JP6614829B2 - フィルム回路基板の製造監視装置 - Google Patents

フィルム回路基板の製造監視装置 Download PDF

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本発明は、ロール状又は枚葉状の可撓性かつ伸縮性のあるフィルムに回路パターンを形成するフィルム回路基板の製造装置と供に使用され、フィルム回路基板の製造管理を行う装置に関する。
例えば、液晶ディスプレイ装置やメモリなどの半導体デバイスに用いられる集積回路に使用される主要材料の1つである回路基板に使用される基板材料として、可撓性かつ伸縮性のあるフィルムやシート、テープなどが広く使用されつつある。これらのフィルムなどの基板材料を用いた回路基板は、当該基板材料の表面に、微細な回路パターンを印刷又はフォトリソグラフィ等の手段を用いて形成することによって製造されている。
このようなフィルム回路基板は、印刷又はフォトリソグラフィ等により回路パターンを付加する工程において、回路パターン内の断線、短絡、突起、凹みなどの各種欠陥が発生して問題が発生しており、これらの効果的な検査の需要が急増している。
一方で、これらのフィルム回路基板は、回路パターンの線幅と線間幅(L/S)の微細化が進んでおり、近年では30μm以下というきわめて微細な回路パターンが使用される。また、大型タッチパネルやホワイトボードなどに使用される50インチを超える製品の市場ニーズも拡大しており、製品サイズは大型化する傾向にある。
これらの回路パターンの微細化及び製品の大型化した回路基板は、全数を全面にわたって目視検査で実施することは実質的に不可能であり、欠陥の検出が問題となっている。このため、回路パターンの欠陥を検査する装置を用い、回路パターンに微弱な電気を流しその抵抗値を測定することで回路パターンの検査を行なう電気導通検査機が知られている。
しかし、この装置は、回路パターンの代表的な機能欠陥である断線や短絡については検出可能であるが、半断線や半短絡といったL/Sの不良検出は不可能である。一方で、微細化する回路パターンでは、抵抗値やインピーダンスが線幅や線間幅により変化するため良品と判断されるべき製品が不良と判断される場合があり、検査の信頼性に問題があった。
上記の問題を解消したフィルム回路基板の欠陥を判別する装置としては、たとえば、特許文献1(特開2005−283583号公報)に光学的な映像を獲得して映像処理及びコンピュータなどによって処理してパターンの良否を判定する装置が開示されている。
この装置は、印刷回路基板から透過光や反射光を利用して獲得された映像データを用い、良品として適宜された規格のデータと対比して良否を判定するに当たり、各ピクセルの照度計明るさレベルによる閾値として異なる閾値を用いてパターン領域ごとに細分化して判別する。この装置によれば、細分化された基準閾値を利用して良品を判別するため、過検出を防止可能である。
特開2005−283583号公報
しかし、フィルム回路基板は、伸縮するフィルムに形成された回路基板を測定するため、基板材料であるフィルム自体の伸び縮みや撓みなどによって表面に付された回路パターンが変形するため、CADなどの良品画像との位置合わせが困難で、比較検査が容易ではないという問題があった。
また、基板材料として、ロール状のフィルムを使用し、連続して回路パターンを検査するには、製造ラインの途中にこれらの撮像装置を組み込む必要があり、ラインの送り速度で検査が必要となるため、全数検査が困難であるという問題があった。
特に、これらの問題は、回路パターンの微細化及び製品の大型化したフィルム基板の検査において特に顕在化し、高精度、高速での欠陥検査を行うこと、特に全数検査をおこなうことは依然として非常に困難であった。
このため、従来の検査装置では、製造された製品の一部を抜き取り検査により回路パターンの変動をチェックしていたが、製造後の抜き取り検査では、欠陥不良品の発生そのものを抑止することはできず、結果として製品の廃棄ロスが増えるという問題もあった。
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、フィルム状の基板材料の表面に回路パターンが付されたフィルム回路パターンの欠陥の発生を未然に抑制する、または、欠陥の発生を直ちに検知することができるフィルム回路パターンの製造監視装置を提供することである。つまり、本発明における監視とは、欠陥の発生を未然に抑止するための監視と、発生した欠陥を直ちに検知するための監視という2つの意味を表すものである。
本発明は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成のフィルム回路パターンの製造監視装置を提供する。
本発明の第1態様によれば、伸縮性を有するフィルムで構成された基板材料を搬送し、前記基板材料の表面に回路パターンを形成するフィルム回路基板を製造する製造装置の搬送経路中に使用配置され、前記フィルム回路基板の製造状況を監視するフィルム回路基板の製造監視装置であって、
前記フィルム回路基板の前記回路パターンを撮像する撮像部と、
前記撮像部により撮像された回路パターンの画像に基づいて、前記回路パターン内の任意の2点間の距離、連続する2つの前記回路パターン間の距離、前記回路パターンの回路線幅又は線間幅の少なくとも1つを計測する画像計測部と、
前記画像計測部で測定された計測データに基づいて、前記回路パターン内の任意の2点間の距離に基づく前記回路パターンの個片ピッチ、前記連続する2つの前記回路パターン間の距離に基づくシートピッチ、前記回路パターンの回路幅又は線間幅に基づくL/Sの少なくとも1つの変動を検知する検知部と、を備える、フィルム回路基板の製造監視装置を提供する。
本発明の第2態様によれば、前記検知部による検知結果により前記フィルム回路基板に欠陥が生じると判断される場合は、情報を出力する判定出力部を備えることを特徴とする、第1態様のフィルム回路基板の製造監視装置を提供する。
本発明の第3態様によれば、前記検知部は、前記画像計測部によって計測された計測データを時系列的に比較し、前記計測データが閾値を超える予測値を導くことにより、前記フィルム回路基板に欠陥が生じると判断する分析手段を有することを特徴とする、第2態様のフィルム回路基板の製造監視装置を提供する。
本発明の第4態様によれば、前記判定出力部は、前記予測値が閾値を超えると予測されるタイミングで、前記情報を出力することを特徴とする、第3態様のフィルム回路基板の製造監視装置を提供する。
本発明の第5態様によれば、前記製造装置は、回転式の印刷機を用い、基板材料としてロール状のフィルムを利用し、前記ロール状フィルムを連続して送り出す経路搬送中に前記回路パターンを形成する構成であり、
前記判定出力部は、前記情報に前記ロール状のフィルムの搬送速度又は版の回転速度を制御する信号を含むことを特徴とする、第2から第4態様のいずれか1つのフィルム回路基板の製造監視装置を提供する。
本発明の第6態様によれば、前記製造装置は、スクリーン印刷機であり、
前記判定出力部は、前記情報に前記スクリーン印刷機のインク吐出量を制御する信号を含むことを特徴とする、第2から第5態様のいずれか1つのフィルム回路基板の製造監視装置を提供する。
本発明によれば、製造ライン途中に設けられた撮像部により、回路パターンを撮像し、当該回路パターンの距離又は線幅又は線間幅の少なくとも1つを計測することでインライン検査が可能であり、また、当該計測値の変動の傾向を分析し、欠陥が生じるかどうかの判定を行うことから、不良欠陥の発生を未然に防ぐことができる。また、異常な計測値を検出した場合に直ちに不良欠陥の発生を検知することができる。すなわち、計測項目としては、回路パターン内の任意の2点間の距離、連続する異なる回路パターンの同じ地点間の距離、前記回路パターンの回路線幅又は線間幅の少なくとも1つを測定することで、版の劣化やフィルム回路基板の製造速度の不安定化などの不良欠陥が生じる原因を予測することができる。また、予測結果に基づいて警告情報を出力して不良欠陥の発生を抑制可能とすることで、廃棄ロスなどの発生を減少させることができる。また、突発的な計測値の異常を検出した場合に、製造装置を停止させる等の制御を行うことで、不良欠陥の連続的な発生を抑えることができる。
また、欠陥が生じるかどうかの判定として、計測データの経時変化を用いることで、計測データの予測値を導くことができ、当該予測値を用いて判定を高精度に行うことができる。
本発明の実施形態にかかるフィルム回路基板の製造監視装置の概略構成を示すブロック図である。 図1の製造監視装置の装置配置構成を模式的に示す斜視図である。 図1の製造監視装置の制御演算部の構成を示すブロック図である。 回路パターンが形成された基板材料について画像計測部が測定する測定項目を模式的に説明する図である。 回路パターンに含まれる個片の線及び線間幅について画像計測部が測定する測定項目を模式的に説明する図である。 計測データの経時変化の一例と予測値の算出手順を説明するグラフである。
以下、本発明の一実施形態に係るフィルム回路基板の製造監視装置について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかるフィルム回路基板の製造監視装置の概略構成を示すブロック図である。本実施形態にかかるフィルム回路基板の製造監視装置1は、可撓性及び伸縮性のあるフィルムで構成された基板材料100の表面に回路パターンを形成するフィルム回路基板を製造する製造装置2に使用されるものである。
本実施形態におけるフィルム回路基板製造装置2は、矢印90に示すように送られる基板材料100としてのロール状のフィルムの表面に版を用いて回路パターンを印刷することによりフィルム回路基板を製造する装置である。フィルム回路基板製造装置2には、基板材料100を搬送する搬送部3と、基板材料の表面に回路パターンを形成する回路パターン形成部4とが設けられている。
基板材料100の一例としてのロール状のフィルムは、本実施形態では透明の合成樹脂フィルムが使用されているが、特にその材質は問わない。ただし、基板材料100として合成樹脂フィルムを用いると、搬送時の振動等により検査が難しくなるので、本発明を利用することのメリットが大きい。なお、一般には、タッチパネル用導電シートの基材としてはPETフィルムが多く用いられる。
基板材料100の幅は特に限定されない。ただし、幅寸法が小さすぎると、本実施形態の検査装置および方法を用いるメリットが小さいので、100mm以上であることが好ましく、300mm以上であることがさらに好ましい。幅寸法が大きい場合には、後述するように撮像部を構成するカメラを並列に設けることができる。しかし、幅が大きすぎると、搬送時の振動等が過大になるので、シート幅は2000mm以下であることが好ましい。
また、回路パターン形成部4により基板材料100の表面に回路パターンを形成する方法については、特に限定されるものではなく、平板印刷(例えば)オフセット印刷、凸版印刷、凹版印刷、孔版印刷(例えばスクリーン印刷)等の各種印刷の他、版を露光することにより光学的に回路パターンを形成するフォトリソグラフィや、版を用いないインクジェット印刷などの構成を採用することができる。
図2は、本実施形態にかかるフィルム回路基板の製造監視装置の装置配置構成を模式的に示す斜視図である。図2において、フィルム回路基板の製造監視装置1は、ラインセンサカメラ10a,10b,10cで構成された撮像部5と、光源部6とを有する。なお、図2において、装置の枠等は省略し、搬送部3に含まれる2本のローラー9a,9b及び回路パターン形成部4に含まれる版が形成された印刷ドラム11のみを図示している。
搬送部3の一例としてのローラー9a,9bにより送られた基板材料100であるロール状フィルムは、その搬送途中において、回路パターン形成部4に含まれる印刷ドラム11によって、印刷ドラム11に付された回路パターン101が連続的に印刷される。
光源部6の一例としての線状照明12は、その長手方向が基板材料100の搬送方向と直交する向きに、ロール状フィルムの下方に配置され、製造装置2により回路パターンが付されたフィルム回路基板に向けて光Lを照射する。線状照明12の種類は特に限定されず、例えばLED素子を光源とするものを用いることができる。線状照明の発光面のフィルム搬送方向の幅は、より明瞭な透過画像を得るために、狭い方が好ましい。線状照明の発光面の長さは、検査対象であるロール状フィルムの幅より大きいことが好ましい。
撮像部5としてのラインセンサカメラ10a,10b,10cは、フィルム回路基板の上方に、フィルム回路基板を挟んで線状照明12と対向して配置される。ラインセンサカメラ10a,10b,10cは、ロール状フィルムからの透過光をレンズで集光して、内蔵するリニア撮像素子によって受光する。
リニア撮像素子は、光を感知するセルが一列に並んだ撮像素子である。ラインセンサカメラ10a,10b,10cが線状照明12と対向して配置されるとは、このリニア撮像素子が線状照明と平行に、向かい合って配置されることを意味する。リニア撮像素子としては、CCDやCMOSで構成されたものを用いることができる。リニア撮像素子からのアナログ画像信号は、同じくラインセンサカメラ内部のAD変換器によって多階調のデジタル画像、すなわち濃淡画像(多値画像ともいう)に量子化される。
ラインセンサカメラ10a,10b,10cとしては、リニア撮像素子のセル数が16000程度、階調数が210のものが市販されている。これを適切なレンズと組み合わせることにより、約10μmの光学解像度で、幅約160mmの濃淡画像を生成することができる。基板材料100の幅がこれより大きい場合には、複数台のライセンサカメラを幅方向に並べて配置すればよい。例えば、図2では、3台のラインセンサカメラを並置している。
また、フィルム回路基板の製造監視装置1は、図1に示すように、撮像部5により撮像された画像を用いてフィルム回路基板の製造管理を行うために制御演算部7、モニタ8を備える。
各ラインセンサカメラ10a,10b,10cによって得られた画像データは、制御演算部7で回路パターンの全面が撮像された画像として処理され、必要に応じて適切に画像処理を施した画像検査によってフィルム回路基板の製造管理に用いられる各種演算がなされる。回路パターンの全面画像に基づいて処理することで、回路パターン内の任意のポイントを計測することができ、また複数のポイントを同時に計測することも可能となる。制御演算部7によって得られたフィルム回路基板の製造管理のための情報の一部は、モニタ8に表示される。モニタ8に表示される情報やその表示手段は特に限定されるものではないが、連続して製造されるフィルム回路基板について、測定項目の経過をグラフ化して表示し、製造状態のトレンド(経時による製造状態の変化の傾向)が視認できるものであることが好ましい。
また、制御演算部7は、後述するフィルム回路基板の製造管理の処理の結果、フィルム回路基板の製造に対して問題が発生していると判断された場合は、製造装置2にフィードバックし、搬送部3及び回路パターン形成部4の動作条件を調整するように制御する。フィルム回路基板の製造管理のための情報及び製造装置2に対する制御についての詳細は後述する。
次に、制御演算部7が行う製造管理処理について説明する。上記の通り、本実施形態で使用される製造装置2で製造されるフィルム回路基板は、基板材料100の一例としてのロール状フィルムの表面に、版の一例である回路パターン形成部4の印刷ドラム11によって回路パターンが連続的に印刷される。回路パターンは、1枚の版で個片を複数枚取りできるものであり、本実施形態では、図2及び図4に示すように、6枚取りとして構成されている。このような構成のフィルム回路基板を製造監視装置のラインセンサカメラ10a,10b,10cによって撮像し、当該画像を制御演算部で画像解析することによって製造装置2の動作条件を制御する。
図3は、本実施形態にかかる製造監視装置の制御演算部の構成を示すブロック図である。制御演算部7は、ラインセンサカメラ10a,10b,10cによって得られた画像データを分析して、フィルム回路基板の製造状態を予想し、適切に基板材料100に回路パターンが形成されてフィルム回路基板の製造状況が適切であるかを判断する。制御演算部7としては、パソコン(PC)、ワークステーション(WS)などのコンピュータを用いることができる。
制御演算部7には、図3に示すように、制御演算部7上で動作するソフトウェア又は制御演算部7内に実装される回路として構成された画像計測部13、検知部14、判定出力部15、データ蓄積部16の各機能ブロックが設けられている。
画像計測部13は、ラインセンサカメラ10a,10b,10cによって得られた回路パターンの画像データを解析して、後述する測定項目を測定する。画像計測部13によって測定された測定項目の情報は、検知部14によって、経時的に分析され、連続して製造されるフィルム回路基板の製造情報を示す指標として利用される。判定出力部15は、検知部14によって分析されたフィルム回路基板の製造情報を示す指標に基づいて、フィルム回路基板の製造に欠陥が生じると判断される場合は、情報を出力する。出力される情報としては、製造装置2を制御するための制御信号や、モニタやアラームなどによる警告通知が例示できる。
データ蓄積部16には、画像計測部13によって測定された測定項目の情報等が経時的に記憶されている。データ蓄積部16は、ハードディスク装置などの各種の記憶装置を用いることができる。
図4は、回路パターンが形成された基板材料について画像計測部が測定する測定項目を模式的に説明する図である。それぞれの個片102は、図5の拡大図に示すように、微細な線103が何本も形成され、隣り合う回路線103と回路線103との間に線間104が形成される。線103は、例えば、導電性材料などを印刷することで形成され、同時に線間104に短絡が生じたり、線103が途中で途切れたりしているものは欠陥品となる。
画像計測部13が測定する測定項目は、本実施形態では、(1)回路パターン内の任意の2点間の距離(個片ピッチ)、(2)連続する2つの回路パターン間の距離(シートピッチ)、(3)回路パターンの回路線幅又は線間幅(L/S)の3つの項目となっている。画像計測部13はこれらの測定項目の計測データを取得し、後述するように検知部14に送信する。
(1)回路パターン内の任意の2点間の距離(個片ピッチ)は、図4のAに相当するものであり、一例としては、回路パターン内の個片102のそれぞれ同じ地点102a間の距離に相当する。本実施形態では、画像計測部13は、フィルムの搬送方向に並ぶ2つの個片の前方右端の地点102a間の距離を測定する。102aとしては個片内の特徴的な形状やアライメント用のマーク等を利用することができる。例えば、予め102aの座標を登録しておき、画像のパターンマッチング等によって正確な2点間の距離を計測することができる。
(2)連続する2つの回路パターン間の距離(シートピッチ)は、図4のBに相当するものであり、一例としては、連続して印刷される隣あう回路パターンの前方右端の地点101a間に相当する。画像計測部13は、連続して搬送されるフィルムの回路パターンの同じ地点間の距離を測定してもよいし、各回路パターンの任意の2点間の距離を測定してもよい。個片ピッチと同様に、特徴的な形状を利用してパターンマッチング等で正確な距離を計測することができる。
(1)回路パターン内の任意の2点間の距離や、(2)連続する2つの回路パターン間の距離は、版の劣化やロール状フィルムの搬送速度が不安定な場合などの理由によりロール状フィルムと版との間にすべりなどが生じた場合に、通常時と異なる値となることが多い。
(3)回路パターンの回路線幅又は線間幅(L/S)は、図5に示すL/Sに相当するものであり、一例としては、回路パターンに含まれる個片102内の回路線103の線幅L及び、隣り合う回路線間104の幅Sに相当する。回路パターンに含まれる個片102は任意であり、すべての個片について測定してもよいし、サンプルとして選ばれた個片102のみを測定してもよい。また、個片102内の全面を測定してもよいし、部分的に測定してもよい。
図5に示すように、回路パターンの個片102の回路線103及び線間104は、連続して印刷作業が繰り返されると、印刷かすれなどが生じ、線幅L及び線間幅Sが変化する。回路パターン形成の手段によって異なるが、例えば、スクリーン印刷の場合では、徐々に版の孔が目詰りしてくることで、回路線103bに示すように線幅Lが細くなり、これに伴い、線間幅Sが広くなることが多い。すなわち、符号105で示される通常の線幅Lに対して、回路線103bの線幅が狭くなることに伴い、符号104bで示される線間幅Sが広くなる。
線幅L及び線間幅Sの測定は、連続して製造される回路パターンの比較により相対比として取得されていてもよい。すなわち、連続して個片中の同じ箇所の線幅L及び線間幅Sの値を測定し、当該値が初期値に較べて所定の範囲での変動を検出することで、欠陥発生の判定に用いるものである。
なお、画像計測部13は、撮像された回路パターンの撮像データに基づいて、当該回路パターンに欠陥が存在するかどうかの画像検査装置としての機能を併せ持つことができる。すなわち、線状照明12によって、適切な光源が与えられた状態で撮像された画像データは、当該回路パターン自体に欠陥が存在するかどうかを検査するための画像データとしても好適に使用することがで、たとえば、良品画像(マスター画像)と比較することにより、当該撮像されたフィルム回路基板に欠陥が存在するかどうかの画像検査を行なうことができる。
検知部14は、画像計測部13で測定された計測データに基づいて変動の傾向を分析する。検知部14は、分析手段14aとしての機能を有し、連続的に計測される計測データを経時列順に比較し、当該データ列の推移を分析する。
検知部14によって行われる計測データの分析は、フィルム回路基板を作成するに当たり、将来的に発生する欠陥品の発生を未然に予防するために使用される。具体的には、経時により測定項目の計測データ値の推移を統計し、例えば、回路パターン内の任意の2点間の距離(個片ピッチモニタリング)の異常は、例えば版が滑る又は基材の変形による印刷不良などの突発的な印刷異常が原因である。また、連続する2つの回路パターン間の距離(シートピッチモニタリング)の異常は、基板材料の搬送異常や、ロール状フィルムと版の間に生じる滑りなどに起因し、例えば、印刷ドラム11の回転速度が適切ではないことが原因として考えられる。回路パターンの回路線幅又は線間幅(L/Sモニタリング)の異常は、回路パターンごとのインクかすれによる印刷不良を原因とするものである。
検知部14は、当該画像計測部13によって得られた計測データを時系列的に監視することで計測予想値を求め、将来的に発生する可能性がある欠陥の発生の可能性を分析する。
計測予想値は、例えば、図6に示すように、計測データを必要に応じて加工して時系列的に並べ、フィルム回路基板の製造に欠陥が生じると判断される閾値D0に対し、所定の見込み幅を持たせた値D1を下回ったタイミングT0で計測データの変位を予測する。なお、計測データの加工の具体例としては、数回分の測定データ値の平均などを例示することができる。上記のように、ロール状フィルムは、可撓性かつ伸縮性を有するため、測定条件によっては、上記測定項目に想定範囲を超えた値が測定される可能性があるが、数回分の測定データ値の平均を取ることで当該想定範囲外の測定値の影響を小さくすることができる。
計測データの変位予測は、測定データの値の変化などを考慮し、事後的に得られると予想される予想値を導くことにより行う。製造装置の継続した動作により、予測値と実測値との間に差が生じた場合は、その都度実測値を用いて予測値を更新する。その上で、予測値がD0を下回るタイミングT1に達した段階で、判定出力部15にその情報を出力する。
なお、画像計測部13により計測された項目値に関するデータ及び、検知部14により作成された図6に示す計測データと時間とのデータ値のグラフは、モニタ8に出力され表示される。また、これらのデータは、データ蓄積部16に蓄積され、検知部14による欠陥発生の判定に使用される。
判定出力部15は、検知部14による欠陥予測のタイミングT1で、警告情報を出力し、フィルム回路基板の製造管理を実行する。警告情報としては、モニタ8への警告表示情報、アラームの発生のほか、製造装置2の搬送部3及び回路パターン形成部4の動作条件を調整する。
上記のように、個片ピッチの異常は、版が滑るなどの突発的な印刷異常であるため、これを検知した場合は、製造装置2に対して、動作停止の制御信号を送ることができる。また、シートピッチの異常は、印刷ドラム11の回転速度が適切ではないことが原因として考えられるため、搬送部及び回路パターン製造部4に対して製造速度を変更させる制御信号を送ることができる。例えば、予め設定した基準のシートピッチに対して、モニタリング値が小さくなった場合、製造速度(搬送速度および版の回転速度)を低下させる。反対にモニタリング値が大きくなった場合、製造速度を上昇させる制御をおこなうことができる。なお、製造速度とは、フィルムの搬送速度およびそれに連動した印刷ドラムの回転速度のことである。さらに、L/Sモニタリングの異常は、回路パターンごとのインクかすれが原因であると考えられるため、回路パターン製造部4に対してインクを増量するように制御する、又は印刷ドラム11の版の交換を行うように動作停止の制御信号を送ることができる。
なお、判定出力部15による情報の発信は、1つの測定項目ごとに独立して、あるいは複数の測定項目が併発して欠陥予測と判定されるタイミングで任意に発信させてもよい。
以上説明したように、本実施形態にかかるフィルム回路基板の製造監視装置によれば、製造ライン途中に設けられた撮像部により、回路パターンを撮像して当該画像を解析することで計測値の変動の傾向を分析し、欠陥が生じるかどうかの判定を行うことから、不良欠陥の発生を未然に防ぐことができる。したがって、フィルム回路基板の製造装置による生産状況を監視することができる。この生産状況の監視は、生産されたフィルム回路基板の抜き取り検査工程の省略が可能であり、測定項目の予測値により未然に欠陥の発生を防止することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。また、基板材料100の長さも特に限定されない。なお、ロール状に巻き取り可能シートに限定されるものではなく、枚葉シートであってもよい。
また、回路パターン形成部4の構成は、ドラム11による印刷に限定されるものではなく、平版を基板材料に当接させて行う印刷の他、光学的に回路パターンを形成するフォトリソグラフィを用いた手段によってもよい。
さらに、画像計測部により測定される測定項目は、実施形態中に記載の3項目すべてを測定する必要はなく、フィルム回路基板の製造装置の構成に応じて適宜選択することができる。例えば、1つの版に単一の個片を含む1枚取りの版を使用する製造装置では、個片ピッチは測定項目に加える必要はなく、枚葉シート状のフィルム基板を使用する製造装置では、シートピッチは測定項目から除外することができる。
1 製造監視装置
2 フィルム回路基板製造装置
3 搬送部
4 回路パターン形成部
5 撮像部
6 光源部
7 制御演算部
8 モニタ
9a,9b ローラー
10a,10b,10c ラインセンサカメラ
11 印刷ドラム
12 線状照明
13 画像計測部
14 検知部
15 判定出力部
16 データ蓄積部

Claims (6)

  1. 伸縮性を有するフィルムで構成された基板材料を搬送し、前記基板材料の表面に回路パターンを形成するフィルム回路基板を製造する製造装置の搬送経路中に使用配置され、前記フィルム回路基板の製造状況を監視するフィルム回路基板の製造監視装置であって、
    前記フィルム回路基板の前記回路パターンを撮像する撮像部と、
    前記撮像部により撮像された回路パターンの画像に基づいて、前記回路パターン内の任意の2点間の距離、連続する2つの前記回路パターン間の距離、前記回路パターンの回路線幅又は線間幅の少なくとも1つを計測する画像計測部と、
    前記画像計測部で測定された計測データに基づいて、前記回路パターン内の任意の2点間の距離に基づく前記回路パターンの個片ピッチ、前記連続する2つの前記回路パターン間の距離に基づくシートピッチ、前記回路パターンの回路幅又は線間幅に基づくL/Sの少なくとも1つの変動を検知する検知部と、を備えることを特徴とする、フィルム回路基板の製造監視装置。
  2. 前記検知部による検知結果により前記フィルム回路基板に欠陥が生じると判断される場合は、情報を出力する判定出力部を備えることを特徴とする、請求項1に記載のフィルム回路基板の製造監視装置。
  3. 前記検知部は、前記画像計測部によって計測された計測データを時系列的に比較し、前記計測データが閾値を超える予測値を導くことにより、前記フィルム回路基板に欠陥が生じると判断する分析手段を有することを特徴とする、請求項2に記載のフィルム回路基板の製造監視装置。
  4. 前記判定出力部は、前記予測値が閾値を超えると予測されるタイミングで、前記情報を出力することを特徴とする、請求項3に記載のフィルム回路基板の製造監視装置。
  5. 前記製造装置は、回転式の印刷機を用い、基板材料としてロール状のフィルムを利用し、前記ロール状フィルムを連続して送り出す経路搬送中に前記回路パターンを形成する構成であり、
    前記判定出力部は、前記情報に前記ロール状のフィルムの搬送速度又は版の回転速度を制御する信号を含むことを特徴とする、請求項2から4のいずれか1つに記載のフィルム回路基板の製造監視装置。
  6. 前記製造装置は、スクリーン印刷機であり、
    前記判定出力部は、前記情報に前記スクリーン印刷機のインク吐出量を制御する信号を含むことを特徴とする、請求項2から5のいずれか1つに記載のフィルム回路基板の製造監視装置。

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