JP6609125B2 - 信号灯器 - Google Patents

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Description

本発明は、筐体内部に配されて前方へ光を照射する光源と、該光源の前側に配されて入射した光の配光を定めるレンズと、該レンズの前側に配されて配光された光の視認角度を制限する視角制限体とを備えた信号灯器に関する。
従来より、道路の交差点等に設置される信号灯器に関して、複雑な形状の交差点では運転者や歩行者の信号誤認を防止するために、左右方向における視認角度を制限する場合がある。このように視認角度を制限する手段には、一般に筐体の正面壁にある前面カバーを囲む全筒ないし半筒型のフード(庇)や、さらにその円筒の中に複数枚の配光制御用の羽根を備えたルーバーを設けたものが知られていた。
しかし、前記筒型のフードだけでは、視認角度の制限が十分ではなく、また、筒の中にルーバーを設けたフードでは部品点数が多く組立工数も嵩み、重量増加やコスト高を招いていた。また、標準的なフードよりも前方に大きく突出した構造となるため、風の影響を強く受けたり、降雪時には積雪量も増えるため、特別な強度対策が必要となり、さらにコスト高を招く虞があった。また、ルーバーが筐体の外部に露出しているため、ルーバーの隙間に雪が付着したり、塵埃等が堆積しやすく、信号灯が見づらくなる虞もあった。
さらに、最近では多数のLEDを基板に実装したLEDユニットを光源とするLED信号灯器も普及している。このようなLED信号灯器では、LEDユニットを筐体内に収容し、前面側を透明な前面カバーで覆った構造となっているが、LEDユニット等の内部構造が嵩張らないため、筐体全体を薄型化して、前記フードも取り付けないものが、いわゆるフラット型と称されている(例えば特許文献1参照)。かかるフラット型の場合は、前記ルーバーを設けることができなかった。
以上のような従来の信号灯器における視角制限に関する問題に鑑みて、本件出願人は、フラット型の信号灯器にも適用できる視角制限プレートとして、光が透過する薄板状内部に細幅形で長手方向に延びる遮光性の光遮断部を複数列に並ぶ状態に配置して、各光遮断部の互いに対向する両側面に前方への光反射を防止する処理を施した技術を既に提案している(特許文献2参照)。
意匠登録第1333651号公報 特開2014−127135号公報
しかしながら、前述した特許文献2に記載の従来技術では、視角制限プレートは、板内部に複数列の光遮断部を一体成形するものであり、その成形には特殊な押出成形の技術を要すものであった。そのため、視角制限プレートの製造コストが嵩むことになり、信号灯器全体としてもコストアップを招くという問題があった。
また、前記視角制限プレートが兼用し得る信号灯器の前面カバーは、配光特性を定めるようなレンズ的な機能は一切備えないものであった。ところが、光源の配光特性は、LED自体の構成や配置向きだけに頼ることなく、LEDとは別にレンズによっても、所定の配光特性(例えば、光柱の向きや照射範囲等)に設定することが重要となっている。
本発明は、以上のような従来技術の有する問題点に着目してなされたものであり、簡易な構成によりコスト高を招くことなく、様々な光源にも汎用的に適用することができ、光源からの光の配光を適宜定めることができると共に、配光された光の視認角度を確実に制限することができる信号灯器を提供することを目的としている。
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、以下の各項の発明に存する。
[1]筐体(11)内部に配されて前方へ光を照射する光源(20)と、該光源(20)の前側に配されて入射した光の配光を定めるレンズ(30)と、該レンズ(30)の前側に配されて配光された光の視認角度を制限する視角制限体(40)とを備えた信号灯器(10)において、
前記視角制限体(40)は、面状で透明な基体(41)の表裏面に細幅に延びる複数の遮光性帯(42)を並設してなるものであり、前記基体(41)の表面の遮光性帯(42)と裏面の遮光性帯(42)とは、平面視で同一位置に同一方向、同一幅および同一間隔で並設されていることを特徴とする信号灯器(10)。
[2]前記視角制限体(40)は、前記筐体(11)の最前面に位置して外装をなすことを特徴とする前記[1]に記載の信号灯器(10)。
[3]前記視角制限体(40)は、前記レンズ(30)の表面に一体に組み合わされてユニットをなすことを特徴とする前記[1]または[2]に記載の信号灯器(10)。
[4]前記光源(20)は、複数のLED(22)を基板(23)上に実装した光源ユニットとして構成され、
前記筐体(11)は、前記光源ユニットの厚さに合わせて奥行き方向に底浅なケース状に形成された本体(12)と、該本体(12)の前面開口を開閉する前面扉(13)とからなり、
前記レンズ(30)および前記視角制限体(40)は、前記前面扉(13)の前面壁をなすことを特徴とする前記[1],[2]または[3]に記載の信号灯器(10)。
[5]前記レンズ(30)または前記視角制限体(40)の表面は、前記前面扉(13)の基準面上に連なることを特徴とする前記[4]に記載の信号灯器(10)。
次に、前述した解決手段に基づく作用を説明する。
前記[1]に記載の信号灯器(10)によれば、光源(20)の前側にレンズ(30)を配したことで、光源(20)からの光の配光特性を適宜定めることができる。さらに、レンズ(30)の前側に視角制限体(40)を配したから、レンズ(30)で配光された光の視認角度を制限することができる。すなわち、信号灯器(10)の灯火を、例えば左右方向における一定角度の範囲内でしか見えないように設定することができる。
視角制限体(40)は、光が透過する面状で透明な基体(41)の表裏面に細幅に延びる複数の遮光性帯(42)を並設してなるものであり、基体(41)の表面の遮光性帯(42)と裏面の遮光性帯(42)とは、平面視で同一位置に同一方向、同一幅および同一間隔で並設されている。このような簡易な構成により、レンズ(30)から配光された光の視認角度を確実に制限することが可能となる。しかも、LED(22)に限らず様々な種類の光源(20)にも汎用的に適用することができ、また、全体形状を薄型化することが可能となり、筐体(11)に容易に配置することができる。
前記[2]に記載した信号灯器(10)によれば、視角制限体(40)を、筐体(11)の最前面に位置させて、そのまま筐体(11)の外装とする。これにより、レンズ(30)の表面を保護するようなカバー部材の代わりとなり、部品点数を増やすことなく、視認角度を制限することができる。また、既存の信号灯器(10)におけるカバー部材を本発明の視角制限体(40)に取り替えるだけで、簡単に実施することができる。
前記[3]に記載した信号灯器(10)によれば、視角制限体(40)は、レンズ(30)の表面に一体に組み合わされてユニットをなす。これにより、視角制限体(40)とレンズ(30)を一部品として容易に取り扱うことが可能となる。また、視角制限体(40)は、レンズ(30)自体で保持された状態となり、容易かつ確実に筐体(11)に取り付けることができる。
前記[4]に記載した信号灯器(10)によれば、光源(20)は、複数のLED(22)を基板(23)上に実装した光源ユニットとして構成される。また、筐体(11)の本体(12)は、光源ユニットの厚さに合わせて奥行き方向に底浅なケース状に形成され、本体(12)の前面開口は前面扉(13)で開閉する。そして、レンズ(30)および視角制限体(40)は、前面扉(13)の前面壁をなすものとする。
このような構成によれば、光源ユニットの厚さに合わせて、筐体(11)全体を極めて薄型に形成することが可能となる。また、レンズ(30)および視角制限体(40)は、前面扉(13)の前面壁をなすため、筐体(11)の厚さ方向に大きく嵩張ることもない。よって、信号灯器(10)の設置箇所における実質的な配置スペースも極力小さくすることができ、省スペース化の要請に応じた設置を実現することができる。
特に、前記[5]に記載したように、視角制限体(40)の表面を、前面扉(13)の基準面上に連なるようにすれば、よりいっそう筐体(11)全体の厚さを抑えて、フラットなデザインとすることができる。
本発明に係る信号灯器によれば、簡易な構成によりコスト高を招くことなく、様々な光源にも汎用的に適用することができ、光源からの光の配光を適宜定めることができると共に、配光された光の視認角度を確実に制限することができる。
本発明の実施の形態に係る信号灯器を分解して示す分解断面図(断面のハッチングは省略)である。 本発明の実施の形態に係る信号灯器を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る信号灯器を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る信号灯器を示す側面図である。 本発明の実施の形態に係る信号灯器を示す縦断面図(断面のハッチングは省略)である。 本発明の実施の形態に係る信号灯器の筐体を開いた状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る信号灯器が備えるレンズに視角制限体を重ね合わせた状態を示す正面図と、その一部拡大図である。 本発明の実施の形態に係る信号灯器が備えるレンズに視角制限体を重ね合わせた状態を示す側面図である。 本発明の実施の形態に係る信号灯器が備える視角制限体による視角制限を説明する模式図である。
以下、図面に基づき本発明を代表する実施の形態を説明する。
図1〜図9は、本発明の実施の形態を示している。
本実施の形態に係る信号灯器10は、道路の交差点や鉄道線路等に設置されるものであり、図1〜図3に示すように、筐体11の内部に光源をなすLEDユニット20が組み込まれている。特に本信号灯器10は、筐体11が正面視で左右方向に延びた長方形であり、筐体11全体が奥行き方向に薄型化され、信号灯器10の前後が平面をなしている。
筐体11は、設置箇所に固定される本体12と、該本体12の前面開口を開閉する前面扉13とからなる。本体12は、後述するLEDユニット20の厚さに合わせた奥行き方向に底浅な長方形のケース状に形成され、その内部に、LEDユニット20や関連部品を配設するスペースを備えている。LEDユニット20は、本体12の背面部に固定され、その前面側が前面扉13と平行に対向する状態に配置されている。
前面扉13は、前記本体12の前面開口に重なる長方形の枠状に形成され、その前面壁に、横並びに3つ円形の開口部13aが設けられている。前面扉13と本体12とは、それぞれ上端縁が互いにヒンジ14を介して連結されており、また、本体12の下端縁には、前面扉13の下端縁に係止する周知の留め具15が設けられている。
図1、図2に示すように、LEDユニット20は、例えば3色灯(三位式)の交通信号灯器に適用される場合は、青、黄、赤の点灯色ごとのユニットとして前記本体12の背面部に固定され、所定の電気信号に応じて点灯するユニットである。このLEDユニット20は、前方に向かって開口する有底円筒体からなるケース21を有している。
前記ケース21の前面開口は、LED22の基板23で覆われている。図5に示すように、基板23は、ケース21の前面開口より前方の位置で固定され、前面開口との間に放熱用の隙間を空けた状態で配されている。ここで基板23は、一般的なプリント配線基板であり、その円形の表面側には多数のLED22が実装されている。LED22は、発光素子を略砲弾型のモールドに埋め込んだLEDランプに限らず、リード線上に実装された発光素子のみからなるLEDチップでも良い。
各LEDユニット20ごとに、3色灯の場合は図2の正面視で左から順に青色、黄色、赤色と、それぞれの灯色に発光するLED22が用いられている。なお、基板23の裏面側等の適所には、図示省略したが電線や信号線等を接続するコネクタが設けられており、電源ユニットや点灯制御を行う制御装置等に接続されている。さらに、LED22の光量は専用のスイッチによって任意に調整できるように設定されている。
図1に示すように、各LEDユニット20の前側には、各LED22から入射した光の配光を定めるレンズ30が配されている。また、レンズ30の前側には、該レンズ30により配光された光の視認角度を制限する視角制限体40が配されている。これらは後述するが、それぞれ別体としても設けても良く、あるいは一体としてユニット化しても良い。
レンズ30は、例えば透明な合成樹脂により、平面状に広がる円板形に形成されている。かかるレンズ30の表面は平らな滑面であるが、レンズ30の裏面、すなわち前記LED22に対向する面は、LED22から入射した光の配光特性(例えば光柱の向きや照射範囲等)を定める細かな凹凸が所定パターンで密に並ぶ断面形状に光学設計されている。なお、具体的な配光特性は、適宜定め得る設計事項である。レンズ30の材質は無色透明な合成樹脂が適するが、LED22の発光色に合わせて着色しても良い。
レンズ30の外周には、その全周に亘り底浅の円筒形に延びるフランジ31が形成されており、該フランジ31の内径は、前記LED22の基板23を取り囲む大きさに設計されている。また、フランジ31の外周に沿って、レンズ30の表面よりも一段低い位置に延出した段部31aが設けられている。かかる段部31aは、前記前面扉13にある開口部13aの内周縁に係合する部位となる。
図5に示すように、レンズ30の段部31aが開口部13aの内周縁に係合すると、レンズ30の表面が、前面扉13の前面壁の基準面と同一面上に連なるように設計されている。ただし、次述する視角制限体40の板厚を加味して、レンズ30の表面に重なる視角制限体40の表面が、前面扉13の前面壁の基準面と同一面上に連なるように設計しても良い。このような筐体11の前面側における各部材の具体的な配置も、適宜定め得る設計事項である。
視角制限体40は、前記レンズ30により配光された光の視認角度を制限するものである。図9に示すように、視角制限体40は、面状で透明な基体41の表裏面に、互いに表裏で厚さ方向に合致する位置で細幅に延びる複数の遮光性帯42を所定間隔おきに並設してなる。ここで基体41は「面状」であれば、それ自体の剛性で平面状に保たれる板やプレートに限らず、可撓性のあるフィルムやシートであっても良い。
本実施の形態では、前記基体41は、透明な合成樹脂により平面状に広がる円板形に形成されている。ここで基体41の大きさは、前記レンズ30の表面に合致する外径に設計されている。また、基体41の厚さは、適宜定め得る設計事項であるが、視角制限体40によって制限する視認角度を設定する上で重要な値となる。かかる視認角度の具体的な制限について、詳しくは図9において後述する。
基体41の表裏面において、各遮光性帯42は、それぞれが所定の細幅で直線状に延びており、互いに平行に所定間隔おきに密に並設されている。ここで重要なのは、基体41の表裏面における各遮光性帯42が、互いに基体41の表裏で厚さ方向に合致する位置となることである。すなわち、視角制限体40の平面視において、表裏の各遮光性帯42は、互いの位置、向き、幅、隙間が全て合致して、平面上で重なり合うように設けられていることである。
このような遮光性帯42は、既存の印刷技術によって実現可能なものであるが、特定の印刷技術に限定されるものではない。ただし、視角制限体40は、後述するが筐体11の前面に位置して外装をなすものであり、外部に露出して風雨に晒される部位となることから、容易には劣化しない耐久性が求められる。遮光性帯42の塗料としては、遮光性がある成分を含有し、ある程度の耐久性を備えた塗料であれば足りる。
各遮光性帯42の幅や互いの間隔の具体的な寸法値は、それぞれ信号灯器10に求められる視認角度の制限範囲に応じて適宜設定すれば良い。かかる視認角度の制限範囲を設定する上で、基体41の厚さや、遮光性帯42をなす塗料の塗装厚の具体的な値も重要となる。これらの値と視認角度の関係についても、詳しくは図9において後述する。
視角制限体40は、前述したようにレンズ30の前側に配されるが、視角制限体40を、レンズ30の表面に重ね合わせた状態で、該レンズ30と一体に組み付けられたユニットとして構成しても良い。視角制限体40をレンズ30と一体に組み付ける場合、例えば視角制限体40とレンズ30の周縁同士を溶着させれば良い。このようユニットは、前述した前面扉13の開口部13aに嵌合を塞ぐ状態で取り付けられる。
また、視角制限体40の配置に関して、各遮光性帯42が上下に延びて横列に並ぶ配置とすれば、左右方向における視認角度を制限することになり、各遮光性帯42が左右に延びて縦列に並ぶ配置とすれば、上下方向、すなわち遠近における視認角度を制限することになる。なお、各遮光性帯42が延びる方向を示す上下、左右とは、絶対的なものでなく相対的なものであり、視角制限体40の姿勢に応じて変化するが、信号灯器10の実際の設置状態における上下方向を、視角制限体40でも上下方向とする。
次に、本実施の形態に係る信号灯器10の作用について説明する。
本信号灯器10によれば、図5において、LEDユニット20の各LED22から前方へ照射された光は、その前側に配されたレンズ30によって、予め定められた所定の配光特性(例えば光柱の向きや照射範囲等)に制御される。さらに、レンズ30の前側に視角制限体40を対向させて配置したことにより、レンズ30より出射された光の視認角度を制限することができる。
図9に示すように、視角制限体40は、透明な合成樹脂で円板形に形成した基体41の表裏面に、互いに表裏で厚さ方向に合致する位置で細幅に延びる複数の遮光性帯42を所定間隔おきに印刷してなる。このような簡易な構成によって、光の視認角度を確実に制限することができる。すなわち、レンズ30の表面から視角制限体40の裏面に入射した光は、上下に延び横列に並ぶ各遮光性帯42の隙間を透過する分だけが出射され、表裏何れかの遮光性帯42に当たった光は出射されない。
これにより、信号灯器10の左右方向における視認角度は所定の角度範囲内に制限され、信号灯器10の灯火を、左右方向における一定角度の範囲内でしか見ることができなくなる。ここで視角制限体40における各遮光性帯42の配置と、LEDユニット20の基板23上におけるLED22の配置とは必ずしも一致させる必要はなく、また、LED22の様々な配光に対しても、汎用的に適用することができる。
ここで視認角度を制限する角度範囲は、一律に固定されるものではなく、信号灯器10の種類や設置箇所に応じて、その都度、適正な角度範囲が定められる。そして、具体的に定められた角度範囲に応じて、視角制限体40の基体41の表裏で合致する各遮光性帯42の幅と、各遮光性帯42間の隙間の寸法が定まり、その寸法に基づいて基体41の表裏に遮光性帯42を印刷することになる。
図9は、具体的な角度範囲を設定する上で、各遮光性帯42間の隙間の寸法(以下「開口部L」)と、各遮光性帯42の幅の寸法(以下「閉口部L」)の関係を模式的に示したものである。図9中の記号で、LとLの他は、Nは空気の絶対屈折率、Nは基体の絶対屈折率、Htは基体41の板厚、Hpは遮光性帯42の塗膜厚、そしてθは制限したい角度(制限角)である。
図9において、開口部Lと閉口部Lを定めるには、基体41の板厚Htだけではなく、視角制限体40の表面側の空気の屈折率Nと、基体41の屈折率Nの違い等も加味する必要がある。その他、視角制限体40に入射した光を、どの程度の光量で出射させるか等、様々なパラメータが関わることになる。
具体的には例えば、下記の2式を用いて計算することができる。
Figure 0006609125
Figure 0006609125
このような式による計算によれば、図9においては、視角制限体40の正面(0度)以上から図中の制限角度θまでの光は、閉口部Lによって制限されることなく、開口部Lから出射されるが、制限角度θを越える角度で入射する光は遮光される。また、角度θで入射する光は、基体41の表面より漏れることになるが、僅かな光量であり問題とはならない。
また、視角制限体40の基体41を一枚の樹脂成形品としたことにより、取り扱いが容易となり、十分な強度も確保することができる。しかも、視角制限体40は全体形状が薄板状となり、嵩張ることがなく筐体11の適所に容易に配置させることができる。特に、本実施の形態では、視角制限体40を、筐体11の最前面に位置させて、そのまま筐体11の外装とする。これにより、レンズ30の表面を保護するようなカバー部材の代わりとなり、部品点数を増やすことなく、視認角度を制限することができる。
視角制限体40は、前面扉13の開口部13aに嵌合させて、視角制限体40の表面が前面扉13の前面壁の基準面と同一面上に連なるようにすれば、よりいっそう筐体11全体の厚さを抑えて、フラットなデザインとすることができる。また、既存の信号灯器10におけるカバー部材を、本発明の視角制限体40に取り替えるだけで、簡単に視角制限の機能を付加することができる。
さらに、視角制限体40、レンズ30の表面に一体に組み合わせてユニットとして構成した場合は、視角制限体40とレンズ30を一部品として容易に取り扱うことが可能となり、前面扉13に対する取付作業も容易となる。また、視角制限体40は、レンズ30自体で保持された状態となり、容易かつ確実に筐体11に取り付けることができる。
特に、本実施の形態に係る信号灯器10では、光源が嵩張らない形状・大きさのLEDユニット20からなり、筐体11の本体12は、このLEDユニット20の厚さに合わせた奥行き方向に底浅なケース状に形成されている。また、前面扉13は、本体12の前面開口を閉じる枠状に形成され、その開口部13aに、レンズ30および視角制限体40がそのまま外装として取り付けられている。
このような構成の信号灯器10は、いわゆるフラット型と称され、LEDユニット20の厚さに合わせて、筐体11を全体的に極めて薄型に形成することが可能となる。また、レンズ30および視角制限体40は、前面扉13の前面壁をなすため、筐体11の厚さ方向に嵩張ることもない。よって、信号灯器10の設置箇所における実質的な配置スペースも極力小さくすることができ、省スペース化の要請に応じた設置を実現することができる。
また、本実施の形態に係る信号灯器10によれば、LEDユニット20を、前面扉13ではなく筐体11の本体12の内部に配設したから、メンテナンス時に開閉させる前面扉13にはLEDユニット20に関連した重量物が付加されることがなく、前面扉13側の重量を大幅に軽量化することができ、前面扉13の開閉動作が容易となる。
しかも、前面扉13を開いた時も、本体12の内部にあるLED22からの光は、前面扉13側にあるレンズ30や視角制限体40を通さずとも、そのまま前方へ照射できる。これにより、前面扉13を開いた状況下でも、LED22からの光を運転者や歩行者らは本来の視認方向から容易に視認することができ、メンテナンスが長引くような場合でも、交通事情に大きな影響を及ぼすことはない。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、信号灯器10は、筐体11を薄型に形成したフラット型に限られるものでもない。
また、前記実施の形態では、3色灯(三位式)の信号灯器に適用した例を説明したが、これに限られることなく、例えば2色灯の歩行者用信号灯器や矢印灯器や一灯点滅灯器等の他の信号灯器にも適用することができる。あるいは、3色灯(三位式)に矢印灯器や一灯点滅灯器を付加したタイプでも良い。
また、視角制限体40における基体41の厚さ、各遮光性帯42の縦列あるいは横列の向きや寸法等については、実際の信号灯器に求められる視認角度の制限範囲に応じて適宜設定すれば良い。また、各遮光性帯42の長手方向に延びる形状に関しても、直線状に延びるものに限らず、湾曲させたり屈曲させることも考えられる。また、レンズ30の具体的な形状や配光特性も、特に限定されるものではない。
本発明は車両や通行人に通行許可ないし停止指示その他の交通規制情報を視認させるための様々な信号灯器に広く利用することができる。
10…信号灯器
11…筐体
12…本体
13…前面扉
14…ヒンジ
15…留め具
20…LEDユニット
23…基板
30…レンズ
31…フランジ
40…視角制限体
41…基体
42…遮光性帯

Claims (5)

  1. 筐体内部に配されて前方へ光を照射する光源と、該光源の前側に配されて入射した光の配光を定めるレンズと、該レンズの前側に配されて配光された光の視認角度を制限する視角制限体とを備えた信号灯器において、
    前記視角制限体は、面状で透明な基体の表裏面に細幅に延びる複数の遮光性帯を並設してなるものであり、前記基体の表面の遮光性帯と裏面の遮光性帯とは、平面視で同一位置に同一方向、同一幅および同一間隔で並設されていることを特徴とする信号灯器。
  2. 前記視角制限体は、前記筐体の最前面に位置して外装をなすことを特徴とする請求項1に記載の信号灯器。
  3. 前記視角制限体は、前記レンズの表面に一体に組み合わされてユニットをなすことを特徴とする請求項1または2に記載の信号灯器。
  4. 前記光源は、複数のLEDを基板上に実装した光源ユニットとして構成され、
    前記筐体は、前記光源ユニットの厚さに合わせて奥行き方向に底浅なケース状に形成された本体と、該本体の前面開口を開閉する前面扉とからなり、
    前記レンズおよび前記視角制限体は、前記前面扉の前面壁をなすことを特徴とする請求項1,2または3に記載の信号灯器。
  5. 前記レンズまたは前記視角制限体の表面は、前記前面扉の基準面上に連なることを特徴とする請求項4に記載の信号灯器。
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