、メイン制御部41は、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。また、ゲーム処理では、ゲームの進行制御に応じてコマンドを生成し、コマンドキューに設定することで、その後のタイマ割込処理(メイン)においてサブ制御部91に対して設定されたコマンドが送信されるようになっている。
次に、メイン制御部41がゲーム処理のS1で実行するBET処理について説明する。図17〜図20は、メイン制御部が実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。
BET処理では、まず、RAM41cの所定領域において賭数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアし(S10)、遊技状態に応じた規定数(本実施例では上限数と同じく、いずれの遊技状態においても3)をRAM41cに設定し(S11)、RAM41cにリプレイゲームである旨を示すリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて次のゲーム(今から開始されるゲーム)がリプレイゲームであるか否かを判定する(S12)。
S12において次のゲーム(今から開始されるゲーム)がリプレイゲームであると判定された場合には、ベルリプレイの入賞時においてリプフリーズを発生させるためのリプフリーズ処理を実行する(S13)。リプフリーズ処理については、図20を用いて後述する。リプフリーズ処理が終了した後においては、S14において前回ゲームにおいて入賞したリプレイが、第1のリプレイ(本実施例では通常リプレイ)であったか否かが判定される。第1のリプレイであったか否かは、設定されているリプレイゲームフラグから特定される。S14において第1のリプレイであったと判定されたときには、S15において賭数が3(リプレイ当選可能な状態は3枚賭けであるため)加算される旨、及び、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(S15では便宜上、“BETコマンド(BET音あり)”と示している。以下同様)をコマンドキューに設定する。
一方、S14において第1のリプレイではなかったと判定されたとき、つまり第2のリプレイ(本実施例ではベルリプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ1、2、特殊リプレイ)であったときには、S16において賭数が3加算される旨、及び、サブ制御部91によりBET音を出力させない旨のBET音なしを示すBETコマンド(S16では便宜上、“BETコマンド(BET音なし)”と示している。以下同様)をコマンドキューに設定する。S15及びS16で設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、サブ制御部91側においては、第1のリプレイ入賞後において賭数が設定される毎にBET音を出力するのに対し、第2のリプレイ入賞後において賭数が設定される際にはBET音を出力させないことになる。これにより、第1のリプレイ入賞を遊技者に気付かせやすくすることができるのに対し、第2のリプレイ入賞を遊技者に気付かせ難くすることができる。
S17では、BETカウンタの値を1加算し、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数(ここでは3)であるか否か、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定し(S18)、BETカウンタの値が規定数でなければS17に戻る。BETカウンタの値が規定数となりリプレイ入賞による賭数の設定が完了すると、RAM41cの所定領域において格納されるクレジットの値であるクレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かを判定する(S19)。
メイン制御部41は、BETカウンタの値が加算された後に、BETカウンタの値に応じて、1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16を順番に点灯させる処理を実行する。また、メイン制御部41は、リプレイ入賞後における賭数の設定が完了した後に、リプレイ中LED20、及び、スタート有効LED18(ウェイト中はウェイト中LED19)を点灯させる処理を実行する。
S19において上限値であると判定されたときには、メダルの投入不可を示す投入不可フラグをRAM41cに設定し(S20)、S22に進む(E1)。S19において上限値でないと判定されたとき、つまりクレジット投入が可能であると判定されたときには、S21に進む(E2)。尚、S12においてリプレイゲームでないと判定された場合にはそのままS21に進む。S21においては、投入待ち前の設定を行ってS22に進む。投入待ち前の設定では、RAM41cに設定されている投入不可フラグをクリアし、メダルの投入が可能な状態とする。このため、リプレイ入賞後においては、賭数の設定が完了する前であって投入待ち前の設定が未だ行われていないときに投入されたメダルを受け付けず、賭数の設定が完了して投入待ち前の設定が行われてから投入されたメダルを有効に受け付けてクレジット加算されることになる。メイン制御部41は、S21において投入待ち前の設定が行われて投入不可フラグがクリアされた後に、投入要求LED17を点灯させ、賭数を設定することが可能な場合にはBETスイッチ有効LED21を点灯させる処理を実行する。
S22では、RAM41cに投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定する。S22においてメダルの投入が可能な状態であると判定された場合には、流路切替ソレノイド30をon状態とし、メダルの流路をホッパータンク側の経路としてメダルの投入が可能な状態とし(S23)、S25に進み、メダルの投入が可能な状態でないと判定された場合には、流路切替ソレノイド30をoff状態とし、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し(S24)、S25に進む。
S25においては、設定キースイッチ37がon状態か否かを判定し、設定キースイッチ37がonであれば、BETカウンタの値が0か否かを判定する(S26)。S26においてBETカウンタの値が0であれば、確認開始コマンドをコマンドキューに設定し(S27)、設定確認処理(S28)、すなわち設定確認状態に移行する。S27で設定された確認開始コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。また、S28における設定確認処理が終了した後は、S22に戻る。S25において設定キースイッチ37がonではない場合またはS26においてBETカウンタの値が0ではない場合には、S30に進む(E3)。
S30では、投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となり投入メダルの通過が検出されたか否か、すなわち投入メダルの通過が検出された旨を示す投入メダルフラグの有無を判定する。S30において投入メダルの通過が検出されていなければ、S45に進み、投入メダルの通過が検出されていれば、投入メダルフラグをクリアし(S31)、RAM41cに投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定し(S32)、メダルの投入が可能な状態でなければS45に進む。
S32においてメダルの投入が可能な状態であれば、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否を判定して(S33)、BETカウンタの値が規定数でなければ、賭数が1加算される旨、及び、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(BET音あり)をコマンドキューに設定し(S34)、BETカウンタの値を1加算し(S35)、S22に戻る。S34で設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、メダル投入により賭数が設定される際には、サブ制御部91側において、BET音が出力される。
S33においてBETカウンタの値が規定数であれば、S36において前回ゲームにおいて第2のリプレイが入賞していたか否かが判定される。第2のリプレイであったか否かは、リプレイゲームフラグから特定される。S36において、前回ゲームにおいて第2のリプレイが入賞していなかったと判定されたときには、S38において、1加算後のクレジットカウンタの値を示すとともにサブ制御部91によりクレジット音を出力させる旨を示すクレジットコマンド(S38では便宜上、“クレジットコマンド(通常)”と示している。以下同様)をコマンドキューに設定し、S40においてRAM41cにおいてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値を1加算する。S38で設定されたクレジットコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。
S36において、前回ゲームにおいて第2のリプレイが入賞していたと判定されたときには、S37において、規定数分のBET音が出力されたか否かが判定される。具体的には、S39に示すクレジットコマンドが規定数分の3回出力されたか否か判定される。第2のリプレイ入賞後において賭数が設定されるに際しては、S18で示したようにBETコマンド(BET音なし)が出力されるため、サブ制御部91においてBET音が出力されない。このため、第2のリプレイ入賞後、賭数が設定された後において、メダルが投入されてクレジットされる際に、BET音を規定数回まで出力させるための処理が行われる。
S37において、規定数分のBET音が出力されていないときには、S39において、1加算後のクレジットカウンタの値を示すとともにサブ制御部91によりクレジット音を出力させる旨を示すクレジットコマンド(S39では便宜上、“クレジットコマンド(BET音あり)”と示している。以下同様)をコマンドキューに設定し、S40においてRAM41cにおいてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値を1加算する。S39で設定されたクレジットコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。一方、S37において、規定数分のBET音が既に出力されているときには、S38に進み、クレジットコマンド(通常)がコマンドキューに設定される。これにより、第2のリプレイ入賞後のメダル投入によるクレジット加算の際には、サブ制御部91側において、3枚目までについてはBET音が出力され、4枚目以降についてはクレジット音が出力される。一方、第2のリプレイ入賞後でないときのメダル投入によるクレジット加算の際には、サブ制御部91側において、1枚目からクレジット音が出力されることになる。尚、S36及びS37の次のステップとして、S40を実行した後に、対応するS38あるいはS39の処理を行うことにより、クレジットカウンタの値としてS40により加算された後にあたる現在の値を示すクレジットコマンドをS38あるいはS39において設定するようにしても良い。また、第2のリプレイ入賞時にはリプフリーズ解除後において規定数分の賭数が設定されるため、S39においては、クレジットコマンド(BET音あり)として、規定数分のBET音を出力させるためのコマンドを設定し、規定数分のBET音を出力させるようにしても良い。
S41においては、クレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かが判定される。クレジットカウンタの値が50でなければ、S22に戻り、クレジットカウンタの値が50であれば、S42において投入不可フラグをRAM41cに設定しS22に戻る。
S45では、スタートスイッチ7の操作が検出されているか否か、すなわちスタートスイッチ7の立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。さらに立上りエッジは、いずれかのスイッチがONに変化し、かつ全てのスイッチがOFFである場合にのみ設定されるので、S45では、いずれかのスイッチがONに変化したか否かに加えて他のスイッチがOFFであるかどうかについても判定されることとなる。
S45においてスタートスイッチ7の操作が検出されていないと判定された場合、またはスタートスイッチ7が操作されたものの他のスイッチも操作されている場合には、S51に進み、スタートスイッチ7の操作が有効に検出されていれば、S46に進み、立上りエッジをクリアする。また、S47では、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定する。
S47においてBETカウンタの値が規定数でなければ、S22に戻り(E1)、BETカウンタの値が規定数であれば、S48において、投入不可フラグをRAM41cに設定するとともに、流路切替ソレノイド30をoff状態とし、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として投入されたメダルが返却される状態とし、S49において、ゲーム開始時の設定を行う。これにより、ゲームが開始されてから当該ゲームが終了して、次のゲーム以降のBET処理におけるS21において投入待ち前の設定が行われるまではメダルを投入しても受け付けられず、メダル払出口9から払出されることになる。そして、S49の後、BET処理を終了して図16のS2に進む。
S51においては、MAXBETスイッチ6の操作が検出されているか否か、すなわちMAXBETスイッチ6の立上り示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。S51においてMAXBETスイッチ6の操作が検出されていなければ、S52に進み、MAXBETスイッチ6の操作が検出されていれば、図19のS75に進み、立上りエッジをクリアする。
S76においては、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する。S76においてBETカウンタの値が規定数であれば、S80に進み、BETカウンタの値が規定数でなければ、S77においてクレジットカウンタの値が0であるか否かを判定する。S77においてクレジットカウンタの値が0であれば、S80に進む。S77においてクレジットカウンタの値が0でなければ、S78において、クレジットカウンタの値を1減算し、S79において、BETカウンタの値を1加算して、S76に戻る。
S80では、BETカウンタが加算されたか否かを判定し、BETカウンタが加算されていなければS22に戻る。尚、S80におけるBETカウンタが加算されている場合には、S79における加算のみならず、リプフリーズがMAXBETスイッチ6操作により解除された後のS14における加算も含む。一方、BETカウンタが加算されていれば、S81において加算された数分賭数が加算された旨、及び、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(BET音あり)をコマンドキューに設定しS22に進む。S81で設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、MAXBETスイッチ6の操作により賭数が設定される際には、サブ制御部91側において、設定された賭数分だけBET音が出力される。
S80において、BETカウンタが加算されていなければ、S82において前回ゲームにおいて第2のリプレイが入賞していたか否かが判定される。S82において、前回ゲームにおいて第2のリプレイが入賞していなかったと判定されたときには、S22に戻る(E1)。S82において、前回ゲームにおいて第2のリプレイが入賞していたと判定されたときには、S83において、規定数分のBET音が出力されたか否かが判定される。具体的には、クレジットコマンドまたはBET音コマンドが規定数分の3回出力されたか否か判定される。第2のリプレイ入賞後において賭数が設定されるに際しては、S15で示したようにBETコマンド(BET音なし)が出力されるため、サブ制御部91においてBET音が出力されない。このため、第2のリプレイ入賞後、賭数が設定された後において、MAXBETスイッチ6が操作された際に、BET音を規定数回まで出力させるための処理が行われる。
S83において、規定数分のBET音が出力されているときには、S22に戻り(E1)、S83において、規定数分のBET音が出力されていないときには、S84において、BET音の出力を指示する旨を示すBET音コマンドをコマンドキューに設定してS83に戻る。S84で設定されたBET音コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。
S52においては、精算スイッチ10の操作が検出されているか否か、すなわち精算スイッチ10の立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。S52において精算スイッチ10の操作が検出されていなければS22に戻り、精算スイッチ10の操作が検出されていれば、S53に進み、立上りエッジをクリアする。S54においては、RAM41cにリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて次のゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する。
S54においてリプレイゲームであると判定されなかったときには、S56においてBETカウンタの値が0か否かを判定し、BETカウンタの値が0でなければS57に進み、ホッパーモータ34bを駆動してBETカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御(すなわち賭数の設定に用いられたメダルを返却するとともにBETカウンタの値を0にする制御)が行われるとともに、メダルの払出開始及び賭数精算を通知する払出開始コマンドをコマンドキューに設定するための賭数精算処理を行う。S57における賭数精算処理の後、S58において、RAM41cに設定されている投入不可フラグをクリアしてS22に戻る。これにより、リプレイ入賞後ではなく賭数が設定されている状態で精算スイッチ10の操作により賭数精算が行われる際には、サブ制御部91側において、賭数精算中である旨が表示されるとともに、賭数精算に対応する音が出力される。
これに対し、S54においてリプレイゲームであると判定されたときや、S56においてBETカウンタの値が0であると判定されたときには、S59において、ホッパーモータ34bを駆動してクレジットカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御(すなわちクレジットとして記憶されているメダルを返却するとともにクレジットカウンタの値を0にする制御)が行われるとともに、メダルの払出開始を通知するとともに、リプレイゲームにおけるクレジット精算であるか賭数が設定されていないときにおけるクレジット精算であるかを通知する払出開始コマンドをコマンドキューに設定するためのクレジット精算処理を行う。S59におけるクレジット精算処理の後、S58において、RAM41cに設定されている投入不可フラグをクリアしてS22に戻る。これにより、リプレイ入賞において精算スイッチ10の操作により精算が行われる際には、賭数精算が行われることなくクレジット精算のみが行われ、かつ、サブ制御部91側においては、リプレイ入賞後におけるクレジット精算中である旨が表示されるとともに、リプレイ入賞後におけるクレジット精算に対応する音が出力される。また、BETカウンタの値が0であるときにおける精算スイッチ10の操作により精算が行われる際には、サブ制御部91側において、BETカウンタの値が0であるときのクレジット精算中である旨が表示されるとともに、BETカウンタの値が0であるときのクレジット精算に対応する音が出力される。
図20は、メイン制御部41がBET処理のS13で実行するリプフリーズ処理の制御内容を示すフローチャートである。
リプフリーズ処理は、リプレイゲームであると判定された場合、つまり、前回ゲームにおいて再遊技役の入賞後に行われる。S85では、前回ゲームにおいて入賞したリプレイが、第2のリプレイのうちベルリプレイであったか否かが判定される。ベルリプレイでなかったと判定されたときには、フリーズを発生させることなく、そのままリプフリーズ処理を終了する。
一方、ベルリプレイであったと判定されたときには、S89〜S92のいずれかにおいてYESと判定されてフリーズ解除条件が成立するまで、リプレイ入賞により賭数設定されるタイミングやスタートスイッチ7を有効化するタイミングを遅延させるフリーズ(リプフリーズ)を発生させるための処理が行われる。
S86においては、クレジットカウンタの値が上限値の50であるか否かを判定する。S86において上限値でないと判定されたときには、クレジット加算が可能であるため、S87において、流路切替ソレノイド30をon状態とし、メダルの流路をホッパータンク側の経路としてメダルの投入が可能な状態とされ、S88において、遊技者に投入要求LED17及びBETスイッチ有効LED21を点灯させるための処理が行われる。これにより、特に、MAXBET操作や、メダル投入などを促進させることができる。
これに対し、S86においてクレジットカウンタの値が上限値である50であると判定されたときには、クレジット加算が不可能であるため、S87などの処理を行わずに、S89へ移行する。これにより、クレジットカウンタが50であるにも関わらず、投入されたメダルがホッパータンク側に流下されしまう一方、当該メダルによりクレジット加算も賭数加算もされないといった不具合が生じてしまうことを防止することができる。
S89では、リプフリーズの開始から所定時間(本実施例においては、30秒)経過したか否かを判定する。S89においてリプフリーズの開始から所定時間経過したと判定したときには、リプフリーズ解除条件が成立する。
S89においてリプフリーズの開始から所定時間経過していないと判定したときには、S90において、遊技者によるMAXBETスイッチ6を用いたMAXBET操作があったか否かを判定する。S90において遊技者によるMAXBET操作があったと判定したときには、リプフリーズ解除条件が成立する。
S90において遊技者によるMAXBET操作がないと判定したときには、S91において、メダル投入部4から投入されたメダルが、流路切替ソレノイド30よりもホッパータンク34a側に配置されている投入メダルセンサ31が備える複数のセンサのうち、最も上流側に配置されているセンサ(つまり最初に投入メダルを検出可能なセンサ(このセンサを特定センサともいう))により検出されているか否かを判定する。特定センサによりメダルの通過が検出されるのは、S87で流路切替ソレノイド30がon状態にされているときである。S91においてメダルの投入があったと判定したときには、リプフリーズ解除条件が成立する。尚、S91においてメダルの投入があったと判定したときでも、他のセンサにより未だメダルの投入が検出されておらず、投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となっていないため、投入メダルフラグは設定されない。
また、S91においてメダルの投入があったと判定されていないときには、S92において遊技者による精算スイッチ10を用いたクレジット精算操作があったか否かを判定する。S92において遊技者によるクレジット精算操作があったと判定したときには、リプフリーズ解除条件が成立する。また、当該クレジット精算操作によりフリーズが解除された後においては、図18のS52においてのYES判定を経てクレジット精算処理が行われる。一方、S92において遊技者によるクレジット精算操作がないと判定したときには、S89へ戻る。
フリーズ解除条件が成立した後は、S93において、流路切替ソレノイド30がon状態となっているときには当該流路切替ソレノイド30がoff状態にされて、リプフリーズ処理を終了する。リプフリーズ処理においては、S93の処理が行われる。これにより、例えば、クレジットカウンタが49であるときにリプフリーズが発生して、複数枚のメダルが一気に投入された場合でも、そのうちの1枚目が特定センサにより検出されることによりフリーズ解除条件が成立した後、即座にS93において流路切替ソレノイドがoff状態にさせて、リプフリーズ処理を終了させた後、1枚目のメダルがさらに他のセンサにより検出されて投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となり投入メダルフラグが設定されると、図18のS30でYESと判定されてS40でクレジットカウンタが50に更新されて、図17のS19でYESと判定されてS20で投入不可フラグが設定され流路切替ソレノイドがoff状態となるため、複数枚のメダルのうち2枚目以降のメダルはメダル払出口9から払出される。投入メダルセンサ31が備える複数のセンサは、複数枚のメダルが一気に投入された場合において、1枚目のメダルが特定センサにより検出されてから他のセンサにより検出されて投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となるまでに要する時間の方が、1枚目のメダルが特定センサにより検出されてから2枚目のメダルが流路切替ソレノイド30に到達するまでに要する時間よりも短くなるように配置されている。このため、1枚目のメダル投入によりクレジット50に到達するときには、2枚目以降のメダルが流路切替ソレノイド30に到達したときに必ず流路切替ソレノイドがoff状態となるようにして、2枚目以降のメダルをメダル払出口9から払出させることができる。これにより、メダルを投入したにも関わらず、クレジット加算もされず、返却もされないといった不具合の発生を防止することができる。
一方、クレジットカウンタが49未満であるときにリプフリーズが発生して、複数枚のメダルが一気に投入された場合には、そのうちの1枚目が特定センサにより検出されることによりフリーズ解除条件が成立した後、即座にS93において流路切替ソレノイドがoff状態にされるものの、その直後の図17のS19でNOと判定されてS21で投入待ち前の設定が行われて流路切替ソレノイドがon状態に切り替えられ、当該on状態がクレジット50に到達するまで維持されるため、複数枚のメダルのうち2枚目以降のメダルも(クレジット50に到達するまでは)取り込まれてクレジットに加算される。これにより、リプフリーズ中においてメダル投入されたときの利便性を向上させることができる。
次に、ゲーム終了後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングについて説明する。図21(a)〜(d)は、図17〜図20に示したBET処理が実行されることにより、ゲーム終了後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングの一例を説明するための図である。
図21(a)は、小役入賞せずにメダル払出がなかった後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。小役入賞が発生していない場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、図16のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図17のS10〜S12の処理が実行された後において、S21以降の処理が実行されることにより、図21(a)に示されるように、メダルの投入あるいは精算が許容される。
図21(b)は、小役入賞してメダル払出が行われた後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。小役入賞が発生している場合には、払出が行われた後にゲームが終了し、その後、図16のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図17のS10〜S12の処理が実行された後において、S21以降の処理が実行されることにより、図21(b)に示されるように、メダルの投入あるいは精算が許容される。
図21(c)は、ベルリプレイ以外の再遊技役(通常リプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ1、2、特殊リプレイ)が入賞した後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。ベルリプレイ以外の再遊技役が入賞している場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、図16のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図17のS10〜S12の処理に加えて、さらに賭数設定が完了した後であってS19においてクレジット可能であると判定された後において、S21以降の処理が実行されることにより、図21(c)に示されるようにメダルの投入あるいは精算が許容される。
図21(d)は、ベルリプレイが入賞した後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。ベルリプレイが入賞している場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、図16のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図17のS10〜S12の処理が実行された後、図20に示すリプフリーズ処理が実行されて、リプフリーズ解除条件が成立するまでリプフリーズに制御される。この間においては、図19のS87で示したように、流路切替ソレノイド30がon状態にされて、フリーズ解除のためのメダル投入が許可されるとともに、フリーズ解除のためのクレジット精算操作やMAXBET操作も許可される。リプフリーズ解除条件が成立すると、賭数設定が完了した後に、図17のS19においてクレジット可能であると判定された後において、S21以降の処理が実行されることにより、図21(d)に示されるように通常のメダルの投入あるいは精算が許容される。
リプフリーズ中においては、フリーズ解除のためのメダル投入やクレジット精算操作が許容されており、リプフリーズ中におけるメダル投入やクレジット精算操作に連動してリプフリーズが解除されて、賭数設定された後に通常のメダルの投入あるいは精算が行われる。尚、リプフリーズ中であっても、クレジットカウンタの値がすでに50に達しているときには、図19のS87において流路切替ソレノイド30がon状態にされないため、この場合におけるメダルの投入については、リプフリーズ終了後から許容されることとなる。
このように本実施例では、再遊技役が入賞した後であってリプレイゲームが開始(リール回転開始)されるまでの間に投入されたメダルであっても、当該再遊技役の入賞による賭数設定(自動BET)がされて次のリプレイゲームが開始可能な状態となってから後に検出されたメダルである場合には、当該メダルの検出に応じてクレジットに加算させることができる。このため、再遊技役が入賞した後におけるクレジット加算が賭数設定よりも先に行われてしまうことを防止できる。その結果、違和感を抱かせることなく、再遊技役が入賞した後における遊技者の利便性を向上させることができる。
また、再遊技役のうちベルリプレイに入賞した後においては、リプフリーズが発生し、メダルの投入により成立する条件を含む複数種類のフリーズ解除条件のうちいずれかが成立することにより終了する。これにより、小役入賞時やはずれ時と同様に、メダルの投入など所定の操作を行わなければ、次のゲームが開始されないように思わせるとともに、これらの所定の操作が行われることで次のゲームを開始できるようになったかのように思わせることができる。
また、本実施例では、精算スイッチ10への操作に応じて、賭数が設定されている場合には当該賭数を精算する賭数精算処理を実行し、賭数が設定されていない場合にはクレジットを精算するクレジット精算処理を実行可能としつつ、設定されている賭数が再遊技役の入賞により自動BETされた賭数である場合には、賭数精算処理を実行せずにクレジット精算処理を実行する。これにより、メダルを払い出すのではなくリプレイゲーム(1ゲーム)を付与するという再遊技役の機能そのものを残して再遊技役の存在意義を維持する一方、クレジットについては再遊技役の入賞後であっても精算操作に応じて払出可能としたことにより、再遊技役の入賞後における遊技者の利便性をさらに向上せることができる。また、ベルリプレイの入賞後におけるリプフリーズ中に精算操作がされた場合も同様に、クレジット精算が行われるため、遊技者の利便性を向上させることができる。
また、本実施例では、以下の課題を解決することができる。従来のスロットマシンにおいては、一般的に、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2T、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間が、所定時間(例えば190ms)に制限されている。このため、操作タイミングに関わらず取りこぼしが発生しない入賞役を設ける場合には、各リールにおいて、所定時間内で引き込み可能な範囲内(本実施例では、5コマ以内)に、当該入賞役を構成する図柄を配置する必要がある。その結果、取りこぼしが発生しない入賞役の数が多くなるほど、入賞役各々を構成する専用図柄として数多くの種類を要することとなる。
一方、複数(通常は3つ)のリールに描かれる識別情報としての図柄については、無限に設けることができるものではなく、ある程度の制限が科される。例えば、3つのリール各々に描かれる図柄の数は、1リールに対して最大21個に制限されており、さらに3つのリールに描かれる図柄の種類は全部で最大10種類に制限されている。
このような従来のスロットマシンを背景とした場合、例えば入賞役について同一の図柄により構成しようとした場合、専用図柄を用意する必要がある。このため、図柄の数や種類の制限範囲内で移行役のための専用図柄を設けることが設計上困難となる虞があった。また、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作手順(押し順、操作タイミングなど)に関わらず再遊技役が入賞し得るように構成する場合においては、所定時間内で引き込み可能な範囲内に当該再遊技役を構成する専用図柄を配置する必要があり、専用図柄の数を多くせざるを得なくなり、益々設計が困難になってしまう虞があった。
このような課題を解決するために、本実施例では、再遊技役に、同一または類似の図柄のみから構成される「リプレイ/プラム−リプレイ−リプレイ/プラム」が入賞ラインLNに停止されることにより入賞する第1のリプレイと、同一または類似の図柄のみでは構成されない図柄の組合せが入賞ラインLNに停止されることにより入賞する第2のリプレイと、を含めた。これにより、再遊技役のための専用図柄を必ずしも複数設ける必要がなく、図柄の数と種類を増大させてしまうことを回避でき、図柄の数、種類、及び配置の制限内で、再遊技役の種類(バリエーション)を豊富にすることができる。一方、第2のリプレイが入賞した場合には、同一または類似の図柄のみでは構成されない組合せが入賞ラインLNに停止されるため、第1のリプレイが入賞した場合よりも再遊技役の入賞に気付かずに、メダルを投入してしまう可能性が高まるが、前述したように検出されたメダルに応じてクレジット加算させることができるために、投入したメダルが受け入れられないなどといった煩わしさを遊技者に感じさせることなく遊技を進行させることができる。
また、本実施例では、第2のリプレイを構成する図柄に「リプレイ」、「プラム」とは異なる図柄が含まれる。このため、第2のリプレイの入賞に気付かずにメダルを投入してしまう可能性がより一層高まるが、検出されたメダルに応じてクレジット加算させることができるために、投入したメダルが受け入れられないなどといった煩わしさを遊技者に感じさせることなく遊技を進行させることができる。さらに、ベルリプレイに入賞したときには、右上がりの無効ラインLM4上においてベル揃いとなる。このため、遊技者に対して小役が入賞したと思わせることができるため、メダルの投入あるいはMAXBET操作させることができ、当該投入あるいは操作により次のゲームを開始できるようになったかのように思わせることができ、違和感を抱かせないようにすることができる。
また、本実施例では、第1のリプレイが入賞した後においてはBETコマンド(BET音あり)が設定されて出力されるため、サブ制御部91側によりBET音が出力される一方、第2のリプレイが入賞した後においてはBETコマンド(BET音なし)が設定されて出力されるため、サブ制御部91側によりBET音が出力されることがない。これにより、第2のリプレイが入賞して賭数設定が完了していることに気付かずにメダルを投入してしまう可能性がより一層高まるが、検出されたメダルに応じてクレジット加算させることができるために、投入したメダルが受け入れられないなどといった煩わしさを遊技者に感じさせることなく遊技を進行させることができる。
また、本実施例では、BET音を出力させない第2のリプレイが入賞して賭数設定が完了していることに気付かずにメダルを投入してクレジット加算された場合でも、賭数の上限数に相当する3回まではBET音と同じ音が出力されるために、遊技者の勘違いでメダルを投入して賭数を設定しているつもりであるにも関わらずBET音が出力されないことにより、不信感や違和感を抱かせてしまうことを防止することができる。
尚、本実施例では、再遊技役の入賞後において投入(クレジット)・精算が許容されるタイミングが、再遊技役の入賞による自動BETの完了時である例について説明したが、これに限らず、再遊技役の入賞後において投入(クレジット)・精算が許容されるタイミングは、再遊技役の入賞による自動BETが開始される(あるいは開始された)ときであっても良い。
図22は、再遊技役の入賞した後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングの変形例を説明するための図である。図22(a)は、ベルリプレイ以外の再遊技役が入賞している場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、図16のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図17のS10〜S13の処理が行われた後に、自動BETの処理(S14、S15)が開始される。つまり、図17のS10〜S13の処理が行われた後は、自動BETの処理(S14、S15)の開始が確定するため、自動BETの処理が開始されるといえる。よって、図22(a)に示すように、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算を許容するようにしても良い。
第1の例として、例えば、図17のS12においてYESと判定されてS13の処理が終了した場合に、S19と同様の処理を行ってクレジットカウンタの値が50であるか否かの判定を行った後に、自動BETの処理(S14、S15と同様の処理)が開始されるようにするとともに、クレジットカウンタの値が50でないと判定された後においては、その後に開始される自動BETの処理の完了を待つことなく、S21と同様の処理を行って以降において投入されたメダルを検出したときにクレジット加算されるとともに、精算スイッチ10への操作を検出したときにクレジット精算されるようにしても良い。一方、S19と同様の処理を行ってクレジットカウンタの値が50であると判定された後は、S20以降の処理と同様の処理を行うようにしても良い。第1の例においてリプフリーズ処理は、例えば、賭数設定が開始されることになるタイミングで行うようにしても良い。
第2の例として、例えば、メダルの投入あるいは精算を行うための割込処理を実行可能とし、第1の例におけるクレジットカウンタの値が50でないと判定されたとき、あるいは、クレジットカウンタの値が50でないと判定された後において1回目の図17のS14に相当する処理が実行されてからゲーム開始までの間において、上記割込処理の割込みを許可するようにして、所定期間(2msec)毎に当該割込処理を実行するようにして、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算を許容するようにしても良い。
このように構成した場合であっても、再遊技役が入賞した後であってリプレイゲームが開始(リール回転開始)されるまでの間に投入されたメダルであっても、当該再遊技役の入賞による賭数設定(自動BET)が開始されてから後に検出されたメダルである場合には、当該メダルの検出に応じてクレジット加算させることができる。このため、再遊技役が入賞した後におけるクレジット加算が賭数設定の開始よりも先に行われてしまうことを防止できる。その結果、違和感を抱かせることなく、再遊技役が入賞した後における遊技者の利便性を向上させることができる。また、メダルを払い出すのではなくリプレイゲーム(1ゲーム)を付与するという再遊技役の機能そのものを残して再遊技役の存在意義を維持する一方、クレジットについては再遊技役の入賞後であっても精算操作に応じて払出可能としたことにより、再遊技役の入賞後における遊技者の利便性をさらに向上せることができる。
図22(b)は、ベルリプレイが入賞した後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。ベルリプレイが入賞している場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、図16のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図17のS10〜S12の処理が行われた後において、図20に示すリプフリーズ処理が実行されて、リプフリーズ解除条件が成立するまでリプフリーズに制御される。この間においては、図20のS87で示したように、流路切替ソレノイド30がon状態にされて、フリーズ解除のためのメダル投入が許可されるとともに、フリーズ解除のためのクレジット精算操作やMAXBET操作も許可される。リプフリーズ解除条件が成立すると、賭数設定が開始されるとともに、図22(b)に示されるようにメダルの投入あるいは精算が許容される。
以上のように、ベルリプレイ以外の再遊技役が入賞した場合には、図22(a)で示すように、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算が許容され、ベルリプレイが入賞した場合には、図22(b)で示すように、リプフリーズを発生させ、フリーズ解除条件成立後であって、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算が許容されるようにしても良い。この場合、BETされた旨の報知とクレジット加算された旨の報知とが同時に行われることを回避するために、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算を許容するものの、メダルの投入によりクレジット加算された旨の報知は、必ず、自動BETされた旨の報知がされた後に行うようにしても良い。また、前述した実施例において、リプフリーズを解除させるために投入されたメダルによりクレジット加算された旨の報知についても同様に、必ず、自動BETされた旨の報知がされた後に行うようにしても良い。
尚、再遊技役の入賞後において投入(クレジット)が許容されるタイミングを再遊技役の入賞による自動BETが開始されるときにした場合であっても、再遊技役の入賞後において精算が許容されるタイミングについては再遊技役の入賞による自動BETの完了時となるようにしても良い。
また、本実施例では、図21(c)、(d)、及び、図22(a)、(b)で示したように、再遊技役の入賞後において投入(クレジット)・精算が許容されるタイミングが、再遊技役の入賞による自動BETの開始時あるいは完了時である例について説明したが、これに限らず、再遊技役の入賞による自動BETの開始後あるいは完了後において所定条件が成立したタイミングであっても良い。所定条件は、所定時間経過することにより成立するものや、所定の処理が終了することにより成立するものであっても良い。再遊技役の入賞による自動BETの完了後において所定条件が所定時間経過することにより成立する例として、例えば、図17のS17で設定されたBETコマンド(BET音あり)がサブ制御部91に出力されて当該コマンドに基づいて3回目のBET音の出力が完了するまでに要する平均的な時間を時間Aとした場合に、所定条件がS15でYESと判定されてから時間Aが経過したときに成立するものであっても良く、また、図17のS18で設定されたBETコマンド(BET音なし)がサブ制御部91に出力されて受信されるまでに要する平均的な時間を時間Bとした場合に、所定条件がS15でYESと判定されてから時間Bが経過したときに成立するものであっても良い。S15においてYESと判定された後、所定条件が成立したときに、S21に移行可能となるようにしても良い。
また、本実施例では、再遊技役の種類として、同一または類似の図柄のみから構成される第1のリプレイと、同一または類似の図柄のみでは構成されない第2のリプレイと、が設けられている例について説明したが、これに限らず、再遊技役の種類としては、第2のリプレイが設けられておらず第1のリプレイのみが設けられているものであっても良く、これとは逆に、第1のリプレイが設けられておらず第2のリプレイのみが設けられているものであっても良い。
また、本実施例では、再遊技役の種類に関わらず、再遊技役の入賞後における投入が許容される例について説明したが、これに限らず、再遊技役の種類に応じて再遊技役の入賞後における投入が許容されるように構成しても良い。例えば、第1のリプレイ入賞後においては投入が許容されないのに対し、第2のリプレイ入賞後においてのみ投入が許容されるようにしても良い。つまり、再遊技役が入賞したことに気付き難いときにのみ投入が許容されるようにして、遊技者に煩わしさを抱かせることなく利便性を向上させるようにしても良い。
また、本実施例では、再遊技役の種類に関わらず、再遊技役の入賞後における精算が許容される例について説明したが、これに限らず、再遊技役の種類に応じて再遊技役の入賞後における精算が許容されるように構成しても良い。例えば、第1のリプレイ入賞後においては精算が許容されないのに対し、第2のリプレイ入賞後においてのみ精算が許容されるようにしても良い。つまり、再遊技役が入賞したことに気付き難いときにのみ精算が許容されるようにして、遊技者に煩わしさを抱かせることなく利便性を向上させるようにしても良い。
また、ベルリプレイの入賞後であって自動BETされるまでにおいて、図20に示すリプフリーズ処理を実行して、リプフリーズを発生させる例について説明したが、リプフリーズは、ベルリプレイが入賞したゲーム終了時に発生あるいは発生開始するもの(例えば、図16のS4の入賞判定処理においてリプフリーズ処理実行)であっても良い。また、リプフリーズは、ベルリプレイの入賞後であって自動BETされた後に発生あるいは発生開始するもの(例えば、図17のS12でYESと判定された後、まず、S14〜S16の処理を行い、次にS17〜S18の処理を行った後、リプフリーズ処理を実行するもの)であっても良い。この場合、図22(c)に示すように、賭数設定が完了した後のリプフリーズ中においては、図20のS87で示したように、流路切替ソレノイド30がon状態にされて、フリーズ解除のためのメダル投入が許可されるとともに、フリーズ解除のためのクレジット精算操作やMAXBET操作も許可されるようにし、リプフリーズ解除条件が成立すると、図17のS19においてクレジット可能であると判定された後において、S21以降の処理が実行されることにより、図22(c)に示されるようにメダルの投入あるいは精算が許容されるようにしても良い。また、この場合においても、メダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングは、自動BETの処理が行われて賭数設定が完了した後に限るものではなく、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときであっても良い。
また、本実施例では、リプフリーズを解除するための条件として、所定時間の経過、MAXBET操作、メダル投入(特定センサによる検出)、及びクレジット精算操作が設定されていた。しかしながら、これに限らず、その他の条件であっても良い。
例えば、小役が入賞したときに、次のゲームを開始するために遊技者が通常行う操作であれば、当該操作をフリーズ解除条件として設定しても良い。例えば、小役が入賞したときに、必ず点灯することで遊技者に操作を促すボタンがあれば、当該ボタンの操作をフリーズ解除条件として設定しても良い。
また、リプフリーズを、所定時間の経過、MAXBET操作、メダル投入、及びクレジット精算操作のうち、いずれか一つのみで解除するものであっても良い。例えば、メダル投入のみによりフリーズ解除条件が成立するものであっても良い。また、これらの複数の条件の全てが成立したとき、もしくはこれら複数の条件のうち任意の2以上の条件が成立したときにリプフリーズが解除されるものであっても良い。また、所定時間の経過でリプフリーズが解除されることは設定されていなくても良い。
また、本実施例においては、ベルリプレイに入賞したときに、遊技者にMAXBET操作や、メダル投入、クレジット精算操作を促す方法として、リプフリーズを実行するものであった。しかしながら、フリーズに限らず、例えば、ベルリプレイに入賞したときには、小役が入賞したときと同じように、液晶表示器51にMAXBET操作やメダル投入、クレジット精算操作を促す画像を表示しても良いし、スピーカ53、54からMAXBET操作やメダル投入、クレジット精算操作を促す音声を出力するものであっても良い。
また、メダル投入によるフリーズ解除条件が成立したか否かについては、通常時において投入されたメダルを検出するための投入メダルセンサ31が備える複数のセンサのうち特定センサの検出結果(適正な検出結果と異なる検出結果)に基づき判定され、これら複数のセンサすべてが流路切替ソレノイド30より下流側に設けられている例について説明したが、これに限らず、複数のセンサのうち特定センサについては流路切替ソレノイド30よりメダル投入部4側(上流側)に設けても良い。
また、メダル投入によるフリーズ解除条件が成立したか否かについては、投入メダルセンサ31が備える複数のセンタすべての検出結果(適正な検出結果となるか否か)に基づき判定されるものであっても良い。また、メダル投入によるフリーズ解除条件が成立したか否かについては、賭数設定やクレジット加算の判定に用いる投入メダルセンサ31とは異なるセンサ(投入メダルフラグの設定に関与しないセンサ(以下では特別センサともいう))を投入メダル検出可能位置に設けて、当該特別センサの検出結果に基づき判定されるようにしても良い。例えば、特別センサとして、流路切替ソレノイド30より下流側にメダルを検知するフリーズ解除用センサを設け、通常時においては、フリーズ解除用センサの検出結果のみによってはメダル投入が検出されない一方、リプフリーズ中においては、フリーズ解除用センサの検出結果に基づきメダル投入によりフリーズ解除条件が成立したことが検出されるようにしても良い。また、特別センサとして、流路切替ソレノイド30よりメダル投入部4側(上流側)にメダルを検知するフリーズ解除用センサを備え、通常時においては、フリーズ解除用センサの検出結果のみによってはメダル投入が検出されない一方、リプフリーズ中においては、フリーズ解除用センサの検出結果に基づきメダル投入によりフリーズ解除条件が成立したことが検出されるようにしても良い。この場合には、クレジットカウンタの値が50となっているときに発生したリプフリーズ中においても、メダル投入によりフリーズ解除条件を成立させ得るように構成することができる。
また、本実施例では、第1のリプレイの図柄組合せが、同一または類似の図柄(「リプレイ」、「プラム」)のみから構成される例について説明したが、これに限らず、同一の図柄のみから構成されるようにしても良い。
また、本実施例では、精算処理に関して、メダル投入あるいはMAXBETスイッチ6が操作されることにより賭数が設定されている状態において、精算スイッチ10が操作されると、図18のS56でNOと判定されてS57において賭数精算処理を行い、その後、再び精算スイッチ10が操作されると、図18のS56でYESと判定されてS59においてクレジット精算処理を行う例、つまり最初の精算操作で賭数精算を行い、次の精算操作でクレジット精算を行う例について説明した。しかし、精算処理は、このようなパターンで行うものに限らず、以下のようなパターンで行うものであっても良い。
パターンa:最初の精算操作でクレジット精算を行い、次の精算操作で賭数精算を行うものであっても良い。例えば、S56においてクレジットカウンタの値が0であるか否かを判定し、クレジットカウンタの値が0でないと判定されたときにS59に進んでクレジット精算を行い、クレジットカウンタの値が0であると判定されたときにS57に進んで賭数精算を行うようにしても良い。
パターンb:最初の精算操作で賭数分をクレジット加算することにより賭数精算を行い、次の精算操作でクレジット精算を行うものであっても良い。例えば、設定されている賭数が3でクレジットが40である場合、最初の精算操作で賭数分の3をクレジット加算してクレジットを43とすることにより賭数精算を行い、次の精算操作で43枚メダルを払出すことによりクレジット精算を行うものであっても良い。この場合において、最初の精算操作による賭数精算が行われることにより、クレジットカウンタの値が50を超えてしまう場合も考えられる。この場合には、クレジットカウンタの値が50を超えた値に設定されるようにしても良く、50を超えた分のメダルに関して賭数精算時に払出すようにしても良い。
パターンc:1回の精算操作で、まず賭数精算を行い、その後に引き続いてクレジット精算を行うものであっても良い。例えば、S56でNOと判定されたときには、賭数精算を行った後に引き続いてクレジット精算を行い、S56でYESと判定されたときには、クレジット精算を行うようにしても良い。
パターンd:1回の精算操作で、まずクレジット精算を行い、その後に引き続いて賭数精算を行うものであっても良い。例えば、S56においてクレジットカウンタの値が0であるか否かを判定し、クレジットカウンタの値が0でないと判定されたときにはクレジット精算を行った後に引き続いて賭数精算を行い、クレジットカウンタの値が0であると判定されたときには賭数精算を行うようにしても良い。
パターンe:1回の精算操作で、まず賭数分をクレジット加算することにより賭数精算を行い、その後に引き続いてクレジット精算を行うものであっても良い。例えば、設定されている賭数が3でクレジットが40である場合に精算操作が行われることにより、賭数分の3をクレジット加算してクレジットを43とすることにより賭数精算を行い、その後に引き続いて43枚メダルを払出すことによりクレジット精算を行うものであっても良い。この場合において、精算操作による賭数精算が行われることにより、クレジットカウンタの値が50を超えてしまう場合も考えられる。この場合には、クレジットカウンタの値が50を超えた値に設定されるようにしても良く、50を超えた分のメダルに関して賭数精算時に払出すようにしても良い。
また、本実施例では、第1のリプレイ入賞後において自動BETされたときにはBET音を出力させ、第2のリプレイ入賞後において自動BETされたときにはBET音を出力させない例について説明した。しかし、入賞した再遊技役の種類に関わらず、自動BETされたときにはBET音を出力させないようにしても良く、逆に自動BETされたときにはBET音を出力させるようにしても良い。
また、本実施例では、BET音の有無について、BETコマンドの種類によって判別する例について説明したが、これに限らず、入賞判定コマンドにより入賞していた再遊技役の種類を判別することにより、BET音の有無を判別するようにしても良い。
また、前述した実施例では、入賞したリプレイの種類に関わらず、BETカウンタの値が加算された後に、BETカウンタの値に応じて、1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16を順番に点灯させる処理を行う例について説明したが、これに限らず、第1のリプレイ入賞後において自動BETされた後においてのみ1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16を順番に点灯させる処理を行い、第2のリプレイ入賞後において自動BETされた後においては当該処理を行わないようにしても良い。
また、本実施例では、第2のリプレイ入賞後においてメダルが投入された際に、S39においてクレジットコマンド(BET音あり)が出力されて、BET音を出力させる例について説明したが、これに限らず、入賞した再遊技役の種類に関わらずBET音を出力させるようにしても良い。例えば、S36では、再遊技役の入賞であったか否かを判定するようにしても良い。
また、本実施例では、再遊技役の入賞後においてクレジット加算された場合に、規定数分までBET音を出力させる例について説明したが、クレジット加算された場合に限らず、例えば、MAXBETスイッチ6が操作された場合にも、操作に応じて規定数分までBET音を出力させるようにしても良い。
本実施例においてメイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開状態を示すON状態が検出されたときに、前面扉1bの閉状態を示すOFF状態となるまでの期間にわたり、外部出力信号としてドア開放信号を外部出力基板1000から出力させる制御を行う。
また、サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)を実行する毎にドア監視回路99aに判定結果の送信を要求し、ドア監視回路99aから受信した判定結果に基づいて前面扉1bが開放されている開状態のときには、前面扉1bが開状態にある旨を示すドア開放報知を行うようになっている。詳しくは、サブ制御部91が液晶表示器51や演出効果LED52、スピーカ53、54を制御することで、前面扉1bが開状態にある旨を示す画像やメッセージを液晶表示器51に表示させたり、前面扉1bが開状態にある旨を示す音声等をスピーカ53、54から出力させたりすることで前面扉1bが開状態にある旨を報知する。
また、サブ制御部91は、ドア開放履歴記憶回路99bにアクセスし、記憶されている履歴データを読み出して、液晶表示器51に表示させることが可能となっている。本実施例では、上述のようにキーを所持する店員等の者のみが操作可能な操作を必要とする設定変更状態または設定確認状態において、ドア開放履歴記憶回路99bから履歴データを読み出して液晶表示器51に履歴データを表示させることが可能となっている。履歴データが液晶表示器51に表示されている場合は、履歴データがMAXBETスイッチ6の操作により順次送り表示されることで、所定期間内の履歴データを確認できるようになっている。尚、履歴データの表示は、設定変更状態または設定確認状態の終了とともに終了されて、通常の演出画面に切り替えられることとなる。
次にドアセンサ60の構造について図2及び図23〜図24に基づいて説明する。
図2に示すように、ドアセンサ60は、筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bの内側の上方で回動軸と反対側の角部に配置されている。また、筐体1a内側の回動軸と反対側であってドアセンサ60に対応する角部には、後述するドアセンサ60の検出片60bが当接される検出片受け部材61が設置されている。尚、以下、ドアセンサ60において検出片受け部材61に対向する面側をドアセンサ60の後方側とし、前面扉1bの前面側を向く面側をドアセンサ60の前方側として説明する。
ドアセンサ60は、図23(a)に示すように、センサ本体の内部において、センサ後方側の進出位置xからセンサ前方側の退避位置zの間を、外力により移動可能な検出片60bと、検出片60bが進出位置xと退避位置zとの間の検出位置yにあるか否かを検出可能な検出器60aと、検出片60bを退避位置zから進出位置xの方向に付勢する付勢バネ60cと、を備えている。検出器60aは、投光部と受光部からなり、投光部からの光が検出片60bにより遮断され受光部が受光しなくなることで検出片60bが検出位置yにあることを検出するフォトセンサである。
また、検出片60b及び検出器60aは、その位置関係が外部から視認困難となるように周囲を被覆する非透明のケース体60dに収容されており、ケース体60dに設けられた挿通孔60eを介して検出片60bの先端のみが外部に露呈するようになっている。
また、検出片60bは、図23(a)〜(c)に示すように、断面視で略L字状に形成されており、一端側は、検出片60bが進出位置xにあるときにセンサ本体の外部に進出する進出部となっており、他端側は、検出片60bが検出位置yにあるときに検出器60aにより検出される検出部となっている。
また、検出器60aは、センサ本体内部の検出位置yに配置されており、検出片60bが検出位置yにあるか否かを示す検出信号を出力するようになっている。ドアセンサ60は、検出器60aにより検出片60bが検出されないとき、すなわち後述のように前面扉1bが開放されている開状態であるときにはON状態、検出器60aにより検出片60bが検出されるとき、すなわち前面扉1bが閉鎖されている閉状態であるときにはOFF状態の検出信号を出力するようになっている。
また、付勢バネ60cは、検出片60bを退避位置zから進出位置xの方向に付勢しており、検出片60bに外力が加えられていないときには、検出片60bを進出位置xに位置させるようになっている一方で、検出片60bに外力が加えられることで付勢バネ60cが縮み、検出片60bが退避位置zまで移動可能となっている。
検出片受け部材61は、図23(a)に示すように、断面視で開口が前面扉1b側を向く凹状に形成されており、凹状の凹部61aがドアセンサ60に対向するように筐体1aに固定されている。また、検出片受け部材61の凹部61aは、検出片60bの進出部と当接可能となっており、凹部61aの深さwは、検出片60bの進出位置xから検出位置yまでの長さとほぼ等しく形成されている。一方で、検出片受け部材61においてドアセンサ60と対向する面には、図23(b)に示すように、前面扉1bの閉鎖時にドアセンサ60に当接する当接部61cが凹部61aを囲うように形成されている。
図23(a)に示すように、前面扉1bの開放時には、検出片60bには外力が加えられることがなく、付勢バネ60cで付勢されて進出位置xに位置することとなる。このとき検出器60aでは検出片60bが検出されず、ドアセンサ60の出力信号は、図24に示すようにON状態となり、このドアセンサ60の検出信号を受けて、メイン制御部41は、ドア開放信号を外部出力基板1000から出力させる制御を行う一方で、サブ制御部91は、ドア開放報知を実行することとなる。
一方で、図23(b)に示すように、前面扉1bが閉鎖されるときには、ドアセンサ60が前面扉1bとともに筐体1aの方向に移動されて検出片60bの進出部と検出片受け部材61の凹部61aとが当接することで、検出片60bが外力を受けて進出位置xから退避位置zの方向(退避方向)に移動することとなる。前面扉1bが移動されて完全に閉鎖された状態では、ドアセンサ60と検出片受け部材61の当接部61cとが当接した状態となる。これにより、検出片60bは、検出片受け部材61の凹部61aの深さw分だけ退避方向に移動されることで、進出位置xから検出位置yまで移動することとなる。このとき、検出器60aでは検出片60bの検出部が検出され、ドアセンサ60の出力信号は、図24に示すようにOFF状態となり、このドアセンサ60の検出信号を受けて、メイン制御部41は、ドア開放信号の出力を停止する制御を行う。また、サブ制御部91は、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態となった後、一定時間経過後にドア開放報知を終了させる。
また、図23(c)に示すように、ドアセンサ60の検出片60bが検出片受け部材61以外の指等で押されて退避方向に移動されると、検出片60bは、外力の大きさに応じて検出位置yを超えて退避位置zまで移動されることとなる。このようなときには、前面扉1bの開放時と同様に、検出器60aでは検出片60bが検出されずに、ドアセンサ60の検出信号は、ON状態となり、ドアセンサ60の検出信号を受けて、メイン制御部41は、ドア開放信号を外部出力基板1000から出力させる制御を行い、サブ制御部91ではドア開放報知を実行することとなる。
このように、検出位置yが、検出片60bの移動可能な進出位置xと退避位置zとの間に設定されているため、検出片60bを検出片受け部材61以外の指等で押されて退避方向に移動させる場合には、検出片60bが検出位置yに位置しにくくなっており、ドアセンサ60の出力信号は、前面扉1bの開放時と同様にOFF状態となりやすくなる。
また、検出片60b及び検出器60aは、不透明のケース体60dに収容されており、検出片60bと検出器60aとの位置関係が視認困難な構成であるため、開状態において故意に検出片60bを検出位置yに調整することで、閉状態を検出させることが困難となる。
また、前面扉1bの閉鎖時において、検出片60bが検出片受け部材61の凹部61aに当接し、検出片受け部材61における凹部61aを囲う当接部61cがドアセンサ60に当接するようになっていることで、前面扉1bの閉鎖時において検出片60bは、周囲が検出片受け部材61の周壁61bにより囲われることとなり、外部から検出片60bアクセスできないようになっている。
本実施例のスロットマシン1では、筐体1aの開口を閉塞する前面扉1bが、係止片と径止部とにより通常では閉じられた状態に維持され、店員等が所持する所定のキー操作により係止片と係止部との係止を解除することで開放できるようになっている。
また、前面扉1bには、当該前面扉1bの開放を検知するドアセンサ60が設けられており、前面扉1bが開放された際に、その旨を特定可能とすることで、何らかの不正がされた可能性を発見できるようになっている。
従来のセンサでは、検出片が押し込まれた状態で前面扉1bの閉鎖が検知されるため、検出片を押し込んで粘着テープで固定するだけで容易に、前面扉1bの実際の開閉状況にかかわらず、常に前面扉1bの閉状態を検出させるようできてしまうため、ドアセンサによる前面扉1bの開放を検出させずに、前面扉1bを開放させることが可能となり、不正が行われたことを特定できなくなる虞があった。
これに対して、本実施例のスロットマシン1では、ドアセンサ60の検出片60bが、前面扉1bが開状態におい進出位置xにあり、前面扉1bが開状態から閉状態となる場合に進出位置xから進出位置xと退避位置zとの間の検出位置yまで移動可能であって、検出片60bの位置が検出位置yであるか否かが検出器60aにより検出されるようになっているとともに、メイン制御部41及びドア監視回路99aは、検出片60bが検出位置yにある旨が検出されたときに、前面扉1bが閉状態であると判定し、検出片60bが検出位置yにない旨が検出されたときに前面扉1bが開状態であると判定するようになっている。これにより、検出片60bを押し込んだり、検出片60bをテープで押し込んだ状態とした場合でも、検出片60bを前面扉1bの閉状態が判定される検出位置yとすることが困難となり、前面扉1bが開状態であるにも関わらず、閉状態と誤って判定させることが困難となるため、前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を防止することができる。
また、本実施例では、検出片60b及び検出器60aは、不透明のケース体60dに収容されており、検出片60bと検出器60aとの位置関係が視認困難な構成であるため、開状態において故意に検出片60bを検出位置yに調整することで、閉状態を検出させることが困難となり、前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を一層効果的に防止することができる。
また、本実施例では、ドアセンサ60の検出片60bが、筐体1aに対して一端を軸として移動させることが可能な前面扉1b側に検出片60bが設けられており、検出片60bの状況を確認し易い位置へ移動可能となるため、検出片60bに不正な細工が施されているか否かを容易に確認できる。
また、本実施例では、ドアセンサ60の検出片60bが、前面扉1bの閉状態において該検出片60bと対向する位置に固定された検出片受け部材61に当接することで検出位置yに移動するようになっており、前面扉1bが開状態から閉状態となる際に、検出片60bが対向する位置に固定された検出片受け部材61に当接することで検出位置yに移動するため、前面扉1bを開定状態から閉状態とした場合に、検出片60bを確実に検出位置yへ移動させることができるとともに、前面扉1bの閉状態において安定した状態で検出片60bを検出位置yに停止させることができる。
また、本実施例では、ドアセンサ60により、前面扉1bの開放が検知されるようになっており、前面扉1bが開放しているにも関わらず、閉状態と誤って判定されることにより、前面扉1bが開放されて、不正な部品が取り付けられたり、基板が交換される等の不正がされた可能性を特定できなくなってしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、前面扉1bの閉状態において検出片60bが検出片受け部材61の凹部61aの底面に当接することで、検出片受け部材61の凹部61aの深さ分だけ検出片60bを移動させるようになっているが、例えば、前面扉1bを閉状態とした際に、検出片60bが筐体1a側の平面部に当接することで、検出片受け部材61の凹部61aの深さ分だけ検出片60bを移動させる構成としても良く、このようにすることで、検出片60bが検出位置となる移動距離を推測することが困難となるため、開状態において故意に検出片60bを検出位置yに調整することで、閉状態を検出させることが困難となり、前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を一層効果的に防止することができる。
また、本実施例では、ドアセンサ60が前面扉1bに配置されており、ドアセンサ60の検出片60bが筐体1aに配置された検出片受け部材61に当接するように構成されているが、ドアセンサ60を筐体1aに配置するとともに前面扉1bにおいてドアセンサ60の検出片60bと対応する位置に検出片受け部材61を配置するように構成しても良く、ドアセンサ60を前面扉1bに配置して検出片受け部材61を筐体1aに配置する場合と同様に、前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を防止することができる。
また、本実施例では、検出片60bが進出位置から退避位置まで直線的に移動する構成であるが、例えば、図29(a)に示すように、前面扉1bの開状態においては第1の角度から第2の角度まで揺動可能な係止片60b’を備え、図29(b)に示すように、前面扉1bの閉状態においては係止片60b’が、第1の角度と第2の角度との間の特定角度となるように、閉状態を維持するための係止部61’に係止された状態となる構成において、係止片60b’の角度が特定角度であるか否かを検出する検出手段60a’を設け、係止片60b’の角度が特定角度の場合に閉状態と判定し、図29(a)(c)に示すように、係止片60b’の角度が第1の角度または第2の角度の場合に開状態と判定する構成としても良く、このような構成であっても、図29(c)に示すように、係止片60b’を押下することで前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を防止することができる。
また、本実施例では、ドアセンサ60の検出信号を分岐させて遊技制御基板40及び演出制御基板90にそれぞれ入力させる構成であるが、ドアセンサ60の検出信号を遊技制御基板40にのみ入力させ、遊技制御基板40のメイン制御部41がドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開閉状態を判定する構成としても良いし、ドアセンサ60の検出信号を演出制御基板90にのみ入力させ、演出制御基板90のドア監視回路99aやサブ制御部91がドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開閉状態を判定する構成としても良い。また、遊技制御基板40にのみ入力させる構成においては、メイン制御部41がドアセンサ60の検出状態を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信し、メイン制御部41及びサブ制御部91の双方で前面扉1bの開閉状態を判定可能となる構成としても良い。
また、本実施例では、ドアセンサ60の検出片60bが、筐体1aに固定された検出片受け部材61に当接することで検出片60bが移動する構成であるが、検出片受け部材が固定されておらず移動可能な部材であっても良い。例えば、検出片受け部材を検出片の進退方向と同じ方向に移動可能とするとともに付勢部材でドアセンサ60側に付勢しておき、検出片が検出片受け部材に当接することで、検出片受け部材が予め定められた所定距離移動するように構成することにより、検出片と検出片受け部材とが当接すると、検出片が、検出片を付勢する付勢力と検出片受け部材を付勢する付勢力とが均衡する位置に移動することとなる。この際、検出片が移動する位置を検出位置とすることで、検出位置は、検出片受け部材の凹部の深さwのように視認し得る長さから推測することは困難であり、センサ外部から検出位置を把握しにくくなるため、開状態において故意に検出片60bを検出位置yに調整することで、閉状態を検出させることが困難となり、前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を一層効果的に防止することができる。
また、本実施例では、検出片60bの先端が平坦に形成されているが、検出片60bの先端部分を鋭角状に形成するようにしても良く、このようにすることで、仮に粘着テープ等で検出片60bを検出位置に固定できたとしても、検出片60bの先端により粘着テープが破損しやすくなり、検出片60bを検出位置に維持することが困難となる。
また、本実施例のスロットマシン1では、スロットマシン1への電力供給が停止していても、ドア監視回路99aにより前面扉1bが開状態か否かを判定可能とするためのバックアップ電源を備えており、スロットマシン1への電力供給が停止している期間においても、前面扉1bが開状態か否かを判定可能となり、スロットマシン1への電力供給の有無にかかわらず、前面扉1bが開状態となったこと、すなわち何らかの不正がされた可能性を特定することができる。
また、本実施例のスロットマシン1は、ドア開放履歴記憶回路99bにより前面扉1bが開状態であると判定された履歴データが記憶されるので、履歴データに基づいて過去に前面扉1bが開状態となったこと、すなわち何らかの不正がされた可能性を特定することができる。
尚、本実施例では、ドアセンサ60を前面扉1bが開状態か閉状態かを検出する検出手段として適用しているが、第1部材と第2部材とを備え、第2部材の少なくとも一部が前記第1部材の所定位置に当接または近接する特定状態となる構成において、特定状態であるか、非特定状態であるか、を検出する検出手段としてドアセンサ60と同様の構成の検出手段を適用しても良く、このような構成においても検出片を押し込んだり、検出片をテープで押し込んだ状態とした場合でも、検出片を特定状態が判定される検出位置とすることが困難となり、非特定状態であるにも関わらず、特定状態と誤って判定させることが困難となるため、特定状態と誤って判定されることによる不正を防止することができる。
ここで、特定状態とは、本実施例のように第2部材(前面扉1b)の一端が第1部材(筐体1a)に取り付けられた構造において、第2部材(前面扉1b)の他端を第1部材(筐体1a)に当接または近接させた状態(閉状態)だけでなく、第2部材を第1部材に対してスライド移動可能な構造において、第2部材を第1部材に対してスライド移動させることで第2部材の一部を第1部材の所定位置に当接または近接された状態、第2部材を第1部材に対して取り外し可能な構造において、第2部材を第1部材に対して当接または近接した状態で取り付けた状態などが該当する。
例えば、図25に示すように、スロットマシン1の本体側の基板ケース取付部800を第1部材として適用し、基板ケース取付部800に対して取り付けられる基板ケース900を第2部材として適用しても良い。
この場合には、図25に示すように、基板ケース取付部800に、ドアセンサ60と同様の検出手段803の検出片が基板ケース900に対向するように配置する。また、基板ケース900の底面部に検出片を受けるための検出片受け溝901を形成する。検出片受け溝901の深さは、検出手段803の検出片の進出位置から検出位置までの距離と同じ長さに形成しておく。そして、検出片受け溝901の図中左端部を検出手段803の検出片に当接させつつ基板ケース900の底面を基板ケース取付部800に当接させた状態で、基板ケース900を基板ケース取付部800に沿って図中左方向にスライドさせて、所定の取り付け位置まで移動させる。これにより、検出片受け溝901により検出手段803の検出片が、検出片受け溝901の深さ分だけ退避方向に移動されることとなり、基板ケース取付部800に基板ケース900が取り付けられた状態であることを判定することができる。
また、図25に示すように、基板ケース取付部800の表面に、基板ケース900の検出片受け溝901と対応するように突起802を形成しておくことで、基板ケース900を基板ケース取付部800に取り付けた際に、検出片受け溝901が塞がれて、検出手段803に外部からアクセスできないようにすることができる。
また、前面扉1bや基板ケース900以外にも、第1部材に対して特定状態となる第2部材として、スロットマシン本体(前面扉や筐体等)に一端が枢支され、他端を係止させることで両端がスロットマシン本体に対して取り付けられた状態となるリールユニット、カバー部材、基板ケース、基板等、スロットマシン本体から取り外し可能なリールユニット、メダルセレクタ、カバー部材、基板ケース、基板、スイッチ等を適用しても良い。
また、本実施例では、ドアセンサ60をスロットマシン1に適用しているが、例えば、図26に示すように、パチンコ遊技機2001の前面枠2101に対して開閉可能に設けられている下扉枠2200が開状態であるか、閉状態であるかを検出する検出手段として適用しても良い。
図26に示すように、パチンコ遊技機2001の下扉枠2200の内側にドアセンサ60を配置するとともに、前面枠2101において下扉枠2200が閉じられた状態でドアセンサ60に対向する位置に検出片受け部材61を配置することで、下扉枠2200が前面枠2101に対して閉じられた状態で、ドアセンサ60の検出片が検出片受け部材61に当接して検出位置に移動されることとなり、下扉枠2200が閉状態であることが判定される一方で、下扉枠2200が前面枠2101に対して開かれた状態で、ドアセンサ60の検出片が検出片受け部材61に当接されなくなって進出位置に移動されることとなり、下扉枠2200が開状態であることが判定されることとなる。このような場合でも、ドアセンサ60をスロットマシン1の前面扉1bに適応した場合と同様に、下扉枠2200の開閉状態が確実に判定され、下扉枠2200が閉状態と誤って判定されることによる不正を防止することができる。
また、図27に示すように、パチンコ遊技機2001の前面枠2101に対して開閉可能に設けられているガラス扉枠2102が開状態であるか、閉状態であるかを検出する検出手段として適用しても良いし、図28に示すように、パチンコ遊技機2001の外枠2100に開閉可能に取り付けられた前面枠2101が開状態であるか、閉状態であるかを検出する検出手段として適用しても良い。これらの場合にも、ガラス扉枠2102や外枠2100が閉状態と誤って判定されることによる不正を防止することができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
前記実施例では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例について説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。