従来提案されている鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データとして、多くの種類のデータを取得する。このため、鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、処理性能の高いプロセッサや大容量のメモリなどの能力の高いハードウェアリソースが必要となる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムのハードウェアリソースの設計自由度が低い。
本発明は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる、鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムを提案することを目的とする。
(1)本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、鞍乗型車両の運転の教習に使用され、走行中の前記鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを用いる鞍乗型車両教習支援システムや、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを蓄積するデータ収録システムや、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データに基づいて前記鞍乗型車両を制御する鞍乗型車両制御装置のような、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを処理する鞍乗型車両走行データ処理装置であって、第1鞍乗型車両が第1コーナーを旋回している第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび前記第1旋回動作を行った前記第1鞍乗型車両と同一または異なる第2鞍乗型車両が前記第1コーナーと同じまたは異なるコーナーを旋回している旋回動作であって前記第1旋回動作とは異なる第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データを含み、前記第1鞍乗型車両および前記第2鞍乗型車両を含む少なくとも1台の鞍乗型車両が旋回している旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢に関連する車両姿勢データと、前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データを含み、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連するライダー姿勢データと、前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データとを含み、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する旋回軌跡データと、が、前記鞍乗型車両走行データとして取得される鞍乗型車両走行データ取得処理と、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された、前記車両姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データと、前記ライダー姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データと、前記旋回軌跡データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データとに基づいて生成される、前記第1車両姿勢データ、前記第1ライダー姿勢データおよび前記第1旋回軌跡データを含む第1データと、前記第2車両姿勢データ、前記第2ライダー姿勢データおよび前記第2旋回軌跡データを含む第2データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分を含む鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理と、を実行するプロセッサを有することを特徴とする。
鞍乗型車両は、乗用車よりも、車両の大きさが小さい。また、鞍乗型車両は、乗用車と異なり、旋回時にライダーが重心を移動させながら走行する。そのため、走行中の鞍乗型車両に関連するデータは、走行中の乗用車に関連するデータと異なる。鞍乗型車両走行データは、乗用車走行データよりも、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。従来提案されている鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データとして、多くの種類のデータを取得する。つまり、従来提案されている鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムにおいては、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映するデータとして取得するデータの種類が多い。また、従来提案されている鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムにおいては、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映するデータとして処理するデータの種類も多い。
一方、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、鞍乗型車両走行データ取得処理と、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理とを実行する。鞍乗型車両走行データ取得処理では、車両姿勢データと、ライダー姿勢データと、旋回軌跡データとが取得される。車両姿勢データは、第1車両姿勢データと、第2車両姿勢データと、を含む。ライダー姿勢データは、第1ライダー姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、を含む。旋回軌跡データは、第1旋回軌跡データと、第2旋回軌跡データとを含む。車両姿勢データは、第1鞍乗型車両および第2鞍乗型車両を含む少なくとも1台の鞍乗型車両が旋回している旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢に関連するデータである。ライダー姿勢データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連するデータである。旋回軌跡データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の旋回軌跡に関連するデータである。第1車両姿勢データは、第1鞍乗型車両が第1コーナーを旋回している第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の姿勢に関連するデータである。第1ライダー姿勢データは、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連するデータである。第1旋回軌跡データは、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連するデータである。第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データは、第2旋回動作中の第2鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データである。第2旋回動作は、第1旋回動作とは異なる。第2旋回動作は、第1旋回動作を行った第1鞍乗型車両と同一または異なる第2鞍乗型車両が第1コーナーと同じまたは異なるコーナーを旋回している旋回動作である。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理では、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データとを含む第1データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データとを含む第2データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する。第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、車両姿勢データに含まれる第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび第2旋回動作中の第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データと、ライダー姿勢データに含まれる第1旋回動作中の第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび第2旋回動作中の第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データと、旋回軌跡データに含まれる第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび第2旋回動作中の第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データとに基づいて生成される。旋回動作中の鞍乗型車両の姿勢と、旋回動作中のライダーの姿勢と、旋回動作中の鞍乗型車両の旋回軌跡は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。
走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データは、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されて、第1鞍乗型車両走行複合データ差分を含む鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、種々な使い方がなされてよい。鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両用装置から教官用装置に出力されてよい。この場合の教官用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分を表示する端末装置、表示装置または第1鞍乗型車両走行複合データ差分を印刷する印刷装置である。また、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、表示装置または印刷装置である教官用装置に出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を教官用装置に送信することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示または印刷することができる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両用装置から教習者用装置に出力されてよい。この場合の教習者用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分を表示する端末装置である。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を教習者用装置に送信することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置が鞍乗型車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、鞍乗型車両制御装置内のエンジン制御またはブレーキ制御のためのプロセッサに出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両制御装置内で、記憶部に出力されてよい。そして、記憶部に出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、エンジン制御またはブレーキ制御を実行する、鞍乗型車両走行データ処理装置が有するプロセッサと同じまたは異なるプロセッサに出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分をエンジン制御またはブレーキ制御のために出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて、鞍乗型車両のエンジン制御またはブレーキ制御を行うことができる。鞍乗型車両走行データ処理装置が鞍乗型車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、鞍乗型車両が備える表示装置に出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を表示装置に出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、データ収録システムに接続された外部記憶装置(二次記憶装置、補助記憶装置)に出力されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、鞍乗型車両の走行後、蓄積した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を、例えば、データ収録システムの外部の鞍乗型車両の走行状態を解析するための解析装置に出力してもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を解析装置に出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて解析することができる。外部記憶装置に記憶された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、鞍乗型車両の走行状態の解析に使用されてもよい。外部記憶装置に記憶された第1鞍乗型車両走行複合データ差分を解析に使用することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて解析することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、データ収録システムの外部のコンピュータに出力されてもよい。さらに、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダー送付用情報出力装置に出力されてもよい。ライダー送付用情報出力装置は、第1鞍乗型車両走行複合データ差分に基づいて、ライダー送付用情報を出力する装置である。ライダー送付用情報とは、例えば、ライダーの運転技術に関連するコメント、車両の特徴に関連するコメント、鞍乗型車両の乗り換えの案内、ツーリングコースの紹介、ライディングスクールの紹介、イベントの紹介、商品の紹介などに関する情報である。イベントは、運転講習会、ツーリング会、競技会などを含む。商品は、鞍乗型車両自体や鞍乗型車両の部品を含む。鞍乗型車両の部品は、例えば、タイヤやバッテリーである。さらに、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、保険システム、販売システム、金融システムなどのデータ処理システムに用いられてよい。なお、教習支援システム、車両制御装置およびデータ収録システムは、鞍乗型車両走行データ処理装置の一例である。
このように、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理では、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび第2旋回動作中の第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データ、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび第2旋回動作中の第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データ、および、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび第2旋回動作中の第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データに基づいて生成された第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成されることで、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類を低減することができる。具体的には、例えば、取得するデータの種類を少なくすることができる。また、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(2)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(1)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記車両姿勢データ、前記ライダー姿勢データ、および、前記旋回軌跡データに加えて、前記第1旋回動作前および前記第1旋回動作中の少なくともいずれか一方において、前記第1鞍乗型車両の車両前方向の速度が低減する第1減速動作中の前記第2鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連する第1前方向減速度データと、前記第2旋回動作前および前記第2旋回動作中の少なくともいずれか一方において、前記第2鞍乗型車両の車両前方向の速度が低減する第2減速動作中の前記第2鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連する第2前方向減速度データを含み、前記旋回動作前および前記旋回動作中の少なくとも何れか一方において、前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の速度が低減する減速動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連する前方向減速度データが、前記鞍乗型車両走行データとして取得され、前記鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された、前記車両姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データと、前記ライダー姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データと、前記旋回軌跡データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データと、前記前方向減速度データに含まれる前記第1旋回減速動作中の前記第1鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連する第1前方向減速度データおよび前記第2減速動作中の前記第2鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連する第2前方向減速度データとに基づいて生成される、前記第1車両姿勢データと前記第1ライダー姿勢データと前記第1旋回軌跡データと前記第1前方向減速度データを含む前記第1データと、前記第2車両姿勢データと前記第2ライダー姿勢データと前記第2旋回軌跡データと前記第2前方向減速度データとを含む前記第2データとの差分である前記第1鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。
この構成によると、鞍乗型車両走行データ取得処理では、車両姿勢データと、ライダー姿勢データと、旋回軌跡データと、前方向減速度データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。前方向減速度データは、減速動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連するデータである。減速動作は、旋回動作前および旋回動作中の少なくとも何れか一方において、少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の速度が低減する動作である。前方向減速度データは、第1前方向減速度データおよび第2前方向減速度データを含む。第1前方向減速度データは、第1減速動作中の第1鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連するデータである。第2前方向減速度データは、第2減速動作中の第2鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連するデータである。第1減速動作は、第1旋回動作前および第1旋回動作中の少なくとも何れか一方において、第1鞍乗型車両の車両前方向の速度が低減する動作である。第2減速動作は、第2旋回動作前および第2旋回動作中の少なくとも何れか一方において、第2鞍乗型車両の車両前方向の速度が低減する動作である。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理では、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第1前方向減速度データとを含む第1データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データと、第2前方向減速度データとを含む第2データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する。第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、車両姿勢データに含まれる第1車両姿勢データおよび第2車両姿勢データと、ライダー姿勢データに含まれる第1ライダー姿勢データおよび第2ライダー姿勢データと、旋回軌跡データに含まれる第1旋回軌跡データおよび第2旋回軌跡データと、前方向減速度データに含まれる第1前方向減速度データおよび第2前方向減速度データと、に基づいて生成される。
鞍乗型車両は、旋回動作前に、車両前方向の速度が低減することがある。また、鞍乗型車両は、旋回動作の開始直後頃に、旋回動作をしながら、車両前方向の速度が低減することがある。また、鞍乗型車両は、旋回動作前と旋回動作中にわたって、車両前方向の速度が低減することがある。旋回動作中の鞍乗型車両の挙動は、旋回動作前および旋回動作中の鞍乗型車両の車両前方向の減速度と密接に関連している。旋回動作中の鞍乗型車両の姿勢と、旋回動作中のライダーの姿勢と、旋回動作中の鞍乗型車両の旋回軌跡とは、旋回動作前および旋回動作中の鞍乗型車両の車両前方向の減速度と密接に関連している。旋回動作中の鞍乗型車両の姿勢と、旋回動作中のライダーの姿勢と、旋回動作中の鞍乗型車両の旋回軌跡と、旋回動作前および旋回動作中の鞍乗型車両の車両前方向の減速度は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。
そのため、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに加えて、第1前方向減速度データおよび第2前方向減速度データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(3)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(1)または(2)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記車両姿勢データ、前記ライダー姿勢データ、および、前記旋回軌跡データに加えて、前記第1旋回動作後および前記第1旋回動作中の少なくともいずれか一方において、前記第1鞍乗型車両の車両前方向の速度が増加する第1加速動作中の前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する第1前方向加速度データと、前記第2旋回動作後および前記第2旋回動作中の少なくともいずれか一方において、前記第2鞍乗型車両の車両前方向の速度が増加する第2加速動作中の前記第2鞍乗型車両の加速度に関連する第2前方向加速度データを含み、前記旋回動作後および前記旋回動作中の少なくとも何れか一方において、前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の速度が増加する加速動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前方向加速度データが、前記鞍乗型車両走行データとして取得され、前記鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された、前記車両姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データと、前記ライダー姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データと、前記旋回軌跡データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データと、前記前方向加速度データに含まれる前記第1旋回加速動作中の前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する第1前方向加速度データおよび前記第2加速動作中の前記第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する第2前方向加速度データとに基づいて生成される、前記第1車両姿勢データと前記第1ライダー姿勢データと前記第1旋回軌跡データと前記第1前方向加速度データを含む前記第1データと、前記第2車両姿勢データと前記第2ライダー姿勢データと前記第2旋回軌跡データと前記第2前方向加速度データとを含む前記第2データとの差分である前記第1鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。
この構成によると、鞍乗型車両走行データ取得処理では、車両姿勢データと、ライダー姿勢データと、旋回軌跡データと、前方向加速度データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。前方向加速度データは、加速動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連するデータである。加速動作は、旋回動作後および旋回動作中の少なくとも何れか一方において、少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の速度が増加する動作である。前方向加速度データは、第1前方向加速度データおよび第2前方向加速度データを含む。第1前方向加速度データは、第1加速動作中の第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連するデータである。第2前方向加速度データは、第2加速動作中の第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連するデータである。第1加速動作は、第1旋回動作後および第1旋回動作中の少なくとも何れか一方において、鞍乗型車両の車両前方向の速度が加速する動作である。第2加速動作は、第2旋回動作後および第2旋回動作中の少なくとも何れか一方において、鞍乗型車両の車両前方向の速度が加速する動作である。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理では、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第1前方向加速度データとを含む第1データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データと、第2前方向加速度データとを含む第2データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する。第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、車両姿勢データに含まれる第1車両姿勢データおよび第2車両姿勢データと、ライダー姿勢データに含まれる第1ライダー姿勢データおよび第2ライダー姿勢データと、旋回軌跡データに含まれる第1旋回軌跡データおよび第2旋回軌跡データと、前方向加速度データに含まれる第1前方向加速度データおよび第2前方向加速度データと、に基づいて生成される。
鞍乗型車両は、旋回動作後に、車両前方向の速度が増加することがある。また、鞍乗型車両は、旋回動作の終了直前頃に、旋回動作をしながら、車両前方向の速度が増加することがある。また、鞍乗型車両は、旋回動作中と旋回動作後にわたって、車両前方向の速度が増加することがある。旋回動作中の鞍乗型車両の挙動は、旋回動作後および旋回動作中の鞍乗型車両の車両前方向の加速度と密接に関連している。旋回動作中の鞍乗型車両の姿勢と、旋回動作中のライダーの姿勢と、旋回動作中の鞍乗型車両の旋回軌跡とは、旋回動作後および旋回動作中の鞍乗型車両の車両前方向の加速度と密接に関連している。旋回動作中の鞍乗型車両の姿勢と、旋回動作中のライダーの姿勢と、旋回動作中の鞍乗型車両の旋回軌跡と、旋回動作後および旋回動作中の鞍乗型車両の車両前方向の加速度は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。
そのため、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに加えて、第1前方向加速度データおよび第2前方向加速度データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(4)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(1)〜(3)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記車両姿勢データ、前記ライダー姿勢データ、および、前記旋回軌跡データに加えて、前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する第1左右方向加速度データと、前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する第2左右方向加速度データとを含み、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する左右方向加速度データが、前記鞍乗型車両走行データとして取得され、前記鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された、前記車両姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データと、前記ライダー姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データと、前記旋回軌跡データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データと、前記左右方向加速度データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する第1左右方向加速度データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する第2左右方向加速度データとに基づいて生成される、前記第1車両姿勢データと前記第1ライダー姿勢データと前記第1旋回軌跡データと前記第1左右方向加速度データを含む前記第1データと、前記第2車両姿勢データと前記第2ライダー姿勢データと前記第2旋回軌跡データと前記第2左右方向加速度データとを含む前記第2データとの差分である前記第1鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。
この構成によると、鞍乗型車両走行データ取得処理では、車両姿勢データと、ライダー姿勢データと、旋回軌跡データと、左右方向加速度データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。左右方向加速度データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連するデータである。左右方向加速度データは、第1左右方向加速度データおよび第2左右方向加速度データを含む。第1左右方向加速度データは、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連するデータである。第2左右方向加速度データは、第2旋回動作中の第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連するデータである。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理では、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第1左右方向減速度データとを含む第1データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データと、第2左右方向減速度データとを含む第2データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する。第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、車両姿勢データに含まれる第1車両姿勢データおよび第2車両姿勢データと、ライダー姿勢データに含まれる第1ライダー姿勢データおよび第2ライダー姿勢データと、旋回軌跡データに含まれる第1旋回軌跡データおよび第2旋回軌跡データと、左右方向減速度データに含まれる第1左右方向減速度データおよび第2左右方向減速度データと、に基づいて生成される。
鞍乗型車両は、旋回動作中に、車両左右方向の速度が変化することがある。旋回動作中の鞍乗型車両の挙動は、旋回動作中の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度と密接に関連している。旋回動作中の鞍乗型車両の姿勢と、旋回動作中のライダーの姿勢と、旋回動作中の鞍乗型車両の旋回軌跡は、旋回動作中の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度と密接に関連している。旋回動作中の鞍乗型車両の姿勢と、旋回動作中のライダーの姿勢と、旋回動作中の鞍乗型車両の旋回軌跡と、旋回動作中の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。
そのため、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに加えて、第1左右方向加速度データおよび第2左右方向加速度データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(5)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(1)〜(4)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記プロセッサは、前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する第1ライダー識別データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する第2ライダー識別データを含み、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するライダー識別データが取得されるライダー識別データ取得処理、を更に実行し、前記鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された、前記車両姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データと、前記ライダー姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データと、前記旋回軌跡データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データと、前記ライダー識別データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する前記第1ライダー識別データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する前記第2ライダー識別データとに基づいて生成される、前記第1車両姿勢データと前記第1ライダー姿勢データと前記第1旋回軌跡データとを含む前記第1データと、前記第2車両姿勢データと前記第2ライダー姿勢データと前記第2旋回軌跡データとを含む前記第2データとの差分である前記第1鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。
この構成によると、鞍乗型車両走行データ取得処理では、車両姿勢データと、ライダー姿勢データと、旋回軌跡データと、ライダー識別データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。ライダー識別データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するデータである。ライダー識別データは、第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データを含む。第1ライダー識別データは、第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するデータである。第2ライダー識別データは、第2旋回動作中の第2鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するデータである。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理では、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第1ライダー識別データとを含む第1データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データと、第2ライダー識別データとを含む第2データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する。第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、車両姿勢データに含まれる第1車両姿勢データおよび第2車両姿勢データと、ライダー姿勢データに含まれる第1ライダー姿勢データおよび第2ライダー姿勢データと、旋回軌跡データに含まれる第1旋回軌跡データおよび第2旋回軌跡データと、ライダー識別データに含まれる第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データと、に基づいて生成される。
鞍乗型車両は、旋回動作中のライダーの姿勢と車両の挙動が密接に関連しているという特性を有する。旋回動作中のライダーの姿勢は、ライダーごとに異なる。そのため、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両に乗車するライダーと第2旋回動作中の第2鞍乗型車両に乗車するライダーが同じ場合は、ライダーごとの運転技術および/または鞍乗型車両の特性を反映させた第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力することができる。また、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両に乗車するライダーと第2旋回動作中の第2鞍乗型車両に乗車するライダーが異なる場合は、ライダーの運転技術の違いを反映させた第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力することができる。そして、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに加えて、第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(6)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(5)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記ライダー識別データ取得処理において取得された第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データが同じである。
この構成によると、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、同じライダーの異なる旋回動作に関するデータの差分である。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、同じライダーの運転技術の違いまたは同じライダーによる車両の特徴の違いが反映される。そして、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに加えて、第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(7)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(5)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記ライダー識別データ取得処理において取得された第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データが異なる。
この構成によると、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、異なるライダーの旋回動作に関するデータの差分である。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は異なるライダーの運転技術の違いが反映される。そして、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに加えて、第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(8)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(1)〜(7)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記第1車両姿勢データ、前記第1ライダー姿勢データ、前記第1旋回軌跡データ、前記第2車両姿勢データ、前記第2ライダー姿勢データ、および、前記第2旋回軌跡データに加えて、前記第1鞍乗型車両および前記第2鞍乗型車両のいずれかと同一またはいずれとも異なる第3鞍乗型車両が旋回している旋回動作であって前記第1旋回動作および前記第2旋回動作のいずれとも異なる第3旋回動作中の前記第3鞍乗型車両の姿勢に関連する第3車両姿勢データと、前記第3旋回動作中の前記第3鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第3ライダー姿勢データと、前記第3旋回動作中の前記第3鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第3旋回軌跡データが取得され、前記鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、前記第1鞍乗型車両走行複合データ差分に加えて、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された、前記車両姿勢データに含まれる前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データおよび前記第3旋回動作中の前記第3鞍乗型車両の姿勢に関連する第3車両姿勢データと、前記ライダー姿勢データに含まれる前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データおよび前記第3旋回動作中の前記第3鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第3ライダー姿勢データと、前記旋回軌跡データに含まれる前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データおよび前記第3旋回動作中の前記第3鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第3旋回軌跡データとに基づいて生成される、前記第2車両姿勢データと前記第2ライダー姿勢データと前記第2旋回軌跡データを含む前記第2データと、前記第3車両姿勢データと前記第3ライダー姿勢データと前記第3旋回軌跡データとを含む第3データとの差分である第2鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。
この構成によると、第1データと第2データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分、および、第2データと第3データとの差分である第2鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分および第2鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分および第2鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分および第2鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。そして、第1鞍乗型車両走行複合データ差分だけが出力される場合に比べて、出力されたデータの、例えば車両の制御や車両の解析などへの活用の自由度が高まる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成される。また、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データと、第3車両姿勢データと、第3ライダー姿勢データと、第3旋回軌跡データに基づいて第2鞍乗型車両走行複合データ差分が生成される。これにより、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類を低減することができる。具体的には、例えば、取得するデータの種類を少なくすることができる。また、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分および第2鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる可能性がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分および第2鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。つまり、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(9)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(1)〜(8)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記旋回軌跡データが、GNSS(Global Navigation Satellite System / 全球測位衛星システム)を利用して取得されたデータである。
この構成によると、旋回軌跡データは、GNSSを利用して生成されたデータであるため、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の旋回軌跡を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の旋回軌跡の精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(10)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(2)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記前方向減速度データが、GNSSを利用して取得されたデータである。
この構成によると、前方向減速度データは、GNSSを利用して生成されたデータであるため、減速動作中の鞍乗型車両の車両前方向の減速度を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、減速動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の減速度の精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(11)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(3)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記前方向加速度データが、GNSSを利用して取得されたデータである。
この構成によると、前方向加速度データは、GNSSを利用して生成されたデータであるため、加速動作中の鞍乗型車両の車両前方向の減速度を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、加速動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の加速度の精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(12)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(4)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記左右方向加速度データが、GNSSを利用して取得されたデータである。
この構成によると、左右方向加速度データは、GNSSを利用して生成されたデータであるため、旋回動作中の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度の精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(13)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(1)〜(12)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記車両姿勢データは、
前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のロール角、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のピッチ角、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のヨー角、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の操舵車輪の操舵角または操舵用スキーの操舵角、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のある位置の車両左右方向の変位、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のある位置の車両上下方向の変位の少なくともいずれか1つに関連するデータである。
この構成によると、車両姿勢データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両のロール角、ピッチ角、ヨー角、操舵車輪の操舵角、操舵用スキーの操舵角、鞍乗型車両のある位置の車両左右方向の変位、鞍乗型車両のある位置の車両上下方向の変位の少なくともいずれか1つに関連するデータである。車両姿勢データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢を示す車両姿勢データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(14)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(1)〜(13)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記ライダー姿勢データは、
前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの頭の向き、肩の位置、脚の位置、尻の位置、および、股の位置の少なくともいずれか1つに関連するデータである。
この構成によると、ライダー姿勢データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの頭の向き、肩の位置、脚の位置、尻の位置、および、股の位置の少なくともいずれか1つに関連するデータである。ライダー姿勢データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を示すライダー姿勢データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(15)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(1)〜(14)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記車両姿勢データおよび前記ライダー姿勢データが、撮像装置から取得される。
この構成によると、車両姿勢データおよびライダー姿勢データは、撮像装置から取得される。これにより、鞍乗型車両に搭載されたセンサの信号等に基づいて車両姿勢データおよびライダー姿勢データを生成する必要がない。例えば、第1車両姿勢データおよび第1ライダー姿勢データは、第1撮像装置から取得される。第2車両姿勢データおよび第2ライダー姿勢データは、第1撮像装置と同じまたは異なる第2撮像装置から取得される。これにより、鞍乗型車両に搭載されたセンサの信号等に基づいて第1および第2車両姿勢データおよび第1および第2ライダー姿勢データを生成する必要がない。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢を示す車両姿勢データおよび少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を示すライダー姿勢データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(16)本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両の運転の教習に使用され、走行中の前記鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを用いる鞍乗型車両教習支援システムや、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを蓄積するデータ収録システムや、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データに基づいて前記鞍乗型車両を制御する鞍乗型車両制御装置のような、鞍乗型車両走行データ処理装置において、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを処理する鞍乗型車両走行データ処理方法であって、第1鞍乗型車両が第1コーナーを旋回している第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび前記第1旋回動作を行った前記第1鞍乗型車両と同一または異なる第2鞍乗型車両が前記第1コーナーと同じまたは異なるコーナーを旋回している旋回動作であって前記第1旋回動作とは異なる第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データを含み、前記第1鞍乗型車両および前記第2鞍乗型車両を含む少なくとも1台の鞍乗型車両が旋回している旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢に関連する車両姿勢データと、前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データを含み、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連するライダー姿勢データと、前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データとを含み、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する旋回軌跡データと、が、前記鞍乗型車両走行データとして取得される鞍乗型車両走行データ取得処理と、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された、前記車両姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データと、前記ライダー姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データと、前記旋回軌跡データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データとに基づいて生成される、前記第1車両姿勢データ、前記第1ライダー姿勢データおよび前記第1旋回軌跡データを含む第1データと、前記第2車両姿勢データ、前記第2ライダー姿勢データおよび前記第2旋回軌跡データを含む第2データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分を含む鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理と、を実行することを特徴とする。
鞍乗型車両は、乗用車よりも、車両の大きさが小さい。また、鞍乗型車両は、乗用車と異なり、旋回時にライダーが重心を移動させながら走行する。そのため、走行中の鞍乗型車両に関連するデータは、走行中の乗用車に関連するデータと異なる。鞍乗型車両走行データは、乗用車走行データよりも、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。従来提案されている鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データとして、多くの種類のデータを取得する。つまり、従来提案されている鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムにおいては、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映するデータとして取得するデータの種類が多い。また、従来提案されている鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムにおいては、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映するデータとして処理するデータの種類も多い。
一方、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置において、鞍乗型車両走行データ取得処理と、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理とを実行する。鞍乗型車両走行データ取得処理では、車両姿勢データと、ライダー姿勢データと、旋回軌跡データとが取得される。車両姿勢データは、第1車両姿勢データと、第2車両姿勢データと、を含む。ライダー姿勢データは、第1ライダー姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、を含む。旋回軌跡データは、第1旋回軌跡データと、第2旋回軌跡データとを含む。車両姿勢データは、第1鞍乗型車両および第2鞍乗型車両を含む少なくとも1台の鞍乗型車両が旋回している旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢に関連するデータである。ライダー姿勢データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連するデータである。旋回軌跡データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の旋回軌跡に関連するデータである。第1車両姿勢データは、第1鞍乗型車両が第1コーナーを旋回している第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の姿勢に関連するデータである。第1ライダー姿勢データは、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連するデータである。第1旋回軌跡データは、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連するデータである。第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データは、第2旋回動作中の第2鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データである。第2旋回動作は、第1旋回動作とは異なる。第2旋回動作は、第1旋回動作を行った第1鞍乗型車両と同一または異なる第2鞍乗型車両が第1コーナーと同じまたは異なるコーナーを旋回している旋回動作である。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理では、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データとを含む第1データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データとを含む第2データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する。第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、車両姿勢データに含まれる第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび第2旋回動作中の第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データと、ライダー姿勢データに含まれる第1旋回動作中の第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび第2旋回動作中の第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データと、旋回軌跡データに含まれる第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび第2旋回動作中の第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データとに基づいて生成される。旋回動作中の鞍乗型車両の姿勢と、旋回動作中のライダーの姿勢と、旋回動作中の鞍乗型車両の旋回軌跡は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。
走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データは、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されて、第1鞍乗型車両走行複合データ差分を含む鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、種々な使い方がなされてよい。鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両用装置から教官用装置に出力されてよい。この場合の教官用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分を表示する端末装置、表示装置または第1鞍乗型車両走行複合データ差分を印刷する印刷装置である。また、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、表示装置または印刷装置である教官用装置に出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を教官用装置に送信することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示または印刷することができる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両用装置から教習者用装置に出力されてよい。この場合の教習者用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分を表示する端末装置である。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を教習者用装置に送信することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置が鞍乗型車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、鞍乗型車両制御装置内のエンジン制御またはブレーキ制御のためのプロセッサに出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両制御装置内で、記憶部に出力されてよい。そして、記憶部に出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、エンジン制御またはブレーキ制御を実行する、鞍乗型車両走行データ処理装置が有するプロセッサと同じまたは異なるプロセッサに出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分をエンジン制御またはブレーキ制御のために出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて、鞍乗型車両のエンジン制御またはブレーキ制御を行うことができる。鞍乗型車両走行データ処理装置が鞍乗型車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、鞍乗型車両が備える表示装置に出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を表示装置に出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、データ収録システムに接続された外部記憶装置(二次記憶装置、補助記憶装置)に出力されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、鞍乗型車両の走行後、蓄積した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を、例えば、データ収録システムの外部の鞍乗型車両の走行状態を解析するための解析装置に出力してもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を解析装置に出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて解析することができる。外部記憶装置に記憶された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、鞍乗型車両の走行状態の解析に使用されてもよい。外部記憶装置に記憶された第1鞍乗型車両走行複合データ差分を解析に使用することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて解析することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、データ収録システムの外部のコンピュータに出力されてもよい。さらに、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダー送付用情報出力装置に出力されてもよい。ライダー送付用情報出力装置は、第1鞍乗型車両走行複合データ差分に基づいて、ライダー送付用情報を出力する装置である。ライダー送付用情報とは、例えば、鞍乗型車両の乗り換えの案内、ツーリングコースの紹介、ライディングスクールの紹介、イベントの紹介、商品の紹介などに関する情報である。イベントは、運転講習会、ツーリング会、競技会などを含む。商品は、鞍乗型車両自体や鞍乗型車両の部品を含む。鞍乗型車両の部品は、例えば、タイヤやバッテリーである。さらに、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、保険システム、販売システム、金融システムなどのデータ処理システムに用いられてよい。なお、教習支援システム、車両制御装置およびデータ収録システムは、鞍乗型車両走行データ処理装置の一例である。
このように、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理では、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび第2旋回動作中の第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データ、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび第2旋回動作中の第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データ、および、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび第2旋回動作中の第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データに基づいて生成された第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成されることで、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類を低減することができる。具体的には、例えば、取得するデータの種類を少なくすることができる。また、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(17)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(16)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記車両姿勢データ、前記ライダー姿勢データ、および、前記旋回軌跡データに加えて、前記第1旋回動作前および前記第1旋回動作中の少なくともいずれか一方において、前記第1鞍乗型車両の車両前方向の速度が低減する第1減速動作中の前記第2鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連する第1前方向減速度データと、前記第2旋回動作前および前記第2旋回動作中の少なくともいずれか一方において、前記第2鞍乗型車両の車両前方向の速度が低減する第2減速動作中の前記第2鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連する第2前方向減速度データを含み、前記旋回動作前および前記旋回動作中の少なくとも何れか一方において、前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の速度が低減する減速動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連する前方向減速度データが、前記鞍乗型車両走行データとして取得され、前記鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された、前記車両姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データと、前記ライダー姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データと、前記旋回軌跡データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データと、前記前方向減速度データに含まれる前記第1旋回減速動作中の前記第1鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連する第1前方向減速度データおよび前記第2減速動作中の前記第2鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連する第2前方向減速度データとに基づいて生成される、前記第1車両姿勢データと前記第1ライダー姿勢データと前記第1旋回軌跡データと前記第1前方向減速度データを含む前記第1データと、前記第2車両姿勢データと前記第2ライダー姿勢データと前記第2旋回軌跡データと前記第2前方向減速度データとを含む前記第2データとの差分である前記第1鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。
この構成によると、鞍乗型車両走行データ取得処理では、車両姿勢データと、ライダー姿勢データと、旋回軌跡データと、前方向減速度データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。前方向減速度データは、減速動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連するデータである。減速動作は、旋回動作前および旋回動作中の少なくとも何れか一方において、少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の速度が低減する動作である。前方向減速度データは、第1前方向減速度データおよび第2前方向減速度データを含む。第1前方向減速度データは、第1減速動作中の第1鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連するデータである。第2前方向減速度データは、第2減速動作中の第2鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連するデータである。第1減速動作は、第1旋回動作前および第1旋回動作中の少なくとも何れか一方において、第1鞍乗型車両の車両前方向の速度が低減する動作である。第2減速動作は、第2旋回動作前および第2旋回動作中の少なくとも何れか一方において、第2鞍乗型車両の車両前方向の速度が低減する動作である。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理では、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第1前方向減速度データとを含む第1データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データと、第2前方向減速度データとを含む第2データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する。第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、車両姿勢データに含まれる第1車両姿勢データおよび第2車両姿勢データと、ライダー姿勢データに含まれる第1ライダー姿勢データおよび第2ライダー姿勢データと、旋回軌跡データに含まれる第1旋回軌跡データおよび第2旋回軌跡データと、前方向減速度データに含まれる第1前方向減速度データおよび第2前方向減速度データと、に基づいて生成される。
鞍乗型車両は、旋回動作前に、車両前方向の速度が低減することがある。また、鞍乗型車両は、旋回動作の開始直後頃に、旋回動作をしながら、車両前方向の速度が低減することがある。また、鞍乗型車両は、旋回動作前と旋回動作中にわたって、車両前方向の速度が低減することがある。旋回動作中の鞍乗型車両の挙動は、旋回動作前および旋回動作中の鞍乗型車両の車両前方向の減速度と密接に関連している。旋回動作中の鞍乗型車両の姿勢と、旋回動作中のライダーの姿勢と、旋回動作中の鞍乗型車両の旋回軌跡とは、旋回動作前および旋回動作中の鞍乗型車両の車両前方向の減速度と密接に関連している。旋回動作中の鞍乗型車両の姿勢と、旋回動作中のライダーの姿勢と、旋回動作中の鞍乗型車両の旋回軌跡と、旋回動作前および旋回動作中の鞍乗型車両の車両前方向の減速度は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。
そのため、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに加えて、第1前方向減速度データおよび第2前方向減速度データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(18)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(16)または(17)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記車両姿勢データ、前記ライダー姿勢データ、および、前記旋回軌跡データに加えて、前記第1旋回動作後および前記第1旋回動作中の少なくともいずれか一方において、前記第1鞍乗型車両の車両前方向の速度が増加する第1加速動作中の前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する第1前方向加速度データと、前記第2旋回動作後および前記第2旋回動作中の少なくともいずれか一方において、前記第2鞍乗型車両の車両前方向の速度が増加する第2加速動作中の前記第2鞍乗型車両の加速度に関連する第2前方向加速度データを含み、前記旋回動作後および前記旋回動作中の少なくとも何れか一方において、前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の速度が増加する加速動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前方向加速度データが、前記鞍乗型車両走行データとして取得され、前記鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された、前記車両姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データと、前記ライダー姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データと、前記旋回軌跡データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データと、前記前方向加速度データに含まれる前記第1旋回加速動作中の前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する第1前方向加速度データおよび前記第2加速動作中の前記第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する第2前方向加速度データとに基づいて生成される、前記第1車両姿勢データと前記第1ライダー姿勢データと前記第1旋回軌跡データと前記第1前方向加速度データを含む前記第1データと、前記第2車両姿勢データと前記第2ライダー姿勢データと前記第2旋回軌跡データと前記第2前方向加速度データとを含む前記第2データとの差分である前記第1鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。
この構成によると、鞍乗型車両走行データ取得処理では、車両姿勢データと、ライダー姿勢データと、旋回軌跡データと、前方向加速度データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。前方向加速度データは、加速動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連するデータである。加速動作は、旋回動作後および旋回動作中の少なくとも何れか一方において、少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の速度が増加する動作である。前方向加速度データは、第1前方向加速度データおよび第2前方向加速度データを含む。第1前方向加速度データは、第1加速動作中の第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連するデータである。第2前方向加速度データは、第2加速動作中の第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連するデータである。第1加速動作は、第1旋回動作後および第1旋回動作中の少なくとも何れか一方において、鞍乗型車両の車両前方向の速度が加速する動作である。第2加速動作は、第2旋回動作後および第2旋回動作中の少なくとも何れか一方において、鞍乗型車両の車両前方向の速度が加速する動作である。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理では、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第1前方向加速度データとを含む第1データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データと、第2前方向加速度データとを含む第2データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する。第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、車両姿勢データに含まれる第1車両姿勢データおよび第2車両姿勢データと、ライダー姿勢データに含まれる第1ライダー姿勢データおよび第2ライダー姿勢データと、旋回軌跡データに含まれる第1旋回軌跡データおよび第2旋回軌跡データと、前方向加速度データに含まれる第1前方向加速度データおよび第2前方向加速度データと、に基づいて生成される。
鞍乗型車両は、旋回動作後に、車両前方向の速度が増加することがある。また、鞍乗型車両は、旋回動作の終了直前頃に、旋回動作をしながら、車両前方向の速度が増加することがある。また、鞍乗型車両は、旋回動作中と旋回動作後にわたって、車両前方向の速度が増加することがある。旋回動作中の鞍乗型車両の挙動は、旋回動作後および旋回動作中の鞍乗型車両の車両前方向の加速度と密接に関連している。旋回動作中の鞍乗型車両の姿勢と、旋回動作中のライダーの姿勢と、旋回動作中の鞍乗型車両の旋回軌跡とは、旋回動作後および旋回動作中の鞍乗型車両の車両前方向の加速度と密接に関連している。旋回動作中の鞍乗型車両の姿勢と、旋回動作中のライダーの姿勢と、旋回動作中の鞍乗型車両の旋回軌跡と、旋回動作後および旋回動作中の鞍乗型車両の車両前方向の加速度は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。
そのため、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに加えて、第1前方向加速度データおよび第2前方向加速度データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(19)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(16)〜(18)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記車両姿勢データ、前記ライダー姿勢データ、および、前記旋回軌跡データに加えて、前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する第1左右方向加速度データと、前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する第2左右方向加速度データとを含み、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する左右方向加速度データが、前記鞍乗型車両走行データとして取得され、前記鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された、前記車両姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データと、前記ライダー姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データと、前記旋回軌跡データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データと、前記左右方向加速度データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する第1左右方向加速度データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する第2左右方向加速度データとに基づいて生成される、前記第1車両姿勢データと前記第1ライダー姿勢データと前記第1旋回軌跡データと前記第1左右方向加速度データを含む前記第1データと、前記第2車両姿勢データと前記第2ライダー姿勢データと前記第2旋回軌跡データと前記第2左右方向加速度データとを含む前記第2データとの差分である前記第1鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。
この構成によると、鞍乗型車両走行データ取得処理では、車両姿勢データと、ライダー姿勢データと、旋回軌跡データと、左右方向加速度データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。左右方向加速度データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連するデータである。左右方向加速度データは、第1左右方向加速度データおよび第2左右方向加速度データを含む。第1左右方向加速度データは、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連するデータである。第2左右方向加速度データは、第2旋回動作中の第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連するデータである。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理では、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第1左右方向減速度データとを含む第1データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データと、第2左右方向減速度データとを含む第2データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する。第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、車両姿勢データに含まれる第1車両姿勢データおよび第2車両姿勢データと、ライダー姿勢データに含まれる第1ライダー姿勢データおよび第2ライダー姿勢データと、旋回軌跡データに含まれる第1旋回軌跡データおよび第2旋回軌跡データと、左右方向減速度データに含まれる第1左右方向減速度データおよび第2左右方向減速度データと、に基づいて生成される。
鞍乗型車両は、旋回動作中に、車両左右方向の速度が変化することがある。旋回動作中の鞍乗型車両の挙動は、旋回動作中の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度と密接に関連している。旋回動作中の鞍乗型車両の姿勢と、旋回動作中のライダーの姿勢と、旋回動作中の鞍乗型車両の旋回軌跡は、旋回動作中の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度と密接に関連している。旋回動作中の鞍乗型車両の姿勢と、旋回動作中のライダーの姿勢と、旋回動作中の鞍乗型車両の旋回軌跡と、旋回動作中の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。
そのため、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに加えて、第1左右方向加速度データおよび第2左右方向加速度データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(20)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(16)〜(19)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する第1ライダー識別データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する第2ライダー識別データを含み、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するライダー識別データが取得されるライダー識別データ取得処理、を更に実行し、
前記鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された、前記車両姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データと、前記ライダー姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データと、前記旋回軌跡データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データと、前記ライダー識別データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する前記第1ライダー識別データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する前記第2ライダー識別データとに基づいて生成される、前記第1車両姿勢データと前記第1ライダー姿勢データと前記第1旋回軌跡データとを含む前記第1データと、前記第2車両姿勢データと前記第2ライダー姿勢データと前記第2旋回軌跡データとを含む前記第2データとの差分である前記第1鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。
この構成によると、鞍乗型車両走行データ取得処理では、車両姿勢データと、ライダー姿勢データと、旋回軌跡データと、ライダー識別データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。ライダー識別データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するデータである。ライダー識別データは、第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データを含む。第1ライダー識別データは、第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するデータである。第2ライダー識別データは、第2旋回動作中の第2鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するデータである。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理では、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第1ライダー識別データとを含む第1データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データと、第2ライダー識別データとを含む第2データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する。第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、車両姿勢データに含まれる第1車両姿勢データおよび第2車両姿勢データと、ライダー姿勢データに含まれる第1ライダー姿勢データおよび第2ライダー姿勢データと、旋回軌跡データに含まれる第1旋回軌跡データおよび第2旋回軌跡データと、ライダー識別データに含まれる第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データと、に基づいて生成される。
鞍乗型車両は、旋回動作中のライダーの姿勢と車両の挙動が密接に関連しているという特性を有する。旋回動作中のライダーの姿勢は、ライダーごとに異なる。そのため、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両に乗車するライダーと第2旋回動作中の第2鞍乗型車両に乗車するライダーが同じ場合は、ライダーごとの鞍乗型車両の特性を反映させた第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力することができる。また、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両に乗車するライダーと第2旋回動作中の第2鞍乗型車両に乗車するライダーが異なる場合は、ライダーの運転技術の違いを反映させた第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力することができる。そして、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに加えて、第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(21)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(20)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記ライダー識別データ取得処理において取得された第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データが同じである。
この構成によると、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、同じライダーの異なる旋回動作に関するデータの差分である。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、同じライダー運転技術の違いまたは同じライダーによる車両の特徴の違いが反映される。そして、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに加えて、第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(22)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(20)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記ライダー識別データ取得処理において取得された第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データが異なる。
この構成によると、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、異なるライダーの旋回動作に関するデータの差分である。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、異なるライダー運転技術の違いが反映される。そして、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに加えて、第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(23)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(16)〜(22)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記第1車両姿勢データ、前記第1ライダー姿勢データ、前記第1旋回軌跡データ、前記第2車両姿勢データ、前記第2ライダー姿勢データ、および、前記第2旋回軌跡データに加えて、前記第1鞍乗型車両および前記第2鞍乗型車両のいずれかと同一またはいずれとも異なる第3鞍乗型車両が旋回している旋回動作であって前記第1旋回動作および前記第2旋回動作のいずれとも異なる第3旋回動作中の前記第3鞍乗型車両の姿勢に関連する第3車両姿勢データと、前記第3旋回動作中の前記第3鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第3ライダー姿勢データと、前記第3旋回動作中の前記第3鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第3旋回軌跡データが取得され、前記鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、前記第1鞍乗型車両走行複合データ差分に加えて、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された、前記車両姿勢データに含まれる前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データおよび前記第3旋回動作中の前記第3鞍乗型車両の姿勢に関連する第3車両姿勢データと、前記ライダー姿勢データに含まれる前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データおよび前記第3旋回動作中の前記第3鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第3ライダー姿勢データと、前記旋回軌跡データに含まれる前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データおよび前記第3旋回動作中の前記第3鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第3旋回軌跡データとに基づいて生成される、前記第2車両姿勢データと前記第2ライダー姿勢データと前記第2旋回軌跡データを含む前記第2データと、前記第3車両姿勢データと前記第3ライダー姿勢データと前記第3旋回軌跡データとを含む第3データとの差分である第2鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。
この構成によると、第1データと第2データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分、および、第2データと第3データとの差分である第2鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分および第2鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分および第2鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分および第2鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。そして、第1鞍乗型車両走行複合データ差分だけが出力される場合に比べて、出力されたデータの、例えば車両の制御や車両の解析などへの活用の自由度が高まる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成される。また、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データと、第3車両姿勢データと、第3ライダー姿勢データと、第3旋回軌跡データに基づいて第2鞍乗型車両走行複合データ差分が生成される。これにより、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類を低減することができる。具体的には、例えば、取得するデータの種類を少なくすることができる。また、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分および第2鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる可能性がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分および第2鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。つまり、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(24)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(16)〜(23)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記旋回軌跡データが、GNSS(Global Navigation Satellite System / 全球測位衛星システム)を利用して取得されたデータである。
この構成によると、旋回軌跡データは、GNSSを利用して生成されたデータであるため、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の旋回軌跡を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の旋回軌跡の精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(25)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(17)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記前方向減速度データが、GNSSを利用して取得されたデータである。
この構成によると、前方向減速度データは、GNSSを利用して生成されたデータであるため、減速動作中の鞍乗型車両の車両前方向の減速度を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、減速動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の減速度の精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(26)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(18)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記前方向加速度データが、GNSSを利用して取得されたデータである。
この構成によると、前方向加速度データは、GNSSを利用して生成されたデータであるため、加速動作中の鞍乗型車両の車両前方向の減速度を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、加速動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の加速度の精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(27)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(19)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記左右方向加速度データが、GNSSを利用して取得されたデータである。
この構成によると、左右方向加速度データは、GNSSを利用して生成されたデータであるため、旋回動作中の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度の精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(28)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(16)〜(27)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記車両姿勢データは、
前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のロール角、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のピッチ角、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のヨー角、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の操舵車輪の操舵角または操舵用スキーの操舵角、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のある位置の車両左右方向の変位、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のある位置の車両上下方向の変位の少なくともいずれか1つに関連するデータである。
この構成によると、車両姿勢データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両のロール角、ピッチ角、ヨー角、操舵車輪の操舵角、操舵用スキーの操舵角、鞍乗型車両のある位置の車両左右方向の変位、鞍乗型車両のある位置の車両上下方向の変位の少なくともいずれか1つに関連するデータである。車両姿勢データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢を示す車両姿勢データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(29)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(16)〜(28)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記ライダー姿勢データは、
前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの頭の向き、肩の位置、脚の位置、尻の位置、および、股の位置の少なくともいずれか1つに関連するデータである。
この構成によると、ライダー姿勢データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの頭の向き、肩の位置、脚の位置、尻の位置、および、股の位置の少なくともいずれか1つに関連するデータである。ライダー姿勢データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を示すライダー姿勢データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(30)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(16)〜(29)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記車両姿勢データおよび前記ライダー姿勢データが、撮像装置から取得される。
この構成によると、車両姿勢データおよびライダー姿勢データは、撮像装置から取得される。これにより、鞍乗型車両に搭載されたセンサの信号等に基づいて車両姿勢データおよびライダー姿勢データを生成する必要がない。例えば、第1車両姿勢データおよび第1ライダー姿勢データは、第1撮像装置から取得される。第2車両姿勢データおよび第2ライダー姿勢データは、第1撮像装置と同じまたは異なる第2撮像装置から取得される。これにより、鞍乗型車両に搭載されたセンサの信号等に基づいて第1および第2車両姿勢データおよび第1および第2ライダー姿勢データを生成する必要がない。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢を示す車両姿勢データおよび少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を示すライダー姿勢データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(31)本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両の運転の教習に使用され、走行中の前記鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを用いる鞍乗型車両教習支援システムや、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを蓄積するデータ収録システムや、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データに基づいて前記鞍乗型車両を制御する鞍乗型車両制御装置のような、鞍乗型車両走行データ処理装置において、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを処理する鞍乗型車両走行データ処理プログラムであって、第1鞍乗型車両が第1コーナーを旋回している第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび前記第1旋回動作を行った前記第1鞍乗型車両と同一または異なる第2鞍乗型車両が前記第1コーナーと同じまたは異なるコーナーを旋回している旋回動作であって前記第1旋回動作とは異なる第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データを含み、前記第1鞍乗型車両および前記第2鞍乗型車両を含む少なくとも1台の鞍乗型車両が旋回している旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢に関連する車両姿勢データと、前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データを含み、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連するライダー姿勢データと、前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データとを含み、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する旋回軌跡データと、が、前記鞍乗型車両走行データとして取得される鞍乗型車両走行データ取得処理と、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された、前記車両姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データと、前記ライダー姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データと、前記旋回軌跡データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データとに基づいて生成される、前記第1車両姿勢データ、前記第1ライダー姿勢データおよび前記第1旋回軌跡データを含む第1データと、前記第2車両姿勢データ、前記第2ライダー姿勢データおよび前記第2旋回軌跡データを含む第2データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分を含む鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理と、を前記鞍乗型車両走行データ処理装置が有するプロセッサに実行させることを特徴とする。
鞍乗型車両は、乗用車よりも、車両の大きさが小さい。また、鞍乗型車両は、乗用車と異なり、旋回時にライダーが重心を移動させながら走行する。そのため、走行中の鞍乗型車両に関連するデータは、走行中の乗用車に関連するデータと異なる。鞍乗型車両走行データは、乗用車走行データよりも、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。従来提案されている鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データとして、多くの種類のデータを取得する。つまり、従来提案されている鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムにおいては、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映するデータとして取得するデータの種類が多い。また、従来提案されている鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムにおいては、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映するデータとして処理するデータの種類も多い。
一方、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置において、鞍乗型車両走行データ取得処理と、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理とを実行する。鞍乗型車両走行データ取得処理では、車両姿勢データと、ライダー姿勢データと、旋回軌跡データとが取得される。車両姿勢データは、第1車両姿勢データと、第2車両姿勢データと、を含む。ライダー姿勢データは、第1ライダー姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、を含む。旋回軌跡データは、第1旋回軌跡データと、第2旋回軌跡データとを含む。車両姿勢データは、第1鞍乗型車両および第2鞍乗型車両を含む少なくとも1台の鞍乗型車両が旋回している旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢に関連するデータである。ライダー姿勢データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連するデータである。旋回軌跡データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の旋回軌跡に関連するデータである。第1車両姿勢データは、第1鞍乗型車両が第1コーナーを旋回している第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の姿勢に関連するデータである。第1ライダー姿勢データは、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連するデータである。第1旋回軌跡データは、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連するデータである。第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データは、第2旋回動作中の第2鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データである。第2旋回動作は、第1旋回動作とは異なる。第2旋回動作は、第1旋回動作を行った第1鞍乗型車両と同一または異なる第2鞍乗型車両が第1コーナーと同じまたは異なるコーナーを旋回している旋回動作である。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理では、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データとを含む第1データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データとを含む第2データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する。第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、車両姿勢データに含まれる第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび第2旋回動作中の第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データと、ライダー姿勢データに含まれる第1旋回動作中の第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび第2旋回動作中の第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データと、旋回軌跡データに含まれる第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび第2旋回動作中の第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データとに基づいて生成される。旋回動作中の鞍乗型車両の姿勢と、旋回動作中のライダーの姿勢と、旋回動作中の鞍乗型車両の旋回軌跡は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。
走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データは、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されて、第1鞍乗型車両走行複合データ差分を含む鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、種々な使い方がなされてよい。鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両用装置から教官用装置に出力されてよい。この場合の教官用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分を表示する端末装置、表示装置または第1鞍乗型車両走行複合データ差分を印刷する印刷装置である。また、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、表示装置または印刷装置である教官用装置に出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を教官用装置に送信することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示または印刷することができる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両用装置から教習者用装置に出力されてよい。この場合の教習者用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分を表示する端末装置である。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を教習者用装置に送信することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置が鞍乗型車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、鞍乗型車両制御装置内のエンジン制御またはブレーキ制御のためのプロセッサに出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両制御装置内で、記憶部に出力されてよい。そして、記憶部に出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、エンジン制御またはブレーキ制御を実行する、鞍乗型車両走行データ処理装置が有するプロセッサと同じまたは異なるプロセッサに出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分をエンジン制御またはブレーキ制御のために出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて、鞍乗型車両のエンジン制御またはブレーキ制御を行うことができる。鞍乗型車両走行データ処理装置が鞍乗型車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、鞍乗型車両が備える表示装置に出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を表示装置に出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、データ収録システムに接続された外部記憶装置(二次記憶装置、補助記憶装置)に出力されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、鞍乗型車両の走行後、蓄積した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を、例えば、データ収録システムの外部の鞍乗型車両の走行状態を解析するための解析装置に出力してもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を解析装置に出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて解析することができる。外部記憶装置に記憶された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、鞍乗型車両の走行状態の解析に使用されてもよい。外部記憶装置に記憶された第1鞍乗型車両走行複合データ差分を解析に使用することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて解析することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、データ収録システムの外部のコンピュータに出力されてもよい。さらに、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダー送付用情報出力装置に出力されてもよい。ライダー送付用情報出力装置は、第1鞍乗型車両走行複合データ差分に基づいて、ライダー送付用情報を出力する装置である。ライダー送付用情報とは、例えば、鞍乗型車両の乗り換えの案内、ツーリングコースの紹介、ライディングスクールの紹介、イベントの紹介、商品の紹介などに関する情報である。イベントは、運転講習会、ツーリング会、競技会などを含む。商品は、鞍乗型車両自体や鞍乗型車両の部品を含む。鞍乗型車両の部品は、例えば、タイヤやバッテリーである。さらに、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、保険システム、販売システム、金融システムなどのデータ処理システムに用いられてよい。なお、教習支援システム、車両制御装置およびデータ収録システムは、鞍乗型車両走行データ処理装置の一例である。
このように、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理では、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび第2旋回動作中の第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データ、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび第2旋回動作中の第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データ、および、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび第2旋回動作中の第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データに基づいて生成された第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成されることで、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類を低減することができる。具体的には、例えば、取得するデータの種類を少なくすることができる。また、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(32)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(31)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記車両姿勢データ、前記ライダー姿勢データ、および、前記旋回軌跡データに加えて、前記第1旋回動作前および前記第1旋回動作中の少なくともいずれか一方において、前記第1鞍乗型車両の車両前方向の速度が低減する第1減速動作中の前記第2鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連する第1前方向減速度データと、前記第2旋回動作前および前記第2旋回動作中の少なくともいずれか一方において、前記第2鞍乗型車両の車両前方向の速度が低減する第2減速動作中の前記第2鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連する第2前方向減速度データを含み、前記旋回動作前および前記旋回動作中の少なくとも何れか一方において、前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の速度が低減する減速動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連する前方向減速度データが、前記鞍乗型車両走行データとして取得され、前記鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された、前記車両姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データと、前記ライダー姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データと、前記旋回軌跡データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データと、前記前方向減速度データに含まれる前記第1旋回減速動作中の前記第1鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連する第1前方向減速度データおよび前記第2減速動作中の前記第2鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連する第2前方向減速度データとに基づいて生成される、前記第1車両姿勢データと前記第1ライダー姿勢データと前記第1旋回軌跡データと前記第1前方向減速度データを含む前記第1データと、前記第2車両姿勢データと前記第2ライダー姿勢データと前記第2旋回軌跡データと前記第2前方向減速度データとを含む前記第2データとの差分である前記第1鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。
この構成によると、鞍乗型車両走行データ取得処理では、車両姿勢データと、ライダー姿勢データと、旋回軌跡データと、前方向減速度データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。前方向減速度データは、減速動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連するデータである。減速動作は、旋回動作前および旋回動作中の少なくとも何れか一方において、少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の速度が低減する動作である。前方向減速度データは、第1前方向減速度データおよび第2前方向減速度データを含む。第1前方向減速度データは、第1減速動作中の第1鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連するデータである。第2前方向減速度データは、第2減速動作中の第2鞍乗型車両の車両前方向の減速度に関連するデータである。第1減速動作は、第1旋回動作前および第1旋回動作中の少なくとも何れか一方において、第1鞍乗型車両の車両前方向の速度が低減する動作である。第2減速動作は、第2旋回動作前および第2旋回動作中の少なくとも何れか一方において、第2鞍乗型車両の車両前方向の速度が低減する動作である。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理では、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第1前方向減速度データとを含む第1データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データと、第2前方向減速度データとを含む第2データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する。第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、車両姿勢データに含まれる第1車両姿勢データおよび第2車両姿勢データと、ライダー姿勢データに含まれる第1ライダー姿勢データおよび第2ライダー姿勢データと、旋回軌跡データに含まれる第1旋回軌跡データおよび第2旋回軌跡データと、前方向減速度データに含まれる第1前方向減速度データおよび第2前方向減速度データと、に基づいて生成される。
鞍乗型車両は、旋回動作前に、車両前方向の速度が低減することがある。また、鞍乗型車両は、旋回動作の開始直後頃に、旋回動作をしながら、車両前方向の速度が低減することがある。また、鞍乗型車両は、旋回動作前と旋回動作中にわたって、車両前方向の速度が低減することがある。旋回動作中の鞍乗型車両の挙動は、旋回動作前および旋回動作中の鞍乗型車両の車両前方向の減速度と密接に関連している。旋回動作中の鞍乗型車両の姿勢と、旋回動作中のライダーの姿勢と、旋回動作中の鞍乗型車両の旋回軌跡とは、旋回動作前および旋回動作中の鞍乗型車両の車両前方向の減速度と密接に関連している。旋回動作中の鞍乗型車両の姿勢と、旋回動作中のライダーの姿勢と、旋回動作中の鞍乗型車両の旋回軌跡と、旋回動作前および旋回動作中の鞍乗型車両の車両前方向の減速度は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。
そのため、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに加えて、第1前方向減速度データおよび第2前方向減速度データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(33)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(31)または(32)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、
前記車両姿勢データ、前記ライダー姿勢データ、および、前記旋回軌跡データに加えて、前記第1旋回動作後および前記第1旋回動作中の少なくともいずれか一方において、前記第1鞍乗型車両の車両前方向の速度が増加する第1加速動作中の前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する第1前方向加速度データと、前記第2旋回動作後および前記第2旋回動作中の少なくともいずれか一方において、前記第2鞍乗型車両の車両前方向の速度が増加する第2加速動作中の前記第2鞍乗型車両の加速度に関連する第2前方向加速度データを含み、前記旋回動作後および前記旋回動作中の少なくとも何れか一方において、前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の速度が増加する加速動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前方向加速度データが、前記鞍乗型車両走行データとして取得され、前記鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された、前記車両姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データと、前記ライダー姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データと、前記旋回軌跡データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データと、前記前方向加速度データに含まれる前記第1旋回加速動作中の前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する第1前方向加速度データおよび前記第2加速動作中の前記第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する第2前方向加速度データとに基づいて生成される、前記第1車両姿勢データと前記第1ライダー姿勢データと前記第1旋回軌跡データと前記第1前方向加速度データを含む前記第1データと、前記第2車両姿勢データと前記第2ライダー姿勢データと前記第2旋回軌跡データと前記第2前方向加速度データとを含む前記第2データとの差分である前記第1鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。
この構成によると、鞍乗型車両走行データ取得処理では、車両姿勢データと、ライダー姿勢データと、旋回軌跡データと、前方向加速度データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。前方向加速度データは、加速動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連するデータである。加速動作は、旋回動作後および旋回動作中の少なくとも何れか一方において、少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の速度が増加する動作である。前方向加速度データは、第1前方向加速度データおよび第2前方向加速度データを含む。第1前方向加速度データは、第1加速動作中の第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連するデータである。第2前方向加速度データは、第2加速動作中の第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連するデータである。第1加速動作は、第1旋回動作後および第1旋回動作中の少なくとも何れか一方において、鞍乗型車両の車両前方向の速度が加速する動作である。第2加速動作は、第2旋回動作後および第2旋回動作中の少なくとも何れか一方において、鞍乗型車両の車両前方向の速度が加速する動作である。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理では、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第1前方向加速度データとを含む第1データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データと、第2前方向加速度データとを含む第2データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する。第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、車両姿勢データに含まれる第1車両姿勢データおよび第2車両姿勢データと、ライダー姿勢データに含まれる第1ライダー姿勢データおよび第2ライダー姿勢データと、旋回軌跡データに含まれる第1旋回軌跡データおよび第2旋回軌跡データと、前方向加速度データに含まれる第1前方向加速度データおよび第2前方向加速度データと、に基づいて生成される。
鞍乗型車両は、旋回動作後に、車両前方向の速度が増加することがある。また、鞍乗型車両は、旋回動作の終了直前頃に、旋回動作をしながら、車両前方向の速度が増加することがある。また、鞍乗型車両は、旋回動作中と旋回動作後にわたって、車両前方向の速度が増加することがある。旋回動作中の鞍乗型車両の挙動は、旋回動作後および旋回動作中の鞍乗型車両の車両前方向の加速度と密接に関連している。旋回動作中の鞍乗型車両の姿勢と、旋回動作中のライダーの姿勢と、旋回動作中の鞍乗型車両の旋回軌跡とは、旋回動作後および旋回動作中の鞍乗型車両の車両前方向の加速度と密接に関連している。旋回動作中の鞍乗型車両の姿勢と、旋回動作中のライダーの姿勢と、旋回動作中の鞍乗型車両の旋回軌跡と、旋回動作後および旋回動作中の鞍乗型車両の車両前方向の加速度は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。
そのため、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに加えて、第1前方向加速度データおよび第2前方向加速度データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(34)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(31)〜(33)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記車両姿勢データ、前記ライダー姿勢データ、および、前記旋回軌跡データに加えて、前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する第1左右方向加速度データと、前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する第2左右方向加速度データとを含み、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する左右方向加速度データが、前記鞍乗型車両走行データとして取得され、前記鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された、前記車両姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データと、前記ライダー姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データと、前記旋回軌跡データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データと、前記左右方向加速度データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する第1左右方向加速度データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する第2左右方向加速度データとに基づいて生成される、前記第1車両姿勢データと前記第1ライダー姿勢データと前記第1旋回軌跡データと前記第1左右方向加速度データを含む前記第1データと、前記第2車両姿勢データと前記第2ライダー姿勢データと前記第2旋回軌跡データと前記第2左右方向加速度データとを含む前記第2データとの差分である前記第1鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。
この構成によると、鞍乗型車両走行データ取得処理では、車両姿勢データと、ライダー姿勢データと、旋回軌跡データと、左右方向加速度データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。左右方向加速度データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連するデータである。左右方向加速度データは、第1左右方向加速度データおよび第2左右方向加速度データを含む。第1左右方向加速度データは、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連するデータである。第2左右方向加速度データは、第2旋回動作中の第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連するデータである。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理では、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第1左右方向減速度データとを含む第1データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データと、第2左右方向減速度データとを含む第2データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する。第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、車両姿勢データに含まれる第1車両姿勢データおよび第2車両姿勢データと、ライダー姿勢データに含まれる第1ライダー姿勢データおよび第2ライダー姿勢データと、旋回軌跡データに含まれる第1旋回軌跡データおよび第2旋回軌跡データと、左右方向減速度データに含まれる第1左右方向減速度データおよび第2左右方向減速度データと、に基づいて生成される。
鞍乗型車両は、旋回動作中に、車両左右方向の速度が変化することがある。旋回動作中の鞍乗型車両の挙動は、旋回動作中の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度と密接に関連している。旋回動作中の鞍乗型車両の姿勢と、旋回動作中のライダーの姿勢と、旋回動作中の鞍乗型車両の旋回軌跡は、旋回動作中の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度と密接に関連している。旋回動作中の鞍乗型車両の姿勢と、旋回動作中のライダーの姿勢と、旋回動作中の鞍乗型車両の旋回軌跡と、旋回動作中の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。
そのため、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに加えて、第1左右方向加速度データおよび第2左右方向加速度データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(35)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(31)〜(34)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する第1ライダー識別データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する第2ライダー識別データを含み、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するライダー識別データが取得されるライダー識別データ取得処理、を更に実行し、前記鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された、前記車両姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データと、前記ライダー姿勢データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データと、前記旋回軌跡データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データと、前記ライダー識別データに含まれる前記第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する前記第1ライダー識別データおよび前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する前記第2ライダー識別データとに基づいて生成される、前記第1車両姿勢データと前記第1ライダー姿勢データと前記第1旋回軌跡データとを含む前記第1データと、前記第2車両姿勢データと前記第2ライダー姿勢データと前記第2旋回軌跡データとを含む前記第2データとの差分である前記第1鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。
この構成によると、鞍乗型車両走行データ取得処理では、車両姿勢データと、ライダー姿勢データと、旋回軌跡データと、ライダー識別データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。ライダー識別データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するデータである。ライダー識別データは、第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データを含む。第1ライダー識別データは、第1旋回動作中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するデータである。第2ライダー識別データは、第2旋回動作中の第2鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するデータである。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理では、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第1ライダー識別データとを含む第1データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データと、第2ライダー識別データとを含む第2データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する。第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、車両姿勢データに含まれる第1車両姿勢データおよび第2車両姿勢データと、ライダー姿勢データに含まれる第1ライダー姿勢データおよび第2ライダー姿勢データと、旋回軌跡データに含まれる第1旋回軌跡データおよび第2旋回軌跡データと、ライダー識別データに含まれる第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データと、に基づいて生成される。
鞍乗型車両は、旋回動作中のライダーの姿勢と車両の挙動が密接に関連しているという特性を有する。旋回動作中のライダーの姿勢は、ライダーごとに異なる。そのため、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両に乗車するライダーと第2旋回動作中の第2鞍乗型車両に乗車するライダーが同じ場合は、ライダーごとの鞍乗型車両の特性を反映させた第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力することができる。また、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両に乗車するライダーと第2旋回動作中の第2鞍乗型車両に乗車するライダーが異なる場合は、ライダーの運転技術の違いを反映させた第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力することができる。そして、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに加えて、第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(36)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(35)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記ライダー識別データ取得処理において取得された第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データが同じである。
この構成によると、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、同じライダーの異なる旋回動作に関するデータの差分である。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、同じライダー運転技術の違いまたは同じライダーによる車両の特徴の違いが反映される。そして、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに加えて、第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(37)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(35)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記ライダー識別データ取得処理において取得された第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データが異なる。
この構成によると、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、異なるライダーの旋回動作に関するデータの差分である。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、異なるライダー運転技術の違いが反映される。そして、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに加えて、第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(38)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(31)〜(37)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記第1車両姿勢データ、前記第1ライダー姿勢データ、前記第1旋回軌跡データ、前記第2車両姿勢データ、前記第2ライダー姿勢データ、および、前記第2旋回軌跡データに加えて、前記第1鞍乗型車両および前記第2鞍乗型車両のいずれかと同一またはいずれとも異なる第3鞍乗型車両が旋回している旋回動作であって前記第1旋回動作および前記第2旋回動作のいずれとも異なる第3旋回動作中の前記第3鞍乗型車両の姿勢に関連する第3車両姿勢データと、前記第3旋回動作中の前記第3鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第3ライダー姿勢データと、前記第3旋回動作中の前記第3鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第3旋回軌跡データが取得され、前記鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、前記第1鞍乗型車両走行複合データ差分に加えて、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された、前記車両姿勢データに含まれる前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データおよび前記第3旋回動作中の前記第3鞍乗型車両の姿勢に関連する第3車両姿勢データと、前記ライダー姿勢データに含まれる前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データおよび前記第3旋回動作中の前記第3鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第3ライダー姿勢データと、前記旋回軌跡データに含まれる前記第2旋回動作中の前記第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データおよび前記第3旋回動作中の前記第3鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第3旋回軌跡データとに基づいて生成される、前記第2車両姿勢データと前記第2ライダー姿勢データと前記第2旋回軌跡データを含む前記第2データと、前記第3車両姿勢データと前記第3ライダー姿勢データと前記第3旋回軌跡データとを含む第3データとの差分である第2鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。
この構成によると、第1データと第2データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分、および、第2データと第3データとの差分である第2鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分および第2鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分および第2鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分および第2鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。そして、第1鞍乗型車両走行複合データ差分だけが出力される場合に比べて、出力されたデータの、例えば車両の制御や車両の解析などへの活用の自由度が高まる。また、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成される。また、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データと、第3車両姿勢データと、第3ライダー姿勢データと、第3旋回軌跡データに基づいて第2鞍乗型車両走行複合データ差分が生成される。これにより、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類を低減することができる。具体的には、例えば、取得するデータの種類を少なくすることができる。また、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分および第2鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる可能性がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分および第2鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。つまり、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、出力するデータの後処理を効率化して、ハードウェアリソースを低減することができる。
(39)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(31)〜(38)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記旋回軌跡データが、GNSS(Global Navigation Satellite System / 全球測位衛星システム)を利用して取得されたデータである。
この構成によると、旋回軌跡データは、GNSSを利用して生成されたデータであるため、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の旋回軌跡を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の旋回軌跡の精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(40)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(32)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記前方向減速度データが、GNSSを利用して取得されたデータである。
この構成によると、前方向減速度データは、GNSSを利用して生成されたデータであるため、減速動作中の鞍乗型車両の車両前方向の減速度を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、減速動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の減速度の精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(41)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(33)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記前方向加速度データが、GNSSを利用して取得されたデータである。
この構成によると、前方向加速度データは、GNSSを利用して生成されたデータであるため、加速動作中の鞍乗型車両の車両前方向の減速度を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、加速動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の加速度の精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(42)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(34)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記左右方向加速度データが、GNSSを利用して取得されたデータである。
この構成によると、左右方向加速度データは、GNSSを利用して生成されたデータであるため、旋回動作中の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度の精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(43)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(31)〜(42)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記車両姿勢データは、
前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のロール角、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のピッチ角、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のヨー角、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の操舵車輪の操舵角または操舵用スキーの操舵角、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のある位置の車両左右方向の変位、前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のある位置の車両上下方向の変位の少なくともいずれか1つに関連するデータである。
この構成によると、車両姿勢データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両のロール角、ピッチ角、ヨー角、操舵車輪の操舵角、操舵用スキーの操舵角、鞍乗型車両のある位置の車両左右方向の変位、鞍乗型車両のある位置の車両上下方向の変位の少なくともいずれか1つに関連するデータである。車両姿勢データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢を示す車両姿勢データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(44)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(31)〜(43)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記ライダー姿勢データは、
前記旋回動作中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの頭の向き、肩の位置、脚の位置、尻の位置、および、股の位置の少なくともいずれか1つに関連するデータである。
この構成によると、ライダー姿勢データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの頭の向き、肩の位置、脚の位置、尻の位置、および、股の位置の少なくともいずれか1つに関連するデータである。ライダー姿勢データは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を示すライダー姿勢データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(45)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(31)〜(44)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記車両姿勢データおよび前記ライダー姿勢データが、撮像装置から取得される。
この構成によると、車両姿勢データおよびライダー姿勢データは、撮像装置から取得される。これにより、鞍乗型車両に搭載されたセンサの信号等に基づいて車両姿勢データおよびライダー姿勢データを生成する必要がない。例えば、第1車両姿勢データおよび第1ライダー姿勢データは、第1撮像装置から取得される。第2車両姿勢データおよび第2ライダー姿勢データは、第1撮像装置と同じまたは異なる第2撮像装置から取得される。これにより、鞍乗型車両に搭載されたセンサの信号等に基づいて第1および第2車両姿勢データおよび第1および第2ライダー姿勢データを生成する必要がない。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢を示す車両姿勢データおよび少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を示すライダー姿勢データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(46)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(1)〜(15)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(16)〜(30)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(31)〜(45)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ処理装置は、鞍乗型車両走行データ表示装置を含む、または、鞍乗型車両走行データ表示装置にデータ通信可能に接続され、
前記鞍乗型車両走行データ表示装置は、前記鞍乗型車両走行データ差分出力処理により出力された前記第1鞍乗型車両走行複合データ差分を取得するデータ取得部と、情報を表示可能な表示部と、前記データ取得部が取得した前記第1鞍乗型車両走行複合データ差分を前記表示部の1つの画面上に同時に表示させる表示制御部とを有する。
(47)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(1)〜(15)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(16)〜(30)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(31)〜(45)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ処理装置は、鞍乗型車両走行データ印刷装置を含む、または、鞍乗型車両走行データ印刷装置にデータ通信可能に接続され、
前記鞍乗型車両走行データ印刷装置は、前記鞍乗型車両走行データ差分出力処理により出力された前記第1鞍乗型車両走行複合データ差分を取得するデータ取得部と、情報を用紙に印刷可能な印刷部と、前記データ取得部が取得した前記第1鞍乗型車両走行複合データ差分を前記印刷部によって1枚の用紙の同一面に印刷させる印刷制御部とを有する。
(48)本願には、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(1)〜(15)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(16)〜(30)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(31)〜(45)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ処理装置は、ライダー送付用情報出力装置を含む、または、鞍乗型車両走行データ印刷装置にデータ通信可能に接続され、
前記ライダー送付用情報出力装置は、前記鞍乗型車両走行データ差分出力処理により出力された前記第1鞍乗型車両走行複合データ差分を取得するデータ取得部と、複数のライダー送付用情報を記憶するライダー送付用情報データベースと、前記データ取得部が取得した前記第1鞍乗型車両走行複合データ差分に基づいて、前記複数のライダー送付用情報からライダーに送付するライダー送付用情報を選択する情報選択部と、前記情報選択部で選択された前記ライダー送付用情報を出力する情報出力部とを有する。
なお、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置が有する記憶部に記憶されていてもよいし、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置が有する通信装置を介してダウンロードされてもよいし、記録媒体に記憶されてもよい。
<鞍乗型車両の定義>
本発明において、鞍乗型車両とは、ライダー(運転者)が鞍にまたがるような状態で乗車する車両全般を指す。鞍乗型車両は、路面を走行する。路面は、地面、雪上、水面を含む。ここでの地面は、舗装面であってもよく、土のある面であってもよい。本発明の鞍乗型車両は、走行するための動力を発生させる動力源(駆動源)を有していてもよく、有さなくてもよい。動力源は、例えば、電気モータであってもよく、エンジンであってもよい。エンジンは、ガソリンエンジンであってもよく、ディーゼルエンジンであってもよい。鞍乗型車両は、動力源として、電気モータとエンジンの両方を有していてもよい。本発明の鞍乗型車両は、右旋回する際に車両右方向に傾斜してもよく、右旋回する際に車両左方向に傾斜してもよく、車両左右方向のどちらにも傾斜しなくてもよい。左旋回する場合は、右旋回の逆になるため、記載を省略する。
<操舵車輪と操舵車輪の操舵角の定義>
本発明において、操舵車輪は、鞍乗型車両が自動二輪車、自動三輪車または四輪バギーの場合に、鞍乗型車両に設けられる。操舵車輪は、鞍乗型車両の進行方向を変えるように揺動可能な車輪である。操舵車輪は、例えば、ライダーによるステアリングホイール(ハンドルユニット)の操作によって揺動する。操舵車輪の操舵角とは、操舵車輪が、鞍乗型車両の進行方向を変えるように揺動した角度である。操舵角は、例えば、鞍乗型車両が直進可能な操舵車輪の位置を基準とした角度であってもよい。
<操舵用スキーと操舵用スキーの操舵角の定義>
本発明において、操舵用スキーは、鞍乗型車両がスノーモービルの場合に、鞍乗型車両に設けられる。操舵用スキーは、鞍乗型車両の進行方向を変えるように揺動可能なスキーである。操舵用スキーは、例えば、ライダーによるステアリングホイール(ハンドルユニット)の操作によって揺動する。操舵用スキーの操舵角とは、操舵用スキーが、鞍乗型車両の進行方向を変えるように揺動した角度である。操舵角は、例えば、鞍乗型車両が直進可能な操舵車輪の位置を基準とした角度であってもよい。
<旋回動作の定義>
本発明において、少なくとも1台の鞍乗型車両が旋回している旋回動作とは、少なくとも1台の鞍乗型車両の各々の旋回動作を意味する。本発明において、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両とは、少なくとも1台の鞍乗型車両の各々が旋回動作中であることを意味する。本発明において、旋回動作とは、鞍乗型車両が曲線を描くように進行方向を変えながら走行する動作である。本発明において、鞍乗型車両が第1コーナーを旋回する動作である第1旋回動作は、1回しか存在しない動作である。第1旋回動作の後に、同じ鞍乗型車両が同じ第1コーナーを旋回しても、この場合の旋回動作は第1旋回動作ではない。本発明の第2旋回動作も、1回しか存在しない動作である。本発明において、第2旋回動作は、鞍乗型車両が第1コーナーを旋回する動作であってもよく、第1コーナーと異なるコーナーを旋回する動作であってもよい。
<コーナーの定義>
本発明において、コーナーとは、鞍乗型車両が旋回しながら通過する場所である。コーナーとコーナーでない部分との境界は、明確であってもよく、明確でなくてもよい。コーナーとコーナーでない部分との境界が明確な場合、コーナーは、角ばった形状であってもよく、曲線状であってもよい。
<鞍乗型車両の姿勢の定義>
本発明において、鞍乗型車両の姿勢とは、鞍乗型車両が走行する路面に対する鞍乗型車両の姿勢である。
<ライダーの姿勢の定義>
本発明において、ライダーの姿勢とは、ライダーが乗車する鞍乗型車両が走行する路面に対するライダーの姿勢、および、ライダーが乗車する鞍乗型車両に対するライダーの姿勢の少なくともいずれかである。
<旋回軌跡の定義>
本発明において、旋回軌跡とは、旋回動作中の走行軌跡のことである。走行軌跡は、鞍乗型車両の路面等と接触する位置の軌跡である。鞍乗型車両が道路を走行する場合、走行軌跡および旋回軌跡は、例えば一般的な幅の道路において、道路の幅方向のどの位置を走行しているかを特定できるものである。本発明において、走行軌跡および旋回軌跡は、例えば、地図上のどの道路を走行したかということしか特定できないものは含まない。但し、第1旋回軌跡データが示す旋回軌跡は、実際の旋回軌跡から若干ずれる場合がある。
<車両前方向等の定義>
本発明および本明細書において、車両上下方向とは、鞍乗型車両を水平面に配置する場合、水平面に垂直な方向である。車両前方向とは、直立した状態の鞍乗型車両が水平面上を直進する方向である。車両左右方向とは、車両上下方向と車両前後方向に直交する方向であって、鞍乗型車両に乗車するライダーから見た前後方向である。
<鞍乗型車両の車両前方向の減速度および加速度の定義>
本発明における「鞍乗型車両の車両前方向の減速度」は、鞍乗型車両の車両前方向の負の加速度である。本発明における「鞍乗型車両の車両前方向の加速度」は、鞍乗型車両の車両前方向の正の加速度である。本発明において、「鞍乗型車両の車両前方向の減速度」とは、鞍乗型車両のある位置の車両前方向の減速度である。ある位置は特に限定されない。「鞍乗型車両の車両前方向の減速度」は、厳密な意味での鞍乗型車両のある位置の車両前方向の減速度に限らない。「鞍乗型車両の車両前方向の減速度」は、鞍乗型車両のある位置の進行方向の減速度であってもよい。例えば、鞍乗型車両の操舵車輪の進行方向の減速度であってもよい。また、例えば、鞍乗型車両の重心の位置の進行方向の減速度であってもよい。「鞍乗型車両の車両前方向の加速度」とは、鞍乗型車両のある位置の車両前方向の加速度である。ある位置は特に限定されない。「鞍乗型車両の車両前方向の加速度」は、厳密な意味での鞍乗型車両のある位置の車両前方向の加速度に限らない。「鞍乗型車両の車両前方向の加速度」は、鞍乗型車両のある位置の進行方向の加速度であってもよい。例えば、鞍乗型車両の操舵車輪の進行方向の加速度であってもよい。また、例えば、鞍乗型車両の重心の位置の進行方向の加速度であってもよい。
<鞍乗型車両の車両左右方向の加速度の定義>
本発明における「鞍乗型車両の車両左右方向の加速度」は、鞍乗型車両の車両左右方向の正の加速度と負の加速度の両方を含む。
<第1減速動作の定義>
本発明において、第1減速動作は、第1旋回動作前にのみに行われる鞍乗型車両の動作であってもよい。第1減速動作は、第1旋回動作中にのみに行われる鞍乗型車両の動作であってもよい。第1減速動作は、第1旋回動作前と第1旋回動作中の両方にわたって行われる鞍乗型車両の動作であってもよい。第1減速動作中、鞍乗型車両の車両前方向の速度は低減している。第1減速動作の直前において、鞍乗型車両の車両前方向の速度は低減していてもよく、ほぼ一定であってもよく、増加していてもよい。第1減速動作の直後において、鞍乗型車両の車両前方向の速度は低減していてもよく、ほぼ一定であってもよく、増加していてもよい。
<第1加速動作の定義>
本発明において、第1加速動作は、第1旋回動作後にのみに行われる鞍乗型車両の動作であってもよい。第1加速動作は、第1旋回動作中にのみに行われる鞍乗型車両の動作であってもよい。第1加速動作は、第1旋回動作後と第1旋回動作中の両方にわたって行われる鞍乗型車両の動作であってもよい。第1加速動作中、鞍乗型車両の車両前方向の速度は増加している。第1加速動作の直前において、鞍乗型車両の車両前方向の速度は増加していてもよく、ほぼ一定であってもよく、低減していてもよい。第1加速動作の直後において、鞍乗型車両の車両前方向の速度は増加していてもよく、ほぼ一定であってもよく、低減していてもよい。
<ライダー識別データの定義>
本発明において、ライダー識別データは、旋回動作中の鞍乗型車両に乗車するライダーが識別できるデータであればよい。ライダー識別データは、例えばIDである。また、ライダー識別データは、時間と位置のデータであってもよい。
<鞍乗型車両のある位置の車両左右方向の変位>
本発明において、鞍乗型車両のある位置の車両左右方向の変位とは、鞍乗型車両のある位置の車両左右方向の移動量である。ある位置は、特に限定されない。ある位置は、鞍乗型車両の路面等と接触する位置以外よりも上方向の位置であることが好ましい。ある位置は、鞍乗型車両の上部が好ましい。鞍乗型車両の上部とは、鞍乗型車両の車両上下方向の中央より上の部分である。
<鞍乗型車両のある位置の車両上下方向の変位>
本発明において、鞍乗型車両のある位置の車両上下方向の変位とは、鞍乗型車両のある位置の車両上下方向の移動量である。ある位置は、特に限定されない。鞍乗型車両が車輪を有する場合、ある位置は車輪の位置でないことが好ましい。ある位置は、鞍乗型車両の前部であってもよく、鞍乗型車両の後部であってもよい。鞍乗型車両の前部とは、鞍乗型車両の車両前後方向の中央より前の部分である。鞍乗型車両の後部の定義も同様である。
<プロセッサの定義>
本発明において、プロセッサには、マイクロコントローラ、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ、マルチプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラム可能な論理回路(PLC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)および本明細書に記載する処理を実行することができる任意の他の回路が含まれる。プロセッサは、ECU(Electronic Control Unit)であってもよい。
<記憶部の定義>
本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサと記憶部を含む。記憶部は、各種データを記憶することが可能である。本発明の記憶部は、鞍乗型車両走行データ処理装置に含まれる。記憶部は、1つの記憶装置であってもよく、1つの記憶装置が有する記憶領域の一部であってもよく、複数の記憶装置を含んでいてもよい。記憶部は、例えば、RAM(Random Access Memory)を含んでもよい。RAMは、プロセッサがプログラムを実行するときに各種データを一時的に記憶する。記憶部は、例えば、ROM(Read Only Memory)を含んでもよく、含まなくてもよい。ROMは、プロセッサに実行させるプログラムを記憶する。記憶部は、プロセッサが有するバッファ(緩衝記憶装置)を含んでもよく、含まなくてもよい。バッファは、一時的にデータを記憶する装置である。
<ハードウェアリソースの定義>
本発明において、ハードウェアリソースとは、プロセッサや記憶装置などのデバイスを意味する。本発明において、ハードウェアリソースを低減するとは、プロセッサまたは記憶装置の数を低減すること、プロセッサに求められる処理能力を下げること、記憶装置の容量を低減することなどを意味する。
<データの定義>
本発明において、データとは、コンピュータによって取り扱い可能な、記号や文字の組からなるデジタル形式の信号を意味する。
<第1鞍乗型車両走行複合データ差分の定義>
本発明において、第1車両姿勢データと第1ライダー姿勢データと第1旋回軌跡データとを含む第1データと、第2車両姿勢データと第2ライダー姿勢データと第2旋回軌跡データを含む第2データとの差分である第1第鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、以下のいずれかの方法で生成されてもよい。
第1の方法では、まず、第1車両姿勢データと第2車両姿勢データとの差分、第1ライダー姿勢データと第2ライダー姿勢データとの差分、第1旋回軌跡データと第2旋回軌跡データとの差分を算出する。これらの3つの差分を関連付けて、第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成される。
第2の方法では、第1車両姿勢データと第1ライダー姿勢データと第1旋回軌跡データとを関連付けて第1の指標が生成される。第2車両姿勢データと第2ライダー姿勢データと第2旋回軌跡データとを関連付けて第2の指標が生成される。第1の指標と第2の指標との差分を算出して、第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成される。
第3の方法では、第1車両姿勢データと第1ライダー姿勢データとを関連付けて第1の指標が生成される。第2車両姿勢データと第2ライダー姿勢データとを関連付けて第2の指標が生成される。第1の指標と第2の指標との差分を算出する。第1旋回軌跡データと第2旋回軌跡データとの差分を算出する。算出された2つの差分を関連付けて、第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成される。
この第3の方法において、第1指標は、第1車両姿勢データと第1旋回軌跡データに基づいて生成されてもよい。第1指標は、第1ライダー姿勢データと第1旋回軌跡データに基づいて生成されてもよい。第2指標は、第1指標が生成される2つのデータと同じ種類の2つのデータに基づいて生成される。
本発明の第1第鞍乗型車両走行複合データ差分は、厳密な差分なく、概略の差分であってもよい。また、本発明の第1第鞍乗型車両走行複合データ差分は、算出された複数の差分のそれぞれに重みづけをして関連付けることにより、生成されてもよい。
<ライダー識別データに基づいた鞍乗型車両走行複合データ差分の定義>
本発明において、「第1ライダー姿勢データと第2ライダー姿勢データに基づいて生成された第1鞍乗型車両走行複合データ差分」は、例えば、第1データと第2データとの差分に、第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データの少なくとも一方が付されたデータであってもよい。
<第1鞍乗型車両走行複合データ差分の出力の定義>
本発明において、「第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する」とは、第1鞍乗型車両走行複合データ差分が鞍乗型車両走行データ処理装置の外部の装置に出力されてもよいし、他の機能の処理を実行する鞍乗型車両走行データ処理装置が有するプロセッサと同じまたは異なるプロセッサに出力されてもよい。つまり、出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、種々な使い方がなされてよい。鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両用装置から教官用装置に出力されてよい。この場合の教官用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分を表示する端末装置、表示装置または第1鞍乗型車両走行複合データ差分を印刷する印刷装置である。また、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両用装置から教習者用装置に出力されてよい。この場合の教習者用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分を表示する端末装置である。鞍乗型車両走行データ処理装置が車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両制御装置のプロセッサに対して、エンジン制御またはブレーキ制御のために出力されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置が車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、鞍乗型車両が備える表示装置に出力されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、データ収録システムの外部のコンピュータに出力されてもよいし、データ収録システムに含まれる装置に出力されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、鞍乗型車両の走行後、蓄積した第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、データ収録システムの外部の、または、データ収録システムに含まれる、鞍乗型車両の走行状態を解析するための解析装置やライダー送付用情報を出力するライダー送付用情報出力装置に出力されてもよい。
<第1車両姿勢データ等の取得の定義>
本発明において、第1車両姿勢データの取得とは、鞍乗型車両走行データ処理装置の外部の装置から第1車両姿勢データが取得されることであってもよい。第1車両姿勢データの取得とは、鞍乗型車両走行データ処理装置の外部の装置から鞍乗型車両走行データ処理装置が取得したデータに基づいて、第1車両姿勢データが生成(取得)されることであってもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置の外部の装置とは、センサであってもよく、センサから受信した信号を処理する装置であってもよい。第1車両姿勢データ以外のデータの取得も同様の定義である。
<鞍乗型車両走行データ処理装置の定義>
本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、「鞍乗型車両の運転の教習に使用される教習支援システム」、「走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを蓄積するデータ収録システム」および、「走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データに基づいて鞍乗型車両を制御する鞍乗型車両制御装置」のいずれかに限らない。
データ収録システムは、車両の特性の解析のためにデータを蓄積するデータ収録システムであってもよい。データ収録システムは、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを表示または印刷する、または、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データに基づいてライダー送付用情報出力するために蓄積するデータ収録システムであってもよい。この場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、表示装置、印刷装置、または、ライダー送付用情報出力装置に出力される。印刷装置に出力するとは、鞍乗型車両走行データ処理装置から印刷装置に出力することであってもよい。印刷装置に出力するとは、鞍乗型車両走行データ処理装置と接続された外部装置の指令を受けて鞍乗型車両走行データ処理装置が外部装置を介して印刷装置に出力することであってもよい。ライダー送付用情報出力装置または表示装置への出力についても同様である。
鞍乗型車両走行データ処理装置は、走行中の鞍乗型車両に乗車するライダーの運転技術に関連するデータを蓄積する運転技術データ収録システムであってもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置は、走行中の鞍乗型車両に乗車するライダーの運転技術に関連するデータを表示もしくは印刷する、または、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データに基づいてライダー送付用情報を出力するために蓄積する運転技術データ収録システムであってもよい。
鞍乗型車両走行データ処理装置は、例えば、鞍乗型車両の運転の教習に使用される教習支援システムで使用されてもよい。この場合、第1車両姿勢データ、第1ライダー姿勢データ、第1旋回軌跡データ等は、教習するための場所を鞍乗型車両が走行中に検出されたデータであってもよく、そのデータから生成されていてもよい。第1車両姿勢データ、第1ライダー姿勢データ、第1旋回軌跡データ等は、教習するための場所ではない一般道路を鞍乗型車両が走行中に検出されたデータであってもよく、そのデータから生成されていてもよい。
鞍乗型車両走行データ処理装置は、1つの装置で構成されてもよいし、互いにデータ通信可能に構成された複数の装置で構成されてもよい。
<姿勢に関連するデータの定義>
本発明において、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1車両姿勢データとは、第1旋回動作中の1つのタイミングだけの車両の姿勢を示すデータであってもよく、第1旋回動作中の複数のタイミングの車両の姿勢を示すデータであってもよい。本発明において、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データとは、第1旋回動作中の1つのタイミングだけのライダーの姿勢を示すデータであってもよく、第1旋回動作中の複数のタイミングのライダーの姿勢を示すデータであってもよい。第2車両姿勢データ、第2ライダー姿勢データ、第3車両姿勢データ、第3ライダー姿勢データの定義も上記と同様である。
<GNSSを利用して生成されたデータの定義>
本発明において、GNSSを利用して生成されたデータとは、GNSS衛星から送信された電波を利用して生成されたデータである。GNSSを利用して生成されたデータは、GNSS衛星から送信された電波と、鞍乗型車両の挙動を検出するセンサの信号に基づいて生成されてもよい。
<撮像装置の定義>
本発明において、撮像装置は、カメラを含む。カメラは、被写体の光学像を撮影素子で光電変換してイメージデータ(画像データ)を生成する装置である。カメラによって生成されるイメージデータは、静止画像データであっても、動画データであってもよい。撮像装置は、カメラで撮影された画像を解析して、コンピュータグラフィックスデータを生成する装置であってもよい。
<その他の用語の定義>
本発明において、あるデータに基づいて、取得する、生成する、または制御するとは、このデータだけに基づいた取得、生成または制御であってもよく、このデータと他のデータに基づいた取得、生成または制御であってもよい。この定義は、取得、生成または制御以外の動作にも適用される。
本発明において、Aから取得するとは、Aから直接取得する場合と、AからBを介して取得する場合の両方を含む。
本明細書において、ある部品の端部とは、部品の端とその近傍部とを合わせた部分を意味する。
本発明において、含む(including)、有する(comprising)、備える(having)およびこれらの派生語は、列挙されたアイテム及びその等価物に加えて追加的アイテムをも包含することが意図されて用いられている。
本発明において、取り付けられた(mounted)、接続された(connected)、結合された(coupled)、支持された(supported)という用語は、広義に用いられている。具体的には、直接的な取付、接続、結合、支持だけでなく、間接的な取付、接続、結合および支持も含む。さらに、接続された(connected)および結合された(coupled)は、物理的又は機械的な接続/結合に限られない。それらは、直接的なまたは間接的な電気的接続/結合も含む。
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語および科学用語を含む)は、本発明が属する当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書に定義された用語のような用語は、関連する技術および本開示の文脈における意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、理想化されたまたは過度に形式的な意味で解釈されることはない。
本明細書において、Aおよび/またはBとは、AおよびBであってもよく、AまたはBであってもよいことを意味する。本明細書において、「ライダーの運転技術および/または車両の特徴が反映されるデータ」とは、ライダーの運転技術および車両の特徴の両方が反映されていてもよく、ライダーの運転技術または車両の特徴のいずれか一方だけが反映されていてもよい。
本発明および本明細書において、複数の選択肢のうちの少なくとも1つとは、複数の選択肢から考えられる全ての組み合わせを含む。複数の選択肢のうちの少なくとも1つとは、複数の選択肢のいずれか1つであってもよく、複数の選択肢の全てであってもよい。例えば、AとBとCの少なくとも1つとは、Aのみであってもよく、Bのみであってもよく、Cのみであってもよく、AとBであってもよく、AとCであってもよく、BとCであってもよく、AとBとCであってもよい。
本明細書において、「好ましい」という用語は非排他的なものである。「好ましい」は、「好ましいがこれに限定されるものではない」ということを意味する。本明細書において、「好ましい」と記載された構成は、少なくとも、上記(1)の構成により得られる上記効果を奏する。また、本明細書において、「してもよい」という用語は非排他的なものである。「してもよい」は、「してもよいがこれに限定されるものではない」という意味である。本明細書において、「してもよい」と記載された構成は、少なくとも、上記(1)の構成により得られる上記効果を奏する。
特許請求の範囲において、ある構成要素の数を明確に特定しておらず、英語に翻訳された場合に単数で表示される場合、本発明は、この構成要素を、複数有していてもよい。また本発明は、この構成要素を1つだけ有していてもよい。
本発明では、上述した好ましい構成を互いに組み合わせることを制限しない。本発明の実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、以下の説明に記載されたまたは図面に図示された構成要素の構成および配置の詳細に制限されないことが理解されるべきである。本発明は、後述する実施形態以外の実施形態でも可能である。本発明は、後述する実施形態に様々な変更を加えた実施形態でも可能である。また、本発明は、後述する実施形態および変形例を適宜組み合わせて実施することができる。
本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムによると、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(本発明の実施形態)
以下、本発明の実施形態について図1を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態の鞍乗型車両走行データ処理装置の構成、本実施形態の鞍乗型車両走行データ処理方法の処理の手順および本実施形態の鞍乗型車両走行データ処理プログラムの処理の手順を示す図である。図1には、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両10も表示している。図1中の第1鞍乗型車両10は、自動二輪車である。第1鞍乗型車両10は、自動二輪車に限らない。第1旋回動作中の第1鞍乗型車両10は、本実施形態の鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムにおいて、鞍乗型車両走行データが処理される走行中の鞍乗型車両10の一例である。
本実施形態の鞍乗型車両走行データ処理装置1は、走行中の鞍乗型車両10に関連するデータを処理する装置である。本実施形態の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置1において、走行中の鞍乗型車両10に関連するデータを処理する方法である。本実施形態の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置1において、走行中の鞍乗型車両10に関連するデータを処理するプログラムである。鞍乗型車両走行データ処理装置1は、例えば、鞍乗型車両教習支援システム、データ収録システムや鞍乗型車両制御装置である。鞍乗型車両教習支援システムは、鞍乗型車両の運転の教習に使用され、走行中の鞍乗型車両10に関連する鞍乗型車両走行データを用いる装置である。データ収録システムは、走行中の鞍乗型車両10に関連するデータを蓄積する装置である。鞍乗型車両制御装置は、走行中の鞍乗型車両10に関連するデータに基づいて鞍乗型車両10を制御する装置である。
図1に示すように、鞍乗型車両走行データ処理装置1は、プロセッサ2と図示しない記憶部を有する。記憶部には、プロセッサ2が実行する処理に必要な鞍乗型車両走行データ処理プログラムが記憶されている。プロセッサ2は、この記憶部に予め記憶された鞍乗型車両走行データ処理プログラムを読み込むことで、以下の一連の処理S1〜S2を実行するように構成されている。なお、プロセッサ2が実行する処理が予め読み込まれたプロセッサである場合には、プロセッサ2は、以下の一連の処理S1〜S2を実行するように鞍乗型車両走行データ処理プログラムが予め読み込まれていてもよい。以下、プロセッサ2が実行する一連の処理について説明する。
プロセッサ2は、鞍乗型車両走行データ取得処理S1と、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S2とを実行する。本実施形態の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ取得処理S1と、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S2とを含む。本実施形態の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ取得処理S1と、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S2とを、プロセッサ2に実行させる。
鞍乗型車両走行データ取得処理S1において、車両姿勢データDvと、ライダー姿勢データDrと、旋回軌跡データDtとが鞍乗型車両走行データとして取得される。車両姿勢データDvは、第1車両姿勢データDv1および第2車両姿勢データDv2を含む。ライダー姿勢データDrは、第1ライダー姿勢データDr1および第2ライダー姿勢データDr2を含む。旋回軌跡データDtは、第1旋回軌跡データDt1および第2旋回軌跡データDt2を含む。車両姿勢データDvは、第1鞍乗型車両10および第2鞍乗型車両を含む少なくとも1台の鞍乗型車両が旋回している旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢に関連するデータである。ライダー姿勢データDrは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連するデータである。旋回軌跡データDtは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の旋回軌跡に関連するデータである。第1車両姿勢データDv1は、第1鞍乗型車両10が第1コーナーを旋回している第1旋回動作中の第1鞍乗型車両10の姿勢に関連するデータである。第1ライダー姿勢データDr1は、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両10に乗車するライダーRの姿勢に関連するデータである。第1旋回軌跡データDt1は、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両10の旋回軌跡に関連するデータである。第2車両姿勢データDv2と、第2ライダー姿勢データDr2と、第2旋回軌跡データDt2は、第2旋回動作中の第2鞍乗型車両10に関連するデータである。第2旋回動作は、第1旋回動作とは異なる旋回動作である。第1旋回動作を行った第1鞍乗型車両10と同一の第2鞍乗型車両10が第1コーナーと同じまたは異なるコーナーを旋回している旋回動作である。なお、第2鞍乗型車両は、第1鞍乗型車両10と異なる鞍乗型車両であってもよい。
鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S2において、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1を含む鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1は、第1車両姿勢データDv1と、第1ライダー姿勢データDr1と、第1旋回軌跡データDt1とを含む第1データDs1と、第2車両姿勢データDv2と、第2ライダー姿勢データDr2と、第2旋回軌跡データDt2とを含む第2データDs2との差分である。第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1は、鞍乗型車両走行データ取得処理S1で取得された、車両姿勢データDvに含まれる第1車両姿勢データDv1および第2車両姿勢データDv2と、ライダー姿勢データDrに含まれる第1ライダー姿勢データDr1および第2ライダー姿勢データDr2と、旋回軌跡データDtに含まれる第1旋回軌跡データDt1および第2旋回軌跡データDt2に基づいて生成される。
本実施形態の鞍乗型車両走行データ処理装置1、本実施形態の鞍乗型車両走行データ処理方法および本実施形態の鞍乗型車両走行データ処理プログラムはこのような構成を有するため、以下の効果を有する。
鞍乗型車両10は、乗用車よりも、車両の大きさが小さい。また、鞍乗型車両10は、乗用車と異なり、旋回時にライダーRが重心を移動させながら走行する。そのため、走行中の鞍乗型車両10に関連するデータは、走行中の乗用車に関連するデータと異なる。鞍乗型車両走行データは、乗用車走行データよりも、ライダーRの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。従来提案されている鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、走行中の鞍乗型車両10に関連する鞍乗型車両走行データとして、多くの種類のデータを取得する。つまり、従来提案されている鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムにおいては、ライダーRの運転技術および/または車両の特徴を強く反映するデータとして取得するデータの種類が多い。また、従来提案されている鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムにおいては、ライダーRの運転技術および/または車両の特徴を強く反映するデータとして処理するデータの種類も多い。
一方、本実施形態の鞍乗型車両走行データ処理装置1、本実施形態の鞍乗型車両走行データ処理方法および本実施形態の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ取得処理S1と、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S2とを実行する。鞍乗型車両走行データ取得処理S1では、車両姿勢データDvと、ライダー姿勢データDrと、旋回軌跡データDtとが取得される。車両姿勢データDvは、第1車両姿勢データDv1と、第2車両姿勢データDv2と、を含む。ライダー姿勢データDrは、第1ライダー姿勢データDr1と、第2ライダー姿勢データDr2と、を含む。旋回軌跡データDtは、第1旋回軌跡データDt1と、第2旋回軌跡データDt2とを含む。車両姿勢データDvは、第1鞍乗型車両10および第2鞍乗型車両10を含む少なくとも1台の鞍乗型車両が旋回している旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢に関連するデータである。ライダー姿勢データDrは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーRの姿勢に関連するデータである。旋回軌跡データDtは、旋回動作中の少なくとも1台の鞍乗型車両の旋回軌跡に関連するデータである。第1車両姿勢データDv1は、第1鞍乗型車両10が第1コーナーを旋回している第1旋回動作中の第1鞍乗型車両10の姿勢に関連するデータである。第1ライダー姿勢データDr1は、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両10に乗車するライダーRの姿勢に関連するデータである。第1旋回軌跡データDt1は、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両10の旋回軌跡に関連するデータである。第2車両姿勢データDv2と、第2ライダー姿勢データDr2と、第2旋回軌跡データDt2は、第2旋回動作中の第2鞍乗型車両10に関連する鞍乗型車両走行データである。第2旋回動作は、第1旋回動作とは異なる。第2旋回動作は、第1旋回動作を行った第1鞍乗型車両と同一または異なる第2鞍乗型車両が第1コーナーと同じまたは異なるコーナーを旋回している旋回動作である。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S2では、第1車両姿勢データDv1と、第1ライダー姿勢データDr1と、第1旋回軌跡データDt1とを含む第1データDs1と、第2車両姿勢データDv2と、第2ライダー姿勢データDr2と、第2旋回軌跡データDt2とを含む第2データDs2との差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1を出力する。第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1は、車両姿勢データDvに含まれる第1旋回動作中の第1鞍乗型車両10の姿勢に関連する第1車両姿勢データDv1および第2旋回動作中の第2鞍乗型車両10の姿勢に関連する第2車両姿勢データDv2と、ライダー姿勢データDrに含まれる第1旋回動作中の第1鞍乗型車両10に乗車するライダーRの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データDr1および第2旋回動作中の第2鞍乗型車両10に乗車するライダーRの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データDr2と、旋回軌跡データDtに含まれる第1旋回動作中の第1鞍乗型車両10の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データDt1および第2旋回動作中の第2鞍乗型車両10の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データDt2とに基づいて生成される。
走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データは、鞍乗型車両走行データ処理装置1で処理されて、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1を含む鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1は、種々な使い方がなされてよい。鞍乗型車両走行データ処理装置1が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1は、例えば、車両用装置から教官用装置に出力されてよい。この場合の教官用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1を表示する端末装置、表示装置または第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1を印刷する印刷装置である。また、鞍乗型車両走行データ処理装置1が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1は、例えば、表示装置または印刷装置である教官用装置に出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1を教官用装置に送信することで、ライダーRの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示または印刷することができる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置1が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1は、例えば、車両用装置から教習者用装置に出力されてよい。この場合の教習者用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1を表示する端末装置である。第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1を教習者用装置に送信することで、ライダーRの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置1が鞍乗型車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1は、例えば、鞍乗型車両制御装置内のエンジン制御またはブレーキ制御のためのプロセッサに出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1は、例えば、車両制御装置内で、記憶部に出力されてよい。そして、記憶部に出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1は、エンジン制御またはブレーキ制御を実行する、鞍乗型車両走行データ処理装置1が有するプロセッサと同じまたは異なるプロセッサに出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1をエンジン制御またはブレーキ制御のために出力することで、ライダーRの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて、鞍乗型車両のエンジン制御またはブレーキ制御を行うことができる。鞍乗型車両走行データ処理装置1が鞍乗型車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1は、例えば、鞍乗型車両が備える表示装置に出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1を表示装置に出力することで、ライダーRの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置1がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1は、例えば、データ収録システムに接続された外部記憶装置(二次記憶装置、補助記憶装置)に出力されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置1がデータ収録システムの場合、鞍乗型車両の走行後、蓄積した第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1を、例えば、データ収録システムの外部の鞍乗型車両の走行状態を解析するための解析装置に出力してもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1を解析装置に出力することで、ライダーRの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて解析することができる。外部記憶装置に記憶された第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1は、鞍乗型車両の走行状態の解析に使用されてもよい。外部記憶装置に記憶された第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1を解析に使用することで、ライダーRの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて解析することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置1がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1は、データ収録システムの外部のコンピュータに出力されてもよい。例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置1がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダー送付用情報出力装置に出力されてもよい。ライダー送付用情報出力装置は、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1に基づいて、ライダー送付用情報を出力する装置である。ライダー送付用情報とは、例えば、鞍乗型車両の乗り換えの案内、ツーリングコースの紹介、ライディングスクールの紹介、イベントの紹介、商品の紹介などに関する情報である。イベントは、運転講習会、ツーリング会、競技会などを含む。商品は、鞍乗型車両自体や鞍乗型車両の部品を含む。鞍乗型車両の部品は、例えば、タイヤやバッテリーである。さらに、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1は、保険システム、販売システム、金融システムなどのデータ処理システムに用いられてよい。教習支援システム、車両制御装置およびデータ収録システムは、鞍乗型車両走行データ処理装置1の一例である。
このように、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S2では、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両10の姿勢に関連する第1車両姿勢データDv1および第2旋回動作中の第2鞍乗型車両の姿勢に関連する第2車両姿勢データDv2、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データDr1および第2旋回動作中の第2鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データDr2、並びに、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データDt1および第2旋回動作中の第2鞍乗型車両の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データDt2に基づいて生成された第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1を出力する。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S2で出力されたライダーRの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データDv1と、第1ライダー姿勢データDr1と、第1旋回軌跡データDt1と、第2車両姿勢データDv2と、第2ライダー姿勢データDr2と、第2旋回軌跡データDt2に基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1が生成されることで、鞍乗型車両走行データ処理装置1で処理されるデータの種類を低減することができる。具体的には、例えば、取得するデータの種類を少なくすることができる。また、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置1のプロセッサ2が出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置1は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置1は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置1は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーRの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔDc1を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置1は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置1は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本実施形態の鞍乗型車両走行データ処理装置1は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本実施形態の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置1のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本実施形態の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置1のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(実施形態の具体例1)
以下、本発明の実施形態の具体例1について図2〜図6を参照しつつ説明する。本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理装置101は、上述した本発明の実施形態の鞍乗型車両走行データ処理装置1の特徴を全て有する。なお、以下の説明において、上述した本発明の実施形態と同じ部位または処理についての説明は適宜省略する。図2に示すように、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、自動二輪車110に搭載される。自動二輪車110は、上記実施形態の鞍乗型車両10の一例である。鞍乗型車両走行データ処理装置101は、自動二輪車110に搭載されたECU(Electronic Control Unit / 電子制御ユニット)60に含まれる。鞍乗型車両走行データ処理装置101は、走行中の自動二輪車110に関連する鞍乗型車両走行データに基づいて自動二輪車110を制御する鞍乗型車両制御装置である。
以下の説明において、前後方向、左右方向、上下方向とは、特に限定しない限り、それぞれ、車両前後方向、車両左右方向、車両上下方向のことである。車両上下方向は、自動二輪車110が配置された路面が水平な場合に、路面に垂直な方向である。車両前方向は、直立した状態の自動二輪車110が水平な路面を直進する方向である。車両後方向は、車両前方向の逆方向である。車両左右方向は、車両上下方向と車両前後方向に直交する方向であって、自動二輪車110に乗車するライダーRから見た左右方向である。図2は、自動二輪車110が、水平な路面上に直進可能に直立した状態を示す。図2中の矢印F、Re、U、Dは、それぞれ前方向、後方向、上方向、下方向を表す。
<自動二輪車の全体構成>
図2に示すように、自動二輪車110は、前輪11と、後輪12、車体フレーム13とを備えている。車体フレーム13は、その前部にヘッドパイプ13aを有する。ヘッドパイプ13aには、ステアリングシャフト(図示せず)が回転可能に挿入されている。ステアリングシャフトの上端部は、ステアリングホイール(ハンドルユニット)14に連結されている。ステアリングホイール14は、フロントフォーク15の上端部に連結されている。フロントフォーク15の下端部は、前輪11を回転可能に支持している。フロントフォーク15は、フロントサスペンション(図示せず)を有する。フロントサスペンションは、前輪11が受ける上下方向の振動を吸収する。ステアリングホイール14、ステアリングシャフト、フロントフォーク15、および前輪11は、車体フレーム13に対して一体的に揺動可能である。ライダーRがステアリングホイール14を操作することにより、前輪11は操舵される。前輪11は、操舵車輪である。
前輪11には、前ブレーキ16が設けられている。前ブレーキ16は、前輪11に制動力を付与可能に構成されている。前ブレーキ16は、例えば、液圧式のブレーキである。前ブレーキ16は、液圧式以外の公知のブレーキであってもよい。
スイングアーム17の前端部は、車体フレーム13に揺動可能に支持されている。スイングアーム17の後端部は、後輪12を回転可能に支持している。スイングアーム17は、リアサスペンション18を介して車体フレーム13に接続されている。リアサスペンション18は、後輪12が受ける上下方向の振動を吸収する。
後輪12には、後ブレーキ19が設けられている。後ブレーキ19は、後輪12に制動力を付与可能に構成されている。後ブレーキ19は、例えば、液圧式のブレーキである。後ブレーキ19は、液圧式以外の公知のブレーキであってもよい。
車体フレーム13は、シート20と燃料タンク21を支持している。車体フレーム13は、エンジンユニット30を支持している。車体フレーム13は、バッテリー(図示せず)を支持している。バッテリーは、ECU60や各種センサなどの電子機器に電力を供給する。
エンジンユニット30は、自動二輪車110の動力源である。エンジンユニット30は、後輪12に駆動力を付与可能に構成されている。エンジンユニット30は、動力を発生させるエンジン本体31を有する。エンジン本体31で発生した動力が、後輪12に伝達される。後輪12は、駆動輪である。エンジンユニット30は、液冷式のエンジンである。なお、エンジンユニット30の冷却方式は、自然空冷式であってもよく、強制空冷式であってもよく、油冷式であってもよい。
ここから、図3を用いて、エンジンユニット30についてより詳細に説明する。図3に示すエンジン本体31は、エンジン本体31の一部を模式的に表示している。エンジン本体31は、多気筒エンジンである。図3は、複数の気筒のうちの1つの気筒のみを表示している。なお、エンジン本体31は、単気筒エンジンであってもよい。エンジン本体31は、4ストローク1サイクルエンジンである。4ストローク1サイクルエンジンは、気筒ごとに、吸気行程、圧縮行程、燃焼行程(膨張行程)、および排気行程を繰り返す。3気筒の燃焼行程のタイミングは互いに異なっている。エンジン本体31は、2ストローク1サイクルエンジンであってもよい。
エンジン本体31は、複数(例えば3つ)の燃焼室32を有する。複数の燃焼室32は、左右方向に一列に並んでいる。各燃焼室32の一部は、ピストン33によって構成される。複数のピストン33は、複数のコネクティングロッド34を介して1つのクランクシャフト35に連結されている。燃焼室32には、点火プラグ36の先端部が配置されている。点火プラグ36は、燃焼室32内の燃料と空気との混合ガスに点火する。点火プラグ36は、点火コイル37に接続されている。点火コイル37は、点火プラグ36の火花放電を生じさせるための電力を蓄える。混合ガスの燃焼のエネルギーによってピストン33が往復移動することで、クランクシャフト35が回転する。それにより、エンジン本体31で動力が生じる。クランクシャフト35は、スターターモータおよび発電機に連結されている。なお、スターターモータと発電機は一体化されていてもよい。エンジン本体31には、エンジン回転速度センサ(図示せず)とエンジン温度センサ(図示せず)が設けられる。エンジン回転速度センサは、クランクシャフト35の回転速度を検出する。エンジン温度センサは、エンジン本体31の温度を直接または間接的に検出する。
図示は省略するが、エンジン本体31は、多段変速装置とクラッチを有する。クランクシャフト35で発生した動力(トルク)は、多段変速装置とクラッチを介して、後輪12に伝達される。多段変速装置は、例えば1速〜6速およびニュートラルの7つのギヤ位置を有する。クラッチは、クランクシャフト35からの動力を伝達する状態と伝達しない状態に切換え可能に構成されている。
図3に示すように、エンジン本体31は、燃焼室32ごとに吸気通路部40および排気通路部50を有する。なお、本明細書において、通路部とは、経路を形成する構造物を意味する。経路は、空気やガスなどが通過する空間を意味する。吸気通路部40は、燃焼室32に空気を導入する。排気通路部50は、燃焼行程において燃焼室32で発生した燃焼ガス(排ガス)を排出する。吸気通路部40と接続される燃焼室32の開口は、吸気バルブ41によって開閉される。また、排気通路部50と接続される燃焼室32の開口は、排気バルブ51によって開閉される。吸気バルブ41および排気バルブ51は、エンジン本体31が有する動弁装置(図示せず)によって駆動される。動弁装置は、クランクシャフト35と連動して作動する。
エンジンユニット30は、エンジン本体31に接続された吸気通路部42を有する。吸気通路部42は、エンジン本体31の複数の吸気通路部40に接続されている。吸気通路部42の他端は、大気に開放されている。吸気通路部42に吸入された空気が、エンジン本体31に供給される。吸気通路部42にはエアフィルター43が設けられている。
エンジンユニット30は、燃焼室32に燃料を供給するインジェクタ44を有する。インジェクタ44は、燃焼室32ごとに1つずつ設けられている。インジェクタ44は、吸気通路部42または吸気通路部42内で燃料を噴射するように配置されている。なお、インジェクタ44は、燃焼室32内で燃料を噴射するように配置されていてもよい。インジェクタ44は、燃料ホース45を介して燃料タンク21に接続されている。燃料タンク21の内部には、燃料ポンプ46が配置されている。燃料ポンプ46は、燃料タンク21内の燃料を燃料ホース45へと圧送する。
吸気通路部42の内部には、スロットルバルブ47が配置される。スロットルバルブ47は、燃焼室32ごとに設けられる。スロットルバルブ47は、複数の燃焼室32に対して1つだけ設けられてもよい。スロットルバルブ47は、開状態の開度を変更可能に構成されている。スロットルバルブ47の開度によって、エンジン本体31に供給される空気量が調整される。スロットルバルブ47は、電子制御式のスロットルバルブである。なお、スロットルバルブは、機械式のスロットルバルブであってもよい。
吸気通路部42には、吸気圧センサ71と、吸気温センサ72と、スロットル開度センサ(スロットルポジションセンサ)73と、が設けられる。吸気圧センサ71は、吸気通路部42内の圧力を検出する。吸気温センサ72は、吸気通路部42内の空気の温度を検出する。スロットル開度センサ73は、スロットルバルブ47の位置を検出することにより、スロットルバルブ47の開度を表す信号を出力する。
エンジンユニット30は、エンジン本体31に接続された排気通路部52を有する。排気通路部52の一端部は、エンジン本体31の複数の排気通路部50に接続されている。排気通路部52の他端部は、マフラー部53に接続されている。エンジン本体31から排出された排ガスは、排気通路部52を通過した後、マフラー部53に流入する。マフラー部53は、排ガスを浄化する触媒54を収容する。排ガスは、触媒54によって浄化された後、大気に放出される。触媒54は、排気通路部52内に配置されてもよい。排気通路部52には、酸素センサ75が設けられる。酸素センサ75は、排ガス中の酸素濃度を検出する。
以上がエンジンユニット30の説明である。ここから、自動二輪車110全体の説明に戻る。
図2に示すように、自動二輪車110の右下部には、ブレーキペダル23が設けられている。また、図示は省略するが、自動二輪車110の左下部には、シフトペダルが設けられている。ブレーキペダル23とシフトペダルは、それぞれ、ライダーRの足で操作される。ブレーキペダル23には、ブレーキペダル23の操作量を検出する後ブレーキセンサ81(図4参照)が接続されている。シフトペダルには、シフトペダルの操作量を検出するシフトペダルセンサ(図示せず)が接続されている。
ライダーRがブレーキペダル23を操作することで、後ブレーキ19は後輪12に制動力を付与する。ブレーキペダル23は、後ブレーキ駆動装置25(図4参照)を介して、後ブレーキ19に接続されている。後ブレーキ駆動装置25は、鞍乗型車両制御装置(鞍乗型車両走行データ処理装置)101によって制御可能である。後ブレーキ19が液圧式のブレーキの場合、後ブレーキ駆動装置25は、例えば、作動液が流れるパイプと、弁と、ポンプ等を有する。この場合、鞍乗型車両制御装置101は、液圧調整回路に設けられた電磁弁などを制御する。鞍乗型車両制御装置101が後ブレーキ駆動装置25を制御することによって、ブレーキペダル23の操作量が同じであっても、後ブレーキ19の制動力を異ならせることができる。なお、ブレーキペダル23と後ブレーキ19とを接続する後ブレーキ駆動装置と、鞍乗型車両制御装置101と後ブレーキ19とを接続する後ブレーキ駆動装置とは、異なっていてもよい。言い換えると、独立した2つの後ブレーキ駆動装置が設けられていてもよい。
ライダーRがシフトペダルを操作することで、エンジンユニット30の多段変速装置(図示せず)のギヤ位置は切り換えられる。なお、シフトペダルの代わりに、ステアリングホイール14にシフトスイッチが設けられてもよい。
ステアリングホイール14は、アクセルグリップ24(図2参照)と、ブレーキレバー(図示せず)と、クラッチレバー(図示せず)を有する。アクセルグリップ24およびブレーキレバーは、ステアリングホイール14の右部に配置される。クラッチレバーは、ステアリングホイール14の左部に配置される。アクセルグリップ24とブレーキレバーとクラッチレバーは、ライダーRの手で操作される。アクセルグリップ24には、アクセルグリップ24の操作量を検出するアクセルセンサ83(図4参照)が接続されている。ブレーキレバーには、ブレーキレバーの操作量を検出する前ブレーキセンサ82(図4参照)が接続されている。クラッチレバーには、クラッチレバーの操作量を検出するクラッチレバーセンサ(図示せず)が接続されている。
ライダーRがアクセルグリップを操作することで、エンジンユニット30のエンジン本体31で発生する動力は調整される。アクセルグリップの操作量に応じて、スロットルバルブ47の開度が変更される。より詳細には、アクセルグリップの操作量を検出するアクセルセンサ83の信号に基づいて、鞍乗型車両制御装置(鞍乗型車両走行データ処理装置)101がスロットルバルブ47を制御する。なお、スロットルバルブ47が機械式の場合、アクセルグリップは、スロットルワイヤを介して、スロットルバルブ47に接続されている。
ライダーRがブレーキレバーを操作することで、前ブレーキ16は前輪11に制動力を付与する。ブレーキレバーは、前ブレーキ駆動装置26(図4参照)を介して、前ブレーキ16に接続されている。鞍乗型車両制御装置101が前ブレーキ駆動装置26を制御することによって、ブレーキレバーの操作量が同じであっても、前ブレーキ16の制動力を異ならせることができる。なお、ブレーキレバーと前ブレーキ16とを接続する前ブレーキ駆動装置と、鞍乗型車両制御装置101と前ブレーキ16とを接続する前ブレーキ駆動装置とは、異なっていてもよい。前ブレーキ駆動装置26は、後ブレーキ駆動装置25と一体化されていてもよい。
ライダーRがクラッチレバーを操作することで、エンジンユニット30のクラッチ(図示せず)は、クランクシャフト35から後輪12への動力の伝達を遮断する。クラッチレバーは、シフトペダルによって多段変速装置のギヤ位置を変更する前に操作される。
なお、エンジンユニット30は、多段変速装置の代わりに、無段変速装置を有していてもよい。この場合、自動二輪車110は、シフトペダルとクラッチレバーを有さなくてもよい。また、ブレーキペダルが設けられず、ブレーキレバーの操作によって、前ブレーキ16と後ブレーキ19の両方が作動可能であってもよい。
このようにステアリングホイール14、ペダルブレーキ、ブレーキレバー、アクセルグリップ24などを操作することで、ライダーRは、自動二輪車110の車両前方向の速度を増加または減少させたり、自動二輪車110を旋回させたりすることができる。
ステアリングホイール14は、ライダーRによって操作される各種スイッチ(図示せず)を有する。各種スイッチは、例えば、メインスイッチ、エンジンスタートスイッチ、エンジンストップスイッチ等である。メインスイッチは、バッテリーから各種電気機器への電力供給のオンオフを切り替えるスイッチである。エンジンスタートスイッチは、エンジンユニット30の運転を開始させるスイッチであり、エンジンストップスイッチは、エンジンユニット30の運転を停止させるスイッチである。
自動二輪車110は、タッチパネル28(図4参照)を有する。タッチパネル28は、シート20に着座したライダーRが視認できる位置に配置されている。タッチパネル28は、各種の設定画面を表示することが可能である。タッチパネル28は、ライダーRからの各種操作入力を受け付けることが可能である。例えば、ライダーRを識別するライダー識別情報をタッチパネル28に入力が可能である。ライダー識別情報は、例えば、ライダーRの氏名やID番号などである。また、タッチパネル28は、自動二輪車110の動作状態などを表示することが可能である。タッチパネル28は、例えば、車速(車両前方向の速度)、エンジン回転速度、ギヤ位置、各種の警告などを表示する。
自動二輪車110は、ステアリングホイール14の操舵角を検出する操舵角センサ84を有する。ステアリングホイール14の操舵角は、前輪11(操舵車輪)の操舵角と同じである。なお、自動二輪車110は、操舵角センサ84を有さなくてもよい。
自動二輪車110は、車輪速度センサ85を有する。車輪速度センサ85は、後輪12の回転速度を検出する。車輪速度センサ85は、前輪11の回転速度を検出するセンサであってもよい。自動二輪車110は、前輪11の回転速度を検出する車輪速度センサと、後輪12の回転速度を検出する車輪速度センサの両方を有していてもよい。
車輪速度センサ85の信号は、ECU60に送信される。ECU60は、車輪速度センサ85の信号に基づいて、自動二輪車110の車両前方向の速度を取得する。例えば、ECU60は、車輪速度センサ85により検出された後輪12の回転速度と後輪12の径に基づいて、後輪12の進行方向の速度を算出する。後輪12の進行方向の速度は、狭義の意味において、自動二輪車110の車両前方向の速度である。車輪速度センサ85が前輪11に設けられている場合、車輪速度センサ85により検出された前輪11の回転速度と前輪11の径に基づいて、前輪11の進行方向の速度が算出される。前輪11が操舵されている場合、前輪11の進行方向は、自動二輪車110の車両前方向と若干異なる。本明細書では、前輪11の進行方向の速度も、自動二輪車110の車両前方向の速度に含まれる。ECU60は、車輪速度センサ85の信号に基づいて、自動二輪車110の車両前方向の加速度(負の加速度を含む)を取得してもよい。例えば、ECU60は、車輪速度センサ85の信号に基づいて算出された自動二輪車110の車両前方向の速度を時間で微分することで、自動二輪車110の車両前方向の加速度を算出してもよい。
自動二輪車110は、IMU(Inertial Measurement Unit/慣性計測装置)86を有する。IMU86は、ロールセンサ、ピッチセンサ、およびヨーセンサを有する。ロールセンサは、車体フレーム13のロール軸Ro(図2参照)回りの角度、角速度、および角加速度の少なくとも1つを検出可能である。ピッチセンサは、車体フレーム13のピッチ軸P(図2参照)回りの角度、角速度、および角加速度の少なくとも1つを検出可能である。ヨーセンサは、車体フレーム13のヨー軸Y(図2参照)回りの角度、角速度、および角加速度の少なくとも1つを検出可能である。ロールセンサ、ピッチセンサ、およびヨーセンサは、車体フレーム13と一体的に動くように自動二輪車110に配置される。自動二輪車110の姿勢が変化すると、路面に対するロール軸Ro、ピッチ軸P、ヨー軸Yの向きも変化する。
ヨー軸Yは、自動二輪車110が水平な路面に直立している状態において、車両上下方向と平行である。ヨーセンサのヨー軸Yは、自動二輪車110が水平な路面に直立している状態において、車両の中央を通っていれば、車両上下方向に対して若干傾斜していてもよい。例えば、ヨー軸Yは、ステアリングシャフトに平行であってもよい。以下の説明において、車体フレーム13のヨー軸Y回りの角度を、自動二輪車110のヨー角という。自動二輪車110のヨー角が変化するとき、自動二輪車110の進行方向が変化する。自動二輪車110のヨー角は、自動二輪車110の進行方向に関連する。
ロール軸Roは、ヨー軸Yに直交する。水平な路面に直立している状態の自動二輪車110を下方向に見たとき、ロール軸Roは、車両前後方向と平行である。以下の説明において、車体フレーム13のロール軸Ro回りの角度を、自動二輪車110のロール角という。自動二輪車110のロール角が変化するとき、自動二輪車110の姿勢が変化する。自動二輪車110のロール角は、自動二輪車110の姿勢を示す指標の1つである。
ピッチ軸Pは、ロール軸Roとヨー軸Yの両方に直交する。水平な路面に直立している状態の自動二輪車110を下方向に見たとき、ピッチ軸Pは、車両左右方向と平行である。以下の説明において、車体フレーム13のピッチ軸P回りの角度を、自動二輪車110のピッチ角という。自動二輪車110のピッチ角が変化するとき、自動二輪車110の姿勢が変化する。自動二輪車110ピッチ角は、自動二輪車110の姿勢を示す指標の1つである。
なお、自動二輪車110は、IMU86を有さなくてもよい。自動二輪車110は、IMU86を有する代わりに、ロールセンサ、ピッチセンサ、およびヨーセンサのうちの少なくとも1つを有していてもよい。自動二輪車110は、IMU86とロールセンサ、ピッチセンサ、およびヨーセンサのいずれも有さなくてもよい。
自動二輪車110には、GNSS受信ユニット90が搭載されている。GNSS受信ユニット90は、例えば、自動二輪車110の前部に搭載される。GNSS受信ユニット90は、例えば、自動二輪車110の後部に搭載されてもよい。GNSS受信ユニット90は、例えば、自動二輪車110の前後方向の略中央部に搭載されてもよい。GNSS受信ユニット90は、自動二輪車110の上部に配置されることが好ましい。GNSS受信ユニット90は、例えば、前輪11および後輪12の上端よりも上方向の位置に配置することが好ましい。GNSS受信ユニット90は、車体フレーム13と一体的に動くように自動二輪車110に配置されてもよい。GNSS受信ユニット90は、例えば、前輪11を覆うように配置されるフェンダー、フロントフォーク15、または、ステアリングホイール14に設置されてもよい。GNSS受信ユニット90は、自動二輪車110に対して着脱可能であってもよい。つまり、自動二輪車110は、GNSS受信ユニット90が取り外された状態でも走行可能であってもよい。
GNSS受信ユニット90は、GNSS(Global Navigation Satellite System/全球測位衛星システム)のGNSS衛星から送信された電波を所定時間ごとに受信する。GNSS受信ユニット90は、GNSS衛星から受信した電波に基づいて、GNSS受信ユニット90の絶対位置(緯度・経度)を示す位置座標データを所定時間ごとに取得する。位置座標データを取得する方法は、GNSSシステムを利用した公知の方法が採用される。GNSS衛星から送信される電波には、日時(年月日と時刻)のデータが含まれる。GNSS受信ユニット90は、位置座標データに基づいて、位置履歴データを生成する。位置履歴データは、GNSS受信ユニット90の位置を時系列に並べた軌跡を示すデータである。つまり、位置履歴データは、自動二輪車110の走行軌跡を示す走行軌跡データである。位置履歴データ(走行軌跡データ)は、各位置に自動二輪車110が存在したときの日時のデータを含む。
GNSS受信ユニット90は、GNSS衛星から受信した電波に基づいて、GNSS受信ユニット90の進行方向の速度を検出する。GNSS受信ユニット90が自動二輪車110の後部に設置されている場合、GNSS受信ユニット90の進行方向は、車両前方向である。GNSS受信ユニット90が前輪11のフェンダーに設置されている場合、GNSS受信ユニット90の進行方向は、車両前方向と若干ずれる場合がある。本明細書において、GNSS受信ユニット90の進行方向の速度は、自動二輪車110の車両前方向の速度に含まれる。つまり、GNSS受信ユニット90は、自動二輪車110の車両前方向の速度を検出する。GNSS受信ユニット90は、例えば、GNSS衛星から受信した電波のドップラー効果を利用して、自動二輪車110の車両前後方向の速度を検出してもよい。GNSS受信ユニット90は、例えば、位置履歴データに基づいて、自動二輪車110の車両前後方向の速度を検出してもよい。
GNSS受信ユニット90は、GNSS衛星から受信した電波に基づいて、GNSS受信ユニット90の進行方向の加速度(負の加速度を含む)を検出する。つまり、GNSS受信ユニット90は、自動二輪車110の車両前方向の加速度(負の加速度を含む)を検出する。GNSS受信ユニット90は、例えば、検出した自動二輪車110の車両前方向の速度を時間で微分することで、自動二輪車110の車両前方向の加速度を算出してもよい。
GNSS受信ユニット90は、GNSS衛星から受信した電波に基づいて、GNSS受信ユニット90の進行方向に直交する方向の加速度(負の加速度を含む)を検出する。GNSS受信ユニット90の設置位置によっては、GNSS受信ユニット90の進行方向に直交する方向は、車両左右方向と若干ずれる場合がある。本明細書において、GNSS受信ユニット90の進行方向に直交する方向の加速度は、自動二輪車110の車両左右方向の速度に含まれる。つまり、GNSS受信ユニット90は、自動二輪車110の車両左右方向の速度を検出する。GNSS受信ユニット90は、例えば、位置履歴データと、検出した車両前方向の速度に基づいて、自動二輪車110の車両左右方向の加速度を算出してもよい。GNSS受信ユニット90は、GNSS衛星から受信した電波に基づいて、自動二輪車110の車両左右方向の速度を検出してもよい。GNSS受信ユニット90は、GNSS衛星から受信した電波に基づいて、自動二輪車110のヨー軸Y回りの角度、角速度、および角加速度の少なくとも1つを検出してもよい。
GNSS受信ユニット90は、GNSS衛星から受信した電波に基づいて、GNSS受信ユニット90の車両上下方向の加速度(負の加速度を含む)を検出してもよい。GNSS受信ユニット90の車両上下方向の加速度は、自動二輪車110のある位置の車両上下方向の加速度である。GNSS受信ユニット90は、GNSS衛星から受信した電波に基づいて、GNSS受信ユニット90の車両上下方向の速度を検出してもよい。GNSS受信ユニット90は、GNSS衛星から受信した電波に基づいて、自動二輪車110のピッチ軸P回りの角度、角速度、および角加速度の少なくとも1つを検出してもよい。GNSS受信ユニット90は、GNSS衛星から受信した電波に基づいて、自動二輪車110のロール軸Ro回りの角度、角速度、および角加速度の少なくとも1つを検出してもよい。
GNSS受信ユニット90は、上述した各種方向の速度または加速度のデータを、走行軌跡データと関連付けて生成してもよい。
GNSS受信ユニット90は、生成した走行軌跡データ、および、検出した各種方向の速度または加速度のデータを、ECU60に送信する。ECU60は、GNSS受信ユニット90から送信された速度を微分して加速度を算出してもよい。ECU60は、GNSS受信ユニット90から送信された加速度を積分して速度を算出してもよい。ECU60は、GNSS受信ユニット90から送信された速度または加速度に基づいて変位(移動量)を算出してもよい。GNSS受信ユニット90は、生成した位置座標データをECU60に送信してもよい。この場合、ECU60が、GNSS受信ユニット90から送信された位置座標データに基づいて走行軌跡データB1tを生成してもよい。これ以降の説明において、正の加速度を、加速度と称し、負の加速度を、減速度と称する。
GNSS受信ユニット90は、自動二輪車110の走行中に常に作動していなくてもよい。GNSS受信ユニット90は、オン状態のときにだけ作動するようになっていてもよい。オンオフの切換えは、例えば、タッチパネル28を使って操作されてもよい。
自動二輪車110は、撮像装置91を有する。撮像装置91は、カメラを含む。カメラは、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサまたはCCD(Charge coupled Device)センサなどによって実現される。撮像装置91は、静止画像データのみを生成可能であってもよく、動画データを生成可能であってもよい。撮像装置91で生成されたイメージデータは、カメラが撮影した日時(年月日と時刻)のデータを含む。撮像装置91は、カメラにより撮影されたイメージデータをECU60に送信する。ECU60に送信されるイメージデータは、静止画像データである。ECU60に送信されるイメージデータは、動画データであってもよい。
撮像装置91は、旋回動作中のライダーRの姿勢を撮影できるように配置および設定されている。つまり、撮像装置91の配置位置と、撮像装置91のカメラの向きや視野角などの撮影条件は、ライダーRの姿勢を撮影できるように設定されている。撮像装置91は、旋回動作中のライダーRの頭、肩、脚、尻、股の少なくともいずれか1つを撮影画像に含むように配置および設定されている。
自動二輪車を含む鞍乗型車両は、遠心力と重力のバランスを利用して旋回する乗り物である。旋回するとき、鞍乗型車両のライダーは姿勢を変化させる。鞍乗型車両は、旋回するために、車両の挙動の変化だけでなく、ライダーの姿勢の変化も利用して運転される乗り物である。同じコースを走る場合でもライダーによって、ライダーの姿勢の変化および車両の挙動は異なる。したがって、旋回中の鞍乗型車両における遠心力と重力のバランスなどの走行状態は、同じコースを走る場合でもライダーによって異なる。旋回中の鞍乗型車両の走行状態は、ライダーの意思によって変更される場合がある。
一般的に、自動二輪車のライダーは、右旋回する場合に自動二輪車を車両右方向に傾斜させ、左旋回する場合に自動二輪車を車両左方向に傾斜させる。自動二輪車は、自動車などに比して車両重量に対するライダーの重量比率が大きい。そのため、ライダーが重心を移動させることよって、自動二輪車が傾斜することができる。自動二輪車は、旋回時にライダーと車両の重心が移動することで、重力と遠心力とのバランスがとれている。
直進中の自動二輪車の姿勢は、大よそ直立姿勢に保たれる。直進中、自動二輪車のロール角は、0度または0度付近の角度である。直進中、自動二輪車の姿勢の変化は小さい。一方、旋回中の自動二輪車の姿勢は、傾斜姿勢となる(図1の鞍乗型車両10参照)。旋回中の自動二輪車のロール角は0度よりも大きい。また、旋回中、自動二輪車のロール角は大きく変化する。具体的には、旋回開始時には、自動二輪車のロール角は増加する。旋回終了時には、自動二輪車のロール角は減少する。このように、旋回中の自動二輪車の姿勢の変化は、直進期間中よりも大きくなる。そのため、旋回中は、直進中と比べて自動二輪車の挙動の変化が大きい。
従来、旋回中の自動二輪車に乗車するライダーの姿勢として、複数のライディングフォームが知られている。例えば、代表的なライディングフォームとして、リーンウィズ、リーンイン、リーンアウトの3種類のライディングフォームがある。これら3種類のライディングフォームは、頭の向き、肩の位置、脚の位置、尻の位置、および、股の位置の少なくともいずれかが互いに異なるライディングフォームである。しかしながら、これら3種類のライディングフォームの何れにおいても、頭の向き、肩の位置、脚の位置、尻の位置、および、股の位置は、旋回中の自動二輪車の挙動と密接に関連する。
通常、旋回中の鞍乗型車両の車速(車両前方向の速度)は、直進時よりも低くなる。旋回中の車速が低いほど、旋回半径を小さくできる。言い換えると、旋回半径が小さいほど、旋回可能な車速は低くなる。そのため、旋回前の直進中の鞍乗型車両の車速が比較的高い場合、ライダーは、旋回前および/または旋回中に、旋回するのに見合った速度まで車速を低減させる。減速が十分でないと、旋回半径が大きくなってしまう。旋回前および旋回中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の減速度は密接に関連する。図5は、自動二輪車110の旋回前と旋回中と旋回後の走行軌跡と車両前方向の加速度および減速度との関連性を示す図である。図5では、減速度を色のグラデーションで表し、加速度を色のグラデーションとドットとの組み合わせで表している。図5では、旋回前に自動二輪車110は減速している。
また、ライダーによって、鞍乗型車両の減速を開始するタイミング、減速度の大きさ、減速する期間は異なる。減速中もしくは減速後に、鞍乗型車両のライダーは姿勢を変化させる。そのため、旋回前および旋回中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の減速度は、ライダーの意思によって決まる鞍乗型車両の走行状態と密接に関連している。旋回前および旋回中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の減速度は、鞍乗型車両の走行状態が特に反映されやすい。
また、鞍乗型車両のライダーは、旋回後または旋回中に、車速を増加させる。そのため、旋回後および旋回中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度は、ライダーの意思によって決まる鞍乗型車両の走行状態と関連する。また、旋回後および旋回中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度は密接に関連する。例えば図5では、旋回中に自動二輪車110は加速している。加速によって、自動二輪車110は傾斜姿勢から直立姿勢に変化する。
<ECUの構成>
図2に示すように、自動二輪車110は、ECU(Electronic Control Unit / 電子制御ユニット)60を有する。ECU60は、プロセッサ102を含む少なくとも1つのプロセッサ、および、記憶部103を含む少なくとも1つの記憶装置で構成されている。プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)などである。記憶装置は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などである。CPUは、ROMやRAMに記憶されたプログラムや各種データに基づいて情報処理を実行する。ECU60は、1箇所に配置された1つの装置であってもよく、異なる位置に配置された複数の装置で構成されていてもよい。図4に示すように、ECU60は、吸気圧センサ71、吸気温センサ72、スロットル開度センサ73、酸素センサ75、エンジン回転速度センサ、エンジン温度センサ、後ブレーキセンサ81、前ブレーキセンサ82、アクセルセンサ83、操舵角センサ84、車輪速度センサ85、IMU86等の各種センサと接続されている。ECU60は、GNSS受信ユニット90、撮像装置91、タッチパネル28と接続されている。ECU60は、エンジンユニット30の点火コイル37、インジェクタ44、燃料ポンプ46、スロットルバルブ47、スターターモータ(図示せず)等と接続されている。ECU60は、前ブレーキ駆動装置26、後ブレーキ駆動装置25と接続されている。ECU60は、自動二輪車110の各部を制御する。ECU60は、鞍乗型車両制御装置(鞍乗型車両走行データ処理装置)101を含む。
<鞍乗型車両走行データ処理装置の構成>
鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサ102と、記憶部103を含む。プロセッサ102は、上記実施形態のプロセッサ2の一例である。プロセッサ102は、記憶部103に記憶されたプログラムやデータに基づいて情報処理を実行する。プロセッサ102は、鞍乗型車両走行データ処理プログラムが実行する。また、プロセッサ102は、エンジン制御およびブレーキ制御を実行する。
プロセッサ102が実行するエンジン制御処理について説明する。プロセッサ102は、エンジン制御処理として、燃料制御処理および点火時期制御処理を実行する。燃料制御処理では、各インジェクタ44から噴射される燃料噴射量が制御される。点火時期制御処理では、点火時期が制御される。点火時期とは、点火プラグ36の放電のタイミングのことである。プロセッサ102は、燃料制御処理において、センサ71〜75、81〜88等の信号に基づいて、燃料ポンプ46およびインジェクタ44を制御する。燃料ポンプ46およびインジェクタ44の制御により、インジェクタ44から噴射される燃料噴射量が制御される。プロセッサ102は、点火時期制御処理において、センサ71〜75、81〜88等の信号に基づいて、点火コイル37への通電を制御する。これにより、点火プラグ36の放電のタイミングが制御される。
プロセッサ102が実行するブレーキ制御処理について説明する。プロセッサ102は、ブレーキ制御処理として、前ブレーキ16が前輪11に付与する制動力と、後ブレーキ19が後輪12に付与する制動力が制御される。プロセッサ102は、前ブレーキセンサ82および後ブレーキセンサ81等の信号に基づいて、前ブレーキ駆動装置26および後ブレーキ駆動装置25を制御する。前ブレーキ駆動装置26の制御によって、前ブレーキ16が前輪11に付与する制動力が制御される。後ブレーキ駆動装置25の制御によって、後ブレーキ19が後輪12に付与する制動力が制御される。
鞍乗型車両走行データ処理装置101は、自動二輪車110の走行軌跡に関連する走行軌跡データ(位置履歴データ)B1tを取得する。走行軌跡データB1tは、GNSS受信ユニット90から取得される。もしくは、走行軌跡データB1tは、GNSS受信ユニット90から送信された位置座標データに基づいて、ECU60によって生成される。この場合、走行軌跡データB1tは、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサ102によって生成されてもよく、ECU60の鞍乗型車両走行データ処理装置101に含まれない他のプロセッサにより生成されてもよい。
鞍乗型車両走行データ処理装置101は、自動二輪車110の車両前方向の加速度および減速度に関連する前方向加減速データB1adを取得する。前方向加減速データB1adは、GNSS受信ユニット90から取得されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置101が、GNSS受信ユニット90が検出した自動二輪車110の車両前方向の速度に基づいて前方向加減速データB1adを生成してもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置101が、車輪速度センサ85の信号に基づいて前方向加減速データB1adを生成してもよい。
鞍乗型車両走行データ処理装置101は、自動二輪車110の車両左右方向の加速度に関連する左右方向加速度データB1lを取得する。左右方向加速度データB1lは、GNSS受信ユニット90から取得されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置101が、GNSS受信ユニット90が検出した自動二輪車110の車両左右方向の速度に基づいて左右方向加速度データB1lを生成してもよい。
鞍乗型車両走行データ処理装置101は、自動二輪車110の姿勢に関連する車両姿勢データB1vを取得する。車両姿勢データB1vは、ECU60によって生成される。車両姿勢データB1vは、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサ102によって生成されてもよく、ECU60の鞍乗型車両走行データ処理装置101に含まれない他のプロセッサにより生成されてもよい。
車両姿勢データB1vは、GNSS受信ユニット90と、IMU86と、操舵角センサ84の少なくとも1つを利用して生成される。具体的には、車両姿勢データB1vは、GNSS受信ユニット90によって検出された自動二輪車110の車両左右方向の加減速、GNSS受信ユニット90によって検出された自動二輪車110のある位置の車両上下方向の加減速、IMU86の信号、および、操舵角センサ84の信号の少なくとも1つに基づいて生成される。車両姿勢データB1vは、GNSS受信ユニット90だけを利用して生成されてもよい。車両姿勢データB1vは、IMU86だけを利用して生成されてもよい。
車両姿勢データB1vは、自動二輪車110のロール角、ピッチ角、ヨー角の少なくとも1つに関連するデータであってもよい。車両姿勢データB1vは、前輪11(操舵車輪)の操舵角に関連するデータであってもよい。車両姿勢データB1vは、自動二輪車110のある位置の車両左右方向の変位に関連するデータであってもよい。車両姿勢データB1vは、自動二輪車110のある位置の車両上下方向の変位に関連するデータであってもよい。車両姿勢データB1vは、ロール角、ピッチ角、ヨー角、前輪11(操舵車輪)の操舵角、自動二輪車110のある位置の車両左右方向の変位、および、自動二輪車110のある位置の車両上下方向の変位の少なくとも1つを定量的に示すデータであってもよい。
鞍乗型車両走行データ処理装置101は、自動二輪車110に乗車するライダーRに関連するライダー姿勢データB1rを取得する。ライダー姿勢データB1rは、ECU60によって生成される。ライダー姿勢データB1rは、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサ102によって生成されてもよく、ECU60の鞍乗型車両走行データ処理装置101に含まれない他のプロセッサにより生成されてもよい。ライダー姿勢データB1rは、撮像装置91で生成されたイメージデータに基づいて生成される。ライダー姿勢データB1rは、イメージデータではない。ライダー姿勢データB1rは、例えば、画像の解析処理により生成される。ライダー姿勢データB1rは、ライダーRの頭の向き、肩の位置、脚の位置、尻の位置、および、股の位置の少なくともいずれか1つに関連するデータである。ライダー姿勢データB1rは、ライダーRの頭の向き、肩の位置、脚の位置、尻の位置、および、股の位置の少なくともいずれか1つを定量的に示すデータであってもよい。
鞍乗型車両走行データ処理装置101は、自動二輪車110に乗車するライダーRを識別するライダー識別データB1iを取得する。ライダー識別データB1iは、タッチパネル28に入力されたライダー識別情報に基づいて生成される。ライダー識別情報は、例えば、ライダーを識別することができる番号や名前等の情報である。ライダー識別データB1iは、例えば、ライダーRが自動二輪車110に乗車したときに、ライダーRが装着または所持する装置から自動的にECU60に送信されるようになっていてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置101が取得したライダー識別データB1iは、「現在のライダー識別データB1i」として、記憶部103に記憶される。タッチパネル28に前回入力されたライダー識別情報と異なるライダー識別情報がタッチパネル28に入力された場合に、記憶部103に記憶された「現在のライダー識別データB1i」が更新される。更新前のライダー識別データB1iも、記憶部103に記憶されていてもよい。
<鞍乗型車両走行データ処理方法>
次に、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理方法および本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理プログラムの処理の手順について説明する。本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理方法とは、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサ102が実行する処理の手順である。本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理プログラムとは、鞍乗型車両走行データ処理装置101が有するプロセッサ102に実行させる処理の手順である。
図6のフローチャートを参照しつつ、プロセッサ102が実行する情報処理について説明する。図6に示すように、プロセッサ102は、鞍乗型車両走行データ取得処理S11と、ライダー識別データ取得処理S12と、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S13と、エンジン制御処理S14と、ブレーキ制御処理S15とを実行する。
まず、図6に示す一連の処理の前提となる用語について説明する。自動二輪車110が旋回する旋回動作のうちの1つを第1旋回動作とする。自動二輪車110は、上記実施形態の第1鞍乗型車両10の一例である。自動二輪車110が旋回する旋回動作のうち、第1旋回動作とは異なる旋回動作の1つを、第2旋回動作とする。第1旋回動作は、自動二輪車110が第1コーナーを旋回する動作である。第2旋回動作は、自動二輪車110が第1コーナーを旋回する動作であってもよく、自動二輪車110が第1コーナーと異なる第2コーナーを旋回する動作であってもよい。第1旋回動作前および第1旋回動作中の少なくとも何れか一方において、自動二輪車110の車両前方向の速度が低減する動作を、第1減速動作とする。第1旋回動作後および第1旋回動作中の少なくとも何れか一方において、自動二輪車110の車両前方向の速度が増加する動作を、第1加速動作とする。第2旋回動作前および第2旋回動作中の少なくとも何れか一方において、自動二輪車110の車両前方向の速度が低減する動作を、第2減速動作とする。第2旋回動作後および第2旋回動作中の少なくとも何れか一方において、自動二輪車110の車両前方向の速度が増加する動作を、第2加速動作とする。
鞍乗型車両走行データ取得処理S11において、プロセッサ102は、第1旋回軌跡データD1t1および第2旋回軌跡データD1t2を含む旋回軌跡データD1tを取得する。第1旋回軌跡データD1t1は、第1旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡(走行軌跡)に関連するデータである。第2旋回軌跡データD1t2は、第2旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連するデータである。上述の走行軌跡データB1tには、第1旋回動作中の第1旋回軌跡データD1t1および第2旋回動作中の第2旋回軌跡データD1t2が含まれている。プロセッサ102は、走行軌跡データB1tから、第1旋回軌跡データD1t1を抽出する。ここで、走行軌跡データB1tから第1旋回軌跡データD1t1を抽出する方法の一例について説明する。第1旋回軌跡データD1t1は、GNSSを利用して生成されたデータである。旋回動作中の走行軌跡であるかどうかは、走行軌跡の形状によって判断することができる。そのため、走行軌跡の形状によって走行軌跡データB1tから旋回動作中の走行軌跡である第1旋回軌跡データD1t1を抽出する。プロセッサ102は、走行軌跡データB1tから、第1旋回動作中の走行軌跡と第1減速動作中の走行軌跡を含む走行軌跡データを抽出してもよい。プロセッサ102は、走行軌跡データB1tから、第1旋回動作中の走行軌跡と第1加速動作中の走行軌跡を含む走行軌跡データを抽出してもよい。プロセッサ102は、走行軌跡データB1tから、第1旋回動作中の走行軌跡と第1減速動作中の走行軌跡と第1加速動作中の走行軌跡を含む走行軌跡データを抽出してもよい。第2旋回軌跡データD1t2も第1旋回軌跡データD1t1と同様である。
鞍乗型車両走行データ取得処理S11において、プロセッサ102は、第1車両姿勢データD1v1と第2車両姿勢データD1v2を含む車両姿勢データD1vを取得する。第1車両姿勢データD1v1は、第1旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連するデータである。第2車両姿勢データD1v2は、第2旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連するデータである。上述の車両姿勢データB1vには、第1車両姿勢データD1v1および第2車両姿勢データD1v2が含まれている。プロセッサ102は、車両姿勢データB1vから、第1車両姿勢データD1v1および第2車両姿勢データD1v2を抽出する。そのため、第1車両姿勢データD1v1は、第1旋回動作中の自動二輪車110のロール角、ピッチ角、ヨー角、前輪11(操舵車輪)の操舵角、自動二輪車110のある位置の車両左右方向の変位、自動二輪車110のある位置の車両上下方向の変位の少なくとも1つに関連したデータである。第2車両姿勢データD1v2は、第2旋回動作中の自動二輪車110のロール角、ピッチ角、ヨー角、前輪11(操舵車輪)の操舵角、自動二輪車110のある位置の車両左右方向の変位、自動二輪車110のある位置の車両上下方向の変位の少なくとも1つに関連したデータである。第1車両姿勢データD1v1は、第1旋回動作中の複数のタイミングの車両110の姿勢を示すデータであってもよく、第1旋回動作中の1つのタイミングだけの車両110の姿勢を示すデータであってもよい。第2車両姿勢データD1v2も第1車両姿勢データD1v1と同様である。複数のタイミングは連続していてもよい。走行軌跡データB1tは、軌跡上の各位置の日時のデータを含んでいる。車両姿勢データB1vも、車両姿勢データB1vの基になるデータをセンサ等が検出した日時のデータを含んでいる。第1旋回軌跡データD1t1に含まれる日時のデータと車両姿勢データB1vに含まれる日時のデータを用いることで、第1旋回動作中の車両110の姿勢に関連する第1車両姿勢データD1v1が抽出されてもよい。第2車両姿勢データD1v2の抽出方法も同様である。
鞍乗型車両走行データ取得処理S11において、プロセッサ102は、第1ライダー姿勢データD1r1および第2ライダー姿勢データD1r2を含むライダー姿勢データD1rを取得する。第1ライダー姿勢データD1r1は、第1旋回動作中の自動二輪車110に乗車するライダーRの姿勢に関連するデータである。第2ライダー姿勢データD1r2は、第2旋回動作中の自動二輪車110に乗車するライダーRの姿勢に関連するデータである。上述のライダー姿勢データB1rには、第1旋回動作中の第1ライダー姿勢データD1r1および第2ライダー姿勢データD1r2が含まれている。プロセッサ102は、ライダー姿勢データB1rから、第1ライダー姿勢データD1r1および第2ライダー姿勢データD1r2を抽出する。そのため、第1ライダー姿勢データD1r1は、第1旋回動作中のライダーRの頭の向き、肩の位置、脚の位置、尻の位置、および、股の位置の少なくともいずれか1つに関連するデータである。第2ライダー姿勢データD1r2は、第2旋回動作中のライダーRの頭の向き、肩の位置、脚の位置、尻の位置、および、股の位置の少なくともいずれか1つに関連するデータである。第1ライダー姿勢データD1r1は、第1旋回動作中の複数のタイミングのライダーRの姿勢を示すデータであってもよく、第1旋回動作中の1つのタイミングだけのライダーRの姿勢を示すデータであってもよい。第2ライダー姿勢データD1r2も第1ライダー姿勢データD1r1と同様である。ライダー姿勢データB1rは、撮像装置91のカメラで撮影された日時のデータを含んでいる。上述したように、走行軌跡データB1tと車両姿勢データB1vは、日時のデータを含んでいる。第1旋回軌跡データD1t1に含まれる日時のデータとライダー姿勢データB1rに含まれる日時のデータを用いることで、第1旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データD1r1が抽出されてもよい。また、第1車両姿勢データD1v1に含まれる日時のデータとライダー姿勢データB1rに含まれる日時のデータを用いることで、第1車両姿勢データD1v1と同じタイミングの第1ライダー姿勢データD1r1が抽出されてもよい。第2ライダー姿勢データD1r2の抽出方法も同様である。
鞍乗型車両走行データ取得処理S11において、プロセッサ102は、第1前方向減速度データD1d1および第2前方向減速度データD1d2を含む前方向減速度データD1dを取得してもよい。第1前方向減速度データD1d1は、第1減速動作中の自動二輪車110の車両前方向の減速度に関連するデータである。第2前方向減速度データD1d2は、第2減速動作中の自動二輪車110の車両前方向の減速度に関連するデータである。上述の前方向加減速データB1adには、第1前方向減速度データD1d1および第2前方向減速度データD1d2が含まれている。プロセッサ102は、前方向加減速データB1adから、第1前方向減速度データD1d1および第2前方向減速度データD1d2を抽出する。前方向加減速データB1adがGNSS受信ユニット90から取得された場合、第1前方向減速度データD1d1および第2前方向減速度データD1d2は、GNSSを利用して生成されたデータである。第1前方向減速度データD1d1は、第1減速動作中の複数のタイミングの減速度を示すデータである。第2前方向減速度データD1d2は、第2前方向減速度データD1d2は、第2減速動作中の複数のタイミングの減速度を示すデータである。複数のタイミングは連続していてもよい。前方向加減速データB1adが、GNSS受信ユニット90により生成されたデータであって、走行軌跡データB1tと予め関連付けられている場合、第1旋回軌跡データD1t1に基づいて第1前方向減速度データD1d1が抽出される。前方向加減速データB1adは、減速度が検出された日時のデータを含んでいる。日時のデータを利用して、第1前方向減速度データD1d1が抽出されてもよい。第2前方向減速度データD1d2の抽出方法も同様である。
鞍乗型車両走行データ取得処理S11において、プロセッサ102は、第1前方向加速度データD1a1および第2前方向加速度データD1a2を含む前方向加速度データD1aを取得してもよい。第1前方向加速度データD1a1は、第1加速動作中の自動二輪車110の車両前方向の加速度に関連するデータである。第2前方向加速度データD1a2は、第2加速動作中の自動二輪車110の車両前方向の加速度に関連するデータである。上述の前方向加減速データB1adには、第1前方向加速度データD1a1および第2前方向加速度データD1a2が含まれている。プロセッサ102は、前方向加減速データB1adから、第1前方向加速度データD1a1および第2前方向加速度データD1a2を抽出する。前方向加減速データB1adがGNSS受信ユニット90から取得された場合、第1前方向加速度データD1a1および第2前方向加速度データD1a2は、GNSSを利用して生成されたデータである。第1前方向加速度データD1a1は、第1加速動作中の複数のタイミングの加速度を示すデータである。第2前方向加速度データD1a2は、第2加速動作中の複数のタイミングの加速度を示すデータである。複数のタイミングは連続していてもよい。第1前方向加速度データD1a1および第2前方向加速度データD1a2の抽出方法は、第1前方向減速度データD1d1および第2前方向減速度データD1d2の抽出方法と同様である。
鞍乗型車両走行データ取得処理S11において、プロセッサ102は、第1左右方向加速度データD1l1と第2左右方向加速度データD1l2と含む左右方向加速度データD1lを取得してもよい。第1左右方向加速度データD1l1は、第1旋回動作中の自動二輪車110の車両左右方向の加速度に関連するデータである。第2左右方向加速度データD1l1は、第2旋回動作中の自動二輪車110の車両左右方向の加速度に関連するデータである。上述の左右方向加速度データB1lには、第1左右方向加速度データD1l1および第2左右方向加速度データD1l2が含まれている。プロセッサ102は、左右方向加速度データB1lから、第1左右方向加速度データD1l1および第2左右方向加速度データD1l2を抽出する。左右方向加速度データB1lがGNSS受信ユニット90から取得された場合、第1左右方向加速度データD1l1および第2左右方向加速度データD1l2は、GNSSを利用して生成されたデータである。第1左右方向加速度データD1l1は、第1旋回動作中の複数のタイミングの加速度を示すデータである。第2左右方向加速度データD1l2は、第2旋回動作中の複数のタイミングの加速度を示すデータである。複数のタイミングは連続していてもよい。第1左右方向加速度データD1l1および第2左右方向加速度データD1l2の抽出方法は、第1前方向減速度データD1d1および第2前方向減速度データD1d2の抽出方法と同様である。
ライダー識別データ取得処理S12において、プロセッサ102は、第1ライダー識別データD1i1および第2ライダー識別データD1i2を含むライダー識別データD1iを取得する。第1ライダー識別データD1i1は、第1旋回動作中の自動二輪車110に乗車するライダーRを識別するデータである。第2ライダー識別データD1i2は、第2旋回動作中の自動二輪車110に乗車するライダーRを識別するデータである。第1ライダー識別データD1i1は、第1旋回動作が行われた時点で、記憶部103に「現在のライダー識別データB1i」として記憶されていたライダー識別データB1iである。第2ライダー識別データD1i2は、第2旋回動作が行われた時点で、記憶部103に「現在のライダー識別データB1i」として記憶されていたライダー識別データB1iである。
鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S13において、プロセッサ102は、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1を出力する。第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、第1車両姿勢データD1v1と、第1ライダー姿勢データD1r1と、第1旋回軌跡データD1t1とを含む第1データD1s1と、第2車両姿勢データD1v2と、第2ライダー姿勢データD1r2と、第2旋回軌跡データD1t2とを含む第2データD1s2との差分である。第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、鞍乗型車両走行データ取得処理S11で取得された、車両姿勢データD1vに含まれる第1旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連する第1車両姿勢データD1v1および第2旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連する第2車両姿勢データD1v2と、ライダー姿勢データD1rに含まれる第1旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データD1r1および第2旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データD1r2と、旋回軌跡データD1tに含まれる第1旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データD1t1および第2旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データD1t2と、に基づいて生成される。なお、第1データD1s1と第2データD1s2のとの差分の生成方法は、鞍乗型車両走行複合データ差分の定義で述べた通りであるため、省略する。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1の基になる第1データD1s1は、第1車両姿勢データD1v1と、第1ライダー姿勢データD1r1と、第1旋回軌跡データD1t1に加えて、第1前方向減速度データD1d1を含んでいてもよい。そして、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1の基になる第2データD1s2は、第2車両姿勢データD1v2と、第2ライダー姿勢データD1r2と、第2旋回軌跡データD1t2に加えて、第2前方向減速度データD1d2を含んでいてもよい。この場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、鞍乗型車両走行データ取得処理S11で取得された、車両姿勢データD1vに含まれる第1旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連する第1車両姿勢データD1v1および第2旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連する第2車両姿勢データD1v2と、ライダー姿勢データD1rに含まれる第1旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データD1r1および第2旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データD1r2と、旋回軌跡データD1tに含まれる第1旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データD1t1および第2旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データD1t2と、前方向減速度データD1dに含まれる第1減速動作中の自動二輪車110の車両前方向の減速度に関連する第1前方向減速度データD1d1および第2減速動作中の自動二輪車110の車両前方向の減速度に関連する第2前方向減速度データD1d2と、に基づいて生成される。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1の基になる第1データD1s1は、第1車両姿勢データD1v1と、第1ライダー姿勢データD1r1と、第1旋回軌跡データD1t1に加えて、第1前方向加速度データD1a1を含んでいてもよい。そして、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1の基になる第2データD1s2は、第2車両姿勢データD1v2と、第2ライダー姿勢データD1r2と、第2旋回軌跡データD1t2に加えて、第2前方向加速度データD1a2を含んでいてもよい。この場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、鞍乗型車両走行データ取得処理S11で取得された、車両姿勢データD1vに含まれる第1旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連する第1車両姿勢データD1v1および第2旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連する第2車両姿勢データD1v2と、ライダー姿勢データD1rに含まれる第1旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データD1r1および第2旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データD1r2と、旋回軌跡データD1tに含まれる第1旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データD1t1および第2旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データD1t2と、前方向加速度データD1aに含まれる第1加速動作中の自動二輪車110の車両前方向の加速度に関連する第1前方向加速度データD1a1および第2加速動作中の自動二輪車110の車両前方向の加速度に関連する第2前方向加速度データD1a2と、に基づいて生成される。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1の基になる第1データD1s1は、第1車両姿勢データD1v1と、第1ライダー姿勢データD1r1と、第1旋回軌跡データD1t1に加えて、第1前方向減速度データD1d1と、第1前方向加速度データD1a1を含んでいてもよい。そして、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1の基になる第2データD1s2は、第2車両姿勢データD1v2と、第2ライダー姿勢データD1r2と、第2旋回軌跡データD1t2に加えて、第2前方向減速度データD1d2、第2前方向加速度データD1a2を含んでいてもよい。この場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、鞍乗型車両走行データ取得処理S11で取得された、車両姿勢データD1vに含まれる第1旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連する第1車両姿勢データD1v1および第2旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連する第2車両姿勢データD1v2と、ライダー姿勢データD1rに含まれる第1旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データD1r1および第2旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データD1r2と、旋回軌跡データD1tに含まれる第1旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データD1t1および第2旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データD1t2と、前方向減速度データD1dに含まれる第1減速動作中の自動二輪車110の車両前方向の減速度に関連する第1前方向減速度データD1d1および第2減速動作中の自動二輪車110の車両前方向の減速度に関連する第2前方向減速度データD1d2と、前方向加速度データD1aに含まれる第1加速動作中の自動二輪車110の車両前方向の加速度に関連する第1前方向加速度データD1a1および第2加速動作中の自動二輪車110の車両前方向の加速度に関連する第2前方向加速度データD1a2と、に基づいて生成される。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1の基になる第1データD1s1は、第1車両姿勢データD1v1と、第1ライダー姿勢データD1r1と、第1減速動作中と第1旋回動作中と第1加速動作中の走行軌跡データB1tと、第1減速動作中と第1旋回動作中と第1加速動作中の前方向加減速データB1adとを含んでいてもよい。そして、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1の基になる第2データD1s2は、第2車両姿勢データD1v2と、第2ライダー姿勢データD1r2と、第2減速動作中と第2旋回動作中と第2加速動作中の走行軌跡データB1tと、第2減速動作中と第2旋回動作中と第2加速動作中の前方向加減速データB1adとを含んでいてもよい。この場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、鞍乗型車両走行データ取得処理S11で取得された、車両姿勢データD1vに含まれる第1旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連する第1車両姿勢データD1v1および第2旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連する第2車両姿勢データD1v2と、ライダー姿勢データD1rに含まれる第1旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データD1r1および第2旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データD1r2と、旋回軌跡データD1tに含まれる第1旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データD1t1および第2旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データD1t2と、第1減速動作中と第1旋回動作中と第1加速動作中の自動二輪車110の車両前方向の減速度および加速度と、第2減速動作中と第2旋回動作中と第2加速動作中の自動二輪車110の車両前方向の減速度および加速度に関連する前方向加減速データB1adとに基づいて生成される。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1の基になる第1データD1s1は、第1車両姿勢データD1v1と、第1ライダー姿勢データD1r1と、第1旋回軌跡データD1t1と、第1前方向減速度データD1d1と、第1前方向加速度データD1a1と、第1左右方向加速度データD1l1とを含んでいてもよい。そして、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1の基になる第2データD1s2は、第2車両姿勢データD1v2と、第2ライダー姿勢データD1r2と、第2旋回軌跡データD1t2と、第2前方向減速度データD1d2と、第2前方向加速度データD1a2と、第2左右方向加速度データD1l2とを含んでいてもよい。この場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、鞍乗型車両走行データ取得処理S11で取得された、車両姿勢データD1vに含まれる第1旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連する第1車両姿勢データD1v1および第2旋回動作中の自動二輪車210の姿勢に関連する第2車両姿勢データD1v2と、ライダー姿勢データD1rに含まれる第1旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データD1r1および第2旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データD1r2と、旋回軌跡データD1tに含まれる第1旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データD1t1および第2旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データD1t2と、前方向減速度データD1dに含まれる第1減速動作中の自動二輪車110の車両前方向の減速度に関連する第1前方向減速度データD1d1および第2減速動作中の自動二輪車110の車両前方向の減速度に関連する第2前方向減速度データD1d2と、前方向加速度データD1aに含まれる第1加速動作中の自動二輪車110の車両前方向の加速度に関連する第1前方向加速度データD1a1および第2加速動作中の自動二輪車110の車両前方向の加速度に関連する第2前方向加速度データD1a2と、左右方向加速度データD1lに含まれる第1旋回動作中の自動二輪車110の車両左右方向の加速度に関連する第1左右方向加速度データD1l1および第2旋回動作中の自動二輪車110の車両左右方向の加速度に関連する第2左右方向加速度データD1l2と、に基づいて生成される。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、上述のいずれかの第1データD1s1および第2データD1s2に加えて、第1ライダー識別データD1i1および第2ライダー識別データD1i2に基づいて生成されてもよい。この場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、上述のいずれかの第1データD1s1および第2データD1s2に含まれるデータと、第1旋回動作中の自動二輪車110に乗車するライダーRに関連する第1ライダー識別データD1i1および第2旋回動作中の自動二輪車110に乗車するライダーRに関連する第2ライダー識別データD1i2とに基づいて生成される。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1を生成する基となる第1ライダー識別データD1i1と第2ライダー識別データD1i2は同じであってもよい。つまり、第1旋回動作中の自動二輪車110に乗車するライダーRと、第2旋回動作中の自動二輪車110に乗車するライダーRは同じであってもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1を生成する基となる第1ライダー識別データD1i1と第2ライダー識別データD1i2は異なっていてもよい。つまり、第1旋回動作中の自動二輪車110に乗車するライダーRと、第2旋回動作中の自動二輪車110に乗車するライダーRは異なっていてもよい。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、例えば、複数の評価値のうちのいずれかであってもよい。評価値は例えば無次元数である。
鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S13において、出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は記憶部103に記憶される。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S13において出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、タッチパネル28(表示装置)に出力されてもよい。
エンジン制御処理S14において、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、記憶部103からプロセッサ102に出力されて、エンジン制御が実行される。プロセッサ102は、取得した第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1に含まれる第1ライダー識別データD1i1と、記憶部103に記憶された現在のライダー識別データB1iとが一致する場合に、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1に基づいて、エンジン制御処理(燃料制御処理および点火時期制御処理)を行ってもよい。具体的には、プロセッサ102は、センサ71〜75、81〜88等の信号および第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1に基づいて、燃料ポンプ46およびインジェクタ44を制御する。例えば、アクセルグリップの操作量が同じであっても、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1が示す評価値に応じて、燃料噴射量を異ならせてもよい。プロセッサ102は、センサ71〜75、81〜88等の信号および第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1に基づいて、点火コイル37への通電を制御する。例えば、アクセルグリップの操作量が同じであっても、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1が示す評価値に応じて、点火時期を異ならせてもよい。
ブレーキ制御処理S15において、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、記憶部103からプロセッサ102に出力されて、ブレーキ制御が実行される。プロセッサ102は、取得した第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1に含まれる第1ライダー識別データD1i1と、記憶部103に記憶された現在のライダー識別データB1iとが一致する場合に、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1に基づいて、前ブレーキ駆動装置26および後ブレーキ駆動装置25を制御してもよい。例えば、ブレーキレバーの操作状態が同じであっても、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1が示す評価値に応じて、前輪11に付与される制動力の制御を異ならせてもよい。また、例えば、ブレーキペダル23の操作状態が同じであっても、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1が示す評価値に応じて、後輪12に付与される制動力の制御を異ならせてもよい。
なお、エンジン制御処理S14の前にブレーキ制御処理S15が実行されてもよい。またエンジン制御処理S14およびブレーキ制御処理S15は、同時に実行されてもよい。また、エンジン制御処理S14およびブレーキ制御処理S15は、いずれか一方だけが実行されてもよい。
図6に示す一連の処理は、自動二輪車110が第1旋回動作および第2旋回動作のいずれとも異なる旋回動作を行った場合にも実行される。第1旋回動作および第2旋回動作のいずれとも異なる旋回動作の1つを、第3旋回動作とする。第3旋回動作は、第3鞍乗型車両が旋回している旋回動作である。第3旋回動作は、自動二輪車110が第1旋回動作で旋回した第1コーナーを旋回する動作であってもよい。第3旋回動作は、第2旋回動作で旋回したコーナーを旋回する動作であってもよい。第3旋回動作は、第1旋回動作で旋回した第1コーナーと第2旋回動作で旋回したコーナーのどちらとも異なるコーナーを旋回する動作であってもよい。また、第3鞍乗型車両は、第1鞍乗型車両および第2鞍乗型車両のいずれかと同一またはいずれとも異なる鞍乗型車両であってよい。つまり、第3旋回動作は、自動二輪車110とは異なる鞍乗型車両が第1コーナーまたは第2旋回動作で旋回したコーナーを旋回する動作であってもよく、自動二輪車110とは異なる鞍乗型車両が第1コーナーと第2旋回動作で旋回したコーナーのどちらともと異なる第2コーナーを旋回する動作であってもよい。そして、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサ102は、第1鞍乗型車両走行複合データ差分および第2鞍乗型車両走行複合データ差分を出力してもよい。
鞍乗型車両走行データ取得処理S11において、第3旋回軌跡データD1t3、第3車両姿勢データD1v3、第3ライダー姿勢データD1r3が取得される。つまり、鞍乗型車両走行データ取得処理S11において、第3旋回軌跡データD1t3を含む旋回軌跡データD1tと、第3車両姿勢データD1v3を含む車両姿勢データD1vと、第3ライダー姿勢データD1r3を含むライダー姿勢データD1rが取得される。鞍乗型車両走行データ取得処理S11において、第3前方向減速度データD1d3、および、第3前方向加速度データD1a3の少なくとも一方が取得されてもよい。つまり、鞍乗型車両走行データ取得処理S11において、第3前方向減速度データD1d3を含む前方向減速度データD1dが取得されてもよい。鞍乗型車両走行データ取得処理S11において、第3前方向加速度データD1a3を含む前方向加速度データD1aが取得されてもよい。鞍乗型車両走行データ取得処理S11において、第3左右方向加速度データD1l3が取得されてもよい。つまり、鞍乗型車両走行データ取得処理S11において、第3左右方向加速度データD1l3を含む左右方向加速度データD1lが取得されてもよい。ライダー識別データ取得処理S12において、第3ライダー識別データD1i3が取得される。つまり、ライダー識別データ取得処理S12において、第3ライダー識別データD1i3を含むライダー識別データD1iが取得される。
鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S13において、プロセッサ102は、第2鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c2を出力する。第2鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c2は、第2車両姿勢データD1v2と、第2ライダー姿勢データD1r2と、第2旋回軌跡データD1t2とを含む第2データD1s2と、第3車両姿勢データD1v3と、第3ライダー姿勢データD1r3と、第3旋回軌跡データD1t3とを含む第3データD1s3との差分である。第2鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c2は、鞍乗型車両走行データ取得処理S11で取得された、車両姿勢データD1vに含まれる第2旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連する第2車両姿勢データD1v2および第3旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連する第3車両姿勢データD1v2と、ライダー姿勢データD1rに含まれる第2旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データD1r2および第3旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第3ライダー姿勢データD1r3と、旋回軌跡データD1tに含まれる第2旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第2車両姿勢データD1v2および第3旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第3車両姿勢データD1v3と、に基づいて生成される。
第3データD1s3は、第3車両姿勢データD1v3と、第3ライダー姿勢データD1r3と、第3旋回軌跡データD1t3に加えて、第3前方向減速度データD1d3を含んでいてもよい。また、第3データD1s3は、第3車両姿勢データD1v3と、第3ライダー姿勢データD1r3と、第3旋回軌跡データD1t3に加えて、第3前方向加速度データD1a3を含んでいてもよい。また、第3データD1s3は、第3車両姿勢データD1v3と、第3ライダー姿勢データD1r3と、第3旋回軌跡データD1t3に加えて、第3前方向減速度データD1d3、第3前方向加速度データD1a3を含んでいてもよい。また、第3データD1s3は、第3車両姿勢データD1v3と、第3ライダー姿勢データD1r3と、第3減速動作中と第3旋回動作中と第3加速動作中の走行軌跡データB1tと、第3減速動作中と第3旋回動作中と第3加速動作中の前方向加減速データB1adとを含んでいてもよい。また、第3データD1s3は、第3車両姿勢データD1v3と、第3ライダー姿勢データD1r3と、第3旋回軌跡データD1t3に加えて、第3左右方向加速度データD1l3を含んでいてもよい。また、第3データD1s3は、第3車両姿勢データD1v3と、第3ライダー姿勢データD1r3と、第3旋回軌跡データD1t3に加えて、第3前方向減速度データD1d3と、第3前方向加速度データD1a3と、第3左右方向加速度データD1l3とを含んでいてもよい。
第2鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c2の基になる上述のいずれかの第2データD1s2は、第2ライダー識別データD1i2を含んでいてもよい。また、第2鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c2の基になる上述のいずれかの第3データD1s3は、第3ライダー識別データD1i3を含んでいてもよい。第2ライダー識別データD1i2と第3ライダー識別データD1i3は同じであってもよく、異なっていてもよい。第3ライダー識別データD1i3は、第1ライダー識別データD1i1と同じであってもよく、異なっていてもよい。
このように、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサ102は、2回より多い旋回動作について、図6に示す一連の処理を実行する。それにより、異なる旋回動作に関連した複数の鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1、ΔD1c2、ΔD1c3、・・・が出力される。複数の鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1、ΔD1c2、ΔD1c3、・・・を、鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1cと総称する。出力された複数の鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1cは、記憶部103に記憶されている。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサ102は、複数の鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1cを記憶部103に出力する。
本具体例1は、上述した本発明の実施形態の効果に加えて、以下の効果を奏する。
鞍乗型車両走行データ処理装置101が車両制御装置である。そして、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、車両制御装置101内で、エンジン制御またはブレーキ制御のために出力される。第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、車両制御装置101内で、記憶部103に出力される。そして、記憶部103に出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、エンジン制御またはブレーキ制御を実行する、鞍乗型車両走行データ処理装置101が有するプロセッサ102に出力される。第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1をエンジン制御またはブレーキ制御のために出力することで、ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴を強く反映したデータに基づいて、自動二輪車110のエンジン制御またはブレーキ制御を行うことができる。第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、自動二輪車110が備える表示装置に出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1を表示装置に出力することで、ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴を強く反映したデータを表示することができる。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1が、第1車両姿勢データD1v1と、第1ライダー姿勢データD1r1と、第1旋回軌跡データD1t1と、第1前方向減速度データD1d1とを含む第1データD1s1と、第2車両姿勢データD1v2と、第2ライダー姿勢データD1r2と、第2旋回軌跡データD1t2と、第2前方向減速度データD1d2とを含む第2データD1s2との差分である場合、下記の効果が得られる。
自動二輪車110は、旋回動作前に、車両前方向の速度が低減することがある。また、自動二輪車110は、旋回動作の開始直後頃に、旋回動作をしながら、車両前方向の速度が低減することがある。また、自動二輪車110は、旋回動作前と旋回動作中にわたって、車両前方向の速度が低減することがある。旋回動作中の自動二輪車110の挙動は、旋回動作前および旋回動作中の自動二輪車110の車両前方向の減速度と密接に関連している。旋回動作中の自動二輪車110の姿勢と、旋回動作中のライダーRの姿勢と、旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡とは、旋回動作前および旋回動作中の自動二輪車110の車両前方向の減速度と密接に関連している。旋回動作中の自動二輪車110の姿勢と、旋回動作中のライダーRの姿勢と、旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡と、旋回動作前および旋回動作中の自動二輪車110の車両前方向の減速度は、ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴を強く反映している。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、車両姿勢データD1vに含まれる第1車両姿勢データD1v1および第2車両姿勢データD1v2と、ライダー姿勢データD1rに含まれる第1ライダー姿勢データD1r1および第2ライダー姿勢データD1r2と、旋回軌跡データD1tに含まれる第1旋回軌跡データD1t1および第2旋回軌跡データD1t2と、前方向減速度データD1dに含まれる第1前方向減速度データD1d1および第2前方向減速度データD1d2と、に基づいて生成される。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S13で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴を含む。ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データD1v1と、第1ライダー姿勢データD1r1と、第1旋回軌跡データD1t1と、第2車両姿勢データD1v2と、第2ライダー姿勢データD1r2と、第2旋回軌跡データD1t2に加えて、第1前方向減速度データD1d1および第2前方向減速度データD1d2に基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置101で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサ102が出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1が、第1車両姿勢データD1v1と、第1ライダー姿勢データD1r1と、第1旋回軌跡データD1t1と、第1前方向加速度データD1a1とを含む第1データD1s1と、第2車両姿勢データD1v2と、第2ライダー姿勢データD1r2と、第2旋回軌跡データD1t2と、第2前方向加速度データD1a2とを含む第2データD1s2との差分である場合、下記の効果が得られる。
自動二輪車110は、旋回動作後に、車両前方向の速度が増加することがある。また、自動二輪車110は、旋回動作の終了直前頃に、旋回動作をしながら、車両前方向の速度が増加することがある。また、自動二輪車110は、旋回動作中と旋回動作後にわたって、車両前方向の速度が増加することがある。旋回動作中の自動二輪車110の挙動は、旋回動作後および旋回動作中の自動二輪車110の車両前方向の加速度と密接に関連している。旋回動作中の自動二輪車110の姿勢と、旋回動作中のライダーRの姿勢と、旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡とは、旋回動作後および旋回動作中の自動二輪車110の車両前方向の加速度と密接に関連している。旋回動作中の自動二輪車110の姿勢と、旋回動作中のライダーRの姿勢と、旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡と、旋回動作後および旋回動作中の自動二輪車110の車両前方向の加速度は、ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴を強く反映している。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、車両姿勢データD1vに含まれる第1車両姿勢データD1v1および第2車両姿勢データD1v2と、ライダー姿勢データD1rに含まれる第1ライダー姿勢データD1r1および第2ライダー姿勢データD1r2と、旋回軌跡データD1tに含まれる第1旋回軌跡データD1t1および第2旋回軌跡データD1t2と、前方向加速度データD1aに含まれる第1前方向加速度データD1a1および第2前方向加速度データD1a2と、に基づいて生成される。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S13で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴を含む。ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データD1v1と、第1ライダー姿勢データD1r1と、第1旋回軌跡データD1t1と、第2車両姿勢データD1v2と、第2ライダー姿勢データD1r2と、第2旋回軌跡データD1t2に加えて、第1前方向加速度データD1a1および第2前方向加速度データD1a2に基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置101で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサ102が出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1が、第1車両姿勢データD1v1と、第1ライダー姿勢データD1r1と、第1旋回軌跡データD1t1と、第1左右方向加速度データD1l1とを含む第1データD1s1と、第2車両姿勢データD1v2と、第2ライダー姿勢データD1r2と、第2旋回軌跡データD1t2と、第2左右方向加速度データD1l2とを含む第2データD1s2との差分である場合、下記の効果が得られる。
自動二輪車110は、旋回動作中に、車両左右方向の速度が変化することがある。旋回動作中の自動二輪車110の挙動は、旋回動作中の自動二輪車110の車両左右方向の加速度と密接に関連している。旋回動作中の自動二輪車110の姿勢と、旋回動作中のライダーRの姿勢と、旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡とは、旋回動作中の自動二輪車110の車両左右方向の加速度と密接に関連している。旋回動作中の自動二輪車110の姿勢と、旋回動作中のライダーRの姿勢と、旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡と、旋回動作中の自動二輪車110の車両左右方向の加速度は、ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴を強く反映している。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、車両姿勢データD1vに含まれる第1車両姿勢データD1v1および第2車両姿勢データD1v2と、ライダー姿勢データD1rに含まれる第1ライダー姿勢データD1r1および第2ライダー姿勢データD1r2と、旋回軌跡データD1tに含まれる第1旋回軌跡データD1t1および第2旋回軌跡データD1t2と、左右方向加速度データD1lに含まれる第1左右方向加速度データD1l1および第2左右方向加速度データD1l2と、に基づいて生成される。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S13で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴を含む。ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データD1v1と、第1ライダー姿勢データD1r1と、第1旋回軌跡データD1t1と、第2車両姿勢データD1v2と、第2ライダー姿勢データD1r2と、第2旋回軌跡データD1t2に加えて、第1左右方向加速度データD1l1および第2左右方向加速度データD1l2に基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置101で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサ102が出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1が、第1車両姿勢データD1v1と、第1ライダー姿勢データD1r1と、第1旋回軌跡データD1t1と、第1ライダー識別データD1i1とを含む第1データD1s1と、第2車両姿勢データD1v2と、第2ライダー姿勢データD1r2と、第2旋回軌跡データD1t2と、第2ライダー識別データD1i2とを含む第2データD1s2との差分である場合、下記の効果が得られる。
自動二輪車110は、旋回動作中のライダーRの姿勢と車両の挙動が密接に関連しているという特性を有する。旋回動作中のライダーRの姿勢は、ライダーRごとに異なる。そのため、第1旋回動作中の自動二輪車110に乗車するライダーRと第2旋回動作中の自動二輪車110に乗車するライダーRが同じ場合は、ライダーRごとの運転技術および/または自動二輪車110の特性を反映させた第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1を出力することができる。また、第1旋回動作中の自動二輪車110に乗車するライダーRと第2旋回動作中の自動二輪車110に乗車するライダーRが異なる場合は、ライダーRの運転技術の違いを反映させた第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1を出力することができる。そして、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S13で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴を含む。ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データD1v1と、第1ライダー姿勢データD1r1と、第1旋回軌跡データD1t1と、第2車両姿勢データD1v2と、第2ライダー姿勢データD1r2と、第2旋回軌跡データD1t2に加えて、第1ライダー識別データD1i1と第2ライダー識別データD1i2に基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置101で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサ102が出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1が、第1ライダー識別データD1i1と第2ライダー識別データD1i2に基づいて生成され、第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データが同じである場合、下記の効果が得られる。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、同じライダーRの異なる旋回動作に関するデータの差分である。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、同じライダーRの運転技術の違いまたは同じライダーRによる自動二輪車110の特徴の違いが反映される。そして、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S13で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴を含む。ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データD1v1と、第1ライダー姿勢データD1r1と、第1旋回軌跡データD1t1と、第2車両姿勢データD1v2と、第2ライダー姿勢データD1r2と、第2旋回軌跡データD1t2と、第1ライダー識別データD1i1と、第2ライダー識別データD1i2に基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置101で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサ102が出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1が、第1ライダー識別データD1i1と第2ライダー識別データD1i2に基づいて生成され、第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データが異なる場合、下記の効果が得られる。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、異なるライダーRの旋回動作に関するデータの差分である。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、異なるライダーRの運転技術の違いが反映される。そして、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S13で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴を含む。ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、様々な使い方がなされる。また、第1車両姿勢データD1v1と、第1ライダー姿勢データD1r1と、第1旋回軌跡データD1t1と、第2車両姿勢データD1v2と、第2ライダー姿勢データD1r2と、第2旋回軌跡データD1t2と、第1ライダー識別データD1i1と、第2ライダー識別データD1i2に基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1が生成されても、鞍乗型車両走行データ処理装置101で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサ102が出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
第1旋回動作に関連する第1データD1s1と第2旋回動作に関連する第2データD1s2との差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1に加えて、第2旋回動作に関連する第2データD1s2と第3旋回動作に関連する第3データD1s3との差分である第2鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c2が出力される場合、下記の効果が得られる。
鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S13で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1および第2鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c2は、ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴を強く反映している。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力されたライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1および第2鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c2は、様々な使い方がなされる。そして、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1だけが出力される場合に比べて、出力されたデータの例えば車両の制御や車両の解析などへの活用の自由度が高まる。また、第1車両姿勢データD1v1と、第1ライダー姿勢データD1r1と、第1旋回軌跡データD1t1と、第2車両姿勢データD1v2と、第2ライダー姿勢データD1r2と、第2旋回軌跡データD1t2に基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1が生成される。また、第2車両姿勢データD1v2と、第2ライダー姿勢データD1r2と、第2旋回軌跡データD1t2と、第3車両姿勢データD1v3と、第3ライダー姿勢データD1r3と、第3旋回軌跡データD1t3に基づいて第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1が生成される。これにより、鞍乗型車両走行データ処理装置101で処理されるデータの種類を低減することができる。具体的には、例えば、取得するデータの種類を少なくすることができる。また、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサ102が出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1および第2鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c2のデータ量も少なくすることができる可能性がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーRの運転技術および/または自動二輪車110の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1および第2鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c2を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。つまり、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
第1旋回軌跡データD1t1および第2旋回軌跡データD1t2が、GNSSを利用して生成されたデータである場合、第1旋回軌跡データD1t1および第2旋回軌跡データD1t2は、第1旋回動作中および第2旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡の精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1が第1前方向減速度データD1d1および第2前方向減速度データD1d2に基づいて生成され、第1前方向減速度データD1d1および第2前方向減速度データD1d2が、GNSSを利用して生成されたデータである場合、下記の効果が得られる。
GNSSを利用して生成された第1前方向減速度データD1d1および第2前方向減速度データD1d2は、第1減速動作中の自動二輪車110の車両前方向の減速度を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、減速動作中の自動二輪車110の車両前方向の減速度の精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1が第1前方向加速度データD1a1および第2前方向加速度データD1a2に基づいて生成され、第1前方向加速度データD1a1および第2前方向加速度データD1a2が、GNSSを利用して生成されたデータである場合、下記の効果が得られる。
GNSSを利用して生成された第1前方向加速度データD1a1および第2前方向加速度データD1a2は、第1加速動作中の自動二輪車110の車両前方向の減速度を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、加速動作中の自動二輪車110の車両前方向の加速度の精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1が第1左右方向加速度データD1l1および第2左右方向加速度データD1l2に基づいて生成され、第1左右方向加速度データD1l1および第2左右方向加速度データD1l2が、GNSSを利用して生成されたデータである場合、下記の効果が得られる。
GNSSを利用して生成された第1左右方向加速度データD1l1および第2左右方向加速度データD1l2は、第1旋回動作中の自動二輪車110の車両左右方向の加速度を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、旋回動作中の自動二輪車110の車両左右方向の加速度の精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
第1ライダー姿勢データD1r1および第2ライダー姿勢データD1r2は、第1旋回動作中および第2旋回動作中の自動二輪車110に乗車するライダーRの頭の向き、肩の位置、脚の位置、尻の位置、および、股の位置の少なくともいずれか1つに関連するデータである。そのため、第1ライダー姿勢データD1r1および第2ライダー姿勢データD1r2は、第1旋回動作中および第2旋回動作中の自動二輪車110に乗車するライダーRの姿勢を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、第1旋回動作中および第2旋回動作中の自動二輪車110に乗車するライダーRの姿勢を示すライダー姿勢データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
また、第1車両姿勢データD1v1および第2車両姿勢データD1v2は、第1旋回動作中および第2旋回動作中の自動二輪車110のロール角、ピッチ角、ヨー角、操舵車輪の操舵角、操舵用スキーの操舵角、自動二輪車110のある位置の車両左右方向の変位、自動二輪車110のある位置の車両上下方向の変位の少なくともいずれか1つに関連するデータである。第1車両姿勢データD1v1および第2車両姿勢データD1v2は、第1旋回動作中および第2旋回動作中の自動二輪車110の姿勢を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、第1旋回動作中および第2旋回動作中の自動二輪車110の姿勢を示す車両姿勢データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理装置101は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例1の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置101のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(実施形態の具体例2)
次に、本発明の実施形態の具体例2について図7を参照しつつ説明する。本具体例2の鞍乗型車両走行データ処理装置201は、上述した本発明の実施形態の鞍乗型車両走行データ処理装置1の特徴を全て有する。なお、以下の説明において、上述した本発明の実施形態または具体例1と同じ部位または処理についての説明は適宜省略する。図7に示すように、鞍乗型車両走行データ処理装置201は、自動二輪車210に搭載される。自動二輪車210は、上記実施形態の鞍乗型車両10の一例である。鞍乗型車両走行データ処理装置201は、自動二輪車210に搭載されたECU260に含まれる。鞍乗型車両走行データ処理装置201は、走行中の自動二輪車210に関連するデータを蓄積するデータ収録システムである。
自動二輪車210の構成は、具体例1の自動二輪車110の構成とほぼ同じである。自動二輪車210は、下記の点で自動二輪車110と異なる。自動二輪車210のECU260は、具体例1の自動二輪車110のECU60と異なる。自動二輪車210は、着脱可能な外部記憶装置(二次記憶装置、補助記憶装置)205を有する。外部記憶装置205は、ECU260に接続される。外部記憶装置205は、データ収録システム(鞍乗型車両走行データ処理装置)201に接続される。外部記憶装置205は、データ収録システム201から送信されたデータを記憶する。
ECU260は、CPUなどの少なくとも1つのプロセッサ、および、ROMやRAMなどの少なくとも1つの記憶装置で構成されている。CPUは、ROMやRAMに記憶されたプログラムや各種データに基づいて情報処理を実行する。ECU260は、1箇所に配置された1つの装置であってもよく、異なる位置に配置された複数の装置で構成されていてもよい。ECU260は、GNSS受信ユニット90、撮像装置91、センサ71〜76、81〜86等の各種センサ、およびタッチパネル28と接続されている。ECU260は、自動二輪車210の各部を制御する。ECU260はエンジン制御やブレーキ制御などを行う。ECU260は、データ収録システム(鞍乗型車両走行データ処理装置)201を含む。データ収録システム201は、エンジン制御およびブレーキ制御のいずれも行わない。
鞍乗型車両走行データ処理装置201は、プロセッサ102と、記憶部103とを含む。鞍乗型車両走行データ処理装置201は、走行軌跡データB1t、車両姿勢データB1v、ライダー姿勢データB1r、前方向加減速データB1ad、および、ライダー識別データB1iを取得する。
本具体例2のライダー姿勢データB1rは、具体例1と同様に、イメージデータでなくてもよい。本具体例2のライダー姿勢データB1rは、具体例1と異なり、イメージデータであってもよい。ライダー姿勢データB1rは、具体例1と同様に、撮像装置91から送信されたイメージデータに基づいてECU260により生成されたデータであってもよい。ライダー姿勢データB1rは、撮像装置91から送信されたイメージデータであってもよい。いずれの場合も、ライダー姿勢データB1rは、ライダーRの頭の向き、肩の位置、脚の位置、尻の位置、および、股の位置の少なくともいずれか1つに関連するデータである。
次に、本具体例2の鞍乗型車両走行データ処理方法および本具体例2の鞍乗型車両走行データ処理プログラムの処理の手順について説明する。本具体例2の鞍乗型車両走行データ処理方法とは、鞍乗型車両走行データ処理装置201のプロセッサ102が実行する処理の手順である。本具体例2の鞍乗型車両走行データ処理プログラムとは、鞍乗型車両走行データ処理装置201が有するプロセッサ102に実行させる処理の手順である。
鞍乗型車両走行データ処理装置201のプロセッサ102は、図6に示す一連の処理S11〜S13を実行する。
本具体例2の鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S13において、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、記憶部103から外部記憶装置205に出力される。外部記憶装置205は、鞍乗型車両走行データ処理装置201から取得した第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1を記憶する。自動二輪車210から取り外された外部記憶装置205は、例えば、解析装置に接続される。解析装置は、外部記憶装置205に記憶された第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1等を読み出して解析する。自動二輪車210から取り外された外部記憶装置205の用途は、上記に限らない。なお、鞍乗型車両走行データ処理装置201は、解析装置に接続されていてもよい。そして、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S13において、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、記憶部103から解析装置に出力されてもよい。
本具体例2は、具体例1と同様の鞍乗型車両走行データ処理装置の構成、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムの処理について、具体例1と同様の効果を奏する。また、本具体例2は、上述した本発明の実施形態の効果に加えて、以下の効果を奏する。
鞍乗型車両走行データ処理装置201がデータ収録システムである。そして、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、鞍乗型車両走行データ処理装置201の外部の外部記憶装置205に出力される。鞍乗型車両走行データ処理装置201は、自動二輪車210の走行後、蓄積した第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1を、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置201の外部の鞍乗型車両の走行状態を解析するための解析装置に出力してもよい。外部記憶装置205に記憶された第1鞍乗型車両走行複合デー差分ΔD1c1を解析装置に出力することで、ライダーRの運転技術および/または自動二輪車210の特徴を強く反映したデータに基づいて解析することができる。さらに、例えば、外部記憶装置205に記憶された第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD1c1は、保険システム、販売システム、金融システムなどのデータ処理システムに用いられてよい。
以上のように、本具体例2の鞍乗型車両走行データ処理装置201は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例2の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置201のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例2の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置201のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(実施形態の具体例3)
次に、本発明の実施形態の具体例3について図8を参照しつつ説明する。本具体例3の鞍乗型車両走行データ処理装置301は、上述した本発明の実施形態の鞍乗型車両走行データ処理装置1の特徴を全て有する。なお、以下の説明において、上述した本発明の実施形態および具体例1と同じ部位または処理についての説明は適宜省略する。図8に示すように、鞍乗型車両走行データ処理装置301は、自動二輪車310に搭載されない。自動二輪車310は、上記実施形態の鞍乗型車両10の一例である。鞍乗型車両走行データ処理装置301は、自動二輪車310の運転の教習に使用され、走行中の自動二輪車310に関連する鞍乗型車両走行データを用いる教習支援システムである。
鞍乗型車両走行データ処理装置301は、車両用装置304および出力装置305を含む。車両用装置304は、プロセッサ302と、記憶部303とを含む。プロセッサ302は、上記実施形態のプロセッサ2の一例である。記憶部303は、上記実施形態の記憶部の一例である。プロセッサ302は、記憶部303に記憶されたプログラムやデータに基づいて情報処理を実行する。具体例3において、出力装置305は、教官用装置である。
本具体例3の鞍乗型車両走行データ処理方法および本具体例3の鞍乗型車両走行データ処理プログラムの処理においては、自動二輪車310に搭載されない撮像装置308を用いる。そのため、本具体例3の鞍乗型車両走行データ処理方法および本具体例3の鞍乗型車両走行データ処理プログラムの処理を行うために自動二輪車310が走行するコースは、制限される。本具体例3の自動二輪車310が走行するコースは、一般道路でもよく、競技用走路でもよい。本具体例3の自動二輪車310が走行するコースは、例えば、駐車場などの舗装面に一時的に設定されてもよい。なお、具体例1、2では、鞍乗型車両走行データ処理方法および本具体例3の鞍乗型車両走行データ処理プログラムの処理を行うために自動二輪車110、210が走行するコースは、特に制限されない。
撮像装置308は、カメラを含む。カメラは、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサまたはCCD(Charge coupled Device)センサなどによって実現される。撮像装置308で生成されたイメージデータは、カメラで撮影した日時(年月日と時刻)のデータを含む。
撮像装置308は、例えば、路面に配置される。あるコーナーを第1コーナーとすると、撮像装置308は、第1コーナーの近くに配置される。撮像装置308は、第1コーナーを旋回しているときの自動二輪車310の姿勢とライダーRの姿勢を撮影できるように配置および設定されている。撮像装置308は、例えば、図1に示すような、旋回動作中の自動二輪車310とライダーRを撮影できるように配置および設定されている。撮像装置308は、少なくとも、自動二輪車310が第1コーナーを旋回しているときに撮影するように、操作者によって操作される。撮像装置308の設置位置は変更可能である。設置位置を変更する場合、撮像装置308は、第1コーナーと異なるコーナーを旋回中の自動二輪車310を撮影できるように配置される。
鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304は、撮像装置308から、撮像装置308が生成したイメージデータを取得する。鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304は、例えば、撮像装置308が有する無線通信装置または外部記憶装置を利用して、撮像装置308からイメージデータを取得する。鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304は、複数の静止画像データまたは動画データを撮像装置308から取得する。
鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304が撮像装置308から取得するイメージデータには、ライダー識別データB1i、ライダー識別データB1i以外の識別データB3x、および、撮影した日付のデータの少なくとも1つが付けられていてもよい。
自動二輪車310の基本的な構成は、具体例1、2の自動二輪車110、210の構成とほぼ同じである。自動二輪車310は、GNSS受信ユニット90を有する。自動二輪車310は、鞍乗型車両走行データ処理装置101および鞍乗型車両走行データ処理装置201のどちらも有さなくてもよい。自動二輪車310は、撮像装置91を有さなくてもよい。自動二輪車310は、IMU86を有さなくてもよい。自動二輪車310は、これら以外の点で、自動二輪車110または自動二輪車210と異なっていてもよい。自動二輪車310の構成は、自動二輪車110または自動二輪車210と同じであってもよい。
鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304は、自動二輪車310に搭載されていてもよい。この場合、鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304は、自動二輪車310が有する少なくとも1つの無線通信装置(図示せず)を利用して、自動二輪車310が取得した各種のデータを取得する。自動二輪車310の無線通信装置は、自動二輪車310が取得した各種のデータを送信する。鞍乗型車両走行データ処理装置301は、自動二輪車310の無線通信装置から送信されたデータを受信してもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304は、自動二輪車310の無線通信装置から送信されたデータを受信した装置から、外部記憶装置などを介して、これらのデータを取得してもよい。無線通信装置と鞍乗型車両走行データ処理装置301との間の通信は、複数の通信方式が利用されてもよく、無線通信だけが利用されてもよい。
鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304は、自動二輪車310に搭載されていなくてもよい。この場合、鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304は、無線通信装置の代わりに、自動二輪車310に着脱可能な外部記憶装置(図示せず)を利用して、自動二輪車310が取得した各種のデータを取得してもよい。外部記憶装置は、自動二輪車310が取得した各種のデータを記憶する。自動二輪車310から取り外された外部記憶装置は、鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304に接続されてもよい。自動二輪車310から取り外された外部記憶装置は、鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304と通信可能な装置に接続されてもよい。いずれの場合も、鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304は、外部記憶装置に記憶された各種データを取得できる。
鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304が自動二輪車310から取得する各種のデータには、ライダー識別データB1i、ライダー識別データB1i以外の識別データB3x、および、検出した日付のデータの少なくとも1つが付けられていてもよい。
鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304が自動二輪車310から取得するデータの具体例は、下記の通りである。但し、鞍乗型車両走行データ処理装置301は、下記以外のデータを自動二輪車310から取得してもよい。
鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304は、GNSS受信ユニット90が生成した走行軌跡データB1tを、自動二輪車310から取得する。もしくは、鞍乗型車両走行データ処理装置301は、GNSS受信ユニット90が生成した位置座標データを、自動二輪車310から取得してもよい。この場合、鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304は、GNSS受信ユニット90の位置座標データに基づいて走行軌跡データB1tを生成する。
鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304は、自動二輪車310の車両前方向の加速度および減速度に関連する前方向加減速データB1adを、自動二輪車310から取得する。もしくは、鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304は、自動二輪車310から取得したデータに基づいて、自動二輪車310の車両前方向の加速度および減速度に関連する前方向加減速データB1adを生成する。具体的には、前方向加減速データB1adは、自動二輪車310のGNSS受信ユニット90から取得されてもよい。前方向加減速データB1adは、GNSS受信ユニット90が検出した自動二輪車310の車両前方向の速度に基づいて、自動二輪車310のECUまたは鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304が生成したデータであってもよい。前方向加減速データB1adは、車輪速度センサ85の信号に基づいて、自動二輪車310のECUまたは鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304が生成したデータであってもよい。
鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304は、自動二輪車310または他の装置から、自動二輪車310の排気量を示す排気量データを取得してもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304は、自動二輪車310または他の装置から、自動二輪車310のカテゴリーを示すカテゴリーデータを取得してもよい。自動二輪車310のカテゴリーとは、自動二輪車310の用途や特性などで区分された分類のことである。自動二輪車310のカテゴリーとして、例えば、スポーツタイプ、オンロードタイプやオフロードタイプなどがある。
次に、本具体例3の鞍乗型車両走行データ処理方法について説明する。本具体例3の鞍乗型車両走行データ処理方法とは、鞍乗型車両走行データ処理装置301のプロセッサ302が実行する処理の手順である。
鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304のプロセッサ302は、図6に示す一連の処理S11〜S13を実行する。なお、本具体例3において、第2旋回動作は、自動二輪車310が第1コーナーを旋回する動作である。
鞍乗型車両走行データ取得処理S11において、プロセッサ302は、第1旋回軌跡データD1t1と第2旋回軌跡データD1t2を取得する。第1旋回軌跡データD1t1は、第1旋回動作中の自動二輪車310の旋回軌跡に関連するデータである。第2旋回軌跡データD1t2は、第2旋回動作中の自動二輪車310の旋回軌跡に関連するデータである。プロセッサ302は、2つの走行軌跡データB1tを取得することで、第1旋回軌跡データD1t1および第2旋回軌跡データD1t2を取得してもよい。プロセッサ302は、具体例1、2と同様に、走行軌跡データB1tから、第1旋回軌跡データD1t1および第2旋回軌跡データD1t2を抽出してもよい。1つの走行軌跡データB1tは、メインスイッチをオンにしてからオフにするまでの走行軌跡、または、エンジンユニット30の運転を開始してから停止するまでの走行軌跡を示す。上述したように、本具体例3では、予め決められたコースを自動二輪車310が走行する。したがって、1つの走行軌跡データB1tが示す走行軌跡は、具体例1、2と比べて短い。そのため、具体例1、2と異なり、プロセッサ302は、必ずしも、走行軌跡データB1tから第1旋回軌跡データD1t1を抽出しなくてもよい。
プロセッサ302は、1つの走行軌跡データB1tから、第1旋回動作中の走行軌跡と第1減速動作中の走行軌跡を含む走行軌跡データと、第2旋回動作中の走行軌跡と第2減速動作中の走行軌跡を含む走行軌跡データを抽出してもよい。プロセッサ302は、1つの走行軌跡データB1tから、第1旋回動作中の走行軌跡と第1加速動作中の走行軌跡を含む走行軌跡データと、第2旋回動作中の走行軌跡と第2加速動作中の走行軌跡を含む走行軌跡データを抽出してもよい。プロセッサ302は、1つの走行軌跡データB1tから、第1旋回動作中の走行軌跡と第1減速動作中の走行軌跡と第1加速動作中の走行軌跡を含む走行軌跡データと、第2旋回動作中の走行軌跡と第2減速動作中の走行軌跡と第2加速動作中の走行軌跡を含む走行軌跡データを抽出してもよい。
鞍乗型車両走行データ取得処理S11において、プロセッサ302は、第1車両姿勢データD3v1と、第1ライダー姿勢データD3r1と、第2車両姿勢データD3v2と、第2ライダー姿勢データD3r2を取得する。つまり、鞍乗型車両走行データ取得処理S11において、プロセッサ302は、第1車両姿勢データD3v1および第2車両姿勢データD3v2を含む車両姿勢データD3vと、第1ライダー姿勢データD3r1および第2ライダー姿勢データD3r2を含むライダー姿勢データD3rを取得する。第1車両姿勢データD3v1は、第1旋回動作中の自動二輪車310の姿勢に関連するデータである。第1ライダー姿勢データD3r1は、第1旋回動作中の自動二輪車310に乗車するライダーRの姿勢に関連するデータである。第2車両姿勢データD3v2は、第2旋回動作中の自動二輪車310の姿勢に関連するデータである。第2ライダー姿勢データD3r2は、第2旋回動作中の自動二輪車310に乗車するライダーRの姿勢に関連するデータである。プロセッサ302は、第1車両姿勢データD3v1と第1ライダー姿勢データD3r1とが一体化された第1旋回姿勢データD3rv1と、第2車両姿勢データD3v2と第2ライダー姿勢データD3r2とが一体化された第2旋回姿勢データD3rv2を取得する。第1旋回姿勢データD3rv1および第2旋回姿勢データD3rv2は、撮像装置308から取得される。第1旋回姿勢データD3rv1および第2旋回姿勢データD3rv2は、イメージデータである。第1旋回姿勢データD3rv1は、1つの静止画像データであってもよく、複数の静止画像データであってもよく、動画データであってもよい。第2旋回姿勢データD3rv2も同様である。鞍乗型車両走行データ取得処理S11において、プロセッサ302は、撮像装置308から鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304が取得した複数の静止画像データまたは動画データの中から、第1旋回姿勢データD3rv1を抽出してもよい。第2旋回姿勢データD3rv2も同様である。プロセッサ302は、撮像装置308から鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304が取得した複数の静止画像データまたは動画データの中から、第1旋回姿勢データD3rv1として1つの静止画像データを抽出してもよい。例えば、画像の解析結果に基づいて、どのデータを抽出するか決定してもよい。第2旋回姿勢データD3rv2も同様である。
鞍乗型車両走行データ取得処理S11において、プロセッサ302は、第1前方向減速度データD1d1および第2前方向減速度データD1d2を取得してもよい。プロセッサ302は、2つの前方向加減速データB1adを取得することで、第1前方向減速度データD1d1を取得してもよい。1つの前方向加減速データB1adは、メインスイッチをオンにしてからオフにするまでの加速度および減速度、または、エンジンユニット30の運転を開始してから停止するまでの加速度および減速度を示す。プロセッサ302は、具体例1、2と同様に、前方向加減速データB1adから、第1前方向減速度データD1d1および第2前方向減速度データD1d2を抽出してもよい。
鞍乗型車両走行データ取得処理S11において、プロセッサ302は、第1前方向加速度データD1a1および第2前方向加速度データD1a2を取得してもよい。プロセッサ302は、前方向加減速データB1adを取得することで、第1前方向加速度データD1a1および第2前方向加速度データD1a2を取得してもよい。プロセッサ302は、具体例1、2と同様に、前方向加減速データB1adから、第1前方向加速度データD1a1および第2前方向加速度データD1a2を抽出してもよい。
ライダー識別データ取得処理S12において、プロセッサ302は、第1ライダー識別データD1i1および第2ライダー識別データD1i2を取得する。第1ライダー識別データD1i1は、第1旋回動作中の自動二輪車310に乗車するライダーRを識別するデータである。第2ライダー識別データD1i2は、第1旋回動作中の自動二輪車310に乗車するライダーRを識別するデータである。
撮像装置308から鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304が取得したイメージデータにライダー識別データB1iが付されている場合がある。プロセッサ302は、第1旋回姿勢データD3rv1に付された第1ライダー識別データD1i1を取得してもよい。第2ライダー識別データD1i2についても同様である。自動二輪車310から鞍乗型車両走行データ処理装置301が取得した走行軌跡データB1tにライダー識別データB1iが付されている場合がある。プロセッサ302は、第1旋回軌跡データD1t1に付された第1ライダー識別データD1i1を取得してもよい。第2ライダー識別データD1i2についても同様である。
プロセッサ302は、自動二輪車310から、ライダー識別データB1iが付された識別データB3xを取得してもよい。上述したように、撮像装置308から鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304が取得したイメージデータには、識別データB3xが付されている場合がある。プロセッサ302は、第1旋回姿勢データD3rv1に付された識別データB3xと、ライダー識別データB1iが付された識別データB3xとの照合により、第1ライダー識別データD1i1を取得してもよい。第2ライダー識別データD1i2についても同様である。自動二輪車310から鞍乗型車両走行データ処理装置301が取得した走行軌跡データB1tには、識別データB3xが付されている場合がある。プロセッサ302は、第1旋回軌跡データD1t1に付された識別データB3xと、ライダー識別データB1iが付された識別データB3xとの照合により、第1ライダー識別データD1i1を取得してもよい。第2ライダー識別データD1i2についても同様である。
鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S13において、プロセッサ302は、第1車両姿勢データD3v1と、第1ライダー姿勢データD3r1と、第1旋回軌跡データD1t1と、第2車両姿勢データD3v2と、第2ライダー姿勢データD3r2と、第2旋回軌跡データD1t2とに基づいて、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1を出力する。第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1は、第1車両姿勢データD3v1と、第1ライダー姿勢データD3r1と、第1旋回軌跡データD1t1とを含む第1データD3s1と、第2車両姿勢データD3v2と、第2ライダー姿勢データD3r2と、第2旋回軌跡データD1t2とを含む第2データD3s2との差分である。第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1は、第1旋回動作中の自動二輪車310の姿勢に関連する第1車両姿勢データD3v1と、第2旋回動作中の自動二輪車310の姿勢に関連する第2車両姿勢データD3v2と、第1旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データD3r1と、第2旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データD3r2と、第1旋回動作中の自動二輪車310の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データD1t1と、第2旋回動作中の自動二輪車310の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データD1t2とに基づいて生成される。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1の基になる第1データD3s1は、第1車両姿勢データD3v1と、第1ライダー姿勢データD3r1と、第1旋回軌跡データD1t1に加えて、第1前方向減速度データD1d1を含んでいてもよい。第2データD3s2は、第2車両姿勢データD3v2と、第2ライダー姿勢データD3r2と、第2旋回軌跡データD1t2に加えて、第2前方向減速度データD1d2を含んでいてもよい。この場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1は、第1旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連する第1車両姿勢データD3v1と、第2旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連する第2車両姿勢データD3v2と、第1旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データD3r1と、第2旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データD3r2と、第1旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データD1t1と、第2旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データD1t2と、第1減速動作中の自動二輪車110の車両前方向の減速度に関連する第1前方向減速度データD1d1と、第2減速動作中の自動二輪車110の車両前方向の減速度に関連する第2前方向減速度データD1d2とに基づいて生成される。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1の基になる第1データD3s1は、第1車両姿勢データD3v1と、第1ライダー姿勢データD3r1と、第1旋回軌跡データD1t1に加えて、第1前方向加速度データD1a1を含んでいてもよい。第2データD3s2は、第2車両姿勢データD3v2と、第2ライダー姿勢データD3r2と、第2旋回軌跡データD1t2に加えて、第2前方向加速度データD1a2を含んでいてもよい。この場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1は、第1旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連する第1車両姿勢データD3v1と、第2旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連する第2車両姿勢データD3v2と、第1旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データD3r1と、第2旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データD3r2と、第1旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データD3t1と、第2旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データD1t2と、第1加速動作中の自動二輪車110の車両前方向の加速度に関連する第1前方向加速度データD1a1と、第2加速動作中の自動二輪車110の車両前方向の加速度に関連する第2前方向加速度データD1a2とに基づいて生成される。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1の基になる第1データD3s1は、第1車両姿勢データD3v1と、第1ライダー姿勢データD3r1と、第1旋回軌跡データD1t1に加えて、第1前方向減速度データD1d1と、第1前方向加速度データD1a1を含んでいてもよい。第2データD3s2は、第2車両姿勢データD3v2と、第2ライダー姿勢データD3r2と、第2旋回軌跡データD1t2に加えて、第2前方向減速度データD1d2と、第2前方向減速度データD1d2を含んでいてもよい。この場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1は、第1旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連する第1車両姿勢データD3v1と、第2旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連する第2車両姿勢データD3v2と、第1旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データD3r1と、第2旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データD3r2と、第1旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データD1t1と、第2旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データD1t2と、第1減速動作中の自動二輪車110の車両前方向の減速度に関連する第1前方向減速度データD1d1と、第2減速動作中の自動二輪車110の車両前方向の減速度に関連する第2前方向減速度データD1d2と、第1加速動作中の自動二輪車110の車両前方向の加速度に関連する第1前方向減速度データD1a1と、第2加速動作中の自動二輪車110の車両前方向の加速度に関連する第2前方向減速度データD1a2とに基づいて生成される。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1の基になる第1データD3s1は、第1車両姿勢データD3v1と、第1ライダー姿勢データD3r1と、第1減速動作中の第1旋回動作中と第1加速動作中の走行軌跡データB1tと、第1減速動作中の第1旋回動作中と第1加速動作中の前方向加減速データB1adとを含んでいてもよい。第2データD3s2は、第2車両姿勢データD3v2と、第2ライダー姿勢データD3r2と、第2減速動作中と第2旋回動作中と第2加速動作中の走行軌跡データB1tと、第2減速動作中と第2旋回動作中と第2加速動作中の前方向加減速データB1adとを含んでいてもよい。この場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1は、第1旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連する第1車両姿勢データD3v1と、第2旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連する第2車両姿勢データD3v2と、第1旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データD3r1と、第2旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データD3r2と、第1旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データD1t1と、第2旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データD1t2と、第1減速動作中と第1旋回動作中と第1加速動作中の自動二輪車310の車両前方向の減速度および加速度、第2減速動作中と第2旋回動作中と第2加速動作中の自動二輪車310の車両前方向の減速度および加速度に関連する前方向加減速データB1adに基づいて生成される。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1の基になる第1データD3s1は、第1車両姿勢データD3v1と、第1ライダー姿勢データD3r1と、第1前方向減速度データD1d1と、第1前方向加速度データD1a1と、第1左右方向加速度データD1l1とを含んでいてもよい。第2データD3s2は、第2車両姿勢データD3v2と、第2ライダー姿勢データD3r2と、第2旋回軌跡データD1t2と、第2前方向減速度データD1d2と、第2前方向加速度データD1a2と、第2左右方向加速度データD1l2とを含んでいてもよい。この場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1は、第1旋回動作中の自動二輪車110の姿勢に関連する第1車両姿勢データD3v1と、第1旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第1ライダー姿勢データD3r1と、第1旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第1旋回軌跡データD1t1と、第1減速動作中の自動二輪車110の車両前方向の減速度に関連する第1前方向減速度データD1d1と、第1加速動作中の自動二輪車110の車両前方向の加速度に関連する第1前方向加速度データD1a1と、第1旋回動作中の自動二輪車110の車両左右方向の加速度に関連する第1左右方向加速度データD1l1と、第2旋回動作中の自動二輪車210の姿勢に関連する第2車両姿勢データD1v2と、第2旋回動作中のライダーRの姿勢に関連する第2ライダー姿勢データD1r2と、第2旋回動作中の自動二輪車110の旋回軌跡に関連する第2旋回軌跡データD1t2と、第2減速動作中の自動二輪車110の車両前方向の減速度に関連する第2前方向減速度データD1d2と、第2加速動作中の自動二輪車110の車両前方向の加速度に関連する第2前方向加速度データD1a2と、第2旋回動作中の自動二輪車110の車両左右方向の加速度に関連する第2左右方向加速度データD1l2とに基づいて生成される。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1は、上述のいずれかの組合せのデータに加えて、第1ライダー識別データD1i1および第2ライダー識別データD1i2に基づいて生成されてもよい。この場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1は、第1旋回動作中の自動二輪車310に乗車するライダーRに関連する第1ライダー識別データD1i1と、第2旋回動作中の自動二輪車110に乗車するライダーRに関連する第2ライダー識別データD1i2に基づいて生成される。
第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1は、上述のいずれかの組合せのデータに加えて、カテゴリーデータに基づいて生成されてもよい。この場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1は、第1旋回動作中の自動二輪車310のカテゴリーに基づいて生成される。第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1は、上述のいずれかの組合せのデータに加えて、排気量データに基づいて生成されてもよい。この場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1は、第1旋回動作中の自動二輪車310の排気量に基づいて生成される。
鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S13において出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1を記憶部303は記憶される。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S13において出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1は、記憶部303から教官用装置305に出力される。なお、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S13において出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1は、記憶部303に記憶されなくてよい。その場合は、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S13において出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1は、教官用装置305に出力される。教官用装置305は、例えば、表示装置であってもよく、印刷装置であってもよい。表示装置は、例えば、表示機能だけを有するものであってもよく、表示機能以外の機能も有するものであってもよい。表示機能以外の機能も有する表示装置とは、例えばタブレット端末などの端末装置である。教官用装置305が端末装置である場合、教官用装置305は、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1に基づいて決定される後述するライダー送付用情報を表示してもよい。
図6に示す一連の処理は、自動二輪車310が第1旋回動作および第2旋回動作のいずれとも異なる旋回動作を行った場合にも実行される。第1旋回動作および第2旋回動作のいずれとも異なる旋回動作の1つを、第3旋回動作とする。第3旋回動作は、自動二輪車310が第1コーナーを旋回する動作であってもよい。第3旋回動作は、第2旋回動作で旋回したコーナーを旋回する動作であってもよい。第3旋回動作は、第1旋回動作で旋回した第1コーナーと第2旋回動作で旋回したコーナーのどちらとも異なるコーナーを旋回する動作であってもよい。また、第3旋回動作は、自動二輪車310とは異なる鞍乗型車両が第1コーナーまたは第2旋回動作で旋回したコーナーを旋回する動作であってもよく、自動二輪車310とは異なる鞍乗型車両が第1コーナーと第2旋回動作で旋回したコーナーのどちらともと異なる第2コーナーを旋回する動作であってもよい。そして、鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304のプロセッサ302は、第1鞍乗型車両走行複合データ差分および第2鞍乗型車両走行複合データ差分を出力してもよい。
なお、第1車両姿勢データD3v1および第1ライダー姿勢データD3r1は、自動二輪車310から取得されてもよい。第1車両姿勢データD3v1は、具体例1、2の第1車両姿勢データD1v1と同様のデータであってもよい。つまり、第1車両姿勢データD3v1は、自動二輪車310のGNSS受信ユニット90と、IMU86と、操舵角センサ84の少なくとも1つを利用して生成されたデータであってもよい。第1ライダー姿勢データD3r1は、具体例1、2の第1ライダー姿勢データD1r1と同様のデータであってもよい。つまり、第1ライダー姿勢データD3r1は、自動二輪車310の撮像装置91で生成されたイメージデータに基づいて生成されたデータであってもよい。
なお、本具体例3において、第2旋回動作は、自動二輪車310が第1コーナーと異なる第2コーナーを旋回した動作であってもよい。この場合は、第2コーナーを旋回中の自動二輪車310を撮影できるように、撮像装置308が配置される。同様に、第3旋回動作は、自動二輪車310が第1コーナーと異なるコーナーを旋回した動作であってもよい。
なお、本具体例3の鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304は、自動二輪車310を含む複数の自動二輪車に関連するデータを処理してもよい。この場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1の基になる第1データD3s1と第2データD3s2は、それぞれ、カテゴリーデータを含んでいてもよい。また、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1の基になる第1データD3s1と第2データD3s2は、それぞれ、排気量データを含んでいてもよい。
鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304は、撮像装置308を含む複数の撮像装置からイメージデータを取得可能であってもよい。複数の撮像装置は、互いに異なる複数のコーナーを旋回しているときの自動二輪車を撮影できるように配置および設定される。この場合、第1旋回動作中の自動二輪車を撮影する撮像装置を第1撮像装置とし、第2旋回動作中の自動二輪車を撮影する撮像装置が、第2撮像装置とする。第1撮像装置と第2撮像装置は、同じでもよいし、異なっていてもよい。
なお、撮像装置308は、例えば小型のドローン(無人飛行機)などの飛行体に設置されてもよい。この場合も、撮像装置308は、コーナーを旋回しているときの自動二輪車310の姿勢とライダーRの姿勢を撮影する。
本具体例3は、具体例1と同様の鞍乗型車両走行データ処理装置の構成、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムの処理について、具体例1と同様の効果を奏する。本具体例3は、上述した本発明の実施形態の効果に加えて、以下の効果を奏する。
鞍乗型車両走行データ処理装置301が教習支援システムである。そして、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1は、例えば、車両用装置304から教官用装置305に出力される。教官用装置305は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1を表示する端末装置、表示装置または第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1を印刷する印刷装置である。第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1を教官用装置に送信することで、ライダーRの運転技術および/または自動二輪車310の特徴を強く反映したデータを表示または印刷することができる。
第1車両姿勢データD3v1および第1ライダー姿勢データD3r1は、撮像装置308から取得される。第2車両姿勢データD3v2および第2ライダー姿勢データD3r2も、撮像装置308から取得される。自動二輪車310に搭載されたセンサの信号等に基づいて第1および第2車両姿勢データD3v1、D3v2ならびに第1および第2ライダー姿勢データD3r1、D3r2を生成する必要がない。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c1を容易に生成できる。
撮像装置308から取得された第1および第2車両姿勢データD3v1、D3v2ならびに第1および第2ライダー姿勢データD3r1、D3r2は、第1および第2旋回動作中の自動二輪車310の姿勢ならびに自動二輪車310に乗車するライダーRの姿勢を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304は、旋回動作中の少なくとも自動二輪車310の姿勢を示す第1および第2車両姿勢データD3v1、D3v2ならびに第1および第2ライダー姿勢データD3r1、D3r2の精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本具体例3の鞍乗型車両走行データ処理装置301は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例3の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置301のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、本具体例3の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置301のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(具体例3の変形例)
次に、本発明の実施形態の具体例3の変形例について図9〜図16を参照しつつ説明する。本具体例3の変形例の鞍乗型車両走行データ処理装置301は、上述した本発明の実施形態の具体例3の鞍乗型車両走行データ処理装置301の特徴を全て有する。なお、以下の説明において、上述した本発明の実施形態の具体例3と同じ部位または処理についての説明は適宜省略する。図9に示すように、鞍乗型車両走行データ処理装置301は、車両用装置304および出力装置305を含む。具体例3の変形例において、出力装置305は、教官用装置または教習者用装置である。車両用装置304は、インターネット306を介して、出力装置305である表示装置305aおよび印刷装置305bとデータ通信可能に接続されている。また、車両用装置304は、インターネット306を介して、ライダー送付用情報出力装置305cおよび撮像装置308を含む撮影ユニット320とデータ通信可能に接続されている。出力装置305は、表示装置305a、印刷装置305b、ライダー送付用情報出力装置305cの少なくともいずれかを含む。表示装置305aは、鞍乗型車両走行データ表示装置に相当する。印刷装置305bは、鞍乗型車両走行データ印刷装置に相当する。なお、出力装置305は、鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304とインターネット306を介してデータ通信可能に接続されているが、それに限らない。例えば、出力装置305は、インターネット306を介さず鞍乗型車両走行データ処理装置301とデータ通信可能に接続されていてもよい。この場合、出力装置305は、鞍乗型車両走行データ処理装置301と一体で構成されていてもよい。さらに、表示装置305a、印刷装置305bは、鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304とインターネット306を介してデータ通信可能に接続されずに、ライダー送付用情報出力装置305cとデータ通信可能に接続されてもよい。
表示装置305aは、教官または教習者であるライダーRなどのユーザが有する例えばタブレット端末等の情報端末である。表示装置305aは、表示部305a1と、データ取得部305a2と、表示制御部305a3と、入力部305a4とを有する。表示部305a1は、情報を表示可能に構成される。データ取得部305a2は、後述する鞍乗型車両走行データ処理装置301から出力された運転技術レベル量SL、データ変化量SC、データ変化傾向量SD、およびライダー送付用情報出力装置305cから出力されたライダー送付用情報を取得する。表示制御部305a3は、データ取得部305a2が取得したライダー送付用情報を表示部305a1に表示させる。入力部305a4は、タッチパネル等であり、ユーザ操作による入力を受け付ける。なお、印刷装置305bは、表示装置305aにデータ通信可能に接続された印刷装置であってもよい。
印刷装置305bは、印刷部305b1と、データ取得部305b2と、印刷制御部305b3とを有する。印刷部305b1は、情報を用紙に印刷可能に構成される。データ取得部305b2は、後述する鞍乗型車両走行データ処理装置301から出力された運転技術レベル量SL、データ変化量SC、データ変化傾向量SD、およびライダー送付用情報出力装置305cから出力されたライダー送付用情報を取得する。印刷制御部305b3は、データ取得部305b2が取得したライダー送付用情報を印刷部305b1によって用紙に印刷させる。なお、印刷装置305bは、表示装置305aにデータ通信可能に接続された印刷装置であってもよい。
撮影ユニット320は、撮像装置308、車両検知センサ321、撮影制御装置322を含む。撮像装置308は、路面に固定設置される。例えば、撮像装置308は、定点カメラである。あるコーナーを第1コーナーとすると、撮像装置308は、第1コーナーの近くに配置される。撮像装置308は、第1コーナーを旋回しているときの自動二輪車310の姿勢とライダーRの姿勢を撮影できるように配置および設定されている。撮像装置308は、第1旋回動作中の自動二輪車310とライダーRを撮影できるように配置および設定されている。
車両検知センサ321は、自動二輪車310が第1コーナーの所定位置にいることを検知するためのセンサである。自動二輪車310には、ICタグ311が搭載されている。ICタグ311は、車両ID(identifier)が記憶されている。車両IDには、ライダー識別データが含まれている。車両検知センサ321は、第1コーナーの所定位置にいる自動二輪車310のICタグ311を検出するためのポーリング信号を所定の時間間隔で出力する。ICタグ311は、ポーリング信号を受信すると、当該ポーリング信号に対するレスポンス信号を出力する。車両検知センサ321は、ICタグ311のレスポンス信号を受信したときに、自動二輪車310が第1コーナーの所定位置にいることを検知する。また、このとき、ICタグ311から出力されるレスポンス信号には、ICタグ311に記憶されたライダー識別データが含まれている。車両検知センサ321は、レスポンス信号を受信したときには、そのレスポンス信号に含まれているライダー識別データを撮影制御装置322に送信する。撮影制御装置322は、車両検知センサ321から受信したライダー識別データに基づいて、第1コーナーの所定位置にいる自動二輪車310に乗車するライダーRを識別することができる。
撮影制御装置322は、鞍乗型車両走行データ処理装置301の車両用装置304から撮影開始指示を受信する。この撮影指示には、撮影対象となる自動二輪車310に乗車するライダーRのライダー識別データが含まれている。撮影制御装置322は、図示しない記憶部を有する。撮影制御装置322は、撮影指示を受信したときには、この撮影指示に含まれるライダー識別データを記憶部に格納する。撮影制御装置322は、撮影制御装置322の記憶部に記憶されているライダー識別データに対応する自動二輪車310が第1コーナーの所定位置にいるときに、撮影装置308が撮影するように制御する。具体的には、撮影制御装置322は、車両検知センサ321からライダー識別データを受信したときに、第1コーナーの所定位置にいる自動二輪車310を識別する。撮影制御装置322は、第1コーナーの所定位置にいる自動二輪車310が、撮影対象の自動二輪車310であると判断した場合に、第1コーナーの所定位置にいる自動二輪車310を撮影するように撮像装置308を制御する。この後、撮影制御装置322は、撮像装置308により生成された旋回姿勢データD3rvを鞍乗型車両走行データ処理装置301に送信する。本具体例3の変形例では、撮像装置308により生成された旋回姿勢データD3rvは、写真のデータである。
なお、撮像装置308は、第1旋回動作中の自動二輪車310とライダーRを撮影できるように配置および設定されていれば、路面に固定設置されていなくてもよい。また、撮影ユニット320は、第1コーナーを旋回しているときの自動二輪車310の姿勢とライダーRの姿勢を撮影できる撮像装置308を含んでいればよく、車両検知センサ321および撮影制御装置322を有さなくてもよい。
撮像装置308により生成された旋回姿勢データD3rvは、第1コーナーを旋回中の自動二輪車310の姿勢に関連する車両姿勢データD3vを含む。撮像装置308は、第1コーナーの所定位置にいる自動二輪車310の姿勢を撮影可能となるよう、撮像装置308の向きや視野角などの撮影条件が予め調整されている。詳細には、撮像装置308の撮影条件は、車両姿勢データD3v(旋回姿勢データD3rv)が、第1コーナーを旋回中の自動二輪車310のロール角、ピッチ角、前輪11(操舵車輪)の操舵角の少なくともいずれか1つに関連するように設定されている。
撮像装置308により生成された旋回姿勢データD3rvは、第1コーナーを旋回中の自動二輪車310に乗車するライダーRの姿勢に関連するライダー姿勢データD3rを含む。撮像装置308は、第1コーナーの所定位置にいる自動二輪車310に乗車したライダーRの姿勢を撮影可能となるよう、撮像装置308の向きや視野角などの撮影条件が予め調整されている。詳細には、撮像装置308の撮影条件は、ライダー姿勢データD3r(旋回姿勢データD3rv)が、ライダーRの頭の向き、肩の位置、脚の位置、尻の位置、および、股の位置の少なくともいずれか1つに関連するように設定されている。
なお、本具体例3の変形例では、鞍乗型車両走行データ処理装置301は、複数の撮影ユニットに接続されてもよい。各撮影ユニットの撮像装置は、互いに異なるコーナーを旋回中の自動二輪車310を撮影できるように配置される。この場合、各撮影ユニットには、撮像装置が配置されるコーナーの位置を示す位置データが記憶されている。また、撮影制御装置322は、撮影日時データを生成する。詳細には、撮影制御装置322は、撮像装置308で撮影した日時データを、撮影日時データとして不図示の内部時計などに基づき生成する。撮影制御装置322は、撮像装置308により生成されたイメージデータと共に、コーナーの位置データおよび撮影日時データを、鞍乗型車両走行データ処理装置301に送信する。また、撮影制御装置322から鞍乗型車両走行データ処理装置301に送信されるデータは、コーナーの位置データに関連付けられて撮影ユニットに記憶された旋回方向に関する旋回データを含んでいてもよい。
ライダーIDなどのライダー識別データは、タッチパネル28によりライダーRによって入力されて、ICタグ311に記憶される車両IDに関連付けられる。また、ICタグ311には、車両IDに関連付けられて、自動二輪車310のカテゴリーに関するカテゴリーデータおよび自動二輪車310の排気量に関する排気量データが予め記憶される。
本具体例3の変形例において、鞍乗型車両走行データ取得処理S11で取得されるデータの一例を図10に示す。図10のデータは、旋回軌跡データD1t、車両姿勢データD3v、ライダー姿勢データD3r、前方向減速度データD1d、前方向加速度データD1a、ライダー識別データD1iを含んでいる。また、図10のデータは、属性データとして、カテゴリーデータおよび排気量データを含む。また、図10のデータは、これらのデータの撮影日時データを含む。なお、図10では、同じ撮影日時に関連付けられたデータを、複数の運転技術データセットDSとして表示している。なお、第1データD3s1は、第1運転技術データセットDS1に含まれ、第2データD3s2は、第2運転技術データセットDS2に含まれ、第3データD3s3は、第3運転技術データセットDS3に含まれる。
鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S13では、プロセッサ302は、以下の処理を行う。プロセッサ302は、3つ以上の運転技術データセットDSに基づいて算出される、運転技術レベル量SL、データ変化量SC、およびデータ変化傾向量SDを鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3cとして出力する。ここで、複数の運転技術データセットDSを撮影日時が早い順に並べたときにn番目となる運転技術データセットを、運転技術データセットDS(n)と表す。また、n番目の運転技術データセットDS(n)に関連付けられた撮影日時データが示す撮影日時をt(n)と表す。
プロセッサ302は、運転技術データセットDSの各データについて、評価値Eをそれぞれ算出する。この変形例では、旋回軌跡データD1t、車両姿勢データD3v、ライダー姿勢データD3r、前方向減速度データD1d、前方向加速度データD1aのそれぞれに対応する、テンプレートデータが予め記憶されている。テンプレートデータは、評価値Eを導出する際に基準となるデータである。テンプレートデータは、例えば、模範となるライダーRのデータである。模範となるライダーRは、例えば、ライディングスクールの教官である。テンプレートデータは、模範となるライダーRが乗車する自動二輪車310が走行した際に取得される旋回軌跡データD1t、車両姿勢データD3v、ライダー姿勢データD3r、前方向減速度データD1d、前方向加速データD1aを含む運転技術データセットである。つまり、テンプレートデータは、鞍乗型車両走行データ取得処理S11で取得されたデータに含まれるライダー識別データとは異なるライダー識別データを含む運転技術データセットである。
プロセッサ302は、鞍乗型車両走行データ取得処理S11で取得されたデータと、テンプレートデータとの間の類似度を導出する。類似度の導出方法は、種々の方法を採用することができる。例えば、車両姿勢データD3vおよびライダー姿勢データD3rが画像データである場合、プロセッサ302は、パターン認識により、自動二輪車310の姿勢やライダーRの姿勢に関連する特徴ベクトルを導出する。同様に、プロセッサ302は、車両姿勢データD3vおよびライダー姿勢データD3rに対応するテンプレートデータのそれぞれについても特徴ベクトルを導出する。そして、プロセッサ302は、画像データから導出された特徴ベクトルと、テンプレートデータから導出された特徴ベクトルとを、マハラノビス距離、ユークリッド距離などを用いて比較して、類似度を導出する。導出した類似度が大きいほど、評価値Eを高くする。また、プロセッサ302は、例えば、車両評価データを参照して、カテゴリーデータおよび排気量データの評価値Eを導出する。車両評価データは、自動二輪車310の各カテゴリーに対する評価値や自動二輪車310の各排気量に対する評価値を規定したデータである。
プロセッサ302は、算出した評価値Eに基づいて、運転技術レベル量SLを算出する。本具体例では、運転技術レベル量SLの算出において、運転技術データセットDSの各データに対応する重みWを用いる。運転技術データセットDSの各データに対応する重みWは、あらかじめ記憶部303に記憶されている。運転技術データセットDSの各データに対応する重みWの初期値は、経験則などに基づいて設定された値である。運転技術データセットDSの各データに対応する重みWの値は、機械学習によって更新可能である。
プロセッサ302は、次の式1に基づいて、運転技術データセットDSの各データの評価値Eに対して重みWを乗算した値の総和を、運転技術レベル量SLとして導出する。
SL=EA×W1+EB×W2+EC×W3+ED×W4+EE×W5+EF×W6+EG×W7・・・(式1)
EA:車両姿勢データD3vに関連する評価値
EB:ライダー姿勢データD3rに関連する評価値
EC:旋回軌跡データD1tに関連する評価値
ED:前方向減速度データD1dに関連する評価値
EE:前方向加速度データD1aに関連する評価値
EF:カテゴリーデータに関連する評価値
EG:排気量データに関連する評価値
W1:車両姿勢データD3vに対応する重み
W2:ライダー姿勢データD3rに対応する重み
W3:旋回軌跡データD1tに対応する重み
W4:前方向加減速データD1dに対応する重み
W5:前方向加減速データD1aに対応する重み
W6:カテゴリーデータに対応する重み
W7:排気量データに対応する重み
プロセッサ302は、次の式2に基づいて、運転技術レベル量SL(n)から各撮影日時におけるデータ変化量SC(n)を算出する。ここで、式2において、撮影日時t(n)における運転技術データセットをDS(n)と、運転技術レベル量をSL(n)と表す。
SC(n)=(SL(n)−SL(n−1))/(t(n)‐t(n−1))・・・(式2)
式2では、データ変化量SC(n)を、運転技術データセットDS(n−1)の運転技術レベル量SL(n−1)と、運転技術データセットDS(n)の運転技術レベル量SL(n)との差を、時間で微分した量として示す。データ変化量SC(n)は、撮影日時t(n−1)から撮影日時t(n)までの、ライダーRの運転技術の成長量を表している。この例では、データ変化量SC(n)は、運転技術データセットDS(n−1)および運転技術データセットDS(n)の2セットの運転技術データセットDSに基づいて算出される。
また、プロセッサ302は、次の式3に基づいて、データ変化量SC(n)から撮影日時t(n)におけるデータ変化傾向量SD(n)を算出する。
SD(n)=(SC(n)―SC(n−1))/(t(n)―t(n−1))・・・(式3)
式3では、データ変化傾向量SD(n)を、データ変化量SC(n−1)と、データ変化量SC(n)との差を、時間で微分した量として示す。データ変化傾向量SD(n)は、ライダーRの運転技術の成長速度の変化の傾向を表している。つまり、データ変化傾向量SDの値が大きいほど、ライダーRの運転技術の成長速度が速いことがわかる。
なお、データ変化量SC(n)は、運転技術データセットDS(n−1)および運転技術データセットDS(n)に基づいて算出される。また、データ変化量SC(n−1)は、運転技術データセットDS(n−2)および運転技術データセットDS(n−1)に基づいて算出される。つまり、データ変化傾向量SD(n)は、運転技術データセットDS(n−2)、運転技術データセットDS(n−1)、および運転技術データセットDS(n)の3セットの運転技術データセットDSに基づいて算出された量となる。
プロセッサ302は、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S13において、撮影日時t(n)における運転技術レベル量SL(n)、データ変化量SC(n)およびデータ変化傾向量SD(n)を、鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3cとして、記憶部303に出力する。そして、プロセッサ302は、記憶部303に記憶された運転技術レベル量SL(n)、データ変化量SC(n)およびデータ変化傾向量SD(n)を、鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3cとして、表示装置305a、印刷装置305bおよびライダー送付用情報出力装置305cに出力する。または、プロセッサ302は、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理S13において、撮影日時t(n)における運転技術レベル量SL(n)、データ変化量SC(n)およびデータ変化傾向量SD(n)を、鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3cとして、ライダー送付用情報出力装置305cに出力する。
ライダー送付用情報出力装置305cは、ライダー送付用情報データベース305c1と、データ取得部305c2と、送付管理テーブル305c3と、情報選択部305c4と、送付タイミング選択部305c5と、情報出力部305c6とを有する。
ライダー送付用情報データベース305c1は、複数のライダー送付用情報が予め記憶されている。ライダー送付用情報とは、例えば、自動二輪車の乗り換えの案内、ツーリングコースの紹介、ライディングスクールの紹介、イベントの紹介、商品の紹介などに関する情報である。イベントは、運転講習会、ツーリング会、競技会などを含む。商品は、自動二輪車310自体や自動二輪車310の部品を含む。自動二輪車310の部品は、例えば、タイヤやバッテリーである。なお、図11に示すように、ライダー送付用情報データベース305c1には、ライダー送付用情報を識別するための情報IDが関連付けられている。
データ取得部305c2は、鞍乗型車両走行データ処理装置301から出力された運転技術レベル量SL、データ変化量SCおよびデータ変化傾向量SDを取得する。
送付管理テーブル305c3は、情報出力部305c4において参照されるテーブルである。ライダー送付用情報出力装置305cは、送付管理テーブル305c3をライダーRごとに記憶している。送付管理テーブル305c3には、ライダー識別データが関連付けられている。
送付管理テーブル305c3は、図12に示すように、例えば、送付済情報IDデータ、送付予定情報ID、直近送付日時データ、送付予定日時データ、および送付先データが互いに関連付けられて記憶されている。送付済情報IDデータは、ライダーRに対して、過去に送付したライダー送付用情報の情報IDを示すデータである。送付予定情報IDは、次回送付予定のライダー送付用情報についての情報IDである。直近送付日時データは、ライダー送付用情報を直近に送付した日時を示すデータである。送付予定日時データは、ライダー送付用情報を次回送付する送付予定日時を示すデータである。送付先データは、ライダー送付用情報を送付する送付先に関連するデータである。この送付先データは、例えば、ライダーRの電子メールアドレス、ライダーRが所有する表示装置305aまたは印刷装置305bのIPアドレス、ライダーRの住所である。
情報選択部305c4は、ライダー送付用情報を選択する。情報選択部305c4は、例えば、直近の撮影日時に対応する、運転技術レベル量SL、データ変化量SCおよびデータ変化傾向量SDに基づいて、ライダー送付用情報を選択する。ここで、直近の撮影日時に対応する、運転技術レベル量SL、データ変化量SCおよびデータ変化傾向量SDをそれぞれ、運転技術レベル量SL(L)、データ変化量SC(L)、データ変化傾向量SD(L)とする。
ここで、情報選択部305c4は、ライダー送付用情報の分類を規定した情報分類テーブルを有する。この変形例では、ライダー送付用情報データベース304c1に記憶されているライダー送付用情報は、情報分類テーブルで示す9つの属性グループのいずれかに割り当てられている。情報選択部305c4は、図13に示す情報分類テーブルを参照してライダー送付用情報を選択する。この変形例では、図13に示す通り、情報分類テーブルの属性グループは、運転技術レベル量SLに基づいて、初心者、中級者および上級者の3つの属性グループに分類される。初心者の属性グループは、運転技術レベル量SLが閾値1未満である属性グループである。中級者の属性グループは、運転技術レベル量SLが閾値1以上であり且つ運転技術レベル量SLが閾値2(閾値2>閾値1)未満である属性グループである。上級者の属性グループは、運転技術レベル量SLが閾値2以上となる属性グループである。なお、閾値1、2は、あらかじめ記憶される。さらに、初心者、中級者および上級者の属性グループは、それぞれ、データ変化量SCに基づいて、第1成長量、第2成長量および第3成長量の3つの属性グループに分類される。第1成長量の属性グループは、データ変化量SCが閾値A未満となる属性グループである。第2成長量の属性グループは、データ変化量SCが閾値A以上であり且つデータ変化量SCが閾値B(閾値B>閾値A)未満となる属性グループである。第3成長量の属性グループは、データ変化量SCが閾値B以上となる属性グループである。なお、閾値A、Bは、あらかじめ記憶される。
情報選択部305c4は、運転技術レベル量SL(L)およびデータ変化量SC(L)に基づいて、直近の撮影日時におけるライダーRの運転技術が、図13に示す情報分類テーブルのうちのいずれの属性グループに属するかを判断する。そして、情報選択部305c4は、図13に示す情報分類テーブルに基づいて、直近の撮影日時におけるライダーRの運転技術が属すると判断した属性グループに割り当てられているライダー送付用情報を送付候補情報として抽出する。情報選択部305c4は、抽出されたライダー送付用情報のうち、過去にライダーRに送付していないライダー送付用情報のいずれかを、次回送付予定のライダー送付用情報として選択する。例えば、直近の撮影日時におけるライダーRの運転技術が、初心者の第1成長量の属性グループに属すると判断した場合には、情報ID1〜情報ID4を送付候補情報として抽出する。そして、情報選択部305c4は、図12に示す送付管理テーブル305c3を参照して、送付候補情報の情報ID1〜情報ID4のうち、過去にライダーRに送付された情報(情報ID1、情報ID3)を確認する。情報選択部305c4は、過去にライダーRに送付していない情報ID2、情報ID4のいずれかを次回送付予定の情報として選択する。なお、情報選択部305c4は、送付管理テーブル305c3の次回送付予定情報IDを今回選択した情報IDに更新する。
次に、送付タイミング選択部305c5は、この選択したライダー送付用情報を送付する送付タイミングを選択する。ここで、送付タイミング選択部305c5は、ライダー送付用情報を送付する送付間隔を規定した送付タイミング規定テーブルを有する。送付タイミング選択部305c5は、図14に示す送付タイミング規定テーブルを参照して送付間隔を選択する。この変形例では、送付間隔は、図13の情報分類テーブルと同様に、9つの属性グループのいずれかに割り当てられる。この変形例では、図14に示す通り、送付タイミング規定テーブルの属性グループは、運転技術レベル量SLに基づいて、初心者、中級者および上級者の3つの属性グループに分類される。さらに、初心者、中級者および上級者の属性グループは、それぞれ、データ変化傾向量SDに基づいて、第1変化傾向、第2変化傾向および第3変化傾向の3つの属性グループに分類される。第1変化傾向の属性グループは、データ変化傾向量SDが閾値I未満となる属性グループである。第2変化傾向の属性グループは、データ変化傾向量SDが閾値I以上であり且つデータ変化量SCが閾値II(閾値II>閾値I)未満となる属性グループである。第3変化傾向量の属性グループは、データ変化傾向量SDが閾値II以上となる属性グループである。なお、第1変化傾向は、運転技術の成長速度がペースダウンしていることを示す傾向である。第2変化傾向は、運転技術の成長速度が略一定のペースであることを示す傾向である。第3変化傾向は、運転技術の成長速度がペースアップしていることを示す傾向である。閾値I、IIは、あらかじめ記憶される。
ここで、ライダーRの運転技術の成長速度がペースダウンしている場合には、ライダーRが運転技術の成長を実感できずにモチベーションが下がっている可能性がある。そこで、運転技術の成長速度がペースダウンしている場合には、例えば、ライダーRの気分を転換することを目的として、ライダー送付用情報を送付する送付間隔を短くする。一方で、ライダーRの運転技術の成長速度がペースアップしている場合には、ライダーRが運転技術の成長を実感できている可能性が高い。従って、この場合、ライダー送付用情報が高頻度で送付されると、ライダーRが煩わしく感じる可能性がある。そこで、運転技術の成長速度がペースアップしている場合には、例えば、ライダー送付用情報を送付する送付間隔を長くする。従って、図14に示すように、この変形例では、初心者、中級者および上級者のそれぞれの第1変化傾向の属性グループに規定されている送付間隔が最も短い。また、初心者、中級者および上級者のそれぞれの第3変化傾向の属性グループに規定されている送付間隔が最も長い。
送付タイミング選択部305c5は、運転技術レベル量SL(L)およびデータ変化傾向量SD(L)に基づいて、直近の撮影日時におけるライダーRの運転技術が、図14に示す9つの属性グループのうちのいずれの属性グループに属するかを判断する。送付タイミング選択部305c5は、図14に示す送付タイミング規定テーブル8fに基づいて、直近の撮影日時におけるライダーRの運転技術が属すると判断した属性グループに対して規定されている送付間隔を、ライダー送付用情報の送付間隔として選択する。そして、送付タイミング選択部305c5は、ライダー送付用情報の直近送付日時から、選択した送付間隔だけ経過した日時を次回送付日時とする。例えば、ライダーRの運転技術が、初心者の第1変化傾向の属性グループに属すると判断した場合には、送付間隔を10日とする。つまり、直近の送付日時から10日経過した日時を、送付予定日時とする。例えば、図12の送付管理テーブル305c3では、直近の送付日時が2017年11月11日10時20分であるため、次回予定日時は、2017年11月21日10時20分となる。送付タイミング選択部305c5は、送付予定日時を示すデータが、新たな送付予定日時データとなるように、送付管理テーブル305c3を更新する。以上のようにして、送付タイミング選択部305c5は、ライダー送付用情報出力装置305cからライダーRに対して送付するライダー送付用情報の送付タイミングが選択される。
情報出力部305c6は、現在日時が、送付管理テーブル305c3の送付予定日時となったときに、送付予定情報IDに関連付けられたライダー送付用情報を、送付先データが示す表示装置305aまたは印刷装置305bに出力する。これにより、表示装置305aの表示部305a1にライダー送付用情報が表示される。また、印刷装置305bの印刷部305b1によりライダー送付用情報が紙に印刷される。
表示装置305aの表示部305a1には、例えば、図15に示すようなライダー送付用情報を含む画面が表示される。このとき、表示部305a1には、ライダー送付用情報に対する評価をライダーRが入力できる入力部305a4である入力ボタンBTが表示されてもよい。表示装置305aは、入力ボタンBTを介して、ライダー送付用情報に対する評価がライダーRから入力されたときに、入力された評価がライダー送付用情報出力装置305cに送信される。ライダー送付用情報出力装置305cのデータ取得部305c2は、受信した評価に基づいて、式1に示す重みWを更新する。
表示装置305aのデータ取得部305a2は、鞍乗型車両走行データ処理装置301から出力された鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3cを取得する。表示装置305aの表示制御部305a3は、表示部305a1に運転技術レベル量SL(n)、データ変化量SC(n)およびデータ変化傾向量SD(n)を表示する。例えば、図16に示すように、表示装置305aの表示制御部305a3は、表示部305a1にデータ変化量SCと時間との関係を示すグラフを表示する。なお、図16では、データ変化量を、運転技術成長量として表示している。また、表示装置305aの表示制御部305a3は、鞍乗型車両走行データ処理装置301から出力された鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3cを表示しなくてもよい。
なお、印刷装置305bも同様に、データ取得部305b2が、鞍乗型車両走行データ処理装置301から出力された鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3cを取得する。そして、印刷装置305bの印刷制御部305b3は、印刷部305b1により、運転技術レベル量SL(n)、データ変化量SC(n)およびデータ変化傾向量SD(n)を紙に印刷する。なお、印刷装置305bの印刷制御部305b3は、鞍乗型車両走行データ処理装置301から出力された鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3cを印刷しなくてもよい。
本具体例3の変形例は、具体例3と同様の効果を奏する。本具体例3の変形例は、上述した本発明の実施形態の効果に加えて、以下の効果を奏する。
本願発明者らは、ライダーの運転技術に関連するデータの変化量に着目してみた。ライダーの運転技術に関連するデータの変化量は、運転技術の成長量を表す。運転技術レベルが同じであっても、運転技術に関連するデータの変化量が小さい人と大きい人がいる。ライダーの運転技術に関連するデータの変化量は、鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3cとして取得することができる。
本願発明者らは、ライダーに送付するライダー送付用情報の選択に、運転技術に関連するデータの変化量を使用することを検討してみた。
ライダー送付用情報の選択に、運転技術に関連するデータの変化量を使用する場合、ライダー送付用情報のカテゴリーを細分化できる。つまり、より細分化されたカテゴリーの中から、送付するライダー送付用情報を選択できる。
そのため、ライダー送付用情報の選択に、運転技術レベルを使用する場合と同様に、ライダー送付用情報の内容を絞ることができる。よって、ライダーに送付される情報の情報量を低減できる。また、ライダー送付用情報を印刷した印刷物をライダーに郵送する場合には、印刷されるライダー送付用情報の情報量を低減できる。
さらに、本願発明者らは、ライダー送付用情報を送付するタイミングの選択にも、運転技術に関連するデータの変化量を使うことを考えた。
ライダー送付用情報を送付するタイミングの選択に、運転技術に関連するデータの変化量を使用することで、運転技術レベルを使用する場合と同様に、ライダー送付用情報を送付する機会を絞ることができる。よって、ライダーに送付されるライダー送付用情報の情報量を低減できる。また、ライダー送付用情報を印刷した印刷物をライダーに郵送する場合には、印刷されるライダー送付用情報のデータ量を低減できる。
その結果、ライダー送付用情報を出力する出力装置(表示装置や印刷装置など)で、出力されたデータ(鞍乗型車両走行複合データ差分ΔD3c)の量を低減できる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置301だけでなく、出力装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースを低減して、ハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
(実施形態の変更例)
本発明は、上述した実施形態および具体例1〜3および具体例3の変形例に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能である。以下、本発明の実施形態の変更例について説明する。なお、上述した構成と同じ構成を有するものについては、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。上述の実施形態、実施形態の具体例、および後述する変更例は、適宜組み合わせて実施可能である。
本発明の実施形態の具体例1において、鞍乗型車両走行データ処理装置101はECU60に含まれる。そして、本発明の実施形態の具体例1において、ECU60のプロセッサ102は、鞍乗型車両走行データ処理プログラム、エンジン制御およびブレーキ制御を実行する。本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、データ処理ECU、エンジン制御ECUおよびブレーキ制御ECUがデータ通信可能に接続されて構成されて良い。データ処理ECUは、鞍乗型車両走行データ処理プログラムを実行する。エンジン制御ECUは、エンジン制御を実行する。ブレーキ制御ECUは、ブレーキ制御を実行する。データ処理ECU、エンジン制御ECUおよびブレーキ制御ECUは、それぞれ、CPUなどの少なくとも1つのプロセッサ、および、ROM、RAMなどの少なくとも1つの記憶装置で構成されている。また、発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、データ処理ECU、ならびに、エンジン制御およびブレーキ制御を行う1つのECUがデータ通信可能に接続されて構成されて良い。
本発明の実施形態の具体例3の変形例では、ライダー送付用情報出力装置305cが送付タイミング選択部305c5を有する。しかしながら、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置では、送付タイミング選択部は、ユーザが保有する表示装置が有してもよい。ここで、送付タイミング選択部が有する送付タイミング規定テーブルも表示装置に記憶される。そして、表示装置において、ライダー送付用情報出力装置で選択されたライダー送付用情報を送付する送付タイミングを選択してもよい。
本発明の鞍乗型車両は、自動二輪車に限らない。本発明の鞍乗型車両は、自動二輪車以外に、自動三輪車(motor tricycle)、四輪バギー(ATV:All Terrain Vehicle / 全地形型車両)、スノーモービル、水上オートバイ(パーソナルウォータークラフト)などを含む。
自動二輪車、自動三輪車、四輪バギーは、少なくとも1つの前輪と、少なくとも1つの後輪を有する。自動二輪車は、スポーツタイプ、オンロードタイプ、およびオフロードタイプの自動二輪車、スクーター、原動機付き自転車、モペットなどを含む。自動三輪車は、2つの前輪と1つの後輪を有していてもよく、1つの前輪と2つの後輪を有していてもよい。自動二輪車、自動三輪車、および、四輪バギーの操舵車輪は、前輪であってもよく、後輪であってもよく、前輪と後輪の両方であってもよい。自動二輪車、自動三輪車、および、四輪バギーは、ライダーがステアリングホイール(ハンドルユニット)を操作することで、少なくとも1つの前輪が操舵される。自動二輪車、自動三輪車、および、四輪バギーは、少なくとも1つの前輪の上下方向の振動を吸収する少なくとも1つのフロントサスペンションを有していてもよい。自動二輪車、自動三輪車、および、四輪バギーは、少なくとも1つの後輪の上下方向の振動を吸収する少なくとも1つのリアサスペンションを有していてもよい。
スノーモービルは、雪上を走行する鞍乗型車両である。スノーモービルは、車両の前部に、1つまたは2つのスキーを有する。車両の前部に設けられた1つまたは2つのスキーは、操舵用スキーである。ライダーがステアリングホイール(ハンドルユニット)を操作することで、操舵用スキーの向きが変更される。第1車両姿勢データは、操舵用スキーの操舵角に関連するデータであってもよい。スノーモービルは、車両の後部に、無限軌道(トラックベルト)を有してもよく、1つまたは2つのスキーを有してもよい。無限軌道(トラックベルト)の動力源は、エンジンであっても、電気モータであってもよい。スノーモービルは、上下方向の振動を吸収する少なくとも1つのサスペンションを有していてもよい。
水上オートバイは、水面を走行する鞍乗型車両である。水上オートバイは、ウォータージェット推進システムによって、推進力を発生させる。ウォータージェット推進システムは、船体下部から取り込んだ水をジェットポンプで加速させて噴射することで、推進力を発生させる。ジェットポンプの動力源は、エンジンであっても、電気モータであってもよい。ライダーがステアリングホイール(ハンドルユニット)を操作することで、ジェットノズルの向きが変更されて、噴射される水流の向きが変更される。それにより、進行方向が変更される。水上オートバイは、上下方向の振動を吸収する少なくとも1つのサスペンションを有していてもよい。
自動三輪車は、自動二輪車と同様に、右旋回する場合に車両右方向に傾斜する。
例えば図17に示す四輪バギー510のように、四輪バギーは、右旋回する場合、車両左右方向のどちらにもほとんど傾斜しない。四輪バギーが右旋回するとき、ライダーは、ステアリングホイールを車両右方向に回転させると共に、自身の重心を車両右方向に移動させる。それにより、重力と遠心力とのバランスをとっている。また、右旋回時は、遠心力により右輪(内輪)から左輪(外輪)へ荷重移動があるため、ライダーが重心を車両右方向に移動させることで、右輪(内輪)への荷重を増加させる。それにより、右輪(内輪)の横力を路面に伝えやすくしている。このように、四輪バギーの場合は、重力と遠心力とのバランスをとるだけでなく、旋回しやすくするために、ライダーは重心を移動させる。
例えば図18に示す水上オートバイ610のように、水上オートバイは、右旋回する場合、車両右方向に傾斜する。水上オートバイが右旋回するとき、ライダーは、ステアリングホイールを車両右方向に回転させると共に、自身の姿勢を変化させることで水上オートバイを車両右方向に傾斜させる。
図19に示すスノーモービル710のように、スノーモービルは、比較的低速で右旋回する場合、車両左右方向のどちらにもほとんど傾斜しない。図20に示すスノーモービル810のように、スノーモービルは、比較的高速で右旋回する場合に、車両右方向に傾斜することがある。スノーモービルは、車両のタイプによっては、比較的高速で右旋回する場合も、車両左右方向のどちらにもほとんど傾斜しない。スノーモービルが右旋回するとき、ライダーは、ステアリングホイールを車両右方向に回転させると共に、自身の姿勢を変化させることで、スノーモービルを車両右方向に傾斜させる。車両の前部に2つの操舵用スキーを有する場合、右旋回時は、遠心力により右操舵用スキーから左操舵用スキーへ荷重移動があるため、ライダーが重心を車両右方向に移動させることで、右操舵用スキーへの荷重を増加させる。それにより、右操舵用スキーの横力を路面(雪上)に伝えやすくしている。
なお、左旋回する場合は、右旋回の逆になるため、記載を省略する。このように、鞍乗型車両の種類に関わらず、鞍乗型車両は、遠心力と重力のバランスを利用して旋回する乗り物である。
鞍乗型車両がスノーモービルの場合、鞍乗型車両の姿勢とライダーの姿勢を撮影する撮像装置は、雪上に設置されてもよい。本発明の鞍乗型車両が水上オートバイの場合、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の姿勢とライダーの姿勢を撮影する撮像装置は、水面に設置されてもよく、岸などの陸地に設置されてもよい。
スノーモービルおよび水上オートバイは、GNSSを利用せずに、車両前方向または進行方向の速度を検出する速度センサを有する場合がある。本発明の第1前方向加速度データおよび第1前方向減速度データは、この速度センサの信号に基づいて生成されてもよく、GNSSを利用して生成されてもよい。本発明の第1前方向加速度データおよび第1前方向減速度データは、スノーモービルの無限軌道の回転速度を検出するセンサの信号に基づいて生成されてもよい。
鞍乗型車両走行データ処理装置は、鞍乗型車両に搭載されてもよく、搭載されなくてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置が、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データに基づいて鞍乗型車両を制御する鞍乗型車両制御装置の場合、鞍乗型車両走行データ処理装置は鞍乗型車両に搭載されてもされなくてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置が、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを蓄積するデータ収録システムの場合、鞍乗型車両走行データ処理装置は鞍乗型車両に搭載されてもよく、搭載されなくてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置は鞍乗型車両に搭載されない場合、鞍乗型車両走行データ処理装置は、複数の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを取得してもよい。
本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、1箇所に配置された1つの装置であってもよく、異なる位置に配置された複数の装置で構成されていてもよい。
第1ライダー姿勢データは、モーションキャプチャを利用して生成されたデータであってもよい。モーションキャプチャとは、人やオブジェクトの動きをデジタル化してコンピュータに取り込む技術である。
第1ライダー姿勢データは、慣性センサ式のモーションキャプチャを利用して生成されたデータであってもよい。具体的には、第1ライダー姿勢データが、ライダーの各部に取り付けられたIMU(Inertial Measurement Unit)などの慣性センサの信号に基づいて生成されてもよい。
第1ライダー姿勢データは、機械式のモーションキャプチャを利用して生成されたデータであってもよい。機械式のモーションキャプチャは、外骨格モーションキャプチャシステムとも呼ばれる。具体的には、第1ライダー姿勢データが、ライダーの関節に取り付けられた角度または変位を検出するセンサの信号に基づいて生成されてもよい。
第1ライダー姿勢データは、磁気式のモーションキャプチャを利用して生成されたデータであってもよい。具体的には、磁気コイルがライダーの関節に取り付けられる。磁気コイルが磁界内で動くことで生じる歪みを測定することで、磁気コイルの位置及び姿勢が求められる。その情報に基づいて、第1ライダー姿勢データが生成されてもよい。
第1ライダー姿勢データは、マーカーレス・モーションキャプチャを利用して生成されたデータであってもよい。具体的には、第1ライダー姿勢データが、カメラで撮影された人の画像を解析することで生成されたデータであってもよい。マーカーレス・モーションキャプチャを利用して生成されたイメージデータは、カメラで撮影された写真または動画に、CGで作成されたラインや点を重ねて表示したものであってもよい。マーカーレス・モーションキャプチャを利用して生成されたイメージデータは、CGで作成されたイメージデータだけで構成されてもよい。マーカーレス・モーションキャプチャに使用されるカメラは、鞍乗型車両に搭載されていてもよく、鞍乗型車両に搭載されていなくてもよい。マーカーレス・モーションキャプチャのイメージデータを生成する処理は、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置が行ってもよく、撮像装置が行ってもよい。
第1ライダー姿勢データは、複数のモーションキャプチャ技術を組み合わせて生成されたデータであってもよい。
第1車両姿勢データは、モーションキャプチャを利用して生成されたデータであってもよい。モーションキャプチャの具体例は、第1ライダー姿勢データと同じであるため、記載を省略する。但し、マーカーレス・モーションキャプチャが利用される場合、カメラは、鞍乗型車両に搭載されない。第1車両姿勢データは、複数のモーションキャプチャ技術を組み合わせて生成されたデータであってもよい。第1車両姿勢データは、いずれかのモーションキャプチャ技術と、鞍乗型車両に搭載されたIMUとを利用して生成されてもよい。第1車両姿勢データは、いずれかのモーションキャプチャ技術と、鞍乗型車両に搭載されたGNSS受信ユニットとを利用して生成されてもよい。
本発明において、第1旋回軌跡データは、GNSSと、鞍乗型車両が有するセンサとを利用して生成されたデータであってもよい。鞍乗型車両が有するセンサとは、例えば、IMU、操舵車輪または操舵用スキーの操舵角を検出するセンサ、鞍乗型車両の車両前方向または進行方向の速度の検出に寄与するセンサのいずれであってもよい。
本発明において、第1旋回軌跡データは、GNSSを利用せずに生成されたデータであってもよい。例えば、第1旋回軌跡データは、無線標識(ビーコン)を利用して生成されたデータであってもよい。この場合、鞍乗型車両は、無線局から送信される電波などの電磁波を受信可能な受信機を搭載する。第1旋回軌跡データは、受信機が受信した電波に基づいて生成されたデータに基づいて生成されてもよい。第1旋回軌跡データは、受信機が受信した電波に基づいて生成されたデータと、地図データとに基づいて生成されてもよい。
本発明の鞍乗型車両は、車両前方向の加速度および減速度を検出する加速度センサを有していてもよい。第1前方向加速度データおよび第1前方向減速度データは、この加速度センサの信号に基づいて生成されてもよい。
本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置の記憶部は、鞍乗型車両走行複合データ差分を1つしか記憶していなくてもよい。つまり、鞍乗型車両走行複合データ差分記憶処理において、記憶部に記憶される鞍乗型車両走行複合データ差分が更新されてもよい。
本発明において、鞍乗型車両走行複合データ差分の基になる第1データは、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両の車両左右方向の加速度(負の加速度を含む)に関連する第1旋回左右方向加速度データを含んでいてもよい。この場合、第2データは、第2旋回動作中の第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度(負の加速度を含む)に関連する第2旋回左右方向加速度データを含む。第1データは、第1減速動作中の第1鞍乗型車両の車両左右方向の加速度(負の加速度を含む)に関連する第1減速左右方向加速度データを含んでいてもよい。この場合、第2データは、第2減速動作中の第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度(負の加速度を含む)に関連する第2減速左右方向加速度データを含む。第1データは、第1加速動作中の第1鞍乗型車両の車両左右方向の加速度(負の加速度を含む)に関連する第1加速左右方向加速度データを含んでいてもよい。この場合、第2データは、第2加速動作中の第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度(負の加速度を含む)に関連する第2加速左右方向加速度データを含む。
本発明において、鞍乗型車両走行複合データ差分の基になる第1データは、第1前方向減速度データを含まなくてもよい。第1データは、第1前方向加速度データを含まなくてもよい。鞍乗型車両走行複合データ差分は、第1ライダー識別データに基づいて生成されなくてもよい。本発明において、ライダー識別データ取得処理は無くてもよい。
本発明において、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理では、鞍乗型車両を識別するための鞍乗型車両識別データに基づいて生成された鞍乗型車両走行複合データ差分を出力してもよい。例えば、鞍乗型車両走行複合データ出力処理では、第1車両姿勢データと、第1ライダー姿勢データと、第1旋回軌跡データと、第1鞍乗型車両識別データと、第2車両姿勢データと、第2ライダー姿勢データと、第2旋回軌跡データと、第2鞍乗型車両識別データとに基づいて生成された第2鞍乗型車両走行複合データ差分を出力してもよい。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。つまり、鞍乗型車両は、旋回動作中のライダーの姿勢と車両の挙動が密接に関連しているという特性を有する。旋回動作中の車両の挙動は、車両ごとに異なる。そのため、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両と第2旋回動作中の第2鞍乗型車両が同じ場合は、鞍乗型車両ごとのライダーの運転技術の違いを反映させた第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力することができる。また、第1旋回動作中の第1鞍乗型車両と第2旋回動作中の第2鞍乗型車両が異なる場合は、ライダーごとの車両の特徴の違いを反映させた第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力することができる。そして、鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む。ライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方をすることができる。