JP6613729B2 - 導光装置及び虚像表示装置 - Google Patents
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Description
以下、本発明の第1実施形態に係る導光装置を組み込んだ虚像表示装置について説明する。
なお、虚像表示装置100は、全体としては、例えば一般の眼鏡のような外観(不図示)を有するものとなっており、画像形成装置10や導光装置20を支持するリム部分38やテンプル部分39を備えている。
ここで、図2(A)に示すように、観察者に観察される虚像の画面PW(つまり投影範囲PR)の第1方向(具体的にはx方向)に関するサイズは、画面PWの第2方向(具体的にはy方向)に関するサイズよりも大きい。これにより、理由は後述するが、サイズが大きな第1方向に関して画面PWの色斑を低減でき、画面PW全体として色斑が目立たないようにすることができる。なお、横の入射部21及び第1部分31aによって形成される虚像と、縦の第2部分32a及び射出部23によって形成される虚像とは、結像倍率が異なっていてもよい。つまり、図2(B)に示すように、液晶デバイス11の表示エリアIAは、図2(A)に示す虚像の画面PWの縦横のアスペクト比と一致させることもできるが、図2(C)に示すように、液晶デバイス11の表示エリアIAは、図2(A)に示す虚像の画面PWの縦横のアスペクト比と相違させること(例えば相対的に横長とすること)もできる。
なお、第2及び第3面S2,S3は、第1部分31aの本体の樹脂成形品を露出させたものに限らず、本体の樹脂成形品をハードコート層で被覆したものとできる。
なお、本実施形態において第1導光部材31は、縦の第2方向(又はy方向)に関しても、コリメーターとして機能しているが、第1導光部材31の縦幅が狭いこともあって、縦の瞳サイズは、横の瞳サイズに対してかなり小さなものとなっている。
第1導光部材31の第1結合部C1を通過して第2導光部材32に入射する映像光GLのうち、図1(B)に示す画像形成装置10の液晶デバイス11の表示エリアIA(図2(A)参照)の各点から射出された映像光GLは、平行光線の状態で第1導光部材31から射出される。この際、眼EYの並ぶ横方向又は装着時の水平方向に対応するxz面内において、第1結合部C1から射出される映像光GLの第1結合部C1又は第3面S3に対する角度θは、表示エリアIA上の横方向D1(図1(B)参照)を反映したものとなっている。つまり、表示エリアIA上の横方向D1の位置が眼EYの等価位置(つまり観察用の瞳HI)に入射する映像光GLの光軸AXに対するxz面内での入射角度φに対応したものとなっており、横方向に関して虚像が形成される。具体的には、図1(B)に示す液晶デバイス11の中央からの映像光GL0は、第1導光部材31(具体的には第2導光部材32)から、角度θ0=0で光軸AXに平行な状態で射出される。また、液晶デバイス11の図面右寄り(+x寄り)の位置からの映像光GL1は、第1導光部材31から、光軸AXに対して角度θ1をなす状態で射出される。液晶デバイス11の図面左寄り(−x寄り)の位置からの映像光GL2は、第1導光部材31から、光軸AXに対して角度θ2をなす状態で射出される。つまり、第1導光部材31により、第1方向である眼EYの並ぶ横方向に関して虚像が形成される。この際、第1結合部C1から瞳HIまでの距離LEは、映像光GLの第2導光部材32での標準的な導光距離又は光路長を考慮して、第1結合部C1から射出された映像光GLの主光線が交わるように設定されている。つまり、横方向に関して十分な瞳サイズが確保され映像光GLが効率良く眼EYに取り込まれる。
なお、導光板41の第1面S21のうち上側の一部は、第1導光部材31の第1結合部C1から射出された映像光GLを第2導光部材32側に入射させる第2結合部C2となっている(図4(A)参照)。第1結合部C1と第2結合部C2とは完全に接しておらず、近接している。第1結合部C1の第3面S3と、第2結合部C2の第1面S21との間の隙間GAは、干渉縞を生じさせない程度、つまり1μm又は数μm程度以上確保することが望ましい。
なお、第2ホログラム素子43は、第1ホログラム素子42と対称性を持たせたものとなっており、映像光GLが取り出される角度の波長依存性を相殺する関係となっている。
図7(A)は、具体的な実施例について、第2導光部材32による縦方向の像形成に関して、緑色周辺での波長と回折効率との関係を示す。また、図7(B)は、比較例の像形成に関して、緑色周辺での波長と回折効率との関係を示す。各チャートにおいて、横軸は波長を示し、縦軸は回折効率を示す。ここで、導光装置20による投影画面は、縦:横=9:16であるとし、横が縦の1.8倍の長さを有するものとする。図7(A)の実施例の場合、第2導光部材32によって、比較的短い縦方向についてホログラム素子を用いて虚像を形成する場合を示し、図7(B)の比較例の場合、第2導光部材32と同様の部材によって、比較的長い横方向に対応するサイズで虚像を形成する場合を示している。各チャートにおいて、複数の特性曲線は、画面上の縦方向の複数点(両端を含む)における特性を示しており、特性曲線のピーク波長のバラツキ範囲が大きいほど、第2導光部材32による縦方向の像形成に関して、色表示が偏りやすいことを意味する。
図7(A)に示す像形成範囲が狭い実施例の場合、全体としてのピーク波長のバラツキ範囲が8nm程度と比較的小さくなっている。一方、図7(B)に示す像形成範囲が広い比較例の場合、全体としてのピーク波長のバラツキ範囲が20nmを超えて比較的大きくなっている。つまり、投影画面が横長である場合、第2導光部材32によって、第2方向である縦方向(画面が相対的に狭い方向)に関して回折を利用した虚像を形成する方が、第1方向である横方向に関して回折を利用した虚像を形成するよりも、色斑抑制の観点で好ましいことが分かる。
なお、図7(C)は、色度図である。図7(C)中に丸印で示した点は、図7(A)に示す実施例の場合に相当し、縦方向に相対的に小サイズのホログラム素子による緑色のバラツキを示し、図7(C)中に四角印で示した点は、図7(B)に示す比較例の場合に相当し、瞳サイズの拡大方向に相対的に大サイズのホログラム素子による緑色のバラツキを示す。図からも明らかなように、実施例の緑色のバラツキは、比較例の緑色のバラツキよりも大幅に少なくなっており、三角形によって示される色域の変化を少なくできることが分かる。つまり、実施例の場合、投影画面における色斑防止のために色バランスを大きく調整する必要がなく、色の再現範囲も広く確保することができる。
以下、本発明の第2実施形態に係る導光装置を組み込んだ虚像表示装置について説明する。なお、第2実施形態に係る導光装置は、第1実施形態に係る導光装置を部分的に変更したものであり、共通部分については説明を省略する。
以下、本発明の第3実施形態に係る導光装置を組み込んだ虚像表示装置について説明する。なお、第3実施形態に係る導光装置は、第1実施形態に係る導光装置を部分的に変更したものであり、共通部分については説明を省略する。
本実施形態の場合、第1ホログラム素子42が反射型で導光板41の眼EY側に配置され、第2ホログラム素子43が反射型で導光板41の眼EYの反対側に配置される。
以下、本発明の第4実施形態に係る導光装置を組み込んだ虚像表示装置について説明する。なお、第4実施形態に係る導光装置は、第1実施形態に係る導光装置を部分的に変更したものであり、共通部分については説明を省略する。
以下、本発明の第5実施形態に係る導光装置を組み込んだ虚像表示装置について説明する。なお、第5実施形態に係る導光装置は、第1実施形態に係る導光装置を部分的に変更したものであり、共通部分については説明を省略する。
この例及び以後の例において、xz面内で正の屈折力を有する面は、これに垂直な方向に関しても、通常屈折力を有するが、以後では説明を省略する。
以下、本発明の第6実施形態に係る導光装置を組み込んだ虚像表示装置について説明する。なお、第6実施形態に係る導光装置は、第1実施形態に係る導光装置を部分的に変更したものであり、共通部分については説明を省略する。
以下、本発明の第7実施形態に係る導光装置を組み込んだ虚像表示装置について説明する。なお、第7実施形態に係る導光装置は、第1実施形態に係る導光装置を部分的に変更したものであり、共通部分については説明を省略する。
なお、本実施形態の導光装置20では、射出部23が±y方向である縦方向に長い縦長となっており、投影画面もy方向に縦長である。このため、ホログラム素子を組み込んだ第1導光部材31によって短辺側で虚像を形成することになるので、色斑の発生を抑えることができる。
以上各実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
図1(A)に示す配置を画像形成装置10及び導光装置20の配置を眼EYの軸(つまりz方向に延びる光軸AX)の周りに90°回転させることができる。つまり、画像形成装置10を眼の上方向に配置し、導光装置20を縦長にして眼EYの正面に配置することができる。
Claims (12)
- 映像光を入射させる入射部と、
前記入射部を介して映像光を導く導光部と、
前記導光部からの映像光を眼の位置に射出する射出部とを備え、
前記導光部は、前記入射部側の第1部分と、前記射出部側の第2部分とを有し、前記第1部分は、前記第2部分に対して眼のある側に前記第2部分から突出しており、
前記入射部及び前記第1部分によって、眼前を覆う所定面に沿った第1方向に関して虚像を形成し、前記第2部分及び前記射出部によって、前記所定面に沿って前記第1方向と交差する第2方向に関して回折光学素子によって虚像を形成して瞳サイズを拡大し、
前記第1方向は、装着時の水平方向に対応し、前記第1部分は、眼の上方に配置され、前記第2部分は、眼の正面に配置される、導光装置。 - 前記入射部及び前記第1部分によって、前記第1方向に関して幾何光学的に虚像を形成し、前記第2部分及び前記射出部によって、前記第2方向に関して回折を利用した虚像を形成する、請求項1に記載の導光装置。
- 前記第2部分及び前記射出部は、前記回折光学素子を複数組み込んだ導光部材である、請求項2に記載の導光装置。
- 前記導光部材は、導光板と、前記導光板の入射側に設けられて映像光を射出側に送り込む前記回折光学素子に相当する第1ホログラム素子と、前記導光板の射出側に設けられて映像光を眼側に送り出す前記回折光学素子に相当する第2ホログラム素子とを有する、請求項3に記載の導光装置。
- 前記第1部分は、少なくとも前記第1方向に関して屈折力を有する光学部材で形成され、内部に中間像が形成される、請求項2〜4のいずれか一項に記載の導光装置。
- 前記第1部分は、前記第1方向及び前記第2方向に関して屈折力を持たない光学部材で形成される、請求項2〜4のいずれか一項に記載の導光装置。
- 前記第1部分は、前記第1方向に関して斜面で反射することによって前記第2部分に映像光を出射する、請求項5または6に記載の導光装置。
- 虚像の画面の前記第1方向に関するサイズは、前記第2方向に関するサイズよりも大きい、請求項1〜7のいずれか一項に記載の導光装置。
- 前記射出部の光学系は、射出側の光軸に対して略直交するように配置される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の導光装置。
- 前記射出部の光学系は、射出側の光軸に対して傾けて配置される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の導光装置。
- 前記回折光学素子は、反射型のホログラム素子又は透過型のホログラム素子である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の導光装置。
- 映像光を生じさせる映像素子と、請求項1〜11のいずれか一項に記載の導光装置とを備える虚像表示装置。
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