JP6612133B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技機に関し、特にパチンコ遊技機に関する。
パチンコ遊技機に代表される遊技機において、図柄変動ゲームの始動条件の成立を契機として保留玉と称される演出用の画像(以下、保留表示と称する)を、特別図柄の変動表示中に変化させるものがある。また、保留表示の表示態様を変化させることによって当り遊技の可能性を示唆する演出を行う遊技機が存在する。
この種の遊技機として、下記の特許文献1を例示する。
特許文献1には、保留表示を変化させる一のキャラクターが登場する前後において他のキャラクターが登場する場合があり、登場する他のキャラクターの種別によって保留表示が変化する可能性が異なり、変化した保留表示の表示態様(例えば、色)によって当り遊技の可能性を示唆する旨が記載されている。
特開2015−123350号公報
特許文献1の遊技機は、保留表示の変化演出の演出パターンを決定するために、始動入賞時に先読み処理を実行して演出パターンを決定し、保留記憶情報に対応付けて記憶させている。そして、保留表示の変化演出を実行する場合には、その遊技機は保留記憶情報を読み出し、読み出した保留記憶情報に基づいて保留表示の変化演出を実行する。
しかし、特許文献1に記載の保留表示の変化演出において当り遊技の可能性を示唆する要件は保留表示の最終的な表示態様であり、途中に登場するキャラクターの種別は当該要件に間接的に寄与するのみである。この点においては、一般的なパチンコ遊技機と大差なく、未だ改善の余地を残していた。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、いわゆる先読み処理に基づいて実行され、当り遊技に対応する乱数を取得したか否かを事前に示唆する演出(事前示唆)によって遊技興趣を高める遊技機を提供するものである。
本発明によれば、始動条件の成立を契機として乱数を取得する乱数取得手段と、前記乱数取得手段によって取得された乱数を用いて、当り遊技に係る当選の成否を判定する当否判定手段と、特別図柄の変動表示と停止表示とを行い、停止表示させた特別図柄によって前記当否判定手段による判定結果を報知する図柄表示制御手段と、前記当否判定手段が乱数を用いて判定するより前に、当該乱数が前記当り遊技に対応するものであるか否かを判定する事前判定手段と、前記事前判定手段による判定結果を示唆する事前示唆を、一回の特別図柄の変動表示の実行中に複数回実行しうる事前示唆制御手段と、前記乱数取得手段によって取得された乱数を、前記当否判定手段による判定に用いられるまで保留記憶させる保留記憶制御手段と、を備え、前記図柄表示制御手段によって実行される一回の特別図柄の変動表示の実行時間が長いほど、前記事前示唆制御手段によって当該変動表示の実行中に実行される前記事前示唆の回数が多くなりやすく、前記事前示唆制御手段は、前記保留記憶制御手段によって記憶されている乱数の各々に対応する保留表示を、予め定められた表示領域に表示させる保留表示制御手段と、前記保留表示制御手段が前記保留表示の表示態様を変化させうる契機を示す変化契機演出を、一回の特別図柄の変動表示の実行中に一つの前記保留表示に対して複数回実行しうる変化契機演出制御手段と、を含んでおり、前記事前示唆制御手段は、前記変化契機演出が実行されて前記保留表示の表示態様を変化させること、または前記変化契機演出が実行されて前記保留表示の表示態様を変化させないこと、を前記事前示唆として実行し、一回の特別図柄の変動表示の実行中に行われた前記事前示唆の結果として表示される前記保留表示の最終的な表示態様が共通であっても、該保留表示が前記当り遊技に対応している信頼度が、該事前示唆の回数が増えるほど低くなる遊技機が提供される。
上記発明によれば、変動時間が長いほど事前示唆が多く実行される。事前示唆の回数が増大するほどに、事前示唆の信頼度(確度)が高まるので、遊技者の興趣向上を図ることができる。
本発明によれば、いわゆる先読み処理に基づいて実行され、当り遊技に対応する乱数を取得したか否かを事前に示唆する演出(事前示唆)によって遊技興趣を高める遊技機が提供される。
遊技機の正面図である。 遊技機内に配設された遊技盤を示す図である。 遊技機内に配設された図柄表示器を示す図である。 遊技機の主要な制御構成を示す機能ブロック図である。 遊技機の払出制御構成を示す機能ブロック図である。 特別図柄表示部およびメイン表示部に係る表示と、変化契機演出に係る表示と、に関するタイムチャートである。 あるタイミングにおけるメイン表示部とサブ表示部の表示態様を示す図である。 あるタイミングにおけるメイン表示部とサブ表示部の表示態様を示す図である。 あるタイミングにおけるメイン表示部とサブ表示部の表示態様を示す図である。 あるタイミングにおけるメイン表示部とサブ表示部の表示態様を示す図である。 あるタイミングにおけるメイン表示部とサブ表示部の表示態様を示す図である。 あるタイミングにおけるメイン表示部とサブ表示部の表示態様を示す図である。 あるタイミングにおけるメイン表示部とサブ表示部の表示態様を示す図である。 あるタイミングにおけるメイン表示部とサブ表示部の表示態様を示す図である。 あるタイミングにおけるメイン表示部とサブ表示部の表示態様を示す図である。 特別図柄表示部およびメイン表示部に係る表示と、変化契機演出に係る表示と、に関するタイムチャートである。 あるタイミングにおけるメイン表示部とサブ表示部の表示態様を示す図である。 あるタイミングにおけるメイン表示部とサブ表示部の表示態様を示す図である。 特別図柄表示部およびメイン表示部に係る表示と、変化契機演出に係る表示と、に関するタイムチャートである。 入球時処理の処理手順を示すフローチャートである。 保留表示に係る処理の処理手順を示すフローチャートである。 図柄変動開始処理の処理手順を示すフローチャートである。 変化契機演出に係る処理の処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。また、以下の説明では、「前」「後」「左」「右」「上」「下」とは、特に断りのない限り、図1に示すように遊技機10を正面側(遊技者側)から見た状態で指称するものとする。
<遊技機10の概要について>
まず、遊技機10の概要について、図2または図4を用いて説明する。
図2は、遊技機10内に配設された遊技盤50を示す図である。図4は、遊技機10の主要な制御構成を示す機能ブロック図である。
遊技機10は、乱数取得手段(乱数取得部111)と、当否判定手段(当否抽選部131)と、図柄表示制御手段(特図表示制御部151)と、事前判定手段(事前判定部112)と、事前示唆制御手段(演出制御部210)と、を備える。
乱数取得部111は、始動条件の成立を契機として乱数を取得する。
当否抽選部131は、乱数取得部111によって取得された乱数を用いて、当り遊技に係る当選の成否を判定する。
特図表示制御部151は、特別図柄の変動表示と停止表示とを行い、停止表示させた特別図柄によって当否抽選部131による判定結果を報知する。
事前判定部112は、当否抽選部131が乱数を用いて判定するより前に、当該乱数が当り遊技に対応するものであるか否かを判定する。
演出制御部210は、事前判定部112による判定結果を示唆する事前示唆を、一回の特別図柄の変動表示の実行中に複数回実行しうる。
本実施形態に係る遊技機10は、特図表示制御部151によって実行される一回の特別図柄の変動表示の実行時間が長いほど、演出制御部210によって当該変動表示の実行中に実行される事前示唆の回数が多くなりやすいことを特徴とする。
これにより、遊技者にとって有用な情報を示す事前示唆が、特図表示制御部151による図柄の変動時間が長いほど多く発生する。この構成により、事前示唆の回数が増大するほどに有用な情報の信頼度(確度)が高まるので、遊技者の興趣を向上させることができる。
本実施形態における始動条件には、始動口(例えば、第1始動口58、第2始動口59)への遊技球の入球が少なくとも含まれている。また、当否判定手段によって当選と判定された場合には、電動役物制御手段(例えば、特別電役制御部182)が特別電動役物65を作動させる。そして、図柄表示制御手段によって変動表示または停止表示される特別図柄は、特別電動役物65の作動の有無を示す。
ここで事前判定とは、当否抽選部131が乱数を用いて判定するより前に、当該乱数が当り遊技に対応するものであるか否かを判定する処理であり、いわゆる先読み処理である。また、ここで事前示唆とは、事前判定の結果に基づいて実行される演出であり、画像表示、音声出力、ランプ発光またはこれらの組合せによって実行されるものである。なお、事前示唆の実行態様(示唆パターン)は、事前判定の対象となる乱数に起因して実行される特別図柄による図柄変動ゲームの開始より前に、当り遊技に当選する可能性を遊技者が想起しうる態様で実行される演出であれば足り、必ずしも当り遊技の当選を確定的に遊技者に報知する演出でなくてもよい。
また、一回の特別図柄の変動表示の実行中に事前示唆を複数回実行しうるとは、特別図柄の変動開始から変動終了(停止表示)までの期間に、複数回の事前示唆を実行することが可能に構成されていることをいう。演出制御部210によって複数回の事前示唆が実行される場合、その区切りは遊技者が認識できるものであればよく、その態様は特に制限されない。
以上に述べた本発明の実施に関する遊技機10を詳細に説明するため、以下に遊技機10が実行する各処理について、具体的に説明する。
<遊技機10の構造について>
図1から図3を用いて遊技機10の構造について説明する。
図1は、遊技機10の正面図である。図2は、遊技機10内に配設された遊技盤50を示す図である。図3は、遊技機10内に配設された図柄表示器90を示す図である。
本実施形態の遊技機10は、いわゆるパチンコ遊技機であり、多数の遊技釘(図示せず)が立設された遊技盤50の前面領域(以下、遊技領域50aと称す)に遊技球を発射し、遊技球が特定の入賞口(例えば、大入賞口55等)に入球すると賞球が得られる遊技を行うものである。
遊技機10は、前後に開口する矩形枠状の外枠15と、外枠15の開口前面側に遊技盤50を着脱可能に保持する中枠(図示せず)と、遊技盤50(中枠)の前面側を覆うよう構成された前枠20と、を備える。
前枠20は、ヒンジ機構21により左端側を回動自在に支持され、中枠に対して開閉可能となっている。なお、前枠20は、シリンダ錠23により施錠・解錠が可能となっている。
前枠20は、遊技領域50aを覆うように配置された透明部材25を備え、透明部材25によって遊技領域50aおよび遊技盤50を透視保護している。
前枠20は、遊技球を貯留する上球受け皿27および下球受け皿29を備え、上球受け皿27と下球受け皿29は上下に離間して前枠20と一体的に設けられている。
前枠20は、下球受け皿29の右側に操作ハンドル31を備え、操作ハンドル31の回動操作によって、上球受け皿27に貯留された遊技球が遊技領域50aに向けて発射されるようになっている。
前枠20の上枠部32の左側と右側にそれぞれ一対のスピーカ33(33a、33b)が配設されている。また、前枠20の上枠部32と左右側枠部34、36は光透過性のカバーにより形成されており、その内部にはそれぞれ照明装置35(35a、35b、35c)が配設されている。スピーカ33や照明装置35は、遊技中に発生する演出やエラー報知等と連動して音声出力または点灯若しくは消灯することができる。
前枠20は、上球受け皿27の前方部にプッシュボタン37が配設されている。プッシュボタン37は、遊技中に発生する演出を切り替えるまたは遊技者が遊技機10に関わる種々の情報を得るために行う遊技者の操作を受け付けることができる。
下球受け皿29の下部には、下球受け皿29に貯留された遊技球を下方へ排出する球抜き機構39が設けられている。この球抜き機構39を操作することにより、下球受け皿29の底面に形成された底面口(図示せず)が開口して、当該底面口から遊技球が自然落下して排出される。
図柄表示器90は、演出表示器80の右下側など、演出表示器80よりも遊技者が視認しがたい位置に配設される。また、図柄表示器90の表示領域は、演出表示器80の表示領域よりも小さい面積になっている。
図柄表示器90は、複数のランプが配列されている。本実施形態で図柄表示器90に用いられるランプとは、発光ダイオード(以下、LEDと称す)である。図柄表示器90は、発光するLEDの配列によって種々の情報を示し、特別図柄表示部91または普通図柄表示部92を含んでいる。
特別図柄表示部91は、複数個のLEDの発光パターンにより特別図柄による図柄変動ゲームの抽選結果を表示する。より詳細には、図3に示すように、特別図柄表示部91は左側のLED16個から構成される。
ここで特別図柄とは、特別図柄表示部91に表示するために選択されうるデータ群、あるいは特別図柄表示部91に表示されうる図柄(LEDの発光パターン)をいう。
なお、以下、特別図柄のことを「特図」と略して表記する場合がある。
ここで特別図柄による図柄変動ゲームとは、特別電動役物65(いわゆるアタッカー)を開放させるための抽選結果を示すために、特別図柄表示部91を変動表示させた後に特定の特別図柄を停止表示させることをいう。本実施形態において単に図柄変動ゲームと称した場合には、特に断りがない限り、特別図柄による図柄変動ゲームのことをいう。
普通図柄表示部92は特別図柄表示部91より少ない数(例:2個)のLEDの発光パターンにより普通図柄による図柄変動ゲームの抽選結果を表示する。
ここで普通図柄とは、普通図柄表示部92に表示するために選択されうるデータ群、あるいは普通図柄表示部92に表示されうる図柄(LEDの発光パターン)をいう。なお、以下、普通図柄のことを「普図」と略して表記する場合がある。また、ここで普通図柄による図柄変動ゲームとは、普通電動役物61(いわゆる電動チューリップ)を開放させるための抽選結果を示すために、普通図柄表示部92を変動表示させた後に特定の普通図柄を停止表示させることをいう。
なお、本実施形態において図柄表示器90に配列される複数のランプはLEDとして説明しているが、ランプの種別はこれに限定されるものではない。そして、当該ランプの配置についても図3に図示するものに限らず、多様な配置を採用しうる。
なお、図3に示すように、図柄表示器90は、特別図柄表示部91または普通図柄表示部92の表示に用いられないLEDも含んでおり、特別図柄または普通図柄による図柄変動ゲームの抽選結果の他にも、保留記憶数や大当り遊技のラウンド回数等の情報も表示しうる。
また、本実施形態における特別図柄表示部91は、第1始動口58への入球または第2始動口59への入球のいずれを起因とする図柄変動ゲームにおいても変動表示を行う。このとき、変動表示に用いられるLEDが入球した始動口によって異なってもよく、同一であってもよい。
演出表示器80は、遊技盤50の略中央に配設されているメイン表示部81と、メイン表示部81の下方に配設されているサブ表示部82と、を含んでいる。
上記の構成により、メイン表示部81は、サブ表示部82より遊技者にとって視認しやすい位置に配設されている。
なお、本実施形態では、メイン表示部81は固定式の液晶装置であり、サブ表示部82は可動式の液晶装置である。なお、サブ表示部82を固定式の液晶装置としてもよい。
メイン表示部81は、図柄変動ゲームに連動して行われる演出図柄の変動表示を出力し、他の各種の演出も更に表示することができる。ここで演出図柄とは、遊技機10における遊技の興趣をより高めるために表示される図柄であり、具体的には数字や絵柄またはそれらの組み合わせから構成されている。本実施形態における演出図柄の変動表示は、メイン表示部81の左方、中央及び右方にそれぞれ出力される。
サブ表示部82は、メイン表示部81で表示される演出を補助する演出表示を出力することができ、さらに上記の事前示唆に係る演出画像を出力することもできる。
なお、本実施形態における演出表示器80(メイン表示部81およびサブ表示部82)には、いずれも液晶表示装置が採用されているが、本発明の実施はこれに限るものではない。例えば、ドラム式やドットマトリックス式等、多様な方式の表示装置を演出表示器80として採用しうる。また、サブ表示部82は複数設けられていてもよいし、サブ表示部82は、メイン表示部81の部分領域として形成されてもよい。
遊技盤50の前面には、多数の遊技釘(図示せず)や風車52、装飾部材といった障害物が配置されていることにより、打ち出された遊技球が転動するように遊技領域50aが画成されている。また、遊技領域50aの左側および上側には、操作ハンドル31の回転操作により発射された遊技球を遊技領域50aの上部に案内するために設けられた湾曲形状の外レール51および内レール53が配置されている。なお、外レール51は、遊技領域50a中央を基準として内レール53より外側に位置している。
ここで風車52とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。
遊技機10は操作ハンドル31の回転操作量(例えば回転角度)の大小によって遊技球の打ち出しの強弱をつけることが可能になっている。また、より弱く打ち出された遊技球が転動する第1流路X(いわゆる左打ち)、より強く打ち出された遊技球が転動する第2流路Y(いわゆる右打ち)、のいずれか一方を遊技球が転動するように各種障害物が遊技領域50aに配置されている。
遊技領域50aには、各種の入賞口(例えば大入賞口55等)が配設され、各入賞口の後方には入球した遊技球を検知する各種スイッチ(例えばカウントスイッチSW4等)が配設されている。なお、以下の説明において入賞とは、遊技球が特定の入賞口に入球することをいう。
本実施形態においては、上記の各種スイッチは遊技者が視認できないように配設されており、図1および図2においては図示しない。
図2には、主要な入賞口として、大入賞口55、第1始動口58、第2始動口59、作動ゲート63、普通入賞口67(67a、67b)を図示する。ここで図示する入賞口は一例であり、その数や配置は適宜変更しても構わない。
第1始動口58は、遊技領域50aの中央下部(メイン表示部81の下方)に配置されており、一般的に「ヘソ」と呼ばれる。
第1始動口58には入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW1が配置されており、第1始動口58に入球した遊技球がカウントスイッチSW1で検知されることにより、図柄変動ゲームを始動させる始動条件と、予め定めた数の遊技球を賞球として払い出す払出条件と、が成立しうる。
第2始動口59は、遊技領域50aの右下側(メイン表示部81の右下側)に配置されており、第2始動口59には普通電動役物61が付設されている。普通電動役物61は、第2始動口59に遊技球への入球が容易である開放状態または入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する開閉部材であり、アクチュエータAC1の作動により当該開放状態または当該閉鎖状態のいずれかに遷移する。なお、普通電動役物61の制御については、後に詳述する。
第2始動口59には入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW2が配設されており、第2始動口59に入球した遊技球がカウントスイッチSW2で検知されることにより、図柄変動ゲームの始動条件と、賞球の払出条件と、が成立しうる。
作動ゲート63は、第2始動口59の右上側(メイン表示部81の右側)に配置されている。作動ゲート63には、通過した遊技球を検知するカウントスイッチSW3が配設されており、作動ゲート63を通過した遊技球がカウントスイッチSW3で検知されることにより、普通図柄による図柄変動ゲームの始動条件が成立しうる。
なお、本実施形態の遊技機10においては、図5にカウントスイッチSW3が図示されていないことから明らかであるように、カウントスイッチSW3の検知は賞球の払出条件に含まれていない。すなわち、本実施形態の作動ゲート63に遊技球が入球しても賞球はゼロである。
また、作動ゲート63は通過した遊技球が通過後再び遊技領域50aを転動する、いわゆるゲートタイプの入賞口であってもよい。この場合において、作動ゲート63を通過することも本明細書では「入球」と称す。
大入賞口55は、第2始動口59の下方(メイン表示部81の右下側)に配置されている。大入賞口55には、アクチュエータAC2の作動により開閉動作を行う特別電動役物65が付設されている。
また、大入賞口55には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW4が配設されており、大入賞口55に入球した遊技球がカウントスイッチSW4で検知されることにより、賞球の払出条件が成立しうる。
閉鎖状態における特別電動役物65は、遊技領域50aの面位置と略一致するように延在しており、当該面位置より奧方の大入賞口55に蓋をする。
また、開放状態における特別電動役物65は、遊技領域50aの面位置より前方に飛び出し、上方から流下してくる遊技球の受け皿として機能するように作動し、受け入れた遊技球を大入賞口55へと誘導する。
本実施形態における特別電動役物65は、大当り遊技の実行中に開放状態となるように作動して大入賞口55への遊技球の入球を許容する。
普通入賞口67(67a、67b)は、メイン表示部81の左下側に配置されている。普通入賞口67には入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW5が配設されており、普通入賞口67に入球した遊技球がカウントスイッチSW5で検知されることによって賞球の払出条件が成立しうる。
なお、本実施形態においては二つの普通入賞口67a、67bに対して一つのカウントスイッチSW5が設けられている実施例で説明したが、個別にセンサ(カウントスイッチ)を設けてもよい。このとき、それぞれのセンサによって賞球の払出条件が異なってもよく、同一であってもよい。
本実施形態における遊技領域50aは、遊技球が第2流路Yから転動したときよりも、遊技球が第1流路Xから転動したときに第1始動口58または普通入賞口67に入球しやすくなるように、各種障害物が配置されている。つまり、第1始動口58または普通入賞口67は、遊技領域50aの左側を主とする第1流路Xに設けられている。
また、本実施形態における遊技領域50aは、遊技球が第1流路Xから転動したときよりも、遊技球が第2流路Yから転動したときに大入賞口55、第2始動口59または作動ゲート63に入球しやすくなるように、各種障害物が配置されている。つまり、大入賞口55、第2始動口59または作動ゲート63は、遊技領域50aの右側を主とする第2流路Yに設けられている。
アウト口69は、遊技領域50aの最下部に配置されている。上述した各入賞口(作動ゲート63を除く)に入球しなかった遊技球はアウト口69に落入し、アウト球として処理される。
ここまで、本実施形態における遊技機10の構造について説明してきたが、これらは一例であって、別の構成によって本発明を実施することもできる。
<遊技機10の制御構成について>
続いて、図4または図5を用いて遊技機10の制御構成について説明する。
図4は、遊技機10の主要な制御構成を示す機能ブロック図である。図5は、遊技機10の払出制御構成を示す機能ブロック図である。
なお、上述した図1から図3に図示されている各構成要素に触れて説明する場合があるので、これらの図面も適宜参照されたい。
図4または図5で図示される各構成要素は本実施形態の遊技機10を説明する上で必要な構成要素を挙げたものであり、ここに図示しない構成要素を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成要素の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成要素が省かれてもよい。
遊技機10は、基板(図示せず)を自機の内部に備えており、図4または図5に図示している構成要素を含む基板と当該基板に電気的に接続している機能部品との処理によって種々の機能を実現している。より具体的には当該基板は、制御動作を所定の手順で実行するCPU(図示せず)と、当該CPUの制御プログラムを格納するROM(図示せず)と、必要なデータの書き込みおよび読み出しができるRAM(図示せず)を備えている。CPUは、ROMから読み出した制御プログラムを実行し、RAMに種々のデータを書き込む、またはRAMから種々のデータを読み出すことによって種々の機能を実現することができる。
なお、図4または図5に図示している各構成要素は、一の基板のみで機能する構成要素、複数の基板の間で種々のデータ授受を行うことにより機能する構成要素、基板と当該基板に非搭載の機能部品とが電気的に接続していることにより機能する構成要素等が混在している。これらの各構成要素を実現するためのハードウェア構成は幾通りも存在しうるものであって、必ずしも一つに限定されない。
主制御部100は、遊技を統括的に制御し、遊技に関連する演出等について他の構成要素(例えば演出制御部210)にコマンドを伝送する。主制御部100は、遊技の結果に影響を及ぼす機能または及ぼす虞がある機能を有する基板であって、いわゆる主基板として機能する。図4に示すように、主制御部100は多数の構成要素を有し、これらの構成要素が互いに接続している構成となっているが、ここに図示している構成要素または構成要素間の接続は一例であって、必ずしもこれに限られるものではない。
主制御部100が備える主な構成要素としては、入球時処理部110、普図抽選制御部120、特図抽選制御部130、遊技状態制御部140、図柄表示制御部150、変動パターン処理部160、情報伝送部170、電動役物制御部180が挙げられる。
入球時処理部110は、始動口(第1始動口58、第2始動口59)への入球を契機とする処理の少なくとも一部を制御する。
普図抽選制御部120は、普通図柄による図柄変動ゲームに関連する制御を行う。
特図抽選制御部130は、特別図柄による図柄変動ゲームに関連する制御を行う。
遊技状態制御部140は、大当り遊技の制御、確変状態の管理または変短状態の管理を行う。
図柄表示制御部150は、特別図柄による図柄変動ゲームの結果として選択された特別図柄、または普通図柄による図柄変動ゲームの結果として選択された普通図柄、を図柄表示器90に表示させる。
変動パターン処理部160は、特別図柄による図柄変動ゲームにて図柄表示制御部150が変動表示を開始してから停止表示を行うまでの時間を示す変動時間情報を少なくとも含む変動パターンを決定する。また、変動パターン処理部160によって決定された変動パターンは、情報伝送部170を介して演出制御部210に出力されて演出表示器80における表示演出(リーチ演出や保留変化演出等)を実行する際にも用いられる。
情報伝送部170は、主制御部100に含まれる各構成要素にて生成された制御情報(コマンド)を他の構成要素(例えば、演出制御部210等)に伝送する機能を有している。情報伝送部170によって伝送されるコマンドには、上述の変動パターンを示す情報の他にも、特図抽選や普図抽選の結果、確変状態または変短状態の有無、保留記憶に関する情報または大当り遊技の実行に関する情報等が含まれてもよい。
電動役物制御部180は、普通電動役物61の作動および特別電動役物65の作動を制御する。より具体的には、電動役物制御部180に含まれる普通電役制御部181が、普通図柄による図柄変動ゲームの当選を契機としてアクチュエータAC1を作動させ、アクチュエータAC1の作動によって普通電動役物61が作動する。また、電動役物制御部180に含まれる特別電役制御部182が、特別図柄による図柄変動ゲームの当選を契機としてアクチュエータAC2を作動させ、アクチュエータAC2の作動によって特別電動役物65が作動する。
また、遊技機10は、上述した主要の構成要素の他に、演出制御部210、払出制御部230等を備えている。
演出制御部210は、遊技機10によって行われる遊技(図柄変動ゲームや大当り遊技等)に関連する演出を制御する。
払出制御部230は、各入賞口への入賞の特典として付与される賞球の払い出しを制御する。
ここまで挙げた各構成要素について、以下ではより詳細に説明する。
<入球時処理について>
主制御部100は、入球時処理部110を備える。入球時処理部110は、始動口への入球を契機とする処理を制御し、乱数取得部111、事前判定部112、特図保留制御部113、普図保留制御部114を有している。
乱数取得部111は、第1始動口58への遊技球の入球を契機として乱数M1を取得し、第2始動口59への遊技球の入球を契機として乱数M2を取得し、作動ゲート63への遊技球の入球を契機として乱数M3を取得する。乱数取得部111は、専用の乱数生成回路から乱数を取得する方式(ハードウェア方式)によって実現されてもよく、主制御部100に搭載されているCPU(図示せず)がプログラムを実行することによって生成される乱数を取得する方式(ソフトウェア方式)によって実現されてもよい。
事前判定部112は、保留記憶されている乱数が当否抽選部131による判定における当選値であるか否かを判定する。
事前判定部112による判定対象となる乱数は、保留記憶されている乱数の少なくとも一部であり、必ずしも全ての乱数を判定対象とする必要はない。また、事前判定部112による判定は、上記の判定に限らず、他の判定を含んでもよい。
なお、演出制御部210(事前示唆制御手段)が事前判定部112に基づいて事前示唆を実行する処理については、後に詳述する。
特図保留制御部113(保留記憶制御手段)は、乱数取得部111によって取得された乱数(乱数M1、乱数M2)を、当否抽選部131による判定に用いられるまで保留記憶させる。特図保留制御部113による保留数の上限値は予め定められており、本実施形態では乱数M1および乱数M2の各々について4個が保留上限数と設定されている。
特図保留制御部113は、後述する特図抽選制御部130が特別図柄による図柄変動ゲームに係る制御を行っていないとき、保留記憶されている乱数M1または乱数M2を所定の周期で読み出す。このとき、特図保留制御部113は、保留記憶されている乱数M1または乱数M2を、保留記憶させた順番で読み出してもよいし、一方を他方に優先して読み出してもよい。
特図保留制御部113は保留記憶されている乱数の数をそれぞれについて監視してもよい。この場合、特図保留制御部113は、監視している乱数の数を、図柄表示器90に表示させるように図柄表示制御部150(特図表示制御部151)に指令を出力してもよい。また、特図保留制御部113は、保留記憶させている乱数の数に相当する数の保留表示を演出表示器80に表示させるように、情報伝送部170に演出制御部210に対するコマンドを出力させてもよい。
普図保留制御部114は、乱数取得部111によって取得された乱数のうち、普図抽選に係る乱数(乱数M3)を専用の記憶領域に格納(保留記憶)させる。普図保留制御部114による保留数の上限値は予め定められている。
普図保留制御部114は、後述する普図抽選制御部120が普通図柄による図柄変動ゲームに係る制御を行っていないとき、保留されている乱数M3を所定の周期で読み出す。
普図保留制御部114は保留されている乱数M3の数を監視している。また、普図保留制御部114は、監視している乱数M3の数を、図柄表示器90に表示させるように図柄表示制御部150に指令を出してもよい。
<特図抽選について>
主制御部100は、特図抽選制御部130を備える。特図抽選制御部130は、特別図柄による図柄変動ゲームの実行のための制御を行い、当否抽選部131と特図選択部132とを有している。
当否抽選部131は、始動口(第1始動口58、第2始動口59)への入球を契機として大当り遊技の当否抽選を行う。より具体的には、当否抽選部131は、乱数取得部111によって取得された乱数M1または乱数M2のうち、特図保留制御部113によって読み出された乱数を用いて当選を判定する。
ここで「始動口への入球を契機として当否抽選を行う」とは、始動口への遊技球の入球を検知することを一つの条件として、その後に当否抽選が実行されうることをいう。すなわち、始動口に対して遊技球が入球した場合であっても、必ずしも当該当否抽選が実行されなくてもよい。例えば、保留されている乱数M1の数が保留上限数を超えた場合にカウントスイッチSW1によって検知された入球、または保留されている乱数M2の数が保留上限数を超えた場合にカウントスイッチSW2によって検知された入球は、当否抽選の条件にはならない。
特図選択部132は、当否抽選部131による当否抽選の結果に基づいて、特別図柄表示部91に表示させる特別図柄を選択する。例えば、特図選択部132は、当否抽選の結果が当選を示す場合、確変大当り遊技に対応する特図か通常大当り遊技に対応する特図かを抽選により選択する。
特図選択部132によって選択された特別図柄は、後述する特図表示制御部151によって図柄変動ゲームの実行中に特別図柄表示部91に表示される。
特図抽選制御部130は、当否抽選部131による処理または特図選択部132による処理の他に、当否抽選部131による当否抽選の対象となる特別図柄の図柄変動ゲームにおいて演出制御部210が決定する演出内容の決定条件を判定してもよい。例えば、特図抽選制御部130は、決定条件としてリーチ演出の有無を決定してもよい。なお、特図抽選制御部130による判定結果が示す決定条件の情報は、コマンドに含められて、情報伝送部170から出力される。
<普図抽選と普通電動役物の制御について>
遊技機10は、普図抽選制御部120と普通電役制御部181とを備える。
普図抽選制御部120は普通図柄による図柄変動ゲームの実行のための制御を行い、開放抽選部121と普図選択部122とを有する。
普通電役制御部181は、普通図柄による図柄変動ゲームの当選を契機として、普通電動役物61の作動に係るアクチュエータAC1を作動させる。
開放抽選部121は、普図保留制御部114によって読み出された乱数M3を用いて、普通電動役物61を開放状態に遷移させるか否かの開放抽選を行う。なお、開放抽選部121による開放抽選の当選確率は、通常遊技状態であるときは変短状態であるときより低くなっており、変短状態であるときは通常遊技状態であるときより高くなっている。
開放抽選部121による開放抽選に当選したとき、普通電役制御部181はアクチュエータAC1を作動させて所定の開放条件で普通電動役物61を開放させる。
普図選択部122は、開放抽選部121による開放抽選の当否結果に基づいて普通図柄を選択し、選択された普通図柄を普図表示制御部152によって普通図柄表示部92に表示させる。普通図柄表示部92に対応している二つのLEDは一方が当選、一方が落選に対応しており、普図表示制御部152は普図選択部122が選択した普通図柄に従っていずれか一方を発光させる。
なお、ここでいう選択には、開放抽選部121による抽選に用いられた乱数M3と、予め用意されている普通図柄の種類が同数であって一意に決定される態様も含まれる。
普通電役制御部181は、変短制御部142によって変短状態が付与されているとき、開放状態をとる時間が単位時間あたりで増加するようにアクチュエータAC1(普通電動役物61)を制御する。すなわち、普通電役制御部181の制御は、後述する変短制御部142による変短状態の付与に起因して変動する。
<遊技状態制御について>
遊技状態制御部140は大当り遊技、確変状態または変短状態を制御し、確変制御部141、変短制御部142、大当り制御部143を有している。
確変制御部141は、確変状態の付与条件が成立したときに通常遊技状態から確変状態へ、または確変状態の解除条件が成立したときに確変状態から通常遊技状態へと移行させることができる。ここで確変状態とは、特別図柄による図柄変動ゲームにおける当選確率が通常遊技状態より高確率になることをいう。
確変状態の付与条件は、一般的には(a)一部または全部の当り遊技を条件とする方式と、(b)当り遊技中に所定の領域(入賞口を含む)への遊技球の入球を条件とする方式と、が挙げられる。また、(a)の方式において確変状態の付与条件となる一部の当り遊技を選択する方式としては、図柄変動ゲームにおいて選択される特別図柄によって決定する方式を採用することが多い。
なお、本実施形態における確変状態の付与条件は、(a)の方式を採用してもよく、(b)の方式を採用してもよい。
確変状態の解除方式は、一般的にループ方式、ST方式及び転落抽選方式の三種類に大別される。
ループ方式の確変とは、少なくとも次回大当りまで継続する確変をいう。従って、ループ方式の確変の場合、確変状態の解除条件は次回大当りが開始されることである。
ST方式の確変とは、「スペシャルタイム確変」あるいは「回数切り確変」等とも称され、確変状態に移行した後、所定回数の図柄変動ゲームのうちに大当り抽選に当選しない場合に、通常遊技状態に移行する確変をいう。従って、ST方式の確変の場合、確変状態の解除条件は次回大当りが開始されることに加えて、所定回数の図柄変動ゲームが行われることが含まれる。
転落抽選方式の確変とは、確変に移行した後に行われる図柄変動ゲームにおいて確変状態から通常遊技状態へ転落するか否かを抽選(転落抽選)し、転落抽選に当選した場合に通常遊技状態へ移行する確変をいう。従って、転落抽選方式の確変の場合、確変状態の解除条件は次回大当りが開始されることに加えて、転落抽選に当選することが含まれる。
なお、本実施形態における確変状態の解除条件は、上記の方式のいずれによって成立するものであってもよい。
変短制御部142は、変短状態の付与条件が成立したときに通常遊技状態から変短状態へと移行させ、変短状態の解除条件が成立したときに変短状態から通常遊技状態へと移行させる機能である。
なお、本実施形態における変短状態の付与条件は、確変状態の付与条件と共通であってもよいし異なってもよい。また、本実施形態における変短状態の解除条件は、確変状態の解除条件と共通であってもよいし異なってもよい。すなわち、確変状態が付与される期間と変短状態が付与される期間は、共通であってもよいし異なってもよい。
変短状態とは、(i)普通電動役物の開放抽選の当選確率が通常遊技状態より高確率になる、(ii)普通電動役物の一回当たりの開放時間が通常遊技状態より延長される、(iii)普通電動役物の開放抽選の当選に応じて普通電動役物が開放される回数が通常遊技状態より増加される、(iv)普通図柄表示部における一回あたりの変動表示時間が短縮される、の少なくとも一つが行われることをいう。
本実施形態において変短状態が付与された場合には、上記の四つのいずれも実行されるものとする。なお、上記の(ii)および(iii)の少なくとも一つが行われることを、一般的には"電チューサポート"または"電サポ"等と称する。
大当り制御部143は、大当り遊技を制御する機能である。
本実施形態における大当り遊技は、具体的には以下のように実行される。
まず、当否抽選部131によって大当り遊技に当選した場合、大当り遊技に対応する特別図柄が特図選択部132によって選択され、選択された特別図柄が特別図柄表示部91に停止表示された後(特別図柄による図柄変動ゲームが終了した後)に、大当り制御部143は大当り遊技を開始させる。
大当り遊技が開始されると、大当り制御部143は、演出制御部210に大当り遊技の開始を示すオープニング演出の実行を促すコマンドを情報伝送部170に出力させる。演出制御部210は、そのコマンドに従い所定時間(オープニング時間)にわたってオープニング演出を実行する。なお、オープニング演出において遊技者に右打ちを推奨する等して、大入賞口55に向かう第2流路Yへの遊技球の打ち出しを促すことが好ましい。
オープニング演出の終了後には、大入賞口55が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定回数(ラウンド回数)を上限として複数回行われる。ラウンド遊技では、大入賞口55が所定回数(例えば1回)開放される。また、開放された大入賞口55に規定個数の遊技球が入球した後、または規定時間(ラウンド遊技時間)が経過後に、大入賞口55が閉鎖されてそのラウンド遊技が終了する。
ラウンド遊技の終了後には、大入賞口55が所定の時間(インターバル時間)だけ閉鎖され、次のラウンド遊技の開始と共に再び大入賞口55が開放される。
大当り制御部143は、前段で述べたように制御するために、ラウンド回数、ラウンド遊技時間、インターバル時間等を制御情報として含む指令を特別電役制御部182に伝送する。
特別電役制御部182は、大当り制御部143から受けた指令に従って、アクチュエータAC2を作動させて特別電動役物65を開放させる。また、特別電役制御部182は、特別電動役物65を開放させている間、1回のラウンド遊技中に大入賞口55に入球した遊技球の個数をカウントスイッチSW4の検知に基づいて監視している。そして、特別電役制御部182は、入球した遊技球が上限数に達したとき、アクチュエータAC2を作動させて特別電動役物65を閉鎖させる。
大当り制御部143は、演出制御部210にラウンド遊技中に係る演出を促すコマンドを情報伝送部170に出力させる。演出制御部210は、そのコマンドに従ってラウンド演出を実行する。
規定のラウンド回数が終了すると、大当り制御部143は、演出制御部210に大当り遊技の終了を示すエンディング演出を促すコマンドを情報伝送部170に出力させる。演出制御部210は、そのコマンドに従い所定時間(エンディング時間)にわたってエンディング演出を実行し、大当り制御部143は大当り遊技を終了させる。
<払出制御について>
遊技機10は、上球受け皿27に連通している払出機構部70を制御し、上球受け皿27へ賞球を払い出すことができる払出制御部230を備える。
より詳細には、主制御部100は、各カウントスイッチ(カウントスイッチSW1、カウントスイッチSW2、カウントスイッチSW4、カウントスイッチSW5)による入賞検知に応じて所定の賞球を払い出すように払出制御部230に対して指令を出力する。そして、払出制御部230は、主制御部100から受け付けた指令に基づいて払出機構部70を制御する。なお、払出機構部70は中枠(図示せず)の後方に配設されており、前枠20が閉じた状態では視認することができない。
各カウントスイッチに対して予め設定されている所定の賞球の数は、実施の態様に合わせて適宜設定してもよく、一例に限られない。
<図柄変動ゲームと演出図柄の変動表示について>
遊技機10は、図柄表示制御部150、演出制御部210、変動パターン処理部160を有する。
図柄表示制御部150は、特別図柄による図柄変動ゲームの結果である特別図柄、または普通図柄による図柄変動ゲームの結果である普通図柄を図柄表示器90に表示させる。
演出制御部210は、特別図柄による図柄変動ゲームや大当り遊技に関する演出表示を演出表示器80に表示させる。このとき、演出制御部210は、特別図柄表示部91における一回の特別図柄による図柄変動ゲームと、メイン表示部81に出力される一回の演出表示とを、原則として対応付けて実行する。ここでの一回の演出表示には、演出図柄変動演出、リーチ演出、後述する事前示唆などが含まれる。
ただし、複数回の特別図柄による図柄変動ゲームにわたって連続性を有している演出表示が実行される場合や、一回の特別図柄による図柄変動ゲームに対して複数回の変動を1セットとする演出表示が実行される場合もある。前者の代表例はいわゆる連続予告と称される演出表示であり、後者の代表例はいわゆる擬似連演出と称される演出表示である。
上記の特別図柄による図柄変動ゲームと演出図柄の変動表示との対応性を担保するため、変動パターン処理部160は変動パターンを定める。
より詳細には、変動パターン処理部160は、特別図柄による図柄変動ゲームにて特別図柄が変動する時間を示す変動時間情報を少なくとも含む変動パターンを定め、変動パターンの情報を含むコマンドを情報伝送部170に出力させることで、変動パターンの情報を図柄表示制御部150(特図表示制御部151)または演出制御部210に伝える。このとき、変動パターン処理部160は、特図抽選制御部130による、演出内容に関する決定条件の判定で決められた、リーチ演出の有無等を参照して変動パターンを定めることもできる。
特図表示制御部151は変動パターンに応じて特別図柄による図柄変動ゲームを実行し、また演出制御部210は変動パターンに応じて演出図柄の変動表示を実行することによって、これらの対応性を担保している。なお、本実施形態に係る特図表示制御部151によって実行される一回の図柄の変動表示の実行時間が長いほど、当否抽選部131による判定結果が当選であることを示す当選図柄が特図表示制御部151によって停止表示されやすい。すなわち、本実施形態に係る特図表示制御部151は、特別図柄の変動表示が長いほど大当り遊技に当選している期待度が高くなるように構成されている。
なお、上記の説明において、演出制御部210は、演出表示器80(メイン表示部81、サブ表示部82)の演出表示を制御する旨を説明したが、その他に照明装置35による点灯(点滅)演出、またはスピーカ33による音声演出についても制御することができ、これらの演出表示、点灯演出、音声演出等を組み合わせて遊技者の興趣を喚起することができる。また、演出制御部210は、プッシュボタン37にて受け付けた遊技者の操作に応じて各種演出を可変に切り替えることもできる。また、演出制御部210は、サブ表示部82の移動制御を実行することができ、さらに図4では図示していないが、いわゆる装飾可動体の移動制御を実行することができてもよい。
また、上記の説明において、変動パターン処理部160によって定められる変動パターンは変動時間情報を少なくとも含む旨を説明した。この他にも、変動パターンには、リーチ演出をするかバラケ目にするかを示す情報やリーチ演出の種別を示す情報等が含まれてもよい。
<事前示唆について>
上述の演出制御部210は、さらに、事前判定部112による判定結果を示唆する事前示唆を、一回の特別図柄の変動表示の実行中に実行する事前示唆制御手段としても機能する。
なお、本実施形態に係る演出制御部210は、一回の特別図柄の変動表示の実行中において、一つの保留表示に対して事前示唆を複数回実行しうる。
演出制御部210は、示唆態様選択部211(示唆選択手段)、保留表示制御部212(保留表示制御手段)、変化契機演出制御部213(変化契機演出制御手段)を含んでいる。
示唆態様選択部211は、演出制御部210が特別図柄の変動表示の実行中に事前示唆を実行する場合、実行される事前示唆の態様である示唆パターンを当該変動表示の開始時に抽選によって選択する。
保留表示制御部212は、特図保留制御部113(保留記憶制御手段)によって記憶されている乱数の各々に対応する保留表示を、予め定められた表示領域に表示させる。また、保留表示制御部212は、変化契機演出制御部213によって実行される変化契機演出を契機として、保留表示の表示態様を変化させうる。
変化契機演出制御部213は、保留表示制御部212が保留表示の表示態様を変化させうる契機を示す変化契機演出を、一回の特別図柄の変動表示の実行中に複数回実行しうる。
ここで、保留表示とは、いわゆる保留玉のことである。保留表示は、取得された乱数ごとに、対応する乱数が当否抽選部131によって当選と判定される可能性の程度を示唆する態様で表示される。保留表示の個数は、取得されている乱数であって、その乱数に起因して実行されるべき図柄変動ゲームが未だ終了していない(実行中の図柄変動ゲームが含まれてもよい)、そのような乱数の数を示す。保留表示は、対応する乱数に起因する図柄変動ゲームの開始時に消去されてもよいし、その図柄変動ゲームの終了後に消去されてもよい。
保留表示の表示態様は、例えば、色彩、大きさ、形状、表示画像の内容(図柄、文字、キャラクタなど)、表示画像の動き、いずれか複数の組み合わせなどで実現される。その具体的態様は、当選と判定される可能性の程度を遊技者に示唆するものであれば足り、特に制限されない。
保留表示の表示領域は、特に制限されないが、本実施形態ではサブ表示部82の一部領域であるものとして説明する。なお、保留表示の表示領域は、メイン表示部81の一部領域であってもよいし、図示しない他の表示領域であってもよい。
演出制御部210は、事前判定部112の判定対象となった乱数に係る保留表示に対して変化契機演出(事前示唆)を実行するか否かを判定することができる。
また、演出制御部210は、変化契機演出を実行するものと判定した場合に、当該変化契機演出を実行する図柄変動ゲームを決定することができる。より具体的には、演出制御部210は、当該変化契機演出の対象となる保留表示が、どの位置(例えば、図7における保留表示87a、保留表示87b、保留表示87c、保留表示87dのいずれかが表示される位置)に表示された場合に実行するかを決定することができる。
演出制御部210(事前示唆制御手段)は、変化契機演出が実行されて保留表示の表示態様を変化させること、または変化契機演出が実行されて保留表示の表示態様を変化させないこと、を事前示唆として実行しうる。
すなわち、遊技者は、変化契機演出の結果として保留表示が変化するか否かをもって、当り遊技に当選しているか否かを判断することができる。
示唆態様選択部211によって選択されうる複数とおりの示唆パターンのうち少なくとも一部は、事前判定部112によって判定された乱数が当り遊技に対応している可能性の程度が他の示唆パターンとは異なる。また、示唆態様選択部211は、当該変動表示の実行時間が長いほど、示唆パターンを選択する回数である選択回数が増大しやすく、演出制御部210は、選択回数に等しい回数の事前示唆を当該変動表示の実行中に実行しうる。
このように、本実施形態では、複数の事前示唆に跨がる一連の示唆パターンを選択する方式ではなく、個々の事前示唆に対して個別の示唆パターンを選択する方式を採用しているので、示唆内容が予定調和になりがたく、多彩な事前示唆を実現することができる。
より具体的には、本実施形態に係る示唆態様選択部211は、情報伝送部170を介して受け付けた変動パターンに含まれる図柄変動ゲームの変動時間を示す情報(変動時間情報)に基づいて、示唆パターンの選択回数を決定する。例えば、変動時間が30秒であれば選択回数が3回、変動時間が40秒であれば選択回数が4回、変動時間が50秒であれば選択回数が5回のように、示唆態様選択部211は選択回数を決定する。
なお、上記の選択回数の決定に係る処理は一具体例であり、他の態様によって選択回数が決定されてもよい。例えば、特定の抽選処理によって選択回数が決定されてもよいし、滞在している遊技状態や演出状態によって選択回数が決定されてもよい。
続いて、示唆態様選択部211は、示唆パターン決定用の乱数を取得し、取得した乱数に応じた示唆パターンを選択する処理を、決定した選択回数だけ繰り返す。このように、複数の事前示唆に跨がる一連の示唆パターンを選択する構成ではなく、個々の事前示唆に対して個別の示唆パターンを選択する構成を示唆態様選択部211に採用しているので、事前示唆の実行態様が予定調和になりがたく、多彩な事前示唆を実現することができる。
示唆態様選択部211によって選択された示唆パターンの中に、確定パターンと、確定パターンとは異なる態様の他の示唆パターンと、が含まれる場合の少なくとも一部において、演出制御部210(事前示唆制御手段)は、他の示唆パターンで事前示唆を実行した後に、確定パターンで事前示唆を実行することが好ましい。すなわち、事前示唆に係る演出効果を高めることができるので、確定パターンについては他の示唆パターンより後出しにする方が良い。なぜならば、後に確定パターンの事前示唆が実行する方が、そうでない場合に比べて、事前示唆に対する遊技者の関心を高めることができるからである。
なお、上記の構成にするため、本実施形態に係る示唆態様選択部211は、確定パターンを選択した後の選択において他の示唆パターンの選択を規制する構成を採用する。ただし、これは一具体例であって、決定した選択回数に達するまで選択処理を繰り返し行い、選択した示唆パターンに確定パターンと他の示唆パターンとが含まれる場合に、その順番を並び変えて確定パターンを後回しにして実行する構成によって示唆態様選択部211が実現されてもよい。
ここで示唆パターンとは、事前示唆ごとに定められる当該事前示唆の実行態様である。具体的には、本実施形態に係る示唆パターンには、変化契機演出の実行態様または保留表示の表示態様の少なくとも一方が含まれる。
ここで確定パターンとは、事前判定部112によって判定された乱数が当り遊技に対応していること、または当該乱数が当り遊技に対応していないことのいずれかを確定的に示す示唆パターンである。本実施形態に係る確定パターンは、例えば、変化契機演出を契機として保留表示が特定の色彩(例えば、金色等)に変化することであってもよい。
ここで他の示唆パターンとは、事前判定部112によって判定された乱数が当り遊技に対応している場合にも当該乱数が当り遊技に対応していない場合にも示唆態様選択部211によって選択されうる示唆パターンである。
次に、本実施形態に係る事前示唆として実行される変化契機演出と保留表示の変化について、図6から図19を用いて説明する。
図6、図16または図19は、特別図柄表示部91およびメイン表示部81に係る表示と、変化契機演出88に係る表示と、に関するタイムチャートである。
図7から図15、図17、図18は、あるタイミングにおけるメイン表示部81とサブ表示部82の表示態様を示す図である。
図6は、一回の特別図柄の変動表示の実行期間が30秒であって、その実行期間中に変化契機演出制御部213によって3回の変化契機演出88(3回の事前示唆)が実行される場合のタイムチャートである。
図6に図示する「変動」とは特別図柄表示部91に表示される特別図柄、またはメイン表示部81に表示される演出図柄が変動表示している期間を表している。
図6に図示する「仮」とは、メイン表示部81に表示される演出図柄が仮停止している期間を表している。
図6に図示する「確」とは、特別図柄表示部91に表示される特別図柄、またはメイン表示部81に表示される演出図柄が停止表示されている期間を表している。
図6に図示する「攻」とは、メイン表示部81に表示されるキャラクター(以下、単にキャラクター88aと称す)と、キャラクター88aがサブ表示部82に表示されている保留表示87に向かって攻撃する様を示す演出画像(以下、単に演出画像88bと称す)と、が表示されている期間を表している。
図6に図示する「待機」とは、キャラクター88aが攻撃していない様が表示されている期間を表している。
ここで仮停止とは、暫定的に停止しており再変動しうる状態を意味している。なお、本実施形態における仮停止は、スクロール方向への図柄の進行が停止しており、且つスクロール方向とは異なる方向への揺動や図柄の表示変化が許容されている表示態様である。また、本実施形態において停止表示と述べる場合には、確定的に停止している表示態様を意味しており、仮停止とは異なる状態である。
図6に示すとおり、特別図柄表示部91において特別図柄が変動している期間が10秒、20秒、30秒に達するタイミングに合わせてメイン表示部81の演出図柄の仮停止や変化契機演出88が実行される。
また、特別図柄表示部91において特別図柄が変動している期間が30秒に達した後に、特別図柄表示部91の特別図柄とメイン表示部81の演出図柄とが停止表示される。
図7は、メイン表示部81に表される演出図柄の全てが変動表示している期間におけるメイン表示部81およびサブ表示部82の表示態様を示している。なお、図6に示すとおり、メイン表示部81の演出図柄の変動開始時点と、特別図柄表示部91の特別図柄の変動開始時点と、は略同一である。
このとき、メイン表示部81に表示される演出図柄86a、演出図柄86b、演出図柄86cは、遊技者から視て奧方から手前に向かってくるようにスクロールし、図7における破線矢印はその様子を表している。
また、サブ表示部82に表示される保留表示87a、保留表示87b、保留表示87c、保留表示87dは、サブ表示部82の一部領域に表示されている。保留表示87aは、この時点で実行されている図柄変動ゲームに対応している。また、保留表示87b、保留表示87c、保留表示87dは、それぞれ当該図柄変動ゲームの1回後、2回後、3回後に行われる図柄変動ゲームに対応している。
なお、以下の説明において、保留表示87a、保留表示87b、保留表示87c、保留表示87dが表示されている位置を、それぞれ「保0」、「保1」、「保2」、「保3」と呼称する場合がある。
図8は、左方の演出図柄86aが「6」で仮停止する直前のタイミングにおけるメイン表示部81およびサブ表示部82の表示態様を示している。
このとき、キャラクター88aが現れると共に、保留表示87bを攻撃するビームを模した演出画像88bが示される変化契機演出88がメイン表示部81およびサブ表示部82に跨がって表示されることをもって、1回目の変化契機演出88が開始される。
図9は、左方の演出図柄86aが「6」で仮停止するタイミングにおけるメイン表示部81およびサブ表示部82の表示態様を示している。
このとき、スクロールしていた左方の演出図柄86aが仮停止する。ここで、演出図柄86aの左上と右下に図示している効果線は、演出図柄86aが仮停止していることを示すものである。
また、このとき、演出画像88bの表示が消滅することをもって、保留表示87bへの1回目の攻撃が終了した旨が示される。図9に示す例では、変化契機演出制御部213による1回目の変化契機演出88は失敗に終わり、保留表示制御部212が保留表示87bの表示態様(色彩)を維持した様子が示されている。すなわち、変化契機演出88が実行されて保留表示87bの色彩が変化しないことをもって、1回目の事前示唆が終了する。
図8および図9に示す例では、保留表示87bがキャラクター88aによって攻撃されたにも関わらず、その色彩が変化しないので、遊技者は「保留表示87bに対応する図柄変動ゲームでは、当り遊技に当選しないかもしれない」という心証を受けうる。
図10は、右方の演出図柄86cが「2」で仮停止する直前のタイミングにおけるメイン表示部81およびサブ表示部82の表示態様を示している。
このときまで、1回目の変化契機演出88で現れたキャラクター88aの表示が維持されており、再びキャラクター88aが保留表示87bを攻撃する演出画像88bが示されることによって、2回目の変化契機演出88が開始される。
図11は、右方の演出図柄86cが「2」で仮停止するタイミングにおけるメイン表示部81およびサブ表示部82の表示態様を示している。
このとき、上記の演出画像88bの表示が消滅することをもって、保留表示87bへの2回目の攻撃が終了した旨が示される。図11に示す例では、変化契機演出制御部213による2回目の変化契機演出88は失敗に終わり、保留表示制御部212が保留表示87bの色彩を維持した様子が示されている。すなわち、変化契機演出88が実行されて保留表示87bの色彩が変化しないことをもって、2回目の事前示唆が終了する。
図10および図11に示す例では、色彩が変化しない攻撃が2回連続して行われたので、遊技者は「保留表示87bに対応する図柄変動ゲームでは、当り遊技に当選する可能性はいよいよ低そうだな」という心証を受けうる。
図12は、中央の演出図柄86bが「3」で仮停止する直前のタイミングにおけるメイン表示部81およびサブ表示部82の表示態様を示している。
このときまで、1回目および2回目の変化契機演出88で表されていたキャラクター88aの表示が維持されており、再びキャラクター88aが保留表示87bを攻撃する演出画像88bが示されることによって、3回目の変化契機演出88が開始される。
図13は、中央の演出図柄86bが「3」で仮停止するタイミングにおけるメイン表示部81およびサブ表示部82の表示態様を示している。
このとき、上記の演出画像88bの表示が消滅することをもって、保留表示87bへの3回目の攻撃が終了した旨が示される。図13に示す例では、変化契機演出制御部213による3回目の変化契機演出88は成功して、保留表示制御部212によって保留表示87bの色彩が変更された様子が示されている。すなわち、変化契機演出88が実行されて保留表示87bの色彩が変化することをもって、3回目の事前示唆が終了する。
図12および図13に示す例では、色彩が変化する攻撃が行われたので、遊技者は「保留表示87bの色彩が変化したので、次の図柄変動ゲームは期待できる」という心証を受けうる。
図14は、メイン表示部81に表される演出図柄の全てが停止表示している期間におけるメイン表示部81およびサブ表示部82の表示態様を示している。なお、図6に示すとおり、メイン表示部81の演出図柄の停止時点と、特別図柄表示部91の特別図柄の停止時点と、は特別図柄の変動開始時点から30秒経過したタイミングである。
このとき、キャラクター88aの表示が消滅することをもって、一連の変化契機演出88が終了した旨が示される。
図15は、図6に示した特別図柄の変動表示が終了した次に行われる特別図柄の変動表示の実行開始時におけるメイン表示部81およびサブ表示部82の表示態様を示している。
このとき、メイン表示部81では、演出図柄86a、演出図柄86b、演出図柄86cの変動表示が、再び行われている。一方、サブ表示部82に表示されている保留表示は、図14に示す状態から一つずつずれている。従って、図15における保留表示87aの色彩は図14における保留表示87bの色彩と同じであり、図15における保留表示87b、保留表示87cの色彩は図14における保留表示87c、保留表示87dの色彩と同じである。
上述したように、遊技者はこの図柄変動ゲームにおいて当り遊技に当選することを、通常より高く期待しているので、遊技機10は当該図柄変動ゲームを実行することによって遊技者に高い興趣を抱かせることができる。
図16は、一回の特別図柄の変動表示の実行期間が40秒であって、その実行期間中に変化契機演出制御部213によって4回の変化契機演出88(4回の事前示唆)が実行される場合のタイムチャートである。
変化契機演出制御部213が、1回の特別図柄の変動表示の間に4回の変化契機演出88を実行する場合、メイン表示部81に表示されている演出図柄86a、演出図柄86b、演出図柄86cがスクロールしている最中に1回目の変化契機演出88を実行し、演出図柄86aが仮停止するタイミングで2回目の変化契機演出88を実行し、演出図柄86cが仮停止するタイミングで3回目の変化契機演出88を実行し、演出図柄86bが仮停止するタイミングで4回目の変化契機演出88を実行することによって実現できる。
このとき、1回目の変化契機演出88の一具体例が図17および図18に示す表示態様であり、2回目の変化契機演出88の一具体例が図8および図9に示す表示態様であり、3回目の変化契機演出88の一具体例が図10および図11に示す表示態様であり、4回目の変化契機演出88の一具体例が図12および図13に示す表示態様である。
また、図19は、一回の特別図柄の変動表示の実行期間が50秒であって、その実行期間中に変化契機演出制御部213によって5回の変化契機演出88(5回の事前示唆)が実行される場合のタイムチャートである。
変化契機演出制御部213が、1回の特別図柄の変動表示の間に5回の変化契機演出88を実行する場合、メイン表示部81に表示されている演出図柄86a、演出図柄86b、演出図柄86cがスクロールしている最中に1回目および2回目の変化契機演出88を実行し、演出図柄86aが仮停止するタイミングで3回目の変化契機演出88を実行し、演出図柄86cが仮停止するタイミングで4回目の変化契機演出88を実行し、演出図柄86bが仮停止するタイミングで5回目の変化契機演出88を実行することによって実現できる。
このとき、1回目および2回目の変化契機演出88の一具体例が図17および図18に示す表示態様であり、3回目の変化契機演出88の一具体例が図8および図9に示す表示態様であり、4回目の変化契機演出88の一具体例が図10および図11に示す表示態様であり、5回目の変化契機演出88の一具体例が図12および図13に示す表示態様である。
上記のような順序で、変化契機演出88が実行されて、その結果として保留表示87が変化するか否かを以て事前示唆が行われるので、変化契機演出88の対象(キャラクター88aに攻撃される対象)となる保留表示87に対応している図柄変動ゲームにおいて当り遊技に当選するか否かを遊技者は知りうる。
本実施形態では、例えば、示唆態様選択部211(示唆選択手段)によって選択されうる複数とおりの示唆パターンは複数のランクに分けられており、各ランクに対して異なる保留表示の表示態様が割り当てられている。より具体的には、ランクの下位から上位の順番で、白色、青色、緑色、赤色、金色のように示唆パターンが振り分けられているものとする。
また、本実施形態に係る示唆態様選択部211は、事前判定部112(事前判定手段)によって当り遊技に係る当選が否定されている場合に比べて、事前判定部112によって当り遊技に係る当選が肯定されている場合において、一の回において選択される示唆パターンのランク(以下、第一ランクと称す)が、一の回の前回において選択された示唆パターンのランク(以下、第二ランクと称す)より上位になる割合が高いことを特徴とする。より具体的には、示唆態様選択部211は、事前判定部112によって当り遊技に係る当選が否定されている場合に、第一ランクが第二ランクより一つ上位になる割合が3%であり、第一ランクが第二ランクに等しくなる割合が97%である。また、示唆態様選択部211は、事前判定部112によって当り遊技に係る当選が肯定されている場合に、第一ランクが第二ランクより一つ上位になる割合が30%であり、第一ランクが第二ランクに等しくなる割合が70%である。
また、本実施形態に係る示唆態様選択部211は、第一ランクが第二ランクより低くなることが規制される構成になっている。すなわち、示唆態様選択部211は、第一ランクが第二ランクより低くならない構成になっている。
上記の構成を前提として、各実施例における、判定対象の保留表示87bに係る乱数が当り遊技に対応している可能性の程度(信頼度)を導出すると以下のようになる。なお、以下の計算において、当否抽選部131による当選確率が1/200であるものとする。
3回の事前示唆を実行する場合において、全ての回において保留表示87bの色彩が白色で維持される場合の信頼度は約0.19%である。
3回の事前示唆を実行する場合において、1回目と2回目において保留表示87bの色彩が白色で維持され、3回目で青色に変化する場合の信頼度は約2.6%である。
3回の事前示唆を実行する場合において、1回目において保留表示87bの色彩が白色で維持され、2回目で青色に変化し、3回目で緑色に変化する場合の信頼度は約27%である。
3回の事前示唆を実行する場合において、1回目において保留表示87bの色彩が青色に変化し、2回目で緑色に変化し、3回目で赤色に変化する場合の信頼度は約83%である。
このように、事前示唆の実行回数が等しくても、保留表示の表示態様が変化する回数が増えるほど信頼度が高くなる。
また、3回の事前示唆を実行する場合において、1回目と2回目において保留表示87bの色彩が白色で維持され、3回目で青色に変化する場合の信頼度は、上述のように約2.6%である。
4回の事前示唆を実行する場合において、1回目と2回目と3回目において保留表示87bの色彩が白色で維持され、4回目で青色に変化する場合の信頼度は約1.8%である。
5回の事前示唆を実行する場合において、1回目と2回目と3回目と4回目において保留表示87bの色彩が白色で維持され、5回目で青色に変化する場合の信頼度は約1.3%である。
このように、最終的な保留表示の表示態様が共通(青色)であっても、実行された事前示唆の回数が増えるほど信頼度が低くなる。
以上のように、事前示唆の実行回数や保留表示の変化回数によって、多様な信頼度を示すことができるので、本実施形態に係る事前示唆の実行は、多彩な興趣を遊技者に与えることができる。
なお、上記の信頼度の計算において、第一ランクが第二ランクより上位になる可能性は、一つ上位になる場合に限られる例で説明したが、二つ以上上位になる場合を含めてもよい。すなわち、一回の変化契機演出を契機としてランクが二つ以上上がる示唆パターンが含まれてもよい。
<各種処理の処理手順について>
次に、上記で説明した各種処理の処理手順について、図20から図22を用いて説明する。なお、上述した図1から図5に図示されている各構成要素に触れて説明する場合があるので、これらの図面も適宜参照されたい。
まず、入球時処理について図20を用いて説明する。
図20は、入球時処理の処理手順を示すフローチャートである。
ここで入球時処理とは、第1始動口58または第2始動口59に対して遊技球が入球した後に実行される一連の処理である。
まず、第1始動口58または第2始動口59への入球が検知されるまで(ステップS102のNO)、ステップS104以降の処理は行われないまま待機となる。また、第1始動口58または第2始動口59への入球が検知されたとしても(ステップS102のYES)、特図保留制御部115により、保留記憶されている乱数の数が保留上限数に達していると判断されれば(ステップS104のYES)、ステップS106以降の処理は行われないまま待機となる。このように、特図保留制御部115は、保留記憶されている乱数の数を保留数として管理している。
第1始動口58または第2始動口59への入球が検知されて(ステップS102のYES)、かつ保留数が保留上限数に達していないとき(ステップS104のNO)、特図保留制御部115は、管理している保留数を加算する(ステップS106)。また、特図保留制御部115は、第1始動口58の入賞を契機として乱数M1を取得し、第2始動口59の入賞を契機として乱数M2を取得し、取得された乱数M1または乱数M2を専用の記憶領域に保留記憶する(ステップS108)。
すなわち、ステップS102の肯定とステップS104の否定とが、上記の始動条件の成立を意味する。
次に、乱数が保留されたことを契機として、事前判定部112は、事前判定処理を行う(ステップS110)。この事前判定処理として、事前判定部112は、保留記憶された乱数が当否抽選部131による判定における当選値に該当するか否かを判定する。
なお、ステップS110の処理は、毎回の図柄変動ゲームにおいて実行されなくてもよい。言い換えれば、ステップS110の処理は、所定の条件に合致する場合に実行される態様であってもよい。
ステップS102からステップS110までの一連の処理結果を制御情報として含むコマンドが、情報伝送部170から演出制御部210に対して出力されて(ステップS112)、その入球時処理は終了となる。
次に、保留表示に係る処理について、図21を用いて説明する。
図21は、保留表示に係る処理の処理手順を示すフローチャートである。ここで保留表示に係る処理とは、入球時処理を契機として、サブ表示部82に保留表示を表示する場合に演出制御部210において実行される一連の処理である。
まず、演出制御部210は、表示する保留表示の初期色を決定する(ステップS302)。ここで、保留表示の初期色とは、対象の保留表示の表示開始時における当該保留表示の色彩である。本実施形態では、ステップS302の決定処理は、最も低位に位置付けられる白色に決定される場合が最も多い構成とするが、他の色彩に決定される場合も含まれる。
次に、演出制御部210は、対象の保留表示に対して変化契機演出を行うか否かを決定する(ステップS304)。なお、本実施形態に係るステップS304の処理は、ステップS110の判定(事前判定)が肯定される場合には肯定されやすく、ステップS110の判定が否定される場合には否定されやすい構成になっている。言い換えれば、事前判定部112による判定が肯定される場合、当該判定が否定される場合に比べて、演出制御部210が変化契機演出(事前示唆)を実行する割合が高くなっている。
ステップS304で変化契機演出の行う旨が決定された場合(ステップS306のYES)、演出制御部210は、対象の保留表示に対して変化契機演出を実行する位置(実行位置)を決定する(ステップS308)。ここで実行位置は、上述の「保0」「保1」「保2」「保3」等で示される保留表示の表示位置のいずれかである。
一方、ステップS304で変化契機演出の行わない旨が決定された場合(ステップS306のNO)、ステップS308の処理は行われないまま、ステップS310の処理が実行される。
次に、演出制御部210は、ステップS302で決定された色彩で、保留表示をサブ表示部82に表示させる(ステップS310)。ステップS310において、保留表示が表示される位置は、既に他の保留表示が表示されている場合には、他の保留表示の一つ右側の表示位置になり、他の保留表示が表示されていない場合には、「保0」になる。
続いて、図柄変動開始処理の処理手順について図22を用いて説明する。
図22は、図柄変動開始処理の処理手順を示すフローチャートである。ここで図柄変動開始処理とは、特別図柄による図柄変動ゲームを開始させる際に行われる一連の処理である。
まず、特図抽選制御部130は、変動開始条件が成立しているか否かを判定する(ステップS202)。ここで変動開始条件とは、(i)ステップS202の判定時において特別図柄による図柄変動ゲームが実行されていないこと、(ii)ステップS202の判定時において大当り遊技が実行されていないこと、(iii)ステップS202の判定時において保留記憶が1個以上存在すること等が挙げられる。
ステップS202の判定が否定されるとき(ステップS202のNO)、ステップS204以降の処理は実行されずに、その開始処理は終了となる。
ステップS202の判定が肯定されるとき(ステップS202のYES)、当否抽選部131は、保留記憶されている乱数を読み出す(ステップS204)。このとき、当否抽選部131は、特図保留制御部115に保留記憶されている順番で乱数を読み出してもよいし、乱数M1及び乱数M2の一方を優先して読み出してもよい。
ステップS204で乱数が読み出されることを契機として各判定処理が実行される(ステップS206)。
ステップS206で実行される判定処理としては、例えば、当否抽選部131による当否抽選、特図選択部132による特別図柄の選択が少なくとも含まれる。その他、(i)変短状態が付与されているか否か、(ii)演出図柄をリーチ目で停止させるか否か、(iii)その他の特定演出を行うか否か等の判定処理が、ステップS206の処理に含まれてもよい。ここで、その他の特定演出には、上述した事前示唆が含まれてもよい。
次に、変動パターン処理部160は、ステップS206の処理結果を用いて変動パターンを決定する(ステップS208)。
ステップS202からステップS208までの一連の処理結果を制御情報として含むコマンドが、情報伝送部170から演出制御部210に対して出力されて(ステップS210)、その図柄変動開始処理は終了となる。
ステップS210において出力されるコマンドには、例えば、ステップS206で実行された判定の処理結果を示す情報やステップS208で決定された変動パターンを示す情報、またはこれらに関連して実行される演出に用いられる情報等が含まれてもよい。
続いて、変化契機演出に係る処理の処理手順について図23を用いて説明する。
図23は、変化契機演出に係る処理の処理手順を示すフローチャートである。ここで変化契機演出に係る処理とは、特別図柄による図柄変動ゲームの開始に伴って演出制御部210が変化契機演出に関連して実行する一連の処理である。
まず、演出制御部210は、サブ表示部82に表示している保留表示に、ステップS308で決定した実行位置に表示されている保留表示が存在するか否かを判定する(ステップS402)。
ステップS402の判定が否定される場合(ステップS402のNO)、変化契機演出は実行されないまま、変化契機演出に係る処理は終了となる。
一方、ステップS402の判定が肯定される場合(ステップS402のYES)、示唆態様選択部211が、変動パターンを示す情報に基づいて示唆パターンの選択回数を決定する(ステップS404)。なお、本実施形態に係る示唆パターンは、上述のように、サブ表示部82に表示される保留表示の色彩である。
次に、保留表示制御部212は、変化契機演出の結果として表示することになる保留表示の色彩(示唆パターン)を、変化契機演出ごとに乱数抽選によって選択する(ステップS406)。ステップS406における選択処理は、ステップS404で決定された選択回数に到達するまで(ステップS408のNO)繰り返し実行され、当該選択回数に到達した場合(ステップS408のYES)にはステップS410の処理に移行する。
なお、ステップS406の選択処理では、上述のように、変化契機演出の結果として保留表示を維持する場合、即ちその時点で表示されている色彩と同じ色彩を選択する場合が含まれる。
次に、変化契機演出制御部213は所定のタイミングで変化契機演出を実行し、当該変化契機演出を契機として保留表示制御部212がステップS406で決定した色彩に保留表示を変化させる、または色彩を維持する(ステップS410)。
なお、ステップS410の処理において、実行する変化契機演出の回数はステップS404で決定された選択回数に等しく、保留表示の色彩を変化させる順序はステップS406の選択処理における選択順序に従う。
以上のステップS402からステップS410の処理を以て、変化契機演出に係る処理は終了となる。
なお、上述の各フローチャートで図示される処理手順は、本発明の処理手順やその実行タイミングを限定するものではない。このため、本発明に関する処理を実施するときには、その複数の処理手順は内容的に支障のない範囲で変更することができ、また複数の処理の実行タイミングの一部または全部が互いに重複していてもよい。また、図20から図23で図示される各処理は、本発明の説明に必要な主たる処理であって、遊技機10によって実行される全ての処理を示すものではない。
<変形例>
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおいて上述の実施形態の内容は、変形、改良等なされてもよい。
例えば、上述の実施形態において演出制御部210は一回の図柄変動ゲームの実行中に複数回の事前示唆を実行する例を説明したが、遊技者にとって一回と認識される実行態様の事前示唆であっても同等の効果を奏しうる。すなわち、特図表示制御部151によって実行される一回の特別図柄の変動表示の実行時間が長いほど、演出制御部210(事前示唆制御手段)によって当該変動表示の実行中に実行される事前示唆の信頼度が高くなるように実行されるのであれば、上述の実施形態における事前示唆と同等の効果を奏しうる。
上述の実施形態に係る遊技状態制御部140は、当り遊技として特別電動役物65を連続作動させる大当り遊技のみを備える例によって説明したが、当り遊技として特別電動役物65を単独作動させる小当り遊技を備える遊技機に適用して本発明を実行してもよい。このとき、事前判定部112は大当り遊技または小当り遊技の少なくとも一方の当選が判定できればよい。
上述の実施形態に係る事前判定部112は、保留記憶されている乱数が当否抽選部131による判定における当選値であるか否かを判定する機能を有する旨について言及したが、事前判定部112によって他の判定が実行されてもよい。
例えば、上述の実施形態では、演出制御部210によって決定されていた変化契機演出の有無や変化契機演出を実行するタイミング(実行位置)を、演出制御部210に代わって事前判定部112が決定してもよい。
上述の実施形態に係る事前示唆の実行態様は、一具体例である。
例えば、変化契機演出制御部213は、必ずしも図6、図16、図19に図示したタイミングで変化契機演出88を開始させたり終了させたりしなくてもよい。
また、上述の実施例では、変化契機演出制御部213による変化契機演出88の実行を契機として保留表示制御部212が保留表示の色彩を変化させる態様で事前示唆を説明したが、他の態様で事前示唆を実行してもよい。
さらに、上述の実施例では、複数回の変化契機演出88の実行に対して保留表示87bの色彩を一回変化させる態様で説明したが、複数回の変化契機演出88の実行に対して保留表示87bの色彩を複数回変化させる態様によって事前示唆が実行されてもよい。
さらに、上述の実施例では、変化契機演出88の対象である(キャラクター88aが攻撃する)保留表示が、一回の特別図柄の変動表示において一つである態様で説明したが、一回の特別図柄の変動表示に対して変化契機演出の対象となる保留表示が複数個である態様であってもよい。
さらに、上述の実施例では、変化契機演出88に用いられるキャラクター88aや攻撃に係る演出画像88bについてそれぞれ一パターンのみ図示したが、キャラクターについても攻撃に係る演出画像についても複数のパターンが設けられてもよい。また、パターンの種別によって、保留表示の色彩が変化する確率が異なってもよい。
本実施形態は以下の技術思想を包含する。
(1)始動条件の成立を契機として乱数を取得する乱数取得手段と、前記乱数取得手段によって取得された乱数を用いて、当り遊技に係る当選の成否を判定する当否判定手段と、特別図柄の変動表示と停止表示とを行い、停止表示させた特別図柄によって前記当否判定手段による判定結果を報知する図柄表示制御手段と、前記当否判定手段が乱数を用いて判定するより前に、当該乱数が前記当り遊技に対応するものであるか否かを判定する事前判定手段と、前記事前判定手段による判定結果を示唆する事前示唆を、一回の特別図柄の変動表示の実行中に複数回実行しうる事前示唆制御手段と、を備え、前記図柄表示制御手段によって実行される一回の特別図柄の変動表示の実行時間が長いほど、前記事前示唆制御手段によって当該変動表示の実行中に実行される前記事前示唆の回数が多くなりやすい遊技機。
(2)前記事前示唆制御手段が特別図柄の変動表示の実行中に前記事前示唆を実行する場合、実行される前記事前示唆の態様である示唆パターンを当該変動表示の開始時に抽選によって選択する示唆選択手段を備え、前記示唆選択手段によって選択されうる複数とおりの前記示唆パターンのうち少なくとも一部は、前記事前判定手段によって判定された乱数が前記当り遊技に対応している可能性の程度が他の前記示唆パターンとは異なり、前記示唆選択手段は、当該変動表示の実行時間が長いほど、前記示唆パターンを選択する回数である選択回数が増大しやすく、前記事前示唆制御手段は、前記選択回数に等しい回数の前記事前示唆を当該変動表示の実行中に実行しうる(1)に記載の遊技機。
(3)前記示唆選択手段によって選択された前記示唆パターンの中に、前記事前判定手段によって判定された乱数が前記当り遊技に対応していること、または当該乱数が前記当り遊技に対応していないことのいずれかを確定的に示す確定パターンと、前記確定パターンとは異なる態様の他の前記示唆パターンと、が含まれる場合の少なくとも一部において、前記事前示唆制御手段は、前記他の示唆パターンで前記事前示唆を実行した後に、前記確定パターンで前記事前示唆を実行する(2)に記載の遊技機。
(4)前記乱数取得手段によって取得された乱数を、前記当否判定手段による判定に用いられるまで保留記憶させる保留記憶制御手段を備え、前記事前示唆制御手段は、前記保留記憶制御手段によって記憶されている乱数の各々に対応する保留表示を、予め定められた表示領域に表示させる保留表示制御手段と、前記保留表示制御手段が前記保留表示の表示態様を変化させうる契機を示す変化契機演出を、一回の特別図柄の変動表示の実行中に複数回実行しうる変化契機演出制御手段と、を含んでおり、前記事前示唆制御手段は、前記変化契機演出が実行されて前記保留表示の表示態様を変化させること、または前記変化契機演出が実行されて前記保留表示の表示態様を変化させないこと、を前記事前示唆として実行しうる(1)から(3)のいずれか一つに記載の遊技機。
(5)前記事前示唆制御手段は、一回の特別図柄の変動表示の実行中において、一つの前記保留表示に対して前記事前示唆を複数回実行しうる(4)に記載の遊技機。
(a)始動条件の成立を契機として乱数を取得する乱数取得手段と、前記乱数取得手段によって取得された乱数を用いて、当り遊技に係る当選の成否を判定する当否判定手段と、特別図柄の変動表示と停止表示とを行い、停止表示させた特別図柄によって前記当否判定手段による判定結果を報知する図柄表示制御手段と、前記当否判定手段が乱数を用いて判定するより前に、当該乱数が前記当り遊技に対応するものであるか否かを判定する事前判定手段と、前記事前判定手段による判定結果を示唆する事前示唆を、特別図柄の変動表示の実行中に実行しうる事前示唆制御手段と、を備え、前記図柄表示制御手段によって実行される一回の特別図柄の変動表示の実行時間が長いほど、前記事前示唆制御手段によって当該変動表示の実行中に実行される前記事前示唆の信頼度が高くなる遊技機。
(b)前記示唆選択手段によって選択されうる複数とおりの前記示唆パターンは複数のランクに分けられており、前記事前判定手段によって前記当り遊技に係る当選が否定されている場合に比べて、前記事前判定手段によって前記当り遊技に係る当選が肯定されている場合において、一の回において選択される前記示唆パターンのランクである第一ランクが、前記一の回の前回において選択された前記示唆パターンのランクである第二ランクより上位になる割合が高いことを特徴とする遊技機。
10 遊技機
15 外枠
20 前枠
21 ヒンジ機構
23 シリンダ錠
25 透明部材
27 上球受け皿
29 下球受け皿
31 操作ハンドル
32 上枠部
33(33a、33b) スピーカ
34、36 左右側枠部
35(35a、35b、35c) 照明装置
37 プッシュボタン
39 球抜き機構
50 遊技盤
50a 遊技領域
51 外レール
52 風車
53 内レール
55 大入賞口
58 第1始動口
59 第2始動口
61 普通電動役物
63 作動ゲート
65 特別電動役物
67(67a、67b) 普通入賞口
69 アウト口
70 払出機構部
80 演出表示器
81 メイン表示部
82 サブ表示部
86a、86b、86c 演出図柄
87a、87b、87c、87d 保留表示
88 変化契機演出
88a キャラクター
88b 演出画像
90 図柄表示器
91 特別図柄表示部
92 普通図柄表示部
100 主制御部
110 入球時処理部
111 乱数取得部
112 事前判定部
113 特図保留制御部
114 普図保留制御部
120 普図抽選制御部
121 開放抽選部
122 普図選択部
130 特図抽選制御部
131 当否抽選部
132 特図選択部
140 遊技状態制御部
141 確変制御部
142 変短制御部
143 大当り制御部
150 図柄表示制御部
151 特図表示制御部
152 普図表示制御部
160 変動パターン処理部
170 情報伝送部
180 電動役物制御部
181 普通電役制御部
182 特別電役制御部
210 演出制御部
211 示唆態様選択部
212 保留表示制御部
213 変化契機演出制御部
230 払出制御部
AC1、AC2 アクチュエータ
SW1、SW2、SW3、SW4、SW5 カウントスイッチ
X 第1流路
Y 第2流路

Claims (2)

  1. 始動条件の成立を契機として乱数を取得する乱数取得手段と、
    前記乱数取得手段によって取得された乱数を用いて、当り遊技に係る当選の成否を判定する当否判定手段と、
    特別図柄の変動表示と停止表示とを行い、停止表示させた特別図柄によって前記当否判定手段による判定結果を報知する図柄表示制御手段と、
    前記当否判定手段が乱数を用いて判定するより前に、当該乱数が前記当り遊技に対応するものであるか否かを判定する事前判定手段と、
    前記事前判定手段による判定結果を示唆する事前示唆を、一回の特別図柄の変動表示の実行中に複数回実行しうる事前示唆制御手段と、
    前記乱数取得手段によって取得された乱数を、前記当否判定手段による判定に用いられるまで保留記憶させる保留記憶制御手段と、
    を備え、
    前記図柄表示制御手段によって実行される一回の特別図柄の変動表示の実行時間が長いほど、前記事前示唆制御手段によって当該変動表示の実行中に実行される前記事前示唆の回数が多くなりやすく、
    前記事前示唆制御手段は、
    前記保留記憶制御手段によって記憶されている乱数の各々に対応する保留表示を、予め定められた表示領域に表示させる保留表示制御手段と、
    前記保留表示制御手段が前記保留表示の表示態様を変化させうる契機を示す変化契機演出を、一回の特別図柄の変動表示の実行中に一つの前記保留表示に対して複数回実行しうる変化契機演出制御手段と、を含んでおり、
    前記事前示唆制御手段は、前記変化契機演出が実行されて前記保留表示の表示態様を変化させること、または前記変化契機演出が実行されて前記保留表示の表示態様を変化させないこと、を前記事前示唆として実行し、
    一回の特別図柄の変動表示の実行中に行われた前記事前示唆の結果として表示される前記保留表示の最終的な表示態様が共通であっても、該保留表示が前記当り遊技に対応している信頼度が、該事前示唆の回数が増えるほど低くなる遊技機。
  2. 前記事前示唆制御手段が特別図柄の変動表示の実行中に前記事前示唆を実行する場合、前記保留表示の表示態様を上位の表示態様に変化させるか否かを抽選によって選択する示唆選択手段を備え、
    前記示唆選択手段は、当該変動表示の実行時間が長いほど、前記抽選の回数が増大しやすく、且つ、前記事前判定手段によって前記当り遊技に係る当選が否定されている場合において前記示唆選択手段が上位の表示態様に変化させる旨を前記抽選によって選択する割合が、前記事前判定手段によって前記当り遊技に係る当選が肯定されている場合において前記示唆選択手段が上位の表示態様に変化させる旨を前記抽選によって選択する割合に比べて低くなっており、
    前記事前示唆制御手段は、前記抽選の回数に等しい回数の前記事前示唆を当該変動表示の実行中に実行することをもって、一回の特別図柄の変動表示の実行中に行われた前記事前示唆の結果として表示される前記保留表示の最終的な表示態様が共通であっても、該保留表示が前記当り遊技に対応している信頼度が、該事前示唆の回数が増えるほど低くなる請求項1に記載の遊技機。
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