JP6607481B2 - ターミネータ配列とプロモータ配列とを順次備えた線状二本鎖dna - Google Patents
ターミネータ配列とプロモータ配列とを順次備えた線状二本鎖dna Download PDFInfo
- Publication number
- JP6607481B2 JP6607481B2 JP2015007674A JP2015007674A JP6607481B2 JP 6607481 B2 JP6607481 B2 JP 6607481B2 JP 2015007674 A JP2015007674 A JP 2015007674A JP 2015007674 A JP2015007674 A JP 2015007674A JP 6607481 B2 JP6607481 B2 JP 6607481B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sequence
- stranded dna
- terminator
- linear double
- cells
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Description
(1)ターミネータ配列とプロモータ配列とを順次備えた線状二本鎖DNAであって、ターミネータ配列の3’末端の塩基とプロモータ配列の5’末端との間の塩基数が0〜3000であることを特徴とする線状二本鎖DNA。
(2)プラスミドの複製開始点を含まないことを特徴とする上記(1)記載の線状二本鎖DNA。
(3)ターミネータ配列が、SV40ターミネータ又はラビットβ−グロビンターミネータ由来の配列であることを特徴とする上記(1)又は(2)記載の線状二本鎖DNA。
(4)プロモータ配列が、ヒトサイトメガロウイルス(CMV)プロモータ配列であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか記載の線状二本鎖DNA。
(5)上記(1)〜(4)のいずれか記載の線状二本鎖DNA、及び、RNA発現用DNA配列を細胞内に導入することを特徴とする前記RNA発現用DNA配列由来のRNAを発現させる方法。
(6)細胞が哺乳動物細胞であることを特徴とする上記(5)記載の方法。
(SV40ターミネータ配列とCMVプロモータ配列とを順次備えた線状二本鎖DNAの作製)
pEGFP−C1(クロンテック社製)をテンプレートとして、配列番号1に示されるフォワードプライマー(SV40pA(130-208)-eCMV-600)と配列番号3に示されるリバースプライマー(CMVpc)を用いて、SV40ターミネータ配列の塩基番号130番目〜208番目の配列とCMVプロモータの全長の配列とを順次備えた線状二本鎖DNA(SVter−CMVp)を作製した。PCRは、GXLポリメラーゼ(タカラバイオ社製)を用いてその推奨プロトコールに準じて行った。それぞれの最終濃度は、テンプレート10pg(100pg/μlを1μl)、フォワードプライマー0.3μM、リバースプライマー0.3μMに調整し、iCyclerサーマルサイクラー(BIO−RAD社製)を用いて98℃10秒、60℃15秒、68℃1分のサイクルを40回行った。作製した線状二本鎖DNAのアガロース電気泳動の結果を図2(2)レーンに示す。
pEGFP−C1(クロンテック製)をテンプレートとして、配列番号2に示されるフォワードプライマー(βGlopA(121-190)-eCMV-600)と配列番号3に示されるリバースプライマー(CMVpc)を用いて、β−グロビンターミネータ配列の塩基番号121番目〜190番目の配列とCMVプロモータの全長の配列とを順次備えた線状二本鎖DNA(βGlopAter−CMVp)を作製した。PCR反応は、いずれも前記と同様の反応溶液組成にて、98℃10秒、60℃15秒、68℃1分のサイクルを40回行った。作製した線状二本鎖DNAのアガロース電気泳動の結果を図2(3)レーンに示す。
pCMV−Gluc(ニュー・イングランド・バイオラボ社製)を用い、特願2013−213459号に記載の方法に従って、CMVプロモータの全長の配列と、ルシフェラーゼ遺伝子をコードする配列と、SV40ターミネータの塩基番号121番目〜220番目の配列とを順次備えたプラスミドDNA(pCMV−hGluc−SVter:図3)を作製した。かかるpCMV−hGluc−SVterをテンプレートとして、配列番号4に示されるフォワードプライマー(hGluc+1)と配列番号5に示されるリバースプライマー(hGluc+558taaC)を用いて、hGluc遺伝子をコードする配列を備えた線状二本鎖DNA(hGluc)を作製した。PCR反応は、いずれも上述と同様の反応溶液組成にて、98℃10秒、60℃15秒、68℃1分のサイクルを40回行った。作製した線状二本鎖DNAのアガロース電気泳動の結果を図4に示す。
HEK293細胞及びHeLa細胞を4000細胞/wellになるように96wellプレートに播種して23時間培養後、(I)SVter−CMVp、(II)βGlopAter−CMVp、(III)hGluc、(IV)SVter−CMVp及びhGluc(SVter−CMVp+hGluc)、(V)βGlopAter−CMVp及びhGluc(βGlopAter−CMVp+hGluc)の各線状二本鎖DNA20ngと、5%(W/V)のPEG3350と、1.25μgのtRNAと、0.2μlのFuGENE(商標登録)HD Transfection Reagent試薬と、蒸留水とを含む溶液20μlを調製し、かかる溶液を用いてHEK293細胞及びHeLa細胞に(I)〜(V)の線状二本鎖DNAを導入した。次に、25時間後に採取した培養上清に含まれる分泌型ルシフェラーゼの発現量を最終濃度10μMのCTZ基質とCentro LB960(ベルトールドテクノロジー社製)を用いて測定した。HEK293細胞を用いた場合におけるルシフェラーゼの発現量を図5に、HeLa細胞を用いた場合におけるルシフェラーゼの発現量をそれぞれ図6に示す。
図5、6に示すように、SVter−CMVp、βGlopAter−CMVp、又はhGlucをそれぞれ単独で導入しても細胞内でルシフェラーゼは発現していないが、SVter−CMVp及びhGluc、又は、βGlopAter−CMVp及びhGlucを導入すると細胞内でルシフェラーゼが発現していることが明らかとなった。
(EGFP遺伝子をコードする配列を備えた線状二本鎖DNAの作製)
pEGFP−C1(クロンテック社製)をテンプレートとして、配列番号6に示されるフォワードプライマー(pEGFP+1)と配列番号7に示されるリバースプライマー:(pEGFP+720c)を用いて、EGFP遺伝子をコードする配列を備えた線状二本鎖DNA(EGFP)を作製した。PCR反応は、いずれも実施例1記載と同様の反応溶液組成にて、98℃10秒、60℃15秒、68℃1分のサイクルを40回行った。作製した線状二本鎖DNAのアガロース電気泳動の結果を図7(1)レーンに示す。
pEGFP−C1(クロンテック製)をテンプレートとして、配列番号1に示されるフォワードプライマー(SV40pA(130-208)-eCMV-600)と配列番号7に示されるリバースプライマー(pEGPF+720c)を用いて、SV40ターミネータ配列の塩基番号130番目〜208番目の配列とCMVプロモータの全長の配列とEGFP遺伝子をコードする配列とを順次備えた線状二本鎖DNA(SVter−CMVp−EGFP)を作製した。PCR反応は、いずれも実施例1記載と同様の反応溶液組成にて、98℃10秒、60℃15秒、68℃1分のサイクルを40回行った。作製した線状二本鎖DNAのアガロース電気泳動の結果を図2(1)レーンに示す。
pEGFP−C1(クロンテック製)をテンプレートとして、配列番号2に示されるフォワードプライマー(βGlopA(121-190)-eCMV-600)と配列番号7に示されるリバースプライマー(pEGPF+720c)を用いて、β−グロビンターミネータ配列の塩基番号121番目〜190番目の配列とCMVプロモータの全長の配列とEGFP遺伝子をコードする配列とを順次備えた線状二本鎖DNA(βGlopAter−CMVp−EGFP)を作製した。PCR反応は、いずれも実施例1記載と同様の反応溶液組成にて、98℃10秒、60℃15秒、68℃1分のサイクルを40回行った。作製した線状二本鎖DNAのアガロース電気泳動の結果を図2(4)レーンに示す。
pEGFP−C1(クロンテック製)をテンプレートとして、配列番号8に示されるフォワードプライマー(pEGFP-600)と配列番号9に示されるリバースプライマー(pEGPF+1018c)を用いて、CMVプロモータの全長の配列とEGFP遺伝子をコードする配列とSV40ターミネータ配列とを順次備えた線状二本鎖DNA(CMVp−EGFP−SVter)を作製した。PCR反応は、いずれも実施例1記載と同様の反応溶液組成にて、98℃10秒、60℃15秒、68℃1分のサイクルを40回行った。作製した線状二本鎖DNAのアガロース電気泳動の結果を図7(2)レーンに示す。
HEK293細胞及びHeLa細胞を4000細胞/wellになるように96wellプレートに播種して23時間培養後、(I)SVter−CMVp及びEGFP(SVter−CMVp+EGFP)、(II)βGlopAter−CMVp及びEGFP(βGlopAter−CMVp+EGFP)、(III)SVter−CMVp−EGFP、(IV)βGlopAter−CMVp−EGFP、(V)CMVp−EGFP−SVter、(VI)EGFPの各線状二本鎖DNA20ngを、実施例1と同様にFuGENE(商標登録)HD Transfection Reagent試薬を含む溶液を用いてHEK293細胞及びHeLa細胞に導入し、26時間後に蛍光顕微鏡で観察した。HEK293細胞を用いた場合における観察結果を図8〜10に、HeLa細胞を用いた場合における観察結果を図11〜13に示す。
図8〜10に示すように、HEK293細胞を用いた場合において、EGFPを単独で導入しても細胞内でEGFPの発現はみられないが、SVter−CMVp及びEGFP、又は、βGlopAter−CMVp及びEGFPを導入すると、細胞内でEGFPが発現していることが明らかとなった。同様に、図11〜13に示すように、HeLa細胞を用いた場合において、EGFPを単独で導入しても細胞内でEGFPの発現はみられないが、SVter−CMVp及びEGFP、又は、βGlopAter−CMVp及びEGFPを導入すると、細胞内でEGFPが発現していることが明らかとなった。予めEGFPがプロモータ配列及び/又はターミネータ配列と結合したSVter−CMVp−EGFP、βGlopAter−CMVp−EGFP、CMVp−EGFP−SVterを導入した場合に比べれば発現量が劣るものの、SVter−CMVp及びEGFP、又は、βGlopAter−CMVp及びEGFPを導入すると、蛍光観察による解析が十分可能なレベルでEGFP発現が発現しており、本発明の線状二本鎖DNAを用いることで、煩雑な作業や時間を要することなく、細胞へ導入した遺伝子の発現解析が可能となることが明らかとなった。
Claims (4)
- ターミネータ配列の3’末端側に、哺乳動物細胞でRNAの発現を制御することができるプロモータ配列が動作可能に連結された線状二本鎖DNAであって、ターミネータ配列の3’末端の塩基とプロモータ配列の5’末端との間の塩基数が0〜3000であり、プラスミドの複製開始点を含まないことを特徴とする線状二本鎖DNA。
- ターミネータ配列が、SV40ターミネータ又はラビットβ−グロビンターミネータ由来の配列であることを特徴とする請求項1記載の線状二本鎖DNA。
- プロモータ配列が、ヒトサイトメガロウイルス(CMV)プロモータ配列であることを特徴とする請求項1又は2記載の線状二本鎖DNA。
- 請求項1〜3のいずれか記載の線状二本鎖DNA、及び、RNAを発現しうる線状二本鎖DNAをインビトロで哺乳動物細胞内に導入することを特徴とする前記RNAを発現しうる線状二本鎖DNA由来のRNAを発現させる方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015007674A JP6607481B2 (ja) | 2015-01-19 | 2015-01-19 | ターミネータ配列とプロモータ配列とを順次備えた線状二本鎖dna |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015007674A JP6607481B2 (ja) | 2015-01-19 | 2015-01-19 | ターミネータ配列とプロモータ配列とを順次備えた線状二本鎖dna |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016131516A JP2016131516A (ja) | 2016-07-25 |
JP6607481B2 true JP6607481B2 (ja) | 2019-11-20 |
Family
ID=56425815
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015007674A Active JP6607481B2 (ja) | 2015-01-19 | 2015-01-19 | ターミネータ配列とプロモータ配列とを順次備えた線状二本鎖dna |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6607481B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4495280A (en) * | 1981-05-20 | 1985-01-22 | The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Jr. University | Cloned high signal strength promoters |
-
2015
- 2015-01-19 JP JP2015007674A patent/JP6607481B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016131516A (ja) | 2016-07-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
AU2012264606B2 (en) | Transcription terminator sequences | |
KR20120099376A (ko) | 강화된 전이 유전자 발현과 공정 방법 및 그 산물 | |
JP2005503778A (ja) | 染色体に基くプラットホーム | |
US20130210074A1 (en) | Epigenetic engineering | |
JP2022136096A (ja) | Hspa5遺伝子のプロモーター | |
US9796973B2 (en) | Terminator sequence-containing reverse primer for overexpression and linear DNA | |
US20150218552A1 (en) | Rnai based selection system | |
TW201604280A (zh) | 具有增進外來基因表現之dna分子 | |
JP6607481B2 (ja) | ターミネータ配列とプロモータ配列とを順次備えた線状二本鎖dna | |
TW201632624A (zh) | 源自人類基因的啟動子 | |
JP5858393B2 (ja) | 抗体の可変領域を用いた新規な遺伝子発現調節方法 | |
CA2752947A1 (en) | Foxp1 splice variants and methods and uses thereof | |
EP2171063A1 (en) | Enhancement of protein production in eukaryotic cells | |
JP6779513B2 (ja) | インビボクローニング可能な細胞株をスクリーニングするための方法、インビボクローニング可能な細胞株の製造方法、細胞株、インビボクローニング方法、及びインビボクローニングを行うためのキット | |
JP6273753B2 (ja) | 変異rna発現用線状二本鎖dna | |
JP6300223B2 (ja) | Rna発現用線状二本鎖dna | |
JP2015112086A (ja) | 形質転換細胞の製造方法 | |
KR101859615B1 (ko) | 표피 성장 인자 수용체 특이적 결합 dna 앱타머 및 이의 용도 | |
JP2015180203A (ja) | タンパク質生産の増強のためのmRNAの一次構造の再操作 | |
TWI475109B (zh) | 通過抑制報告基因表現量的手段進行高產量細胞株選殖之策略 | |
WO2010130804A1 (en) | Combinatorial engineering |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20171023 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180830 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180829 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20181024 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190128 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20190326 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190529 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20191008 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20191011 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6607481 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |