JP6613722B2 - 運転支援装置および運転支援方法 - Google Patents

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本開示は、車両の運転を支援する運転支援装置および運転支援方法に関する。
近年、車両の運転を支援する技術の1つとして、アダプティブ・クルーズ・コントロール(Adaptive Cruise Control、以下「ACC」と表記する)が注目されている(例えば特許文献1参照)。
ACCは、車両の車速、車両に対する先行車両の相対速度、および先行車両との間の車間距離等を取得し、車速や先行車両との車間距離が一定に保たれるように、車両の駆動系統および制動系統を制御する技術である。例えば、ACCは、車間距離が広くなった場合、エンジンの燃料噴射量を増加させることにより車両を加速させ、車間距離が狭くなった場合、エンジンの燃料噴射量を減少させたりブレーキを作動させたりすることにより車両を減速させる。このような技術を採用することにより、運転者の操作の負担を軽減し、運転の快適性を向上させることができる。
特開平7−17295号公報
ところで、ACCにおける車間距離の目標範囲を、「狭め」、「普通」、「広め」等の複数の車間レンジの間で切り替えて設定可能にすることにより、ユーザの好みに適合したより快適な自動走行を実現することが可能となる。
しかしながら、目標となる車間レンジに対する車間距離の差分が同じであっても、かかる差分の車間レンジに対する相対的な大きさや、先行車両との車間距離は、車間レンジによって異なる。このため、車間距離を目標範囲に一致させることの緊急度は、上記差分の大きさだけでなく、車間レンジによっても異なる。そして、かかる緊急度が低いような場合に、不必要に大きい加速や減速が行われると、好みの車間レンジを選択できるというメリットが損なわれる。したがって、より快適な車両走行を実現することができる技術が望まれる。
本開示の目的は、より快適な車両走行を実現することができる運転支援装置および運転支援方法を提供することである。
本開示の運転支援装置は、車両の運転を支援する運転支援装置であって、前記車両に対する先行車両の相対速度、および、前記車両と前記先行車両との間の車間距離を取得する情報取得部と、前記車間距離の目標範囲である車間レンジを、複数の車間レンジの間で切り替えて設定する車間レンジ設定部と、前記車両の駆動系統および制動系統に対する制御値を操作量とし、設定されている前記車間レンジと前記車間距離との差分である距離誤差および前記相対速度を制御量とし、ゼロを前記距離誤差および前記相対速度の目標値とし、前記相対速度の前記目標値に対する偏差値に比例して前記操作量を変化させる比例動作と、前記距離誤差の前記目標値に対する偏差値の時間積分に比例して前記操作量を変化させる積分動作とを行うPI制御により、前記車両の加速および減速を含む、自動走行制御を行う走行制御部と、前記複数の車間レンジのそれぞれに応じて設定された、前記距離誤差および前記相対速度のそれぞれがゼロにより近いほど、より小さい値の前記比例動作のPゲインが定められた複数のPゲインテーブル、および、前記距離誤差および前記相対速度のそれぞれがゼロにより近いほど、より小さい値の前記積分動作のIゲインが定められた複数のIゲインテーブルを格納する情報格納部と、設定された前記車間レンジに対応する前記Pゲインテーブルおよび前記Iゲインテーブルに基づいて、前記Pゲインおよび前記Iゲインを変化させる制御調整部と、を有前記複数のPゲインテーブルおよび前記複数のIゲインテーブルでは、前記距離誤差および前記相対速度との組合せが同一であっても、対応する前記車間レンジが小さいほど、より大きい前記Pゲインおよび前記Iゲインが設定されている。
本開示の運転支援方法は、車両の運転を支援する運転支援方法であって、前記車両に対する先行車両の相対速度、および、前記車両と前記先行車両との間の車間距離の取得を開始するステップと、前記車間距離の目標範囲である車間レンジを、複数の車間レンジの間で切り替えて設定するステップと、前記車両の駆動系統および制動系統に対する制御値を操作量とし、設定されている前記車間レンジと前記車間距離との差分である距離誤差および前記相対速度を制御量とし、ゼロを前記距離誤差および前記相対速度の目標値とし、前記相対速度の前記目標値に対する偏差値に比例して前記操作量を変化させる比例動作と、前記距離誤差の前記目標値に対する偏差値の時間積分に比例して前記操作量を変化させる積分動作とを行うPI制御により、前記車両の加速および減速を含む、自動走行制御を開始するステップと、前記複数の車間レンジのそれぞれに応じて設定された、前記距離誤差および前記相対速度のそれぞれがゼロにより近いほど、より小さい値の前記比例動作のPゲインが定められた複数のPゲインテーブル、および、前記距離誤差および前記相対速度のそれぞれがゼロにより近いほど、より小さい値の前記積分動作のIゲインが定められた複数のIゲインテーブルを格納する情報格納部から、設定された前記車間レンジに対応する前記Pゲインテーブルおよび前記Iゲインテーブルを取得するステップと、取得された前記Pゲインテーブルおよび前記Iゲインテーブルに基づいて、前記Pゲインおよび前記Iゲインを変化させるステップと、を有前記複数のPゲインテーブルおよび前記複数のIゲインテーブルでは、前記距離誤差および前記相対速度との組合せが同一であっても、対応する前記車間レンジが小さいほど、より大きい前記Pゲインおよび前記Iゲインが設定されている。
本開示によれば、より快適な車両走行を実現することができる。
本開示の一実施の形態における車両の構成の一例を示すブロック図 本実施の形態に係る運転支援装置の構成の一例を示す図 本実施の形態における追従走行制御の制御系の構成を模式的に示す図 本実施の形態における複数のPゲインテーブルの一例を示す図 本実施の形態における複数のIゲインテーブルの一例を示す図 本実施の形態におけるテーブル情報の一例を示す図 本実施の形態に係る運転支援装置の動作の一例を示すフローチャート
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<車両の構成>
まず、本開示の一実施の形態に係る運転支援装置を含む車両の構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係る運転支援装置を含む車両の構成の一例を示すブロック図である。なお、ここでは、運転支援装置に関連する部分に着目して、図示および説明を行う。
図1に示す車両1は、例えば、直列6気筒のディーゼルエンジンを搭載した、トラック等の大型車両である。図1に示すように、車両1は、車両1を走行させる駆動系統10、車両1を減速させる制動系統20、および運転者による車両1の運転を支援する運転支援装置30等を有する。
駆動系統10は、エンジン11、クラッチ12、変速機(トランスミッション)13、推進軸(プロペラシャフト)14、差動装置(デファレンシャルギヤ)15、駆動軸(ドライブシャフト)16、車輪17、エンジン用ECU18、および動力伝達用ECU19を有する。
エンジン用ECU18および動力伝達用ECU19は、CAN(Controller Area Network)等の車載ネットワークによって運転支援装置30に接続され、必要なデータや制御信号を相互に送受信可能となっている。エンジン用ECU18は、運転支援装置30からの駆動指令に従って、エンジン11の出力を制御する。動力伝達用ECU19は、運転支援装置30からの駆動指令に従って、クラッチ12の断接および変速機13の変速を制御する。
エンジン11の動力は、クラッチ12を経由して変速機13に伝達される。変速機13に伝達された動力は、さらに、推進軸14、差動装置15、および駆動軸16を介して車輪17に伝達される。これにより、エンジン11の動力が車輪17に伝達されて車両1が走行する。
制動系統20は、常用ブレーキ21、補助ブレーキ22、23、駐車ブレーキ(図示略)、およびブレーキ用ECU24を有する。
常用ブレーキ21は、一般に、主ブレーキ、摩擦ブレーキ、フットブレーキ、あるいはファウンデーションブレーキ等と呼ばれるブレーキである。常用ブレーキ21は、例えば、車輪17と一緒に回転するドラムの内側にブレーキライニングを押し付けることにより制動力を得るドラムブレーキである。
補助ブレーキ22は、推進軸14の回転に直接負荷を与えることで制動力を得るリターダであり(以下「リターダ22」と称する)、例えば、電磁式リターダである。補助ブレーキ23は、エンジンの回転抵抗を利用してエンジンブレーキの効果を高める排気ブレーキである(以下「排気ブレーキ23」と称する)。リターダ22および排気ブレーキ23を設けることにより、制動力を増大できるとともに、常用ブレーキ21の使用頻度が低減されるので、ブレーキライニング等の消耗を抑制することができる。
ブレーキ用ECU24は、CAN等の車載ネットワークによって運転支援装置30に接続され、必要なデータや制御信号を相互に送受信可能となっている。ブレーキ用ECU24は、運転支援装置30からの制動指令に従って、常用ブレーキ21の制動力(車輪17のホイールシリンダーのブレーキ液圧)を制御する。
常用ブレーキ21の制動動作は、運転支援装置30およびブレーキ用ECU24によって制御される。リターダ22および排気ブレーキ23の制動動作は、運転支援装置30によってオン/オフで制御される。リターダ22および排気ブレーキ23の制動力はほぼ固定であるため、所望の制動力を正確に発生させる場合には、制動力を細かく調整できる常用ブレーキ21が適している。
運転支援装置30は、車間距離検出部41、ACC用操作部42、アクセル操作検出部43、ブレーキ操作検出部44、および車速センサ45から各種情報を取得し、取得した情報に基づいて、駆動系統10および制動系統20の動作を制御する。
また、運転支援装置30は、走行に関する各種情報を情報出力部50から出力する。
また、運転支援装置30は、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)を実現する。すなわち、運転支援装置30は、車両1における定速走行制御および追従走行制御(以下「自動走行制御」と総称する)を行う。
定速走行制御とは、所定の範囲に先行車両が存在しない場合に、車両1の走行速度(以下「車速」という)が所定の目標値(値、あるいは、値の範囲)に近付くように、駆動系統10および制動系統20を動作させる制御である。
また、追従走行制御とは、所定の範囲に先行車両が存在する場合に、車間距離が所定の目標範囲に収まるように、かつ、相対速度がゼロに近付くように、駆動系統10および制動系統20を動作させる制御である。運転支援装置30の詳細については、後述する。
なお、運転支援装置30は、複数の車間レンジの中から、車間距離の目標範囲として採用する車間レンジを切り替えて設定する。本実施の形態において、複数の車間レンジとは、予め定められた第1〜第5の車間レンジである。第1の車間レンジは、30m〜40m等の狭めの車間距離の範囲である。第2の車間レンジは、40m〜50m等のやや狭め車間距離の範囲である。第3の車間レンジは、50m〜60m等の普通の車間距離の範囲である。第4の車間レンジは、60〜80m等のやや広めの車間距離の範囲である。そして、第5の車間レンジは、80〜100m等の広めの車間距離の範囲である。
車間距離検出部41は、車両1と先行車両との間の車間距離(以下、単に「車間距離」という)を計測(検出)し、計測結果を運転支援装置30へ出力する。車間距離検出部41には、例えばレーザレーダ、ミリ波レーダ、撮像装置等を単独または組み合わせて適用することができる。上述の運転支援装置30は、車間距離検出部41の検出結果に基づいて、定速走行中および追従走行中の駆動系統10および制動系統20の動作を制御する。
ACC用操作部42は、ACCを実行可能とするためのメインスイッチ、および、ACCの設定/解除を行うためのACC設定スイッチを有する。また、ACC用操作部42は、車速の目標値を設定するための速度設定ボタン、および、車間距離を設定するための車間距離設定ボタンを含む。かかる車間距離設定ボタンは、上述の第1〜第5の車間レンジの中から1つを選択する操作を受け付けるボタンである。
なお、これらのスイッチおよびボタンは、タッチパネル付きディスプレイに表示されたユーザインタフェースであってもよい。ACC用操作部42は、ACC用操作部42において行われた操作の内容を示す操作信号を、運転支援装置30へ出力する。上述の運転支援装置30は、ACC用操作部42からの操作信号(ACC用操作部42を通じて行われる運転者の操作)に基づいて、自動走行制御に関する情報を設定する。
アクセル操作検出部43は、車両を加速させるためのアクセルペダルが踏み込まれたか否か、および、アクセルペダルの踏み込み量を検出し、検出結果を、運転支援装置30へ出力する。運転支援装置30は、アクセルペダルの踏み込み量に基づいて、エンジン用ECU18および動力伝達用ECU19に駆動指令を送出する。
ブレーキ操作検出部44は、常用ブレーキ21を動作させるためのブレーキペダルが踏み込まれたか否か、および、ブレーキペダルの踏み込み量を検出する。また、ブレーキ操作検出部44は、リターダ22または排気ブレーキ23を動作させる補助ブレーキレバーが操作されたか否かを検出する。そして、ブレーキ操作検出部44は、ブレーキペダルおよび補助ブレーキレバーに関する検出結果を、運転支援装置30へ出力する。上述の運転支援装置30は、ブレーキペダルの踏み込み量に基づいて、ブレーキ用ECU24に制動指令を送出する。また、運転支援装置30は、補助ブレーキレバーの操作に基づいて、リターダ22または排気ブレーキ23のオン/オフ動作を制御する。
車速センサ45は、例えば推進軸14に取り付けられ、車速を検出し、検出結果を、運転支援装置30へ出力する。
情報出力部50は、例えば、スピーカ、および、いわゆるインストルメント・パネルやあるいはナビゲーションシステムのディスプレイ(図示略)等の表示部(ディスプレイ)を含む。運転支援装置30は、情報出力部50を用いて、例えばスピードメータ、タコメータ、燃料計、水温計、距離計等の各種計器類、および自動走行制御に関する情報の表示や、警報音の出力等を行う。
なお、エンジン用ECU18、動力伝達用ECU19、ブレーキ用ECU24、および運転支援装置30は、図示しないが、例えば、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)等の記憶媒体、RAM(Random Access Memory)等の作業用メモリ、および通信回路をそれぞれ有する。この場合、例えば、運転支援装置30を構成する後述の各部の機能は、CPUが制御プログラムを実行することにより実現される。なお、エンジン用ECU18、動力伝達用ECU19、ブレーキ用ECU24、および運転支援装置30の全部または一部は、一体的に構成されていてもよい。
このような構成を有する車両1は、運転支援装置30により、運転者の操作に基づく通常の走行だけでなく、車速や車間距離等に基づく自動走行制御による走行を行うことができる。
<運転支援装置の構成>
次に、運転支援装置30の構成について説明する。
図2は、運転支援装置30の構成の一例を示す図である。
図2に示すように、運転支援装置30は、情報格納部31、情報取得部32、車間レンジ設定部33、走行制御部34、制御調整部35、および警報出力部36を有する。
情報格納部31は、上述の車間レンジ毎に追従走行制御における走行フィーリングを変化させるための走行制御情報を、予め格納している。走行制御情報の詳細については、後述する。
情報取得部32は、例えばACC用操作部42からの入力情報に基づいて、車速の目標値を取得し、取得した目標値を走行制御部34へ出力する。なお、情報取得部32は、例えば、車速の目標値を、現在の車速や、走行中の道路の制限速度情報等に基づいて、適宜設定してもよい。
また、情報取得部32は、車速センサ45および車間距離検出部41からの入力情報に基づいて、車速と、車両1に対する先行車両の相対速度(以下、単に「相対速度」という)と、車間距離とを取得する。例えば、情報取得部32は、入力情報を記録し、車間距離の時間変化から、相対速度を算出する。そして、情報取得部32は、取得した車速、相対速度、および車間距離を、走行制御部34へ出力する。
車間レンジ設定部33は、車間距離の目標範囲である車間レンジを、上述の複数の車間レンジの間で切り替えて設定する。より具体的には、車間レンジ設定部33は、上述の第1〜第5の車間レンジのうちいずれか1つを車間距離の目標範囲として選択し、選択結果を走行制御部34および制御調整部35へ通知する。
例えば、車間レンジ設定部33は、上述の第1〜第5の車間レンジのそれぞれを示す画像を、ACC用操作部42の車間距離設定ボタンの切り替え操作に応じて、情報出力部50に切り替えながら表示する。そして、車間レンジ設定部33は、車間距離設定ボタンの決定操作が行われた車間レンジを、車間距離の目標範囲とする。車間レンジ設定部33は、設定された車間レンジを示す情報を、情報出力部50に表示させてもよい。
走行制御部34は、車速、相対速度、および車間距離のうち少なくとも1つが、それぞれの目標値に近付くように、車両1の駆動系統10および制動系統20を制御する。すなわち、走行制御部34は、上述の自動走行制御を行う。
本実施の形態において、走行制御部34は、車速とその目標値との差分、および、相対速度とその目標値との差分に対して比例制御(P制御)を行い、車間距離とその目標値(設定されている車間レンジ)との差分に対して積分制御(I制御)を行う。これにより、走行制御部34は、これらの差分のそれぞれを0に近付ける加減速度を、加減速度の目標値(以下「目標加減速度」という)として算出し、算出された目標加減速度に基づいて、車両1の加速および減速を行う。
すなわち、走行制御部34は、駆動系統10および制動系統20に対する制御値を操作量とし、設定されている車間レンジと車間距離との差分(以下「距離誤差」という)および相対速度を制御量とし、ゼロを距離誤差および相対速度の目標値とするフィードバック制御を、追従走行制御として行う。かかる追従走行制御の詳細については、後述する。
また、走行制御部34は、所定のタイミングで自動走行制御を解除し、その旨を警報出力部36へ通知する。例えば、走行制御部34は、車速が35km/h等の所定の閾値まで低下したとき、自動走行制御を解除し、運転者の操作による通常の走行に切り替える。なお、走行制御部34は、車速が15km/h等に低下するまでの間、ACCのうち主ブレーキの制御のみを維持してもよい。
なお、走行制御部34は、ACCが働いていないとき、アクセル、ブレーキ、シフトレバー、およびハンドル等の操作インタフェース(いずれも図示せず)の操作に基づいて、駆動系統10および制動系統20を含む車両1の各部を制御する。かかる制御は、従来の車両における通常走行における制御と同一であるため、ここでの説明を省略する。
制御調整部35は、設定される車間レンジに応じて、上述の比例制御における比例動作に用いられるPゲイン、および、上述の積分制御における積分動作に用いられるIゲインを変化させる、ゲイン設定を行う。かかるゲイン設定により、制御調整部35は、複数の車間レンジの間で、走行制御部34の追従走行制御の特性を変化させる。ゲイン設定の詳細については、後述する。
警報出力部36は、走行制御部34において自動走行制御が解除されるとき、情報出力部50を用いて、警報出力を開始させる。警報出力は、例えば、情報出力部50のスピーカからの警報音の出力である。
このような運転支援装置30は、追従走行制御における車間距離の目標範囲である車間レンジを、複数の車間レンジの間で切り替えて設定するとともに、複数の車間レンジの間で、追従走行制御の特性(フィードバック制御の特性)を変化させることができる。
<追従走行制御>
ここで、走行制御部34が行う追従走行制御の詳細について説明する。
図3は、走行制御部34が行う追従走行制御の制御系の構成を模式的に示す図である。
図3に示すように、走行制御部34が行う追従走行制御の制御系100は、比例動作(P制御)および積分動作(I制御)を行うPI制御系である。制御系100の操作対象は、車両1の駆動系統10および制動系統20である。
より具体的には、制御系100の操作量(操作対象への入力)は、駆動系統10および制動系統20に対して与える制御値であり、例えば、目標加減速度Aである。そして、制御系100の制御量(操作対象からの出力)は、駆動系統10および制動系統20出力を示す制御量であり、例えば、相対速度vrおよび距離誤差(設定されている車間レンジと車間距離との差分)Δdである。この場合、走行制御部34は、例えば、距離誤差Δdを、車間距離から、設定されている車間レンジのうち車間距離に最も近い値を除することにより算出する。そして、制御系100の制御量の目標値は、例えば、相対速度vrおよび距離誤差Δdの両方において、ゼロである。
制御系100は、相対速度vrに対して、例えば以下の式(1)で表される比例動作を行うことにより、相対速度vrを目標相対速度であるゼロに近付ける。
Figure 0006613722
ここで、eは、相対速度vrの目標値0に対する偏差であり、−vrである。また、Kは、Pゲイン(Pゲイン)であり、相対速度vrの偏差eに対してどの程度の大きさで目標加減速度を増減させるかを決定する正の値のパラメータである。
また、制御系100は、距離誤差Δdに対して、以下の式(2)で表される積分動作を行うことにより、距離誤差Δdを目標距離誤差であるゼロに近付ける。
Figure 0006613722
ここで、eiは、距離誤差Δdの目標値0に対する偏差であり、−Δdである。また、Kは、Iゲイン(Iゲイン)であり、距離誤差Δdの偏差eiに対してどの程度の大きさで目標加減速度を増減させるかを決定する正の値のパラメータである。
走行制御部34は、式(1)、(2)により得られた値を、桁調整等の所定の処理を行って加算し、加算により得られた値を目標加減速度Aとする。
このようなPI制御を、駆動系統10に対して与える制御値のみならず、制動系統20に対して与える制御値にも適用することにより、車間距離を目標範囲に近付ける制御を、効率良く行うことができる。
相対速度vrの偏差eおよび距離誤差Δdの偏差eiが大きいとしても、急激な加速や減速が行われることは好ましくない。したがって、走行制御部34は、加減速度がある範囲に抑えられるような値をPゲインKおよびIゲインKとして使用し、ある程度の時間を掛けて相対速度vrおよび距離誤差Δdをゼロに近付ける。
すなわち、追従走行制御における車両1の加減速度の大きさは、相対速度vrの偏差eおよび距離誤差Δdの偏差eiだけではなく、PゲインKおよびIゲインKの大きさによって決定される。
ところが、車間距離を設定された車間レンジに一致させることの緊急度、つまり、比較的大きい加速や減速を行ってまで相対速度vrや距離誤差Δdをゼロに短時間で近付けることの必要性は、車間レンジによって異なる。そこで、制御調整部35は、情報格納部31に格納された、車間レンジ毎にPゲインKおよびIゲインKを記述した走行制御情報から、設定された車間レンジに対応するPゲインKおよびIゲインKを抽出して走行制御部34に設定する。
<走行制御情報>
次に、情報格納部31が格納する走行制御情報について説明する。
走行制御情報は、上述の通り、車間レンジ毎にPゲインKおよびIゲインKを記述した情報である。走行制御情報は、走行制御情報は、例えば、複数のPゲインテーブル、複数のIゲインテーブル、および、テーブル情報を含む。
図4は、情報格納部31に格納された複数のPゲインテーブルの一例を示す図である。
図4に示すように、情報格納部31には、例えば、第1〜第5のPゲインテーブル110〜110が格納されている。第1〜第5のPゲインテーブル110〜110は、後述するが、上述の第1〜第5の車間レンジにそれぞれ対応している。各Pゲインテーブル110は、相対速度vrと距離誤差Δdとの組み合わせ毎に、Pゲイン(比例ゲイン)Kを記述している。
各Pゲインテーブル110は、例えば、相対速度vrがゼロにより近いほど、および、距離誤差Δdがゼロにより近いほど、より小さい値のPゲインKを記述する。また、同じ相対速度vrと距離誤差Δdとの組合せであっても、例えば、第1〜第5のPゲインテーブル110〜110の順に、より小さいPゲインKの値が記述される。すなわち、車間レンジがよりゼロに近いものに対応するPゲインテーブル110ほど、より大きいPゲインKを記述している。
図5は、情報格納部31に格納された複数のIゲインテーブルの一例を示す図である。
図5に示すように、情報格納部31には、例えば、第1〜第5のIゲインテーブル120〜120が格納されている。第1〜第5のIゲインテーブル120〜120は、後述するが、上述の第1〜第5の車間レンジにそれぞれ対応している。各Iゲインテーブル120は、相対速度vrと距離誤差Δdとの組み合わせ毎に、Iゲイン(比例ゲイン)Kを記述している。
各Pゲインテーブル120は、例えば、相対速度vrがゼロにより近いほど、および、距離誤差Δdがゼロにより近いほど、より小さい値のIゲインKを記述する。また、相対速度vrと距離誤差Δdとの組合せが同一であっても、例えば、第1〜第5のIゲインテーブル120〜120の順に、より小さいIゲインKの値が記述される。すなわち、車間レンジがよりゼロに近いものに対応するIゲインテーブル120ほど、より大きいIゲインKを記述している。
図6は、テーブル情報の一例を示す図である。
図6に示すように、テーブル情報130は、車間レンジ毎に、当該車間レンジが選択されているときに使用すべきPゲインテーブル110およびIゲインテーブル120を規定する。例えば、第1の車間レンジに対して、第1のPゲインテーブル110および第1のIゲインテーブル120が対応付けられている。これは、第1の車間レンジが車間距離の目標範囲として設定されているとき、第1のPゲインテーブル110のPゲインKおよび第1のIゲインテーブル120のIゲインKを、追従走行制御の制御系100(図3参照)に適用すべきであるということを示す。
このように、情報格納部31が格納する走行制御情報は、設定されている車間レンジがよりゼロに近いほど、より大きいPゲインKおよびIゲインKを規定した情報となっている。
<ゲイン設定>
次に、追従走行制御の制御系で使用するゲインの設定について説明する。
制御調整部35は、車間距離の目標範囲となる車間レンジが設定される毎に、テーブル情報130(図6参照)を参照して、設定された車間レンジに対応するPゲインテーブル110およびIゲインテーブル120(図4および図5参照)を特定する。そして、制御調整部35は、特定したPゲインテーブル110およびIゲインテーブル120を取得し、走行制御部34に設定(出力)する。
走行制御部34は、設定されたPゲインテーブル110およびIゲインテーブル120から、相対速度vrと距離誤差Δdとの組み合わせに対応するPゲインKおよびIゲインKを逐次取得する。そして、走行制御部34は、追従走行制御の制御系100(図3参照)の比例動作および積分動作(式(1)および式(2)参照)に用いる。
上述の通り、設定されている車間レンジがよりゼロに近いほど、より大きいPゲインKおよびIゲインKが使用される。そして、PゲインKおよびIゲインKが大きいほど、相対速度vrと距離誤差Δdとの組合せが同一であっても、より大きい目標加減速度が出力される。
したがって、走行制御部34は、例えば、「普通」である第3の車間レンジが設定されている時に比べて、「狭め」である第1の車間レンジが設定されている時の方が、より大きい加減速度を決定して、より積極的に車間距離を車間レンジに収束させる。また、走行制御部34は、例えば、「普通」である第3の車間レンジが設定されている時に比べて、「広め」である第5の車間レンジが設定されている時の方が、より小さい加減速度を決定して、より穏やかに車間距離を車間レンジに収束させる。
このような走行フィーリングの違いは、車間距離を目標範囲に一致させることの緊急度の違いとマッチしている。すなわち、走行制御部34は、かかる緊急度が高い場合、車間距離を車間レンジに速やかに収束させ、かかる緊急度が低い場合、加速や減速を必要最小限に抑えて、車間距離を車間レンジに緩やかに収束させる。
<運転支援装置の動作>
次に、運転支援装置30の動作について説明する。ここでは、ACCに関する動作に着目して説明を行う。
運転支援装置30は、例えば、ACC用操作部42においてACC開始操作が行われると、以下に説明する処理を開始する。情報取得部32は、車速が所定値(例えば35km/h)に満たない場合や、車速が他の所定値(例えば110km/h)を超えている場合、ACC開始操作を無効としてもよい。また、運転支援装置30は、例えば、車速が35km/h等の所定値に低下したとき、あるいは、ACC用操作部42におけるACC解除操作が行われたとき、以下に説明する処理を終了する。
図7は、運転支援装置30の動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS1100において、制御調整部35は、車間距離の目標範囲となる車間レンジを、第3の車間レンジ等の初期値に設定する。
ステップS1200において、車間レンジ設定部33は、車間レンジの設定を変更する操作が行われたか否かを判定する。車間レンジ設定部33は、車間レンジの設定を変更する操作が行われた場合(S1200:YES)、処理をステップS1300へ進める。また、車間レンジ設定部33は、車間レンジの設定を変更する操作が行われていない場合(S1200:NO)、処理を後述のステップS1400へ進める。
ステップS1300において、制御調整部35は、設定されている車間レンジに対応するPゲインテーブル110およびIゲインテーブル120(図4および図5参照)を、走行制御部34へ渡して、これらを使用テーブルとして設定する。
ステップS1400において、情報取得部32は、車速v、相対速度vr、車間距離dを取得し、運転支援装置30のメモリ等に記録する。
ステップS1500において、走行制御部34は、目標加減速度Aを決定する。定速走行制御の場合、走行制御部34は、例えば、設定された車速の目標値に近付くように、PI制御等により目標加減速度Aを決定する。また、追従走行制御の場合、走行制御部34は、制御調整部35により設定されているPゲインテーブル110およびIゲインテーブル120を使用したPI制御(図3参照)により、相対速度vrおよび車間距離dに基づいて、目標加減速度Aを決定する。ここで、目標加減速度Aは、速度の単位時間当たりの変化量であり、加速の場合に正の値を取り、減速の場合に負の値を取る値である。
ステップS1600において、走行制御部34は、目標加減速度Aが所定の閾値α(但し、α>0)よりも大きいか否かを判定する。走行制御部34は、目標加減速度Aが閾値αよりも大きい場合(S1600:YES)、処理をステップS1700へ進める。また、走行制御部34は、目標加減速度Aが閾値α以下である場合(S1600:NO)、処理を後述のステップS1800へ進める。
ステップS1700において、走行制御部34は、車両1の加減速度が目標加減速度Aに近付くように、エンジン11の燃料噴射量を増加させ、車両1を加速させる。
ステップS1800において、走行制御部34は、目標加減速度Aが所定の閾値β(但し、β<0)よりも小さいか否かを判定する。走行制御部34は、目標加減速度Aが閾値βよりも小さい場合(S1800:YES)、処理をステップS1900へ進める。また、走行制御部34は、目標加減速度Aが閾値β以上である場合(S1800:NO)、処理を後述のステップS2000へ進める。なお、目標加減速度Aが閾値β以上である場合、走行制御部34は、処理をステップS1200へ戻してもよい。
ステップS1900において、走行制御部34は、車両1の加減速度が目標加減速度Aに近付くように、エンジン11の燃料噴射量を減少させ、車両1を減速させる。
ステップS2000において、走行制御部34は、目標加減速度Aが所定の閾値γ(但し、γ<β)よりも小さいか否かを判定する。走行制御部34は、目標加減速度Aが閾値γよりも小さい場合(S2000:YES)、処理をステップS2100へ進める。また、走行制御部34は、目標加減速度Aが閾値γ以上である場合(S2000:NO)、処理を後述のステップS2200へ進める。なお、目標加減速度Aが閾値γ以上である場合、走行制御部34は、処理をステップS1200へ戻してもよい。
ステップS2100において、走行制御部34は、車両1の加減速度が目標加減速度Aに近付くように、補助ブレーキを作動させ、車両1を減速させる。
ステップS2200において、走行制御部34は、目標加減速度Aが所定の閾値δ(但し、δ<γ)よりも小さいか否かを判定する。走行制御部34は、目標加減速度Aが閾値δよりも小さい場合(S2200:YES)、処理をステップS2300へ進める。また、走行制御部34は、目標加減速度Aが閾値δ以上である場合(S2200:NO)、処理をステップS1200へ戻す。
ステップS2300において、走行制御部34は、車両1の加減速度が目標加減速度Aに近付くように、主ブレーキを作動させ、車両1を減速させる。
このような動作により、運転支援装置30は、設定される車間レンジに応じて、車両1を加減速度させるフィードバック制御の特性を変化させることができる。
<本実施の形態の効果>
以上のように、本実施の形態に係る運転支援装置30は、車両1に対する先行車両の相対速度、および、車両1と先行車両との間の車間距離を取得する情報取得部32と、車間距離の目標範囲である車間レンジを、複数の車間レンジの間で切り替えて設定する車間レンジ設定部33とを有する。また、運転支援装置30は、車両1の駆動系統10および制動系統20に対する制御値を操作量とし、設定されている車間レンジと車間距離との差分である距離誤差および相対速度を制御量とし、ゼロを距離誤差および相対速度の目標値とするフィードバック制御により、車両1の加速および減速を行う、自動走行制御を行う走行制御部34を有する。そして、運転支援装置30は、複数の車間レンジの間で、上記フィードバック制御の特性を変化させる制御調整部35を有する。
これにより、本実施の形態に係る運転支援装置30は、車間レンジ毎に異なる、車間距離を車間レンジに収めることの緊急度に適合した形で、車間レンジ毎に異なる走行フィーリング(目標加減速度の大きさ)を実現することができる。したがって、本実施の形態に係る運転支援装置30は、より快適な車両走行を実現することができる。
<本実施の形態の変形例>
なお、切り替えて設定することが可能な車間レンジの数、それぞれの車間レンジ(車間距離の範囲)、および設定手法は、上述の例に限定されない。例えば、切り替えて設定することが可能な車間レンジは、「狭め」、「普通」、「広め」の3つであってもよい。また、車間距離の目標範囲となる車間レンジは、運転支援装置30が、車速等の走行環境に基づき自動で設定してもよい。
また、車間レンジに応じて特性を変化させる対象となる自動走行制御のフィードバック制御、および、変化の対象となるパラメータは、上述の例に限定されない。かかるフィードバック制御は、例えば、微分動作を含むPID制御、フィードフォワード制御と組み合わせた制御、目標加速度値のみを決定する制御等であってもよい。また、制御調整部35は、車間レンジに応じて、Pゲインのみ、あるいは、Iゲインのみを変化させてもよい。
また、運転支援装置30は、ユーザ操作等に応じて、使用するPゲインテーブルおよびIゲインテーブルを、車間レンジによらず固定としてもよい。
また、走行制御部34が行う自動走行制御の内容は、上述の例に限定されるものではなく、例えば、車間距離のみについて所定の目標値に近付くように、所定の加減速度の範囲内で車両1の加減速を制御するものであってもよい。
また、走行制御部34が自動走行制御の解除のトリガとするタイミングは、上述の例に限定されるものではなく、相対速度、車間距離、あるいは自動走行制御が開始されてからの経過時間が所定の条件を満たすことになったタイミングであってもよい。
なお、以上説明した運転支援装置30の構成の一部は、運転支援装置30の構成の他の部分と物理的に離隔していてもよい。この場合、それらの構成は、互いに通信を行うための通信部をそれぞれ備える必要がある。
<本開示のまとめ>
本開示の運転支援装置は、車両の運転を支援する運転支援装置であって、前記車両に対する先行車両の相対速度、および、前記車両と前記先行車両との間の車間距離を取得する情報取得部と、前記車間距離の目標範囲である車間レンジを、複数の車間レンジの間で切り替えて設定する車間レンジ設定部と、前記車両の駆動系統および制動系統に対する制御値を操作量とし、設定されている前記車間レンジと前記車間距離との差分である距離誤差および前記相対速度を制御量とし、ゼロを前記距離誤差および前記相対速度の目標値とし、前記相対速度の前記目標値に対する偏差値に比例して前記操作量を変化させる比例動作と、前記距離誤差の前記目標値に対する偏差値の時間積分に比例して前記操作量を変化させる積分動作とを行うPI制御により、前記車両の加速および減速を含む、自動走行制御を行う走行制御部と、前記複数の車間レンジのそれぞれに応じて設定された、前記距離誤差および前記相対速度のそれぞれがゼロにより近いほど、より小さい値の前記比例動作のPゲインが定められた複数のPゲインテーブル、および、前記距離誤差および前記相対速度のそれぞれがゼロにより近いほど、より小さい値の前記積分動作のIゲインが定められた複数のIゲインテーブルを格納する情報格納部と、設定された前記車間レンジに対応する前記Pゲインテーブルおよび前記Iゲインテーブルに基づいて、前記Pゲインおよび前記Iゲインを変化させる制御調整部と、を有前記複数のPゲインテーブルおよび前記複数のIゲインテーブルでは、前記距離誤差および前記相対速度との組合せが同一であっても、対応する前記車間レンジが小さいほど、より大きい前記Pゲインおよび前記Iゲインが設定されている。
なお、上記運転支援装置において、前記フィードバック制御は、前記相対速度の前記目標値に対する偏差値に比例して前記操作量を変化させる比例動作と、前記距離誤差の前記目標値に対する偏差値の時間積分に比例して前記操作量を変化させる積分動作とを行うPI制御を含み、前記制御調整部は、設定される前記車間レンジに応じて、前記比例動作のPゲインおよび前記積分動作のIゲインを変化させてもよい。
また、上記運転支援装置において、前記制御調整部は、設定されている前記車間レンジがよりゼロに近いほど、より大きい前記Pゲインおよび前記Iゲインを決定してもよい。
本開示の運転支援方法は、本開示の運転支援装置は、車両の運転を支援する運転支援装置であって、前記車両に対する先行車両の相対速度、および、前記車両と前記先行車両との間の車間距離を取得する情報取得部と、前記車間距離の目標範囲である車間レンジを、複数の車間レンジの間で切り替えて設定する車間レンジ設定部と、前記車両の駆動系統および制動系統に対する制御値を操作量とし、設定されている前記車間レンジと前記車間距離との差分である距離誤差および前記相対速度を制御量とし、ゼロを前記距離誤差および前記相対速度の目標値とし、前記相対速度の前記目標値に対する偏差値に比例して前記操作量を変化させる比例動作と、前記距離誤差の前記目標値に対する偏差値の時間積分に比例して前記操作量を変化させる積分動作とを行うPI制御により、前記車両の加速および減速を含む、自動走行制御を行う走行制御部と、前記複数の車間レンジのそれぞれに応じて設定された、前記距離誤差および前記相対速度のそれぞれがゼロにより近いほど、より小さい値の前記比例動作のPゲインが定められた複数のPゲインテーブル、および、前記距離誤差および前記相対速度のそれぞれがゼロにより近いほど、より小さい値の前記積分動作のIゲインが定められた複数のIゲインテーブルを格納する情報格納部と、設定された前記車間レンジに対応する前記Pゲインテーブルおよび前記Iゲインテーブルに基づいて、前記Pゲインおよび前記Iゲインを変化させる制御調整部と、を有前記複数のPゲインテーブルおよび前記複数のIゲインテーブルでは、前記距離誤差および前記相対速度との組合せが同一であっても、対応する前記車間レンジが小さいほど、より大きい前記Pゲインおよび前記Iゲインが設定されている。
本開示の運転支援装置および運転支援方法は、より快適な車両走行を実現することができる運転支援装置および運転支援方法として有用である。
1 車両
10 駆動系統
11 エンジン
12 クラッチ
13 変速機
14 推進軸
15 差動装置
16 駆動軸
17 車輪
18 エンジン用ECU
19 動力伝達用ECU
20 制動系統
21 常用ブレーキ
22 リターダ
23 排気ブレーキ
24 ブレーキ用ECU
30 運転支援装置
31 情報格納部
32 情報取得部
33 車間レンジ設定部
34 走行制御部
35 制御調整部
36 警報出力部
41 車間距離検出部
42 ACC用操作部
43 アクセル操作検出部
44 ブレーキ操作検出部
45 車速センサ
50 情報出力部

Claims (2)

  1. 車両の運転を支援する運転支援装置であって、
    前記車両に対する先行車両の相対速度、および、前記車両と前記先行車両との間の車間距離を取得する情報取得部と、
    前記車間距離の目標範囲である車間レンジを、複数の車間レンジの間で切り替えて設定する車間レンジ設定部と、
    前記車両の駆動系統および制動系統に対する制御値を操作量とし、設定されている前記車間レンジと前記車間距離との差分である距離誤差および前記相対速度を制御量とし、ゼロを前記距離誤差および前記相対速度の目標値とし、前記相対速度の前記目標値に対する偏差値に比例して前記操作量を変化させる比例動作と、前記距離誤差の前記目標値に対する偏差値の時間積分に比例して前記操作量を変化させる積分動作とを行うPI制御により、前記車両の加速および減速を含む、自動走行制御を行う走行制御部と、
    前記複数の車間レンジのそれぞれに応じて設定された、前記距離誤差および前記相対速度のそれぞれがゼロにより近いほど、より小さい値の前記比例動作のPゲインが定められた複数のPゲインテーブル、および、前記距離誤差および前記相対速度のそれぞれがゼロにより近いほど、より小さい値の前記積分動作のIゲインが定められた複数のIゲインテーブルを格納する情報格納部と、
    設定された前記車間レンジに対応する前記Pゲインテーブルおよび前記Iゲインテーブルに基づいて、前記Pゲインおよび前記Iゲインを変化させる制御調整部と、を有
    前記複数のPゲインテーブルおよび前記複数のIゲインテーブルでは、前記距離誤差および前記相対速度との組合せが同一であっても、対応する前記車間レンジが小さいほど、より大きい前記Pゲインおよび前記Iゲインが設定されている、
    運転支援装置。
  2. 車両の運転を支援する運転支援方法であって、
    前記車両に対する先行車両の相対速度、および、前記車両と前記先行車両との間の車間距離の取得を開始するステップと、
    前記車間距離の目標範囲である車間レンジを、複数の車間レンジの間で切り替えて設定するステップと、
    前記車両の駆動系統および制動系統に対する制御値を操作量とし、設定されている前記車間レンジと前記車間距離との差分である距離誤差および前記相対速度を制御量とし、ゼロを前記距離誤差および前記相対速度の目標値とし、前記相対速度の前記目標値に対する偏差値に比例して前記操作量を変化させる比例動作と、前記距離誤差の前記目標値に対する偏差値の時間積分に比例して前記操作量を変化させる積分動作とを行うPI制御により、前記車両の加速および減速を含む、自動走行制御を開始するステップと、
    前記複数の車間レンジのそれぞれに応じて設定された、前記距離誤差および前記相対速度のそれぞれがゼロにより近いほど、より小さい値の前記比例動作のPゲインが定められた複数のPゲインテーブル、および、前記距離誤差および前記相対速度のそれぞれがゼロにより近いほど、より小さい値の前記積分動作のIゲインが定められた複数のIゲインテーブルを格納する情報格納部から、設定された前記車間レンジに対応する前記Pゲインテーブルおよび前記Iゲインテーブルを取得するステップと、
    取得された前記Pゲインテーブルおよび前記Iゲインテーブルに基づいて、前記Pゲインおよび前記Iゲインを変化させるステップと、を有
    前記複数のPゲインテーブルおよび前記複数のIゲインテーブルでは、前記距離誤差および前記相対速度との組合せが同一であっても、対応する前記車間レンジが小さいほど、より大きい前記Pゲインおよび前記Iゲインが設定されている、
    運転支援方法。
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