JP6621733B2 - エンジンの流体加熱装置 - Google Patents
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《問題点》 消費電力が大きくなる。
その理由は、放熱管の熱伝導ロスで、PTCヒータから流体(ブローバイガス)への熱伝導効率が低下し、PTCヒータの消費電力が大きくなるためである。
図1(A),図2(A)(B)に例示するように、内部を流体(1)が通過する放熱管(2)と、IHコイル(3)を備え、IHコイル(3)で誘導加熱される放熱管(2)の熱が、流体に放熱されるように構成され、
図1(A)(B),図2(A)(B)に例示するように、IHコイル(3)は、可撓性を備え、放熱管(2)の周方向に沿って湾曲し、湾曲方向両端部(3a)(3b)を備えた鞍形で、放熱管(2)に跨って取り付けられている。
(請求項1に係る発明に固有の発明特定事項)
IHコイル(3)は、自身の弾性復元力による締め付けで、放熱管(2)に摩擦固定されている、ことを特徴とするエンジンの流体加熱装置。
(請求項4に係る発明に固有の発明特定事項)
IHコイル(3)の電線(4)の表面は、電線(4)の変形に追従して変形する電気絶縁体(4a)で覆われている、ことを特徴とするエンジンの流体加熱装置。
(請求項7に係る発明に固有の発明特定事項)
IHコイル(3)は、放熱管(2)の軸長方向に伸縮可能とされ、所定の伸縮状態で、放熱管(2)に固定されている、ことを特徴とするエンジンの流体加熱装置。
《効果1》 消費電力を小さくすることができる。
その理由は、図1(A)(B),図2(A)(B)に例示するように、IHコイル(3)の誘導加熱で放熱管(2)自身が発熱源となるため、放熱管(2)の熱伝導ロスがなく、IHコイル(3)の消費電力を小さくすることができるためである。
その理由は、図1(A)(B),図2(A)(B)に例示するように、放熱管(2)の両端部がエンジン部品に接続された状態でも、放熱管(2)の径方向外側からIHコイル(3)を放熱管(2)に跨らせて取り付けることができるためである。
その理由は、図1(A)(B),図2(A)(B)に例示するように、IHコイル(3)が放熱管(2)に取り付けられているため、エンジンの振動を受けても、IHコイル(3)と放熱管(2)の相対位置が変化しにくいためである。
(請求項1に係る発明に固有の効果)
《効果》 IHコイルを簡単に放熱管に固定することができる。
(請求項4に係る発明に固有の効果)
《効果》 IHコイルから放熱管への漏電が防止される。
(請求項7に係る発明に固有の効果)
《効果》 放熱管の誘導加熱範囲を調節することができる。
図1(A)に示すように、この流体加熱装置は、内部を流体(1)が通過する放熱管(2)と、IHコイル(3)を備え、IHコイル(3)で誘導加熱される放熱管(2)の熱が、流体に放熱されるように構成されている。このため、流体(1)に含まれる水分の凍結を防止することができる利点がある。
図1(A)(B)に示すように、IHコイル(3)は、可撓性を備え、放熱管(2)の周方向に沿って湾曲し、湾曲方向両端部(3a)(3b)を備えた鞍形で、放熱管(2)に跨って取り付けられている。
また、放熱管(2)へのIHコイル(3)の取り付けが容易になる。その理由は、図3に示すように、放熱管(2)の両端部がエンジン部品に接続された状態でも、放熱管(2)の径方向外側からIHコイル(3)を放熱管(2)に跨らせて取り付けることができるためである。
また、エンジンの振動による誘導加熱量の変動を抑制することができる。その理由は、IHコイル(3)が放熱管(2)に取り付けられているため、エンジンの振動を受けても、IHコイル(3)と放熱管(2)の相対位置が変化しにくいためである。
放熱管(2)は、鋼製のパイプである。
放熱管(2)は、銅製やアルミ製等の他の金属製パイプであってもよい。
IHは、誘導加熱の略称であり、誘導加熱とは、電磁誘導の原理を利用して電流を流して、発熱させることをいう。
IH制御回路(13)は、高周波電流をIHコイル(3)に送るインバータ回路部とインバータ回路部を制御する制御部を備えている。
電源(9)はバッテリである。始動指令装置(11)は、キースイッチで、キーががエンジン運転位置(11a)に投入されると、始動指令として電源(9)からスタータモータ(図外)への通電がなされるとともに、IH制御回路(13)にも通電がなされる。
電気絶縁体(4a)は軟質の合成樹脂である。
図1(A)〜(D)に示す基本例の説明は、以上の通りである。
IHコイル(3)は、放熱管(2)の軸長方向に伸縮可能とされ、第1変形例では、所定の伸縮状態で、放熱管(2)に固定されている。この場合、放熱管(2)の誘導加熱範囲を調節することができる。その理由は、IHコイル(3)の伸縮調節によりIHコイル(3)の長さを自由に調節することができるからである。この第1変形例では、IHコイル(3)は自由長寸法L0よりも長い伸長寸法L1で放熱管(2)に固定されている。
この第1変形例では、自身の弾性復元力でIHコイル(3)が元に戻らないようにするため、軸長方向の両端部が固定具(14)(14)で放熱管(2)に固定されている。固定具(14)(14)にはベルトクランプが用いられている。
他の構成と機能は、図1(A)〜(D)に示す基本例と同じであり、図2(A)中、基本例と同じ要素には、図1(A)〜(D)と同じ符号を付しておく。
図2(B)に示す第2変形例では、IHコイル(3)は、放熱管(2)の湾曲管部(2b)に取り付けられている。この場合、湾曲管部(2b)内で淀みやすい流体(1)を加熱して、流体(1)に含まれる水分の凍結を防止することができる。
この第2変形例も第1変形例と同様、IHコイル(3)は、所定の伸縮状態で、放熱管(2)に固定され、自身の弾性復元力でIHコイル(3)が元に戻らないようにするため、軸長方向の両端部が固定具(14)(14)で放熱管(2)に固定されている。
他の構成と機能は、図1(A)〜(D)に示す基本例と同じであり、図2(B)中、基本例と同じ要素には、図1(A)〜(D)と同じ符号を付しておく。
図3に示すように、流体加熱装置を備えたエンジンは、シリンダブロック(23)と、シリンダブロック(23)の上部に組み付けられたシリンダヘッド(24)と、シリンダヘッド(24)の上部に組み付けられたシリンダヘッドカバー(25)と、シリンダヘッドカバー(25)に設けられたブリーザ室(18)と、シリンダヘッド(24)に接続された吸気通路(19)及び排気通路(26)と、吸気通路(19)に接続されたエアクリーナ(27)と、シリンダブロック(23)の下部に設けられたオイルパン(28)を備えている。ブリーザ室(18)と吸気通路(19)の間には、ブローバイガス通路(20)が設けられ、ブローバイガス通路(20)の途中にオイルセパレータ(21)が配置されている。オイルセパレータ(21)とオイルパン(28)の間にはオイルドレイン通路(22)が設けられている。
IHコイル(3)は、各金属配管(20a)(20b)(22a)の両端部にそれぞれ配置されている。第1の金属配管(20a)の両端部のうち、吸気通路(19)のブローバイガス入口(19a)側の端部には、IHコイル(3)が直列接続で2本配置されている。
このため、寒冷時にブローバイガス(5)やドレインオイル(7)や燃料に含まれる水分の凍結を防止することができる。
Claims (12)
- 内部を流体(1)が通過する放熱管(2)と、IHコイル(3)を備え、IHコイル(3)で誘導加熱される放熱管(2)の熱が、流体(1)に放熱されるように構成され、
IHコイル(3)は、可撓性を備え、放熱管(2)の周方向に沿って湾曲し、湾曲方向両端部(3a)(3b)を備えた鞍形で、放熱管(2)に跨って取り付けられ、
IHコイル(3)は、自身の弾性復元力による締め付けで、放熱管(2)に摩擦固定されている、ことを特徴とするエンジンの流体加熱装置。 - 請求項1に記載されたエンジンの流体加熱装置において、
IHコイル(3)は、湾曲方向両端部(3a)(3b)で湾曲方向反対側に反転する継目のない一連の電線(4)で構成されている、ことを特徴とするエンジンの流体加熱装置。 - 請求項1または請求項2に記載されたエンジンの流体加熱装置において、
IHコイル(3)の電線(4)の表面は、電線(4)の変形に追従して変形する電気絶縁体(4a)で覆われている、ことを特徴とするエンジンの流体加熱装置。 - 内部を流体(1)が通過する放熱管(2)と、IHコイル(3)を備え、IHコイル(3)で誘導加熱される放熱管(2)の熱が、流体(1)に放熱されるように構成され、
IHコイル(3)は、可撓性を備え、放熱管(2)の周方向に沿って湾曲し、湾曲方向両端部(3a)(3b)を備えた鞍形で、放熱管(2)に跨って取り付けられ、
IHコイル(3)の電線(4)の表面は、電線(4)の変形に追従して変形する電気絶縁体(4a)で覆われている、ことを特徴とするエンジンの流体加熱装置。 - 請求項4に記載されたエンジンの流体加熱装置において、
IHコイル(3)は、湾曲方向両端部(3a)(3b)で湾曲方向反対側に反転する継目のない一連の電線(4)で構成されている、ことを特徴とするエンジンの流体加熱装置。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載されたエンジンの流体加熱装置において、
IHコイル(3)は、放熱管(2)の軸長方向に伸縮可能とされ、所定の伸縮状態で、放熱管(2)に固定されている、ことを特徴とするエンジンの流体加熱装置。 - 内部を流体(1)が通過する放熱管(2)と、IHコイル(3)を備え、IHコイル(3)で誘導加熱される放熱管(2)の熱が、流体(1)に放熱されるように構成され、
IHコイル(3)は、可撓性を備え、放熱管(2)の周方向に沿って湾曲し、湾曲方向両端部(3a)(3b)を備えた鞍形で、放熱管(2)に跨って取り付けられ、
IHコイル(3)は、放熱管(2)の軸長方向に伸縮可能とされ、所定の伸縮状態で、放熱管(2)に固定されている、ことを特徴とするエンジンの流体加熱装置。 - 請求項7に記載されたエンジンの流体加熱装置において、
IHコイル(3)は、湾曲方向両端部(3a)(3b)で湾曲方向反対側に反転する継目のない一連の電線(4)で構成されている、ことを特徴とするエンジンの流体加熱装置。 - 請求項1から請求項8のいずれかに記載されたエンジンの流体加熱装置において、
IHコイル(3)は、放熱管(2)の直管部(2a)に取り付けられている、ことを特徴とするエンジンの流体加熱装置。 - 請求項1から請求項9のいずれかに記載されたエンジンの流体加熱装置において、
IHコイル(3)は、放熱管(2)の湾曲管部(2b)に取り付けられている、ことを特徴とするエンジンの流体加熱装置。 - 請求項1から請求項10のいずれかに記載されたエンジンの流体加熱装置において、
IHコイル(3)は、放熱管(2)の複数箇所に取り付けられている、ことを特徴とするエンジンの流体加熱装置。 - 請求項1から請求項11のいずれかに記載されたエンジンの流体加熱装置において、
放熱管(2)の内部を通過する流体(1)は、ブローバイガス(5)、オイルセパレータ(6)からのドレインオイル(7)、燃料のいずれかである、ことを特徴とするエンジンの流体加熱装置。
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JP2016250461A JP6621733B2 (ja) | 2016-12-26 | 2016-12-26 | エンジンの流体加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2016250461A JP6621733B2 (ja) | 2016-12-26 | 2016-12-26 | エンジンの流体加熱装置 |
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JP2018105169A JP2018105169A (ja) | 2018-07-05 |
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Family Applications (1)
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JP2016250461A Active JP6621733B2 (ja) | 2016-12-26 | 2016-12-26 | エンジンの流体加熱装置 |
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