JP6613915B2 - 画像形成装置、画像処理方法、プログラム及びプログラム記録媒体 - Google Patents

画像形成装置、画像処理方法、プログラム及びプログラム記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、画像形成装置、画像処理方法、プログラム及びプログラム記録媒体に関する。
個々のノズルからインク等の液体を吐出して画像を形成するインクジェットプリンタでは、何れかのノズルに異物が詰まる、或いはインクが乾燥するなどの要因で、ノズルからインクが吐出されない「不良吐出」が発生することがある。そこで、不良吐出ノズルが存在する場合でも画像品質を落とさないために、ノズルからインク滴が正常に吐出されているかどうかを検知して、その結果に応じて入力画像データに、通常の印刷とは別種の画像処理を行い、それによって画質を補償する補償方法が知られている。
特許文献1(特開2010−17918号公報)には、不良吐出画素を補正するときに、入力画像データを量子化する際に不良吐出ノズルがある場合には、そのノズルによる記録が画素位置にインク滴を吐出しないこととする一方、多値誤差拡散処理による量子化誤差はそのまま周辺の画素に展開することで画像補償を行い過剰な補償とならないようにする画像処理方法が開示されている。また、それとともに、展開先の画素でベタ印字に必要な滴サイズ異常の滴を形成することになった場合には、滴を間引く、あるいは、滴サイズを小さいサイズへ変更する処理を行うことも開示されている。
しかし、特許文献1の画像処理方法では、記録媒体の搬送方向に直交するようにキャリッジを走査する場合には、不良吐出ノズルの下流側のみしか補正できないため、ドット密度の高い濃い色として印刷される際の補償効果が低いという問題は解決できていない。
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、不良吐出ノズルが存在する場合であっても、ドット密度の低い薄い色から、ドット密度の高い濃い色を含めた全ての階調で、画像の劣化を防止した画像記録を、コスト増を招くことなく実現することである。
本発明は、記録ヘッドのノズルから液滴を吐出して記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、ノズルから液滴が正常に吐出できない不良吐出ノズルに対応する画素値と予め定めた閾値を比較する閾値比較手段と、不良吐出ノズルに対応する画素値のうち少なくとも前記閾値を超えない値については、入力画像の多値データをn値(n≧2)に変換する際に当該不良吐出ノズルによる吐出を停止する値とし、当該吐出を停止する値としたことによる入力画像の多値データをn値(n≧2)に変換する際の量子化誤差を前記不良吐出ノズルに対応する画素の周辺の画素に展開する処理を実行する第1の画像補償手段と、前記比較の結果、前記不良吐出ノズルに対応する画素値が前記閾値以上であることを条件に、前記不良吐出ノズルの周辺でのドットの大きさと配置に応じた所定のマスクパターンを用いて、パターンマッチングにより前記不良吐出ノズルの周辺でのドットのうち小さなドットを大きなドットに置き換える処理を実行する第2の画像補償手段と、を有することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、不良吐出ノズルが存在する場合であっても、ドット密度の低い薄い色からドット密度の高い濃い色を含めた全ての階調で、画像の劣化を防止した画像記録を、コスト増を招くことなく実現することができる。
本発明の画像形成装置の1実施形態であるシリアル型インクジェット記録装置を概略的に示す平面図である。 図2Aは本画像形成装置の制御部の構成を概略的に示すブロック図であり、図2Bは、主制御部の機能ブロック図である。 不良吐出ノズルが検知された場合において、主制御部においてプログラムに基づき実行される画像データの補償処理手順を説明するフロー図である。 用紙上でのドット径の違いを、縦軸に紙面上でのドット径、横軸にインク1滴の体積をとって示した図である。 マスクパターンによるドットの置き換えについて説明する図である。 マスクパターンによるドットの置き換えについて説明する図である。 変形例における図3と同様のフロー図である。
以下、本発明の実施形態について説明するが、それは、不良吐出となっているノズルを含んだヘッドで画像データの印刷を実施することに際して、以下の特徴を有する。
要するに、本実施形態では、入力画像の多値データをn値(n≧2)に対応した多値誤差拡散処理により入力画像をドットのパターン(n値のデータ)に変換し、記録ヘッドのノズルからの吐出状況を元に、一部のノズルから液滴が正常に吐出できない不良吐出ノズルでの記録位置に相当する画素については、液滴を吐出しないこととする。またそれと共に、不良吐出ノズルでの記録画素位置に相当する画素の画素値と、印刷画像の濃度、ドット密度などに応じて、用紙ごとに設定する「切り替え閾値」との比較結果に応じて、多値誤差拡散処理における量子化誤差をそのまま周辺の画素に展開する画像処理と、多値誤差拡散処理における不良吐出ノズルの下流側しか補償処理ができないことによる画質の劣化が生じる階調以上では、不良吐出ノズルの周辺でのドットのサイズ(例えば、大滴、中滴、小滴)と配置に応じてパターンマッチング処理を行い、ドットの大きさと配置を置き換える画像処理に切り替えることによって、全ての階調で補償効果の高い画像処理を適用させることができる。
本発明の実施形態について、以下図面を参照して説明する。
図1は、まず、本発明の画像形成装置の1実施形態であるシリアル型インクジェット記録装置を概略的に示す平面図である。
なお、ここで、シリアル型インクジェット記録装置1において、キャリッジの移動する方向を主走査方向と呼び、媒体を搬送する方向を副走査方向と呼ぶ。したがって、ここでは、とくに明言しない限り、画像データでの左右方向を「主走査方向」上下方向を「副走査方向」と云う。
シリアル型インクジェット記録装置1の左右の側板に横架した主ガイド部材2及び従ガイド部材でキャリッジ3を移動可能に保持している。
キャリッジ3は、駆動プーリ6と従動プーリ7間に掛け渡したタイミングベルト8を介して主走査モータ5によって主走査方向に往復動する。
キャリッジ3には、液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド4(4a、4b)が搭載されている。記録ヘッド4は、例えばY(イエロー)、C(シアン)、M(マゼンタ)、K(ブラック)の各色のインク滴を吐出する。記録ヘッド4は、複数のノズルから成るノズル列4nを主走査方向と直交する副走査方向に配置し、滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド4a、4bは、それぞれ複数のノズルを配列した2つのノズル列を有している。
例えば、記録ヘッド4aの一方のノズル列はKの液滴を、他方のノズル列はCの液滴を吐出する。記録ヘッド4bの一方のノズル列はMの液滴を、他方のノズル列はYの液滴を吐出する。
記録ヘッド4a、4bを構成する液体吐出ヘッドとしては、例えば圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータを用いることができる。
シリアル型インクジェット記録装置1には、用紙10を静電吸着して記録ヘッド4(4a、4b)に対向する位置で搬送するための搬送手段として無端の搬送ベルト12が備えられている。搬送ベルト12は搬送ローラ13とテンションローラ14との間に掛け渡されている。搬送ローラ13は、タイミングベルト17及びタイミングプーリ18を介して副走査モータ16によって回転駆動される。搬送ベルト12は搬送ローラ13で駆動されて副走査方向に周回移動する。
搬送ベルト12は、周回移動する際に、帯電ローラによって帯電(電荷付与)される。
キャリッジ3の主走査方向の一方側には、搬送ベルト12の側方に記録ヘッド4を維持回復させる維持回復機構20が、また他方側には、搬送ベルト12の側方に記録ヘッド4から空吐出を行う際の空吐出受け21が配置されている。
用紙10を搬送する手段としては、静電吸着を利用する搬送ベルト12だけではなく、用紙10を支持するプラテンと用紙10を搬送する搬送ローラ13を利用する搬送手段を用いてもよい。この場合には、テンションローラ14の代わりに排紙側にも搬送ローラ13を用い、用紙10と給紙側、排紙側の両方の搬送ローラ13に用紙10を接触させて搬送する。
また、静電吸着する搬送ベルト12の他にも、プラテンに明けた穴から空気を吸引するエア吸着による吸着手段を用いて用紙10を搬送する手段を利用することもできる。
維持回復機構20は、例えば記録ヘッド4のノズル面をキャッピングするキャップ部材20a、ノズル面を払拭するワイパ部材20b、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出受け等で構成されている。
また、搬送ベルト12と維持回復機構20との間の記録領域外であって、記録ヘッド4に対向可能な領域には、吐出検知装置30が配置されている。
キャリッジ3の主走査方向に沿った両側板間には所定のパターンを形成したエンコーダスケール23が配置されている。他方、キャリッジ3には、エンコーダスケール23のパターンを読み取る透過型フォトセンサからなる主走査エンコーダセンサ24が設けられている。
エンコーダスケール23と主走査エンコーダセンサ24によって、キャリッジ3の移動を検知するリニアエンコーダ(主走査エンコーダ)が構成されている。
搬送ローラ13の軸には、コードホイール25が取り付けられており、他方、コードホイール25の周縁部を挟むようにして、コードホイール25に形成されたパターンを検出する透過型フォトセンサから成る副走査エンコーダセンサ26が設けられている。これらのコードホイール25と副走査エンコーダセンサ26は、搬送ベルト12の移動量及び移動位置を検出するロータリーエンコーダ(副走査エンコーダ)を構成している。
以上のように構成されたシリアル型インクジェット記録装置1において、給紙トレイから給紙された用紙10は、帯電された搬送ベルト12に吸着された状態で搬送ベルト12の周回移動によって副走査方向に搬送される。
用紙10が所定位置に到達して停止すると、キャリッジ3を主走査方向に移動させながら、画像信号に応じて記録ヘッド4を駆動する。これにより、用紙10にインク滴を吐出し1行分ずつ記録して行く。
シリアル型インクジェット記録装置1は、記録終了信号又は用紙10の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して用紙10を排紙トレイに排紙する。
次に、シリアル型インクジェット記録装置1の制御部の概要について図2を参照して説明する。
図2Aは、本画像形成装置の制御部100の構成を概略的に示すブロック図であり、図2Bは、主制御部100Aの機能ブロック図である。
即ち、制御部100は、例えば、装置全体の制御を司るCPU101と、CPU101が実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM102と、画像データなどを一次的に格納するRAM103とを含む主制御部(コンピュータ)100Aを備えている。
制御部100は、PC(パーソナルコンピュータ)などのホスト(情報処理装置)200との間でデータの転送を司るホストI/F(インタフェース)106と、記録ヘッド4を駆動制御する画像出力制御部111と、エンコーダ解析部112を備えている。エンコーダ解析部112は、主走査エンコーダセンサ24、副走査エンコーダセンサ26からの検出信号を入力して解析する。
制御部100は、主走査モータ5を駆動制御する主走査モータ駆動部113、副走査モータ16を駆動制御する副走査モータ駆動部114と、各種センサ及びアクチュエータ117との間のI/O(入出力部)116なども備えている。
また、制御部100は、吐出検知装置30によって吐出/不吐出を検知する滴吐出検知部131を備えている。
画像出力制御部111は、キャリッジ3に搭載された記録ヘッド4を駆動するためのヘッド駆動回路であるヘッドドライバ110に対して、駆動波形、ヘッド制御信号、印刷画像データなどを出力して記録ヘッド4のノズルから印刷画像データに応じた液滴を吐出させる。
画像出力制御部111は、記録ヘッド4を駆動制御するための駆動波形を発生する駆動波形発生手段、駆動波形から所定の駆動信号を選択するためのヘッド制御信号及び印刷画像データを転送するデータ転送手段などを含んでいる。
エンコーダ解析部112は、検出信号からキャリッジ3の移動方向を検知する方向検知部120と、キャリッジ3の移動量を検知するカウンタ部121とを備えている。
制御部100は、エンコーダ解析部112からの解析結果に基づいて、主走査モータ駆動部113を介して主走査モータ5を駆動制御することで、キャリッジ3の移動制御を行う。また、副走査モータ駆動部114を介して副走査モータ16を駆動制御することで用紙10の送り制御を行う。
制御部100の主制御部100Aはコンピュータであり、本発明の画像の劣化を補償する手段に対応する。主制御部100A(CPU101)は、図2Bに示すように、不良吐出ノズルに対応する画素値のうち少なくとも前記閾値を超えない値ついては、入力画像の多値データをn値(n≧2)に変換する際に当該不良吐出ノズルによる吐出を停止する値とし、当該吐出を停止する値としたことによる入力画像の多値データをn値(n≧2)に変換する際の量子化誤差を前記不良吐出ノズルに対応する画素の周辺の画素に展開する処理を実行する第1の画像補償部101(1)と、不良吐出ノズルに対応する画素値と予め定めた閾値を比較する閾値比較部101(2)と、前記比較の結果、前記不良吐出ノズルに対応する画素値が前記閾値以上であることを条件に、さらに前記不良吐出ノズルの周辺でのドットの形状と配置に応じた所定のパターンを用いて、パターンマッチングにより前記不良吐出ノズルの周辺でのドットのうち小さなドットを大きなドットに置き換える処理を実行する第2の画像補償部101(3)を備えている。
なお、これらの機能部は、それぞれ主制御部100Aがプログラムを読み取ることでCPU101で生成される機能実現手段により実現される。
主制御部100Aは、記録ヘッド4の滴吐出検知を行うときは、記録ヘッド4を移動させて、記録ヘッド4の所定のノズルから滴吐出を行わせて滴吐出検知部131からの検出信号によって滴吐出状態を判別する制御も行う。
次に、以上で説明したシリアル型インクジェット記録装置1の主制御部100Aで実行される画像データの処理(画像の劣化を補償する処理)について説明する。
即ち、この処理手順では、まず滴吐出状態の判定、即ち不良吐出ノズルの有無の検知を行う。
この検知確認は、具体的には、例えばノズルチェックパターンなど、紙面にインク滴を吐出する方法、或いはシリアル型インクジェット記録装置1内に設けた滴吐出検知部131により、インク滴を検知する方法などの公知の方法であればいずれでもよく、検知手法についてはとくに限定しない。
また、検知タイミングについても、印刷画像データが入力された後に不良吐出ノズルを検知する方法と、印刷画像データが入力される前に検知する方法の2種類ある。
前者では、印刷画像データが入力された後印刷直前に不良吐出ノズルの検知を行うため、不良吐出ノズルが存在する場合には確実に検知し、補償することができるというメリットがある。しかし、印刷画像データの入力後に検知判定処理を行う必要があるため、印刷開始のボタンを押してから実際に印刷が開始されるまでに、時間が掛かる、というデメリットがある。
一方、後者では、印刷画像データが入力される前に不良吐出ノズルの有無を検知するため、印刷開始のボタンを押してから実際に印刷が開始されるまでの待ち時間がないというメリットがある。しかし、検知から印刷までに時間が空く場合に、不良吐出ノズルが回復したり、逆に不良吐出ノズルが増加したりする場合には対応できない、というデメリットがある。
したがって、それぞれのメリット・デメリットを踏まえた上で、吐出検知を行うことにより、不良吐出ノズルの有無の情報を得ることが肝要である。
次に、不良吐出をしているノズルがどれかという情報と、画像データを印刷する際の印刷品質とを照合することで、不良吐出ノズルが、記録画素のどの画素に対応(相当)するかを画素ごとに確認する。その結果、「不良吐出ノズルで記録される」と判定された画素では、その後のn値化の際にドットを発生させない(n値のデータを0とする)処理を実施して、その量子化誤差を周辺の正常吐出しているノズルで記録する画素に展開して、正常吐出されるインク滴の配置(密度)やサイズを変化させる。これにより、不良吐出となったノズル周辺での濃度を一定にして、不良吐出となったノズルの影響を緩和する。
なお、上述の検知及び確認で、ドットを発生させないとした画素が存在する場合でも、ドット密度が低く、薄い色を表現する際には、1つのドットが変化することによる画質の改善効果が大きい。そのため、不良吐出ノズルの下流側の補償処理のみでもその改善効果が期待できる。しかし、例えば、ドット密度が高く、ベタ塗りに近い画像のように、インク滴で記録媒体を埋める画像では、不良吐出ノズルの上流側での補償処理ができないと画質の十分な改善(補償)効果は期待できない。
そこで、本シリアル型インクジェット記録装置1(主制御部100A)では、対象画素の画素値が任意に設定する所定の「閾値」未満の場合には、画像データの補償処理として、多値誤差拡散処理における量子化誤差をそのまま周辺の画素に展開する画像処理を実行する。一方、対象画素の画素値が閾値よりも高い場合には、多値誤差拡散処理による量子化誤差の展開による補償処理では十分ではないと判定する。その場合は、不良吐出ノズルに対応する対象画素の周辺でのドットの形状と配置と、所定のマスクパターンとの比較によるパターンマッチングを行い、小さいドットを画質改善効果のある大きなドットに置き換える画像処理を実行する。即ち、対象画素の画素値が閾値以上である場合には、その画素の座標を保存しておき、多値誤差拡散処理が終了した後に保存した座標に基づきパターンマッチングを行うという手順を採る。
以上の処理で使用する閾値は、使用する紙種に合わせて複数設定、つまり変更可能である。
実際に、インクの滲みやすい用紙(いわゆる普通紙など)は、インクが滲むことによって、不良吐出ノズル上流側の画像補償が無くても、画質の改善効果が高く閾値を高く設定することが出来る。一方、表面をコーティングしているコート紙などでは、インクが表面のコーティングの影響により、ドット径が小さく締まる。そのため、不良吐出ノズル上流側の画像補償がないと改善効果が低く、閾値を低く設定する必要があると考えられる。
図3は、不良吐出ノズルが検知された場合において、主制御部100Aにおいて、プログラムに基づき実行される画像データの補償処理手順を説明するフロー図である。なお、プログラムは、周知又は公知のコンピュータ読取可能な記録媒体(ここでは、用紙を含む記録媒体と区別するため、とくにプログラム記録媒体という)に記録されている。
本シリアル型インクジェット記録装置1においては、キャリッジ3を移動して行う1回の走査分の入力画像データをシリアル型インクジェット記録装置1の主制御部100Aに入力することでこの補償処理を開始する。入力画像データは、既にRGB色空間からCMYK色空間に変換されたデータである。つまり、入力画像データは、単一の画素位置において、CMYKの四つの画素値を有する画像データである。RGB色空間からCMYK色空間への変換は、ホスト200のプリンタドライバ201で行われても良いし、シリアル型インクジェット記録装置1内部で行われても良い。
まず、画像補償処理のための対象画素の座標を設定する(S101)。次に設定した座標の画素のうち対象となる画素の色を設定する。CMYKを順番に行うため、ここでは便宜的にx=0の場合シアン、x=1の場合マゼンタ、x=2の場合イエロー、x=3の場合ブラックを対象とする。最初にx=0つまりシアンの画素について判断を行うよう設定する(S102)。次に対象画素について、不良吐出ノズルで記録される画素か否か判定(又は確認)する(S103)。ここで、対象画素が不良吐出ノズルで記録される画素であれば(S103、Yes)、当該画素についてはドットを発生させず(n値のデータを0とし)(S104)、入力画像データにおける当該画素の画素値(階調値)が所定の閾値以上か否か判定する(S105)。
ここで画素値(階調値)とは色毎の階調の値であり、本実施例では0〜255の数値である。例えばシアンが200、マゼンタが40、イエローが200、ブラックが100の座標の場合、x=0のときはS105ではシアンの画素値の200が所定の閾値以上かを判断する。
ここで、当該画素の画素値が閾値以上であれば(S105、Yes)、対象画素の座標を記憶手段に保存して(S106)、ステップS107に進む。
一方、ステップS103で、不良吐出ノズルで記録される画素でなければ(S103、Nо)、多値誤差拡散処理を行ってドットを発生させ(n値のデータを画素に設定し)(S107)、ステップS108へ進む。
ステップS108では、量子化誤差(画素を量子化したときに生ずる誤差)を周辺の正常吐出しているノズルで記録する画素に展開するため更新する(S108)。次に、全ての色について判断が終了したか(xが3以上になったか)を判断する(S109)。全ての色について判断が終了していなかった場合(S109、No)、xに1を加算して(S110)、つまり次の色に移行して、S103からの処理を繰り返す。全ての色についての判断が終了した場合(S109、Yes)、全ての画素のn値化処理(多値画像データをn値画像データに変換する処理)が終了したか否かを判定する(S111)。ここで、n値化処理が終了していない画素があれば(S111、Nо)、対象画素を移動(変更)して(S112)、ステップS101からの処理を繰り返す。
全ての画素でのn値化処理が終了すれば(S111、Yes)、次に色版ごとに保存した画素(座標)があるか否かを判定する。まず、対象となる画素の色をシアン(x=0)に設定する(S113)。次に、対象とした色の中で保存した画素(座標)があるか否か判定する(S114)。保存した画素があれば(S114、Yes)、対象の色の画像の保存した画素の周辺画素でパターンマッチング処理を行い(S115)、ステップS116に進む。ステップS114において、保存した画素がなければ(S114、No)そのままステップS116に進む。
ここで、対象の色に対して全ての対象画素での処理が終了していれば(S117、Yes)、全ての色について処理が終了したか(xが3以上になったか)を判断する(S117)。全ての色について処理が終了していなかった場合(S117、No)、xに1を加算して(S118)、つまり次の色に移行して、S114からの処理を繰り返す。全ての色についての処理が終了していた場合(S117、Yes)、1回の走査分の印刷画像データを出力してこの処理を終了する。
図4は、説明が前後するが用紙10上でのドット径(ドットサイズ)の違いを(紙の違い、ここでは普通紙とコート紙による、表面(紙面)上でのドット径の差)を、縦軸に紙面上でのドット径(μm)、横軸にインク1滴の体積(pl)をとって示した図である。
即ち、普通紙は、コート紙に比べてインク滴1滴あたりの体積の如何に依らず常に用紙面上のドット径がより大きく、しかも、インク滴1滴あたりの体積が増加するに従ってその差が開く傾向が認められる。
ここで、画素値の判定に用いる閾値は、上記の紙種以外にも、n値(n≧2の整数)に対応した多値誤差拡散処理を行った後のドットの形状(サイズ)と配置(密度)を予め設定しておき、多値誤差拡散処理では画像の改善効果が弱くなる濃度やドット配置となる階調に応じて異なる値に設定しておくこともできる。
対象画素の画素値の判定に利用する閾値は、印刷機器で使用するインクの濃度に応じて設定してもよい。例えば、Y(イエロー)などは明度が高く視認性が低いため、対象画素が不良吐出ノズルに当たっていても目につきにくい。そのため、Yの切り替え閾値は大きく設定することができる。一方、B(ブラック)は視認性が高いため、「不良吐出ノズルで記録される」と判定するときの画素値の閾値(切り替え閾値)はYよりも小さく設定する。
このように、閾値は、紙種(記録媒体の種類)、インクの色、インクが正常吐出された場合のインクの濃度、多値誤差拡散を実施した後の不良吐出ノズルの周辺でのドット形状と配置によって変更可能である。
次に、図3のステップS115のマスクパターンによるドットの置き換えについて説明する。この段階ではドットの大きさはn値のデータの値に対応するが、以下便宜のためドットの大きさとして説明する。
図5及び図6は、本実施形態における、マスクパターンによるドットの置き換えについて説明する図である。
なお、マスクパターンは、例えば不良吐出ノズル周辺のドットの配置に合わせて、ドットの大きさ毎に複数のパターンが形成されかつ使用される。
図5Aは、ドットを置き換えるマスクパターン(ここでは、不良吐出ノズルの2つ目に小さいドットを、1段階大きなドットに変換するパターン)の一例を示す図である。図5Bは置き換え前の画像(太線が、パターンマッチングの実施範囲)を示す図である。図5Cは、置き換え後の画像(太線が、パターンマッチングの実施範囲)を示す図である。
ここでは、n値(n≧2)化のnは、3種類の大きさのドット径と、滴なし、の合計4値(n=4)であるとして説明する。なお、ここでは、ドットの大きさを便宜上「径」で区分しているが、ドットは、例えば大滴、中滴、小滴であればよく、必ずしも円形のものに限定する趣旨ではない。
マスクパターンによるドットの置き換え(パターンマッチング)は、図3のフロー図で説明したとおり、対象画素として保存した座標(画素の座標)の有無によって行う。即ち、画素の座標が保存されていない場合は、パターンマッチングを実施しない。但し、この場合には、多値誤差拡散による不良吐出ノズルの補償処理が実施されるため、画質が改善された印刷結果を得ることが出来る。
一方、画素の座標が保存されている場合には、予め設定した、ここでは3種類の大きさのドット径のうち2つ目(又は2番目)に小さいドット径を最大のドット径に変換するマスクパターンM1(図5A)を用意する。その上で、マスクパターンM1と多値誤差拡散処理後のn値となった画像データ(図5B)とのパターンマッチングを行う。ここで、マスクパターンM1と画像データが一致する場合には、ドットの置き換えを行う。
即ち、図5AのマスクパターンM1は、3×4=12個のノズルに対応する。このうち、灰色部は不良吐出ノズルに対応しドットなしを、斜線部ではドットの置き換え(図示例では、上段と下段でそれぞれ1ドットおきに置き換えを行う)を、白紙の部分は置き換えを行わないことを意味する。
具体的には、図5Bに示すn値(ここでは4値)画像データの太線で示すパターンマッチングの実施範囲(つまり、不良吐出ノズルに対応する画素とマスクパターンM1の不良吐出ノズル対応部を合わせた時のマスクパターンM1の範囲)で、図5AのマスクパターンM1とn値画像データとのパターンマッチングを行う。
その結果、図5Cに示すように、図5Bの画像データのうち、第1の実施範囲A1では上から3段目で左から2番目の2つ目に小さいドットが置き換え対象となり、図5Cに示すように最大のドットに置き換えられている。第2の実施範囲A2ではマスクパターンと画像データが一致しないために置き換えが行われない。第3の実施範囲A3では、上から1段目で左端の2つ目に小さいドットと、3段目の左から2番目と4番目のドットが図5Cに示すように最大のドットに置き換えられている。
このように、不良吐出ノズルに対応した画素の周りの画素について、画像を補償効果のあるドットパターンに変換する(図5C)。ここでは、上述のように、4個のドットが最大のドット径に置き換えられている。
また、上記のマスクパターンは、n値(n≧2)化に対応した多値誤差拡散処理を行った後のドット配置に対して実施するため、n値後のそれぞれのドットサイズに合わせたマスクパターンを設定することができる。
また、図5Aに示すマスクパターンM1と同時に、図6に示すマスクパターンM2を使用してドットを置き換えることもできる。このようにすることで、不良吐出ノズルの影響を一層緩和することが出来る。
即ち、図6Aは、最も小さいドットを2番目(2つ目)に小さいドットに変換するマスクパターンM2を示す図である。図6Bは、置き換え前の画像(太線が、図6Aに示すパターンによるパターンマッチングの実施範囲)であり、図6Cは、図5AのマスクパターンM1による置き換えと、図6AのマスクパターンM2による置き換えをそれぞれ行った後の画像(太線が、パターンマッチングの実施範囲)を示す図である。なお、マスクパターンM2とM1は、そのパターン及びドットの置き換えの際のサイズが異なるだけで、その他は、M1について説明したのと同じである。
ここでは、図5Bと同じ4値の画像データに対して、マスクパターンM1とM2が同時に適用される。その結果、既に説明した図5Cに示したマスクパターンM1によるドットの置き換えに加え、さらに、マスタパターンM2によるドットの置き換えが行われて図6Cのドットが得られる。
具体的には、第1の実施領域A1では、マスタパターンM2に一致する上から3段目左端と左から3番目のドットが、第2の実施領域A2では3段目左から3番目のドットが、また第3の実施領域A3では、一段目の左から2番目と4番目及び3段目の左から3番目のドットが、それぞれ最も小さいドットから2つ目の小さいドットに置き換えられている。
本実施形態では、以上で説明したように、入力画像の多値データをn値(n≧2)に対応した多値誤差拡散処理により、入力画像をドットのパターンに変換し、記録ヘッドのノズルからの吐出状況(正常吐出、不良吐出)を基に、ノズルから液滴が正常に吐出できない不良吐出ノズルでの記録位置に対応する画素については、液滴を吐出しないようにする。またそれと共に、不良吐出ノズルによる画像の劣化を補償するため、所定の閾値を用いて多値誤差拡散処理で画像劣化が補償できる場合と、できない場合に分けている。閾値は、不良吐出ノズルの記録画素位置に対応する画素の画素値を、印刷画像の濃度(階調値)、ドット密度などに応じて、用紙ごとに変更して設定することができる。
このようにして、多値誤差拡散処理における量子化誤差をそのまま周辺の画素に展開する画像処理と、不良吐出ノズルの周辺でのドットの形状と配置に応じて予め形成したマスクパターンとのパターンマッチング処理を行う。それによって、不良吐出ノズルに対応する画素について、全ての階調で補償効果の高い画像処理を行うことができる。
<変形例>
上述の実施形態では不良吐出ノズルで記録される画素であると判断した際に多値誤差拡散処理を行わなかった。本変形例では、不良吐出ノズルであると判断した場合にも、対象画素の階調値が閾値以上の場合には多値誤差拡散処理を行い、パターンマッチングを行う際に、パターンマッチングの結果として対象画素のドットが削除されるようにする。
図7は、変形例のフローである。実施形態のフローである図3と同様の箇所は同じ符号とし、説明を省略する。
上述の実施形態と同様にS101からS103の処理が行われ、S103で不良吐出ノズルで記録される画素と判断された場合、対象画素の画素値(階調値)が所定の閾値以上か否かを判定する(S121)。ここでの画素値は上述の実施形態と同様である。画素値が所定の閾値以上の場合(S121、Yes)、多値誤差拡散処理を行い、ドット(n値のデータ)を発生させる。その後上述の実施形態と同様に対象画素の座標を保存する(S106)。画素値が所定の閾値以下の場合(S121、No)、ドット(n値のデータ)を発生させない(S123)。S107からS114までの処理は上述の実施形態と同様のため説明を省略する。
S114で対象とした色の中で保存した画素(座標)があると判断された場合(S114、Yes)、保存した画素とその周辺画素でパターンマッチングを行う(S124)。ここで上述の実施形態との違いは、保存された画素にもn値のデータが設定されており、パターンマッチングの結果として保存された画素の値を0にする(吐出しない値とする)点である。S116移行の処理は上述の実施形態と同様であるため省略する。
本変形例では、以上で説明したように、入力画像の多値データをn値(n≧2)に対応した多値誤差拡散処理により、入力画像をn値のデータに変換する。記録ヘッドのノズルからの吐出状況(正常吐出、不良吐出)を基に、ノズルから液滴が正常に吐出できない不良吐出ノズルでの記録位置に対応する画素については、不良吐出ノズルによる画像の劣化を補償するため、所定の閾値を用いて多値誤差拡散処理で画像劣化が補償できる場合と、できない場合に分けている。多値誤差拡散処理で画像劣化が補償出来ない場合には、不良吐出ノズル周辺でのドットの形状と配置に応じて予め形成したマスクパターンとのパターンマッチング処理を行う。その結果として周辺の画素を置き換えることで、画像劣化を補償する。これにより、不良吐出ノズルに対応する画素について、全ての階調で補償効果の高い画像処理を行うことが出来る。
なお、上述の実施例形態では画像補償部101(1)、閾値比較部101(2)、第2の画像補償部101(3)を主制御部100Aがプログラムを読み取ることでCPU101で生成される機能実現手段により実現しているが、これらの機能をハードウェアで備えても良い。
また、上述の実施形態及び変形例では入力画像データをCMYKの4色のデータとして記載したが、インクジェット記録装置の吐出可能な色材が4色よりも多い場合には、色材に対応した数のデータの画素値でそれぞれ判断しても良い。1色印刷の場合には、1つのデータの画素値で判断しても良い。
上述の実施形態及び変形例では入力画像の全ての画素でのn値化処理が終了してから(S111、Yes)パターンマッチングの処理に入るが、S115のパターンマッチングで必要なライン数のラインバッファを備えておき、必要なライン数のn値化処理が終了したら全ての画素での処理終了を待たずに並行でパターンマッチングの処理を開始しても良い。つまり、第1の画像補償部101(1)、閾値比較部101(2)と、第2の画像補償部101(3)を並行で行っても良い。
1・・・シリアル型インクジェット記録装置、2・・・主ガイド部材、3・・・キャリ
ッジ、4(4a、4b)・・・記録ヘッド、10・・・用紙、12・・・搬送ベルト、2
0・・・維持回復機構、30・・・吐出検知装置、100・・・制御部、100A・・・
主制御部、111・・・画像出力制御部、112・・・エンコーダ解析部、113・・・
主走査モータ駆動部、114・・・副走査モータ駆動部、131・・・滴吐出検知部、2
00・・・ホスト(情報処理装置)、M1、M2・・・マスクパターン。
特開2010−17918号公報

Claims (11)

  1. 記録ヘッドのノズルから液滴を吐出して記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、ノズルから液滴が正常に吐出できない不良吐出ノズルに対応する画素値と予め定めた閾値を比較する閾値比較手段と、
    不良吐出ノズルに対応する画素値のうち少なくとも前記閾値を超えない値については、入力画像の多値データをn値(n≧2)に変換する際に当該不良吐出ノズルによる吐出を停止する値とし、当該吐出を停止する値としたことによる入力画像の多値データをn値(n≧2)に変換する際の量子化誤差を前記不良吐出ノズルに対応する画素の周辺の画素に展開する処理を実行する第1の画像補償手段と、
    前記比較の結果、前記不良吐出ノズルに対応する画素値が前記閾値以上であることを条件に、前記不良吐出ノズルの周辺でのドットの大きさと配置に応じた所定のマスクパターンを用いて、パターンマッチングにより前記不良吐出ノズルの周辺でのドットのうち小さなドットを大きなドットに置き換える処理を実行する第2の画像補償手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載された画像形成装置において、
    画像の劣化を補償する手段を有し、
    前記画像の劣化を補償する手段は、前記不良吐出ノズルに対応する画素値が前記閾値以上であることを条件に、前記不良吐出ノズルに対応する画素の座標を記憶手段に保存する処理を行い、かつ、保存した前記画素の座標に基づき前記第2の画像補償手段による前記処理を実行することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2に記載された画像形成装置において、
    前記閾値は、記録媒体上にインクが正常吐出されたときの印刷画像の濃度に応じて設定可能であることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1又は2に記載された画像形成装置において、
    前記閾値は多値誤差拡散処理を実施後の前記不良吐出ノズルの周辺の印刷画像のドットの形状と配置に応じて設定可能であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項2に記載された画像形成装置において、
    前記閾値は、記録媒体の種類に応じて設定可能であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項2に記載された画像形成装置において、
    前記閾値は、記録媒体上に吐出されるインクの色に応じて設定可能であることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1に記載された画像形成装置において、
    前記第2の画像補償手段は、入力画像の多値データをn値(n≧2の整数)に対応した多値誤差拡散処理を実施後の当該n値に対応した、前記不良吐出ノズルの周辺のドットのサイズごとに個別に設定したマスクパターンを用いてドットの置き換えを行うことを特徴とする画像形成装置。
  8. 記録ヘッドのノズルから液滴を吐出して記録媒体上に画像を形成する画像形成工程と、
    ノズルから液滴が正常に吐出できない不良吐出ノズルに対応する画素値と予め定めた閾値を比較する閾値比較工程と、
    不良吐出ノズルに対応する画素値のうち少なくとも前記閾値を超えない値については、入力画像の多値データをn値(n≧2)に変換する際に当該不良吐出ノズルによる吐出を停止する値とし、当該吐出を停止する値としたことによる入力画像の多値データをn値(n≧2)に変換する際の量子化誤差を前記不良吐出ノズルに対応する画素の周辺の画素に展開する処理を実行する第1の画像補償工程と、
    前記比較の結果、前記不良吐出ノズルに対応する画素値が前記閾値以上であることを条件に、前記不良吐出ノズルの周辺でのドットの大きさと配置に応じた所定のマスクパターンを用いて、パターンマッチングにより前記不良吐出ノズルの周辺でのドットのうち小さなドットを大きなドットに置き換える処理を行う第2の画像補償工程と、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  9. 請求項8に記載された画像処理方法において、
    画像の劣化を補償する工程を有し、
    前記画像の劣化を補償する工程は、前記不良吐出ノズルに対応する画素値が前記閾値以上であることを条件に、前記不良吐出ノズルに対応する画素の座標を記憶手段に保存する処理を行う工程を有し、保存した前記画素の座標に基づき前記第2の画像補償工程を実行することを特徴とする画像処理方法。
  10. 請求項1ないし7のいずれかに記載された画像形成装置のコンピュータを、前記画像の劣化を補償する手段として機能させることを特徴とするプログラム。
  11. 請求項10に記載されたプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なプログラム記録媒体。
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