JP6615306B2 - 帯電防止剤を含有する粘着剤組成物からなる粘着剤層、及び粘着フィルム - Google Patents
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Description
例えば、液晶ディスプレイを構成する部材である偏光板、位相差板などの光学部材を製造する工程において使用される表面保護フィルムは、光学的に透明性を有するポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムの片面に粘着剤層が形成されているが、光学部材に貼り合わせるまで、その粘着剤層を保護するための剥離処理された剥離フィルムが、粘着剤層の上に貼り合わされている。
また、近年では、偏光板、位相差板などの光学部材から表面保護フィルムを剥がすときに、粘着剤層を被着体が剥がす時に発生する静電気に伴って生じる剥離帯電が、液晶ディスプレイの電気制御回路の故障に影響することが懸念され、粘着剤層に対して優れた帯電防止性が求められている。
また、光学部材は、ガラス(無機ガラス、特に無アルカリガラス)からなる表面を有する場合が多く、ガラス板に対する接着性に優れることが求められている。
また、偏光板、位相差板などの光学部材に表面保護フィルムを貼り合わせるときに、各種の理由により、一旦、表面保護フィルムを剥がして、再度、表面保護フィルムを貼り直すことがあり、そのときに被着体の光学部材から剥がし易いこと(リワーク性)が求められている。
このように、近年においては、表面保護フィルムを構成する粘着剤層に対する要求性能として、ガラス板に対する接着性、優れた帯電防止性、及び被着体に対するリワーク性などが、表面保護フィルムを使用するに当たっての使い易さの点から求められている。
しかし、表面保護フィルムを構成する粘着剤層に対する要求性能である、これらの、ガラス板に対する接着性、優れた帯電防止性、及び被着体に対するリワーク性の、それぞれの要求性能を、別々に満たすことは出来ても、表面保護フィルムの粘着剤層に求められる要求性能を、同時に安価なコストで満たすことは困難な課題であった。
特許文献2では、(1)(a)ウレタンアクリレートと、(b)ポリアルキレンオキサイド鎖を有する(メタ)アクリレートと、(c)接着力付与性モノマーと、を主成分として含む重合性混合物を放射線重合することにより得られた共重合体、および、(2)イオン性化合物、を含む、帯電防止性粘着剤組成、及びそれを用いた粘着シートが開示されている。具体的な、粘着剤組成物の製造方法として、ポリエステルウレタンアクリレートのようなウレタンアクリレートと、メトキシポリエチレングリコールアクリレートのようなポリオキシアルキレン鎖を有する(メタ)アクリレートモノマーと、ヒドロキシプロピルアクリレートのような接着力付与性モノマーと、必要に応じてイソオクチルアクリレートのようなさらなるコモノマーとを含む重合性混合物に、過塩素酸リチウムのようなイオン性化合物を混合し、必要ならば光重合開始剤を添加し、完全に溶解するまで攪拌した後、紫外線などを照射して硬化することにより粘着剤組成物が得られるとしている。
しかし、イオン性化合物として使用している過塩素酸リチウムは、金属腐食性を有するため、得られた帯電防止性粘着剤組成の使用する場所が限られてしまうという問題があった。
特許文献3では、アルキル基の炭素数2〜12程度のアクリル酸アルキルエステルやアルキル基の炭素数4〜12程度のメタクリル酸アルキルエステル等を主モノマー成分とし、例えば、カルボキシル基含有モノマーなどの他の官能基含有モノマー成分を含むことができるとしている。一般的には上記主モノマーを50重量%以上含有させることが好ましい、又、官能基含有モノマー成分の含有量は0.001〜50重量%、好ましくは0.001〜25重量%、更に好ましくは0.01〜25重量%であることが望まれる、としている。このような特許文献3に記載の粘着剤組成物は、高温下又は高温高湿下でも凝集力及び接着力の経時変化が小さく、かつ、曲面接着力にも優れた効果を示すことから、リワーク性を有するとしている。
一般に、粘着剤層を柔らかい性状のものにすると、糊残りが発生し易くなり、リワーク性が低下しやすい。すなわち、誤って貼合したときに剥離がし難く、貼り直しが困難となりやすい。このことから、カルボキシル基などの官能基を有するモノマーを主剤に架橋させて、粘着剤層を一定の硬さにすることが、リワーク性を持たせるためには必要と考えられる。
前記イオン性化合物のカチオンZ+は、式2で示される1種または2種以上のアルコキシシリル基含有カチオンであることが好ましい。
前記加水分解性のケイ素含有基が、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、メチルジエトキシシリル基、エチルジメトキシシリル基、エチルジエトキシシリル基から選択されるアルコキシシリル基であることが好ましい。
前記(メタ)アクリル系ポリマーが、(A)アルキル基の炭素数がC1〜C14のアルキル(メタ)アクリレートモノマーの少なくとも1種と、(B′)ビニル基を有する共重合性ビニルモノマーの少なくとも1種と、からなる共重合組成物であり、前記共重合組成物の100重量部に対して、前記帯電防止剤が、(C)前記の式1で示されるイオン性化合物を0.1〜20重量部、を必須成分として含有することが好ましい。
前記(メタ)アクリル系ポリマーが、(A)アルキル基の炭素数がC1〜C14のアルキル(メタ)アクリレートモノマーの少なくとも2種以上からなる共重合組成物であり、前記共重合組成物の100重量部に対して、前記帯電防止剤が、(C)前記の式1で示されるイオン性化合物を0.1〜20重量部、を必須成分として含有することが好ましい。
前記イオン性化合物のアニオンX−は、六フッ化リン酸アニオン、ビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン、トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロフォスフェートアニオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン、チオシアン酸アニオン、アルキルベンゼンスルホン酸アニオン、過塩素酸アニオン塩、四フッ化ホウ素酸アニオンからなる無機もしくは有機のアニオン群から選択した1種または2種以上であることが好ましい。
また、本発明は、基材の片面上に、前記粘着剤組成物からなる粘着剤層が積層されたことを特徴とする粘着フィルムを提供する。
また、本発明は、前記粘着フィルムが用いられた、表面保護フィルムを提供する。
また、本発明は、前記粘着フィルムが用いられた、偏光板用の表面保護フィルムを提供する。
また、本発明は、前記粘着フィルムが用いられた、光学用の表面保護フィルムを提供する。
また、本発明は、光学フィルムの少なくとも一方の面に、前記粘着剤組成物からなる粘着剤層が積層されている粘着剤付き光学フィルムを提供する。
前記粘着剤付き光学フィルムの光学フィルムが偏光板であることが好ましい。
また、本発明は、前記粘着剤付き光学フィルムが、前記粘着剤層を介して貼り合わされてなる画像表示装置を提供する。
本発明の粘着剤組成物は、粘着剤の主剤となる粘着剤ポリマーと、帯電防止性を付与する帯電防止剤を有し、この帯電防止剤として、加水分解性のケイ素含有基、特にアルコキシシリル基を有するイオン性化合物を含有することを特徴とする。
これにより、ガラス板に対する接着性に優れ、帯電防止性や被着体に対するリワーク性などの欠点などの課題を改善することが可能となる。
(A)アルキル基の炭素数がC1〜C14のアルキル(メタ)アクリレートモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。アルキル(メタ)アクリレートモノマーのアルキル基は、直鎖、分枝状、環状のいずれでもよい。
水酸基を含有する共重合性ビニルモノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル類や、N−ヒドロキシ(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の水酸基含有(メタ)アクリルアミド類などが挙げられ、これらの化合物群の中から選択された、少なくとも1種以上であることが好ましい。
カルボキシル基を含有する共重合性ビニルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレートからなどが挙げられ、これらの化合物群の中から選択された、少なくとも1種以上であることが好ましい。
上記以外の共重合性ビニルモノマーとしては、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香族基含有(メタ)アクリル酸エステル類のほか、スチレン、アクリルアミド、アクリロニトリル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、酢酸ビニル、塩化ビニルなどの各種ビニルモノマーが挙げられる。
前記カチオンZ+は、加水分解性のケイ素含有基を有する有機カチオンである。
アルコキシ基(R1O)としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基などが挙げられる。
アルキル基(R2)としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基などが挙げられる。
(C2H5O)3Si− (式1a−2)
(CH3)(CH3O)2Si− (式1a−3)
(CH3)(C2H5O)2Si− (式1a−4)
(C2H5)(CH3O)2Si− (式1a−5)
(C2H5)(C2H5O)2Si− (式1a−6)
Qは、炭素数1から20のアルキレン基を表し、該アルキレン基は、直鎖でも分枝を有してもよく、無換基でも置換基を有してもよい。また該アルキレン基の主鎖に、エーテル結合(−O−)、スルフィド結合(−S−)、イミノ基(−NH−)、カルボニル基(−CO−)、エステル結合(−COO−または−OCO−)、アミド結合(−CONH−または−NHCO−)、カーボネート結合(−OCOO−)、ウレタン結合(−NHCOO−または−OCONH−)、ウレア結合(−NHCONH−)等の官能基を構成するヘテロ原子(O、S、Nなど、炭素及び水素以外の元素の原子)を1個または2個以上含んでもよい。
ただし、前記アルキレン基Qの主鎖にヘテロ原子を有する場合、当該ヘテロ原子の個数は、アルキレン基の炭素数には含めないものとする。また、前記アルキレン基Qにおいて、前記ケイ素含有基のSiに隣接する原子はヘテロ原子でなく、炭素原子とする。
V+は、アンモニウム基、ピリジニウム基、ピロリジニウム基、イミダゾリウム基、グアニジニウム基、イソウロニウム基、チオウロニウム基、ピペリジニウム基、ピラゾリウム基、モルホリニウム基、ホスホニウム基、スルホニウム基から選択される1価のカチオン基を示し、該カチオン基V+は、無換基でも置換基を有してもよい。
前記CiH2i、CjH2j、CkH2kで表されるアルキレン基としては、例えば、−CH2−、−CH2CH2−、−C(CH3)−、−CH2CH2CH2−、−CH2C(CH3)−、−C(CH3)CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、などの直鎖または分枝を有する2価の脂肪族炭化水素基が挙げられる。
前記連結基Qがアルキレン基の主鎖にヘテロ原子を有するものである場合、それらのヘテロ原子が、加水分解等で切断されにくい化学結合を構成するものが好ましい。これにより、連結基Qが、加水分解性のケイ素含有基(アルコキシシリル基など)とカチオン基(V+)とを連結する連結基としての機能を発揮することができる。
1−[(アルコキシシリル)アルキル]ピリジニウム、1−[({[(アルコキシシリル)アルキル]カルバモイル}オキシ)アルキル]ピリジニウム、1−[({[(アルコキシシリル)アルキル]アミノ}アシル)オキシ]アルキル}ピリジニウム、1−[({[(アルコキシシリル)アルキル]スルファニル}アシル)オキシ]アルキル}ピリジニウム等の、加水分解性のケイ素含有基を有するピリジニウムカチオン;
1−アルキル−3−[(アルコキシシリル)アルキル]イミダゾリウム、1,2−ジアルキル−3−[(アルコキシシリル)アルキル]イミダゾリウム、1−アルキル−3−[({[(アルコキシシリル)アルキル]カルバモイル}オキシ)アルキル]イミダゾリウム、1−アルキル−3−[({[(アルコキシシリル)アルキル]アミノ}アシル)オキシ]アルキル}イミダゾリウム、1−アルキル−3−[({[(アルコキシシリル)アルキル]スルファニル}アシル)オキシ]アルキル}イミダゾリウム等の、加水分解性のケイ素含有基を有するイミダゾリウムカチオン;
2−アルキル−1−[(アルコキシシリル)アルキル]イソウロニウム、2−[(アルコキシシリル)アルキル]イソウロニウム、1,1,3,3−テトラアルキル−2−[(アルコキシシリル)アルキル]イソウロニウム等の、加水分解性のケイ素含有基を有するイソウロニウムカチオン;
2−アルキル−1−[(アルコキシシリル)アルキル]チオウロニウム、1−アルキル−2−[(アルコキシシリル)アルキル]チオウロニウム、1,1,3,3−テトラアルキル−2−[(アルコキシシリル)アルキル]チオウロニウム等の、加水分解性のケイ素含有基を有するチオウロニウムカチオン;
1−アルキル−2−[(アルコキシシリル)アルキル]ピラゾリウム、1−アルキル−2−[({[(アルコキシシリル)アルキル]カルバモイル}オキシ)アルキル]ピラゾリウム、1−アルキル−2−[({[(アルコキシシリル)アルキル]アミノ}アシル)オキシ]アルキル}ピラゾリウム、1−アルキル−2−[({[(アルコキシシリル)アルキル]スルファニル}アシル)オキシ]アルキル}ピラゾリウム等の、加水分解性のケイ素含有基を有するピラゾリウムカチオン;
4−アルキル−4−[(アルコキシシリル)アルキル]モルホリニウム、4−アルキル−4−[({[(アルコキシシリル)アルキル]カルバモイル}オキシ)アルキル]モルホリニウム、4−アルキル−4−[({[(アルコキシシリル)アルキル]アミノ}アシル)オキシ]アルキル}モルホリニウム、4−アルキル−4−[({[(アルコキシシリル)アルキル]スルファニル}アシル)オキシ]アルキル}モルホリニウム等の、加水分解性のケイ素含有基を有するモルホリニウムカチオン;
ジアルキル[(アルコキシシリル)アルキル]スルホニウム、ジアルキル([({[(アルコキシシリル)アルキル]カルバモイル}オキシ)アルキル])スルホニウム、ジアルキル([({[(アルコキシシリル)アルキル]アミノ}アシル)オキシ]アルキル})スルホニウム、ジアルキル([({[(アルコキシシリル)アルキル]スルファニル}アシル)オキシ]アルキル})スルホニウム等の、加水分解性のケイ素含有基を有するスルホニウムカチオン;
などが挙げられる。
トリメチル([2−({[3−(トリメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウム、トリメチル([2−({[3−(トリエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウム、トリメチル([2−({[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウム、トリメチル([2−({[3−(メチルジエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウム、トリメチル([2−({[3−(エチルジメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウム、トリメチル([2−({[3−(エチルジエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウム、
1−[2−({[3−(トリメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウム、1−[2−({[3−(トリエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウム、1−[2−({[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウム、1−[2−({[3−(メチルジエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウム、1−[2−({[3−(エチルジメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウム、1−[2−({[3−(エチルジエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウム、
トリメチル({2−[(3−{[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アミノ}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウム、トリメチル({2−[(3−{[3−(トリエトキシシリル)プロピル]アミノ}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウム、トリメチル({2−[(3−{[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]アミノ}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウム、トリメチル({2−[(3−{[3−(メチルジエトキシシリル)プロピル]アミノ}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウム、トリメチル({2−[(3−{[3−(エチルジメトキシシリル)プロピル]アミノ}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウム、トリメチル({2−[(3−{[3−(エチルジエトキシシリル)プロピル]アミノ}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウム、
トリメチル({2−[(2−メチル−3−{[3−(トリメトキシシリル)プロピル]スルファニル}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウム、トリメチル({2−[(2−メチル−3−{[3−(トリエトキシシリル)プロピル]スルファニル}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウム、トリメチル({2−[(2−メチル−3−{[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]スルファニル}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウム、トリメチル({2−[(2−メチル−3−{[3−(メチルジエトキシシリル)プロピル]スルファニル}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウム、トリメチル({2−[(2−メチル−3−{[3−(エチルジメトキシシリル)プロピル]スルファニル}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウム、トリメチル({2−[(2−メチル−3−{[3−(エチルジエトキシシリル)プロピル]スルファニル}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウム、
等が挙げられる。
例えば、(R1O)n(R2)3−nSi−Q−V+で表される化合物は、(R1O)n(R2)3−nSi−Q−Hal(ただし、Halは、Cl,Br,Iなどのハロゲンを表す。)で表される化合物を、アミンやイミダゾール等と反応させることによって合成することができる。
また、(R1O)n(R2)3−nSi−Q1−NH−COO−Q3−V+で表される化合物は、(R1O)n(R2)3−nSi−Q1−NCOで表される化合物と、HO−Q3−V+で表される化合物とを反応させることによっても合成することが可能である。
このうち、BF4 −、PF6 −、PF3(C2F5)3 −、(FSO2)2N−、(CF3SO2)2N−が好ましい。
トリメチル([2−({[3−(トリメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩、トリメチル([2−({[3−(トリメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウム6フッ化リン酸塩、トリメチル([2−({[3−(トリメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウム4フッ化ホウ酸塩、トリメチル([2−({[3−(トリメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロフォスフェート塩、
トリメチル([2−({[3−(トリエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩、トリメチル([2−({[3−(トリエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウム6フッ化リン酸塩、トリメチル([2−({[3−(トリエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウム4フッ化ホウ酸塩、トリメチル([2−({[3−(トリエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロフォスフェート塩、
トリメチル([2−({[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩、トリメチル([2−({[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウム6フッ化リン酸塩、トリメチル([2−({[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウム4フッ化ホウ酸塩、トリメチル([2−({[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロフォスフェート塩、
トリメチル([2−({[3−(メチルジエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩、トリメチル([2−({[3−(メチルジエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウム6フッ化リン酸塩、トリメチル([2−({[3−(メチルジエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウム4フッ化ホウ酸塩、トリメチル([2−({[3−(メチルジエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロフォスフェート塩、
トリメチル([2−({[3−(エチルジメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩、トリメチル([2−({[3−(エチルジメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウム6フッ化リン酸塩、トリメチル([2−({[3−(エチルジメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウム4フッ化ホウ酸塩、トリメチル([2−({[3−(エチルジメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロフォスフェート塩、
トリメチル([2−({[3−(エチルジエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩、トリメチル([2−({[3−(エチルジエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウム6フッ化リン酸塩、トリメチル([2−({[3−(エチルジエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウム4フッ化ホウ酸塩、トリメチル([2−({[3−(エチルジエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル])アンモニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロフォスフェート塩、
1−[2−({[3−(トリエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩、1−[2−({[3−(トリエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウム6フッ化リン酸塩、1−[2−({[3−(トリエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウム4フッ化ホウ酸塩、1−[2−({[3−(トリエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロフォスフェート塩、
1−[2−({[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩、1−[2−({[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウム6フッ化リン酸塩、1−[2−({[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウム4フッ化ホウ酸塩、1−[2−({[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロフォスフェート塩、
1−[2−({[3−(メチルジエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩、1−[2−({[3−(メチルジエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウム6フッ化リン酸塩、1−[2−({[3−(メチルジエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウム4フッ化ホウ酸塩、1−[2−({[3−(メチルジエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロフォスフェート塩、
1−[2−({[3−(エチルジメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩、1−[2−({[3−(エチルジメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウム6フッ化リン酸塩、1−[2−({[3−(エチルジメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウム4フッ化ホウ酸塩、1−[2−({[3−(エチルジメトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロフォスフェート塩、
1−[2−({[3−(エチルジエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩、1−[2−({[3−(エチルジエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウム6フッ化リン酸塩、1−[2−({[3−(エチルジエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウム4フッ化ホウ酸塩、1−[2−({[3−(エチルジエトキシシリル)プロピル]カルバモイル}オキシ)エチル]ピリジニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロフォスフェート塩、
トリメチル({2−[(3−{[3−(トリエトキシシリル)プロピル]アミノ}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩、トリメチル({2−[(3−{[3−(トリエトキシシリル)プロピル]アミノ}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウム6フッ化リン酸塩、トリメチル({2−[(3−{[3−(トリエトキシシリル)プロピル]アミノ}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウム4フッ化ホウ酸塩、トリメチル({2−[(3−{[3−(トリエトキシシリル)プロピル]アミノ}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロフォスフェート塩、
トリメチル({2−[(3−{[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]アミノ}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩、トリメチル({2−[(3−{[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]アミノ}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウム6フッ化リン酸塩、トリメチル({2−[(3−{[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]アミノ}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウム4フッ化ホウ酸塩、トリメチル({2−[(3−{[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]アミノ}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロフォスフェート塩、
トリメチル({2−[(3−{[3−(メチルジエトキシシリル)プロピル]アミノ}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩、トリメチル({2−[(3−{[3−(メチルジエトキシシリル)プロピル]アミノ}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウム6フッ化リン酸塩、トリメチル({2−[(3−{[3−(メチルジエトキシシリル)プロピル]アミノ}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウム4フッ化ホウ酸塩、トリメチル({2−[(3−{[3−(メチルジエトキシシリル)プロピル]アミノ}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロフォスフェート塩、
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トリメチル({2−[(2−メチル−3−{[3−(メチルジエトキシシリル)プロピル]スルファニル}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩、トリメチル({2−[(2−メチル−3−{[3−(メチルジエトキシシリル)プロピル]スルファニル}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウム6フッ化リン酸塩、トリメチル({2−[(2−メチル−3−{[3−(メチルジエトキシシリル)プロピル]スルファニル}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウム4フッ化ホウ酸塩、トリメチル({2−[(2−メチル−3−{[3−(メチルジエトキシシリル)プロピル]スルファニル}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロフォスフェート塩、
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トリメチル({2−[(2−メチル−3−{[3−(エチルジエトキシシリル)プロピル]スルファニル}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩、トリメチル({2−[(2−メチル−3−{[3−(エチルジエトキシシリル)プロピル]スルファニル}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウム6フッ化リン酸塩、トリメチル({2−[(2−メチル−3−{[3−(エチルジエトキシシリル)プロピル]スルファニル}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウム4フッ化ホウ酸塩、トリメチル({2−[(2−メチル−3−{[3−(エチルジエトキシシリル)プロピル]スルファニル}プロパノイル)オキシ]エチル})アンモニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロフォスフェート塩、
などが挙げられる。
さらにその他成分としてシランカップリング剤、酸化防止剤、界面活性剤、硬化促進剤、可塑剤、充填剤、硬化遅延剤、加工助剤、老化防止剤などの公知の添加剤を適宜に配合することができる。これらは、単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
粘着剤層の基材フィルムや、粘着面を保護する剥離フィルム(セパレーター)としては、ポリエステルフィルムなどの樹脂フィルム等を用いることができる。
基材フィルムには、樹脂フィルムの粘着剤層が形成された側とは反対面に、シリコーン系、フッ素系の離型剤やコート剤、シリカ微粒子等による防汚処理、帯電防止剤の塗布や練り込み等による帯電防止処理を施すことができる。
剥離フィルムには、粘着剤層の粘着面と合わされる側の面に、シリコーン系、フッ素系の離型剤などにより離型処理が施される。
偏光板用の表面保護フィルムなどの光学用の表面保護フィルムの場合は、基材フィルム及び粘着剤層は、十分な透明性を有することが好ましい。
粘着剤付き光学フィルムは、光学フィルムの片面または両面に粘着剤層を積層してなるものであって、画像表示装置のガラス板等との貼り合わせに用いることができる。これらの粘着剤付き光学フィルムは、粘着剤層を介してガラス基板等と貼り合わされて、画像表示装置等に組み込むことができる。粘着剤付き偏光板などの粘着剤付き光学フィルムに用いられる粘着剤層は、十分な透明性を有することが好ましい。
また、基材フィルムとして使用する偏光板は、一般的に、ポリビニルアルコール系偏光子の両面に、トリアセチルセルロース系保護フィルムで挟まれた3層構造を有している。
保護フィルムの表面に、ディスコティック液晶がコートされている偏光板、もしくは、トリアセチルセルロース系フィルムの替わりに、延伸トリアセチルセルロース系フィルム、延伸ポリシクロオレフィン系フィルム、または延伸セルロースアセテートプロピオネートフィルム等で貼り合わされた構造となっている。更に、これらの偏光板フィルムは、液晶表示用パネルの表面基材であるガラス基板に、粘着剤層を介して貼り合わされる。
[実施例1]
撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた反応装置に、窒素ガスを導入して、反応装置内の空気を窒素ガスで置換した。その後、反応装置に2−エチルヘキシルアクリレート100重量部、6−ヒドロキシヘキシルアクリレート1.5重量部とともに溶剤(酢酸エチル)を100部加えた。その後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を2時間かけて滴下させ、65℃で8時間反応させ、重量平均分子量50万の、実施例1のアクリル共重合体溶液1を得た。
[実施例2〜7及び比較例1〜2]
単量体の組成を各々、表1の記載のようにする以外は、上記の実施例1に用いるアクリル共重合体溶液1と同様にして、実施例2〜7及び比較例1〜2に用いるアクリル共重合体溶液を得た。
[実施例1]
上記のとおり製造したアクリル共重合体溶液1(そのうちアクリル共重合体が100重量部)に対して、帯電防止剤C−1(表3および表4参照)1.0重量部、コロネートHX(ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)化合物のイソシアヌレート体)1.5重量部を加えて撹拌混合して実施例1の粘着剤組成物を得た。この粘着剤組成物をシリコーン樹脂コートされたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムからなる剥離フィルムの上に塗布後、90℃で乾燥することによって溶剤を除去し、粘着剤層の厚さが25μmである粘着シートを得た。
その後、一方の面に帯電防止及び防汚処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの帯電防止及び防汚処理された面とは反対の面に粘着シートを転写させ、「帯電防止及び防汚処理されたPETフィルム/粘着剤層/剥離フィルム(シリコーン樹脂コートされたPETフィルム)」の積層構成を有する実施例1の表面保護フィルムを得た。
[実施例2〜4及び比較例1〜2]
添加剤の組成を各々、表1の記載のようにする以外は、上記の実施例1の表面保護フィルムと同様にして、実施例2〜4及び比較例1〜2の表面保護フィルムを得た。
[実施例5〜7]
添加剤の組成を各々、表1の記載のようにし、転写する基材を偏光板にした以外は、上記の実施例1と同様にして、「偏光板/粘着剤層/剥離フィルム(シリコーン樹脂コートされたPETフィルム)」の積層構成を有する、実施例5〜7の偏光板フィルムを得た。
なお、コロネート(登録商標)HX、同HL及び同L−45は日本ポリウレタン工業株式会社の商品名であり、TETRAD(登録商標)−Xは三菱ガス化学株式会社の商品名であり、デュラネート(登録商標)24A―100は旭化成ケミカルズ株式会社の商品名である。
実施例1〜4及び比較例1〜2の表面保護フィルム、及び実施例5〜7の偏光板フィルムを、23℃、50%RHの雰囲気下で7日間エージングした後、剥離フィルム(シリコーン樹脂コートされたPETフィルム)を剥がして、粘着剤層を表出させたものを、表面抵抗率の測定試料とした。
さらに、この粘着剤層を表出させた表面保護フィルム、及び偏光板フィルムを、粘着剤層を介して無アルカリガラス板の表面に貼り合わせ、1日放置した後、50℃、5気圧、20分間オートクレーブ処理し、室温でさらに12時間放置したものを、粘着力の測定試料とした。
また、この粘着剤層を表出させた表面保護フィルム、及び偏光板フィルムを、粘着剤層を介して無アルカリガラス板の表面に貼り合わせ、耐久性及びリワーク性の測定試料とした。
エージングした後、無アルカリガラス板に貼り合わせる前に、剥離フィルム(シリコーン樹脂コートされたPETフィルム)を剥がして粘着剤層を表出し、抵抗率計ハイレスタUP−HT450(三菱化学アナリテック製)を用いて、粘着剤層の表面抵抗率を測定した。
上記で得られた耐久性の測定試料を、60℃、90%RHの雰囲気下に250時間放置後、室温に取り出し、被着体からの剥がれ、発泡等を目視にて確認した。評価基準は、剥がれ・発泡が全く確認されない場合を「○」、剥がれ・発泡が僅かに確認された場合を「△」、剥がれ・発泡が明確に確認された場合を「×」と評価した。
上記で得られたリワーク性の測定試料を、70℃、DRYの雰囲気下に24時間放置後、室温に取り出し、表面保護フィルム及び偏光板フィルムを無アルカリガラス板から剥がした際の、被着体表面の糊残りを目視にて確認した。評価基準は、糊残りが全く確認されない場合を「○」、糊残りが僅かに確認された場合を「△」、糊残りが明確に確認された場合を「×」と評価した。
上記で得られた粘着力の測定試料(25mm幅の表面保護フィルム、及び偏光板フィルムを、無アルカリガラス板の表面に貼り合わせたもの)を、180°方向に引張試験機を用いて0.3m/minの引張速度において剥がして測定した剥離強度を粘着力とした。
比較例1〜2の表面保護フィルムは、表面抵抗率が1.0×10+12Ω/□を超えており、帯電防止性に問題があるものとなった。さらに比較例1,2の表面保護フィルムは、耐久性や被着体に対するリワーク性にも問題があるものとなった。
Claims (5)
- (メタ)アクリル系ポリマーと、帯電防止剤とを含有する粘着剤組成物を、UV硬化で架橋してなる粘着剤層であって、
前記(メタ)アクリル系ポリマーが、次の(メタ)アクリル系ポリマー(1)、(メタ)アクリル系ポリマー(2)、及び(メタ)アクリル系ポリマー(3)のいずれか1つからなり、
(メタ)アクリル系ポリマー(1);(A)アルキル基の炭素数がC1〜C14のアルキル(メタ)アクリレートモノマーの少なくとも1種と、(B)水酸基および/またはカルボキシル基を含有する共重合性ビニルモノマーの少なくとも1種と、を共重合させた共重合体、
(メタ)アクリル系ポリマー(2);(A)アルキル基の炭素数がC1〜C14のアルキル(メタ)アクリレートモノマーの少なくとも1種と、他の共重合性モノマーとして、(B′)ビニル基を有する共重合性ビニルモノマーの少なくとも1種と、を共重合させた共重合体、
(メタ)アクリル系ポリマー(3);(A)アルキル基の炭素数がC1〜C14のアルキル(メタ)アクリレートモノマーの少なくとも2種、を共重合させた共重合体、
前記粘着剤組成物が、前記帯電防止剤として、式1で示されるイオン性化合物を含有し、該イオン性化合物が、加水分解性のケイ素含有基を含む有機カチオンを有し、前記有機カチオンZ+は、式2で示される1種または2種以上のアルコキシシリル基含有カチオンであり、
前記粘着剤組成物が、前記共重合体の100重量部に対して、前記イオン性化合物を0.1〜20重量部の割合で含有することを特徴とする粘着剤層。
R1およびR2は、互いに同一または異なるアルキル基を表し、
nは、1〜3の整数を表し、
Q1は、炭素数1から10のアルキレン基を表し、
Eは、NHまたはSを表し、
Q2は、単結合または炭素数1から10のアルキレン基を表し、
Q3は、炭素数1から10のアルキレン基を表し、
V+は、アンモニウム基、ピリジニウム基、ピロリジニウム基、イミダゾリウム基、グアニジニウム基、イソウロニウム基、チオウロニウム基、ピペリジニウム基、ピラゾリウム基、モルホリニウム基、ホスホニウム基、スルホニウム基から選択される1価のカチオン基を示し、該カチオン基は無換基でも置換基を有してもよい。) - 前記イオン性化合物のアニオンX−は、六フッ化リン酸アニオン、ビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン、トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロフォスフェートアニオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン、チオシアン酸アニオン、アルキルベンゼンスルホン酸アニオン、過塩素酸アニオン塩、四フッ化ホウ素酸アニオンからなる無機もしくは有機のアニオン群から選択した1種または2種以上であることを特徴とする請求項1に記載の粘着剤層。
- 基材の片面上に、請求項1又は2に記載の粘着剤層が積層されたことを特徴とする粘着フィルム。
- 光学フィルムの少なくとも一方の面に、請求項1又は2に記載の粘着剤層が積層されている粘着剤付き光学フィルム。
- 請求項4に記載の粘着剤付き光学フィルムが、前記粘着剤層を介して貼り合わされてなる画像表示装置。
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