JP6609855B2 - ダイバーシチ受信装置 - Google Patents

ダイバーシチ受信装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6609855B2
JP6609855B2 JP2018053871A JP2018053871A JP6609855B2 JP 6609855 B2 JP6609855 B2 JP 6609855B2 JP 2018053871 A JP2018053871 A JP 2018053871A JP 2018053871 A JP2018053871 A JP 2018053871A JP 6609855 B2 JP6609855 B2 JP 6609855B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
unit
ofdm
error
subcarrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018053871A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019169761A (ja
Inventor
武 矢島
大介 相田
Original Assignee
株式会社光電製作所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社光電製作所 filed Critical 株式会社光電製作所
Priority to JP2018053871A priority Critical patent/JP6609855B2/ja
Publication of JP2019169761A publication Critical patent/JP2019169761A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6609855B2 publication Critical patent/JP6609855B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Description

この発明の一態様は、例えば、移動体において撮像された映像を含む移動体情報を、複数のアンテナを使用して受信するダイバーシチ受信装置に関する。
移動体においてカメラにより得られた映像信号を無線送信機から送信し、上記映像信号を無線受信機で受信して表示デバイスにリアルタイムに表示させるようにした映像伝送システムがある。この種のシステムは、例えばスポーツやコンサート等の各種イベントの実況や、ドローンによる空撮等において、カメラを搭載した移動体から映像をリアルタイムに無線送信し、この映像をイベント会場または空撮の基地に設けられた受信装置で受信してモニタ等に表示する場合に活用できる。変調方式としては、例えば帯域利用効率の優れた直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:OFDM)方式が使用される。
ところで、移動体から無線送信されたOFDM信号を受信装置で受信する場合、マルチパス等によるフェージングを考慮する必要があり、その対策の1つとしてダイバーシチ受信方式が多く採用されている。ダイバーシチ受信方式は、例えば、複数のアンテナを会場の異なる場所に分散配置し、上記複数のアンテナにより受信されたOFDM信号の中から受信レベルが最も高い信号を選択するか、または複数のアンテナで受信されたOFDM信号をCN比が最大となるように最大比合成(Maximum Ratio Combining:MRC)する(例えば特許文献1を参照)。
特開2015−29164号公報
ところが、特許文献1に例示されているような、OFDM信号の従来の最大比合成ダイバーシチ技術では、複数のアンテナでそれぞれ受信されたOFDM信号を、高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform:FFT)を使用してサブキャリア毎の信号に復調する。そして、各復調信号に含まれる、伝送路の歪やマルチパスフェージングによる位相およびレベルの変動を補正した後、当該復調信号をサブキャリアごとにC/N(Carrier-to-Noise Ratio)に応じた重み付けをして加算合成するものとなっている。このため、以下のような解決すべき課題があった。
すなわち、映像の送信元となる移動体が高速移動するとドップラシフトが発生する場合がある。このドップラシフトを受けた反射波が合成されたマルチパス信号がアンテナで受信された場合、深刻な受信エラーが発生する。しかし、この場合、受信レベルが高いことからC/Nとしては良好と判断される。また、周波数オフセットが発生した場合には受信レベルが変化しないことから、この場合も同様にC/Nが良好と判断される。このような高いC/Nの受信信号を高い重み係数で合成すると、C/Nは低くてもエラーの少ない受信信号を受信したアンテナが存在していても、合成後の復調信号の品質は著しく劣化したものとなってしまう。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、ドップラシフトや周波数オフセットが発生した場合でも、高品質の合成信号を得ることが可能なダイバーシチ受信装置を提供することにある。
上記目的を達成するためにこの発明の第1の態様は、空間的に分散配置された複数のアンテナから当該各アンテナで受信されたOFDM信号を受け取り、当該複数のOFDM信号を合成するダイバーシチ受信装置にあって、前記複数のOFDM信号の各々に対しそれぞれ高速フーリエ変換を行って周波数領域の復調信号を生成する復調部と、前記生成された各復調信号からデータ伝送に使用されている複数のサブキャリアを抽出するサブキャリア抽出部と、前記抽出されたサブキャリアごとに、当該サブキャリアから復号すべきシンボルデータの品質を推定する受信品質推定部と、前記サブキャリアごとに、前記推定された受信品質に基づいて前記OFDM信号を合成するための重み係数を設定する合成係数設定部とを具備し、前記合成係数設定部は、前記受信品質推定部から出力される全てのサブキャリアの誤差量の相加平均値を算出することにより第1の誤差ノイズ量を求め、かつ前記受信品質検出部から出力されるサブキャリアごとの誤差量の移動平均値を算出することにより第2の誤差ノイズ量を求め、前記第1の誤差ノイズ量と第2の誤差ノイズ量との乗算値を算出し、前記OFDM信号を生成する際のレベルを規格化する係数に基づいて予め設定された固定係数を、前記第1および第2の誤差ノイズ量の乗算値により除算した値を、前記重み係数として設定するようにしたものである。
従って、この発明の第1の態様によれば、データサブキャリアごとに復号すべきデータシンボルの品質を表す情報に基づいて合成係数が設定され、この合成係数に基づいて各OFDM信号が信号合成される。このため、受信されたOFDM信号のC/Nに依存せず、信号が正常に復号される度合いに沿った比率で信号合成を行うことが可能となる。このため、あるアンテナで、ドップラシフトを受けた反射波が合成されたマルチパス信号や、大きな周波数オフセットが発生した信号のように、C/Nが高くても品質が悪い信号を受信した場合でも、他のアンテナで受信された、C/Nはそれほどよくなくても品質の良い信号を劣化させることなく信号合成を行うことができる。
この発明の第2の態様は、前記第1の態様において、前記受信品質検出部が、前記抽出されたサブキャリアごとに、当該サブキャリアから復号すべきシンボルデータと予め設定された基準点との差を算出し、当該差を前記シンボルデータの品質の推定結果を表す情報として出力するように構成したものである。
この発明の第3の態様は、前記第2の態様において、前記受信品質検出部が、前記抽出されたサブキャリアごとに、当該サブキャリアから復号すべきシンボルデータを、前記OFDM信号の変調方式に対応する閾値に従い硬判定し、前記硬判定により得られた前記データシンボルの前記基準点からの誤差量を算出して、当該誤差量を前記シンボルデータの品質の推定結果を表す情報として出力するように構成したものである。
従って、この発明の第2および第3の態様によれば、例えば硬判定により得られる、データサブキャリアごとの復号すべきシンボルデータと、基準点との間の距離、つまり誤差量をその信号の品質を表す情報として使用し、この情報に基づいて最大比合成のための合成係数を算出することができる。
さらにこの発明の第1の態様によれば、誤差量の相加平均と移動平均値の両方を用いて誤差ノイズ量が算出され、この誤差ノイズ量に基づいて重み係数が設定される。
すなわちこの発明の各態様によれば、ドップラシフトや周波数オフセットが発生した場合でも、高品質の合成信号を得ることが可能なダイバーシチ受信装置を提供することができる。
図1は、この発明の一実施形態に係るダイバーシチ受信装置の構成例を示すブロック図である。 図2は、図1に示したダイバーシチ受信装置のコンスタレーション比較部の構成例を示すブロック図である。 図3は、図2に示したコンスタレーション比較部による誤差量算出動作を説明するための図である。 図4は、図1に示したダイバーシチ受信装置の合成係数算出部の構成例を示すブロック図である。
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
[一実施形態]
(構成)
図1は、この発明の一実施形態に係るダイバーシチ受信装置の構成例を示すブロック図である。
一実施形態に係るダイバーシチ受信装置は、複数系統のアンテナAT1,AT2,…,ATm(AT1〜ATm)と、これらのアンテナAT1〜ATmに対応して設けられた複数のOFDM復調部DM1,DM2,…,DMm(DM1〜DMm)と、信号合成部MCとを備えている。
(1)アンテナ
アンテナAT1〜ATmは、例えばイベント会場の異なる場所に分散配置される。この例では、アンテナAT1〜ATmは、一般的な空間ダイバーシチ受信方式のような受信波長の波長に基づいて定義される相互離間距離(例えば半波長以上)ではなく、移動体の移動エリアを囲む用に選定された複数の位置に、例えば数m〜数十mの相互間隔を隔てて分散配置される。アンテナAT1〜ATmとしては、例えば、無指向性アンテナまたは移動体の移動エリアの方向に指向性を有するアンテナが用いられる。
アンテナAT1〜ATmにより受信されたOFDM変調波信号は、それぞれ例えば電気/光(E/O)変換部により光信号に変換された後、光ファイバケーブルを使用した伝送路を介して受信装置へ伝送され、光/電気(O/E)変換部により電気信号に変換されてダイバーシチ受信装置に入力される。
(2)OFDM復調部
OFDM復調部DM1〜DMmは、それぞれ対応する上記アンテナAT1〜ATmにより受信されたOFDM変調波信号に対しOFDM復調を行う。なお、OFDM復調部DM1〜DMmは同一構成であるため、OFDM復調部DM1〜DMm内の構成要素には同一符号を付して説明を行う。
OFDM復調部DM1〜DMmは、低雑音増幅部(Low Noise Amplifier:LNA)11と、帯域通過フィルタ(Band Pass Filter:BPF)12と、自動利得制御部(Automatic Gain Controller:AGC)13と、直交復調部14と、局部発振部15とを備える。これらは無線周波信号をベースバンド信号に周波数変換するダウンコンバータを構成する。
またOFDM復調部DM1〜DMmは、アナログ/デジタル変換部(Analog/Digital convertor:ADC)16と、高速フーリエ変換部(Fast Fourier Transformer:FFT)17とを備える。これらはOFDM復調回路を構成する、さらにOFDM復調部DM1〜DMmは、パイロットキャリア抽出部18と、チャネル推定部19と、除算部20とを備えている。これらは等化回路を構成する。
LNA11は、アンテナAT1により受信されたOFDM変調波信号を所定の受信レベルに増幅する。BPF12は、上記LNA11により増幅されたOFDM変調波信号のうち、必要な帯域の信号を通過させ、不要な帯域の信号を除去する。AGC13は、上記BPF12を通過したOFDM変調波信号の信号レベルを、後段のADC16のダイナミックレンジに適応する信号レベルとするように制御する。
直交復調部14は、上記AGC13から出力されたOFDM変調波信号を、局部発振部15から出力される局部発振信号を用いて直交復調(周波数変換およびフィルタ処理)し、ベースバンドのOFDM受信信号を出力する。ADC16は、上記直交復調部14から出力されたベースバンドのOFDM受信信号を量子化してデジタル信号に変換する。FFT17は、上記ベースバンドのOFDM受信信号を時間軸から周波数軸の信号に変換し、OFDMシンボルごとにOFDM復調された信号を出力する。
パイロットキャリア検出部18は、上記FFT17から出力されたOFDM復調信号から、サブキャリアに予め挿入されているパイロット信号を抽出する。チャネル推定部19は、上記抽出されたパイロット信号を利用してパイロット信号以外のサブキャリアをFIR(Finite Impulse Response)フィルタで内挿補完することで、無線伝送路のチャネル応答hij(iはアンテナ番号、jはデータサブキャリア番号を示す)を推定する。除算部20は、上記チャネル推定部19により推定されたチャネル応答hijをもとに、無線伝送路でOFDM変調波信号が受けた位相変動および振幅変動の成分を除算することにより、OFDM復調信号を等化する。
ところで、OFDM復調部DM1〜DMmは、データサブキャリアごとに復号データの品質に基づいて最大比合成のための重み係数を設定する合成係数設定回路部を備えている。この合成係数設定回路部は、データキャリア抽出部21と、コンスタレーション比較部22と、合成係数算出部23とから構成される。
データキャリア抽出部21は、上記等化されたOFDM復調信号から、データ伝送に使用されているデータサブキャリアを抽出する。コンスタレーション比較部22は、上記データキャリア抽出部21により抽出されたデータサブキャリアごとに、上記等化された復調信号のコンスタレーションについて硬判定を行い、基準コンスタレーション点を選定する。そして、上記選定した基準コンスタレーション点に対する、上記等化された復調信号のコンスタレーションの誤差量を算出する。
図2は、上記コンスタレーション比較部22の機能構成の一例を示すブロック図である。この例では、変調方式として16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)を使用した場合を示している。コンスタレーション比較部22は、16QAM硬判定部221と、基準コンスタレーション選定部222と、距離差算出部223とを備えている。
16QAM硬判定部221は、上記データキャリア抽出部21により抽出されたデータサブキャリアごとに、上記等化された復調信号dijのコンスタレーションを閾値に従い識別することにより硬判定を行う。
基準コンスタレーション選定部222は、上記データサブキャリアごとに、上記硬判定により識別されたコンスタレーション点に最も近い受信装置内部の基準コンスタレーション点を選定する。距離差算出部223は、上記データサブキャリアごとに、上記基準コンスタレーションと、上記除算部20により等化された復調信号dijのコンスタレーションとの間の距離を算出する。この距離は誤差量|nij|(iはアンテナ番号、jはサブキャリア番号を示す)として出力される。
合成係数算出部23は、アンテナAT1〜ATmの各系統の復調信号を信号合成部MCで最大比合成するために、アンテナ系統ごとの重み係数をデータサブキャリア別に算出するもので、以下のように構成される。
図4は、合成係数算出部23の機能構成の一例を示すブロック図である。すなわち、合成係数算出部23は、m点移動平均部231と、相加平均部232と、乗算部233と、固定係数記憶部234と、除算部235とを備えている。
m点移動平均部231は、上記コンスタレーション比較部22から出力された誤差量|nij|を、データサブキャリアごとにm点移動平均することで誤差ノイズ量N′ij を算出する。相加平均部232は、全てのデータサブキャリアの誤差量|nij|を相加平均することにより、i番目のアンテナATiの誤差ノイズ量Niを算出する。乗算部233は、上記m点移動平均部231により算出された誤差ノイズ量N′ij と、上記相加平均部232により算出された誤差ノイズ量Niとを乗算する。
固定係数記憶部234には、システムごとに予め定められた固定係数γが記憶されている。固定係数γとしては、例えば、変調信号を生成する際にレベルを規格化する係数の二乗値が用いられる。この例では、変調方式として16QAMを使用され、(√10)で信号レベルの規格化が行われているので、γは固定値γ=10に設定される。
除算部235は、上記固定係数記憶部234に記憶された固定係数γを、上記乗算部233により算出された誤差ノイズ量Niと誤差ノイズ量N′ij との乗算値で割り算し、その算出結果をi番目のアンテナのデータサブキャリア(jはデータサブキャリア番号)別の重み係数αijとして出力する。
信号合成部MCは、先ずアンテナの系統(iはアンテナ番号)ごとに、各データサブキャリア(jはデータサブキャリア番号)の復調信号dijに対し、上記合成係数算出部23により算出された対応する重み係数αijを重み付けする。続いて信号合成部MCは、上記アンテナの系統ごとに算出された、重み付け復調信号dij・αijを、データサブキャリア別に加算することにより、全てのアンテナの復調信号dij・αijをデータサブキャリア別に合成した合成復調信号を算出する。最後に信号合成部MCは、全てのアンテナの重み係数αijをデータサブキャリア別に合成した合成係数を算出し、上記算出された合成復調信号を上記合成係数で割り算することで、データサブキャリア別の合成復調信号Xj を出力する。
(動作)
次に、以上のように構成されたダイバーシチ受信装置の動作例を説明する。
ここでは、競技場等のイベント会場の上空をドローン等の移動体を飛行させ、この移動体に搭載されたカメラによりイベントの様子を撮像してその映像を移動体からOFDM変調方式を用いて無線送信する場合を例にとって説明する。
移動体から無線送信されたOFDM変調波信号は、競技場のイベントエリアを囲むように、例えば観客席または屋根に分散配置された複数のアンテナAT1〜ATmによりそれぞれ受信される。アンテナAT1〜ATmにより受信されたOFDM変調波信号は、いずれも例えば光ファイバケーブルを使用した伝送路を介してダイバーシチ受信装置に伝送される。
ダイバーシチ受信装置には、図1に示したようにアンテナAT1〜ATmに対応してOFDM復調部DM1〜DMmが設けられており、上記各アンテナAT1〜ATnから伝送されたOFDM変調波信号はそれぞれ対応するOFDM復調部DM1〜DMmに入力される。
OFDM復調部DM1〜DMmの動作は同一のため、ここではOFDM復調部DM1の動作を例にとって説明する。
アンテナAT1から伝送されたOFDM変調波信号は、先ずLNA11により所定の受信レベルに増幅された後、BPF12により不要帯域の信号成分が除去され、AGC13において受信信号レベルが後段のADC16のダイナミックレンジに適応するレベルとなるように制御された後、直交復調部14に入力される。
直交復調部14では、上記AGC13から入力されたOFDM変調波信号が、局部発振部15から出力される局部発振信号とミキシングされて直交復調(周波数変換およびフィルタ処理)される。そして、この直交復調部14から出力されたベースバンドのOFDM受信信号は、ADC16により量子化された後、FFT17において周波数軸の信号に変換される。この結果、FFT17からはOFDMシンボルごとにOFDM復調された信号が出力される。
次に上記OFDM復調信号は、無線伝送路でOFDM変調波信号が受けた位相変動および振幅変動の成分を除去するために、以下のように等化処理される。
すなわち、先ずパイロットキャリア検出部18により、上記OFDM復調信号からサブキャリアに挿入されているパイロット信号が抽出される。そして、この抽出されたパイロット信号を利用し、チャネル推定部19において無線伝送路のアンテナAT1に関するチャネル応答h1jが推定される。続いて除算部20において、上記OFDM復調信号は、上記チャネル推定部19により推定されたチャネル応答h1jをもとに等化される。かくして、上記OFDM復調信号は、無線伝送路で受けた位相変動および振幅変動の成分が低減されたものとなる。
さて、本実施形態に係るダイバーシチ受信装置では、OFDM復調信号の受信信号品質に応じて、最大比合成のための合成係数の設定が以下のように行われる。
すなわち、先ずデータキャリア抽出部21において、上記等化されたOFDM復調信号から、データ伝送に使用されているデータサブキャリアが抽出される。なお、iはアンテナの番号を、jはデータサブキャリアの番号をそれぞれ示している。
続いてコンスタレーション比較部22において、先ず上記データサブキャリアごとに、基準コンスタレーション点が選定される。例えば、いま上記OFDM復調信号に対し16QAM方式により多値変調が行われていれば、16QAM硬判定部221において、上記OFDM復調信号の16QAMコンスタレーションが閾値に従い硬判定される。そして、基準コンスタレーション選定部222により、データサブキャリアごとに、上記硬判定により識別されたコンスタレーション点に最も近い受信装置内部の基準コンスタレーション点が選定される。次に、距離差算出部223において、上記データサブキャリアごとに、上記基準コンスタレーションと、上記除算部20により等化された復調信号のコンスタレーションとの距離差、つまり誤差量|nij|(iはアンテナ番号、jはサブキャリア番号を示す)が算出される。
図3は、上記誤差量|nij|の算出結果の一例を示す図である。この例では、硬判定により識別されたデータサブキャリアのコンスタレーション点を「黒丸」で、また基準コンスタレーション点を「白丸」で示している。これらのコンスタレーション点の誤差量|nij|は、硬判定により識別されたコンスタレーション点をベクトルrij→で表し、基準コンスタレーション点をベクトルdij→で表すと、
nij→=(rij→)−(dij→)
と表される。
次に、合成係数算出部23において、アンテナAT1〜ATmの各系統に対応する重み係数が以下のように算出される。
すなわち、m点移動平均部231では、上記コンスタレーション比較部22から出力された誤差量|nij|をデータサブキャリアごとにm点移動平均する処理が行われ、これにより誤差ノイズ量N′ij が算出される。また相加平均部232では、上記コンスタレーション比較部22から出力された全てのデータサブキャリアの誤差量|nij|が相加平均され、これによりi番目のアンテナATiの誤差ノイズ量Ni が算出される。この誤差ノイズ量Ni は、
として表される。ここで、OFDMシンボル内のデータサブキャリア本数をkとしている。
続いて乗算部233では、上記m点移動平均部231により算出された誤差ノイズ量N′ij と、上記相加平均部232により算出された誤差ノイズ量Ni とが乗算される。そして、除算部235において、固定係数記憶部234に記憶された固定係数γが、上記乗算部233により算出された誤差ノイズ量Ni と誤差ノイズ量N′ij との乗算値により割り算される。その結果、i番目のアンテナのデータサブキャリア(jはデータサブキャリア番号)別の重み係数αijが算出される。この重み係数αijは、
として表される。
以上のように各OFDM復調部DM1〜DMmにおいて算出された、各アンテナのデータサブキャリア別の重み係数αijは、それぞれ除算部20により等化されたOFDM復調信号dijと共に信号合成部MCに入力される。
信号合成部MCでは、先ずアンテナの系統(iはアンテナ番号)ごとに、各データサブキャリア(jはデータサブキャリア番号)の復調信号dijに対し、上記合成係数算出部23で算出された対応する重み係数αijを重み付けする処理が行われる。続いて信号合成部MCでは、上記アンテナの系統ごとに算出された、重み付け復調信号dij・αijが、データサブキャリア別に加算され、これにより全てのアンテナの重み付け復調信号dij・αijをデータサブキャリア別に合成した合成復調信号が算出される。
次に信号合成部MCでは、全てのアンテナの重み係数αijをデータサブキャリア別に合成した合成係数が算出される。そして、上記算出された合成復調信号が上記合成係数により割り算され、これによりデータサブキャリア別の合成復調信号Xj が算出される。この合成復調信号Xj は、
として表される。
上記合成復調信号Xj は、ダイバーシチ受信装置の受信出力信号Comb Outとして、図示しない映像信号復号部に入力される。映像信号復号部では、デインタリーブや誤り訂正復号、TSパケットの再生等の、映像信号を復号するための復号処理が行われ、これにより再生された映像データがデコーダに入力されて映像として再生される。
(効果)
以上述べたように一実施形態に係るダイバーシチ受信装置では、データキャリア抽出部21、コンスタレーション比較部22および合成係数算出部23において、データサブキャリアごとに復号すべきシンボルデータの基準点からの差をその信号の品質を表す情報として使用し、この情報に基づいて最大比合成のための合成係数を算出して信号合成を行うようにしている。すなわち、データサブキャリアごとに復号データの品質に基づいて最大比合成のための重み係数を設定して信号合成している。
したがって一実施形態によれば、受信信号のC/Nに依存せず、信号が正常に復号される度合いに沿った比率で信号合成を行うことが可能となる。このため、あるアンテナで、ドップラシフトを受けた反射波が合成されたマルチパス信号や、大きなドップラシフトが発生した信号のように、C/Nが高くても品質が悪い信号を受信した場合でも、他のアンテナで受信された、C/Nはそれほどよくなくても品質の良い信号を劣化させることなく信号合成を行うことができる。
[変形例]
前記一実施形態では、合成係数算出部23において、誤差量|nij|をデータサブキャリアごとにm点移動平均して得た誤差ノイズ量N′ij と、全てのデータサブキャリアの誤差量|nij|を相加平均して得た誤差ノイズ量Ni との乗算値をもとに、重み係数αijを算出するようにした。しかし、これに限らず、上記移動平均と相加平均のいずれか一方を用いて誤差ノイズ量を算出するようにしてもよい。
また、一実施形態ではアンテナの全系統の復調信号を最大比合成する場合を例にとって説明したが、アンテナの各系統のうち、復号データの品質が閾値に満たない系統の復調信号を合成対象から除外するようにしてもよい。
さらに、変調方式は16QAM以外にPSKや64QAM等の他のデジタル変調方式を採用してもよい。変調方式が異なっても、それぞれの変調方式に応じた復号データ品質判定を行うことで、この発明は実施可能である。
その他、アンテナの設置数や設置位置、アンテナから受信装置までの受信信号の伝送手段、OFDM復調部の回路構成、適用するイベント会場の構成やイベントの種類等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
AT1〜ATm…アンテナ、DM1〜DMm…OFDM復調部、MC…信号合成部、11…LNA、12…BPF、13…AGC、14…直交復調部、15…局部発振部、16…ADC、17…FFT、18…パイロットキャリア検出部、19…チャネル推定部、20…除算部、21…データキャリア抽出部、22…コンスタレーション比較部、23…合成係数算出部、221…16QAM硬判定部、222…基準コンスタレーション選定部、223…距離差算出部、231…m点移動平均部、232…相加平均部、233…乗算部、234…固定係数記憶部、235…除算部。

Claims (3)

  1. 空間的に分散配置された複数のアンテナから当該各アンテナで受信されたOFDM信号を受け取り、当該複数のOFDM信号を合成するダイバーシチ受信装置であって、
    前記複数のOFDM信号の各々に対しそれぞれ高速フーリエ変換を行って周波数領域の復調信号を生成する復調部と、
    前記生成された各復調信号から、データ伝送に使用されている複数のサブキャリアを抽出するサブキャリア抽出部と、
    前記抽出されたサブキャリアごとに、当該サブキャリアから復号すべきシンボルデータの品質を推定する受信品質推定部と、
    前記サブキャリアごとに、前記推定された受信品質に基づいて前記OFDM信号を合成するための重み係数を設定する合成係数設定部と
    を具備し、
    前記合成係数設定部は、
    前記受信品質推定部から出力される全てのサブキャリアの誤差量の相加平均値を算出することにより第1の誤差ノイズ量を求め、かつ前記受信品質検出部から出力されるサブキャリアごとの誤差量の移動平均値を算出することにより第2の誤差ノイズ量を求め、
    前記第1の誤差ノイズ量と第2の誤差ノイズ量との乗算値を算出し、
    前記OFDM信号を生成する際のレベルを規格化する係数に基づいて予め設定された固定係数を、前記第1および第2の誤差ノイズ量の乗算値により除算した値を、前記重み係数として設定する
    ダイバーシチ受信装置。
  2. 前記受信品質推定部は、前記抽出されたサブキャリアごとに、当該サブキャリアから復号すべきシンボルデータと予め設定された基準点との差を算出し、当該差を前記シンボルデータの品質の推定結果を表す情報として出力する、請求項1に記載のダイバーシチ受信装置。
  3. 前記受信品質推定部は、前記抽出されたサブキャリアごとに、当該サブキャリアから復号すべきシンボルデータを、前記OFDM信号の変調方式に対応する閾値に従い硬判定し、前記硬判定により得られた前記シンボルデータの前記基準点からの誤差量を算出して、当該誤差量を前記シンボルデータの品質の推定結果を表す情報として出力する、請求項2に記載のダイバーシチ受信装置。
JP2018053871A 2018-03-22 2018-03-22 ダイバーシチ受信装置 Active JP6609855B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018053871A JP6609855B2 (ja) 2018-03-22 2018-03-22 ダイバーシチ受信装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018053871A JP6609855B2 (ja) 2018-03-22 2018-03-22 ダイバーシチ受信装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019169761A JP2019169761A (ja) 2019-10-03
JP6609855B2 true JP6609855B2 (ja) 2019-11-27

Family

ID=68108536

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018053871A Active JP6609855B2 (ja) 2018-03-22 2018-03-22 ダイバーシチ受信装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6609855B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7214686B2 (ja) * 2020-07-22 2023-01-30 アンリツ株式会社 受信装置及び受信方法、並びに該受信装置を備えた移動端末試験装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019169761A (ja) 2019-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3724501B1 (ja) 復調装置、ダイバーシチ受信装置および復調方法
JP4749501B2 (ja) Ofdm受信装置
JP3737264B2 (ja) ダイバーシチ受信装置
US20010015954A1 (en) Orthogonal frequency division multiplexing receiver device
JP2007006264A (ja) ダイバーシチ受信機
JPH11205273A (ja) Ofdmダイバーシチ受信装置
JP2010502141A (ja) 等化構造及び等化方法
JP4266201B2 (ja) Ofdmダイバーシチ受信装置
JP3377361B2 (ja) ダイバーシチ受信装置
JP2000224139A (ja) ダイバーシチ受信装置
JP5053377B2 (ja) 等化構造及び等化方法
EP1418721B1 (en) System and method for soft slicing outputs from a beamformer
JP6140565B2 (ja) ダイバーシチ受信装置
JP2002118533A (ja) 周波数分割多重伝送信号受信装置
JP5278173B2 (ja) 受信装置および方法、プログラム、並びに受信システム
WO2006095513A1 (ja) Ofdmダイバーシティ受信装置
JP4829849B2 (ja) Ofdm信号合成用受信装置および中継装置
JP6609855B2 (ja) ダイバーシチ受信装置
JP4688761B2 (ja) Ofdm信号合成用受信装置および中継装置
JP2000183844A (ja) 受信機及び受信方法
JP5047289B2 (ja) 等化構造及び等化方法
JP5511433B2 (ja) 受信装置
JP4886736B2 (ja) Ofdm信号合成用受信装置および中継装置
JP2006217399A (ja) 受信装置
JP4621143B2 (ja) ダイバーシティ受信装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180322

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190408

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190910

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20191009

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191009

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20191011

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6609855

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250