JP6608779B2 - 車両用車椅子乗降装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両における後部荷室に車椅子を乗降させる際に用いられる車両用車椅子乗降装置に関する。
従来から、自動車等の車両の後部荷室に車椅子を乗降させる際に用いられる車椅子乗降装置が知られている。この車椅子乗降装置は、例えば、特許文献1に開示されるように、自動車における後部荷室の開口部を介して荷室床面と地面との間にスロープが設けられ、前記後部荷室内に設けられるベルト巻取装置から前記スロープに沿って車外まで延在するベルトを有している。このベルト巻取装置は、自動車のバッテリーを利用して駆動する電動式であり、引き出された状態にあるベルト先端のフックを車椅子のフレームに引っ掛けた状態で、前記ベルト巻取装置を作動させることで前記ベルトが徐々に巻き取られ、前記車椅子がベルトによって後部荷室内へと引き上げられ所定位置に搭載される。
特開2008−154631号公報
しかしながら、上述した車椅子乗降装置では、自動車のバッテリーをベルト巻取装置の電源として用いているため、該バッテリーの充電レベルが低い場合には装置を作動できず、しかも、両者を接続するための配線等を必要とするため構造の複雑化を招くと共に設置作業が煩雑となる。
また、電動式のベルト巻取装置を用いることで、車椅子乗降装置の大型化及び重量の増加を招くと共に製造コストが増加してしまうという問題がある。
本発明は、前記の課題を考慮してなされたものであり、構成の簡素化を図ることで小型軽量化を図りつつ製造コストを抑制することが可能な車両用車椅子乗降装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、車両のフロアに対して取り付け自在なボディと、
ボディに設けられシリンダ及びロッドを有した伸縮ダンパと、
先端に車椅子の連結されるベルトと、
ベルトが架けられる複数の滑車と、
を備え、
伸縮ダンパは、シリンダに対してロッドを付勢する反力を有し、伸縮ダンパにおけるシリンダ側とロッド側にはそれぞれ少なくともつ以上の滑車が設けられ、シリンダ側となる固定側滑車又はロッド側となる可動側滑車のいずれか一方の滑車が、伸縮ダンパの反力によって他方の滑車から離れる方向に付勢されることでベルトの先端が巻き取られ
ロッドは可動側滑車を収納する第1収納部材に固定され、シリンダが固定側滑車を収納する第2収納部材に固定され、第1及び第2収納部材のいずれか一方がボディに固定され、他方が伸縮ダンパの反力によって移動自在に設けられることを特徴とする。
本発明によれば、車椅子を車室内へと乗降可能な車両用車椅子乗降装置が、車両のフロアに対して取り付け自在に設けられ、伸縮ダンパにおけるシリンダ側とロッド側にそれぞれ少なくともつ以上の滑車を設け、シリンダ側となる固定側滑車又はロッド側となる可動側滑車のいずれか一方の滑車を、伸縮ダンパのロッドに働く反力によって他方の滑車から離れる方向に付勢することで、可動側滑車と固定側滑車との間に架けられたベルトの先端を巻き取る。
従って、従来技術に係る車椅子乗降装置のようにバッテリーを電源とした電動式のベルト巻取装置を用いることなく、伸縮ダンパの反力を利用してベルトの巻き取りを行うことで、構成の簡素を図りつつ車椅子を車両のフロアへと積み込むことができる。また、従来のベルト巻取装置と比較して伸縮ダンパは小型且つ軽量であり、しかも安価であるため、車椅子乗降装置の小型軽量化及び製造コストの削減を図ることが可能となる。
さらにまた、可動側滑車と固定側滑車とをそれぞれ複数設けることにより、固定側滑車及び可動側滑車を単一の滑車からそれぞれ構成する場合と比較し、ベルトの巻き取り量に対する第1又は第2収納部材の移動量を小さく抑えることができるため、車両用車椅子乗降装置の軸方向に沿った長手寸法を小型化でき軽量化を図ることも可能となる。
またさらに、第1及び第2収納部材のうち、移動可能な収納部材を車両における車両後方側に設け、ベルトの取り出されるベルト取り出し部を車両前方側に設けることにより、ベルトによって車両のフロアへと引き上げられた車椅子を車両前方側まで移動させ収納できるため車両内のスペースを有効活用することができる。
また、可動側滑車と固定側滑車とがそれぞれ同数設けられ、ベルト取り出し部側に設けられた滑車のうち、最も外側となる滑車をベルトを挟んで他の滑車とは反対側となるように配置するとよい。これにより、固定側滑車及び可動側滑車の間に架けられたベルトを、ベルト取り出し部側で最も外側となる滑車から反対側へと容易に取り出すことができ、しかも、ボディに沿って車椅子を収納する際に案内することが可能となる。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
すなわち、ロッドに反力を付勢する伸縮ダンパを有した車両用車椅子乗降装置において、伸縮ダンパにおけるシリンダ側とロッド側にそれぞれ少なくともつ以上の滑車を設け、シリンダ側となる固定側滑車又はロッド側となる可動側滑車のいずれか一方の滑車を、伸縮ダンパの反力によって他方の滑車から離れる方向に付勢することで、可動側滑車と固定側滑車との間に架けられたベルトを巻き取る構成としている。そのため、例えば、従来技術に係る車椅子乗降装置のようにバッテリーを電源とした電動式のベルト巻取装置を用いることなく、伸縮ダンパの反力を利用することで構成の簡素を図ることができ、しかも、車両用車椅子乗降装置の小型軽量化及び製造コストの削減を図ることができる。
本発明の実施の形態に係る車両用車椅子乗降装置が自動車の後部荷室に設置された状態を示す斜視図である。 図1に示す車両用車椅子乗降装置の外観斜視図である。 図2に示す車両用車椅子乗降装置の全体断面図である。 図2に示す車両用車椅子乗降装置の全体平面図である。 図2に示す車両用車椅子乗降装置の全体正面図である。 図6Aは、ロック機構近傍を示す拡大平面図であり、図6Bは、図6Aに示すロック機構近傍の拡大正面図である。 図1の車両用車椅子乗降装置を用いて車椅子を後部荷室内へと積み込む前の準備状態を示す動作説明図である。 図7の車両用車椅子乗降装置のベルトによって車椅子を自動車側へと引き上げた途中状態を示す動作説明図である。 図8に示す状態から車椅子をさらに引き上げ後部荷室内に完全に収納した状態を示す動作説明図である。
本発明に係る車両用車椅子乗降装置について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。図1において、参照符号10は、本発明の実施の形態に係る車両用車椅子乗降装置を示す。なお、ここでは、車両として自動車12に設置され使用される場合について説明する。
この車両用車椅子乗降装置10(以下、単に車椅子乗降装置10という)は、図1に示されるように、自動車12における後部荷室14の床面14aに対して車両の前後方向(矢印A、B方向)に延在するように固定され、該床面14aの後端部(先端)には地面に向かって斜め下方向に渡された板状のスロープ16が設けられる。なお、以下の説明においては、図1における車椅子乗降装置10の車室内側(車両前方側)を基端側(矢印A方向)、自動車12の外側(車両後方側)を先端側(矢印B方向)として説明する。
車椅子乗降装置10は、図1〜図5に示されるように、例えば、基端側(矢印A方向)に設けられるボディ18と、該ボディ18に沿ってスライド自在に設けられるスライダ(第1収納部材)20と、該スライダ20を前記ボディ18から離間する方向(矢印B方向)へと付勢する伸縮ダンパ22と、前記ボディ18に対して回転自在に設けられた固定側滑車24と、前記スライダ20に対して回転自在に設けられた可動側滑車26と、前記固定側滑車24と前記可動側滑車26との間に架け渡され車椅子28に連結される長尺なベルト30と、前記ボディ18、スライダ20、伸縮ダンパ22等を覆うように設けられるカバー部材32とを含む。
ボディ18は、例えば、金属製材料をプレス成形することで断面U字状に形成された本体部(第2収納部材)34と、該本体部34の開口端部から幅方向に拡幅した取付フランジ36と、前記本体部34の先端から軸方向(矢印B方向)に沿って延在したレール保持部38とを有し、前記取付フランジ36が後部荷室14の床面14aに当接した状態で図示しない複数の固定ボルトによって固定される。
また、レール保持部38は、図3に示されるように、その下面が後部荷室14の床面14aに当接すると共に、上面には後述するスライダ20を軸方向(矢印A、B方向)に沿って案内するレール部材40が固定される。このレール部材40は、レール保持部38に沿って一直線状に形成され、その上面には下方に向かって窪んだレール溝42が形成される。
一方、本体部34の内部には複数の固定側滑車24が設けられ、該本体部34の車両前後方向(矢印A、B方向)に沿った略中央部に回転自在に設けられる第1固定側滑車44と、該第1固定側滑車44に対して基端側(矢印A方向)に設けられる第2固定側滑車46とを有する。
この第1及び第2固定側滑車44、46は、例えば、円筒状に形成され車両の前後方向と直交した本体部34の側壁に対して支持された支軸48を介してそれぞれ回転自在に設けられ、且つ、互いに所定間隔離間し略平行に設けられる。
また、第1固定側滑車44の直径は、第2固定側滑車46の直径よりも小さく形成され、それぞれの外周面にはそれぞれベルト30が巻回される。
さらに、ボディ18の基端側(矢印A方向)にはホルダ50が隣接するように設けられ、その内部には固定側滑車24を構成する第3固定側滑車52が支軸48を介して回転自在に軸支される。この第3固定側滑車52は、第1及び第2固定側滑車44、46と略平行、且つ、上方となる位置に設けられ、前記第3固定側滑車52が支持された状態で、ホルダ50の下端部が後部荷室14の床面14aに対して固定される。また、第3固定側滑車52は、第2固定側滑車46より大きな直径で形成される。
スライダ20は、車椅子乗降装置10の先端側(矢印B方向)に設けられ、例えば、断面矩形状で中空状に形成されており、その内部には可動側滑車26を構成する第1〜第3可動側滑車54、56、58が支軸60を介してそれぞれ回転自在に収納されると共に、下部に設けられたガイド部材62がレール部材40のレール溝42に係合されることで軸方向(矢印A、B方向)に沿って移動自在に設けられる。
また、図4に示されるように、スライダ20の移動方向(矢印A、B方向)と直交する一側部には、後述する伸縮ダンパ22のロッド74が固定されており、一方、他側部には前記スライダ20の軸方向(矢印B方向)に沿った移動を規制するためのロック機構64が設けられている。
このロック機構64は、図4〜図6Bに示されるように、例えば、スライダ20の基端側(矢印A方向)に設けられ、該スライダ20の移動方向(矢印A、B方向)と直交するように固定されたベース体66と、該ベース体66に対して回動自在に軸支されたロックピン68と、該ロックピン68を回転方向に付勢するスプリング70とを含む。
ロックピン68は、例えば、スライダ20の移動方向(矢印A、B方向)と直交するように設けられ、ベース体66の中心から径方向外側へと所定長さだけ延在した軸状に形成される。また、ベース体66に軸支されたロックピン68の一端部と該ベース体66との間にスプリング70が設けられ、該スプリング70の弾発力によってロックピン68の端部が上方に向かうように回転方向に付勢されている。そして、ロックピン68は、ロック機構64を覆うように設けられるカバー部材32のロック溝82に挿通され、外部へと所定長さだけ突出する。
伸縮ダンパ22は、図2〜図4に示されるように、例えば、内部にガスの充填された筒状のシリンダ72と、該シリンダ72に対して軸方向に沿って伸長動作するロッド74とからなり、前記シリンダ72がボディ18における本体部34の一側部に固定され、前記ロッド74の端部が前記スライダ20の一側部に対して固定される。そして、伸縮ダンパ22は、シリンダ72の内部に充填されたガスによってロッド74を常に前記シリンダ72から離間する方向(矢印B方向)に向かって付勢する反発力(反力)を有している。
すなわち、ロッド74の固定されたスライダ20は、伸縮ダンパ22の反発力によって常にボディ18から離間する方向(矢印B方向)に向かって付勢されている。
ベルト30は、図1〜図5に示されるように、例えば、一定幅で所定長さに形成され、その基端部30a(図3参照)がボディ18の内部に対して固定され、固定された基端部30aからスライダ20側(矢印B方向)まで延在して第1可動側滑車54に架けられ、再びボディ18側(矢印A方向)へと延在し第1固定側滑車44、前記スライダ20側の第2可動側滑車56、前記ボディ18側の第2固定側滑車46、前記スライダ20側の第3可動側滑車58へと架け渡された後に、再びボディ18側へと延在して第3固定側滑車52に巻回される。
すなわち、ベルト30は、ボディ18に設けられた3つの滑車からなる固定側滑車24とスライダ20に設けられた3つの滑車からなる可動側滑車26との間において、内側の滑車から外側の滑車へと交互且つ順番に架けられ、最も外側でホルダ50に設けられた第3固定側滑車52を介して外側へと取り出され、先端側へと折り返すように延在している。
また、ベルト30の先端には車椅子28に連結するための環状部76が円環状に設けられている。そして、車椅子28をベルト30の先端に固定する際には、図1及び図7に示されるように、環状部76に固定用バンド77を挿通させ、その両端部を車椅子28のフレーム78に対して引っ掛けることで固定する。
カバー部材32は、例えば、断面U字状で、スライダ20が先端まで移動し最もボディ18から離間した状態において、前記ボディ18、ホルダ50及び前記スライダ20を覆うことが可能に形成され、その下端部が後部荷室14の床面14aに当接した状態で図示しない複数の固定ボルト(図示せず)によって固定される。なお、カバー部材32における基端近傍には、図3に示されるように、第3固定側滑車52の露出するベルト取り出し孔(ベルト取り出し部)80が上面に開口しており、該ベルト取り出し孔80を通じてベルト30の先端側が外部へと取り出される。
また、図5に示されるように、ロック機構64に臨むカバー部材32の側面にはロックピン68が挿通されるロック溝82が形成される。このロック溝82は、その基端から先端まで軸方向(矢印A、B方向)に沿って直線状に延在する直線部84と、該直線部84の基端に形成され直交するように上方に向かって延在したロック部86とを有している。すなわち、ロック溝82は、その基端側(矢印A方向)が折曲した断面L字状に形成される。
そして、ロック溝82に挿通されたロックピン68は、スライダ20の軸方向に沿った移動に伴って前記ロック溝82の直線部84に沿って直線状に移動すると共に、該直線部84の基端側(矢印A方向)においてスプリング70の弾発作用下にロック部86側へと移動して係合される。これにより、ロック機構64の軸方向に沿った移動が規制され、それに伴って、該ロック機構64の設けられた前記スライダ20の軸方向に沿った移動が規制される。
すなわち、ロック機構64は、スライダ20が基端側(矢印A方向)へ移動した際、さらなる移動を規制可能な移動規制手段(ストッパ)として機能する。
本発明の実施の形態に係る車両用車椅子乗降装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。なお、図1に示されるように、ここでは車椅子28に乗員Pが乗っている状態で乗降作業を行う場合について説明する。
この車椅子乗降装置10は、図2及び図3に示されるように、車椅子28の乗降作業に用いられていない収納状態では、伸縮ダンパ22の反発力によってスライダ20がボディ18に対して最も離間した位置にあり、ベルト30の環状部76がベルト30の取り出される第3固定側滑車52の近傍に保持されている。
次に、このような収納状態にある車椅子乗降装置10を用いて車椅子28の後部荷室14への積み込み作業を行う場合、先ず、図示しない介助者が自動車12の後部ゲートを開放した状態とし、図1に示されるように、その開口部位と地面との間を渡すようにスロープ16を設置する。
そして、図示しない介助者が、ベルト30の先端(環状部76)を把持して車両の後方側(矢印B方向)に向かって引っ張ることで、図7に示されるように、ベルト30の架けられた第1〜第3可動側滑車54、56、58がボディ18に固定されている第1〜第3固定側滑車44、46、52側(矢印A方向)へと引き寄せられ、それに伴って、スライダ20が伸縮ダンパ22の反発力に抗してボディ18側(基端側)に向かって移動し始め、複数の固定側滑車24と可動側滑車26との離間距離が小さくなることで、両者の間に架け渡されたベルト30が第3固定側滑車52を介して車両後方側(矢印B方向)へと徐々に引き出されていく。
この場合、伸縮ダンパ22のロッド74がシリンダ72側(矢印A方向)へと収縮するように動作する。
また、スライダ20は、そのガイド部材62がボディ18に設けられたレール部材40のレール溝42に係合されているため軸方向に沿って基端側(矢印A方向)へと案内されると共に、スライダ20のロックピン68がロック溝82の直線部84に沿って移動する。
図示しない介助者が、ベルト30の先端をさらに車両後方側(矢印B方向)へと継続的に引っ張ることで、スライダ20がさらに基端側(矢印A方向)へと移動し、前記スライダ20がレール部材40の基端まで到達することで、図7に示されるような前記ベルト30の先端が最も長く引き出されスロープ16の先端近傍まで到達した準備状態となる。この際、ロック機構64のロックピン68は、ロック溝82における直線部84の基端まで到達し、スプリング70の弾発作用下に上方に向かって回動するように付勢されることで前記ロック部86へと進入して係止される。
これにより、ボディ18側(矢印A方向)まで移動したスライダ20の軸方向に沿った移動がロック機構64によって規制されるため、例えば、介助者がベルト30に対する車両後方側(矢印B方向)への引っ張り力を解除した場合でもスライダ20が伸縮ダンパ22の反発力によって先端側(矢印B方向)へと戻ってしまうことがなく、ベルト30の先端が最も引き出された状態で維持される。
このように準備状態にある車椅子乗降装置10に対し、車椅子28をスロープ16の先端側且つ一直線状となる位置に配置した後、ベルト30の環状部76(先端)を固定用バンド77を介して車椅子28のフレーム78へと連結する。この際、図示しない介助者がベルト30から手を離してしまっても、前記ベルト30の先端がロック機構64によって車両前方側への移動が防止されているため、前記先端に対する車椅子28の連結作業を容易且つ確実に行うことが可能となる。
そして、車椅子28に対するベルト30の連結状態を確認した後、図示しない介助者がロック機構64のロックピン68をロック部86に沿って下方へと回動させ該ロック部86に対する係合状態を解除することで、スライダ20の軸方向に沿った移動規制状態が解除され、該スライダ20が伸縮ダンパ22の反発力によってロッド74を介してボディ18から離間する方向、すなわち車両後方側(先端側、矢印B方向)へと押圧され徐々に移動し始める。
この際、スライダ20は、レール部材40との係合作用下に軸方向に沿って案内されると共に、ロックピン68はロック溝82の直線部84に沿って移動する。
このスライダ20の車両後方側(矢印B方向)への移動に伴って、複数の可動側滑車26も一体的に移動することで、該可動側滑車26と固定側滑車24との離間距離が大きくなっていき、第3固定側滑車52を介してカバー部材32の外側に取り出されたベルト30の先端側が徐々に自動車12側へと引き上げられていき、図8に示されるように、該ベルト30の先端に連結された車椅子28がスロープ16に沿って徐々に車両前方側(矢印A方向)へと移動していく。
最後に、伸縮ダンパ22の反発力によってスライダ20がさらに先端側へと移動することでベルト30の先端がさらに基端側(矢印A方向)へと引き上げられ、車椅子28がスロープ16から後部荷室14内へと移動し、前記スライダ20がレール部材40の基端へと到達すると共に、図9に示されるように、前記ベルト30の先端がベルト取り出し孔80の近傍まで移動した状態で停止し、前記車椅子28が後部荷室14内の所定位置まで引き上げられた積み込み完了状態となる。
この際、車椅子28は、左右両輪の間に車椅子乗降装置10が配置されるように後部荷室14内に収納され、例えば、後部荷室14の床面14aに設けられたアンカー等にハーネスを接続することでフレーム78が確実に固定される。また、上述した作業が完了した後も、車椅子28に対してベルト30の先端部を連結したままの状態とすることで、スライダ20に付勢される伸縮ダンパ22の反発力によって車椅子28が常に車両前方側(基端側)へと引っ張られた状態となるため、例えば、自動車12の走行時においても車両後方側への移動の規制された固定状態が維持される。
なお、上述した伸縮ダンパ22は、シリンダ72の内部にガスの充填されたガス式ダンパである場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、内部にオイルの充填された油圧式ダンパであってもよいし、前記伸縮ダンパ22は、例えば、車椅子28の重量等必要に応じて適宜最適な反発力を有した性能のものが選択される。
また、固定側滑車24を構成する第1〜第3固定側滑車44、46、52の数量、可動側滑車26を構成する第1〜第3可動側滑車54、56、58の数量は、上述したようにそれぞれ3つずつ設けられる場合に限定されるものではなく、前記固定側滑車24及び前記可動側滑車26が少なくとも2つ以上、且つ、同数となるように設けられていればよい。
さらに、上述した説明では、車椅子28に乗員Pが乗車したままの状態で引き上げる場合について説明したが、前記乗員Pを乗せることなく前記車椅子28のみを車椅子乗降装置10によって引き上げるようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態では、自動車12の後部荷室14に車椅子28を乗降させるための車椅子乗降装置10において、該後部荷室14の床面14aに固定されるボディ18を車両前方側(矢印A方向)に設け、前記ボディ18に対して車両の前後方向に移動自在なスライダ20を車両後方側(矢印B方向)に設けると共に、前記ボディ18及び前記スライダ20に対してベルト30が交互に架けられる複数の固定側滑車24及び可動側滑車26をそれぞれ回転自在に設けている。
また、内部にガスの充填された伸縮ダンパ22を設け、その固定側となるシリンダ72をボディ18に固定し、可動側となるロッド74をスライダ20に固定し、前記ロッド74に付勢される反発力によって前記スライダ20が前記ボディ18の本体部34から離間する方向に移動するように設けている。
これにより、伸縮ダンパ22の反発力を動力としてスライダ20を移動させ先端に車椅子28が連結され複数の固定側滑車24と可動側滑車26との間に架け渡されたベルト30を巻き取ることができるため、従来技術に係る車椅子乗降装置のようにバッテリーを電源とした電動式のベルト巻取装置を用いることなく、簡素な構成でベルト30の巻き取りを行って車椅子28の積み込みを行うことが可能となる。
また、伸縮ダンパ22の反発力を利用してベルト30を巻き取り可能とすることで、電動式のベルト巻取装置とバッテリーとを接続する配線等が不要となるため、構造の簡素化を図ることができると共にその設置作業が容易となる。
さらに、従来のベルト巻取装置と比較して伸縮ダンパ22は小型且つ軽量であり、しかも安価であるため、車椅子乗降装置10の小型軽量化及び製造コストの削減を図ることができる。
さらにまた、複数の可動側滑車26を有したスライダ20を伸縮ダンパ22の反発力によってボディ18から離間する方向(矢印B方向)へと移動自在とすることで、複数の可動側滑車26と複数の固定側滑車24との間に架けられたベルト30を、スライダ20を移動させることで容易に巻き取ることが可能となる。
またさらに、ボディ18に設けられる固定側滑車24を複数の第1〜第3固定側滑車44、46、52から構成し、スライダ20に設けられる可動側滑車26を複数の第1〜第3可動側滑車54、56、58から構成することで、それぞれ単一の固定側滑車及び可動側滑車から構成する場合と比較し、ベルト30の巻き取り量に対してスライダ20の移動量を少なく抑えることができる。すなわち、スライダ20の移動量(伸縮ダンパ22のストローク量)に対して巻き取り可能なベルト30の長さを大きく確保することができる。
そのため、単一の固定側滑車及び可動側滑車を備えた場合と比較し、車椅子乗降装置10の軸方向に沿った長手寸法を小型化でき、軽量化を図ることも可能となる。
また、車椅子乗降装置10においてボディ18に対して移動可能なスライダ20を車両後方側に配置し、車両前方側にベルト30が最終的に外部へと取り出される第3固定側滑車52及びベルト取り出し孔80を設ける構成とすることで、後部荷室14内においてベルト30によって引き上げられた車椅子28を車両前方側(矢印A方向)まで移動させ収納できるため、前記後部荷室14内のスペースを有効活用することができる。
またさらに、複数の固定側滑車24と可動側滑車26とが同数となるように設け、ベルト30を最終的に外部へと取り出す第3固定側滑車52が、前記ベルト30を挟んで他の第1及び第2固定側滑車44、46と反対側となる上方に配置されているため、固定側滑車24及び可動側滑車26の間に架けられたベルト30をカバー部材32の外側へ取り出すことが容易となり、しかも、ボディ18及びスライダ20を覆うカバー部材32によって車椅子28を収納する際に案内することが可能となる。
なお、本発明に係る車両用車椅子乗降装置は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…車両用車椅子乗降装置 12…自動車
14…後部荷室 16…スロープ
18…ボディ 20…スライダ
22…伸縮ダンパ 24…固定側滑車
26…可動側滑車 28…車椅子
30…ベルト 64…ロック機構
68…ロックピン 72…シリンダ
74…ロッド 82…ロック溝
86…ロック部

Claims (4)

  1. 車両のフロアに対して取り付け自在なボディと、
    前記ボディに設けられシリンダ及びロッドを有した伸縮ダンパと、
    先端に車椅子の連結されるベルトと、
    前記ベルトが架けられる複数の滑車と、
    を備え、
    前記伸縮ダンパは、前記シリンダに対して前記ロッドを付勢する反力を有し、該伸縮ダンパにおける前記シリンダ側と前記ロッド側にはそれぞれ少なくともつ以上の滑車が設けられ、前記シリンダ側となる固定側滑車又は前記ロッド側となる可動側滑車のいずれか一方の滑車が、前記伸縮ダンパの反力によって他方の滑車から離れる方向に付勢されることで前記ベルトの先端が巻き取られ
    前記ロッドは前記可動側滑車を収納する第1収納部材に固定され、前記シリンダが前記固定側滑車を収納する第2収納部材に固定され、前記第1及び第2収納部材のいずれか一方が前記ボディに固定され、他方が前記伸縮ダンパの反力によって移動自在に設けられることを特徴とする車両用車椅子乗降装置。
  2. 請求項1記載の車両用車椅子乗降装置において、
    前記可動側滑車と前記固定側滑車とがそれぞれ複数設けられることを特徴とする車両用車椅子乗降装置。
  3. 請求項又は記載の車両用車椅子乗降装置において、
    前記第1及び第2収納部材のうち、移動可能な収納部材が車両における車両後方側に設けられ、前記ベルトの取り出されるベルト取り出し部が車両前方側に設けられることを特徴とする車両用車椅子乗降装置。
  4. 請求項記載の車両用車椅子乗降装置において、
    前記可動側滑車と前記固定側滑車とがそれぞれ同数設けられ、前記ベルト取り出し部側に設けられた滑車のうち、最も外側となる滑車が前記ベルトを挟んで他の滑車とは反対側となるように配置されることを特徴とする車両用車椅子乗降装置。
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