JP6611622B2 - 発電システム - Google Patents
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Description
図1は、本実施の形態に係る発電システムの説明に供する電力系統の全体構成を示す図である。図1では、電力会社が敷設した高圧配電線であるフィーダ100に多数の発電システムが接続された構成を示している。図1において、変電所101は、送電線150からの電力供給を受け、通常6.6kVの電圧に降圧してフィーダ100に電力を供給する。変電所101の変圧器TRからは、数回線のフィーダ100に電力が供給されている。図示のように、フィーダ100には、フィーダ100の出力端から見て遠い側から、第1の発電システムである発電システムa_102、第2の発電システムである発電システムb_103および第3の発電システムである発電システムc_104が接続されている。発電システムa_102、発電システムb_103および発電システムc_104は、自らが発電した電力をフィーダ100に供給することができる。なお、この段落および以降の段落の説明に際し、着目する発電システムが第1から第3の発電システムの何れであるかのイメージを容易とするため、図示の符号に加え、アルファベットの文字a,b,cを付加した表記とする。すなわち、アルファベット文字“a”が付されているのは第1の発電システムまたはその構成要素であり、アルファベット文字“b”が付されているのは第2の発電システムまたはその構成要素であり、アルファベット文字“c”が付されているのは第3の発電システムまたはその構成要素である。
・λMj:皮相電力が最大で運転されている、それぞれのPCSjの力率の値、ここでjは、このPCSの台数の合計をmとし1〜mとする。
・PMa:皮相電力が最大で運転されている、すべてのPCSの有効電力の合計
・QMa:皮相電力が最大で運転されている、すべてのPCSの無効電力の合計
・PNk:皮相電力が最大では運転されていない、それぞれのPCSkの有効電力の値、ここでkは、このPCSの台数の合計をnとし1〜nとする。
・QNk:皮相電力が最大では運転されていない、それぞれのPCSkの無効電力の値、ここでkは、このPCSの台数の合計をnとし1〜nとする。
・SNk:皮相電力が最大では運転されていない、それぞれのPCSkの皮相電力の値、ここでkは、このPCSの台数の合計をnとし1〜nとする。
・λNk:皮相電力が最大では運転されていない、それぞれのPCSkの力率の値、ここでkは、このPCSの台数の合計をnとし1〜nとする。
・Δλ:ステップS4で加算される力率の値
・λ0:すべてのPCSの合計での力率(電力会社からの指示により決まる値である設定値)
・Pa:すべてのPCSの有効電力の合計
・Qa:すべてのPCSの無効電力の合計
・Sa:すべてのPCSの皮相電力の合計
なお、( )内の数字は、図6の処理(以下「本処理」と称する)の実施タイミングを示し、(0)は、本処理を実施する直前の値を示し、(1)は、本処理を実施した後に得られる値であることを示す。
皮相電力が最大で運転されているPCSにおける本処理を実施した後の力率の値を、以下の(1)式で計算する。
手順1で求めた力率の値で運転したとき、皮相電力が最大で運転されているPCSにおける本処理を実施した後の有効電力および無効電力を、以下の(2)、(3)式で計算する。
本処理を実施した後のすべてのPCSにおける有効電力、無効電力および皮相電力の各合計を、以下の(4)〜(6)式で計算する。
皮相電力が最大では運転されていないPCSにおける無効電力の値を、以下の(7)式で計算する。具体的には、本処理を実施した後のすべてのPCSにおける無効電力の合計から本処理を実施した後の皮相電力が最大で運転されているPCSにおける無効電力の合計および本処理を実施前の皮相電力が最大では運転されていないPCSにおける無効電力の合計との差を、皮相電力が最大では運転されていないPCSの台数で除算した値を、本処理を実施する前の皮相電力が最大では運転されていないPCSにおける無効電力に加算して求める。
皮相電力が最大では運転されていないPCSにおける皮相電力の値を、以下の(8)式で計算する。
皮相電力が最大では運転されていないPCSにおける力率の値を、以下の(9)式で計算する。
実施の形態1では、フィーダ100に接続された2台以上の発電装置を有する発電システムにおける発電装置間の協調制御について説明したが、図1に示す発電システムa_102および発電システムb_103をそれぞれ1台の発電装置とみなして同様な協調制御を行うことができる。この場合、例えば発電システムa_102が力率100%で、かつ最大出力で運転する可能性があり、発電システムa_102が力率100%で運転したときに生ずる発電システムa_102による電圧上昇が、発電システムa_102と発電システムb_103との間に接続される図示しない需要設備の最低需要による電圧降下ΔVb−aよりも小さいことが条件となる。言いかえれば、発電システムa_102が力率100%で、かつ最大出力で運転しているときでも需要設備の最低需要による電圧降下の方が大きくなり、電圧降下ΔVb−aが正の値、つまり変電所側の方が高い状態であることが条件となる。また、発電システムa_102および発電システムb_103との間には、それぞれの発電システムにおける力率制御装置a_105と力率制御装置b_105との間を通信手段により接続する必要がある。
Claims (6)
- 複数の発電装置を有して電力系統と連系する発電システムであって、
それぞれの前記発電装置の運転力率を当該発電装置から出力される有効電力が最大となるように個別に設定しつつ、それぞれの前記発電装置の皮相電力に基づいて、発電装置全体の運転力率を設定値に維持する力率制御装置を有し、
前記力率制御装置は、それぞれの前記発電装置の皮相電力が最大であるか否か、および、前記皮相電力が最大ではない発電装置があるか否かを判断し、皮相電力が最大である第1の発電装置があり、かつ、皮相電力が最大ではない第2の発電装置がある場合には、前記第1の発電装置のうちの少なくとも一つの発電装置の運転力率を上げ、前記第2の発電装置のうちの少なくとも一つの発電装置の運転力率を下げることで複数の発電装置間全体の力率調整を行う
ことを特徴とする発電システム。 - 前記力率制御装置は、前記第1の発電装置のうちの少なくとも一つの発電装置の力率を設定された変更幅だけ上げ、前記第2の発電装置のうちの少なくとも一つの発電装置の運転力率を複数の発電装置間全体で設定値となるような値に設定することを特徴とする請求項1に記載の発電システム。
- 前記力率制御装置は、前記第2の発電装置の運転力率を複数の発電装置間全体で設定値となるように設定する際に、前記第1の発電装置のうちの少なくとも一つの発電装置の力率を設定された変更幅だけ上げた後の複数の発電装置全体の無効電力の合計から、力率を変更した後の皮相電力が最大である発電装置の無効電力の合計および力率を変更する前の皮相電力が最大ではない発電装置の無効電力の合計との差を、皮相電力が最大でない発電装置の台数で除算した値を、力率を変更する前の皮相電力が最大でない発電装置の無効電力に加算して求めることを特徴とする請求項2に記載の発電システム。
- 1または複数の発電装置を有して電力系統と連系する発電システムであって、
電力系統には複数の発電システムが接続されており、
それぞれの前記発電システムの運転力率を当該発電システムから出力される有効電力が最大となるように個別に設定しつつ、それぞれの前記発電システムの皮相電力に基づいて、複数の発電システム間全体の運転力率を設定値に維持する力率制御装置を少なくとも一つの発電システムが有しており、
前記力率制御装置は、それぞれの前記発電システムの皮相電力が最大であるか否か、および、前記皮相電力が最大ではない発電システムがあるか否かを判断し、皮相電力が最大である第1の発電システムがあり、かつ、皮相電力が最大ではない第2の発電システムがある場合には、前記第1の発電システムのうちの少なくとも一つの発電システムの運転力率を上げ、前記第2の発電システムのうちの少なくとも一つの発電システムの運転力率を下げることで複数の発電システム間全体の力率調整を行う
ことを特徴とする発電システム。 - 前記力率制御装置は、前記第1の発電システムのうちの少なくとも一つの発電システムの力率を設定された変更幅だけ上げ、前記第2の発電システムのうちの少なくとも一つの発電システムの運転力率を複数の発電システム間全体で設定値となるような値に設定することを特徴とする請求項4に記載の発電システム。
- 前記力率制御装置は、前記第2の発電システムの運転力率を複数の発電システム間全体で設定値となるように設定する際に、前記第1の発電システムのうちの少なくとも一つの発電システムの力率を設定された変更幅だけ上げた後の複数の発電システム間全体の無効電力の合計から、力率を変更した後の皮相電力が最大である発電システムの無効電力の合計および力率を変更する前の皮相電力が最大ではない発電システムの無効電力の合計との差を、皮相電力が最大でない発電システムの数で除算した値を、力率を変更する前の皮相電力が最大でない発電システムの無効電力に加算して求めることを特徴とする請求項5に記載の発電システム。
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