JP6619334B2 - 2つのコイルのデバイス用の1次電源同調ネットワークおよび操作方法 - Google Patents

2つのコイルのデバイス用の1次電源同調ネットワークおよび操作方法 Download PDF

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Description

本開示は、一般にワイヤレス電力伝達に関し、より詳細には、バッテリーを含む車両などの遠隔システムへのワイヤレス電力伝達に関連したデバイス、システム、および方法に関する。より詳細には、本開示は、電源からの1つの駆動信号が1つまたは複数の導電性構造体を励磁することを可能にする電源のトポロジに関する。
バッテリーなどのエネルギー蓄積デバイスから受け取る電気から導出される移動力(locomotion power)を含む、車両などの遠隔システムが導入されている。たとえば、ハイブリッド電気車両は、車両を充電するのに、車両のブレーキングからの電力および従来の電動機を用いる車載型充電器を含む。専ら電気の車両は、一般に、バッテリーを充電するための電気を他の電源から受け取る。バッテリー電気車両(電気車両)を、家庭用または商用のAC電源などの何らかのタイプの有線の交流(AC)によって充電することがしばしば提案されている。有線の充電接続には、電源に物理的に接続されるケーブルまたは他の類似のコネクタが必要である。ケーブルおよび類似のコネクタは、不便で扱いにくいことがあり、他の難点もあり得る。自由空間で(たとえばワイヤレスフィールドによって)電力を伝達することができるワイヤレス充電システムは、電気車両を充電するのに使用され、有線で充電する解決策の欠点のいくつかを克服することができる。そのため、ワイヤレス電力を効率的かつ安全に伝達するシステムおよび方法が必要とされている。
ワイヤレス電力伝送システムでは、1次送信コイルと2次受信コイルの相対的位置決めが、電力伝送の効率と、送信機から受信機に伝えられる電力量との両方に多大な影響を与える可能性がある。可変位置調整問題の解決策の1つには、送信機を用いて複数の送信コイルに給電することによって磁場を生成するものが含まれる。これは、より大きい物理的領域をカバーし、また、送信コイルは、受信コイルから見た磁束を増加するために、生成される磁場を「成形」し、かつ場の強さを変化させるように位置決めして給電され得る。複数コイルの送信機を十分に制御するために、コイルを通って駆動される電流の振幅ならびにコイル間の電流の相対位相を調節する能力により、個別の電源(たとえばインバータブリッジ)および同調ネットワークの使用が決定付けられる(dictate)。しかしながら、複数の電源および同調ネットワークでは、構成要素の数および量のために、送信機の物理的サイズおよびコストが増加する。それぞれの電源、同調ネットワークおよび他の回路は送信機の全出力に対して定格設定する必要がある。さらに、電源が複数あると、送信機の制御の複雑さが増す。そのため、本開示は、1つの駆動信号を、電源から1次コイルへ選択的にルーティングし得る同調ネットワークに関するものである。この同調ネットワークは、送信機の動作中に、1次コイルの励磁または無効化を選択的に行うように再構成され得るものである。
添付の特許請求の範囲の範囲内のシステム、方法およびデバイスの様々な実装形態は、各々がいくつかの態様を有し、それらのうちの1つの態様が、単独で、本明細書で説明する望ましい属性を担当するとは限らない。添付の特許請求の範囲の範囲を限定することなく、いくつかの卓越した特徴が本明細書で説明される。
本明細書で説明する主題の1つまたは複数の実装形態の詳細が、添付の図面および以下の説明に記載されている。他の特徴、態様、および利点は、説明、図面、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。以下の図の相対的な寸法が、縮尺通りに描かれていない場合があることに留意されたい。
本開示の一態様はワイヤレス電力送信機を提供するものである。この送信機は、第1の場を生成するように構成された第1の導電性構造体を備える。この送信機がさらに備える第2の導電性構造体は、第1の導電性構造体と直列であり、第2の場を生成するように構成されている。この送信機は、駆動信号を生成するように構成された電源をさらに備える。この送信機がさらに備える回路は、第1の導電性構造体もしくは第2の導電性構造体の一方、または第1の導電性構造体と第2の導電性構造体の両方に駆動信号を選択的にルーティングするように構成されており、また、駆動信号で駆動される第1および第2の導電性構造体の一方または両方の同調を維持するようにさらに構成されている。
本開示の別の態様は、電力をワイヤレスで送信する方法を提供するものである。この方法は、電源を用いて駆動信号を生成するステップを含む。この方法は、電力伝送の間に駆動信号を動的にルーティングして、第1の導電性構造体を励磁して第1の場を生成する、第2の導電性構造体を励磁して第2の場を生成する、または第1の導電性構造体と第2の導電性構造体を直列で励磁して第3の場を生成するステップをさらに含む。
本開示の別の態様は、ワイヤレス電力送信機を提供するものである。この送信機は、駆動信号を生成するための手段を備える。この送信機は、電力伝送の間に駆動信号を動的にルーティングして、第1の場を生成するための第1の手段を励磁する、第2の場を生成するための第2の手段を励磁する、または第3の場を生成するために第1の生成手段と第2の生成手段の両方を励磁する手段をさらに備える。
例示的ワイヤレス電力伝達システムの機能ブロック図である。 図1のワイヤレス電力伝達システムに使用され得る例示的ワイヤレス電力送信機の機能ブロック図である。 図1のワイヤレス電力伝達システムに使用され得る例示的ワイヤレス電力受信機の機能ブロック図である。 LCL共振回路を有するワイヤレス電力送信機の簡易化した回路概略図である。 分流スイッチのトポロジを有するワイヤレス電力送信機の一実施形態の簡易化した回路概略図である。 導電性構造体の一方または両方を駆動するように構成された分流スイッチのトポロジを有するワイヤレス電力送信機の簡易化した回路概略図である。 導電性構造体の一方または両方を駆動するように構成された分流スイッチのトポロジを有するワイヤレス電力送信機の簡易化した回路概略図である。 導電性構造体の一方または両方を駆動するように構成された分流スイッチのトポロジを有するワイヤレス電力送信機の簡易化した回路概略図である。 図5Cに示された回路の等価回路の概略図である。 図5Bに示された回路のシミュレーションからの電圧波形の図である。 図5Bに示された回路のシミュレーションからの電流波形の図である。 図5Bに示された回路のシミュレーションからの電流波形の図である。 図5Bに示された回路のシミュレーションからの電流波形の図である。 図5Cに示された回路のシミュレーションからの電圧波形の図である。 図5Cに示された回路のシミュレーションからの電流波形の図である。 図5Cに示された回路のシミュレーションからの電流波形の図である。 図5Cに示された回路のシミュレーションからの電流波形の図である。 図5Bと図5Cの構成からのシミュレーション結果を比較する2つの電流波形を表す図である。 直列スイッチのトポロジを有するワイヤレス電力送信機の一実施形態の簡易化した回路概略図である。 導電性構造体の一方または両方を駆動するように構成された直列スイッチのトポロジを有するワイヤレス電力送信機の簡易化した回路概略図である。 導電性構造体の一方または両方を駆動するように構成された直列スイッチのトポロジを有するワイヤレス電力送信機の簡易化した回路概略図である。 導電性構造体の一方または両方を駆動するように構成された直列スイッチのトポロジを有するワイヤレス電力送信機の簡易化した回路概略図である。 図8Cに示された回路の等価回路の概略図である。 図8Cに示された回路の等価回路の概略図である。 図8Bに示された回路のシミュレーションからの電圧波形の図である。 図8Bに示された回路のシミュレーションからの電流波形の図である。 図8Bに示された回路のシミュレーションからの電流波形の図である。 図8Bに示された回路のシミュレーションからの電流波形の図である。 図8Cに示された回路のシミュレーションからの電圧波形の図である。 図8Cに示された回路のシミュレーションからの電流波形の図である。 図8Cに示された回路のシミュレーションからの電流波形の図である。 図8Cに示された回路のシミュレーションからの電流波形の図である。 例示的電気車両に配設された交換可能な非接触バッテリーを示す機能ブロック図である。 電気車両を充電するための例示的ワイヤレス電力伝達システムの図である。 電気車両をワイヤレス充電するのに利用可能な例示的周期数を示す周波数スペクトルの図である。 ワイヤレスで電力を伝達する例示的方法の流れ図である。 例示的ワイヤレス電力送信機の機能ブロック図である。
各図面に示された種々の機構は、原寸に比例していない可能性がある。したがって、種々の機構の寸法は、明確にするために、自由裁量によって拡大され、または縮小されることがある。それに加えて、いくつかの図面は、所与のシステム、方法、またはデバイスの構成要素のすべてを示しているわけではないことがある。最後に、明細書および図を通じて、類似の参照数字は類似の機構を示すのに用いられ得る。
以下で添付図に関連して記載される詳細な説明は、本発明の例示的実施形態の説明として意図されており、本発明が実践され得る唯一の実施形態を表すようには意図されていない。この説明の全体にわたって用いられる用語「例示的」は、「例、事例、または実例として役立つ」を意味し、必ずしも他の例示的実施形態より好ましい、または有利であるように解釈されるべきではない。詳細な説明は、本発明の例示的実施形態の完全な理解をもたらすために特定の詳細を含んでいる。場合によっては、いくつかのデバイスはブロック図の形式で示されている。
ワイヤレスで電力を伝達することは、電場、磁場、電磁場に関連した任意の形態のエネルギーを伝達することを指してよく、またはそうでなければ、送信機から受信機へ、物理的導電体を使用することなく伝達することを指してよい(たとえば、電力が自由空間を通って伝達され得る)。ワイヤレスフィールド(たとえば磁場)に出力された電力は、電力伝達を実現するために、「受信コイル」によって受信され、取得され、または結合されてよい。
図1は、例示的ワイヤレス電力伝達システム100の機能ブロック図である。入力電力102がワイヤレス電力送信機110に供給され、ワイヤレス電力送信機110が、入力電力102を、送信回路を駆動するのに適切な形態に変換し、送信回路がエネルギー伝達のための磁場108を生成する。送信回路は導電性構造体105およびキャパシタ116を含み得る。導電性構造体105は、交流電流による励振に応答して時間変化する磁場108を生成するように構成され得る。受信回路は導電性構造体107およびキャパシタ121を含み得る。導電性構造体107は、電圧を誘起するように場108のエネルギーによって導電性構造体105に結合され、誘起された電圧は、ワイヤレス電力受信機120によって整流されてフィルタリングされる。本明細書で用いられるとき、「導電性構造体」という用語は、ループ、コイル、アンテナ、または他の構造体でよい。送信機に関連した導電性構造体は、受信機に関連した導電性構造体にエネルギーをワイヤレスで伝えるための磁場を生成する。反対に、受信機に関連した導電性構造体は、ワイヤレス電力送信機に関連した導電性構造体に関連した導電性構造体によって生成された磁場からエネルギーを受け取る。もたらされた出力は、出力電力130に結合されたデバイス(図示せず)による蓄積または消費のために用いられてよい。導電性構造体105と導電性構造体107の両方は、ある距離だけ離れている。導電性構造体105と導電性構造体107は、電力伝達の効率を最適化するために、システムの動作周波数で共振するように同調される。導電性構造体107の共振周波数と導電性構造体105の共振周波数が非常に接近しているとき、磁場108のほとんどの磁束線が導電性構造体107またはその近傍を通過する領域に導電性構造体107が配置されると、導電性構造体105と導電性構造体107との間の伝送損失が最小限になる。
導電性構造体105および導電性構造体107は、関連する用途およびデバイスに応じて寸法設定されてよい。効率的なエネルギー伝達は、電磁波の大部分のエネルギーを非近接場へ伝搬させるのではなく、導電性構造体105の場のエネルギーの大部分を導電性構造体107に結合することによって行われる。この近接場にあるとき、導電性構造体105と導電性構造体107との間で結合モードが成長し得る。この近接場結合が生じ得る導電性構造体105および導電性構造体107の辺りの領域は、本明細書では結合モード領域と称され得る。
図1に示されるように、ワイヤレス電力送信機110は、商用電力102を50/60Hzで受け取って、導電性構造体105を駆動するための動作周波数の交流電流(AC)に変換してよい。ワイヤレス電力送信機110は、外部AC電力を脈動するDCに変換する整流器111を含み得る。電気車両充電器などの大負荷については、電力系統に過大電流が流れるのを防止し、また50/60Hzの商用電力102をフィルタリングするために、力率補正回路112が使用されてよい。脈動するDCは、大型のエネルギー蓄積素子113によって一定のDCへとフィルタリングされてよい。次いで、一定のDCが、インバータ回路114によって矩形波に変換され、フィルタ115によって正弦波へとフィルタリングされてよい。次いで、この出力が、送信回路の導電性構造体105に接続されてよい。導電性構造体105に流れるAC電流が時変磁場108を生成してよい。前述のように、送信回路は、動作周波数で共振するように導電性構造体105およびキャパシタ116を含んでよく、導電性構造体105と導電性構造体と107の間の磁気結合の改善をもたらす。
受信回路の導電性構造体107が磁場108によって導電性構造体105に結合されてAC電力を生成し、これがワイヤレス電力受信機120に接続される。キャパシタ121と導電性構造体107が動作周波数で共振回路を形成してよく、導電性構造体105と導電性構造体107との間のより優れた電磁結合をもたらす。AC電力は整流器122によって脈動するDCに変換される。脈動するDCを一定のDCに平滑化するために、エネルギー蓄積デバイス123が含まれ得る。出力電力130によってバッテリー(図示せず)を充電するのに適切な値に電圧を調節するために、スイッチモード電源124が含まれ得る。ワイヤレス電力送信機110とワイヤレス電力受信機120は、磁場108を変調することによって、または分離した通信チャネル132(たとえばブルートゥース、ジグビー、セルラー、NFCなど)上で通信してもよい。
前述のように、ワイヤレス電力送信機110によって、導電性構造体105と導電性構造体107が、その間で一致した共振またはほぼ一致した共振が生じる周波数で駆動されていると、導電性構造体105と導電性構造体107との間の効率的なエネルギー伝達が行われる。しかしながら、導電性構造体105と導電性構造体107との間の共振が一致していないときさえ、効率に悪影響があるものの、エネルギーは伝達され得る。エネルギー伝達は、導電性構造体105から自由空間へのエネルギー伝搬ではなく、導電性構造体105の近接場から、この近接場が確立されている近隣の導電性構造体107にエネルギーを結合することによって生じる。近接場は、導電構造体105の電流および電荷に由来する強い無効磁場(reactive fields)が存在して、導電構造体105からの電力放射がない領域に相当し得る。場合によっては、近接場は、以下でさらに説明されるように、導電性構造体105の約1/2π波長以内にある領域に相当し得る(導電性構造体107について、逆も同様である)。
図2は、図1のワイヤレス電力伝達システム100に使用され得る例示的ワイヤレス電力送信機200の機能ブロック図である。図2は、50/60Hzの電力系統の電力を、導電性構造体205およびキャパシタ217を含む送信回路を駆動するのに用いられ得るACに変換するのに必要な機能を含み得るワイヤレス電力送信機の例示的構成を示すものであるが、他の入力電源向けには他の構成も可能である。50/60Hzの電力系統の電力202は、ノイズと、損傷を与える電圧スパイクとを除去するようにラインフィルタ211によって調整されてよい。整流器212が、50/60HzのACを脈動するDCに変換することができる。
整流器212のスイッチング動作による位相の電圧および電流ならびに高調波歪みが原因の電力系統の過電流を防止するための制御性の目的で、有効力率補正回路213が含まれ得る。有効力率補正回路213は、その電圧出力を実質的に一定に調節してよい。力率補正回路213は、電力系統からの電流が電力系統電圧に追従して流れるように調節してよく、優れた力率を有する抵抗型負荷として現われる。力率補正回路213は、電力系統から、電力系統の電圧波形と一致するように調整される一連のパルスで電流を引き出すスイッチモード電源に類似でよい。
エネルギー蓄積素子214が含まれてよく、非常に大きいキャパシタでよく、あるいはインダクタとキャパシタから成るものでもよい。いずれの場合も、この構成要素は、50/60Hzの電力系統の電力の半サイクル持続するのに十分なエネルギーを蓄積する大きさのものであり得る。低電力の電源はエネルギー蓄積素子214を省略することがあるが、結果として生じる、送信回路を駆動するAC電力は、整流された50/60Hzの電力系統の電力が包絡線として重なる波形を有し、より大きいピーク電圧および電流ならびにより大きい最大磁場をもたらす。様々な電力レベルでこれを防止するのが望ましいことがある。
以前の構成要素211から214によって生成された、整流されかつ平滑化されたDCを変換するのにインバータ回路215が使用されてよく、平滑化されたDCを送信回路の動作周波数で矩形波にチョッピングしてもよい。この周期数は、例示的実装形態として20kHzであり得るが、実用的なサイズの送信回路および受信回路につながる任意の周期数が用いられ得る。周期数がより高ければ、より小さい構成要素をワイヤレス電力送信機200に使用することができ、その一方で、周期数がより低ければ、より低いスイッチング損失によるより高い効率をもたらし得る。充電システムには、400Hzから1MHzの範囲の周期数を用いることが提唱されている。
インバータ回路215によって生成された矩形波を高調波が抑制された正弦波に変換すること、ならびに、インバータ回路215のインピーダンスを、送信回路のキャパシタ217および導電性構造体205で構成されている共振回路に整合させることの2つの役割を果たすように、フィルタとして整合回路216が含まれてよい。これらの構成要素は、整合回路216が比較的高い周波数で動作しているので、比較的小さいものでよいが、損失を防止するために好ましくは高品質のものである。キャパシタ217は、送信回路の導電性構造体205と並列または直列でよいが、いずれにせよ、このデバイスに流れる電流に共振回路の動作Qを掛けるように、損失を防止するために最高品質のものであり得る。同様に、送信回路の導電性構造体205は、損失を防止するために高品質の構成要素から成るものでよい。巻線の銅の表面積を増加して最大限に活用するために、リッツ線が使用されてよい。あるいは、送信回路の導電性構造体205は、抵抗損失を小さく保つように選択された厚さ、幅、および金属タイプを有する金属ストリップで製作されてもよい。磁気回路に用いられるフェライト材料は、動作周波数において飽和、渦電流および損失を防止するように選択されてよい。
ワイヤレス電力送信機200は、送信回路によって生成された磁場208の近傍における活動状態の受信コイルの有無を検出するための負荷検知回路(図示せず)をさらに含んでよい。一例として、インバータ回路215に流れる電流は、磁場208の近傍に適切に位置合わせされた受信コイルの有無によって影響を受け、負荷検知回路によって監視される。インバータ回路215に対する負荷の変化の検出は、活動状態の受信コイルにエネルギーを送信し、かつこれと通信するための力率補正回路213を有効にすべきかどうかを判断するのに用いるように、コントローラ(図示せず)によって監視されてよい。インバータ回路215で測定された電流は、送信回路の充電領域内に無効の物体があるかどうか判断するのにさらに用いられてよい。
図3は、図1のワイヤレス電力伝達システム100に使用され得る例示的ワイヤレス電力受信機システム300の機能ブロック図である。受信機システム300は、磁場308をAC電力に変換してよく、このAC電力が、バッテリー(図示せず)を充電するかまたはデバイス(図示せず)に電力を供給するのに用いられるDC電力330に変換される。受信回路に含まれる導電性構造体307は、キャパシタ321とともに共振回路を形成する。図2を参照しながら説明した、導電性構造体307およびキャパシタ321に関する構成要素の品質のコメントは、ここでも当てはまる。整合回路322は、受信回路が生成するAC電力が整流器323とインピーダンス整合され、整流器323が生成する高調波が受信回路に結合されないことのみ異なるが(only in reverse)、整合回路213と類似の働きをしてよい。整流回路323は、整流作用によって発生する高調波を低減し、かつ整合回路322に対するフィルタリングの要求を低減するために使用されてよい。これによって、電力をワイヤレスで受信して負荷(たとえば充電のためのバッテリー)に供給する電力変換の効率を向上するために、高力率をもたらすことが可能になり得る。
脈動するDCを一定のDCに平滑化するために、エネルギー蓄積素子324が使用されてよい。エネルギー蓄積素子324は、(図2のエネルギー蓄積素子214と比較して)高い周波数で動作してよく、そのため、構成要素をより小さくすることができる。スイッチモード電源325は、電池管理システム(図示せず)に応じて、DC電圧と、恐らくDC電流とを調節するように使用されてよい。代替形態として、スイッチモード電源325の調整機能は、ワイヤレス電力送信機200内に設けられてもよいが、この手法は、ワイヤレス電力受信機300からワイヤレス電力送信機200への高速かつ高信頼の通信リンクに依拠する可能性があり、全体システムに複雑さが増す可能性もある。
図4は、LCL共振回路を有するワイヤレス電力送信機の簡易化した回路概略図である。示されるように、導電性構造体498は、電力伝達のために、導電性構造体499に対して誘導的に結合する磁場490を生成する。送信側で、導電性構造体498は、電源401によって電力を供給されるLCL共振回路のインダクタのうちの1つである。電源401は、LCL共振回路に先立つ、たとえば電力系統の電力202、ラインフィルタ211、整流器212、力率補正回路213、エネルギー蓄積素子214、および図2のインバータ回路215、またはそのいくつかのサブセットといった回路を表す。受信側で、導電性構造体499は、図3の導電性構造体307(たとえば受信回路の一部分)でよい。さらに、導電性構造体499は、DC電力330を供給するように、キャパシタ321、整合回路322、整流器323、エネルギー蓄積素子324、図3のスイッチモード電源325に接続されてよい。導電性構造体498および499は、それぞれ疎結合の変圧器の1次側巻線および2次側巻線と考えられ得る。
LCL共振回路は、インダクタ410、キャパシタ420、および導電性構造体498を備え、複数の機能を有する。第1に、図2の整合回路216と同様に、LCL共振回路が、電源の出力を平滑化し得る。インバータ回路は、整流器のDC出力をAC信号に変換する。このAC信号は、ワイヤレス電力システムの動作周波数以外の周波数成分を含み得て、非正弦波形(たとえば矩形波)を有する。しかしながら、エネルギー伝達のためにシステムの動作周波数で送信コイルへの正弦波入力を有するのが望ましいであろう。したがって、LCL共振回路は、インバータ回路からの非動作周波数成分の出力をフィルタリングして、共振回路のための正弦波の励振信号を生成し得る。第2に、導電性構造体498およびキャパシタ420は、送信回路(たとえば図2の導電性構造体205およびキャパシタ217)として働く。したがって、LCL共振回路の一部分がワイヤレス電力伝達のための送信コイルとして働き、電源と共振コイルとの間の他の整合回路を実装するシステムと比較してシステムの複雑さが低減する。システムの共振周波数、またはワイヤレス電力送信機の同調は、このように、導電性構造体498のインダクタンスLとキャパシタ420のキャパシタンスCによって設定される。最後に、LCL共振回路は、受信側負荷に結合されたとき、電源から見たインピーダンスが効率的なエネルギー伝達を可能にするようにインピーダンス変換を遂行する。より具体的には、LCLネットワークによるインピーダンス変換と組み合わせて、キャパシタ420がリアクタンスXCを有し、インダクタ410および導電性構造体498のそれぞれが誘導リアクタンスXLを有する状況で、XLとXCが等しければ、電源から見たインピーダンスは、導電性構造体498と499との間の誘導結合による受信側負荷の反射インピーダンスであることが示され得る。したがって、受信側負荷の変動が電源に反映されて、整合回路の損失が最小化される。いくつかの実施形態では、導電性構造体は、単一ループ、コイル、またはリアクタンスXLを有するアンテナを含み得る。他の実施形態では、導電性構造体は、等価リアクタンスがXLになるような電気的構成の複数のループ、コイル、またはアンテナを含み得る。複数のループ、コイル、またはアンテナは、生成される磁場を調節するようにスペースに関連して配
置されてよい。
上記で論じたように、複数コイルの送信機において個別の電源を用いてそれぞれのコイルを駆動すると、送信機のコスト、サイズ、および複雑さが増加する。したがって、本開示は、電源からの1つの駆動信号によって、動作中に1次コイルの選択的に励磁または無効化を可能にする一方で送信機の同調を維持する、ワイヤレス電力送信機のための電源のトポロジに関するものである。1次コイルを選択的に励磁することにより、生成される磁場の形状および強度が、1つまたは複数の1次コイルと2次コイルとの間の結合を強化するように変更され得る。
図5Aは、分流スイッチのトポロジを有するワイヤレス電力送信機の一実施形態の簡易化した回路概略図である。この実施形態では、電源502は、駆動信号によって、導電性構造体512と516の一方または両方を選択的に励磁し得る。2つの導電性構造体は、それぞれ磁場を生成することができる2つの1次コイルを備えてよい。LCL共振回路の第1の誘導性枝路は、全体のリアクタンスがj2Xのインピーダンスを有する誘導性になるようにインダクタ506およびキャパシタ504を備える。電源とLCL共振回路の第1の誘導性の「L」枝路を絶縁するために、任意選択で変圧器508が含まれてよい。LCL共振回路の容量性枝路では、それぞれインピーダンス-jXを有する2つのキャパシタ510と514が直列に接続されている。最後に、LCL共振回路の第2の誘導性枝路には、直列に接続された2つの導電性構造体512および516が含まれ、それぞれjXのインピーダンスを有する。次いで、導電性構造体とキャパシタが並列に接続され、ワイヤレス電力送信機の送信回路を形成する。図4の送信回路と比較して、直列素子は、LCL共振回路の容量性枝路のインピーダンスと第2の誘導性枝路のインピーダンスを分割する。
戻って図5Aを参照すると、スイッチ518、520、および522は、キャパシタ510および514ならびに導電性構造体512および516を通る導電性経路を再構成し得る。励磁され得る導電性構造体の数は、スイッチの状態に依拠して0、1、または2である。スイッチ518は(スイッチ520とともに)キャパシタ510および導電性構造体512の辺りの電流を、直列キャパシタと導電性構造体との間に配置されたノードへ選択的に分流させてよく、キャパシタ510および導電性構造体512を回路から効率よく除去する。同様に、スイッチ522は(スイッチ520とともに)キャパシタ514および導電性構造体516の辺りの電流を選択的に分流させてよい。スイッチ520は、分流された電流を、スイッチ518および522の状態次第で、導電性構造体512または516のいずれかを通して選択的にルーティングしてよい。スイッチ518および522が閉じた状態では、電流は両方の導電性構造体をバイパスし得、電力伝送が無効になる。
導電性構造体512と516は、物理的に同一でも異なってもよく、受信機への結合を強化するように位置決めされ得る。たとえば、導電性構造体512の配置は、類似の導電性構造体516に対して、直交しても隣接してもよい。別の例として、導電性構造体512は、非類似の導電性構造体516と同軸に位置決めされてもよい。
図5B〜図5Dは、導電性構造体の一方または両方を駆動するように構成された分流スイッチのトポロジを有するワイヤレス電力送信機の簡易化した回路概略図である。電流は太線の経路によって示されている。図5Bを参照すると、スイッチ518、520、および522がすべて開状態で、2つのキャパシタ510および514ならびに2つの導電性構造体512および516が送信回路を形成する。この構成では、直列キャパシタが-j2Xの等価インピーダンスを有し、また直列の導電性構造体がj2Xの等価インピーダンスを有し、共振する送信回路を形成している。
導電性構造体512、516に対する2次コイルの位置は、電源502からそれぞれの導電性構造体を介して見たインピーダンスに影響を及ぼし得る。導電性構造体512と516が並列に接続されていれば、2次コイルに対してより整列した導電性構造体は、他の導電性構造体よりも高いインピーダンスを示すことになり、より整列した導電性構造体を流れる電流が減少し、電力伝送には悪影響がある。しかしながら、導電性構造体が直列に接続されているので、どちらにも同量の電流が流れて、不均衡な導電性構造体のインピーダンスの影響を打ち消す。図4と同様に、第1の誘導性枝路がj2Xの等価インピーダンスを有する状態で、LCL共振回路の3つの枝路がすべて等価リアクタンス2Xを有し、LCL共振回路は2Xの特性インピーダンスを有する。LCL共振回路の個々のインダクタおよびキャパシタのインピーダンスは2Xであり、すなわち1つのネットワークのインピーダンスの2倍である。このインピーダンスは、LCLネットワーク回路の負荷インピーダンスではなく、LCLネットワーク回路の「設計された」インピーダンスであり得る。
図5Cは、スイッチ520および522が閉状態で、キャパシタ514および導電性構造体516を回路から効率よく除去する構成を表すものである。キャパシタ510がインピーダンス-jXを有し、導電性構造体512がインピーダンスjXを有し、送信回路を形成する。同様に、図5Dは、スイッチ518および520が閉状態で、キャパシタ510および導電性構造体512を回路から効率よく除去する構成を表すものである。キャパシタ514がインピーダンス-jXを有し、導電性構造体516がインピーダンスjXを有し、送信回路を形成する。キャパシタのキャパシタンスおよび導電性構造体のインダクタンスがこれらの構成において(-jXおよびjX)が、図8Bの構成(-j2Xおよびj2X)との比例を保っているので、この送信機では同じ共振周波数への同調が保たれる。さらに、これらの構成では、LCL共振回路の特性インピーダンスは2XからXに変化する。2XおよびXの値は、LCLネットワーク回路の等価インピーダンス(または特性インピーダンス)であり得る。電源502の電圧が一定の状態で、インピーダンスが低減されたことにより、励磁された導電性構造体を流れる電流が、図5Bに示された構成に対して2倍になる。導電性構造体を流れる電流の実際の量には、LCL共振回路の枝路の不均衡による影響があり、図6に関して以下で論じる。
図6は、図5Cに示された回路の等価回路の概略図である。変圧器508の巻数比が1:1の理想的なものと想定し、短絡されたキャパシタ514およびインダクタ516を除去することにより、図5Cの回路が図6の回路に縮小され得る。キャパシタ514および導電性構造体516をスイッチアウトする(switch out)ことにより、LCL共振回路の3つの枝路は、もはや等価インピーダンスを有しない。その結果、電源502から見ると無効負荷が追加され、導電性構造体512を流れる電流の位相および振幅がシフトする。これによって、送信機における無効電力量が増加し、負荷に送出される有効電力量が減少し、結果として回路の力率が低下する。
図7A〜図7Dは、図5Bに示された回路のシミュレーションからの電圧および電流の波形である。スイッチ518、520、および522が開状態で、電源502は、両方の導電性構造体512および516を励磁する。電源は、図7Aの電圧波形および図7Bの電流波形によって示されるように、比較的一定量の電力を出力する。導電性構造体の直列構成により、図7Cおよび図7Dは、それぞれの導電性構造体を流れる電流が同一であることを示す。
図7E〜図7Hは、図5Cに示された回路のシミュレーションからの電圧および電流の波形である。スイッチ520および522が閉状態で、電源502は導電性構造体512のみを励磁する。図7Eおよび図7Fは、電源が、図7Aおよび図7Bに示された出力と同等の比較的一定の量の電力を出力し続けることを示す。この構成のLCL共振回路の特性インピーダンスが2XからXに低下しているので、導電性構造体512を流れる電流が2倍になり、導電性構造体516を流れる電流はゼロである。
図7Iは、図5Bと図5Cの構成からのシミュレーション結果を比較する2つの電流波形を表す図である。論じられたように、1つの導電性構造体を励磁するとき、LCL共振回路における枝路のインピーダンス不整合によって付加的な無効成分が導入され、両方の導電性構造体を駆動するのと比較して、励磁された導電性構造体を流れる電流の位相および振幅を変化させる。図5Bおよび図5Cの構成のシミュレーションにおいて、電源は約5キロワットの電力を送出していた。図7Iに示されるように、1つの導電性構造体構成の電流は、LCL共振回路の第1の枝路の付加的な誘導リアクタンスのために、2つの導電性構造体構成の電流よりも遅れている。しかしながら、1次電源として使用するように設計されているLCL共振回路は、一般にLCL回路の第1の直列インダクタンスのミスチューニングには感応しない。したがって、導入される電流の位相遅延および振幅増加は比較的小さく、そのため電力転送効率およびピーク電力伝送への影響は無視し得るものである。
分流スイッチのトポロジは、いくつかの利点を有する。第1に、1つの電源(たとえばインバータ)で両方の導電性構造体を駆動することが可能になる。第2に、2つの導電性構造体を直列に構成することにより、電流の等化よりも優れて、それらのクロスカップリングが最小になる。第3に、スイッチ520にわたる電圧差が、2つの導電性構造体の間の負荷の不均衡を監視するために用いられ得る。負荷の不均衡は、受信機コイルが、2つの導電性構造体512、516のうち1つに対して、より大きい結合係数を有するとき生じる可能性がある。したがって、コントローラ(図示せず)は、スイッチ520にわたる電圧差を監視することにより、導電性構造体のうち1つを投入することまたは切り離すことが適切であるかどうか判断してよい。スイッチ520に対する電圧ストレスが一般的な主電圧ストレスレベルの下にある状況では、一般に、高電圧用に特化されたスイッチは利用されない。
図8Aは、直列スイッチのトポロジを有するワイヤレス電力送信機の一実施形態の簡易化した回路概略図である。この実施形態では、1つの電源802が、駆動信号によって、導電性構造体812と816の一方または両方を選択的に励磁してよい。2つの導電性構造体は、それぞれ磁場を生成することができる2つの1次コイルを備えてよい。LCL共振回路の第1の誘導性枝路は、全体のリアクタンスがj2Xのインピーダンスを有する誘導性になるようにインダクタ806およびキャパシタ804を備える。電源とLCL共振回路の第1の誘導性の「L」枝路を絶縁するために、任意選択で変圧器808が含まれてよい。LCL共振回路の容量性枝路では、それぞれインピーダンス-jXを有する2つのキャパシタ810と814が直列に接続されている。最後に、LCL共振回路の第2の誘導性枝路には直列に接続された2つの導電性構造体812および816が含まれ、それぞれjXのインピーダンスを有する。次いで、導電性構造体とキャパシタが並列に接続され、ワイヤレス電力送信機の送信回路を形成する。
スイッチ818、820、および822は、キャパシタ810および814ならびに導電性構造体812および816を通る導電性経路を再構成し得る。励磁され得る導電性構造体の数は、スイッチの状態に依拠して0、1、または2である。スイッチ818および820、スイッチ820および822、スイッチ818および822のいずれかを閉じることにより、それぞれ、電流が、導電性構造体812、導電性構造体816、または導電性構造体812と816の両方を流れることができる。3つのスイッチのすべてが開状態であると、いずれの導電性構造体にも電流が流れることなく、電力伝送が不能になる。
再度になるが、導電性構造体812と816は、物理的に同一でも異なってもよく、受信機への結合を強化するように位置決めされ得る。たとえば、導電性構造体812の位置決めは、類似の導電性構造体816に対して、直交しても隣接してもよい。別の例として、導電性構造体812は、非類似の導電性構造体816と同軸に位置決めされてもよい。
図8B〜図8Dは、導電性構造体の一方または両方を駆動するように構成された直列スイッチのトポロジを有するワイヤレス電力送信機の簡易化した回路概略図である。電流は太線の経路によって示されている。図8Bを参照すると、スイッチ818および822が閉状態であり、スイッチ820が開状態であって、2つのキャパシタ810および814ならびに2つの導電性構造体812および816が送信回路を形成する。この構成では、直列キャパシタが-j2Xの等価インピーダンスを有し、また直列導電性構造体がj2Xの等価インピーダンスを有し、共振する送信回路を形成している。
以前に論じたように、導電性構造体812、816に対する2次コイルの位置は、電源802からそれぞれの導電性構造体を介して見たインピーダンスに影響を及ぼし得る。導電性構造体が直列に接続された状態で、この構成は、図5の構成と同様に、どちらの導電性構造体にも同量の電流が流れて、不均衡な導電性構造体のインピーダンスの影響を打ち消す。図4と同様に、第1の誘導性枝路がj2Xの等価インピーダンスを有する状態で、LCL共振回路の3つの枝路がすべて等価リアクタンス2Xを有し、LCL共振回路は2Xの特性インピーダンスを有する。
図8Cは、スイッチ818および820が閉状態であって、導電性構造体816を回路から効率よく除去する構成を表すものである。キャパシタ810がインピーダンス-jXを有し、導電性構造体812がインピーダンスjXを有し、送信回路を形成する。同様に、図8Dは、スイッチ820および822が閉状態であってスイッチ818が開状態であり、導電性構造体812を回路から効率よく除去する構成を表すものである。キャパシタ814がインピーダンス-jXを有して導電性構造体816がインピーダンスjXを有し、送信回路を形成する。キャパシタのキャパシタンスおよび導電性構造体のインダクタンス(-jXおよびjX)がこれらの構成において、図8Bの構成(-j2Xおよびj2X)との比例を保っているので、この送信機では同じ共振周波数への同調が保たれる。さらに、これらの構成では、LCL共振回路の特性インピーダンスは2XからXに変化する。電源802の電圧が一定の状態で、インピーダンスが低減されたことにより、励磁された導電性構造体を流れる電流が、図8Bに示された構成に対して2倍になる。
図9Aおよび図9Bは、図8Cに示された回路の等価回路の概略図である。分流スイッチのトポロジと比較して、スイッチ818および820を閉じてスイッチ822を開くことにより、キャパシタ814が導電性構造体812と直列になるように切り換えられる。その結果、キャパシタ814は、両方の導電性構造体がLCL共振回路の入力分岐上のさらなる容量性リアクタンスとして働くように励磁されたとき、同調キャパシタとして働くことから切り換えられる。同様に、スイッチ820および822を閉じてスイッチ818を開くことにより、キャパシタ810が導電性構造体816と直列になるように切り換えられ、再度になるが、両方の導電性構造体がLCL共振回路の入力分岐上のさらなる容量性リアクタンスとして働くように励磁されたとき、同調キャパシタとして働くことから切り換えられる。インピーダンス-jXを有するキャパシタ810または814のいずれかが、組み合わせたインピーダンスj2Xを有するインダクタ806とキャパシタ804に対して直列に接続され、等価インピーダンスjXを有するLCL共振回路に対する入力分岐をもたらす。分流スイッチのトポロジと比較して、直列スイッチのトポロジにおけるLCL共振回路の3つの枝路は等しいインピーダンスを有し、無効負荷が追加されることがなく、励磁された導電性構造体を流れる電流の位相および振幅はシフトされない。したがって、電源802によって送出される電力出力の全量が負荷を駆動するのに用いられ、2つの励磁された導電性構造体の構成に類似した力率を達成する。
図10A〜図10Dは、図8Bに示された回路のシミュレーションからの電圧および電流の波形である。スイッチ818および822が開状態であってスイッチ820が開状態であり、電源802は両方の導電性構造体812および816を励磁する。この電源は、図10Aの電圧波形および図10Bの電流波形によって示されるように、比較的一定量の電力を出力する。導電性構造体の直列構成により、図10Cおよび図10Dは、それぞれの導電性構造体を流れる電流が同一であることを示す。
図10E〜図10Hは、図8Cに示された回路のシミュレーションからの電圧および電流の波形である。スイッチ818および820が開状態であってスイッチ822が開状態であり、電源802は導電性構造体812のみを励磁する。図10Eおよび図10Fは、電源が、図10Aおよび図10Bに示された出力と同等の比較的一定の量の電力を出力し続けることを示す。この構成のLCL共振回路の特性インピーダンスが半分になっているので、導電性構造体812を流れる電流が2倍になり、導電性構造体816を流れる電流はゼロである。
直列スイッチのトポロジは、いくつかの利点を有する。第1に、1つの電源(たとえばインバータ)で両方の導電性構造体を駆動することが可能になる。第2に、2つの導電性構造体を直列に構成することにより、電流の等化よりも優れて、それらのクロスカップリングが最小になる。第3に、上で論じたように、スイッチ820にわたる電圧差が、2つの導電性構造体の間の負荷の不均衡を監視するために用いられ得る。最後に、いずれかの導電性構造体812または816を励磁するとき、直列スイッチのトポロジは、無効にされた導電性構造体に関連したキャパシタを、同調キャパシタとして働くことから、LCL共振回路の入力分岐上のさらなる容量性リアクタンスとして働くことへと切り換え、LCL枝路のインピーダンスの平衡を保って、分流スイッチのトポロジで見られるようないかなる付加的な無効負荷の導入も回避する。
ワイヤレス電力送信機は、分流スイッチのトポロジまたは直列スイッチのトポロジのいずれかのスイッチの状態を制御するためのコントローラを含み得る。コントローラは、様々な信号の振幅および/または位相を測定するために、送信機の内部に配置された1つまたは複数の電圧センサおよび/または電流センサに接続されてよい。たとえば、センサは、励磁された導電性構造体にわたる電圧またはこれに流れる電流を監視するために使用され得る。その測定値は、ワイヤレス電力受信機が存在するかどうか評価して、存在する場合には、ワイヤレス電力伝送のための最適なスイッチ構成を求めるために、それぞれの導電性構造体上の負荷の度合いを求めるのに使用され得る。コントローラは、電力送信中に最適なスイッチ構成を動的に求めるために、ワイヤレス電力受信機から個別の通信チャネルを介して送られた情報を用いてもよい。最適な構成は、ワイヤレス電力送信機の所望の動作に依拠して変化し得る。たとえば、コントローラは、ワイヤレス電力受信機に送出される電力量、ワイヤレス電力送信機からワイヤレス電力受信機への電力伝送の効率を最大化してよく、または、電源によって生成された駆動信号から両方の導電性構造体を切り離すかもしくはバイパスすることによって、電力伝送を無効にしてもよい。
前述の電源トポロジの例示的用途の1つには、電気車両システムを展開するためのワイヤレス電力送信機がある。本明細書では、遠隔システムを説明するために電気車両が用いられ、その一例には、移動能力の一部分として、充電式エネルギー蓄積デバイス(たとえば1つまたは複数の再充電可能な電気化学的電池または他のタイプのバッテリー)から導出された電力を含んでいる車両がある。限定的でない例として、いくつかの電気車両は、電動機に加えて、直接的な移動のため、または車両のバッテリーを充電するための従来の内燃エンジンを含んでいるハイブリッド電気車両であり得る。他の電気車両は、移動能力のすべてを電力から取り出してよい。電気車両は自動車に制限されず、モータサイクル、カート、スクータ、コンベヤ装置などを含み得る。限定的でない例として、本明細書では、遠隔システムは電気車両(EV)の形で説明される。さらに、充電式エネルギー蓄積デバイスを使用して少なくとも部分的に給電される他の遠隔システム(たとえばパーソナルコンピュータデバイスなどの電子デバイス)も企図される。
ワイヤレス電力伝達システムは、再充電可能なバッテリーまたは交換可能なバッテリーを含む様々な電気車両で使用され得る。図11は、電気車両1112に配設された交換可能な非接触バッテリーを示す例示的機能ブロック図である。ワイヤレス電力インターフェース(たとえば充電器からバッテリーへのコードレスインターフェース1126)を組み込んで、車両より下の、または地面に埋め込まれたワイヤレス電力送信機(図示せず)から電力を受け取る電気車両のバッテリーユニットにとって、バッテリー位置が低いことは有益であり得る。図11で、電気車両のバッテリーユニットは再充電可能なバッテリーユニットでよく、バッテリー収納部1124に収容されてよい。電気車両のバッテリーユニットにはワイヤレス電力インターフェース1126も設けられてよく、これによって、共振する導電性構造体と、電力変換回路と、ワイヤレス電力送信機と電気車両のバッテリーユニットとの間の効率的で安全なワイヤレスエネルギー伝達に必要に応じて他の制御および通信の機能(図1および図3を参照されたい)とを含んでいる電気車両のワイヤレス電力受信機の全体が統合され得る。電気車両用途に使用されるような、本明細書で開示された電源トポロジを組み込んだワイヤレス電力伝達システムにより、双方向の電力伝達が容易になり得、したがって、導電性構造体は、エネルギーの受信または送信のどちらにも作用し得ることに留意されたい。これによって、EV所有者は、通常電源の需要が大きいとき(たとえば日中)、蓄積されたエネルギーを売って、通常電源の需要が小さいとき(たとえば夜間に)エネルギーを買うことができる。
電気車両の導電性構造体は、電気車両のバッテリーユニットまたは車体の底側と同一平面に、突き出た部分がなく、地面と車体の指定された間隔が維持されるように組み込まれるのが有益であろう。この構成は、電気車両のワイヤレス電力受信機に専用の電気車両バッテリーユニット内にいくらかの空間を必要とする可能性がある。電気車両のバッテリーユニット1122は、バッテリーからEVへのコードレスインターフェース1128と、電気車両1112とワイヤレス電力送信機との間の非接触の給電(power)および通信をもたらす、充電器からバッテリーへのコードレスインターフェース1126とを含んでよい。
図12は、電気車両1212を充電するための例示的ワイヤレス電力伝達システム1200の図である。ワイヤレス電力伝達システム1200は、電気車両1212がベース1202aの近くに駐車しているとき、電気車両1212の充電を可能にする。2つの電気車両のためのスペースが、対応するベース1202aおよび1202bの上に駐車されるべき駐車場に示されている。配電センター1230は、電力幹線1232に接続されてよく、他の構成要素(たとえば図2のラインフィルタ211および整流器212)の位置(siting)に依拠して、ベース1202aへの電力リンク1210を介して交流(AC)または直流(DC)の電力(supply)を供給するように構成されてよい。ベース1202aは、電力のワイヤレス送受信のための導電性構造体1204aおよび1206aも含む。この特定の描写では、2つの導電性構造体が互いに隣接している。電気車両1212は、バッテリーユニット1218、電気車両の導電性構造体1216、および電気車両のワイヤレス充電システム1214を含み得る。電気自動車の導電性構造体1216のベース1202aへの位置合わせに依拠して、ベースの導電性構造体1204aおよび1206aの一方または両方のいずれかを励磁することにより、効率または電力スループットが向上し得る。たとえば、コントローラが、電気自動車の導電性構造体1216とベースの導電性構造体1206aとが結合が弱いと判断した場合、ここでは配電センター1230である電源から供給される(sourced)電流のすべてをベースの導電性構造体1204aへ向けるのに、前述の直列スイッチのトポロジまたは分流スイッチのトポロジが用いられ得る。次いで、電気車両の導電性構造体1216は、ベースの導電性構造体1204aによって生成された電磁場の領域を介してベースの導電性構造体1204aと相互作用してよい。
電気自動車の導電性構造体1216が、ベースの導電性構造体1204aおよび1206aの一方または両方のいずれかによって生成されたエネルギー場にあるとき、電気自動車の導電性構造体1216は電力を受信し得る。このエネルギー場は、ベースの導電性構造体1204a、1206aによるエネルギー出力が電気車両の導電性構造体1216によって取得され得る領域に相当する。たとえば、ベースの導電性構造体1204a、1206aによるエネルギー出力は、電気車両1212の充電または給電に十分なレベルにあり得る。場合によっては、このエネルギー場は、ベースの導電性構造体1204a、1206aの「近接場」に相当し得る。近接場は、ベースの導電構造体1204a、1206aの電流および電荷に由来する強い無効磁場が存在して、それぞれのベースの導電構造体1204a、1206aからの電力放射がない領域に相当し得る。場合によっては、近接場は、ベースの導電性構造体1204a、1206aの動作周波数における波長の1/2π以内の領域に相当し得(逆に電気自動車の導電性構造体1216についても同様であり)、このことは以下でさらに説明する。
局所配電1230は、1つまたは複数の通信リンク(図示せず)を介して外部電源(たとえば配電網)およびベース1202aと通信するように構成されてよい。
電気車両の導電性構造体1216は、ベースの導電性構造体1204a、1206aと位置合わせされてよく、したがって、運転者が、電気車両1212を単にベースの導電性構造体1204a、1206aに対して正確に位置決めすることによって、近接場の領域内に配置され得る。ベースの導電性構造体1204a、1206aは、1つの導電性構造体と比較して、磁場を「成形し」、または場の強さを調節して、電気自動車の導電性構造体1216を通過する磁束を増加することにより、より大きい位置合わせ誤差を許容するばかりでなく、全体の電力伝送が向上し得る。位置合わせを支援するために、運転者には、電気車両1212がワイヤレス電力伝達のために適切に配置されたことを判断するように、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、またはそれらの組合せが与えられてよい。あるいは、電気車両1212は自動操縦装置によって位置決めされてもよく、自動操縦装置は、位置合わせ誤差が許容値に達するまで、電気車両1212を、(たとえばジグザグ運動で)前後に移動させてよい。電気車両1212に、車両を調節するためのサーボハンドル(servo steering wheel)、超音波センサ、および知能が装備されていれば、この移動は、電気車両1212によって、運転者の介在なしで、または最小限の介在のみで、自動的かつ自律的に遂行され得る。あるいは、電気車両の導電性構造体1216、ベースの導電性構造体1204a、1206a、またはその組合せは、それらをより正確に配向し、より高効率の送信機-受信機結合を発達させるために、導電性構造体1216、1204a、および1206aを互いに対して変位させ、かつ移動させるための機能を有してもよい。
ベース1202aは様々な位置に配置されてよい。限定的でない例として、いくつかの適切な位置には、EV所有者の自宅駐車場、従来の石油ベースのガソリンスタンドを基に作られた電気車両のワイヤレス充電専用の駐車場、ならびにショッピングセンターおよび職場などの他の位置の駐車場が含まれる。
電気車両をワイヤレスで充電すると、多くの利点がもたらされ得る。たとえば、事実上運転者が介在したり操作したりすることなく、自動的に充電され得、それによってユーザへの利便性が向上する。露出した電気接点および機械的摩耗もなく、それによって、ワイヤレス電力伝達システム1200の信頼性が向上する。ケーブルおよびコネクタに対する操作が不要になり、野外環境で湿気および水に対して暴露される可能性があるケーブル、プラグ、またはソケットがなくてよく、それによって安全性が向上する。可視または接触可能なソケット、ケーブル、およびプラグもなくてよく、それによって、電力充電デバイスの可能な破壊行為を低減する。さらに、電気車両1212は、配電網を安定化するための分散型蓄積デバイスとして使用され得るので、車両から配電網(V2G)への働きに関する車両の有用性を増すために、配電網に結合する解決策が用いられ得る。
図12を参照しながら説明されたようなワイヤレス電力伝達システム1200は、美的利点および邪魔にならない利点ももたらし得る。たとえば、車両および/または歩行者にとって邪魔になる充電柱およびケーブルがなくてよい。
車両から配電網への能力のさらなる説明として、ワイヤレス電力を送受信する能力は、ベース1202aが電気車両1212に電力を伝達し、たとえばエネルギー不足のときには電気車両1212がベース1202aに電力を伝達するように、相互的に構成されてよい。この能力は、過大な需要または再生可能エネルギーの生産(たとえば風力または太陽による)の不足に起因するエネルギー不足のとき、電気車両が、全体の配電システムに対して電力を与えることを可能にすることによって配電網を安定化するのに有益であり得る。
引き続き図12を参照して、ベースの導電性構造体1204a、1206aおよび電気車両の導電性構造体1216は固定位置にあってよく、これらの導電性構造体は、ベース1202aに対する電気車両の導電性構造体1216の全体的な配置によって近接場結合領域の範囲内に持って来られる。しかしながら、エネルギー伝達を迅速に、効率的に、かつ安全に遂行するために、ベースの導電性構造体1204a、1206aと電気車両の導電性構造体1216との間の距離を、結合を強化するように縮小する必要があり得る。したがって、ベースの導電性構造体1204a、1206aおよび/または電気車両の導電性構造体1216は、より優れた位置合わせになるように展開可能および/または移動可能である。
引き続き図12を参照して、前述の充電システムは、電気車両1212を充電するため、または配電網に電力を返すために様々な位置で使用され得る。たとえば、電力伝達が駐車区画の環境で行われてよい。「駐車場」は、本明細書では「駐車スペース」とも称され得ることが注意される。車両のワイヤレス電力伝達システム1200の効率を高めるために、電気車両1212内の電気車両の導電性構造体1216が、関連する駐車場内のベース1202aと適切に位置合わせされ得るように、電気車両1212は、X方向およびY方向に沿って位置合わせされてよい。
さらに、開示された実施形態は、1つまたは複数の駐車スペースまたは駐車場を有する駐車区画に対して適用可能であり、駐車区画内の少なくとも1つの駐車スペースがベース1202aを含み得る。駐車場における電気車両1212の位置決めにおいて、車両運転者が電気車両1212内の電気車両の導電性構造体1216をベース1202aに位置合わせするのを支援するために、誘導システム(図示せず)が使用され得る。誘導システムは、電気車両1212の位置決めにおいて、電気車両の運転者が、電気車両1212内の導電性構造体1216を、充電ベース(たとえばベース1202a)内の充電の導電性構造体と適切に位置合わせすることができるように支援するために、電子的手法(たとえば無線位置決め、方向探知方式、および/または光学的感知方法、準光学的感知方法および/または超音波感知方法)または機械ベースの手法(たとえば車両ホイールの誘導装置、進路(track)、または止め具)、あるいはその任意の組合せを含み得る。
上記で論じたように、電気車両の充電システム1214は、ベース1202aとの間で電力を送受信するために、電気車両1212の下側に配置されてよい。たとえば、電気車両の導電性構造体1216は、好ましくは車両の中心位置の近くで底面に結合されてEM暴露に対する最大の安全距離をもたらし、電気車両の前向き駐車および後向き駐車を可能にする。
図13は、ワイヤレス電力伝達システムにおいて電気車両をワイヤレス充電するのに用いられ得る例示的周波数を示す周波数スペクトルの図である。図13に示されるように、電気車両に対してワイヤレスで大電力を伝達するための可能な周波数範囲には、3kHzから30kHzのVLF帯、いくつかの除外を伴う30kHzから150kHzの低LF帯(ISMに似た用途向け)、HF 6.78MHz(6.765〜6.795MHzのITU-R ISM帯)、HF 13.56MHz(13.553〜13.567MHzのITU-R ISM帯)およびHF 27.12MHz(26.957〜27.283MHzのITU-R ISM帯)が含まれ得る。
図14は、ワイヤレスで電力を伝達する例示的方法1500の流れ図である。方法1500は、図5A〜図5D、図8A〜図8D、および図12を参照して説明されたシステムのうち任意のものとともにも用いられ得る。ブロック1502において、電源が駆動信号を生成する。ブロック1504において、電力伝送の間に、駆動信号が選択的かつ動的にルーティングされて、第1の導電性構造体を励磁して第1の場を生成する、第2の導電性構造体を励磁して第2の場を生成する、または第1の導電性構造体と第2の導電性構造体の両方を直列に励磁して第3の場を生成する。導電性構造体の一方または両方を選択的に励磁することにより、生成される磁場が、ワイヤレス電力受信機の2次コイルとの結合効率を向上するように、またはワイヤレス電力受信機によって受信される電力量を最大化するように「成形され得る」。
図15は、例示的ワイヤレス電力送信機の機能ブロック図である。ワイヤレス電力送信機は、駆動信号を生成するための手段1802と、電力伝送の間に、駆動信号を動的にルーティングして、第1の場を生成するための第1の手段を励磁する、第2の場を生成するための第2の手段を励磁する、または第1の手段と第2の手段の両方を励磁して第3の場を生成するための手段1804とを備える。駆動信号を生成するための手段は電源401、501、601、または1230を備え得る。図2を参照すると、これらの電源は、たとえば電力系統の電源202、ラインフィルタ211、整流器212、力率補正回路213、エネルギー蓄積素子214、図2のインバータ回路215、またはそのいくつかのサブセットといったLCL共振回路の前の回路を表す。電力伝送の間に、駆動信号を動的にルーティングするための手段1804は、前述のような、図5A〜図5Dおよび図8A〜図8Dの簡易化した回路で示されたような、分流スイッチのトポロジまたは直列スイッチのトポロジのいずれかのLCL共振回路を備え得る。これは、導電性構造体512、516、812、816、1204a、1206a、1204b、1206b、キャパシタ504、804、510、514、810、814、変圧器508、808、インダクタ506、806、スイッチ518、520、522、818、820、822を含み得る。
上記の様々な電気的特性(たとえばインダクタンス、リアクタンス)の説明は、理想的な素子(たとえばインダクタ、キャパシタ、変圧器)を想定している。もちろん、実際的な実装形態には理想的な素子は含まれないはずである。理想的な構成は、送信回路の素子を含むLCL共振回路において使用される素子のリアクタンスに一致し得るが、実際の電気素子の特性値は、5%、10%、15%、20%、または25%だけ異なる可能性がある。
本明細書で開示された送信回路の大きいQ(quality)値(Q値は回路の中央周波数を回路の-3dBの帯域幅で割ったものである)を有するのが望ましいであろう。好ましくは、送信回路のQ値は、100、200、300、400、500、または1000であり得る。Q値がより大きければ、共振回路の電力損失が低減され、送信アンテナと他の構造との相互作用が最小化される。
情報および信号は、様々な異なる技術および技法のうち任意のものを用いて表されてよい。たとえば、上記の説明の全体にわたって参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、記号、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場または粒子、光場または粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
本明細書において開示された実施形態に関連して説明した様々な実例となる論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムのステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはその両方の組合せとして実装されてよい。ハードウェアおよびソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、種々の実例となる構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、一般にそれらの機能の面から上記で説明されてきた。このような機能が、ハードウェアとして実装されるかソフトウェアとして実装されるかということは、特定の用途および総合的なシステムに課される設計制約次第である。説明された機能は、それぞれの特定の用途向けに様々なやり方で実装され得るが、このような実装形態の決定が本発明の例示的実施形態の範囲からの逸脱をもたらすと解釈されるべきではない。
本明細書に開示された実施形態に関連して説明された種々の実例となるブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)あるいは本明細書に説明された機能を遂行するように設計された他のプログラマブルロジックデバイス、個別のゲートまたはトランジスタロジック、個別のハードウェア構成要素、またはそれらの任意の組合せを用いて実装されるかまたは遂行されてよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサでよいが、別の方法として、プロセッサは、任意の従来型プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラまたはステートマシンでよい。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装することもできる。
本明細書に開示された実施形態に関連して説明された方法またはアルゴリズムおよび機能のステップは、ハードウェアで直接具現化されてよく、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施されてよく、またはこの2つの組合せで実施されてもよい。ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして、有形または無形のコンピュータ可読媒体上に記憶するか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信することができる。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(ROM)、電気的プログラマブルROM (EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野で既知の記憶媒体の他の形態の中に常駐してよい。記憶媒体は、同記憶媒体に対してプロセッサが情報を読み取り、かつ書き込むことができるようにプロセッサに結合される。別の方法として、この記憶媒体はプロセッサに一体化されてよい。本明細書で使用する場合、ディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。上記のものの組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。プロセッサおよび記憶媒体はASICの中に常駐してもよい。ASICは、ユーザ端末の中に常駐してもよい。別の方法として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末の中に個別の構成要素として常駐してもよい。
本開示を要約するために、本発明の特定の態様、利点および斬新な特徴が本明細書で説明されてきた。そのような利点は、本発明の何らかの特定の実施形態によって、必ずしもすべてが実現されるものではないことを理解されたい。したがって、本明細書で教示されるような1つの利点または利点の群を、本明細書で教示または示唆された他の利点を必ずしも実現することなく実現または最適化するやり方で、本発明が具現化されてよく、または実行されてよい。
前述の実施形態に対する種々の変更は、容易に明らかになるはずであり、本明細書に定義された一般的な原理は、本発明の趣旨または範囲から逸脱することなく他の実施形態に適用され得る。したがって、本発明は、本明細書に示された実施形態に限定されるようには意図されておらず、本明細書に開示された原理および新規の機能と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
100 ワイヤレス電力伝達システム
102 入力電力、商用電力
105 導電性構造体
107 導電性構造体
108 時間変化する磁場
110 ワイヤレス電力送信機
111 整流器
112 力率補正回路
113 エネルギー蓄積素子
114 インバータ回路
115 フィルタ
116 キャパシタ
120 ワイヤレス電力受信機
121 キャパシタ
122 整流器
123 エネルギー蓄積デバイス
124 スイッチモード電源
130 出力電力
132 通信チャネル
200 ワイヤレス電力送信機
202 電力
205 導電性構造体
208 磁場
211 ラインフィルタ
212 整流器
213 力率補正回路
214 エネルギー蓄積素子
215 インバータ回路
216 整合回路
217 キャパシタ
300 ワイヤレス電力受信機システム
307 導電性構造体
308 磁場
321 キャパシタ
322 整合回路
323 整流器
324 エネルギー蓄積素子
325 スイッチモード電源
330 DC電力
401 電源
410 インダクタ
420 キャパシタ
490 磁場
498 導電性構造体
499 導電性構造体
501 電源
502 電源
504 キャパシタ
506 インダクタ
508 変圧器
510 キャパシタ
512 導電性構造体
514 キャパシタ
516 導電性構造体
518 スイッチ
520 スイッチ
522 スイッチ
601 電源
802 電源
804 キャパシタ
806 インダクタ
808 変圧器
810 キャパシタ
812 導電性構造体
814 キャパシタ
816 導電性構造体
818 スイッチ
820 スイッチ
822 スイッチ
1112 電気車両
1122 バッテリーユニット
1124 バッテリー収納部
1126 コードレスインターフェース
1128 コードレスインターフェース
1200 ワイヤレス電力伝達システム
1202a ベース
1202b ベース
1204a 導電性構造体
1204b 導電性構造体
1206a 導電性構造体
1206b 導電性構造体
1208 電力リンク
1210 電力リンク
1212 電気車両
1214 ワイヤレス充電システム
1216 導電性構造体
1218 バッテリーユニット
1230 配電センター、局所配電
1232 電力幹線
1802 駆動信号を生成するための手段
1804 磁場を生成するための手段

Claims (10)

  1. 第1の磁場を生成するように構成された第1の導電性構造体であって、ループ、コイル、またはアンテナである第1の導電性構造体と、
    前記第1の導電性構造体と直列であり、第2の磁場を生成するように構成された第2の導電性構造体であって、ループ、コイル、またはアンテナである第2の導電性構造体と、
    駆動信号を生成するように構成された交流電源と、
    前記第1の導電性構造体もしくは前記第2の導電性構造体の一方、または前記第1の導電性構造体と前記第2の導電性構造体の両方に前記駆動信号を選択的にルーティングするように構成された回路であって、前記駆動信号で駆動される前記第1の導電性構造体および第2の導電性構造体の一方または両方の同調を維持するようにさらに構成されており、第1のキャパシタと第2のキャパシタと第1のスイッチと第2のスイッチとを備える回路と、を備え、
    前記第1のキャパシタと前記第1のスイッチと前記第1の導電性構造体とが並列接続された回路と、前記第2のキャパシタと前記第2のスイッチと前記第2の導電性構造体とが並列接続された回路と、が直列接続されていて、
    前記第1のスイッチが、前記第1のキャパシタを、第1の状態と、前記第1の状態とは異なる第2の状態との間で切り換えるように構成されており、前記第1の状態において前記第1のスイッチを開き且つ前記第2のスイッチを閉じることによって前記第1のキャパシタが前記第1の導電性構造体と並列であり、前記第2の状態において前記第1のスイッチを閉じ且つ前記第2のスイッチを開くことによって前記第1のキャパシタがバイパスされるワイヤレス電力送信機。
  2. 前記第1の導電性構造体と前記第2の導電性構造体の両方へ前記駆動信号をルーティングすることが第3の磁場を生成する請求項1に記載の送信機。
  3. 前記回路がLCL共振回路を備える請求項1に記載の送信機。
  4. 前記回路に結合されたコントローラであって、電力伝送の間に、前記駆動信号の前記ルーティングを調節するように構成されたコントローラをさらに備える請求項1に記載の送信機。
  5. 前記回路が少なくとも第1の構成、第2の構成、および第3の構成へと構成可能であり、前記第1の構成では前記駆動信号が前記第1の導電性構造体を励磁し、前記第2の構成では前記駆動信号が前記第2の導電性構造体を励磁し、前記第3の構成では前記駆動信号が前記第1の導電性構造体と前記第2の導電性構造体の両方を励磁する、請求項1に記載の送信機。
  6. 前記第1の導電性構造体が前記第1の構成において動作周波数に同調され、前記第2の導電性構造体が前記第2の構成において前記動作周波数に同調され、前記第1の導電性構造体と前記第2の導電性構造体の両方が前記第3の構成において前記動作周波数に同調される請求項に記載の送信機。
  7. 前記駆動信号が前記第1の導電性構造体と前記第2の導電性構造体の両方をバイパスする第4の構成をさらに備える請求項に記載の送信機。
  8. 前記交流電源が、前記第1の構成、前記第2の構成、および前記第3の構成において、前記第1の導電性構造体または前記第2の導電性構造体のうち少なくとも1つを通して一定の電流を供給する請求項に記載の送信機。
  9. 前記第1の構成においては前記第1の導電性構造体を流れ、前記第2の構成においては前記第2の導電性構造体を流れる電流が、前記第3の構成において前記第1の導電性構造体と第2の導電性構造体の両方を流れる電流の量の2倍である請求項に記載の送信機。
  10. 交流電源を用いて駆動信号を生成するステップと、
    電力伝送の間に、第1のキャパシタと第2のキャパシタと第1のスイッチと第2のスイッチとを備える回路を使用して前記駆動信号をルーティングするステップと、を含み、
    前記第1のキャパシタと前記第1のスイッチと第1の導電性構造体とが並列接続された回路と、前記第2のキャパシタと前記第2のスイッチと第2の導電性構造体とが並列接続された回路と、が直列接続されて、
    前記駆動信号をルーティングするステップが、
    前記第1の導電性構造体を励磁して第1の磁場を生成することであって、前記第1の導電性構造体がループ、コイル、またはアンテナであり、前記第1のスイッチが、前記第1のキャパシタを、前記第1のスイッチを開き且つ前記第2のスイッチを閉じることによって前記第1のキャパシタが前記第1の導電性構造体と並列である第1の状態に置く、こと、または、
    前記第2の導電性構造体を励磁して第2の磁場を生成することであって、前記第2の導電性構造体がループ、コイル、またはアンテナであり、前記第1のスイッチが、前記第1のキャパシタを前記第1の状態とは異なる第2の状態に置き、前記第2の状態において前記第1のスイッチを閉じ且つ前記第2のスイッチを開くことによって前記第1のキャパシタがバイパスされる、こと、
    を含む、ワイヤレスで電力を送信する方法。
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