以下の実施例では、利用可能形態が異なる複数の遊技機が設置されている場合の一例として、例えば、「定量制」と呼ばれるシステムが採用されている場合について説明する。
「定量制」とは、遊技機から払い出される遊技媒体の総数と遊技機に投入される遊技媒体の総数との差に関連した「打止判定対象数」が所定の打止設定数に達したときに、その遊技機での遊技が一旦停止される(打ち止めにされる)システムのことをいう。
パチンコ店に、「定量制」が採用された遊技機(以下、「定量制の遊技機」という)と、「定量制」が採用されていない遊技機(以下、「非定量制の遊技機」という)との両方が配置されている場合を想定する。
非定量制の遊技機において遊技者が獲得したパチンコ玉は、再度の遊技(再遊技)および賞品交換が可能な持玉データとして遊技者が所有することができるものとする。
これに対して、定量制の遊技機において打ち止めとなったときには、当該遊技機によって遊技者が獲得したパチンコ玉は、賞品交換にのみ使用でき、再遊技には使用できないものとする。また、定量制の遊技機で獲得したパチンコ玉は、打ち止めとなったか否かにかかわらず、その遊技機での遊技終了後においては、再遊技および賞品交換が可能な持玉データとして遊技者が所有することはできないものとする。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。
図1は、この発明の第1実施形態に係る遊技システムにおける獲得遊技媒体処理装置が適用された管理システムの構成を示すブロック図である。
遊技施設には、「定量制」の遊技機(以下において、「第1遊技機4A」という場合がある)が配置された定量制エリアEAと、「非定量制」の遊技機(以下において、「第2遊技機4B」という場合がある。)が配置された非定量制エリアEBとが設けられている。定量制エリアEAと非定量制エリアEBは、貸出レート(玉などの遊技媒体を貸し出す場合の遊技媒体の単価)は同一であるものの、「定量制」であるか否かにおいて異なっている。この実施形態では、遊技機4A,4Bは、パチンコ台である。定量制エリアEAにおいて、島毎に複数の第1遊技機4Aが設置されている。同様に、非定量制エリアEBにおいて、島毎に複数の第2遊技機4Bが設置されている。各遊技機4A,4Bの上方位置には、遊技機4A,4Bの状態を表示するための状態表示装置(以下、「台ランプ」という)3が配置されている。
第1遊技機4A(定量制の遊技機)に対しては、「打止判定対象数」が所定の打止設定数に達したときに、その第1遊技機4Aでの遊技を一旦停止させる(打ち止めにする)ための打止制御処理が行われる。ここで、「打止判定対象数」は、例えば、遊技機から払い出されるパチンコ玉の総数(セーフ玉総数)から遊技機に投入されるパチンコ玉の総数(アウト玉総数)を減算した値である「差数」に応じて決定される。たとえば、「打止判定対象数」は、「現在の差数」から「差数の最低値」を減算した値に設定される。第2遊技機4B(非定量制の遊技機)に対しては、打止制御処理は行われない。
島毎に、1つの島コントローラ2が設けられている。定量制エリアEA内の各第1遊技機4Aには、パチンコ玉の貸出処理等を行なう第1貸出処理機5Aがそれぞれ設けられている。つまり、各第1貸出処理機5Aは、第1遊技機4Aと1対1対応している。非定量制エリアEB内の各第2遊技機4Bには、パチンコ玉の貸出処理等を行なう第2貸出処理機5Bがそれぞれ設けられている。つまり、各第2貸出処理機5Bは、第2遊技機4Bと1対1対応している。第1実施形態では、各貸出処理機5A,5Bは、遊技者が獲得したパチンコ玉を計数する機能(各台計数機能)を備えていない。島内の各貸出処理機5A,5Bは、その島に対応して設けられた島コントローラ2とバス10を介して、管理装置(ターミナルコントローラ(T/C))1に接続されている。バス10には、さらに、島端計数装置6および賞品交換装置7が接続されている。
管理装置1は、遊技客に対して発行されるプリペイドカードの有価価値の残高(以下、「プリペイド価値」という。)、持玉データ、会員データ、貯玉データ等を管理する。プリペイドカード(以下、単に「カード」という。)の種類には、会員に対して発行される会員カードと、会員カードを所持していない遊技客のために発行される一般カードとがある。
「持玉データ」とは、遊技客が当日に獲得したパチンコ玉のうちの一部または全部を、現物として所有するのではなく数値データとしてカードに関連付けて所有する場合の、数値データをいう。一般カードに関連付けられている持玉データは、当日のみ有効であり、その日の営業が終了した時点で効力を失う。これに対して、会員カードに関連付けられている持玉データは、そのデータが発生した日の営業が終了した時点で、持玉データとしての効力は失うが、「貯玉データ」として会員カードに関連付けられる。以下においては、説明の便宜上、一人の会員が所有する「持玉データ」および「貯玉データ」との総和を、データが発生した日の終了時点で失効しない「持玉データ」として扱うことにする。
この実施形態では、一般カードには、カードID、プリペイド価値データ、持玉データなどのデータが記録される。また、会員カードには、カードID(会員ID)、プリペイド価値データ、持玉データなどのデータが記録される。カードに記録されているデータを総称して、カードデータという場合がある。
第2遊技機4Bにおいて遊技者が獲得した獲得玉は、再度の遊技(再遊技)に使用できるとともに、再遊技が可能な持玉データとして遊技者が所有することができる。なお、この第1実施形態(後述する第2実施形態でも同様)では、持玉データは、再遊技に使用することができるとともに、賞品交換にも使用することができるデータである。後述するように、第2遊技機4Bにおいて遊技者が獲得したパチンコ玉が島端計数装置6によって計数されるときに、計数値(計数結果)を持玉データとしてカードに関連付けて記憶させることが可能である。
第1遊技機4Aにおいて打ち止めとなったときには、当該第1遊技機4Aによって遊技者が獲得したパチンコ玉は、賞品交換にのみ使用でき、再遊技に使用することはできない。また、第1遊技機4Aで獲得したパチンコ玉は、打ち止めとなったか否かにかかわらず、当該第1遊技機4Aでの遊技終了後において、再遊技が可能な持玉データとして遊技者が所有することはできない。
第2貸出処理機5Bは、現金またはカードに関連付けられたプリペイド価値を利用したパチンコ玉の貸出を行う機能(貸出機能)、カードに関連付けられた持玉データを利用した持玉の払出を行なう機能(持玉払出機能)等を備えている。これに対し、第1貸出処理機5Aは、現金またはカードに関連付けられたプリペイド価値を利用したパチンコ玉の貸出を行う機能(貸出機能)を備えているが、カードに関連付けられた持玉データを利用した持玉の払出を行なう機能(持玉払出機能)を備えていない。
島端計数装置6は、計数機8と、計数機8およびバス10に接続された計数結果出力装置9とからなる。島端計数装置6は、本発明の獲得遊技媒体処理装置の一例である。計数機8は、本発明の計数手段の一例である。計数結果出力装置9は、計数値関連付手段の一例である。
計数機8は、遊技機4A,4Bにおいて遊技者が獲得したパチンコ玉を計数する。計数機8には、パチンコ玉を投入するための開口部8aを有している。計数結果出力装置9には、カード挿入/返却口9aと、レシート発行口9bとが設けられている。計数結果出力装置9は、計数機8の計数値を賞品交換にのみ使用可能なレシート(本発明の第1記録媒体に相当する)に関連付けて記憶させたり、計数機8の計数結果を賞品交換および再遊技に使用可能なカード(本発明の第2記録媒体に相当する)に関連付けて記憶させたりする。島端計数装置6の詳細については後述する。
賞品交換装置7は、一般カードまたは会員カードに関連付けられている持玉データを、賞品に交換するためのものである。なお、賞品には、通常賞品と、一定の価値に対応付けられており、当該価値で譲渡可能な特殊賞品とがある。特殊賞品には、複数種類の対応した複数種類が存在する。
各遊技機4A,4Bは、図示しないホールコンピュータ(H/C)に接続されている。ホールコンピュータは、第1遊技機4Aに対して打止制御処理を行う。具体的には、ホールコンピュータは、第1遊技機4Aから払い出されるパチンコ玉の総数(セーフ玉総数)から当該第1遊技機4Aに投入されるパチンコ玉の総数(アウト玉総数)を減算した値である「差数」に基づいて、当該第1遊技機4Aを打止状態にするか否かを判別する。第1遊技機4Aを打止状態にすると判定した場合には、ホールコンピュータは、打止処理を行う。例えば、ホールコンピュータは、当該第1遊技機4Aの台ランプ3を点滅させるとともに、当該第1遊技機4Aへのパチンコ玉の補給を停止させる。この際、ホールコンピュータは、さらにアラーム音を発生させてもよい。ホールコンピュータは、現在の差数から差数の最低値を減算した値が所定の打止設定数(たとえば、3,000個)に達した場合に、当該第1遊技機4Aを打止状態にすると判定する。
以下において、第1遊技機4Aと第2遊技機4Bとを総称する場合には、「遊技機4」という。また、第1貸出処理機5Aと第2貸出処理機5Bとを総称する場合には、「貸出処理機5」という。
図2は、遊技機4、貸出処理機5および台ランプ3の外観を示す正面図である。
貸出処理機5は、遊技機4の左側において遊技機4の左側面に沿って配置されており、正面から見て縦長矩形状である。通常、複数の遊技機4が横方向に並んで設置されているので、貸出処理機5は、隣り合う2つの遊技機4の間に配置されていることが多い。
遊技機4の内部には、貸玉や賞球を払い出すための玉払出機構41が設けられている。遊技機の前面には、遊技機4に打ち出すためのパチンコ玉を一時的に貯留するための上皿42および下皿43が設けられている。上皿42のパチンコ玉が一杯になると、パチンコ玉が下皿43に流れてくるようになっている。上皿42の前面には、パチンコ玉貸出指令(以下、単に「貸出指令」という)を入力するための貸出ボタン44、カード返却指令(遊技を終了するための指令)を入力するためのカード返却ボタン45、カードのプリペイド価値を表示するためのプリペイド価値表示部46が設けられている。
貸出処理機5の前面には、状態表示部61、紙幣挿入口62、表示部64、操作部65、玉払出用ノズル66、カード挿入/返却口67、持玉払出ボタン75および持玉表示部76などが設けられている。貸出処理機5の内部には、紙幣挿入口62から挿入された紙幣を鑑別して取り込むための紙幣識別部81(図3参照)、カードからデータを読み取ったり、カードにデータを書き込んだりするためのカードリード/ライタ部(カードR/W部)82(図3参照)、玉払出用ノズル66を介して上皿42に、パチンコ玉を供給するための玉払出部83(図3参照)などが設けられている。状態表示部61は、貸出処理機5の運転状態等を表示するものである。持玉払出ボタン75は、持玉払出指令を入力するためのボタンである。持玉表示部76には、持玉データが表示される。また、持玉データは表示部64にも表示される。
図3は、貸出処理機5の電気的構成を示すブロック図である。
貸出処理機5は、制御部80によって制御される。制御部80は、CPUおよびそのプログラム等を記憶したメモリ(ROM、RAM等)を備えており、プログラムにしたがって所定の処理を実行する。制御部80には、状態表示部61、紙幣識別部81、表示部64、操作部65、カードR/W部82、玉払出部83、上位通信I/F部84、台通信I/F部85、遊技機通信I/F部86、メモリ部87、持玉払出ボタン75、持玉表示部76、台ランプ通信I/F部89などが接続されている。
操作部65には、テンキー(図示略)、各種操作ボタン等が設けられている。カードR/W部82には、複数枚の一般カードが収納されている。上位通信I/F部84は、島コントローラ2を介して管理装置1等と通信するためのインタフェースであり、島コントローラ2に接続されている。台通信I/F部85は、遊技機4の貸出ボタン44、返却ボタン45およびプリペイド価値表示部46を、制御部80に接続するためのインタフェースであり、これらのボタン44,45および表示部46に接続されている。遊技機通信I/F部86は、遊技機4と通信を行うためのインタフェースであり、遊技機4の制御部に接続されている。メモリ部87は、作業用メモリとして用いられる。台ランプ通信I/F部89は、台ランプ3を制御部80に接続するためのインタフェースである。
図4は、管理装置1の電気的構成を示すブロック図である。
管理装置1は、制御部110によって制御される。制御部110は、CPUおよびそのプログラムなどを記憶したメモリ(ROM、RAM等)を備えており、プログラムにしたがって所定の処理を実行する。制御部110には、不揮発性メモリ部111、下位通信I/F部113、メモリ部114などが接続されている。
不揮発性メモリ部111は、たとえば、書き換え可能な不揮発性メモリからなる。不揮発性メモリ部111には、持玉管理テーブル111a、レシート管理テーブル111b、定量制・非定量制識別テーブル111cなどが設けられている。持玉管理テーブル111aには、図5Aに示すように、一般カードまたは会員カードのカードIDに関連付けて、プリペイド価値データと持玉データとが記憶される。また、図示していないが、持玉データには遊技種別(遊技媒体の1個あたりの単価を示す貸出レートなど)が関連づけられており、遊技種別ごとに持玉データが管理されている。レシート管理テーブル111bには、図5Bに示すように、レシートのレシート番号に関連付けて、獲得玉計数値(以下、「島計数値」という。)と、当該島計数値分のパチンコ玉が賞品交換済であるか否かを示す情報が記憶される。定量制・非定量制識別テーブル111cには、図5Cに示すように、遊技機番号毎に、その遊技機が定量制の遊技機(第1遊技機4A)であるか非定量制の遊技機(第2遊技機4B)であるかを示すデータが記憶される。また、図示していないが、遊技機番号または貸出処理機の台番号ごとに、遊技種別が管理されている。
図4に戻り、メモリ部114は、作業用メモリとして用いられる。下位通信I/F部113は、島コントローラ2を介して各貸出処理機5と通信したり、計数結果出力装置9、賞品交換装置7等と通信したりするためのインタフェースである。
図6は、計数結果出力装置9の電気的構成を示すブロック図である。
計数結果出力装置9は、制御部90を備えている。制御部90は、CPUおよびそのプログラム等を記憶したメモリ(ROM、RAM等)を備えており、プログラムにしたがって所定の処理を実行する。制御部90には、操作表示部91、カードリード/ライタ部(カードR/W部)92、レシート発行部93、メモリ部94、計数機用通信I/F部95、上位通信I/F部96等が接続されている。
操作表示部91は、タッチパネル付き表示器で構成される。カードR/W部92は、カードからデータを読み取ったり、カードにデータを書き込んだりする。レシート発行部93には、レシートにバーコード等を印刷する機構およびレシートを搬送する機構の駆動回路が含まれる。計数機用通信I/F部95には計数機8が接続されている。上位通信I/F部96は、管理装置1等と通信するためのインタフェースであり、バス10に接続されている。
計数機8は、遊技店内の数箇所に設置され、遊技客が遊技機4A,4Bで獲得したパチンコ玉を計数する装置である。計数機8および計数結果出力装置9は、店員によって操作される。計数機8は、開口部8aにパチンコ玉が投入されると、投入されたパチンコ玉の計数を開始する。そして、計数が終了すると、計数機8は、計数値を計数結果出力装置9に送信する。
図7は、計数結果出力装置9の制御部90の動作例を説明するためのフローチャートである。
計数機8からの計数値(島計数値)を受信すると(ステップS1)、計数結果出力装置9の制御部90は、店員に遊技機番号(台番号)を入力させるための台番号入力画面を操作表示部91に表示する(ステップS2)。
店員は、計数対象のパチンコ玉が獲得された遊技機の台番号を入力する。台番号が入力されると(ステップS3:YES)、制御部90は、入力された台番号が定量制の遊技機(第1遊技機4A)の台番号である否かを判別する(ステップS4)。この判別は、例えば、入力された台番号が定量制の遊技機(第1遊技機4A)の台番号であるか非定量制の遊技機(第2遊技機4B)の台番号であるかを、制御部90が管理装置1に問い合わせることによって行われる。
入力された台番号が非定量制の遊技機(第2遊技機4B)の台番号であると判別された場合には(ステップS4:NO)、制御部90は、計数値が記録されたレシートを発行するか計数値を持玉データとして所持するかを選択するためのレシート発行/持玉所持選択画面を操作表示部91に表示する(ステップS5)。
店員は遊技者の希望を尋ねて、レシート発行または持玉所持のいずれかを選択する。レシート発行/持玉所持選択画面上でレシート発行が選択された場合には(ステップS6のレシート側の分岐)、制御部90はレシート発行処理を行う(ステップS7)。具体的には、制御部90は、レシート発行部93を制御して、計数値を表すバーコード等の情報が印字されたレシートを発行する。そして、制御部90は、今回の処理を終了する。
レシート発行/持玉所持選択画面上で持玉所持が選択された場合には(ステップS6の持玉側の分岐)、制御部90は、持玉データ処理を行う(ステップS8)。そして、制御部90は、今回の処理を終了する。ステップS8で行われる持玉データ処理について説明する。
遊技客が一般カードまたは会員カードを所持している場合には、そのカードを計数結果出力装置9のカード挿入/返却口9a(図1参照)に挿入する。すると、カードR/W部92によってそのカードのカードIDが読み取られる。制御部90は、カードIDと計数値とを含むデータを管理装置1に送信する。管理装置1は、計数結果出力装置8から受信したカードIDに対応する持玉データに受信した計数値を加算することにより、持玉管理テーブル111a内の持玉データを更新する。制御部90は、挿入されたカードに記録されている持玉データに計数値を加算することにより、持玉データを更新する。そして、制御部90は、カードを返却する。
遊技客が一般カードおよび会員カードを所持していない場合には、店員は新規の一般カードを計数結果出力装置8のカード挿入口8aに挿入する。すると、カードR/W部92によってそのカードのカードIDが読み取られる。制御部90は、カードIDと計数値とを含むデータを管理装置1に送信する。この場合、計数結果出力装置8は自機の識別情報を特定可能な状態でデータを送信する。管理装置1は、持玉管理テーブル111a内に、計数結果出力装置8から受信した計数値を持玉データとして、受信したカードIDに関連付けて記録する。管理装置1は、受信したデータにより特定される計数結果出力装置8の識別情報から、持玉データの遊技種別(遊技媒体の1個あたりの単価を示す貸出レートなど)を特定し、特定した遊技種別を示す情報を持玉データに関連付けて管理している。制御部90は、挿入されたカードに計数値を持玉データとして記録する。そして、制御部90は、カードを返却する。
計数結果出力装置8のカードR/W部92内に、複数の一般カードが予め収納されていてもよい。この場合には、店員が新規の一般カードを計数結果出力装置8のカード挿入口に挿入する必要はない。この場合には、カードR/W部92内に収納されている複数の一般カードのうちの1枚のカードIDが仮発行される。制御部90は、仮発行されたカードIDと計数値とを含むデータを管理装置1に送信する。管理装置1は、持玉管理テーブル111a内に、計数結果出力装置8から受信した計数値を持玉データとして、受信したカードIDに関連付けて記録する。制御部90は、カードIDが仮発行されたカードに計数値を持玉データとして記録する。そして、制御部90は、カードを返却する。
前記ステップS4において、入力された台番号が定量制の遊技機(第1遊技機4A)の台番号であると判別された場合には(ステップS4:YES)、制御部90は、レシート発行処理を行う(ステップS9)。具体的には、制御部90は、レシート発行部93を制御して、計数値を表すバーコード等の情報が印字されたレシートを発行する。そして、制御部90は、今回の処理を終了する。
計数結果出力装置9では、入力された台番号が定量制の遊技機(第1遊技機4A)の台番号であると判別された場合には、常にレシート発行処理が行われるので、第1遊技機4Aで獲得されたパチンコ玉が、再遊技が可能な持玉データとしてカードに関連付けられるのを回避できる。
遊技客が第2遊技機4Bで遊技を行なう際の第2貸出処理機5Bの基本的な動作について説明する。まず、現金(紙幣)に基づいて玉貸が行なわれる場合の、第2貸出処理機5Bの基本的な動作について説明する。
第2貸出処理機5Bの紙幣挿入口62に紙幣が投入されると、挿入された紙幣の金額に相当する度数(プリペイド価値)が第2遊技機4Bのプリペイド価値表示部46に表示される。また、カードR/W部82内に収納されている一般カードのうちの1枚のカードIDが仮発行され(この時点では、当該一般カードからカードIDが読み取られるだけで、当該カードは排出されない)、当該カードIDに関連して、プリペイド価値データ(この場合は挿入された紙幣の金額に相当する値)が、メモリ部87に一時的に記憶されるとともに、管理装置1に送信される。管理装置1は、持玉管理テーブル111aに、受信したカードIDに関連付けて、受信したプリペイド価値データを記憶する。このとき、プリペイド価値データは、カードIDに関連付けられるとともに、当該第2貸出処理機5Bに関連付けられることになる。
第2遊技機4Bの貸出ボタン44が押下されると、第2遊技機4Bの玉払出機構41から、1回分の貸玉払出数に相当するパチンコ玉(貸玉)が、上皿42に払い出される。たとえば、100個のパチンコ玉が払い出される。これにより、前記プリペイド価値データが減算される。つまり、仮発行されたカードIDに関連付けられているプリペイド価値データ(メモリ部87上のプリペイド価値データおよび管理装置1側で管理しているプリペイド価値データ)が更新される。遊技客は、より多くの貸玉の払出を受けたい場合には、再度、貸出ボタン44を押下すればよい。
遊技客が遊技機4のカード返却ボタン45を押下すると、第2貸出処理機5Bは、カードIDが仮発行された前記一般カードを発行(返却)する。また、第2貸出処理機5Bは、メモリ部87上のプリペイド価値データを消去する。
遊技客は、一般カードまたは会員カードを挿入して、プリペイド価値データに基づく貸玉の払出や持玉データに基づく持玉の払出を受けることが可能である。また、遊技客は、遊技施設内の賞品カウンタに設置された賞品交換装置7によって、一般カードまたは会員カードに関連付けられた持玉データを、賞品に交換することができる。持玉データを、賞品に交換した場合には、当該カードに関連付けられている持玉データ(管理装置1側で管理されている持玉データおよびカードに記録されている持玉データ)が更新される。つまり、持玉データの値は、賞品交換に使用された分だけ、減少する。
第2貸出処理機5Bに一般カードまたは会員カードが挿入され、挿入されたカードに関連付けられているプリペイド価値データまたは持玉データに基づいて玉貸が行なわれる場合の、第2貸出処理機5Bの基本的な動作について説明する。
第2貸出処理機5Bのカード挿入/返却口67に一般カードまたは会員カードが挿入されると、カードIDを含むカードデータが読み取られる。第2貸出処理機5Bは、当該カードIDおよび遊技機番号(台番号)を管理装置1に送信する。
管理装置1は、定量制・非定量制識別テーブル111cに基づいて、第2貸出処理機5Bから受信した台番号が定量制の遊技機(第1遊技機4A)の台番号であるか、非定量制の遊技機(第2遊技機4B)の台番号であるかを判別する。この場合には、受信した台番号が非定量制の遊技機(第2遊技機4B)の台番号であると判別されるので、管理装置1は、第2貸出処理機5Bから受信したカードIDに対応するプリペイド価値データおよび台番号に対応する遊技種別の持玉データを、持玉管理テーブル111aから検索して、第2貸出処理機5に送信する。この際、管理装置1は、持玉管理テーブル111a内における受信したカードIDに対応する持玉データを消去(零)にする。第2貸出処理機5Bは、管理装置1から送信されてきたプリペイド価値データおよび持玉データを、当該カードIDに関連してメモリ部87に一時的に記憶する。このとき、カードIDに関連付けられているプリペイド価値データおよび持玉データは、当該第2貸出処理機5Bにも関連付けられることになる。また、第2貸出処理機5Bは、取得したプリペイド価値データに対応する度数を第2遊技機4Bのプリペイド価値表示部46に表示させる。
貸出ボタン44が押下された場合には、遊技機4Bの玉払出機構41から、1回分の貸玉払出数に相当するパチンコ玉(貸玉)が、上皿42に払い出される。また、プリペイド価値データが減算される。つまり、遊技客によって挿入されたカードに関連付けられているプリペイド価値データ(メモリ部87上のプリペイド価値データおよび管理装置1側で管理しているプリペイド価値データ)が更新される。
持玉払出ボタン75が押下された場合には、第2貸出処理機5Bは、カードIDに関連してメモリ部87に記憶されている持玉データが所定数以上あれば、持玉払出単位に相当する所定個数のパチンコ玉を払い出し、持玉データが所定数未満であれば持玉データに相当する数のパチンコ玉を払い出す。第2貸出処理機5Bは、メモリ部87に一時的に記憶されている持玉データから、払出されたパチンコ玉の数(持玉払出数)を減算することにより、メモリ部87上の持玉データを更新する。
遊技客が第2遊技機4Bのカード返却ボタン45を押下すると、カード返却処理が行なわれる。カード返却処理においては、第2貸出処理機5Bは、メモリ部87に記憶されている持玉データを、対応するカードIDとともに、管理装置1に送る。貸出処理機は持玉データを送るにあたり、自機の識別情報(台番号)を特定可能な状態で送信する。管理装置1は、持玉管理テーブル111aに、受信したカードIDに関連して、受信した持玉データを記憶する。管理装置1は、受信したデータにより特定される貸出処理機の識別情報から、持玉データの遊技種別(遊技媒体の1個あたりの単価を示す貸出レートなど)を特定し、特定した遊技種別を示す情報を持玉データに関連付けて管理している。また、第2貸出処理機5Bは、遊技客により挿入されているカードにメモリ部87上のプリペイド価値データおよび持玉データを記録した後、当該カードを返却する。ただし、挿入されたカードが一般カードであって、プリペイド価値データおよび持玉データとも零である場合には、当該カードは収納され、再利用される。また、第2貸出処理機5Bは、メモリ部87上のプリペイド価値データおよび持玉データを消去する。
遊技客が定量制の遊技機(第1遊技機4A)で遊技を行なう際の第1貸出処理機5Aの基本的な動作について説明する。現金(紙幣)に基づいて玉貸が行なわれる場合の、第1貸出処理機5Aの動作は、前述した第2貸出処理機5Bの動作と同じである。
第1貸出処理機5Aに一般カードまたは会員カードが挿入され、挿入されたカードに関連付けられているデータに基づいて玉貸が行なわれる場合の、第1貸出処理機5Aの動作は、前述した第2貸出処理機5Bの動作と異なる。第1貸出処理機5Aでは、挿入されたカードに関連付けられているプリペイド価値データに基づく玉貸は可能であるが、挿入されたカードに関連付けられている持玉データに基づく玉貸は禁止される。このため、第1貸出処理機5Aでは、持玉払出ボタン75が押下されたとしても、パチンコ玉の払い出しは行われない。
第1貸出処理機5Aのカード挿入/返却口67に一般カードまたは会員カードが挿入されると、カードIDを含むカードデータが読み取られる。第1貸出処理機5Aは、当該カードIDおよび遊技機番号(台番号)を管理装置1に送信する。
管理装置1は、定量制・非定量制識別テーブル111cに基づいて、第1貸出処理機5Aから受信した台番号が定量制の遊技機(第1遊技機4A)の台番号であるか、非定量制の遊技機(第2遊技機4B)の台番号であるかを判別する。この場合には、受信した台番号が定量制の遊技機(第1遊技機4A)の台番号であると判別されるので、管理装置1は、第1貸出処理機5Aから受信したカードIDに対応するプリペイド価値データおよび持玉データのうち、プリペイド価値データのみを持玉管理テーブル111aから検索して、第2貸出処理機5に送信する。この際、管理装置1は、持玉管理テーブル111a内における受信したカードIDに対応する持玉データをそのまま維持する。第1貸出処理機5Aは、管理装置1から送信されてきたプリペイド価値データを、当該カードIDに関連してメモリ部87に一時的に記憶する。このとき、カードIDに関連付けられているプリペイド価値データは、当該第1貸出処理機5Aにも関連付けられることになる。また、第1貸出処理機5Aは、取得したプリペイド価値データに対応する度数を第1遊技機4Aのプリペイド価値表示部46に表示させる。
貸出ボタン44が押下された場合には、第1遊技機4Aの玉払出機構41から、1回分の貸玉払出数に相当するパチンコ玉(貸玉)が、上皿42に払い出される。また、プリペイド価値データが減算される。つまり、遊技客によって挿入されたカードに関連付けられているプリペイド価値データ(メモリ部87上のプリペイド価値データおよび管理装置1側で管理しているプリペイド価値データ)が更新される。
遊技客が第1遊技機4Aのカード返却ボタン45を押下すると、カード返却処理が行なわれる。この場合、メモリ部87には持玉データは記憶されていないので、第1貸出処理機5Aから管理装置1に持玉データは送られない。第1貸出処理機5Aは、遊技客により挿入されているカードにメモリ部87上のプリペイド価値データを記録した後、当該カードを返却する。また、第1貸出処理機5Aは、メモリ部87上のプリペイド価値データを消去する。
図8は、この発明の第2実施形態に係る遊技システムにおける獲得遊技媒体処理装置が適用された管理システムの構成を示すブロック図である。図8において、前述の図1の各部に対応する部分には、図1と同じ符号を付して示す。
遊技施設には、第1実施形態と同様に、定量制の遊技機(第1遊技機4A)、非定量制の遊技機(第2遊技機4B)、第1貸出処理機5A、第2貸出処理機5B、島コントローラ2、賞品交換装置7等が設けられている。島コントローラ2および賞品交換装置7は、バス10を介して管理装置1に接続されている。
第2実施形態では、各貸出処理機5A,5Bは遊技者が獲得したパチンコ玉を計数する機能(各台計数機能)を備えている点および島端計数装置が設置されていない点において、第1実施形態と異なっている。
第2実施形態においても、第1遊技機4Aと第2遊技機4Bとを総称する場合には、「遊技機4」という。また、第1貸出処理機5Aと第2貸出処理機5Bとを総称する場合には、「貸出処理機5」という。
図9は、遊技機4、貸出処理機5および台ランプ3の外観を示す正面図である。図9において、前述の図2の各部に対応する部分には、図2と同じ符号を付して示す。
貸出処理機5は、遊技機4の左側において遊技機4の左側面に沿って配置された縦長の台間カード処理部51と、台間カード処理部51の下端部に一体的に設けられた各台計数部52とからなる。つまり、第2実施形態の貸出処理機5は、各台計数部52を備えている点で、第1実施形態の貸出処理機5と異なっている。第2実施形態では、第1実施形態と異なり、持玉払出ボタン75および持玉表示部76は、各台計数部52側に設けられている。
第1貸出処理機5Aの各台計数部52は、本発明の第1計数手段の一例であり、第2貸出処理機5Bの各台計数部52は、本発明の第2計数手段の一例である。第1貸出処理機5Aの台間カード処理部51は、本発明の第1計数結果関連付手段の一例であり、第2貸出処理機5Bの台間カード処理部51は、本発明の第2計数結果関連付手段の一例である。
各台計数部52は、台間カード処理部51の下端部に一体的に形成されかつ内部に計数部71を有する計数部本体72と、下皿43の下方に配置された玉受け皿73と、玉受け皿73内のパチンコ玉を計数部本体72内の計数部71に送るための玉通路74とを備えている。玉受け皿73の前面には、持玉払出ボタン75と持玉表示部76とが設けられている。
持玉払出ボタン75は、持玉払出指令を入力するためのボタンである。持玉表示部76には、計数値、持玉データなどが表示される。なお、下皿43の底面にはシャッタ(図示略)が設けられており、このシャッタを開放することにより、下皿43に貯留されているパチンコ玉を、玉受け皿73に送り込むことができるようになっている。
図10は、貸出処理機5の電気的構成を示すブロック図である。図10において、前述の図3の各部に対応する部分には、図3と同じ符号を付して示す。
貸出処理機5は、制御部80によって制御される。制御部80には、第1実施形態と同様に、状態表示部61、紙幣識別部81、表示部64、操作部65、カードR/W部82、玉払出部83、上位通信I/F部84、台通信I/F部85、遊技機通信I/F部86、メモリ部87、台ランプ通信I/F部89などが接続されている。第2実施形態では、制御部80には、さらに、各台計数部52が接続されている。各台計数部52は、計数部71、持玉払出ボタン75および持玉表示部76を含む。
図11は、管理装置1の電気的構成を示すブロック図である。図11において、前述の図4の各部に対応する部分には、図4と同じ符号を付して示す。
管理装置1は、制御部110によって制御される。制御部110には、不揮発性メモリ部111、下位通信I/F部113、メモリ部114などが接続されている。不揮発性メモリ部111には、持玉管理テーブル111a、定量制・非定量制識別テーブル111cなどが設けられている。
持玉管理テーブル111aは、第1実施形態の持玉管理テーブル111aと異なっている。持玉管理テーブル111aには、図12Aに示すように、一般カードまたは会員カードのカードIDに関連付けて、プリペイド価値データと、持玉データと、賞品交換専用持玉データとが記憶される。「賞品交換専用持玉データ」とは、遊技客が第1遊技機4Aから当日に獲得したパチンコ玉のうちの一部または全部を、現物として所有するのではなく賞品交換専用の数値データとしてカードに関連付けて所有する場合の、数値データをいう。「賞品交換専用持玉データ」は、賞品交換のみに使用でき、再遊技に使用することはできない。一般カードまたは会員カードに関連付けられている賞品交換専用持玉データは、この実施形態では、当日のみ有効であり、その日の営業が終了した時点で効力を失うものとする。第2実施形態において、「持玉データ」とは、第1実施形態の「持玉データ」と同様に、再遊技および賞品交換が可能なデータを意味し、賞品交換のみ可能な「賞品交換専用持玉データ」とは区別される。また、図示していないが、持玉データには遊技種別(遊技媒体の1個あたりの単価を示す貸出レートなど)が関連づけられており、遊技種別ごとに持玉データが管理されている。さらに、「持玉データ」と「賞品交換専用持玉データ」は、遊技種別(例えば、遊技媒体の単価を示す貸出レート)が同じであっても別のデータとして管理される。また、遊技種別の異なるものとして扱われても良い。
定量制・非定量制識別テーブル111cは、第1実施形態の定量制・非定量制識別テーブル111cと同様である。つまり、定量制・非定量制識別テーブル111cには、図12Bに示すように、遊技機番号毎に、その遊技機が定量制の遊技機であるか非定量制の遊技機であるかを示すデータが記憶される。
遊技客が非定量制の遊技機(第2遊技機4B)で遊技を行なう際の第2貸出処理機5Bの基本的な動作について説明する。まず、現金(紙幣)に基づいて玉貸が行なわれる場合の、第2貸出処理機5Bの基本的な動作について説明する。
第2貸出処理機5Bの紙幣挿入口62に紙幣が投入されると、挿入された紙幣の金額に相当する度数(プリペイド価値)が遊技機4のプリペイド価値表示部46に表示される。また、カードR/W部82内に収納されている一般カードのうちの1枚のカードIDが仮発行され(この時点では、当該一般カードからカードIDが読み取られるだけで、当該カードは排出されない)、当該カードIDに関連して、プリペイド価値データ(この場合は挿入された紙幣の金額に相当する値)が、メモリ部87に一時的に記憶されるとともに、管理装置1に送信される。管理装置1は、持玉管理テーブル111aに、受信したカードIDに関連付けて、受信したプリペイド価値データを記憶する。このとき、プリペイド価値データは、カードIDに関連付けられるとともに、当該第2貸出処理機5Bに関連付けられることになる。
第2遊技機4Bの貸出ボタン44が押下されると、第2遊技機4Bの玉払出機構41から、1回分の貸玉払出数に相当するパチンコ玉(貸玉)が、上皿42に払い出される。たとえば、100個のパチンコ玉が払い出される。これにより、前記プリペイド価値データが減算される。つまり、仮発行されたカードIDに関連付けられているプリペイド価値データ(メモリ部87上のプリペイド価値データおよび管理装置1側で管理しているプリペイド価値データ)が更新される。遊技客は、より多くの貸玉の払出を受けたい場合には、再度、貸出ボタン44を押下すればよい。
第2貸出処理機5Bの計数部71によって計数処理が行なわれたときには、その計数値がメモリ部87に持玉データとして記憶される。このとき、持玉データは、前記仮発行されたカードIDに関連付けられるとともに、当該第2貸出処理機5Bに関連付けられることになる。メモリ部87に持玉データが記憶されている状態において、第2貸出処理機5Bの計数部71によって計数処理が行なわれた場合および持玉払出ボタン75の押下に基づいて第2貸出処理機5Bにより第2遊技機4Bにパチンコ玉が払い出された場合には、メモリ部87内の持玉データは更新(加算または減算)される。計数部71によってパチンコ玉を計数させる場合の第2貸出処理機5Bの動作の詳細および持玉払出ボタン75が押下された場合の第2貸出処理機5Bの動作の詳細については、後述する。
遊技客が第2遊技機4Bのカード返却ボタン45を押下すると、カード返却処理が行なわれる。カード返却処理においては、仮発行されたカードIDに関連してメモリ部87に記憶されている持玉データが、当該カードIDとともに、管理装置1に送られる。管理装置1は、データ管理テーブル111aに、受信した持玉データを、受信したカードIDに関連付けて記憶する。また、第2貸出処理機5B側では、第2貸出処理機5Bの内部にストックされておりかつ前述の仮発行されたカードIDが記録された一般カードに、メモリ部87上のプリペイド価値データおよび持玉データが記録された後、当該一般カードが発行(返却)される。また、メモリ部87上のプリペイド価値データおよび持玉データが消去される。
遊技客は、一般カードまたは会員カードを第2貸出処理機5Bに挿入して、プリペイド価値データに基づく貸玉の払出や持玉データに基づく持玉の払出を受けることが可能である。また、遊技客は、遊技施設内の賞品カウンタに設置された賞品交換装置7によって、一般カードまたは会員カードに関連付けられた持玉データおよび賞品交換専用持玉データを、賞品に交換することができる。持玉データおよび賞品交換専用持玉データを、賞品に交換した場合には、当該カードに関連付けられている持玉データおよび賞品交換専用持玉データ(管理装置1側で管理されている持玉データおよび賞品交換専用持玉データならびにカードに記録されている持玉データおよび賞品交換専用持玉データ)が更新される。つまり、持玉データおよび賞品交換専用持玉データの値は、賞品交換に使用された分だけ減少する。
第2貸出処理機5Bに一般カードまたは会員カードが挿入され、挿入されたカードに関連付けられているプリペイド価値データまたは持玉データに基づいて玉貸が行なわれる場合の、第2貸出処理機5Bの基本的な動作について説明する。
第2貸出処理機5Bのカード挿入/返却口67に一般カードまたは会員カードが挿入されると、カードIDを含むカードデータが読み取られる。第2貸出処理機5Bは、当該カードIDおよび遊技機番号(台番号)を管理装置1に送信する。
管理装置1は、定量制・非定量制識別テーブル111cに基づいて、第2貸出処理機5Bから受信した台番号が定量制の遊技機(第1遊技機4A)の台番号であるか、非定量制の遊技機(第2遊技機4B)の台番号であるかを判別する。この場合には、管理装置1は、受信した台番号が非定量制の遊技機(第2遊技機4B)の台番号であると判別し、次のような動作を行う。つまり、管理装置1は、第2貸出処理機5Bから受信したカードIDに対応するプリペイド価値データ、持玉データおよび賞品交換専用持玉データのうち、プリペイド価値データおよび持玉データを持玉管理テーブル111aから検索して、第2貸出処理機5に送信する。この際、管理装置1は、持玉管理テーブル111a内における受信したカードIDに対応する持玉データを消去(零)にする。なお、受信したカードIDに対応する賞品交換専用持玉データはそのまま維持される。第2貸出処理機5Bは、管理装置1から送信されてきたプリペイド価値データおよび持玉データを、当該カードIDに関連してメモリ部87に一時的に記憶する。このとき、カードIDに関連付けられているプリペイド価値データおよび持玉データは、当該第2貸出処理機5Bにも関連付けられることになる。また、第2貸出処理機5Bは、取得したプリペイド価値データに対応する度数を遊技機4Bのプリペイド価値表示部46に表示させる。
貸出ボタン44が押下された場合には、遊技機4Bの玉払出機構41から、1回分の貸玉払出数に相当するパチンコ玉(貸玉)が、上皿42に払い出される。また、プリペイド価値データが減算される。つまり、遊技客によって挿入されたカードに関連付けられているプリペイド価値データ(メモリ部87上のプリペイド価値データおよび管理装置1側で管理しているプリペイド価値データ)が更新される。
第2貸出処理機5Bの計数部71によって計数処理が行なわれたときには、第2貸出処理機5Bは、メモリ部87に一時的に記憶されている持玉データに計数値を加算することにより、メモリ部87上の持玉データを更新する。メモリ部87に持玉データが記憶されている状態において、持玉払出ボタン75の押下に基づいて第2貸出処理機5Bにより第2遊技機4Bにパチンコ玉が払い出された場合には、第2貸出処理機5Bは、メモリ部87に一時的に記憶されている持玉データから、払出されたパチンコ玉の数(持玉払出数)を減算することにより、メモリ部87上の持玉データを更新する。計数部71によってパチンコ玉を計数させる場合の第2貸出処理機5Bの動作の詳細および持玉払出ボタン75が押下された場合の第2貸出処理機5Bの動作の詳細については、後述する。
遊技客が第2遊技機4Bのカード返却ボタン45を押下すると、カード返却処理が行なわれる。カード返却処理においては、第2貸出処理機5Bは、メモリ部87に記憶されている持玉データを、対応するカードIDとともに、管理装置1に送る。管理装置1は、持玉管理テーブル111aに、受信したカードIDに関連して、受信した持玉データを記憶する。また、第2貸出処理機5Bは、遊技客により挿入されているカードにメモリ部87上のプリペイド価値データおよび持玉データを記録した後、当該カードを返却する。また、第2貸出処理機5Bは、メモリ部87上のプリペイド価値データおよび持玉データを消去する。
遊技客が獲得したパチンコ玉を計数部71によって計数させる場合の第2貸出処理機5Bの動作について説明する。遊技客が下皿43の底面のシャッタを開放すると、下皿43に貯留されているパチンコ玉が、玉受け皿73に送り込まれる。玉受け皿73に送り込まれたパチンコ玉は、玉通路74を通って計数部71に送られる。計数部71に送られてきたパチンコ玉の数が計数部71によって計数される。計数動作中においては、計数開始前にメモリ部87に記憶されている持玉データに、その時点での計数値が加算された値が演算されることにより、持玉データが更新される。そして、更新された持玉データが持玉表示部76に表示される。つまり、計数動作中においては、持玉表示部76に表示される持玉データが変化する。
持玉払出ボタン75が押下された場合の第2貸出処理機5Bの動作について説明する。持玉払出ボタン75が押下されると、第2貸出処理機5Bは、メモリ部87に記憶されている持玉データが所定数以上あれば、持玉払出単位に相当する所定個数のパチンコ玉を払い出し、持玉データが所定数未満であれば持玉データに相当する数のパチンコ玉を払い出す。第2貸出処理機5Bは、メモリ部87に一時的に記憶されている持玉データから、払出されたパチンコ玉の数(持玉払出数)を減算することにより、メモリ部87上の持玉データを更新する。
遊技客が定量制の遊技機(第1遊技機4A)で遊技を行なう際の第1貸出処理機5Aの基本的な動作について説明する。まず、現金(紙幣)に基づいて玉貸が行なわれる場合の、第1貸出処理機5Aの基本的な動作について説明する。
第1貸出処理機5Bの紙幣挿入口62に紙幣が投入されると、挿入された紙幣の金額に相当する度数(プリペイド価値)が遊技機4のプリペイド価値表示部46に表示される。また、カードR/W部82内に収納されている一般カードのうちの1枚のカードIDが仮発行され、当該カードIDに関連して、プリペイド価値データが、メモリ部87に一時的に記憶されるとともに、管理装置1に送信される。管理装置1は、持玉管理テーブル111aに、受信したカードIDに関連付けて、受信したプリペイド価値データを記憶する。このとき、プリペイド価値データは、カードIDに関連付けられるとともに、当該第1貸出処理機5Aに関連付けられることになる。
第1遊技機4Aの貸出ボタン44が押下されると、第1遊技機4Aの玉払出機構41から、1回分の貸玉払出数に相当するパチンコ玉(貸玉)が、上皿42に払い出される。たとえば、100個のパチンコ玉が払い出される。これにより、前記プリペイド価値データが減算される。つまり、仮発行されたカードIDに関連付けられているプリペイド価値データ(メモリ部87上のプリペイド価値データおよび管理装置1側で管理しているプリペイド価値データ)が更新される。遊技客は、より多くの貸玉の払出を受けたい場合には、再度、貸出ボタン44を押下すればよい。
第1貸出処理機5Aの計数部71によって計数処理が行なわれたときには、その計数値がメモリ部87に暫定的賞品交換専用持玉データとして記憶される。「暫定的賞品交換専用持玉データ」とは、カード返却時には「賞品交換専用持玉データ」としてカードIDに関連付けられるが、カード返却時まではパチンコ玉の払出しを受けるために利用できるデータをいう。このとき、暫定的賞品交換専用持玉データは、前記仮発行されたカードIDに関連付けられるとともに、当該第1貸出処理機5Aに関連付けられることになる。メモリ部87に暫定的賞品交換専用持玉データが記憶されている状態において、第1貸出処理機5Aの計数部71によって計数処理が行なわれた場合および持玉払出ボタン75の押下に基づいて第1貸出処理機5Aにより第1遊技機4Aにパチンコ玉が払い出された場合には、メモリ部87内の暫定的賞品交換専用持玉データは更新(加算または減算)される。計数部71によってパチンコ玉を計数させる場合の第1貸出処理機5Aの動作の詳細および持玉払出ボタン75が押下された場合の第1貸出処理機5Aの動作の詳細については、後述する。
遊技客が第1遊技機4Aのカード返却ボタン45を押下すると、カード返却処理が行なわれる。カード返却処理においては、仮発行されたカードIDに関連してメモリ部87に記憶されている暫定的賞品交換専用持玉データが、当該カードIDとともに、管理装置1に送られる。管理装置1は、持玉管理テーブル111aに、受信した暫定的賞品交換専用持玉データを賞品交換専用持玉データとして、受信したカードIDに関連付けて記憶する。また、貸出処理機5側では、前述の仮発行されたカードIDが記録された一般カードに、メモリ部87上のプリペイド価値データが記録されるとともに、メモリ部87上の暫定的賞品交換専用持玉データが賞品交換専用持玉データとして記録される。この後、当該一般カードが発行(返却)される。また、メモリ部87上のプリペイド価値データおよび暫定的賞品交換専用持玉データが消去される。
遊技客は、一般カードまたは会員カードを第1貸出処理機5Aに挿入して、カードに関連付けられているプリペイド価値データに基づく貸玉の払出を受けることが可能である。しかしながら、第1貸出処理機5Aに挿入されたカードに関連付けられている持玉データまたは賞品交換専用持玉データに基づく持玉の払出を受けることはできない。
第1貸出処理機5Aに一般カードまたは会員カードが挿入され、挿入されたカードに関連付けられているプリペイド価値データに基づいて玉貸が行なわれる場合の、第1貸出処理機5Aの基本的な動作について説明する。
第1貸出処理機5Aのカード挿入/返却口67に一般カードまたは会員カードが挿入されると、カードIDを含むカードデータが読み取られる。第1貸出処理機5Aは、当該カードIDおよび遊技機番号(台番号)を管理装置1に送信する。
管理装置1は、定量制・非定量制識別テーブル111cに基づいて、第1貸出処理機5Aから受信した台番号が定量制の遊技機(第1遊技機4A)の台番号であるか、非定量制の遊技機(第2遊技機4B)の台番号であるかを判別する。この場合には、管理装置1は、受信した台番号が定量制の遊技機(第1遊技機4A)の台番号であると判別し、次のような動作を行う。つまり、管理装置1は、第1貸出処理機5Aから受信したカードIDに対応するプリペイド価値データ、持玉データおよび賞品交換専用持玉データのうち、プリペイド価値データおよび賞品交換専用持玉データを持玉管理テーブル111aから検索して、第2貸出処理機5に送信する。この際、管理装置1は、持玉管理テーブル111a内における受信したカードIDに対応する賞品交換専用持玉データを消去(零)にする。なお、受信したカードIDに対応する持玉データはそのまま維持される。第1貸出処理機5Aは、管理装置1から送信されてきたプリペイド価値データおよび賞品交換専用持玉データを、当該カードIDに関連してメモリ部87に一時的に記憶する。このとき、カードIDに関連付けられているプリペイド価値データおよび賞品交換専用持玉データは、当該第1貸出処理機5Aにも関連付けられることになる。また、第1貸出処理機5Aは、取得したプリペイド価値データに対応する度数を第1遊技機4Aのプリペイド価値表示部46に表示させる。
貸出ボタン44が押下された場合には、第1遊技機4Aの玉払出機構41から、1回分の貸玉払出数に相当するパチンコ玉(貸玉)が、上皿42に払い出される。また、プリペイド価値データが減算される。つまり、遊技客によって挿入されたカードに関連付けられているプリペイド価値データ(メモリ部87上のプリペイド価値データおよび管理装置1側で管理しているプリペイド価値データ)が更新される。
なお、当該カードIDに関連してメモリ部87に記憶された賞品交換専用持玉データは、再遊技に使用できないデータであるため、賞品交換専用持玉データに基づいて持玉の払い戻しを受けることはできない。言い換えれば、メモリ部87に「賞品交換専用持玉データ」が記憶されているが、メモリ部87に「暫定的賞品交換専用持玉データ」が記憶されていない場合には、持玉払出指令が入力されてもパチンコ玉の払い出しは行われない。
第1貸出処理機5Aの計数部71によって計数処理が行なわれたときには、その計数値がメモリ部87に暫定的賞品交換専用持玉データとして記憶される。なお、暫定的賞品交換専用持玉データは、賞品交換専用持玉データが記憶されている記憶領域とは、異なる記憶領域に記憶される。このとき、暫定的賞品交換専用持玉データは、第1貸出処理機5Aに挿入されているカードのカードIDに関連付けられるとともに、当該第1貸出処理機5Aに関連付けられることになる。メモリ部87に暫定的賞品交換専用持玉データが記憶されている状態において、第1貸出処理機5Aの計数部71によって計数処理が行なわれた場合および持玉払出ボタン75の押下に基づいて第1貸出処理機5Aにより第1遊技機4Aにパチンコ玉が払い出された場合には、メモリ部87内の暫定的賞品交換専用持玉データは更新(加算または減算)される。計数部71によってパチンコ玉を計数させる場合の第1貸出処理機5Aの動作の詳細および持玉払出ボタン75が押下された場合の第1貸出処理機5Aの動作の詳細については、後述する。
遊技客が第1遊技機4Aのカード返却ボタン45を押下すると、カード返却処理が行なわれる。カード返却処理においては、第1貸出処理機5Aは、メモリ部87に記憶されている「賞品交換専用持玉データ」と「暫定的賞品交換専用持玉データ」とを加算することにより、「賞品交換専用持玉データ総数」を演算する。そして、第1貸出処理機5Aは、得られた「賞品交換専用持玉データ総数」を対応するカードIDとともに、管理装置1に送る。管理装置1は、持玉管理テーブル111aに、受信したカードIDに関連して、受信した「賞品交換専用持玉データ総数」を「賞品交換専用持玉データ」として記憶する。また、第1貸出処理機5Aは、遊技客により挿入されているカードにメモリ部87上のプリペイド価値データを記録するとともに、得られた「賞品交換専用持玉データ総数」を「賞品交換専用持玉データ」として記録した後、当該カードを返却する。また、第1貸出処理機5Aは、メモリ部87上のプリペイド価値データ、賞品交換専用持玉データおよび暫定的賞品交換専用持玉データを消去する。
遊技客が獲得したパチンコ玉を計数部71によって計数させる場合の第1貸出処理機5Aの基本的な動作について説明する。遊技客が下皿43の底面のシャッタを開放すると、下皿43に貯留されているパチンコ玉が、玉受け皿73に送り込まれる。玉受け皿73に送り込まれたパチンコ玉は、玉通路74を通って計数部71に送られる。計数部71に送られてきたパチンコ玉の数が計数部71によって計数される。計数動作中においては、計数開始前にメモリ部87に記憶されている暫定的賞品交換専用持玉データに、その時点での計数値が加算された値が演算されることにより、暫定的賞品交換専用持玉データが更新される。そして、更新された暫定的賞品交換専用持玉データが持玉表示部76に表示される。つまり、計数動作中においては、持玉表示部76に表示される暫定的賞品交換専用持玉データが変化する。
持玉払出ボタン75が押下された場合の第1貸出処理機5Aの基本的な動作について説明する。持玉払出ボタン75が押下されると、第1貸出処理機5Aは、メモリ部87に記憶されている暫定的賞品交換専用持玉データが所定数以上あれば、持玉払出単位に相当する所定個数のパチンコ玉を払い出し、暫定的賞品交換専用持玉データが所定数未満であれば暫定的賞品交換専用持玉データに相当する数のパチンコ玉を払い出す。第1貸出処理機5Aは、メモリ部87に一時的に記憶されている暫定的賞品交換専用持玉データから、払出されたパチンコ玉の数(持玉払出数)を減算することにより、メモリ部87上の暫定的賞品交換専用持玉データを更新する。
第2実施形態によれば、第1貸出処理機4Aが各台計数機能を備えている場合であっても、第1遊技機4Aで獲得されたパチンコ玉が、第1遊技機4Aでの遊技が終了した後において、再遊技が可能な持玉データとしてカードに関連づけられるのを回避できる。
前述の第1および2実施形態では、ホールコンピュータによって打止制御処理が行われているが、第1および2実施形態における第1貸出処理機5Aが打止制御処理を行ってもよい。
第1貸出処理機5Aによる打止制御処理の形態としては、例えば、次の4つの形態が考えられる。
(1)「第1打止制御処理」:第1貸出処理機5Aは、第1遊技機4Aから払い出されるパチンコ玉の総数(セーフ玉総数)から遊技機に投入されるパチンコ玉の総数(アウト玉総数)を減算した値である「差数」が所定の打止設定数に達した場合に、当該第1遊技機4Aの遊技客および店員に当該第1遊技機4Aが打止状態となったことを報知する。この場合、「差数」が「打止判定対象数」となる。
例えば、「差数」が図13Aに示すように変化した場合、「差数」が打止設定数αに達すると、当該第1遊技機4Aが打止状態となったことが報知される。この場合、「打止判定対象数」には、投資した貸玉数は含まれない。
(2)「第2打止制御処理」:第1貸出処理機5Aは、「差数」から「差数の最低値(差数最低値)」を減算した値が所定の打止設定数に達した場合に、当該第1遊技機4Aの遊技客および店員に当該第1遊技機4Aが打止状態となったことを報知する。この場合、「差数」から「差数最低値」を減算した値が「打止判定対象数」となる。
例えば、「差数」が図13Bに示すように変化した場合、「差数」から「差数最低値」を減算した値が打止設定数αに達すると、当該第1遊技機4Aが打止状態となったことが報知される。この場合、「打止判定対象数」には、投資した貸玉数が含まれる。
(3)「第3打止制御処理」:第1貸出処理機5Aは、各台計数部52によって計数されたパチンコ玉の総数(以下、「各台計数値の総和」という。)から現金またはプリペイド価値に基づく貸玉数の総和(以下、「貸玉数の総和」という。)を減算した値が、所定の打止設定数に達した場合に、当該第1遊技機4Aの遊技客および店員に当該第1遊技機4Aが打止状態となったことを報知する。この場合、「各台計数値の総和」から「貸玉数の総和」を減算した値が「打止判定対象数」となる。この場合、「打止判定対象数」には、投資した貸玉数が含まれない。「第3打止制御処理」は、第1貸出処理機5Aが各台計数部52を備えている場合にのみ適用可能である。
(4)「第4打止制御処理」:第1貸出処理機5Aは、各台計数部52によって計数されたパチンコ玉の総数(以下、「各台計数値の総和」という。)が、所定の打止設定数に達した場合に、当該第1遊技機4Aの遊技客および店員に当該第1遊技機4Aが打止状態となったことを報知する。この場合、「各台計数値の総和」が「打止判定対象数」となる。この場合、「打止判定対象数」には、投資した貸玉数が含まれる。「第4打止制御処理」は、第1貸出処理機5Aが各台計数部52を備えている場合にのみ適用可能である。
以下、第1貸出処理機5Aが「第1打止制御処理」を実行する場合の動作例について詳しく説明する。
この場合には、図3および図10に一点鎖線で示すように、第1貸出処理機5Aには、リセットボタン131およびアラーム音発生機132が設けられる。リセットボタン131およびアラーム音発生機132は、第1貸出処理機5Aの制御部80に接続される。ただし、リセットボタン131は、店員のみが操作できるようになっている。
また、第1貸出処理機5Aのメモリ部87に、打止設定数が格納される。また、第1貸出処理機5Aの制御部80には、遊技機通信I/F部86を介して、第1遊技機4Aからセーフ信号およびアウト信号が入力される。第1貸出処理機5Aの制御部80は、セーフ信号およびアウト信号に基づいて打止制御処理を行う機能と、リセットボタン130の操作に基づいてリセット処理を行う機能を備えている。
図14は、第1貸出処理機5Aが第1打止制御処理を実行する場合の動作例を説明するためのフローチャートである。
第1貸出処理機5Aの制御部80は、対応する第1遊技機4Aから入力されるセーフ信号およびアウト信号に基づいて、前記「差数」を演算する(ステップS21)。そして、制御部80は、図15に示すように、打止設定数と、ステップS21で演算された差数(現在の差数)と、打止設定数と現在の差数の差(残差)とを表示部64に表示する(ステップS22)。
次に、制御部80は、現在の差数が打止設定数に達したか否かを判別する(ステップS23)。現在の差数が打止設定数に達していなければ(ステップS23:NO)、制御部80はステップS21に戻る。これにより、ステップS21〜S23の処理が再度実行される。ステップS21〜S23の処理が実行されているときに、ステップS23において現在の差数が打止設定数に達したと判別された場合には(ステップS23:YES)、制御部80は打止処理を行う(ステップS24)。この打止処理においては、制御部80は、例えば、アラーム音発生機132からアラーム音を発生させたり、対応する台ランプ3を点滅させたりすることにより、遊技者および店員に当該第1遊技機4Aが打止状態になったことを報知する。また、第1貸出処理機5Aが各台計数部52を備えており、下皿のシャッタを閉鎖状態に保持するロック機構が設けられている場合には、このロック機構によって下皿のシャッタを閉鎖状態に保持して、各台計数部52の計数部71にパチンコ玉が送られないようにしてもよい。なお、下皿のシャッタを閉鎖後に、店員がシャッタを開放して、打止状態になった後に残っているパチンコ玉を各台計数部52によって計数させ、計数値を賞品交換専用持玉データとして別カードに関連付けて記憶させた後、この別カードを遊技客に返却するようにしてもよい。
第1遊技機4Aの打止状態が報知された店員は、当該第1遊技機4Aでの遊技を一旦終了させる。その後、店員は、リセットボタン131を操作する。リセットボタンが操作されると、制御部80は、差数を零にリセット(零)する。
図14のフローチャートでは、ステップS23において現在の差数が打止設定数に達したと判別された場合に、制御部80は打止処理を行っている(ステップS24参照)。しかし、ステップS23において現在の差数が打止設定数に達したと判別された場合に、図14に一点鎖線で示すステップS25のように、制御部80は、打止処理に移行するか、打止設定数を増加変更して遊技を継続させるかを、抽選によって決定するようにしてもよい。抽選結果が打止処理への移行であれば(ステップS26の打止処理への移行側の分岐)、制御部80はステップS24に移行する。一方、抽選結果が遊技継続であれば(ステップS26の遊技継続側の分岐)、制御部80は、打止設定数を一定数(例えば、1500)だけ増加させた後(ステップS27)、ステップS21に戻る。
図14のステップS21〜S23における「差数」を、「各台計数値の総和から貸玉数の総和を減算した値」に置き換えれば、第1貸出処理機5Aが「第3打止制御処理」を実行する場合の動作となる。また、図14のステップS21〜S23における「差数」を、「各台計数値の総和」に置き換えれば、第1貸出処理機5Aが「第4打止制御処理」を実行する場合の動作となる。第1貸出処理機5Aが第3または第4打止制御処理を実行する場合において、ステップS23で打止判定対象数が打止設定数に達したと判別された場合には、制御部80は直ちに打止処理を行わずに、次のような制御を行うようにしてもよい。つまり、制御部80は、ステップS23において打止判定対象数が打止設定数に達したと判別された後において、各台計数部52の計数動作が停止状態であり、かつその停止状態が一定期間以上継続したときに、打止処理を行うようにしてもよい。
次に、第1貸出処理機5Aが「第2打止制御処理」を実行する場合の動作例について詳しく説明する。
図16は、第1貸出処理機5Aが第2打止制御処理を実行する場合の動作例を説明するためのフローチャートである。
第1貸出処理機5Aの制御部80は、対応する第1遊技機4Aから入力されるセーフ信号およびアウト信号に基づいて、前記「差数」を演算する(ステップS31)。そして、制御部80は、ステップS31で演算された差数(現在の差数)が、「差数最小値」よりも小さいか否かを判別する(ステップS32)。「差数最小値」の初期値は、例えば、打止設定数以上の所定値に設定される。現在の差数が「差数最小値」よりも小さければ(ステップS32:YES)、制御部80は、現在の差数を「差数最小値」として設定する(ステップS33)。つまり、「差数最小値」が更新される。そして、制御部80は、ステップ34に移行する。
前記ステップS32において、現在の差数が現在設定されている「差数最小値」以上であると判別された場合には(ステップS32:NO)、制御部80は、「差数最小値」を更新することなく、ステップ34に移行する。
ステップS34では、制御部80は、「現在の差数から差数最小値を減算した値」(以下、「現在の獲得玉数相当値」という。)を演算する。そして、制御部80は、図17に示すように、打止設定数と、現在の獲得玉数相当値と、打止設定数と現在の獲得玉数相当値との差(残差)とを表示部64に表示する(ステップS35)。
次に、制御部80は、現在の獲得玉数相当値が打止設定数に達したか否かを判別する(ステップS36)。現在の獲得玉数相当値が打止設定数に達していなければ(ステップS36:NO)、制御部80はステップS31に戻る。これにより、ステップS31〜S36の処理が再度実行される。ステップS31〜S36の処理が実行されているときに、ステップS36において現在の獲得玉数相当値が打止設定数に達したと判別された場合には(ステップS36:YES)、制御部80は打止処理を行う(ステップS37)。この打止処理は、図14のステップS24の打止処理と同様である。
第1遊技機4Aの打止状態が報知された店員は、当該第1遊技機4Aでの遊技を一旦終了させる。その後、店員は、リセットボタン131を操作する。リセットボタンが操作されると、制御部80は、差数および獲得玉数相当値を零にリセットするとともに、差数最低値を初期値に設定する。
図16のフローチャートでは、ステップS36において現在の差数が打止設定数に達したと判別された場合に、制御部80は打止処理を行っている(ステップS37参照)。しかし、ステップS36において現在の差数が打止設定数に達したと判別された場合に、図16に一点鎖線で示すステップS38のように、制御部80は、打止処理に移行するか、打止設定数を増加変更して遊技を継続させるかを、抽選によって決定するようにしてもよい。抽選結果が打止処理への移行であれば(ステップS39の打止処理への移行側の分岐)、制御部80はステップS37に移行する。一方、抽選結果が遊技継続であれば(ステップS39の遊技継続側の分岐)、制御部80は、打止設定数を一定数(例えば、1500)だけ増加させた後(ステップS40)、ステップS31に戻る。
前述したように、各第1貸出処理機5Aによって、そのメモリ部87に格納される打止設定数を用いて、打止制御処理が行われる場合には、第1貸出処理機5A毎に打止設定数を設定することが容易である。例えば、管理装置1に第1遊技機4A毎(第1貸出処理機5A毎)に打止設定数を設定しておく。そして、営業開始前に、各第1貸出処理機5Aが管理装置1から自己の第1貸出処理機5Aに対応する打止設定数を取得して、メモリ部87に格納する。
第1貸出処理機5Aに会員カードを挿入して遊技を行う遊技者と、その他の遊技者との間で、適用される打止制御処理の形態を変更してもよい。例えば、会員カードを挿入して遊技を行う遊技者(会員)に対しては、第1貸出処理機5Aの制御部80は、前述の第1または第3打止制御処理を行い、その他の遊技者に対しては前述の第2または第4打止制御処理を行うようにしてもよい。つまり、制御部80は、原則的には、「打止判定対象数」に投資分の貸玉数が含まれる第2または第4打止制御処理を行う。そして、会員カードが挿入された場合には、制御部80は、「打止判定対象数」に投資分の貸玉数が含まれない第1または第3打止制御処理を行う。
第1貸出処理機5Aは、メモリ部87に記憶されている暫定的賞品交換専用持玉データの一部を一般カードに関連付けて排出することにより、対応する第1遊技機4Aの遊技者に、排出された一般カードに関連付けられた賞品交換専用持玉データとして所有させる機能(以下、「持玉分割機能」という。)を備えていてもよい。この処理は、玉数を指定した上で所定の要求操作により行われるが、指定された玉数を関連付けるのは、玉数を指定された時点で処理中のカードでもよいし、貸出処理機内のカード収納部にあるカードでもよい。処理中のカードに関連付ける場合には、指定された玉数を処理中のカードに関連付けて当該カードのみを排出する。カード収納部にあるカードに関連付ける場合には、指定された玉数を持玉データから減算した玉数を処理中のカードに関連付けて排出し、続いて指定された玉数をカード収納部にあるカードに関連付けて排出する処理を行う。特に、処理中のカードが会員カードである場合には、指定された玉数をカード収納部に関連付ける処理を行う構成とすることが好ましい。
例えば、第1遊技機4Aの遊技者は、暫定的賞品交換専用持玉データが2000である場合に、そのうちの500を賞品交換専用持玉データとして所有しておきたい場合がある。このような場合には、遊技者は、操作部65を操作して持玉分割モードを選択する。そして、遊技者は、賞品交換専用持玉データとして所有しておきたいパチンコ玉数500を入力した後、カード返却ボタン45を押す。これにより、メモリ部87に記憶されている暫定的賞品交換専用持玉データが2000から1500に変更されるとともに、500個のパチンコ玉が賞品交換専用持玉データとして関連付けられた一般カードが排出される。
第1貸出処理機5Aが賞品交換専用持玉分割機能を備えている場合において、第1貸出処理機5Aが前述した第4打止制御処理と同様な処理を行う場合を想定する。前述した第4打止制御処理では、図18Aに示すように、打止設定数と、各台計数部52によって計数されたパチンコ玉の総数(各台計数値の総和)と、打止設定数と各台計数値の総和との差(残差)とが表示部64に表示される。
このような表示が行われずに、メモリ部87に記憶されている暫定的賞品交換専用持玉データのみが表示部64に表示されるとすると、次のような問題が生じるおそれがある。すなわち、第1貸出処理機5Aによって第1遊技機4Aが打止状態になったと判別されたときに、表示部64に表示されている暫定的賞品交換専用持玉データが打止設定数よりも少ない場合には、店員は、その原因が持玉分割によるものなのか、前回の打止処理後のリセットボタン131の押し忘れによるものなのかを判断できない。このため、持玉分割による不正が行われるおそれがある。
また、本発明は、遊技機に封入された遊技玉を用いる封入式の遊技機に適用してもよい。封入式の遊技機では、遊技玉を遊技盤面に投出可能な数を遊技可能数として管理しており、玉貸や再プレイ時等の際には、遊技玉の現物を払出処理するのではなく、遊技可能数を加算することとなる。また、玉を遊技媒体として使用する場合に限らず、メダルを遊技媒体として使用する回胴式遊技機等の遊技機を有するシステムの場合にも適用可能である。
また、図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部または一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
この明細書からはさらに以下のような特徴が抽出され得る。
1.獲得された遊技媒体の利用可能形態として複数の利用可能形態が設定されている遊技店における遊技システムであって、遊技機において獲得された遊技媒体を計数する計数手段と、前記計数手段による遊技媒体の計数値を示す計数値情報を、当該遊技媒体が獲得された遊技機に対応した利用可能形態に適合するように遊技用媒体に関連付ける計数値関連付手段とを含む、遊技システム。
この構成によれば、遊技機において獲得された遊技媒体がその遊技機に適合した利用可能形態以外の形態で利用されるのを抑制または回避できる。
2.前記遊技用媒体として、第1遊技用媒体と、第2遊技用媒体とを含み、前記計数値関連付手段は、前記計数手段の計数値が、複数の利用可能形態のうちのいずれの利用形態に対応する遊技機によって獲得された遊技媒体の計数値であるかを判別する判別手段と、前記判別手段の判別結果が所定の結果であると判別されたときに、当該計数値を前記第1遊技媒体に関連付けることを制限する関連付制限手段とを含む、「1.」に記載の遊技システム。
3.前記計数値関連付手段は、遊技媒体が獲得された遊技機の識別情報あるいは遊技機に対応して設けられた付設装置の識別情報を入力する入力手段を有しており、前記判別手段は、前記識別情報に基づいて、前記計数手段の計数値が、複数の利用可能形態のうちのいずれの利用形態に対応する遊技機によって獲得された遊技媒体の計数値であるかを判別するように構成されている、「1.」または「2.」に記載の遊技システム。
4.前記複数の利用形態には、遊技機で獲得された遊技媒体を再び遊技に使用する再遊技が可能な第1の利用形態と、再遊技が不能な第2の利用形態を含み、前記第1遊技用媒体は当該第1遊技用媒体に関連付けられた遊技媒体を、当該遊技媒体の数に対応する賞品との交換である賞品交換及び再遊技に使用可能な遊技用媒体であり、前記第2遊技用媒体は当該第2遊技用媒体に関連付けられた遊技媒体を再遊技には使用不能な遊技用媒体である、「2.」または「3.」に記載の遊技システム。
5.前記計数手段は、遊技機に1対1対応して設けられ、前記計数値関連付手段は、複数の利用可能形態に対応する計数値情報を、利用可能形態に対応して区分して管理する区分管理手段を含む、「1.」に記載の遊技システム。
6.前記複数の利用形態には、遊技機で獲得された遊技媒体を再び遊技に使用する再遊技が可能な第1の利用形態と、再遊技が不能な第2の利用形態を含み、前記区分管理手段は、計数値情報により特定される遊技媒体数を当該遊技媒体の数に対応する賞品との交換である賞品交換及び再遊技に使用可能な第1の計数値情報と、計数値情報により特定される遊技媒体数を再遊技に使用不能な第2の計数値情報と、を少なくとも管理するものである、「5.」に記載の遊技システム。
7.獲得された遊技媒体の利用可能形態として複数の利用可能形態が設定されている遊技店における遊技システムであって、前記複数の利用形態のうち少なくとも1の利用形態に対応する遊技機に対して設定された所定の閾値を記憶する記憶手段と、対応する遊技機での遊技情報に基づいて、遊技情報の示す値が前記所定の閾値に達したか否かを判別する判別手段と、前記判別手段によって遊技情報の示す値が前記所定の閾値に達したと判別されたときに、遊技機に1対1対応して設けられた各台対応処理手段において所定の報知を行う、遊技システム。
この構成によれば、遊技機毎に閾値を設定することが容易となる。
8.前記判別手段は、遊技情報として遊技機において遊技客が獲得した遊技媒体数に関する情報が示す値を判別するものであって、当該判別にあたり遊技客が消費した遊技媒体数に関する情報の示す値に基づいて判別を行う、「7.」に記載の遊技システム。
第4打止制御処理において、図18Bに示すように、各台計数値の総和と、打止設定数と各台計数値の総和との差(残差)と、メモリ部87に記憶されている暫定的賞品交換専用持玉数を表示部64に表示するようにしてもよい。
図19Aは、持玉分割される前の状態の表示例を示している。各台計数値の総和(獲得玉数)(この例では2000)と、打止設定数(この例では3000)と各台計数値の総和(2000)との差(残差)(1000)と、暫定的賞品交換専用持玉数(この例では2000)とが、表示部64に表示されている。持玉分割される前の状態であるため、各台計数値の総和(2000)と、暫定的賞品交換専用持玉数(2000)とは等しい。
図19Bは、暫定的賞品交換専用持玉数2000個のうちの500個が持玉分割された場合の表示例を示している。この場合、暫定的賞品交換専用持玉数は1500個となる。このため、暫定的賞品交換専用持玉数は2000個から1500個に変化する。各台計数値の総和(2000)および残差(1000)は変化しない。
図19Cは、各台計数値の総和が所定の打止設定数付近の値(この例では2500)に達したときの表示例を示している。各台計数値の総和は2500となり、残差は500となる。また、暫定的賞品交換専用持玉数は2000個となる。この場合、図19Dに示すように、表示部64には、例えば、「現在2500玉を計数し、打止設定数までもう一息です。残り”500個”で打止となります」といったメッセージが一時的に表示される。この後、図19Eに示すように、表示部64には、打止設定数と各台計数値の総和と残差とが表示される。
上記実施形態のような構成によれば、同一の貸出レート(遊技媒体の貸出単価)の遊技媒体であっても、複数の区分(例えば「定量制」と「非定量制の区分」)を設ける場合に、その区分に応じた管理が可能になる。
なお、上記実施形態では、「定量制」と「非定量制」の区分を設ける例について説明したが、本発明における区分の例はこれに限定されず、「台移動あり」と「台移動禁止」の区分を設ける場合や、複数のレートが運用されている場合に貸出レートが異なるコーナーにおいて遊技媒体数を換算して払出す「乗入」の「可」「不可」等、遊技媒体の利用形態が異なる区分を設ける場合においては特に限定されずに適用することが可能である。特に、「乗入」の「可」「不可」を設ける場合においては、同一の4円レートで獲得した玉数であっても、「乗入使用可」の遊技機で獲得した持玉、貯玉と「乗入使用不可」の遊技機で獲得した持玉、貯玉を別管理し、1円レートの玉数に単価比率(4円/1円)に基づいて換算しての払出しを「乗入使用不可」の玉数については禁止するよう設定することが可能である。
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
なお、上述の実施形態では、遊技媒体数を関連づける媒体であるカードの形態についての詳細な説明を省略したが、かかるカードには、磁気カード、ICカード等が含まれる。また、ここでは説明の便宜上「カード」を例にとって説明したが、かかるカード以外に、チップ、スティック、携帯端末等を用いる場合に本発明を適用することもできる。
また、本発明は、遊技機に封入された遊技玉を用いる封入式の遊技機に適用してもよい。封入式の遊技機では、遊技玉を遊技盤面に投出可能な数を遊技可能数として管理しており、玉貸や再プレイ時等の際には、遊技玉の現物を払出処理するのではなく、遊技可能数を加算することとなる。また、玉を遊技媒体として使用する場合に限らず、メダルを遊技媒体として使用する回胴式遊技機等の遊技機を有するシステムの場合にも適用可能である。
また、図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部または一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。